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JP2012196294A - カテーテル - Google Patents

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Tomoyuki Uchida
智之 内田
Masahiro Tanigawa
昌洋 谷川
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Abstract

【課題】血管内での血流量を充分に確保しつつ、止血処置および薬剤溶出を速やかに行うことができるカテーテルの提供。
【解決手段】複数本の線材24で構成された拡縮部材16をカテーテル本体12の遠位端に取り付けて、操作チューブ14をカテーテル本体12に対して押引操作することで拡縮部材16を拡縮変形可能とすると共に、拡縮部材16の外周面に治療用膜18を取り付けることによりカテーテル10を構成した。本発明のカテーテル10によれば、血管34内で拡縮部材16を拡径変形させて治療用膜18で損傷部位36を圧迫止血したり、狭窄部位拡張後に薬剤を溶出する際、拡縮部材16内を通じて血流を確保することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、血管の止血および薬剤溶出に用いられるカテーテルに関する。
従来から、臨床医療の分野において、カテーテルやガイドワイヤを血管の病変部位まで挿し入れて、様々な治療や検査、処置などを実施することが行われている。例えば、心筋梗塞や狭心症の治療法として知られるPTCA(経皮的冠動脈形成術)の施術に際しては、カテーテルやガイドワイヤを心臓の冠動脈の狭窄部分にまで挿入して治療や処置が行われる。
ところで、上記のようなカテーテルやガイドワイヤを用いた治療や処置を実施する際には、血管に挿入されたカテーテルやガイドワイヤ等によって血管が傷付けられて出血することがある。そうした場合、血管の損傷部位を速やかに止血する必要がある。特に、そのような血管の損傷がPTCAなどによる心臓血管の治療時に生じたときには、血管の損傷部位の止血処置を、極めて緊急に実施しなければならない。
そこで、従来では、バルーンカテーテルを血管内に挿入して、バルーンを拡張することにより、或いはステントグラフトを血管内に挿入して、拡張した状態で留置することにより、血管の損傷部位を圧迫止血する方法が、一般に行われている。
ところが、バルーンカテーテルを用いた止血処置を行う場合、バルーンの拡張によって血管内の血流が遮断される。そのため、止血処置に要する時間が長くなると、虚血により重大な後遺症を生ずる恐れがある。一方、ステントグラフトを用いた止血処置を実施する場合には、ステントグラフトが血管内に永久的に留置されるところから、止血処置後の経過に問題が生ずる可能性がある。
なお、特許第3744571号公報(特許文献1)には、カテーテルのバルーン取付部位よりも近位端側の周壁部に通孔を設けたバルーンカテーテルが提案されている。このバルーンカテーテルでは、カテーテルの遠位端開口部と内腔と周壁部の貫通孔とを血液流路として利用することにより、拡張状態のバルーン前後での血流が確保されるようになっている。しかしながら、この特許文献1に記載されたカテーテルでは、カテーテルの内腔が小径であり、また、カテーテルの遠位端開口部と貫通孔も開口面積が極めて小さいものであるために、十分な血流量を安定して確保することが難しいという懸念があった。
特許第3744571号公報
本発明の解決課題は、血管内での十分な血流量を安定して確保しつつ、止血処置を迅速に且つ安全に実施することができる新規な構造のカテーテルを提供することにある。
本発明の第1の態様は、複数本の線材で構成されて軸方向への圧縮入力で径方向に拡張変形する拡縮部材を用い、該拡縮部材をカテーテル本体の遠位端に取り付けて、該カテーテル本体及び該拡縮部材に挿通した操作具の先端を該拡縮部材の先端に固定することにより、該操作具を近位端側に引っ張ることで該拡縮部材に軸方向の圧縮入力が及ぼされるようにする一方、該拡縮部材に治療用膜を取り付けたカテーテルを、特徴とする。
本態様のカテーテルでは、カテーテル本体の内腔の近位端側開口部から突出する操作具の近位端側部分を把持して、操作具を引っ張って後退させたり押して前進させる操作を加えることにより、カテーテル本体の遠位端に装着された拡縮部材を径方向に拡張変形させたり縮小変形させることができる。それ故、例えば、血管の損傷部位に拡縮部材を位置合わせした状態で、操作具を操作して拡縮部材を拡張変形させて治療用膜を血管の損傷部位の内壁面に押し付け、血管の損傷部位を圧迫止血等することができる。
そして、複数本の線材で構成された拡縮部材を採用したことにより、血管内で拡張変形した状態下でも線材間の隙間を流路として、血管内での血液の流動が許容される。それ故、バルーンカテーテルを用いた従来の止血処置とは異なり、血管の損傷部位を治療用膜で圧迫止血している間も、拡張変形した拡縮部材の前後で血流が遮断されることなく、安定した血流を確保できる。
さらに、圧迫止血の処置後には、拡張部材を縮小変形させることにより、治療用膜を血管の損傷部位等から離隔させて、カテーテル本体や拡縮部材と共に治療用膜を血管内から抜き出すことができる。それ故、治療用膜が血管内に留置されることがなく、ステントグラフトを用いた従来の止血処置のように血管内に異物を留置することに起因する問題が生ずることもない。
本発明の第2の態様は、前記第1の態様のカテーテルであって、該治療用膜において長さ方向に延びるスリットが設けられているものである。
本態様によれば、拡縮部材の拡張変形に際して、治療用膜の変形がスリットによって容易に許容されることから、拡縮部材に及ぼされる抵抗力も軽減されて良好な操作性が得られる。
本発明の第3の態様は、前記第1又は第2の態様のカテーテルにおいて、前記拡縮部材における軸方向両端部分を除く軸方向中間部分に、前記治療用膜が取り付けられたものである。
本態様によれば、治療用膜で覆われていない拡縮部材の軸方向両端部において、拡縮部材を構成する複数本の線材間の隙間を通じて血液の流動方向での入側と出側の各通路が確保されることとなり、血液の流動が少ない抵抗で一層スムーズに許容される。
本発明の第4の態様は、前記第1〜3の何れかの態様に係るカテーテルにおいて、前記治療用膜が、弾性変形可能な弾性膜とされているものである。
本態様によれば、拡縮部材の拡径変形および縮径変形に際して、治療用膜も追従するようにして弾性変形することから、治療用膜の血管壁内面への押し付けと止血措置後の血管壁内面からの離隔とを、より確実に行うことができる。
本発明に従うカテーテルによれば、操作具を引っ張って拡縮部材を拡径変形させることで治療用膜を血管の損傷部位に押し付けて、止血措置することが出来るのであり、その際、複数本の線材で構成された拡縮部材により血管内での血流量を充分に且つ安定的に確保することも可能となる。
本発明の第1の実施形態としてのカテーテルを示す一部切欠きの正面説明図。 図1のII−II端面の拡大説明図。 図1に示されたカテーテルの使用状態の説明図であって、(a)は拡縮部材の縮径状態を示し、(b)は拡縮部材の拡径状態を示す。 本発明の別の実施形態としてのカテーテルを示す、図1に対応した正面説明図。 本発明の更に別の実施形態としてのカテーテルを示す、図1に対応した正面説明図。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の構成について、図面を参照しつつ、詳細に説明することとする。
先ず、図1〜2には、本発明の第1の実施形態としての止血用カテーテル10が示されている。この止血用カテーテル10は、カテーテル本体12と、カテーテル本体12内に挿通された操作具としての中空の筒状体からなる操作チューブ14と、カテーテル本体12の遠位端に取り付けられた筒状の拡縮部材16と、拡縮部材16に外挿状態で装着された治療用膜としての止血用膜18と、を含んで構成されている。
より具体的には、カテーテル本体12は、長さ方向に貫通する内腔を有する管体からなり、血管内に挿入可能な外径と長さを有している。なお、カテーテル本体12は、血管内の目的とする治療部位まで挿し入れることができるように、従来から公知の適切な材質が採用されて適度な弾性を有している。
一方、操作チューブ14は、カテーテル本体12の全長よりも長い長さと、カテーテル本体12の内腔よりも小さな外径とを、有している。そして、操作チューブ14は、カテーテル本体12に挿通されており、カテーテル本体12に対してスムーズに出し入れ可能で、且つカテーテル本体12への挿入状態下でカテーテル本体12に追従して弾性変形可能とされている。
また、カテーテル本体12の内腔に挿通された操作チューブ14は、その両端部分が、カテーテル本体12の内腔の遠位端側開口部及び近位端側開口部からそれぞれ所定長さで突出されている。そして、操作チューブ14のうち、カテーテル本体12の内腔の遠位端側開口部から突出した部分が遠位端側突出部20とされている一方、その近位端側開口部から突出した部分が近位端側突出部22とされている。
さらに、拡縮部材16は、可撓性を有する細径の線材24の複数本が互いに編み込まれたメッシュ構造とされており、全体として円筒形状を有している。メッシュ構造を採用することで、拡縮部材16の拡径変形及び縮径変形に際しての形状安定性が向上される。その結果、後述するように拡縮部材16を拡径変形させて止血用膜18を血管壁内面へ押し付ける際の押付力も、一層効果的に得ることが可能となる。なお、複数本の線材24は、変形が容易で且つ線材間の網目(格子目)において充分な隙間が得られるように、相互に固定されることなく、変形可能な状態で互いに隙間をもって組み合わされていることが望ましい。
更にまた、線材24は、拡縮部材16の拡縮変形を許容するだけの可撓性を有するものであれば良く、例えば合成樹脂製の線材等を採用することも可能であるが、好適には金属線材が採用される。金属製の線材は、小径でも強度や剛性、弾性等の特性を確保し易く、拡縮部材16の形状安定性や線材間における隙間の確保などに有利である。金属製の線材の材質としては、例えば、加工性に優れ且つ人体への影響の少ないステンレス、タングステン、コバルト−クロム系合金、ニッケル−チタン系合金などが好適である。
また、線材24は、初期形状に復元する弾性を有することが好適である。特に、拡縮部材16の略ストレートな小径円筒形状(縮径状態)を初期形状とし、外力により拡径される等して変形された場合には外力を解除することで、線材24の弾性により初期形状への復元力が及ぼされることが望ましい。このような復元力は、例えば各線材24としてニッケル−チタン合金などの超弾性金属を使用することによって実現される。
このように複数本の線材24からなる拡縮部材16には、その軸方向一端部に第1固定リング26が取り付けられていると共に、軸方向他端部に第2固定リング28が取り付けられている。そして、カテーテル本体12の遠位端に対して、第1固定リング26が固定されることにより、拡縮部材16が、カテーテル本体12の遠位端から軸方向に延び出すようにして取り付けられている。
また、この拡縮部材16には、カテーテル本体12の遠位端から突設された操作チューブ14の遠位端側突出部20が挿通されており、遠位端側突出部20の先端が第2固定リング28に固定されている。これにより、操作チューブ14の近位端側突出部22を操作して、操作チューブ14を奥側(遠位端側)に押すように前進させて保持することで、拡縮部材16を、図3(a)に示されている縮径状態に保つことができる一方、操作チューブ14を手前側(近位端側)に引くように後退させて保持することで、拡縮部材16を、図3(b)に示されている拡径状態に弾性変形させて保つことができるようになっている。
なお、第1固定リング26と第2固定リング28の材質は、何等限定されるものではないが、例えば、金、白金、白金−イリジウム合金などの放射線不透過材を用いて形成することにより、放射線を利用して血管内の位置を把握することが可能となる。
一方、拡縮部材16に取り付けられた止血用膜18は、全体として、縮径状態にある拡縮部材16の外周面形状に対応した略円筒形状を有している。また、その軸方向長さが、拡縮部材16の軸方向長さよりも所定寸法だけ短くされている。更に、この止血用膜18は、生体適合性を有する材料が好ましく、具体的には、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、シリコーンゴム等の弾性材からなる薄膜で形成されており、弾性変形可能とされている。
また、円筒状の止血用膜18には、周上の適当な位置に一つ又は複数(本実施形態では周上で均等に2つ)のスリット30が形成されている。このスリット30は、円筒状の止血用膜18の軸方向中間部分を軸方向(止血用膜18の長さ方向)に延びている。特に本実施形態では、スリット30が、止血用膜18の全長の半分以上の長さで軸方向に連続して延びている。
なお、スリット30は、止血用膜18の拡径方向への変形を容易に許容するものであれば良く、例えば止血用膜18の軸方向線に対して傾斜して軸方向に延びていても良いし、複数のスリット30を止血用膜18の周上で不均一な間隔や不均一な長さで形成することも可能である。また、止血用膜18の拡縮変形量が、止血用膜18自体の弾性で充分に確保されれば、スリット30を設ける必要もない。
そして、そのような円筒状の止血用膜18が、拡縮部材16に外挿されて取り付けられている。これにより、拡縮部材16の軸方向中間部分が、止血用膜18で覆われている一方、拡縮部材16の軸方向両端部分(拡縮部材16の遠位端側部分と近位端側部分)は、止血用膜18で覆われずに露出された状態となっている。
これにより、拡縮部材16の止血用膜18にて被覆されていない遠位端側部分と近位端側部分とにおいて、メッシュ構造の線材24における網目(格子目)を通じて拡縮部材16の外側領域と内側領域とが相互に連通可能とされた連通孔32a,32bが設けられている。
また、円筒状の止血用膜18は、拡縮部材16への外挿状態下で、拡縮部材16から離脱しないように取り付けられている。具体的には、例えば止血用膜18の弾性を利用して、止血用膜18を拡縮部材16の外周面に密着させて軸方向への抜け出しを阻止したり、止血用膜18を拡縮部材16の線材24に接着等したりすることによって、止血用膜18の拡縮部材16からの離脱を防止して取り付けることができる。その他、例えば止血用膜18の素材となる溶融液中に拡縮部材16を浸漬して溶融液を付着させたあと乾燥することで、拡縮部材16を構成する各線材24間に張り渡されて網目を覆うようにして止血用膜18を成形と同時に固着することも可能である。なお、このようにして形成された止血用膜18は、例えば軸方向両端部分をレーザーを用いて切除等することにより各線材24間の網目を連通状態とすることが出来る。
上述の構造とされた止血用カテーテル10を用いれば、例えば以下のような処置により、血管の損傷部位を止血することができる。
先ず、図3(a)に示されているように、拡縮部材16が縮径状態とされている、止血用カテーテル10を、適切な部位から血管34に挿し入れる。その際、カテーテル本体12に対して操作チューブ14が後退方向に相対移動しないように保持することで、拡縮部材16を縮径状態に維持することができる。
そして、血管34の損傷部位36の内側に拡縮部材16を位置させる。このとき、必要に応じて拡縮部材16を中心軸回りに回転させて、血管34の損傷部位36に止血用膜18が対向位置するように、スリット30を損傷部位36から外して周方向の位置合わせを行う。
次に、操作チューブ14の近位端側突出部22を引いて後退操作し、操作チューブ14をカテーテル本体12に対して近位側に相対移動させる。これにより、図3(b)に示されているように、拡縮部材16に対して軸方向への圧縮入力が作用し、第1固定リング26と第2固定リング28が相互に接近変位させられて、拡縮部材16を構成する各線材24が外周に膨らむように湾曲変形する。なお、拡縮部材16の径方向への拡張変形(拡径変形)は、第1及び第2の固定リング26,28で拘束されていない軸方向中央部分で大きくなる。
また、このような拡縮部材16の径方向への拡張変形に伴って、拡縮部材16の外周面に装着された止血用膜18も径方向外方に押し出されて変位する。これにより、止血用膜18が、血管34の壁部内面に押し付けられることとなり、血管34の損傷部位36が止血用膜18で塞がれる。それ故、操作チューブ14を引張方向に保持して拡縮部材16を拡径変形状態に保持することで、血管34の損傷部位36を止血用膜18により圧迫止血処置することが出来る。
このとき、血管34内を流動する血液は、拡縮部材16の軸方向両側で露出された線材24の連通孔32a,32bの一方を通じて拡縮部材16の中に流入し、止血用膜18で覆われた拡縮部材16の中を流動して、連通孔32a,32bの他方を通じて拡縮部材16の外に流出する。なお、本実施形態では、止血用膜18の拡径状態で大きく拡幅されたスリット30を通じても、血液が、拡縮部材16内に流入したり、拡縮部材16内から流出することがある。
従って、拡縮部材16を拡径変形させて止血用膜18で血管34の損傷部位36を圧迫止血処置している状況下でも、拡縮部材16の遠位端側と近位端側との間での血管34内の血流が維持されるのである。
そして、血管34の損傷部位36の圧迫止血処置が終了したら、操作チューブ14をカテーテル本体12に押し込むように前進させて、図3(a)に示されるように、拡縮部材16を縮径変形させる。それに伴い、拡縮部材16に取り付けられた止血用膜18も縮径変形されて、止血用膜18が血管34の壁部内面から離隔される。その後、拡縮部材16を縮径状態に復元維持させたままで止血用カテーテル10の全体を血管34内から抜き出すことにより、止血処理を完了することができる。
このように、本実施形態の止血用カテーテル10を用いれば、カテーテル本体12を血管内に挿し入れて操作チューブ14の近位端側突出部22を操作することで、血管34の損傷部位36への止血処置を速やかに行うことができる。しかも、拡縮部材16が拡径変形状態下でも実質的に多孔タイプの連通構造とされていることから、そのような止血処置中でも血管における血流量を充分に且つ安定的して確保することが出来、血流阻害によるリスク回避が可能となるのである。
また、特に本実施形態では、拡縮部材16が、金属製の線材24を編組してなるメッシュ構造とされていることから、線材24を充分に小径にして血液の流通抵抗を一層小さく抑えることが出来ると共に、拡縮部材16の拡張変形時の強度や耐圧性を大きく確保して止血用膜18を血管34の損傷部位36に強く押し付けて止血することが可能とされている。
更にまた、本実施形態では、操作具として操作チューブ14を採用していることから、予め血管に挿入したガイドワイヤに沿って、拡縮部材16を目的部位まで導くことが可能となって操作も容易となる。
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、本発明はかかる実施形態の具体的な記載によって限定されるものでない。例えば、拡縮部材16に取り付けられる止血用膜18の大きさや形状および拡縮部材16上の位置等は特に限定されるものでなく、図4に示されているように拡縮部材16の軸方向一方の側に偏倚して止血用膜18を取り付けても良い。なお、図示はしないが、複数枚の独立した止血用膜を、拡縮部材16の周方向や軸方向に所定距離を隔てて取り付けることも可能である。更に、止血用膜の軸方向両端部分等のように、血管34の損傷部位36を避けた位置に連通孔を貫通形成して、拡縮部材16の拡径変形状態下で、かかる連通孔を通じての血液流動が許容されるようにしても良い。
また、拡縮部材16を構成する線材24としても、前記実施形態のようにメッシュ構造である必要はなく、例えば図5に示されているように、軸方向に延びる線材24の複数本を周方向で適当な間隔で配設することによって拡縮部材16を構成すること等も可能である。なお、これら複数本の線材24は、軸方向線に対して周方向で僅かに傾斜していても良い。因みに、図4,5では、その理解を容易とするために、前記実施形態と同様な構造とされた部材および部位に対してそれぞれ前記実施形態と同一の符号を付しておく。
さらに、第1固定リング26や第2固定リング28を省略して、拡縮部材16の近位端をカテーテル本体12の遠位端に直接に固定したり、操作チューブ14の遠位端を拡縮部材16の遠位端に対して直接に固定したりすることもできる。
また、操作具として、前記実施形態における操作チューブ14に代えて操作ワイヤを採用しても良い。
更にまた、前記実施形態おける止血用膜18に代えて、血管の目的部位に対して薬剤等を供給して塗布等するための薬剤供給用膜などを採用することも可能である。例えば、冠動脈の狭窄部を拡張させた使途に再狭窄を防止するための薬剤(パクリタキセル、ラパマイシン、β−ラパコン等)を血管の狭窄治療部位に塗布するのに利用できる。このような薬剤を薬剤供給用膜に対してコーティングや含浸等させて拡縮部材に保持させておき、前記実施形態と同様な操作で拡縮部材を血管内の治療部位に導いて拡径状態とすることで、薬剤供給用膜を血管内の目的部位に押し付け、薬剤を溶出させて直接に供給することが可能となる。このように本発明を適用して薬剤を血管内に供給することによって、例えば特表2010−509991号公報に記載の如きバルーンを用いた従来技術と異なり、血流を止めることなく薬剤を塗布等することが可能となる。
10:止血用カテーテル、12:カテーテル本体、14:操作チューブ、16:拡縮部材、18:止血用膜、24:線材、30:スリット

Claims (4)

  1. 複数本の線材で構成されて軸方向への圧縮入力で径方向に拡張変形する拡縮部材を用い、
    該拡縮部材をカテーテル本体の遠位端に取り付けて、該カテーテル本体及び該拡縮部材に挿通した操作具の先端を該拡縮部材の先端に固定することにより、該操作具を近位端側に引っ張ることで該拡縮部材に軸方向の圧縮入力が及ぼされるようにする一方、
    該拡縮部材に治療用膜を取り付けたことを特徴とするカテーテル。
  2. 該治療用膜において長さ方向に延びるスリットが設けられている請求項1に記載のカテーテル。
  3. 前記拡縮部材における軸方向両端部分を除く軸方向中間部分に、前記治療用膜が取り付けられた請求項1又は2に記載のカテーテル。
  4. 前記治療用膜が、弾性変形可能な弾性膜である請求項1〜3の何れか1項に記載のカテーテル。
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