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JP2012051773A - 樹脂複合体基板用ガラス - Google Patents

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晋作 西田
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Abstract

【課題】透明樹脂の光学特性(屈折率nd、アッベ数νd)に整合し、且つアルカリ溶出量の少ない充填材やガラス繊維を創案することにより、樹脂複合体基板の透明性や信頼性を高める。
【解決手段】本発明の樹脂複合体基板用ガラスは、ガラス組成として、下記酸化物換算の質量%で、SiO 50〜65%、Al 0〜20%、B 0〜20%、MgO+CaO+SrO+BaO+ZnO(MgO、CaO、SrO、BaO、及びZnOの合量) 5〜20%、LiO+NaO+KO(LiO、NaO、及びKOの合量) 0〜5%、TiO 0〜10%、ZrO 0〜10%、SnO 0〜2%を含有することを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂複合体基板用ガラスに関し、具体的には可視光に対して透明であり、且つ透明樹脂の光学特性(屈折率nd、アッベ数νd)に整合した樹脂複合体基板用ガラスに関する。
近年、電子ペーパー等のフレキシブルディスプレイの基板として、可視光に対して透明な樹脂複合体基板が注目されている。一般的に、樹脂複合体基板は、樹脂、充填材、ガラス繊維を含む複合材料である(例えば、特許文献1、2参照)。なお、樹脂複合体基板は、ガラス基板よりもフレキシブル性に優れており、樹脂基板よりも寸法安定性、機械的強度に優れている。
樹脂としては、透明性の観点から、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、環状オレフィン樹脂やこれらの混合物が使用される。これらの樹脂は、屈折率ndが1.48〜1.55、アッベ数νdが50〜65である。充填材は、樹脂複合体基板の熱膨張特性の制御、空隙の低減のために添加される。ガラス繊維は、樹脂複合体基板の寸法安定性、機械的強度を高めるために添加される。
充填材は、例えば、双ローラーにより溶融ガラスをフィルム形状に成形した後、ボールミル等によりガラスフィルムを粉末形状に粉砕することで作製される。
ガラス繊維は、例えば、貴金属製のブッシングを使用して、連続的に成形、紡糸することで作製される。ブッシングの構造は、溶融ガラスを滞留させるために容器形状を有しており、その底部には鉛直方向に多数のノズルが配設されている。溶融ガラスは、成形温度近傍(紡糸温度、約10dPa・sにおける温度)において、ノズルから引き出されて繊維形状に成形される。
特開2008−255002号公報 特開2008−230949号公報
樹脂複合体基板の透明性を高めるには、構成材料同士の光学特性(屈折率nd、アッベ数νd)を整合させる必要がある。また、樹脂複合体基板の信頼性を高めるには、樹脂と充填材、或いは樹脂とガラス繊維の界面における接着強度を高める必要がある。
しかし、従来の充填材とガラス繊維は、透明樹脂の光学特性に整合させつつ、接着強度を高めることが困難であった。
具体的に説明すると、従来の充填材とガラス繊維は、ガラス組成中にアルカリ金属酸化物を多量に含んでいる。このため、樹脂と充填材とガラス繊維を複合化して、樹脂複合体基板に加工する際に、アルカリ溶出により樹脂の硬化が阻害される場合があり、また樹脂複合体基板の作製後、樹脂と充填材、或いは樹脂とガラス繊維の界面における接着強度がアルカリ溶出により経時的に低下して、樹脂複合体基板の機械的強度が低下し易くなる。
従来の充填材とガラス繊維からアルカリ金属酸化物を低減すると、アルカリ溶出に起因する不具合を解消し得るが、透明樹脂の光学特性(屈折率nd、アッベ数νd)に整合させることが困難になる。
そこで、本発明は、透明樹脂の光学特性(屈折率nd、アッベ数νd)に整合し、且つアルカリ溶出量の少ない充填材やガラス繊維を創案することにより、樹脂複合体基板の透明性や信頼性を高めることを技術的課題とする。
本発明者は、鋭意検討の結果、樹脂複合体基板用ガラスのガラス組成を厳密に規制することにより、上記技術的課題を解決できることを見出し、本発明として、提案するものである。すなわち、本発明の樹脂複合体基板用ガラスは、ガラス組成として、下記酸化物換算の質量%で、SiO 50〜65%、Al 0〜20%、B 0〜20%、MgO+CaO+SrO+BaO+ZnO(MgO、CaO、SrO、BaO、及びZnOの合量) 5〜20%、LiO+NaO+KO(LiO、NaO、及びKOの合量) 0〜5%、TiO 0〜10%、ZrO 0〜10%、SnO 0〜2%を含有することを特徴とする。このようにすれば、透明樹脂であるエポキシ樹脂、アクリル樹脂、環状オレフィン樹脂等の屈折率ndやアッベ数νdに整合し易くなると共に、アルカリ溶出量を低減することができる。その結果、充填材やガラス繊維として、樹脂複合体基板に好適に使用可能になる。
第二に、本発明の樹脂複合体基板用ガラスは、屈折率ndが1.48〜1.55、アッベ数νdが50〜65であることを特徴とする。このようにすれば、透明樹脂であるエポキシ樹脂、アクリル樹脂、環状オレフィン樹脂等の屈折率ndやアッベ数νdに整合し易くなるため、樹脂複合体基板の透明性を高め易くなる。ここで、「屈折率nd」は、例えば、屈折率計(カルニュー製KPR−200)で測定可能であり、またヘリウムランプのd線(波長:587.56nm)における測定値である。「アッベ数νd」は、屈折率計(カルニュー製KPR−200)で測定可能であり、ヘリウムランプのd線、水素ランプのF線(波長:486.13nm)、及び水素ランプのC線(波長:656.27nm)における屈折率(nd、nF、nC)を測定した上で、算出式{(nd−1)/(nF−nC)}により算出可能である。
第三に、本発明の樹脂複合体基板用ガラスは、アルカリ溶出量が0.35mg以下であることを特徴とする。このようにすれば、樹脂複合体基板の製造工程における熱処理の際に、アルカリイオンがガラスの表層から樹脂に移動し難くなるため、樹脂とガラスの接着強度が低下し難くなる。また樹脂複合体基板の作製後、樹脂と充填材、或いは樹脂とガラス繊維の界面における接着強度が、アルカリ溶出により経時的に低下し難くなり、結果として、樹脂複合体基板の機械的強度が低下し難くなる。さらに、樹脂複合体基板の耐薬品性も低下し難くなる。ここで、「アルカリ溶出量」は、JIS R3502(1995)に準拠した方法で測定した値を指す。
第四に、本発明の樹脂複合体基板用ガラスは、粉末形状を有することを特徴とする。
第五に、本発明の樹脂複合体基板用ガラスは、繊維形状を有することを特徴とする。
本発明の樹脂複合体基板用ガラスにおいて、上記のように各成分の含有範囲を規定した理由を以下に説明する。なお、各成分の含有範囲の説明において、%表示は質量%を指す。
SiOは、ガラス骨格構造を形成する主要成分であり、その含有量は50〜65%、好ましくは50〜62%、より好ましくは50〜59%である。SiOの含有量が少な過ぎると、機械的強度が低下し易くなる。一方、SiOの含有量が多過ぎると、高温粘度が高くなって、溶融性や成形性が低下し易くなり、結果として、充填材やガラス繊維の製造コストが高騰してしまう。特に、SiOの含有量を50〜59%に規制すれば、機械的強度を損なうことなく、溶融性や成形性を高めることができる。
Alは、化学的耐久性や機械的強度を高める成分であり、また適量添加により耐失透性を高める成分、更には弾性率を高めて、紡糸状態を安定化させる成分であり、その含有量は0〜20%、好ましくは5〜20%、より好ましくは10〜20%である。Alの含有量が多過ぎると、高温粘度が高くなって、溶融性や成形性が低下し易くなり、結果として、充填材やガラス繊維の製造コストが高騰してしまう。特に、Alの含有量を10〜20%に規制すれば、成形時に溶融ガラス中に結晶が析出し難くなると共に、紡糸状態が安定化し易くなる。
は、SiOと同様にして、ガラス骨格構造を形成する成分であるが、SiOと相違して、高温粘度を低下させる成分であり、その含有量は0〜20%、好ましくは5〜20%、より好ましくは10〜18%である。Bの含有量が多過ぎると、分相傾向が顕著になり、一旦、分相が生じると、所望の光学特性を確保し難くなることに加えて、化学的耐久性が低下し易くなる。特に、Bの含有量を10〜18%に規制すれば、分相傾向を抑制できると共に、溶融コスト等を低廉化し易くなる。
MgO+CaO+SrO+BaO+ZnOは、高温粘度を低下させて、溶融性を高める成分であり、また光学特性(屈折率nd、アッベ数νd)を適正化する成分であり、その含有量は5〜20%、好ましくは5〜18%、より好ましくは5〜15%である。MgO+CaO+SrO+BaO+ZnOの含有量が多過ぎると、屈折率ndが大きくなり過ぎると共に、耐失透性が低下し、更にはガラスが分相し易くなる。特に、MgO+CaO+SrO+BaO+ZnOの含有量を5〜15%に規制すれば、溶融性の向上に加えて、分相傾向を弱めつつ、溶融ガラスからの結晶の析出を防止し易くなる。
MgOは、高温粘度を低下させて、溶融性を高める成分であり、また光学特性(屈折率nd、アッベ数νd)を適正化する成分であり、その含有量は0〜10%、0〜8%、特に0〜4%が好ましい。MgOの含有量が多過ぎると、ガラスが分相し易くなる。
CaOは、高温粘度を低下させて、溶融性を高める成分であり、また光学特性(屈折率nd、アッベ数νd)を適正化する成分であり、その含有量は0〜10%、0.1〜8%、特に1〜4.5%が好ましい。CaOの含有量が多過ぎると、溶融ガラスからCaを含む結晶が析出し易くなる。
SrOは、高温粘度を低下させて、溶融性を高める成分であり、また光学特性(屈折率nd、アッベ数νd)を適正化する成分であり、その含有量は0〜10%、0〜8%、特に0〜5%が好ましい。SrOの含有量が多過ぎると、溶融ガラスからSrを含む結晶が析出し易くなる。
BaOは、高温粘度を低下させて、溶融性を高める成分であり、また光学特性(屈折率nd、アッベ数νd)を適正化する成分であり、その含有量は0〜10%、0〜8%、特に0〜4%が好ましい。BaOの含有量が多過ぎると、溶融ガラスからBaを含む結晶が析出し易くなる。
ZnOは、高温粘度を低下させて、溶融性を高める成分である。また、ZnOは、ガラス組成中にアルカリ金属酸化物を含む場合に、アルカリ溶出量を低下させる効果があり、特にZnOとTiOを併存させると、その効果が大きくなる。但し、アルカリ金属酸化物の含有量が過剰になると、この効果が小さくなる。さらに、ZnOは、光学特性を適正化する成分、具体的には屈折率ndを上げて、アッベ数νdを下げる成分である。ZnOの含有量は0〜10%、0.1〜8%、特に2超〜5%が好ましい。ZnOの含有量が多過ぎると、ガラスが分相し易くなる。
LiO+NaO+KOは、高温粘度を低下させて、溶融性を高める成分である。そして、溶融性が良好であると、低温で均質なガラスを製造し易くなる。LiO+NaO+KOの含有量は0〜5%、好ましくは0〜3%、より好ましくは0〜2%、更に好ましくは0〜1%未満、特に好ましくは0〜0.1%未満である。LiO+NaO+KOの含有量が多過ぎると、樹脂と充填材とガラス繊維を複合化して、樹脂複合体基板に加工する際に、アルカリ溶出により樹脂の硬化が阻害される場合があり、また樹脂複合体基板の作製後、樹脂と充填材、或いは樹脂とガラス繊維の界面における接着強度がアルカリ溶出により経時的に低下して、樹脂複合体基板の機械的強度が低下し易くなる。なお、高温粘度を低下させて、溶融性を高めたい場合は、LiO+NaO+KOの含有量を0.1%以上にすることが好ましい。
LiOは、高温粘度を低下させて、溶融性を高める成分であり、その含有量は0〜5%、0〜3%、0〜2%、0〜1%、特に0〜0.1%未満が好ましい。LiOの含有量が多過ぎると、ガラス表面からLi成分が溶出し易くなることに加えて、溶融ガラスからLiを含む結晶が析出し易くなる。
NaOは、高温粘度を低下させて、溶融性を高める成分であり、その含有量は0〜5%、0〜3%、0〜2%、0〜1%、特に0〜0.1%未満が好ましい。NaOの含有量が多過ぎると、ガラス表面からNa成分が溶出し易くなる。なお、NaOは、他のアルカリ金属酸化物に比べて、ガラス表面から溶出する傾向が強い。
Oは、高温粘度を低下させて、溶融性を高める成分であり、その含有量は0〜5%、0〜3%、0〜2%、0〜1%、特に0〜0.1%未満が好ましい。KOの含有量が多過ぎると、ガラス表面からK成分が溶出し易くなる。
TiOは、光学特性(屈折率nd、アッベ数νd)を適正化する成分であり、具体的には屈折率ndを上げて、アッベ数νdを顕著に下げる成分である。また、TiOは、ガラス組成中にアルカリ金属酸化物を含む場合に、アルカリ溶出量を低下させる効果がある。TiOの含有量は0〜10%、好ましくは0.1〜5%、より好ましくは1〜4%である。TiOの含有量が多過ぎると、溶融ガラスからTiを含む結晶が析出し易くなることに加えて、屈折率ndが高くなり過ぎる場合がある。さらに、分相傾向が強くなり、溶融ガラスからSiを含む結晶が析出し易くなる。
ZrOは、TiOと同様にして、光学特性(屈折率nd、アッベ数νd)を適正化する成分であり、具体的には屈折率ndを上げて、アッベ数νdを下げる成分である。ZrOの含有量は0〜10%、好ましくは0〜8%、より好ましくは0〜5%である。ZrOの含有量が多過ぎると、溶融ガラスからTiを含む結晶が析出し易くなって、充填材やガラス繊維を製造し難くなる。
SnOは、清澄剤として作用して、泡品位を高める成分であり、その含有量は0〜2%、好ましくは0.01〜1%、より好ましくは0.05〜0.5%である。SnOの含有量が多過ぎると、ガラスが着色して、樹脂複合体基板に適用し難くなる。
上記成分以外にも、他の成分を添加してもよい。例えば、光学特性、化学的耐久性、高温粘度等の改良のために、P、Cr、Sb、SO、Cl、PbO、La、WO、Nb、Y、CeO等を添加してもよい。なお、これらの成分の添加量は合量で3%以下が好ましい。
Asは、清澄剤として作用して、泡品位を高める成分であるが、環境的影響が懸念される成分であり、その含有量は0〜1%、0〜0.1%、特に0〜0.1%未満が好ましい。
樹脂複合体基板の透明性を高めたい場合は、Feの含有量を0.5%以下、特に0.1%以下に規制することが好ましい。また、H、CO、CO、HO、He、Ne、Ar、N等の微量成分を0.1%まで含んでもよい。さらに、樹脂複合体基板の特性に悪影響を及ぼさない限り、ガラス中にPt、Rh等の貴金属元素を500ppmまで添加してもよい。
本発明の樹脂複合体基板用ガラスにおいて、屈折率ndは1.48〜1.55、アッベ数νdは50〜65が好ましい。屈折率ndが1.48より小さいと、透明樹脂であるエポキシ樹脂、アクリル樹脂、環状オレフィン樹脂等の屈折率ndより遥かに小さくなるため、透明樹脂に入射した可視光線の直進性が損なわれて、入射光線が分散し、結果として、無色で透明な樹脂複合体基板を得ることができず、樹脂複合体基板の透光性が低下し易くなる。一方、屈折率ndが1.55より大きいと、透明樹脂であるエポキシ樹脂、アクリル樹脂、環状オレフィン樹脂等のアッベ数νdに整合させることが困難になるため、不透明、或いは透明であっても青、赤、紫等に着色した状態になり易い。また、波長587.56nm以外の可視域の波長範囲において、透光性を実現するためには、アッベ数νdを所定範囲に規制することが好ましい。アッベ数νdが50未満、或いは65を超えると、透明樹脂であるエポキシ樹脂、アクリル樹脂、環状オレフィン樹脂等のアッベ数νdに整合させることが困難になるため、不透明、或いは透明であっても青、赤、紫等に着色した状態になり易い。
本発明の樹脂複合体基板用ガラスにおいて、アルカリ溶出量は0.35mg以下、0.30mg以下、0.20mg以下、0.15mg以下、特に0.10mg未満が好ましい。アルカリ溶出量が0.35mgより多いと、樹脂複合体基板の製造工程における熱処理の際に、アルカリイオンがガラスの表層から樹脂に移動して、樹脂とガラスの接着強度が低下し易くなる。また、アルカリ溶出量が0.35mgより多いと、樹脂複合体基板の作製後、樹脂と充填材、或いは樹脂とガラス繊維の界面における接着強度が、アルカリ溶出により経時的に低下して、樹脂複合体基板の機械的強度が低下し易くなる。さらに、樹脂複合体基板の耐薬品性も低下し易くなる。
本発明の樹脂複合体基板用ガラスは、粉末形状を有することが好ましい。このようにすれば、充填材に適用し易くなる。上記の通り、充填材は、双ローラーにより溶融ガラスをフィルム形状に成形した後、ボールミル等によりガラスフィルムを粉末形状に粉砕することで作製可能である。また、溶融ガラスを水砕することでも作製可能である。
充填材の表面に薬剤が塗布されていることが好ましい。薬剤として、カップリング剤が使用可能である。充填材の表面をカップリング処理すると、樹脂成分との馴染みが良くなって、樹脂と充填材の接着強度が向上すると共に、水分に対して劣化し難くなって、樹脂複合体基板の製品寿命が改善される。なお、カップリング処理は、弱酸〜中性領域で行うことが好ましい。
充填材の平均粒子径D50は0.1〜50μm、1〜20μm、特に2〜10μmが好ましい。このようにすれば、熱膨張特性を制御し易くなると共に、樹脂複合体基板の空隙を低減し易くなる。平均粒子径D50が小さ過ぎると、ハンドリング性や材料収率が低下し易くなる。一方、平均粒子径D50が大き過ぎると、樹脂等と複合化する際に、均一に混合し難くなると共に、樹脂複合体基板の表面に凹凸が発生し易くなる。ここで、「平均粒子径D50」は、レーザー回折法で測定した値であり、レーザー回折法により測定した際の体積基準の累積粒度分布曲線において、その積算量が粒子の小さい方から累積して50%である粒子径を指す。
本発明の樹脂複合体基板用ガラスは、繊維形状を有することが好ましい。このようにすれば、ガラス繊維として使用することができる。上記の通り、ガラス繊維は、貴金属製のブッシングを使用して、連続的に成形、紡糸することで作製可能である。また、成形方法として、直接成形法(ダイレクトメルト法)、間接成形法(マーブルメルト法)等の方法を採用することができる。
ガラス繊維の表面に薬剤が塗布されていることが好ましい。薬剤として、集束剤、帯電防止剤、界面活性剤、重合開始剤、重合抑制剤、酸化防止剤、被膜形成剤、カップリング剤、潤滑剤が使用可能である。
ガラス繊維の長さは、繊維形状である限り、特に限定されない。ガラス繊維は、ミルドファイバ、チョップドストランド、ヤーン、ロービング等であってもよい。ガラス繊維の直径は、繊維形状である限り、特に限定されないが、オングストロームオーダー〜ミクロンオーダーが好ましい。ガラス繊維の断面形状は、繊維形状である限り、特に限定されない。ガラス繊維の断面形状として、真円形状、扁平形状、矩形状、多角形状が挙げられる。
ガラス繊維の場合、熱処理により、屈折率ndを調整することが可能である。また、熱処理に伴って、化学強化処理(イオン交換処理)を行うこともできる。さらに、ガラス繊維中に微細結晶が析出していても、樹脂複合体基板の特性に悪影響を及ぼさない限り、使用可能である。
以下、実施例に基づいて、本発明を詳細に説明する。
表1〜3は、本発明の実施例(試料No.1〜18)及び比較例(試料No.19)を示している。
以下のようにして、各試料を調製した。まず、表中のガラス組成になるように、天然原料、化成原料等の各種ガラス原料を秤量、混合して、ガラスバッチを作製した。次に、このガラスバッチを白金ロジウム合金製坩堝に投入した後、間接加熱電気炉内で1600℃、8時間加熱して、溶融ガラスを得た。なお、均質な溶融ガラスを得るために、加熱時に、耐熱性撹拌棒を用いて、溶融ガラスを複数回攪拌した。続いて、得られた溶融ガラスを耐火性鋳型内に流し出し、板状のガラスを成形した後、徐冷炉内でアニール処理(1013dPa・sにおける温度より30〜50℃高い温度で30分間加熱した後、徐冷点〜歪点の温度域を1℃/分で降温)を行った。得られた各試料につき、アルカリ溶出量、屈折率nd、アッベ数νdを測定した。なお、試料No.1〜5、8〜14、18については、ガラス組成中にアルカリ金属酸化物を含んでいないため、アルカリ溶出量の評価を行っていない。
アルカリ溶出量は、JIS R3502(1995)に準拠した方法で測定した。
屈折率ndは、カルニュー製屈折率計KPR−200で測定した値であり、ヘリウムランプのd線(波長:587.56nm)における測定値である。また、「アッベ数νd」は、カルニュー製屈折率計KPR−200により、ヘリウムランプのd線、水素ランプのF線(波長:486.13nm)、及び水素ランプのC線(波長:656.27nm)における屈折率(nd、nF、nC)を測定した上で、算出式{(nd−1)/(nF−nC)}により算出した値である。
表1〜3から明らかなように、試料No.1〜18は、所定のガラス組成を有するため、屈折率ndが1.48〜1.55、アッベ数νdが50〜65、アルカリ溶出量が0.35mg以下であった。一方、試料No.19は、所定のガラス組成を有していないため、屈折率ndが1.70、アッベ数νdが48、アルカリ溶出量が0.50mgであった。

Claims (5)

  1. ガラス組成として、下記酸化物換算の質量%で、SiO 50〜65%、Al 0〜20%、B 0〜20%、MgO+CaO+SrO+BaO+ZnO 5〜20%、LiO+NaO+KO 0〜5%、TiO 0〜10%、ZrO 0〜10%、SnO 0〜2%を含有することを特徴とする樹脂複合体基板用ガラス。
  2. 屈折率ndが1.48〜1.55、アッベ数νdが50〜65であることを特徴とする請求項1に記載の樹脂複合体基板用ガラス。
  3. アルカリ溶出量が0.35mg以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の樹脂複合体基板用ガラス。
  4. 粉末形状を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂複合体基板用ガラス。
  5. 繊維形状を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂複合体基板用ガラス。
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