JP2011220141A - 電磁式2次空気制御弁 - Google Patents
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Abstract
【課題】電磁アクチュエータの吸引力特性に影響を与えることなく、異物が電磁アクチュエータ内に侵入するのを防止して、作動不良を起こさない電磁式2次空気制御弁を提供する。
【解決手段】電磁アクチュエータ内に異物の侵入を防止するダストシール28を備えた電磁式2次空気制御弁であって、ダストシール28は、リップ部54およびショルダー部53の2段の円筒状シール部52を具備し、リップ部54はその内周側でバルブシャフト27の外周面に摺接し、ショルダー部53は、径小のリップ部54よりも外周側に当接面Sを有し、この当接面Sがスプリング荷重により押圧されて、径小係止部50に当接する。また、ショルダー部53の当接面Sにビード55を付設して、所定のスプリング荷重により押圧されたときにビード55の高さ方向の全量が潰されて所定の面圧を確保して当接面Sと径小係止部50とを確実に密接させる。
【選択図】図2
【解決手段】電磁アクチュエータ内に異物の侵入を防止するダストシール28を備えた電磁式2次空気制御弁であって、ダストシール28は、リップ部54およびショルダー部53の2段の円筒状シール部52を具備し、リップ部54はその内周側でバルブシャフト27の外周面に摺接し、ショルダー部53は、径小のリップ部54よりも外周側に当接面Sを有し、この当接面Sがスプリング荷重により押圧されて、径小係止部50に当接する。また、ショルダー部53の当接面Sにビード55を付設して、所定のスプリング荷重により押圧されたときにビード55の高さ方向の全量が潰されて所定の面圧を確保して当接面Sと径小係止部50とを確実に密接させる。
【選択図】図2
Description
本発明は、エアポンプより圧送供給される2次空気を三元触媒コンバータに導入するための2次空気流路を開閉する電磁式2次空気制御弁に関し、電磁アクチュエータ内への異物の侵入防止に係る。
〔従来の技術〕
従来より、エンジンの始動時、特に、エンジンの排気ガスの排気温度が低い時に、エアポンプを作動させることにより発生する2次空気を、排気ガスを浄化する三元触媒コンバータに導いて三元触媒を活性化させる2次空気供給装置が知られている。そして、エアポンプから圧送供給される2次空気を三元触媒コンバータに導くための2次空気の流路には、電磁式2次空気制御弁が設置されている(例えば、特許文献1参照)。
従来より、エンジンの始動時、特に、エンジンの排気ガスの排気温度が低い時に、エアポンプを作動させることにより発生する2次空気を、排気ガスを浄化する三元触媒コンバータに導いて三元触媒を活性化させる2次空気供給装置が知られている。そして、エアポンプから圧送供給される2次空気を三元触媒コンバータに導くための2次空気の流路には、電磁式2次空気制御弁が設置されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示される電磁式2次空気制御弁100は、図4に示すように、2次空気の流路を開閉する電磁弁103と、エンジンの排気ガスが電磁弁側に逆流するのを防ぐ圧力差に対応して開閉するリード弁構造の逆止弁102とを備えている。そして、電磁弁103は、2次空気の流路の途中に設けた開口部(弁孔)118を開閉する弁体119と、この弁体119を開弁方向に駆動する電磁アクチュエータ120等から構成されている。
電磁アクチュエータ120は、プランジャ129と、このプランジャ129を往復移動可能に収容し、ソレノイドコイル133の磁力による吸引力を発生する吸引部を形成するステータコア132と、プランジャ129を閉弁方向に付勢するコイルスプリング121等からなる周知のものである。そして、プランジャ129の軸中心には、弁体119と一体的に結合されるシャフト127が嵌入、かしめ固定されてポペット型バルブを構成している。また、ステータコア132の吸引部側の端部に、シャフト127と同一の軸線上に備えられて、ステータコア132とシャフト127との間の隙間を封鎖して、異物がステータコア132内に侵入するのを防止するダストシール128が設けられている。
〔従来技術の不具合〕
ところが、エアポンプは、エンジン制御装置(以下、ECUと呼ぶ)からの制御信号によって起動するものの立上りの遅れや圧力上昇の遅れなどが生じ、このこととエンジンの排気脈動の発生とが重なる場合に、逆止弁102の圧力バランスが過渡的に崩れて、一時的に排気ガスの逆流が生じることがある。逆流する排気ガスにはデポジットや凝縮水等の異物が含まれている。デポジットには、粒径の比較的大きなカーボン粒のみならず、金属粉もしくは無機質粒が含まれることもある。
ところが、エアポンプは、エンジン制御装置(以下、ECUと呼ぶ)からの制御信号によって起動するものの立上りの遅れや圧力上昇の遅れなどが生じ、このこととエンジンの排気脈動の発生とが重なる場合に、逆止弁102の圧力バランスが過渡的に崩れて、一時的に排気ガスの逆流が生じることがある。逆流する排気ガスにはデポジットや凝縮水等の異物が含まれている。デポジットには、粒径の比較的大きなカーボン粒のみならず、金属粉もしくは無機質粒が含まれることもある。
このとき、逆流する排気ガスは、図4に点線矢印で示すように、開弁し始めたポペット型バルブの弁体119と弁孔118との間の間隙からシャフト127に沿って流れ、シャフト127の外周面をシールするダストシール128の円筒状シール部152に突き当たることがある。よって、排気ガスに含まれるデポジットや凝縮水も逆流する気流に乗って、ダストシ−ル128の円筒状シール部152に衝突して、一部は付着し、経時的に堆積する可能性がある。また、残りはさらに下流の金属製の円環部151まで到達して、円環部151に付着し、堆積する可能性もある。
従来方式のダストシール128は、金属製の円環部151とゴム製の円筒状シール部152とが焼き付けにより一体化されており、ゴム製の円筒状シール部152はゴムの弾性力で常にシャフト127の外周面にシール圧を生じて良好に密封する。また、金属製の円環部151は、コイルスプリング121をガイドするプレッシャプレート130とステータコア132の内側係止部148との間にメタルタッチ状態で挟まれて、スプリング荷重によって押圧されて内側係止部148に係止されている。弾性体を介することなくメタルタッチ状態で係止するのは、スプリング荷重の変動によって内側係止部148の係止部分が沈んだり浮いたりして電磁アクチュエータ120の所定の吸引力特性に影響が生じないためである。よって、メタルタッチ状態にてスプリング荷重の押圧のみで円環部151を内側係止部148に係止するため十分なシールが確保できないこともある。
従って、排気ガスの逆流の一部が、メタルタッチ状態の係止部分から侵入する可能性がある。そして、逆流する排気ガスに含まれるデポジットや水分がステータコア132内に侵入すると、ステータコア132内に水分による発錆や、経年的にデポジットの付着堆積が起こり、電磁アクチュエータ120の摺動抵抗の増加もしくは摺動ロック等のバルブ動作不良が誘起される懸念がある。また、メタルタッチ状態の係止部分は、デポジットや水分に曝されることで経年的に金属腐食が進み、さらにステータコア132内への異物の侵入が増える可能性もある。
上記のシール性や腐食性の問題点を解決するために、例えば、円環部151にゴム被覆やゴム焼付け等の加工をしたり、あるいはOリング等のシール部材を追加してシール性と耐腐食性を向上させることは可能であるが、いずれも部品点数や加工工数が増加してコストアップとなる懸念がある。また、技術的な課題として、ゴム等の弾性材を介した係止では、スプリング荷重の変動によって押圧される押え代が変化してしまい、その結果電磁アクチュエータ120の吸引力特性に影響が生じる懸念がある。
そこで、本発明の目的は、上記の問題点を解決するためになされたもので、電磁アクチュエータの吸引力特性に影響を与えることなく、異物が電磁アクチュエータ内に侵入するのを防止して、作動不良を起こさない電磁式2次空気制御弁を提供することにある。
〔請求項1の手段〕
請求項1に記載の手段によれば、内部に空気の流路を形成したハウジングと、ハウジングに収容され、一方側に移動することにより空気の流路を開放し、他方側に移動することにより空気の流路を閉鎖する弁体と、弁体と一体的に結合される弁軸と、弁軸を開弁方向に駆動する電磁弁駆動装置と、弁軸を閉弁方向に付勢するスプリングと、異物が弁軸の周囲を通過して電磁弁駆動装置内に侵入するのを防止するダストシールと、を備える電磁式2次空気制御弁であって、ダストシールは、径小のシール部および径大のシール部の2段の円筒状シール部を具備し、径小のシール部は、内周側で弁軸の外周面に摺接し、径大のシール部は、径小のシール部よりも外周側に当接面を有し、当接面がスプリングの荷重により押圧されて、所定の係止部に当接していることを特徴としている。
請求項1に記載の手段によれば、内部に空気の流路を形成したハウジングと、ハウジングに収容され、一方側に移動することにより空気の流路を開放し、他方側に移動することにより空気の流路を閉鎖する弁体と、弁体と一体的に結合される弁軸と、弁軸を開弁方向に駆動する電磁弁駆動装置と、弁軸を閉弁方向に付勢するスプリングと、異物が弁軸の周囲を通過して電磁弁駆動装置内に侵入するのを防止するダストシールと、を備える電磁式2次空気制御弁であって、ダストシールは、径小のシール部および径大のシール部の2段の円筒状シール部を具備し、径小のシール部は、内周側で弁軸の外周面に摺接し、径大のシール部は、径小のシール部よりも外周側に当接面を有し、当接面がスプリングの荷重により押圧されて、所定の係止部に当接していることを特徴としている。
これにより、逆流が生じたときに、この逆流の一部は径小のシール部によって封鎖でき、逆流の残りは径大のシール部によって封鎖できるので、異物が電磁弁駆動装置内に侵入するのを確実に防止することができる。
〔請求項2の手段〕
請求項2に記載の手段によれば、径大のシール部の当接面に、円環状の突部を付設し、突部は所定の係止部に当接していることを特徴としている。
これにより、円環状の突部が容易に弾性変形を始め、所定のスプリング荷重に対し突部のみの変形で高い面圧が確保でき、確実なシールが可能となる。また、所定のスプリング荷重に対し突部全域が均一に潰される圧縮変形能を有するので、このとき径大のシール部の当接面が係止部に全面密接できる。よって、メタルタッチ状態の押圧は浮くことなく、またガタ付くことなく係止され、電磁弁駆動装置の吸引力特性に影響が生じない。
請求項2に記載の手段によれば、径大のシール部の当接面に、円環状の突部を付設し、突部は所定の係止部に当接していることを特徴としている。
これにより、円環状の突部が容易に弾性変形を始め、所定のスプリング荷重に対し突部のみの変形で高い面圧が確保でき、確実なシールが可能となる。また、所定のスプリング荷重に対し突部全域が均一に潰される圧縮変形能を有するので、このとき径大のシール部の当接面が係止部に全面密接できる。よって、メタルタッチ状態の押圧は浮くことなく、またガタ付くことなく係止され、電磁弁駆動装置の吸引力特性に影響が生じない。
〔請求項3の手段〕
請求項3に記載の手段によれば、所定の係止部の当接面は、径大のシール部と当接する当接面を有しており、当接面に、円環状の突部を付設し、突部は径大のシール部に当接していることを特徴としている。
これにより、請求項2の手段と同様に、高い面圧が確保でき、確実なシールが可能となる。また、電磁弁駆動装置の吸引力特性に影響が生じない。
請求項3に記載の手段によれば、所定の係止部の当接面は、径大のシール部と当接する当接面を有しており、当接面に、円環状の突部を付設し、突部は径大のシール部に当接していることを特徴としている。
これにより、請求項2の手段と同様に、高い面圧が確保でき、確実なシールが可能となる。また、電磁弁駆動装置の吸引力特性に影響が生じない。
〔請求項4の手段〕
請求項4に記載の手段によれば、所定の係止部は、径方向に異径の段差が形成された径大の係止部と径小の係止部とを有しており、径大の係止部と径小の係止部との段差は、ダストシールの径大のシール部の高さと略一致することを特徴としている。
これにより、電磁弁駆動装置の吸引力特性に影響を与えることなく、異物が電磁弁駆動装置内に侵入するのを確実に防止できる。
請求項4に記載の手段によれば、所定の係止部は、径方向に異径の段差が形成された径大の係止部と径小の係止部とを有しており、径大の係止部と径小の係止部との段差は、ダストシールの径大のシール部の高さと略一致することを特徴としている。
これにより、電磁弁駆動装置の吸引力特性に影響を与えることなく、異物が電磁弁駆動装置内に侵入するのを確実に防止できる。
以下、本発明の実施の形態について、図に示す実施例とともに詳細に説明する。
〔実施例1の構成〕
電磁式2次空気制御弁は、エンジン始動時、特に、排気ガス温度が低い時に、エアポンプを作動させて発生する2次空気を三元触媒コンバータに導いて三元触媒を活性化させるための2次空気供給装置の2次空気流路管とエンジン排気管との間に接続され、2次空気の流路を開閉して2次空気の導入、遮断を実施する。
電磁式2次空気制御弁は、エンジン始動時、特に、排気ガス温度が低い時に、エアポンプを作動させて発生する2次空気を三元触媒コンバータに導いて三元触媒を活性化させるための2次空気供給装置の2次空気流路管とエンジン排気管との間に接続され、2次空気の流路を開閉して2次空気の導入、遮断を実施する。
本実施例の電磁式2次空気制御弁1は、図1に示すように、エアポンプ(図示せず)から三元触媒コンバータ(図示せず)への方向にだけ空気の流れ(以下、順流と呼ぶ)を許容し、反対方向の空気の流れ(以下、逆流と呼ぶ)を阻止する逆止弁2と、エアポンプより圧送供給される2次空気を、エンジンの排気系(特に、三元触媒コンバータ)に導入するための2次空気流路を開閉する電磁弁3と、この電磁弁3に一体的に搭載された圧力センサ4とを備えている。
ここで、圧力センサ4は、電磁弁3の2次空気流路内の2次空気圧力を電気信号に変換し、圧力センサ4より出力される電気信号が、エアポンプまたは電磁弁3の異常故障を診断する故障診断回路(図示せず)に入力される。なお、エンジン制御装置(以下、ECUと呼ぶ、図示せず)には、エンジンの運転状態に基づいてエアポンプの電動モータを通電制御するポンプ駆動回路(図示せず)、エンジンの運転状態に基づいて電磁弁3のソレノイドアッセンブリ5を通電制御する電磁弁駆動回路(図示せず)等が設けられている。そして、電磁弁駆動回路からは、電磁弁3のソレノイドアッセンブリ5に1対の電磁弁駆動用ターミナル6を介して電磁弁駆動電流が出力される。また、故障診断回路には、圧力センサ4から1対の圧力検出用ターミナル7を介して電気信号が入力される。
逆止弁2は、エンジン排気管内をエンジンのエキゾーストマニホールド(図示せず)から三元触媒コンバータへ向かう排気ガスがエアポンプや電磁弁3側に逆流することを防止するバルブである。そして、この逆止弁2は、内部を2次空気が通過する空気通過口8を形成する金属プレート9と、空気通過口8を開閉するリードバルブ10と、このリードバルブ10の開き具合を規制するリードストッパ11と、金属プレート9を保持するバルブケース12とを備えている。金属プレート9は、例えば、アルミニウム等の金属材料により製造されており、内部を空気が通過する2個の空気通過口8を形成する略日の字型の枠状部を有している。なお、空気通過口8の通路壁面には、略日の字型のゴム系シール材が焼き付け等により固着され弁座部13を構成している。
リードバルブ10は、例えば、樹脂材料からなる弾性薄板、または金属材料からなる板ばね等により製造されており、一端側に2個の空気通過口8を開閉する舌状のバルブ部(自由端部)を有し、かつ他端部に金属プレート9の支持部の空気下流端面に支持される被支持部(固定端部)を有している。そして、上流側の空気圧力が下流側より高いとき、舌状のバルブ部は圧力差に応じて開弁して順流を生じ、また、圧力差がなくなったとき、もしくは下流側が上流側より圧力が高くなったときには、舌状のバルブ部は自身のばね復元力、もしくは逆方向の圧力差によって閉弁し、逆流を防止する。
リードストッパ11は、金属板により製造されており、一端側にリードバルブ10の開き具合を規制する2重舌状のストッパ部(自由端部)を有し、かつリードバルブ10の被支持部の空気下流端面に支持される被支持部(固定端部)を有している。ここで、金属プレート9の支持部、リードバルブ10の被支持部およびリードストッパ11の被支持部には、2個の貫通孔が貫通している。これらの貫通孔には、金属プレート9の支持部、リードバルブ10の被支持部およびリードストッパ11の被支持部を、電磁弁3の図示下端面に締め付け固定するための締結ねじが挿着されている。
バルブケース12は、アルミニウムダイカストにより製造されて、内部に2次空気流路14を有している。なお、2次空気流路14は、三元触媒コンバータの上流側のエンジン排気管に連通し、エアポンプの2次空気を三元触媒コンバータに送り込む部分である。このバルブケース12は、電磁弁3のバルブハウジング15の図示下方の開口側に設けられる円環状の接合部に複数のスクリュー16を用いて締め付け固定される被接合部を有している。また、バルブケース12の図示下端部は、電磁式2次空気制御弁1内に形成される2次空気流路14の出口端部を形成する部分であって、エンジン排気管に設けられた取付用ステー部(図示せず)に固定ボルト(図示せず)を用いて締め付け固定される。そして、バルブケース12の図示下端面には、締結ねじがねじ込まれる複数のねじ孔17が形成されている。
電磁弁3は、上記のバルブケース12を一体的に結合するとともに、内部を2次空気が通過する空気通過口18を形成するバルブハウジング15と、このバルブハウジング15内に形成される2次空気流路を開閉するポペット型バルブ19と、このポペット型バルブ19を開弁方向に駆動する電磁アクチュエータ20と、ポペット型バルブ19を閉弁方向に付勢するコイルスプリング21とから構成されている。
バルブハウジング15は、アルミニウムダイカストにより製造されて、内部に電磁アクチュエータ20を収容保持する円筒状の側壁部、およびこの側壁部の図示下端部より図示左方に延長された円管状の配管継手22が一体的に形成されている。なお、配管継手22は、電磁式2次空気制御弁1内に形成される2次空気流路の入口端部を形成する部分であって、エアポンプの吐出口と2次空気配管(図示せず)を介して接続する部分である。
また、側壁部の図示下端側には、2次空気流路を上流側と下流側とに区画するための枠状壁(区画壁)23が一体的に形成されている。この枠状壁23の中央部分は、開口部となっており、その開口部は、電磁弁3の弁孔を形成する空気通過口18を構成している。そして、枠状壁23の図示下端側の空気通過口18の周縁部には、ポペット型バルブ19が着座する円環状の弁座24が設けられている。
ここで、本実施例の電磁弁3のバルブハウジング15内に形成される2次空気流路は、枠状壁23よりも2次空気の流れ方向の上流側に形成される2次空気流路25と、この2次空気流路25に連通して、枠状壁23よりも2次空気の流れ方向の下流側に形成される2次空気流路26等によって構成されている。そして、2次空気流路26は、逆止弁2の空気通過口8を介して逆止弁2のバルブケース12内に形成される2次空気流路14と連通している。
ポペット型バルブ19は、周囲にゴム系弾性体を焼き付け等の手段を用いて固着した円環板状のバルブ部を有し、バルブシャフト27と一体的に軸方向に往復動作するように構成されている。このポペット型バルブ19は、バルブハウジング15の枠状壁23に設けられた弁座24に着座することで空気通過口18を閉じ、弁座24から離座することで空気通過口18を開く。また、バルブシャフト27は、異径の2段の段差形状に形成され、バルブ部側に径大部と、反バルブ部側に径小部と、径大部と径小部との間に段差部とを有している。そして、径小部の反バルブ部側の上端にはさらに径小の上端鍔状部が設けられている。そして、バルブシャフト27の径大部の中間部の外周には、バルブシャフト27の摺動外周面に沿って侵入する粉塵等を防止するための円環状のダストシール28が装着されている。
さらに、ダストシール28の図示上端側には、後述するプランジャ29およびポペット型バルブ19の最大リフト量を規制するストッパとして機能するプレッシャプレート30が設置されている。また、コイルスプリング21は、バルブシャフト27の径大部およびプレッシャプレート30の円筒部(スプリング内径ガイド)の外周側に保持されており、一端部がプレッシャプレート30の鍔状部に係止され、他端部がプランジャ29に係止されて、プランジャ29を元の位置へ復元する付勢力を発生する。従って、この付勢力によって、ポペット型バルブ19は閉弁する。
電磁アクチュエータ20は、電磁弁3のバルブハウジング15の側壁部の内周に圧入嵌合されて組み付けられ、ポペット型バルブ19を開弁方向に駆動する弁体駆動手段である。この電磁アクチュエータ20は、ヨーク31と、このヨーク31との間に略円筒状のコイル収容部を形成する略円筒状のステータコア32と、ポペット型バルブ19およびバルブシャフト27と一体的に軸方向に可動するプランジャ29と、通電により磁束を発生するソレノイドアッセンブリ5とから構成されている。なお、ヨーク31、ステータコア32、プランジャ29等の複数の磁性体は、ソレノイドコイル33とともに磁気回路を形成する。
そして、本実施例の電磁アクチュエータ20では、上記のソレノイドコイル33、ヨーク31、ステータコア32、およびプランジャ29よりなる磁気回路が、電磁弁3のバルブハウジング15内に形成される2次空気流路25、26よりも図示上方側に設置されている。これらの磁性体のうちヨーク31およびステータコア32は、それぞれ円筒状部を有する固定鉄心で、ステータコア32の外径側とヨーク31の内径側との間に、ソレノイドコイル33およびコイルボビン34を収容する略円筒状のコイル収容部を有している。また、ヨーク31の円筒状部の図示上端側には、ヨーク31の円筒状部の開口部を閉塞するように円環状の天壁部が形成されている。この天壁部には、ソレノイドコイル33の1対の端末リード線を取り出すための端末リード線取出し用穴部35が設けられている。
また、ステータコア32の図示下端部には、2次空気流路25の流路壁を形成する円環状の外側フランジ部47と内側係止部48とが形成されている。また、ステータコア32の円筒状部の外径には、凹状部が形成されて、磁路断面積を減少する薄肉部36が設けられている。この薄肉部36は磁束抵抗を著しく大きくして、磁気飽和を高め、磁束がプランジャ29側にバイパスし易いようになっている。これにより、ヨーク31、ステータコア32、およびプランジャ29の磁気回路に磁束が流れると、プランジャ29がステータコア32の吸引部に吸引され、図示下方に可動する。
プランジャ29は、略円筒状に形成された可動鉄心で、中心部にポペット型バルブ19のバルブシャフト27の径小部が嵌め合わされている。そして、プランジャ29は、ポペット型バルブ19のバルブシャフト27の径大部と径小部との間に設けられる段差部を係止する係止部を有している。そして、プランジャ29の図示上端面とバルブシャフト27の上端鍔状部との間には、円環状のワッシャ37が挿着されている。
なお、バルブシャフト27の上端鍔状部は、プランジャ29の貫通孔よりも外径が広げられる。これは、プランジャ29を図示上方からステータコア32の円筒状部内に挿入した後に、バルブシャフト27を図示下方側からプランジャ29の貫通孔内に挿し込み、バルブシャフト27の上端鍔状部が、例えば、スピンかしめ等によってかしめられる。これにより、径方向に拡張する上端鍔状部が形成され、バルブシャフト27の上端鍔状部と段差部との間にプランジャ29が挟み込まれる。よって、プランジャ29およびポペット型バルブ19が一体的に動作できるようになる。
ソレノイドアッセンブリ5は、コイルボビン34の外周に巻装されたソレノイドコイル33と、このソレノイドコイル33の端末リード線に接続する1対の電磁弁駆動用ターミナル6と、ソレノイドコイル33およびコイルボビン34の外径側を被覆するとともに、1対の電磁弁駆動用ターミナル6および1対の圧力検出用ターミナル7をともに保持する2次樹脂モールド部材38とから構成されている。ソレノイドコイル33は、コイルボビン34に絶縁被膜を施した導線を複数回巻装した巻線であり、通電することにより励磁され、ヨーク31、ステータコア32、プランジャ29等の磁気回路に磁束を形成し、プランジャ29とステータコア32との間の適度なギャップに磁気吸引力を発生するものである。
また、ソレノイドコイル33は、コイルボビン34の外周に巻装されたコイル部、およびこのコイル部より取り出された1対の端末リード線を有している。そして、ソレノイドコイル33のコイル部の外径側は、2次樹脂モールド部材38にモールドされ、ヨーク31内に収容されたときにソレノイドコイル33とヨーク31との絶縁を確保するようになっている。
また、コイルボビン34は、電気絶縁性樹脂よりなり、外周にソレノイドコイル33のコイル部が巻装される略円筒状の筒状部、およびこの筒状部の両端側に設けられた略円環状の鍔状部等から構成され、2つの鍔状部のうち図示上端側の鍔状部の上端面および外径端面には、2次樹脂モールド部材38が密着している。
1対の電磁弁駆動用ターミナル6は、金属板よりなる板状導電体である。この1対の電磁弁駆動用ターミナル6は、2次樹脂モールド部材38にモールドされて電気的に絶縁保護されている。また、電磁弁駆動用ターミナル6は、一端部が車両側ワイヤハーネスの先端側に設けられた雌型コネクタ(図示せず)に差し込まれて結合され、他端部がソレノイドコイル33の1対の端末リード線に、例えば溶接手段によって接合されている。これにより、ECUの電磁弁駆動回路から出力される電磁弁駆動電流がソレノイドコイル33に流れる。
圧力センサ4は、電磁弁3の2次空気流路25内の2次空気圧力を電気信号に変換する圧力検出部(センサユニット)と、センサユニットを搭載する回路基板39と、この回路基板39に電気的に接続される1対の圧力検出用ターミナル7とを備えている。そして、圧力センサ4は、電磁弁3のソレノイドアッセンブリ5の2次樹脂モールド部材38上に搭載されている。ここで、センサユニットは、半導体単結晶のピエゾ抵抗効果を利用する半導体圧力センサが使用され、シリコン単結晶をダイヤフラム状に加工して、その表面に薄膜状に形成されて回路基板39に電気的接続されている。
また、1対の圧力検出用ターミナル7は、金属板よりなる板状導電体である。この1対の圧力検出用ターミナル7は、電磁弁3のソレノイドアッセンブリ5の2次樹脂モールド部材38に被覆保持されている。そして、1対の圧力検出用ターミナル7は、一端部が車両用ワイヤハーネスの先端側に設けられた雌型コネクタ(図示せず)に差し込まれて結合され、他端部が圧力センサ4の回路基板39の出力端子部に半田付け等の接合手段を用いて結合されている。
そして、本実施例のステータコア32の外側フランジ部47には、電磁弁3内の2次空気圧力を取り込むための圧力取込口40が形成され、ステータコア32の円筒状部の外径側には、少なくとも1箇所の軸方向に連続する面取りが形成されて2次空気圧力を導入する圧力伝達通路41が設けられている。
そして、圧力センサ4を被覆するとともにソレノイドアッセンブリ5を絶縁する2次樹脂モールド部材38の図示上方には、圧力伝達通路41と連通する圧力導入部42が形成され、2次空気圧力が圧力取込口40、圧力伝達通路41、および圧力導入部42からなる圧力導入経路を経て圧力センサ室43に導入される。なお、圧力センサ室43は、圧力センサ4の周囲を取り囲むように、略円筒状または略角筒状のセンサケース44が図示上方に延び、センサケース44の開口側がセンサカバー45によって気密的に塞がれている。
このとき、本実施例では、コイルボビン34の2つの鍔状部のうち図示下端側の鍔状部の図示下端面から、圧力伝達通路41内に突出する迷路構造状の凸状部が形成されている。そして、この迷路構造状の凸状部はラビリンスシール手段を構成している。仮に、ステータコア32の圧力取込口40から圧力伝達通路41内に粉塵が侵入した場合でも、ラビリンスシール手段によって粉塵の通過を抑制し、圧力導入部42までの粉塵の侵入を防止する。
また、圧力伝達通路41の途中には、ステータコア32の円筒状部の外径側に形成された薄肉部36を利用した粉塵トラップ部(凹状部)46が形成されている。この粉塵トラップ部46は、仮に、ステータコア32の圧力取込口40から圧力伝達通路41内に粉塵が侵入した場合(2次空気は本来エアフィルタ等により清浄化されるが、非常に微細な粉塵や水分が含まれることがある)でも、この粉塵等を捕捉して溜めることができる。従って、粉塵トラップ部46からソレノイドアッセンブリ5の圧力導入部42への粉塵等の侵入を防止できる。
次に、ステータコア32の内側経由の粉塵等の侵入防止について説明する。ステータコア32の内側への粉塵等の侵入防止は、2次空気に含まれる粉塵等だけでなく、特定の条件が重なった過渡的、一時的に生じる排気ガスの逆流に対しても、逆流する排気ガスに含まれるデポジットや凝縮水等の異物の侵入に対する対応が必要となる。本実施例では、上述したダストシール28が以下に説明するように2段の円筒状シール部を具備し、径小の円筒状シール部は内周側で密封し、径大の円筒状シール部は外周側で密封することを特徴としている。
ダストシール28は、図2(a)に示すように、金属製の円環部51と、ゴム製の円筒状シール部52とが焼き付けにより一体化されている。金属製の円環部51は所定の板厚を有する薄鋼板をリング状に打ち抜いて形成されており、そのリング状の内周側がその軸中心方向に傾斜もしくは折れ曲がった円錐面を形成して、ゴム製の円筒状シール部52との焼き付けを強固にし、かつ平坦な取付面を形成している。
また、ゴム製の円筒状シール部52は、径小のシール部(リップ部)54と径大のシール部(ショルダー部)53との2段の円筒形状に形成されており、リップ部54はバルブシャフト27の外周面に嵌着されたとき適度なシール圧が生じるように、バルブシャフト径より径小の内径で、かつバルブシャフト軸方向に適度なシール長を有する形状となっている。
一方、ショルダー部53はリップ部54より1段低い段差を有し、その外径はリップ部54の外径より径大で、金属製の円環部51の外径と内径との差の半分となる略中央部まで、即ち円環部51の内周側に形成される円錐面が立ち上がる基端部まで延在する寸法を有し、基端部から段差までの距離、即ちショルダー部53の高さも所定の寸法に形成されている。そして、この段差を構成する面が円筒形状のダストシール28の中心線、つまりリップ部54の軸方向に対して直交する平坦な当接面Sを形成している。
そして、この当接面Sには、ショルダー部53の外径より少なくとも小さい外径であって所定の高さを有する円環状の突部(ビード)55が付設されている。ビード55の断面形状は特に限定するものではないが、このビード55が被当接部(所定の係止部)に当接したとき、まずビード55の全周に渡って弾性変形が均等に進み、所定の面圧に容易に到達できる形状であれば良く、例えば、半円形や逆三角形、または台形であってもよい。また、押圧方向のビード高さは所定のスプリング荷重に対し所定の面圧以上が生じてビード高さの全量が押しつぶされて均一に当接面Sが密接する変形能を有することが好ましい。また、ビード55の変形能はその断面形状とともにゴム材料の硬度(柔らかさ)の影響を受けるため、この断面形状の選択は、ゴム材料の硬度を考慮して決めることが必要となる。
また、ステータコア32の外側フランジ部47の軸中心側には内側に突き出した内側係止部48が設けられ、この内側係止部48は、径の大きい径大係止部49と径の小さい径小係止部50が所定の段差を有して同軸に形成されている。そして、その所定の段差の寸法値は、上記するショルダー部53の高さ、即ちショルダー部53の当接面Sから円環部51の基端部を含む対向面までの距離と同一である。そして、径大係止部49の最小内径は、ショルダー部53の外径より大きく、円環部51の外径より小さい。また、径小係止部50の最小内径は、ショルダー部53の外径より小さく、リップ部54の外径より大きい。これにより、ダストシール28は、円環部51が内側係止部48の径大係止部49に取り付けられ、円筒状シール部52のショルダー部53が径小係止部50に当接する。
従って、ダストシール28のポペット型バルブ19のバルブシャフト27への組付けは、図1、図2を参照して、以下の手順となる。まず、ステータコア32の円筒状部内にダストシール28を挿入して、図示下端方向の外側フランジ部47の軸中心側の内側係止部48に係合させる。そして、図示下方からバルブシャフト27をダストシール28のリップ部54に挿入する。このとき、バルブシャフト27の径小部がリップ部54の内径より小さい(細い)ことからスムーズに挿入できる。そして、バルブシャフト27の径大部に至ってリップ部54は外側に拡張して適度なシール圧を形成して摺接される。
そして、次にプレッシャプレート30、コイルスプリング21を順に、ステータコア32の上方からバルブシャフト27に沿ってダストシール28に突き当たるまで挿入する。その上で、プランジャ29が、バルブシャフト27の径小部と嵌め合わされる。プランジャ29は、バルブシャフト27の径大部と径小部との間に設けられる段差部を係止する係止部を有している。そして、プランジャ29の図示上端面とバルブシャフト27の上端鍔状部との間には、円環状のワッシャ37が挿着され、バルブシャフト27の上端が、例えば、スピンかしめ等によってかしめられ、プランジャ29およびバルブシャフト27が一体化される。
このとき、コイルスプリング21は所定の寸法値に圧縮され、プランジャ29に閉弁方向の付勢力を作用させる。また、同時に、この付勢力に伴うスプリング荷重でダストシール28の金属製の円環部51を押圧し、内側係止部48の径大係止部49に押し当てる。
これにより、金属製の円環部51が押圧されて径大係止部49に固定されるとともに、ゴム製の円筒状シール部52のショルダー部53と径小係止部50とが当接する。このとき、ショルダー部53の当接面Sに付設されたビード55は、コイルスプリング21の所定の荷重に対して容易に弾性変形をなして適度なシール面圧を生じ、略全域が弾性変形して当接面Sが均一に密接することができる(図2(b)参照)。この当接面Sの密接を確保することによって、電磁アクチュエータ20は所定の吸引力特性を確保できる。
〔実施例1の作用〕
本実施例の電磁式2次空気制御弁1の作用を、図1および図2に基づいて簡単に説明する。
本実施例の電磁式2次空気制御弁1の作用を、図1および図2に基づいて簡単に説明する。
エンジンの始動直後の排気ガス温度が低い時に、ECUの制御信号により、ポンプ駆動回路を介してエアポンプの電動モータにポンプ駆動電流が印加される。また、ECUの制御信号によって、電磁弁駆動回路、車両側ワイヤハーネス、この車両側ワイヤハーネスの先端側に設けられた雌型コネクタ、雄型コネクタ、1対の電磁弁駆動用ターミナル6を介して電磁弁3のソレノイドコイル33に電磁弁駆動電流が印加される。
これにより、ソレノイドコイル33が励磁され、磁気回路を形成するヨーク31、ステータコア32、プランジャ29等に磁束が流れ、プランジャ29がステータコア32の吸引部に吸引されることによりプランジャ29が図示下方に移動する。このプランジャ29の図示下方への移動に伴って、プランジャ29に固定されたポペット型バルブ19がコイルスプリング21の付勢力に抗して図示下方に移動する。これにより、ポペット型バルブ19が弁座24より離座することで空気通過口(弁孔)18が開弁される。
従って、エアポンプの吐出口から2次空気流路管を経て電磁弁3内に流入した2次空気は、バルブハウジング15内に形成される2次空気流路25、空気通過口(弁孔)18、および2次空気流路26を通り、逆止弁2の金属プレート9の略日の字型の枠状部に形成される2個の空気通過口8に流入する。そして、2個の空気通過口8内の空気圧力と2次空気流路14内の空気圧力との圧力差により、リードバルブ10の舌状のバルブ部が図示下方に撓み、バルブ部がリードストッパ11のストッパ部に当接することで、2個の空気通過口8が開く。
これにより、2個の空気通過口8に流入した2次空気は、2次空気流路14を経て三元触媒コンバータの上流側のエンジン排気管に流入し、2次空気が三元触媒コンバータに送り込まれる。このため、エンジン始動直後の排気ガス温度が低い時でも、2次空気が三元触媒コンバータに導かれて未燃焼の炭化水素(HC)の酸化作用を促進し、三元触媒の温度が上昇して活性化する。
このとき、エンジン始動時、エアポンプの起動立上り遅れによる圧力上昇の遅れと、排気脈動による背圧上昇による過渡的な逆流が生じた場合において、逆流がダストシール28に直接ぶつかることはあるが、リップ部54とショルダー部53とによってシールされるので、金属製の円環部51へのデポジット等の異物の付着および電磁アクチュエータ20の内部への侵入が生じることはない。
〔実施例1の効果〕
電磁アクチュエータ20内に異物の侵入を防止するダストシール28を備えた電磁式2次空気制御弁1において、本実施例のダストシール28は、リップ部54およびショルダー部53の2段の円筒状シール部52を具備し、リップ部54はその内周側でバルブシャフト27の外周面に摺接し、ショルダー部53は、径小のリップ部54よりも外周側に当接面Sを有し、この当接面Sがスプリング荷重により押圧されて、内側係止部48の径小係止部50に当接する。また、ショルダー部53の当接面Sにビード55を付設して、所定のスプリング荷重により押圧されたときにビード55の高さ方向の全量が潰されて所定の面圧を確保して当接面Sが径小係止部50と密接する。
電磁アクチュエータ20内に異物の侵入を防止するダストシール28を備えた電磁式2次空気制御弁1において、本実施例のダストシール28は、リップ部54およびショルダー部53の2段の円筒状シール部52を具備し、リップ部54はその内周側でバルブシャフト27の外周面に摺接し、ショルダー部53は、径小のリップ部54よりも外周側に当接面Sを有し、この当接面Sがスプリング荷重により押圧されて、内側係止部48の径小係止部50に当接する。また、ショルダー部53の当接面Sにビード55を付設して、所定のスプリング荷重により押圧されたときにビード55の高さ方向の全量が潰されて所定の面圧を確保して当接面Sが径小係止部50と密接する。
これにより、エンジンの始動直後において電磁式2次空気制御弁1の2次空気流路25の圧力上昇の過渡的な遅れと排気脈動の発生とが重なって排気ガスの逆流が生じても、この逆流が金属製の円環部51に直接衝突したり、逆流中に含まれるデポジットや凝縮水等が円環部51の僅かな隙間に侵入することが防止できる。また、ショルダー部53の当接面Sにビード55を付設してスプリング荷重に対し弾性変形能を高めるとともに所定の面圧に到達し易くしたので、所定のスプリング荷重に対しビード55が完全に潰れ、当接面Sが径小係止部50と密接することができる。これにより、電磁アクチュエータ20に生じる吸引力特性が変動することなく開弁および閉弁の高い動作精度が維持できる。
〔変形例〕
上述の実施例1は、金属製の円環部51が押圧されて径大係止部49に固定されるとともに、ゴム製の円筒状シール部52のショルダー部53と径小係止部50とを当接させたものである。このとき、ショルダー部53の当接面Sにビード55を付設した。ショルダー部53の当接面Sに付設されたビード55は、スプリング荷重に対し弾性変形能を高めるとともに所定の面圧に到達し易くしたもので、比較的僅かな押圧によって弾性変形が生じ、所定のスプリング荷重に対し所定の面圧が生じてビード55の突出高さの全量が均一に押しつぶされて当接面Sを密接させるものであった。
上述の実施例1は、金属製の円環部51が押圧されて径大係止部49に固定されるとともに、ゴム製の円筒状シール部52のショルダー部53と径小係止部50とを当接させたものである。このとき、ショルダー部53の当接面Sにビード55を付設した。ショルダー部53の当接面Sに付設されたビード55は、スプリング荷重に対し弾性変形能を高めるとともに所定の面圧に到達し易くしたもので、比較的僅かな押圧によって弾性変形が生じ、所定のスプリング荷重に対し所定の面圧が生じてビード55の突出高さの全量が均一に押しつぶされて当接面Sを密接させるものであった。
本変形例は、これに限ることなく、ビード55を径小係止部50側に付設したものである。図3に示すように、径小係止部50のショルダー部53の当接面Sに対向する内側部に断面形状が三角形状で周方向に連続した円環状のビード55が付設されている。円環状のビード55の中心径は少なくとも径小係止部50の内径より大きく、ショルダー部53の外径より小さく、好ましくはショルダー部53の当接面Sの径方向の中央部に位置する。また、ビード55の突出高さは、ショルダー部53の当接面Sのゴム材料の弾性変形能の上限以下で所定の面圧が生じる最低限の寸法が好ましい。
つまり、ショルダー部53の当接面Sの変形がビード55の近傍部分のみの局所弾性変形で済み、この局所変形がショルダー部53の外径形状を変えてしまうほどの変形量ではないことが好ましい。従って、外径形状は維持したまま局所的に所定の面圧を確保した当接面Sとの密接が可能となる。
これにより、所定のスプリング荷重の押圧によりダストシール28が内側係止部48に固定されるとき、金属製の円環部51が押圧されて径大係止部49に固定されるとともに
、ゴム製の円筒状シール部52のショルダー部53と径小係止部50とを当接させ、ビード55による局所的な所定の面圧を維持して当接面Sの密接が可能となる。従って、ダストシール28の内周側および外周側ともに密封して、実施例1と同様に、電磁アクチュエータ20の吸引力特性に影響を与えることなく、異物が電磁アクチュエータ20内に侵入するのを防止できる。
、ゴム製の円筒状シール部52のショルダー部53と径小係止部50とを当接させ、ビード55による局所的な所定の面圧を維持して当接面Sの密接が可能となる。従って、ダストシール28の内周側および外周側ともに密封して、実施例1と同様に、電磁アクチュエータ20の吸引力特性に影響を与えることなく、異物が電磁アクチュエータ20内に侵入するのを防止できる。
1 電磁式2次空気制御弁
15 バルブハウジング(ハウジング)
19 ポペット型バルブ(弁体)
20 電磁アクチュエータ(電磁弁駆動装置)
21 コイルスプリング(スプリング)
25、26 2次空気流路(空気の流路)
27 バルブシャフト(弁軸)
28 ダストシール
48 内側係止部
49 径大係止部
50 径小係止部(所定の係止部)
52 円筒状シール部
53 ショルダー部(径大のシール部)
54 リップ部(径小のシール部)
55 ビード(突部)
S 当接面
15 バルブハウジング(ハウジング)
19 ポペット型バルブ(弁体)
20 電磁アクチュエータ(電磁弁駆動装置)
21 コイルスプリング(スプリング)
25、26 2次空気流路(空気の流路)
27 バルブシャフト(弁軸)
28 ダストシール
48 内側係止部
49 径大係止部
50 径小係止部(所定の係止部)
52 円筒状シール部
53 ショルダー部(径大のシール部)
54 リップ部(径小のシール部)
55 ビード(突部)
S 当接面
Claims (4)
- 内部に空気の流路を形成したハウジングと、
該ハウジングに収容され、一方側に移動することにより前記空気の流路を開放し、他方側に移動することにより前記空気の流路を閉鎖する弁体と、
該弁体と一体的に結合される弁軸と、
該弁軸を開弁方向に駆動する電磁弁駆動装置と、
前記弁軸を閉弁方向に付勢するスプリングと、
異物が前記弁軸の周囲を通過して前記電磁弁駆動装置内に侵入するのを防止するダストシールと、を備える電磁式2次空気制御弁であって、
前記ダストシールは、径小のシール部および径大のシール部の2段の円筒状シール部を具備し、
前記径小のシール部は、内周側で前記弁軸の外周面に摺接し、
前記径大のシール部は、前記径小のシール部よりも外周側に当接面を有し、該当接面が前記スプリングの荷重により押圧されて、所定の係止部に当接していることを特徴とする電磁式2次空気制御弁。 - 請求項1に記載の電磁式2次空気制御弁において、
前記径大のシール部の前記当接面に、円環状の突部を付設し、
前記突部は前記所定の係止部に当接していることを特徴とする電磁式2次空気制御弁。 - 請求項1に記載の電磁式2次空気制御弁において、
前記所定の係止部は、前記径大のシール部と当接する当接面を有しており、
該当接面に、円環状の突部を付設し、前記突部は前記径大のシール部に当接していることを特徴とする電磁式2次空気制御弁。 - 請求項1ないし請求項3の何れか1つに記載の電磁式2次空気制御弁において、
前記所定の係止部は、径方向に異径の段差が形成された径大の係止部と径小の係止部とを有しており、
前記径大の係止部と前記径小の係止部との段差は、前記ダストシールの前記径大のシール部の高さと略一致することを特徴とする電磁式2次空気制御弁。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2010087625A JP2011220141A (ja) | 2010-04-06 | 2010-04-06 | 電磁式2次空気制御弁 |
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JP2010087625A JP2011220141A (ja) | 2010-04-06 | 2010-04-06 | 電磁式2次空気制御弁 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014020542A (ja) * | 2012-07-23 | 2014-02-03 | Denso Corp | 電磁弁 |
JP2015183714A (ja) * | 2014-03-20 | 2015-10-22 | アイシン精機株式会社 | 流量制御弁 |
JP2016100517A (ja) * | 2014-11-25 | 2016-05-30 | アイシン精機株式会社 | ソレノイド |
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2010
- 2010-04-06 JP JP2010087625A patent/JP2011220141A/ja active Pending
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