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JP2012066608A - シートベルトリトラクタおよびこれを備えるシートベルト装置 - Google Patents

シートベルトリトラクタおよびこれを備えるシートベルト装置 Download PDF

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JP2012066608A JP2010210695A JP2010210695A JP2012066608A JP 2012066608 A JP2012066608 A JP 2012066608A JP 2010210695 A JP2010210695 A JP 2010210695A JP 2010210695 A JP2010210695 A JP 2010210695A JP 2012066608 A JP2012066608 A JP 2012066608A
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Abstract

【目的】シートベルト引出しセンサのエンドロックを防止しつつ、構造をより小型コンパクトに形成し、更にシートベルト引出しセンサの重心による影響を抑制する。
【構成】スプールがシートベルト巻取り方向に回転すると、ロックギア16がスプールと同方向の時計回りに回転し、偏心ギア16が反時計回りに回転する。ロックギア16のカム20が制御レバー35のレバー36に当接して制御レバー35が反時計回りに回転して作動位置となる。レバー42の被押圧ピン42bがレバー37に当接し、レバー42,4
3が反時計回りに回転する。レバー42の押さえ部42cがフライホイール14に対向する。これにより、シートベルト4の全量巻取り時に押さえ部42cが被押さえ部14dを押さえるので、フライホイール14の揺動が阻止されて、エンドロックが防止される。
【選択図】 図4

Description

本発明は、シートベルトが通常より急激に引出されたときにシートベルトの引出しを阻止するシートベルト引出しセンサが、引き出されたシートベルトの全量巻き取り時に揺動することにより発生するエンドロックを防止するようになっているシートベルトリトラクタおよびこれを備えるシートベルト装置の技術分野に関するものである。
従来から自動車等の車両シートに付設されているシートベルト装置は、衝突時等の車両に大きな減速度が作用した場合のような緊急時に、シートベルトで乗員を拘束することにより乗員のシートからの飛び出しを阻止している。
一般に、このようなシートベルト装置はシートベルトリトラクタを備えている。このシートベルトリトラクタとしては、一般に、前述の緊急時にスプールのシートベルト引出し方向の回転をロックしてシートベルトの引出しを阻止する緊急ロック式シートベルトリトラクタ(ELR)と、このELRの機能を有するとともに、シートベルトの全量が引き出された後シートベルトが所定量巻き取られるまでのシートベルト巻取り途中において、スプールのシートベルト引出し方向の回転をロックしてシートベルトの引出しを阻止する自動ロック式シートベルトリトラクタ(ALR)とがある。このALRは、ELRの機能とALR機能とを切り換えるELR−ALR切換機構を有している。
従来のシートベルトリトラクタは、シートベルトが通常のシートベルト引出し速度より速い速度(つまり、シートベルト装着での通常の引出し加速度より大きな引出し加速度)で急激に引き出されたときに、揺動することによりシートベルトの引出しを阻止するシートベルト引出しセンサ(いわゆる、ウェビングセンサ)を備えていることが多い。このシートベルト引出しセンサは、引き出されたシートベルトの全量巻き取り時にも揺動してシートベルトの引出しを阻止することがある。すなわち、シートベルトの全量巻き取り時に揺動するシートベルト引出しセンサにより、シートベルトの通常の引出しが困難になるという、いわゆるエンドロックが発生する場合がある。
そこで、このようなシートベルト引出しセンサによるエンドロックを防止することが可能なシートベルトリトラクタが提案されている(例えば、特許文献1および2参照)。この特許文献1および2に記載のシートベルトリトラクタは、シートベルトを巻き取るスプールに連動して回転するカムプレートを備えており、このカムプレートには、螺旋状の長いカム溝が設けられている。また、このシートベルトリトラクタは、前述のカム溝に制御されながら回動可能に設けられかつシートベルト引出しセンサの揺動を阻止する揺動阻止部材を備えている。
そして、全量巻き取られたシートベルトの引出しによりカムプレートがシートベルト引出し方向に回転するとともにシートベルトが所定量引き出されることで、揺動阻止部材がシートベルト引出しセンサの揺動を自由にする揺動自由位置の方へカムプレートのカム溝に制御されながら回動し、また、引き出されたシートベルトの巻取りによりカムプレートがシートベルト巻取り方向に回転することで、揺動阻止部材がシートベルト引出しセンサの揺動を阻止する揺動阻止位置の方へカム溝に制御されながら回動する。そして、引き出されたシートベルトの全量巻取り時には、揺動阻止部材が揺動阻止位置に設定されるので、シートベルト引出しセンサが揺動不能となり、エンドロックが防止される。
ところで、前述の特許文献1および2に記載のシートベルトリトラクタでは、カムプレ
ートのカム溝で揺動阻止部材の回動が制御される。その場合、スプールの回転量が比較的大きいのに対して、揺動自由位置と揺動阻止位置との間の揺動阻止部材の回動量が少ない。そこで、カム溝を比較的長くする必要がある。しかしながら、カム溝を長くすると、カム溝の形成スペースを確保するために必然的にカムプレートの外径を大きくしなければならなくなる。このため、シートベルトリトラクタは大型にならざるを得ないものとなっている。
そこで、シートベルト引出しセンサによるエンドロックの防止を効果的に行うようにしつつ、エンドロック防止のための構造をより小型コンパクトに形成することができるシートベルトリトラクタが提案されている(例えば、特許文献3参照)。この特許文献3に記載のシートベルトリトラクタにおいては、シートベルトの巻取り引出しに伴う偏心ギアの回転時に、揺動阻止部材である一対のストッパがケースに設けられたカム溝によって制御されつつ、ELR−ALR切換機構の偏心ギアのガイド溝に沿ってスプールの回転中心を通る直径方向に移動する。そして、シートベルトのほぼ全量巻取時に、一対のストッパはカム溝の大径側円弧状溝に位置することで、シートベルト引出しセンサであるフライホイールに設けられたリング部の内周面を押圧してフライホイールの揺動を阻止する。また、シートベルトの全量巻取りから所定量引き出されたときに、ストッパは小径側円弧状溝に位置してリング部の内周面を押圧しなくフライホイールの揺動を自由にする。この特許文献3に記載のシートベルトリトラクタによれば、スプールの直径方向に移動する揺動阻止部材を用いた簡単な構成で、ベルト引出しセンサによるエンドロックを防止することができる。
特開平9−58410号公報 特開2008−213525号公報 特開2009−61810号公報
ところで、前述の特許文献3に記載のシートベルトリトラクタでは、一対のストッパに押圧されるリング部がシートベルト引出しセンサであるフライホイールに設けられている。このようにリング部がフライホイールに設けられると、フライホイールの重心位置を一定にすることが難しくなる。このため、製造されるフライホイール毎にフライホイールの重心位置が若干ずれ、フライホイールの作動がこの重心位置のずれに影響される。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、シートベルト引出しセンサによるエンドロックの防止を効果的に行うようにしつつ、エンドロック防止のための構造をより小型コンパクトに形成し、更にシートベルト引出しセンサの重心位置によるシートベルト引出しセンサの作動への影響を効果的に抑制することのできるシートベルトリトラクタおよびこれを備えるシートベルト装置を提供することである。
前述の課題を解決するために、本発明に係るシートベルトリトラクタは、シートベルトを巻き取るスプールと、非作動時前記スプールの回動を許容し、作動時に前記スプールのシートベルト引出し方向の回動を阻止するロック機構と、前記シートベルトの引出し開始時にこのシートベルトを通常時より速い所定速度以上で急激に引出したとき作動するシートベルト引出しセンサと、前記シートベルト引出しセンサの作動により前記ロック機構を作動するロック作動機構を備えているシートベルトリトラクタにおいて、前記ロック作動機構が、非作動時に前記スプールと一体回動可能にかつ作動時に前記スプールと相対回動
可能に設けられ、作動時に前記スプールと相対回動することで前記ロック機構を作動させるロックギアを少なくとも備えており、前記シートベルト引出しセンサが前記ロックギアに、このロックギアの回動をシートベルト巻取り方向およびシートベルト引出し方向のいずれの方向にも許容する非作動位置と前記ロックギアの少なくともシートベルト引出し方向の回動を阻止する作動位置との間で揺動可能に設けられ、前記シートベルト引出しセンサの揺動を阻止する揺動阻止部材が前記ロックギアに、少なくとも前記シートベルトの全量またはほぼ全量巻取り時に前記シートベルト引出しセンサを前記非作動位置に保持して作動位置の方への揺動を阻止する作動位置と前記シートベルトの全量巻取りから所定量以上の引出し時に前記シートベルト引出しセンサの揺動を自由にする非作動位置との間で回動可能に設けられ、前記揺動阻止部材の回動を制御する揺動阻止部材制御機構が設けられており、前記揺動阻止部材制御機構が、前記揺動阻止部材を制御しない非作動位置と前記揺動阻止部材を制御する作動位置との間で回動可能に設けられた揺動阻止制御部材と、前記スプールの回転時にこのスプールの回転速度より低い回転速度で減速回転するとともに外周縁に前記揺動阻止制御部材の回動を制御する揺動阻止制御部材制御部を有する回転制御部材とを備えていることを特徴としている。
また、本発明に係るシートベルトリトラクタは、前記揺動阻止制御部材が、前記非作動位置と前記作動位置との間で回動可能に設けられかつ前記作動位置に設定する作動位置設定レバーと前記非作動位置に設定する非作動位置設定レバーとを有する制御レバーであり、前記回転制御部材の前記揺動阻止制御部材制御部が、前記作動位置設定レバーに当接しかつ前記作動位置設定レバーを押圧して前記制御レバーを前記作動位置に設定する第1制御レバー制御部と、前記非作動位置設定レバーに当接しかつ前記非作動位置設定レバーを押圧して前記制御レバーを前記非作動位置に設定する第2制御レバー制御部とを有していることを特徴としている。
更に、本発明に係るシートベルトリトラクタは、前記非作動位置設定レバーが、前記揺動阻止部材を前記非作動位置と前記作動位置との間で回動制御するレバーであることを特徴としている。
更に、本発明に係るシートベルトリトラクタは、前記揺動阻止部材が、第1揺動阻止レバーと、前記第1揺動阻止レバーに所定角度で連結された第2揺動阻止レバーとを有し、前記第1揺動阻止レバーが、前記スプールによる前記シートベルトの巻取り時に前記非作動位置設定レバーに当接することで前記揺動阻止部材を前記作動位置に設定するとともに、前記第2揺動阻止レバーは、前記シートベルトの引出し時に前記非作動位置設定レバーに当接することで前記揺動阻止部材を前記非作動位置に設定することを特徴としている。
更に、本発明に係るシートベルトリトラクタは、前記第1揺動阻止レバーと前記第2揺動阻止レバーが互いに相対回動可能に連結され、通常時は前記第1揺動阻止レバーと前記第2揺動阻止レバーが前記所定角度に設定保持されるとともに、前記制御レバーが前記作動位置に設定されかつ前記揺動阻止部材が前記非作動位置に設定された状態で前記シートベルトが引き出されることで前記第1揺動阻止レバーが前記非作動位置設定レバーに当接したとき、前記第1揺動阻止レバーが前記第2揺動阻止レバーに対して屈曲する方向に相対回動することを特徴としている。
更に、本発明に係るシートベルトリトラクタは、前記回転制御部材が、前記スプールの回転時に前記スプールの回転軸に偏心して回転する偏心回転制御部材であることを特徴としている。
更に、本発明に係るシートベルトリトラクタは、緊急ロック状態と自動ロック状態とを択一的に切り換える緊急ロック−自動ロック切換機構を備え、前記緊急ロック−自動ロッ
ク切換機構が、前記スプールの回転時に前記スプールの回転軸に偏心して回転して前記緊急ロック状態と前記自動ロック状態とを切り換えるロック状態切換偏心回転制御部材を有し、前記ロック状態切換偏心回転制御部材に前記偏心回転制御部材が兼用されていることを特徴としている。
一方、本発明に係るシートベルト装置は、乗員を拘束するシートベルトと、前記シートベルトを引き出し可能に巻き取るとともに、前記緊急時に作動して前記シートベルトの引出しを阻止するシートベルトリトラクタと、前記シートベルトリトラクタから引き出された前記シートベルトに摺動可能に支持されたタングと、車体または車両シートに設けられ、前記タングが離脱可能に係止されるバックルとを少なくとも備えるシートベルト装置において、前記シートベルトリトラクタに、前述の本発明のシートベルトリトラクタのいずれか1つが用いられていることを特徴としている。
このように構成された本発明に係るシートベルトリトラクタによれば、シートベルト引出しセンサの揺動を阻止する揺動阻止部材の回動が揺動阻止部材制御機構により制御される。そして、この揺動阻止部材制御機構は、揺動阻止部材を制御しない非作動位置と揺動阻止部材を制御する作動位置との間で回動可能に設けられた揺動阻止制御部材と、スプールの回転時にこのスプールの回転速度より低い回転速度で減速回転するとともに外周縁に揺動阻止制御部材の回動を制御する揺動阻止制御部材制御部を有する回転制御部材とを備える。したがって、揺動阻止制御部材が回転制御部材の揺動阻止制御部材制御部により制御される。これにより、特許文献1および2に記載のシートベルトリトラクタの螺旋状のカム溝を用いなくても、揺動阻止部材を、シートベルト引出しセンサの揺動を阻止する作動位置に設定することができる。したがって、スプールの回転量が比較的大きいのに対して、非作動位置と作動位置との間の揺動阻止制御部材の回動量が少なくても、シートベルトリトラクタを小型コンパクトに形成することが可能となる。
また、シートベルト引出しセンサには、前述の特許文献3に記載のシートベルトリトラクタのようなリング部を始め、シートベルト引出しセンサの揺動を阻止するための他の部材を設けていないので、シートベルト引出しセンサの重心位置を効率よく一定にすることが可能となる。したがって、シートベルト引出しセンサの作動に対するシートベルト引出しセンサの重心の影響を効果的に抑制することが可能となる。
こうして、本発明のシートベルトリトラクタによれば、シートベルト引出しセンサによるエンドロックの防止をより一層効果的に行うことができるとともに、エンドロック防止のための構造をより小型コンパクトに形成でき、更にシートベルト引出しセンサの重心位置によるシートベルト引出しセンサの作動への影響を効果的に抑制することができる。
また、揺動阻止制御部材である制御レバーが作動位置に設定されかつ第1揺動阻止レバーおよび第2揺動阻止レバーが非作動位置に設定されている状態で、シートベルトの引出しでロックギアがシートベルト引出し方向に回転して第1揺動阻止レバーが制御レバーの非作動位置設定レバーに干渉(当接)したとき、第1揺動阻止レバーが第2揺動阻止レバーに対して屈曲するようにしている。これにより、第1揺動阻止レバーが非作動位置設定レバーに干渉しても、ロックギアがシートベルト引出し方向に更に回転することができる。したがって、スプールの回転量(つまり、シートベルトの引出し量)をより一層大きくできるとともに、シートベルトの全量巻取り状態でかつ第1揺動阻止レバーおよび第2揺動阻止レバーの作動位置設定状態においてシートベルトを引き出したとき、第1揺動阻止レバーおよび第2揺動阻止レバーをより一層早期に非作動位置に設定することが可能となる。
更に、シートベルトリトラクタが緊急ロック状態と自動ロック状態とを択一的に切り換えるようになっているリトラクタである場合、緊急ロック−自動ロック切換機構のロック状態切換偏心回転制御部材により、揺動阻止部材を制御する揺動阻止制御部材が制御されるようにしている。すなわち、揺動阻止制御部材を制御する回転制御部材が緊急ロック−自動ロック切換機構のロック状態切換偏心回転制御部材と兼用されている。これにより、部品点数を削減できるとともに、緊急ロック−自動ロック切換機構およびシートベルト引出しセンサにおけるエンドロック防止機構の構造の簡略化を図ることが可能となる。その結果、シートベルトリトラクタを更に効果的に小型コンパクトに形成することが可能となる。
一方、この例のシートベルトリトラクタを備えるシートベルト装置によれば、シートベルト引出しセンサによるエンドロックをより効果的に防止することができることから、シートベルトの操作性が向上し、乗員によるシートベルトの装着動作をスムーズにかつ安定して行うことができる。
また、シートベルトリトラクタを小型コンパクトにできることから、シートベルト装置の各部品の配置の自由度をより高くすることが可能となる。
本発明にかかるシートベルトリトラクタの実施の形態の一例を備えたシートベルト装置を模式的に示す斜視図である。 (a)は本発明にかかるシートベルトリトラクタの実施の形態の一例の右側面図、(b)は(a)におけるIIB−IIB線に沿う断面図である。 この例のシートベルトリトラクタのフライホイールによるエンドロック防止機構の分解斜視図である。 (a)は制御レバーおよび偏心ギアが見える位置での断面で示す右側面図、(b)はフライホイール、第1および第2揺動阻止レバーが見える位置での断面で示す右側面図である。 (i)(a)はこの例のシートベルトリトラクタの正面図、(i)(b)は(i)(c)のVBi−VBi線に沿う断面図、(i)(c)はこの例のシートベルトリトラクタの右側面図、(ii)(a)ないし(c)は、それぞれ、(i)(b)におけるVAii−VAii線に沿う断面図、(i)(b)におけるVBii−VBii線に沿う断面図、および(i)(b)におけるVCii−VCii線に沿う断面図である。 (i)(a)はこの例のシートベルトリトラクタの正面図、(i)(b)は(i)(c)のVIBi−VIBi線に沿う断面図、(i)(c)はこの例のシートベルトリトラクタの右側面図、(ii)(a)ないし(c)は、それぞれ、(i)(b)におけるVIAii−VIAii線に沿う断面図、(i)(b)におけるVIBii−VIBii線に沿う断面図、および(i)(b)におけるVICii−VICii線に沿う断面図である。 (i)(a)はこの例のシートベルトリトラクタの正面図、(i)(b)は(i)(c)のVIIBi−VIIBi線に沿う断面図、(i)(c)はこの例のシートベルトリトラクタの右側面図、(ii)(a)ないし(c)は、それぞれ、(i)(b)におけるVIIAii−VIIAii線に沿う断面図、(i)(b)におけるVIIBii−VIIBii線に沿う断面図、および(i)(b)におけるVIICii−VIICii線に沿う断面図である。 (i)(a)はこの例のシートベルトリトラクタの正面図、(i)(b)は(i)(c)のVIIIBi−VIIIBi線に沿う断面図、(i)(c)はこの例のシートベルトリトラクタの右側面図、(ii)(a)ないし(c)は、それぞれ、(i)(b)におけるVIIIAii−VIIIAii線に沿う断面図、(i)(b)におけるVIIIBii−VIIIBii線に沿う断面図、および(i)(b)におけるVIIICii−VIIICii線に沿う断面図である。 (i)(a)はこの例のシートベルトリトラクタの正面図、(i)(b)は(i)(c)のIXBi−IXBi線に沿う断面図、(i)(c)はこの例のシートベルトリトラクタの右側面図、(ii)(a)ないし(c)は、それぞれ、(i)(b)におけるIXAii−IXAii線に沿う断面図、(i)(b)におけるIXBii−IXBii線に沿う断面図、および(i)(b)におけるIXCii−IXCii線に沿う断面図である。 (i)(a)はこの例のシートベルトリトラクタの正面図、(i)(b)は(i)(c)のXBi−XBi線に沿う断面図、(i)(c)はこの例のシートベルトリトラクタの右側面図、(ii)(a)ないし(c)は、それぞれ、(i)(b)におけるXAii−XAii線に沿う断面図、(i)(b)におけるXBii−XBii線に沿う断面図、および(i)(b)におけるXCii−XCii線に沿う断面図である。 (i)(a)はこの例のシートベルトリトラクタの正面図、(i)(b)は(i)(c)のXIBi−XIBi線に沿う断面図、(i)(c)はこの例のシートベルトリトラクタの右側面図、(ii)(a)ないし(c)は、それぞれ、(i)(b)におけるXIAii−XIAii線に沿う断面図、(i)(b)におけるXIBii−XIBii線に沿う断面図、および(i)(b)におけるXICii−XICii線に沿う断面図である。 (i)(a)はこの例のシートベルトリトラクタの正面図、(i)(b)は(i)(c)のXIIBi−XIIBi線に沿う断面図、(i)(c)はこの例のシートベルトリトラクタの右側面図、(ii)(a)ないし(c)は、それぞれ、(i)(b)におけるXIIAii−XIIAii線に沿う断面図、(i)(b)におけるXIIBii−XIIBii線に沿う断面図、および(i)(b)におけるXIICii−XIICii線に沿う断面図である。 (i)(a)はこの例のシートベルトリトラクタの正面図、(i)(b)は(i)(c)のXIIIBi−XIIIBi線に沿う断面図、(i)(c)はこの例のシートベルトリトラクタの右側面図、(ii)(a)ないし(c)は、それぞれ、(i)(b)におけるXIIIAii−XIIIAii線に沿う断面図、(i)(b)におけるXIIIBii−XIIIBii線に沿う断面図、および(i)(b)におけるXIIICii−XIIICii線に沿う断面図である。 (i)(a)はこの例のシートベルトリトラクタの正面図、(i)(b)は(i)(c)のXIVBi−XIVBi線に沿う断面図、(i)(c)はこの例のシートベルトリトラクタの右側面図、(ii)(a)ないし(c)は、それぞれ、(i)(b)におけるXIVAii−XIVAii線に沿う断面図、(i)(b)におけるXIVBii−XIVBii線に沿う断面図、および(i)(b)におけるXIVCii−XIVCii線に沿う断面図である。
以下、図面を用いて本発明を実施するための形態について説明する。
図1は、本発明にかかるシートベルトリトラクタの実施の形態の一例を備えるシートベルト装置を模式的に示す図である。
図1に示すように、この例のシートベルト装置1は、基本的には特許文献1に記載のシートベルト装置を始め、従来公知の三点式シートベルト装置と同じである。図中、1はシートベルト装置、2は車両シート、3は車両シート2の近傍に配設されたシートベルトリトラクタ、4はシートベルトリトラクタ3に引き出し可能に巻き取られかつ先端のシートベルトアンカー4aが車体の床あるいは車両シート2に固定されるシートベルト、5はシートベルトリトラクタ3から引き出されたシートベルト4を乗員のショルダーの方へガイドするガイドアンカー、6はこのガイドアンカー5からガイドされてきたシートベルト4に摺動自在に支持されたタング、7は車体の床あるいは車両シートに固定されかつタング6が係脱可能に挿入係止されるバックルである。
このシートベルト装置1におけるシートベルト4の装着操作および装着解除操作も、従来公知のシートベルト装置と同じである。
図2(a)は、本発明にかかるシートベルトリトラクタの実施の形態の一例の右側面図、(b)は(a)におけるIIB−IIB線に沿う断面図、図3は、この例のシートベルトリトラクタのフライホイールによるエンドロック防止機構の分解斜視図である。
図2(a)および(b)に示すように、この例におけるシートベルトリトラクタ3は、
従来公知の一般的なシートベルトリトラクタと同様に、背板8aと、この背板8aの両側端から直交する方向に突設された左右の側壁8b,8cとからなるコ字状のフレーム8を
備えている。
シートベルト4を巻き取るスプール9がフレーム8の両側側壁8b,8cの各円形状の
開口を貫通して回転可能に配設されている。このスプール9は、第1スプール部9aと、この第1スプール部9aの左端側に同心状にかつ相対回転可能となるようにして軸方向に嵌合された第2スプール部9bとからなっている。第1スプール部9aは、シートベルト4を巻き取るシートベルト巻取部9a1を有している。
第1スプール部9aの回転軸9a2の端部は、側壁8cに取り付けられたケース10の
カバー11にブッシュ12を介してこのブッシュ12とともに一体に回転可能に支持されている。また、回転軸9a2には、ロックギア13が回転軸9a2と同心状に嵌合支持されている。その場合、従来公知のロックギアと同様に、ロックギア13の回転が阻止されないときは、ロックギア13と回転軸9a2とが一体回転し、ロックギア13の回転が阻止
されたときは、回転軸9a2がロックギア13に対して相対回転するようになっている。
図3に示すように、このロックギア13の外周には所定数のラチェット歯13aが円環状に形成されているとともに、ロックギア13の側面にカム孔13bが穿設されている。
図2(a)、図3、および図4(b)に示すように、ロックギア13にはフライホイール14が揺動可能に支持されている。このフライホイール14は慣性部材であり、シートベルト引出しセンサ(いわゆる、ウェビングセンサ)を構成している。その場合、フライホイール14は慣性質量部14aとこの慣性質量部14aに設けられた係止爪14bとからなる。慣性質量部14aはその貫通孔14cがロックギア13に形成された突軸13cに嵌合されて揺動自在に支持される。
また、第1スプール部9aの回転軸9a2には、偏心ディスク15が嵌合固定されてい
る。この偏心ディスク15の外周には、扁平な偏心ギア16(本発明の回転制御部材および偏心回転制御部材に相当)の貫通孔16aが偏心ディスク15に対して相対回転可能に嵌合支持されている。
この偏心ギア16は所定数の外歯16bを有している。これらの外歯16bの一部はケース10にスプール9と同心状にかつ外径が偏心ギア16の外径より大きく形成されたリングギア17の内歯17aの一部に噛合可能となっている。そして、スプール9が一方向に回転すると、偏心ディスク15の回転(スプール9と一体的に同方向に回転)および外歯16bと内歯17aとの噛合により、偏心ギア16はスプール9の回転方向と逆方向にスプール9の回転速度の絶対値より小さい絶対値の回転速度で減速回転するようにされている。この偏心ギア16の外周縁部には第1レバー作動カム18、第2レバー作動カム19、第3レバー作動カム20(本発明の揺動阻止制御部材制御部および第1制御レバー制御部に相当)、および第4レバー作動カム21(本発明の揺動阻止制御部材制御部および第2制御レバー制御部に相当)が設けられている。
図4(a)に二点鎖線で示すように、ケース10には、ELR機能とALR機能とを切り換える切換レバー22が回転可能に支持されている。この切換レバー22は切換レバー位置制御ばね23によって、2つの位置に択一的に保持されるようになっている。そして、偏心ディスク15、偏心ギア16、リングギア17、第1レバー作動カム18、第2レバー作動カム19、切換レバー22、および切換レバー位置制御ばね23により、ELR機能(緊急ロック状態)とALR機能(自動ロック状態)とを択一的に切り換えるELR−ALR切換機構24(本発明の緊急ロック−自動ロック切換機構に相当)が構成されている。
このELR−ALR切換機構24は、特許文献1に記載のELR機能とALR機能とを切り換えるELR−ALR切換機構24と同じものである。したがって、ELR−ALR切換機構24の詳細な構成および詳細な作動については、特許文献1の記載を参照すれば容易に理解できるので、それらの説明は省略する。その場合、前述の第1レバー作動カム18がELR機能からALR機能に切り換えるとともに、第2レバー作動カム19がALR機能からELR機能に切り換えるようになっている。なお、切換レバー22は、第3レバー作動カム20および第4レバー作動カム21に対してスプール9の軸方向に位置ずれされていて、これらの第3レバー作動カム20および第4レバー作動カム21に当接不能な位置に設定されている。
フライホイール14は、従来公知のウェビングセンサと同様に、その係止爪14bがケース10に設けられかつ円環状に配置された内歯状の所定数のラチェット歯25のいずれかに係合可能となるように設けられている。その場合、シートベルトリトラクタ3の非作動時(シートベルト4の全量巻取り時)およびシートベルト装着のための通常引出し加速度以下の引出し加速度でのシートベルト引出し時には、フライホイール14はロックギア13(つまり、スプール9)と一体回転するが相対的に揺動しなく、係止爪14bがラチェット歯25に係合しない図4(b)に示す非作動位置に保持される。また、シートベルト4の前述の通常引出し加速度を超える比較的大きな引出し加速度での急激なシートベルト引出し時には、フライホイール14は、ロックギア13(つまり、スプール9)の回転に対して慣性質量14aの慣性遅れによりロックギア13に対して相対的に揺動して、係止爪14bがラチェット歯25に係合する図4(b)に二点鎖線で示す作動位置に設定される。係止爪14bがラチェット歯25に係合することで、ロックギア13のシートベルト引出し方向の回動が阻止される。これにより、シートベルト4のこの急激な引出し時には、スプール9のシートベルト引出し方向の回転が阻止されてシートベルト4の引出しが不能にされる。その場合、フライホイール14は、このフライホイール14とロックギア13との間に縮設されたスプリング26により常時非作動位置の方へ付勢されて、通常時はこの非作動位置に保持されている。そして、シートベルト4の前述の急激な引出し時に、フライホイール14は、スプリング26の付勢力に抗して作動位置に揺動する。
更に、図2(a),(b)および図4(a),(b)に示すように、側壁8cには減速度検知機構であるヴィークルセンサ27が設けられている。このヴィークルセンサ27は前述の特許文献1に記載のヴィークルセンサと同じものである。したがって、ヴィークルセンサ27の詳細な構成および詳細な作動については、特許文献1の記載を参照すれば容易に理解できるので、それらの説明は省略する。
図2(a)および(b)に示すように、フレーム2の側壁8bおよびフレーム2の上部には、従来公知のプリテンショナ28が設けられている。このプリテンショナ28のケース28aには、第2スプール部9bの回転軸9b1が回転可能に支持される。このプリテ
ンショナ28は緊急時に作動して、その作動力が第2スプール部9bに伝達されて、スプール9がシートベルト巻取り方向に回転されるようになっている。これにより、緊急初期にシートベルト4が巻き取られ、シートベルト張力が大きくなる。
また、第2スプール部9bには、従来公知のパウル29が回動可能に支持されている。このパウル29は側壁8bの開口の内周面に形成されている所定数の歯30のいずれかに係合する位置とこれらの歯30のいずれとも係合しない位置に回動可能とされている。更に、図2(b)および図4(b)に示すようにパウル29はスプール9を軸方向に貫通するクランク状の連結軸31を介してカムフォロワ32に連結されている。このカムフォロワ32の作動はロックギア13のカム孔13bに制御されるようになっている。
そして、第1スプール部9aとロックギア13とが一体にシートベルト引出し方向に回転するとき、パウル29は歯30に係合不能な位置に保持される。また、第1スプール部9aがロックギア13に対してシートベルト引出し方向に相対的に回転するとき、ロックギア13のカム孔13bによって制御されるカムフォロワ32で、パウル29は歯30に係合可能な位置に設定される。パウル29が歯30に係合しないときには、第2スプール部9bはシートベルト巻取り方向およびシートベルト引出し方向のいずれの方向にも回転可能とされるとともに、パウル29が歯30に係合するときには、第2スプール部9bは少なくともシートベルト引出し方向の回転が不能とされる。パウル29と歯30とにより、非作動時スプール9の回動を許容し、作動時にスプール9のシートベルト引出し方向の回動を阻止する本発明のロック機構が構成されている。また、ロックギア13、連結軸32、およびカムフォロワ32により本発明のロック作動機構が構成されている。なお、カムフォロワ32およびカム孔13bによるパウル29の作動制御は、従来公知であるとともに容易に構成可能であり、しかも本発明の構成要素ではあるが本発明の特徴部分ではないので、その詳細な説明は省略する。
更に図2に示すように、第1および第2スプール部9a,9bの間には、従来公知のト
ーションバー33が架設されている。トーションバー33の図2において右側の端部33aは第1スプール部9aと一体に回転可能とされているとともに、トーションバー33の図2において左側の端部33bは第2スプール部9bと一体に回転可能とされている。
そして、緊急時にパウル29が歯30に係合して第2スプール部9bがシートベルト引出し方向に回転不能とされたとき、乗員の慣性によるシートベルト4の引出しで第1スプール部9aがシートベルト引出し方向に回転しようとすると、このトーションバー33はねじり変形してシートベルト4によって乗員に加えられる衝撃エネルギを吸収緩和するようになっている。
ところで、この例のシートベルトリトラクタ3は、シートベルト装着解除後のシートベルト3の全量巻取時に、シートベルト引出しセンサのフライホイール14の揺動で生じる前述のエンドロックを防止するエンドロック防止機構が設けられている。
図3および図4(a),(b)に示すように、フライホイール14におけるエンドロッ
ク防止機構34は、本発明の揺動阻止制御部材である略T字状の制御レバー35を有している。この制御レバー35は、本発明の作動位置設定レバーである制御レバーオンレバー36、本発明の非作動位置設定レバーである制御レバーオフ・フライホイール制御レバー37(本発明の揺動阻止制御部材制御部および第2制御レバー制御部に相当)、突部38、および円筒状の回動軸39を有している。回動軸39がケース10の突軸40に回動可能に支持されることで、制御レバー35がケース10に回動可能に設けられる。また、突部38が板ばねからなるレバー位置制御ばね41に形成された凹部41aに係合することで、制御レバー35が位置決めされるようになっている。
すなわち、突部38が凹部41aに係合するときは、制御レバー35は、制御レバーオンレバー36が第3レバー作動カム20と当接可能となる非作動位置に位置決めされて保持される。このときには、制御レバーオフ・フライホイール制御レバー37は第4レバー作動カム21と当接不能な位置にされている。また、突部38が凹部41aから脱出して所定位置にあるときは、制御レバー35は、制御レバーオフ・フライホイール制御レバー37が第4レバー作動カム21と当接可能となる作動位置に位置決めされて保持される。このときには、制御レバーオンレバー36は第3レバー作動カム20によって実質的に押圧されない位置にされている。なお、制御レバー35が非作動位置および作動位置のいずれにあっても、制御レバーオンレバー36および制御レバーオフ・フライホイール制御レバー37はともに、第1レバー作動カム18および第2レバー作動カム19のいずれに対
してもスプール9の軸方向に位置ずれされていて、これらの第1レバー作動カム18および第2レバー作動カム19のいずれにも当接不能な位置に設定されている。偏心ギア16はELR−ALR切換機構24およびエンドロック防止機構34の両偏心ギアに兼用されている。また、制御レバー35と偏心ギア16とにより、本発明の揺動阻止部材制御機構が構成されている。
図3および図4(a),(b)に示すように、シートベルトリトラクタ3は、揺動阻止
部材である一対の第1揺動阻止レバー42および第2揺動阻止レバー43を備えている。第1揺動阻止レバー42は、円筒状の回動軸42a、被押圧ピン42b、およびフライホイール14の被押さえ部14dに当接してフライホイール14の回動(揺動)を阻止可能なフライホイール押さえ部42c(第1揺動阻止レバー42の先端縁)を有している。また、第2揺動阻止レバー43は、円形の回動孔43a、被押圧ピン43b、および段差部43cを有している。そして、第1揺動阻止レバー42の回動軸42aに、第2揺動阻止レバー43の回動孔43aが回動可能に嵌合することで、第1揺動阻止レバー42および第2揺動阻止レバー43が一定角だけ相対回動可能に連結される。後述する図6(i)(
b)に示すように、これらの第1揺動阻止レバー42および第2揺動阻止レバー43はこのように連結された状態で、ロックギア13に設けられた支持軸(不図示)に回動可能に支持される。したがって、第1揺動阻止レバー42および第2揺動阻止レバー43は、スプール9の回動軸回りにロックギア13と一体的に回動する。
第1揺動阻止レバー42の被押圧ピン42bと第2揺動阻止レバー43の被押圧ピン43bとの間には、円弧状の第1レバースプリング44が縮設されている。第1揺動阻止レバー42および第2揺動阻止レバー43に相対回動させる力が作用しないフリー状態では、図4(b)に示すようにこの第1レバースプリング44の付勢力により第1揺動阻止レバー42の側縁が第2揺動阻止レバー43の段差部43cに当接して、第1揺動阻止レバー42および第2揺動阻止レバー43は所定角度である直角またはほぼ直角に開いた状態に保持され、それ以上拡開されない。また、第1揺動阻止レバー42および第2揺動阻止レバー43に相対回動させる力が作用したときは、第1揺動阻止レバー42および第2揺動阻止レバー43は第1レバースプリング44の付勢力に抗して屈曲する方向に互いに相対回動する。
第2揺動阻止レバー43の被押圧ピン43bとロックギア13との間には、V字状の第2レバースプリング45が縮設されている。第2揺動阻止レバー43に回動させる力が作用しないフリー状態では、この第2レバースプリング45の付勢力により第1揺動阻止レバー42および第2揺動阻止レバー43が図4(b)に実線で示す非作動位置に設定保持される。したがって、第1揺動阻止レバー42および第2揺動阻止レバー43の非作動位置では、第2揺動阻止レバー43の図4(b)において時計回りのそれ以上の回動は阻止されている。
また、第1揺動阻止レバー42および第2揺動阻止レバー43のこの非作動位置では、第1揺動阻止レバー42のフライホイール押さえ部42cは、フライホイール14の被押さえ部14dに対向しない位置となる。すなわち、第1揺動阻止レバー42のフライホイール押さえ部42cの非作動位置では、第1揺動阻止レバー42のフライホイール押さえ部42cはフライホイール14の揺動を阻止しない。また、第2揺動阻止レバー43に第2レバースプリング45の付勢力より大きい力が作用したときは、第1揺動阻止レバー42および第2揺動阻止レバー43は図4(b)に二点鎖線で示す作動位置に設定保持される。第1揺動阻止レバー42および第2揺動阻止レバー43のこの作動位置では、第1揺動阻止レバー42のフライホイール押さえ部42cは、フライホイール14の被押さえ部14dにほとんど隙間なく対向する。すなわち、第1揺動阻止レバー42のフライホイール押さえ部42cの作動位置では、第1揺動阻止レバー42のフライホイール押さえ部4
2cは、フライホイール14の係止爪14bがラチェット歯25に係合する方向のフライホイール14の揺動を阻止可能となる。
なお、図2(b)に示すようにカバー11にはスプリング機構である従来公知のスプリング機構46が設けられており、このスプリング機構46は、その付勢力がブッシュ12を介してスプール9に伝達されることでスプール9を常時シートベルト巻取り方向に付勢している。このスプリング機構46の付勢力により、シートベルト非装着時にはシートベルト4がスプール9に全量巻き取られるようになる。
次に、フライホイール(ウェビングセンサ)14によるエンドロック防止機構34の作動について説明する。図5ないし図14は、それぞれ、エンドロック防止機構34の作動を説明する図である。
シートベルトリトラクタ3からシートベルト4が全量(最大引出し可能量)引き出されると、シートベルトリトラクタ3は図5に示す状態となる。このときには、シートベルトリトラクタ3は、ELR−ALR切換機構24の作動によりELR機能からALR機能に切り換えられている。シートベルトリトラクタ3のこの状態では、制御レバー35は、図5(ii)(a),(b)に示すように突部38がレバー位置制御ばね41の凹部41aに
係合した初期の非作動位置に設定保持されている。また、図5(ii)(c)に示すように一対の第1揺動阻止レバー42および第2揺動阻止レバー43は最大のほぼ直角に開くとともに、非作動位置に設定保持されている。更に、フライホイー14は、リングギア17に対して非作動位置となっている。
シートベルト4の全量引出し状態からスプリング機構46の付勢力によりスプール9が図5(ii)(a)ないし(b)において時計回りα(シートベルト巻取り方向)に回転することで、シートベルト4がスプール9に巻き取られる。このとき、ロックギア13、フライホイール14、第1揺動阻止レバー42、および第2揺動阻止レバー43がスプール9と一体的にスプール9の回転と同方向αに回転する。また、偏心ギア16が同時に図5(ii)(a)ないし(b)において反時計回りβに回転する。そして、スプール9がシートベルト巻取り方向に所定量回転する(つまり、シートベルト4が所定量巻き取られる)と、図6(ii)(b)に示すように第3レバー作動カム20が制御レバーオンレバー36に当接してこの制御レバーオンレバー36を押し上げる。これにより、制御レバー35が回動軸39を中心に図6(ii)(a)において反時計回りβに回動開始する。そして、スプール9が更にシートベルト巻取り方向に回転すると、図7(ii)(b)に示すように制御レバー35はその回動が完了して作動位置に設定保持される。
スプール9が更に時計回り(シートベルト巻取り方向)に回転してシートベルト4が全量またはほぼ全量巻き取られると、偏心ギア16も更に反時計回りに回動して、図8(ii)(b)および(c)に示すように第1揺動阻止レバー42の被押圧ピン42bが制御レバー35の制御レバーオフ・フライホイール制御レバー37に当接する。被押圧ピン42bの制御レバーオフ・フライホイール制御レバー37への当接後、偏心ギア16が更に反時計回りに回動することで、被押圧ピン42bが制御レバーオフ・フライホイール制御レバー37によって押圧される。これにより、第1揺動阻止レバー42および第2揺動阻止レバー43が一体的に図8(ii)(b)および(c)において反時計回りに回動開始する。そして、スプール9が更にシートベルト巻取り方向に回転すると、図9(ii)(b)および(c)に示すように第1揺動阻止レバー42および第2揺動阻止レバー43はその回動が完了して作動位置に設定保持される。
またこのときには、シートベルトリトラクタ3は、ELR−ALR切換機構24の作動によりALR機能からELR機能に切り換えられている。
第1揺動阻止レバー42および第2揺動阻止レバー43の作動位置では、第1揺動阻止レバー42のフライホイール押さえ部42cは、フライホイール14の被押さえ部14dにほとんど隙間なく対向するようになる。シートベルト4が全量巻き取られると、スプール9のシートベルト巻取り方向の回転が停止する。これにより、フライホイール14がその慣性力で、フライホイール14の係止爪14bがラチェット歯25に係合する方向に回動しようとする。しかし、フライホイール14の被押さえ部14dがすぐに第1揺動阻止レバー42のフライホイール押さえ部42cに当接する。これにより、フライホイール押さえ部42cがフライホイール14の被押さえ部14dを押さえるので、フライホイール14のそれ以上の同方向の回動が阻止される。したがって、フライホイール14の作動(つまり、ウェビングセンサの作動)がキャンセルされて、フライホイール14によるエンドロックが防止される。
シートベルト4の全量巻取り状態からシートベルト4が引き出されると、スプール9が図9(ii)(a)ないし(c)において反時計回り(シートベルト引出し方向)に回転する。すると、ロックギア13、フライホイール14、第1揺動阻止レバー42、および第2揺動阻止レバー43は、図9(ii)(c)においてスプール9と一体的に反時計回りに回転する。また、同時に偏心ギア16が図9(ii)(a)および(b)においてスプール9の回転方向と逆方向の時計回りに回転する。そして、図10(ii)(b)および(c)に示すように第2揺動阻止レバー43の被押圧ピン43bが制御レバー35の制御レバーオフ・フライホイール制御レバー37に当接する。被押圧ピン43bの制御レバーオフ・フライホイール制御レバー37への当接後、ロックギア13、第1揺動阻止レバー42、および第2揺動阻止レバー43が更に反時計回りに回動することで、被押圧ピン43bが制御レバーオフ・フライホイール制御レバー37によって押圧される。これにより、第1揺動阻止レバー42および第2揺動阻止レバー43が一体的に図10(ii)(b)および(c)において時計回りに回動開始する。そして、スプール9が更にシートベルト引出し方向に回転して、シートベルト4が所定量以上引き出されると、図11(ii)(b)および(c)に示すように第1揺動阻止レバー42および第2揺動阻止レバー43はその回動が完了して非作動位置に設定保持される。
第1揺動阻止レバー42および第2揺動阻止レバー43の非作動位置では、第1揺動阻止レバー42のフライホイール押さえ部42cは、フライホイール14の被押さえ部14dに対向しない。したがって、フライホイール押さえ部42cはフライホイール14の揺動をキャンセルしない状態となる。
更にシートベルト4が引き出されてスプール9がシートベルト引出し方向に回転すると、ロックギア13、第1揺動阻止レバー42、および第2揺動阻止レバー43が更に反時計回りに回動する。そして、第1揺動阻止レバー42の被押圧ピン42bが制御レバーオフ・フライホイール制御レバー37に当接する。その後、ロックギア13、第1揺動阻止レバー42、および第2揺動阻止レバー43が更に反時計回りに回動することで、被押圧ピン42bが制御レバーオフ・フライホイール制御レバー37によって押圧される。これにより、第1揺動阻止レバー42のみが第1レバースプリング44を圧縮させながら、図12(ii)(b)および(ii)(c)において時計回りに回動する。このとき、第2揺動阻止レバー43は回動しないので、図12(ii)(b)および(ii)(c)に示すように第1揺動阻止レバー42と第2揺動阻止レバー43は鋭角に屈曲する。これにより、被押圧ピン42bが制御レバーオフ・フライホイール制御レバー37を通過可能となり、ロックギア13、第1揺動阻止レバー42、および第2揺動阻止レバー43が更に反時計回りに回動する。すなわち、ロックギア13のスタック(つまり、スプール9)のスタックが回避される。
スプール9が更にシートベルト引出し方向に回転すると、ロックギア13、第1揺動阻
止レバー42、および第2揺動阻止レバー43が更に反時計回りに回動する。そして、図13(ii)(b)に示すように第4レバー作動カム21が制御レバーオフ・フライホイール制御レバー37に当接してこの制御レバーオフ・フライホイール制御レバー37を押し上げる。これにより、制御レバー35が回動軸39を中心に図13(ii)(b)において時計回りに回動開始する。そして、スプール9が更にシートベルト引出し方向に回転すると、図14(ii)(b)に示すように制御レバー35はその回動が完了して初期の非作動位置に設定保持される。こうして、ELR−ALR切換機構24を制御する偏心ギア16、ロックギア13に設けられた制御レバーオンレバー36と制御レバーオフ・フライホイール制御レバー37とにより、フライホイール14によるエンドロックが防止される。すなわち、シートベルト引出しセンサの作動がキャンセルされる。
この例のシートベルトリトラクタ3によれば、揺動阻止部材である第1揺動阻止レバー42および第2揺動阻止レバー43の回動を制御する制御レバー35が、偏心ギア16の第3レバー作動カム20および第4レバー作動カム21により制御される。これにより、特許文献1および2に記載のシートベルトリトラクタの螺旋状のカム溝を用いなくても、第1揺動阻止レバー42および第2揺動阻止レバー43を、フライホイール14の揺動を阻止する作動位置に設定することができる。したがって、スプール9の回転量が比較的大きいのに対して、非作動位置と作動位置との間の第1揺動阻止レバー42および第2揺動阻止レバー43の回動量が少なくても、シートベルトリトラクタを小型コンパクトに形成することが可能となる。
特に、この例のシートベルトリトラクタ3はELR機能とALR機能とを有するリトラクタであることから、ELR−ALR切換機構24の偏心ギア16により、第1揺動阻止レバー42および第2揺動阻止レバー43の回動を制御する制御レバー35が制御されるようにしている。すなわち、制御レバー35を制御する偏心ギア16とELR−ALR切換機構24の偏心ギア16とが兼用されている。これにより、部品点数を削減できるとともに、ELR−ALR切換機構24およびフライホイール14におけるエンドロック防止機構34の構造の簡略化を図ることが可能となる。その結果、シートベルトリトラクタ3を更に効果的に小型コンパクトに形成することが可能となる。
また、フライホイール14には、前述の特許文献3に記載のシートベルトリトラクタのようなリング部を始め、フライホイール14の揺動を阻止するための他の部材を設けていないので、フライホイールの重心位置を効率よく一定にすることが可能となる。したがって、フライホイール14の作動に対するフライホイール14の重心の影響を効果的に抑制することが可能となる。
こうして、この例のシートベルトリトラクタ3によれば、フライホイール14によるエンドロックの防止をより一層効果的に行うことができるとともに、エンドロック防止のための構造をより小型コンパクトに形成でき、更にフライホイール14の重心位置によるフライホイール14の作動への影響を効果的に抑制することができる。
更に、制御レバー35が作動位置に設定されかつ第1揺動阻止レバー42および第2揺動阻止レバー43が非作動位置に設定されている状態で、シートベルト4の引出しでロックギア13がシートベルト引出し方向に回転して第1揺動阻止レバー42が制御レバー35の制御レバーオフ・フライホイール制御レバー37に干渉(当接)したとき、第1揺動阻止レバー42が第2揺動阻止レバー43に対して屈曲するようにしている。これにより、第1揺動阻止レバー42が制御レバーオフ・フライホイール制御レバー37に干渉しても、ロックギア13がシートベルト引出し方向に更に回転することができる。したがって、スプール9の回転量(つまり、シートベルト4の引出し量)をより一層大きくできるとともに、シートベルト4の全量巻取り状態でかつ第1揺動阻止レバー42および第2揺動
阻止レバー43の作動位置設定状態においてシートベルト4を引き出したとき、第1揺動阻止レバー42および第2揺動阻止レバー43をより一層早期に非作動位置に設定することが可能となる。
一方、この例のシートベルトリトラクタ3を備えるシートベルト装置1によれば、フライホイール14によるエンドロックをより効果的に防止することができることから、シートベルト4の操作性が向上し、乗員によるシートベルト4の装着動作をスムーズにかつ安定して行うことができる。
また、シートベルトリトラクタ3を小型コンパクトにできることから、シートベルト装置1の各部品の配置の自由度をより高くすることが可能となる。
なお、本発明は、前述の例のELR機能およびALR機能をともに有するシートベルトリトラクタに限定されるものではなく、ELR機能のみを有するシートベルトリトラクタにも、本発明を適用することができる。更に、前述の例は、本発明に係るシートベルトリトラクタの実施の形態の一例に過ぎず、本発明は特許請求の範囲に記載された事項の範囲内でシートベルトリトラクタの各構成要素は種々変形可能である。
本発明のシートベルトリトラクタおよびシートベルト装置は、シートベルト引出しセンサ(ウェビングセンサ)によるエンドロックが発生する可能性があるシートベルトリトラクタおよびこれを備えるシートベルトリトラクタから引き出されるシートベルトにより乗員を拘束するシートベルト装置に好適に利用することができる。
1…シートベルト装置、2…車両シート、3…シートベルトリトラクタ、4…シートベルト、6…タング、7…バックル、8…フレーム、9…スプール、10…ケース、13…ロックギア、13b…カム孔、14…フライホイール、14d…被押さえ部、15…偏心ディスク、16…偏心ギア、17…リングギア、18…第1レバー作動カム、19…第2レバー作動カム、20…第3レバー作動カム、21…第4レバー作動カム、22…切換レバー、24…ELR−ALR切換機構、27…ヴィークルセンサ、29…パウル、30…歯、31…連結軸、32…カムフォロワ、34…エンドロック防止機構、35…制御レバー、36…制御レバーオンレバー、37…制御レバーオフ・フライホイール制御レバー、38…突部、41…レバー位置制御ばね、41a…凹部、42…第1揺動阻止レバー、42b…被押圧ピン、42c…フライホイール押さえ部、43…第2揺動阻止レバー、43b…被押圧ピン、44…第1レバースプリング、45…第2レバースプリング、46…スプリング機構

Claims (8)

  1. シートベルトを巻き取るスプールと、非作動時前記スプールの回動を許容し、作動時に前記スプールのシートベルト引出し方向の回動を阻止するロック機構と、前記シートベルトの引出し開始時にこのシートベルトを通常時より速い所定速度以上で急激に引出したとき作動するシートベルト引出しセンサと、前記シートベルト引出しセンサの作動により前記ロック機構を作動するロック作動機構を備えているシートベルトリトラクタにおいて、
    前記ロック作動機構は、非作動時に前記スプールと一体回動可能にかつ作動時に前記スプールと相対回動可能に設けられ、作動時に前記スプールと相対回動することで前記ロック機構を作動させるロックギアを少なくとも備えており、
    前記シートベルト引出しセンサは前記ロックギアに、このロックギアの回動をシートベルト巻取り方向およびシートベルト引出し方向のいずれの方向にも許容する非作動位置と前記ロックギアの少なくともシートベルト引出し方向の回動を阻止する作動位置との間で揺動可能に設けられ、
    前記シートベルト引出しセンサの揺動を阻止する揺動阻止部材が前記ロックギアに、少なくとも前記シートベルトの全量またはほぼ全量巻取り時に前記シートベルト引出しセンサを前記非作動位置に保持して作動位置の方への揺動を阻止する作動位置と前記シートベルトの全量巻取りから所定量以上の引出し時に前記シートベルト引出しセンサの揺動を自由にする非作動位置との間で回動可能に設けられ、
    前記揺動阻止部材の回動を制御する揺動阻止部材制御機構が設けられており、
    前記揺動阻止部材制御機構は、前記揺動阻止部材を制御しない非作動位置と前記揺動阻止部材を制御する作動位置との間で回動可能に設けられた揺動阻止制御部材と、前記スプールの回転時にこのスプールの回転速度より低い回転速度で減速回転するとともに外周縁に前記揺動阻止制御部材の回動を制御する揺動阻止制御部材制御部を有する回転制御部材と、
    を備えていることを特徴とするシートベルトリトラクタ。
  2. 前記揺動阻止制御部材は、前記非作動位置と前記作動位置との間で回動可能に設けられかつ前記作動位置に設定する作動位置設定レバーと前記非作動位置に設定する非作動位置設定レバーとを有する制御レバーであり、
    前記回転制御部材の前記揺動阻止制御部材制御部は、前記作動位置設定レバーに当接しかつ前記作動位置設定レバーを押圧して前記制御レバーを前記作動位置に設定する第1制御レバー制御部と、前記非作動位置設定レバーに当接しかつ前記非作動位置設定レバーを押圧して前記制御レバーを前記非作動位置に設定する第2制御レバー制御部と、
    を有していることを特徴とする請求項1に記載のシートベルトリトラクタ。
  3. 前記非作動位置設定レバーは、前記揺動阻止部材を前記非作動位置と前記作動位置との間で回動制御するレバーであることを特徴とする請求項2に記載のシートベルトリトラクタ。
  4. 前記揺動阻止部材は、第1揺動阻止レバーと、前記第1揺動阻止レバーに所定角度で連結された第2揺動阻止レバーとを有し、
    前記第1揺動阻止レバーは、前記スプールによる前記シートベルトの巻取り時に前記非作動位置設定レバーに当接することで前記揺動阻止部材を前記作動位置に設定するとともに、前記第2揺動阻止レバーは、前記シートベルトの引出し時に前記非作動位置設定レバーに当接することで前記揺動阻止部材を前記非作動位置に設定することを特徴とする請求項3に記載のシートベルトリトラクタ。
  5. 前記第1揺動阻止レバーと前記第2揺動阻止レバーは互いに相対回動可能に連結され、通常時は前記第1揺動阻止レバーと前記第2揺動阻止レバーは前記所定角度に設定保持さ
    れるとともに、前記制御レバーが前記作動位置に設定されかつ前記揺動阻止部材が前記非作動位置に設定された状態で前記シートベルトが引き出されることで前記第1揺動阻止レバーが前記非作動位置設定レバーに当接したとき、前記第1揺動阻止レバーが前記第2揺動阻止レバーに対して屈曲する方向に相対回動することを特徴とする請求項4に記載のシートベルトリトラクタ。
  6. 前記回転制御部材は、前記スプールの回転時に前記スプールの回転軸に偏心して回転する偏心回転制御部材であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載のシートベルトリトラクタ。
  7. 緊急ロック状態と自動ロック状態とを択一的に切り換える緊急ロック−自動ロック切換機構を備え、
    前記緊急ロック−自動ロック切換機構は、前記スプールの回転時に前記スプールの回転軸に偏心して回転して前記緊急ロック状態と前記自動ロック状態とを切り換えるロック状態切換偏心回転制御部材を有し、
    前記ロック状態切換偏心回転制御部材に前記偏心回転制御部材が兼用されていることを特徴とする請求項6に記載のシートベルトリトラクタ。
  8. 乗員を拘束するシートベルトと、前記シートベルトを引き出し可能に巻き取るとともに、前記緊急時に作動して前記シートベルトの引出しを阻止するシートベルトリトラクタと、前記シートベルトリトラクタから引き出された前記シートベルトに摺動可能に支持されたタングと、車体または車両シートに設けられ、前記タングが離脱可能に係止されるバックルとを少なくとも備えるシートベルト装置において、
    前記シートベルトリトラクタに、請求項1ないし7のいずれか1に記載されたシートベルトリトラクタが用いられていることを特徴とするシートベルト装置。
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