JP2012042456A - ターゲットの検出方法、バックグラウンド上昇抑制方法および検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 精度に優れるターゲットの検出方法、バックグラウンド上昇抑制方法および検出装置の提供を目的とする。
【解決手段】 担体に固定化され且つターゲットに結合可能な第1ターゲット結合物質、および標識物質を担持し且つ前記ターゲットに結合可能な第2ターゲット結合物質を使用する。そして、第1容器において、試料、前記第1ターゲット結合物質および前記第2ターゲット結合物質を反応させて、前記試料中の前記ターゲット、前記第1ターゲット結合物質および前記第2ターゲット結合物質の複合体を形成させる。続いて、前記複合体を前記第1容器から第2容器に移動させてから、前記第2容器において、前記標識物質の検出により前記複合体を検出する。これにより、前記複合体形成に関与していない、前記標識物質を担持した前記第2ターゲット結合物質の影響を抑制して、優れた精度で前記複合体における前記ターゲットを検出できる。
【選択図】 なし
【解決手段】 担体に固定化され且つターゲットに結合可能な第1ターゲット結合物質、および標識物質を担持し且つ前記ターゲットに結合可能な第2ターゲット結合物質を使用する。そして、第1容器において、試料、前記第1ターゲット結合物質および前記第2ターゲット結合物質を反応させて、前記試料中の前記ターゲット、前記第1ターゲット結合物質および前記第2ターゲット結合物質の複合体を形成させる。続いて、前記複合体を前記第1容器から第2容器に移動させてから、前記第2容器において、前記標識物質の検出により前記複合体を検出する。これにより、前記複合体形成に関与していない、前記標識物質を担持した前記第2ターゲット結合物質の影響を抑制して、優れた精度で前記複合体における前記ターゲットを検出できる。
【選択図】 なし
Description
本発明は、ターゲットの検出方法、バックグラウンド上昇抑制方法および検出装置に関する。
従来、試料中のターゲットを定性的または定量的に分析する方法として、バインディングアッセイ法が広く利用されている。前記バインディングアッセイ法は、例えば、ターゲットに結合可能な2種類の結合物質を使用する方法である。前記結合物質は、例えば、ターゲットに対する抗体が一般的である。この方法では、一方の抗体は、磁性粒子等の担体に固定化し(以下、「固定化抗体」という)、他方の抗体は、酵素等の標識物質を結合させる(以下、「標識化抗体」という)。そして、反応系において、前記ターゲットと、前記固定化抗体と、前記標識化抗体とを反応させる。これによって、前記ターゲットに、前記固定化抗体および前記標識化抗体がそれぞれ結合し、これらの複合体が形成される。しかし、前記反応系には、前記複合体の形成に関与していない未反応の遊離した前記標識化抗体が含まれる。そこで、B(Bond)/F(Free)分離によって、前記反応系における、前記標識化抗体を含む前記複合体と、遊離した前記未反応の前記標識化抗体とを分離する。これによって、遊離した前記未反応の前記標識化抗体の影響を受けることなく、前記複合体における前記標識化抗体のシグナルを検出できる。前記複合体における前記標識化抗体の量は、前記複合体における前記ターゲットの相関関係にあるため、前記シグナルから前記ターゲットを分析できる(例えば、特許文献1)。
前述した従来の前記バインディングアッセイ法では、標識化された前記結合物質が、前記ターゲット以外の物質に非特異的に結合すると、前記非特異的結合に起因するシグナルが発生する。このため、例えば、バックグラウンドが上昇し、分析精度が低下する。したがって、前記非特異的結合に起因するシグナルの発生を抑制することは、分析精度上、重要な課題である。このような問題は、例えば、前記磁性粒子等の前記担体に対する前記標識化抗体の非特異的な結合が原因と考えられている。そこで、前記担体への非特異的結合を抑制するため、前記バインディングアッセイ法においては、例えば、前記担体の表面を、ウシ血清アルブミン、カゼインおよびゼラチン等のブロッキング剤で処理する方法、前記反応系への界面活性剤の添加、Fc領域を除去した抗体の使用等が試みられている。しかし、これらの方法によっても、未反応の前記標識化抗体の影響により、十分な分析精度が得られないという問題がある。近年、さらなる高精度化が求められていることからも、未反応の前記標識化抗体の影響を抑制し、より一層、分析精度を向上する方法の確立が望まれている。また、この問題は、抗体に限定されず、ターゲットに結合可能な他の結合物質についても、同様にバインディングアッセイ法において課題とされている。
本発明は、精度に優れるターゲットの検出方法、バックグラウンド上昇抑制方法および検出装置の提供を目的とする。
本発明のターゲットの検出方法は、担体に固定化された第1ターゲット結合物質、および標識物質で標識化された第2ターゲット結合物質を使用し、第1容器において、ターゲット、前記第1ターゲット結合物質および前記第2ターゲット結合物質を反応させて、前記ターゲット、前記第1ターゲット結合物質および前記第2ターゲット結合物質の複合体を形成させる複合体形成工程、前記複合体を、前記第1容器から第2容器に移動させる複合体移動工程、および、前記第2容器において、前記標識物質の検出により前記複合体を検出する複合体検出工程を含むことを特徴とする。
本発明のターゲットの検出におけるバックグラウンドの上昇抑制方法は、担体に固定化された第1ターゲット結合物質、および標識物質で標識化された第2ターゲット結合物質を使用し、第1容器において、ターゲット、前記第1ターゲット結合物質および前記第2ターゲット結合物質を反応させて、前記ターゲット、前記第1ターゲット結合物質および前記第2ターゲット結合物質の複合体を形成させる複合体形成工程、前記複合体を、前記第1容器から第2容器に移動させる複合体移動工程、および、前記第2容器において、前記標識物質の検出により前記複合体を検出する複合体検出工程を含むことを特徴とする。
本発明の検出装置は、前記本発明のターゲットの検出方法に使用され、第1容器、第2容器、移動手段および検出手段を有し、前記第1容器は、前記本発明のターゲットの検出方法における前記第1容器であり、前記第2容器は、前記本発明のターゲットの検出方法における前記第2容器であり、前記移動手段は、前記複合体を、前記第1容器から前記第2容器に移動させる手段であり、前記検出手段は、前記複合体検出工程において、前記標識物質を検出する手段であることを特徴とする。
本発明者らは、鋭意研究の結果、標識化した前記結合物質のうち、前記複合体形成に関与していない未反応の前記標識化結合物質が、容器に非特異的に吸着することによって、前記分析精度が低下することを突き止めた。すなわち、前記容器に非特異的に吸着した前記未反応の標識化結合物質が、前記複合体における前記標識化結合物質と同様に検出されるため、バックグランドが上昇し、分析精度が低下する。そこで、前記複合体の形成に使用した容器から、形成された前記複合体を別の容器に移し、前記別の容器で、前記標識化結合物質を検出すれば、前記複合体形成に使用した前記容器に非特異的に吸着した前記標識化結合物質の影響を受けないことを見出した。このため、本発明によれば、例えば、前記複合体形成に関与せず、且つ、前記容器に吸着した前記標識化結合物質に起因するシグナルの発生を抑制し、バックグラウンドの上昇を抑制できる。したがって、本発明によれば、例えば、前記標識化結合物質の検出を介して、前記ターゲットを高精度に検出できる。本発明の方法は、例えば、医学および生化学等の研究、臨床医療、食品および環境等の検査において、非常に有用である。
<ターゲットの検出方法>
本発明の検出方法は、前述のように、担体に固定化された第1ターゲット結合物質、および標識物質で標識化された第2ターゲット結合物質を使用し、第1容器において、ターゲット、前記第1ターゲット結合物質および前記第2ターゲット結合物質を反応させて、前記ターゲット、前記第1ターゲット結合物質および前記第2ターゲット結合物質の複合体を形成させる複合体形成工程、前記複合体を、前記第1容器から第2容器に移動させる複合体移動工程、および、前記第2容器において、前記標識物質の検出により前記複合体を検出する複合体検出工程を含むことを特徴とする。
本発明の検出方法は、前述のように、担体に固定化された第1ターゲット結合物質、および標識物質で標識化された第2ターゲット結合物質を使用し、第1容器において、ターゲット、前記第1ターゲット結合物質および前記第2ターゲット結合物質を反応させて、前記ターゲット、前記第1ターゲット結合物質および前記第2ターゲット結合物質の複合体を形成させる複合体形成工程、前記複合体を、前記第1容器から第2容器に移動させる複合体移動工程、および、前記第2容器において、前記標識物質の検出により前記複合体を検出する複合体検出工程を含むことを特徴とする。
以下、前記担体に固定化された前記第1ターゲット結合物質を、第1固定化物質といい、前記標識物質で標識化された前記第2ターゲット結合物質を、第2標識化物質ともいう。
本発明において、前記複合体の形成に関与していない前記第2ターゲット結合物質を、「未反応の第2ターゲット結合物質」ともいう。前記未反応の第2ターゲット結合物質であって、前記第1容器に吸着していないものを、「遊離第2ターゲット結合物質」といい、前記未反応の第2ターゲット結合物質であって、前記第1容器に吸着しているものを、「吸着した第2ターゲット結合物質」ともいう。
本発明のターゲットの検出方法は、前記第1容器において形成させた前記複合体を、新たな前記第2容器に移動させ、前記第2容器において、前記標識物質の検出により前記複合体を検出することが特徴であって、その他の工程は何ら制限されない。
本発明の検出方法において、前記複合体検出工程は、例えば、前記第2容器において、前記標識物質を検出可能な検出試薬を前記複合体と反応させて、前記反応を検出することにより前記標識物質を検出する工程が好ましい。
前記第1容器および前記第2容器の形状は、特に制限されない。前記各容器は、例えば、前記複合体形成工程および前記複合体検出工程において、それぞれ、各成分が共存できればよい。前記容器は、例えば、管状の容器でもよいし、基板に形成されたチャンバー(室)でもよい。前記管状の容器は、例えば、有底の容器でもよいし、無底の容器でもよい。前記有底管状の容器は、例えば、マイクロチューブ、試験管、キュベット、サンプルカップ等があげられる。前記無底管状の容器は、例えば、マイクロピペット用チップ等があげられる。前記チャンバーは、例えば、基板に形成された凹部があげられ、具体的には、例えば、ウェルプレートのウェル、マイクロタス(μTAS)、マイクロチップ等のデバイスに形成されたチャンバー等があげられる。前記デバイスにおいて、前記チャンバーは、例えば、流路と連絡していてもよいし、前記流路の一部でもよい。
前記容器の材質は、特に制限されない。前記材質は、例えば、無機ポリマーおよび有機ポリマー等のポリマー材料があげられる。前記無機ポリマーは、例えば、合成石英ガラス、溶融シリカ、ホウケイ酸ガラス等があげられる。前記有機ポリマーは、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリメチルメタクリレート、シクロオレフィンポリマー、ポリカーボネート、ポリジメチルシロキサン、ポリ乳酸、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレンテレフタレート等があげられる。
前記第1ターゲット結合物質および前記第2ターゲット結合物質は、それぞれ、前記ターゲットに結合可能であればよく、特に制限されない。前記第1ターゲット結合物質および前記第2ターゲット結合物質は、例えば、抗体、抗原および核酸等があげられ、好ましくは、抗体である。前記第1ターゲット結合物質および前記第2ターゲット結合物質の種類は、例えば、同一でもよいし、異なってもよい。前記第1ターゲット結合物質および前記第2ターゲット結合物質は、例えば、前記ターゲットの異なる部位に結合することが好ましく、前記両者が抗体の場合、それぞれ、例えば、前記ターゲットの異なる部位をエピトープとすることが好ましい。
前記抗体は、前記ターゲットに結合可能であればよく、特に制限されない。前記抗体の種類は、特に制限されず、例えば、IgG、IgA、IgM、IgD、IgEおよびIgY等の免疫グロブリン分子、ならびにこれらのFab、Fab’、F(ab’)2、重鎖可変領域(VH)、軽鎖可変領域(VL)等の抗体フラグメント等があげられる。前記抗体は、例えば、ヒト、ならびにマウス、ウサギ、ウシ、ブタ、ウマ、ヒツジおよびヤギ等の非ヒトの哺乳類、ニワトリ等の鳥類等の動物種由来のものでもよい。前記抗体は、例えば、前記動物種由来の血清から、従来公知の方法により作製してもよいし、市販の抗体を利用してもよい。前記抗体は、例えば、ポリクローナル抗体でもよいし、モノクローナル抗体でもよい。以下、本発明において「抗体」は、特に示さない限り、抗体フラグメントの意味も含む。
前記抗原は、前記ターゲットに結合可能であればよく、特に制限されない。前記第1ターゲット結合物質が抗原の場合、前記ターゲットは、例えば、前記抗原に対する抗体および抗体フラグメント等があげられる。
前記核酸は、前記ターゲットに結合可能であればよく、特に制限されない。前記核酸の種類は、特に制限されず、例えば、DNAおよびRNA等があげられる。
前述のように、前記第1ターゲット結合物質と前記第2ターゲット結合物質は、前記ターゲットに結合が可能であればよく、その組合せは何ら制限されない。以下に組合せの具体例を示すが、本発明は、これらには制限されない。前記ターゲットが抗原の場合、例えば、前記両結合物質は、それぞれ前記ターゲット(抗原)に対する抗体であり、前記ターゲットが抗体の場合、前記両結合物質の一方は、前記ターゲット(抗体)が結合する抗原であり、他方は、前記ターゲット(抗体)に結合可能な抗体である。また、前記第1ターゲット結合物質と前記第2ターゲット結合物質は、例えば、両方が、前記核酸であり、また、一方が前記核酸であり、他方が、前記ターゲットに対する抗原または抗体である。
前記第1ターゲット結合物質は、前述のように、前記ターゲットに結合可能であればよく、この他にも、例えば、ビオチン、アビジン、ストレプトアビジン、タンパク質、ペプチド、糖鎖、脂質、ホルモン、リガンドおよびレセプターからなる群から選択される少なくとも一つがあげられる。例えば、前記ターゲットがビオチンの場合、前記第1ターゲット結合物質は、アビジンまたはストレプトアビジンであり、前記ターゲットがアビジンまたはストレプトアビジンの場合、前記第1ターゲット結合物質は、ビオチンである。
前記第1ターゲット結合物質を固定化する前記担体は、特に制限されず、例えば、前記第1ターゲット結合物質を固定化可能であればよい。前記担体は、例えば、液体の反応系に対して、不溶であり、回収可能なものがあげられる。具体的には、例えば、粒子、スポンジ、網状構造物、メンブレン等があげられる。前記粒子は、例えば、磁性粒子、ラテックス粒子、金コロイド粒子および白金コロイド粒子等の金属コロイド粒子、ポリメチルメタクリレート粒子およびポリ乳酸粒子等のポリマー粒子、ガラス粒子、アルミナ粒子、シリカゲル粒子、活性炭等があげられる。前記粒子の平均粒子径は、特に制限されず、例えば、粒子の種類等に応じて適宜設定できる。前記担体は、前述の粒子等の他に、例えば、DNA、鎖状ポリマー、デンドリマー等があげられる。
前記担体に前記第1ターゲット結合物質を固定化する方法は、特に制限されず、従来公知の方法を採用できる。前記第1ターゲット結合物質は、例えば、直接、前記担体に固定化されてもよいし、間接的に、前記担体に固定化されてもよい。後者の場合、前記担体と前記第1ターゲット結合物質とを結合するリンカーは、例えば、アビジン、ストレプトアビジン、ビオチン、グルタルアルデヒドおよびアルブミン等があげられる。具体的には、例えば、アビジンまたはストレプトアビジンと、ビオチンとを介して、前記担体に固定化されてもよい。この場合、例えば、前記担体に、前記アビジンまたはストレプトアビジンを結合させ、前記第1ターゲット結合物質に、前記ビオチンを結合させてもよい。前記アビジンまたはストレプトアビジンと、前記ビオチンとの結合により、前記担体に、前記第1ターゲット結合物質を固定化できる。
前記第2ターゲット結合物質を標識化する前記標識物質は、特に制限されない。前記標識物質は、例えば、単独で検出可能な物質でもよいし、前記検出試薬との反応により検出可能な物質でもよい。前記標識物質は、例えば、酵素、アクリジニウムエステル、ルミノール等の化学発光物質、フルオロレセイン・イソチオシアネート(FITC)等の蛍光物質、DNA等があげられる。前記酵素は、特に限定されず、例えば、アルカリホスファターゼ、パーオキシダーゼ、β−D−ガラクトシダーゼ等があげられる。
前記標識物質による前記第2ターゲット結合物質の標識化方法は、例えば、従来公知の方法を採用でき、特に制限されない。
本発明は、前記複合体の形成に関与せず、且つ、前記容器に吸着した未反応の前記第2標識化物質の影響を抑制することが目的であり、前記ターゲットは、特に制限されない。前記ターゲットは、例えば、病原体、生体成分、環境ホルモン、食品中のアレルギー物質、農薬等が例示できる。具体例として、例えば、A型インフルエンザウイルス、B型インフルエンザウイルス、C型インフルエンザウイルス、アデノウイルス、RSウイルス、コロナウイルス、アストロウイルス、ノロウイルス、麻疹ウイルス、ロタウイルス、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、ヒトT細胞白血病ウイルス(HTLV−1)、B型肝炎ウイルス(HBV)、C型肝炎ウイルス(HCV)、ヘルペスウイルス、マイコプラズマ、梅毒トレポネーマ、クラミジア・トラコマチス、結核菌、大腸菌群、A群溶連菌、B群溶連菌、肺炎球菌、ブドウ球菌、MRSA、レジオネラ、腸管出血性大腸菌O157、ベロ毒素、サルモネラ、クロストリジウム・ディフィシルおよびヘリコバクター・ピロリ等の病原体抗原、CRP、HBs、HBc、HBe、前立腺特異抗原(PSA)、トロポニンT、トロポニンI、ミオグロビン、D−ダイマー、便中ヘモグロビン、ヘモグロビンA1cおよびIgE抗体等の診断マーカー、ヒト絨毛性腺刺激ホルモン(hCG)および黄体形成ホルモン(LH)、インスリン、C−ペプチド等のホルモン、サイロキシン、コルチゾール、エストラジオール等のステロイドホルモン、ビスフェノールA、ノニルフェノールおよび4−オクチルフェノール等の環境ホルモン、小麦、そば、落花生、卵、えび、かにおよび乳等に含まれるアレルゲン、核酸等があげられる。
本発明のターゲットの検出方法を適用する試料は、特に制限されない。前記試料の具体例は、全血、血清、血漿、汗、尿、鼻腔吸引液、鼻腔洗浄液、鼻腔ぬぐい液、鼻汁、咽頭ぬぐい液、含漱液、唾液、細胞および糞便等の生体試料、海、湖沼および河川等の水、土壌ならびに食品等があげられる。前記試料は、例えば、溶媒を用いた、これらの抽出物、溶解物、分散物および懸濁物等でもよい。前記溶媒は、特に制限されず、例えば、水、生理食塩水および緩衝液等があげられる。前記緩衝液は、特に制限されず、例えば、トリス緩衝液、リン酸緩衝液、酢酸緩衝液およびホウ酸緩衝液等があげられる。前記溶媒は、例えば、さらに、界面活性剤、安定化剤および抗菌剤等を含んでもよい。
つぎに、本発明の検出方法の実施形態を、具体的に説明する。ただし、本発明の検出方法は、以下の実施形態に制限されない。
(実施形態1)
本実施形態の検出方法は、前記複合体形成工程、前記複合体移動工程および前記複合体検出工程を含む。
本実施形態の検出方法は、前記複合体形成工程、前記複合体移動工程および前記複合体検出工程を含む。
前記複合体形成工程は、まず、前記第1容器において、前記試料、前記第1固定化物質および前記第2標識化物質を反応させ、前記ターゲット、前記第1固定化物質および前記第2標識化物質の複合体を形成させる。前記複合体を形成する反応系は、例えば、液体の反応系(反応液)が好ましい。
前記複合体形成工程において、前記試料、前記第1固定化物質および前記第2標識化物質は、例えば、結果的に前記第1容器において共存させればよい。前記第1固定化物質および前記第2標識化物質は、例えば、使用時に、前記第1容器に添加できる。この場合、前記第1固定化物質、前記第2標識化物質および前記試料の添加順序は、特に制限されない。具体的には、例えば、それぞれ別個に添加してもよいし、いずれか2種類を同時に添加してもよいし、3種類を同時に添加してもよい。前記第1固定化物質および前記第2標識化物質のいずれか一方、または、両方は、例えば、予め、前記第1容器内に配置されていてもよい。
前記第1固定化物質および前記第2標識化物質を前記第1容器に添加する場合、例えば、それぞれを溶媒に混合してから添加してもよい。前記溶媒は、特に制限されず、例えば、前述の溶媒があげられる。
前記複合体の形成条件は、特に制限されない。具体例として、例えば、前記試料、前記第1固定化物質および前記第2標識化物質を、温度2〜60℃、時間1〜60分の条件でインキュベートすることが好ましく、より好ましくは、温度20〜40℃、時間5〜15分の条件である。
つぎに、前記複合体移動工程は、前記複合体を、前記第1容器から前記第2容器に移動させる。前述のように、本発明者らによって、前記試料、前記第1固定化物質および前記第2標識化物質を反応させた容器には、前記第2標識化物質が非特異的に吸着し、それが原因となって、分析精度が低下していることがわかった。したがって、このように、前記複合体を、前記複合体形成工程を実施した前記第1容器から、新たな前記第2容器に移すことによって、前記第1容器への前記第2標識化物質の非特異的吸着による、分析精度への影響を回避できる。
前記移動方法は、特に制限されず、前記担体の種類に応じて、適宜決定できる。例えば、前記複合体を、前記第1容器から吸引し、前記第2容器に排出することで、移動させてもよい。また、前記担体が磁性粒子の場合は、例えば、磁石等の磁力を持つ磁性体を用いて移動させてもよいし、前記担体がDNAの場合は、例えば、電気泳動により移動させてもよい。前記移動は、例えば、後述する移動手段が使用できる。
そして、前記複合体検出工程は、前記第2容器において、前記標識物質を検出する。前記標識物質の検出によって、前記複合体を検出でき、結果的に、前記複合体の形成に関与した前記ターゲットを検出できる。
前記標識物質の検出は、例えば、前記標識物質に応じた方法を適宜採用できる。
前記標識物質が単独で検出可能な物質の場合、例えば、前記標識物質のシグナルを検出する。具体的には、例えば、前記標識物質の発色および蛍光等を、シグナルとして検出できる。前記シグナルは、例えば、その強度を、透過率、吸光度、反射率、発光強度、蛍光強度等として測定できる。前記検出条件は、特に制限されず、例えば、前記標識物質の種類等に応じて設定可能である。前記標識物質が前記蛍光物質の場合、例えば、前記複合体を含む反応系に紫外線を照射し、その励起光をシグナルとして検出できる。前記標識物質の検出は、例えば、前記第2容器において行ってもよいし、前記複合体を含む反応系を、前記第2容器から新たな測定容器に移してから、検出してもよい。前記検出は、例えば、後述する検出手段が使用できる。
前記標識物質が、検出試薬との反応により検出可能な物質の場合、例えば、前記標識物質を検出可能な検出試薬を、前記複合体と反応させて、前記検出試薬の反応を検出する。
前記反応は、具体的には、前記検出試薬と前記複合体における前記第2標識化物質との反応である。この反応を検出することによって、前記複合体を検出でき、結果的に、前記複合体の形成に関与した前記ターゲットを検出できる。
前記反応の検出方法は、特に制限されず、例えば、前記標識物質に応じた方法を適宜採用できる。前記標識物質が酵素の場合、例えば、前記酵素と前記検出試薬との反応により生成した生成物質のシグナル、または、前記酵素と前記検出試薬との反応により消失する前記検出試薬のシグナルを検出する。具体的には、例えば、前記生成物質の発色および蛍光等を、シグナルとして検出したり、前記反応により消失する前記検出試薬の発色および蛍光を、シグナルとして検出できる。前記シグナルは、その強度を、例えば、透過率、吸光度、反射率、蛍光強度等として測定できる。前記検出条件は、特に制限されず、例えば、前記酵素および前記検出試薬の種類等に応じて設定可能である。前記標識物質が前記化学発光物質の場合、例えば、前記化学発光物質のシグナルを検出する。具体的には、例えば、前記生成物質の発光および蛍光等を、シグナルとして検出できる。前記シグナルは、例えば、その強度を、発光強度、蛍光強度等として測定できる。前記標識物質がDNAの場合、例えば、前記DNAと前記検出試薬との反応により生成した生成物質のシグナルを検出する。具体的には、例えば、前記生成物質の発光および蛍光等を、シグナルとして検出できる。前記シグナルは、例えば、その強度を、発光強度、蛍光強度等として測定できる。
前記検出試薬の反応の検出は、例えば、前記第2容器において行ってもよいし、前記反応の反応系を、前記第2容器から新たな測定容器に移してから、検出してもよい。前記検出は、例えば、後述する検出手段が使用できる。
前記検出試薬は、例えば、前記標識物質を検出可能であればよく、前記標識物質に応じて適宜設定可能である。前記検出試薬は、特に制限されず、前記反応により、シグナルを発する生成物質を生成する基質、または、前記反応により、シグナルが消失する基質等があげられる。前記標識物質が前記酵素の場合、前記検出試薬は、例えば、前記酵素の種類に応じて、適宜設定でき、具体例としては、例えば、4−メチルウンベリフェリルリン酸(4−MUP)、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリルリン酸(BCIP)、2,2’−アジノ−ビス(3−エチルベンゾチアゾリン−6−スルホン酸)(ABTS)、3,3’,5,5’−テトラメチルベンチジン(TMB)、ジアミノベンチジン(DAB)、4−メチルウムベリフェニル−β−D−ガラクトシド(4−MUG)、3−(2’−スピロアダマンタン)−4−メトキシ−4−(3’ ’−β−D−ガラクトピラノシル)フェニル−1,2−ジオキセタン(AMGPD)等があげられる。前記標識物質が前記化学発光物質の場合、前記検出試薬は、例えば、前記化学発光物質の種類に応じて、適宜設定でき、具体例としては、例えば、過酸化水素等があげられる。前記標識物質がDNAの場合、前記検出試薬は、例えば、3,4,5−トリメトキシフェニルグリオキサール(TMPG)等があげられる。
前記複合体検出工程において、前記検出試薬の前記反応は、例えば、前記複合体および前記検出試薬を、結果的に前記第2容器において共存させることで、行える。前記検出試薬は、例えば、使用時に前記第2容器に添加してもよいし、予め、前記第2容器内に配置されていてもよい。前者の場合、前記複合体と前記検出試薬の添加順序は、特に制限されない。具体的には、例えば、それぞれ別個に添加してもよいし、両方を同時に添加してもよい。
前記検出試薬の反応条件は、特に制限されず、例えば、前記標識物質の種類に応じて適宜設定できる。前記標識物質が前記酵素の場合、例えば、温度2〜60℃、時間1〜60分の条件で、前記複合体および前記検出試薬をインキュベートすることが好ましく、より好ましくは、温度20〜40℃、時間5〜15分の条件である。
(実施形態2)
本実施形態の検出方法は、前記複合体形成工程、前記複合体移動工程および前記複合体検出工程に加えて、さらに、除去工程を含む。具体的には、前記複合体形成工程の後に、前記除去工程を含み、前記除去工程後、前記複合体移動工程を実施する形態である。本実施形態は、特に示さない限り、前記実施形態1と同様に行える。
本実施形態の検出方法は、前記複合体形成工程、前記複合体移動工程および前記複合体検出工程に加えて、さらに、除去工程を含む。具体的には、前記複合体形成工程の後に、前記除去工程を含み、前記除去工程後、前記複合体移動工程を実施する形態である。本実施形態は、特に示さない限り、前記実施形態1と同様に行える。
本実施形態では、前記実施形態1と同様にして、前記第1容器において、前記複合体を形成した後、前記遊離第2標識化物質を、前記第1容器から除去する。前記遊離第2標識化物質は、例えば、前述のように、前記複合体の形成に関与せず、且つ、前記第1容器に吸着していない前記第2標識化物質をいう。
前記遊離している第2標識化物質は、例えば、前記遊離第2標識化物質と前記複合体とを分離して、前記第1容器から除去できる。前記遊離第2標識化物質の分離方法および除去方法は、特に制限されず、例えば、使用する担体の種類等に応じて、従来公知の方法を採用できる。前記担体が磁性粒子の場合、例えば、前記複合体を捕捉した状態で、前記遊離第2標識化物質を含む反応系の液体成分を除去してもよい。具体的には、例えば、磁石等の前記磁性体を用いて、前記複合体を捕捉し、吸排手段を用いて、前記液体成分を除去してもよい。前記磁性体を用いる場合、例えば、前記容器の外壁に前記磁性体を近づけることで、前記外壁を介して、前記複合体を捕捉でき、前記外壁から前記磁性体を遠ざけることで、前記外壁を介して捕捉された前記複合体を解放できる。前記複合体を捕捉する際、前記磁性体は、前記容器の外壁に接触させることが好ましい。前記担体がラテックス粒子、金属コロイド粒子、ポリマー粒子およびガラス粒子の場合、例えば、前記複合体を沈降させ、前記遊離第2標識化物質を含む反応系の液体成分(上清)を除去してもよい。具体的には、例えば、遠心等により前記複合体を沈降させ、前記吸排手段を用いて、前記液体成分を除去してもよい。前記吸排手段は、後述する。このように、例えば、前記液体成分の除去により、前記液体成分内に存在する、未反応の前記遊離第2標識化物質を除去できる。
そして、前記除去工程後、前記実施形態1と同様にして、前記複合体移動工程および前記複合体検出工程を行う。例えば、前記除去工程において前記液体成分を除去した後、前記第1容器に溶媒を添加し、前記溶媒と、捕捉した前記複合体とを混合し、この混合液を、前記第2容器に移動してもよい。
また、前記担体が磁性粒子の場合、例えば、磁石等の前記磁性体により、前記複合体を捕捉し、前記磁性体を移動させることで、前記複合体を前記第1容器から前記第2容器に移動できる。この場合、前記第1容器および前記第2容器は、例えば、流路によって連通していることが好ましい。このようなデバイスは、前述のμTAS等が例示できる。前記デバイスは、例えば、前記磁性体を前記デバイスの外側に配置し、前記磁性体を前記第1容器の外壁に近づけることで、前記複合体を捕捉し、前記磁性体を、さらに、前記第1容器の外壁から前記流路の外壁を経て前記第2容器の外壁に移動させる。これによって、前記複合体を、前記第1容器から前記流路を介して前記第2容器に移動できる。
また、前記担体がDNAの場合、例えば、電気泳動により、前記複合体を移動できる。この場合、前記第1容器および前記第2容器は、例えば、前記流路によって連通していることが好ましく、より好ましくは、前記流路内の、流れ方向における離れた2カ所の領域が、前記第1容器(第1室)および前記第2容器(第2室)であることが好ましい。このようなデバイスは、前述のμTAS等が例示できる。前記デバイスは、例えば、前記第1容器と前記第2容器との間に電圧を印加し、電気泳動によって、前記複合体を移動できる。
(実施形態3)
前記実施形態2の前記除去工程は、例えば、前記複合体移動工程の後、前記複合体検出工程の前に行ってもよい。本実施形態の検出方法は、前記複合体形成工程、前記複合体移動工程、前記除去工程および前記複合体検出工程を含み、前記複合体移動工程の後に、前記除去工程を含み、前記除去工程後、前記複合体検出工程を実施する形態である。本実施形態は、特に示さない限り、前記実施形態1および2と同様に行える。
前記実施形態2の前記除去工程は、例えば、前記複合体移動工程の後、前記複合体検出工程の前に行ってもよい。本実施形態の検出方法は、前記複合体形成工程、前記複合体移動工程、前記除去工程および前記複合体検出工程を含み、前記複合体移動工程の後に、前記除去工程を含み、前記除去工程後、前記複合体検出工程を実施する形態である。本実施形態は、特に示さない限り、前記実施形態1および2と同様に行える。
本実施形態では、前記実施形態1と同様にして、前記第1容器において、前記複合体を形成し、前記第2容器に前記複合体を移動させる。つぎに、前記実施形態2と同様にして、前記複合体と、前記複合体の形成に関与していない前記遊離第2標識化物質とを分離し、前記遊離第2標識化物質を、前記第2容器から除去する。そして、前記除去工程後、前記実施形態1と同様にして、前記複合体検出工程を行う。
(実施形態4)
本実施形態の検出方法は、前記複合体形成工程、前記除去工程、前記複合体移動工程および前記複合体検出工程を含み、前記除去工程が、さらに、前記複合体を洗浄する洗浄工程を含む。本実施形態は、特に示さない限り、前記実施形態2および3と同様に行える。
本実施形態の検出方法は、前記複合体形成工程、前記除去工程、前記複合体移動工程および前記複合体検出工程を含み、前記除去工程が、さらに、前記複合体を洗浄する洗浄工程を含む。本実施形態は、特に示さない限り、前記実施形態2および3と同様に行える。
本実施形態において、前記除去工程は、前記複合体形成工程の後、前記複合体移動工程の前に行ってもよいし、前記複合体移動工程の後、前記複合体検出工程の前に行ってもよい。また、前記複合体形成工程の後、前記複合体移動工程の前と、前記複合体移動工程の後、前記複合体検出工程の前との両方において、前記除去工程を行ってもよい。
本実施形態では、まず、前記実施形態2と同様にして、前記第1容器において前記複合体を形成した後、前記複合体を捕捉した状態で、前記遊離している第2標識化物質を含む反応系の液体成分を除去する。
そして、前記複合体を洗浄する。前記洗浄方法は、特に制限されず、例えば、使用する担体の種類等に応じて、従来公知の方法を採用できる。前記複合体の洗浄は、例えば、前記第1容器内で行える。具体的には、例えば、前記複合体の捕捉を解除し、前記第1容器内で、前記複合体を洗浄液により洗浄する。この際、例えば、前記複合体の捕捉を解除する前に、前記第1容器内に前記洗浄液を添加してもよいし、前記複合体の捕捉を解除した後に、前記第1容器内に前記洗浄液を添加してもよい。また、前記複合体を捕捉した状態のまま、前記第1容器内で前記複合体を洗浄してもよい。そして、例えば、前述と同様に、前記複合体を捕捉した状態で、前記第1容器内の前記洗浄液を除去する。これによって、例えば、前記複合体に非特異的に結合した前記遊離第2標識化物質を除去でき、より一層、精度に優れた分析が可能となる。
前記洗浄工程は、例えば、1回でもよいし、複数回繰り返してもよい。
前記洗浄液は、特に制限されず、例えば、水、生理食塩水および緩衝液等があげられる。前記緩衝液は、例えば、前述の緩衝液があげられる。前記洗浄液は、例えば、界面活性剤、安定化剤、抗菌剤等を添加してもよい。
そして、前記除去工程後、前記実施形態2と同様にして、前記複合体移動工程および前記複合体検出工程を行う。
また、本実施形態では、前記実施形態3と同様にして、前記複合体形成工程、前記複合体移動工程、前記除去工程および前記複合体検出工程を行い、前記除去工程において、前述のように、洗浄工程を行ってもよい。この場合、前記複合体の洗浄は、例えば、前記第2容器内で行える。
<バックグラウンド上昇抑制方法>
本発明のターゲットの検出におけるバックグラウンドの上昇抑制方法は、前述のように、担体に固定化された第1ターゲット結合物質、および標識物質で標識化された第2ターゲット結合物質を使用し、第1容器において、ターゲット、前記第1ターゲット結合物質および前記第2ターゲット結合物質を反応させて、前記ターゲット、前記第1ターゲット結合物質および前記第2ターゲット結合物質の複合体を形成させる複合体形成工程、前記複合体を、前記第1容器から第2容器に移動させる複合体移動工程、および、前記第2容器において、前記標識物質の検出により前記複合体を検出する複合体検出工程を含むことを特徴とする。
本発明のターゲットの検出におけるバックグラウンドの上昇抑制方法は、前述のように、担体に固定化された第1ターゲット結合物質、および標識物質で標識化された第2ターゲット結合物質を使用し、第1容器において、ターゲット、前記第1ターゲット結合物質および前記第2ターゲット結合物質を反応させて、前記ターゲット、前記第1ターゲット結合物質および前記第2ターゲット結合物質の複合体を形成させる複合体形成工程、前記複合体を、前記第1容器から第2容器に移動させる複合体移動工程、および、前記第2容器において、前記標識物質の検出により前記複合体を検出する複合体検出工程を含むことを特徴とする。
本発明において、前記バックグラウンドは、例えば、前記複合体における前記第2標識化物質に付加された前記標識物質以外の因子、例えば、前記複合体形成に関与していない未反応の前記遊離第2標識化物質における前記標識物質に起因する検出値をいう。したがって、本発明において、バックグラウンドの上昇抑制とは、例えば、前記因子の検出の抑制、前記因子に起因する検出値の上昇抑制または低減をいう。
本発明のバックグラウンド上昇抑制方法は、例えば、前記本発明の検出方法と同様であり、具体的に、例えば、各工程およびその条件等は、全て、前記本発明の検出方法と同様である。
本発明のバックグラウンドの上昇抑制方法において、前記複合体検出工程は、前記第2容器において、前記標識物質を検出可能な検出試薬を前記複合体と反応させて、前記反応を検出することにより前記標識物質を検出する工程が好ましい。
<検出装置>
本発明の検出装置は、前述のように、前記本発明のターゲットの検出方法に使用され、第1容器、第2容器、移動手段および検出手段を有し、前記第1容器は、前記本発明のターゲットの検出方法における前記第1容器であり、前記第2容器は、前記本発明のターゲットの検出方法における前記第2容器であり、前記移動手段は、前記複合体を、前記第1容器から前記第2容器に移動させる手段であり、前記検出手段は、前記複合体検出工程において、前記標識物質を検出する手段であることを特徴とする。本発明の検出装置において、前記検出手段は、前記複合体検出工程において、前記検出試薬の前記反応を検出する手段が好ましい。
本発明の検出装置は、前述のように、前記本発明のターゲットの検出方法に使用され、第1容器、第2容器、移動手段および検出手段を有し、前記第1容器は、前記本発明のターゲットの検出方法における前記第1容器であり、前記第2容器は、前記本発明のターゲットの検出方法における前記第2容器であり、前記移動手段は、前記複合体を、前記第1容器から前記第2容器に移動させる手段であり、前記検出手段は、前記複合体検出工程において、前記標識物質を検出する手段であることを特徴とする。本発明の検出装置において、前記検出手段は、前記複合体検出工程において、前記検出試薬の前記反応を検出する手段が好ましい。
本発明の検出装置は、前記第1容器、前記第2容器、前記移動手段および前記検出手段を有し、前記本発明の検出方法に使用することが特徴であって、その他の構成は何ら制限されない。
前記第1容器および前記第2容器は、例えば、前記本発明の検出方法で述べた前記第1容器および前記第2容器と同様である。
本発明の検出装置において、前記第1容器および前記第2容器は、例えば、予め、前記検出装置に備えつけられた構成部材でもよいし、使用時に装着し、使用後に取り外しができる着脱可能な構成部材でもよい。
前記移動手段は、特に制限されず、例えば、前記複合体を、前記第1容器から前記第2容器に移動する手段であればよい。前記移動手段は、例えば、吸排手段および移動制御手段でもよい。
前記吸排手段は、例えば、前記複合体を、前記第1容器内から吸引し、前記第2容器内に排出する手段であればよい。前記吸排手段は、例えば、減圧および加圧が可能な圧力制御手段および管状部材を備え、前記圧力制御手段に前記管状部材が連結されていることが好ましい。前記圧力制御手段は、例えば、ピペッター、プランジャ、ポンプ、アスピレーター、加圧ポンプ、減圧ポンプ等があげられる。前記管状部材は、例えば、シリンジ、チューブ、ノズル、チップ等があげられる。前記吸排手段は、例えば、さらに、廃液槽を備えてもよく、具体的には、前記管状部材に前記廃液槽を連結させてもよい。
前記移動制御手段は、例えば、前記吸排手段における前記管状部材の移動を制御する手段でもよく、前記第1容器および前記第2容器の移動を制御する手段でもよく、また、前記管状部材、前記第1容器および前記第2容器の移動をそれぞれ制御する手段でもよい。
前記移動制御手段が、前記管状部材の移動を制御する手段の場合、以下のようにして、前記複合体を移動できる。前記移動制御手段は、例えば、前記管状部材について、その軸方向への移動(例えば、上下の移動)および前記軸方向に垂直な面方向への移動(例えば、前後および左右の移動)を制御可能である。この場合、例えば、前記管状部材を前記第1容器の上方に配置した後、前記管状部材を下方に移動させて、その先端を前記第1容器内に挿入する。そして、前記吸排手段により、前記管状部材の先端から前記第1容器内の前記複合体を吸引した後、再度、前記管状部材を前記第1容器の上方に移動させる。つぎに、前記管状部材を、前記面方向に移動させて、前記第2容器の上方に配置した後、前記管状部材を下方に移動させて、その先端を前記第2容器内に挿入する。そして、前記吸排手段により、前記管状部材の先端から前記第2容器内に前記複合体を排出した後、再度、前記管状部材を前記第2容器の上方に移動させる。このようにして、前記複合体を、前記第1容器から前記第2容器に移動できる。
また、前記移動制御手段が、前記管状部材の移動、ならびに前記第1容器および前記第2容器の移動を制御する手段の場合、以下のようにして、前記複合体を移動できる。前記移動制御手段は、例えば、前記管状部材について、その軸方向への移動を制御可能であり、前記容器について、その軸方向に垂直な面方向への移動を制御可能である。この場合、まず、前記第1容器を前記面方向に移動させて、前記管状部材の下方に前記第1容器を配置する。そして、前述と同様にして、前記管状部材を下方に移動させて、その先端を前記第1容器内に挿入し、前記複合体を吸引した後、前記管状部材を、再度、前記第1容器の上方に移動させる。つぎに、前記第1容器および前記第2容器を前記面方向に移動させて、前記管状部材の下方に前記第2容器を配置する。そして、前述と同様にして、前記管状部材を下方に移動させて、その先端を前記第2容器内に挿入し、前記複合体を排出した後、前記管状部材を、再度、前記第2容器の上方に移動させる。このようにして、前記複合体を、前記第1容器から前記第2容器に移動できる。この場合、本発明の検出装置は、例えば、前記第1容器および前記第2容器を装着可能なターンテーブルを有し、前記移動制御手段により前記ターンテーブルを回転させることが好ましい。
前記移動手段は、例えば、電気泳動手段でもよい。前記電気泳動手段は、例えば、前記複合体を、前記第1容器から前記第2容器に電気泳動する手段であればよい。この場合、前記第1容器と前記第2容器は、例えば、流路によって連通されていることが好ましく、より好ましくは、流路内の、流れ方向における離れた二カ所の領域が、前記第1容器(第1室)および前記第2容器(第2室)であることが好ましい。このようなデバイスとしては、前述のμTAS等が例示できる。前記第1容器、前記第2容器および前記流路は、例えば、泳動剤を含有する泳動液を有することが好ましい。前記電気泳動手段は、例えば、少なくとも二つの電極と、前記電極間への電圧印加手段とを備えることが好ましい。前記電極は、前記第1容器と前記第2容器とにそれぞれ配置されていることが好ましい。前記電極の材質は、例えば、ステンレス鋼、白金、金等があげられる。前記電圧印加手段は、例えば、電圧器、前記電極と前記電圧器とを連結する電線等を備えることが好ましい。前記電圧印加手段により、前記第1容器および前記第2容器間に電圧を印加することで、電気泳動により、前記複合体を、前記第1容器から前記第2容器に移動できる。
前記移動手段は、例えば、前記磁性体および移動制御手段でもよい。前記磁性体は、例えば、磁力を有すればよく、磁石等があげられる。前記移動制御手段は、例えば、前記磁性体の移動を制御する手段でもよく、前記第1容器および前記第2容器の移動を制御する手段でもよく、また、前記磁性体、前記第1容器および前記第2容器の移動をそれぞれ制御する手段でもよい。
前記移動制御手段が、前記磁性体の移動を制御する手段の場合、例えば、以下のようにして、前記複合体を移動できる。前記移動制御手段は、例えば、前記磁性体について、前記第1容器の外壁および前記第2容器の外壁に近づける移動および前記第1容器の外壁および前記第2容器の外壁から遠ざける移動を制御可能である。前記移動制御手段は、例えば、前記磁性体について、前記第1容器から前記第2容器の方向への移動を制御可能である。具体的に、例えば、前記第1容器と前記第2容器とが前記流路によって連結されている場合、前記磁性体について、前記第1容器の外壁から前記流路の外壁に沿って前記第2容器への移動を制御可能である。この場合、例えば、前記第1容器の外壁に前記磁性体を近づけることで、前記第1容器内の前記複合体を捕捉する。つぎに、前記磁性体を、例えば、前記流路方向に沿って、前記第2容器の外壁まで移動する。そして、前記第2容器の外壁から前記磁性体を遠ざけることで、前記第2容器内の前記複合体を解放する。このようにして、前記複合体を、前記第1容器から前記第2容器に移動できる。
前記検出手段は、特に制限されず、前記標識物質を検出可能な手段であればよい。前記検出手段は、例えば、前記標識物質の種類等に応じて適宜設定できる。本発明において、前記標識物質が、例えば、単独で検出可能な物質の場合、前記標識物質を検出可能とは、例えば、前記標識物質により生じるシグナルを検出可能であることを意味する。また、前記標識物質が、例えば、検出試薬との反応により検出可能な物質の場合、前記標識物質を検出可能とは、例えば、前記標識物質を検出可能な検出試薬を、前記複合体と反応させて、前記複合体における前記標識物質および前記検出試薬の反応により生じるシグナルを検出可能であることを意味する。前記検出手段は、具体的には、例えば、光源部、受光部等を含む検出器があげられる。前記検出器は、例えば、前記光源部から、測定対象物に特定波長の光を照射し、シグナルとして、透過光または反射光等を、前記受光部で受光する。前記光源部は、例えば、発光ダイオード(LED)および半導体レーザーダイオード(LD)等があげられる。前記受光部は、例えば、フォトダイオード、光電子増倍管(フォトマル)およびCCDイメージセンサ等があげられる。
また、本発明の検出装置は、さらに、演算部を有してもよい。前記演算部は、例えば、前記検出手段により検出したシグナルから、その強度を演算できる。具体的には、例えば、前記検出手段における前記受光部で受光した光から、前記シグナル強度として、例えば、透過率、吸光度、反射率、発光強度、蛍光強度等を演算できる。
本発明の検出装置は、例えば、さらに、前記光源部から照射する光の波長等を制御する制御手段等を備えてもよい。前記検出装置は、例えば、CPU、メモリー、キーボードおよびタッチパネル等の入力手段、ならびに、ディスプレイおよびプリンター等の出力手段を備えてもよい。
つぎに、以下の実施例により、本発明を具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例には制限されない。
[実施例1]
本例では、ターゲットを含まない生理食塩水を試料とし、抗体固定化磁性粒子を用いて、蛍光酵素免疫測定を行った。
本例では、ターゲットを含まない生理食塩水を試料とし、抗体固定化磁性粒子を用いて、蛍光酵素免疫測定を行った。
(1)抗体固定化磁性粒子の作製
第1抗体として、抗ヒト黄体形成ホルモン(LH)抗体(Medix社製)、磁性ビーズとして、Dynabeads(登録商標)MyOne Tosylactivated(商品名、Dynal社製)を使用した。そして、前記磁性ビーズの添付プロトコールにしたがって、前記磁性ビーズに、前記第1抗体を固定化し、さらに、ブロッキング処理を施した。このようにして、抗体固定化磁性粒子を作製した。
第1抗体として、抗ヒト黄体形成ホルモン(LH)抗体(Medix社製)、磁性ビーズとして、Dynabeads(登録商標)MyOne Tosylactivated(商品名、Dynal社製)を使用した。そして、前記磁性ビーズの添付プロトコールにしたがって、前記磁性ビーズに、前記第1抗体を固定化し、さらに、ブロッキング処理を施した。このようにして、抗体固定化磁性粒子を作製した。
(2)酵素標識化抗体の作製
第2抗体として、抗ヒト黄体形成ホルモン(LH)抗体(Fitzgerald社製)を、標識物質として、アルカリホスファターゼ(商品名Alkaline Phosphatase labeling kit−SH、同仁化学研究所社製)を使用した。そして、前記アルカリホスファターゼの添付プロトコールにしたがって、前記第2抗体を前記アルカリホスファターゼで標識した。このようにして、酵素標識化抗体を作製した。
第2抗体として、抗ヒト黄体形成ホルモン(LH)抗体(Fitzgerald社製)を、標識物質として、アルカリホスファターゼ(商品名Alkaline Phosphatase labeling kit−SH、同仁化学研究所社製)を使用した。そして、前記アルカリホスファターゼの添付プロトコールにしたがって、前記第2抗体を前記アルカリホスファターゼで標識した。このようにして、酵素標識化抗体を作製した。
(3)試薬の調製
前記抗体固定化磁性粒子を、0.5mg/mLとなるように、下記組成の緩衝液1(pH7.4)と混合し、粒子液を調製した。また、前記酵素標識化抗体を、0.7μg/mLとなるように、下記組成の緩衝液2(pH7.4)と混合し、標識化抗体液を調製した。
前記抗体固定化磁性粒子を、0.5mg/mLとなるように、下記組成の緩衝液1(pH7.4)と混合し、粒子液を調製した。また、前記酵素標識化抗体を、0.7μg/mLとなるように、下記組成の緩衝液2(pH7.4)と混合し、標識化抗体液を調製した。
(緩衝液1の組成)
50mmol/L Tris
150mmol/L NaCl
0.1w/v% BSA
0.05w/v% NaN3
(緩衝液2の組成)
50mmol/L Tris
150mmol/L NaCl
0.1w/v% BSA
0.05w/v% NaN3
0.025mmol/L ZnCl2
1mmol/L MgCl2
50mmol/L Tris
150mmol/L NaCl
0.1w/v% BSA
0.05w/v% NaN3
(緩衝液2の組成)
50mmol/L Tris
150mmol/L NaCl
0.1w/v% BSA
0.05w/v% NaN3
0.025mmol/L ZnCl2
1mmol/L MgCl2
(4)蛍光測定
第1チューブ(容量1.5mL、Cat.No./MCT−150−L−C、Axygen社)に、前記試料(生理食塩水)50μLおよび前記標識化抗体液50μLを加えて混合し、37℃で5分間インキュベートした。前記第1チューブに、さらに、前記粒子液50μLを加えて懸濁し、37℃で5分間インキュベートした。つぎに、前記第1チューブの外部から、磁石により前記磁性粒子を捕捉し、この状態で、前記第1チューブ内の上清を除いた。そして、前記第1チューブに、下記組成の洗浄液(pH7.4)500μLを加えた後、前記磁石を前記第1チューブから離し、捕捉した前記磁性粒子を前記洗浄液に懸濁することにより、前記第1チューブ内で、前記磁性粒子を洗浄した。洗浄後、前述と同様に前記磁性粒子を捕捉した状態で、前記第1チューブ内の前記洗浄液を除いた。この洗浄処理および前記洗浄液の除去処理を合計2回繰り返した。そして、前記第1チューブに、前記洗浄液500μLを再度添加し、捕捉した前記磁性粒子を懸濁した後、その懸濁液の全量を、新たな第2チューブ(容量1.5mL、Cat.No./MCT−150−L−C、Axygen社)に移した。そして、前述と同様にして、前記磁性粒子を捕捉し、その状態で、前記第2チューブ内の上清を除去した。前記第2チューブに、4−メチルウンベリフェリルリン酸を含む下記組成の基質液(pH9.6)500μLを加え、37℃で10分間、反応させた。前述と同様にして、前記磁性粒子を捕捉し、その状態で、前記第2チューブ内の反応液を回収した。回収した前記反応液を、測定容器に移し、2mol/L水酸化ナトリウム液50μLを添加して反応を停止した。そして、前記反応液中に生成した4−メチルウンベリフェリルの蛍光強度を、励起波長365nm、検出波長450nmで測定した。前記蛍光強度の測定値は、前記基質液の蛍光強度が0となるように補正した。この測定を5回行い、前記蛍光強度の平均値を算出した。
第1チューブ(容量1.5mL、Cat.No./MCT−150−L−C、Axygen社)に、前記試料(生理食塩水)50μLおよび前記標識化抗体液50μLを加えて混合し、37℃で5分間インキュベートした。前記第1チューブに、さらに、前記粒子液50μLを加えて懸濁し、37℃で5分間インキュベートした。つぎに、前記第1チューブの外部から、磁石により前記磁性粒子を捕捉し、この状態で、前記第1チューブ内の上清を除いた。そして、前記第1チューブに、下記組成の洗浄液(pH7.4)500μLを加えた後、前記磁石を前記第1チューブから離し、捕捉した前記磁性粒子を前記洗浄液に懸濁することにより、前記第1チューブ内で、前記磁性粒子を洗浄した。洗浄後、前述と同様に前記磁性粒子を捕捉した状態で、前記第1チューブ内の前記洗浄液を除いた。この洗浄処理および前記洗浄液の除去処理を合計2回繰り返した。そして、前記第1チューブに、前記洗浄液500μLを再度添加し、捕捉した前記磁性粒子を懸濁した後、その懸濁液の全量を、新たな第2チューブ(容量1.5mL、Cat.No./MCT−150−L−C、Axygen社)に移した。そして、前述と同様にして、前記磁性粒子を捕捉し、その状態で、前記第2チューブ内の上清を除去した。前記第2チューブに、4−メチルウンベリフェリルリン酸を含む下記組成の基質液(pH9.6)500μLを加え、37℃で10分間、反応させた。前述と同様にして、前記磁性粒子を捕捉し、その状態で、前記第2チューブ内の反応液を回収した。回収した前記反応液を、測定容器に移し、2mol/L水酸化ナトリウム液50μLを添加して反応を停止した。そして、前記反応液中に生成した4−メチルウンベリフェリルの蛍光強度を、励起波長365nm、検出波長450nmで測定した。前記蛍光強度の測定値は、前記基質液の蛍光強度が0となるように補正した。この測定を5回行い、前記蛍光強度の平均値を算出した。
(洗浄液の組成)
50mmol/L Tris
150mmol/L NaCl
0.05w/v% Tween20(登録商標)
0.05w/v% NaN3
(基質液の組成)
600mmol/L 2−EAE
0.6mmol/L 4−メチルウンベリフェリルリン酸(4−MUP)
0.5w/v% フルクトース
0.09w/v% NaN3
50mmol/L Tris
150mmol/L NaCl
0.05w/v% Tween20(登録商標)
0.05w/v% NaN3
(基質液の組成)
600mmol/L 2−EAE
0.6mmol/L 4−メチルウンベリフェリルリン酸(4−MUP)
0.5w/v% フルクトース
0.09w/v% NaN3
[比較例1]
本例では、前記懸濁液を前記第2チューブに移すことなく、前記第1チューブにおいて、前記標識物質である酵素と基質とを反応させた以外は、前記実施例1と同様にして、蛍光強度の測定を行った。具体的には、前記第1チューブにおいて前記磁性粒子の洗浄を行った後、再度、前記第1チューブ内に洗浄液500μLを添加し、捕捉した前記磁性粒子を懸濁し、上清を除いた。そして、前記第1チューブ内に前記基質液を加えて反応させ、回収した反応液を測定容器に移し、反応停止後、前記反応液について、蛍光強度を測定した。
本例では、前記懸濁液を前記第2チューブに移すことなく、前記第1チューブにおいて、前記標識物質である酵素と基質とを反応させた以外は、前記実施例1と同様にして、蛍光強度の測定を行った。具体的には、前記第1チューブにおいて前記磁性粒子の洗浄を行った後、再度、前記第1チューブ内に洗浄液500μLを添加し、捕捉した前記磁性粒子を懸濁し、上清を除いた。そして、前記第1チューブ内に前記基質液を加えて反応させ、回収した反応液を測定容器に移し、反応停止後、前記反応液について、蛍光強度を測定した。
下記表1に、前記実施例1および前記比較例1の反応液について、前記蛍光強度の平均値を示す。本例では、前述のように、試料として、ターゲットを含まない生理食塩水を使用した。このため、前記平均値が低い程、ターゲット以外に対する非特異的吸着が原因となる、蛍光強度の増加、すなわちバックグラウンドの増加が、抑制されていることを示す。下記表1に示すように、前記比較例1の反応液における平均値は、1,000を超えたのに対し、前記実施例1の反応液における平均値は、0未満の検出限界であった。このように、前記標識化抗体を添加した第1チューブではなく、新たな第2チューブで、前記標識物質である酵素と基質とを反応させることにより、前記第1チューブへの前記標識化抗体の非特異的吸着による影響を回避し、バックグラウンドの上昇を抑制できることがわかった。
(表1)
蛍光強度の平均値
実施例1 −68
比較例1 1080
蛍光強度の平均値
実施例1 −68
比較例1 1080
[実施例2]
本例では、ターゲットを含まない生理食塩水を試料とし、ストレプトアビジン固定化磁性粒子およびビオチン結合抗体を用いて、蛍光酵素免疫測定を行った。
本例では、ターゲットを含まない生理食塩水を試料とし、ストレプトアビジン固定化磁性粒子およびビオチン結合抗体を用いて、蛍光酵素免疫測定を行った。
(1)ストレプトアビジン固定化磁性粒子の作製
磁性ビーズとして、Dynabeads(登録商標)MyOne Streptavidin T1(商品名、Dynal社製)を使用した。そして、前記磁性ビーズの添付プロトコールにしたがって、前記磁性ビーズに、BSAを用いてブロッキング処理を施した。このようにして、ストレプトアビジン固定化磁性粒子を作製した。
磁性ビーズとして、Dynabeads(登録商標)MyOne Streptavidin T1(商品名、Dynal社製)を使用した。そして、前記磁性ビーズの添付プロトコールにしたがって、前記磁性ビーズに、BSAを用いてブロッキング処理を施した。このようにして、ストレプトアビジン固定化磁性粒子を作製した。
(2)ビオチン結合抗体の作製
第1抗体として、抗ヒト黄体形成ホルモン(LH)抗体(Medix社製)を使用した。そして、Biotin labeling kit−SH(同仁化学研究所社製)を用いて、添付のプロトコールにしたがって、前記第1抗体にビオチンを結合させた。このようにして、ビオチン結合抗体を作製した。
第1抗体として、抗ヒト黄体形成ホルモン(LH)抗体(Medix社製)を使用した。そして、Biotin labeling kit−SH(同仁化学研究所社製)を用いて、添付のプロトコールにしたがって、前記第1抗体にビオチンを結合させた。このようにして、ビオチン結合抗体を作製した。
(3)試薬の調製
前記ストレプトアビジン固定化磁性粒子を、0.5mg/mLとなるように前記緩衝液1と混合し、粒子液を調製した。前記ビオチン結合抗体を、1μg/mLとなるように、前記緩衝液1と混合し、ビオチン結合抗体液を調製した。また、前記実施例1と同様にして、前記標識化抗体液を調製した。
前記ストレプトアビジン固定化磁性粒子を、0.5mg/mLとなるように前記緩衝液1と混合し、粒子液を調製した。前記ビオチン結合抗体を、1μg/mLとなるように、前記緩衝液1と混合し、ビオチン結合抗体液を調製した。また、前記実施例1と同様にして、前記標識化抗体液を調製した。
(4)蛍光測定
前記第1チューブに、前記試料(生理食塩水)および前記標識化抗体液に加えて、さらに、前記ビオチン結合抗体液50μLを加えて混合し、37℃で5分間インキュベートした以外は、前記実施例1と同様にして、蛍光強度の平均値を算出した。
前記第1チューブに、前記試料(生理食塩水)および前記標識化抗体液に加えて、さらに、前記ビオチン結合抗体液50μLを加えて混合し、37℃で5分間インキュベートした以外は、前記実施例1と同様にして、蛍光強度の平均値を算出した。
[比較例2]
本例では、前記懸濁液を前記第2チューブに移すことなく、前記第1チューブにおいて、前記標識物質である酵素と基質とを反応させた以外は、前記実施例2と同様にして、蛍光強度の平均値を算出した。具体的には、前記第1チューブにおいて前記磁性粒子の洗浄を行った後、再度、前記第1チューブ内に洗浄液500μLを添加し、捕捉した前記磁性粒子を懸濁し、上清を除いた。そして、前記第1チューブ内に前記基質液を加えて反応させ、回収した反応液を測定容器に移し、反応停止後、前記反応液について、蛍光強度を測定した。
本例では、前記懸濁液を前記第2チューブに移すことなく、前記第1チューブにおいて、前記標識物質である酵素と基質とを反応させた以外は、前記実施例2と同様にして、蛍光強度の平均値を算出した。具体的には、前記第1チューブにおいて前記磁性粒子の洗浄を行った後、再度、前記第1チューブ内に洗浄液500μLを添加し、捕捉した前記磁性粒子を懸濁し、上清を除いた。そして、前記第1チューブ内に前記基質液を加えて反応させ、回収した反応液を測定容器に移し、反応停止後、前記反応液について、蛍光強度を測定した。
下記表2に、前記実施例2および前記比較例2の反応液における前記蛍光強度の平均値を示す。下記表2に示すように、前記比較例2の反応液における平均値は、1,600を超えたのに対し、前記実施例2の反応液における平均値は、0未満の検出限界であった。このように、前記標識化抗体を添加した第1チューブではなく、新たな第2チューブで、前記標識物質である酵素と基質とを反応させることにより、前記第1チューブへの前記標識化抗体の非特異的吸着による影響を回避し、バックグラウンドの上昇を抑制できることがわかった。
(表2)
蛍光強度の平均値
実施例2 −36
比較例2 1602
蛍光強度の平均値
実施例2 −36
比較例2 1602
[実施例3]
本例では、前記試料として、前記生理食塩水に代えて、下記組成の緩衝液3(pH7.4)を用いた以外は、前記実施例2と同様にして、蛍光酵素免疫測定を行った。
本例では、前記試料として、前記生理食塩水に代えて、下記組成の緩衝液3(pH7.4)を用いた以外は、前記実施例2と同様にして、蛍光酵素免疫測定を行った。
(緩衝液3の組成)
50mmol/L Tris
150mmol/L NaCl
0.05w/v% BSA
0.05w/v% NaN3
50mmol/L Tris
150mmol/L NaCl
0.05w/v% BSA
0.05w/v% NaN3
[比較例3−1]
本例では、前記懸濁液を前記第2チューブに移すことなく、前記第1チューブにおいて、前記標識物質である酵素と基質とを反応させた以外は、前記実施例3と同様にして、蛍光強度の平均値を算出した。
本例では、前記懸濁液を前記第2チューブに移すことなく、前記第1チューブにおいて、前記標識物質である酵素と基質とを反応させた以外は、前記実施例3と同様にして、蛍光強度の平均値を算出した。
[比較例3−2]
本例では、前記第1チューブとして、低吸着性チューブ(商品名A.150MPC、アシスト社製)を用いた以外は、前記比較例3−1と同様にして、蛍光強度の平均値を算出した。
本例では、前記第1チューブとして、低吸着性チューブ(商品名A.150MPC、アシスト社製)を用いた以外は、前記比較例3−1と同様にして、蛍光強度の平均値を算出した。
[比較例3−3]
本例では、前記第1チューブとして、低吸着性チューブ(商品名Protein LoBind tube、エッペンドルフ社製)を用いた以外は、前記比較例3−1と同様にして、蛍光強度の平均値を算出した。
本例では、前記第1チューブとして、低吸着性チューブ(商品名Protein LoBind tube、エッペンドルフ社製)を用いた以外は、前記比較例3−1と同様にして、蛍光強度の平均値を算出した。
[比較例3−4]
本例では、前記第1チューブとして、低吸着性チューブ(商品名BioPure tube、エッペンドルフ社製)を用いた以外は、前記比較例3−1と同様にして、蛍光強度の平均値を算出した。
本例では、前記第1チューブとして、低吸着性チューブ(商品名BioPure tube、エッペンドルフ社製)を用いた以外は、前記比較例3−1と同様にして、蛍光強度の平均値を算出した。
下記表3に、前記実施例3および比較例3−1〜3−4の反応液における前記蛍光強度の平均値を示す。下記表3に示すように、前記比較例3−1〜3−4の反応液における平均値は、300を超えたのに対し、前記実施例3の反応液における平均値は、150未満であった。このように、前記標識化抗体を添加した第1チューブではなく、新たな第2チューブで、前記標識物質である酵素と基質とを反応させることにより、前記第1チューブへの前記標識化抗体の非特異的吸着による影響を回避し、バックグラウンドの上昇を抑制できることがわかった。
(表3)
蛍光強度の平均値
実施例3 142
比較例3−1 354
比較例3−2 524
比較例3−3 510
比較例3−4 545
蛍光強度の平均値
実施例3 142
比較例3−1 354
比較例3−2 524
比較例3−3 510
比較例3−4 545
[実施例4]
本例では、第1抗体として、抗ヒトインスリン抗体(Roche社製)、第2抗体として、抗ヒトインスリン抗体(Roche社製)を使用し、前記粒子液の前記抗体固定化磁性粒子濃度を0.3mg/mLとし、前記標識化抗体液の前記酵素標識化抗体濃度を1μg/mLとした。そして、前記第1チューブにおける、各液の添加量を、前記試料(生理食塩水)20μL、前記標識化抗体液100μLおよび前記粒子液100μLとし、洗浄回数を1回とした以外は、前記実施例1と同様にして、蛍光酵素免疫測定を行った。
本例では、第1抗体として、抗ヒトインスリン抗体(Roche社製)、第2抗体として、抗ヒトインスリン抗体(Roche社製)を使用し、前記粒子液の前記抗体固定化磁性粒子濃度を0.3mg/mLとし、前記標識化抗体液の前記酵素標識化抗体濃度を1μg/mLとした。そして、前記第1チューブにおける、各液の添加量を、前記試料(生理食塩水)20μL、前記標識化抗体液100μLおよび前記粒子液100μLとし、洗浄回数を1回とした以外は、前記実施例1と同様にして、蛍光酵素免疫測定を行った。
[比較例4]
本例では、前記第1チューブにおいて前記磁性粒子を洗浄した後、上清を除き、さらに、前記第1チューブに、前記実施例1の前記基質液を添加し、懸濁した。そして、前記基質液の添加直後に、前記第1チューブから前記混合液の全量を、新たな第2チューブ(1.5mL、Cat.No./MCT−150−L−C、Axygen社)に移して、37℃で10分間、反応させた以外は、前記実施例4と同様にして、蛍光強度の平均値を算出した。
本例では、前記第1チューブにおいて前記磁性粒子を洗浄した後、上清を除き、さらに、前記第1チューブに、前記実施例1の前記基質液を添加し、懸濁した。そして、前記基質液の添加直後に、前記第1チューブから前記混合液の全量を、新たな第2チューブ(1.5mL、Cat.No./MCT−150−L−C、Axygen社)に移して、37℃で10分間、反応させた以外は、前記実施例4と同様にして、蛍光強度の平均値を算出した。
下記表4に、前記実施例4および比較例4の反応液における前記蛍光強度の平均値を示す。下記表4に示すように、前記比較例4の反応液における平均値は、7,000を超えたのに対し、前記実施例4の反応液における平均値は、2,000未満であった。このように、前記磁性粒子を、前記第1チューブから前記第2チューブに移動させた後、前記第2チューブにおいて、前記磁性粒子と検出試薬である前記基質とを共存させて、前記標識物質を検出することにより、前記第1チューブにおいて、前記磁性粒子と前記基質とを共存させた後、その混合液を前記第2チューブに移動させるよりも、バックグラウンドの上昇が抑制されることが示された。これらの結果より、前記比較例4におけるバックグラウンドの上昇は、第1チューブに吸着した、未反応の標識化抗体と前記基質との反応が要因と考えられた。
(表4)
蛍光強度の平均値
実施例4 1911
比較例4 7452
蛍光強度の平均値
実施例4 1911
比較例4 7452
[実施例5]
本例では、下記のヒトインスリン添加試料およびヒトインスリン無添加試料を使用し、第1抗体として、抗ヒトインスリン抗体(Roche社製)、第2抗体として、抗ヒトインスリン抗体(Roche社製)を使用し、前記粒子液の前記抗体固定化磁性粒子濃度を0.3mg/mLとし、前記標識化抗体液の前記酵素標識化抗体濃度を1μg/mLとした。そして、前記第1チューブにおける、前記標識化抗体液および前記粒子液の添加量を、それぞれ100μLとし、測定回数を3回とした以外は、前記実施例1と同様にして、蛍光酵素免疫測定を行った。
本例では、下記のヒトインスリン添加試料およびヒトインスリン無添加試料を使用し、第1抗体として、抗ヒトインスリン抗体(Roche社製)、第2抗体として、抗ヒトインスリン抗体(Roche社製)を使用し、前記粒子液の前記抗体固定化磁性粒子濃度を0.3mg/mLとし、前記標識化抗体液の前記酵素標識化抗体濃度を1μg/mLとした。そして、前記第1チューブにおける、前記標識化抗体液および前記粒子液の添加量を、それぞれ100μLとし、測定回数を3回とした以外は、前記実施例1と同様にして、蛍光酵素免疫測定を行った。
前記試料は、下記組成の緩衝液4(pH7.4)に、ヒトインスリン(商品名Insulin Human recombinant、Cat.No.30−AI51)を0.5μIU/mLとなるように添加した試料およびヒトインスリン無添加(0μIU/mL)の試料を使用した。
(緩衝液4の組成)
100mmol/L Tris
0.1w/v% BSA
0.5w/v% フルクトース
0.1w/v% NaN3
100mmol/L Tris
0.1w/v% BSA
0.5w/v% フルクトース
0.1w/v% NaN3
[比較例5]
本例では、前記懸濁液を前記第2チューブに移すことなく、前記第1チューブにおいて、前記標識物質である酵素と基質とを反応させた以外は、前記実施例5と同様にして、蛍光強度の平均値を算出した。
本例では、前記懸濁液を前記第2チューブに移すことなく、前記第1チューブにおいて、前記標識物質である酵素と基質とを反応させた以外は、前記実施例5と同様にして、蛍光強度の平均値を算出した。
下記表5に、前記実施例5および比較例5の反応液における前記蛍光強度の平均値を示す。下記表5に示すように、インスリン未添加の試料について、前記比較例5の反応液における平均値は、1,000を超えたのに対し、前記実施例5の反応液における平均値は、20未満であった。また、ターゲットであるインスリンを添加した、インスリン濃度0.5μIU/mLの試料について、前記比較例5の反応液における平均値は、5,000を超えたのに対し、前記実施例5の反応液における平均値は、2,000未満であった。このように、前記試料がターゲットを含む場合にも、前記磁性粒子を、前記第1チューブから前記第2チューブに移動させた後、前記第2チューブにおいて、前記磁性粒子と検出試薬である前記基質とを共存させて、前記標識物質を検出することにより、バックグラウンドの上昇が抑制されることが示された。
(表5)
インスリン濃度(μIU/mL)
0 0.5
実施例5 13 1765
比較例5 1706 5797
インスリン濃度(μIU/mL)
0 0.5
実施例5 13 1765
比較例5 1706 5797
[実施例6]
本例では、ヒトインスリンを含む下記試料を使用し、前記複合体を第2チューブに移動後、B/F分離を行い、蛍光酵素免疫測定を行った。
本例では、ヒトインスリンを含む下記試料を使用し、前記複合体を第2チューブに移動後、B/F分離を行い、蛍光酵素免疫測定を行った。
(1)抗体固定化磁性粒子の作製
第1抗体として、抗ヒトインスリン抗体(Roche社製)を使用した以外は、前記実施例1と同様にして、抗体固定化磁性粒子を作製した。
第1抗体として、抗ヒトインスリン抗体(Roche社製)を使用した以外は、前記実施例1と同様にして、抗体固定化磁性粒子を作製した。
(2)酵素標識化抗体の作製
第2抗体として、抗ヒトインスリン抗体(Roche社製)を使用した以外は、前記実施例1と同様にして、酵素標識化抗体を作製した。
第2抗体として、抗ヒトインスリン抗体(Roche社製)を使用した以外は、前記実施例1と同様にして、酵素標識化抗体を作製した。
(3)試薬の調製
前記抗体固定化磁性粒子を、0.3mg/mLとなるように、前記緩衝液1と混合し、粒子液を調製した。また、前記酵素標識化抗体を、1μg/mLとなるように前記緩衝液2と混合し、前記標識化抗体液を調製した。
前記抗体固定化磁性粒子を、0.3mg/mLとなるように、前記緩衝液1と混合し、粒子液を調製した。また、前記酵素標識化抗体を、1μg/mLとなるように前記緩衝液2と混合し、前記標識化抗体液を調製した。
(4)試料の調製
前記試料は、前記緩衝液4(pH7.4)に、ヒトインスリン(商品名Insulin Human recombinant、Cat.No.30−AI51)を0.5μIU/mLとなるように添加した試料を使用した。
前記試料は、前記緩衝液4(pH7.4)に、ヒトインスリン(商品名Insulin Human recombinant、Cat.No.30−AI51)を0.5μIU/mLとなるように添加した試料を使用した。
(5)蛍光測定
第1チューブ(容量1.5mL、Cat.No./MCT−150−L−C、Axygen社)に、前記試料50μLおよび前記標識化抗体液100μLを加えて混合し、37℃で5分間インキュベートした。前記第1チューブに、さらに、前記粒子液100μLを加えて懸濁し、37℃で5分間インキュベートした。つぎに、懸濁液全量を、新たな第2チューブ(容量1.5mL、Cat.No./MCT−150−L−C、Axygen社)に移した。そして、前記第2チューブの外部から、磁石により前記磁性粒子を捕捉した状態で、前記第2チューブ内の上清を除いた。前記第2チューブに、前記洗浄液(pH7.4)500μLを加え、捕捉した前記磁性粒子を前記洗浄液に懸濁することにより、前記第2チューブ内で、前記磁性粒子を洗浄した。洗浄後、前述と同様に前記磁性粒子を捕捉した状態で、前記第2チューブ内の前記洗浄液を除いた。この洗浄処理および前記洗浄液の除去処理を合計2回繰り返した。前記第2チューブに、4−メチルウンベリフェリルリン酸を含む前記基質液(pH9.6)500μLを加え、37℃で10分間、反応させた。前述と同様に前記磁性粒子を捕捉した状態で、前記第2チューブ内の反応液を回収した。回収した前記反応液を、測定容器に移し、2mol/L水酸化ナトリウム液50μLを添加して反応を停止した。そして、前記反応液中に生成した4−メチルウンベリフェリルの蛍光強度を、励起波長365nm、検出波長450nmで測定した。前記蛍光強度の測定値は、前記基質液の蛍光強度が0となるように補正した。この測定を3回行い、前記蛍光強度の平均値を算出した。
第1チューブ(容量1.5mL、Cat.No./MCT−150−L−C、Axygen社)に、前記試料50μLおよび前記標識化抗体液100μLを加えて混合し、37℃で5分間インキュベートした。前記第1チューブに、さらに、前記粒子液100μLを加えて懸濁し、37℃で5分間インキュベートした。つぎに、懸濁液全量を、新たな第2チューブ(容量1.5mL、Cat.No./MCT−150−L−C、Axygen社)に移した。そして、前記第2チューブの外部から、磁石により前記磁性粒子を捕捉した状態で、前記第2チューブ内の上清を除いた。前記第2チューブに、前記洗浄液(pH7.4)500μLを加え、捕捉した前記磁性粒子を前記洗浄液に懸濁することにより、前記第2チューブ内で、前記磁性粒子を洗浄した。洗浄後、前述と同様に前記磁性粒子を捕捉した状態で、前記第2チューブ内の前記洗浄液を除いた。この洗浄処理および前記洗浄液の除去処理を合計2回繰り返した。前記第2チューブに、4−メチルウンベリフェリルリン酸を含む前記基質液(pH9.6)500μLを加え、37℃で10分間、反応させた。前述と同様に前記磁性粒子を捕捉した状態で、前記第2チューブ内の反応液を回収した。回収した前記反応液を、測定容器に移し、2mol/L水酸化ナトリウム液50μLを添加して反応を停止した。そして、前記反応液中に生成した4−メチルウンベリフェリルの蛍光強度を、励起波長365nm、検出波長450nmで測定した。前記蛍光強度の測定値は、前記基質液の蛍光強度が0となるように補正した。この測定を3回行い、前記蛍光強度の平均値を算出した。
[比較例6]
本例では、前記懸濁液を前記第2チューブに移すことなく、前記第1チューブにおいて、前記標識物質である酵素と基質とを反応させた以外は、前記実施例6と同様にして、蛍光強度の平均値を算出した。
本例では、前記懸濁液を前記第2チューブに移すことなく、前記第1チューブにおいて、前記標識物質である酵素と基質とを反応させた以外は、前記実施例6と同様にして、蛍光強度の平均値を算出した。
下記表6に、前記実施例6および比較例6の反応液における前記蛍光強度の平均値を示す。下記表6に示すように、前記比較例6の反応液における平均値は、400を超えたのに対し、前記実施例6の反応液における平均値は、100未満であった。このように、前記磁性粒子を、前記第1チューブから前記第2チューブに移動させた後、前記第2チューブにおいて、前記磁性粒子と検出試薬である前記基質とを共存させて、前記標識物質を検出することにより、バックグラウンドの上昇が抑制されることが示された。これらの結果より、B/F分離前に前記複合体を第2チューブに移動させても、第1チューブに吸着した、未反応の標識化抗体と前記基質との反応が要因と考えられるシグナルが抑制されることが示された。
(表6)
蛍光強度の平均値
実施例6 95
比較例6 419
蛍光強度の平均値
実施例6 95
比較例6 419
本発明によれば、例えば、前記複合体形成に関与していない、前記標識物質を担持した第2ターゲット結合物質に起因するシグナルの発生を抑制でき、バックグラウンドの上昇を抑制できる。このため、本発明によれば、例えば、ターゲットを高精度に検出できる。本発明の方法は、例えば、医学および生化学等の研究、臨床医療、食品および環境等の検査において、非常に有用である。
Claims (12)
- 担体に固定化された第1ターゲット結合物質、および標識物質で標識化された第2ターゲット結合物質を使用し、
第1容器において、ターゲット、前記第1ターゲット結合物質および前記第2ターゲット結合物質を反応させて、前記ターゲット、前記第1ターゲット結合物質および前記第2ターゲット結合物質の複合体を形成させる複合体形成工程、
前記複合体を、前記第1容器から第2容器に移動させる複合体移動工程、および、
前記第2容器において、前記標識物質の検出により前記複合体を検出する複合体検出工程を含むことを特徴とするターゲットの検出方法。 - 前記複合体検出工程が、
前記第2容器において、前記標識物質を検出可能な検出試薬を前記複合体と反応させて、前記反応の検出により前記標識物質を検出する工程である、請求項1記載の検出方法。 - 前記複合体形成工程の後、前記遊離する第2ターゲット結合物質を前記第1容器から除去する除去工程を含み、
前記除去工程の前および後の少なくとも一方において、前記複合体移動工程を実施する、請求項1または2記載の検出方法。 - 前記除去工程が、前記複合体を洗浄する洗浄工程を含む、請求項3記載の検出方法。
- 前記第1ターゲット結合物質および前記第2ターゲット結合物質が、抗原、抗体および核酸からなる群から選択された少なくとも一つである、請求項1から4のいずれか一項に記載の検出方法。
- 前記第1ターゲット結合物質および前記第2ターゲット結合物質が、抗体である、請求項1から5のいずれか一項に記載の検出方法。
- 前記第1ターゲット結合物質および前記第2ターゲット結合物質が、ビオチン、アビジン、ストレプトアビジン、タンパク質、ペプチド、糖鎖、脂質、ホルモン、リガントおよびレセプターからなる群から選択された少なくとも一つである、請求項1から5のいずれか一項に記載の検出方法。
- 前記担体が、磁性粒子、ラテックス粒子、金属コロイド粒子、ポリマー粒子およびガラス粒子からなる群から選択された少なくとも一つである、請求項1から7のいずれか一項に記載の検出方法。
- 前記標識物質が、酵素であり、前記検出試薬が、前記酵素の基質である、請求項2から8のいずれか一項に記載の検出方法。
- 担体に固定化された第1ターゲット結合物質、および標識物質で標識化された第2ターゲット結合物質を使用し、
第1容器において、ターゲット、前記第1ターゲット結合物質および前記第2ターゲット結合物質を反応させて、前記ターゲット、前記第1ターゲット結合物質および前記第2ターゲット結合物質の複合体を形成させる複合体形成工程、
前記複合体を、前記第1容器から第2容器に移動させる複合体移動工程、および、
前記第2容器において、前記標識物質の検出により前記複合体を検出する複合体検出工程を含むことを特徴とするターゲット検出におけるバックグラウンドの上昇抑制方法。 - 前記複合体検出工程が、
前記第2容器において、前記標識物質を検出可能な検出試薬を前記複合体と反応させて、前記反応の検出により前記標識物質を検出する工程である、請求項10記載のバックグラウンドの上昇抑制方法。 - 請求項1から9のいずれか一項に記載のターゲットの検出方法に使用され、
第1容器、第2容器、移動手段および検出手段を有し、
前記第1容器は、請求項1から9のいずれか一項に記載の前記第1容器であり、
前記第2容器は、請求項1から9のいずれか一項に記載の前記第2容器であり、
前記移動手段は、前記複合体を、前記第1容器から前記第2容器に移動させる手段であり、
前記検出手段は、前記複合体検出工程において、前記標識物質を検出する手段であることを特徴とする検出装置。
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