JP2012032245A - タイヤホイールアッセンブリの高速ユニフォミティ調整システム、高速ユニフォミティ調整方法、及び高速ユニフォミティ調整を施したタイヤホイールアッセンブリとハブディスクアッセンブリとの組立体 - Google Patents
タイヤホイールアッセンブリの高速ユニフォミティ調整システム、高速ユニフォミティ調整方法、及び高速ユニフォミティ調整を施したタイヤホイールアッセンブリとハブディスクアッセンブリとの組立体 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】本発明の課題は、タイヤホイールアッセンブリの重量を増加させることなくタイヤホイールアッセンブリの高速ユニフォミティを低減できる高速ユニフォミティ調整システムを提供することにある。
【解決手段】本発明の高速ユニフォミティ調整システム11は、タイヤホイールアッセンブリをハブディスクアッセンブリに取り付けたときに、推定又は計測したタイヤホイールアッセンブリの高速ユニフォミティのベクトルと、ハブディスクアッセンブリの重量アンバランスの重点位相に生じる遠心力のベクトルとの和で示されるベクトルの大きさが、推定又は計測した高速ユニフォミティのベクトルの大きさよりも低減するように取付け位相θを演算する演算装置21を備えることを特徴とする。
【選択図】図4
【解決手段】本発明の高速ユニフォミティ調整システム11は、タイヤホイールアッセンブリをハブディスクアッセンブリに取り付けたときに、推定又は計測したタイヤホイールアッセンブリの高速ユニフォミティのベクトルと、ハブディスクアッセンブリの重量アンバランスの重点位相に生じる遠心力のベクトルとの和で示されるベクトルの大きさが、推定又は計測した高速ユニフォミティのベクトルの大きさよりも低減するように取付け位相θを演算する演算装置21を備えることを特徴とする。
【選択図】図4
Description
本発明は、空気入りタイヤをリム組みしたタイヤホイールアッセンブリにおける高速ユニフォミティ調整システム、高速ユニフォミティ調整方法、及び高速ユニフォミティ調整を施したタイヤホイールアッセンブリとハブディスクアッセンブリとの組立体に関する。
空気入りタイヤは、その製造時における型へのゴムの流れや、ベルト、ビード、ライナ、トレッド、カーカス等の寸法の軽微な違いによって、ときおり不均一を生じさせる。例えば、質量的に不均一なタイヤがリム組みされてマスアンバランスを生じているタイヤホイールアッセンブリは、マスアンバランスを生じていないものよりも回転時に発生する振動及び騒音が大きい。
従来、マスアンバランスを低減するようにタイヤホイールアッセンブリに対してバランスウエイトを取り付ける技術が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。マスアンバランスが低減されたタイヤホイールアッセンブリを装着した車両は、発生する振動等が低減されて乗り心地が良好となる。ちなみに、図11(b)は、タイヤホイールアッセンブリに対してマスアンバランスを低減するようにバランスウエイトを取り付ける従来技術の説明図である。
図11(b)に示すように、例えば、静的アンバランスを低減する場合には、静的アンバランスのベクトルUBに対して逆ベクトルを形成するように、バランスウエイトWがタイヤホイールアッセンブリ151のホイール152に取り付けられる。
また、振動等の、より小さいタイヤを得る技術として、ユニフォミティの小さいタイヤを選別する方法が知られている。
ユニフォミティとは、タイヤを1回転させたときにタイヤに発生する力の偏差(力の変動)であって、ユニフォミティマシンで計測される。
ユニフォミティとは、タイヤを1回転させたときにタイヤに発生する力の偏差(力の変動)であって、ユニフォミティマシンで計測される。
このユニフォミティには、タイヤの半径方向に発生する力の偏差(RFV、Radial Force Variation)と、接線方向に発生する力の偏差(TFV、Tangential Force Variation)と、横方向(回転軸方向)に発生する力の偏差(LFV、Lateral Force Variation)とがある。
また、ユニフォミティとしては、タイヤの回転速度が60rpm程度の低速で回転する条件で計測される、いわゆる低速ユニフォミティと、タイヤがハイウェイスピードに相当する速度で回転する際の高速ユニフォミティとが知られている(例えば、特許文献3、特許文献4参照)。
ところで、振動等の小さいタイヤホイールアッセンブリを得る技術のうち、図11(b)に示すように、バランスウエイトWでマスアンバランス(ベクトルUB)を打ち消す技術(例えば、特許文献1、特許文献2参照)によれば、低速でタイヤホイールアッセンブリ151が回転する場合には、ある程度の振動等を低減することはできる。このことは、低速回転時のタイヤホイールアッセンブリ151では、ユニフォミティのうちTFVやLFVに比べてRFVが支配的になると共に、このRFVにはマスアンバランス(ベクトルUB)やRRO(Radial Run−Out)が大きく関与するためと考えられる。
しかしながら、高速でタイヤホイールアッセンブリ151が回転する場合には、RFVに加えてTFV等の力の偏差も考慮しなければ、確実にタイヤホイールアッセンブリ151の振動等を低減することができない。つまり、バランスウエイトWでマスアンバランス(ベクトルUB)を打ち消す技術(例えば、特許文献1、特許文献2参照)では、高速回転するタイヤホイールアッセンブリ151の振動等を確実に低減することができない。
したがって、高速ユニフォミティが低減するようにタイヤホイールアッセンブリを調整することができれば、高速回転するタイヤホイールアッセンブリの振動等を確実に低減することができる。
しかしながら、高速でタイヤホイールアッセンブリ151が回転する場合には、RFVに加えてTFV等の力の偏差も考慮しなければ、確実にタイヤホイールアッセンブリ151の振動等を低減することができない。つまり、バランスウエイトWでマスアンバランス(ベクトルUB)を打ち消す技術(例えば、特許文献1、特許文献2参照)では、高速回転するタイヤホイールアッセンブリ151の振動等を確実に低減することができない。
したがって、高速ユニフォミティが低減するようにタイヤホイールアッセンブリを調整することができれば、高速回転するタイヤホイールアッセンブリの振動等を確実に低減することができる。
そこで、本発明者らは、タイヤホイールアッセンブリに取り付けるバランスウエイトの質量及び取付け位相を調節することによって、高速ユニフォミティを低減できることを見出して、次のような高速ユニフォミティ調整方法を先に提案している(特願2010−122194号(未公開))。参照する図11(a)は、バランスウエイトを使用したタイヤホイールアッセンブリの高速ユニフォミティ調整方法(未公開)の説明図である。
この高速ユニフォミティ調整方法は、図11(a)に示すように、高速ユニフォミティのベクトル(ベクトルRH1及びベクトルTH1)と、バランスウエイトWの遠心力のベクトル(ベクトルCF)との和で示されるベクトルの大きさが、高速ユニフォミティのベクトルの大きさ(ベクトルRH1及びベクトルTH1)よりも低減するように、バランスウエイトWを位相δとなる位置に取り付けるものである。
つまり、図11(a)に示す高速ユニフォミティ調整を施したタイヤホイールアッセンブリ101は、図11(b)に示すマスアンバランス(ベクトルUB)を低減するようにバランスウエイトWを取り付けたタイヤホイールアッセンブリ151と異なって、高速ユニフォミティ(ベクトルRH1及びベクトルTH1)を低減するようにバランスウエイトWを取り付けた構成となっている。その結果、図11(a)に示すタイヤホイールアッセンブリ101は、前記したように、図11(b)に示すタイヤホイールアッセンブリ151よりも、高速回転での振動等を確実に低減することができる。
しかしながら、タイヤホイールアッセンブリ101(図11(a)参照)は、取り付けられたバランスウエイトWによってその重量が増加する。したがって、昨今の車両の低燃費化及び低環境負荷化の更なる要請を勘案すると、タイヤホイールアッセンブリ101の重量を増加させない高速ユニフォミティの低減技術が望まれる。
つまり、図11(a)に示す高速ユニフォミティ調整を施したタイヤホイールアッセンブリ101は、図11(b)に示すマスアンバランス(ベクトルUB)を低減するようにバランスウエイトWを取り付けたタイヤホイールアッセンブリ151と異なって、高速ユニフォミティ(ベクトルRH1及びベクトルTH1)を低減するようにバランスウエイトWを取り付けた構成となっている。その結果、図11(a)に示すタイヤホイールアッセンブリ101は、前記したように、図11(b)に示すタイヤホイールアッセンブリ151よりも、高速回転での振動等を確実に低減することができる。
しかしながら、タイヤホイールアッセンブリ101(図11(a)参照)は、取り付けられたバランスウエイトWによってその重量が増加する。したがって、昨今の車両の低燃費化及び低環境負荷化の更なる要請を勘案すると、タイヤホイールアッセンブリ101の重量を増加させない高速ユニフォミティの低減技術が望まれる。
本発明の課題は、タイヤホイールアッセンブリの重量を増加させることなくタイヤホイールアッセンブリの高速ユニフォミティを低減できる高速ユニフォミティ調整システム、高速ユニフォミティ調整方法、及び高速ユニフォミティ調整を施したタイヤホイールアッセンブリとハブディスクアッセンブリとの組立体を提供することにある。
前記課題を解決した本発明のタイヤホイールアッセンブリの高速ユニフォミティ調整システムは、タイヤホイールアッセンブリを、ホイールハブとブレーキディスクとからなるハブディスクアッセンブリに取り付けるときの、前記ハブディスクアッセンブリの重量アンバランスの重点位相に合致する前記タイヤホイールアッセンブリの位相を変数θに設定する工程と、前記タイヤホイールアッセンブリを前記ハブディスクアッセンブリに取り付けたときに、推定又は計測した前記タイヤホイールアッセンブリの高速ユニフォミティのベクトルと、前記ハブディスクアッセンブリの重量アンバランスの前記重点位相に生じる遠心力のベクトルとの和で示されるベクトルの大きさが、推定又は計測した前記高速ユニフォミティのベクトルの大きさよりも低減するように前記変数θの値を演算する工程と、を実行する演算装置を備えることを特徴とする。
この高速ユニフォミティ調整システムによれば、推定又は計測した高速ユニフォミティのベクトルと、ハブディスクアッセンブリの重点位相における重量アンバランスに基づく遠心力のベクトルとの和で示されるベクトルの大きさが、推定又は計測した高速ユニフォミティのベクトルの大きさよりも低減する位相θ(演算された変数θの値)に基づいて位相合わせされて、ハブディスクアッセンブリにタイヤホイールアッセンブリが取り付けられる。
したがって、このハブディスクアッセンブリに対して、前記位相θ(演算された変数θの値)に基づいて位相合わせされて取り付けられたタイヤホイールアッセンブリの高速ユニフォミティは、ハブディスクアッセンブリの重点位相における重量アンバランスに基づく遠心力によって打ち消されて低減される。
したがって、このハブディスクアッセンブリに対して、前記位相θ(演算された変数θの値)に基づいて位相合わせされて取り付けられたタイヤホイールアッセンブリの高速ユニフォミティは、ハブディスクアッセンブリの重点位相における重量アンバランスに基づく遠心力によって打ち消されて低減される。
また、この高速ユニフォミティ調整システムにおいては、前記高速ユニフォミティは、推定又は計測した高速RFVの1次成分(RH1)及び推定又は計測した高速TFVの1次成分(TH1)であり、前記変数θの値を演算する工程では、下記式(1)で示される評価関数Jのθの値を求める構成とするのがよい。
また、以上のような高速ユニフォミティ調整システムによれば、ホイールハブとブレーキディスクとからなるハブディスクアッセンブリの重量アンバランスの重点質量及び重点位相を計測する工程と、前記ハブディスクアッセンブリに取り付けられるタイヤホイールアッセンブリの高速ユニフォミティを推定又は計測する工程と、推定又は計測した前記タイヤホイールアッセンブリの高速ユニフォミティのベクトルと、前記ハブディスクアッセンブリの重量アンバランスの重点位相に生じる遠心力のベクトルとの和で示されるベクトルの大きさが、推定又は計測した前記タイヤホイールアッセンブリの高速ユニフォミティのベクトルの大きさよりも低減するように、前記ハブディスクアッセンブリと前記タイヤホイールアッセンブリとが位相合わせされた状態で前記タイヤホイールアッセンブリを前記ハブディスクアッセンブリに取り付ける工程と、を有することを特徴とするタイヤホイールアッセンブリの高速ユニフォミティ調整方法を提供することができる。
また、この高速ユニフォミティ調整方法によれば、ホイールハブとブレーキディスクとからなるハブディスクアッセンブリと、これに取り付けられるタイヤホイールアッセンブリとで構成される組立体であって、推定又は計測した前記タイヤホイールアッセンブリの高速ユニフォミティのベクトルと、前記ハブディスクアッセンブリの重量アンバランスの重点位相に生じる遠心力のベクトルとの和で示されるベクトルの大きさが、推定又は計測した前記タイヤホイールアッセンブリの高速ユニフォミティのベクトルの大きさよりも低減するように、前記ハブディスクアッセンブリと前記タイヤホイールアッセンブリとが位相合わせされた状態で取り付けられていることを特徴とするタイヤホイールアッセンブリとハブディスクアッセンブリとの組立体を提供することができる。
本発明によれば、タイヤホイールアッセンブリの重量を増加させることなくタイヤホイールアッセンブリの高速ユニフォミティを低減できる高速ユニフォミティ調整システム、高速ユニフォミティ調整方法、及び高速ユニフォミティ調整を施したタイヤホイールアッセンブリとハブディスクアッセンブリとの組立体を提供することができる。
以下に、本発明の実施形態に係るタイヤホイールアッセンブリの高速ユニフォミティ調整システム、高速ユニフォミティ調整方法、及び高速ユニフォミティ調整を施したタイヤホイールアッセンブリとハブディスクアッセンブリとの組立体について適宜図面を参照しながら詳細に説明する。ここでは、組立体、高速ユニフォミティ調整システム、及び高速ユニフォミティ調整方法の順番で説明する。なお、以下の説明における前後上下左右の方向については、車両の前後上下左右に一致させた、図1に示す前後上下左右の方向を基準とする。
(組立体)
図1に示すように、本実施形態に係る組立体10は、ハブディスクアッセンブリ4の重点位相を示すマーキング60を目印に、ハブディスクアッセンブリ4に対してタイヤホイールアッセンブリ1を後記する位相合わせによって取り付けたものである。図1は、車両の前後左右の4箇所にそれぞれ配置される組立体10のうち、左側前方に配置される組立体10を左斜め前方から見下ろした様子を示している。
図1中、黒丸印で示すマーキング60は、ハブディスクアッセンブリ4の重点が存在する位相を示すものであって、重点が存在するハブディスクアッセンブリ4の半径方向の位置を示すものではない。したがって、マーキング60の位置は、重点の位置と必ずしも一致しない(重ならない)。ちなみに、マーキング60が付される重点位相は、後記する重点位相検出装置22(図4参照)によって計測される。
なお、図1中、符号8は、ボルト挿通穴H3に挿通されたスタッドボルト7に締結するナットであり、符号34は、ナックルであり、符号35は、ブレーキキャリパである。
図1に示すように、本実施形態に係る組立体10は、ハブディスクアッセンブリ4の重点位相を示すマーキング60を目印に、ハブディスクアッセンブリ4に対してタイヤホイールアッセンブリ1を後記する位相合わせによって取り付けたものである。図1は、車両の前後左右の4箇所にそれぞれ配置される組立体10のうち、左側前方に配置される組立体10を左斜め前方から見下ろした様子を示している。
図1中、黒丸印で示すマーキング60は、ハブディスクアッセンブリ4の重点が存在する位相を示すものであって、重点が存在するハブディスクアッセンブリ4の半径方向の位置を示すものではない。したがって、マーキング60の位置は、重点の位置と必ずしも一致しない(重ならない)。ちなみに、マーキング60が付される重点位相は、後記する重点位相検出装置22(図4参照)によって計測される。
なお、図1中、符号8は、ボルト挿通穴H3に挿通されたスタッドボルト7に締結するナットであり、符号34は、ナックルであり、符号35は、ブレーキキャリパである。
ハブディスクアッセンブリ4は、図2に示すように、ホイールハブ5と、ブレーキディスク6と、スタッドボルト7とを備えて構成されている。
ホイールハブ5は、軸筒部51と、この軸筒部51の車幅方向外側寄り(図2の右側寄り)に形成されるフランジ部52とで主に構成されている。
軸筒部51は、その内側にセレーション接合するアクスル31が配置され、アクスル31の車幅方向外側に設けられたねじ部に螺合するスピンドルナット32でアクスル31に取り付けられている。また、軸筒部51は、軸受33を介して回転自在にナックル34に支持されている。
フランジ部52は、軸筒部51の径方向に張り出した円盤状の部材であり、フランジ部52の周方向には、回転軸を中心とする円上で等間隔に並ぶように複数のボルト挿通穴H1が形成されている。ちなみに、本実施形態でのボルト挿通穴H1の数は、このボルト挿通穴H1に挿通されることとなるスタッドボルト7(図1参照)の数に合わせて5つである。
軸筒部51は、その内側にセレーション接合するアクスル31が配置され、アクスル31の車幅方向外側に設けられたねじ部に螺合するスピンドルナット32でアクスル31に取り付けられている。また、軸筒部51は、軸受33を介して回転自在にナックル34に支持されている。
フランジ部52は、軸筒部51の径方向に張り出した円盤状の部材であり、フランジ部52の周方向には、回転軸を中心とする円上で等間隔に並ぶように複数のボルト挿通穴H1が形成されている。ちなみに、本実施形態でのボルト挿通穴H1の数は、このボルト挿通穴H1に挿通されることとなるスタッドボルト7(図1参照)の数に合わせて5つである。
図2に示すブレーキディスク6は、円盤形状を呈しており、軸方向の断面視で薄いハット形状を有している。このブレーキディスク6は、ハット形状の鍔部に対応するロータ部61と、ハット形状の凸部に対応する締結部62とで構成されている。
ロータ部61には、図1に示すブレーキキャリパ35のブレーキパッド(図示省略)が車両の制動時に押圧されることとなる。
図2に示すように、締結部62の、前記フランジ部52との対向面は、平坦になっており、この締結部62には、車幅方向内側(図2の左側)から前記したフランジ部52が当接している。また、締結部62には、フランジ部52のボルト挿通穴H1と対応する位置に、ボルト挿通穴H2が形成されている。そして、締結部62の中央部には、軸筒部51の端部が挿通される開口63が形成されており、この開口63には、スピンドルナット32が臨んでいる。
ロータ部61には、図1に示すブレーキキャリパ35のブレーキパッド(図示省略)が車両の制動時に押圧されることとなる。
図2に示すように、締結部62の、前記フランジ部52との対向面は、平坦になっており、この締結部62には、車幅方向内側(図2の左側)から前記したフランジ部52が当接している。また、締結部62には、フランジ部52のボルト挿通穴H1と対応する位置に、ボルト挿通穴H2が形成されている。そして、締結部62の中央部には、軸筒部51の端部が挿通される開口63が形成されており、この開口63には、スピンドルナット32が臨んでいる。
スタッドボルト7は、図2に示すように、車幅方向内側(図2の左側)からフランジ部52のボルト挿通穴H1及び締結部62のボルト挿通穴H2に挿通され、スタッドボルト7のねじ部71は、ブレーキディスク6の締結部62から車幅方向外側(図2の左側)に向かって突出している。そして、5つのボルト挿通穴H1(ボルト挿通穴H2)のそれぞれに挿通されたスタッドボルト7は、図1に示すように、ハブディスクアッセンブリ4の回転軸を中心として、周方向に等間隔(72deg間隔)に並ぶこととなる。なお、本発明におけるスタッドボルト7の数については特に制限はない。
図1に示すように、タイヤホイールアッセンブリ1は、ホイール2と、この周囲に取り付けられたトロイド形状の空気入りタイヤ3とを備えている。
ホイール2には、ハブディスクアッセンブリ4の5つのスタッドボルト7の位置に対応するように、5つのボルト挿通穴H3が形成されている。そして、本実施形態に係る組立体10は、タイヤホイールアッセンブリ1のボルト挿通穴H3にハブディスクアッセンブリ4のスタッドボルト7を挿通した後に、スタッドボルト7にナット8を螺合させて締結することによって構成されている。
ホイール2には、ハブディスクアッセンブリ4の5つのスタッドボルト7の位置に対応するように、5つのボルト挿通穴H3が形成されている。そして、本実施形態に係る組立体10は、タイヤホイールアッセンブリ1のボルト挿通穴H3にハブディスクアッセンブリ4のスタッドボルト7を挿通した後に、スタッドボルト7にナット8を螺合させて締結することによって構成されている。
このような組立体10は、推定又は計測したタイヤホイールアッセンブリ1の高速ユニフォミティのベクトルと、ハブディスクアッセンブリ4の重量アンバランスの重点位相に生じる遠心力のベクトルとの和で示されるベクトルの大きさ(ベクトルの絶対値)が、推定又は計測したタイヤホイールアッセンブリ1の高速ユニフォミティのベクトルの大きさよりも低減するように、ハブディスクアッセンブリ4とタイヤホイールアッセンブリ1とが位相合わせされた状態で取り付けられたものである。
更に詳しく説明すると、組立体10は、図3に示すように、タイヤホイールアッセンブリ1の高速ユニフォミティとしての半径方向に発生する力の偏差(RFV、Radial Force Variation)における一次成分(ベクトルRH1)と、接線方向に発生する力の偏差(TFV、Tangential Force Variation)における一次成分(ベクトルTH1)との評価関数(後記する式(1)参照)における「J」が最小となるように、重量アンバランス、つまり、質量mの重点9を有するハブディスクアッセンブリ4に対して、タイヤホイールアッセンブリ1を位相θ(以下、「取付け位相θ」ということがある)で取り付けたものである。ちなみに、本実施形態での取付け位相θは、基準位相θS(例えば、0deg)から反時計回りに開く角度で規定している。
図3中、高速RFVの一次成分RH1は、Radial Harmonic 1stを略記したもので、高速TFVの一次成分TH1は、Tangential Harmonic 1stを略記したものである。
また、前記した「一次成分」は、タイヤホイールアッセンブリ1の1回転当り1サイクルの周波数を有するフーリエ方程式の第1調波成分と同義である(以下に同じ)。
図3中、高速RFVの一次成分RH1は、Radial Harmonic 1stを略記したもので、高速TFVの一次成分TH1は、Tangential Harmonic 1stを略記したものである。
また、前記した「一次成分」は、タイヤホイールアッセンブリ1の1回転当り1サイクルの周波数を有するフーリエ方程式の第1調波成分と同義である(以下に同じ)。
また、図3に示す重点9は、後記する重点位相検出装置22(図4参照)によって、前記した重点位相における、ハブディスクアッセンブリ4の半径(r)に等しい位置に存する質量mの質点として計測される。以下、この質量mは、重点質量ということがある。
また、図3においては、ベクトルRH1の方向(以下、位相αということがある)及び大きさ、ベクトルTH1の方向(以下、位相βということがある)及び大きさ、並びに重点9に生じる遠心力(ベクトルmrω2)の方向(重点位相)及び大きさは、現実のものを図示したものではなく、これらは、次に説明する高速ユニフォミティ調整システム11によって決定される。ちなみに、前記した位相α、位相β及び重点位相は、基準位相θS(例えば、0deg)から反時計回りに開く角度で規定することとなる。
また、図3においては、ベクトルRH1の方向(以下、位相αということがある)及び大きさ、ベクトルTH1の方向(以下、位相βということがある)及び大きさ、並びに重点9に生じる遠心力(ベクトルmrω2)の方向(重点位相)及び大きさは、現実のものを図示したものではなく、これらは、次に説明する高速ユニフォミティ調整システム11によって決定される。ちなみに、前記した位相α、位相β及び重点位相は、基準位相θS(例えば、0deg)から反時計回りに開く角度で規定することとなる。
(高速ユニフォミティ調整システム)
図4に示すように、本実施形態に係る高速ユニフォミティ調整システム11は、高速ユニフォミティ検出装置23と、重点位相検出装置22と、演算装置21とで構成されている。
図4に示すように、本実施形態に係る高速ユニフォミティ調整システム11は、高速ユニフォミティ検出装置23と、重点位相検出装置22と、演算装置21とで構成されている。
<高速ユニフォミティ検出装置>
高速ユニフォミティ検出装置23は、高速ユニフォミティとしての高速RH1及び高速TH1を出力する。具体的には、前記したベクトルRH1の位相α及び大きさ、並びにベクトルTH1の位相β及び大きさを出力する。この高速ユニフォミティ検出装置23が出力する高速ユニフォミティとしては、計測値(高速RH1,高速TH1)及び推定値(推定高速RH1,推定高速TH1)のいずれをも使用することができる。
計測した高速ユニフォミティ(計測値)を出力する高速ユニフォミティ検出装置23は、高速ユニフォミティマシンで構成することができる。
高速ユニフォミティ検出装置23は、高速ユニフォミティとしての高速RH1及び高速TH1を出力する。具体的には、前記したベクトルRH1の位相α及び大きさ、並びにベクトルTH1の位相β及び大きさを出力する。この高速ユニフォミティ検出装置23が出力する高速ユニフォミティとしては、計測値(高速RH1,高速TH1)及び推定値(推定高速RH1,推定高速TH1)のいずれをも使用することができる。
計測した高速ユニフォミティ(計測値)を出力する高速ユニフォミティ検出装置23は、高速ユニフォミティマシンで構成することができる。
本実施形態での高速ユニフォミティマシンにおける「高速」の用語は、後記する60rpm程度の回転速度のユニフォミティを計測するものよりも、高速の回転速度のユニフォミティを計測するものを意味する。更に詳しくは、前記したユニフォミティのうち、TFV(Tangential Force Variation)を無視できる程度の「低速」に対して、TFVを考慮しなければならない回転速度を意味する。
この高速ユニフォミティマシンは、タイヤに係る技術分野においては、「高速ユニフォミティマシン」の名称で周知の計測装置であり、本実施形態での高速ユニフォミティマシンは、振動等を低減しようとするタイヤホイールアッセンブリ1の目標の回転速度帯域(望ましくは1000rpm以上)における高速ユニフォミティを計測できるものを想定している。
なお、本実施形態での高速ユニフォミティマシンとしては、例えば、HSU−1064(アクロンスタンダード社製)、100D26−PH(神戸製鋼社製)等の市販品を使用することができる。
なお、本実施形態での高速ユニフォミティマシンとしては、例えば、HSU−1064(アクロンスタンダード社製)、100D26−PH(神戸製鋼社製)等の市販品を使用することができる。
ところで、高速ユニフォミティマシンは、60rpm程度の回転速度の低速ユニフォミティを計測する低速ユニフォミティマシンと異なって、規模が大きく一般的ではない。また、高速ユニフォミティの計測には長時間を要する。
これに対して、本実施形態での高速ユニフォミティ検出装置23としては、比較的短時間で計測できる低速ユニフォミティに基づいて推定した高速ユニフォミティ(推定値)を出力する装置を使用することができる。次に参照する図5は、高速ユニフォミティの推定値を出力する高速ユニフォミティ検出装置の構成説明図である。
これに対して、本実施形態での高速ユニフォミティ検出装置23としては、比較的短時間で計測できる低速ユニフォミティに基づいて推定した高速ユニフォミティ(推定値)を出力する装置を使用することができる。次に参照する図5は、高速ユニフォミティの推定値を出力する高速ユニフォミティ検出装置の構成説明図である。
図5に示す高速ユニフォミティ検出装置23aは、低速ユニフォミティに基づいて高速ユニフォミティを推定する際に使用する伝達関数を予め求めておき、この伝達関数と、実際に計測したタイヤホイールアッセンブリ1の低速ユニフォミティとに基づいて高速ユニフォミティの推定値を演算し、出力するように構成されている。
この高速ユニフォミティ検出装置23aは、図5に示すように、高速ユニフォミティマシン12と、低速ユニフォミティマシン13と、バランサ20と、演算部24とを備えている。
高速ユニフォミティマシン12は、前記した高速ユニフォミティマシンと同様に構成されたものであって、「タイヤホイールアッセンブリ1のサンプル」の高速ユニフォミティの計測に使用される。
ここでの「タイヤホイールアッセンブリ1のサンプル」とは、伝達関数の決定に使用するものであって、高速ユニフォミティ検出装置23aを使用した高速ユニフォミティの推定に供せられる「タイヤホイールアッセンブリ1」と同じ構造を有するものである。この「タイヤホイールアッセンブリ1のサンプル」は、高速ユニフォミティの推定に供せられる複数の「タイヤホイールアッセンブリ1」の中から抽出され、「タイヤホイールアッセンブリ1」と、「タイヤホイールアッセンブリ1のサンプル」とは、同じ製造ロットに属するもの同士であることが望ましい。
ここでの「タイヤホイールアッセンブリ1のサンプル」とは、伝達関数の決定に使用するものであって、高速ユニフォミティ検出装置23aを使用した高速ユニフォミティの推定に供せられる「タイヤホイールアッセンブリ1」と同じ構造を有するものである。この「タイヤホイールアッセンブリ1のサンプル」は、高速ユニフォミティの推定に供せられる複数の「タイヤホイールアッセンブリ1」の中から抽出され、「タイヤホイールアッセンブリ1」と、「タイヤホイールアッセンブリ1のサンプル」とは、同じ製造ロットに属するもの同士であることが望ましい。
この高速ユニフォミティマシン12は、前記したように、回転速度が60rpm程度の回転速度におけるユニフォミティを計測する低速ユニフォミティマシン13と異なって、ハイウェイスピードに相当する回転速度におけるユニフォミティを計測することができる。そして、この高速ユニフォミティマシン12は、目標の高速の回転速度で回転する「タイヤホイールアッセンブリ1のサンプル」について、高速RH1及び高速TH1を計測して出力する。
低速ユニフォミティマシン13は、低速で回転するタイヤホイールアッセンブリ1のユニフォミティ(低速RH1)と、タイヤホイールアッセンブリ1の瞬間的な半径の1次成分(低速r1)とを計測する。次に参照する図6は、低速ユニフォミティマシンの構成説明図である。
この低速ユニフォミティマシン13は、図6に示すように、タイヤホイールアッセンブリ1を低速で回転させる駆動モータ15と、回転するタイヤホイールアッセンブリ1に接触して回転すると共に、タイヤホイールアッセンブリ1に所定の負荷を掛けるドラム(ロードホイール)14と、ドラム14に設けられて、タイヤホイールアッセンブリ1の半径方向の力を検出するセンサ16aと、ドラム14に設けられて、回転するドラム14の角速度を検出するセンサ16bと、タイヤホイールアッセンブリ1のタイヤ3のトレッド部に対向するように設けられて、回転するタイヤホイールアッセンブリ1の瞬間的な半径r1を計測するセンサ16cと、各センサ16a,16b,16cからの信号を入力してこれを信号電流(又は信号電圧)に調整して出力する電気信号調整器17a,17bと、電気信号調整器17a,17bから入力した信号電流(又は信号電圧)に基づいて、低速RH1及び低速r1を演算して出力するコンピュータ18とを備えて構成することができる。
また、この低速ユニフォミティマシン13は、図示しないが、駆動モータ15で回転するタイヤホイールアッセンブリ1の角速度を検出するセンサを更に備えている。このセンサとしては、例えば図6に示すタイヤ3に設けられたゼロ基準マーク19を光学的に読み取り可能な光学センサが望ましい。
なお、図6中、符号2は、タイヤホイールアッセンブリ1のホイールである。
なお、図6中、符号2は、タイヤホイールアッセンブリ1のホイールである。
図5に示すバランサ20は、タイヤホイールアッセンブリ1のアンバランスUBを計測し、出力するものである。ちなみに、このアンバランスUBは、アンバランスUBの大きさ(例えば、図11(b)に示すベクトルUBの絶対値)と、方向(例えば、図11(b)に示すベクトルUBの位相)として出力される。
このバランサ20としては、公知のものを使用することができ、少なくとも静的アンバランスを計測することができれば使用することができるが、動的アンバランスを合わせて計測できるものをも使用することができる。
このバランサ20でアンバランスUBを計測する際のタイヤホイールアッセンブリ1の回転速度は、300rpm以上とするのが望ましく、500rpm以上とするのが更に望ましい。
このバランサ20でアンバランスUBを計測する際のタイヤホイールアッセンブリ1の回転速度は、300rpm以上とするのが望ましく、500rpm以上とするのが更に望ましい。
本実施形態でのバランサ20には、バランステスタ、アンバランステスタ、スピンバランスマシン、バブルバランステスタ等と称されるものも含まれる。
図5に示す演算部24は、高速ユニフォミティマシン12が出力した「タイヤホイールアッセンブリ1のサンプル」の高速RH1及び高速TH1、低速ユニフォミティマシン13が出力した「タイヤホイールアッセンブリ1のサンプル」の低速RH1及び低速r1、並びにバランサ20が出力した「タイヤホイールアッセンブリ1のサンプル」のアンバランスUBに基づいて、後記する工程により伝達関数を演算するように構成されている。また、演算部24は、図示しない記憶手段を備えており、この記憶手段は、演算した伝達関数を格納するように構成されている。
次に、図5に示す高速ユニフォミティ検出装置23aの動作について説明する。
高速ユニフォミティ検出装置23aでは、まず、低速ユニフォミティと高速ユニフォミティとを関係付ける伝達関数が求められる。
高速ユニフォミティマシン12によって「タイヤホイールアッセンブリ1のサンプル」の前記した高速TH1が計測され、低速ユニフォミティマシン13によって「タイヤホイールアッセンブリ1のサンプル」の前記した低速RH1及び低速r1が計測され、バランサ20によって「タイヤホイールアッセンブリ1のサンプル」の前記したアンバランスUBが計測される。
高速ユニフォミティ検出装置23aでは、まず、低速ユニフォミティと高速ユニフォミティとを関係付ける伝達関数が求められる。
高速ユニフォミティマシン12によって「タイヤホイールアッセンブリ1のサンプル」の前記した高速TH1が計測され、低速ユニフォミティマシン13によって「タイヤホイールアッセンブリ1のサンプル」の前記した低速RH1及び低速r1が計測され、バランサ20によって「タイヤホイールアッセンブリ1のサンプル」の前記したアンバランスUBが計測される。
そして、高速ユニフォミティ検出装置23aにおいては、演算部24によって、伝達関数Hを含む次式(2)が導かれる。
Fx high=Hxz・Fz low+Hxr・r1+Hxb・UB・・・・・式(2)
但し、前記式(2)中、Fx highは、「タイヤホイールアッセンブリ1のサンプル」について計測した高速TH1であり、Fz lowは、「タイヤホイールアッセンブリ1のサンプル」について計測し低速RH1であり、r1及びUBは、前記と同義であり、Hxzは、「タイヤホイールアッセンブリ1のサンプル」についての高速TH1と低速RH1との間の伝達関数であり、Hxrは、「タイヤホイールアッセンブリ1のサンプル」についての高速TH1とr1との間の伝達関数であり、Hxbは、「タイヤホイールアッセンブリ1のサンプル」についての高速TH1とアンバランスUBとの間の伝達関数である。
但し、前記式(2)中、Fx highは、「タイヤホイールアッセンブリ1のサンプル」について計測した高速TH1であり、Fz lowは、「タイヤホイールアッセンブリ1のサンプル」について計測し低速RH1であり、r1及びUBは、前記と同義であり、Hxzは、「タイヤホイールアッセンブリ1のサンプル」についての高速TH1と低速RH1との間の伝達関数であり、Hxrは、「タイヤホイールアッセンブリ1のサンプル」についての高速TH1とr1との間の伝達関数であり、Hxbは、「タイヤホイールアッセンブリ1のサンプル」についての高速TH1とアンバランスUBとの間の伝達関数である。
ちなみに、伝達関数Hの計算方法としては、公知の計算例(例えば、特許文献3参照)を使用することができる。その一例を示すと、例えば、M個の「タイヤホイールアッセンブリ1のサンプル」について計測を行って、Fx、Fz、r1及びUBを求めた場合に、それらの複素共役を乗じた、次式(3)、次式(4)及び次式(5)を求める。
Fxm・F* zm=Hxz・Fzm・F* zm+Hxr・r1m・F* zm+Hxb・UB・F* zm
・・・・・式(3)
・・・・・式(3)
Fxm・r1* m=Hxz・Fzm・r1* m+Hxr・r1m・r1* m+Hxb・UB・r1* m
・・・・・式(4)
・・・・・式(4)
Fxm・UB* m=Hxz・Fzm・UB* m+Hxr・r1m・UB* m+Hxb・UB・UB* m
・・・・・式(5)
但し、式(3)から式(5)における添付文字mは、M個の「タイヤホイールアッセンブリ1のサンプル」のうち、m番目の「タイヤホイールアッセンブリ1のサンプル」に対応するものを意味する。
・・・・・式(5)
但し、式(3)から式(5)における添付文字mは、M個の「タイヤホイールアッセンブリ1のサンプル」のうち、m番目の「タイヤホイールアッセンブリ1のサンプル」に対応するものを意味する。
次いで、計測された全ての「タイヤホイールアッセンブリ1のサンプル」m個についてFx、Fz、r1及びUBを合計し、そして計測した全ての「タイヤホイールアッセンブリ1のサンプル」にまたがる平均化を行うことで、次式(6)、次式(7)及び次式(8)を求める。
Cxz=Hxz・Czz+Hxr・Crz+Hxb・Cbz・・・・・式(6)
Cxr=Hxz・Czr+Hxr・Crr+Hxb・Cbr・・・・・式(7)
Cxb=Hxz・Czb+Hxr・Crb+Hxb・Cbb・・・・・式(8)
そして、これらの式(6)、式(7)及び式(8)において、Cijに対する相互スペクトル関数を次式(9)で算出する。
但し、式(9)中、Fi及びFjは、計測されたTH1及びRH1であり、F*は複素共役を示し、M及びmは、前記と同義である。
その結果、前記式(6)、前記式(7)及び前記式(8)の伝達関数Hに関する解として、次式(10)で示される行列式を得ることができる。
その結果、前記式(6)、前記式(7)及び前記式(8)の伝達関数Hに関する解として、次式(10)で示される行列式を得ることができる。
また、図5に示す高速ユニフォミティ検出装置23aにおいては、演算部24によって、伝達関数Hを含む次式(11)が導かれる。
Fz high=Hzz・Fz low+HZb・UB・・・・・式(11)
但し、前記式(11)中、Fz highは、「タイヤホイールアッセンブリ1のサンプル」について計測した高速RH1であり、Hzzは、「タイヤホイールアッセンブリ1のサンプル」についての高速RH1と低速RH1との間の伝達関数であり、HZbは、「タイヤホイールアッセンブリ1のサンプル」についての高速RH1とUBとの伝達関数であり、Fz low及びUBは、前記と同義である。
但し、前記式(11)中、Fz highは、「タイヤホイールアッセンブリ1のサンプル」について計測した高速RH1であり、Hzzは、「タイヤホイールアッセンブリ1のサンプル」についての高速RH1と低速RH1との間の伝達関数であり、HZbは、「タイヤホイールアッセンブリ1のサンプル」についての高速RH1とUBとの伝達関数であり、Fz low及びUBは、前記と同義である。
ちなみに、式(11)中の伝達関数Hは、前記式(2)から次式(10)で示される行列式を求めたのと同様の手法で求めることができる。
そして、前記式(2)及び前記式(11)の伝達関数Hは、前記したように、演算部24の図示しない記憶手段に格納される。
そして、前記式(2)及び前記式(11)の伝達関数Hは、前記したように、演算部24の図示しない記憶手段に格納される。
次に、この高速ユニフォミティ検出装置23aにおいては、低速ユニフォミティマシン13が、高速ユニフォミティの推定の対象となる「タイヤホイールアッセンブリ1」の低速RH1と、「タイヤホイールアッセンブリ1」の瞬間的な半径の1次成分(低速r1)とを計測して出力する。また、図5に示すバランサ20は、高速ユニフォミティの推定の対象となる「タイヤホイールアッセンブリ1」のアンバランスUBを計測して出力する。
次に、演算部24は、計測した低速RH1、低速r1及びアンバランスUB、並びに図示しない記憶手段に格納した伝達関数に基づいて、「タイヤホイールアッセンブリ1」の高速RH1及び高速TH1を推定する。
ちなみに、演算部24は、前記式(2)のFx highを演算することで高速RH1を推定し、前記式(11)のFz highを演算することで高速TH1を推定する。そして、図5に示すように、演算部24は、推定高速RH1及び推定高速TH1を出力する。
ちなみに、演算部24は、前記式(2)のFx highを演算することで高速RH1を推定し、前記式(11)のFz highを演算することで高速TH1を推定する。そして、図5に示すように、演算部24は、推定高速RH1及び推定高速TH1を出力する。
<重点位相検出装置>
図4に示す重点位相検出装置22は、前記したように、図3に示すハブディスクアッセンブリ4の重点9の質量(重点質量)及び重点9の位相(重点位相)を計測するものである。ちなみに、ハブディスクアッセンブリ4は、前記したように、ホイールハブ5と、ブレーキディスク6と、スタッドボルト7とを相互に組み付けたものであり、図2に示す軸受33、アクスル31、及びスピンドルナット32はハブディスクアッセンブリ4に含まれていない。
図4に示す重点位相検出装置22は、前記したように、図3に示すハブディスクアッセンブリ4の重点9の質量(重点質量)及び重点9の位相(重点位相)を計測するものである。ちなみに、ハブディスクアッセンブリ4は、前記したように、ホイールハブ5と、ブレーキディスク6と、スタッドボルト7とを相互に組み付けたものであり、図2に示す軸受33、アクスル31、及びスピンドルナット32はハブディスクアッセンブリ4に含まれていない。
重点位相検出装置22としては、ハブディスクアッセンブリ4のバランスを計測する周知の構造のバランス計測機を使用することができ、ハブディスクアッセンブリ4の回転軸を鉛直方向に一致させてホイールハブ5の軸筒部51(図2参照)をチャックして回転させる回転駆動部(図示省略)と、所定の回転速度で回転するハブディスクアッセンブリ4のバランスを測定する測定部(図示省略)とを備えたものが挙げられる。
図4に示すように、重点位相検出装置22で計測された重点質量は、演算装置21に出力される。なお、この重点質量は、前記したように、ハブディスクアッセンブリ4の半径(r)の位置の重点質量として計測されている。
また、重点位相検出装置22で計測された重点位相は、その位置がユーザーに視認可能なように、ブレーキディスク6にマーキングすることができる。ちなみに、図1では、黒丸印でマーキング60として描かれているが、マーキングはこれに限定されるものではなく、マーキングの形状やマーキングを施すブレーキディスク6の半径位置は、適宜に設定することができる。
そして、ユーザーは、前記したように、このマーキング60を目印に、ハブディスクアッセンブリ4に対してタイヤホイールアッセンブリ1を位相合わせすることができる。
また、重点位相検出装置22で計測された重点位相は、その位置がユーザーに視認可能なように、ブレーキディスク6にマーキングすることができる。ちなみに、図1では、黒丸印でマーキング60として描かれているが、マーキングはこれに限定されるものではなく、マーキングの形状やマーキングを施すブレーキディスク6の半径位置は、適宜に設定することができる。
そして、ユーザーは、前記したように、このマーキング60を目印に、ハブディスクアッセンブリ4に対してタイヤホイールアッセンブリ1を位相合わせすることができる。
<演算装置>
図4に示すように、演算装置21は、高速ユニフォミティ検出装置23が出力した、推定又は計測した高速ユニフォミティ(推定高速RH1及び推定高速TH1、又は高速RH1及び高速TH1)と、重点位相検出装置22が出力した重点質量とに基づいて後記する工程を実行して、推定又は計測した高速ユニフォミティが低減するハブディスクアッセンブリ4に対するタイヤホイールアッセンブリ1の取付け位相θを演算するように構成されている。具体的には、図3に示すベクトルRH1と、ベクトルTH1との評価関数(後記する式(1)参照)における「J」が最小となるように、重量アンバランス(重点質量)を有するハブディスクアッセンブリ4に対するタイヤホイールアッセンブリ1の取付け位相θを、後記する工程を実行して演算するように構成されている。
図4に示すように、演算装置21は、高速ユニフォミティ検出装置23が出力した、推定又は計測した高速ユニフォミティ(推定高速RH1及び推定高速TH1、又は高速RH1及び高速TH1)と、重点位相検出装置22が出力した重点質量とに基づいて後記する工程を実行して、推定又は計測した高速ユニフォミティが低減するハブディスクアッセンブリ4に対するタイヤホイールアッセンブリ1の取付け位相θを演算するように構成されている。具体的には、図3に示すベクトルRH1と、ベクトルTH1との評価関数(後記する式(1)参照)における「J」が最小となるように、重量アンバランス(重点質量)を有するハブディスクアッセンブリ4に対するタイヤホイールアッセンブリ1の取付け位相θを、後記する工程を実行して演算するように構成されている。
(高速ユニフォミティ調整方法)
次に、本実施形態に係る高速ユニフォミティ調整システム11の動作について、主に演算装置21が実行する工程に基づいて具体的に説明しながら、本実施形態に係る高速ユニフォミティ調整方法について説明する。次に参照する図7は、高速ユニフォミティ調整システムの演算装置が実行する工程を示すフローチャートである。
次に、本実施形態に係る高速ユニフォミティ調整システム11の動作について、主に演算装置21が実行する工程に基づいて具体的に説明しながら、本実施形態に係る高速ユニフォミティ調整方法について説明する。次に参照する図7は、高速ユニフォミティ調整システムの演算装置が実行する工程を示すフローチャートである。
図7に示すように、高速ユニフォミティ調整システム11(図4参照)を使用した高速ユニフォミティ調整方法においては、演算装置21(図4参照)は、高速ユニフォミティ検出装置23(図4参照)が出力した、推定又は計測したタイヤホイールアッセンブリ1(図3参照)の高速ユニフォミティ(推定高速RH1及び推定高速TH1、又は高速RH1及び高速TH1)を取得する(ステップS201)。
また、演算装置21は、重点位相検出装置22(図4参照)が出力した、ハブディスクアッセンブリ4(図3参照)の重点9(図3参照)の質量(重点質量)を取得する(ステップS202)。
なお、ステップS202は、ステップS201の後に実行しているが、ステップS201の先に実行してもよいし、ステップS201と並行して実行してもよい。
なお、ステップS202は、ステップS201の後に実行しているが、ステップS201の先に実行してもよいし、ステップS201と並行して実行してもよい。
また、演算装置21は、タイヤホイールアッセンブリ1をハブディスクアッセンブリ4に取り付けたときに、重点位相に合致するタイヤホイールアッセンブリ1の位相を変数θに設定する(ステップS203)。
次に、演算装置21は、推定又は計測した高速ユニフォミティのベクトルと、重点9(図3参照)の遠心力(mrω2)のベクトルとの和で示されるベクトルの大きさが、推定又は計測した高速ユニフォミティのベクトルよりも低減する変数θの値、つまり、ハブディスクアッセンブリ4に対するタイヤホイールアッセンブリ1の取付け位相θを演算し、出力する(ステップS204)。
具体的には、演算装置21は、次式(1)で示される評価関数Jのθを演算する。
具体的には、演算装置21は、次式(1)で示される評価関数Jのθを演算する。
なお、式(1)中の角速度ωは、高速ユニフォミティマシンで高速ユニフォミティを計測した際のタイヤホイールアッセンブリ1の角速度に等しい。通常、式(1)中の角速度ωは、前記した振動等を低減しようとするタイヤホイールアッセンブリ1の目標の回転速度帯域内で適宜に設定される。
また、式(1)中のAは、本実施形態に係るタイヤホイールアッセンブリ1を装着する車両の特性(高速RH1及び高速TH1を起因とした車体振動特性)に応じて設定され、高速RH1と、高速TH1との間でユニフォミティを低減する比率を調節するためのパラメータである。
次に、式(1)で示される評価関数と、高速ユニフォミティ(高速RH1及び高速TH1)との関係について説明する。
次に参照する図8(a)は、推定又は計測したタイヤホイールアッセンブリの高速RH1のベクトルと、ハブディスクアッセンブリの重点の遠心力のベクトルとの合成図、図8(b)は、推定又は計測した高速TH1のベクトルと、ハブディスクアッセンブリの重点の遠心力のベクトルとの合成図である。
次に参照する図8(a)は、推定又は計測したタイヤホイールアッセンブリの高速RH1のベクトルと、ハブディスクアッセンブリの重点の遠心力のベクトルとの合成図、図8(b)は、推定又は計測した高速TH1のベクトルと、ハブディスクアッセンブリの重点の遠心力のベクトルとの合成図である。
重点質量mのハブディスクアッセンブリ4に対して、取付け位相θでタイヤホイールアッセンブリ1を取り付けた組立体10が、角速度ωで回転すると、図8(a)及び(b)に示すように、重点9(図3参照)の遠心力(mrω2)は、取付け位相θのベクトルで表すことができる。なお、前記「r」は、図3に示すように、ハブディスクアッセンブリ4の回転中心から重点9までの距離であり、本実施形態では、前記したように、ハブディスクアッセンブリ4の半径と等しい値で規定している。
図8(a)及び(b)中、θSは、前記した基準位相である。
図8(a)及び(b)中、θSは、前記した基準位相である。
そして、角速度ωで回転するタイヤホイールアッセンブリ1の推定又は計測した高速RH1は、図8(a)に示すように、大きさRH1、位相α(一定値)のベクトルで表すことができる。つまり、角速度ωで回転する組立体10におけるハブディスクアッセンブリ4の重点9(図3参照)の遠心力(mrω2)のベクトルと、推定又は計測したタイヤホイールアッセンブリ1の高速RH1のベクトルとの和で示されるベクトルは、ベクトルRH1´として表すことができる。また、ベクトルRH1´の成分は、次式(12)で表すことができる。
ベクトルRH1´=(RH1cosα+mrω2cosθ,RH1sinα+mrω2sinθ)
・・・・・式(12)
但し、式(12)中、RH1は、推定又は計測したタイヤホイールアッセンブリ1のRH1のベクトルの大きさであり、α、m、r、ω、及びθは前記した通りである。
・・・・・式(12)
但し、式(12)中、RH1は、推定又は計測したタイヤホイールアッセンブリ1のRH1のベクトルの大きさであり、α、m、r、ω、及びθは前記した通りである。
ちなみに、このベクトルRH1´の大きさは、式(1)中の{ }1/2で括られる2つの要素のうち、前(一番目)に位置する{ }1/2の要素で表すことができる。
その一方で、図8(b)に示すように、タイヤホイールアッセンブリ1の接線方向の力である高速TH1(図8(b)中、破線で示す)は、大きさTH1、位相β(一定値)のベクトルで表すことができる。そして、このベクトルは、タイヤホイールアッセンブリ1の中心を始点とするように変換すると、図8(b)中、実線で示すベクトルTH1のように、大きさTH1、位相(β−90°)のベクトルで表すことができる。つまり、角速度ωで回転する組立体10におけるハブディスクアッセンブリ4の重点9(図3参照)の遠心力(mrω2)のベクトルと、推定又は計測したタイヤホイールアッセンブリ1の高速TH1のベクトルとの和で示されるベクトルは、ベクトルTH1´として表すことができる。また、ベクトルTH1´の成分は、次式(13)で表すことができる。
ベクトルTH1´=
(TH1cos(β−90°)+mrω2cosθ,TH1sin(β−90°)+mrω2sinθ)
・・・・・式(13)
但し、式(13)中、TH1は、推定又は計測したタイヤホイールアッセンブリ1のTH1のベクトルの大きさであり、β、m、r、ω、及びθは前記した通りである。
(TH1cos(β−90°)+mrω2cosθ,TH1sin(β−90°)+mrω2sinθ)
・・・・・式(13)
但し、式(13)中、TH1は、推定又は計測したタイヤホイールアッセンブリ1のTH1のベクトルの大きさであり、β、m、r、ω、及びθは前記した通りである。
ちなみに、このベクトルTH1´の大きさは、式(1)中の{ }1/2で括られる2つの要素のうち、後(二番目)に位置する{ }1/2の要素で表すことができる。
つまり、このステップS104では、演算装置21が、いわゆるミニマックス法によって、前記式(1)で示される評価関数Jの位相θを演算し、出力する(図4参照)。
つまり、このステップS104では、演算装置21が、いわゆるミニマックス法によって、前記式(1)で示される評価関数Jの位相θを演算し、出力する(図4参照)。
そして、図3に示すように、重量アンバランス(重点9)を有するハブディスクアッセンブリ4に対してタイヤホイールアッセンブリ1を、演算装置21が出力した位相θ(取付け位相θ)で取り付けることで、本実施形態に係る高速ユニフォミティ調整方法の一連の工程が終了する。
以上のような高速ユニフォミティ調整システム11、高速ユニフォミティ調整方法、及び高速ユニフォミティ調整を施したタイヤホイールアッセンブリ1とハブディスクアッセンブリ4との組立体10によれば、重量アンバランス(重点9)を有するハブディスクアッセンブリ4に対してタイヤホイールアッセンブリ1を、演算装置21が出力した位相θ(取付け位相θ)で取り付けることによって、タイヤホイールアッセンブリ1の高速ユニフォミティが低減するので、高速回転するタイヤホイールアッセンブリ1の振動や騒音を確実に低減することができる。
また、本発明によれば、バランスウエイトW(図11(a)参照)を使用してタイヤホイールアッセンブリ1の高速ユニフォミティを低減するものと異なって、ハブディスクアッセンブリ4の重量アンバランス(重点9)を利用してタイヤホイールアッセンブリ1の高速ユニフォミティを低減するので、タイヤホイールアッセンブリ1の重量を増加させることなくタイヤホイールアッセンブリ1の高速ユニフォミティを低減することができる。
また、本発明によれば、タイヤホイールアッセンブリ1の高速ユニフォミティが低減するので、高速ユニフォミティに基づいてタイヤを選別する技術(例えば、特許文献3参照)においては、タイヤの選別の許容幅が広がってタイヤの歩留まりを向上させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、種々の形態で実施することができる。
前記実施形態では、推定又は計測した高速ユニフォミティが低減する、ハブディスクアッセンブリ4に対するタイヤホイールアッセンブリ1の取付け位相θを演算すると共に、図3に示すように、この取付け位相θでハブディスクアッセンブリ4に対してタイヤホイールアッセンブリ1を取り付けた組立体10を想定している。この前記実施形態に係る組立体10は、取付け位相θでハブディスクアッセンブリ4に対してタイヤホイールアッセンブリ1を取り付ける際に、5つのスタッドボルト7の位置と、ホイール2の5つのボルト挿通穴H3の位置とが相互に一致している場合(ベストモード)について説明した。
前記実施形態では、推定又は計測した高速ユニフォミティが低減する、ハブディスクアッセンブリ4に対するタイヤホイールアッセンブリ1の取付け位相θを演算すると共に、図3に示すように、この取付け位相θでハブディスクアッセンブリ4に対してタイヤホイールアッセンブリ1を取り付けた組立体10を想定している。この前記実施形態に係る組立体10は、取付け位相θでハブディスクアッセンブリ4に対してタイヤホイールアッセンブリ1を取り付ける際に、5つのスタッドボルト7の位置と、ホイール2の5つのボルト挿通穴H3の位置とが相互に一致している場合(ベストモード)について説明した。
一方、本発明は、前記したように、推定又は計測した高速ユニフォミティが低減するように、重量アンバランスを有するハブディスクアッセンブリ4に対してタイヤホイールアッセンブリ1を取り付けるものである。したがって、本発明においては、取付け位相θでハブディスクアッセンブリ4に対してタイヤホイールアッセンブリ1を取り付けようとした際に、5つのスタッドボルト7の位置と、ホイール2の5つのボルト挿通穴H3の位置とが相互に一致していない場合においては、高速ユニフォミティが低減する範囲で、言い換えれば、取付け位相θから後記する所定の角度範囲内でずれた取付け位相で、5つのスタッドボルト7と、5つのボルト挿通穴H3の位置とを一致させてハブディスクアッセンブリ4に対してタイヤホイールアッセンブリ1を取り付けることができる。
次に参照する図9(a)は、スタッドボルトが5つのハブディスクアッセンブリに対してタイヤホイールアッセンブリを取り付ける態様を説明するための模式図である。
図9(a)に示すように、取付け位相θでハブディスクアッセンブリ4に対してタイヤホイールアッセンブリ1を取り付けようとした際に、ハブディスクアッセンブリ4のスタッドボルト7の位置と、タイヤホイールアッセンブリ1のボルト挿通穴H3の位置とが相互に一致しない場合において、タイヤホイールアッセンブリ1をハブディスクアッセンブリ4に対して、取付け位相θ±36degの範囲内でずれさせることで、5つのスタッドボルト7と、5つのボルト挿通穴H3とは相互の位置を一致させることができる。そして、5つのスタッドボルト7を、5つのボルト挿通穴H3に挿通してタイヤホイールアッセンブリ1をハブディスクアッセンブリ4に取り付けることで、取付け位相θから最も小さい「ずれ角」でハブディスクアッセンブリ4に対してタイヤホイールアッセンブリ1を取り付けた組立体10を構成することができる。その結果、この組立体10は、必ず推定又は計測した高速ユニフォミティが低減されたものとなる。
なお、図9(a)中、符号9はハブディスクアッセンブリ4の重点であり、符号θSは基準位相である。
図9(a)に示すように、取付け位相θでハブディスクアッセンブリ4に対してタイヤホイールアッセンブリ1を取り付けようとした際に、ハブディスクアッセンブリ4のスタッドボルト7の位置と、タイヤホイールアッセンブリ1のボルト挿通穴H3の位置とが相互に一致しない場合において、タイヤホイールアッセンブリ1をハブディスクアッセンブリ4に対して、取付け位相θ±36degの範囲内でずれさせることで、5つのスタッドボルト7と、5つのボルト挿通穴H3とは相互の位置を一致させることができる。そして、5つのスタッドボルト7を、5つのボルト挿通穴H3に挿通してタイヤホイールアッセンブリ1をハブディスクアッセンブリ4に取り付けることで、取付け位相θから最も小さい「ずれ角」でハブディスクアッセンブリ4に対してタイヤホイールアッセンブリ1を取り付けた組立体10を構成することができる。その結果、この組立体10は、必ず推定又は計測した高速ユニフォミティが低減されたものとなる。
なお、図9(a)中、符号9はハブディスクアッセンブリ4の重点であり、符号θSは基準位相である。
次に参照する図9(b)は、スタッドボルトが4つのハブディスクアッセンブリに対してタイヤホイールアッセンブリを取り付ける態様を説明するための模式図である。
図9(b)に示すように、スタッドボルト7が4つのハブディスクアッセンブリ4に対しては、取付け位相θ±45degの範囲内でずれさせることで、4つのスタッドボルト7と、タイヤホイールアッセンブリ1の4つのボルト挿通穴H3とは相互の位置を一致させることができる。そして、4つのスタッドボルト7を、4つのボルト挿通穴H3に挿通してタイヤホイールアッセンブリ1をハブディスクアッセンブリ4に取り付けることで、取付け位相θから最も小さい「ずれ角」でハブディスクアッセンブリ4に対してタイヤホイールアッセンブリ1を取り付けた組立体10を構成することができる。その結果、この組立体10は、必ず推定又は計測した高速ユニフォミティが低減されたものとなる。
なお、図9(b)中、符号9はハブディスクアッセンブリ4の重点であり、符号θSは基準位相である。
図9(b)に示すように、スタッドボルト7が4つのハブディスクアッセンブリ4に対しては、取付け位相θ±45degの範囲内でずれさせることで、4つのスタッドボルト7と、タイヤホイールアッセンブリ1の4つのボルト挿通穴H3とは相互の位置を一致させることができる。そして、4つのスタッドボルト7を、4つのボルト挿通穴H3に挿通してタイヤホイールアッセンブリ1をハブディスクアッセンブリ4に取り付けることで、取付け位相θから最も小さい「ずれ角」でハブディスクアッセンブリ4に対してタイヤホイールアッセンブリ1を取り付けた組立体10を構成することができる。その結果、この組立体10は、必ず推定又は計測した高速ユニフォミティが低減されたものとなる。
なお、図9(b)中、符号9はハブディスクアッセンブリ4の重点であり、符号θSは基準位相である。
つまり、本発明においては、スタッドボルト7がn個(nは2以上の整数)のハブディスクアッセンブリ4に対しては、取付け位相θ±[360deg/(2・n)]の範囲内でずれさせることで、n個のスタッドボルト7と、n個のボルト挿通穴H3とは相互の位置を一致させることができる。そして、n個のスタッドボルト7を、n個のボルト挿通穴H3に挿通してタイヤホイールアッセンブリ1をハブディスクアッセンブリ4に取り付けることで、取付け位相θから最も小さい「ずれ角」でハブディスクアッセンブリ4に対してタイヤホイールアッセンブリ1を取り付けた組立体10を構成することができる。その結果、この組立体10は、必ず推定又は計測した高速ユニフォミティが低減されたものとなる。
また、前記実施形態では、低速RH1、瞬間的なタイヤホイールアッセンブリ1の半径R1、アンバランスUB及び伝達関数に基づいて高速ユニフォミティを推定した例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、低速RH1、RRO、及びアンバランスUBに基づいて高速ユニフォミティを推定する他の推定方法(例えば、特許文献4参照)を使用するものであってもよい。
また、前記実施形態では、タイヤホイールアッセンブリ1にバランスウエイトWを取り付けずに、ハブディスクアッセンブリ4の重量アンバランス(重点9)を利用してタイヤホイールアッセンブリ1の高速ユニフォミティを低減しているが、本発明は補助的にバランスウエイトWを取り付けたものであってもよい。
また、本発明は、推定又は計測したタイヤホイールアッセンブリ1の高速ユニフォミティが低減するように、重量アンバランス(重点9)を有するハブディスクアッセンブリ4にタイヤホイールアッセンブリ1が取り付けられた組立体10であればよい。したがって、本発明は、推定又は計測したタイヤホイールアッセンブリ1の高速ユニフォミティのベクトルに対して逆ベクトルの位相をタイヤホイールアッセンブリ1にマーキングすると共に、ハブディスクアッセンブリ4の重点位相のマーキング60と、タイヤホイールアッセンブリ1のマーキング(図示省略)とをマッチマウントしてハブディスクアッセンブリ4にタイヤホイールアッセンブリ1を取り付けた組立体10であってもよい。
次に、本発明の実施例について説明し、本発明を更に具体的に説明する。
(実施例)
この実施例では、次に説明する工程を経ることによって、タイヤホイールアッセンブリとハブディスクアッセンブリとの組立体を作製した。次に参照する図10(a)は、実施例に係るタイヤホイールアッセンブリとハブディスクアッセンブリとの組立体の作製工程を示す工程図である。
(実施例)
この実施例では、次に説明する工程を経ることによって、タイヤホイールアッセンブリとハブディスクアッセンブリとの組立体を作製した。次に参照する図10(a)は、実施例に係るタイヤホイールアッセンブリとハブディスクアッセンブリとの組立体の作製工程を示す工程図である。
図10(a)に示すように、この組立体の作製工程では、まずタイヤとホイールとを準備した(ステップS301)。次に、準備したタイヤ及びホイールに石鹸水を塗布した後、タイヤをホイールに組み付ける、いわゆるリム組みを行ってタイヤホイールアッセンブリを作製した(ステップS302)。このステップS302においては、RFV(低速ユニフォミティ)のピーク位置合わせ等は行っておらず、特に制限なく比較的自由にリム組みすることができる。
リム組みを行ったタイヤに高圧インフレートを行って、いわゆるビード上げを行った後(ステップS303)、ビードフィットを行ってビードの配置を適正化した(ステップS304)。
そして、この組立体の作製工程においては、ハブディスクアッセンブリの重点質量及び重点位相を計測すると共に、ハブディスクアッセンブリに重点の位相をマーキングした(ステップS305)。この重点質量及び重点位相の計測には、図4に示す重点位相検出装置22と同様のものを使用した。
そして、この組立体の作製工程においては、ハブディスクアッセンブリの重点質量及び重点位相を計測すると共に、ハブディスクアッセンブリに重点の位相をマーキングした(ステップS305)。この重点質量及び重点位相の計測には、図4に示す重点位相検出装置22と同様のものを使用した。
次に、タイヤホイールアッセンブリに対する最適位相のマーキングを行った(ステップS306)。このステップS306では、次に説明する高速ユニフォミティの計測を行うために、高圧インフレートしたタイヤの圧力を常用圧まで減圧した。その後、このタイヤホイールアッセンブリについて、高速ユニフォミティマシンを使用して高速ユニフォミティを計測した。そして、計測した高速ユニフォミティのベクトルに対して逆ベクトルの位相をタイヤホイールアッセンブリ1にマーキングした。
なお、本実施例では、ステップS305でマーキングした重点の質量(重点位相検出装置22で計測した重点質量)では、高速ユニフォミティのベクトルを完全に打ち消す質量に満たなかったために、補助的に軽微なバランスウエイトをタイヤホイールアッセンブリ(ホイール)に取り付けた。ちなみに、このバランスウエイトは、前記逆ベクトルの位相に取り付けた。
次に、この作製工程においては、タイヤホイールアッセンブリの最適位相のマーキングと、ハブディスクアッセンブリの重点のマーキングとのマッチマウントを行って、タイヤホイールアッセンブリとハブディスクアッセンブリとの組立体を作製した(ステップS307)。
以上のような作製工程を経て得られた組立体によれば、タイヤホイールアッセンブリの高速ユニフォミティが低減するので、高速回転するタイヤホイールアッセンブリの振動や騒音を確実に低減することができる。
また、この組立体は、タイヤホイールアッセンブリの高速ユニフォミティを低減するために、高速ユニフォミティのベクトルの逆ベクトルの位相に、ハブディスクアッセンブリの重点を配置している。したがって、この組立体によれば、逆ベクトルの位相にバランスウエイトを全く配置しなくてよいか、又はバランスウエイトを配置するとしても軽微なバランスウエイトで済ませることができる。
(比較例)
この比較例では、高速ユニフォミティ調整を施さない組立体を作製した。次に参照する図10(b)は、この比較例に係るタイヤホイールアッセンブリとハブディスクアッセンブリとの組立体の作製工程を示す工程図である。
この比較例では、高速ユニフォミティ調整を施さない組立体を作製した。次に参照する図10(b)は、この比較例に係るタイヤホイールアッセンブリとハブディスクアッセンブリとの組立体の作製工程を示す工程図である。
図10(b)に示すように、この組立体の作製工程においては、ステップS401からステップS405までは、前記実施例のステップS301からステップS305までと、ほぼ同様の工程となっている。
但し、この比較例では、ステップS402のリム組みを行う際に、タイヤの低速RFVのピーク位置と、ホイールの軽点とを合わせるピーク合わせを行ったことから、ステップS401で準備したホイールは、単体精度が測定されている。
但し、この比較例では、ステップS402のリム組みを行う際に、タイヤの低速RFVのピーク位置と、ホイールの軽点とを合わせるピーク合わせを行ったことから、ステップS401で準備したホイールは、単体精度が測定されている。
次に、この作製工程のステップS406では、実施例のステップS306と異なって、タイヤホイールアッセンブリに対する軽点のマーキングが行われている。このタイヤホイールアッセンブリの軽点の計測には、図5に示すバランサ20と同様のものを使用した。
なお、本比較例では、ステップS405でマーキングした重点の質量(重点位相検出装置22で計測した重点質量)では、タイヤホイールアッセンブリの軽点と相殺できる質量に満たなかったために、補助的にバランスウエイトをタイヤホイールアッセンブリ(ホイール)に取り付けた。
なお、本比較例では、ステップS405でマーキングした重点の質量(重点位相検出装置22で計測した重点質量)では、タイヤホイールアッセンブリの軽点と相殺できる質量に満たなかったために、補助的にバランスウエイトをタイヤホイールアッセンブリ(ホイール)に取り付けた。
次に、この作製工程においては、タイヤホイールアッセンブリの軽点のマーキングと、ハブディスクアッセンブリの重点のマーキングとのマッチマウントを行って、タイヤホイールアッセンブリとハブディスクアッセンブリとの組立体を作製した。
このような作製工程を経て得られた組立体によれば、タイヤホイールアッセンブリのマスアンバランスは低減されるが、高速ユニフォミティを解消することはできない。
したがって、この組立体では、高速回転するタイヤホイールアッセンブリの振動や騒音を確実に低減することはできない。
したがって、この組立体では、高速回転するタイヤホイールアッセンブリの振動や騒音を確実に低減することはできない。
1 タイヤホイールアッセンブリ
2 ホイール
3 タイヤ
4 ハブディスクアッセンブリ
5 ホイールハブ
7 スタッドボルト
8 ナット
9 重点
10 組立体
11 高速ユニフォミティ調整システム
12 高速ユニフォミティマシン
13 低速ユニフォミティマシン
20 バランサ
21 演算装置
22 重点位相検出装置
23 高速ユニフォミティ検出装置
23a 高速ユニフォミティ検出装置
θ 取付け位相(変数)
H 伝達関数
2 ホイール
3 タイヤ
4 ハブディスクアッセンブリ
5 ホイールハブ
7 スタッドボルト
8 ナット
9 重点
10 組立体
11 高速ユニフォミティ調整システム
12 高速ユニフォミティマシン
13 低速ユニフォミティマシン
20 バランサ
21 演算装置
22 重点位相検出装置
23 高速ユニフォミティ検出装置
23a 高速ユニフォミティ検出装置
θ 取付け位相(変数)
H 伝達関数
Claims (6)
- タイヤホイールアッセンブリを、ホイールハブとブレーキディスクとからなるハブディスクアッセンブリに取り付けるときの、前記ハブディスクアッセンブリの重量アンバランスの重点位相に合致する前記タイヤホイールアッセンブリの位相を変数θに設定する工程と、
前記タイヤホイールアッセンブリを前記ハブディスクアッセンブリに取り付けたときに、推定又は計測した前記タイヤホイールアッセンブリの高速ユニフォミティのベクトルと、前記ハブディスクアッセンブリの重量アンバランスの前記重点位相に生じる遠心力のベクトルとの和で示されるベクトルの大きさが、推定又は計測した前記高速ユニフォミティのベクトルの大きさよりも低減するように前記変数θの値を演算する工程と、
を実行する演算装置を備えることを特徴とするタイヤホイールアッセンブリの高速ユニフォミティ調整システム。 - ホイールハブとブレーキディスクとからなるハブディスクアッセンブリの重量アンバランスの重点質量及び重点位相を計測する工程と、
前記ハブディスクアッセンブリに取り付けられるタイヤホイールアッセンブリの高速ユニフォミティを推定又は計測する工程と、
推定又は計測した前記タイヤホイールアッセンブリの高速ユニフォミティのベクトルと、前記ハブディスクアッセンブリの重量アンバランスの重点位相に生じる遠心力のベクトルとの和で示されるベクトルの大きさが、推定又は計測した前記タイヤホイールアッセンブリの高速ユニフォミティのベクトルの大きさよりも低減するように、前記ハブディスクアッセンブリと前記タイヤホイールアッセンブリとが位相合わせされた状態で前記タイヤホイールアッセンブリを前記ハブディスクアッセンブリに取り付ける工程と、
を有することを特徴とするタイヤホイールアッセンブリの高速ユニフォミティ調整方法。 - ホイールハブとブレーキディスクとからなるハブディスクアッセンブリの重量アンバランスの重点質量及び重点位相を計測する工程と、
前記ハブディスクアッセンブリに取り付けられるタイヤホイールアッセンブリの高速ユニフォミティを推定又は計測する工程と、
前記タイヤホイールアッセンブリを前記ハブディスクアッセンブリに取り付けたときに、前記重点位相に合致する前記タイヤホイールアッセンブリの位相を変数θに設定する工程と、
前記タイヤホイールアッセンブリを前記ハブディスクアッセンブリに取り付けたときに、推定又は計測した前記高速ユニフォミティのベクトルと、前記ハブディスクアッセンブリの重量アンバランスの前記重点位相に生じる遠心力のベクトルとの和で示されるベクトルの大きさが、推定又は計測した前記高速ユニフォミティのベクトルの大きさよりも低減するように前記変数θの値を演算する工程と、
前記タイヤホイールアッセンブリの前記演算した前記変数θの値で示される位相と前記重点位相とが合致するように、前記タイヤホイールアッセンブリを前記ハブディスクアッセンブリに取り付ける工程と、
を有することを特徴とするタイヤホイールアッセンブリの高速ユニフォミティ調整方法。 - ホイールハブとブレーキディスクとからなるハブディスクアッセンブリの重量アンバランスの重点質量及び重点位相を計測する工程と、
前記ハブディスクアッセンブリに取り付けられるタイヤホイールアッセンブリの高速ユニフォミティを推定又は計測する工程と、
前記タイヤホイールアッセンブリを前記ハブディスクアッセンブリに取り付けたときに、前記重点位相に合致する前記タイヤホイールアッセンブリの位相を変数θに設定する工程と、
前記タイヤホイールアッセンブリを前記ハブディスクアッセンブリに取り付けたときに、推定又は計測した前記高速ユニフォミティのベクトルと、前記ハブディスクアッセンブリの重量アンバランスの前記重点位相に生じる遠心力のベクトルとの和で示されるベクトルの大きさが、推定又は計測した前記高速ユニフォミティのベクトルの大きさよりも低減するように前記変数θの値を演算する工程と、
前記ハブディスクアッセンブリの回転軸を中心とする円上に等間隔に配置されたn個(但し、nは、2以上の整数である)のスタッドボルトを介して前記タイヤホイールアッセンブリを前記ハブディスクアッセンブリに取り付ける工程と、
を有し、
前記タイヤホイールアッセンブリは、前記ハブディスクアッセンブリに対して、前記演算した変数θの値±[360deg/(2・n)]の範囲内でずれさせて、n個の前記スタッドボルトを介して前記タイヤホイールアッセンブリを前記ハブディスクアッセンブリに取り付けることを特徴とするタイヤホイールアッセンブリの高速ユニフォミティ調整方法。 - ホイールハブとブレーキディスクとからなるハブディスクアッセンブリと、これに取り付けられるタイヤホイールアッセンブリとで構成される組立体であって、
推定又は計測した前記タイヤホイールアッセンブリの高速ユニフォミティのベクトルと、前記ハブディスクアッセンブリの重量アンバランスの重点位相に生じる遠心力のベクトルとの和で示されるベクトルの大きさが、推定又は計測した前記タイヤホイールアッセンブリの高速ユニフォミティのベクトルの大きさよりも低減するように、前記ハブディスクアッセンブリと前記タイヤホイールアッセンブリとが位相合わせされた状態で取り付けられていることを特徴とするハブディスクアッセンブリとタイヤホイールアッセンブリとの組立体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010171258A JP2012032245A (ja) | 2010-07-30 | 2010-07-30 | タイヤホイールアッセンブリの高速ユニフォミティ調整システム、高速ユニフォミティ調整方法、及び高速ユニフォミティ調整を施したタイヤホイールアッセンブリとハブディスクアッセンブリとの組立体 |
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Cited By (1)
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CN116878737A (zh) * | 2023-09-08 | 2023-10-13 | 山东骏程金属科技有限公司 | 一种轮毂动平衡检测方法及检测装置 |
-
2010
- 2010-07-30 JP JP2010171258A patent/JP2012032245A/ja active Pending
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CN116878737A (zh) * | 2023-09-08 | 2023-10-13 | 山东骏程金属科技有限公司 | 一种轮毂动平衡检测方法及检测装置 |
CN116878737B (zh) * | 2023-09-08 | 2023-12-01 | 山东骏程金属科技有限公司 | 一种轮毂动平衡检测方法及检测装置 |
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