JP2012107263A - メッキ構造及び被覆方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】経時や昇温により硫化され表面がダメージを受けることのないメッキ構造を提供する。さらには、硫化により変色しにくく、接触抵抗が小さい電気部品用被覆材を得る電気部品用被覆方法を提供する。
【解決手段】メッキ用基体102の表面に銀メッキ層104を形成し、さらに該銀メッキ層の表面にSn−Co合金のメッキ層106を形成してなる銀メッキ構造体を熱処理して得られるメッキ構造である。また、基材の面上に形成された銀層の表面に、粒子堆積工程により点析されてなるSn−Co合金の点析粒子が前記表面と垂直方向に重なることなく上面視で隙間があるように配置され、前記点析粒子の平均径が20〜80nmであり、該銀層の表面の錫合金の点析粒子の単位面積当たり重量が2×10−6〜8×10−6g/cm2である粒子堆積物を、非酸化雰囲気で加熱して前記点析粒子を溶融させて被膜化することを特徴とする被覆方法である。
【選択図】図1(a)
【解決手段】メッキ用基体102の表面に銀メッキ層104を形成し、さらに該銀メッキ層の表面にSn−Co合金のメッキ層106を形成してなる銀メッキ構造体を熱処理して得られるメッキ構造である。また、基材の面上に形成された銀層の表面に、粒子堆積工程により点析されてなるSn−Co合金の点析粒子が前記表面と垂直方向に重なることなく上面視で隙間があるように配置され、前記点析粒子の平均径が20〜80nmであり、該銀層の表面の錫合金の点析粒子の単位面積当たり重量が2×10−6〜8×10−6g/cm2である粒子堆積物を、非酸化雰囲気で加熱して前記点析粒子を溶融させて被膜化することを特徴とする被覆方法である。
【選択図】図1(a)
Description
本発明は、表面特性の劣化が改善されたメッキ構造、とくには硫化防止を要する電気部品用の材料のメッキ構造、及びそのメッキ構造を有する電気部品用の材料の製造方法に関する。詳しくは、金属リードフレームや金属条を用いたリード線、セラミック等の非導電性基板に設けられたリード線、リードピン、反射板や端子、コネクタ、スイッチなどの電気接点材、として用いて好適な材料のメッキ構造、及びその材料の製造方法に関する。更に詳しくは、耐硫化性に優れる電気部品用材料のメッキ構造及びその製造方法に関する。とくには、本発明は耐硫化性に優れ接触抵抗の低い、あるいは表面の反射率の高い、電気材料のメッキ構造及びその製造方法に関する。
LEDのような発光素子を実装した発光装置は、明るさの向上のため光反射面を設けることが行われる(例えば、特許文献1、2参照)。光反射面は発光素子の側部に放散する光が例えば照射の主軸方向に向くように発光素子の周囲に取り付けられる。光反射面は金属メッキにより形成される。なかでも、銀メッキが高反射のうえで好ましい。
しかし、銀メッキ層は硫黄が含まれる環境下では、経時や昇温により硫化され反射率が低下するという問題がある。
このため、反射面に有機物の保護被膜を形成する方策が開示されている。(例えば、特許文献3、4参照)
あるいは、金属基板上に半フッ化硫黄含有化合物などの物質の自己組織化単分子膜(Self-Assembled Monolayers)を形成して表面を保護する方法が知られている(例えば、特許文献5参照)。
これらの対策はそれなりに有効であるものの、パッケージに樹脂が使用されている場合の実装工程における樹脂のキュアなどによる昇温によって、銀メッキ層の硫化防止のための保護皮膜が飛散して、硫化防止効果が大幅に減少してしまい、反射面の硫化や発光素子の発熱に起因する硫化や装置の長時間使用時の硫化を防止する点では必ずしも満足すべき効果が得られないといえる。この点に鑑みて耐熱性に優れた反射面が望まれている。
さらには、銀メッキ構造がスイッチの接点としても広く用いられる(例えば、特許文献6参照)が、その銀メッキ表面も、経時や、スイッチ製作時のあるいはオンオフ時の放電による昇温により銀メッキ層の硫化防止のための保護皮膜が飛散して、硫化防止効果が大幅に減少してしまい硫化され表面がダメージを受ける場合がある。この点に鑑みて耐熱性に優れたメッキ接点が望まれている。
このように、経時や昇温により硫化され表面がダメージを受けることのないメッキ構造が望まれている。
また、各種金属基材の表面を銀または銀合金でメッキして耐食性、電気接続性などを改良することが従来から各種の用途で行われており、LEDでは銀特有の反射性能を生かした反射板として利用されている。
例えば、導電性,熱伝導性に優れ機械的な強度や加工性の点でも優れた銅または銅合金の表面を銀層で被覆した材料は、銅合金の優れた諸特性に加えて、銀の優れた耐食性、電気接続性等も備える材料として知られており、電気機器分野における電気接点材やリードの材料として広く用いられている。
しかし、銀表面は硫化により変色しやすいという問題がある。このため、あるいはまた半田付特性の点から錫または錫の合金層を銀表面に形成することが開示されている(例えば、特許文献7参照)。
この場合、錫または錫の合金層が厚くなると接触抵抗が増大するという問題が生ずる。また、反射率も低下し銀本来の光沢および反射性能が失われる。
あるいは銀表面に有機薄膜を形成して硫化を防止することも行われるが、有機薄膜は耐熱性に乏しく、高温下での耐硫化性に問題がある。
[特許文献1]特開2008−205501号公報
[特許文献2]特開2006−041179号公報
[特許文献3]特開2008−010591号公報
[特許文献4]特開2003−188503号公報
[特許文献5]特開2002−327283号公報
[特許文献5]特開2002−327283号公報
[特許文献6]特開2008−248295号公報
[特許文献7] 実公昭61−11085号公報
[特許文献2]特開2006−041179号公報
[特許文献3]特開2008−010591号公報
[特許文献4]特開2003−188503号公報
[特許文献5]特開2002−327283号公報
[特許文献5]特開2002−327283号公報
[特許文献6]特開2008−248295号公報
[特許文献7] 実公昭61−11085号公報
本発明は、経時や昇温により硫化され表面がダメージを受けることのないメッキ構造を提供することを目的とする。さらには、発光素子を実装した発光装置用の、硫化防止に対する耐熱性に優れたメッキ構造を有する反射面を備える発光素子収納用支持体を提供することを目的とする。
さらに、本発明の目的は、このようなメッキ構造を有し、硫化により変色しにくく、銀本来の光沢を有し、接触抵抗が小さい電気部品用被覆材を得る電気部品用被覆方法を提供することである。
本発明の要旨とするところは、メッキ用基体の表面に銀メッキ層を形成し、さらに該銀メッキ層の表面に厚さ0.001〜0.1μmのSn−Co合金のメッキ層を形成してなる銀メッキ構造体を熱処理して得られるメッキ構造であることにある。
また、本発明の要旨とするところは、発光素子収納用の凹部を有し該凹部の周壁で光を反射させる発光素子実装用支持体であって、該凹部の周壁に、該発光素子実装用支持体の本体を前記メッキ用基体として前記メッキ構造が形成された発光素子収納用支持体であることにある。
さらに、本発明の要旨とするところは、前記発光素子収納用支持体と、該発光素子収納用支持体に実装された発光素子とを含んでなる発光装置であることにある。
またさらに、本発明の要旨とするところは、前記メッキ構造を有するメッキ部からなるスイッチ接点であることにある。
また、本発明の要旨とするところは、前記メッキ構造を有するメッキ部からなる部品端子であることにある。
さらにまた、本発明の要旨とするところは、前記メッキ構造を有するメッキ部からなる部品接点であることにある。
また、本発明の要旨とするところは、前記メッキ構造を得る被覆方法であり、
基材の面上に形成された銀層の表面に、粒子堆積工程により点析されてなるSn−Co合金の点析粒子が前記表面と垂直方向に重なることなく上面視で隙間があるように配置され、前記点析粒子の平均径が20〜80nmであり、該銀層の表面のSn−Co合金の点析粒子の単位面積当たり重量が2×10−6〜8×10−6g/cm2である粒子堆積物を、非酸化雰囲気で加熱して前記点析粒子を溶融させて被膜化することを特徴とする被覆方法であることにある。
基材の面上に形成された銀層の表面に、粒子堆積工程により点析されてなるSn−Co合金の点析粒子が前記表面と垂直方向に重なることなく上面視で隙間があるように配置され、前記点析粒子の平均径が20〜80nmであり、該銀層の表面のSn−Co合金の点析粒子の単位面積当たり重量が2×10−6〜8×10−6g/cm2である粒子堆積物を、非酸化雰囲気で加熱して前記点析粒子を溶融させて被膜化することを特徴とする被覆方法であることにある。
本発明によると、経時や特に昇温による硫化防止効果の減少がないメッキ構造が提供される。さらには、発光素子を実装した発光装置用の、耐熱性に優れたメッキ構造を有する反射面を備える発光素子収納用支持体が提供される。
本発明によると、硫化により変色しにくく、銀本来の光沢を有し、接触抵抗が小さい電気接点材や電気部品用反射材、その他の電気部品用被覆材が提供される。
本発明のメッキ構造は図1(a)に示すように、メッキ用基体102の表面に銀メッキ層104を形成し、さらに銀メッキ層104の表面に厚さ0.001〜0.1μmの保護メッキ層106を形成してなる銀メッキ構造体101を150〜600℃で熱処理して得られたメッキ構造である。熱処理時間は1秒〜60秒が好ましい。
基体102は、銀メッキ可能な基体である。基体102は金属板からなるものであってもよい。例えば真鍮などの銅系金属、鉄系金属、ステンレスの板が例示されるがこれらに限定されない。なお、通常、銅系金属板を用いた場合はメッキ用基体102に銀メッキを施すまえに下地として不図示の銅メッキが施される。ステンレス板を用いた場合はメッキ用基体102に銀メッキを施すまえに下地として不図示のニッケルメッキなどが施される。
あるいは、基体102は、セラミックや樹脂をベースとしてその表面に無電解メッキや蒸着や金属層の拡散形成よるメタライズ加工で導電性の皮膜が形成されたものであってもよい。
基体102は図1(a)に示すような板状のものに限らず棒状のものであってもよい。すなわち、本発明のメッキ構造は図1(b)に示すように、基体102が金属線のような長尺の部材からなり、その周面に銀メッキ層104、保護メッキ層106がこの順に同心円的に形成されてなる銀メッキ構造体101aを150〜600℃で熱処理して得られたメッキ構造であってもよい。
保護メッキ層106の厚さは0.001〜0.1μmであることが好ましい。保護メッキ層106の厚さがこの範囲であると、銀メッキ層104の経時や熱による硫化の促進が防止できる。また、メッキ構造が、銀特有の表面特性、例えば良好な光反射性や良好な表面電気電導性や銀特有の光沢を有する。保護メッキ層106の厚さがこの範囲を下回ると、この耐硫化性が不十分であり、保護メッキ層106の厚さがこの範囲を上回ると、銀特有の表面特性、例えば良好な光反射性や良好な表面電気電導性が得られない。
保護メッキ層106を構成する金属はSn−Co合金(以下錫合金と称する)である。錫合金としては、Coが全体の5〜50重量%含有されている合金であることが好ましい。
本発明のメッキ構造においては、保護メッキ層106が上述の加熱による銀メッキ層104とマイグレーションにより銀との合金を含むものとなっていてもよい。
銀メッキ層104は基体102の表面に常法により銀メッキして得ることができる。無電解メッキ等その他の膜形成法によって銀メッキ層104が形成されてもよい。銀メッキ層104の厚さは0.1〜10μmであることが好ましい。銀メッキする基体102は表面にニッケル等の下地メッキが施されていることが好ましい。
銀メッキ構造体101は、150〜600℃で熱処理することにより、保護メッキ層106の厚さが0.001〜0.1μmと薄いにも拘わらず、極めて良好な銀メッキ層104の硫化防止効果が得られる。これは、この熱処理により銀メッキ層104と保護メッキ層106との界面で合金組織が生成し硫化作用に対してガードするためであると推定される。この熱処理温度は250〜300℃であることが硫化防止効果と高い反射率など良好な表面状態を得るうえでさらに好ましい。熱処理の処理時間は1秒〜60秒であることが好ましい。
この熱処理温度が150℃未満であると加熱による錫合金メッキ層の拡散効果が不十分で充分な硫化防止効果が得られない場合がある。この熱処理温度が600℃を越えると、基体の焼鈍により基体の物性が変化して実用上必要な基体の機械的特性が損なわれる。
銀メッキ層104の厚さは1〜10μmであることが好ましい。
銀メッキ層104や保護メッキ層106は電解メッキや無電解メッキにより形成することができる。
本発明のメッキ構造を備えた発光素子収納用支持体の態様の一例を図2に示す。発光素子収納用支持体202は、発光素子204を収納する凹部206を有するリードフレームと称される基板203を備えてなる。基板203(リードフレーム)はランド208とリード209から構成され、ランド208に凹部206が形成されている。発光素子204は凹部206の底面に載置され発光素子204の一方の端子がランド208と導通し、他方の端子がワイヤ212を介してリード209と導通することとなる。
凹部206の周面に反射面214が形成されている。本発明においては、反射面214が、凹部206の周面に銀メッキを施したのち、その銀メッキ層の表面にフラッシュメッキなどにより薄い錫合金メッキ層を形成し、さらに、この銀メッキ層の上に薄い錫合金メッキ層が形成された基板を150〜600℃で熱処理して得られる。
発光素子204としてはLEDが挙げられる。
図2に示す態様で発光素子204が実装されて発光装置が得られる。発光素子204の実装工程、たとえば、ケースのモールド、チップとのワイヤボンディング、樹脂のキュアのための加熱により、硫化防止皮膜の飛散による硫化防止効果の減少で、反射面の硫化が促進されることによる反射率の低下が問題となっていた。
発光素子204が発光すると発熱がともない、従来の銀メッキ層からなる反射面にあってはこのような発熱による前述と同様の硫化防止効果の減少で硫化が進行する。
発光素子204が発光すると発熱がともない、従来の銀メッキ層からなる反射面にあってはこのような発熱による前述と同様の硫化防止効果の減少で硫化が進行する。
本発明の発光素子収納用支持体202の反射面214は経時や反射面の昇温などによる硫化が極めて小さく、長期にわたり高い反射率を維持することができる。
図3に本発明による電気部品用被覆材を応用したLEDランプ20の構造の一例を示す。LEDランプ20においては、LED 26が基盤22上に載置され、ケーシング24に収められている。ケーシング24の中にはLED 26が蛍光体28に埋没した状態で蛍光体28が充填され、さらに蛍光体28の上面に透明樹脂カバー30が設けられている。符号34はリード線である。基盤22の本体基材としては銅合金等の金属部材あるいはメタライズ加工されたセラミック部材が用いられ、その表面に本発明による銀メッキと錫合金メッキが施された反射面32が形成されている。反射面32が銀面なみの反射性を有し、かつ経時による硫化に起因する変色がほとんどないので、LEDランプ20は出射光量が大きくかつ経時による出射光量の低下が少ない。
本発明のメッキ構造はスイッチ接点に適用することができる。本発明のメッキ構造を有するスイッチ接点は、銀特有の光沢と良好な表面電気電導性を有し、長期の使用によっても硫化によるこれら表面特性の変化が少ない。例えば、リードフレームに素子をマウントし、ボンディング/樹脂成型し、メッキ後にプレス加工してスイッチ接点等に組み立てられる。
本発明のメッキ構造は電気機器の接点や端子に適用することができる。本発明のメッキ構造を有する接点や端子は、銀特有の光沢と良好な表面電気電導性を有し、長期の使用によっても硫化によるこれら表面特性の変化が少ない。
本発明の効果は以下に示す実験例により確認される。
[実験例]
・基本試料
図1のメッキ用基体102に相当するものとして、リードフレーム用銅合金条(古河電工社製:品名EFTEC3)の1cm角のピースを用いた。このピースの片面に1μmの銅の下地メッキを施したのち、厚さ2μmの銀メッキを施して基本試料とし、この基本試料に以下の各実験水準に応じて錫合金メッキと熱処理などを行った。錫合金として、Sn−20Co合金を用いた。
図1のメッキ用基体102に相当するものとして、リードフレーム用銅合金条(古河電工社製:品名EFTEC3)の1cm角のピースを用いた。このピースの片面に1μmの銅の下地メッキを施したのち、厚さ2μmの銀メッキを施して基本試料とし、この基本試料に以下の各実験水準に応じて錫合金メッキと熱処理などを行った。錫合金として、Sn−20Co合金を用いた。
・実験試料水準
L−1:ブランク(基本試料のまま)
L−2:基本試料の銀面にフラッシュメッキにより厚さ0.01μmの錫合金層を形成した。
L−3:基本試料の銀面にフラッシュメッキにより厚さ0.01μmの錫合金層を形成したのち、試料を300℃で10秒間熱処理した。
L−4:基本試料の銀面にフラッシュメッキにより厚さ0.02μmの錫合金層を形成した。
L−5:基本試料の銀面にフラッシュメッキにより厚さ0.02μmの錫合金層を形成したのち、試料を300℃10秒間熱処理した。
L−6:基本試料の銀面にフラッシュメッキにより厚さ0.2μmの錫合金層を形成した。
L−7:基本試料の銀面に自己組織化単分子膜を形成する硫化防止剤を用いて硫化防止を目的とする有機被膜を形成した。
表1に実験試料水準とその内容の一覧表を示す。
L−1:ブランク(基本試料のまま)
L−2:基本試料の銀面にフラッシュメッキにより厚さ0.01μmの錫合金層を形成した。
L−3:基本試料の銀面にフラッシュメッキにより厚さ0.01μmの錫合金層を形成したのち、試料を300℃で10秒間熱処理した。
L−4:基本試料の銀面にフラッシュメッキにより厚さ0.02μmの錫合金層を形成した。
L−5:基本試料の銀面にフラッシュメッキにより厚さ0.02μmの錫合金層を形成したのち、試料を300℃10秒間熱処理した。
L−6:基本試料の銀面にフラッシュメッキにより厚さ0.2μmの錫合金層を形成した。
L−7:基本試料の銀面に自己組織化単分子膜を形成する硫化防止剤を用いて硫化防止を目的とする有機被膜を形成した。
表1に実験試料水準とその内容の一覧表を示す。
・硫化テスト
硫化アンモニウム6重量%溶液20mLに水400ccを加えた浸漬液に試料を5分間室温で浸漬することにより硫化処理した。浸漬完了後のピースを純水洗浄後メタノール置換し、窒素流でブローし、その後試料を各温度(表1)で1時間加熱して硫化を促進させた。硫化の程度は目視判定した。この硫化処理誤の加熱は長期間にわたる硫化作用の加速試験に対応する。また、機器の組み立て時や使用時における昇温にも対応する。
硫化アンモニウム6重量%溶液20mLに水400ccを加えた浸漬液に試料を5分間室温で浸漬することにより硫化処理した。浸漬完了後のピースを純水洗浄後メタノール置換し、窒素流でブローし、その後試料を各温度(表1)で1時間加熱して硫化を促進させた。硫化の程度は目視判定した。この硫化処理誤の加熱は長期間にわたる硫化作用の加速試験に対応する。また、機器の組み立て時や使用時における昇温にも対応する。
・判定基準は
◎・・・銀表面の光沢、色調が維持されている(硫化処理前)。または、表面に硫化が認められず銀表面の光沢、色調が維持されている(硫化処理後)。
○・・・銀表面の光沢、色調がほぼ維持されている(硫化処理前)。または表面に硫化がほとんど認められず銀表面の光沢、色調がほぼ維持されている(硫化処理後)。
△・・・銀表面の光沢、色調が容認できる程度に維持されている(硫化処理前)。または、表面に硫化がやや認められるが銀表面の光沢、色調が容認できる程度に維持されている(硫化処理後)。
×・・・銀表面の光沢、色調が失われている(硫化処理前)。または、表面に硫化が認められ銀表面の光沢、色調が失われている(硫化処理後)。
とした。
◎・・・銀表面の光沢、色調が維持されている(硫化処理前)。または、表面に硫化が認められず銀表面の光沢、色調が維持されている(硫化処理後)。
○・・・銀表面の光沢、色調がほぼ維持されている(硫化処理前)。または表面に硫化がほとんど認められず銀表面の光沢、色調がほぼ維持されている(硫化処理後)。
△・・・銀表面の光沢、色調が容認できる程度に維持されている(硫化処理前)。または、表面に硫化がやや認められるが銀表面の光沢、色調が容認できる程度に維持されている(硫化処理後)。
×・・・銀表面の光沢、色調が失われている(硫化処理前)。または、表面に硫化が認められ銀表面の光沢、色調が失われている(硫化処理後)。
とした。
・反射率
実験試料の硫化テスト前後の反射率をJIS R3106に準拠してD65光源での波長範囲380〜780nmの光によって測定した。
実験試料の硫化テスト前後の反射率をJIS R3106に準拠してD65光源での波長範囲380〜780nmの光によって測定した。
・テスト結果
硫化テストの結果を表2に示す。
硫化テストの結果を表2に示す。
表2より、錫合金層の厚さが0.01μmのもの(L−2、L−3)は硫化処理前には銀表面の光沢、色調が維持されていることがわかる。また、錫合金層の厚さが0.02μmのもの(L−4、L−5)は硫化処理前には銀表面の光沢、色調がほぼ維持される。さらに、錫合金層を形成したのち、試料を300℃10秒間熱処理したもの(L−3)は、錫合金層の厚さが0.01μmとごく薄いにも拘わらず硫化処理後の加熱によっても表面に硫化がほとんど認められず銀表面の光沢、色調がほぼ維持されている。錫合金層を形成したのち、熱処理しないもの(L−2、L−4)については、錫合金層の厚さが0.01μmとごく薄いもの(L−2)は、硫化処理後の高温加熱によって表面が硫化されて銀表面の光沢、色調が失われる。錫合金層の厚さが0.02μmのもの(L−4)は、錫合金層を形成したのちの熱処理がなくとも、硫化処理後の加熱によって硫化される度合いが比較的小さい。錫合金層の厚さが0.2μmのもの(L−6)は硫化処理前であっても錫合金層によるマスクのため銀表面の光沢、色調が失われている。基本試料の銀面に有機被膜を形成したもの(L−7)は硫化処理により表面が硫化されて銀表面の光沢、色調が失われる。
本発明のメッキ構造を得るための被覆方法による電気部品用被覆材の製造の態様の一例においては、まず、銀メッキ層104(図1)が形成された基体102を準備し、その銀メッキ層104の表面に粒子堆積工程により錫合金粒子を堆積させる。このとき、図4に示すように、粒子堆積工程により微小塊状に析出した点析粒子8の少なくとも一部が銀メッキ層104の表面に、互いに隣り合う点析粒子8の間に隙間10が存在して面状にまばらに位置するように、かつ、銀メッキ層104の表面と垂直方向に重なることなく配されるように短時間の通電を行う。面状にまばらに位置するとは銀メッキ層104の表面にメッキ等の粒子堆積工程によりにより錫合金を堆積させたある所定の領域について、上面視で見える銀メッキ層104の面積がその領域全体の面積の15%以上である状態をいう。この上面視で見える銀メッキ層104の面積は前記の領域全体の面積の15〜50%であることが好ましい。この値が50%を上回ると本発明において均一な薄膜7が得られない。
本発明における粒子堆積工程は、化学的手段、電気的手段、物理的手段から選択される手段により、基板上に目的とする金属粒子を堆積させる工程であり、具体的には電気メッキ法、無電解メッキ法、真空蒸着法、化学的蒸着法、スパッタ法、プラズマ堆積法、クラスターイオンビーム法などを用いた工程が挙げられる。なかでも電気メッキ法が製造コストを低くできる点で好ましい。
例えば、粒子堆積工程として電気メッキ工程を用いた場合、通電時間が長くなると図5に示すように、点析粒子8が、互いに隣り合う点析粒子8同士が接触した状態すなわち隙間のない状態で面状に配列する。あるいは、図6に示すように、互いに隣り合う点析粒子8同士が隙間のない状態でかつ、銀メッキ層104の表面と垂直方向にも重なった状態で立体的に配列する。
例えば、粒子堆積工程として電気メッキ工程を用いた場合、図4に示すような互いに隣り合う点析粒子8の間に隙間10が存在して面状にまばらに位置する状態を得るためには、通電時間は1〜120秒の範囲で選択されることが好ましい。かつ、メッキ液の錫合金成分濃度を通常のメッキの条件より小さく、例えば通常のメッキ液の濃度の1/5〜1/20に調整することが好ましい。
点析粒子8の粒子径は20〜80nmであることが本発明において電気部品用被覆材の均一な被膜を得るうえで好ましい。30〜60nmであることが電気部品用被覆材の良好な反射性と硫化防止性のバランスが最適化されるうえでさらに好ましい。例えば、通常の錫合金メッキ浴についてその錫合金成分濃度を1/5〜1/20に調整したメッキ浴を用い、通電の電流密度を0.5〜10A/dm2の範囲で選択することによりこのような粒子径の点析粒子8が得られる。この場合、通電時間はメッキ液の濃度により調整する。あるいは、例えば、マイクロセコンドオーダーのパルス通電を行うことにより20〜30nmに近い範囲の粒子径の点析粒子8が得られる。
本発明においては、図4に示すような、粒子堆積工程により点析されてなる錫合金の点析粒子8が銀メッキ層104の表面と垂直方向に実質的に重なることなくかつ点析粒子8の少なくとも一部が互いに間隔をおいてまばらに位置された粒子堆積物12を非酸化雰囲気で加熱して錫合金の点析粒子8を溶融させて被膜化する。非酸化雰囲気は錫合金がたかだか無視できる程度にしか酸化されない雰囲気であり、この非酸化雰囲気での加熱としては、窒素等の不活性気体中での加熱、真空中での加熱、還元炎による加熱などが挙げられる。加熱温度は250℃以上600℃以下であることが好ましい。
これにより、図7に示すような、基体102の表面に銀メッキ層104が形成され、さらに銀メッキ層104の表面に錫合金の薄膜7が形成されてなる電気部品用被覆材222が形成される。
粒子堆積物12における銀メッキ層104の表面の点析粒子8の単位面積当たり重量は2×10−6〜8×10−6g/cm2であることが好ましい。この値は、点析粒子8が溶融固化して銀メッキ層104の表面で錫合金からなる薄膜となった場合のその錫合金からなる薄膜の厚さが約3〜11nmとなる点析粒子8の単位面積当たり重量に相当する。例えば錫合金を用いた場合、実際には薄膜7は錫合金及び/又は銀との合金からなると推定され、例えば、粒子堆積物12における銀メッキ層104の表面の点析粒子8の単位面積当たり重量が3×10−6であるときの薄膜7の厚さは銀、錫合金の熱拡散層を含んで4nm以上であると推定され、粒子堆積物12における銀メッキ層104の表面の点析粒子8の単位面積当たり重量が8×10−6であるときの薄膜7の厚さは11nm以上であると推定される。いずれにしても、薄膜7に存在する単位面積当たりの錫合金の重量は、粒子堆積物12における銀メッキ層104の表面の点析粒子8の単位面積当たり重量と同じである。
粒子堆積物12における銀メッキ層104の表面の点析粒子8の単位面積当たり重量が5×10−6〜7×10−6g/cm2であることが、接触抵抗、銀光沢、耐硫化性のバランスのうえでさらに好ましい。
薄膜7に存在する単位面積当たりの錫合金の量や、粒子堆積物12における銀メッキ層104の表面の点析粒子8の単位面積当たり重量は、蛍光X線分析装置により測定することができる。
かかる本発明の電気部品用被覆材の製造方法により得られた電気部品用被覆材は、硫化しにくくかつ接触抵抗が銀に近く、銀特有の光沢を備える。
粒子堆積物12における銀メッキ層104の表面の点析粒子8の単位面積当たり重量が2×10−6g/cm2を下回ると得られた電気部品用被覆材の硫化防止性能が劣る。粒子堆積物12における銀メッキ層104の表面の点析粒子8の単位面積当たり重量が11×10−6g/cm2を上回ると得られた電気部品用被覆材の接触抵抗が過大となり、銀特有の光沢が失われる。また、錫合金の点析粒子8が銀メッキ層104の表面に互いに隣り合う点析粒子8がほとんどすべて接触する状態(これを隙間のない状態という)で配された状態の粒子堆積物を用いた場合は加熱による所望の厚さの均一な薄膜形成が難しく、得られた電気部品用被覆材の接触抵抗が過大となり、銀特有の光沢が失われる。隙間のない状態はある一の点析粒子を面状に囲む複数の点析粒子のうちの少なくとも4個の点析粒子がこの一の点析粒子と接触している状態をいう。また、銀メッキ層104の表面に点析粒子を粒子堆積工程により堆積させたある所定の領域について、上面視で見える銀メッキ層104の面積がその領域全体の面積の15%を下回ると加熱による所望の厚さの均一な薄膜形成が難しく、得られた電気部品用被覆材の接触抵抗が過大となり、銀特有の光沢が失われる。
また点析粒子8が銀メッキ層104の表面と垂直方向に重なった状態で配された粒子堆積物を用いた場合も加熱による所望の厚さの均一な薄膜形成が難しく、得られた電気部品用被覆材の接触抵抗が過大となり、銀特有の光沢が失われる。
また、粒子堆積物12を酸化雰囲気で加熱した場合は、錫合金は酸化すると流動性が低下するため、点析粒子8の均一な被膜化がなされず、均一な薄膜7が得られない。
[実施例1]
図2に示す基板203の形状のフレームに銀メッキと錫合金のメッキを施した。基体としてのフレームの材料としては、リードフレーム用銅合金条(古河電工社製:EFTEC3)を用い、打ち抜き加工により成形した。フレームを脱脂処理後5%硫酸で酸洗浄し、光沢硫酸銅浴(硫酸銅200g/L、硫酸50g/L、市販光沢剤2mL/L)で下地銅メッキした。下地銅メッキの膜厚は10μmであった。次いで、光沢シアン化銀浴(シアン化銀35g/L、シアン化カリウム90g/L、炭酸カリウム10g/L)で膜厚2μmの光沢銀メッキを行った。さらに、スタネート浴(錫酸ナトリウム45g/L、塩化コバルト10g/L、添加剤適量)で膜厚0.01μmの錫合金メッキを施したのち、250℃で10秒間熱処理してリードフレームを得た。硫化テストを行ない、表1のL−3と同様の結果が得られた。
図2に示す基板203の形状のフレームに銀メッキと錫合金のメッキを施した。基体としてのフレームの材料としては、リードフレーム用銅合金条(古河電工社製:EFTEC3)を用い、打ち抜き加工により成形した。フレームを脱脂処理後5%硫酸で酸洗浄し、光沢硫酸銅浴(硫酸銅200g/L、硫酸50g/L、市販光沢剤2mL/L)で下地銅メッキした。下地銅メッキの膜厚は10μmであった。次いで、光沢シアン化銀浴(シアン化銀35g/L、シアン化カリウム90g/L、炭酸カリウム10g/L)で膜厚2μmの光沢銀メッキを行った。さらに、スタネート浴(錫酸ナトリウム45g/L、塩化コバルト10g/L、添加剤適量)で膜厚0.01μmの錫合金メッキを施したのち、250℃で10秒間熱処理してリードフレームを得た。硫化テストを行ない、表1のL−3と同様の結果が得られた。
[実施例2]
厚さ1mm、1cm角のステンレス(SUS304)板を基体とし、脱脂処理後5%硫酸で酸洗浄し、光沢硫酸銅浴(硫酸銅200g/L、硫酸50g/L、市販光沢剤2mL/L)で下地銅メッキした。下地銅メッキの膜厚は10μmであった。次いで、光沢シアン化銀浴(シアン化銀35g/L、シアン化カリウム90g/L、炭酸カリウム10g/L)で膜厚2μmの光沢銀メッキを行った。さらに、スタネート浴(錫酸ナトリウム45g/L、塩化コバルト10g/L、添加剤適量)で膜厚0.01μmの錫合金メッキを施したのち、500℃で10秒間熱処理して光沢板を得た。硫化テストを行ない、表1のL−3と同様の結果が得られた。
厚さ1mm、1cm角のステンレス(SUS304)板を基体とし、脱脂処理後5%硫酸で酸洗浄し、光沢硫酸銅浴(硫酸銅200g/L、硫酸50g/L、市販光沢剤2mL/L)で下地銅メッキした。下地銅メッキの膜厚は10μmであった。次いで、光沢シアン化銀浴(シアン化銀35g/L、シアン化カリウム90g/L、炭酸カリウム10g/L)で膜厚2μmの光沢銀メッキを行った。さらに、スタネート浴(錫酸ナトリウム45g/L、塩化コバルト10g/L、添加剤適量)で膜厚0.01μmの錫合金メッキを施したのち、500℃で10秒間熱処理して光沢板を得た。硫化テストを行ない、表1のL−3と同様の結果が得られた。
[比較例1]
錫合金メッキを施したのちの熱処理温度を100℃とした以外は実施例1と同様にしてリードフレームを得た。硫化テストを行ない、表1のL−2と同様の結果が得られた。
錫合金メッキを施したのちの熱処理温度を100℃とした以外は実施例1と同様にしてリードフレームを得た。硫化テストを行ない、表1のL−2と同様の結果が得られた。
[実施例3]
厚さ0.3mmの真鍮製条材に0.5μmのニッケル下地メッキを行ったものを基板とした。その基板の表面に厚さ2μmの銀メッキを施し、基礎試料とした。
厚さ0.3mmの真鍮製条材に0.5μmのニッケル下地メッキを行ったものを基板とした。その基板の表面に厚さ2μmの銀メッキを施し、基礎試料とした。
基礎試料に下記条件で錫合金メッキを施し粒子堆積物を得た。
メッキ液組成 錫酸ナトリウム:45g/L
塩化コバルト:10g/L
添加剤:適量
メッキ温度 55℃
電流密度 1A/dm2
通電時間 4秒
メッキ液組成 錫酸ナトリウム:45g/L
塩化コバルト:10g/L
添加剤:適量
メッキ温度 55℃
電流密度 1A/dm2
通電時間 4秒
得られた粒子堆積物は、図8に示すものと同じように、基礎試料の表面に錫合金の点析粒子8がその表面と垂直方向に重なることなくかつ上面視で隙間10があるように配置された状態であった。点析粒子8の平均径は50nmであった。また、粒子堆積物の蛍光X線分析装置(エスエスアイ・ナノテクノロジー社製)による錫合金の量は5×10−6g/cm2であった。
この粒子堆積物をバーナーを用いて/LPガスの還元炎中で10秒間加熱し、反射率の高い電気部品用被覆材を得た。ガスの燃焼雰囲気温度は350℃であった。
[実施例4]
実施例3で用いたと同様の基礎試料に下記条件で錫合金メッキを施し粒子堆積物を得た。
メッキ液組成 実施例3と同じ
メッキ温度 実施例3と同じ
電流密度 平均2A/dm2
通電時間 10秒(パルス通電:周期100μsec)
実施例3で用いたと同様の基礎試料に下記条件で錫合金メッキを施し粒子堆積物を得た。
メッキ液組成 実施例3と同じ
メッキ温度 実施例3と同じ
電流密度 平均2A/dm2
通電時間 10秒(パルス通電:周期100μsec)
得られた粒子堆積物は、基礎試料の表面に錫合金の点析粒子8がその表面と垂直方向に重なることなくかつ間隔をおいて配置された状態である。点析粒子8の平均径は30nmであった。また、粒子堆積物の蛍光X線分析装置(エスエスアイ・ナノテクノロジー社製)による錫合金の量は3×10−6g/cm2であった。
この粒子堆積物を実施例3と同様にして加熱し、電気部品用被覆材を得た
[実施例5]
実施例3で用いたと同様の基礎試料に下記条件で錫合金メッキを施し粒子堆積物を得た。
メッキ液組成 実施例3と同じ
メッキ温度 実施例3と同じ
電流密度 2A/dm2
通電時間 6秒
得られた粒子堆積物は、基礎試料の表面に錫合金の点析粒子8がその表面と垂直方向に重なることなくかつ間隔をおいて配置された状態である。点析粒子8の平均径は50nmであった。また、粒子堆積物の蛍光X線分析装置(エスエスアイ・ナノテクノロジー社製)による錫合金の量は7.3×10−6g/cm2であった。
この粒子堆積物を実施例3と同様にして加熱し、電気部品用被覆材を得た
実施例3で用いたと同様の基礎試料に下記条件で錫合金メッキを施し粒子堆積物を得た。
メッキ液組成 実施例3と同じ
メッキ温度 実施例3と同じ
電流密度 2A/dm2
通電時間 6秒
得られた粒子堆積物は、基礎試料の表面に錫合金の点析粒子8がその表面と垂直方向に重なることなくかつ間隔をおいて配置された状態である。点析粒子8の平均径は50nmであった。また、粒子堆積物の蛍光X線分析装置(エスエスアイ・ナノテクノロジー社製)による錫合金の量は7.3×10−6g/cm2であった。
この粒子堆積物を実施例3と同様にして加熱し、電気部品用被覆材を得た
[比較例2]
実施例3で用いたと同様の基礎試料に下記条件で錫合金メッキを施し粒子堆積物を得た。
メッキ液組成 実施例3と同じ
メッキ温度 実施例3と同じ
電流密度 2A/dm2
通電時間 1.5秒
得られた粒子堆積物は、基礎試料の表面に錫合金の点析粒子8がその表面と垂直方向に重なることなくかつ間隔をおいて配置された状態である。点析粒子8の平均径は30nmであった。また、粒子堆積物の蛍光X線分析装置(エスエスアイ・ナノテクノロジー社製)による錫合金の量は1.9×10−6g/cm2であった。
この粒子堆積物を実施例3と同様にして加熱し、電気部品用被覆材を得た。
実施例3で用いたと同様の基礎試料に下記条件で錫合金メッキを施し粒子堆積物を得た。
メッキ液組成 実施例3と同じ
メッキ温度 実施例3と同じ
電流密度 2A/dm2
通電時間 1.5秒
得られた粒子堆積物は、基礎試料の表面に錫合金の点析粒子8がその表面と垂直方向に重なることなくかつ間隔をおいて配置された状態である。点析粒子8の平均径は30nmであった。また、粒子堆積物の蛍光X線分析装置(エスエスアイ・ナノテクノロジー社製)による錫合金の量は1.9×10−6g/cm2であった。
この粒子堆積物を実施例3と同様にして加熱し、電気部品用被覆材を得た。
[比較例3]
実施例3で用いたと同様の基礎試料に、粒子堆積物の蛍光X線分析装置(エスエスアイ・ナノテクノロジー社製)による錫合金の量が5×10−5g/cm2になるように錫合金メッキを施し粒子堆積物を得た。
実施例3で用いたと同様の基礎試料に、粒子堆積物の蛍光X線分析装置(エスエスアイ・ナノテクノロジー社製)による錫合金の量が5×10−5g/cm2になるように錫合金メッキを施し粒子堆積物を得た。
得られた粒子堆積物は、図9に示すものと同じように基礎試料の表面に錫合金の点析粒子8がその表面と垂直方向に一部重なりかつ間隔をおかず互いに隣り合う点析粒子が接触した配置された状態である。点析粒子8の平均径は100nmであった。
この粒子堆積物を実施例3と同様にして加熱し、電気部品用被覆材を得た
基礎試料及び実施例、比較例で得られた電気部品用被覆材の特性を表3に示す。表中耐硫化性は、試料の電気部品用被覆材を200℃で1時間加熱した後、濃度6重量%の硫化アンモニウム溶液に常温で10分間浸漬後、純水洗浄してメタノール置換し、窒素流でブローしたときの変色の度合いであり、 ◎:変色がほとんど認められない○:わずかに変色が認められるが許容範囲である ×:著しい変色が認められる を表す。また、接触抵抗(mΩ)は、交流4端子法により、プローブの材質をNS/Au、先端形状を10Rとし、測定電流を100μA、荷重30gfで測定した。反射率は、U−4000形分光光度計で測定した波長450nmの反射率である。
本発明は、銀の高反射特性や、高表面電気電導特性等の表面特性を利用した各種の機器における銀表面の硫化防止に好適に適当される。とくには、光学機械、スイッチ、部品接点、部品端子、真空断熱材、などに好適に適用できる。
本発明により得られる電気部品用被覆材は、接触抵抗が低く、耐硫化性に優れ、銀本来の光沢を有するので、端子,コネクタ,スイッチなどの電気接点材のみならず、ICパッケージのリード線やリードピン、またはリードフレームなどのリード材料、LEDランプ等照明具用の反射材、燃料電池用の導電材料、等電気(電子)材料として好適に用いることができる。
本発明により得られる電気部品用被覆材は、接触抵抗が低く、耐硫化性に優れ、銀本来の光沢を有するので、端子,コネクタ,スイッチなどの電気接点材のみならず、ICパッケージのリード線やリードピン、またはリードフレームなどのリード材料、LEDランプ等照明具用の反射材、燃料電池用の導電材料、等電気(電子)材料として好適に用いることができる。
7:薄膜
8:点析粒子
10:隙間
101、101a:銀メッキ構造体
102:メッキ用基体
104:銀メッキ層
106:保護メッキ層
222:電気部品用被覆材
8:点析粒子
10:隙間
101、101a:銀メッキ構造体
102:メッキ用基体
104:銀メッキ層
106:保護メッキ層
222:電気部品用被覆材
Claims (7)
- メッキ用基体の表面に銀メッキ層を形成し、さらに該銀メッキ層の表面に厚さ0.001〜0.1μmのSn−Co合金のメッキ層を形成してなる銀メッキ構造体を熱処理して得られるメッキ構造。
- 発光素子収納用の凹部を有し該凹部の周壁で光を反射させる発光素子実装用支持体であって、該凹部の周壁に、該発光素子実装用支持体の本体を前記メッキ用基体として請求項1に記載のメッキ構造が形成された発光素子収納用支持体。
- 請求項2に記載の発光素子収納用支持体と、該発光素子収納用支持体に実装された発光素子とを含んでなる発光装置。
- 請求項1に記載のメッキ構造を有するメッキ部からなるスイッチ接点。
- 請求項1に記載のメッキ構造を有するメッキ部からなる部品端子。
- 請求項1に記載のメッキ構造を有するメッキ部からなる部品接点。
- 請求項1に記載のメッキ構造を得る被覆方法であり、
基材の面上に形成された銀層の表面に、粒子堆積工程により点析されてなるSn−Co合金の点析粒子が前記表面と垂直方向に重なることなく上面視で隙間があるように配置され、前記点析粒子の平均径が20〜80nmであり、該銀層の表面のSn−Co合金の点析粒子の単位面積当たり重量が2×10−6〜8×10−6g/cm2である粒子堆積物を、非酸化雰囲気で加熱して前記点析粒子を溶融させて被膜化することを特徴とする被覆方法。
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