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JP2011256271A - 硬化性組成物およびその用途、ならびに新規化合物 - Google Patents

硬化性組成物およびその用途、ならびに新規化合物 Download PDF

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JP2011256271A
JP2011256271A JP2010131963A JP2010131963A JP2011256271A JP 2011256271 A JP2011256271 A JP 2011256271A JP 2010131963 A JP2010131963 A JP 2010131963A JP 2010131963 A JP2010131963 A JP 2010131963A JP 2011256271 A JP2011256271 A JP 2011256271A
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Japan
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meth
acrylate
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compound
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JP2010131963A
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English (en)
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Katsuyuki Sugihara
克幸 杉原
Hiroyuki Sato
弘幸 佐藤
Hei O
平 王
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JNC Corp
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JNC Corp
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Abstract

【課題】耐めっき性および剥離性に優れた硬化膜を形成することができ、さらにジェッティング性や硬化性に優れた、インクジェット用インクとして好適な硬化性組成物を提供する。
【解決手段】2−[4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル]−2−[4−1,1−ビス[4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル]エチル]フェニル]プロパンに、アクリル酸を反応させ、次いで、無水マレイン酸又は無水フタル酸を反応させて得られた化合物を含有する硬化性組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、液晶用またはEL(Electro-Luminescence)用などの表示素子や、電子回路基板(例:プリント配線板、フレキシブル配線板、半導体パッケージ基板)を製造するために好適に用いられる硬化性組成物およびその用途、ならびに該組成物の硬化性成分として好適に用いられる新規化合物に関する。
かねてより、プリント配線板、フレキシブル配線板および半導体パッケージ基板などの電子回路基板を製造する際、所定の回路パターンをなす金属配線などの導体面を保護する保護膜として、高分子系カバーレイフィルムが使用されてきた。
このカバーレイフィルムを導体面に接着する方法としては、カバーレイフィルムの一方の表面を所定の形状に加工し、この加工された表面に接着剤をつけ、そのフィルムを電子回路基板に重ねて位置合わせをした後、プレス等で熱圧着する方法が一般的である。
この方法では、カバーレイフィルムを加工する、加工された表面に接着剤をつける、そして位置合わせをするなどの操作において、作業性や位置精度が問題となる。そこで従来、これらの問題の改善を目的として、感光性カバーレイフィルムを導体面に貼付して保護膜を形成する方法が提案されてきた(例えば、特許文献1〜2参照)。
また、保護膜を形成した後、フォトレジストを使用したエッチング処理および現像を行うことで、所定の微細パターンをなす保護膜を形成するということも行われる。
しかし、このような感光性カバーレイフィルムを使用した保護膜の形成のためには、パターン露光によるフィルムのパターン化と、前記のようにフィルムのエッチングと、フォトレジストの現像とが行われ、多くの工程が必要である。さらには、そのパターン露光に必要なフォトマスクの作製に長い時間と多くの費用がかかる。
近年、これらの問題を解決するため、インクジェット法を用いて感光性材料を基板上に直接塗布し、パターンを形成する方法が開発されている(例えば、特許文献3〜6参照)。この方法には、従来必要であったパターン露光および現像が不要であることから、設備投資金額が少なく、また材料のロスが少ないなどの点で期待が持たれている。
このようなインクジェット法に用いられる感光性材料として、カバーレイフィルム用インク、ソルダーレジスト用インクなどが挙げられる。一般にこれらのインクから形成される膜には、カバーレイフィルムおよびソルダーレジストに求められる特性である、密着性、耐めっき性、はんだ耐熱性および耐屈曲性といった特性が求められる。
これまで、インクジェット法に使用可能な感光性材料として、様々なインクが提案されている(例えば、特許文献7〜10参照)。しかし、これらのインクから形成された膜は、カバーレイフィルムやソルダーレジスト、さらにはめっきレジストに要求される、密着性、耐めっき性、はんだ耐熱性および耐屈曲性の全てを満足できる性能を有していない。特にめっきレジストでは、耐めっき性および剥離性を両立させ、さらにインクジェット法に好適なインクを得ることは非常に難しい課題であった。
一方、密着性、耐めっき性、はんだ耐熱性および耐屈曲性に優れた感光性材料として、様々なインクが提案されている(例えば、特許文献11〜16参照)。しかし、特許文献
11〜16の何れにもインクの粘度の記載はなく、また実施例から推測されるインクの粘度も高すぎるため、該インクはインクジェット装置では吐出不可能である。
特開昭45−115541号公報 特開昭51−40922号公報 特開昭56−66089号公報 特開昭62−181490号公報 特開平6−237063号公報 特開平7−131135号公報 特開平9−183929号公報 特開2003−302642号公報 特開2005−68280号公報 特開2008−50601号公報 特開2001−48956号公報 特開2001−312054号公報 特開2003−277470号公報 特開2005−221722号公報 特開2006−284911号公報 特開2008−299293号公報
上記の状況の下、本発明の目的は、耐めっき性および剥離性に優れた硬化膜を形成することができ、さらにジェッティング性や硬化性に優れた、インクジェット用インクとして好適な硬化性組成物を提供することにある。さらに本発明の目的は、このような硬化性組成物の用途、該組成物の硬化性成分として好適に用いられる新規化合物などを提供することにある。
本発明者等は、特定の構造を有する変性エポキシ(メタ)アクリレートを含有する硬化性組成物を用いることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明の要旨は、以下のとおりである。
[1]下記式(1)で表される化合物(A)を含有する硬化性組成物。
Figure 2011256271
[式(1)中、R1、R2およびR3はそれぞれ独立に下記式(1−1)または式(1−2
)で表される構造であり、R4、R5およびR6はそれぞれ独立に水素または下記式(a2
)、(b2)、(c2)、(d2)、(e2)、(f2)、または(g2)の何れかで表される構造である。]
Figure 2011256271
[式(1−1)および(1−2)中、R11は水素またはメチルであり、R12は炭素数2〜20のアルキレンであり、R13は下記式(a1)、(b1)、(c1)、(d1)、(e1)、(f1)、または(g1)の何れかで表される構造であり、nは1〜20の整数である。]
Figure 2011256271
Figure 2011256271
[2]式(1)中のR1、R2およびR3がそれぞれ独立に式(1−1)で表される構造
であり、R4、R5およびR6がそれぞれ独立に水素、式(b2)で表される構造または式
(d2)で表される構造である、[1]に記載の硬化性組成物。
[3]式(1)中のR4、R5およびR6が同時に水素とはならない、[1]または[2
]に記載の硬化性組成物。
[4]さらにラジカル重合性化合物(B)および光重合開始剤(C)を含有する、[1]〜[3]の何れか一項に記載の硬化性組成物。
[5]ラジカル重合性化合物(B)が、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、メチルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレートのエチレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサイド付加モノマー、4−t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、N−(メタ)アクリロイルモルホリン、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルピロリドン、環状トリメチロールプロパンフォルマル(メタ)アクリレート、γ−ブチロラクトン(メタ)アクリレート、メバロノラクトン(メタ)アクリレート、シクロヘキシルジメタノールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である、[4]に記載の硬化性組成物。
[6]光重合開始剤(C)が、アシルフォスフィンオキサイド系化合物、アルキルフェノン系化合物およびチタノセン系化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である、[4]または[5]に記載の硬化性組成物。
[7]さらにエポキシ樹脂(D)を含有する、前記[1]〜[6]の何れか一項に記載の硬化性組成物。
[8]エポキシ樹脂(D)が、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビ
スフェノールS型エポキシ樹脂、トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂、テトラフェノールエタン型エポキシ樹脂、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタンおよび下記式(D1)〜(D4)で表されるエポキシ樹脂からなる群より選択される少なくとも1種の化合物である、[7]に記載の硬化性組成物。
Figure 2011256271
[式(D1)中、nは1〜50の整数である。]
[9]エポキシ樹脂(D)が、式(D2)で表される化合物である、[8]に記載の硬化性組成物。
[10]さらに化合物(A)、ラジカル重合性化合物(B)およびエポキシ樹脂(D)以外の熱硬化性化合物(E)を含有する、[7]〜[9]の何れか一項に記載の硬化性組成物。
[11]さらに重合禁止剤(F)を含有する、[1]〜[10]の何れか一項に記載の硬化性組成物。
[12]重合禁止剤(F)として、少なくともフェノチアジンを含有する、[11]に記載の硬化性組成物。
[13]さらに難燃剤(G)を含有する、[1]〜[12]の何れか一項に記載の硬化性組成物。
[14]難燃剤(G)が、下記式(G1)で表される化合物である、[13]に記載の硬化性組成物。
Figure 2011256271
[式(G1)中、Rはヒドロキシまたは炭素数1〜100のn価の有機基であり、nは1〜20の整数である。]
[15]難燃剤(G)が、下記式(G2)で表される化合物である、[13]に記載の硬化性組成物。
Figure 2011256271
[式(G2)中、mは1または2であり、nは1または2であり、m+nは3である。]
[16][1]〜[15]の何れか一項に記載の硬化性組成物からなるインクジェット用インク。
[17][1]〜[15]の何れか一項に記載の硬化性組成物から形成された硬化膜。
[18]基板と、該基板上に形成された[17]に記載の硬化膜とを有する電子回路基板。
[19]下記式(1)で表される化合物(A)。
Figure 2011256271
[式(1)中、R1、R2およびR3はそれぞれ独立に下記式(1−1)または式(1−2
)で表される構造であり、R4、R5およびR6はそれぞれ独立に水素または下記式(a2
)、(b2)、(c2)、(d2)、(e2)、(f2)、または(g2)の何れかで表される構造である。]
Figure 2011256271
[式(1−1)および(1−2)中、R11は水素またはメチルであり、R12は炭素数2〜20のアルキレンであり、R13は下記式(a1)、(b1)、(c1)、(d1)、(e1)、(f1)、または(g1)の何れかで表される構造であり、nは1〜20の整数である。]
Figure 2011256271
Figure 2011256271
[20]式(1)中のR1、R2およびR3がそれぞれ独立に式(1−1)で表される構
造であり、R4、R5およびR6がそれぞれ独立に水素、式(b2)で表される構造または
式(d2)で表される構造である、[19]に記載の化合物(A)。
[21]式(1)中のR4、R5およびR6が同時に水素とはならない、[19]または
[20]に記載の化合物(A)。
本発明の硬化性組成物は、ジェッティング性や硬化性に優れているので、インクジェット用インクとして好適に用いることができ、また、これを用いることにより耐めっき性および剥離性に優れた硬化膜を形成することができる。また、本発明によれば、前記組成物の硬化性成分として好適に用いられる新規化合物などを提供することができる。
以下、本発明の硬化性組成物、該組成物から形成される硬化膜、該硬化膜を有する電子回路基板、および該組成物の硬化性成分として好適に用いられる新規化合物について詳細に説明する。
[1.硬化性組成物]
本発明の硬化性組成物は、下記式(1)で表される化合物(A)を含有する。本発明の硬化性組成物は、ラジカル重合性化合物(B)、光重合開始剤(C)、エポキシ樹脂(D)、熱硬化性化合物(E)、重合禁止剤(F)、難燃剤(G)を含有してもよく、さらに必要に応じて、界面活性剤、着色剤および溶媒などを含有してもよい。
なお、本発明の硬化性組成物は、無色であっても有色であってもよい。
以下、上記各成分および本発明の硬化性組成物の粘度などについて説明する。
<1.1 化合物(A)>
本発明の硬化性組成物は、下記式(1)で表される化合物(A)を含有する。
Figure 2011256271
式(1)中、R1、R2およびR3はそれぞれ独立に下記式(1−1)または式(1−2)
で表される構造であり;R4、R5およびR6はそれぞれ独立に水素または下記式(a2)
、(b2)、(c2)、(d2)、(e2)、(f2)、または(g2)の何れかで表される構造である。
Figure 2011256271
式(1−1)および(1−2)中、R11は水素またはメチルであり、R12は炭素数2〜20のアルキレンであり、R13は下記式(a1)、(b1)、(c1)、(d1)、(e1)、(f1)、または(g1)の何れかで表される構造であり、nは1〜20の整数である。
Figure 2011256271
Figure 2011256271
1、R2およびR3は、光硬化性の点で式(1−1)で表される構造であることが好ま
しく、得られる硬化膜の柔軟性に優れる点で式(1−2)で表される構造であることも好ましい。
得られる硬化膜の柔軟性が高く、フレキシブル配線板に対しても密着性に優れる点で、R4、R5およびR6はそれぞれ独立に水素、式(b2)で表される構造または式(d2)
で表される構造であることが好ましい。
得られる硬化膜をめっきレジストとして使用する場合、基板からの剥離性が良好となる点で、R4、R5およびR6が同時に水素とはならない(すなわち、R4、R5およびR6の少なくとも1つが水素以外の基である)ことが好ましい。得られる硬化膜をカバーレイフィルムやソルダーレジストなどの永久膜として使用する場合、基板からの剥離性を考慮する必要がないので、R4、R5およびR6は同時に水素であってもよい。
上記アルキレンとしては、エチレン、プロピレン、ブチレンなどが挙げられる。上記アルキレンの炭素数は、2〜20、好ましくは2〜4である。またnは、1〜20、好ましくは1〜5である。
本発明の硬化性組成物は化合物(A)を含有するため、インクジェット印刷時の吐出性に優れ、得られる硬化膜の耐めっき性、基板に対する密着性・剥離性のバランスに優れる。つまり、本発明の硬化性組成物から形成される硬化膜は、めっきレジストとして使用する場合、めっき工程では基板に強固に密着するとともに耐めっき性に優れ、次の剥離工程ではアルカリ剥離液に浸すことで容易に剥離することができる。
化合物(A)は1種で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
化合物(A)の含有量は、硬化性組成物総量に対して、通常は5〜60重量%、好ましくは10〜50重量%、さらに好ましくは15〜40重量%である。化合物(A)の含有量が前記範囲にあると、硬化性組成物の吐出性に優れ、かつ得られる硬化膜の耐めっき性および剥離性に優れる。
化合物(A)は、例えば、(i)下記式(1’)で表されるエポキシ化合物(a)と不飽和一塩基酸とを反応させ、(ii)得られたエポキシ(メタ)アクリレートと多塩基酸および多塩基酸無水物から選択される少なくとも1種とを反応させることにより合成することができる。なお、R4〜R6が何れも水素である化合物(A)は、前記(i)の付加反応により合成することができる。
Figure 2011256271
上記不飽和一塩基酸としては、(メタ)アクリル酸(下記式(1−1’)で表される化合物)、下記式(1−2’)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2011256271
式(1−1’)および(1−2’)中のR11、R12、R13およびnは、式(1−1)および(1−2)中のR11、R12、R13およびnと同義である。
上記(i)の付加反応を促進させるために、反応触媒を添加することが好ましい。また、上記不飽和一塩基酸や生成するエポキシ(メタ)アクリレートのラジカル重合を防止するために、重合禁止剤を添加することが好ましい。また、反応溶媒として、後述するラジカル重合性化合物(B)を用いてもよい。
上記反応触媒としては、例えば、トリフェニルホスフィン等のホスフィン類、ジブチル錫ラウレート等の有機金属類が挙げられる。これらは1種で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。上記重合禁止剤としては、例えば、ヒドロキノン、メチルヒドロキノン、、フェノチアジン、4−メトキシフェノール、酸素などが挙げられる。
上記(i)の付加反応は、常圧下、通常70〜180℃、好ましくは90〜130℃で加熱して行う。これにより、エポキシ化合物(a)のエポキシ基と不飽和一塩基酸のカルボキシル基とが反応してエポキシ基が開環し、水酸基が形成されるとともに末端に不飽和基が付与され、エポキシ(メタ)アクリレートが得られる。
不飽和一塩基酸の使用量は、化合物(a)中のエポキシ基1モルに対して、通常1〜1.2モル、好ましくは1〜1.05モルである。
上記多塩基酸としては、コハク酸、マレイン酸、シトラコン酸、フタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、シクロヘキセンジカルボン酸、トリメリット酸が挙げられる。上記多塩基酸無水物としては、コハク酸無水物、マレイン酸無水物、シトラコン酸無水物、フタル酸無水物、シクロヘキサンジカルボン酸無水物、シクロヘキセンジカルボン酸無水物、トリメリット酸無水物が挙げられる。通常、化合物(A)の合成には上記多塩基酸無水物が用いられ、基板への密着性の点で、マレイン酸無水物、フタル酸無水物が好ましい。
上記(ii)の付加反応は、上記(i)の付加反応を行った後、そのまま多塩基酸無水物等を所望量添加して、通常70〜150℃、好ましくは80〜120℃で加熱して行う。新たに触媒等を添加する必要は特にない。これにより、上記エポキシ(メタ)アクリレート中の水酸基と多塩基酸無水物等とが反応して酸無水物基が開環し、カルボキシル基が形成され、化合物(A)が得られる。
多塩基酸および多塩基酸無水物の使用量の合計は、エポキシ(メタ)アクリレート中の水酸基1モルに対して、通常1〜1.2モル、好ましくは1〜1.05モルである。これにより、化合物(A)を含む混合物の酸価(JIS K 6901)を50〜180mgKOH/gの範囲に調整することができる。
化合物(A)はエポキシ化合物(a)に由来する骨格と水酸基やカルボキシル基とを有するため、これを用いることにより、耐薬品性や透明性、基板との密着性・剥離性に優れた硬化膜を形成することが出来ると考えられる。
<1.2 ラジカル重合性化合物(B)>
本発明の硬化性組成物は、化合物(A)以外のラジカル重合性化合物(B)を含有することが好ましい。なお、「ラジカル重合性」とは、光を照射、あるいは加熱することで(好ましくは光を照射することで)発生したフリーラジカルにより重合を開始する性質である。
ラジカル重合性化合物(B)としては、(メタ)アクリロイル、アリル、ビニルの何れか1つ以上を有する化合物であれば特に限定されず、光重合性の観点から、(メタ)アクリロイルを有する化合物が特に好ましい。
(メタ)アクリロイルを有する化合物としては、イソシアヌル酸エチレンオキシド変性ジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキシド変性トリ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート;
1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、エピクロルヒドリン変性グリセロールトリ(メタ)アクリレート、ジグリセリンテトラ(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、シクロヘキシルジメタノールモノ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート;
ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレートモノステアレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエ
リスリトールテトラ(メタ)アクリレート;
ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート;
トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エピクロルヒドリン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、環状トリメチロールプロパンフォルマル(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート;
(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、メチルグリシジル(メタ)アクリレート;
シクロヘキシル(メタ)アクリレート、4−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、エチルシクロペンチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2−メチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート、2−メチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート、2−エチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート、3,5−ジメチル−7−ヒドロキシアダマンチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシ−1−(メタ)アクリルオキシアダマンタン、3,5−ジヒドロキシ−1−(メタ)アクリルオキシアダマンタン、3−ヒドロキシ−1−アダマンチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシノルボルナン(メタ)アクリレート、γ−ブチロラクトン(メタ)アクリレート、メバロノラクトン(メタ)アクリレート、ビス(ヒドロキシメチル)トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート;
フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、メチルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレートのエチレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサイド付加モノマー、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート;
ビスフェノールA型エチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールF型エチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性リン酸トリ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート;
N−(メタ)アクリロイルモルホリン、N−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミド、環状イミド(メタ)アクリレート;などが挙げられる。
ビニルを有する化合物としては、スチレン、メチルスチレン、クロルメチルスチレン;ビニルピリジン、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルピロリドンなどが挙げられる。
また、ラジカル重合性化合物(B)としては、上述の化合物以外の化合物も使用することができ、例えば、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミドなどが挙げられる。
これらの中でも、例えば本発明の硬化性組成物をインクジェット用インクとして用いる場合、吐出性に優れるインクが得られる点で、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アク
リレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、メチルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレートのエチレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサイド付加モノマー、4−t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、N−(メタ)アクリロイルモルホリン、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルピロリドン、環状トリメチロールプロパンフォルマル(メタ)アクリレート、γ−ブチロラクトン(メタ)アクリレート、メバロノラクトン(メタ)アクリレート、シクロヘキシルジメタノールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートが好ましい。
ラジカル重合性化合物(B)は1種で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ラジカル重合性化合物(B)を用いる場合、本発明の硬化性組成物において該ラジカル重合性化合物(B)は、化合物(A)100重量部に対して、通常40〜300重量部、好ましくは60〜250重量部、より好ましく80〜200重量部の範囲で含まれる。ラジカル重合性化合物(B)の含有量が前記範囲にあると、用途に合わせて組成物の粘度を調整することができる。
<1.3 光重合開始剤(C)>
本発明の硬化性組成物は、これに光硬化性を付与するために、ラジカル重合性化合物(B)とともに光重合開始剤(C)を含有することが好ましい。光重合開始剤(C)は、紫外線あるいは可視光線の照射によりラジカルを発生することのできる化合物であれば特に限定されないが、アシルフォスフィンオキサイド系化合物、アルキルフェノン系化合物、チタノセン系化合物が好ましく、光硬化性の観点からアシルフォスフィンオキサイド系化合物が特に好ましい。
光重合開始剤(C)の具体例としては、ベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、4,4'
−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、キサントン、チオキサントン、イソプロピルキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−エチルアントラキノン、アセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−4'−イソプロピルプロピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、イ
ソプロピルベンゾインエーテル、イソブチルベンゾインエーテル、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、カンファーキノン、ベンズアントロン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、4,4'−ジ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,4
,4'−トリ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3',4,4'−
テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3',4,4'−テトラ(t−ヘキシルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3'−ジ(メトキシカルボ
ニル)−4,4'−ジ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,4'−ジ(メトキシカルボニル)−4,3'−ジ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェ
ノン、4,4'−ジ(メトキシカルボニル)−3,3'−ジ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2−(4'−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメ
チル)−s−トリアジン、2−(3',4'−ジメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2',4'−ジメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2'−メトキシスチリル)−4,6−
ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4'−ペンチルオキシスチリル)−
4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−[p−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)]−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、1,3−ビス(トリクロロメチル)−5−(2'−クロロフェニル)−s−トリアジン、1,3−ビ
ス(トリクロロメチル)−5−(4'−メトキシフェニル)−s−トリアジン、2−(p
−ジメチルアミノスチリル)ベンズオキサゾール、2−(p−ジメチルアミノスチリル)ベンズチアゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、3,3'−カルボニルビス(7−
ジエチルアミノクマリン)、2−(o−クロロフェニル)−4,4',5,5'−テトラフェニル−1,2'−ビイミダゾール、2,2'−ビス(2−クロロフェニル)−4,4',
5,5'−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)−1,2'−ビイミダゾール、2,2'−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4',5,5'−テトラフェニル−1
,2'−ビイミダゾール、2,2'−ビス(2,4−ジブロモフェニル)−4,4',5,
5'−テトラフェニル−1,2'−ビイミダゾール、2,2'−ビス(2,4,6−トリク
ロロフェニル)−4,4',5,5'−テトラフェニル−1,2'−ビイミダゾール、3−
(2−メチル−2−ジメチルアミノプロピオニル)カルバゾール、3,6−ビス(2−メチル−2−モルホリノプロピオニル)−9−n−ドデシルカルバゾール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)
−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイドおよび2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドなどが挙げられる。
光重合開始剤(C)は1種で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
光重合開始剤(C)を用いる場合、本発明の硬化性組成物において該光重合開始剤(C)は、化合物(A)およびラジカル重合性化合物(B)の合計100重量部に対して、通常2〜60重量部、好ましくは5〜40重量部、より好ましく10〜30重量部の範囲で含まれる。光重合開始剤(C)の含有量が前記範囲にあると、光の照射量に対して組成物が高感度となる点で好ましい。
<1.4 エポキシ樹脂(D)>
本発明の硬化性組成物は、エポキシ樹脂(D)を含有してもよい。エポキシ樹脂(D)を含有する硬化性組成物を用いると、各種基板(例:銅基板、ポリイミドフィルム)に対する密着性に優れ、また耐めっき性により優れた硬化膜を得ることができる。
エポキシ樹脂(D)としては、例えば、フェノールノボラック型、クレゾールノボラック型、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、水添ビスフェノールA型、水添ビスフェノールF型、ビスフェノールS型、トリスフェノールメタン型、テトラフェノールエタン型、ビキシレノール型またはビフェノール型のエポキシ樹脂;脂環式または複素環式のエポキシ樹脂;ジシクロペンタジエン型またはナフタレン型の構造を有するエポキシ樹脂が挙げられる。
また、エポキシ樹脂(D)としては、例えば、N,N,N',N'−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N',N'−テトラグリシジル−4,4'−ジアミノジフェニルメタンを挙
げることもできる。
エポキシ樹脂(D)としては、各種の市販品を用いることができ、TECHMORE VG3101L(商品名;三井化学(株)製)、エピコート828、同834、同1001、同1004(商品名;三菱化学(株)製)、エピクロン840、同850、同105
0、同2055(商品名;DIC(株)製)、エポトートYD−011、同YD−013、同YD−127、同YD−128(商品名;東都化成(株)製)、D.E.R.317、
同331、同661、同664(商品名;ダウ・ケミカル・カンパニー製)、アラルダイド6071、同6084、同GY250、同GY260(商品名;BASFジャパン(株)製)、スミ−エポキシESA−011、同ESA−014、同ELA−115、同ELA−128(商品名;住友化学(株)製)、A.E.R.330、同331、同661、同
664(商品名;旭化成(株)製)等のビスフェノールA型エポキシ樹脂;
エピコート152、同154(商品名;三菱化学(株)製)、D.E.R.431、同4
38(商品名;ダウ・ケミカル・カンパニー製)、エピクロンN−730、同N−770、同N−865(商品名;DIC(株)製)、エポトートYDCN−701、同YDCN−704(商品名;東都化成(株)製)、アラルダイドECN1235、同ECN1273、同ECN1299(商品名;BASFジャパン(株)製)、XPY307、EPPN−201、EOCN−1025、EOCN−1020、EOCN−104S、RE−306(商品名;日本化薬(株)製)、スミ−エポキシESCN−195X、同ESCN−220(商品名;住友化学(株)製)、A.E.R.ECN−235、同ECN−299(商
品名;(株)ADEKA製)等のノボラック型エポキシ樹脂;
エピクロン830(商品名;DIC(株)製)、JER807(商品名;三菱化学(株)製)、エポトートYDF−170(商品名;東都化成(株)製)、YDF−175、YDF−2001、YDF−2004、アラルダイドXPY306(商品名;BASFジャパン(株)製)等のビスフェノールF型エポキシ樹脂;エポトートST−2004、同ST−2007、同ST−3000(商品名;東都化成(株)製)等の水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂;
セロキサイド2021(商品名;ダイセル化学工業(株)製)、アラルダイドCY175、同CY179、同CY184(商品名;BASFジャパン(株)製)等の脂環式エポキシ樹脂;
YL−933(商品名;三菱化学(株)製)、EPPN−501、EPPN−502(商品名;ダウ・ケミカル・カンパニー製)等のトリヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂;YL−6056、YX−4000、YL−6121(商品名;三菱化学(株)製)等のビキシレノール型もしくはビフェノール型エポキシ樹脂またはそれらの混合物;
EBPS−200(商品名;日本化薬(株)製)、EPX−30(商品名;ADEKA社製)、EXA−1514(商品名;DIC(株)製)等のビスフェノールS型エポキシ樹脂;JER157S(商品名;三菱化学(株)製)等のビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂;YL−931(商品名;三菱化学(株)製)、アラルダイド163(商品名;BASFジャパン(株)製)等のテトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂;
アラルダイドPT810(商品名;BASFジャパン(株)製)、TEPIC(商品名;日産化学工業(株)製)等の複素環式エポキシ樹脂;HP−4032、EXA−4750、EXA−4700(商品名;DIC(株)製)等のナフタレン含有エポキシ樹脂;HP−7200、HP−7200H、HP−7200HH(商品名;DIC(株)製)等のジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂が挙げられる。
これらのエポキシ樹脂の中でも、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂、テトラフェノールエタン型エポキシ樹脂、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタンおよび下記式(D1)〜(D4)で表されるエポキシ樹脂が好ましく;
N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジ
ル−4,4’−ジアミノジフェニルメタンおよび下記式(D1)〜(D4)で表されるエポキシ樹脂が、耐めっき性に優れた硬化膜が得られる点でさらに好ましく;
下記式(D2)で表されるエポキシ樹脂が、耐めっき性に一層優れた硬化膜が得られる点で特に好ましい。
Figure 2011256271
式(D1)中、nは1〜50の整数である。
エポキシ樹脂(D)は1種で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
エポキシ樹脂(D)を用いる場合、本発明の硬化性組成物において、該エポキシ樹脂(D)は、化合物(A)100重量部に対して、通常2〜50重量部、好ましくは5〜40重量部、より好ましく10〜30重量部の範囲で含まれる。エポキシ樹脂(D)の含有量が前記範囲にあると、各種基板への密着性に優れ、柔軟性と耐薬品性とのバランスにより優れた硬化膜が得られる。
<1.5 熱硬化性化合物(E)>
本発明の硬化性組成物は、例えば耐熱性を向上させるために、化合物(A)、ラジカル重合性化合物(B)およびエポキシ樹脂(D)以外の熱硬化性化合物(E)を含有してもよい。熱硬化性化合物(E)としては、熱硬化させることが可能な官能基を有する化合物であれば特に限定されず、ビスマレイミド、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ硬化剤などが挙げられる。
熱硬化性化合物(E)を用いる場合、本発明の硬化性組成物において、該熱硬化性化合物(E)は、化合物(A)100重量部に対して、通常2〜50重量部、好ましくは5〜40重量部、より好ましく10〜30重量部の範囲で含まれる。熱硬化性化合物(E)の含有量が前記範囲にあると、耐薬品性、剥離性、柔軟性および耐熱性により優れた硬化膜が得られる。
1.5.1 ビスマレイミド
ビスマレイミドとしては、例えば、下記式(E1)で表される化合物が挙げられる。下記式(E1)で表されるビスマレイミドは、例えばジアミンと酸無水物とを反応させて得
られる化合物である。
Figure 2011256271
式(E1)中、R10およびR12はそれぞれ独立に水素またはメチルであり、硬化性組成物の他成分との相溶性が優れる点でメチルであることが好ましく;R11は炭素数1〜100の二価の有機基であり、得られる硬化膜の柔軟性が高くなる点で、下記式(E2)で表される二価の基であることが好ましい。
Figure 2011256271
式(E2)中、R13およびR14はそれぞれ独立に、連続しない任意のメチレンが酸素で置き換えられてもよい炭素数1〜18のアルキレン、置換基を有してもよい芳香環を有する二価の基、または置換基を有してもよいシクロアルキレンである。前記芳香環およびシクロアルキレンにおける置換基としては、例えば、カルボキシル、ヒドロキシル、炭素数1〜5のアルキル、炭素数1〜5のアルコキシが挙げられる。得られる硬化膜の耐熱性が高い点で、R13およびR14はそれぞれ独立に下記何れかの式で表される二価の基であることが好ましい。
Figure 2011256271
式(E2)中、Xは下記何れかの式で表される二価の基である。
Figure 2011256271
ビスマレイミドは1種で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
1.5.2 フェノール樹脂
フェノール樹脂としては、フェノール性水酸基を有する芳香族化合物とアルデヒド類との縮合反応により得られるノボラック樹脂、ビニルフェノールの単独重合体(水素添加物を含む)、ビニルフェノールとこれと共重合可能な化合物とのビニルフェノール系共重合体(水素添加物を含む)などが好ましく用いられる。
フェノール性水酸基を有する芳香族化合物としては、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール、o−ブチルフェノール、m−ブチルフェノール、p−ブチルフェノール、o−キシレノール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、3,4,5−トリメチルフェノール、p−フェニルフェノール、レゾルシノール、ホドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル、ピロガロール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、テルペン骨格含有ジフェノール、没食子酸、没食子酸エステル、α−ナフトール、β−ナフトールなどが挙げられる。
アルデヒド類としては、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、フルフラール、ベンズアルデヒド、ニトロベンズアルデヒド、アセトアルデヒドなどが挙げられる。
ビニルフェノールと共重合可能な化合物としては、(メタ)アクリル酸またはその誘導体、スチレンまたはその誘導体、無水マレイン酸、酢酸ビニル、アクリロニトリルなどが挙げられる。
フェノール樹脂の具体例としては、レヂトップPSM−6200(商品名;群栄化学工業(株)製)、ショウノールBRG−555(商品名;昭和高分子(株)製)、マルカリンカーMS−2P、マルカリンカーCST70、マルカリンカーPHM−C(商品名;丸善石油化学(株)製)が挙げられる。
フェノール樹脂は1種で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
1.5.3 メラミン樹脂
メラミン樹脂は、メラミンとホルムアルデヒドとの重縮合により製造された樹脂であれば特に限定されず、メチロールメラミン、エーテル化メチロールメラミン、ベンゾグアナミン、メチロールベンゾグアナミン、エーテル化メチロールベンゾグアナミン、およびそれらの縮合物などが挙げられる。これらの中でも、耐薬品性が良好である点で、エーテル化メチロールメラミンが好ましい。
メラミン樹脂の具体例としては、ニカラックMW−30、MW−30HM、MW−390、MW−100LM、MX−750LM(商品名;(株)三和ケミカル製)が挙げられる。
メラミン樹脂は1種で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
1.5.4 エポキシ硬化剤
本発明の硬化性組成物がエポキシ樹脂(D)を含有している場合は、その耐薬品性をより向上させる点で、該組成物はさらにエポキシ硬化剤を含有してもよい。エポキシ硬化剤としては、酸無水物系硬化剤、ポリアミン系硬化剤、触媒型硬化剤などが好ましい。
酸無水物系硬化剤としては、マレイン酸無水物、テトラヒドロフタル酸無水物、ヘキサヒドロフタル酸無水物、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物、ヘキサヒドロトリメリット酸無水物、フタル酸無水物、トリメリット酸無水物、スチレン−無水マレイン酸共重合体などが挙げられる。
ポリアミン系硬化剤としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジシアンジアミド、ポリアミドアミン(ポリアミド樹脂)、ケチミン化合物、イソホロンジアミン、m−キシレンジアミン、m−フェニレンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、N−アミノエチルピペラジン、4,4'−
ジアミノジフェニルメタン、4,4'−ジアミノ−3,3'−ジエチルジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルフォンなどが挙げられる。
触媒型硬化剤としては、3級アミン化合物、イミダゾール化合物などが挙げられる。
エポキシ硬化剤は1種で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
<1.6 重合禁止剤(F)>
本発明の硬化性組成物は、保存安定性を向上させるために、重合禁止剤(F)を含有してもよい。重合禁止剤(F)としては、4−メトキシフェノール、ヒドロキノン、フェノチアジンなどが挙げられる。これらの中でも、長期保存においても硬化性組成物の粘度の変化(増加)が小さい点で、フェノチアジンが好ましい。
重合禁止剤(F)は1種で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
重合禁止剤(F)を用いる場合、その含有量は、硬化性組成物総量に対して、長期保存においても粘度の変化が小さい点や他特性とのバランスを考慮すると、好ましくは0.02〜1重量%、より好ましくは0.05〜0.5重量%の範囲である。
<1.7 難燃剤(G)>
本発明の硬化性組成物は、難燃剤(G)を含有してもよい。難燃剤(G)としては、難燃性を発現する化合物であれば特に限定されないが、低有毒性、低公害性、安全性の観点から、有機リン系難燃剤を用いることが好ましい。
難燃性の有無については、UL94規格に基づいて判断する。具体的には、本発明の硬化性組成物をポリイミドフィルム(カプトン(登録商標)100H;東レ・デュポン(株)製)基板に塗布した後に、UV照射、乾燥、焼成などを適宜行い、20〜30μmの厚さの硬化膜を形成する。得られた硬化膜について、UL94規格に準拠した薄材垂直燃焼試験を行い、該規格に基づいて難燃性を評価する。本発明の硬化性組成物をカバーレイフィルムなどの永久膜として使用する場合は、難燃性試験の結果がVTM−0であることが
好ましい。
有機リン系難燃剤としては、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルフェニルホスフェート、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェート、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10オキシド、10−(2,5−ジヒドロキシフェニル)−10H−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシド、縮合9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10オキシドなどが挙げられる。
縮合9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10オキシドとは、下記式(G0)で表される9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10オキシドと、該オキシドと縮合反応することができる化合物とが縮合反応して得られる化合物である。縮合9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10オキシドの具体例として、下記式(G1)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2011256271
Figure 2011256271
式(G1)中、Rはヒドロキシまたは炭素数1〜100のn価の有機基であり、好ましくはヒドロキシまたは炭素数5〜90のn価の有機基であり、より好ましくはヒドロキシまたは炭素数10〜80のn価の有機基であり;nは1〜20の整数であり、好ましくは1〜15の整数であり、より好ましくは1〜10の整数である。
上記炭素数1〜100のn価の有機基は、少なくとも一つ、好ましくは1〜4個のラジカル重合性二重結合を有する基であることが、本発明の硬化性組成物から得られる硬化膜の密着性、耐めっき性およびはんだ耐熱性の点から好ましい。
有機リン系難燃剤の中でも特に、下記式(G2)で表される縮合9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10オキシド(昭和高分子(株)製のHFA−3003(商品名))を用いると、本発明のインクから得られる硬化膜を高温状態にさらした場合でも難燃剤(G)のブリードアウトがないので好ましい。
Figure 2011256271
式(G2)中、mは1または2であり、nは1または2であり、m+nは3である。
難燃剤(G)は1種で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なお、以上説明した難燃剤(G)は公知の方法で製造することができ、また上記の昭和高分子(株)製のHFA−3003のように、市販もされている。
難燃剤(G)を用いる場合、本発明の硬化性組成物において、該難燃剤(G)は、化合物(A)100重量部に対して、通常10〜50重量部、好ましくは15〜40重量部、より好ましく20〜30重量部の範囲で含まれる。難燃剤(G)の含有量が前記範囲にあると、密着性、耐めっき性、はんだ耐熱性のバランスが良く、かつ難燃性に優れる点で好ましい。
<1.8 その他の成分>
本発明の硬化性組成物は、各種特性をさらに向上させるために、界面活性剤、着色剤、溶媒などを含有してもよい。
1.8.1 界面活性剤
本発明の硬化性組成物は、例えば下地基板への濡れ性や、得られる硬化膜の膜面均一性を向上させるために、界面活性剤を含有してもよい。界面活性剤としては、シリコン系界面活性剤、アクリル系界面活性剤、フッ素系界面活性剤などが挙げられる。
シリコン系界面活性剤の市販品としては、Byk−300、同306、同335、同310、同341、同344、同370(商品名;ビックケミー・ジャパン(株)製)などが挙げられる。アクリル系界面活性剤の市販品としては、Byk−354、同358、同361(商品名;ビックケミー・ジャパン(株)製)などが挙げられる。フッ素系界面活性剤の市販品としては、DFX−18、フタージェント250、同251(商品名;(株)ネオス製)、メガファックF−479(商品名;DIC(株)製)などが挙げられる。
界面活性剤は1種で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
界面活性剤を用いる場合、その含有量は、硬化性組成物総量に対して、硬化膜の膜面均一性や他特性とのバランスを考慮すると、好ましくは0.001〜1重量%、より好ましくは0.001〜0.1重量%、さらに好ましくは0.001〜0.05重量%の範囲で
ある。
1.8.2 着色剤
本発明の硬化性組成物は、例えば該組成物を基板に塗布等して硬化させることにより得られる硬化膜の状態を検査する際に、硬化膜と基板との識別を容易にするために、着色剤を含有してもよい。着色剤としては、染料、顔料が好ましい。
着色剤は1種で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
着色剤を用いる場合、その含有量は、硬化性組成物総量に対して、硬化膜の検査が容易である点や他特性とのバランスを考慮すると、好ましくは0.1〜20重量%、より好ましくは0.2〜15重量%、さらに好ましくは0.3〜10重量%の範囲である。
1.8.3 溶媒
本発明の硬化性組成物は、例えば得られる硬化膜の膜面均一性を向上させるために、溶媒を含有してもよい。また、本発明の硬化性組成物をインクジェット用インクとして使用する場合、インクに低沸点の溶媒が含まれていると、溶媒が揮発してインクの粘度が上昇してインクジェットヘッドのノズル口が詰まってしまうことがある。このため、特に沸点が100〜300℃の溶媒が好ましい。
沸点が100〜300℃である溶媒の具体例としては、水、酢酸ブチル、プロピオン酸ブチル、乳酸エチル、オキシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル、ジオキサン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、アセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、トルエン、キシレン、アニソール、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルイミダゾリジノンなどが挙げられる。
溶媒は1種で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
溶媒の含有量は、硬化性組成物総量に対して、インクジェット用インクとしての吐出性と他の特性とのバランスを考慮すると、好ましくは0〜60重量%、より好ましく0〜40重量%の範囲である。
<1.9 硬化性組成物の調製方法>
本発明の硬化性組成物は、原料となる各成分を公知の方法により混合することで調製することができる。特に、本発明の硬化性組成物は、上記(A)成分と、必要に応じて上記(B)〜(G)成分やその他の成分とを混合し、得られた溶液をろ過して脱気することにより調製することが好ましい。このようにして調製された本発明の硬化性組成物からなるインクは、ジェッティング性に優れる。前記ろ過には、例えばフッ素樹脂製のメンブレンフィルターなどが用いられる。
<1.10 硬化性組成物の粘度>
本発明の硬化性組成物の粘度は、基板への塗布方法によって適宜選択される。硬化性組成物の粘度は、例えば溶媒あるいはラジカル重合性化合物(B)の種類や含有量を最適化することで調節することが好ましい。なお、本発明において硬化性組成物の粘度は、E型粘度計で測定される。
硬化性組成物の粘度としては、スクリーン印刷用には1,000〜100,000mPa・s、スリットコーターやダイコーターを用いる場合には2〜1,000mPa・s、インクジェット法で塗布する場合には1〜200mPa・sが好適である。
本発明の硬化性組成物をインクジェット用インクとして使用する場合、インクジェット塗布装置で吐出する際の温度(吐出温度;好ましくは10〜120℃)における粘度は、インクジェット装置による吐出特性を考慮すると、1〜200mPa・sが好ましく、1〜30mPa・sであることがより好ましく、2〜25mPa・sであることがさらに好ましく、3〜20mPa・sであることが特に好ましい。
また、25℃における粘度は、好ましくは2〜180mPa・sであり、さらに好ましくは3〜150mPa・sである。なお、25℃における粘度が30mPa・sを超える硬化性組成物を使用する場合は、インクジェットヘッドを加熱して吐出時の硬化性組成物の粘度を下げることで、安定した吐出が可能になる。例えば、インクジェットヘッドの加熱温度は40〜120℃が好ましく、その加熱温度における本発明のインクの粘度は、1〜30mPa・sであることが好ましい。
インクジェットヘッドを加温する場合は、溶媒が揮発することによって粘度が上昇するおそれがあることから、溶媒を含まないインクを用いることが好ましい。その場合、インクの粘度は、ラジカル重合性化合物(B)の種類や含有量を最適化することで調節することが好ましい。
<1.11 硬化性組成物の保存>
本発明の硬化性組成物(例えばインクジェット用インク)は、−20〜20℃で保存すると、保存中の粘度変化(増加)が小さく、保存安定性が良好である。
[2.インクジェット塗布方法による硬化性組成物の塗布]
本発明の硬化性組成物は、所定の回路パターンをなす金属配線表面を保護するカバーレイフィルムや、ソルダーレジスト、めっきレジストなどに適している。本発明の硬化性組成物は、インクジェット用インクとして特に好適に用いることができる。以下、インクジェット法による硬化性組成物の塗布方法について、説明する。
本発明の硬化性組成物は、公知のインクジェット塗布方法を用いて塗布することができる。インクジェット塗布方法としては、例えば、インクに力学的エネルギーを作用させてインクをインクジェットヘッドから吐出(塗布)させる方法(いわゆるピエゾ方式)、インクに熱エネルギーを作用させてインクを塗布させる方法(いわゆるバブルジェット(登録商標)方式)がある。
インクジェット塗布方法を用いることにより、硬化性組成物を予め定められたパターン状に塗布することができ、必要な箇所だけに硬化膜を形成することができる。よって、インクジェット法は、フォトリソグラフィー法に比べて、コストの削減となる。すなわち、本発明の硬化性組成物をインクジェット用インクとして用いることにより、設備投資金額が少なくなり、また材料のロスを減らすことができる。
本発明のインクジェット用インクを用いて塗布を行うのに好ましい塗布ユニットは、例えば、インクを収容するインク収容部と、インクジェットヘッドとを備えたインクジェットユニットが挙げられる。
インクジェットユニットとしては、例えば、塗布信号に対応した熱エネルギーをインクに作用させ、前記熱エネルギーによりインク液滴を発生させながら、前記塗布信号に対応した塗布(描画)を行うインクジェットユニットが挙げられる。
インクジェットヘッドとしては、例えば、金属および/または金属酸化物を含有する発熱部接液面を有するものが挙げられる。前記金属および/または金属酸化物の具体例としては、例えば、Ta、Zr、Ti、Ni、Al等の金属、およびこれらの金属の酸化物などが挙げられる。
インクジェットユニットは、インクジェットヘッドとインク収容部とが分離されているものに限らず、それらが分離不能に一体になったものを用いてもよい。また、インク収容部は、インクジェットヘッドに対して分離可能または分離不能に一体化されてキャリッジに搭載されるもののほか、装置の固定部位に設けられて、インク供給部材、例えばチューブを介してインクジェットヘッドにインクを供給する形態のものでもよい。
[3.硬化膜]
本発明の硬化膜は、上述の本発明の硬化性組成物から形成される。本発明の硬化膜は、各種基板(例:銅基板、ポリイミドフィルム)に対する密着性・剥離性のバランスに優れ、また耐めっき性にも優れる。したがって、本発明の硬化膜は、カバーレイフィルム、ソルダーレジスト、めっきレジストとして好適に用いることができる。
本発明の硬化膜は、インクジェット塗布方法などの公知の各種塗布方法により本発明の硬化性組成物を基板表面に塗布した後に、例えば80〜120℃で1〜30分乾燥した後、150〜300℃で10〜120分加熱することで得ることができる。
また、本発明の硬化膜は、本発明の硬化性組成物がラジカル重合性化合物(B)および光重合開始剤(C)を含有する場合には、該硬化性組成物に紫外線や可視光線等の光を照射して塗膜を硬化させることで得ることができる。
紫外線や可視光線等を照射する場合、露光量は、硬化性組成物の組成に依存するが、ウシオ電機(株)製の受光器UVD−365PDを取り付けた積算光量計UIT−201で測定して、10〜10,000mJ/cm2程度が好ましく、100〜5000mJ/c
2程度がより好ましく、200〜3000mJ/cm2程度がさらに好ましい。また、照射する紫外線や可視光線等の波長は、200〜500nmが好ましく、300〜450n
mがより好ましい。
なお、紫外線や可視光線等を照射する露光機としては、高圧水銀灯ランプ、超高圧水銀灯ランプ、メタルハライドランプ、ハロゲンランプ等を搭載し、250〜500nmの範囲で紫外線や可視光線等を照射する装置であれば特に限定されない。
また、必要に応じて、光の照射により硬化した上記硬化膜をさらに加熱・焼成してもよく、100〜250℃で10〜60分間加熱することが好ましく、120〜230℃で10〜60分間加熱することがより好ましく、150〜200℃で10〜60分間加熱することがさらに好ましい。加熱・焼成をすることによって、硬化膜をより強固に硬化させることができる。
[4.硬化膜付き基板、電子回路基板]
本発明の硬化膜付き基板は、基板と、該基板上に形成された本発明の硬化膜とを有する。本発明の硬化膜が形成される基板は、本発明の硬化性組成物が塗布される対象となり得るものであれば特に限定されない。
基板は、本発明の硬化性組成物(インク)が塗布される対象となり得るものであれば特に限定されず、その形状は平板状に限られず、曲面状であってもよい。
基板を構成する物質は特に限定されないが、例えば、プラスチックフィルム、セロハン、アセテート、金属箔、ポリイミドと金属箔との積層フィルム、目止め効果があるグラシン紙、パーチメント紙、ならびにポリエチレン、クレーバインダー、ポリビニルアルコール、でんぷんまたはカルボキシメチルセルロース(CMC)などで目止め処理した紙およびガラスが挙げられる。前記プラスチックフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)およびポリブチレンテレフタレート(PBT)などのポリエステル系樹脂、ポリエチレンおよびポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル、フッ素樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド、ポリカーボネートならびにポリイミドなどが挙げられる。
基板を構成する物質には、本発明の効果に悪影響を及ぼさない範囲において、さらに、顔料、染料、酸化防止剤、劣化防止剤、充填剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、電磁波防止剤などの添加剤を含有させてもよい。また、基板表面の一部に、基板と異なる材質からなる層(例:カバーレイフィルム、ソルダーレジスト)が形成されていてもよい。
基板の厚さは特に限定されず、使用する目的により適宜調整されるが、通常10μm〜2mm程度、好ましくは15〜500μm、さらに好ましくは20〜200μmである。このようなカバーレイフィルムおよびソルダーレジストなどとして機能する硬化膜の厚さは特に限定されないが、通常3〜50μmであり、使用する目的により適宜調整される。
基板の硬化膜が形成される面には、必要により撥水処理、コロナ処理、プラズマ処理、ブラスト処理などの易接着処理を施したり、あるいは、易接着層やカラーフィルター用保護膜を設けたりしてもよい。
本発明の硬化膜付き基板の用途は特に限定されない。本発明の硬化性組成物から得られる硬化膜は、基板や銅配線などとの密着性、耐めっき性、はんだ耐熱性、耐屈曲性および難燃性に優れているため、基板表面に金属配線を有する電子回路基板などの製造に用いられることが好ましい。
配線を形成する金属は、特に限定されるものではないが、金、銀、銅、アルミおよびI
TO(酸化インジウムスズ)が好ましい。金属配線が形成された基板に、インクジェット装置により本発明の硬化性組成物を所定のパターン状に塗布し、硬化させて得られる硬化膜は、前記配線を保護するカバーレイフィルムとして良好に機能する。また、前記硬化膜は、メッキ層や基板に対する密着性に優れているため、ソルダーレジストやめっきレジストとしても利用することができる。
本発明の電子回路基板に、ICチップ、コンデンサ、抵抗、ヒューズなどを実装することで、例えば、液晶表示用素子用の電子部品を作製することができる。
[5.新規化合物]
本発明の新規化合物(A)は、上記式(1)で表される。化合物(A)は、エポキシ化合物(a)に由来する骨格と水酸基やカルボキシル基とを有するため、これを硬化性成分として用いることにより、耐薬品性や透明性、基板との密着性・剥離性に優れた硬化膜を形成することが出来ると考えられる。
以下、実施例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。なお、実施例および比較例に用いる略号は以下である。
・THFMA:テトラヒドロフルフリルメタクリレート
・4HBA:4−ヒドロキシブチルアクリレート
・CB1:フタル酸モノアクリルオキシエチル
・VG:TECHMORE VG3101L
(商品名;三井化学(株)製、式(D2)で表されるエポキシ樹脂)
・TPO:2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド
・ネオポール8475:ビスフェノールF型酸変性エポキシアクリレート(商品名ネオポール8475、日本ユピカ(株)製、重量平均分子量:10000、酸価:101mgKOH/g)
・ネオポール8477:ビスフェノールF型酸変性エポキシアクリレート(商品名ネオポール8477TMA150、日本ユピカ(株)製、重量平均分子量:10000、酸価:151mgKOH/g)
〔合成例1〕
200mlフラスコに、THFMA50.0g、VG59.3g(0.1mol)、アクリル酸21.6g(0.3mol)、トリフェニルホスフィン0.50g、4−メトキシフェノール0.2g、およびフェノチアジン0.2gを投入して、空気と窒素との混合気体(空気:窒素=1:4、体積比)でバブリングしながら120℃で5時間加熱攪拌した。
得られた反応液を80℃まで冷却し、マレイン酸無水物29.4g(0.3mol)を投入し、バブリングを続けながら80℃で8時間加熱攪拌し、下記構造の化合物(A11)とTHFMAとの混合物(A1)160.3g(化合物(A11)の含有率は、反応原料が全て反応したと仮定した場合、69重量%である)を得た。混合物(A1)の酸価(JIS K 6901)は102mgKOH/gであった。なお、上記合成反応は以下のように進むと考えられる。
Figure 2011256271
〔合成例2〕
200mlフラスコに、THFMA50.0g、VG59.3g(0.1mol)、アクリル酸21.6g(0.3mol)、トリフェニルホスフィン0.50g、4−メトキシフェノール0.2g、およびフェノチアジン0.2gを投入して、空気と窒素との混合気体(空気:窒素=1:4、体積比)でバブリングしながら120℃で5時間加熱攪拌し
た。
得られた反応液を80℃まで冷却し、フタル酸無水物44.4g(0.3mol)を投入し、バブリングを続けながら80℃で8時間加熱攪拌し、下記構造の化合物(A21)とTHFMAとの混合物(A2)175.1g(化合物(A21)の含有率は、反応原料が全て反応したと仮定した場合、72重量%である)を得た。混合物(A2)の酸価(JIS K 6901)は94mgKOH/gであった。
Figure 2011256271
[実施例1]
合成例1で得られた混合物(A1)100.00gと、ラジカル重合性化合物(B)としてTHFMA50.00gと、光重合開始剤(C)としてTPO30.00gと、重合禁止剤(F)としてフェノチアジン0.18gとを混合・溶解した後、1μmのPTFE製のメンブレンフィルターでろ過し、インクジェット用インク1を調製した。E型粘度計(東機産業(株)製)を用い、25℃のインクジェット用インク1の粘度を測定した結果、77mPa・sであった。
次に、インクジェット用インク1をインクジェットカートリッジに注入し、これをインクジェット装置(FUJIFILM Dimatix製のDMP−2811)に装着し、10pl用のヘッドを用いて、吐出電圧(ピエゾ電圧)16V、ヘッド温度70℃、駆動周波数5kHz、塗布回数1回の吐出条件で、ポリイミド上に銅箔を積層した厚さ35μmの銅張積層板であるバイロフレックス(東洋紡績(株)製)の銅表面上に、20mm×20mmの正方形パターン1個と、3mm×3mmの正方形パターンを0.5mmの間隔をあけて25個と、0.5mm×30mmのラインパターンを0.5mmの間隔をあけて20本を形成した。
このパターンを有する基板に、UV照射装置((株)ジャテック製のJ−CURE1500)を用いて紫外線を2500mJ/cm2のUV露光量(測定波長365nm)で照
射して、厚さ11〜14μmの硬化膜パターンを有する基板1を得た。
[実施例2、比較例1〜2]
表1に記載の組成割合にて各成分を混合・溶解した後、1μmのPTFE製のメンブレ
ンフィルターでろ過し、インクジェット用インク2〜4を調製した。このインクジェット用インク2〜4を用い、実施例1と同様の方法で、厚さ10〜13μmの硬化膜パターンを有する基板2(実施例2)、厚さ11〜15μmの硬化膜パターンを有する基板3(比較例1)、厚さ11〜14μmの硬化膜パターンを有する基板4(比較例2)をそれぞれ得た。
<インクジェット用インクおよびパターン状硬化膜の評価>
上記で得られたインクジェット用インク1〜4の吐出性、硬化膜の密着性、耐めっき性および剥離性を評価した。各試験方法は以下のとおりで、評価結果を表1に示す。
(インクの吐出性試験)
各実施例および比較例で得られた基板が有するパターンの乱れ、印刷のかすれを観察して、インクのジェッティング性を評価した。評価基準は以下のとおりである。
・AA:パターンの乱れ、印刷のかすれが全くない。
・BB:パターンの乱れ、印刷のかすれがある。
・CC:インクを吐出できない(つまり、パターンの形成ができない)。
(硬化膜の銅張積層板に対する密着性試験)
各実施例および比較例で得られた基板にて20mm×20mmの正方形パターンを使って碁盤目剥離試験(JIS K 5400(1990))を行い、粘着テープ(住友スリーエム(株)製「ポリエステルテープ:粘着力;5.5N/cm」)剥離後に銅張積層板上に残った硬化膜の状態を観察することで、硬化膜の銅張積層板への密着性を評価した。表中では、硬化膜が全て残っている場合を100/100、全て剥がれた場合を0/100と表している。
(耐めっき性試験1)
各実施例および比較例で得られた基板の3mm×3mmの正方形パターンと0.5mm×30mmのラインパターンの部分を30℃のパラジウム水溶液(商品名:KAT−450、Pd濃度12mg/L、上村工業(株)製)に1分浸漬して水洗し、80℃の無電解ニッケルめっき液(商品名:ニムデンNPR−4、Ni濃度4.5g/L、上村工業(株)製)中に30分浸漬させて水洗を行った後に、硬化膜の表面状態を顕微鏡で観察した。続いて基板を80℃の無電解金めっき液(商品名:ゴブライトTAM−55、Au濃度1g/L、上村工業(株)製)中に10分浸漬させて水洗乾燥した後に、硬化膜の表面状態を20倍の光学顕微鏡で観察した。評価基準は以下のとおりである。
・AA:硬化膜にはふくれや剥がれ、変色が全く見られない。
・BB:硬化膜に若干のふくれや剥がれ、変色が見られる。
・CC:硬化膜は完全に剥がれた。
(剥離性試験1)
耐めっき性試験1が終了した基板を、65℃の10重量%水酸化ナトリウム溶液に15分含浸させ、水洗乾燥した後に、硬化膜の剥離状態を10倍の光学顕微鏡で観察した。評価基準は以下のとおりである。
・AA:硬化膜が完全に剥離除去されている。
・BB:硬化膜が一部残っている。
・CC:硬化膜は完全に残っている。
Figure 2011256271
表1に示す結果から明らかなように、本発明にかかるインクジェット用インクを用いて得られた基板1、2は、耐めっき性および剥離性がともに良好であることから、めっきレジストとして優れた特性を有していることがわかる。
[実施例3]
表2に記載の組成割合にて各成分を混合・溶解した後、1μmのPTFE製のメンブレンフィルターでろ過し、インクジェット用インク5を調製した。このインクジェット用インク5を用い、実施例1と同様の方法で、厚さ12〜14μmの硬化膜パターンを有する基板5を得た。
<パターン状硬化膜の評価>
上記で得られた基板1および基板5を用いて、上述の耐めっき性試験1および剥離性試験1よりも硬化膜へのめっき液の浸透性が強い条件下で、耐めっき性試験2および剥離性試験2を行った。
(耐めっき性試験2)
基板1および基板5を30℃のパラジウム水溶液(商品名:KAT−450、Pd濃度12mg/L、上村工業(株)製)に1分浸漬して水洗し、90℃の無電解ニッケルめっき液(商品名:ニムデンNPR−4、Ni濃度4.5g/L、上村工業(株)製)中に60分浸漬させて水洗を行った後に、硬化膜の表面状態を顕微鏡で観察した。続いて基板を90℃の無電解金めっき液(商品名:ゴブライトTAM−55、Au濃度1g/L、上村工業(株)製)中に30分浸漬させて水洗乾燥した後に、硬化膜の表面状態を20倍の光学顕微鏡で観察した。評価基準は以下のとおりである。
・AA:硬化膜にはふくれや剥がれ、変色が全く見られない。
・BB:硬化膜に若干のふくれや剥がれ、変色が見られる。
・CC:硬化膜は完全に剥がれた。
(剥離性試験2)
耐めっき性試験2が終了した基板を、80℃の10重量%水酸化ナトリウム溶液に20分含浸させ、水洗乾燥した後に、硬化膜の剥離状態を10倍の光学顕微鏡で観察した。評価基準は以下のとおりである。
・AA:硬化膜が完全に剥離除去されている。
・BB:硬化膜が一部残っている。
・CC:硬化膜は完全に残っている。
Figure 2011256271
表2に示す結果から明らかなように、基板5(エポキシ樹脂有り)は、基板1(エポキシ樹脂無し)に比べて耐めっき性がより向上した。したがって、エポキシ樹脂を含有するインクジェット用インクは、より広い工程条件でめっきレジストとして使用することができる。

Claims (21)

  1. 下記式(1)で表される化合物(A)を含有する硬化性組成物。
    Figure 2011256271
    [式(1)中、R1、R2およびR3はそれぞれ独立に下記式(1−1)または式(1−2
    )で表される構造であり、R4、R5およびR6はそれぞれ独立に水素または下記式(a2
    )、(b2)、(c2)、(d2)、(e2)、(f2)、または(g2)の何れかで表される構造である。]
    Figure 2011256271
    [式(1−1)および(1−2)中、R11は水素またはメチルであり、R12は炭素数2〜20のアルキレンであり、R13は下記式(a1)、(b1)、(c1)、(d1)、(e1)、(f1)、または(g1)の何れかで表される構造であり、nは1〜20の整数である。]
    Figure 2011256271
    Figure 2011256271
  2. 式(1)中のR1、R2およびR3がそれぞれ独立に式(1−1)で表される構造であり
    、R4、R5およびR6がそれぞれ独立に水素、式(b2)で表される構造または式(d2
    )で表される構造である、請求項1に記載の硬化性組成物。
  3. 式(1)中のR4、R5およびR6が同時に水素とはならない、請求項1または2に記載
    の硬化性組成物。
  4. さらにラジカル重合性化合物(B)および光重合開始剤(C)を含有する、請求項1〜3の何れか一項に記載の硬化性組成物。
  5. ラジカル重合性化合物(B)が、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、メチルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレートのエチレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサイド付加モノマー、4−t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、N−(メタ)アクリロイルモルホリン、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルピロリドン、環状トリメチロールプロパンフォルマル(メタ)アクリレート、γ−ブチロラクトン(メタ)アクリレート、メバロノラクトン(メタ)アクリレート、シクロヘキシルジメタノールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である、請求項4に記載の硬化性組成物。
  6. 光重合開始剤(C)が、アシルフォスフィンオキサイド系化合物、アルキルフェノン系化合物およびチタノセン系化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である、請求項4または5に記載の硬化性組成物。
  7. さらにエポキシ樹脂(D)を含有する、請求項1〜6の何れか一項に記載の硬化性組成物。
  8. エポキシ樹脂(D)が、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェ
    ノールS型エポキシ樹脂、トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂、テトラフェノールエタン型エポキシ樹脂、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタンおよび下記式(D1)〜(D4)で表されるエポキシ樹脂からなる群より選択される少なくとも1種の化合物である、請求項7に記載の硬化性組成物。
    Figure 2011256271
    [式(D1)中、nは1〜50の整数である。]
  9. エポキシ樹脂(D)が、式(D2)で表される化合物である、請求項8に記載の硬化性組成物。
  10. さらに化合物(A)、ラジカル重合性化合物(B)およびエポキシ樹脂(D)以外の熱硬化性化合物(E)を含有する、請求項7〜9の何れか一項に記載の硬化性組成物。
  11. さらに重合禁止剤(F)を含有する、請求項1〜10の何れか一項に記載の硬化性組成物。
  12. 重合禁止剤(F)として、少なくともフェノチアジンを含有する、請求項11に記載の硬化性組成物。
  13. さらに難燃剤(G)を含有する、請求項1〜12の何れか一項に記載の硬化性組成物。
  14. 難燃剤(G)が、下記式(G1)で表される化合物である、請求項13に記載の硬化性組成物。
    Figure 2011256271
    [式(G1)中、Rはヒドロキシまたは炭素数1〜100のn価の有機基であり、nは1〜20の整数である。]
  15. 難燃剤(G)が、下記式(G2)で表される化合物である、請求項13に記載の硬化性組成物。
    Figure 2011256271
    [式(G2)中、mは1または2であり、nは1または2であり、m+nは3である。]
  16. 請求項1〜15の何れか一項に記載の硬化性組成物からなるインクジェット用インク。
  17. 請求項1〜15の何れか一項に記載の硬化性組成物から形成された硬化膜。
  18. 基板と、該基板上に形成された請求項17に記載の硬化膜とを有する電子回路基板。
  19. 下記式(1)で表される化合物(A)。
    Figure 2011256271
    [式(1)中、R1、R2およびR3はそれぞれ独立に下記式(1−1)または式(1−2
    )で表される構造であり、R4、R5およびR6はそれぞれ独立に水素または下記式(a2
    )、(b2)、(c2)、(d2)、(e2)、(f2)、または(g2)の何れかで表される構造である。]
    Figure 2011256271
    [式(1−1)および(1−2)中、R11は水素またはメチルであり、R12は炭素数2〜20のアルキレンであり、R13は下記式(a1)、(b1)、(c1)、(d1)、(e1)、(f1)、または(g1)の何れかで表される構造であり、nは1〜20の整数である。]
    Figure 2011256271
    Figure 2011256271
  20. 式(1)中のR1、R2およびR3がそれぞれ独立に式(1−1)で表される構造であり
    、R4、R5およびR6がそれぞれ独立に水素、式(b2)で表される構造または式(d2
    )で表される構造である、請求項19に記載の化合物(A)。
  21. 式(1)中のR4、R5およびR6が同時に水素とはならない、請求項19または20に
    記載の化合物(A)。
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