JP2007225412A - タイヤ・ホイール組立体及びタイヤ・ホイール組立方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来に比べて、ユニフォミティ成分が低減するタイヤ・ホイール組立方法及びタイヤ・ホイール組立体を提供する。
【解決手段】ラジアル方向の剛性が周上で分布するホイールに、タイヤを装着したタイヤ・ホイール組立体において、ホイールにおけるラジアル方向の剛性の高次成分の位相と、タイヤのユニフォミティ成分の高次成分の位相とをお互いにずらすことにより、ホイールの剛性の分布によって生じるユニフォミティの高次成分の振幅とタイヤのユニフォミティの高次成分の振幅との和に対して、タイヤ・ホイール組立体におけるユニフォミティの高次成分の振幅を少なくとも0.7以下にする。
【選択図】図1
【解決手段】ラジアル方向の剛性が周上で分布するホイールに、タイヤを装着したタイヤ・ホイール組立体において、ホイールにおけるラジアル方向の剛性の高次成分の位相と、タイヤのユニフォミティ成分の高次成分の位相とをお互いにずらすことにより、ホイールの剛性の分布によって生じるユニフォミティの高次成分の振幅とタイヤのユニフォミティの高次成分の振幅との和に対して、タイヤ・ホイール組立体におけるユニフォミティの高次成分の振幅を少なくとも0.7以下にする。
【選択図】図1
Description
本発明は、スポークタイプのホイール等にタイヤを装着したタイヤ・ホイール組立体及びホイールにタイヤを装着するタイヤ・ホイール組立方法に関する。
今日、自動車用ホイールは、ホイールの外観等を重視したスポークタイプのものが普及している。スポークタイプのホイールは、ホイール回転中心軸を有し、車両側フランジ部とナットで固定されるホイールフランジ部と、タイヤを装着するホイール中心部と、ホイールフランジ部とホイール中心部の間をスポーク状に周期的に連結する連結部とを有して構成される。このようなスポークタイプのホイールは、ホイール中心部の周とホイールフランジ部の周とをディスク部材で一様に連結した従来のホイールに比べて軽量化が可能となり、実用上ホイールに必要な剛性も確保できるものとなっている。すなわち、スポークタイプのホイールはホイールの剛性を実用上確保しつつ軽量化が実現されている。
ところが、このようなホイールを用いたタイヤ・ホイール組立体ではタイヤのユニフォミティ成分を低減しても、タイヤ・ホイール組立体におけるユニフォミティ成分が低減しない場合もある。ユニフォミティ成分とは、タイヤ・ホイール組立体に所定の荷重を付与して転動させた際に発生する上下軸力(転動する方向に対して直交方向の軸力)に作用する変動成分(ラジアルフォースバリエーション:RFV)であり、又前後軸力(転動する方向の軸力)に作用する変動成分(タンジェンシャルフォースバリエーション:TFV)である。
一方、下記特許文献1では、ホイールの質量のアンバランス成分やホイールのラジアル方向の振れ成分を求め、さらにタイヤのユニフォミティ成分を求め、これらホイールとタイヤとの間で、タイヤのユニフォミティ成分であるRFVと、タイヤ・ホイール組立体の動的アンバランス成分との間で最適な位相ずれ状態を探し、この最適な位相ずれ状態でタイヤをホイールに装着する組み付け方法を開示している。
しかし、上記組み付け方法においても、タイヤ・ホイール組立体において必ずしもユニフォミティ成分が低減するものとはいえない場合もある。
しかし、上記組み付け方法においても、タイヤ・ホイール組立体において必ずしもユニフォミティ成分が低減するものとはいえない場合もある。
そこで、本願では、上記問題点を解決するために、タイヤをホイールに装着したタイヤ・ホイール組立体において、ユニフォミティ成分が低減するタイヤ・ホイール組立方法及びこの組立方法により得られたタイヤ・ホイール組立体を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、ホイールにタイヤを装着したタイヤ・ホイール組立体であって、前記ホイールは、ラジアル方向の剛性が周上で分布しており、前記ホイールにおけるラジアル方向の剛性の高次成分の位相と、前記タイヤのユニフォミティ成分の高次成分の位相とをお互いにずらすことで、前記ホイールの剛性の分布によって生じるユニフォミティの高次成分の振幅と前記タイヤのユニフォミティの高次成分の振幅との和に対して、タイヤ・ホイール組立体におけるユニフォミティの高次成分の振幅を少なくとも0.7以下にしたことを特徴とするタイヤ・ホイール組立体を提供する。
ここで、位相をずらすとは、ラジアル方向の剛性の高次成分の位相と、タイヤ12のRFVの高次成分の位相とが同位相とならないようにすることである。
ここで、位相をずらすとは、ラジアル方向の剛性の高次成分の位相と、タイヤ12のRFVの高次成分の位相とが同位相とならないようにすることである。
その際、ユニフォミティ成分が60N以下の基準タイヤを前記ホイールに装着したときの基準タイヤと前記ホイールの組立体における第1のユニフォミティ成分を求め、この第1のユニフォミティ成分を、前記ホイールにおけるラジアル方向の剛性の高次成分とすることが好ましい。
又、ホイールにおける剛性の周上分布が均一な精密ホイールに前記タイヤを装着したときの組立体におけるタイヤの第2のユニフォミティ成分を求め、この第2のユニフォミティ成分を、前記タイヤのユニフォミティ成分として求めることが好ましい。
又、ユニフォミティ成分が60N以下の基準タイヤを前記ホイールに装着したときの前記基準タイヤと前記ホイールとの組立体における第1のユニフォミティ成分の波形を求め、ホイールにおける剛性の周上分布が均一な精密ホイールに前記タイヤを装着したときの組立体における第2のユニフォミティ成分の波形を求めたとき、前記第2のユニフォミティ成分の波形を前記第1のユニフォミティ成分の波形で割った比率の、タイヤ周上における変動が絶対値で5%以内の変動であることが好ましい。
前記ホイールは、ホイール回転中心を有するホイールフランジ部と、タイヤを装着するホイール中心部と、前記フランジ部と前記ホイール中心部の間を周期的に連結する連結部と、を有することが好ましい。より好ましくは、絶対値で3%以内の変動であるとよい。
又、ホイールにおける剛性の周上分布が均一な精密ホイールに前記タイヤを装着したときの組立体におけるタイヤの第2のユニフォミティ成分を求め、この第2のユニフォミティ成分を、前記タイヤのユニフォミティ成分として求めることが好ましい。
又、ユニフォミティ成分が60N以下の基準タイヤを前記ホイールに装着したときの前記基準タイヤと前記ホイールとの組立体における第1のユニフォミティ成分の波形を求め、ホイールにおける剛性の周上分布が均一な精密ホイールに前記タイヤを装着したときの組立体における第2のユニフォミティ成分の波形を求めたとき、前記第2のユニフォミティ成分の波形を前記第1のユニフォミティ成分の波形で割った比率の、タイヤ周上における変動が絶対値で5%以内の変動であることが好ましい。
前記ホイールは、ホイール回転中心を有するホイールフランジ部と、タイヤを装着するホイール中心部と、前記フランジ部と前記ホイール中心部の間を周期的に連結する連結部と、を有することが好ましい。より好ましくは、絶対値で3%以内の変動であるとよい。
また、本発明は、タイヤをホイールに装着するタイヤ・ホイール組立方法であって、ホイールにおけるラジアル方向の剛性の周上分布の情報を求めるステップと、タイヤのユニフォミティ成分を求めるステップと、ホイールのラジアル方向の剛性の高次成分の位相と、タイヤのユニフォミティ成分の前記高次成分の位相とをお互いにずらすことにより、前記ホイールの剛性の分布によって生じるユニフォミティの高次成分の振幅とタイヤのユニフォミティの高次成分の振幅との和に対して、タイヤ・ホイール組立体におけるユニフォミティの前記高次成分の振幅を少なくとも0.7以下にするステップと、を有することを特徴とするタイヤ・ホイール組立体方法を提供する。
その際、前記ホイールにおける剛性の周上分布の情報を求めるステップでは、ユニフォミティ成分が60N以下の基準タイヤを前記ホイールに装着したときの組立体におけるユニフォミティ成分を求め、このユニフォミティ成分を、前記ホイールにおけるラジアル方向の剛性の高次成分として求めることが好ましい。
なお、前記ホイールは、ホイール回転中心を有するフランジ部と、タイヤを装着するホイール中心部と、前記フランジ部と前記ホイール中心部の間を周期的に連結する連結部と、を有することが好ましい。
なお、前記ホイールは、ホイール回転中心を有するフランジ部と、タイヤを装着するホイール中心部と、前記フランジ部と前記ホイール中心部の間を周期的に連結する連結部と、を有することが好ましい。
本発明では、ホイールとタイヤの組み立て時、ホイールにおけるラジアル方向の剛性の高次成分の位相と、タイヤのユニフォミティ成分の高次成分の位相とをずらすことにより、ホイールの剛性分布によって生じるユニフォミティ成分の高次成分の振幅とタイヤのユニフォミティの高次成分の振幅との和に対して、タイヤ・ホイール組立体におけるユニフォミティの高次成分の振幅を少なくとも0.7以下にすることで、タイヤ・ホイール組立体におけるユニフォミティ成分を効率よく低減させることができる。
以下、本発明のタイヤ・ホイール組立体及びタイヤ・ホイール組立方法について、添付の図面に示される好適実施形態を基に詳細に説明する。
図1は、本発明のタイヤ・ホイール組立体の一形態を示した図である。
図1に示すタイヤ・ホイール組立体10は、タイヤ12と、タイヤ12を装着するホイール14とを有する。
ホイール14は、ホイール回転中心を有するホイール中心部16と、タイヤ12を装着するタイヤ装着部18と、ホイール中心部16とタイヤ装着部18の間を周期的に6箇所で連結する連結部20と、を有する。このようなホイール14は、タイヤ装着部18の周上の複数箇所で連結部20によりホイール中心部16と連結されているので、スポークタイプのホイールと称されるものである。
図1に示すタイヤ・ホイール組立体10は、タイヤ12と、タイヤ12を装着するホイール14とを有する。
ホイール14は、ホイール回転中心を有するホイール中心部16と、タイヤ12を装着するタイヤ装着部18と、ホイール中心部16とタイヤ装着部18の間を周期的に6箇所で連結する連結部20と、を有する。このようなホイール14は、タイヤ装着部18の周上の複数箇所で連結部20によりホイール中心部16と連結されているので、スポークタイプのホイールと称されるものである。
ホイール14のタイヤ装着部18が連結部20によりホイール中心部16と6箇所で接続されているので、連結部20と連結されるホイール中心部18の周上の6箇所の部分は、ラジアル方向(ホイール14の半径方向)の剛性(ホイール中心部18の周上のビードシート部の1点にラジアル方向に単位変位量を与えるために必要な外力)に関して、連結部20で連結されていない周上の部分に比べ高い。すなわち、ホイール14は周上の6箇所で剛性が高くなる周期的な剛性分布を有する。
タイヤ・ホイール組立体10は、予めタイヤのユニフォミティ成分のうちRFVの波形とホイール14の剛性分布による軸力の振動(ホイールにおけるユニフォミティ成分)波形とが計測され、これらの波形から、RFVの6次の次数成分と、ホイールにおける振動波形のうちの6次の次数成分の振幅及び位相情報が取り出され、これらの振幅の和に対して、これらの波形を合成したときの波形の振幅が70%以下、好ましくは50%以下、より好ましくは30%以下になるように、ホイールに対するタイヤの周上の装着位置を定めて組み立てられている。すなわち、ホイールにおける6次の振動波形の成分とタイヤのRFVの6次の変動波形の成分の位相をずらす。
タイヤ・ホイール組立体10は、予めタイヤのユニフォミティ成分のうちRFVの波形とホイール14の剛性分布による軸力の振動(ホイールにおけるユニフォミティ成分)波形とが計測され、これらの波形から、RFVの6次の次数成分と、ホイールにおける振動波形のうちの6次の次数成分の振幅及び位相情報が取り出され、これらの振幅の和に対して、これらの波形を合成したときの波形の振幅が70%以下、好ましくは50%以下、より好ましくは30%以下になるように、ホイールに対するタイヤの周上の装着位置を定めて組み立てられている。すなわち、ホイールにおける6次の振動波形の成分とタイヤのRFVの6次の変動波形の成分の位相をずらす。
タイヤのRFVの6次の次数成分は、図2に示す精密ホイール22にタイヤ12が装着されて所定の荷重の条件で計測される。精密ホイール22は、JIS D 4202に示されるもので、本発明における剛性の周上分布がない均一なリムである。精密ホイールの精度は、例えば二輪自動車用タイヤや乗用車用タイヤの場合、下記表1の通りである。精密ホイール22は、例えば鉄やアルミニウム等の金属塊を、旋盤等を用いてホイール形状に切削して形成されたものである。
タイヤのユニフォミティ成分は一般にJIS D 4233に従って計測され、本実施形態においても、RFVの6次の次数成分がJIS D 4233に従って同様に計測される。すなわち、軸力センサ26を備えたユニフォミティ試験機28に、精密ホイール22を用いたタイヤ・ホイール組立体24を取り付けてJIS D 4233で定められる所定の荷重で負荷し、所定の転動速度(例えば、10km/時)で転動させ、軸力の時間変動を処理装置30で計測することにより、RFVの6次の次数成分を取得する。この場合、軸力の時間変動の信号波形に対して、タイヤの回転に同期させて次数解析を行うことで容易にRFVの6次成分の振幅の情報を得ることができる。なお、処理装置30にて次数解析を行う際に用いる回転同期信号は、タイヤに設けたマーキング34の通過に伴って信号を出力する検知センサ32から得られる。これにより、回転同期信号に対する次数成分の位相情報も得ることができる。
一方、ホイール14は、RFVの成分の値(最大値−最小値)が60N以下、好ましくは40N以下であることが既知である基準タイヤを装着し、ホイール14とタイヤの組立体を図2に示すユニフォミティ試験機28に取り付けて、JIS D 4233に従って所定の荷重で負荷して転動させ、軸力の信号波形からタイヤ・ホイール組立体のユニフォミティ成分のうち6次の次数成分を取得する。この場合、基準タイヤのRFVは60N以下と小さい値に制限されているので、タイヤ・ホイール組立体のユニフォミティの各次数成分は、ホイールの剛性分布によって生じるホイールにおけるユニフォミティの次数成分と見做すことができる。この場合、ユニフォミティ試験機28における軸力の時間変動の信号波形に対して、ホイールの回転に同期させて次数解析を行うことで容易にホイールにおけるユニフォミティの各次数成分の振幅の情報を得ることができる。なお、処理装置30にて次数解析を行う際に用いる回転同期信号は、ホイール14に設けたマーキング34の通過に伴って信号を出力する検知センサ32から得られる。これにより、回転同期信号に対する次数成分の位相情報を得ることができる。
このようにして、タイヤ12はRFVの6次成分の位相情報がわかり、ホイール14における剛性分布に基づくユニフォミティの6次成分の位相情報がわかる。すなわち、タイヤ12の周上のマーキングの位置から周方向に何度離れた位置が、転動により接地面側に来たときRFVの6次成分の値が最大となるかがわかる。また、ホイール14の周上のマーキングの位置から周方向に何度離れた位置が、転動により接地面側に来たとき、ホイールにおけるユニフォミティの6次成分の値が最大となるかがわかる。したがって、これらの位相情報を用いて、タイヤ12とホイール14のタイヤ・ホイール組立体10の6次の次数成分が、タイヤ12のRFVの6次成分の振幅とホイール14におけるユニフォミティの6次の次数成分の振幅の和に対して70%、好ましくは50%、より好ましくは30%以下になるように、タイヤ12をホイール14に装着するときの周上の装着位置を調整する。
すなわち、図3に示すように、タイヤ12のRFVの6次の次数成分の振幅をA、ホイール14の剛性分布によって生じるホイール14におけるユニフォミティの6次の次数成分の振幅をBとした場合、タイヤ・ホイール組立体10のユニフォミティの6次の次数成分の振幅が、それぞれの振幅の和A+Bの70%以下、好ましくは50%、より好ましくは30%以下になるように、タイヤ12のホイール14の周に対する装着位置を調整して、ホイール14におけるラジアル方向の剛性の高次成分の位相と、タイヤ12のRFVの6次成分の位相とをずらす。位相をずらすとは、ラジアル方向の剛性の高次成分の位相と、タイヤ12のRFVの高次成分の位相とが同位相とならないようにすることである。この場合、タイヤ12のRFVの1次成分とホイール14のアンバランス成分やラジアル方向の振れによって生じる1次成分とを、周知の方法でキャンセルしながら、周上の装着位置の調整をおこなってもよい。例えば、1次成分を周知の方法でキャンセルしてから、6次成分をキャンセルする。
さらに、ユニフォミティ成分が5N以下の基準タイヤをホイール14に装着したときの基準タイヤとホイール14との組立体を、図2に示すユニフォミティ試験機28に取り付けて、JIS D 4233に従ってユニフォミティ試験を行ったときの振動波形(第1のユニフォミティ成分の波形)を求め、かつ、精密ホイール22にタイヤ12を装着した組立体を、ユニフォミティ試験機28に取り付けて、JIS D 4233に従ってユニフォミティ試験を行ったときの振動波形(第2のユニフォミティ成分の波形)を求めたとき、タイヤ12における第2のユニフォミティ成分の波形をホイール14における第1のユニフォミティ成分の波形で割った比率の、タイヤ周上における変動が絶対値で5%以内、好ましくは3%以内に収まるように、ホイール14に対するタイヤ12の周上の装着位置の調整が行われている。
このようにタイヤ12の周上の位置をホイール14に対して調整して組み立てたタイヤ・ホイール組立体では、タイヤ12のRFVの高次の次数成分と、ホイール14の剛性分布によって生じるホイールにおけるユニフォミティの高次の次数成分(タイヤ12における次数成分と同じ次数成分)が少なくとも一部分で打ち消しあいタイヤ・ホイール10における振動成分が低減する。勿論、タイヤ12のRFV1次の次数成分とホイール14におけるユニフォミティの1次の次数成分の一部分を同時に打ち消し合うように設定して位置調整をおこなうことで、より効果的に振動成分を低減することができる。例えば、ホイール14に対して、ホイール14におけるユニフォミティ成分高次成分の少なくとも一部分を効果的に打ち消すことができるように、意図的にタイや12の形状を周上で変動させて、ホイールの剛性分布に基づくユニフォミティの高次の次数成分と同じタイヤ12のRFVの高次の次数成分を意図的に大きくするようにタイヤを設計することもできる。例えば、6本の連結部20を有するホイール14に対して、RFVの6次の次数成分が他の高次成分に比べて大きくなるように、タイヤ12のプロファイル断面形状において、タイヤ最大横幅の位置を周上で6周期で変動させる等のプロファイル設計を行ってもよい。
また、タイヤを構成するカーカスプライの積層枚数をタイヤ周上で変化させて、補強部材をタイヤ周上に周期的に配置して、タイヤ空洞領域に面した内周面側に突出部を設けて、あるいは、タイヤ表面側のトレッド部をタイヤ周上で周期的に削ることにより、タイヤのRFVの所定の次数成分を大きくすることもできる。
また、タイヤを構成するカーカスプライの積層枚数をタイヤ周上で変化させて、補強部材をタイヤ周上に周期的に配置して、タイヤ空洞領域に面した内周面側に突出部を設けて、あるいは、タイヤ表面側のトレッド部をタイヤ周上で周期的に削ることにより、タイヤのRFVの所定の次数成分を大きくすることもできる。
なお、本実施形態では、ホイール14が6本の連結部20で構成されたスポークタイプのホイールであるため、6次の次数成分に注目したが、本発明では、ホイールの有する剛性の周上の分布に応じて、注目する次数成分を2次、3次、4次等の高次の次数成分とすればよい。例えば、3本の連結部で構成されるホイールの場合、3次の次数成分に注目するとよい。
タイヤ12として、乗用車用タイヤ(サイズ:205/65R15)を用いて、本発明の効果を調べた。タイヤ12を精密ホイール22に装着し、空気圧200(kPa)、荷重4.91(N)、転動速度10(km/時)としたときのRFVの各次数成分を図2に示す方法で取得した。
RFVの各次数成分は、下記表2に示す通りであった。
RFVの各次数成分は、下記表2に示す通りであった。
一方、ホイール18として、6本の連結部20を備えるスポークタイプのホイール14
をRFVの成分が38Nである基準タイヤを装着し、図2に示す方法でタイヤ・ホイール組立体のユニフォミティの各次数成分を取得した。このときの各次数成分は下記表3に示すとおりであった。また、図2に示す処理装置30では、ホイール18に設けたマーキングの通過に同期させて回転同期信号を生成するので、取得される各次数成分の回転同期信号に対する位相ずれ情報を知ることができ、ホイール18におけるユニフォミティの各次数成分での値が最大又は最小となる周上の位置が求められる。このようなタイヤ周上の位置は認識可能なようにホイール18上にマークされる。なお、ホイール18は、図1に示すように6本の連結部20を有するホイールなので、連結部20の位置で6次の次数成分の振幅は大きい。
をRFVの成分が38Nである基準タイヤを装着し、図2に示す方法でタイヤ・ホイール組立体のユニフォミティの各次数成分を取得した。このときの各次数成分は下記表3に示すとおりであった。また、図2に示す処理装置30では、ホイール18に設けたマーキングの通過に同期させて回転同期信号を生成するので、取得される各次数成分の回転同期信号に対する位相ずれ情報を知ることができ、ホイール18におけるユニフォミティの各次数成分での値が最大又は最小となる周上の位置が求められる。このようなタイヤ周上の位置は認識可能なようにホイール18上にマークされる。なお、ホイール18は、図1に示すように6本の連結部20を有するホイールなので、連結部20の位置で6次の次数成分の振幅は大きい。
また、図2に示す処理装置30では、タイヤに設けたマーキング34の通過に同期させて回転同期信号を生成しているので、取得される各次数成分の回転同期信号に対する位相ずれの情報を知ることができ、6次の次数成分における最大又は最小の軸力の発生する周上の位置が求められる。このようなタイヤ周上の位置は認識可能なようにマークされる。
こうして取得されたタイヤ12及びホイール18における、6次の次数成分の値が最大となるそれぞれの周上の位置と、この次数成分における振幅とを用いて、合成された次数成分の振幅が、タイヤ12の6次の次数成分の振幅とホイール18の6次の次数成分の振幅との和に対して70%以下、好ましくは50%以下、より好ましくは30%以下となるように、タイヤ12の上記最大となる周上の位置を、ホイール18の上記最大となる周上の位置に対してずらす。このような位置調整は、タイヤ12及びホイール18に記されたお互いのマークの周上の位置関係を設定することによりできる。なお、周上の位置関係は、タイヤ12及びホイール18の振幅と位相の情報がわかっているので計算機等を用いて解析的に算出することができる。
なお、タイヤ12のRFVの1次成分とホイール14のアンバランス成分やラジアル方向の振れで生じる1次成分とを、周知の方法でキャンセルしながら、6次成分とともに、位置調整をおこなうこともできる。例えば、タイヤ12における1次成分をキャンセルするように位置調整を行うと、タイヤがどの位置にあっても、この位置を中心として±30度の範囲内で位置調整を行うことで6次成分をキャンセルすることができる。
以上、本発明のタイヤ・ホイール組立体及びタイヤ・ホイール組立方法について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良および変更を行ってもよいのはもちろんである。
10,24 タイヤ・ホイール組立体
12 タイヤ
14 ホイール
16 ホイール中心部
18 タイヤ装着部
20 連結部
22 精密ホイール
26 軸力センサ
28 ユニフォミティ試験機
30 処理装置
32 検知センサ
12 タイヤ
14 ホイール
16 ホイール中心部
18 タイヤ装着部
20 連結部
22 精密ホイール
26 軸力センサ
28 ユニフォミティ試験機
30 処理装置
32 検知センサ
Claims (8)
- ホイールにタイヤを装着したタイヤ・ホイール組立体であって、
前記ホイールは、ラジアル方向の剛性が周上で分布しており、
前記ホイールにおけるラジアル方向の剛性の高次成分の位相と、前記タイヤのユニフォミティ成分の高次成分の位相とをお互いにずらすことで、前記ホイールの剛性の分布によって生じるユニフォミティの高次成分の振幅と前記タイヤのユニフォミティの高次成分の振幅との和に対して、タイヤ・ホイール組立体におけるユニフォミティの高次成分の振幅を少なくとも0.7以下にしたことを特徴とするタイヤ・ホイール組立体。 - ユニフォミティ成分が60N以下の基準タイヤを前記ホイールに装着したときの前記基準タイヤと前記ホイールの組立体における第1のユニフォミティ成分を求め、この第1のユニフォミティ成分を、前記ホイールにおけるラジアル方向の剛性の高次成分とする請求項1に記載のタイヤ・ホイール組立体。
- ホイールにおける剛性の周上分布が均一な精密ホイールに前記タイヤを装着したときの組立体におけるタイヤの第2のユニフォミティ成分を求め、この第2のユニフォミティ成分を、前記タイヤのユニフォミティ成分として求める請求項1又は2に記載のタイヤ・ホイール組立体。
- ユニフォミティ成分が60N以下の基準タイヤを前記ホイールに装着したときの前記基準タイヤと前記ホイールとの組立体における第1のユニフォミティ成分の波形を求め、ホイールにおける剛性の周上分布が均一な精密ホイールに前記タイヤを装着したときの組立体における第2のユニフォミティ成分の波形を求めたとき、
前記第2のユニフォミティ成分の波形を前記第1のユニフォミティ成分の波形で割った比率の、タイヤ周上における変動が絶対値で5%以内の変動である請求項1に記載のタイヤ・ホイール組立体。 - 前記ホイールは、ホイール回転中心を有するホイールフランジ部と、タイヤを装着するホイール中心部と、前記フランジ部と前記ホイール中心部の間を周期的に連結する連結部と、を有する請求項1〜4のいずれか1項に記載のタイヤ・ホイール組立体。
- タイヤをホイールに装着するタイヤ・ホイール組立方法であって、
ホイールにおけるラジアル方向の剛性の周上分布の情報を求めるステップと、
タイヤのユニフォミティ成分を求めるステップと、
ホイールのラジアル方向の剛性の高次成分の位相と、タイヤのユニフォミティ成分の前記高次成分の位相とをお互いにずらすことにより、前記ホイールの剛性の分布によって生じるユニフォミティの高次成分の振幅とタイヤのユニフォミティの高次成分の振幅との和に対して、タイヤ・ホイール組立体におけるユニフォミティの前記高次成分の振幅を少なくとも0.7以下にするステップと、を有することを特徴とするタイヤ・ホイール組立体方法。 - 前記ホイールにおける剛性の周上分布の情報を求めるステップでは、ユニフォミティ成分が60N以下の基準タイヤを前記ホイールに装着したときの組立体におけるユニフォミティ成分を求め、このユニフォミティ成分を、前記ホイールにおけるラジアル方向の剛性の高次成分として求める請求項6に記載のタイヤ・ホイール組立方法。
- 前記ホイールは、ホイール回転中心を有するフランジ部と、タイヤを装着するホイール中心部と、前記フランジ部と前記ホイール中心部の間を周期的に連結する連結部と、を有する請求項6又は7に記載のタイヤ・ホイール組立方法。
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