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JP2012136409A - 微結晶且つ高結晶性のβ型ゼオライト及びその製造方法 - Google Patents

微結晶且つ高結晶性のβ型ゼオライト及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
本発明の目的は、SEMの平均粒径が小さく、且つX線結晶回折の半値幅の大きい高結晶性のβ型ゼオライト、及び、その製造方法を提供する。
【解決手段】
SiO/Alのモル比が25以上70以下、平均粒径が0.05μm以上0.20μm以下、炭素量が0.3重量%以下、且つ、X線結晶回折(302)面の半値幅(FWHM)が0.25°以上0.90°以下のβ型ゼオライト。このようなβ型ゼオライトは、少なくともSi源、Al源、有機構造指向材を含んだ混合液と、溶解したSiとAl、及び最頻粒子径が0.01〜0.2μmのピークの粒子を含むテトラエチルアンモニウムカチオン液とを混合した反応液を水熱処理することで製造することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、SiO/Alのモル比が25以上70以下、平均粒径が0.05μm以上0.20μm以下、炭素量が0.3重量%以下、X線結晶回折(302)面の半値幅(FWHM)が0.25°以上0.90°以下のβ型ゼオライト、およびその製造方法に関するものである。
β型ゼオライトは、特許文献1で初めて開示された12員環細孔を有するゼオライトであり、触媒、吸着剤として広く用いられている。また、イオン交換体、触媒用などの膜としても技術検討がなされている。
β型ゼオライトを触媒として用いる場合には、高活性、高選択性、高耐コーキング性等を指向して、微粒子品が検討されている。
例えば非特許文献1では、ナノ粒子からなるβ型ゼオライトと商用のβ型ゼオライトを比較し、炭化水素転換触媒として、ナノ粒子からなるβ型ゼオライトが商用のβ型ゼオライトよりも同一温度において転化率が高いと報告されている。当該ナノ粒子からなるβ型ゼオライトは、構造指向剤(以降、有機SDAと略記する)としてテトラエチルアンモニウムカチオンを使用し、かつ、アルカリ金属を含有せず、原料の仕込組成がモル比でSi/Al=25、OH/Si=TEA/Si=0.60、HO/Si=15であり、OH/Siが高い条件で結晶化されている。
また、特許文献2では、約90nm、約50nmの粒子のβ型ゼオライトが報告されている。当該β型ゼオライトは、有機SDAとしてテトラエチルアンモニウムカチオンを使用し、かつ、アルカリ金属を含有せず、原料仕込組成がモル比でSi/Al=167、OH/Si=TEA/Si=0.56、HO/Si=7.6であり、OH/Siが高い条件で結晶化されている。
更に特許文献3では、SEMによる平均粒子径40nmのβ型ゼオライトが報告されている。
当該β型ゼオライトは、有機SDAとしてテトラエチルアンモニウムカチオン、粒子成長調整剤としてトリメチルセチルアンモニウムブロマイドを使用し、原料の仕込組成がモル比でSi/Al=50、TEA/Si=0.37、Na/Si=0.072、OH/Si=0.442、HO/Si=17であり、OH/Siが高い条件で結晶化されている。
一方、β型ゼオライトを触媒として用いる場合において、高水熱耐久性を指向して、結晶子径を大きくすること、例えば、X線結晶回折(302)面の半値幅を小さくすることが検討されている。高水熱耐久性は、自動車用触媒として用いるとき、または石油化学等のプロセス触媒として用いてコーキング成分をデコーキングするとき、などにおいては特に必要な要件となっている。
水熱耐久性を高くするため、結晶子径を大きくした例としては、特許文献4において、SEM粒径0.35μm以上、X線結晶回折(302)面の半値幅(FWHM)が0.30゜未満のβ型ゼオライトが報告されている。
米国特許3308069号 特許3417944号(実施例2,3) 特開2008−239450(実施例1) 特開2008−81348(実施例1)
R.R.Willis et al.,"From Zeolites to Porous MOF Materials",Proceedings of the 15th International Zeolite Conference,Beijing,China,2007, Studies in Surface Science and Catalysis,170,p.242(2007)
以上、高活性、高選択性、高耐コーキング性が期待できる微粒子のβ型ゼオライト、あるいは高水熱耐久性が期待できるX線結晶回折(302)面の半値幅が小さな高結晶性のβ型ゼオライトは、それぞれ報告されているが、両者を併せ持った微粒子且つX線結晶回折(302)面の半値幅が小さな高結晶性のβ型ゼオライトはなかった。
本発明は、SiO/Alのモル比が25以上70以下、平均粒径が0.05μm以上0.20μm以下、X線結晶回折(302)面の半値幅(FWHM)が0.25°以上0.90°以下のβ型ゼオライトを提供するものである。また、当該β型ゼオライトの製造方法を提供する。
本発明者らは、上記の課題に鑑み、β型ゼオライトについて鋭意検討を重ねた結果、溶解したSiとAl、及び最頻粒子径が0.01〜0.2μmのピークの粒子を含むテトラエチルアンモニウムカチオン液を含んでなる反応液を加熱し、結晶化させると、SiO/Alのモル比が25以上70以下、SEMの平均粒径が0.05μm以上0.20μm以下、炭素量が0.3重量%以下、X線結晶回折(302)面の半値幅(FWHM)が0.25°以上0.90°以下の新しいβ型ゼオライトを見出し、本発明を完成するに至った。本発明のβ型ゼオライトは、触媒として用いた場合において、高活性、高選択性、高耐コーキング性、且つ高水熱耐久性が期待できる。
以下、本発明のβ型ゼオライトについて説明する。
本発明のβ型ゼオライトは、SiO/Alのモル比が25以上70以下であることが必須である。SiO/Alのモル比が25より小さいと水熱耐久性が低く、SiO/Alのモル比が70より大きいと、触媒活性が低いため不適である。また、触媒として用いる時の酸量と酸強度のバランスから、SiO/Alのモル比が30以上50以下であることが好ましい。
本発明のβ型ゼオライトは、平均粒径が0.05μm以上0.20μm以下であることが必須である。本発明の平均粒径は、走査型電子顕微鏡(以下、SEM)観察によって見られる粒子をランダムに10個以上測定し、その平均として求められるものである。SEM観察される粒子は、多くの結晶子が集合した一次粒子であり、一次粒子が凝集した粒子(いわゆる、二次粒子)とは異なるものである。
なお、本発明のβ型ゼオライトは分散性が高い。そのため、適切な前処理を施したサンプルのレーザー回折散乱装置又は動的光散乱式粒子測定装置による粒子径分布測定で得られる50%粒子径は、SEMの平均粒径に近い値となる。
平均粒径が0.05μmより小さいと、X線結晶回折(302)面の半値幅(FWHM)を0.90°以下にならない。平均粒径が0.20μmより大きいと高活性、高選択性、高耐コーキング性が得られない。
本発明のβ型ゼオライトは、炭素量が0.3重量%以下であることが必須である。炭素量が0.3重量%以下とは、実質的にテトラエチルアンモニウムカチオンなどの有機SDAを実質的に含まないことを示している。炭素量が0.3重量%を超えると、触媒、吸着剤として使用するときの機能が制限される。炭素量は、CHN元素分析や高周波炉燃焼―赤外吸収法などにより評価できる。
本発明のβ型ゼオライトは、X線結晶回折(302)面の半値幅(FWHM)が0.25°以上0.90°以下であることが必須である。本発明の半値幅は、X線結晶回折(302)面は、CuKαをX線源とし、2θ=22.4°付近に現れるメインピークであり、その半値幅は、Kα1とKα2の分離後のKα1に基づく値のことを指す。X線結晶回折(302)面の半値幅(FWHM)を0.25°より小さくすることは、平均粒径が0.20μm以下と同時に実現させることはできない。0.90°より大きいと水熱耐久性が低くなる。
なお、β型ゼオライトは、有機SDAを除去する際に結晶子が小さくなるため、有機SDAを含むβ型ゼオライトのX線結晶回折(302)面の半値幅(FWHM)より、有機SDAを実質的に含まないβ型ゼオライトの半値幅の方が大きくなる。
次に、本発明のβ型ゼオライトの製造方法を説明する。
本発明のβ型ゼオライトは、少なくともSi源、Al源、有機構造指向材(以下、有機SDAと表記する)を含んだ混合液と、溶解したSiとAl、及び最頻粒子径が0.01〜0.2μmのピークの粒子を含むテトラエチルアンモニウムカチオン液とを混合した反応液を水熱処理することで製造することができる。
本発明の製造方法では、少なくともSi源、Al源、有機SDAを含んだ混合液を調製する。
Si源としては、シリカゾル、ヒュームドシリカ、沈降法シリカ、シリカアルミナゲル、テトラエトキシランなどが例示できる。
また、Al源としては、水酸化アルミニウム、擬ベーマイト、アルミナゾル、シリカアルミナゲル、アルミニウムイソプロポキシドなどが例示できる。
有機SDAとしてはテトラエチルアンモニウムカチオンを有するテトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムブロマイドを含む化合物の群の少なくとも一種以上を使用することができる。中でもテトラエチルアンモニウムヒドロキシド水溶液等が好ましい。
本発明の製造方法では、結晶化の促進成分として、溶解したSiとAl、及び最頻粒子径が0.01〜0.2μmのピークの粒子を含むテトラエチルアンモニウムカチオン液を上記の混合液と混合し、反応液を得る。
テトラエチルアンモニウムカチオン液は、最頻粒子径が0.01〜0.2μmのピークの粒子を含む。このような粒子を含むテトラエチルアンモニウムカチオン液を使用することでβ型ゼオライトの結晶化が促進される。
なお、テトラエチルアンモニウムカチオン液中に含まれる粒子の最頻粒子径は、動的光散乱式粒子測定において0.01〜0.2μmにピークを有する粒子として測定することができる。
上記の混合液と混合するテトラエチルアンモニウムカチオン液の量は、混合液中のSiとAlの総量に対するテトラエチルアンモニウムカチオン液中のSiとAlの総量の割合を、0.01〜25重量%とすることが例示でき、0.1〜10重量%とすることが好ましい。
反応液中のOH/Siはモル比で、OH/Si≦0.3であることが好ましく、OH/Si≦0.25であることがより好ましい。OH/Si≦0.3と低いOHの反応液を結晶化することにより、本発明のβ型ゼオライトを製造するための有機SDAを含有したβ型ゼオライト(以下、有機SDA含有β型ゼオライト)が得られやすくなる。また、低いOH/Siモル比の反応液では、SiおよびAlの溶解度が低くなるため、これを結晶化することでβ型ゼオライトの収率が高くなる。一方、OH/Si=0.3を越える高いOH/Siモル比の反応液では、平均粒径と半値幅の両方を満たすことは困難である。
このような低いOH/Siモル比の反応液を使用することで本発明のβ型ゼオライトが得られ易くなる詳細な理由は不明だが、低いOH/Siモル比条件とすることで結晶欠陥の少ない結晶が得ることできていると考えられる。
なお、好ましい反応液の組成は、下記の範囲が例示できる。
SiO/Alモル比=10〜100
OH/SiOモル比=0.1〜0.3
O/SiOモル比=5〜50
有機SDA/SiOモル比=0.05〜0.3
アルカリ金属/SiOモル比=0〜0.3
本発明の製造方法では、上記組成の反応液を密閉式圧力容器中で、100〜180℃の任意の温度で、十分な時間をかけて結晶化させる。
結晶化終了後、十分放冷し、固液分離、十分量の純水で洗浄し、100〜150℃の任意の温度で乾燥することで有機SDA含有β型ゼオライトが得られる。
有機SDA含有β型ゼオライトから、有機SDAを除去することで本発明のβ型ゼオライトが得られる。有機SDAは、焼成、若しくは分解により除去することが例示できる。焼成の条件としては、400〜800℃、0.5〜12時間、酸素を含むガス流れ等の条件が例示できる。分解の条件としては、3価のFeの濃度100ppm以上を含む過酸化水素水10%以上の水溶液に室温以上の温度で、1〜24時間接触させることが例示できる。
また、本発明のβ型ゼオライトは、必要に応じてイオン交換サイトの一部又は全部を交換し、イオン交換β型ゼオライトとすることができる。イオン交換β型ゼオライトは、有機SDA含有β型ゼオライト又は有機SDA除去後のβ型ゼオライトと、導入するイオンを含む水溶液等とを接触させ、固液分離、必要に応じて純水で洗浄して得ることができる。
本発明のβ型ゼオライトはSiO/Alのモル比が25以上70以下、平均粒径が0.05μm以上0.20μm以下、X線結晶回折(302)面の半値幅(FWHM)が0.25°以上0.90°以下のβ型ゼオライトであり、触媒として用いた場合において、高活性、高選択性、高耐コーキング性、且つ高水熱耐久性が期待できる。
実施例1で調製したβ型ゼオライトの粉末X線パターンを示す図である。 実施例1で調製したβ型ゼオライトのSEM写真を示す図である。 比較例1で調製したβ型ゼオライトの粉末X線パターンを示す図である。 比較例1で調製したβ型ゼオライトのSEM写真を示す図である。
以下の実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。尚、実施例、比較例における各測定方法は、以下の通りである。
(粉末X線回折)
マックサイエンス製MXP3システムを用いて、X線源CuKα、加速電圧40kV、管電流30mA、操作速度2θ=0.02°/sec、サンプリング間隔0.02sec、発散スリット1deg、散乱スリット1deg、受光スリット0.3mm、モノクロメーター使用、ゴニオ半径185mmで評価した。
((302)面の半値幅(FWHM)の測定)
粉末X線回折測定により得られたプロファイルについて、MXP3システム付属プログラムを用いて、2θ=22〜24.5°において、2つのピーク(21.6°±0.5°と22.4°±0.5°)に分離した。その後、22.4°の分離ピークに対して更にKα1とKα2に分離し、分離後のKα1の半値幅を(302)面の半値幅(FWHM)とした。
(Si,Al,Na分析)
硝酸及びフッ酸の混合水溶液に測定用試料を溶解させ、パーキンエルマー製ICP発光分光分析Optima3000で評価した。
(SEM観察)
日本電子製のJSM−6390LVを用いた。
(平均粒径)
試料をSEM観察し、得られたSEM写真から任意の10個以上の粒子を選択した。選択した粒子の径を測定し、これを平均して平均粒径とした。
(炭素量)
パーキンエルマー社製のCHN元素分析装置2400IIを用いた。
(Si収率)
β型ゼオライト合成条件において、溶解度の小さなAlを0と仮定し、仕込のSi/Al比と生成物(β型ゼオライト)のSi/Alの比から算出した。
実施例1
Si/Al=48のアモルファスのシリカアルミナゲル、35重量%水酸化テトラエチルアンモニウム(TEAOH)溶液、48%水酸化ナトリウム溶液、純水を混合し、原料混合液を調製した。
溶解したSiとAl、及び最頻粒子径が0.01〜0.2μmのピークの粒子を含むテトラエチルアンモニウムカチオン液5重量%(混合液中のSiとAlの総量に対するテトラエチルアンモニウムカチオン液中のSiとAlの総量の割合)を、原料混合液に添加・混合し、反応液とした。
なお、テトラエチルアンモニウムカチオン液の組成は、モル比で、Si/Al比=50、HO/Si比=6.5、TEAOH/Si比=0.40であり、透明性の高い粘調で褐色の溶液である。
反応液の仕込モル比は、Si/Al比=48、HO/Si比=10、TEA/Si比=0.13、Na/Si比=0.10、OH/Si比=0.23であった。
反応液をオートクレーブ中、150℃で50時間水熱処理した後、室温まで放熱して結晶化した。結晶化後の反応液は、純水洗浄、10%塩化アンモニウム水溶液との接触、純水洗浄、110℃乾燥し、更に600℃、空気中で焼成した。
得られた焼成粉末のSEM写真を図1に、粉末X線回折パターンを図2に示す。
実施例2
実施例1と同様な方法で原料混合液を調製し、実施例1と同様なテトラエチルアンモニウムカチオン液を15重量%添加・混合し、反応液とした。
反応液の仕込モル比は、Si/Al比=48、HO/Si比=11、TEA/Si比=0.17、Na/Si比=0.10、OH/Si比=0.27であった。
反応液をオートクレーブ中、150℃で50時間水熱処理し、室温まで放熱して結晶化した。結晶化後の反応液は、純水洗浄、10%塩化アンモニウム水溶液との接触、純水洗浄、110℃乾燥し、更に600℃、空気中で焼成した。
実施例3
実施例1と同様な方法で原料混合液を調製し、実施例1と同様なテトラエチルアンモニウムカチオン液を15重量%添加・混合し、反応液とした。
反応液の仕込モル比は、Si/Al比=48、HO/Si比=10、TEA/Si比=0.11、Na/Si比=0.10、OH/Si比=0.21であった。
反応液をオートクレーブ中、150℃で50時間水熱処理し、室温まで放熱して結晶化した。結晶化後の反応液は、純水洗浄、10%塩化アンモニウム水溶液との接触、純水洗浄、110℃乾燥し、更に600℃で空気中焼成した。
実施例4
東ソーシリカ製沈降法シリカ、住友化学製水酸化アルミニウム、35重量%水酸化テトラエチルアンモニウム溶液、48%水酸化ナトリウム溶液、純水を混合し、原料混合液を調製した。
原料混合液に、実施例1と同様なテトラエチルアンモニウムカチオン液を5重量%添加・混合し、反応液とした。
反応液の仕込モル比は、Si/Al比=28、HO/Si比=10、TEA/Si比=0.13、Na/Si比=0.10、OH/Si比=0.23であった。
反応液をオートクレーブ中、150℃で50時間水熱処理し、室温まで放熱して結晶化した。結晶化後の反応液は、純水洗浄、10%塩化アンモニウム水溶液との接触、純水洗浄、110℃乾燥し、更に600℃で空気中焼成した。
実施例5
実施例4と同様な方法で原料混合液を調製し、実施例1と同様なテトラエチルアンモニウムカチオン液を5重量%添加・混合し、反応液とした。
反応液の仕込モル比は、Si/Al比=38、HO/Si比=10、TEA/Si比=0.11、Na/Si比=0.10、OH/Si比=0.21であった。
反応液をオートクレーブ中、150℃で50時間水熱処理し、室温まで放熱した。結晶化後の反応液は、純水洗浄、10%塩化アンモニウム水溶液との接触、純水洗浄、110℃乾燥し、更に600℃、空気中で焼成した。
実施例6
Si/Al比=59アモルファスのシリカアルミナゲル、35重量%水酸化テトラエチルアンモニウム(TEAOH)溶液、48%水酸化ナトリウム溶液、純水を混合し、原料混合液を調製した。原料混合液に、実施例1と同様なテトラエチルアンモニウムカチオン液を5重量%添加・混合し、反応液とした。
反応液の仕込モル比は、Si/Al比=59、HO/Si比=10、TEA/Si比=0.13、Na/Si比=0.10、OH/Si比=0.23であった。
反応液をオートクレーブ中、150℃で120時間水熱処理し、室温まで放熱して結晶化した。結晶化後の反応液は、純水洗浄、10%塩化アンモニウム水溶液との接触、純水洗浄、110℃乾燥し、更に600℃、空気中で焼成した。
比較例1
Si/Al比=48のアモルファスのシリカアルミナゲル、35重量%水酸化テトラエチルアンモニウム(TEAOH)溶液、48%水酸化ナトリウム溶液、純水を混合し、原料混合液を調製した。
原料混合液に、東ソー製のβ型ゼオライトHSZ−940NHAを1重量%添加・混合し、反応液とした。
反応液の仕込モル比は、Si/Al比=48、HO/Si比=10、TEA/Si比=0.33、Na/Si比=0.10、OH/Si比=0.43であった。
反応液をオートクレーブ中、150℃で50時間水熱処理し、室温まで放熱して結晶化した。結晶化後の反応液は、純水洗浄、10%塩化アンモニウム水溶液との接触、純水洗浄、110℃乾燥し、更に600℃、空気中で焼成した。
得られた焼成粉末のSEM写真を図3に、粉末X線回折パターンを図4に示す。
比較例2
Si/Al比=59のアモルファスのシリカアルミナゲルを用いて、反応液の仕込モル比を、Si/Al比=59、HO/Si比=11、TEA/Si比=0.68、Na/Si比=0.10、OH/Si比=0.78とした以外は実施例1と同様の処理を行った。
表1に実施例1〜6と比較例1及び2の結晶化条件、および焼成による有機SDA除去後の各種物性を表1に示した。
Figure 2012136409
この表から明らかな様に、OH/Si比が0.3以下の実施例1〜6では、得られたβ型ゼオライトのX線結晶回折(302)面の半値幅(FWHM)が0.25°以上0.90°以下範囲に入るのに対して、OH/Si比が0.3超える条件で結晶化された比較例1及び2では、X線結晶回折(302)面の半値幅(FWHM)が本発明の範囲(0.25°以上0.90°以下)の範囲外となる。
また、OH/Si比が0.3を超える条件で結晶化された比較例1及び2では、β型ゼオライトの収率が低いのに対して、OH/Si比が0.3以下の条件で結晶化された実施例1〜6では、β型ゼオライトの収率が高く、工業的にも有利である。
本発明のβ型ゼオライトは、高活性、高選択性、高耐コーキング性、且つ高水熱耐久性が要求される触媒および触媒基材などとして利用できる。

Claims (3)

  1. SiO/Alのモル比が25以上70以下、平均粒径が0.05μm以上0.20μm以下、炭素量が0.3重量%以下、且つ、X線結晶回折(302)面の半値幅(FWHM)が0.25°以上0.90°以下のβ型ゼオライト。
  2. 少なくともSi源、Al源、有機構造指向材を含んだ混合液と、溶解したSiとAl、及び最頻粒子径が0.01〜0.2μmのピークの粒子を含むテトラエチルアンモニウムカチオン液とを混合した反応液を水熱処理する請求項1に記載のβ型ゼオライトの製造方法。
  3. 反応液中のOH/Siモル比が0.3以下であることを特徴とする請求項2に記載の製造方法。
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