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JP2012150193A - 波長可変干渉フィルター、光モジュール、および光分析装置 - Google Patents

波長可変干渉フィルター、光モジュール、および光分析装置 Download PDF

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JP2012150193A JP2011007563A JP2011007563A JP2012150193A JP 2012150193 A JP2012150193 A JP 2012150193A JP 2011007563 A JP2011007563 A JP 2011007563A JP 2011007563 A JP2011007563 A JP 2011007563A JP 2012150193 A JP2012150193 A JP 2012150193A
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Shigenori Katayama
茂憲 片山
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Abstract

【課題】配線信頼性を向上でき、かつ基板の撓みをも抑制可能な波長可変干渉フィルター、光モジュール、および光分析装置を提供する。
【解決手段】波長可変干渉フィルター5は、固定基板51と、可動部521および保持部522を有する可動基板52と、固定反射膜56と、可動反射膜57と、固定基板51に設けられた第一電極543A、543B、544と、可動基板52に設けられて各第一電極543A、543B、544にそれぞれ対向した第二電極547、547,546と、第一電極543A、543B、544および第二電極547、547,546を接続する導電性部材55と、を具備し、導電性部材55は、平面視において、可動部521の中心点Oを中心とする仮想円Q3の円周上に沿って等角度間隔となるように、可動基板52の外周縁と保持部522の外周縁との間の領域内に設けられた。
【選択図】図2

Description

本発明は、特定波長の光を取得する波長可変干渉フィルター、光モジュール、および光分析装置に関する。
従来、複数波長の光から、特定波長の光を取り出す波長可変干渉フィルター(光フィルター素子)が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載の波長可変干渉フィルター(光学フィルター装置)は、可動部(第1部分)、および可動部を支持するダイヤフラム(第2部分)を備えた第1基板と、第1基板に対向する第2基板とを備えている。また、第1基板の可動部には、可動ミラーが形成され、第2基板の可動部に対向する面には、固定ミラーが形成されている。そして、第1基板および第2基板には、それぞれリング状の電極が設けられ、これらの電極から各基板の外周縁に向かってそれぞれ引き出し配線が形成されている。
特開2009−251105号公報
ところで、上記特許文献1に記載の波長可変干渉フィルターでは、第1基板に形成された引き出し配線は第2基板に対向し、第2基板に形成された引き出し配線は、第1基板に対向している。このため、波長可変干渉フィルターを、例えばセンサー等のモジュールに組み込んで配線を接続する際に、それぞれ異なる基板上の引き出し配線に配線作業を実施する必要があり、煩雑であるという問題がある。これに対して、第1基板に、第2基板上に形成された引き出し配線に対向する対向電極を設け、Agペースト等の導電性部材により、第1基板上の対向電極と第2基板上の引き出し配線とを接続する構成も考えられる。
しかしながら、波長可変干渉フィルターでは、反射膜間のギャップ寸法に対応して、第1基板および第2基板の隙間寸法も非常に小さく、Agペーストが、引き出し配線と対向電極との間に入り込まず、引き出し配線や対向電極の端縁にのみAgペーストが接触することがある。この場合、十分な配線信頼性を確保できないという問題がある。
また、Agペーストが基板外周部に固着される構成となるため、例えばAgペーストの固化収縮力によって発生する応力により、基板が撓むという問題もある。すなわち、基板の外周縁は、応力により変形しやすい場所となる。この部分に応力が加わると、基板が撓みやすく、基板が撓むと可動部が傾斜して一対の反射膜の平行性を維持できなくなるという問題がある。
本発明は、上述のような問題に鑑みて、配線信頼性を向上でき、かつ基板の撓みをも抑制可能な波長可変干渉フィルター、光モジュール、および光分析装置を提供することを目的とする。
本発明の波長可変干渉フィルターは、第一基板と、前記第一基板に対向し、可動部および前記可動部を前記第一基板に対して進退可能に保持する保持部を備えた第二基板と、前記第一基板に設けられた第一反射膜と、前記可動部に設けられ、前記第一反射膜とギャップを介して対向する第二反射膜と、前記第一基板の前記第二基板に対向する面に設けられた第一電極と、前記第二基板の前記第一基板に対向する面において、前記第一電極に対向して設けられた第二電極と、前記第一電極および前記第二電極を接続する導電性部材と、を具備し、互いに対向する前記第一電極および前記第二電極の組は、複数組設けられ、前記導電性部材は、複数の前記第一電極および前記第二電極の組に対応して、複数設けられ、複数の前記導電性部材は、前記第一基板および前記第二基板を基板厚み方向から見た平面視において、前記可動部の中心点を中心とする仮想円の円周上に沿って前記中心点から等角度間隔に配置され、かつ、前記平面視において、前記第二基板の外周縁と前記保持部の外周縁との間の領域内に設けられたことを特徴とする。
本発明では、互いに対向する第一電極および第二電極を接続する導電性部材は、第一基板の外周縁および第二基板の外周縁よりも、可動部に近接する内側領域で、可動部を保持する保持部の外周縁よりも外側領域に設けられている。すなわち、第一基板および第二基板の外周縁と保持部の外周縁との間に設けられている。
このような構成であれば、導電性部材が第一電極や第二電極の端縁ではなく、第一電極および第二電極の互いに対向する面に接触する構成であるため、第一電極および第二電極を確実に導通させることができる。したがって、波長可変干渉フィルターにおける配線信頼性を向上させることができる。
また、第一基板に設けられた第一電極を波長可変干渉フィルターにリード線等を接続するための電極として用いることができ、配線作業において、第二基板上の第二電極に対して配線作業を実施する必要がないので、配線の作業効率を向上させることができる。
また、従来のように、導電性部材が第一基板や第二基板の外周縁上に固着するような構成では、導電性部材の応力により基板の外周縁に撓みが生じやすく、この撓みが保持部や可動部に伝搬すると、可動部上に設けられた第二反射膜にも撓みが生じてしまう。これに対して、本発明では、導電性部材が基板の外周縁よりも内側領域に設けられているため、導電性部材の応力の影響を抑制することができ、保持部や可動部、第二反射膜の撓みを抑制することができる。
これに加え、このような導電性部材が、可動部の中心を中心点とした仮想円の円周上で等角度間隔となるように配置されている。このため、各導電性部材の応力の影響が第一基板や第二基板に均等に伝達されることとなる。したがって、保持部に導電性部材の応力が加わった場合でも、保持部全体での応力バランスが均一となり、可動部の傾斜を防止することができる。
本発明の波長可変干渉フィルターでは、前記第二基板は、前記第一電極に対向する領域のうちの一部が切り欠かれた切欠部を備えたことが好ましい。
この発明では、第二基板に、第一電極の一部に対向して切欠部が設けられている。このため、波長可変干渉フィルターを基板厚み方向からみた平面視において、第一電極の一部が波長可変干渉フィルターの第二基板側に露出する状態となる。したがって、この露出部分を用いることで、波長可変干渉フィルターの第二基板側から容易に第一電極にリード線やフレキシブルプリント基板(FPC:Flexible Printed Circuits)を接続することができ、配線作業の効率化を図ることができる。
本発明の波長可変干渉フィルターでは、前記第一基板に設けられた第一駆動電極、および前記第二基板に設けられた第二駆動電極を有し、前記第一駆動電極および前記第二駆動電極の間に電圧を印可することで前記可動部を前記第一基板に対して進退させる静電アクチュエーターを備え、前記第一電極は、前記第一駆動電極から第一基板の外周縁に向かって延出した第一引出電極と、前記第二駆動電極から前記第二基板の外周縁に向かって延出した第二引出電極に対向して設けられた第一対向電極と、を備え、前記第二電極は、前記第二引出電極と、前記第一引出電極に対向して設けられた第二対向電極と、を備え、前記導電性部材は、少なくとも前記第二引出電極および前記第一対向電極の間に設けられたことが好ましい。
この発明では、静電アクチュエーターを構成する第二駆動電極から引き出された第二引出電極と、第一基板に形成された第一対向電極とが、導電性部材により接続されている。このような構成では、静電アクチュエーターの第一駆動電極および第二駆動電極に電圧を印可するための配線を、第一基板に設けられた第一引出電極および第一対向電極に接続すればよく、上記発明と同様、配線作業の効率化を図ることができる。
本発明の波長可変干渉フィルターは、前記第一電極および前記第二電極のうち少なくともいずれか一方には、前記導電性部材を位置決めする位置決め部が設けられたことが好ましい。
この発明では、第一電極または第二電極に設けられた位置決め部により、導電性部材を保持することができ、例えば、仮想円上から導電性部材がずれた位置に流動してしまう不都合等を防止することができる。
本発明の波長可変干渉フィルターは、前記位置決め部は、前記第一電極または前記第二電極の表面に形成された凹凸部であることが好ましい。
この発明では、上記位置決め部として、第一電極または第二電極の表面に凹凸部が形成されている。このような構成では、この凹凸部により導電性部材の流動を防止することができ、導電性部材を所望の位置に設けることができる。
また、本発明の波長可変干渉フィルターでは、前記位置決め部は、前記第一電極または前記第二電極の表面に形成された段差部である構成としてもよい。
この発明では、導電性部材が段差部の段差により流動することを防止することができる。なお、段差部としては、例えば、第一電極の表面に凹溝を形成する構成としてもよく、第一電極上に導電性の層を設けることで、段差を形成する構成としてもよい。
本発明の光モジュールは、上述したような波長可変干渉フィルターと、前記波長可変干渉フィルターにより取り出された光を検出する検出部と、を具備したことを特徴とする。
この発明では、光モジュールは、上述したような波長可変干渉フィルターを備えている。波長可変干渉フィルターは、上記のように、配線信頼性を向上させることができる。また、基板の撓み等による第一反射膜の傾斜を防止することができるため、分解能を向上させることができる。
したがって、このような波長可変干渉フィルターを備えた光モジュールにおいても、配線信頼性を向上させることができるとともに、高分解能で取り出された光を検出部で検出することができ、高精度な検出結果を得ることができる。
本発明の光分析装置は、上述したような光モジュールと、前記光モジュールの前記検出部により検出された光に基づいて、前記光の光特性を分析する分析処理部と、を具備したことを特徴とする。
ここで、光分析装置としては、上記のような光モジュールから出力される電気信号に基づいて、光モジュールに入射した光の色度や明るさなどを分析する光測定器、ガスの吸収波長を検出してガスの種類を検査するガス検出装置、受光した光からその波長の光に含まれるデータを取得する光通信装置などを例示することができる。
この発明では、光分析装置は、上述したような光モジュールを備えている。光モジュールは、上記のように、高分解能で取り出された光を検出して、高精度な検出結果を得ることができる。したがって、このような光モジュールを備えた光分析装置では、高精度な検出結果に基づいて、正確な光分析処理を実施することができる。また、光モジュールの配線信頼性が高いため、光分析装置における装置信頼性も向上させることができる。
本発明に係る第一実施形態の測色装置(光分析装置)の概略構成を示す図である。 第一実施形態の波長可変干渉フィルターの概略構成を示す平面図である。 図2におけるA−O−B線に沿って切断した波長可変干渉フィルターの断面図である。 図2におけるA´−O−B線に沿って切断した波長可変干渉フィルターの断面図である。 第一実施形態の波長可変干渉フィルターにおける固定基板を可動基板側から見た平面図である。 第一実施形態の波長可変干渉フィルターにおける可動基板を固定基板側から見た平面図である。 第一実施形態の波長可変干渉フィルターを測色センサーに組み込んだ際の電極パッド近傍の配線構造を示す断面図である。 第一実施形態の波長可変干渉フィルターを測色センサーに組み込んだ際の他の例を示す電極パッド近傍の配線構造を示す断面図である。 第一実施形態の波長可変干渉フィルターの固定基板の製造工程を示す図である。 第一実施形態の波長可変干渉フィルターの可動基板の製造工程を示す図である。 第一実施形態の波長可変干渉フィルターの固定基板および可動基板を接合する接合工程を示す図である。 第二実施形態の波長可変干渉フィルターの電極パッド近傍を示す断面図である。 第三実施形態の波長可変干渉フィルターの電極パッド近傍を示す断面図である。 第四実施形態の波長可変干渉フィルターの概略構成を示す平面図である。 第四実施形態の波長可変干渉フィルターの固定基板を可動基板側から見た平面図である。 第四実施形態の波長可変干渉フィルターの可動基板を固定基板側から見た平面図である。
[第一実施形態]
以下、本発明に係る第一実施形態について、図面に基づいて説明する。
〔1.測色装置の全体構成〕
図1は、本発明に係る実施形態の測色装置(光分析装置)の概略構成を示す図である。
この測色装置1は、本発明の光分析装置であり、図1に示すように、測定対象Aに光を射出する光源装置2と、本発明の光モジュールである測色センサー3と、測色装置1の全体動作を制御する制御装置4とを備えている。そして、この測色装置1は、光源装置2から射出される光を測定対象Aにて反射させ、反射された検査対象光を測色センサー3にて受光し、測色センサー3から出力される検出信号に基づいて、検査対象光の色度、すなわち測定対象Aの色を分析して測定する装置である。
〔2.光源装置の構成〕
光源装置2は、光源21、複数のレンズ22(図1には1つのみ記載)を備え、測定対象Aに対して白色光を射出する。複数のレンズ22には、コリメーターレンズが含まれていてもよく、この場合、光源装置2は、光源21から射出された白色光をコリメーターレンズにより平行光とし、図示しない投射レンズから測定対象Aに向かって射出する。
なお、本実施形態では、光源装置2を備える測色装置1を例示するが、例えば測定対象Aが発光部材である場合、光源装置2が設けられない構成としてもよい。
〔3.測色センサーの構成〕
測色センサー3は、本発明の光モジュールを構成する。この測色センサー3は、図1に示すように、波長可変干渉フィルター5と、波長可変干渉フィルター5を透過した光を受光して検出する検出部31と、波長可変干渉フィルター5に駆動電圧を印可する電圧制御部32と、を備えている。また、測色センサー3は、波長可変干渉フィルター5に対向する位置に、測定対象Aで反射された反射光(検査対象光)を、内部に導光する図示しない入射光学レンズを備えている。そして、この測色センサー3は、波長可変干渉フィルター5により、入射光学レンズから入射した検査対象光のうち、所定波長の光のみを分光し、分光した光を検出部31にて受光する。
検出部31は、複数の光電交換素子により構成されており、受光量に応じた電気信号を生成する。そして、検出部31は、制御装置4に接続されており、生成した電気信号を受光信号として制御装置4に出力する。
(3−1.波長可変干渉フィルターの構成)
図2は、波長可変干渉フィルター5を基板厚み方向から見た平面視における平面図であり、図3は、図2におけるA−O−B線に沿う波長可変干渉フィルター5の断面図である。図4は、図2におけるA´−O−B線に沿う波長可変干渉フィルター5の断面図である。
波長可変干渉フィルター5は、図2に示すように、平面正方形状の板状の光学部材である。この波長可変干渉フィルター5は、図3、図4に示すように、本発明の第一基板である固定基板51、および本発明の第二基板である可動基板52を備えている。これらの2枚の基板51,52は、それぞれ例えば、ソーダガラス、結晶性ガラス、石英ガラス、鉛ガラス、カリウムガラス、ホウケイ酸ガラス、無アルカリガラスなどの各種ガラスや、水晶などにより形成されている。そして、これらの2つの基板51,52は、外周部近傍に形成される接合面513,523が、例えばシロキサンを主成分とするプラズマ重合膜などの接合膜513A,523Aにより接合されることで、一体的に構成されている。
固定基板51には、本発明の第一反射膜を構成する固定反射膜56が設けられ、可動基板52には、本発明の第二反射膜を構成する可動反射膜57が設けられている。ここで、固定反射膜56は、固定基板51の可動基板52に対向する面に固定され、可動反射膜57は、可動基板52の固定基板51に対向する面に固定されている。また、これらの固定反射膜56および可動反射膜57は、ギャップを介して対向配置されている。
さらに、固定基板51と可動基板52との間には、固定反射膜56および可動反射膜57の間のギャップの寸法を調整するための静電アクチュエーター54が設けられている。この静電アクチュエーター54は、固定基板51側に設けられる本発明の第一駆動電極としての固定電極541と、可動基板52側に設けられる本発明の第二駆動電極としての可動電極542とを備えている。
また、波長可変干渉フィルター5を各基板51,52の基板厚み方向から見た図2に示すような平面視において、各基板51,52の中心点Oは、固定反射膜56,可動反射膜57の中心点と一致し、かつ後述する可動部521の中心点と一致する。
(3−1−1.固定基板の構成)
図5は、第一実施形態の波長可変干渉フィルター5における固定基板51を可動基板52側から見た平面図である。
固定基板51は、厚みが例えば500μmに形成されるガラス基材を加工することで形成される。具体的には、図3、図4、および図5に示すように、固定基板51には、エッチングにより電極形成溝511および反射膜固定部512が形成されている。この固定基板51は、可動基板52に対して厚み寸法が大きく形成されており、固定電極541および可動電極542間に電圧を印加した際の静電引力や、固定電極541の内部応力による固定基板51の撓みはない。
電極形成溝511は、図5に示すように、平面視で、固定基板51の平面中心点を中心とした円形に形成されている。反射膜固定部512は、前記平面視において、電極形成溝511の中心部から可動基板52側に突出して形成される。
また、固定基板51には、電極形成溝511から、固定基板51の外周縁の各頂点C1,C2,C3,C4方向に向かって延出する4つの電極引出溝514が設けられている。
そして、固定基板51の電極形成溝511の溝底部である電極形成面511Aには、第一駆動電極である固定電極541が形成されている。
この固定電極541は、図5に示すように、第一固定電極541Aと、第二固定電極541Bとを備えている。
第一固定電極541Aは、固定基板51を基板厚み方向から見た平面視(固定基板51を可動基板52側から見た平面視)において、固定反射膜56の中心を中心点Oとした仮想円Q1に沿って、円環状に形成されている。
第二固定電極541Bは、固定基板51を基板厚み方向から見た平面視において、仮想円Q1と同心円であり、仮想円Q1より径寸法が大きい仮想円Q2に沿って、C字状に形成されている。そして、第二固定電極541Bは、固定基板51の頂点C4に対向する部分がC字開口部となる。
これらの第一固定電極541Aおよび第二固定電極541B上には、固定電極541および可動電極542の間の放電を防止するための絶縁膜が積層されている。
そして、第一固定電極541Aからは、本発明の第一電極および第一引出電極を構成する第一固定引出電極543Aが延出し、第二固定電極541Bからは、本発明の第一電極および第一引出電極を構成する第二固定引出電極543Bが延出している。
第一固定引出電極543Aは、第一固定電極541Aの外周縁のうち頂点C4に最も近接する位置から、第二固定電極541BのC字開口部、および固定基板51の頂点C4側に設けられた電極引出溝514を通って、固定基板51の頂点C4まで延出する。この第一固定引出電極543Aの先端部(固定基板51の頂点C4に位置する部分)は、電圧制御部32に接続される第一電極パッド543P1を構成する。
また、第二固定引出電極543Bは、第二固定電極541Bの外周縁のうち頂点C2に最も近接する位置から、固定基板51の頂点C2側に設けられた電極引出溝514を通り、固定基板51の頂点C2まで延出する。この第二固定引出電極543Bの先端部(固定基板51の頂点C2に位置する部分)は、電圧制御部32に接続される第二電極パッド543P2を構成する。
そして、固定基板51には、電極形成溝511から固定基板51の頂点C1,C3に向かう方向に形成された電極引出溝514に、それぞれ、本発明の第一電極を構成する第一対向電極544が設けられている。これらの第一対向電極544は、第一固定電極541Aや第二固定電極541Bとは絶縁されている。また、これらの第一対向電極544の先端部(固定基板51の頂点C1、C3に位置する部分)は、電圧制御部32に接続される第三電極パッド544Pを構成する。
このような構成では、上述したように、第一固定引出電極543A、第二固定引出電極543B、および第一対向電極544が、それぞれ、本発明の第一電極を構成し、これらは、中心点Oに対して等角度間隔(90度間隔)となるように配置される。
反射膜固定部512は、上述したように、電極形成溝511と同軸上で、電極形成溝511よりも小さい径寸法となる円柱状に形成されている。なお、本実施形態では、図3に示すように、反射膜固定部512の可動基板52に対向する反射膜固定面512Aが、電極形成面511Aよりも可動基板52に近接して形成される例を示すが、これに限らない。電極形成面511Aおよび反射膜固定面512Aの高さ位置は、反射膜固定面512Aに固定される固定反射膜56、および可動基板52に形成される可動反射膜57の間のギャップの寸法、固定電極541および可動電極542の間の寸法、固定反射膜56や可動反射膜57の厚み寸法により適宜設定される。したがって、例えば、電極形成面511Aと反射膜固定面512Aとが同一面に形成される構成や、電極形成面511Aの中心部に、円柱凹溝上の反射膜固定溝が形成され、この反射膜固定溝の底面に反射膜固定面が形成される構成などとしてもよい。
そして、反射膜固定面512Aには、円形状に形成される固定反射膜56が固定されている。この固定反射膜56としては、金属の単層膜により形成されるものであってもよく、誘電体多層膜により形成されるものであってもよく、さらには、誘電多層膜上にAg合金が形成される構成などとしてもよい。金属単層膜としては、例えばAg合金の単層膜を用いることができ、誘電体多層膜の場合は、例えば高屈折層をTiO、低屈折層をSiOとした誘電体多層膜を用いることができる。
さらに、固定基板51は、可動基板52に対向する面とは反対側の面において、固定反射膜56に対応する位置に図示略の反射防止膜(AR)が形成されている。この反射防止膜は、低屈折率膜および高屈折率膜を交互に積層することで形成され、固定基板51の表面での可視光の反射率を低下させ、透過率を増大させる。
(3−1−2.可動基板の構成)
図6は、第一実施形態の波長可変干渉フィルター5における可動基板52を固定基板51側から見た平面図である。なお、図6において、1点鎖線は、固定基板51が外周縁を示す。
可動基板52は、厚みが例えば200μmに形成されるガラス基材をエッチングにより加工することで形成される。
具体的には、可動基板52は、図2、図6に示すような平面視において、基板中心点を中心とした円形の可動部521と、可動部521と同軸であり可動部521を保持する保持部522と、を備えている。
また、可動基板52には、図2および図6に示すように、固定基板51の各頂点C1,C2,C3,C4に対応して、切欠部524が形成されており、波長可変干渉フィルター5の可動基板52側から見た面に第一電極パッド543P1、第二電極パッド543P2、および第三電極パッド544Pが露出する。
可動部521は、保持部522よりも厚み寸法が大きく形成され、例えば、本実施形態では、可動基板52の厚み寸法と同一寸法である200μmに形成されている。また、可動部521は、反射膜固定部512に平行な可動面521Aを備え、この可動面521Aに、固定反射膜56とギャップを介して対向する可動反射膜57が固定されている。
ここで、この可動反射膜57は、上述した固定反射膜56と同一の構成の反射膜が用いられる。
さらに、可動部521は、可動面521Aとは反対側の面において、可動反射膜57に対応する位置に図示略の反射防止膜(AR)が形成されている。この反射防止膜は、固定基板51に形成される反射防止膜と同様の構成を有し、低屈折率膜および高屈折率膜を交互に積層することで形成される。
保持部522は、可動部521の周囲を囲うダイヤフラムであり、例えば厚み寸法が50μmに形成され、可動部521よりも厚み方向に対する剛性が小さく形成されている。
このため、保持部522は可動部521よりも撓みやすく、僅かな静電引力により固定基板51側に撓ませることが可能となる。この際、可動部521は、保持部522よりも厚み寸法が大きく、剛性が大きくなるため、静電引力により可動基板52を撓ませる力が作用した場合でも、可動部521の撓みはほぼなく、可動部521に形成された可動反射膜57の撓みも防止できる。
そして、この保持部522の固定基板51に対向する面には、固定電極541と、初期状態において約1μmの隙間を介して対向する、本発明の第二駆動電極を構成する可動電極542が形成されている。
この可動電極542は、図6に示すように、可動部521の中心点Oを中心とした仮想円Q1に沿うリング状に形成された第一可動電極542Aと、可動部521の中心点Oを中心とし、仮想円Q1よりも径大となる仮想円Q2に沿うリング状に形成された第二可動電極542Bと、を備えている。
そして、図2に示すように、平面視において、第一可動電極542Aは、第一固定電極541Aと重なる位置に設けられ、第二可動電極542Bは、第二固定電極541Bと重なる位置に設けられる。
これらの第一可動電極542Aおよび第二可動電極542Bは、図2に示すように、頂点C1,C3を結ぶ対角線および頂点C2,C4を結ぶ対角線に沿って形成される接続線545により接続されている。また、第二可動電極542Bの外周縁からは、頂点C1方向、および頂点C2方向に向かって、本発明の第二電極および第二引出線を構成する一対の共通引出電極546が延出している。この共通引出電極546の先端部は、第一対向電極544の第三電極パッド544Pに対向する共通電極パッド546Pを構成する。
そして、可動基板52は、第一固定引出電極543Aおよび第二固定引出電極543Bに対向する位置に、それぞれ第二対向電極547を備えている。これらの第二対向電極547は、可動電極542とは絶縁されている。また、これらの第二対向電極547の先端部は、第一電極パッド543P1、第二電極パッド543P2に対向する第四電極パッド547Pを構成する。
このような構成では、上述したように、共通引出電極546および第二対向電極547が、それぞれ、本発明の第二電極を構成し、これらは、中心点Oに対して等角度間隔となるように配置される。
なお、本実施形態では、図2、図5、図6に示すように、平面視において、各電極パッド543P1,543P2,544P,546P,547Pが、それぞれ、引出電極543A,543B,546、対向電極544,547の電極線幅よりも大きくなる構成を例示したが、例えば、同じ線幅に形成される構成などとしてもよい。
(3−1−3.波長可変干渉フィルターへの配線)
そして、本実施形態の波長可変干渉フィルター5では、図2、図3、および図4に示すように、固定基板51および可動基板52の間に、互いに対向する電極パッドの面同士を接続する導電性部材55が設けられる。具体的には、導電性部材55は、第一電極パッド543P1、およびこの第一電極パッド543P1に対向する第四電極パッド547Pの間、第二電極パッド543P2、およびこの第二電極パッド543P2に対向する第四電極パッド547Pの間、互いに対向する第三電極パッド544Pおよび共通電極パッド546P同士の間にそれぞれ設けられている。
これらの導電性部材55は、それぞれ、可動基板52の切欠部524と、保持部522との間の領域で、中心点Oに対して仮想円Q3の円周上で、等角度間隔となるように配置されている。
つまり、導電性部材55は、固定基板51および可動基板52を基板厚み方向から見た平面視において、可動部521の中心点を中心とする仮想円Q3の円周と、仮想円Q3を中心点Oから等角度間隔に分割する分割線(例えば、O−A´、O−B)との交点を含む位置に配置されている。
この導電性部材55としては、導電性を有し、パッド間の導通をとれるものであればいかなるものを用いてもよいが、電気抵抗値が小さく、かつ導電性接着剤としても機能するAgペーストを用いることが好ましい。
このように、導電性部材55により互いに対向する電極パッド間を接続することで、固定基板51に設けられた電極パッド543P1,543P2,544Pに対して配線することで、固定電極541および可動電極542間の電圧印可を実施することが可能となる。
図7は、波長可変干渉フィルター5を測色センサー3に組み込んだ際の電極パッド近傍の配線構造を示す断面図である。図8は、波長可変干渉フィルター5を測色センサー3に組み込んだ際の電極パッド近傍の配線構造の他の例を示す断面図である。
波長可変干渉フィルター5を測色センサー3に組み込む場合、一般には、測色センサー3に設けられたフィルター固定基板に直接波長可変干渉フィルター5を固定したり、ケースに波長可変干渉フィルター5を保持し、ケースをフィルター固定基板に固定したりする。この時、波長可変干渉フィルター5は、固定基板51を、フィルター固定基板やケースに設けられた固定部(図示略)に、例えば緩衝材等を介して固定する。
そして、波長可変干渉フィルター5の電極パッド543P1,543P2,544Pと、測色センサー3の電圧制御部32とを接続する場合、波長可変干渉フィルター5が固定部に固定された状態で配線が施される。
この時、波長可変干渉フィルター5への配線としては、例えば、図7に示すように、切欠部524により波長可変干渉フィルター5の可動基板52側に露出する電極パッド543P1,543P2,544P上に、Agペースト等の導電性ペースト34Aを設けてリード線35を接続する。この場合、配線作業を、波長可変干渉フィルター5の可動基板52側から容易にリード線35を接続することができる。
また、波長可変干渉フィルター5への配線としては、図8に示すように、例えばFPC36(Flexible Printed Circuits)を、異方性導電フィルム(ACF:Anisotropic Conductive Film)または、異方性導電ペースト(ACP:Anisotropic Conductive Paste)等の異方性導電層37を介して接続してもよい。この場合、切欠部524により波長可変干渉フィルター5の可動基板52側に露出する電極パッド543P1,543P2,544P上に、異方性導電層37を形成し、FPC36を被せ、波長可変干渉フィルター5の可動基板52側からFPC36を押圧する。この場合でも、可動基板52に応力が加わらないため、固定基板51と可動基板52との剥離や、可動基板52の撓みなどがなく、波長可変干渉フィルター5の性能を維持することができる。
(3−2.電圧制御手段の構成)
図1に戻って、電圧制御部32は、制御装置4からの入力される制御信号に基づいて、静電アクチュエーター54に印加する電圧を制御する。
具体的には、電圧制御部32は、第一電極パッド543P1に電圧を印可するための第一駆動電圧源(図示略)と、第二電極パッド543P2に電圧を印可するための第二駆動電圧源(図示略)と、を備えている。また、電圧制御部32は、第三電極パッド544Pに0電位を付与するためのGND回路(図示略)を備えている。
これにより、第一固定電極541Aおよび第一可動電極542A間には、第一駆動電圧源により設定された電位差の電圧が印可され、第二固定電極541Bおよび第二可動電極542B間には、第二駆動電圧源により設定された電位差の電圧が印可される。
〔4.制御装置の構成〕
制御装置4は、測色装置1の全体動作を制御する。
この制御装置4としては、例えば汎用パーソナルコンピューターや、携帯情報端末、その他、測色専用コンピューターなどを用いることができる。
そして、制御装置4は、図1に示すように、光源制御部41、測色センサー制御部42、および本発明の分析処理部を構成する測色処理部43などを備えて構成されている。
光源制御部41は、光源装置2に接続されている。そして、光源制御部41は、例えば利用者の設定入力に基づいて、光源装置2に所定の制御信号を出力し、光源装置2から所定の明るさの白色光を射出させる。
測色センサー制御部42は、測色センサー3に接続されている。そして、測色センサー制御部42は、例えば利用者の設定入力に基づいて、測色センサー3にて受光させる光の波長を設定し、この波長の光の受光量を検出する旨の制御信号を測色センサー3に出力する。これにより、測色センサー3の電圧制御部32は、制御信号に基づいて、利用者が所望する光の波長のみを透過させるよう、静電アクチュエーター54への印加電圧を設定する。
測色処理部43は、検出部31により検出された受光量から、測定対象Aの色度を分析する。
〔5.波長可変干渉フィルターの製造〕
次に、上述した測色装置1に設けられた波長可変干渉フィルター5の製造方法について、図面に基づいて説明する。
図9は、固定基板51の製造工程を示す図であり、図10は、可動基板52の製造工程を示す図であり、図11は、固定基板51と可動基板52とを接合する接合工程を示す図である。
(5−1.固定基板の製造工程)
固定基板51の製造では、まず、固定基板51の製造素材である第一母材51Aを切削、研磨する研磨工程を実施する。この研磨工程では、第一母材51Aの厚み寸法を例えば500μmに形成し、さらに表面粗さRaが1nm以下となるまで両面を精密研磨する。
研磨工程の後、固定基板エッチング工程を実施する。この固定基板エッチング工程では、第一母材51Aの一面側に電極形成溝511、および電極引出溝514を形成するためのレジスト61を塗布する。そして、塗布されたレジスト61をフォトリソグラフィ法により露光・現像し、図9(A)に示すように、電極形成溝511、電極引出溝514が形成される箇所にパターニングする。
次に、図9(B)に示すように、電極形成溝511、電極引出溝514を所望の深さにエッチングする。なお、ここでのエッチングとしては、ウェットエッチングが用いられる。
そして、第一母材51Aの一面側に反射膜固定面512Aを形成するためのレジスト61を塗布する。塗布されたレジスト61をフォトリソグラフィ法により露光・現像して、図9(B)に示すように、反射膜固定面512Aが形成される箇所をパターニングする。
次に、図9(C)に示すように、反射膜固定面512Aを所望の位置までエッチングした後、レジスト61を除去することで、電極形成溝511及び反射膜固定部512が形成され、固定基板51の基板形状が決定される。
固定基板エッチング工程の後、固定電極形成工程、および固定反射膜形成工程を実施する。
固定電極形成工程では、固定基板51上に形成した電極を構成する材料からなる膜に対してフォトリソグラフィ法及びエッチングを行うことにより、第一固定電極541A、第二固定電極541B、第一固定引出電極543A、第二固定引出電極543B、および一対の第一対向電極544を形成する。
また、固定反射膜形成工程では、リフトオフプロセスにより固定反射膜56を成膜する。すなわち、フォトリソグラフィ法などにより、固定基板51上の反射膜形成部分以外にレジスト(リフトオフパターン)を成膜する。そして、固定基板51上に固定反射膜56を成膜した後、リフトオフにより、反射膜形成部分以外の反射膜を除去する。
さらに、第一接合膜513Aを接合面513に形成する。第一接合膜513Aは、ポリオルガノシロキサンを用いたプラズマCVD法により成膜されるプラズマ重合膜であり、厚み寸法は例えば100nmとする。
以上により、図9(D)に示すように、固定基板51が製造される。
(5−2.可動基板の製造工程)
次に、可動基板52の製造方法について説明する。
可動基板52の形成では、まず、可動基板52の製造素材である第二母材52Aを切削、研磨する研磨工程を実施する。この研磨工程では、第二母材52Aの厚み寸法を例えば200μmの均一厚みに形成し、さらに平均表面粗さRaが1nm以下の平滑面となるように両面を精密研磨する。
研磨工程の後、可動基板エッチング工程を実施する。この可動基板エッチング工程では、第二母材52Aの一面側(固定基板51に対向する面とは反対側の面)側にレジスト62を塗布する。そして、フォトリソグラフィ法を用いて、保持部522を形成するためのレジストパターンを形成する。この後、ウェットエッチングにより、図10(A)に示すような可動部521及び保持部522を形成する。これにより、可動基板52の基板形状が決定される。
可動基板エッチング工程の後、可動電極形成工程、および可動反射膜形成工程を実施する。
可動電極形成工程では、固定電極形成工程と同様に、フォトリソグラフィ法及びエッチングにより、可動電極542(第一可動電極542A,第二可動電極542B)、接続線545、共通引出電極546、および第二対向電極547を形成する。
また、可動反射膜形成工程では、固定反射膜形成工程と同様に、リフトオフプロセスにより可動反射膜57を成膜する。
さらに、第二接合膜523Aを接合面523に形成する。第二接合膜523Aは、ポリオルガノシロキサンを用いたプラズマCVD法により成膜されるプラズマ重合膜であり、厚み寸法は例えば100nmとする。
この後、可動基板52の頂点部分をそれぞれ切断し、切欠部524を形成する。なお、可動基板エッチング工程において、可動基板52の頂点部分をエッチング処理し、厚み寸法を薄く形成しておいてもよく、この場合、切断処理が容易となる。
以上により、図10(B)に示すような可動基板52が製造される。
(5−3.接合工程)
次に、上述の固定基板製造工程及び可動基板製造工程で形成された各基板51,52を接合する接合工程について説明する。
接合工程では、まず、図11(A)に示すように、固定基板51の第一固定引出電極543Aの第一電極パッド543P1、第二固定引出電極543Bの第二電極パッド543P2、および第一対向電極544の第三電極パッド544P上に、導電性部材55(Agペースト)を設ける(導電性部材配置工程)。
ここで、この導電性部材55は、図2に示すように、平面視において、固定基板51および可動基板52を接合した際に、可動基板52の切欠部524の外周縁より内側の領域で、かつ保持部522の外周縁よりも外側の領域、つまり切欠部524の縁部分から保持部522までの間に設けられる。また、各導電性部材55は、中心点Oを中心とした仮想円Q3の円周上で、等角度間隔で配置される。
この後、各基板51,52に形成された第一接合膜513A及び第二接合膜523Aに活性化エネルギーを付与するために、Oプラズマ処理またはUV処理を行う。Oプラズマ処理は、例えば、O流量20cc/分、圧力4Pa、RFパワー50Wの条件で30秒間実施する。また、UV処理は、UV光源としてエキシマUV(波長172nm)を用いて例えば3分間処理を行う。なお、プラズマ重合膜に活性化エネルギーを付与するための処理としてOプラズマ処理、UV処理に限らず、Nプラズマ処理、Arプラズマ処理でもよい。
そして、図11(B)に示すように、可動反射膜57及び固定反射膜56が形成された面が向かい合うように固定基板51及び可動基板52のアライメントを行う。そして、第一接合膜513A及び第二接合膜523Aを重ね合わせて荷重をかけることにより、基板51,52同士を接合する。ここで、第一接合膜513A及び第二接合膜523Aが接合される。
また、接合により、導電性部材55が可動基板52に形成された電極パッド546P,547Pに接触する。これにより、第一電極パッド543P1と、この第一電極パッド543P1に対向する第四電極パッド547Pとが導通状態となり、第二電極パッド543P2と、この第二電極パッド543P2に対向する第四電極パッド547Pとが導通状態となり、互いに対向する第三電極パッド544Pと共通電極パッド546Pとが導通状態となる。
ここで、ペースト状態の導電性部材55が固化することで、可動基板52に応力が加わるが、上述のように、各導電性部材55は、仮想円Q3上で等角度間隔に配置されているため、保持部522における応力バランスが崩れることがない。また、導電性部材55が可動基板52の外周縁に設けられる場合に比べて、保持部522に近い位置に設けられる構成であるため、導電性部材55の固化による保持部522への応力が小さくなり、保持部522の撓みも抑制される。
〔6.本実施形態の作用効果〕
上述したように、上記第一実施形態の波長可変干渉フィルター5は、可動電極542の一対の共通引出電極546は、それぞれ、導電性部材55により、各共通引出電極546に対向する対向する第一対向電極544に接続されている。また、固定基板51の第一固定引出電極543Aおよび第二固定引出電極543Bは、それぞれ、導電性部材55により、第四電極パッド547Pに接続されている。ここで、これらの導電性部材55は、可動基板52の外周縁よりも内側の領域で、保持部522の外周縁よりも外側の領域に設けられている。
このような構成では、例えばAgペーストが可動基板52の外周縁に付着して、互いに対向する電極パッドを接続する構成に比べて、確実に互いに対向する電極パッドの面同士を接続することができ、配線信頼性を向上させることができる。
また、Agペーストが可動基板52の外周縁に付着する構成では、Agペーストの固化時に、固化収縮による応力により可動基板52の外周縁が反るなどして、保持部522に撓みが生じる場合がある。これに対して、外周縁よりも内側に導電性部材55が設けられる構成では、Agペーストが固化した場合でも、固化収縮力による影響をより小さくすることができ、保持部522の撓みを抑制できる。
さらに、導電性部材55が仮想円Q3の円周上で等角度間隔に配置されることで、上記のような導電性部材55の固化収縮力が作用した場合でも、保持部522に均一にこれらの固化収縮力が影響することとなり、応力バランスを保つことができる。したがって、可動部521の傾斜を防止でき、波長可変干渉フィルター5における分解能の低下を防止することができる。
そして、固定基板51に形成された第一対向電極544の第三電極パッド544Pに対して配線作業を行うことで、可動電極542と電圧制御部32のGND回路とを容易に接続することができる。したがって、配線時に可動基板52に応力が加わることがなく、可動基板52の撓みを防止することができる。
本実施形態の波長可変干渉フィルター5では、可動基板52には、切欠部524が設けられ、この切欠部524の外周縁よりも内側に導電性部材55が設けられている。このような構成では、固定基板51のうち、可動基板52の切欠部524に対向する位置で、第一電極パッド543P1,第二電極パッド543P2、および第三電極パッド544Pが突出する。したがって、波長可変干渉フィルター5の可動基板52側に、これらの第一電極パッド543P1,第二電極パッド543P2、および第三電極パッド544P露出されることとなる。したがって、この露出部分に電圧制御部32と波長可変干渉フィルターとを接続するリード線35やFPC36を接続することで、可動基板52が邪魔にならず、配線作業を効率的に行うことができる。また、固定基板51の各電極パッド543P1,543P2,544Pに対して確実に配線することができるので、配線信頼性が向上し、測色センサー3や測色装置1の信頼性をも向上させることができる。
また、導電性部材55としてAgペーストが用いられているので、電気抵抗値が小さく導電性が良好にでき、静電アクチュエーター54を駆動させる際に省電力化を図ることができる。
〔第二実施形態〕
次に、本発明の第二実施形態について図面に基づいて説明する。
図12は、第二実施形態の波長可変干渉フィルター5の電極パッド近傍を示す断面図である。なお、以降の説明において、上記第一実施形態と同様の構成については、同符号を付し、その説明を省略または簡略する。
上記第一実施形態の波長可変干渉フィルター5では、導電性部材配置工程において、第一電極パッド543P1、第二電極パッド543P2、および第三電極パッド544P上にAgペーストである導電性部材55が設けられる。ここで、これらの導電性部材55は、仮想円Q3の円周上で等角度間隔に配置される必要があるが、各電極パッドの表面において導電性部材55が流動して、導電性部材55の位置が移動するおそれがある。このような導電性部材55の流動が発生すると、導電性部材55の固化収縮力が保持部522に与える影響が不均一となり、保持部522の応力バランスが崩れて可動部521が傾斜する場合がある。
これに対して、第二実施形態の波長可変干渉フィルター5では、導電性部材55の流動を防止する構成が設けられている。
すなわち、第二実施形態の波長可変干渉フィルター5では、第一電極パッド543P1、第二電極パッド543P2、および第三電極パッド544P上の導電性部材55の配置位置に、位置決め部としての凹凸部550が形成されている。なお、図12には、第一対向電極544の第三電極パッド544P近傍の構成のみを図示するが、第一固定引出電極543Aおよび第二固定引出電極543Bにおいても同様の構成を有するものである。
この凹凸部550は、電極形成工程の後、例えば導電性部材55の配置位置に対して、研磨処理やエッチング処理、ブラスト処理等を行うことで形成される。
そして、第二実施形態の波長可変干渉フィルター5では、この凹凸部550上に導電性部材55が設けられている。
(第二実施形態の作用効果)
上記第二実施形態の波長可変干渉フィルター5では、第一電極パッド543P1、第二電極パッド543P2、および第三電極パッド544P上に凹凸部550が設けられ、この凹凸部550上に導電性部材55が設けられている。
このような構成では、導電性部材配置工程において、導電性部材55の位置を確実に仮想円Q3の円周上に配置することができる。したがって、導電性部材55の流動等による位置ずれや、これによる保持部522の応力バランスが崩れる不都合を回避でき、確実に保持部522の応力バランスを維持することができる。
〔第三実施形態〕
次に、本発明の第三実施形態について図面に基づいて説明する。
図13は、第三実施形態の波長可変干渉フィルター5の電極パッド近傍を示す断面図である。
上記第二実施形態では、位置決め部として凹凸部550を設ける構成を例示したが、これに限定されない。第三実施形態の波長可変干渉フィルター5は、本発明の位置決め部の他の構成を示す例であり、導電性部材55を位置決めして、所定位置に保持する段差部550Aが設けられている。
具体的には、第三実施形態の波長可変干渉フィルター5では、図13に示すように、第一電極パッド543P1、第二電極パッド543P2、および第三電極パッド544P上に、可動基板52の外周縁に対向する位置からパッド先端部分に亘って、導電性膜551が積層されている。すなわち、波長可変干渉フィルター5を可動基板52側から見た平面視で、第一電極パッド543P1、第二電極パッド543P2、および第三電極パッド544Pが露出する部分に、導電性膜551が積層されている。
これにより、第一電極パッド543P1、第二電極パッド543P2、および第三電極パッド544Pと、導電性膜551との間に段差部550Aが形成される。
なお、図13に示す例では、第一電極パッド543P1、第二電極パッド543P2、および第三電極パッド544Pのパッド先端部分にのみ導電性膜551が形成され、導電性部材55の一端部を位置決めする段差部550Aを構成する例を示したが、これに限定されない。例えば、電極引出溝514上に形成された第一固定引出電極543A、第二固定引出電極543B、および第一対向電極544上にも同様の導電性膜551を形成することで、凹状の段差部550Aを形成する構成としてもよい。
さらには、導電性膜551を積層する構成に限定されず、導電性部材55の配置位置に対応して、エッチングなどにより凹状溝を形成する構成としてもよい。
なお、図13には、第一対向電極544の第三電極パッド544P近傍の構成のみを図示するが、第一固定引出電極543Aおよび第二固定引出電極543Bにおいても同様の構成を有するものである。
(第三実施形態の作用効果)
上記第三実施形態の波長可変干渉フィルター5では、第一電極パッド543P1、第二電極パッド543P2、および第三電極パッド544P上に導電性膜551が積層されることで、導電性部材55を位置決めするための段差部550Aが形成される。
このような構成では、上記第二実施形態と同様の作用効果を得ることができ、導電性部材配置工程において、導電性部材55の位置を確実に仮想円Q3の円周上に配置することができる。したがって、導電性部材55の流動等による位置ずれや、これによる保持部522の応力バランスが崩れる不都合を回避でき、確実に保持部522の応力バランスを維持することができる。
〔第四実施形態〕
上記第一実施形態では、固定電極541(第一駆動電極)に接続された固定引出電極543A,543B(第一引出電極)、および第一対向電極544を本発明の第一電極とした。また、可動電極542(第二駆動電極)に接続された共通引出電極546(第二引出電極)、および第二対向電極547を本発明の第二電極とした。しかしながら、本発明の第一電極、および第二電極としては、このような静電アクチュエーター54を駆動させるための電極に限られない。第四実施形態では、第一電極および第二電極の他の例として、帯電除去電極に接続される帯電除去引出電極、およびこの帯電除去電極に対向する電極を用いた構成を例示する。
図14は、第四実施形態の波長可変干渉フィルターの概略構成を示す平面図である。
図15は、図14の波長可変干渉フィルターの固定基板を可動基板側から見た平面図である。図16は、図14の波長可変干渉フィルターの可動基板を固定基板側から見た平面図である。
図14、図15に示すように波長可変干渉フィルター5Aの固定基板51には、静電アクチュエーター54を構成する第一固定電極541Aおよび第二固定電極541Bと、これらの第一固定電極541Aおよび第二固定電極541Bの間に形成された帯電除去電極548と、が設けられている。
ここで、波長可変干渉フィルター5Aでは、第二固定電極541Bは、頂点C1に近接する一部が開口され、第一固定電極541Aから延出する第一固定引出電極543Aは、この第二固定電極541Bの開口部分を通り、頂点C4に向かって延出して形成されている。
また、帯電除去電極548の外周縁からは、頂点C1まで延出する帯電除去引出電極549が形成され、この帯電除去引出電極549は、先端部に帯電除去電極パッド549Pを備えている。すなわち、第一実施形態の波長可変干渉フィルター5では、頂点C1の位置に第一対向電極が形成されていたが、この波長可変干渉フィルター5Aでは、頂点C1に帯電除去電極パッド549Pが形成されている。この帯電除去電極パッド549Pは、電圧制御部32のGND回路に接続される。ここで、第四実施形態では、第一固定引出電極543A、第二固定引出電極543B、および帯電除去引出電極549が、本発明の第一電極となる。
一方、可動基板52には、上記第一実施形態と同様の形状に形成された可動電極542(第一可動電極542A,第二可動電極542B)と、接続線545と、を備えている。
ここで、この可動電極542は、頂点C3方向に向かって延出する共通引出電極546を備えている。そして、波長可変干渉フィルター5Aの可動電極542には、第一固定引出電極543Aおよび第二固定引出電極543Bに対向する位置に加え、帯電除去引出電極549に対向する位置にも、第二対向電極547が形成されている。ここで、第四実施形態では、共通引出電極546、および3つの第二対向電極547が、本発明の第二電極となる。
そして、導電性部材55は、第一電極パッド543P1、第二電極パッド543P2、第三電極パッド544P、および帯電除去電極パッド549P上で、可動基板52の外周縁と保持部522との間の領域に設けられている。
〔第四実施形態の作用効果〕
このような構成においても、上記第一実施形態と同様の作用効果が得られる。すなわち、互いに対向する電極パッド同士の接続信頼性を向上させることができ、波長可変干渉フィルターの配線信頼性を向上させることができる。また、導電性部材55が固化した場合でも、固化収縮力による影響をより小さくすることができ、保持部522の撓みを抑制できる。さらに、導電性部材55が仮想円Q3の円周上で等角度間隔に配置されることで、上記のような導電性部材55の固化収縮力が作用した場合でも、保持部522の応力バランスを保つことができ、解能の低下を防止することができる。
また、固定基板51に帯電除去電極548は、電圧制御部32のGND回路に接続されて接地されているので、固定基板51に貯まった電荷を逃がすことができる。したがって、静電アクチュエーター54に、電圧制御部32で設定された正確な電圧値を印可することができ、精度の高い分光測定結果を得ることができる。
〔他の実施の形態〕
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、上記第一および第四実施形態において、第一電極として、第一固定引出電極543A、第二固定引出電極543B、第一対向電極544、帯電除去電極548を例示したが、これに限らない。
例えば、反射膜間のギャップ寸法を測定するための静電容量測定電極を固定基板51および可動基板52に互いに対向する状態で設ける構成としてもよい。この場合、固定基板51上の静電容量測定電極から引き出された引出電極を第一電極とし、この引出電極に対向した可動基板52側の対向電極を第二電極とし、これらの間を導電性部材55により接続する。また、可動基板52上の静電容量測定電極から引き出された引出電極を第二電極とし、この引出電極に対向した固定基板51側の対向電極を第一電極とし、これらの間を導電性部材55により接続する。
また、上記第一実施形態では、第一電極パッド543P1、第二電極パッド543P2、および第三電極パッド544P上に導電性部材55が設けられる例を示した。これに対して、第一電極パッド543P1および第二電極パッド543P2上に導電性部材55が設けられず、第三電極パッド544P上にのみ、共通電極パッド546Pと導通する導電性部材55を設ける構成としてもよい。この場合でも、導電性部材55が仮想円Q3上で、180度間隔で配置されることとなり、保持部522の応力バランスを崩すことがなく、かつ共通引出電極546と電圧制御部32とを固定基板51上の第三電極パッド544P上で接続することができる。
上記実施形態では、矩形状に形成された波長可変干渉フィルター5,5Aの各頂点C1,C2,C3,C4位置に対応して、固定基板51および可動基板52で互いに対向する電極パッドの組が4つ設けられ、これらの電極パッドの組に対応して導電性部材55が配置される例を示したが、これに限定されない。
例えば、固定基板51および可動基板52で互いに対向する電極パッドの組が、3つである場合、これらの電極パッドの組を中心点Oに対して120度間間隔となるように配置し、導電性部材55も各電極パッドの組に対応して配置する構成とすればよい。
上記第二および第三実施形態において、第一電極パッド543P1、第二電極パッド543P2、および第三電極パッド544Pに位置決め部を形成する構成を例示したが、これに限定されない。
すなわち、位置決め部は、第二電極である共通引出電極546の共通電極パッド546Pや、第二対向電極547の第四電極パッド547Pに形成される構成としてもよく、第一電極および第二電極の双方に形成される構成としてもよい。
また、導電性部材配置工程において、導電性部材55を固定基板51に設けたが、例えば上述のように第二電極に位置決め部が設けられる構成では、導電性部材配置工程において、導電性部材55を可動基板52に設ける構成としてもよい。
また、上記実施形態では、ダイヤフラム状の保持部522を例示するが、例えば、可動部の中心に対して点対象となる位置に設けられる複数対の梁構造を有する保持部が設けられる構成などとしてもよい。
さらに、上記実施形態では、波長可変干渉フィルター5、5Aとして、第二基板である可動基板52に可動部521が設けられ、可動基板52の可動部521が固定基板51側に向かって変位する例を示したが、これに限らない。例えば、固定基板51にも可動部が設けられ、この可動部が可動基板52側に変位可能な構成などとしてもよい。
そして、上記実施形態において、光モジュールとして、測色センサー3を例示し、光分析装置として測色装置1を例示したが、これに限定されない。
例えば、本発明の光モジュールを、波長可変干渉フィルター5により取り出された光を受光素子により受光することで、ガス特有の吸収波長を検出するガス検出モジュールとして用いることもでき、光分析装置として、ガス検出モジュールにより検出された吸収波長からガスの種類を判別するガス検出装置として用いることもできる。
さらには、例えば、光モジュールは、例えば光ファイバーなどの光伝達媒体により伝送された光から所望の波長の光を抽出する光通信モジュールとしても用いることができる。また、光分析装置として、このような光通信モジュールから抽出された光からデータをデコード処理し、光により伝送されたデータを抽出する光通信装置として用いることもできる。
その他、本発明の実施の際の具体的な構造および手順は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造などに適宜変更できる。
1…光分析装置としての測色装置、3…光モジュールとしての測色センサー、5,5A…波長可変干渉フィルター、31…検出部、43…分析処理部である測色処理部、51…第一基板である固定基板、52…第二基板である可動基板、54…静電アクチュエーター、55…導電性部材、56…第一反射膜である固定反射膜、57…第二反射膜である可動反射膜、521…可動部、522…保持部、524…切欠部、541…第一駆動電極である固定電極、542…第二駆動電極である可動電極、543A…第一電極である第一固定引出電極、543B…第一電極である第二固定引出電極、544…第一電極である第一対向電極、546…第二電極である共通引出電極、547…第二電極である第二対向電極、549…第一電極である帯電除去引出電極、550…位置決め部である凹凸部、550A…位置決め部である段差部。

Claims (8)

  1. 第一基板と、
    前記第一基板に対向し、可動部および前記可動部を前記第一基板に対して進退可能に保持する保持部を備えた第二基板と、
    前記第一基板に設けられた第一反射膜と、
    前記可動部に設けられ、前記第一反射膜とギャップを介して対向する第二反射膜と、
    前記第一基板の前記第二基板に対向する面に設けられた第一電極と、
    前記第二基板の前記第一基板に対向する面において、前記第一電極に対向して設けられた第二電極と、
    前記第一電極および前記第二電極を接続する導電性部材と、
    を具備し、
    互いに対向する前記第一電極および前記第二電極の組は、複数組設けられ、
    前記導電性部材は、複数の前記第一電極および前記第二電極の組に対応して、複数設けられ、
    複数の前記導電性部材は、前記第一基板および前記第二基板を基板厚み方向から見た平面視において、前記可動部の中心点を中心とする仮想円の円周上に沿って前記中心点から等角度間隔に配置され、かつ、前記平面視において、前記第二基板の外周縁と前記保持部の外周縁との間の領域内に設けられた
    ことを特徴とする波長可変干渉フィルター。
  2. 請求項1に記載の波長可変干渉フィルターにおいて、
    前記第二基板は、前記第一電極に対向する領域のうちの一部が切り欠かれた切欠部を備えた
    ことを特徴とする波長可変干渉フィルター。
  3. 請求項1または請求項2に記載の波長可変干渉フィルターにおいて、
    前記第一基板に設けられた第一駆動電極、および前記第二基板に設けられた第二駆動電極を有し、前記第一駆動電極および前記第二駆動電極の間に電圧を印可することで前記可動部を前記第一基板に対して進退させる静電アクチュエーターを備え、
    前記第一電極は、前記第一駆動電極から第一基板の外周縁に向かって延出した第一引出電極と、前記第二駆動電極から前記第二基板の外周縁に向かって延出した第二引出電極に対向して設けられた第一対向電極と、を備え、
    前記第二電極は、前記第二引出電極と、前記第一引出電極に対向して設けられた第二対向電極と、を備え、
    前記導電性部材は、少なくとも前記第二引出電極および前記第一対向電極の間に設けられた
    ことを特徴とする波長可変干渉フィルター。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の波長可変干渉フィルターにおいて、
    前記第一電極および前記第二電極のうち少なくともいずれか一方には、前記導電性部材を位置決めする位置決め部が設けられた
    ことを特徴とする波長可変干渉フィルター。
  5. 請求項4に記載の波長可変干渉フィルターにおいて、
    前記位置決め部は、前記第一電極または前記第二電極の表面に形成された凹凸部である
    ことを特徴とする波長可変干渉フィルター。
  6. 請求項4に記載の波長可変干渉フィルターにおいて、
    前記位置決め部は、前記第一電極または前記第二電極の表面に形成された段差部である
    ことを特徴とする波長可変干渉フィルター。
  7. 請求項1から請求項6のいずれかに記載の波長可変干渉フィルターと、
    前記波長可変干渉フィルターにより取り出された光を検出する検出部と、
    を具備したことを特徴とする光モジュール。
  8. 請求項7に記載の光モジュールと、
    前記光モジュールの前記検出部により検出された光に基づいて、前記光の光特性を分析する分析処理部と、
    を具備したことを特徴とする光分析装置。
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