JP2012111518A - コンテナ - Google Patents

Abstract

【課題】従来より使い勝手に優れ、積み上げ高さを抑えることが可能なコンテナを提供する。
【解決手段】本発明のコンテナ１０は、底壁１２に陥没形成したバンド挿通溝２０における１対の内側面２０Ｓ，２０Ｓ間に架橋部材２１を差し渡して備えている。そして、転がり軸受Ｗを架橋部材２１の上方に配置して架橋部材２１と共に一纏めにしてバンド４０を巻き付け可能とした。これにより、蓋なしで転がり軸受Ｗの横ずれと跳ね上がりの両方を防ぐことができるので、蓋を必要とした従来のものより使い勝手に優れ、積み上げ高さを抑えることもできる。
【選択図】図５

Description

本発明は、収容したワークの横ずれ及び跳ね上がりを防止可能なコンテナに関する。

従来、この種のコンテナとして、底面から突出した複数の突部をワークの側面に宛がってワークの横ずれを防止すると共に、コンテナの上面開口を蓋で閉塞してその蓋の上からバンドを巻き付けることでワークの跳ね上がりを防止するものが知られている（例えば、特許文献１参照）。

特表２００８−５１５７３０号公報（段落［００２６］、図９，図１０ａ）

しかしながら、上記した従来のコンテナでは、収容しているワークの種類、サイズ等を目視確認したい場合に、バンド及び蓋を逐一外す必要があり、使い勝手が悪かった。また、コンテナを、複数、積み上げる際にもコンテナ毎に蓋が必要になるので、積み上げ高さが大きくなるという問題があった。

本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、従来より使い勝手に優れ、積み上げ高さを抑えることが可能なコンテナの提供を目的とする。

上記目的を達成するためになされた請求項１の発明に係るコンテナは、収容したワークの横ずれ及び跳ね上がりを防止可能なコンテナにおいて、コンテナの底壁にバンド挿通溝を陥没形成すると共に、バンド挿通溝の１対の内側面間に架橋部材を差し渡し、ワークを架橋部材の上方に配置して架橋部材と共に一纏めにしてバンドを巻き付け可能としたところに特徴を有する。

請求項２の発明は、請求項１に記載のコンテナにおいて、ワークは環状をなし、バンドを、環状のワークの内外に通してワーク及び架橋部材に巻き付け可能としたところに特徴を有する。

請求項３の発明は、請求項１又は２に記載のコンテナにおいて、バンド挿通溝の端部には、架橋部材から離れるに従ってバンド挿通溝の底面から上方に徐々に迫り上がったバンドガイド部が設けられているところに特徴を有する。

請求項４の発明は、請求項１乃至３の何れか１の請求項に記載のコンテナにおいて、バンド挿通溝は、コンテナの底壁に陥没形成された水平位置決溝の底面における幅方向の中央に陥没形成され、水平位置決溝の内側面に沿って複数の水平位置決係合部を並べて設け、水平位置決溝に着脱可能に受容されて任意の水平位置決係合部に凹凸係合すると共に、一部がワークに上方から覆われかつ他の一部がワークに側方から宛がわれる横ずれ規制部品を備えたところに特徴を有する。

［請求項１の発明］
請求項１のコンテナでは、バンド挿通溝の１対の内側面間に差し渡された架橋部材の上方にワークを配置し、架橋部材とワークとをバンドで一纏めにして結束することで、ワークの横ずれと跳ね上がりの両方を防ぐことができる。このように本発明のコンテナでは、蓋なしでワークの横ずれと跳ね上がりの両方を防ぐことができるので、蓋を必要とした従来のものより使い勝手に優れ、積み上げ高さを抑えることもできる。

［請求項２の発明］
請求項２のコンテナでは、バンドを、環状のワークの内外に通してワーク及び架橋部材に巻き付けることができるので、ワーク全体を囲むようにバンドを巻き付けた場合や従来のようにコンテナ及び蓋の全体にバンドを巻き付けた場合に比べてバンドが短くなり、バンドの緩みが抑えられる。

［請求項３の発明］
請求項３のコンテナによれば、架橋部材の下方にバンドを潜らせれば、そのバンドの先端部がバンド挿通溝の端部のバンドガイド部に摺接して上方に案内される。これにより、バンドをワークに巻き付ける作業が容易になる。

［請求項４の発明］
請求項４のコンテナによれば、コンテナの底壁に陥没形成された水平位置決溝の底面にバンド挿通溝が陥没形成されているので、ワークの横ずれ防止のために、横ずれ規制部品を水平位置決溝に装着するか、或いは、ワークの横ずれ防止兼跳ね上がり防止のために、バンドをバンド挿通溝に挿通させるかを適宜選択することができ、コンテナの使用方法の選択の自由度が高くなる。

本発明の一実施形態に係るコンテナの斜視図 コンテナを下方から見上げた場合の斜視図 水平位置決溝及びバンド挿通溝の斜視図 横ずれ規制部品の斜視図 バンドを使用した場合のコンテナの斜視図 バンド及び横ずれ規制部品を使用した場合のコンテナの斜視図 図６のＡ−Ａ切断面におけるコンテナの側断面図 コンテナの一部を拡大した側断面図 図６のＢ−Ｂ切断面におけるコンテナの側断面図 コンテナの一部を拡大した側断面図 本発明の変形例に係るコンテナの斜視図 本発明の変形例に係るコンテナの一部を拡大した側断面図

以下、本発明の一実施形態を図１〜図１０に基づいて説明する。図１に示すように、本発明に係るコンテナ１０（以下、単に「コンテナ１０」という）は、上面が開放した直方体状をなし、本発明の「ワーク」に相当する転がり軸受Ｗ（図５参照）を寝かせた状態にして収容することができる。

具体的には、図１に示すように、コンテナ１０の底壁１２は、平面形状が略正方形になっていて、その正方形の四辺に相当する底壁１２の外縁部から側壁１３が起立している。各側壁１３の外面からは補強リブ１３Ｌが張り出し、補強リブ１３Ｌの一部は、側壁１３の上縁部全体に配置されて上面フランジ１３Ｘを構成している。また、第１の水平方向で互いに対向した１対の側壁１３，１３の外面上部中央には、コンテナ１０を持ち上げる際に指先を掛けるための持ち手部１３Ｈ，１３Ｈ（図１には一方の持ち手部１３Ｈのみが示されている）が、水平方向に延びた補強リブ１３Ｌによって構成されている。

コンテナ１０の上面四隅には、上面フランジ１３Ｘを陥没させて上面凹部１３Ｋが形成される一方、コンテナ１０の下面四隅からは下面脚部１４Ａが突出している。そして、コンテナ１０を複数積み上げたときに、各下面脚部１４Ａが各上面凹部１３Ｋに嵌るようになっている。また、上記した持ち手部１３Ｈ，１３Ｈを有しない１対の側壁１３，１３の上面の中央には、上面フランジ１３Ｘを陥没させて１対の上面中央凹部１３Ｎ，１３Ｎが形成されている。これに対し、図２に示すように、コンテナ１０の下面には、１対の上面中央凹部１３Ｎ，１３Ｎの間を連絡する帯状領域全体から下方に下面中央脚部１４Ｂが突出している。そして、上下のコンテナ１０，１０の間で、下面中央脚部１４Ｂを上面中央凹部１３Ｎに対向配置した場合にのみ、それら上下のコンテナ１０を積み上げることができるようになっている。

図１に示すように、コンテナ１０の底壁１２の上面、即ち、コンテナ１０の底面１２Ａの中央には、略円形の中央陥没部１５Ｃが段付き状に陥没形成されると共に、中央陥没部１５Ｃから放射線状に複数の軸受取出用溝１５Ａと複数の水平位置決溝１５Ｂとが延びている。これら軸受取出用溝１５Ａ及び水平位置決溝１５Ｂは、共にコンテナ１０の底面１２Ａから段付き状に陥没している。そして、水平位置決溝１５Ｂが、底面１２Ａの対角線に沿う位置に配置される一方、軸受取出用溝１５Ａが、隣り合った水平位置決溝１５Ｂ，１５Ｂ同士の間の中央に配置されている。

図３に示すように、水平位置決溝１５Ｂ内の両側部には長手方向に沿って複数の位置決突片１６（本発明の「水平位置決係合部」に相当する）が等間隔に並べて設けられている。各位置決突片１６は、水平位置決溝１５Ｂの底面１５Ｖと両内側面１５Ｗとに連結されている。また、位置決突片１６群のうち中央陥没部１５Ｃ側の端部の位置決突片１６は四角形になっていて、それ以外の全ての位置決突片１６は異形になっている。具体的には、位置決突片１６の上端面の外寄り端部が内寄り端部より低く、外寄り端部と内寄り端部との間が傾斜面で連絡された形状になっている。

なお、図１に示すように、軸受取出用溝１５Ａは、底面及び側面が共に平坦になっていて、中央陥没部１５Ｃから軸受取出用溝１５Ａに工具又は指を挿入することで、転がり軸受Ｗをコンテナ１０から容易に取り出すことができるようになっている。

水平位置決溝１５Ｂには、図４（Ａ）に示した横ずれ規制部品３０が着脱可能に取り付けられる。その横ずれ規制部品３０は、ベース部３２から位置決突部３１が起立した構造になっている。ベース部３２は、水平位置決溝１５Ｂの長手方向に延びた平面形状長方形のベース板３２Ａから下方に複数の係合脚片３３を垂下した形状になっている。図４（Ｂ）に示すように、係合脚片３３は平板状をなし、ベース板３２Ａの長手方向の両端部に複数ずつ偏在している。詳細には、ベース板３２Ａの一端部には２つの係合脚片３３が配置され、他端部には６つの係合脚片３３が配置されている。そして、一端部側から２つずつの係合脚片３３，３３がペアになって、それらペアの係合脚片３３，３３における側縁部同士の間が門形壁３４にてそれぞれ連絡されている。また、各門形壁３４には、下端部から上端寄り位置に亘ってスリット３５が形成されている。さらに、ベース板３２Ａの幅方向の両端の縁部からは下方に向けて脚片連絡壁３７が突出している。脚片連絡壁３７の下端部は、上下方向においてスリット３５の上端部と同じ位置に配置されている。

なお、ベース板３２Ａの他端部において、門形壁３４にて連絡されていない係合脚片３３，３３同士の間は突片受容隙間３６になっていて、その突片受容隙間３６は、前記したスリット３５の幅と略同一幅になっている。

図４（Ａ）に示すように、ベース部３２の上面には、位置決めマーク３２Ｍが刻印されている。位置決めマーク３２Ｍは、ベース部３２の上面における長手方向の中央に配置され、ベース部３２の上面の幅方向に延び、両端が矢尻形状になっている。

位置決突部３１は、ベース部３２の長手方向における一端寄り位置から起立した円筒体３１Ａの上端部をドーム状（半球状）の上端壁３１Ｂで閉塞した構造になっている。また、図４（Ｂ）に示すように、ベース部３２の内周面からは中心に向かって補強用の内部リブ３１Ｃが突出している。さらに、位置決突部３１の下端部には、位置決突部３１の外周面のうちベース部３２の長手方向の端部側に位置した部分に補強リブ３１Ｌが設けられている。

なお、図１に示すように、コンテナ１０の底面１２Ａのうち各水平位置決溝１５Ｂの両側縁部には、外径表示部９０が刻印されている。各外径表示部９０は、図３に拡大して示されており、位置決突片１６と同じピッチで並んだ複数の直径表示部９０Ａと、その直径表示部９０Ａから水平位置決溝１５Ｂに向かって延びた複数の位置合わせライン９０Ｂとから構成されている。

さて、図３に示すように、各水平位置決溝１５Ｂの底面１５Ｖには、両側を位置決突片１６群に挟まれた部分にバンド挿通溝２０が陥没形成されている。バンド挿通溝２０は、水平位置決溝１５Ｂの長手方向における中央陥没部１５Ｃ側の端部から中央部に亘って延びている。また、バンド挿通溝２０の底面２０Ｃは、水平位置決溝１５Ｂの底面１５Ｖと平行な水平面になっていて、バンド挿通溝２０の両内側面２０Ｓは、水平位置決溝１５Ｂの底面１５Ｖ及びバンド挿通溝２０の底面２０Ｃと直交する鉛直面になっている。そして、バンド挿通溝２０の長手方向の両端部には、本発明の「バンドガイド部」に相当する平坦な傾斜面２０Ａ，２０Ｂが備えられ、それら傾斜面２０Ａ，２０Ｂと底面２０Ｃとの間がＲ面取りされて緩やかに連続している。

バンド挿通溝２０の長手方向の中間部には、１対の内側面２０Ｓ，２０Ｓの間に架橋部材２１が差し渡されている。架橋部材２１は、図８に示すように、水平位置決溝１５Ｂの底面１５Ｖと面一の上面を有する上面板２１Ａとその上面板２１Ａの同じ大きさをなし、バンド挿通溝２０の深さ方向の略中央で、上面板２１Ａに真下から対向した下面板２１Ｂと、上面板２１Ａ及び下面板２１Ｂの間のうち中央陥没部１５Ｃから離れた側の開口全体を閉塞する閉塞板２１Ｄと、図３に示すように、バンド挿通溝２０の幅方向の中央で上面板２１Ａ、下面板２１Ｂ及び閉塞板２１Ｄの間を連絡する縦リブ２１Ｃとからなる。

本実施形態のコンテナ１０の構成に関する説明は以上である。次に、コンテナ１０の作用効果について説明する。このコンテナ１０には、様々な形態で転がり軸受Ｗを固定することができる。その一例として、図５に示すように、２つのバンド４０のみで転がり軸受Ｗを固定する場合を以下説明する。ここで使用するバンド４０は、タイラップ（登録商標）やインシュロック等と呼ばれて広く流通している樹脂製の結束バンドであって、基端部に備えたバックル部４０Ａのバンド挿通孔４０Ｂに先端部を挿入して締め付けていくことはできるが、その締め付けを緩めることはできない構成になっている。これらバンド４０を使用する前に、まずは、転がり軸受Ｗをコンテナ１０の底面１２Ａに寝かせた状態に載置し、転がり軸受Ｗの中心を中央陥没部１５Ｃの中心と大まかに一致させる。

すると、図８に示すように、架橋部材２１が転がり軸受Ｗによって上方から覆われ、バンド挿通溝２０の両端部が転がり軸受Ｗの内側空間と側方空間に向かって露出した状態になる。そこで、例えば、転がり軸受Ｗより側方に位置したバンド挿通溝２０の端部へとバンド４０の前端を挿入していく。

このとき、バンド４０の先端部をバンド挿通溝２０の底面２０Ｃと架橋部材２１との間に向けて斜めに挿入していくか、或いは、バンド挿通溝２０の一端部の傾斜面２０Ａにバンド４０の先端部を摺接させていく。これらにより、バンド４０の先端部は、バンド挿通溝２０の底面２０Ｃと架橋部材２１との間を通過してバンド挿通溝２０の他端側に向かう。そして、バンド４０の先端部が転がり軸受Ｗより内側に位置したバンド挿通溝２０の他端部の傾斜面２０Ｂに当接して上方に案内される。そこで、そのバンド４０の先端部を摘んでバックル部４０Ａのバンド挿通孔４０Ｂに挿入し、バンド４０を架橋部材２１と一纏めにして緩く締め付ける。

次いで、このバンド４０を挿通したバンド挿通溝２０と同一直線に位置するバンド挿通溝２０に残りのバンド４０を同様の方法で挿通して転がり軸受Ｗ及び架橋部材２１に緩く締め付ける。そして、２つのバンド４０，４０を均等に強く締め付ける（図７参照）。これにより、転がり軸受Ｗのコンテナ１０への固定が完了する。

このように本実施形態のコンテナ１０では、バンド挿通溝２０の１対の内側面２０Ｓ，２０Ｓ間に差し渡された架橋部材２１の上方に転がり軸受Ｗを配置し、架橋部材２１と転がり軸受Ｗとをバンド４０で一纏めにして結束することで、転がり軸受Ｗの横ずれと跳ね上がりの両方を防ぐことができる。即ち、コンテナ１０に対する蓋が無くても転がり軸受Ｗの横ずれと跳ね上がりの両方を防ぐことができるので、蓋を必要とした従来のものより使い勝手に優れ、積み上げ高さを抑えることもできる。

しかも、バンド４０を、転がり軸受Ｗの内外に通して転がり軸受Ｗ及び架橋部材２１に巻き付けることができるので、転がり軸受Ｗ全体を囲むようにバンド４０を巻き付けた場合や従来のようにコンテナ及び蓋の全体にバンドを巻き付けた場合に比べてバンド４０が短くなり、バンド４０の緩みが抑えられる。

また、バンド４０を架橋部材２１の下方に潜らせれば、そのバンド４０の先端部がバンド挿通溝２０の端部の傾斜面２０Ｂ（又は、２０Ａ）に摺接して上方に案内されるので、バンド４０の巻き付け作業が容易である。さらに、コンテナ１０から転がり軸受Ｗを取り出す場合には、ハサミ或いはカッタを、水平位置決溝１５Ｂ内に挿入してバンド４０のうち架橋部材２１と転がり軸受Ｗとの間に架け渡された部分を切断することができ、バンド４０の取り外し作業も容易である。

その上、本実施形態のコンテナ１０では、底壁１２に陥没形成された水平位置決溝１５Ｂの底面１５Ｖにバンド挿通溝２０が陥没形成されているので、転がり軸受Ｗの横ずれ防止のために、横ずれ規制部品３０を水平位置決溝１５Ｂに装着するか、或いは、転がり軸受Ｗの横ずれ防止兼跳ね上がり防止のために、バンド４０をバンド挿通溝２０に挿通させるかを適宜選択することができ、コンテナ１０の使用方法の選択の自由度が高くなる。

具体的には、図６に示すように、２つのバンド４０と２つの横ずれ規制部品３０とで転がり軸受Ｗを固定してもよい。この場合は、転がり軸受Ｗをコンテナ１０内に収容する前に、その転がり軸受Ｗの外径と同じ数値の直径表示部９０Ａの位置合わせライン９０Ｂに各横ずれ規制部品３０の位置決めマーク３２Ｍを合わせ、その位置決めマーク３２Ｍより位置決突部３１を中央陥没部１５Ｃから離れた側に配置し、各横ずれ規制部品３０のベース部３２を各水平位置決溝１５Ｂに上方から押し込む。すると、図１０に示すように、位置決突片１６が門形壁３４のスリット３５及び突片受容隙間３６に収まり、各係合脚片３３が隣り合った位置決突片１６，１６の間に収まる。また、係合脚片３３及び門形壁３４の下端部が水平位置決溝１５Ｂの底面１５Ｖに当接し、ベース部３２の上面とコンテナ１０の底面１２Ａとが面一になる。そして、底面１２Ａから各横ずれ規制部品３０の位置決突部３１が起立した状態になる。この状態で、両横ずれ規制部品３０，３０の位置決突部３１，３１同士の間隔が、図９に示すように、転がり軸受Ｗの直径と略同一になる。

次いで、両位置決突部３１，３１の間に転がり軸受Ｗを寝かせた状態で収容する。すると、各横ずれ規制部品３０におけるベース部３２の一部が転がり軸受Ｗによって上方から覆われて、ベース部３２が水平位置決溝１５Ｂに抜け止めされると共に、両位置決突部３１，３１が転がり軸受Ｗの外周面に隣接した状態になる。この状態で、上記した２つのバンド４０のみで転がり軸受Ｗを固定した場合と同様にして、横ずれ規制部品３０，３０が装着されていない残りの水平位置決溝１５Ｂ，１５Ｂのバンド挿通溝２０，２０における各架橋部材２１の下方にそれぞれバンド４０を挿通して転がり軸受Ｗに締め付ける。これにより、転がり軸受Ｗのコンテナ１０への固定が完了する。このようにバンド４０と横ずれ規制部品３０とを併用すれば、コンテナ１０内で転がり軸受Ｗをより一層安定させることができると共に、横ずれ規制部品３０の位置決めマーク３２Ｍが示す外径表示部９０の表示から転がり軸受Ｗの外径を容易に把握することができる。

なお、転がり軸受Ｗの跳ね上がりの心配が無い場合には、バンド４０を使用せずに全ての水平位置決溝１５Ｂに横ずれ規制部品３０を装着して横ずれのみを防止した状態でコンテナ１０にて転がり軸受Ｗを搬送することができる。

［他の実施形態］
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、上記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。

（１）前記実施形態のコンテナ１０では、水平位置決溝１５Ｂの底面１５Ｖにバンド挿通溝２０が形成されていたが、水平位置決溝とバンド挿通溝とを別個に設けてもよいし、水平位置決溝を備えずにバンド挿通溝のみを設けてもよい。具体的には、例えば、前記実施形態における各軸受取出用溝１５Ａの両内側面間に本発明に係る架橋部材を差し渡して、各軸受取出用溝１５Ａを本発明に係るバンド挿通溝にしてもよい。また、図１１に示したコンテナ１０Ｖのように、前記実施形態の水平位置決溝１５Ｂを設けずに、コンテナ１０Ｖの底面１２Ａにバンド挿通溝２０Ｖを陥没形成してもよい。この場合、図１２に示すように、架橋部材２１の上面と底面１２Ａとを面一にして架橋部材２１を転がり軸受Ｗの下面に接触させることで、架橋部材２１への負荷を軽減させてもよい。また、図示しないが架橋部材２１の上面を底面１２Ａより下方に配置して架橋部材２１を転がり軸受Ｗの下面から離間させてもよい。

（２）前記実施形態のコンテナ１０は、平面形状が正方形であったが、この形状に限定されるものではなく、例えば、平面形状が長方形、長方形以外の多角形又は円形のコンテナに本発明を適用してもよい。

（３）前記実施形態のコンテナ１０に収容されるワークとしての転がり軸受Ｗは、円環状をなしていたが、ワークは、円環状に限定されるものではなく、例えば、シャフト状やブロック形状であってもよい。また、ワークがシャフト状である場合には、コンテナの底壁に、架橋部材を有したバンド挿通溝を例えば複数平行に設けておき、それらバンド挿通溝を横切るようにシャフト状のワークを載置し、その長手方向の複数位置で架橋部材の下方に挿通したバンドをワークに巻き付ければよい。

１０，１０Ｖ コンテナ
１２ 底壁
１５Ａ 軸受取出用溝
１５Ｂ 水平位置決溝
１６ 位置決突片（水平位置決係合部）
２０，２０Ｖ バンド挿通溝
２０Ａ，２０Ｂ 傾斜面（バンドガイド部）
２１ 架橋部材
３０ 横ずれ規制部品
４０ バンド
Ｗ 転がり軸受（ワーク）

Claims (4)

1. 収容したワークの横ずれ及び跳ね上がりを防止可能なコンテナにおいて、
   前記コンテナの底壁にバンド挿通溝を陥没形成すると共に、前記バンド挿通溝の１対の内側面間に架橋部材を差し渡し、前記ワークを前記架橋部材の上方に配置して前記架橋部材と共に一纏めにしてバンドを巻き付け可能としたことを特徴とするコンテナ。
2. 前記ワークは環状をなし、前記バンドを、前記環状のワークの内外に通して前記ワーク及び前記架橋部材に巻き付け可能としたことを特徴とする請求項１に記載のコンテナ。
3. 前記バンド挿通溝の端部には、前記架橋部材から離れるに従って前記バンド挿通溝の底面から上方に徐々に迫り上がったバンドガイド部が設けられていることを特徴とする請求項１又は２に記載のコンテナ。
4. 前記バンド挿通溝は、前記コンテナの底壁に陥没形成された水平位置決溝の底面における幅方向の中央に陥没形成され、
   前記水平位置決溝の内側面に沿って複数の水平位置決係合部を並べて設け、
   前記水平位置決溝に着脱可能に受容されて任意の前記水平位置決係合部に凹凸係合すると共に、一部が前記ワークに上方から覆われかつ他の一部が前記ワークに側方から宛がわれる横ずれ規制部品を備えたことを特徴とする請求項１乃至３の何れか１の請求項に記載のコンテナ。

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