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JP2011210766A - ソーラーセルの接合方法及び接合型ソーラーセル装置 - Google Patents

ソーラーセルの接合方法及び接合型ソーラーセル装置 Download PDF

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Toshiyuki Samejima
俊之 鮫島
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Abstract

【課題】光電変換効率を向上するために異種ソーラーセルの接合を可能にしたソーラーセル接合方法、及びこの接合方法を用いて光電変換効率を向上させた接合型ソーラーセル装置を提供するものである。
【解決手段】複数の異種ソーラーセルを光入射面が重なるように積層し、互いの対接面を、10μm以上で200μm以下の粒径を有する導電粒子3を用いて電気的に接合する。好ましくは、導電粒子3を光透過性の有機バインダー4に分散させる。さらに、導電粒子3を光透過性の導電粒子とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数のソーラーセルを積層して接合するソーラーセルの接合方法、及び複数のソーラーセルを積層し接合して成る接合型ソーラーセル装置に関する。
近年、ソーラーセルは新エネルギー発電デバイスとして盛んに開発されている。このソーラーセルでは、太陽光−発電力変換の高効率化が重要な開発課題となっている。太陽光は、波長が200nmから2000nmに渡る、広範囲のスペクトルをもつ光であるため、ソーラーセルとしては、できるだけ多波長の光を利用することが高効率化につながる。しかし、ソーラーセルは、固有のバンドギャップ以上の光しか利用できず、1種類のソーラーセルで太陽光を全て電力に変えることは不可能であった。
一方、ソーラーセルの光電変換の高効率化を図るために、異なるバンドギャップを持つソーラーセルを、低バンドギャップから高バンドギャップの順に積み上げて構成した多接合型ソーラーセルが開発されている(例えば、特許文献1参照)。そして、成膜技術を駆使して多種類の材料及びpn接合を形成することで多接合型ソーラーセルを構成する技術が開発されて、高効率発電の可能性が得られている。
特開平2007−189025号公報
ところで、上述の多接合型ソーラーセルでは、多種類の材料を順次成膜するには精密な膜質、膜厚制御が必要であり、製造するための時間及びコストがかかるという問題があった。
ソーラーセルの光電変換の高効率化を図るために、独立に作成した異種ソーラーセルを貼り合わせる構成が考えられる。この考えは、従来の工法を用いて作成するので、コストが安く短時間に多量のソーラーセルを作成することが可能になる。しかし、これには異種ソーラーセルを貼り合わせるための技術が必要であった。既存の貼り合せ技術を利用したのでは、高効率発電が得られない。
すなわち、ソーラーセルが発電する電力を伝送するためには、貼り合わせ接合部は導電性でなければならない。また、貼り合わせたソーラーセルが全て発電をするためには、貼り合わせ接合部が、太陽光に対して透明でなければならない。さらに、従来法で作成されたソーラーセルの表面は完全には平坦ではなく、従って貼り合わせを原子層レベルで行うことができない。
本発明は、上述の点に鑑み、光電変換効率を向上するために異種ソーラーセルの接合を可能にしたソーラーセル接合方法、及びこの接合方法を用いて光電変換効率を向上させた接合型ソーラーセル装置を提供するものである。
本発明に係るソーラーセルの接合方法は、複数の異種ソーラーセルを光入射面が重なるように積層し、互いの対接面を、10μm以上で200μm以下の粒径を有する導電粒子を用いて電気的に接合することを特徴とする。
本発明に係る接合型ソーラーセル装置は、複数の異種ソーラーセルが光入射面を重ねるように積層され、互いの対接面が10μm以上で200μm以下の粒径を有する導電粒子を用いて接合されて成ることを特徴とする。
本発明の好ましい形態は、導電粒子を光透過性の有機バインダーに分散させる。さらに、導電粒子を光透過性の導電粒子とする。
本発明では、複数の異種ソーラーセルを10μm〜200μmの粒径の導電粒子を用いて接合することにより、異種ソーラーセルの平坦でない対接面の接合が可能になり、接合部での導電性が得られ、かつ接合部での太陽光を透過させることができる。
本発明に係るソーラーセルの接合方法によれば、複数の異種ソーラーセルを電気的に且つ光透過性を有して接合することができ、光電変換効率を向上することができる。
本発明に係る接合型ソーラーセル装置によれば、複数の異種ソーラーセルが電気的に且つ光透過性を有して接合されるので、光電変換効率を向上することができる。
A〜C 本発明に係るソーラーセルの接合方法と共に、接合型ソーラーセル装置の一実施の形態を示す工程順の断面図である。 本発明に係る接合型ソーラーセル装置の具体的一例を示す断面図である。 透明ガラスと本発明に適用される有機バインダーとしてのポリイミド系樹脂との光透過率を比較した波長−光透過率特性図である。 A,B 本発明に係る導電粒子を有機バインダーに分散した接着剤を用いて接合したときの、接合抵抗を示す電流―電圧特性図、及び測定に用いた試料である。 A、B〜D 本発明に係る導電粒子を有機バインダーに分散した接着剤の光透過率を検証した波長−光透過率特性図、及び使用した比較試料、本発明試料である。 本発明に係る接着剤の透明性と接合抵抗を検証するために、導電粒子の面積割合を計算するための模式図である。 本発明に係る接合型ソーラーセル装置の光―電力変換の接合抵抗の変化を示す変換効率−接合抵抗特性図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1に、本発明に係るソーラーセルの接合方法と、この接合方法を用いて構成した本発明に係る接合型ソーラーセル装置の一実施の形態を示す。図1では、ソーラーセルの接合方法と共に、接合型ソーラーセル装置の製造方法を示している。
本実施の形態に係るソーラーセルの接合方法は、図1Aに示すように、複数の異種ソーラーセル1及び2を光入射面が重なるように積層し、互いの対接面の間に10μm以上で200μm以下の粒径を有する導電粒子3を介在させる。光入射面は、異種ソーラーセル1及び2の表面1a及び2aとなる。対接面は、一方のソーラーセル1の光入射面となる表面1aと他方のソーラーセル2の裏面2bとなる。本例では、複数の異種ソーラーセルとして、狭バンドギャップを有する第1のソーラーセル1と広バンドギャップを有する第2のソーラーセル2の2つを用意する。この第1のソーラーセル1と第2のソーラーセル2を、上記10μm〜200μmの粒径を有する導電粒子3を有機バインダー4に分散させた導電性の接着剤5を介して積層する。
有機バインダー4は、光透過性(いわゆる透明)の有機バインダーが用いられ、例えばポリイミド系樹脂バインダー等を用いることができる。本例では、有機バインダーとしてポリイミド系樹脂バインダーを用いた。導電粒子3は、光透過性の導電粒子が好ましい。本例では、導電粒子3としてITO(インジウム・スズ酸化物)粒子を用いた。
第1及び第2のソーラーセル1及び2は、通常、太陽光が入射する表面(光入射面)1a、2a及びその裏面1b、2bが完全な平坦面ではなく、適度の凹凸を有している。つまり、完全な平坦面であると入射した太陽光が反射して光のロスが生じるので、出来るだけソーラーセル内に太陽光を導入させるために、適度の凹凸面としている。従って、導電粒子3が分散された有機バインダー4を塗布した第1及び第2のソーラーセルの接合面、すなわち互いの対接面となる表面1a及び裏面2bも適度の凹凸面となっている。
次いで、導電性の接着剤5を介して重ね合わせた第1及び第2のソーラーセル1及び2を、所要の加熱手段6、例えばヒータにより所要の温度に加熱し、加圧手段により所要の圧力Fをかけて、第1及び第2のソーラーセル1及び2を接合する。すなわち、加熱し圧力をかけて、導電粒子3を上下のソーラーセル2及び1の接合面、すなわち裏面2b及び表面1aに接着させた状態で、有機バインダー4を硬化させる。
図1Bは、接合後の積層されたソーラーセル1及び2の状態を示す。
次に、図1Cに示すように、太陽光が入射する上側の広バンドギャップを有する第2のソーラーセル2の上面に表面電極8となる導電膜を形成し、下側の狭バンドギャップを有する第1のソーラーセル1の下面に裏面電極9となる導電膜を形成する。表面電極8となる導電膜は、透明導電膜、例えばITO膜で形成される。裏面電極9となる導電膜は、例えばITO膜あるいは他の導電膜で形成することができる。これら導電膜は例えばスパッタ法、蒸着法等により成膜することができる。第2のソーラーセル2の上面に、表面電極8となるITO膜を付けた透明ガラス基板を接着することもできる。このようにして、目的の本実施の形態に係る接合型ソーラーセル装置11を得る。この接合型ソーラーセル装置11は、広バンドギャップを有する第2のソーラーセル2側から太陽光Lが照射される。
図2に、図1Cの接合型ソーラーセル装置11の具体的な一例を示す。接合型ソーラーセル装置111は、pn接合j1を有するゲルマニウム(Ge)による第1ソーラーセル1と、pn接合j2を有するシリコン(Si)による第2のソーラーセル2が上記導電粒子3を有機バインダー4に分散させた接着剤5を介して接合されて成る。そして、第2のソーラーセル2の上面に表面電極8となる例えばITO膜が形成され、第1のソーラーセル1の下面に裏面電極9となる例えばITO膜が形成される。
第1のソーラーセル1は、第1導電型を例えばp型とし、第2導電型をn型として、p+ゲルマニウム半導体領域12とpゲルマニウム半導体領域13とn+ゲルマニウム半導体領域14により狭バンドギャップ(0.7eV)を有するソーラーセルとして構成される。第2のソーラーセル2は、第1導電型を例えばp型とし、第2導電型をn型として、p+シリコン半導体領域16とpシリコン半導体領域17とn+シリコン半導体領域18により広バンドギャップ(1.1eV)を有するソーラーセルとして構成される。なお、図2においては、第1導電型をp型とし、第2導電型をn型としたが、第1導電型をn型とし、第2導電型をp型として、各半導体領域の導電型を逆にして構成することもできる。
次に、本実施の形態で用いた有機バインダー4、導電粒子3及び接合条件について検証する。検証では、導電粒子3としてITO粒子を用い、有機バインダー4としてポリイミド系樹脂を用いた。
図3に、透明ガラスの光透過率と、透明ガラス上に塗布した透明なポリイミド系樹脂の光透過率とを比較した波長−光透過率特性を示す。曲線Iは透明ガラスの特性、曲線IIはポリイミド系樹脂/透明ガラスの特性である。ポリイミド系樹脂は、曲線IIから明らかなように、十分高く太陽光を透過させることができる。ポリイミド系樹脂は、紫外線を透過しないが、紫外線を吸収する広バンドギャップのソーラーセルは太陽光が照射される側の最上層に配置されるので、ポリイミド形樹脂バインダーを使用することに全く問題ない。
面積1cmの低抵抗シリコン基板を用いてポリイミド系樹脂バインダー4に粒径70μmのITO粒子3を2mg/cm分散させた接着剤5による接合を試みた。図4Bに、厚さ520μm、比抵抗0.01Ωcmの2枚のシリコン基板13及び14を前記接着剤5で貼り合わせた試料15示す。この試料15に対して、上下方向に電流を流して接合抵抗を測定した結果を図4Aに示す。図4Aは、電流―電圧特性図であり、リニアなオーミック特性(直線III)が得られ、接合抵抗として約2Ωcmの低抵抗接合が実現できた。
図4で説明した接合条件のとき、透明ガラス基板を用いて検証した前記接着剤5の光透過率は、図5Aに示すように、80%以上と十分に高い光透過率であった。図5Aに示す光透過率−波長特性において、曲線IVは2枚の透明ガラス基板13、14を重ね合わせた透明ガラスのみの試料16(図5Bの参照)の特性を示す。曲線Vはポリイミド系樹脂バインダー4を介して2枚の透明ガラス基板13、14を貼り合わせた試料17(図5C参照)の特性を示す。曲線VIはITO粒子3をポリイミド系樹脂バインダー4に分散した前記接着剤5を介して2枚の透明ガラス基板13、14を貼り合わせた試料15(図5D参照)の特性を示す。接着剤5に導電粒子(ITO)3を入れると光のロスが生じるが、バインダーとしてポリイミド系樹脂バインダー4を用いることにより、結果として曲線VIで示すように、透明ガラスのみ(試料16)の光透過率と同等の光透過率が得られる。
接着剤5の光透過率としては、50%以上は必要であり、80%以上が好ましい。接着剤5は、より好ましくは光透過率が90%以上、減衰率が10%以下である。接着剤5の光透過率が50%より低いと、例えば2層にしたソーラーセルに太陽光を照射したときに、下層のソーラーセルに光が入分に届かず、透過光が発電に寄与しなくなる。
一方、検証の結果、ソーラーセルの接合には、導電微粒子3粒径が重要であることが分かった。例えば、粒径0.1μm〜2μmの導電微粒子を有機バインダーに分散させた接着剤を用いて、シリコン基板同士を接合した場合の検討を行ったところ、接合抵抗が2kΩcm以上と高いことが判明した。この理由は、シリコン基板が平坦でなく、導電微粒子同士を電気的に接合させてシリコン基板間の導通をとることが困難であると考えられる。ソーラーセルの表面はテクスチャーがあり、凹凸状態にあることを考えると、好適な導電粒子の粒径は10μm以上で200μm以下(10μm〜200μm)と判断できる。導電粒子の粒径が10μmより小さいと、接合面が凹凸面であるため、うまく導通が取れないと共に、導通を取るために接合時に高温、高圧力が必要になり、ソーラーセルにダメージを与える懼れがある。粒径が小さいと低加圧では導通がとれない。粒径が200μmを超えると、分散率の関係で、導電粒子間の距離が広がるので、導電粒子間に入った電流が導電粒子に向かって横方向に流れ、横方向の抵抗による電流ロスが大きくなり、光電変換効率が低下する。
ソーラーセルの接合では、破損し易い半導体基板の接合となるために、有機バインダー4の接着硬化時の圧力を小さくすることが重要である。接合時に加える好適な圧力としては、0.2気圧以上で3.0気圧以下(0.2気圧〜3.0気圧)であることが望ましい。0.2気圧より低いとソーラーセルの電気的な接合が得られ難くなり、3.0気圧を超えるとソーラーセルの変形、破損が発生し易くなる。
ソーラーセルの接合時の加熱温度は、有機バインダー4を固化させる温度である。この有機バインダー4の固化温度は、10℃以上で200℃以下(10℃〜200℃)とするのが望ましい。200℃以下であれば、ソーラーセルに影響を与えることがない。200℃を超えると、例えばソーラーセルの電極材料の再拡散が生じるなどソーラーセルに悪影響を与える懼れがある。10℃より低いと一般に有機バインダーが固化されず、機械的接合が得られ難い。
ソーラーセルの接合は、上記の圧力、温度条件に設定して行うことが好ましい。一例として、前述のITO粒子3をポリイミド系樹脂バインダー4に分散した接着剤5を用いて、シリコン基板の接着を試みた結果、130℃、1時間の加熱と、0.8kgf/cm(0.8気圧)の圧力としたとき、貼り合わせ接合部で導電性を有する良好な接合が得られた。
接合に用いられる接着剤5の透明性を確保するためには、導電粒子3の占める面積割合(いわゆる導電粒子の分散率)を0.01%以上で10%以下(0.01%〜10%)にすることが望ましい。0.01%より少ないと、接合したときの接合部の導電性の確保が難しく、10%を超えると、接合部の透明性の確保が難しくなる。
接合抵抗を低下させるためには、導電粒子3が有機バインダー4内に均一に分散することが望ましい。従って、図6に示すように、導電粒子3間の平均間隔をR、導電粒子3の半径をrとすると、導電粒子3の占める面積は、単位面積当たり、πr/Rとなり、これが導電粒子3の占める面積割合が0.1以下でるためには、
R>5.6r
である。
導電粒子3の粒径が10μm〜200μmの場合、Rを28μm〜560μm以上とすれば良い。
導電粒子3の抵抗率をρとすると、理想的な接合抵抗A[Ωcm]は、
A=2ρR/πrとなる。
(πr)/R=b<0.1 とすれば、 A=2ρr/b>20ρr となる。
ソーラーセル特性を著しく損なわないための接合抵抗は、3Ωcm以下が望ましい。
よって、Aの範囲は、3>A>20ρr である。
3=20ρrであるときの抵抗率ρの条件は、ρ=0.15/rである。
よって、導電粒子では、10μm〜200μmの粒径の場合、抵抗率ρを150Ωcm〜7.5Ωcm以下とすれば良い。
実際の電気的接合に導電粒子の1%が寄与すると仮定すると、抵抗率ρは1.5Ωcm〜0.075Ωcm以下とすれば良い。この抵抗率ρは、常識的な導通をとるための配線に求められる低抵抗率より、はるかに高い抵抗率である。つまり、接合部の厚みが薄いために、抵抗率ρが高い導電粒子でも用いることが可能になる。よって、導電粒子としては、多くの酸化物導電体を適用することができる。勿論、金属粒子を用いても良い。金属粒子を用いるときは、低抵抗率であるので、粒径を許容できる範囲内で小さくしたり、あるいは分散率を上げることにより、接着剤5の光透過率を確保することができる。
前述の図2に示す、本発明の接合方法を用いてシリコン(Si)によるソーラーセル1とゲルマニウム(Ge)によるソーラーセル2を接合した接合型ソーラーセル装置(いわゆるSi/Ge接合ソーラーセル)111の特性を計算した。図7に、シリコン(Si)単独のソーラーセル、ゲルマニウム(Ge)単独のソーラーセル、Si/Ge接合型ソーラーセルの光−電力変換効率の接合抵抗による変化を示す。図7において、曲線VIIはSiによるソーラーセルの特性を示し、曲線VIIIはGeによるソーラーセルの特性を示し、曲線IXはSi/Ge接合ソーラーセルの特性を示す。光は、波長590nm、強度100mW/cmと、波長1500nm、強度100mW/cmとの二波長光を照射した。Siソーラーセルは、波長1500nmの光を吸収しないために変換効率が小さかった。Geソーラーセルは、波長1500nmの光に比べて波長590nmの変換効率が小さかった。Si/Ge接合ソーラーセルは、上記Si、Geの両単独ソーラーセルよりも変換効率が大きく得られた。
しかも、Si/Ge接合ソーラーセルは、接合抵抗が高くなっても、変換効率の落ち方が、他のSi、Ge単独のソーラーセルよりも緩やかである利点を有する。Siソーラーセル及びGeソーラーセルの内部抵抗が高いため、中間の接着剤5の抵抗が目立たなくなり、接着剤5による接合抵抗に余裕が得られる。接合抵抗が3Ωcm以下であれば、図7の曲線IXから明らかなように、Si、Ge単独のソ−ラーセルより高い変換効率が得られる。
上例では、狭バンドギャップの第1のソーラーセル1と広バンドギャップの第2のソーラーセル2を接合した構成としたが、本発明はこれに限らない。本発明に係るソーラーセルの接合方法及び接合型ソーラーセル装置は、異なるバンドギャップを有する2つ以上のソーラーセルを低バンドギャップから高バンドギャップの順に積層した構成においても適用することができる。接合数が多いほど、太陽光の利用効率が上がり、光電変換効率が向上する。
上例では、半導体によるソーラーセルの接合方法及び接合型ソーラーセル装置に適用したが、その他、有機ソーラーセル、色素増感型ソーラーセルにも同様に本発明を適用することができる。
バンドギャップが異なるソーラーセルを構成する半導体としては、Si、Ge、化合物半導体等が用いられる。例えばGaN(3.5eV)、GaAs(1.4eV)、Si(1.1eV)、Ge(0.7eV)、その他の化合物半導体によるソーラーセルから選択して、バンドギャップを異にする複数のソーラーセルを接合して本発明の接合型ソーラーセル装置を構成することができる。
上述した本実施の形態に係るソーラーセルの接合方法及び接合型ソーラーセル装置によれば、独立して作成された複数の異種ソーラーセルを接合することができ、太陽光の利用効率を上げて高光電変換効率を向上することができる。本実施の形態では、例えば、市販の異種ソーラーセルを利用してこれらを接合することができ、コストが安く、かつ短時間で多量の高光電変換効率のソーラー装置を製造することができる。
本発明は、クリーンエネルギー生成デバイスとして重要なソーラーセルの大幅な性能向上に利するものであり、高光電変換効率のソーラーセル装置の低コストでの多量生産を促進できる。
1,2・・異種ソーラーセル、3・・導電粒子、4・・有機バインダー、5・・接着剤、11,111・・接合型ソーラーセル装置

Claims (15)

  1. 複数の異種ソーラーセルを光入射面が重なるように積層し、互いの対接面を、10μm以上で200μm以下の粒径を有する導電粒子を用いて電気的に接合する
    ことを特徴とするソーラーセルの接合方法。
  2. 前記導電粒子を光透過性の有機バインダーに分散させる
    ことを特徴とする請求項1記載のソーラーセルの接合方法。
  3. 前記有機バインダーにポリイミド系樹脂バインダーを用いる
    ことを特徴とする請求項2記載のソーラーセルの接合方法。
  4. 前記導電粒子が光透過性である
    ことを特徴とする請求項2または3記載のソーラーセルの接合方法。
  5. 前記有機バインダーの固化温度が、10℃以上で200℃以下である
    ことを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載のソーラーセルの接合方法。
  6. 接合時に前記複数のソーラーセルへ加える圧力が、0.2気圧以上で3気圧以下である
    ことを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載のソーラーセルの接合方法。
  7. 前記導電粒子を分散させた前記有機バインダーによる接合部の光透過率が50%以上である
    ことを特徴とする請求項2乃至6のいずれかに記載のソーラーセルの接合方法。
  8. 異なるバンドギャップを有する複数のソーラーセルを、低バンドギャップから高バンドギャップの順に積層する
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のソーラーセルの接合方法。
  9. 複数の異種ソーラーセルが光入射面を重ねるように積層され、
    互いの対接面が10μm以上で200μm以下の粒径を有する導電粒子を用いて接合されて成る
    ことを特徴とする接合型ソーラーセル装置。
  10. 前記導電粒子が光透過性の有機バインダーに分散されて成る
    ことを特徴とする請求項9記載の接合型ソーラーセル装置。
  11. 前記有機バインダーがポリイミド系樹脂バインダーである
    ことを特徴とする請求項10記載の接合型ソーラーセル装置。
  12. 前記導電粒子が光透過性である
    ことを特徴とする請求項10または1記載の接合型ソーラーセル装置。
  13. 前記導電粒子の分散率が、0.01%以上で10%以下である
    ことを特徴とする請求項10乃至12のいずれかに記載の接合型ソーラーセル装置。
  14. 前記導電粒子を分散させた前記有機バインダーによる接合部の光透過率が50%以上である
    ことを特徴とする請求項10乃至13のいずれかに記載の接合型ソーラーセル装置。
  15. 異なるバンドギャップを有する複数のソーラーセルが、低バンドギャップから高バンドギャップの順に積層されて成る
    ことを特徴とする請求項9乃至14のいずれかに記載の接合型ソーラーセル装置。
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