JP2011238484A - バックライト装置および液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】点光源であるレーザ光源をサイドライト方式のバックライトに採用した場合、光源入射端近傍において光源の輝度分布に起因する面内輝度むらを抑制することが困難だった。
【解決手段】液晶表示装置100が有する第1バックライトユニット2は、赤色、緑色、青色のレーザ光源を備える光源20a、20bと、該点状のレーザ光源20a、20bから線状のレーザ光源を生成するための光伝播部と該線状レーザ光を照明光として液晶表示素子1の背面に向け放射する微細光学素子25a、25bとを設けた導光板21a、21bとを含む2組の面光源200a、200bを液晶表示素子1の表示面の法線方向に積層して成り、これらの面光源から放射された光が重なり合うことにより面内輝度分布が均一な照明光を生成する。この簡易な構成により、小型で高画質な画像を提供する液晶表示装置を実現することが可能となる。
【選択図】図1
【解決手段】液晶表示装置100が有する第1バックライトユニット2は、赤色、緑色、青色のレーザ光源を備える光源20a、20bと、該点状のレーザ光源20a、20bから線状のレーザ光源を生成するための光伝播部と該線状レーザ光を照明光として液晶表示素子1の背面に向け放射する微細光学素子25a、25bとを設けた導光板21a、21bとを含む2組の面光源200a、200bを液晶表示素子1の表示面の法線方向に積層して成り、これらの面光源から放射された光が重なり合うことにより面内輝度分布が均一な照明光を生成する。この簡易な構成により、小型で高画質な画像を提供する液晶表示装置を実現することが可能となる。
【選択図】図1
Description
本発明は、複数のレーザ光源で液晶表示装置の背面から液晶表示装置を照明して液晶表示装置に画像を表示させるバックライト装置および液晶表示装置に関するものである。
液晶表示装置が備える液晶表示素子は、自ら発光しないため、液晶表示装置を照明する光源として、液晶表示素子の背面にバックライト装置を備える必要がある。近年では、液晶表示装置に対する薄型化への要求が高まっており、薄板状の導光板を備え、その側面と対向するように光源を配置し側面から導光板に光を入射することにより、面状光源を作り出すサイドライト方式が広く用いられている。
液晶表示装置の液晶表示素子はカラーフィルタを備えており、連続スペクトルで白色に発光する蛍光ランプからの光のうち、一部の波長の光のみをカラーフィルタによって透過させることによって、赤、緑、青の表示色を抽出し色表現を行っている。このように、連続スペクトルの光源光から一部の波長帯域の光のみを切り出して表示色を得る場合、色再現範囲を広げるために表示色の色純度を高めようとすると、カラーフィルタの透過波長帯域を狭く設定しなければならない。このため、表示色の色純度を高めようとすると、カラーフィルタを透過する光の透過光量が減少して輝度が落ちるという問題が発生する。
また、一般的に用いられる蛍光ランプは、例えば赤色に関しては、蛍光体の特性から赤色波長域では615nm程度のオレンジ色にシフトした波長にピークを持つ発光スペクトルを有している。このため、特に赤色において純赤として好ましい630〜640nmの波長領域で色純度を高めようとすると、極めて透過光量が落ち、著しく輝度が低下するという問題が発生する。
このような問題点の改善策として、近年では波長幅の狭い、すなわち色純度の高い単色の発光ダイオード(以下、LED(Light Emitting Diode)という。)やレーザを光源として用いたバックライト装置を有する液晶表示装置が提案されている。特にレーザは、非常に優れた単色性や、高い発光効率を有するため、色再現域が広く高輝度な画像を提供し、また消費電力の低い液晶表示装置を可能にする。
しかしながら、LEDやレーザのような点光源をサイドライト方式のバックライト装置の光源として採用した場合、光源近傍の輝度が著しく高くなり、その結果、光入射端付近において輝度むらが生じるといった課題を有している。このような問題は、例えば多数の点光源を狭い間隔で一列に配置し線状光源に近づける様な構成とすることにより改善することが可能であるが、均一性の高い面内輝度分布を求められる液晶表示装置のバックライト装置では非常に多数の光源が必要となるため、消費電力、組立性やコストの面において問題を有する。
そこで、従来ではできる限り少ない光源数で面内輝度分布の均一な面光源を得るための技術が報告されている。例えば特許文献1の液晶表示装置では、屈折率の異なる複数の材料から成る半球形状の透光性材料で発光素子を被覆することにより、発光素子から放射される光を屈折効果で拡散することができ、導光板入光部における光の分布をより線状光源に近づけることが可能となる。
また、例えば特許文献2の面光源では、導光板の背面に設けられる光拡散面において、点光源を線状光源に変換するための光拡散面と、バックライト装置の面内輝度分布を均一にするための光拡散面とをそれぞれ設ける構成としている。点光源を線状光源に変換するための光拡散面においては、点光源の輝度が高い部分の拡散物質の被覆率を低くし、一方で点光源の輝度が低い部分の拡散物質の被覆率を高くすることにより、点光源を線状光源に変換することが可能となる。
上記技術によれば、点光源を線状光源に変換する光学素子を追加することにより、1次元方向に略均一な輝度分布を有した光を導光板の側面から入射することができ、面内輝度分布の均一性が高い面光源を得ることが可能であるが、このような光学素子は複雑な構造を要する。また、光源にレーザのような指向性の高い点光源を採用した場合には、より拡散性の高い複雑な光学素子が必要となり、点光源から線状光源に変換するために必要な光学距離が長くなるため装置が大型化するといった欠点を有する。このためレーザ光源を用いる場合には最適ではない。
本発明は、上記に鑑みて成されたものであって、簡易でコンパクトな構成で輝度むらを抑えたバックライト装置および液晶表示装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のバックライト装置は、発散角を有する光を出射する複数の光源と、前記光源から出射される光を線状の光に変換する光伝播部および前記線状の光を液晶表示素子に向けて面状の光として出射する光学素子部を有し前記面状の光に対し透明である導光板とを備え、複数の前記導光板を液晶表示素子の表示面の法線方向に積層し前記複数の光学素子部を前記液晶表示素子の表示面に対応する位置に配置して前記複数の導光板から出射された光を足し合わせることで前記液晶表示素子を照明することを特徴とする。
本発明によれば、発散角を有する光を放射する複数の光源を採用したバックライト装置においても、簡易な構成で、輝度むらを抑えたコンパクトなバックライト装置、および液晶表示装置を提供することができる。
以下に、本発明に係るバックライト装置および液晶表示装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態により本発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明に係る実施の形態1の透過型表示装置である液晶表示装置100の構成を模式的に示す図である。図の説明を容易にするために液晶光学素子1の短辺方向をY軸方向、長辺方向をX軸方向、X−Y平面に垂直な方向をZ軸方向とし、液晶表示素子1の表示面1a側を+Z軸方向とする。また、液晶表示装置100の上方向を+Y軸方向、後述する光源20aの光出射方向を+X軸方向とする。
図1は、本発明に係る実施の形態1の透過型表示装置である液晶表示装置100の構成を模式的に示す図である。図の説明を容易にするために液晶光学素子1の短辺方向をY軸方向、長辺方向をX軸方向、X−Y平面に垂直な方向をZ軸方向とし、液晶表示素子1の表示面1a側を+Z軸方向とする。また、液晶表示装置100の上方向を+Y軸方向、後述する光源20aの光出射方向を+X軸方向とする。
図1に示されるように、液晶表示装置100は、透過型の液晶表示素子1、第1の光学シート31、第2の光学シート32、バックライト装置であるバックライトユニット2、及び光反射シート15を備えており、これら構成要素1,31,32,2,15は、Z軸方向に配列されている。液晶表示素子1は、Z軸に直交するX軸及びY軸を含むX−Y平面と平行な表示面1aを有する。尚、X軸及びY軸は互いに直交している。
液晶表示装置100は、さらに、液晶表示素子1を駆動する図示しない液晶表示素子駆動部と、バックライトユニット2に含まれる光源20a,20bを駆動する図示しない光源駆動部とを有している。なお、光源20aは、発散角を有し第1の単色光である赤色の単色光を出射する複数の第1の光源60aと、発散角を有し第2の単色光である緑色の単色光を出射する複数の第2の光源61aと、発散角を有し第3の単色光である青色の単色光を出射する複数の第3の光源62aとを備える。同様に、光源20bは、発散角を有し赤色の単色光を出射する複数の第1の光源60bと、発散角を有し緑色の単色光を出射する複数の第2の光源61bと、発散角を有し青色の単色光を出射する複数の第3の光源62bとを備える。液晶表示素子駆動部と光源駆動部の動作は、図示しない制御部によって制御される。
制御部は図示しない信号源から供給された映像信号に画像処理を施して制御信号を生成し、これら制御信号を液晶表示素子駆動部及び光源駆動部に供給する。光源駆動部は、それぞれ、制御部からの制御信号に応じて光源20a,20bを駆動してこれら光源20a,20bから光を出射させる。
バックライトユニット2は、光源20a,20bから出射される赤色、緑色、青色の光を含む出射光22a,22bを+Z軸方向に向かう白色の照明光33a,33bに変換して液晶表示素子1の背面1bに向けて出射する。この照明光33a,33bは、第2の光学シート32と第1の光学シート31とを介して液晶表示素子1の背面1bに照射される。ここで、第1の光学シート31とは、バックライトユニット2から照射された光を液晶表示装置100の画面に対する法線方向に向ける作用を有するものであり、また第2の光学シート32とは、細かな照明ムラなどの光学的影響を抑制するものである。
バックライトユニット2の−Z軸方向には光反射シート15が配置されている。バックライトユニット2からその背面側に出射された光は、光反射シート15で反射され、液晶表示素子1の背面1bを照射する照明光として利用される。光反射シート15としては、たとえば、ポリエチレンテレフタラートなどの樹脂を基材とした光反射シートや、基板の表面に金属を蒸着させた光反射シートを使用することができる。
液晶表示素子1は、Z軸方向に直交するX−Y平面に平行な液晶層を有する。液晶表示素子1の表示面1aは矩形状で、図1に示すX軸方向及びY軸方向は、それぞれ、この表示面1aの互いに直交する2辺に沿った方向である。液晶表示素子駆動部は、制御部から供給された制御信号に応じて液晶層の光透過率を画素単位で変化させる。各画素はさらに3つの副画素から構成されており、当該副画素は各々赤、緑、青色の光のみを透過させるカラーフィルタを備え、各副画素の透過率を制御することによりカラー画像を生成する。これにより、液晶表示素子1は、バックライトユニット2から入射した照明光を空間的に変調して画像光を生成し、この画像光を表示面1aから出射することができる。本実施の形態1によれば、例えば、従来の蛍光ランプによる白色光と異なり、制御部により光源駆動部を制御して、光源20a,20bから放射される赤色の光の輝度と、緑色の光の輝度と、青色の光の輝度の割合を調整することが可能であり、各映像信号に対し必要となる各色輝度の割合に応じて各色の光量を調整することで、低消費電力化を実現することも可能である。
バックライトユニット2は、赤色の光を発するレーザ光源60aと、緑色の光を発するレーザ光源61aと、青色の光を発するレーザ光源62aとを備える光源20aと、液晶表示素子1の表示面1aに対して平行に配置された導光板21aとから成る第1の面状光源200aと、赤色の光を発するレーザ光源60bと、緑色の光を発するレーザ光源61bと、青色の光を発するレーザ光源62bとを備える光源20bと、液晶表示素子1の表示面1aに対して平行に配置された導光板21bとから成る第2の面状光源200bとから構成される。図2(a)に第1の面状光源200aを+Z軸方向から見た概略図、図2(b)に第2の面状光源200bを+Z軸方向から見た概略図を示す。
第1の面状光源200aが有するレーザ光源60a,61a,62aは、導光板21aの−X軸方向の一端面である光入射端面23aに対向して配置されており、複数の赤色、緑色、青色のレーザ発光素子を持つレーザ光源60a,61a,62aをY軸方向に等間隔で配列したものである。また、第1の面状光源200aが有する導光板21aは、透明材料から成る板状部材であり、その液晶表示素子1と反対側の面である裏面24aに複数の微細光学素子25aが形成された光学素子部28aを有する。レーザ光源60a,61a,62aから発せられた赤色、緑色、青色の光は、導光板21aの光入射端面23aから導光板21aに入射し、導光板21a内を全反射しながら伝播する。
同様に、第2の面状光源200bにおいて、レーザ光源60b,61b,62bは、導光板21bの+X軸方向の一端面である光入射端面23bに対向して配置されており、例えば、複数の赤色、緑色、青色のレーザ発光素子を持つレーザ光源60a,61a,62aをY軸方向に等間隔で配列したものである。また、第2の面状光源200bが有する導光板21bは透明材料から成る板状部材であり、その液晶表示素子1と反対側の面である裏面24bに複数の微細光学素子25bが形成された光学素子部28bを有する。レーザ光源60b,61b,62bから発せられた赤色、緑色、青色の光は、導光板21bの光入射端面23bから導光板21bに入射し、導光板21b内を全反射しながら伝播する。
第1の面状光源200aと第2の面状光源200bが有する光源20a,20bは互いに、同じ特性を有するレーザ発光素子を採用しており、またレーザ光源60a,61a,62aとレーザ光源60b,61b,62bとを配置する間隔や導光板の光入射端面23a,23bに対する配置方向、角度等、同様の配置方法をとる。また、第1の面状光源200aと第2の面状光源200bが有する導光板21aと21bは、同じ構造から成る。すなわち、第1の面状光源200aと第2の面状光源200bとは同じ特性を有している。
バックライトユニット2は、等しい特性を有するこれら2つの面状光源200a,200bが、液晶表示素子1の表示面1aに対する法線(図1中Z軸)を軸として互いに180度回転した関係で、導光板21aと導光板21bの各4つの側端面が互いに同一平面上に揃うように積層配置されている。すなわち、第1の面状光源200aが有する光源20aと第2の面状光源200bが有する光源20bとは対向する向きに配置されており、光源20aは+X軸方向に向けて光を放射し、一方、光源20bは−X軸方向に向けて光を放射するため、各々の光源から放射される光の進行方向は逆方向となる。但し、面状光源200a,200bから出射される照明光33a,33bはいずれも、液晶表示素子1の背面1bに向かって出射される。
本実施の形態1におけるバックライトユニット2は、上記のように、2つの面状光源200a,200bが、Z軸方向に積層配置される構成をとる。バックライトユニット2が有する光源20a,20bを点灯した際に得られるバックライトユニット2から出射される照明光は、前記2つの面状光源200a,200bから出射される照明光33a,33bが足し合わされたものである。従って、第1バックライトユニット2から出射される照明光のX−Y平面における面内輝度分布は、前記2つの面状光源200a,200bのX−Y平面における面内輝度分布の足し合わせとなる。なお、Z軸方向はバックライトユニット2から液晶表示素子1に向けて出射される照明光の方向である。
導光板21a,21bは、透明部材で形成された例えば厚み2mmの板状部材である。図1、図2に示すように、光学素子部28a,28bには、液晶表示素子1と反対側の面である裏面24a,24bに複数の半球状の凸形状(以後、凸レンズ形状と呼ぶ。)の微細光学素子25а,25bが形成されている。この微細光学素子25а,25bは導光板21a,21b内を伝播する光を、液晶表示素子1の背面1b方向である+Z軸方向に向けて出射する光に変換するためのものである。このため、光伝播部26a,26bにおいて線状の光となった出射光22a,22bは、微細光学素子25a,25bの形成された光学素子部28a,28bで面状の光となり液晶表示素子1の方向に出射される。
導光板21a,21bの光入射端面23a,23bから入射した出射光22a,22bは、導光板21a,21bと空気層との界面における全反射により導光板21a,21b内を、反射を繰り返しながらX軸方向に進行する。しかし、微細光学素子25a,25bが形成されている光学素子部28a,28bに入射すると、その曲面により屈折され、導光板21a,21bの液晶表示素子1側の表面と空気層との界面における全反射条件を満たさなくなる光が生じ、その光が導光板21a,21bの表面から液晶表示素子1の背面1bに向かって放射される。
導光板21a,21bの光学素子部28a,28bに形成された複数の微細光学素子25a,25bは、導光板21a,21b上のX−Y平面内の位置によって配置密度すなわち単位面積当たりの数やその大きさなどが変化している。これにより、導光板21a,21bから照射される照明光33a,33bの面内輝度分布を制御することが可能である。
本実施の形態1においては、図2に示すように、レーザ光である出射光22a,22bの進行方向(図2中X軸方向)の位置に対して微細光学素子25a,25bの配置密度が変化する構成となっている。詳しく説明すると、微細光学素子25a,25bは光入射端面23a,23bの近傍には配置されておらず、導光板21a,21bのX軸方向の約中心の位置から光入射端面23a,23bと対向する側の端面までの領域に設けられている。その配置密度はX軸方向の中心位置の近傍から導光板21a,21bの端面方向に向かって疎から密へと連続的に変化する構成となっている。
微細光学素子25a,25bの形状例としては、たとえば、その表面形状は、曲率が約0.15mm、最大高さが約0.005mm、屈折率が約1.49の凸レンズ形状を採用することができる。なお、導光板21a,21bや微細光学素子25a,25bの材質はアクリル樹脂とすることができるが、この材質に限定されるものではない。光透過率が良く、成形加工性に優れた材質であれば、アクリル樹脂に代えてポリカーボネート樹脂などの他の樹脂材料、あるいはガラス材料を使用してもよい。
また、本実施の形態1においては、微細光学素子25a,25bを凸レンズ形状としたが、本発明はこれに限るものではない。導光板内をX軸方向に進行するレーザ光を、Z軸方向に屈折し液晶表示素子1の背面1bに向かって照射する構造を有していれば、他の形状でもよく、例えば、プリズム形状や、サンドブラスト等によるランダムな凹凸パターンから成る微細光学素子を採用してもよい。
ただし、凸レンズ形状の場合、透明な構造で光を屈折することが可能で、プリズム等の構造に比べて簡易な形状であるため製作が容易であるという利点がある。また、導光板が大型化した場合でも、印刷による製作が可能であるため、容易に対応することができる。また、サンドブラスト等によるランダムな凹凸形状でもレーザ光をZ軸方向に屈折することはできるが、凸レンズ形状の場合は、凸形状の設計が可能であるため、面状光源としての均一な輝度分布の設計が容易であるという利点がある。
本実施の形態1においては、導光板の厚みを2mmとしたが、本発明はこれに限るものではない。液晶表示装置の薄型化、軽量化、さらには多重反射回数の増加による光の利用効率向上といった点においては、厚みの薄い導光板を採用することが望ましい。レーザ光源は発光面の面積が小さく且つ指向性が高い光源であるから、厚みの薄い導光板に対しても高い光結合効率を得ることが可能である。但し、このとき、導光板の厚みを薄型化することによる剛性低下の問題等も考慮する必要がある。
光源20a,20bが備えるレーザ光源60a,60bは640nm、レーザ光源61a,61bは532nm、レーザ光源62a,62bは460nmをピークとし、波長幅が半値全幅で1nmの極めて単色性の高いスペクトルを有する。また、その発散角は速軸方向においては半値全幅で40度、遅軸方向においては半値全幅で10度である。本実施の形態1においては、レーザ発光素子は、その速軸方向が導光板21a,21bの側端面の短辺方向と平行になるように備えられる。これは、発散角の大きい速軸方向が、導光板の側端面における短辺方向すなわち導光板の対向する面と面の間隔が最も狭くなる方向(図1中ではZ軸方向)と平行となるように配置することにより、レーザ光の導光板内での反射回数が増大し、導光板21a,21bに設けられる微細光学素子25a,25bに入射する光線が多くなるためである。これにより、微細光学素子25a,25bによる光の取り出し効率(液晶表示素子の方向に向かって出射される光量/導光板内を伝播する光量)を向上させることが可能となる。
本実施の形態1によると、光源20a,20bから放射されるレーザ光の光径は、導光板入射端面23a,23bのY軸方向の大きさに対し極めて小さい点光源である。しかし、導光板21a,21bの光入射端面23a,23bの近傍に設けられる光伝播部26a,26bである微細光学素子25a,25bを有さない領域において十分な光学距離を全反射しながら伝播することができる。このため、自らの発散角により拡がり、隣接する他のレーザ発光素子の光と重なり合うことによりY軸方向における輝度分布および色度分布が均一な線状の白色光、つまり線状光源となる。
図3は、隣り合う同じ色の2つのレーザ光源から出射されるレーザ光が一定の光学距離を伝播することによって線状光源を成すことを説明する概念図である。隣り合う同じ色の2つのレーザ光源とは、例えばレーザ光源60aでは、レーザ光源61a,62aを各1個ずつ挟んだ2つのレーザ光源60aである。図3に示すように、X軸方向の任意の位置における、単一のレーザ光源から放射されるレーザ光のY軸方向位置に対する輝度分布40は、レーザ光が元々有するガウシアン形状の角度輝度分布に起因して、中心輝度が高く、中心から離れるにつれ急激に輝度が低下する様な形状を有する。そのため、単一のレーザ光が微細光学構造に入射すると、レーザ光の輝度分布が導光板から放射される照明光の面内輝度分布に反映され輝度むらが生じてしまう。
しかしながら、近接して配置されるレーザ光源から放射される複数のレーザ光を空間的に重ね合わせることができる。例えば図3中の輝度分布40を有する単一のレーザ光と輝度分布41を有する単一のレーザ光とを重ね合わせると、それらの分布が平均化され、輝度分布42のような均一の輝度分布となるように、Y軸方向である光源配列方向に均一な輝度分布を有する線状光源を作り出すことができる。各色の輝度分布がそれぞれ均一となることにより、赤色、緑色、青色の光を合成して生成される白色光は、輝度分布に加えて色度分布も均一となる。従って、単一では均一でない分布を有する光であっても、複数の光を重ね合わせることによってそれらの分布を平均化することができるため、光源配列方向において輝度分布および色度分布が均一な線状光源を作り出すことが可能となる。
このように、近接するレーザ発光素子の光を重ね合わせるためには、レーザの発散角とレーザ光源の配置間隔により決まる一定以上の光学距離を、レーザが伝播する必要がある。本実施の形態1の面状光源200a,200bが有する導光板21a,21bは、微細光学素子25a,25bにレーザ光が入射するまでに、レーザ光が自らの発散角でレーザ発光素子の配列方向において十分に空間的に拡がるために必要な光学伝播距離が備えている。このため、均一性の高い線状光源となってから微細光学素子25a,25bが形成された光学素子部28a,28bに入射することが可能となる。
また、本実施の形態1では、光源20a,20bは等しい発散角と角度輝度分布を有する複数のレーザ発光素子を等間隔で配置した構成をとるため、より輝度分布の均一性が高い線状レーザ光源が得られる。
上記のようにして、線状レーザ光源となって光学素子部28a,28bに入射した光は、導光板21a,21bの裏面24a,24bの微細光学素子25a,25bにより光の一部が屈折され、照明光33a,33bとして導光板21a,21bの表面から液晶表示素子1の背面1bに向けて照射される。このとき、微細光学素子25a,25bに入射する光は、レーザ光源配列方向(Y軸方向)において均一な線状光源であるので、光源の輝度分布の差による輝度むらを生じることなく、均一な照明光33a,33bとして、液晶表示素子1を照明する。
一方、面状光源200a,200bは、光の進行方向であるX軸方向において、それぞれレーザ光源を線状の光源に変換するために設けられる光伝播部26a,26bのため、照明光33a,33bを放射しない領域を有している。しかし、本実施の形態1においては、面状光源200a,200bは互いが照明光を発光しない領域を補い合うように積層配置されている。つまりは面状光源200аが発光しない領域と面状光源200bが発光する領域、つまり、図2中X軸中心近傍から−X軸方向側の領域がZ軸方向に積層されている。また、面状光源200bが発光しない領域と面状レーザ光源200аが発光する領域、つまり、図2中X軸中心近傍から+X軸方向側の領域がZ軸方向に積層されるよう配置される。このため、面状光源200aと面状光源200bとから成るバックライトユニット2は面全体から照明光を照射することが可能となる。
さらに、本実施の形態1においては、面状光源200aと面状光源200bのX軸方向における輝度分布が足し合わされて成る輝度分布が均一となるよう、各々の輝度分布を決定する微細光学素子25a、25bのX軸方向における配置密度を最適化している。
図4は、バックライトユニット2から照射される照明光33a,33bのX軸方向における1次元輝度分布のシミュレーションによる計算結果を示すグラフである。詳しくは、面状光源200aのX軸方向における1次元輝度分布50、面状光源200bのX軸方向における1次元輝度分布51、及びそれらの輝度分布を足し合わせたバックライトユニット2のX軸方向における1次元輝度分布52のシミュレーションによる計算結果を示すグラフである。
図4より明らかなように、面状光源200aから放射される照明光33aの1次元輝度分布50は、−X軸方向である光入射端面23a側から導光板21aのX軸方向の中心位置近傍にかけては光が放射されない。しかし、導光板21aのX軸方向における中心位置近傍から+X軸方向に向けて徐々に輝度が高くなり、+X軸方向である光入射端面23aと対向する端面側近傍付近では一定の輝度を保つ。一方、面状光源200bから放射される照明光33bの1次元輝度分布51は、面状光源200aと逆転する輝度分布を有している。つまり、+X軸方向である光入射端面23b側から導光板21bのX軸方向の中心位置近傍にかけては光が放射されない。しかし、導光板21bのX軸方向における中心位置近傍から−X軸方向に向けて徐々に輝度が高くなり、−X軸方向である光入射端面23bと対向する端面側近傍付近では一定の輝度を保つ。
面状光源200aから照射される照明光33aと面状光源200bから照射される照明光33bとの足し合わせにより生成される第1バックライトユニット2から照射される照明光の面内輝度分布52は、X軸方向において均一な分布となる。本実施の形態1の構成に従い試作したバックライトユニット2から照射される照明光の面内輝度分布を実際に計測した結果を図5に示す。図5より明らかなように、2つの面状光源200a,200bをZ軸方向に積層した第1バックライトユニット2において、レーザ光進行方向(X軸方向)において均一性に優れた照明光が得られることが分かる。以上がバックライトユニット2の構成および動作であるが、導光板21a,21bの構成および動作について、より詳しく述べる。
導光板21a,21bは、アクリル樹脂(PMMA:Poly Methyl Methacrylate)などの透明部材で形成された例えば厚み2mmの板状部材である。導光板21a,21bの光入射端面23a,23bから入射したレーザ光である出射光22a,22bは、導光板21a,21bと空気層との界面における全反射により導光板21a,21b内を、反射を繰り返しながらX軸方向に進行する。導光板21a,21bは、光源20a,20bから出射される出射光22a,22bを導光板21а,21b内に閉じ込めて伝播する光伝播部26a,26bと、光伝播部26a,26bを経由しX軸方向に進行する出射光22a,22bの進行方向をZ軸方向に変換する微細光学素子25a,25bが形成された光学素子部28a,28bを有する。
導光板21a,21bが有する光伝播部26a,26bは、光入射端面23a,23b近傍に備えられている。光源20a,20bから出射されたレーザ光は、光入射端面23a,23bから導光板21a,21bに入射するとまず光伝播部26а,26bをX軸方向に伝播する。光伝播部26a,26bにおいては、出射光22a,22bが入射する導光板21a,21bの表面(液晶表示素子1側の面)および裏面(液晶表示素子1と反対側の面)は特に突起等の構造を有さず平面である。従って、この光伝播部26a,26bを伝播する出射光22a,22bは自らの発散角と進行方向を保存したまま伝播する。光源20a,20bから出射される出射光22a,22bは、光伝播部26a,26bを伝播することで自らの発散角により空間的に拡がる。
導光板21a,21bが備える光伝播部26a,26bは、特に、隣り合うレーザ発光素子20,21から出射されるレーザ光を足し合わせてできるY軸方向の1次元輝度分布をより均一にするため、光伝播部26a,26bとしてX軸方向に一定の光学距離Xを必要とする。
導光板21a,21bが有する微細光学素子25a,25bは、導光板21a,21bの裏面24a,24b(液晶表示素子1と反対側の面)に半球状の凸形状(以後、凸レンズ形状と呼ぶ。)を備えている。この凸レンズ形状は、導光板21a,21b内をX軸方向に向けて伝播する出射光22a,22bを液晶表示素子1の背面1b方向(+Z軸方向)に向けて出射する光に変換する。導光板21a,21bの光入射端面23a,23bから入射した出射光22a,22bは、光伝播部26a,26bを伝播した後、進行方向をX軸方向としたまま微細光学素子25a,25bに入射する。微細光学素子25a,25bに入射した出射光22a,22bは、凸レンズ形状の曲面により屈折され、導光板21a,21bの表面(液晶表示素子1側の面)と空気層との界面において全反射条件を満たさなくなる光が生じる。その全反射条件を満たさなくなる光が導光板21a,21bの表面から液晶表示素子1の背面1bに向かって出射される。
点光源であるレーザ光源20a,20bから出射された光は、光伝播部26a,26bを伝播することにより自らの発散角で拡がる。この自らの発散角で広がった光は、近接する他のレーザ光と空間的に重なり合いレーザ発光素子の配列方向(Y軸方向)の輝度分布が均一な線状光源となる。この線状光源は微細光学素子25a,25bに入射し、液晶表示素子1の背面1bに向かって出射される均一な照明光33a,33bとなる。
以下に、レーザ光源20aに含まれるレーザ発光素子80、とそれとY軸方向に隣り合う同じ色のレーザ発光素子81を例に挙げ、導光板21aに備えられる光伝播部26aについて詳しく説明する。ここで、レーザ発光素子80,81は、光源20aが備える赤色、緑色、青色のレーザ光源のうち、隣り合う同じ色の2つのレーザ光源(例えば、緑色のレーザ光源61aと青色のレーザ光源62aを挟んで隣り合うレーザ光源60a)のいずれかである。
図6は、レーザ発光素子80,81から出射され光入射端面23aから導光板21aに入射するレーザ光80p,81pの光路を概念的に示した図である。図7は、X軸方向の光学距離をXとした光伝播部26aを伝播したレーザ光80p,81pのY軸方向における1次元輝度分布80q,81qおよびそれらを足し合わせて生成される線状光源の1次元輝度分布82qを示すグラフである。
図6に示すように、レーザ発光素子80,81はY軸方向に各々の発光点間の距離dを隔てて隣り合い、各々導光板21aの光入射端面23aに対向して配置されている。レーザ発光素子80およびレーザ発光素子81の発光面と光入射端面23aとの間隔は距離fに設定されている。レーザ発光素子80,81は同様の特性を有しており、それらから出射されるレーザ光80p,81pのX−Y平面における半値半角αの略ガウシアン形状の角度輝度分布は、同様の形状を有している。
レーザ発光素子80,81から出射されたレーザ光80p,81pは、光入射端面23aから導光板21aに入射し、光伝播部26aを伝播する。このとき、光伝播部26aが有するX軸方向の光学距離Xは式(1)で定義される。ここで、dはレーザ発光素子80,81の発光点間距離、fはレーザ発光素子80,81の出射面と光入射端面23aとの距離、αはレーザ発光素子80,81から出射される光のX−Y平面における発散角の半値半角、βは導光板21a内を伝播するレーザ光80p,81pのX−Y平面における発散角の半値半角である。
但し、導光板21a内の半値半角βは式(2)で定義される。ここで、レーザ発光素子80,81から放射されたレーザ光80p,81pが導光板21аに入射する前に伝播する層の屈折率をn1、導光板21aの屈折率をn2とする。
ここで、レーザ発光素子80,81の発光面積は、レーザ発光素子80,81の発光点間の距離dに対し十分に小さいため、その大きさを無視している。
上記式(1)および式(2)は、レーザ光80pとレーザ光81pとが、Y軸方向の輝度分布において、それぞれの光軸上に存在するピーク輝度の半分の輝度を有する位置で交点をもつために必要な光学距離Xを定めるものである。
レーザ光80pおよびレーザ光81pは同様の角度輝度分布を有し、各々自らの光軸に対称な角度輝度分布を有するため、式(1)、式(2)で定められる光学距離Xを伝播すると、図7に示すように、レーザ光80p,81pは各々がピーク輝度Lを有する点(Y=y0、y1)の中間点(Y=y2)において輝度L/2を有する。それらのレーザ光80p,81pが重なり合うことによって中間点(Y=y2)の輝度はLとなる。従来であれば、レーザ光80p,81pの光軸上に存在する明るい部分である明部に対しそれらの間に暗い部分である暗部が存在するため、Y軸方向に輝度むらが発生していた。しかし式(1)、式(2)で定義される光学距離Xを設けることにより、レーザ光80p,81pによる明部(Y=y0、y1)の間にそれらと等しい輝度を有する明部(Y=y2)を補間することができる。また、同時にそれらの明部(Y=y0、y1)間の輝度分布が平均化されるため、高い均一性を有した線状光源を生成することが可能となる。
上記のように、レーザ光80p,81pが、式(1)および式(2)で定義される光学距離Xを有する光伝播部26aを伝播することにより、光伝播部26aの大きさを最小限に抑えながらもY軸方向の輝度分布が均一な線状光源を生成することが可能となる。
微細光学素子25aは、光伝播部26aの+X軸方向の端部から導光板21aの+X軸方向の端部までの領域に設けられ、その配置密度は+X軸方向に向けて疎から密に連続的に変化するよう形成されている。微細光学素子25аの構造、特性については上述した通りである。
レーザ光源20aから出射され、X軸方向の長さを光学距離Xとした光伝播部26aを伝播した出射光22aは、Y軸方向であるレーザ光源の配列方向に均一な線状光源となった後、光学素子部28aに入射し、面内輝度分布の均一な面光源となって液晶表示素子1を照明する。
ここでは導光板21aに関して記述したが、導光板21bも同様に、式(1)、(2)を満たす光伝播部26bを備え、高い均一性を有した線状光源となって微細光学素子25bが形成されている光学素子部28bに入射し、面内輝度分布の均一な面光源となって液晶表示素子1を照明する。
このような導光板21aと導光板21bから成るバックライトユニット2は面内分布の均一性の高い面状光源となり、照明光は、輝度分布むらを持たず、従って、表示むらのない高画質な液晶表示装置100を提供することが可能となる。
上述のように、光伝播部26a,26bのX軸方向の長さを式(1)および(2)で定義される光学距離Xとすることで、高い均一性を有する面状光源を生成することが可能である。なお、この光学距離を式(1)および(2)で定義されるXより長くとることにより、輝度分布の均一性をさらに向上させることも可能である。以上が導光板21a,21bに関する構成および動作の具体例である。
本実施の形態1においては、点光源であるレーザ光源を線状のレーザ光源に変換するために必要とされる領域の光伝播部26a,26bを有効画像表示領域内に設けている。これにより、レーザ光が伝播する十分な光学距離を確保しながらも、面状の光源部の周辺に光伝播部を設ける必要が無いため、液晶表示装置100の画像表示平面(X−Y平面)の面積に対するバックライト装置2の面積の比率を小さくすることが可能となる。つまり、画質の良好な画像を提供しながらも、画像表示部分を囲むキャビネット部分であるベゼルを薄くした液晶表示装置100を実現することが可能となる。また、導光板の厚みで光伝播部を設計しているため、液晶表示装置100の薄型化も可能となる。
以上に説明したように、本実施の形態1の液晶表示装置100によれば、レーザ光が自ら有する発散角により近接する他のレーザ光と空間的に重なり合い線状のレーザ光源となるために必要な伝播距離である光学距離を十分に設けることが可能となるため、面内輝度分布が均一な照明光を生成することが可能となる。従って、従来面内の輝度むらが問題となっていた、点光源で且つ指向性の高いレーザ光源をサイドライトの光源に採用した場合においても、輝度むらの無い良好な画像を表示可能な液晶表示装置を提供することができる。
さらに、本実施の形態1においては、上記構成を、液晶表示装置の有効画像表示領域を有効に活用し、簡易な構成、且つ液晶表示装置の有効画像表示領域に対しバックライト装置を大型化することなく実現することを可能にしている。
また、本実施の形態1においては、光伝播部26a,26bおよび光学素子部28a,28bを同一の導光板に備えているため、光伝播部26a,26bおよび光学素子部28a,28bを個別の導光板で構成し、これらを組み合わせて使用する方式と比較して、導光板の結合などによる光の損失が少なく、光利用効率が向上するとともに、部品点数が削減され組立性が向上する。
本実施の形態1においては、バックライトユニット2の光源20a,20bにレーザ光源を採用したが、本発明はこれに限るものではない。本発明はレーザ光源のように発光面積が小さく且つ発散角を有する他の光源に対しても有効であり、そのような光源に適用することにより、レーザ光源と同様に高い面内輝度分布均一性を有する面状光源を作り出すことが可能となる。例えば、LED光源に対して適用することによっても、高い効果を得ることができる。
本実施の形態1の液晶表示装置100のように、バックライトユニット2の光源20a,20bとして単色性に優れたレーザを採用することにより、表示色の色純度を高めることができ、従来広く用いられている蛍光ランプやLEDを採用した場合よりも鮮やかな色彩表現が可能な液晶表示装置100が得られる。
なお、本実施の形態1においては、バックライトユニット2の光源20a,20bに640nmにピーク波長を有する赤色のレーザ光源60a、532nmにピーク波長を有する緑色のレーザ光源61a、460nmにピーク波長を有する青色のレーザ光源62aを採用したが、本発明はこれに限るものではなく、波長の異なる可視単色光を出射するレーザを採用してもよい。また、例えば、比較的単色性に優れた単色光を発光するLEDをバックライトユニット2の光源として採用することも有効であるが、より広い色再現領域を得るためにはできる限り波長幅の短い、すなわち単色性に優れたレーザ光源を採用する方が色再現領域の広域化に対する効果が高く望ましい。尚、本実施の形態1においては、バックライトユニット2の光源として採用する単色光源は、白色光を構成する組み合わせとなるように選定することが望ましい。
従来の液晶表示装置においては、光源には蛍光ランプやLEDを用いており、液晶表示素子1が有するカラーフィルタの透過波長を狭く設定し色純度を高めさせる場合には、カラーフィルタによる光ロスが増加して画像の輝度が低下してしまう。一方、本実施の形態1では、光源の単色性を高めて色純度を向上させているので、光ロスは減少し明るさの低下を抑え、低消費電力で色純度を高めることができる。
また、単色のLED光源に対し、レーザ光源の方が、単色性に優れて、低消費電力駆動が可能であり、さらにはその指向性の高さにより導光板への結合効率を向上させるといった利点を有する。
本実施の形態1における、複数の面状光源200a,200bを積層したバックライトユニット2は、その上層(液晶表示素子1に近い側)に備えられる導光板21aや、その導光板21aに設けられる微細光学素子25aが何れも透明部材で作製されている。つまり、導光板21aはそれらより下層(光反射シート15に近い側)に配置される導光板21bから照射される光で、導光板21aの背面から入射する光に対し透明であり、光の損失を抑え、高い光利用効率を得ることが可能である。
本実施の形態1においては、バックライトユニット2が有する複数の面状光源に同様の特性を有するものを採用したが、本発明はこれに限るものでは無い。前述したように、本実施の形態1は、複数の面状光源から照射される照明光をX−Y平面方向において足し合わせることにより面内輝度分布が均一なバックライトユニット2を生成する構成が発明の要素の一つである。これを達成するのであれば、複数の面状レーザ光源から放射される照明光の面内輝度分布が異なるものであっても構わない。
また、本実施の形態1においては、レーザ光源を備える2組の面状光源を積層する構成としたが、本発明はこれに限るものではない。上記理由と同様に、各面状光源が照射する照明光をX−Y平面で足し合わせることにより、液晶表示素子全体を均一に照明する照明光が生成される構成であれば、何組積層した構成としても良い。
上述したように、複数の面状光源から照射される照明光をX−Y平面方向において足し合わせることにより面内輝度分布が均一なバックライトユニットを生成する構成であれば、各面状光源の面内輝度分布が如何なるものであっても、また何組積層する構成としてもよい。しかし、その際に各面状光源が有する導光板は、レーザ光源の光入射端近傍において、微細光学素子を有さない光伝播部が設けられている。この光伝播部は、レーザ発光素子から出射された光が隣接する他のレーザ発光素子から出射された光と空間的に重なり合い、レーザ発光素子の配列方向の輝度分布を均一とするために必要な光学距離を有する。このため、微細光学素子に入射するレーザ光は必ず線状光源となっている。これにより、微細光学素子により屈折され、導光板前面から液晶表示素子1の背面1bに向かって照射される照明光は、輝度分布むらを持たない。従って、表示むらのない高画質な液晶表示装置100を提供することが可能となる。
上記構成を満足すれば、配置間隔や導光板の入射端面に対する配置方向、角度等、レーザ光源の配置方法に制限はない。また、レーザ光源を導光板4辺の何れの端面に対向配置させる構成としてもよい。このとき、レーザ光源の入射端面を、液晶表示装置の短辺側端面とすることにより、レーザ光の光学伝播距離を効率良く長くすることが可能となるため、より面内輝度分布の均一性に優れた照明光を得ることが可能となる。
また、本実施の形態1によると、レーザ光源が導光板内の十分に長い光学距離を多重反射しながら伝播すること、また複数のレーザ光源を空間的に重ね合わせて用いることにより、従来、コヒーレンスが高いレーザ光源を用いた画像表示装置で問題となるスペックルノイズが低減されるといった効果も得られる。
以上のように、本発明は、面内輝度分布が均一なバックライト装置および液晶表示装置について有用であり、高画質、コンパクトな液晶表示装置を実現する。
1 液晶表示素子、 2 バックライトユニット、 200a,200b 面状光源、 20a,20b 光源、 21a,21b 導光板、 25a,25b 微細光学素子、 31,32 光学シート、15 光反射シート。
Claims (11)
- 発散角を有する光を出射する複数の光源と、
前記光源から出射される光を線状の光に変換する光伝播部および前記線状の光を液晶表示素子に向けて面状の光として出射する光学素子部を有し前記面状の光に対し透明である導光板とを備え、
複数の前記導光板を液晶表示素子の表示面の法線方向に積層し前記複数の光学素子部を前記液晶表示素子の表示面に対応する位置に配置して前記複数の導光板から出射された光を足し合わせることで前記液晶表示素子を照明することを特徴とするバックライト装置。 - 光源は、第1の単色光を出射する複数の第1の光源と、第2の単色光を出射する複数の第2の光源と、第3の単色光を出射する複数の第3の光源とを備え、光伝播部は前記第1の光源、第2の光源および第3の光源から出射される光を線状の白色光に変換することを特徴とする請求項1に記載のバックライト装置。
- 光伝播部は、複数の光源から出射された光が自らの発散角により拡がり互いに空間的に重なり合う光学距離を備えることを特徴とする請求項1または2に記載のバックライト装置。
- 光源は、同一の色の光を出射することを特徴とする請求項4に記載のバックライト装置。
- 光学素子部は、第1の光源、第2の光源および第3の光源からの光が線状の白色光となる領域の近傍から導光板の光入射端と対向する端面にかけて形成されていることを特徴とする請求項2から5のいずれか1項に記載のバックライト装置。
- 光学素子部は、液晶表示素子と反対側の面に複数の半球状の凸形状部が形成されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のバックライト装置。
- 導光板の光入射端面は、前記液晶表示素子の短辺方向に平行な側面であることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のバックライト装置。
- 第1の光源、第2の光源および第3の光源は可視単色光を放射するレーザ光源であることを特徴とする請求項2から8のいずれか1項に記載のバックライト装置。
- 第1の光源、第2の光源および第3の光源は、それぞれ赤色、緑色または青色の単色光を放射するレーザ光源であることを特徴とする請求項9に記載のバックライト装置。
- 請求項1から10のいずれか1項に記載のバックライト装置を備えた液晶表示装置。
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