JP2011252564A - 駆動制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 車両の走行状態に応じて適切に旋回することができる駆動制御装置を提供すること。
【解決手段】 第1規範ヨーレイト算出手段8a4によって、横加速度センサ32で検出された加速度に応じて第1規範ヨーレイトが算出され、第2規範ヨーレイト算出手段8a5によって、横加速度推定手段8a3で推定した加速度に応じて第2規範ヨーレイトが算出される。横加速度推定手段8a3は、操舵角と走行速度に基づいて加速度を推定する。走行速度と操舵角とに応じて規範ヨーレイト選択手段8a6によって選択された規範ヨーレイトと走行速度とに基づいて、基準差回転算出手段8a7によって基準差回転が算出される。制御手段8a1によって、実差回転と基準差回転との偏差に応じて差回転設定機構Tを制御する。
【選択図】 図1
【解決手段】 第1規範ヨーレイト算出手段8a4によって、横加速度センサ32で検出された加速度に応じて第1規範ヨーレイトが算出され、第2規範ヨーレイト算出手段8a5によって、横加速度推定手段8a3で推定した加速度に応じて第2規範ヨーレイトが算出される。横加速度推定手段8a3は、操舵角と走行速度に基づいて加速度を推定する。走行速度と操舵角とに応じて規範ヨーレイト選択手段8a6によって選択された規範ヨーレイトと走行速度とに基づいて、基準差回転算出手段8a7によって基準差回転が算出される。制御手段8a1によって、実差回転と基準差回転との偏差に応じて差回転設定機構Tを制御する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、車両の左右輪間又は前後輪間で伝達される駆動力の配分比を調整可能な差回転設定機構を備える駆動制御装置に関する。
従来、車両が旋回するときには、車両の左右の駆動輪の回転速度が異なるため、この回転速度の差を発生させるために、左右の駆動輪の回転速度を制御する差動装置が提案されている(特許文献1)。
特許文献1の差動装置では、車両の旋回時、旋回の外側に位置する駆動輪の回転速度と内側に位置する駆動輪の回転速度との基準となる差回転を、操舵角及び車速から算出し、この差回転になるように、駆動輪の回転速度を制御している。
基準となる差回転は、車両の横方向の加速度(以下、「横加速度」という)と車両の縦方向すなわち前後方向の加速度(以下、「縦加速度」という)とにより車両に発生するヨーモーメント(車両の鉛直軸を中心にした回転力)の影響で変化する。
しかしながら、特許文献1に記載の差動装置では、基準となる差回転を、操舵角センサと車速センサとの検出結果から算出することで推定している。車両の走行速度(以下、「車速」という)に対する車両の旋回半径の特性が非線形領域のときには、旋回することで車両に発生する横加速度を操舵角から推定した場合、実際に車両に発生している横方向の加速度に対して誤差が大きくなりやすい。
そこで、横加速度センサによって車両に発生した横加速度を検出し、この横加速度に基づいて旋回半径を求め、基準となる差回転を求めることが考えられる。但し、一般に、横加速度センサで検出される横加速度は、車両のハンドル操作(操舵角の変更)がされたときから一定の時間遅れが生じるため、横加速度センサによって検出された横加速度は、車両の走行状態に応じて適切に使用するのが望ましい。
そこで、本発明は、車両の走行状態に応じて基準となる差回転を求め、車両を適切に旋回することができる駆動制御装置を提供することを目的とする。
本発明は、車両の左右の駆動輪の回転速度を検出する駆動輪回転速度検出手段、前記車両の走行速度を検知する速度検知手段、前記車両の操舵角を検出する操舵角検出手段、及び前記車両の進行方向に対して横方向の加速度を検出する横加速度検出手段が設けられた車両の駆動制御装置であって、
前記車両の駆動源の駆動力が入力される入力要素及び当該入力要素に入力された駆動力を前記左右の駆動輪それぞれに出力する2つの出力要素を有する差動機構と、
前記入力要素に入力された駆動力の前記2つの出力要素への配分比を調整することで前記左右の駆動輪の回転速度の差を設定可能な差回転設定機構と、
前記操舵角及び前記走行速度に基づいて前記車両の進行方向に対して横方向の加速度を推定する横加速度推定手段と、
前記横加速度検出手段で検出した加速度に基づいて、前記車両の鉛直軸回りの第1規範ヨーレイトを算出する第1規範ヨーレイト算出手段と、
前記横加速度推定手段で推定した加速度に基づいて、前記車両の鉛直軸回りの第2規範ヨーレイトを算出する第2規範ヨーレイト算出手段と、
前記走行速度と前記操舵角とに応じて、前記第1規範ヨーレイト又は前記第2規範ヨーレイトを規範ヨーレイトとして選択する規範ヨーレイト選択手段と、
前記走行速度及び前記規範ヨーレイトに基づいて、前記左右の駆動輪の回転速度の差を算出する基準差回転算出手段と、
前記駆動輪回転速度検出手段によって検出された回転速度から前記左右の駆動輪の回転速度の差を算出し、当該算出された回転速度の差と前記基準差回転算出手段によって算出された回転速度の差との偏差に基づいて前記左右の駆動輪の回転速度の差を設定するように前記差回転設定機構を制御する制御手段と
を備えることを特徴とする(第1発明)。
前記車両の駆動源の駆動力が入力される入力要素及び当該入力要素に入力された駆動力を前記左右の駆動輪それぞれに出力する2つの出力要素を有する差動機構と、
前記入力要素に入力された駆動力の前記2つの出力要素への配分比を調整することで前記左右の駆動輪の回転速度の差を設定可能な差回転設定機構と、
前記操舵角及び前記走行速度に基づいて前記車両の進行方向に対して横方向の加速度を推定する横加速度推定手段と、
前記横加速度検出手段で検出した加速度に基づいて、前記車両の鉛直軸回りの第1規範ヨーレイトを算出する第1規範ヨーレイト算出手段と、
前記横加速度推定手段で推定した加速度に基づいて、前記車両の鉛直軸回りの第2規範ヨーレイトを算出する第2規範ヨーレイト算出手段と、
前記走行速度と前記操舵角とに応じて、前記第1規範ヨーレイト又は前記第2規範ヨーレイトを規範ヨーレイトとして選択する規範ヨーレイト選択手段と、
前記走行速度及び前記規範ヨーレイトに基づいて、前記左右の駆動輪の回転速度の差を算出する基準差回転算出手段と、
前記駆動輪回転速度検出手段によって検出された回転速度から前記左右の駆動輪の回転速度の差を算出し、当該算出された回転速度の差と前記基準差回転算出手段によって算出された回転速度の差との偏差に基づいて前記左右の駆動輪の回転速度の差を設定するように前記差回転設定機構を制御する制御手段と
を備えることを特徴とする(第1発明)。
本発明によれば、第1規範ヨーレイト算出手段が、横加速度検出手段(例えば、横加速度センサ)で検出した横加速度に基づいて第1規範ヨーレイトを算出し、第2規範ヨーレイト算出手段が、横加速度推定手段で推定した横加速度に基づいて第2規範ヨーレイトを算出する。横加速度推定手段は、操舵角と走行速度に基づいて加速度を推定する。
規範ヨーレイト選択手段によって、走行速度と操舵角とに応じて、第1規範ヨーレイト又は第2規範ヨーレイトが規範ヨーレイトとして選択される。すなわち、操舵角及び走行速度から推定された横加速度と横加速度検出手段によって検出された横加速度とのいずれが適切な(実際の横加速度との誤差が小さくなる)横加速度であるかは、車両の走行速度と操舵角とに応じて変わるので、車両の走行状態に応じて適切な横加速度が決定され、それに対応した規範ヨーレイトが選択されることになる。
基準差回転算出手段は、走行速度と上記のように選択された適切な規範ヨーレイトとに基づいて、左右の駆動輪の回転速度の差を算出する。
そして、制御手段が、駆動輪回転速度検出手段によって検出された左右の駆動輪の回転速度から回転速度の差(実際の差)を算出し、当該算出された回転速度の差(実際の差)と、基準差回転算出手段によって算出された回転速度の差(基準となる差)との偏差に基づいて、左右の駆動輪の回転速度の差を設定するように前期差回転設定機構を制御する。
従って、左右の駆動輪の回転速度の差(実際の差)が車両の走行状態に応じた適切な回転速度の差(基準となる差)になるので、車両を適切に旋回することができる。
上記第1発明において、前記規範ヨーレイト選択手段は、前記走行速度が所定速度以上で且つ前記操舵角が所定角度以上であるときに、前記第1規範ヨーレイトを規範ヨーレイトとして選択し、前記走行速度が前記所定速度未満又は前記操舵角が前記所定角度未満であるときに、前記第2規範ヨーレイトを規範ヨーレイトとして選択することが好ましい(第2発明)。
これによれば、走行速度が所定速度以上且つ操舵角が所定角度以上であるとき、すなわち、車速に対する車両の旋回半径の特性が非線形領域のときには、第1規範ヨーレイトを選択する。走行速度が所定速度未満又は操舵角が所定角度未満であるとき、すなわち、車速に対する車両の旋回半径の特性が線形領域のときには、第2規範ヨーレイトを選択する。
横加速度検出手段(例えば、横加速度センサ)で検出した横加速度か、横加速度推定手段による操舵角から推定した横加速度かを、車両の走行状態(走行速度及び操舵角)に応じて選択することができるため、適切な(誤差の小さい)規範ヨーレイトを選択することができる。
上記第1発明又は第2発明において、前記制御手段は、前記操舵角又は前記横加速度検出手段によって検出された加速度に基づいて、前記車両が旋回状態であるか否かの判定と、前記車両が加速状態であるか否かの判定とを行ない、前記旋回状態であると判定したときは、前記駆動輪回転速度検出手段によって検出された回転速度から算出した前記左右の駆動輪の回転速度の差が、前記基準差回転算出手段によって算出された回転速度の差になるように前記差回転設定機構を制御し、前記旋回状態であり且つ前記加速状態であると判定したときは、前記駆動輪回転速度検出手段によって検出された回転速度から算出した前記左右の駆動輪の回転速度の差が、前記基準差回転算出手段によって算出された回転速度の差より大きくなるように前記差回転設定機構を制御することが好ましい(第3発明)。
これによれば、制御手段は、操舵角又は横加速度検出手段によって検出された加速度に基づいて、旋回状態であると判定したときは、駆動輪回転速度検出手段によって検出された左右の駆動輪の回転速度の差が、基準差回転算出手段によって算出された回転速度の差になるように差回転設定機構を制御する。すなわち、基準となる回転速度の差になるため、車両を適切に旋回できる。
また、制御手段は、操舵角又は横加速度検出手段によって検出された加速度に基づいて、旋回状態であり、且つ加速状態であると判定したときは、駆動輪回転速度検出手段によって検出された左右の駆動輪の回転速度の差が、基準差回転算出手段によって算出された回転速度の差より大きくなるように差回転設定機構を制御する。
すなわち、旋回中に加速しているときは、基準の回転速度の差よりも大きくすることで、内側に位置する駆動輪の回転速度よりも旋回の外側に位置する駆動輪の回転速度を基準のときよりもより大きくして(いわゆる、オーバーステア特性)、車両を適切に旋回できる。
上記第3発明において、前記車両には、当該車両の縦方向の加速度を検出する縦加速度検出手段が設けられ、前記制御手段は、前記横加速度検出手段によって検出された加速度が第1所定値以上で、前記縦加速度検出手段によって検出された加速度が第2所定値以上で、且つ、前記横加速度検出手段によって検出された加速度と前記縦加速度検出手段によって検出された加速度とを乗算した結果が第3所定値以上のときに、前記旋回状態で且つ前記加速状態であると判定することが好ましい(第4発明)。
これによれば、横加速度が第1所定値以上、縦加速度が第2所定値以上、横加速度と縦加速度とを乗算した結果が第3所定値以上のときに、旋回状態であり、且つ加速状態であると判定するため、車両に発生するヨーモーメントによって車両の荷重バランスの均衡の崩れを適切に判定することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る駆動制御装置を含む車両の概略構成を示す図である。本実施形態の差動装置は、前輪駆動車両に設けられるものであり、動力伝達機構Mに、差動機構Dと、差回転設定機構Tとを備える。
差動機構Dは、デフケースDaと、デフケースDaに回転自在に収容されたデフリング1と、デフリング1の内方に配置される一対のサイドギア21、22と、デフリング1の内周面に回転自在に軸支されると共に、両サイドギア21、22に噛合するベベルギア3とを備える。
デフリング1の外周面には外歯1aが形成されている。外歯1aは図外の変速機の出力軸4に設けられた出力ギア4aと噛合している。そして、図外のエンジン等の駆動源の駆動力が変速機を介してデフリング1に入力される。
左側のサイドギア21は、駆動輪たる左前輪WFLに駆動力を伝達する左車軸5Lと連結されている。右側のサイドギア22は、駆動輪たる右前輪WFRに駆動力を伝達する右車軸5Rと連結されている。
差回転設定機構Tは、ケースTaに収容されたプラネタリギア機構PGと、差回転制御用デフ9とを備える。プラネタリギア機構PGは、右車軸5Rに固定されたサンギアScと、リングギアRcと、サンギアScに噛合する小径ギア部Pc1及びリングギアRcに噛合する大径ギア部Pc2を有する段付きピニオンPcを回転自在に軸支すると共に、ケースTaに固定されたキャリアCcとからなるシングルピニオン型のプラネタリギア機構で構成される。
プラネタリギア機構PGのギア比([リングギアRcの歯数×段付きピニオンPcの小径ギア部Pc1の歯数]/[サンギアScの歯数×段付きピニオンPcの大径ギア部Pc2の歯数])は「1」に設定されている。
差回転制御用デフ9は、ケースTaに回転自在に収容されたデフリング91と、デフリング91の内方に配置される一対のサイドギア92、93と、デフリング91の内周面に回転自在に軸支されると共に、両サイドギア92、93に噛合するベベルギア94とを備える。
左側のサイドギア92は、差動機構Dのデフリング1に連結されている。右側のサイドギア93は、プラネタリギア機構PGのリングギアRcに連結されている。デフリング91の外周面には、電動機6の電動機用駆動ギア61と噛合する電動機用従動ギア62が設けられている。
また、従動輪である左後輪WRLと右後輪WRRとが動力伝達機構Mと接続されている。
駆動輪たる左右の前輪WFL、WFRの回転速度が等しい場合には、プラネタリギア機構PGのギア比が「1」に設定されているため、差回転制御用デフ9の両サイドギア92、93は互いに異なる方向に同一速度で回転する。従って、このとき差回転制御用デフ9のデフリング91の回転速度は「0」となり、電動機用従動ギア62及び電動機用駆動ギア61も回転しない。
また、左前輪WFLの回転速度VFLが右前輪WFRの回転速度VFRよりも大きくなっている場合には、差回転制御用デフ9のデフリング91が正転(車両が前進するときの車輪の回転方向と同一方向の回転)し、左前輪WFLの回転速度VFLが右前輪WFRの回転速度VFRよりも小さくなっている場合には、差回転制御用デフ9のデフリング91が逆転(車両が後進するときの車輪の回転方向と同一方向の回転)する。
ここで、車両が直進走行状態であり且つ左右の前輪WFL、WFRの回転速度が等しい場合には、各駆動輪WFL、WFRへの駆動力の配分比を制御する必要がない。
従って、本実施形態の差動装置によれば、両前輪WFL、WFRへの駆動力の配分比を制御する必要がない車両の直進走行状態において、電動機6が走行抵抗とならず、駆動力の伝達効率を向上させることができる。また、電動機と電動機用駆動ギアとの連結を解除自在なクラッチを必要としないため、動力伝達装置全体として小型化を図ることができる。
また、差回転制御用デフ9のデフリング91で両駆動輪WFL、WFRの差回転を取り出すことができる。このため、車速に拘らず、差回転のみで左右の駆動輪WFL、WFRの配分比を制御することができる。従って、車速の増加に比例して電動機の回転速度を増加させる必要があるものに比し、小型の電動機を用いることができ、差動装置の小型化を図ることができる。
尚、本実施形態において、プラネタリギア機構PGのギア比を「1」としたが、プラネタリギア機構PGのギア比はこれに限られるものではなく、両駆動輪WFL、WFRの差回転が「0」のときに、分配比制御用キャリアたる差回転制御用デフ9のデフリング91が多少回転するようにしてもよい。
本実施形態の差動装置は、電子制御装置ECU(Electronic Control Unit)8が、電動機6を制御する。
ECU8には、ハンドルの操舵角を検出する操舵角センサ31、車両の横加速度を検出する横加速度センサ32、車両の縦加速度を検出する縦加速度センサ33、左前輪WFLの回転速度VFLを検出する左前輪速度センサRSFL、右前輪WFRの回転速度VFRを検出する右前輪速度センサRSFR、左後輪WRLの回転速度VRLを検出する左後輪速度センサRSRL、及び右後輪WRRの回転速度VRRを検出する右後輪速度センサRSRRの出力信号が供給される。
操舵角センサ31が本発明における操舵角検出手段に相当し、横加速度センサ32が本発明における横加速度検出手段に相当し、縦加速度センサ33が本発明における縦加速度検出手段に相当し、左前輪速度センサRSFLと右前輪速度センサRSFRとが駆動輪回転速度検出手段に相当する。
ECU8は、各種演算処理を実行するCPU8aとこのCPU8aで実行される各種演算プログラム、各種テーブル、演算結果などを記憶するROM及びRAMからなる記憶装置(メモリ)8bとを備え、各種電気信号を入力すると共に、演算結果などに基づいて駆動信号を外部に出力する。
本実施形態では、ECU8のCPU8aが、本発明における制御手段8a1、速度検知手段8a2、横加速度推定手段8a3、第1規範ヨーレイト算出手段8a4、第2規範ヨーレイト算出手段8a5、規範ヨーレイト選択手段8a6、及び基準差回転算出手段8a7として機能する。
以下、ECU8のCPU8aによって処理される、本実施形態の制御処理について説明する。
本実施形態では、ECU8は、車両の旋回時に、車両の走行状態に応じて、規範となる旋回になるように制御(規範運転制御)するか、又は旋回を支援するように制御(旋回支援運転制御)するかのいずれかの制御を行なう。
規範運転制御と旋回支援運転制御のいずれの制御を行なうかは、車両の横加速度SGと車両の縦加速度XGとに応じて決定される。具体的には、制御手段8a1は、横加速度SGが所定値a以上か否か、縦加速度XGが所定値b以上か否か、及び横加速度SGに縦加速度XGを乗算した値が所定値c以上か否かの3つの条件を全て満たしたときには、車両が旋回中に加速している(旋回状態で且つ加速状態である)として、旋回を支援(以下、「旋回支援」という)するために、旋回支援運転制御を行なう。上記3つの条件を1つでも満たさなかったときには、通常の旋回であるとして、規範運転制御を行なう。
上記の所定値a、bは、急激な姿勢の変化や荷重移動を伴わない加速領域か否かを判別可能に設定される。
また、所定値cは、縦方向と横方向とに加速したことによる荷重移動によって、車両が前後左右のバランスを崩し、ヨー運動(車両の鉛直軸を中心にした回転運動)を始めるか否かを判別可能に設定される。
所定値a、b、cの各値については、実験などによって予め決定され、メモリ8bに記憶される。所定値aが第4発明における第1所定値に相当し、所定値bが第4発明における第2所定値に相当し、所定値cが第4発明における第3所定値に相当する。また、規範運転制御及び旋回支援運転制御の切り替えのための上記3つの条件を満たすか否かの判定が、第4発明における判定に相当する。
規範運転制御とは、車両の旋回時において、規範となる(定常の)旋回を行なうように制御するものである。規範運転制御は、以下のようにして行なわれる。
基準差回転算出手段8a7によって、左前輪WFLの回転速度VFLと右前輪WFRの回転速度VFRとの基準となる回転速度の差(以下、「基準差回転ΔNi」という)が算出される。
基準差回転ΔNiの算出方法を、以下に説明する。
まず、次式1で表されるように、横加速度センサ32の検出結果である横加速度SGを車速Vrrで割って、第1規範ヨーレイトYi1が算出される。
Yi1=SG/Vrr …式1
この算出が、本発明における第1規範ヨーレイト算出手段8a4に相当する。
この算出が、本発明における第1規範ヨーレイト算出手段8a4に相当する。
車速Vrrは、次式2で表されるように、左後輪速度センサRSRLによって検出された左後輪WRLの回転速度VRLと右後輪速度センサRSRRによって検出された右後輪WRRの回転速度VRRとの和を2で割った値として算出される。
Vrr=(VRL+VRR)/2 …式2
左右の後輪速度センサRSRL、RSRRによって検出して算出することが、本発明における速度検知手段8a2に相当する。本実施形態では、速度検知手段8a2は、速度センサRSRL、RSRRで検出した結果に対して、式2のように算出することで車速Vrrを検知しているが、車速Vrrを検知できれば他の方法であってもよい。
左右の後輪速度センサRSRL、RSRRによって検出して算出することが、本発明における速度検知手段8a2に相当する。本実施形態では、速度検知手段8a2は、速度センサRSRL、RSRRで検出した結果に対して、式2のように算出することで車速Vrrを検知しているが、車速Vrrを検知できれば他の方法であってもよい。
次に、操舵角センサ31の検出結果である操舵角と車速Vrrとから車両に発生する横加速度YGを推定する。横加速度YGの推定は、操舵角と車速Vrrとに応じた横加速度のテーブルから検索することによって行なわれる。このテーブルは、実験などによって予め決定され、メモリ8bに記憶される。この推定が、本発明における横加速度推定手段8a3に相当する。
次式3で表されるように、上記のように推定された横加速度YGを車速Vrrで割って、第2規範ヨーレイトYi2が算出される。
Yi2=YG/Vrr …式3
この算出が、本発明における第2規範ヨーレイト算出手段8a5に相当する。
この算出が、本発明における第2規範ヨーレイト算出手段8a5に相当する。
次に、車速Vrr及び操舵角に応じて、第1規範ヨーレイトYi1又は第2規範ヨーレイトYi2を規範ヨーレイトYiとして以下のようにして選択する。この選択について、図2を用いて説明する。
図2は、車速Vrrと操舵角とによる規範ヨーレイトYiとして選択される、第1規範ヨーレイトYi1と第2規範ヨーレイトYi2との選択領域を示す。図2の横軸は車速Vrrで、縦軸は操舵角である。
図2に示されるように、車速Vrrが所定速度α以上で且つ操舵角が所定角度β以上のときには、第1規範ヨーレイトYi1を規範ヨーレイトYiとし、車速Vrrが所定速度α未満又は操舵角が所定角度β未満のときには、第2規範ヨーレイトYi2を規範ヨーレイトYiとする。
上述したように、一般に、横加速度センサ32が検出する横加速度SGは、運転者のハンドル操作に対して、所定時間遅れた横加速度SGとなる。従って、横加速度は、可能な限り操舵角から推定するのが望ましい。
但し、操舵角から推定する場合、車速Vrrが低い(所定速度α未満)とき且つ操舵角が小さい(所定角度β未満)とき、すなわち、車速Vrrに対する旋回半径の車両の特性が線形領域のときは、実用上問題ない範囲の誤差に収まるが、車速Vrrが高い(所定速度α以上)とき又は操舵角が大きい(所定角度β以上)とき、すなわち、車速Vrrに対する旋回半径の車両の特性が非線形領域のときは、操舵角によって推定される横加速度YGは、実際に車両に発生する横加速度と比べ大きい値に乖離していく。
このように乖離していく場合には、操舵角から横加速度YGを推定するよりも横加速度センサ32が検出する横加速度SGの方が、実際に車両に発生する横加速度との誤差が小さい。
従って、横加速度センサ32によって検出された横加速度SG、及び操舵角センサ31の検出結果から推定された横加速度YGの2つの横加速度を、車速Vrr及び操舵角に応じて適宜使い分けることによって、誤差を小さくし、横加速度の精度の低下を抑制する。
所定速度α、所定角度βは、実験などにより、上述した特性の線形領域、非線形領域を判別可能なように予め設定され、メモリ8bに記憶される。
この規範ヨーレイトYiの選択が、本発明における規範ヨーレイト選択手段8a6に相当する。また、所定速度αが第2発明における所定速度に相当し、所定角度βが第2発明における所定角度に相当する。
上記のように選択された規範ヨーレイトYi、車両の旋回時の基準旋回半径R、及びフロントトレッド(左前輪WFLから右前輪WFRの長さ)tfから、右前輪WFRの基準回転速度VFRiと左前輪WFLの基準回転速度VFLiとを算出する。
基準旋回半径Rは、次式4で表されるように、車速Vrrを規範ヨーレイトYiで割ることで算出する。
R=Vrr/Yi …式4
右折時の基準回転速度VFRi、基準回転速度VFLiは次式5、6で表される。
VFRi=Yi・(R−tf/2) …式5
VFLi=Yi・(R+tf/2) …式6
VFLi=Yi・(R+tf/2) …式6
左折時の基準回転速度VFRi、基準回転速度VFLiは次式7、8で表される。
VFRi=Yi・(R+tf/2) …式7
VFLi=Yi・(R−tf/2) …式8
VFLi=Yi・(R−tf/2) …式8
右折か左折かは、操舵角センサ31の検出結果から判定する。例えば、右折のときに操舵角センサ31の検出結果が正の値となる場合には、左折のときは負の値となる。
右折時は旋回の中心点が車両の右側にあり、左折時は旋回の中心点が車両の左側にあるため、旋回の内側にある車輪の基準回転速度は、基準旋回半径Rからフロントトレッドの半分の長さを引き、旋回の外側にある車輪の基準回転速度は、基準旋回半径Rにフロントトレッドの半分の長さを足している。
フロントトレッドの半分の長さは、車両の左前輪WFLと右前輪WFRとを結ぶ直線の中心点から、左前輪WFL又は右前輪WFRまでの長さを示す。従って、基準旋回半径Rにフロントトレッドの半分の長さを加える又は減じることで、基準旋回半径の中心点からの左前輪WFL又は右前輪WFRの長さを算出している。
左右の車輪の基準回転速度VFRi、VFLiを求めたら、次式9で表されるように、左前輪WFLの基準回転速度VFLiから右前輪WFRの基準回転速度VFRiを減じることで、基準差回転ΔNiを算出する。
ΔNi=VFLi−VFRi …式9
この算出が、本発明における基準差回転算出手段8a7に相当する。
この算出が、本発明における基準差回転算出手段8a7に相当する。
基準差回転ΔNiを算出したら、次式10で表されるように、左前輪WFLの回転速度VFLから右前輪WFRの回転速度VFRを減じることで、回転速度の差(以下、「実差回転ΔNr」という)を算出する。
ΔNr=VFL−VFR …式10
実差回転ΔNrと基準差回転ΔNiとが算出されたら、次式11で表されるように、実差回転ΔNrから基準差回転ΔNiを減じることで偏差Aを算出する。
A=ΔNr−ΔNi …式11
そして、制御手段8a1は、偏差Aが0になるように電動機6を制御する。
具体的には、右折時には、偏差Aが正の値のときは電動機6を正転させ、偏差Aが負の値のときは電動機6を逆転させる。電動機6は、電流Iが正のときに正転し、電流Iが負のときに逆転する。
偏差Aが正の値のときは、基準よりも実際の右前輪WFRの回転速度VFRが小さいため、電動機6を正転させることで、差回転制御用デフ9のデフリング91を逆転させて右前輪WFRの回転速度VFRを増加させる。偏差Aが負の値のときは、基準よりも実際の右前輪WFRの回転速度VFRが大きいため、電動機6を逆転させることで、差回転制御用デフ9のデフリング91を正転させて右前輪WFRの回転速度VFRを減少させる。
また、左折時には、偏差Aが正の値のときは電動機6を逆転させ、偏差Aが負の値のときは電動機6を正転させる。
図3(a)は、規範運転制御のときの、偏差Aと電動機6に流す電流Iとの特性を示す。横軸が偏差Aであり、縦軸は電動機6に流す電流Iである。i(実線)は右折時の特性、j(破線)は左折時の特性を示す。電流Iが増加すると右前輪WFRの回転速度VFRが増加し、減少すると右前輪WFRの回転速度VFRが減少する。
図3(a)に示すように、右折時は、偏差Aが増加すると電流Iが増加し、左折時は、偏差Aが増加すると電流Iが減少する。また、偏差Aが0のときは、規範となる旋回になっているため、電動機6に供給する電流Iは0となる。
制御手段8a1は、所定時間(例えば、10msec)毎に偏差Aを確認し、偏差Aに応じた電流Iを電動機6に供給する。偏差Aに応じた電流Iは、徐々に偏差Aが0になるように設定されている。
図3(a)に示す偏差Aに応じた電流Iのテーブルは、実験などによって予め決定され、メモリ8bに記憶される。
上記のように、制御手段8a1は、規範運転制御では、徐々に偏差Aを0に近づけるように電動機6を制御する。こうすることで、旋回時において、規範の旋回になるように車両を制御することができる。
この制御手段8a1によって、規範運転制御において、偏差Aを0に近づけるように制御することが、第3発明における、旋回状態であると判定したときの差回転設定機構Tの制御に相当する。
次に、旋回支援運転制御について説明する。
旋回支援運転制御とは、車両の旋回中に加速が行なわれたときに行なわれる制御である。旋回支援運転制御は、以下のようにして行なわれる。
規範運転制御と同様に、実差回転ΔNrから基準差回転ΔNiを減じることで偏差Aを算出する。
図3(b)は、旋回支援運転制御のときの、偏差Aと電動機6に流す電流Iとの特性を示す。横軸が偏差Aであり、縦軸は電動機6に流す電流Iである。i(実線)は右折時の特性、j(破線)は左折時の特性を示す。電流Iが増加すると右前輪WFRの回転速度VFRが増加し、減少すると右前輪WFRの回転速度VFRが減少する。
図3(b)に示すように、左折時は、偏差Aが増加すると電流Iが増加し、右折時は、偏差Aが増加すると電流Iが減少する。
制御手段8a1は、所定時間(例えば、10msec)毎に偏差Aを確認し、偏差Aに応じた電流Iを電動機6に供給する。偏差Aに応じた電流Iは、徐々に偏差Aが広がるように設定されている。
徐々に偏差Aが広がるようにするため、実差回転ΔNrが基準差回転ΔNiよりも大きくなる。そのため、式11に示すように実差回転ΔNrから基準差回転ΔNiを減じることで算出される偏差Aは、必ず正の値になる。従って、図3(b)に偏差Aが正の値のときのみ電流Iが対応付けられている。
図3(b)に示す偏差Aに応じた電流Iのテーブルは、実験などによって予め決定され、メモリ8bに記憶される。
上記のように、制御手段8a1は、旋回支援運転制御では、徐々に偏差Aを広げるように電動機6を制御する。このようにすることで、規範の旋回時よりも、旋回半径が小さく(いわゆる、オーバーステア特性の方に)なるように制御する。従って、旋回時に加速されたときでも、旋回半径が小さくなるように左右の回転速度が調整されることで、旋回時の加速によって車両の軌跡が外側に膨らむことを抑制し、車両がより曲がりやすくなるように旋回を支援することができる。
この制御手段8a1によって、旋回支援運転制御における、偏差Aを広げるように制御することが、第3発明における、旋回状態であり且つ加速状態であると判定したときの差回転設定機構Tの制御に相当する。
次に、本実施形態のECU8のCPU8aによって実行される制御の処理について説明する。本実施形態では、CPU8aが、本発明における制御手段8a1、速度検知手段8a2、横加速度推定手段8a3、第1規範ヨーレイト算出手段8a4、第2規範ヨーレイト算出手段8a5、規範ヨーレイト選択手段8a6、及び基準差回転算出手段8a7として動作する。
図4は、CPU8aが実行する本発明の旋回制御の処理の手順を示すフローチャートである。本フローチャートで示される制御処理プログラムは、所定時間(例えば、10msec)毎に呼び出されて実行される。
最初のステップS1では、式2を用いて車速Vrrを検知する。ステップS1が、本発明における速度検知手段8a2に相当する。
次にステップS2に進み、式10を用いて実差回転ΔNrを算出する。
次にステップS3に進み、上述のように、横加速度YGを操舵角と車速Vrrとに応じたテーブルから検索することで推定する。ステップS3が、本発明における横加速度推定手段8a3に相当する。
次にステップS4に進み、式1を用いて第1規範ヨーレイトYi1を算出する。ステップS4が、本発明における第1規範ヨーレイト算出手段8a4に相当する。
次にステップS5に進み、式3を用いて第2規範ヨーレイトYi2を算出する。ステップS5が、本発明における第2規範ヨーレイト算出手段8a5に相当する。
次にステップS6に進み、上述のように第1規範ヨーレイトYi1と第2規範ヨーレイトYi2とに基づいて、規範ヨーレイトYiを選択する。ステップS6が、本発明における規範ヨーレイト選択手段8a6に相当する。
次にステップS7に進み、式9を用いて基準差回転ΔNiを算出する。ステップS7が、本発明における基準差回転算出手段8a7に相当する。
次にステップS8に進み、式11を用いて、ステップS2で算出した実差回転ΔNrと、ステップS7で算出した基準差回転ΔNiとから偏差Aを算出する。
次にステップS9に進み、旋回支援が必要か否かを判定する。この判定は、上述のように、「横加速度SG≧所定値a」「縦加速度XG≧所定値b」「横加速度SG×縦加速度XG≧所定値c」の3つの条件が全て成立したときに旋回支援が必要と判定する。
ステップS9の判定結果がNOのときは、ステップS10に進み、規範運転制御を行ない、判定結果がYESのときは、ステップS11に進み、旋回支援運転制御を行なう。
ステップS10、S11の処理が終了したら本制御処理を終了する。
以上のように、本実施形態では、車速Vrrを検知し(ステップS1)、実差回転ΔNrを算出し(ステップS2)、車速Vrrと操舵角から横加速度YGを推定する(ステップS3)。横加速度センサ32によって検出された横加速度に応じて第1規範ヨーレイトYi1を算出し(ステップS4)、横加速度推定手段8a3によって推定された横加速度に応じて第2規範ヨーレイトYi2を算出する(ステップS5)。
第1規範ヨーレイトYi1、第2規範ヨーレイトYi2及び車速Vrrに基づいて規範ヨーレイトYiを選択し(ステップS6)、基準差回転ΔNiを算出する(ステップS7)。そして、実差回転ΔNr(ステップS2)と基準差回転ΔNi(ステップS7)とから偏差Aを算出する(ステップ8)。
旋回支援が必要か否かを、横加速度SGと縦加速度XGとから判定し(ステップS9)、旋回支援が必要ない場合には、規範運転制御をし(ステップS10)、旋回支援が必要な場合には、旋回支援運転制御をする(ステップS11)。
従って、左右の駆動輪の回転速度の差(実際の差)が車両の走行状態(車速Vrr、操舵角、横加速度SG及び縦加速度XG)に応じた適切な回転速度の差(基準となる差)になるので、車両を適切に旋回することができる。
本実施形態では、差動装置として、差回転設定機構Tが左右の駆動輪WFL、WFRの差回転を抽出できる構成にし、差回転に対して、電動機6を制御できるようにしているが、基準となる差回転に対して駆動輪の実際の差回転を制御できるような構成であればよい。
6…電動機、8…ECU、8a…CPU、8a1…制御手段、8a2…速度検知手段、8a3…横加速度推定手段、8a4…第1規範ヨーレイト算出手段、8a5…第2規範ヨーレイト算出手段、8a6…規範ヨーレイト選択手段、8a7…基準差回転算出手段、31…操舵角センサ(操舵角検出手段)、32…横加速度センサ(横加速度検出手段)、33…縦加速度センサ(縦加速度検出手段)、D…差動機構、T…差回転設定機構、RSFL…左前輪速度センサ(駆動輪回転速度検出手段)、RSFR…右前輪速度センサ(駆動輪回転速度検出手段)、RSRL…左後輪速度センサ(速度検知手段)、RSRR…右後輪速度センサ(速度検知手段)、WFL…左前輪、WFR…右前輪、WRL…左後輪、WRR…右後輪。
Claims (4)
- 車両の左右の駆動輪の回転速度を検出する駆動輪回転速度検出手段、前記車両の走行速度を検知する速度検知手段、前記車両の操舵角を検出する操舵角検出手段、及び前記車両の進行方向に対して横方向の加速度を検出する横加速度検出手段が設けられた車両の駆動制御装置であって、
前記車両の駆動源の駆動力が入力される入力要素及び当該入力要素に入力された駆動力を前記左右の駆動輪それぞれに出力する2つの出力要素を有する差動機構と、
前記入力要素に入力された駆動力の前記2つの出力要素への配分比を調整することで前記左右の駆動輪の回転速度の差を設定可能な差回転設定機構と、
前記操舵角及び前記走行速度に基づいて前記車両の進行方向に対して横方向の加速度を推定する横加速度推定手段と、
前記横加速度検出手段で検出した加速度に基づいて、前記車両の鉛直軸回りの第1規範ヨーレイトを算出する第1規範ヨーレイト算出手段と、
前記横加速度推定手段で推定した加速度に基づいて、前記車両の鉛直軸回りの第2規範ヨーレイトを算出する第2規範ヨーレイト算出手段と、
前記走行速度と前記操舵角とに応じて、前記第1規範ヨーレイト又は前記第2規範ヨーレイトを規範ヨーレイトとして選択する規範ヨーレイト選択手段と、
前記走行速度及び前記規範ヨーレイトに基づいて、前記左右の駆動輪の回転速度の差を算出する基準差回転算出手段と、
前記駆動輪回転速度検出手段によって検出された回転速度から前記左右の駆動輪の回転速度の差を算出し、当該算出された回転速度の差と前記基準差回転算出手段によって算出された回転速度の差との偏差に基づいて前記左右の駆動輪の回転速度の差を設定するように前記差回転設定機構を制御する制御手段と
を備えることを特徴とする駆動制御装置。 - 請求項1に記載の駆動制御装置において、
前記規範ヨーレイト選択手段は、
前記走行速度が所定速度以上で且つ前記操舵角が所定角度以上であるときに、前記第1規範ヨーレイトを規範ヨーレイトとして選択し、
前記走行速度が前記所定速度未満又は前記操舵角が前記所定角度未満であるときに、前記第2規範ヨーレイトを規範ヨーレイトとして選択することを特徴とする駆動制御装置。 - 請求項1又は2に記載の駆動制御装置において、
前記制御手段は、
前記操舵角又は前記横加速度検出手段によって検出された加速度に基づいて、前記車両が旋回状態であるか否かの判定と、前記車両が加速状態であるか否かの判定とを行ない、
前記旋回状態であると判定したときは、前記駆動輪回転速度検出手段によって検出された回転速度から算出した前記左右の駆動輪の回転速度の差が、前記基準差回転算出手段によって算出された回転速度の差になるように前記差回転設定機構を制御し、
前記旋回状態であり且つ前記加速状態であると判定したときは、前記駆動輪回転速度検出手段によって検出された回転速度から算出した前記左右の駆動輪の回転速度の差が、前記基準差回転算出手段によって算出された回転速度の差より大きくなるように前記差回転設定機構を制御することを特徴とする駆動制御装置。 - 請求項3に記載の駆動制御装置において、
前記車両には、当該車両の縦方向の加速度を検出する縦加速度検出手段が設けられ、
前記制御手段は、前記横加速度検出手段によって検出された加速度が第1所定値以上で、前記縦加速度検出手段によって検出された加速度が第2所定値以上で、且つ、前記横加速度検出手段によって検出された加速度と前記縦加速度検出手段によって検出された加速度とを乗算した結果が第3所定値以上のときに、前記旋回状態で且つ前記加速状態であると判定することを特徴とする駆動制御装置。
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JP2022503343A (ja) * | 2019-09-12 | 2022-01-12 | 耀華 何 | 全歯車式無段自動変速及び回転比アクティブ制御システム |
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-
2010
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