JP2013010288A - 駆動装置の制御方法およびこれを備えた駆動装置、テープ印刷装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】歯面の接触方向にかかわらず、ギヤ列のバックラッシュに基づく遊びを確実に除去することができる駆動装置の制御方法等を提供する。
【解決手段】動力源となるDCモーター221と、DCモーター221により作動するプラテンローラー22aと、DCモーター221の動力をプラテンローラー22aに伝達するプラテン側ギヤ列224と、を備えた搬送駆動装置22bの制御方法であって、プラテンローラー22aの作動に先立ちDCモーター221を微小駆動させて、プラテンローラー22aを作動させることなく、プラテン側ギヤ列224のバックラッシュに基づく遊びを除去する遊び除去工程、を備えた。
【選択図】図7
【解決手段】動力源となるDCモーター221と、DCモーター221により作動するプラテンローラー22aと、DCモーター221の動力をプラテンローラー22aに伝達するプラテン側ギヤ列224と、を備えた搬送駆動装置22bの制御方法であって、プラテンローラー22aの作動に先立ちDCモーター221を微小駆動させて、プラテンローラー22aを作動させることなく、プラテン側ギヤ列224のバックラッシュに基づく遊びを除去する遊び除去工程、を備えた。
【選択図】図7
Description
本発明は、モーターの動力を作動対象物に伝達するギヤ列を備えた駆動装置の制御方法およびこれを備えた駆動装置、テープ印刷装置に関する。
従来、動力源となるモーターと、モーターにより回転するプラテンローラー(作動対象物)と、モーター力をプラテンローラーに伝達するギヤ列と、を備えた印刷装置の駆動装置が知られている(特許文献1参照)。
このような駆動装置では、ギヤ列において噛み合う2つのギヤ間のバックラッシュに基づく遊びに起因してモーターが空転する(プラテンローラーが回転しない)場合がある。この場合、モーターの駆動に同期して印刷を開始すると、プラテンローラーにより印刷媒体が送られない状態で印刷が進むため印刷不良となる。そこで、この駆動装置では、予め空転量を計測し、この計測結果を空転予想量として記憶し、この空転予想量に基づいてモーターの駆動開始に対する印刷開始を遅延させる制御方法を採用している。
このような駆動装置では、ギヤ列において噛み合う2つのギヤ間のバックラッシュに基づく遊びに起因してモーターが空転する(プラテンローラーが回転しない)場合がある。この場合、モーターの駆動に同期して印刷を開始すると、プラテンローラーにより印刷媒体が送られない状態で印刷が進むため印刷不良となる。そこで、この駆動装置では、予め空転量を計測し、この計測結果を空転予想量として記憶し、この空転予想量に基づいてモーターの駆動開始に対する印刷開始を遅延させる制御方法を採用している。
しかし、従来の駆動装置の制御方法では、空転量を計測し記憶しておく必要があり手間がかかると共に、空転予想量を確定するためには経験と勘に頼ることが多いものと考えられる。また、2つのギヤ間において、歯面が当っている方向が正転方向なのか、逆転方向なのかを認識することができないため、例えば、歯面が正転方向に接触した状態で正転させる場合は、空転予想量に基づくモーター駆動制御は、まったく意味をなさず、かえって印刷不良を招きかねないという問題があった。
本発明は、歯面の接触方向にかかわらず、ギヤ列のバックラッシュに基づく遊びを確実に除去することができる駆動装置の制御方法およびこれを備えた駆動装置、テープ印刷装置を提供することを課題とする。
本発明の駆動装置の制御方法は、動力源となるモーターと、モーターにより作動する作動対象物と、モーターの動力を作動対象物に伝達するギヤ列と、を備えた駆動装置の制御方法であって、作動対象物の作動に先立ちモーターを微小駆動させて、作動対象物を作動させることなく、ギヤ列のバックラッシュに基づく遊びを除去する遊び除去工程、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、作動対象物の作動前に、作動対象物を作動させない程度に、モーターを微小駆動させることで、ギヤ列のバックラッシュに基づく遊びを除去することができる。これにより、予め空転量を計測して記憶する必要がないと共に、ギヤ列を構成する任意の2つのギヤの歯面が互いに当っている方向(正転方向または逆転方向)にかかわらず、同一の制御で簡単にバックラッシュに基づく遊びを除去することができる。
この場合、遊び除去工程では、作動対象物を作動させるときの駆動電圧でモーターを微小回転させ、且つ惰性回転させて遊びを除去することが好ましい。
この構成によれば、ギヤ列を構成する任意の2つのギヤの歯面が互いに当っておらず、隙間が開いている場合、モーターの微小回転により隙間をなくす方向に回転し、その後惰性回転により互いの歯面が接触する。これにより、作動対象物を作動させることなく、ギヤ列のバックラッシュに基づく遊びを除去することができる。一方、2つのギヤの歯面が互いに当っている場合でも、モーターの駆動は、ギヤ列が微小回転する程度の非常に短い時間であるため、作動対象物が作動することはない。
この場合、遊び除去工程では、作動対象物を作動させることのない低い駆動電圧で、モーターを微小回転させて遊びを除去することが好ましい。
この構成によれば、作動対象物を作動させない程度の低電圧でモーターを駆動するため、任意の2つのギヤの歯面が互いに当っている方向にかかわらず、同一の制御で簡単にバックラッシュに基づく遊びを除去することができる。
本発明の駆動装置は、動力源となるモーターと、モーターにより作動する作動対象物と、モーターの動力を作動対象物に伝達するギヤ列と、モーターを制御する制御手段と、を備え、制御手段は、作動対象物の作動に先立ちモーターを微小駆動させて、作動対象物を作動させることなく、ギヤ列のバックラッシュに基づく遊びを除去することを特徴とする。
この構成によれば、作動対象物の作動前に、作動対象物を作動させない程度に、モーターを微小駆動させることで、ギヤ列のバックラッシュに基づく遊びを除去することができる。これにより、予め空転量を計測して記憶する必要がないと共に、ギヤ列を構成する任意の2つのギヤの歯面が互いに当っている方向(正転方向または逆転方向)にかかわらず、同一の制御で簡単にバックラッシュに基づく遊びを除去することができる。
本発明のテープ印刷装置は、印刷テープを送る送りローラーを有するテープ送り装置と、印刷テープに印刷を行う印刷ヘッドと、を備え、セットした印刷テープの先端を印刷ヘッドの近傍まで逆送りしてから、印刷ヘッドの駆動に同期した印刷テープの正送りを実施するテープ印刷装置であって、送りローラーを作動対象物とし、テープ送り装置を駆動装置とする上記したいずれかの駆動装置の制御方法を、正送りの直前に実施することを特徴とする。
この構成によれば、印刷ヘッドの駆動に同期した印刷テープの正送りの実施前に、送りローラーを作動させない程度に、モーターを微小駆動させることで、ギヤ列のバックラッシュに基づく遊びを除去することができる。これにより、モーターは、空転することなく送りローラーを回転させ、印刷テープの正送りと印刷ヘッドの駆動とが正常に同期して実施される。そして、印刷不良を起こすことなく印刷テープに対する印刷が正確に行われる。
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の一実施形態であるテープ印刷装置について説明する。このテープ印刷装置は、ロール状に巻回した印刷テープを収納したテープカートリッジおよびインクリボンを収納したリボンカートリッジを装着し、印刷テープおよびインクリボンを繰り出し、併走させながら印刷を行い、印刷テープの印刷済み部分を切断してラベルを作成するものである。
図1ないし図5を参照して、テープ印刷装置1について説明する。図1は、テープ印刷装置1の外観斜視図である。図2は、蓋ケース15を開放し、テープカートリッジ12およびリボンカートリッジ17を装着した状態のテープ印刷装置1の外観斜視図である。図3は、蓋ケース15を開放し、テープカートリッジ12およびリボンカートリッジ17を取り外した状態のテープ印刷装置1の外観斜視図である。図4は、テープ印刷装置1の側断面図である。図5は、テープ搬送機構22の搬送駆動装置22bの側面図である。なお、以下の説明では、各図に矢印で示すように上下および前後左右を規定する。
図1ないし図4に示すように、テープ印刷装置1は、その主要な外殻を形成する装置本体ケース10と、装置本体ケース10内に組み込まれた搬送アッセンブリー11と、搬送アッセンブリー11内に着脱自在に装着されたテープカートリッジ12と、装置本体ケース10上を覆うようにして開閉自在に設けられた蓋ケース15と、蓋ケース15内に組み込まれた印刷アッセンブリー16と、印刷アッセンブリー16内に着脱自在に装着されたリボンカートリッジ17と、を備えている。
また、テープ印刷装置1には、各構成装置を駆動制御する制御装置(図示省略)が内蔵されている。さらに、テープ印刷装置1には、接続ポートを介して制御端末18(パーソナルコンピューター等)が接続されており、ユーザーは、制御端末18を介してテープ印刷装置1を操作し、印刷動作を実行させる。なお、装置本体ケース10と蓋ケース15とで、テープ印刷装置1全体の外観を形成する装置ケースを構成している。
装置本体ケース10の前方中央には、印刷された印刷テープ32を外部に排出するためのシート排出口20が設けられている。印刷テープ32は、後部に配設されたテープカートリッジ12から繰出され、シート排出口20に向って送られる途中で印刷に供される。
<搬送アッセンブリー>
搬送アッセンブリー11は、テープカートリッジ12を装着するテープ装着部21と、テープカートリッジ12から印刷テープ32を繰り出しながら送るテープ搬送機構22(図4および図5参照)と、印刷済みの印刷テープ32を切断するカッター機構23と、搬送計路上に繰り出された印刷テープ32の有無を検出するテープ検出機構24と、を備えている。
搬送アッセンブリー11は、テープカートリッジ12を装着するテープ装着部21と、テープカートリッジ12から印刷テープ32を繰り出しながら送るテープ搬送機構22(図4および図5参照)と、印刷済みの印刷テープ32を切断するカッター機構23と、搬送計路上に繰り出された印刷テープ32の有無を検出するテープ検出機構24と、を備えている。
テープ装着部21は、装置本体ケース10の後方において内側に窪入形成されており、テープカートリッジ12を、いわゆる中寄せ(左右方向中心)位置にセットできるようになっている。
図3ないし図5に示すように、テープ搬送機構22は、テープ装着部21の前方に配設されており、いわゆるプラテンローラー22aと、これを回転駆動する搬送駆動装置22bと、を有している。プラテンローラー22aは、テープカートリッジ12から繰り出された印刷テープ32の下面に当接し、印刷テープ32を、後述するサーマルヘッド521と協働してその前方に連通しているシート排出口20へと搬送する(図4(a)の破線参照)。
図5に示すように、搬送駆動装置22bは、動力源となるDCモーター221と、DCモーター221の出力軸に接続されたウォームギヤ222と、ウォームギヤ222に噛み合うウォームホイールギヤ223と、プラテンローラー22aに回転力を伝達するプラテン側ギヤ列224と、後述するリボンカートリッジ17の巻取コア63に回転力を伝達する巻取側ギヤ列225と、を有している。搬送駆動装置22bは、プラテンローラー22aと巻取コア63とを同期して回転させる。
プラテン側ギヤ列224は、ウォームホイールギヤ223に噛み合うプラテン入力ギヤ226と、プラテン入力ギヤ226に噛み合うと共にプラテンローラー22aの一端に軸着した(回転自在に取り付けられた)プラテン出力ギヤ227と、を有している。
巻取側ギヤ列225は、ウォームホイールギヤ223に噛み合う巻取入力ギヤ列228と、巻取入力ギヤ列228の出力側のギヤに噛み合うと共に、巻取コア63に軸着した巻取側ギヤ(図示省略)に噛み合う巻取出力ギヤ229と、を有している。
言うまでもないが、それぞれのギヤとギヤとの間にはバックラッシュが存在する。そのため、バックラッシュに基づく遊びが、プラテンローラー22aの回転方向の僅かながたつきの原因となっている。詳細は後述するが、本実施形態に係るテープ印刷装置1(制御装置)は、印刷開始前およびカッター機構23によるテープカット前後にバックラッシュに基づく遊びを除去するためのDCモーター221の駆動制御を行う。なお、ネジ歯車であるウォームギヤ222とウォームホイールギヤ223との間のバックラッシュは無視することができ、また、プラテンローラー22aに回転力を加えてもウォームギヤ222を回転させることはできない。
図4に示すように、カッター機構23は、固定刃と可動刃とが印刷テープ32を挟んで上下に対抗して臨む、いわゆる鋏式のものであり、プラテンローラー22aの前方に設けられている。印刷処理が終了した印刷テープ32は、カッター機構23により切断され、シート排出口20から外部に排出される。
図2および図4に示すように、テープ検出機構24は、いわゆる反射型のフォトセンサーであり、テープカートリッジ12とテープ搬送機構22との間に設けられた第1摺接部材25に組み込まれた第1光電素子26と、カッター機構23の前方のシート排出口20に設けられ第2摺接部材27に組み込まれた第2光電素子28と、を有している。第1光電素子26および第2光電素子28は、印刷テープ32の下面に臨むように配設されている。
図示は省略するが、第1光電素子26および第2光電素子28は、それぞれ発光素子と受光素子とを有しており、発光素子から放射された光が受光素子で受光の有無によって、印刷テープ32の有無が検出される。本実施形態に係るテープ印刷装置1(制御装置)は、印刷テープ32が無くなり、第1光電素子26が反射光を受光できない場合に、テープ搬送機構22および印刷機構52を停止させる。すなわち、第1光電素子26が、印刷テープ32の有無を検出することで所謂テープエンド検出を行っている。テープエンド検出を行うことで、所謂空印刷を防止することができ、空印刷に基づくプラテンローラー22aやサーマルヘッド521の劣化や損傷を有効に防止することができる。また、第2光電素子28は、印刷テープ32の排出を検出する。
第1摺接部材25および第2摺接部材27は、繰り出された印刷テープ32が摺接して搬送される経路(搬送経路)となるものであり、印刷テープ32の最大幅と略同一幅でテーブル状に形成されている。また、第1摺接部材25の左右方向略中央には、第1光電素子26の光路となる第1開口部25aが形成され、同様に第2摺接部材27には、第2光電素子28の光路となる第2開口部27aが形成されている。第1光電素子26の発光素子および受光素子(図示省略)は、第1摺接部材25の上端面から突出しないように第1開口部25a内に配設され、同様に、第2光電素子28の発光素子および受光素子(図示省略)は、第2摺接部材27の上端面から突出しないように第2開口部27aに配設されている。
このように、テープ検出機構24は、各摺接部材25,27上の印刷テープ32の検出が可能であると共に、各光電素子26,28と印刷テープ32との距離が一定に維持されるようになっている。これにより、搬送中の印刷テープ32が、搬送経路上において僅かに揺らぐ場合であっても、印刷テープ32と各光電素子26,28との間隔を一定に保つことができ、確実、且つ、安定した印刷テープ32の検出をすることができる。なお、光の拡散や反射を極力少なくすべく、第1摺接部材25および第2摺接部材27を省略するようにしてもよい。
<テープカートリッジ>
続いて、図2、図4および図6を参照して、テープカートリッジ12について詳細に説明する。図6(a)は、テープカートリッジ12の斜視図、図6(b)は、テープ体30よび軸ホルダー34の斜視図である。
続いて、図2、図4および図6を参照して、テープカートリッジ12について詳細に説明する。図6(a)は、テープカートリッジ12の斜視図、図6(b)は、テープ体30よび軸ホルダー34の斜視図である。
テープカートリッジ12は、印刷テープ32をテープコア33に巻回してなるテープ体30と、テープコア33を回転自在に支持するカートリッジケース31と、を備えている。なお、テープカートリッジ12は、テープ装着部21に対して着脱可能に装着されている。テープカートリッジ12には、幅や色などが異なる種類の印刷テープ32が収容されている。また、ユーザーフレンドリーを考慮し、所謂ロール紙やダイカットテープが用意されている。
図示は省略するが、印刷テープ32は、長尺の剥離紙上に複数のラベルが等間隔で貼着された、所謂ダイカットテープである。剥離紙は、ラベルよりも腰の弱い薄手に形成されている。
図6(b)に示すように、テープ体30は、紙製で中空円筒状のテープコア33の外周に印刷テープ32が巻回して形成されている。また、テープ体30は、テープコア33の軸方向両端に位置した軸ホルダー34により回転自在に軸支される。なお、テープ体30の両端面には、巻回した印刷テープ32がバラけることを防止するための粘着シート(図示省略)が貼付されている。
図6(a)に示すように、カートリッジケース31は、テープ体30(テープコア33)の両端を軸支する一対の軸ホルダー34と、一対の軸ホルダー34と共にテープ体30を収容する本体ケース35と、を有している。
本体ケース35は、テープ体30の下側周面をカバーするテープカバー部351と、テープカバー部351の左右方向両端に立設した一対の側壁部352と、を有している。テープカバー部351は、その後方が、テープ体30の周面に沿って湾曲して形成されている。各側壁部352は、テープ体30の直径よりも大きい円板状に形成されている。なお、テープカバー部351の下面には、印刷テープ32の種別を検出するための被検出部である複数の突起が設けられている(図示省略)。
各側壁部352の内側、前後方向略中央部分には、軸ホルダー34と略相補的な形状に、上下方向に渡って僅かに窪んだ位置規制溝(図示省略)が形成されている。テープ体30を軸支した一対の軸ホルダー34を、各側壁部352の位置規制溝に嵌合させると、テープ体30と各側壁部352とが略同軸上に位置するようになっている。
<蓋ケース>
図1ないし図4に示すように、蓋ケース15は、後端部に設けられたヒンジ15aを中心に前方を跳ね上げるようにして回動可能に設けられ、搬送アッセンブリー11(テープ装着部21)を開放する開閉蓋として用いられる。また、蓋ケース15の開放により、印刷アッセンブリー16(リボン装着部51)を開放することとなる。これにより、テープカートリッジ12およびリボンカートリッジ17の交換が可能となると共に、各機構のメンテナンスが可能となる。
図1ないし図4に示すように、蓋ケース15は、後端部に設けられたヒンジ15aを中心に前方を跳ね上げるようにして回動可能に設けられ、搬送アッセンブリー11(テープ装着部21)を開放する開閉蓋として用いられる。また、蓋ケース15の開放により、印刷アッセンブリー16(リボン装着部51)を開放することとなる。これにより、テープカートリッジ12およびリボンカートリッジ17の交換が可能となると共に、各機構のメンテナンスが可能となる。
<印刷アッセンブリー>
図2ないし図4に示すように、印刷アッセンブリー16は、リボンカートリッジ17を装着するリボン装着部51と、印刷テープ32に印刷処理を行う印刷機構52と、を備えている。
図2ないし図4に示すように、印刷アッセンブリー16は、リボンカートリッジ17を装着するリボン装着部51と、印刷テープ32に印刷処理を行う印刷機構52と、を備えている。
リボン装着部51は、蓋ケース15の内側において、印刷機構52の後側に窪入形成された繰出装着部511と、印刷機構52の前側に窪入形成された巻取装着部512と、を有している。すなわち、リボンカートリッジ17は、印刷機構52を跨ぐようにしてリボン装着部51に装着される。なお、繰出装着部511は、図2および図3において巻取装着部512よりも手前側(蓋ケース15を閉じた状態で下方)に位置している。
印刷機構52は、いわゆるサーマルヘッド521と、サーマルヘッド521を駆動制御するヘッド駆動装置(図示省略)と、インクリボン61がサーマルヘッド521の発熱部に臨むように、サーマルヘッド521の前後に配設され、インクリボン61の走行路66を変更する一対のリボン経路変更軸522と、で構成されている。サーマルヘッド521は、プラテンローラー22aの配設位置で、上側からインクリボン61を介して印刷テープ32に摺接するように配設されている(図4参照)。
<リボンカートリッジ>
次に、図2、図4および図5を参照して、リボンカートリッジ17について説明する。図2、図4および図5に示すように、リボンカートリッジ17は、インクリボン61を繰出コア62に巻回してなるリボン体60と、使用後のインクリボン61を巻き取る巻取コア63と、繰出コア62および巻取コア63を回転自在に支持するリボンケース64と、を備えている。
次に、図2、図4および図5を参照して、リボンカートリッジ17について説明する。図2、図4および図5に示すように、リボンカートリッジ17は、インクリボン61を繰出コア62に巻回してなるリボン体60と、使用後のインクリボン61を巻き取る巻取コア63と、繰出コア62および巻取コア63を回転自在に支持するリボンケース64と、を備えている。
リボンケース64は、繰出コア62を回転自在に収納する繰出ケース部80と、巻取コア63を回転自在に収納する巻取ケース部81と、繰出ケース部80および巻取ケース部81の左右両端部においてインクリボン61の走行路66を挟んで前後方向に連結する一対の連結部82と、を有している。リボン体60から繰り出されたインクリボン61は、繰出ケース部80に形成されたリボン送出口83から、露出して走行路66を通り、巻取ケース部81に形成されたリボン引込口87に引き込まれ、巻取コア63に巻き取られる。
<リボンカートリッジの装着>
図2に示すように、リボンカートリッジ17をリボン装着部51に装着する際は、先ず繰出ケース部80を繰出装着部511に装着し、次に繰出ケース部80を軸にして、巻取ケース部81を回動させるようにして巻取装着部512に装着する。これにより、走行路66に繰り出されたインクリボン61が、サーマルヘッド521および一対のリボン経路変更軸522に当接するようになっている。
図2に示すように、リボンカートリッジ17をリボン装着部51に装着する際は、先ず繰出ケース部80を繰出装着部511に装着し、次に繰出ケース部80を軸にして、巻取ケース部81を回動させるようにして巻取装着部512に装着する。これにより、走行路66に繰り出されたインクリボン61が、サーマルヘッド521および一対のリボン経路変更軸522に当接するようになっている。
このとき、巻取装着部512に装着するために回動された巻取ケース部81が、サーマルヘッド521や下流側のリボン経路変更軸522に接触することが考えられる。この場合、繰出ケース部80と巻取ケース部81との間隔(走行路66)を大きく開けることで、該接触を防止することができる。しかし、走行路66を長くした場合、リボンカートリッジ17(テープ印刷装置1)の大型化やインクリボン61に弛みが生じやすくなる等の問題がある。
そこで、上記したように、本実施形態に係るリボン装着部51は、図2および図3において繰出装着部511を巻取装着部512よりも手前側に位置させることで、繰出ケース部80の装着を容易に行うことができるようになっている。すなわち、リボン装着部51にリボンカートリッジ17を装着し、蓋ケース15を閉じた状態では、巻取装着部512よりも繰出装着部511が下方に位置する(図4参照)。また、これにより、走行路66を拡大することなく、回動させた巻取ケース部81がサーマルヘッド521や下流側のリボン経路変更軸522に接触することを防ぐことができる。
<印刷テープの搬送経路>
図4に示すように、印刷テープ32は、インクリボン61を介してサーマルヘッド521とプラテンローラー22aとの間に挟まれ、プラテンローラー22aの回転により、テープ体30から繰り出されながら、サーマルヘッド521により印刷処理がなされる。印刷処理は、DCモーター221により、巻取コア63およびプラテンローラー22aを同期して回転させて行われる。印刷処理後の印刷テープ32は、シート排出口20へと送られ、他方、インクリボン61は、巻取コア63に巻き取られる。なお、サーマルヘッド521およびプラテンローラー22aは、印刷テープ32の最大幅と略同一幅に形成されている。
図4に示すように、印刷テープ32は、インクリボン61を介してサーマルヘッド521とプラテンローラー22aとの間に挟まれ、プラテンローラー22aの回転により、テープ体30から繰り出されながら、サーマルヘッド521により印刷処理がなされる。印刷処理は、DCモーター221により、巻取コア63およびプラテンローラー22aを同期して回転させて行われる。印刷処理後の印刷テープ32は、シート排出口20へと送られ、他方、インクリボン61は、巻取コア63に巻き取られる。なお、サーマルヘッド521およびプラテンローラー22aは、印刷テープ32の最大幅と略同一幅に形成されている。
<印刷開始前の遊び除去方法>
このテープ印刷装置1において印刷処理を行うときには、サーマルヘッド521が、印刷テープ32およびインクリボン61を介してプラテンローラー22a側に所定の圧力で押し付けられているため、プラテンローラー22a(および巻取コア63)は、滑り無く回転する。また、印刷処理は、DCモーター221の駆動に同期して行われる。しかし、テープカートリッジ12やリボンカートリッジ17を交換するために蓋ケース15を開放した場合や、テープ印刷装置1の移動により振動が加わった場合等、プラテンローラー22aに駆動力を伝達するためのギヤ列のバックラッシュに基づく遊びによって、プラテンローラー22aが搬送方向に僅かにがたつく。
このテープ印刷装置1において印刷処理を行うときには、サーマルヘッド521が、印刷テープ32およびインクリボン61を介してプラテンローラー22a側に所定の圧力で押し付けられているため、プラテンローラー22a(および巻取コア63)は、滑り無く回転する。また、印刷処理は、DCモーター221の駆動に同期して行われる。しかし、テープカートリッジ12やリボンカートリッジ17を交換するために蓋ケース15を開放した場合や、テープ印刷装置1の移動により振動が加わった場合等、プラテンローラー22aに駆動力を伝達するためのギヤ列のバックラッシュに基づく遊びによって、プラテンローラー22aが搬送方向に僅かにがたつく。
このとき、ギヤとギヤとのそれぞれの歯面が、プラテンローラー22aを正転させる方向(正転方向)に当接していれば、DCモーター221からの駆動力(回転力)は時間的に遅延なく伝わり、印刷処理が正常に行われる。ところが、バックラッシュに基づく遊び(空隙)が、プラテンローラー22aの正転方向にある場合、DCモーター221およびプラテン側ギヤ列224等を回転させても、その遊び(空隙)を移動する時間は、プラテンローラー22aは回転しない。すなわち、DCモーター221およびプラテン側ギヤ列224等が空転する。なお「空転」とは、DCモーター221およびプラテン側ギヤ列224等が回転しているにもかかわらず、プラテンローラー22aが回転しない場合のDCモーター221およびプラテン側ギヤ列224等の回転をいう。
この場合、DCモーター221の駆動に同期して印刷を開始すると、プラテンローラー22aにより印刷テープ32が送られない状態で印刷処理が進むため印刷不良となる。また、任意の2つのギヤ間において、歯面が当っている方向が正転方向なのか、逆転方向なのかを認識することはできない。
そこで、本実施形態に係るテープ印刷装置1では、印刷処理を開始する前にプラテン側ギヤ列224のバックラッシュに基づく遊びを除去するための搬送駆動装置22bの制御を行っている。
図7を参照して、本実施形態に係るテープ印刷装置1における搬送駆動装置22bの制御方法について説明する。図7(A)は、DCモーター221の電圧と時間、DCモーター221およびプラテンローラー22aの回転数と時間の関係を示したグラフ、図7(B)は、その変形例の場合の各関係を示すグラフである。
テープ印刷装置1の制御装置による搬送駆動装置22bの制御方法は、プラテンローラー22aの回転、すなわち印刷テープ32の搬送に先立ちDCモーター221を微小駆動させて、プラテンローラー22aを回転させることなく、プラテン側ギヤ列224のバックラッシュに基づく遊びを除去する遊び除去工程を備えている。
遊び除去工程では、プラテンローラー22aを回転させるときの駆動電圧(通常電圧)でDCモーター221を微小回転させ、且つ、プラテンローラー22aを惰性回転させて該遊びを除去する。詳細には、図7(a1)に示すように、テープ印刷装置1の制御装置は、DCモーター221に対し、プラテンローラー22aが回転しない程度の短い時間(図7(ア)で示す時間)だけ通常電圧を印加する。なお、通常電圧を印加時間は、本実施形態では10msecに設定されている。
このとき、バックラッシュに基づく遊び(空隙)が正転方向にある場合、図7(a2)に示すように、DCモーター221の駆動力は、ウォームホイールギヤ223、プラテン側ギヤ列224を構成するプラテン入力ギヤ226およびプラテン出力ギヤ227を正転方向に僅かに回転させる。すなわち、DCモーター221の微小回転により、各ギヤ223,226,227は隙間をなくす方向に回動する。その後、DCモーター221への通常電圧が断たれると、各ギヤ223,226,227は、惰性で正転方向に回転する(図7(i)参照)。そして、各ギヤ223,226,227間の歯面が互いに当接し、各ギヤ223,226,227の回転が止まる。これにより、プラテンローラー22aを回転させることなく、プラテン側ギヤ列224のバックラッシュに基づく遊びを除去することができる。
他方、逆転方向にバックラッシュに基づく遊び(空隙)がある場合、すなわち、正転方向において各ギヤ223,226,227間の歯面が互いに当接している場合、図7(a3)に示すように、DCモーター221へ通常電圧を短時間印加しても各ギヤ223,226,227およびプラテンローラー22aが回転することはない。なぜならば、DCモーター221への通常電圧の印加時間が非常に短いため、各ギヤ223,226,227およびプラテンローラー22aを回転させるために必要なエネルギーを得られないからである。
そして、遊び除去工程の後(図7(イ)で示す時間経過後)に、印刷処理を行うためにDCモーター221を回転させ、プラテンローラー22aを正転させる(図7(a4)参照)。
これにより、プラテン側ギヤ列224を構成する各ギヤ226,227の歯面が互いに当っている方向(正転方向または逆転方向)にかかわらず、同一の制御で簡単にバックラッシュに基づく遊びを除去することができる。また、DCモーター221は、空転することなくプラテンローラー22aを回転させ、印刷テープ32の正送りと印刷ヘッド32aの駆動とが正常に同期して実施される。そして、印刷不良を起こすことなく印刷テープ32に対する印刷を正確に行うことができる。
なお、本実施形態に係る搬送駆動装置22bの制御方法(遊び除去工程)は、電源のON/OFF(電圧の印加)によってDCモーター221の駆動を制御しているが、これに代えてPWM制御等、既知の制御方法でDCモーター221の駆動を制御してもよい。また、搬送駆動装置22bの制御方法は、テープ印刷装置1の制御装置により印刷動作前に自動で行われるが、制御端末18を介してユーザーが任意に行うようにしてもよい。また、DCモーター221を回転させると巻取側ギヤ列225にも回転が伝わるが、巻取側ギヤ列225にもバックラッシュが存在するため、プラテン側ギヤ列224と同様に、巻取コア63は回転することはない。
<印刷開始前の遊び除去方法(変形例)>
上述したテープ印刷装置1の制御装置による搬送駆動装置22bの制御方法(遊び除去工程)は、DCモーター221に通常電圧を印加する時間を制御することによりプラテン側ギヤ列224等のバックラッシュに基づく遊び(空隙)を除去していたが、これに代えて、DCモーター221に印加する電圧を変更(低く)することで該遊びの除去を実施してもよい。以下、時間制御による遊び除去工程と異なる点についてのみ説明する。
上述したテープ印刷装置1の制御装置による搬送駆動装置22bの制御方法(遊び除去工程)は、DCモーター221に通常電圧を印加する時間を制御することによりプラテン側ギヤ列224等のバックラッシュに基づく遊び(空隙)を除去していたが、これに代えて、DCモーター221に印加する電圧を変更(低く)することで該遊びの除去を実施してもよい。以下、時間制御による遊び除去工程と異なる点についてのみ説明する。
この場合、遊び除去工程では、プラテンローラー22aを回転させることのない低い駆動電圧(通常電圧の半分以下)をDCモーター221に印加し、微小回転させて該遊びを除去している(図7(b1)参照)。
この場合、バックラッシュに基づく遊び(空隙)が正転方向にある場合、図7(b2)に示すように、DCモーター221の駆動力は、各ギヤ223,226,227を正転方向(隙間をなくす方向)に回転させる。そして、各ギヤ223,226,227間の歯面が互いに当接し、各ギヤ223,226,227の回転負荷が大きくなったことを任意の検出方法で検出するとDCモーター221が停止する(図7(ア)で示す時間)。
他方、逆転方向にバックラッシュに基づく遊び(空隙)がある場合、図7(b3)に示すように、DCモーター221に印加する電圧が低く、各ギヤ223,226,227およびプラテンローラー22aを回転させるために必要なエネルギーを得られないため、各ギヤ223,226,227およびプラテンローラー22aが回転することはない。
そして、遊び除去工程の後(図7(イ)で示す時間経過後)に、印刷処理を行うためにDCモーター221を回転させ、プラテンローラー22aを正転させる(図7(b4)参照)。
以上の構成によれば、プラテンローラー22aを回転させない程度の低電圧でDCモーター221を駆動するため、各ギヤ223,226,227の歯面が互いに当っている方向にかかわらず、同一の制御で簡単にバックラッシュに基づく遊びを除去することができる。
<切断抵抗による位置ずれ防止方法>
このテープ印刷装置1では、印刷処理が終了した印刷テープ32は、印刷を中断した状態で、カッター機構23により切断され、シート排出口20から外部に排出される。しかし、カッター機構23による印刷テープ32の切断では、その切断抵抗によって印刷テープ32がカッター機構23の方向(下流側)に引かれるため、プラテン側ギヤ列224のバックラッシュに基づく逆転方向の遊び分だけプラテンローラー22aが微小正転してしまう。このため、サーマルヘッド521は、印刷テープ32に対し停止位置よりも上流側にずれた位置に臨むことになる。この状態で印刷を再開し、次のラインを印刷すると、停止前に印刷されたラインとの間に線状に印刷抜け(ドット抜け)が生じる。
このテープ印刷装置1では、印刷処理が終了した印刷テープ32は、印刷を中断した状態で、カッター機構23により切断され、シート排出口20から外部に排出される。しかし、カッター機構23による印刷テープ32の切断では、その切断抵抗によって印刷テープ32がカッター機構23の方向(下流側)に引かれるため、プラテン側ギヤ列224のバックラッシュに基づく逆転方向の遊び分だけプラテンローラー22aが微小正転してしまう。このため、サーマルヘッド521は、印刷テープ32に対し停止位置よりも上流側にずれた位置に臨むことになる。この状態で印刷を再開し、次のラインを印刷すると、停止前に印刷されたラインとの間に線状に印刷抜け(ドット抜け)が生じる。
そこで、本実施形態に係るテープ印刷装置1では、印刷処理を中断しカッター機構23による印刷テープ32の切断の際に、サーマルヘッド521と印刷テープ32との相対位置のずれの発生を防止するための搬送駆動装置22bの制御を行っている。
図8を参照して、本実施形態に係るテープ印刷装置1の制御方法について説明する。図8(a)は、印刷中断工程S0のフローチャート、図8(b)は、DCモーター221の回転数と時間との関係を示すグラフである。
図8(a)に示すように、テープ印刷装置1の制御装置による制御方法は、印刷動作を中断して印刷テープ32の切断を行うと共に、切断後に、中断した印刷動作を再開する、印刷中断工程S0において、印刷動作を中断した直後に、DCモーター221を逆転方向に微小駆動させて、プラテンローラー22aを回転させることなく、プラテン側ギヤ列224のバックラッシュに基づく逆転方向の遊びを除去する逆方向遊び除去工程S1と、逆方向遊び除去工程S1を実施した後にカッター機構23を駆動して印刷テープ32を切断する切断工程S2と、切断工程S2を実施した後に印刷動作を再開する直前に、DCモーター221を正転方向に微小駆動させて、プラテンローラー22aを回転させることなく、プラテン側ギヤ列224のバックラッシュに基づく正転方向の遊びを除去する正方向遊び除去工程S3と、を備えている。
逆方向遊び除去工程S1は、DCモーター221に逆転方向の駆動電圧を印加する停止制御を行うことで逆転方向の遊びを除去する。なお、印刷処理時および逆方向遊び除去工程S1(停止制御)におけるDCモーター221の回転駆動は、PWM制御により制御されている。
詳細には、図8(b)に示すように、テープ印刷装置1の制御装置は、DCモーター221が正転(印刷処理中)している状態から逆転信号を入力する。これにより、短い時間でDCモーター221の正転速度を落とすことができる。これに伴い、プラテン側ギヤ列224を介して回転するプラテンローラー22aの正転速度も低下する。なお、逆転信号とは、電流の流れを正転時とは逆にすることである。
逆転信号による逆転動作が続くと、やがてDCモーター221(およびプラテンローラー22a)の正転は停止する。この状態では、ウォームホイールギヤ223、プラテン側ギヤ列224を構成するプラテン入力ギヤ226およびプラテン出力ギヤ227は、それぞれ正転させる方向の歯面が接触している。すなわち、逆転方向にバックラッシュに基づく遊び(空隙)が生じている。
テープ印刷装置1の制御装置は、DCモーター221(およびプラテンローラー22a)の正転が停止した後にも、逆転動作を継続する。これにより、DCモーター221は逆転を開始する。この逆転は、プラテンローラー22aを回転させることない範囲で、プラテン側ギヤ列224のバックラッシュに基づく逆転方向の遊びを除去するために行われる。なお、本実施形態における逆転信号の入力時間(逆転時間)は16.5msecである。
その後、テープ印刷装置1の制御装置は、DCモーター221にブレーキ信号を入力する。これにより、DCモーター221の逆転は停止する。なお、ブレーキ信号とは、所謂ショートブレーキである。本実施形態におけるブレーキ信号によるブレーキ動作時間は100msecである。本実施形態におけるDCモーター221が停止するまでの回転量は、サーマルヘッド521による印刷処理における約11ドット相当である。
この状態では、各ギヤ223,226,227には、逆転方向の遊びが無くなり、正転方向に遊びが生じている。これにより、この後行われるカッター機構23による印刷テープ32の切断動作(切断抵抗)によって、プラテンローラー22aが逆転方向の遊びの範囲で微小回転することを防止することができる。
次に、テープ印刷装置1の制御装置は、切断工程S2を実施する。切断工程S2では、印刷テープ32が切断され、シート排出口20から切断された印刷テープ32(ラベル)が排出される。
次に、テープ印刷装置1の制御装置は、正方向遊び除去工程S3を実施する。
これにより、各ギヤ223,226,227には、正転方向の遊びが無くなり、逆転方向に遊びが生じているため、DCモーター221およびプラテン側ギヤ列224の空転を防止することができ、プラテンローラー22aを正確に回転させることができる。なお、正方向遊び除去工程S3の手順は、上述した印刷開始前の遊び除去方法(遊び除去工程)またはその変形例と同一であるため、説明を省略する。
これにより、各ギヤ223,226,227には、正転方向の遊びが無くなり、逆転方向に遊びが生じているため、DCモーター221およびプラテン側ギヤ列224の空転を防止することができ、プラテンローラー22aを正確に回転させることができる。なお、正方向遊び除去工程S3の手順は、上述した印刷開始前の遊び除去方法(遊び除去工程)またはその変形例と同一であるため、説明を省略する。
以上の構成によれば、逆方向遊び除去工程S1で、印刷動作を中断した直後にプラテン側ギヤ列224のバックラッシュに基づく逆転方向の遊びを除去し、切断工程S2の後、正方向遊び除去工程S3で、印刷動作を再開する直前に正転方向の遊びを除去している。これにより、切断工程S2で行われるカッター機構23による印刷テープ32の切断動作によって、プラテンローラー22aが逆転方向の遊びの分だけ微小に回動することを防止することができる。また、DCモーター221およびプラテン側ギヤ列224の空転を防止し、DCモーター221を正確に回転させることで、印刷品質を良好に維持することができる。
なお、テープ印刷装置1の制御方法(印刷中断工程S0)は、制御装置により自動で行われるが、制御端末18を介してユーザーが任意に行うようにしてもよい。
なお、本発明は、上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施し得るものである。
1:テープ印刷装置、10:装置本体ケース、12:テープカートリッジ、15:蓋ケース、17:リボンカートリッジ、18:制御端末、20:シート排出口、21:テープ装着部、22:テープ搬送機構、22a:プラテンローラー、22b:搬送駆動装置、23:カッター機構、24:テープ検出機構、31:カートリッジケース、32:印刷テープ、33:テープコア、34:軸ホルダー、35:本体ケース、51:リボン装着部、62:繰出コア、63:巻取コア、64:リボンケース、221:DCモーター、224:プラテン側ギヤ列、521:サーマルヘッド
Claims (5)
- 動力源となるモーターと、前記モーターにより作動する作動対象物と、前記モーターの動力を前記作動対象物に伝達するギヤ列と、を備えた駆動装置の制御方法であって、
前記作動対象物の作動に先立ち前記モーターを微小駆動させて、前記作動対象物を作動させることなく、前記ギヤ列のバックラッシュに基づく遊びを除去する遊び除去工程、を備えたことを特徴とする駆動装置の制御方法。 - 前記遊び除去工程では、
前記作動対象物を作動させるときの駆動電圧で前記モーターを微小回転させ、且つ惰性回転させて前記遊びを除去することを特徴とする請求項1に記載の駆動装置の制御方法。 - 前記遊び除去工程では、
前記作動対象物を作動させることのない低い駆動電圧で、前記モーターを微小回転させて前記遊びを除去することを特徴とする請求項1に記載の駆動装置の制御方法。 - 動力源となるモーターと、
前記モーターにより作動する作動対象物と、
前記モーターの動力を前記作動対象物に伝達するギヤ列と、
前記モーターを制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記作動対象物の作動に先立ち前記モーターを微小駆動させて、前記作動対象物を作動させることなく、前記ギヤ列のバックラッシュに基づく遊びを除去することを特徴とする駆動装置。 - 印刷テープを送る送りローラーを有するテープ送り装置と、前記印刷テープに印刷を行う印刷ヘッドと、を備え、
セットした前記印刷テープの先端を前記印刷ヘッドの近傍まで逆送りしてから、前記印刷ヘッドの駆動に同期した前記印刷テープの正送りを実施するテープ印刷装置であって、
前記送りローラーを前記作動対象物とし、前記テープ送り装置を前記駆動装置とする請求項1ないし3のいずれかに記載の駆動装置の制御方法を、前記正送りの直前に実施することを特徴とするテープ印刷装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2011145214A JP2013010288A (ja) | 2011-06-30 | 2011-06-30 | 駆動装置の制御方法およびこれを備えた駆動装置、テープ印刷装置 |
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CN110315862A (zh) * | 2018-03-30 | 2019-10-11 | 兄弟工业株式会社 | 打印机 |
JP2021049712A (ja) * | 2019-09-25 | 2021-04-01 | 株式会社沖データ | 媒体搬送装置及び画像形成装置 |
-
2011
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JP2019177484A (ja) * | 2018-03-30 | 2019-10-17 | ブラザー工業株式会社 | 印刷装置 |
CN110315862B (zh) * | 2018-03-30 | 2022-06-03 | 兄弟工业株式会社 | 打印机 |
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