JP2013067774A - 架橋性フッ素ゴム組成物、及び、フッ素ゴム成形品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】フッ素ゴム(A)、フッ素樹脂(B)、及び、架橋剤(C)を含み、上記フッ素樹脂(B)は、ビニリデンフルオライド単位を含む共重合体からなり、特にビニリデンフルオライド単位40〜90質量%、及び、テトラフルオロエチレン単位10〜60質量%を含む共重合体からなる架橋性フッ素ゴム組成物。
【選択図】なし
Description
上記フッ素樹脂(B)は、ビニリデンフルオライド単位及びテトラフルオロエチレン単位を含む共重合体からなることが好ましい。
上記フッ素樹脂(B)は、ビニリデンフルオライド単位40〜90質量%、及び、テトラフルオロエチレン単位10〜60質量%を含むことが好ましい。
上記フッ素樹脂(B)は、ビニリデンフルオライド単位、テトラフルオロエチレン単位及びヘキサフルオロプロピレン単位を含む共重合体からなることが好ましい。
上記フッ素樹脂(B)は、ビニリデンフルオライド単位25〜75質量%、テトラフルオロエチレン単位24〜70質量%、及び、ヘキサフルオロプロピレン単位1〜6質量%を含むことが好ましい。
上記フッ素樹脂(B)は、ビニリデンフルオライド単位28〜70質量%、テトラフルオロエチレン単位25〜69質量%、及び、ヘキサフルオロプロピレン単位3〜6質量%を含むことが好ましい。
上記フッ素ゴム(A)とフッ素樹脂(B)との質量割合(A)/(B)が、60/40〜95/5であることが好ましい。
上記フッ素ゴム成形品において、フッ素樹脂(B)の面積占有率が5〜100%であることが好ましい。
上記フッ素ゴム成形品は、シール材であることが好ましい。
上記フッ素ゴム成形品は、摺動部材であることが好ましい。
上記フッ素ゴム成形品は、非粘着性部材であることが好ましい。
上記フッ素ゴム成形品は、表面に撥水撥油性を有することが好ましい。
各成分及び要件について、以下に詳述する。
フッ素ゴム(A)は、通常、主鎖を構成する炭素原子に結合しているフッ素原子を有し且つゴム弾性を有する非晶質の重合体からなる。上記フッ素ゴム(A)は、1種の重合体からなるものであってもよいし、2種以上の重合体からなるものであってもよい。
CF2=CFO(CF2CFY1O)p−(CF2CF2CF2O)q−Rf (1)
(式中、Y1はF又はCF3を表し、Rfは炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基を表す。pは0〜5の整数を表し、qは0〜5の整数を表す。)、及び、一般式(2):
CFX=CXOCF2OR1 (2)
(式中、Xは、同一又は異なり、H、F又はCF3を表し、R1は、直鎖又は分岐した、H、Cl、Br及びIからなる群より選択される少なくとも1種の原子を1〜2個含んでいてもよい炭素数が1〜6のフルオロアルキル基、若しくは、H、Cl、Br及びIからなる群より選択される少なくとも1種の原子を1〜2個含んでいてもよい炭素数が5又は6の環状フルオロアルキル基を表す。)からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
R2IxBry (3)
(式中、xおよびyはそれぞれ0〜2の整数であり、かつ1≦x+y≦2を満たすものであり、R2は、炭素数1〜16の飽和もしくは不飽和のフルオロ炭化水素基、炭素数1〜16の飽和もしくは不飽和のクロロフルオロ炭化水素基、又は、炭素数1〜3の炭化水素基であり、これらは酸素原子を含んでいてもよい)で表される化合物があげられる。
ムーニー粘度は、ASTM−D1646およびJIS K6300に準拠して測定することができる。
測定機器 :ALPHA TECHNOLOGIES社製のMV2000E型
ローター回転数:2rpm
測定温度 :121℃
本発明の架橋性フッ素ゴム組成物に使用するフッ素樹脂(B)は、ビニリデンフルオライド(VdF)単位を含む共重合体からなる。
このような特定のフッ素樹脂(B)を使用することにより、本発明の架橋性フッ素ゴム組成物から得られるフッ素ゴム成形品は、非粘着性及び低摩擦性に優れたものとなる。
上記ビニリデンフルオライド(VdF)と共重合可能なエチレン系不飽和フッ素化単量体としては、一般式(4):
RfCF=CF2 (4)
(式中、RfはH、F、Cl、又は1〜8、好ましくは1〜3個の炭素原子を有するパーフルオロアルキルである)によって表される含フッ素単量体であることが好ましい。
上記VdF/TFE共重合体は、VdF単位70〜90質量%、TFE単位10〜30質量%を含むことがより好ましい。
質量比が上述の範囲であると、本発明の架橋性フッ素ゴム組成物を用いて得られるゴム成形品が非粘着性及び低摩擦性に優れたものとなる。
上記VdF/TFE/HFP共重合体は、VdF単位28〜70質量%、TFE単位25〜69質量%、及び、HFP単位3〜6質量%を含むことがより好ましく、VdF単位40〜60質量%、TFE単位30〜55質量%、HFP単位5〜6質量%を含むことが更に好ましい。
上記メルトフローレートは、ASTMD1238の方法により得られる値である。
上記融点は、示差走査熱量測定(DSC)の方法により得られる値である。
フッ素樹脂(B)の割合が少なすぎると、組成物の低摩擦性や非粘着性が発現しないおそれがあり、多すぎると、ゴム弾性が損なわれるおそれがある。
上記質量割合(A)/(B)は、より好ましくは70/30〜85/15である。
本発明における架橋剤としては、一般的にフッ素ゴムに適用可能な架橋剤として公知のものであれば特に限定されず、例えば、ポリアミン系架橋剤、ポリオール系架橋剤、又は、パーオキサイド系架橋剤を挙げることができる。
架橋系について、耐薬品性の観点からは、パーオキサイド架橋系が好ましく、耐熱性の観点からはポリオール架橋系が好ましい。架橋剤(C)は、必要とする特性に応じて適宜選択するとよい。
上記ポリヒドロキシ化合物としては、耐熱性に優れる点から、ポリヒドロキシ芳香族化合物が好ましい。
上記有機過酸化物としては、熱や酸化還元系の存在下で容易にパーオキシラジカルを発生し得る有機過酸化物であればよく、例えば、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、α,α−ビス(t−ブチルパーオキシ)−p−ジイソプロピルベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)−ヘキシン−3、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゼン、t−ブチルパーオキシマレイン酸、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシベンゾエイトなどをあげることができる。これらの中でも、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)−ヘキシン−3が好ましい。
上記架橋助剤としては、例えば、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)、トリアクリルホルマール、トリアリルトリメリテート、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド、ジプロパギルテレフタレート、ジアリルフタレート、テトラアリルテレフタレートアミド、トリアリルホスフェート、ビスマレイミド、フッ素化トリアリルイソシアヌレート(1,3,5−トリス(2,3,3−トリフルオロ−2−プロペニル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリオン)、トリス(ジアリルアミン)−S−トリアジン、亜リン酸トリアリル、N,N−ジアリルアクリルアミド、1,6−ジビニルドデカフルオロヘキサン、ヘキサアリルホスホルアミド、N,N,N’,N’−テトラアリルフタルアミド、N,N,N’,N’−テトラアリルマロンアミド、トリビニルイソシアヌレート、2,4,6−トリビニルメチルトリシロキサン、トリ(5−ノルボルネン−2−メチレン)シアヌレート、トリアリルホスファイトなどが挙げられる。これらの中でも、架橋性及びフッ素ゴム成形品の物性が優れる点から、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)が好ましい。
架橋剤(C)の含有量は、より好ましくは、下限が0.5質量部、上限が3質量部である。
調製工程(I)は、上述のフッ素ゴム(A)、フッ素樹脂(B)、及び、架橋剤(C)、ならびに、必要な添加剤を混合して、架橋性フッ素ゴム組成物を調製する工程である。
架橋性フッ素ゴム組成物を調製する工程としては、上述の各成分を混練して調製する方法や、共凝析して調製する方法が挙げられる。
混練温度の上限は、フッ素ゴム(A)及びフッ素樹脂(B)のいずれか低い方の熱分解温度であることが好ましい。
上記架橋反応が進行しない条件は主に架橋剤の種類によって決まる。例えば、架橋剤(C)としてポリオール架橋剤を使用する場合、ポリオール架橋剤、架橋促進剤及び受酸剤を、フッ素樹脂(B)の融点以上の温度で同時に混練すると、通常架橋反応が進行するので、後述の2段階混練工程において、ポリオール架橋剤、架橋促進剤及び受酸剤のうち少なくとも1つを、予備混合物を得る工程で添加せずに、予備混合物を得た後の架橋性フッ素ゴム組成物(フルコンパウンド)を得る工程で添加することが好ましい。
また、架橋剤(C)としてパーオキサイド架橋剤を使用する場合、フッ素樹脂(B)の融点以上の温度で混練する際にパーオキサイド架橋剤が存在すると、通常架橋反応が進行するので、後述の2段階混練工程において、予備混合物を得た後、架橋性フッ素ゴム組成物(フルコンパウンド)を得る工程でパーオキサイド架橋剤を添加することが好ましい。
フッ素ゴム(A)、フッ素樹脂(B)及び架橋剤(C)を、フッ素樹脂(B)の融点以上、かつ、架橋反応が進行しない条件下で混練して予備混合物(プレコンパウンド)を得た後、予備混合物に任意の他の添加剤を添加し、架橋温度未満で混練して架橋性フッ素ゴム組成物(フルコンパウンド)を得る2段階混練工程、又は、
フッ素ゴム(A)、フッ素樹脂(B)、架橋剤(C)及び任意の他の添加剤を、フッ素樹脂(B)の融点以上、かつ、架橋反応が進行しない条件下で混練して架橋性フッ素ゴム組成物(フルコンパウンド)を得る1段階混練工程、
であることがより好ましく、2段階混練工程であることが更に好ましく、特に、
フッ素ゴム(A)及びフッ素樹脂(B)を、フッ素樹脂(B)の融点以上で混練して予備混合物を得た後、予備混合物に架橋剤(C)及び任意の他の添加剤を添加し、架橋温度未満で混練して架橋性フッ素ゴム組成物を得る2段階混練工程、であることが好ましい。
上記共凝析は、例えば、(i)フッ素ゴム(A)の水性分散液と、フッ素樹脂(B)の水性分散液とを混合した後に凝析する方法、(ii)フッ素ゴム(A)の粉末を、フッ素樹脂(B)に添加した後に凝析する方法、(iii)フッ素樹脂(B)の粉末を、フッ素ゴム(A)の水性分散液に添加した後に凝析する方法が挙げられる。なかでも、各樹脂が均一に分散し易い点で、上記(i)の方法が好ましい。
工程(II)は、工程(I)で得られた架橋性フッ素ゴム組成物を成形し、架橋して架橋成形品を製造する工程である。成形及び架橋の順序は限定されず、成形した後架橋してもよいし、架橋した後成形してもよいし、成形と架橋とを同時に行ってもよい。
架橋時間としては、例えば、1分間〜24時間であり、使用する架橋剤などの種類により適宜決定すればよい。
この工程では、成形架橋工程(II)で得られた架橋成形品を上記フッ素樹脂(B)の融点以上の温度に加熱してフッ素ゴム成形品を得る。
なお、フッ素樹脂が偏析した状態は、レーザー顕微鏡により観察できる。
このような本発明の架橋性フッ素ゴム組成物を架橋して得られたフッ素ゴム成形品もまた、本発明の一つである。
上記面積占有率は、10%以上であることがより好ましく、20%以上であることが更に好ましい。
なお、上記面積占有率は、キーエンス社製、カラーレーザー顕微鏡(VK−9700)を用いて、成形品表面を測定し、凸部(フッ素樹脂部)断面積を求め、断面積合計の値が、測定全領域面積に占める割合とした。
本発明のフッ素ゴム成形品は、このように、表面にフッ素樹脂が偏析して凸部が形成されたものである。このため、優れた低摩擦性や非粘着性を発揮することができる。
半導体製造装置、液晶パネル製造装置、プラズマパネル製造装置、プラズマアドレス液晶パネル、フィールドエミッションディスプレイパネル、太陽電池基板等の半導体関連分野では、O(角)−リング、パッキン、ガスケット、ダイアフラム、その他の各種シール材等があげられ、これらはCVD装置、ドライエッチング装置、ウェットエッチング装置、酸化拡散装置、スパッタリング装置、アッシング装置、洗浄装置、イオン注入装置、排気装置に用いることができる。具体的には、ゲートバルブのO−リング、クォーツウィンドウのO−リング、チャンバーのO−リング、ゲートのO−リング、ベルジャーのO−リング、カップリングのO−リング、ポンプのO−リング、ダイアフラム、半導体用ガス制御装置のO−リング、レジスト現像液、剥離液用のO−リング、その他の各種シール材として用いることができる。
自動車関連分野では、ピストンリング、シャフトシール、バルブステムシール、クランクシャフトシール、カムシャフトシール、オイルシールなどが挙げられる。
一般に、他材と接触して摺動を行う部位に用いられるフッ素ゴム製品が挙げられる。
コンピュータ分野での、ハードディスククラッシュストッパーなどが挙げられる。
また、複写機、プリンタ分野でのロール部品などが挙げられる。
自動車のワイパーブレード、屋外テントの引き布などが挙げられる。
キュラストメーターII型(JSR(株)製)にて最低トルク(ML)、最高トルク(MH)、誘導時間(T10)及び最適加硫時間(T90)を測定した。
レスカ社製フリクションプレーヤーFPR2000で、加重20g、回転モード、回転数60rpm、回転半径10mmで測定を行い、5分間以上安定した摩擦係数が得られたことが確認できた後にその数値を読み取り、摩擦係数とした。
キーエンス社製、カラー3Dレーザー顕微鏡(VK−9700)を用いて、架橋フッ素ゴムシート表面を測定し、凸部断面積を求め、断面積合計の値が、測定全領域面積に占める割合を求めた。
得られた架橋フッ素ゴムシートを、1cm×6cmの長方形に切り取ったものを2枚用意した。
また、剥離試験を行いやすくするため、1〜1.5cm角のPTFEシート(厚さ0.5mm)を1枚用意し、板や実験台とフッ素ゴムシートが接着するのを防ぐため、3cm×10cmのPTFEシート(厚さ0.5mm)を2枚用意した。
長方形の架橋フッ素ゴムシートの端三辺に面する形で、1〜1.5cm角のPTFEシートを置き、その上に、もう一枚の架橋フッ素ゴムシートを重ねた。
そして、図1に示すように、実験台の上に、3cm×10cmのPTFEシート5、上述の架橋フッ素ゴムシート2枚を重ねたもの、3cm×10cmのPTFEシート5を順に重ねて置いた。これらの上に平らな板2(200g)を置き、更に板2の上に800gの重り1をのせ、15分間室温で放置した。
15分間放置後、重り1と板2と2枚の3cm×10cmのPTFEシート5を取り除き、2枚の架橋フッ素ゴムシート3の間から1〜1.5cm角のPTFEシート4を取り除き、1〜1.5cm角のPTFEフィルム4を剥がして、つかみしろとした試験片を作製した。この試験片を用い、23℃にて、50mm/分の剥離速度でT剥離試験を行い、下記の基準にて評価した。
○:非粘着性良好 剥離強度 0〜0.1N/cm
×:非粘着性不良 剥離強度 0.1N/cm超
<フッ素ゴム1>
ダイエル G−7401、ダイキン工業社製
[ビニリデンフルオライド(VdF)/ヘキサフルオロプロピレン(HFP)共重合体、架橋剤(ビスフェノールAF)を含む]
<フッ素樹脂1>
THVフルオロプラスチックス THV500G、3M社製
(ビニリデンフルオライド(VdF)/テトラフルオロエチレン(TFE)/ヘキサフルオロプロピレン(HFP)=50/44/6(質量比)、融点165℃)
<フッ素樹脂2>
THVフルオロプラスチックス THV400G、3M社製
(ビニリデンフルオライド(VdF)/テトラフルオロエチレン(TFE)/ヘキサフルオロプロピレン(HFP)=60/35/5(質量比)、融点155℃)
<フッ素樹脂3>
THVフルオロプラスチックス THV610G、3M社製
(ビニリデンフルオライド(VdF)/テトラフルオロエチレン(TFE)/ヘキサフルオロプロピレン(HFP)=41/54/5(質量比)、融点190℃)
<フッ素樹脂4>
(ビニリデンフルオライド(VdF)/テトラフルオロエチレン(TFE)/ヘキサフルオロプロピレン(HFP)=70/29/1(質量比)、融点145℃)
<フッ素樹脂5>
(ビニリデンフルオライド(VdF)/テトラフルオロエチレン(TFE)=76/24(質量比)、融点145℃)
<フッ素樹脂6>
(ビニリデンフルオライド(VdF)/テトラフルオロエチレン(TFE)=86/14(質量比)、融点130℃)
<フッ素樹脂7>
(ビニリデンフルオライド(VdF)/テトラフルオロエチレン(TFE)=73/27(質量比)、融点155℃)
<充填剤1>
カーボンブラック(MTカーボン:N990、Cancarb社製)
<受酸剤1>
酸化マグネシウム(MA150、協和化学工業社)
<受酸剤2>
水酸化カルシウム(CALDIC2000、近江化学工業社製)
内容積3リットルの加圧型ニーダーに、100質量部のフッ素ゴム1と、25質量部のフッ素樹脂1とを、充填率80%の量で投入して、溶融混練した。材料温度が180℃に達した後、さらに5分間溶融混練してプレコンパウンドを得た。
得られたプレコンパウンドを、8インチロール2本を備えたオープンロールに巻き付け、充填剤1を1質量部、受酸剤1を3質量部、及び、受酸剤2を6質量部添加して、20分間混練した。混練後、得られた組成物を24時間冷却し、再度、8インチロール2本を備えたオープンロールを用いて、30〜80℃でフルコンパウンド(架橋性フッ素ゴム組成物)を調製した。
得られたフルコンパウンドを、8インチオープンロールにより、3mm厚さの未加硫フッ素ゴムシートに成形した。
熱処理前及び熱処理後の架橋フッ素ゴムシートについて、摩擦係数、樹脂の面積占有率を評価した。結果を表2に示した。
また、熱処理前及び熱処理後の架橋フッ素ゴムシートについて、非粘着性を評価した。結果を表3に示した。
フルコンパウンドの組成を表1に記載のとおりにした以外は、実施例1と同様にして、架橋フッ素ゴムシートを作製し、評価した。
フルコンパウンドの組成を表1に記載のとおりにして、未加硫フッ素ゴムシートを、金型により150℃で40分間プレス架橋し、厚さが2mmの架橋フッ素ゴムシートを得た以外は、実施例1と同様にして、架橋フッ素ゴムシートを作製し、評価した。
フルコンパウンドの組成を表1に記載のとおりにして、プレコンパウンドの調製の際、材料温度が200℃に達した後、さらに5分間溶融混練してプレコンパウンドを得た以外は、実施例1と同様にして、架橋フッ素ゴムシートを作製し、評価した。
フルコンパウンドの組成を表1に記載のとおりにして、溶融混練し、材料温度が160℃に達した後、さらに5分間溶融混練してプレコンパウンドを得た点、未加硫フッ素ゴムシートを、金型により140℃で50分間プレス架橋し、厚さが2mmの架橋フッ素ゴムシートを得た点、及び、得られた架橋フッ素ゴムシートを、230℃に維持された加熱炉中に24時間又は96時間放置して、熱処理を行った点以外は、実施例1と同様にして、架橋フッ素ゴムシートを作製し、評価した。
フルコンパウンドの組成を表1に記載のとおりにして、材料温度が160℃に達した後、さらに5分間溶融混練してプレコンパウンドを得た点、未加硫フッ素ゴムシートを、金型により140℃で50分間プレス架橋し、厚さが2mmの架橋フッ素ゴムシートを得た点、及び、得られた架橋フッ素ゴムシートを、230℃に維持された加熱炉中に24時間又は96時間放置して、熱処理を行った点以外は、実施例1と同様にして、架橋フッ素ゴムシートを作製し、評価した。
フルコンパウンドの組成を表1に記載のとおりにして、材料温度が160℃に達した後、さらに5分間溶融混練してプレコンパウンドを得た点、未加硫フッ素ゴムシートを、金型により120℃で170分間プレス架橋し、厚さが2mmの架橋フッ素ゴムシートを得た点、及び、得られた架橋フッ素ゴムシートを、230℃に維持された加熱炉中に24時間又は96時間放置して、熱処理を行った点以外は、実施例1と同様にして、架橋フッ素ゴムシートを作製し、評価した。
フルコンパウンドの組成を表1に記載のとおりにして、材料温度が160℃に達した後、さらに5分間溶融混練してプレコンパウンドを得た点、未加硫フッ素ゴムシートを、金型により150℃で40分間プレス架橋し、厚さが2mmの架橋フッ素ゴムシートを得た点、及び、得られた架橋フッ素ゴムシートを、230℃に維持された加熱炉中に24時間又は96時間放置して、熱処理を行った点以外は、実施例1と同様にして、架橋フッ素ゴムシートを作製し、評価した。
100質量部のフッ素ゴム1に、20質量部の充填剤1と、3質量部の受酸剤1と、6質量部の受酸剤2とを添加して、20分間混練し、組成物を得た。
得られた組成物を用いて、実施例1と同様にして、架橋フッ素ゴムシートを作製し、評価した。
2 板
3 架橋フッ素ゴムシート
4 1〜1.5cm角のPTFEシート
5 3cm×10cmのPTFEシート
Claims (13)
- フッ素ゴム(A)、フッ素樹脂(B)、及び、架橋剤(C)を含み、
前記フッ素樹脂(B)は、ビニリデンフルオライド単位を含む共重合体からなる
ことを特徴とする架橋性フッ素ゴム組成物。 - フッ素樹脂(B)は、ビニリデンフルオライド単位及びテトラフルオロエチレン単位を含む共重合体からなる請求項1記載の架橋性フッ素ゴム組成物。
- フッ素樹脂(B)は、ビニリデンフルオライド単位40〜90質量%、及び、テトラフルオロエチレン単位10〜60質量%を含む請求項2記載の架橋性フッ素ゴム組成物。
- フッ素樹脂(B)は、ビニリデンフルオライド単位、テトラフルオロエチレン単位及びヘキサフルオロプロピレン単位を含む共重合体からなる請求項1記載の架橋性フッ素ゴム組成物。
- フッ素樹脂(B)は、ビニリデンフルオライド単位25〜75質量%、テトラフルオロエチレン単位24〜70質量%、及び、ヘキサフルオロプロピレン単位1〜6質量%を含む請求項4記載の架橋性フッ素ゴム組成物。
- フッ素樹脂(B)は、ビニリデンフルオライド単位28〜70質量%、テトラフルオロエチレン単位25〜69質量%、及び、ヘキサフルオロプロピレン単位3〜6質量%を含む請求項4又は5記載の架橋性フッ素ゴム組成物。
- フッ素ゴム(A)とフッ素樹脂(B)との質量割合(A)/(B)が、60/40〜95/5である請求項1、2、3、4、5又は6記載の架橋性フッ素ゴム組成物。
- 請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の架橋性フッ素ゴム組成物を架橋して得られることを特徴とするフッ素ゴム成形品。
- フッ素樹脂(B)の面積占有率が5〜100%である請求項8記載のフッ素ゴム成形品。
- シール材である請求項8又は9記載のフッ素ゴム成形品。
- 摺動部材である請求項8又は9記載のフッ素ゴム成形品。
- 非粘着性部材である請求項8又は9記載のフッ素ゴム成形品。
- 表面に撥水撥油性を有する請求項8又は9記載のフッ素ゴム成形品。
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WO2025143158A1 (ja) * | 2023-12-28 | 2025-07-03 | Agc株式会社 | 含フッ素重合体組成物、含フッ素重合体組成物の製造方法、架橋ゴム物品 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003096438A (ja) * | 2001-09-25 | 2003-04-03 | Mitsubishi Cable Ind Ltd | シール |
-
2012
- 2012-05-22 JP JP2012116741A patent/JP2013067774A/ja active Pending
Patent Citations (1)
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