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JP2013061636A - 防眩性前面板 - Google Patents

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JP2013061636A JP2012176672A JP2012176672A JP2013061636A JP 2013061636 A JP2013061636 A JP 2013061636A JP 2012176672 A JP2012176672 A JP 2012176672A JP 2012176672 A JP2012176672 A JP 2012176672A JP 2013061636 A JP2013061636 A JP 2013061636A
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Takaaki Suzuki
孝明 鈴木
Daisuke Takayama
大輔 高山
Tomoyoshi Yamashita
友義 山下
Osamu Kawai
治 川合
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Abstract

【課題】表示部への外部光源等の写り込みを低減させると同時に、防眩性による光の広がりを狭くさせるような凹凸構造を有する前面板を提供する。
【解決手段】表面凹凸構造の算術平均傾斜角RΔaが1.0°以上であり、算術平均粗さRaが0.05μm以上であり、更に局部山頂平均間隔Sと十点平均粗さRzの比S/Rzが46以上であり、好ましくは裏面を黒色加工した防眩性樹脂板の法線方向に10cmとなる高さで法線方向から45°の方向に800cd/m2の光源を配置し、法線方向から光源と反対側に45°の方向で検知される反射光強度の分布において、255階調の強度分布として表示し、その最大強度をYMaxとした際、反射光強度がYMaxの4/5となる防眩性樹脂板の位置をx、反射光強度がYMaxの1/5となる防眩性樹脂板の位置をxとしたとき、防眩性樹脂板の2点間距離(Δx=x−x)が12mm以下である防眩性前面板。
【選択図】図2

Description

本発明は防眩性前面板に関する。
テレビ、携帯電話、等で用いられる表示装置は液晶、有機EL等により構成されているこれらの表示装置は観察者や外部光源の写り込みを低減するために前面部に防眩性能を有した前面板を設けている。
例えば、特許文献1に開示されているように、表面に凹凸構造を形成したり、表層にビーズ粒子を混入したコーティング層を設けることで、その構造によりディスプレイに反射する外部光が散乱され防眩性が付与されることが知られている。しかし、これらの防眩性前面板を用いることで散乱した外部光が表示部全体を明るくさせてしまい、著しいコントラストの低下を招くという懸念がある。
特開2004−341,553号公報
本発明は、表示部への外部光源等の写り込みを低減させると同時に、防眩性による光の広がりを狭くさせるような凹凸構造を有する前面板を提供することを目的とする。
本発明は、表面凹凸構造の算術平均傾斜角RΔaが1.0°以上であり、算術平均粗さRaが0.05μm以上であり、さらに局部山頂平均間隔Sと十点平均粗さRzの比S/Rzが46以上である防眩性前面板を提供するものである。
また、裏面を黒色加工した防眩性樹脂板の法線方向に10cmとなる高さで法線方向から45°の方向に800cd/m2の光源を配置し、法線方向から光源と反対側に45°の方向で検知される反射光強度の分布において、255階調の強度分布として表示し、その最大強度をYMaxとした際、反射光強度がYMaxの4/5となる防眩性樹脂板の位置をx、反射光強度がYMaxの1/5となる防眩性樹脂板の位置をxとしたとき、防眩性樹脂板の2点間距離(Δx=x−x)が12mm以下である防眩性前面板を提供するものである。
本発明により、表示装置において外部の光の写り込みを低減させると同時に、光の広がりを抑えることが可能な最適な凹凸構造を有する防眩性前面板を提供することができ、携帯電話、デジタルカメラ、携帯ゲーム機器、電子ペーパー、広告等に用いられる表示板等の表示に用いるディスプレイの前面部に設ける防眩性前面板として好適である。
サンプルに光を照射して、反射する光の測定を説明する図である。 Y軸に反射光強度、X軸に距離をプロットし、反射光強度と前記距離との関係を説明する図である。 45度入射及び45度反射時の拡散反射強度分布図である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明の防眩性前面板は表面凹凸構造の算術平均傾斜角RΔaが1.0°以上であり、算術平均粗さRaが0.05μm以上であり、更に局部山頂平均間隔Sと十点平均粗さRzの比S/Rzが46以上であることを特徴とする。
本発明における防眩性樹脂板の微細凹凸構造の粗さは、平均長さSm、算術平均高さRa、十点平均粗さRz及び局部山頂平均間隔Sで示すことができ、それぞれの値は、JIS B0601:1994及びB0031:1994に従って測定することができる。
本発明の防眩性前面板は表面凹凸構造の算術平均傾斜角RΔaが1.0°以上である。RΔaは、1.0°以上1.54°以下が好ましい。算術平均傾斜角RΔaが1.0°以上である場合、前面板の表面の凹凸が反射光を拡散させるのに必要な角度を持つために、良好な防眩性が得られる。また、RΔaが1.54°以下である場合、凹凸の傾斜がなだらかになるため、表面における光の拡散方向が限定され、良好な漆黒感が得られることで、防眩性前面板の漆黒感と防眩性の両立が達成される傾向にある。ここでいう漆黒感とは防眩性樹脂板に光を反射させた際の反射光の強度が弱くなるまでの距離によって感じられる黒さをいう。
本発明の防眩性前面板は、表面凹凸構造の算術平均粗さRaが0.05μm以上である。Raは、0.05μm以上0.25μm以下が好ましい。Raが0.05μm以上である場合、光が拡散するのに必要な凹凸高さがあるために良好な防眩性が得られる。また、Raが0.25μm以下である場合、凹凸高さが低くなることで傾斜がなだらかになるため光の拡散方向が限定され、良好な漆黒感が得られることで、防眩性前面板の漆黒感と防眩性の両立が達成される傾向にある。
本発明の防眩性前面板は、表面凹凸構造の局部山頂平均間隔Sと十点平均粗さRzの比S/Rzが46以上である。S/Rzは、46以上90以下が好ましい。S/Rzが46以上であると大きな凹凸に対する山と山の距離が狭くなり、凹凸の傾斜がなだらかになるため、表面における光の拡散方向が限定され、良好な漆黒感が得られる。また、S/Rzが90以下である場合、大きな凹凸に対する山と山の距離が狭くなり、平滑部が減ることで、良好な防眩性が得られることで、防眩性前面板の漆黒感と防眩性の両立が達成される傾向にある。
漆黒感が強いことで防眩性樹脂板を通して見たディスプレイの黒画像の黒締まりが向上し、コントラストが強調される効果をもたらす。
本発明における防眩性樹脂板は、裏面を黒色加工し、表面の法線方向に10cmとなる高さで法線方向から45°の方向に800cd/mの光源を配置し、法線方向から光源と反対側に45°の方向で検知される反射光強度の分布において、255階調の強度分布として表示し、その最大強度をYMaxとした際、反射光強度がYMaxの4/5となる防眩性樹脂板の位置をx、反射光強度がYMaxの1/5となる防眩性樹脂板の位置をx、としたとき、防眩性樹脂板の2点間距離(Δx=x−x)が12mm以下であることが好ましく、9mm以下であることがより好ましい。ここでの距離とは基準点からの長さの絶対値をいう。
防眩性樹脂板の2点間距離(Δx=x−x)が12mm以下であることで防眩性樹脂板の表面上で拡散光が視認される範囲が狭く、拡散光が減じている領域が広くなり、漆黒感が良好となる傾向にある。
防眩性樹脂板の2点間距離の測定方法は、前記反射光強度の分布を画像として表し、サンプルを評価する画像と同一倍率で基準となる長さを読み込み、読み込んだ基準長さを測定画像に対応させることにより測定することができる。
本発明における表面凹凸構造は、
(1)表面に凹凸を持つ形状を持つ鋳型を転写する方法
(2)微粒子を用いたコーティングを塗工、硬化し、微粒子を突出させる方法
(3)構成する樹脂の相分離や硬化収縮によって凹凸を形成する方法
等により形成することができる。特に上記(1)の方法は型の形状により、得られる樹脂板の表面凹凸構造が固定され、安定的に所望の凹凸を得ることができる点で有用である。
上記(1)の方法における鋳型は、ブラストやめっきなどの処理を成された金型、エッチング処理を成されたガラス型、微粒子を含み、表面に微粒子形状が突出することで凹凸形状が付与された樹脂型等を用いることが出来る。
本発明の防眩性前面板の製造方法の一例を以下に示す。
鋳型の凹凸面と透明樹脂板との間に活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を供給して、該活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を薄膜の形態となし、前記活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を硬化させて、該薄膜の表面に鋳型の凹凸構造を転写した透光性薄膜を形成することにより、防眩性前面板を得る。
以下の記載において量比を表す「部」及び「%」は特に断らない限り質量基準とする。
本発明で使用される透明樹脂板としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂及びセルロース系樹脂が挙げられる。これらの樹脂は画像表示装置の視認性向上を目的として使用する際には透明性の良好なものが好ましく、透明性や易成形性の点で、メタクリル系樹脂がより好ましい。
活性エネルギー線重合性組成物としては、紫外線等の活性エネルギー線の照射により、硬化するものであれば、特に限定されるものではなく、例えば2つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する重合性化合物を含んだ組成物(コーティング剤)とすることができる。該組成物はシリコーン系やメラミン系化合物を含んでもよい。
中でも、分子中に少なくとも2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する重合性化合物と、光重合開始剤を含有する活性エネルギー線硬化型の組成物は、硬化速度が速く生産性に優れるため好ましい。
活性エネルギー線重合性組成物を構成する、重合性化合物の好適なものとしては、1モルの多価アルコールと、2モル以上の(メタ)アクリル酸又はそれらの誘導体とから得られるエステル化物;多価アルコールと、多価カルボン酸又はその無水物と、(メタ)アクリル酸又はそれらの誘導体とから得られる、1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する線状のエステル化物;3量化により得られるポリイソシアネート1モル当たりに、活性水素を有するアクリルモノマー3モル以上を反応させて得られる化合物等を挙げることができる。具体的には、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等のポリエチレングリコールのジ(メタ)アクリレート;1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタグリセロールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート等の1モルの多価アルコールと、2モル以上の(メタ)アクリル酸とから得られるエステル化物を挙げることができる。
また、マロン酸/トリメチロールエタン/(メタ)アクリル酸、マロン酸/トリメチロールプロパン/(メタ)アクリル酸、マロン酸/グリセリン/(メタ)アクリル酸、マロン酸/ペンタエリスリトール/(メタ)アクリル酸、コハク酸/トリメチロールエタン/(メタ)アクリル酸、コハク酸/トリメチロールプロパン/(メタ)アクリル酸、コハク酸/グリセリン/(メタ)アクリル酸、コハク酸/ペンタエリスリトール/(メタ)アクリル酸、アジピン酸/トリメチロールエタン/(メタ)アクリル酸、アジピン酸/トリメチロールプロパン/(メタ)アクリル酸、アジピン酸/グリセリン/(メタ)アクリル酸、アジピン酸/ペンタエリスリトール/(メタ)アクリル酸、グルタル酸/トリメチロールエタン/(メタ)アクリル酸、グルタル酸/トリメチロールプロパン/(メタ)アクリル酸、グルタル酸/グリセリン/(メタ)アクリル酸、グルタル酸/ペンタエリスリトール/(メタ)アクリル酸、セバシン酸/トリメチロールエタン/(メタ)アクリル酸、セバシン酸/トリメチロールプロパン/(メタ)アクリル酸、セバシン酸/グリセリン/(メタ)アクリル酸、セバシン酸/ペンタエリスリトール/(メタ)アクリル酸、フマル酸/トリメチロールエタン/(メタ)アクリル酸、フマル酸/トリメチロールプロパン/(メタ)アクリル酸、フマル酸/グリセリン/(メタ)アクリル酸、フマル酸/ペンタエリスリトール/(メタ)アクリル酸、イタコン酸/トリメチロールエタン/(メタ)アクリル酸、イタコン酸/トリメチロールプロパン/(メタ)アクリル酸、イタコン酸/グリセリン/(メタ)アクリル酸、イタコン酸/ペンタエリスリトール/(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸/トリメチロールエタン/(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸/トリメチロールプロパン/(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸/グリセリン/(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸/ペンタエリスリトール/(メタ)アクリル酸等の、多価アルコールと、多価カルボン酸又はその無水物と、(メタ)アクリル酸とから得られる、1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する直鎖状のエステル化物を挙げることができる。
また、3量化により得られるポリイソシアネート(例えば、トリメチロールプロパントルイレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、イソホロンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等)と、活性水素を有するアクリルモノマー(例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−メトキシプロピル(メタ)アクリレート、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシ(メタ)アクリルアミド、1,2,3−プロパントリオール−1,3−ジ(メタ)アクリレート、3−アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等)とを、ポリイソシアネート1モル当たりにアクリルモノマー3モル以上を反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレート;トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌル酸のジ(メタ)アクリレート、トリ(メタ)アクリレート等のポリ[(メタ)アクリロイルオキシエチレン]イソシアヌレート;公知のエポキシポリアクリレート;公知のウレタンポリアクリレート等を挙げることができる。上述した重合性化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
光重合開始剤は、特に限定されるものではなく、例えばベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、アセトイン、ブチロイン、トルオイン、ベンゾフェノン、p−メトキシベンゾフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、α,α−ジメトキシ−α−フェニルアセトフェノン、メチルフェニルグリオキシレート、エチルフェニルグリオキシレート、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン等のカルボニル化合物;テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド等の硫黄化合物;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ベンゾイルジエトキシフォスフィンオキサイド等を挙げることができる。上述した光重合開始剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
光重合開始剤の添加量は、重合性化合物100質量部に対し、0.1〜10質量部であることが好ましい。0.1質量部以上であると、活性エネルギー線重合性組成物の硬化性が向上する傾向がある。また、10質量部以下であると、硬化後の着色が発生しない傾向がある。
さらに、活性エネルギー線重合性組成物は必要に応じて従来から使用されている種々の添加剤を添加してもよい。添加剤としては、界面活性剤、レベリング剤、染料、顔料、酸化防止剤、紫外線吸収剤、安定剤、難燃剤、可塑剤等を挙げることができる。
活性エネルギー線重合性組成物の供給方法は、特に限定されるものではなく、公知の供給方法を用いることができる。供給方法としては、例えば、透明樹脂フィルムに対してマイクログラビアコート法、ワイヤーバーコート法、ダイレクトグラビアコート法、ダイコート法、ディップ法、スプレーコート法、リバースロールコート法、カーテンコート法、コンマコート法、ナイフコート法、スピンコート法などで塗工することが挙げられる。
活性エネルギー線重合性組成物の乾燥後の平均膜厚は、3μm以上が好ましく、4μm以上がより好ましい。膜厚が薄すぎると、所望の凹凸を得ることが困難となる傾向にある。
活性エネルギー線重合性組成物は活性エネルギー線を照射することによって硬化する。活性エネルギー線としては紫外線が好ましく、活性エネルギー線の光源としては、超高圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、中圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ、高周波誘導水銀ランプ、ケミカルランプ等が適している。
積算照射量は、重合性組成物の硬化特性等を考慮して適宜選択することが好ましい。また、照射の雰囲気としては、樹脂硬化の程度に応じて適宜選択することができ、例えば、窒素、アルゴン等の不活性ガス、又は空気の雰囲気が挙げられる。
鋳型として用いる、樹脂型の製造方法の一つとしては、透明基材フィルム(A)上に溶剤を含む活性エネルギー線重合性組成物(B)と凹凸形成のための微粒子との混合物を塗工し、乾燥させて溶剤を揮発させた上で、活性エネルギー線を照射して活性エネルギー線重合性組成物と微粒子の混合物を硬化させることで、表面に凹凸の皮膜を形成する方法がある。
微粒子は有機微粒子又は無機微粒子を使用することができる。有機微粒子としては、例えば、アクリル樹脂(PMMA)、ポリスチレン(PS)、アクリル−スチレン共重合体、メラミン樹脂、ポリカーボート(PC)等を用いることができる。有機微粒子は、架橋や未架橋等の特性には特に限定されるものではなく、任意に選択できる。また、無機微粒子としては、例えば、酸化珪素、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化錫、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク、カオリン及び硫酸カルシウムが挙げられる。これらの無機微粒子に対して例えばシランカップリング処理等の有機物処理を施すことにより、該微粒子が有機物に分散し易くすることが好ましい。
微粒子の大きさは、適宜選択することができる。例えば、本鋳型用フィルムを用いて後述の防眩性樹脂板を製造する場合、該樹脂板の表面凹凸形状としては、表面中心線平均粗さが0.05〜0.3μm、表面凹凸ピッチが30〜200μmであることが好ましく、このようになる粒子径の微粒子を用いることになる。
活性エネルギー線重合性組成物(B)の塗工方法は、特に限定されるものではなく、公知の塗工方法を用いることができる。塗工方法としては、例えば、マイクログラビアコート法、ワイヤーバーコート法、ダイレクトグラビアコート法、ダイコート法、ディップ法、スプレーコート法、リバースロールコート法、カーテンコート法、コンマコート法、ナイフコート法、スピンコート法等が挙げられる。
活性エネルギー線重合性組成物(B)の乾燥後の平均膜厚は、好ましくは3μm以上が好ましく、4μm以上がより好ましい。また30μm以下が好ましく、15μm以下がより好ましい。膜厚が薄すぎると、所望の凹凸を得ることが困難となり、膜厚が厚すぎると、大きくカールすることがある。
乾燥条件は特に限定されるものではなく、自然乾燥であっても、乾燥温度や乾燥時間等の調整による人工的乾燥であってもよい。但し、乾燥時に塗料表面に風を当てる場合、塗膜表面に風紋が生じないようすることが好ましい。風紋が生じると防眩層表面に所望のなだらかなうねりの微細凹凸形状が形成されにくくなる傾向があり、防眩性とコントラストとを両立することが困難になるからである。また、乾燥温度及び乾燥時間は塗料中に含まれる溶剤の沸点によって適宜決定することが可能である。その場合、乾燥温度及び乾燥時間は、透明基材フィルムの耐熱性を配慮し、熱収縮により透明基材フィルム(A)の変形が起きない範囲で選定することが好ましい。
乾燥後の活性エネルギー線重合性組成物(B)は活性エネルギー線を照射することによって硬化する。
活性エネルギー線としては紫外線が好ましく、活性エネルギー線の光源としては、超高圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、中圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ、高周波誘導水銀ランプ、ケミカルランプ等が適している。
積算照射量は、重合性組成物の硬化特性等を考慮して適宜選択することが好ましい。また、照射の雰囲気としては、樹脂硬化の程度に応じて適宜選択することができ、例えば、窒素、アルゴン等の不活性ガス、又は空気の雰囲気が挙げられる。透明樹脂フィルム(A)は、透明性、耐溶剤性に優れ、酸素透過性の低いものが好ましい。例えば、PETフィルム、ナイロンフィルム、ポリカーボネートフィルム、アクリル系フィルム、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン系フィルム、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース等のセルロース系フィルム、ポリ塩化ビニリデン系フィルム等が挙げられる。特に好ましいものとしては、PETフィルムが挙げられる。フィルムの厚みは、フィルム強度を維持する目的で1μm以上が好ましい。また、凹凸層の密着性を確保する観点から表面に各種の易接着加工を施したものが好ましい。
鋳型用フィルムは活性エネルギー線重合性組成物の硬化物からの剥離性を向上させる目的でその凹凸面にコロナ処理等の放電処理を施してもよい。
また、鋳型として用いる、ガラス型の製造方法としては、公知の技術として、ガラスの表面をフッ化水素酸によりエッチングすることで凹凸を形成させることができる。
エッチングされるガラスとしてはフッ化水素酸によりエッチングが可能なソーダ石灰ガラス、ホウ珪酸ガラス、石英ガラス等から選ぶことが出来る。凹凸形状は使用するフッ化水素酸が含まれる溶液におけるフッ化水素酸の濃度、溶液とガラスの接触時間、ガラスの種類、等を適宜調整することにより所望の形状を得ることができる。
また、鋳型として用いる、金型の製造方法としては、ブラスト処理により微細凹凸構造を形成し、その上に電解ニッケルめっき層(a)を設けることができる。
該金型に使用する好適な金属部材としてはコストの観点からアルミニウムや鉄等が挙げられる。ここでいうアルミニウムや鉄も、それぞれ純金属であることができるほか、アルミニウム又は鉄を主体とする合金であってもよい。
さらに、より好ましい金型として、基材の表面に銅めっき又はニッケルめっきを施すとよい。この際施すめっき層をめっき層(b)とする。
銅めっき又はニッケルめっきを施す際には、めっき層(b)があまり薄いと、下地表面の影響が排除しきれないことから、その厚みは、10μm以上が好ましい。めっき層(b)の厚みの上限は臨界的でないが、コスト等とのからみから、一般には500μm程度までで十分である。また、めっき層(b)に銅めっきを採用する際には表面が酸化し、腐食による形状変化が起こることがあるため、薄くニッケルめっきを施すことが好ましい。この際に施すニッケルめっきは銅の特性を消さないために、10μm以下が好ましい。
金型の形状は、平板であってもよいし、円柱状又は円筒状のロールであってもよい。ロール状の基材を用いて金型を作製すれば、防眩フィルムを連続的なロール状で製造することができる。
また、金属部材は、鏡面に近い状態に研磨されていることが好ましい。なぜならば、基材となる金属板や金属ロールは、所望の精度にするために、切削や研削等の機械加工が施されていることが多く、それにより基材表面に加工目が残っているためである。めっきが施された状態でも、それらの加工目が残ることがあるし、また、めっきした状態で、表面が完全に平滑になるとは限らない。深い加工目等が残った状態では、微粒子をぶつけて基材表面を変形させても、微粒子により形成される凹凸よりも加工目等の凹凸のほうが深いことがあり、加工目等の影響が残る可能性がある。そのような金型を用いて防眩フィルムを製造した場合には、光学特性に予期できない影響を及ぼすことがある。
ブラスト処理の方法としては、サンドブラスト法、ショットブラスト法、液体ホーニング法等がある。これらの加工に用いられる粒子としては、鋭い角があるような形状よりは、球形に近い形状であるほうが好ましい。例えば、ガラス、ジルコニア、アルミナ、スチールやステンレススチールのビーズが好ましい。さらには、樹脂バインダーにセラミックスや金属の粒子を担持させた粒子を用いてもよい。
また、ブラスト処理の際の圧力や微粒子の使用量、ブラスト噴射口と金型表面の距離も、加工後の凹凸形状、延いては防眩フィルムの表面形状に影響するが、一般には、ゲージ圧で0.1〜0.4MPa程度の圧力、また処理される金属の表面積1cmあたり4〜30g程度の微粒子量、ブラスト噴射口と金型表面の距離100mm〜500mmから、用いる微粒子の種類や粒径、金属の種類、所望の凹凸形状等に応じて、適宜選択すればよい。
金属部材にブラスト処理を施すことで形成された微細凹凸構造に対して設けるめっき層(a)は電解ニッケルめっきである。ニッケルめっきを施すことにより、防眩層形成用金型の表面が保護され、傷つきにくくなる。
その他の硬度を持った汎用性の高い電気めっきとしてクロムが挙げられるが、前述の通り、表面に微細な荒れを生じやすく、凹凸形状を精密に制御することができない。
鈍らせる加工として電解ニッケルめっきを採用する場合、凹凸の鈍り具合は、下地金属の種類、ブラスト等の手法により得られた凹凸のサイズと深さ、まためっきの種類や厚み等によって異なるため、一概には言えないが、鈍り具合を制御するうえで最も大きな因子はめっき厚みである。電解ニッケルめっき層の厚みが薄いと、ブラスト等の手法により得られた凹凸の表面形状を鈍らせる効果が不十分であり、その凹凸形状を透明フィルムに転写して得られる防眩フィルムの光学特性があまり良くならない。一方でめっき厚みが厚すぎると、生産性が悪くなるうえ、凹凸形状がほとんどなくなってしまうので、防眩性を示さなくなってしまう。そこで、電解ニッケルめっき層(a)の厚みは、1μm以上20μm以下が好ましく、10μm以下がより好ましい。
また、鋳型として用いる、樹脂型の他の製造方法としては、表面に凹凸形状を有する原版の該凹凸形状を、活性エネルギー線重合性組成物(B)に転写することで凹凸層の凹凸形状を形成する方法が挙げられる。即ち、透明基材フィルム(A)の任意の面に活性エネルギー線重合性組成物(B)を塗工し、表面に凹凸形状を有するエンボスローラー又は平板状のエンボス板等の凹凸鋳型を活性エネルギー線重合性組成物(B)を介して透明基材フィルム(A)に圧着させ、透明基材フィルム(A)を介して活性エネルギー線を照射して、活性エネルギー線重合性組成物(B)を硬化させ、該凹凸鋳型から透明基材フィルム(A)を活性エネルギー線重合性組成物(B)の硬化膜とともに剥離することで、表面に凹凸形状を転写した鋳型用フィルムを製造することができる。
エンボスローラー又は平板状のエンボス板等に形成されている凹凸型面は、良好な光学特性を発現する凹凸形状を形成できる方法であれば、特に限定されないが、例えば上記のようにメッキ処理をした金属ロール若しくは平板にサンドブラスト法又はビーズショット法によって表面を荒らすことにより得ることができる。
透明基材フィルム(A)の少なくとも一方の表面に対する活性エネルギー線重合性組成物(B)を塗布し、硬化させる方法は前記の方法が使用できる。
また、鋳型として用いる樹脂型を所望の凹凸とするために、特開2011−84,057号公報に開示されている、樹脂型の表面にメラミン系樹脂硬化層が積層された凹凸形状を有する積層フィルムとすることもできる。
以下、実施例により本発明を詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。ここで、実施例及び比較例で使用した化合物の略称は以下の通りである。
M400:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート M−400(東亞合成(株)製)
U−6HA:ウレタンアクリレート(新中村化学(株)製)
M−305:ペンタエリスルトールトリ/テトラアクリレート(東亞合成(株)製)
C6DA:1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(大阪有機化学工業(株)社製)
TPO:ジフェニル−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フォスフィンオキサイド(ルシリン(商標)TPO、BASFジャパン(株)製)
Irgacure184:1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(BASFジャパン(株)製)
アクリライトL(商標):アクリル樹脂(三菱レイヨン(株)製)
また、実施例及び比較例で行った評価方法は下記の通りである。
(全光線透過率、HAZE)
日本電色工業(株)製「NDH−2000」を用いて防眩性樹脂板の全光線透過率及びHAZEをJIS−K−7136及びK−7105に基づいて測定した。
(光沢度)
コニカミノルタオプティクス(株)製「GM−268」を用いて裏面を黒色加工した防眩性樹脂板の表面の60度光沢度を測定した。
(変角光度)
日本電色工業(株)製「GC5000L」を用いて、裏面を黒色加工した防眩性樹脂板の表面の45度の角度で光を防眩性樹脂板の防眩層に入射した際の拡散反射強度を測定した。数値は法線方向から45度の角度へ標準白色板の正反射強度を1として規格化した。正反射から離れた位置での値が低いほど漆黒感が良好であり、法線方向から55度の方向への反射強度は、0.0015以下が好ましく、0.001以下がより好ましい。さらには、法線方向から60度の方向への反射強度は、0.00025以下が好ましく、0.0002以下がより好ましい。
(表面粗さの測定方法)
平均長さSm、算術平均傾斜角RΔa、算術平均高さRa、十点平均粗さRz及び局部山頂平均間隔Sは触針粗さ計SURFCOM1400LCD((株)東京精密製)を用い、JIS B0601:1994及びB0031:1994に準拠して測定を行った。尚、算術平均傾斜角RΔaは、触針粗さ計の測定方向の座標をxとして得られた粗さ曲線関数g(x)から次式(1)を用いることができる。即ち前記触針粗さ計により計測される各測定点の座標データを基に演算プログラムから算出することができる。ここでLは測定長さである。
RΔa=tan−1[(1/L)∫ |(d/dx)g(x)|dx]]・・・(1)
断面曲線の算術平均高さPa、断面曲線要素の平均長さPSm、断面曲線の最大断面高さPt、粗さ曲線のスキューネスRsk及び粗さ曲線のクルトーシスRkuはJIS B0601:2001に準拠して測定を行った。線形負荷曲線による高さ特性の突出山部高さRpk、突出谷部深さRvk並びにコア部の負荷長さ率Mr1及びMr2はJIS B0671−2:2002に準拠して測定を行った。
(漆黒感の目視評価)
防眩性樹脂板に光を反射させた際の反射光の強度が弱くなるまでの距離によって感じられる黒さとし、その評価を行った。目視評価方法を以下に示す。
裏面を黒色加工したサンプルを設置し、サンプルの法線方向から45°の方向にCCFL光源を配置し、その反射光の光の広がりを目視で評価した。
○:反射光の広がりが狭く、反射光が弱くなるまでの距離が短い。
△:反射光の広がりがあるが、樹脂板を明るくする範囲が狭い。
×:反射光が大きく広がっており、樹脂板を広い範囲で明るくしている。
(漆黒感の定量化)
裏面を黒色加工したサンプルを設置し、サンプルの法線方向に10cmとなる高さで法線方向から45°の方向に800cd/mのCCFL光源、法線方向から光源と反対側45°の方向にカメラ(CCD)を設置し、サンプルに映る光源からの光の反射光をカメラで撮影する(図1)。
撮影した画像の強度分布画像ソフト(WinROOF:三谷商事(株)製)で解析する。解析は255階調で反射したCCFL光源の垂直方向の強度分布を表示する。強度分布は複数の画素の垂直成分を平均化することでノイズを低減する。また、完全に光をカットした状態での強度を差引いた結果を用いる。
表示された強度分布において、最大強度をYMaxとし、反射光強度がYMaxの4/5となる防眩性樹脂板の位置をx、反射光強度がYMaxの1/5となる防眩性樹脂板の位置をxとしたとき、防眩性樹脂板の2点間距離(Δx=x−x)を黒さの定量値として漆黒感を数値化して評価した(図2)。
(防眩性の目視評価)
防眩性樹脂板に対して、裏面反射を抑える目的で裏面を紙やすりにて荒らした後に黒色スプレー塗装を施し、凹凸面を上向きにして水平に置いた。二灯蛍光灯((株)東芝製)を法線方向から45°及び高さ30cmの位置に配置し、正反射した蛍光灯像を目視観察した。
×:蛍光灯像の輪郭を明確に判別できる。
△:蛍光灯像が見えるが、輪郭がぼやける。
○:蛍光灯像を判別できない。
活性エネルギー線重合性組成物の作製
U−6HAを10部、M−400を30部、M−305を30部、C6DAを30部、TPOを2部及びIrgacure184を6部、混合、溶解して活性エネルギー線重合性組成物を得た。
実施例1
表面に、Ra0.13μm、Rz0.64μm、Sm73μm、S48μm、RΔa1.2度、全光線透過率88.4%及びHAZE4.5%の特徴を持つ、厚み2.8mmの鋳型ガラス板1を準備した。
活性エネルギー線重合性組成物を樹脂板(アクリライトL、2mm)上に塗工し、上記の鋳型ガラス板1を、凹凸面を内面として被せ、プレスロールで圧接して厚みが12μmとなるように展延した。これを加熱炉に投入し、70℃で300秒保持した後、出力84W/cmのメタルハライドランプを用いて、積算光量で800mJ/cmの紫外線を前記鋳型ガラス板1側から照射することによって、活性エネルギー線重合性組成物を硬化させた。
活性エネルギー線重合性組成物の硬化後、鋳型ガラス板1を剥離して防眩性樹脂板を得た。得られた防眩性樹脂板の凹凸層(防眩層)は良好な光学特性を持っていた。防眩性樹脂板の表面粗さの測定結果並びに光学特性評価結果を表1、2及び3に示す。得られた防眩性樹脂板は防眩性前面板として好適である。
実施例2
実施例1の鋳型ガラス板1を、表面に、Ra0.12μm、Rz0.59μm、Sm76μm、S50μm、RΔa1.0度、全光線透過率89.0及びHAZE3.8%の特徴を持つ鋳型ガラス板2に変更した以外は実施例1と同様の方法で防眩性樹脂板を得た。得られた防眩性樹脂板の凹凸層(防眩層)は良好な光学特性を持っていた。防眩性樹脂板の表面粗さの測定結果並びに光学特性評価結果を表1、2及び3に示す。
実施例3
実施例1の鋳型ガラス板1を、表面に、Ra0.10μm、Rz0.54μm、Sm53μm、S26μm、RΔa1.2度、全光線透過率88.4%及びHAZE4.8%の特徴を持つ鋳型ガラス板3に変更した以外は実施例1と同様の方法で防眩性樹脂板を得た。得られた防眩性樹脂板の凹凸層(防眩層)は良好な光学特性を持っていた。防眩性樹脂板の表面粗さの測定結果並びに光学特性評価結果を表1、2及び3に示す。
実施例4
表面に、Ra0.19μm、Rz0.91、Sm115μm、S51μm、RΔa1.2度、全光線透過率87.4%及びHAZE11.4%の特徴を持つ鋳型樹脂フィルム1を準備した。
活性エネルギー線重合性組成物を、予め約70℃に加熱した樹脂板(アクリライトL、2mm)上に塗工し、上記鋳型樹脂フィルム1を凹凸面を内面として被せ、プレスロールで圧接して厚みが12μmとなるように展延した。前記樹脂板に被せた鋳型樹脂フィルム1の表面温度を非接触式赤外線温度計で測定すると60℃であり、その温度において60秒保持した後、出力84W/cmのメタルハライドランプを用いて、積算光量で800mJ/cmの紫外線を前記鋳型樹脂フィルム1側から照射することによって活性エネルギー線重合性組成物を硬化させた。
活性エネルギー線重合性組成物の硬化後、鋳型樹脂フィルム1を剥離して防眩性樹脂板を得た。得られた防眩性樹脂板の凹凸層(防眩層)は良好な光学特性を持っていた。防眩性樹脂板の表面粗さの測定結果並びに光学特性評価結果を表1、2及び3に示す。得られた防眩性樹脂板は防眩性前面板として好適である。
実施例5
実施例4の鋳型樹脂フィルム1を、表面に、Ra0.18μm、Rz0.87、Sm117μm、S51μm、RΔa1.2度、全光線透過率88.2%及びHAZE10.7%の特徴を持つ鋳型樹脂フィルム2に変更した以外は実施例4と同様の方法で防眩性樹脂板を得た。得られた防眩性樹脂板の凹凸層(防眩層)は良好な光学特性を持っていた。防眩性樹脂板の表面粗さの測定結果並びに光学特性評価結果を表1、2及び3に示す。
実施例6
実施例4の鋳型樹脂フィルム1を、表面に、Ra0.15μm、Rz0.80、Sm107μm、S49μm、RΔa1.2度、全光線透過率88.4%及びHAZE10.1%の特徴を持つ鋳型樹脂フィルム3に変更した以外は実施例4と同様の方法で防眩性樹脂板を得た。得られた防眩性樹脂板の凹凸層(防眩層)は良好な光学特性を持っていた。防眩性樹脂板の表面粗さの測定結果並びに光学特性評価結果を表1、2及び3に示す。
実施例7
実施例4の鋳型樹脂フィルム1を、表面に、Ra0.10μm、Rz0.56μm、Sm67μm、S24μm、RΔa1.3度、全光線透過率90.3%及びHAZE11.3%の特徴を持つ鋳型樹脂フィルム4に変更した以外は実施例4と同様の方法で防眩性樹脂板を得た。得られた防眩性樹脂板の凹凸層(防眩層)は良好な光学特性を持っていた。防眩性樹脂板の表面粗さの測定結果並びに光学特性評価結果を表1、2及び3に示す。
実施例8
実施例4の鋳型樹脂フィルム1を、表面に、Ra0.11μm、Rz0.59、Sm64μm、S22μm、RΔa1.2度、全光線透過率90.4%及びHAZE11.4%の特徴を持つ鋳型樹脂フィルム5に変更した以外は実施例4と同様の方法で防眩性樹脂板を得た。得られた防眩性樹脂板の凹凸層(防眩層)は良好な光学特性を持っていた。防眩性樹脂板の表面粗さの測定結果並びに光学特性評価結果を表1、2及び3に示す。
実施例9
実施例4の鋳型樹脂フィルム1を、表面に、Ra0.10μm、Rz0.50、Sm72μm、S25μm、RΔa1.4度、全光線透過率89.8%及びHAZE10.6%の特徴を持つ鋳型樹脂フィルム6に変更した以外は実施例4と同様の方法で防眩性樹脂板を得た。得られた防眩性樹脂板の凹凸層(防眩層)は良好な光学特性を持っていた。防眩性樹脂板の表面粗さの測定結果並びに光学特性評価結果を表1、2及び3に示す。
比較例1
実施例1の鋳型ガラス板1を、表面に、Ra0.13μm、Rz0.68μm、Sm67μm、S24μm、RΔa1.7度、全光線透過率88.3%及びHAZE8.7%の特徴を持つ鋳型ガラス板4に変更した以外は実施例1と同様の方法で防眩性樹脂板を得た。得られた防眩性樹脂板の凹凸層(防眩層)は、漆黒感が良好ではなかった。防眩性樹脂板の表面粗さの測定結果並びに光学特性評価結果を表1、2及び3に示す。
比較例2
実施例4の鋳型樹脂フィルム1を、表面に、Ra0.09μm、Rz0.41μm、Sm38μm、S17μm、RΔa1.6度、全光線透過率91.1%及びHAZE10.1%の特徴を持つ鋳型樹脂フィルム7に変更した以外は実施例4と同様の方法で防眩性樹脂板を得た。得られた防眩性樹脂板の凹凸層(防眩層)は、漆黒感が良好ではなかった。防眩性樹脂板の表面粗さの測定結果並びに光学特性評価結果を表1、2及び3に示す。
Figure 2013061636
Figure 2013061636
Figure 2013061636
1 CCFL光源
2 CCDカメラ
3 強度の最大値YMax
4 4/5・YMax
5 1/5・YMax
6 Δx
7 Δx
8 評価距離(漆黒感)Δx=Δx−Δx
9 実施例1の反射強度
10 実施例2の反射強度
11 実施例3の反射強度
12 実施例4の反射強度
13 実施例5の反射強度
14 実施例6の反射強度
15 実施例7の反射強度
16 実施例8の反射強度
17 実施例9の反射強度
18 比較例1の反射強度
19 比較例2の反射強度

Claims (2)

  1. 表面凹凸構造の算術平均傾斜角RΔaが1.0°以上であり、算術平均粗さRaが0.05μm以上であり、更に局部山頂平均間隔Sと十点平均粗さRzの比S/Rzが46以上である防眩性前面板。
  2. 裏面を黒色加工した防眩性樹脂板の法線方向に10cmとなる高さで法線方向から45°の方向に800cd/m2の光源を配置し、法線方向から光源と反対側に45°の方向で検知される反射光強度の分布において、255階調の強度分布として表示し、その最大強度をYMaxとした際、反射光強度がYMaxの4/5となる防眩性樹脂板の位置をx、反射光強度がYMaxの1/5となる防眩性樹脂板の位置をxとしたとき、防眩性樹脂板の2点間距離(Δx=x−x)が12mm以下である請求項1に記載の防眩性前面板。
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