JP2011194451A - 生型砂管理システムおよび管理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】オーリチックス量を制御することが可能な生型砂管理システムおよび管理方法を提供する。
【解決手段】型ばらし後の回収砂を各製品A〜D毎に回収し、回収された回収砂を一製品毎に個別に各回収砂収容部7A〜7D(回収砂収容手段)に収容し、造型される製品A〜Dに応じて、補給砂収容部(補給砂収容手段)81〜83から選択された補給砂を添加するように構成したので、望ましいオーリチックス量(%)の生型砂を安定して得ることができる。
【選択図】図1
【解決手段】型ばらし後の回収砂を各製品A〜D毎に回収し、回収された回収砂を一製品毎に個別に各回収砂収容部7A〜7D(回収砂収容手段)に収容し、造型される製品A〜Dに応じて、補給砂収容部(補給砂収容手段)81〜83から選択された補給砂を添加するように構成したので、望ましいオーリチックス量(%)の生型砂を安定して得ることができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、鋳型に使用される生型砂の管理システムおよび管理方法に関する。
鋳物の品質は、鋳型の原材料である生型砂(システムサンド)の組成に多大な影響を受けることは周知である。したがって、高い品質の鋳物を安定して得るためには、生型砂の組成の管理、すなわち、珪砂、ベントナイト、水、炭素質、溶融質等の生型砂の各成分の含有量(%)を管理する必要がある。生型砂の組成を管理する方法には、例えば、特許文献1のものがある。
ところで、鋳造過程において、砂粒子やコークス化した粒子の周囲には、オーリチックスと呼ばれる皮膜層が形成される。オーリチックスは、微細な空隙を有する多孔質体であり、この多孔質体に取り込まれた水により生型砂の水に対する敏感性が緩和され、これにより、生型砂の管理が容易になる。また、オーリチックスは、軟化温度が石英(珪砂)と比較して低いことから、珪砂の表面を被うことにより、石英の熱膨張に対する緩衝材として作用し、当該熱膨張に起因する鋳造欠陥を防ぐことができる。
一方、オーリチックス量が過少である場合、砂水分が逃げ易くなり、砂特性が大幅に変動する。また、前述した石英の熱膨張に起因する鋳造欠陥も発生し易くなる。他方、オーリチックス量が過多である場合、生型砂の軟化点が低下することから、製品に肌荒れ、融着等の欠陥が生じ易くなる。このように、生型砂のオーリチックス量を適正に維持することは、鋳物の品質を確保する上で極めて重要である。
しかしながら、生型砂のオーリチックス量は、鋳造時における溶融熱により増加するオーリチックス量、回収砂に混合される中子砂のオーリチックス量および補給砂に含まれるオーリチックス量により概ね決定されるが、従来、型ばらし後の回収砂および中子砂は製品別に回収されておらず(砂の枠あるいはロットの境界が不明確)、加えて、補給砂は鋳造ライン全体の総生型砂量を一定にするために投入されているに過ぎない。また、型ばらし後の中子の生型砂への混入量は製品毎に異なり、中子の生型砂への混入防止ならびに混入された中子の分離技術は要求されるレベルに到達していないため、従来、生型砂のオーリチックス量の制御は、極めて困難であった。
そこで本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、オーリチックス量を制御することが可能な生型砂管理システムおよび管理方法を提供することを課題としてなされたものである。
上記課題を解決するために、本発明の生型砂管理システムは、鋳造ラインに使用される生型砂管理システムであって、鋳型の原材料である生型砂を処理する生型砂処理工程と、生型砂あるいは中子を含む生型砂を再生処理する砂再生処理工程と、を含み、前記生型砂処理工程は、前記型ばらし後に回収された回収砂を製品毎に個別に収容する回収砂収容手段と、オーリチックス量が相互に異なる複数種類の補給砂を個別に収容する補給砂収容手段と、前記回収砂収容手段から取り出された回収砂に、該回収砂に応じて選択的に取り出された前記補給砂収容手段の補給砂を添加する補給砂添加手段と、を有することを特徴とする。
上記課題を解決するために、本発明の生型砂管理方法は、鋳型の原材料である生型砂を処理する生型砂処理工程と、前記生型砂処理工程により処理された生型砂から鋳型を造型する造型工程と、生型砂あるいは中子を含む生型砂を再生処理する砂再生処理工程と、を含む鋳造ラインに使用される生型砂管理方法であって、前記型ばらし後に回収された回収砂を製品毎に個別に収容する回収砂収容ステップと、オーリチックス量が相互に異なる複数種類の補給砂を個別に収容する補給砂収容ステップと、前記回収砂収容ステップで収容された一製品の回収砂に、該回収砂に応じて選択された補給砂を添加する補給砂添加ステップと、を含むことを特徴とする。
(発明の態様)
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、請求可能発明と称する)の態様を例示し、例示された各態様について説明する。ここでは、各態様を、特許請求の範囲と同様に、項に区分すると共に各項に番号を付し、必要に応じて他の項の記載を引用する形式で記載する。これは、請求可能発明の理解を容易にするためであり、請求可能発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載、実施形態の記載等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得る。
なお、以下の各項において、(1)〜(4)項の各々が、特許請求の範囲に記載した請求項1〜4の各々に相当する。
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、請求可能発明と称する)の態様を例示し、例示された各態様について説明する。ここでは、各態様を、特許請求の範囲と同様に、項に区分すると共に各項に番号を付し、必要に応じて他の項の記載を引用する形式で記載する。これは、請求可能発明の理解を容易にするためであり、請求可能発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載、実施形態の記載等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得る。
なお、以下の各項において、(1)〜(4)項の各々が、特許請求の範囲に記載した請求項1〜4の各々に相当する。
(1)鋳造ラインに使用される生型砂管理システムであって、鋳型の原材料である生型砂を処理する生型砂処理工程と、生型砂あるいは中子を含む生型砂を再生処理する砂再生処理工程と、を含み、生型砂処理工程は、型ばらし後に回収された回収砂を製品毎に個別に収容する回収砂収容手段と、オーリチックス量が相互に異なる複数種類の補給砂を個別に収容する補給砂収容手段と、回収砂収容手段から取り出された回収砂に、該回収砂に応じて選択的に取り出された補給砂収容手段の補給砂を添加する補給砂添加手段と、を有することを特徴とする生型砂管理システム。
本項に記載の生型砂管理システムによれば、一製品毎に回収された回収砂に、該回収砂に応じて選択された補給砂が添加される、換言すると、飽和オーリチックス量(%)の回収砂に、補給砂収容手段に収容されたオーリチックス量(%)が相違する複数種類の補給砂の中から、回収砂の飽和オーリチックス量(%)に応じて選択された補給砂が添加される。
したがって、本項の態様では、補給砂収容手段に、様々なオーリチックス量(%)の複数種類の補給砂が予め準備されているので、回収砂に応じて、添加する補給砂およびその添加率(%)を選択することにより、望ましいオーリチックス量(例えば、23%)の生型砂を安定して得ることができる。これにより、鋳型に起因する鋳造欠陥が回避され、鋳物の品質を確保することができる。
なお、飽和オーリチックス量(%)の推定値P(%)は、以下の数式1により導出することができる。
P=ΔY/X+Q (数式1)
ただし、数式1において、ΔYは注湯により増加するオーリチックス量(%)、Xは補給砂の添加率(%)、Qは補給砂のオーリチックス量(%)である。
本項に記載の生型砂管理システムによれば、一製品毎に回収された回収砂に、該回収砂に応じて選択された補給砂が添加される、換言すると、飽和オーリチックス量(%)の回収砂に、補給砂収容手段に収容されたオーリチックス量(%)が相違する複数種類の補給砂の中から、回収砂の飽和オーリチックス量(%)に応じて選択された補給砂が添加される。
したがって、本項の態様では、補給砂収容手段に、様々なオーリチックス量(%)の複数種類の補給砂が予め準備されているので、回収砂に応じて、添加する補給砂およびその添加率(%)を選択することにより、望ましいオーリチックス量(例えば、23%)の生型砂を安定して得ることができる。これにより、鋳型に起因する鋳造欠陥が回避され、鋳物の品質を確保することができる。
なお、飽和オーリチックス量(%)の推定値P(%)は、以下の数式1により導出することができる。
P=ΔY/X+Q (数式1)
ただし、数式1において、ΔYは注湯により増加するオーリチックス量(%)、Xは補給砂の添加率(%)、Qは補給砂のオーリチックス量(%)である。
(2)複数種類の補給砂は、砂再生処理工程の各処理過程から取り出された再生砂を含む(1)の生型砂管理システム。
砂再生処理工程の各処理過程から取り出された再生砂は、取り出された処理過程、すなわち、砂再生処理工程におけるどの処理が実施されたものであるかにより、オーリチックス量(%)が異なる。したがって、本項に記載の生型砂管理システムによれば、砂再生処理工程の各処理過程から取り出された再生砂をそれぞれ補給砂として補給砂収容手段に収容することにより、様々なオーリチックス量(%)の補給砂を準備することができる。
砂再生処理工程の各処理過程から取り出された再生砂は、取り出された処理過程、すなわち、砂再生処理工程におけるどの処理が実施されたものであるかにより、オーリチックス量(%)が異なる。したがって、本項に記載の生型砂管理システムによれば、砂再生処理工程の各処理過程から取り出された再生砂をそれぞれ補給砂として補給砂収容手段に収容することにより、様々なオーリチックス量(%)の補給砂を準備することができる。
(3)複数種類の補給砂は、生型砂を磨き処理することで得られる再生砂、生型砂を磁選処理することで得られる再生砂、焙焼された中子を含む生型砂を、磨き処理と磁選処理とを少なくとも1回実施して得られる再生砂を含む(1)、(2)の生型砂管理システム。
本項に記載の生型砂管理システムによれば、例えば、生型砂を磨き処理(乾式再生→微粉抜き)することで得られる再生砂は、処理時間(再生時間)を調節することにより、オーリチックス量を13〜23(%)に調整することができる。また、生型砂を磁選処理することで得られる再生砂は、磁力、処理時間等を調節することにより、オーリチックス量を26〜60(%)に調整することができる。また、焙焼された中子を含む生型砂を、磨き処理と磁選処理とを1回だけ実施して得られる再生砂は、オーリチックス量を45(%)に調整することができ、さらに、磨き処理と磁選処理とを繰り返し実施することにより、新砂同様にオーリチックス量が6〜8(%)の低オーリチックスの再生砂を得ることができる。
本項の態様では、生型砂の磨き処理ならびに磁選処理は、砂再生処理工程の処理設備を使用することができるので、これらの設備(磁選装置ならびに研磨装置)を新規に設ける必要がなく、設備コストの増大をも抑止することができる。
本項に記載の生型砂管理システムによれば、例えば、生型砂を磨き処理(乾式再生→微粉抜き)することで得られる再生砂は、処理時間(再生時間)を調節することにより、オーリチックス量を13〜23(%)に調整することができる。また、生型砂を磁選処理することで得られる再生砂は、磁力、処理時間等を調節することにより、オーリチックス量を26〜60(%)に調整することができる。また、焙焼された中子を含む生型砂を、磨き処理と磁選処理とを1回だけ実施して得られる再生砂は、オーリチックス量を45(%)に調整することができ、さらに、磨き処理と磁選処理とを繰り返し実施することにより、新砂同様にオーリチックス量が6〜8(%)の低オーリチックスの再生砂を得ることができる。
本項の態様では、生型砂の磨き処理ならびに磁選処理は、砂再生処理工程の処理設備を使用することができるので、これらの設備(磁選装置ならびに研磨装置)を新規に設ける必要がなく、設備コストの増大をも抑止することができる。
(4)鋳造ラインに使用される生型砂管理方法であって、鋳型の原材料である生型砂を処理する生型砂処理工程と、生型砂あるいは中子を含む生型砂を再生処理する砂再生処理工程と、を含み、生型砂処理工程は、型ばらし後に回収された回収砂を製品毎に個別に収容する回収砂収容ステップと、オーリチックス量が相互に異なる複数種類の補給砂を個別に収容する補給砂収容ステップと、回収砂収容ステップで収容された一製品の回収砂に、該回収砂に応じて選択された補給砂を添加する補給砂添加ステップと、を含むことを特徴とする生型砂管理方法。
本項に記載の生型砂管理方法によれば、一製品毎に回収された回収砂に、該回収砂に応じて補給砂収容ステップで収容された補給砂の中から選択された補給砂が添加される、換言すると、飽和オーリチックス量(%)の回収砂に、補給砂収容ステップで収容されたオーリチックス量(%)が相違する複数種類の補給砂の中から、回収砂の飽和オーリチックス量(%)に応じて選択された補給砂が添加される。
したがって、本項の態様では、補給砂収容ステップにより、様々なオーリチックス量(%)の複数種類の補給砂が予め準備されるので、回収砂に応じて、添加する補給砂およびその添加率(%)を選択することにより、望ましいオーリチックス量(%)の生型砂を安定して得ることができる。これにより、鋳型に起因する鋳造欠陥が回避され、鋳物の品質を確保することができる。
なお、飽和オーリチックス量(%)の推定値P(%)は、前述した数式1により導出することができる。
本項に記載の生型砂管理方法によれば、一製品毎に回収された回収砂に、該回収砂に応じて補給砂収容ステップで収容された補給砂の中から選択された補給砂が添加される、換言すると、飽和オーリチックス量(%)の回収砂に、補給砂収容ステップで収容されたオーリチックス量(%)が相違する複数種類の補給砂の中から、回収砂の飽和オーリチックス量(%)に応じて選択された補給砂が添加される。
したがって、本項の態様では、補給砂収容ステップにより、様々なオーリチックス量(%)の複数種類の補給砂が予め準備されるので、回収砂に応じて、添加する補給砂およびその添加率(%)を選択することにより、望ましいオーリチックス量(%)の生型砂を安定して得ることができる。これにより、鋳型に起因する鋳造欠陥が回避され、鋳物の品質を確保することができる。
なお、飽和オーリチックス量(%)の推定値P(%)は、前述した数式1により導出することができる。
本発明によれば、オーリチックス量を制御することが可能な生型砂管理システムおよび管理方法を提供することができる。
本発明の一実施形態を添付した図を参照して説明する。
図1に本実施形態の生型砂管理システムを含む鋳造ラインの概略構成を示す。この鋳造ラインでは、鋳型の原材料としての生型砂は、生型砂処理工程1により処理された後、中子とともに対象となる製品の鋳型に造形される(造型工程17)。造型された鋳型は、注湯21、枠内冷却22、枠抜き23および1次冷却24の各工程21〜24を経て、生型砂処理工程1内の型ばらし工程2で型ばらしされる。ここで発生する余剰砂は、後述する中子分離工程5により回収砂(生型砂)から分離された中子、粗材(成形品)に付着していた砂25(生型砂)等が混合され、砂再生処理工程11により、後述するいくつかのパターンで再生処理された後、補給砂として生型砂処理工程1の後述する指定された補給砂収容部81〜83へ投入される。
図1に本実施形態の生型砂管理システムを含む鋳造ラインの概略構成を示す。この鋳造ラインでは、鋳型の原材料としての生型砂は、生型砂処理工程1により処理された後、中子とともに対象となる製品の鋳型に造形される(造型工程17)。造型された鋳型は、注湯21、枠内冷却22、枠抜き23および1次冷却24の各工程21〜24を経て、生型砂処理工程1内の型ばらし工程2で型ばらしされる。ここで発生する余剰砂は、後述する中子分離工程5により回収砂(生型砂)から分離された中子、粗材(成形品)に付着していた砂25(生型砂)等が混合され、砂再生処理工程11により、後述するいくつかのパターンで再生処理された後、補給砂として生型砂処理工程1の後述する指定された補給砂収容部81〜83へ投入される。
本実施形態の生型砂管理システムは、上述した生型砂処理工程1と砂再生処理工程11とにより構成される。生型砂処理工程1は、前述した型ばらし工程2の他、型ばらし後の回収された砂(回収砂)から鉄片を分離する鉄片分離工程3、鉄片が分離(除去)された回収砂を冷却する砂冷却工程4、冷却された回収砂に含まれる中子を分離する中子分離工程5および中子が分離(除去)された回収砂を1枠毎(一製品毎)に回収して混合する混合工程6の各工程を含む。なお、前述したように、中子分離工程5により回収砂と分離された中子は、余剰砂として砂再生処理工程11へ送られる。
生型砂処理工程1は、中子が分離された回収砂(生型砂)を一製品毎に個別に収容する複数個(図1においては製品A〜Dに対応する4個)の回収砂収容部7A〜7D(回収砂収容手段)を有する。各回収砂収容部7A〜7Dは、例えば、サイロ型のものが採用される。混合工程6により混合された一製品の回収砂は、制御装置等の制御に基づき、指定された回収砂収容部7A〜7Dへベルトコンベア等により搬送されて投入される。また、生型砂処理工程1は、砂再生処理工程11の後述する各処理工程から取り出されて混練機9により予備混練された再生砂(補給砂)を、種類毎、換言すると、オーリチックス量(%)毎に個別に収容する複数個(図1においては3個)の補給砂収容部81〜83(補給砂収容手段)を有する。なお、混練機9により予備混練された一種類の再生砂は、指定された補給砂収容部81〜83へベルトコンベア等により搬送されて投入される。
砂再生処理工程11は、焙焼処理工程12、乾式再生工程13、磁選処理工程14および微粉抜き工程15の各工程を含む。なお、各工程12〜15は当業者における周知技術であるので、ここでは、各工程12〜15の詳細な説明を省略する。ここで、砂再生処理工程11で実施されるいくつかの再生処理パターンを説明する。
(再生処理1)
再生処理1は、焙焼処理工程12により焙焼処理した余剰砂に、乾式再生工程13の乾式再生処理(磨き処理)と磁選処理工程14の磁選処理とを所定時間繰り返し実施した後、微粉抜き工程15で微粉抜きを実施する再生処理パターンである。この再生処理パターンでは、オーリチックス量が7(%)の再生砂1(中子用再生砂)が得られた。
(再生処理2)
再生処理2は、焙焼処理工程12により焙焼処理した余剰砂に、乾式再生工程13の乾式再生処理と磁選処理工程14の磁選処理とを1回のみ実施する再生処理パターンである。この再生処理パターンでは、オーリチックス量が45(%)の再生砂2(磁着砂)が得られた。
(再生処理3)
再生処理3は、焙焼処理工程12により焙焼処理した中子を含まない余剰砂(生型砂)に、乾式再生工程13の乾式再生処理および微粉抜き工程15の微粉抜きを実施する再生処理パターン(磨き処理)である。この再生処理パターンでは、オーリチックス量が13〜23(%)の再生砂3(磨き砂)が得られた。なお、この再生処理パターンでは、乾式再生処理の処理時間を調節することで、オーリチックス量(%)を調整することができる。
(再生処理4)
再生処理4は、焙焼処理工程12により焙焼処理した中子を含まない余剰砂(生型砂)に、磁選処理工程14の磁選処理を実施する再生処理パターンである。この再生処理パターンでは、オーリチックス量が26〜60(%)の再生砂4(磁着砂)が得られた。なお、この再生処理パターンでは、磁選処理の磁力ならびに処理時間を調節することで、オーリチックス量(%)を調整することができる。
再生処理1は、焙焼処理工程12により焙焼処理した余剰砂に、乾式再生工程13の乾式再生処理(磨き処理)と磁選処理工程14の磁選処理とを所定時間繰り返し実施した後、微粉抜き工程15で微粉抜きを実施する再生処理パターンである。この再生処理パターンでは、オーリチックス量が7(%)の再生砂1(中子用再生砂)が得られた。
(再生処理2)
再生処理2は、焙焼処理工程12により焙焼処理した余剰砂に、乾式再生工程13の乾式再生処理と磁選処理工程14の磁選処理とを1回のみ実施する再生処理パターンである。この再生処理パターンでは、オーリチックス量が45(%)の再生砂2(磁着砂)が得られた。
(再生処理3)
再生処理3は、焙焼処理工程12により焙焼処理した中子を含まない余剰砂(生型砂)に、乾式再生工程13の乾式再生処理および微粉抜き工程15の微粉抜きを実施する再生処理パターン(磨き処理)である。この再生処理パターンでは、オーリチックス量が13〜23(%)の再生砂3(磨き砂)が得られた。なお、この再生処理パターンでは、乾式再生処理の処理時間を調節することで、オーリチックス量(%)を調整することができる。
(再生処理4)
再生処理4は、焙焼処理工程12により焙焼処理した中子を含まない余剰砂(生型砂)に、磁選処理工程14の磁選処理を実施する再生処理パターンである。この再生処理パターンでは、オーリチックス量が26〜60(%)の再生砂4(磁着砂)が得られた。なお、この再生処理パターンでは、磁選処理の磁力ならびに処理時間を調節することで、オーリチックス量(%)を調整することができる。
なお、本実施形態では、前述したように、上記各再生処理1〜4により調製された各再生砂1〜4ならびにオーリチックス量が7(%)の新砂が選択的に指定されたへ補給砂収容部81〜83へ投入ならびに収容される。また、周知技術であるため詳細な説明を省くが、本実施形態では、要求される回収砂および補給砂を各回収砂収容部7A〜7Dおよび各補給砂収容部81〜83から要求される量だけ計量されて取り出すことができるように構成されている。
次に、本実施形態の作用を説明する。
本実施形態の作用を説明するに先立ち、本実施形態の作用の理解を容易にすることを目的に、従来技術を説明する。図2は、従来技術、すなわち、補給砂が中子用再生砂のみである場合の、補給砂添加率(%)と飽和オーリチックス量(%)との関係を表している。図中、増加オーリチックス量(%)とは、1回の鋳込み(加熱)により生成される(増加する)オーリチックス量(%)である。また、補給砂添加率(%)は、回収砂に添加する補給砂の量の割合である。なお、ここで使用される補給砂(中子用再生砂)のオーリチックス量は7(%)である。
さらに、飽和オーリチックス量(%)の推定値P(%)は、以下の数式1により導出することができる。
P=ΔY/X+Q (数式1)
ただし、数式1において、ΔYは注湯により増加するオーリチックス量(%)、Xは補給砂の添加率(%)、Qは補給砂のオーリチックス量(%)である。
本実施形態の作用を説明するに先立ち、本実施形態の作用の理解を容易にすることを目的に、従来技術を説明する。図2は、従来技術、すなわち、補給砂が中子用再生砂のみである場合の、補給砂添加率(%)と飽和オーリチックス量(%)との関係を表している。図中、増加オーリチックス量(%)とは、1回の鋳込み(加熱)により生成される(増加する)オーリチックス量(%)である。また、補給砂添加率(%)は、回収砂に添加する補給砂の量の割合である。なお、ここで使用される補給砂(中子用再生砂)のオーリチックス量は7(%)である。
さらに、飽和オーリチックス量(%)の推定値P(%)は、以下の数式1により導出することができる。
P=ΔY/X+Q (数式1)
ただし、数式1において、ΔYは注湯により増加するオーリチックス量(%)、Xは補給砂の添加率(%)、Qは補給砂のオーリチックス量(%)である。
目標オーリチックス量を23(%)に設定し、好適なオーリチックス量(許容オーリチックス量)を18〜28(%)に設定した場合、図2に示されるように、A点(製品A)、C点(製品C)ならびにD点(製品D)で、好適なオーリチックス量(%)の範囲外、すなわち、オーリチックス量(%)の制御(好適なオーリチックス量(%)に調整すること)が不可能になっている。これは、A点(製品A)では、増加オーリチックス量(%)が大きく、かつ、補給砂添加率(%)が小さいことに起因する。他方、C点(製品C)およびD点(製品D)では、増加オーリチックス量(%)が小さく、かつ、補給砂添加率(%)が比較的大きいことに起因する。これを数値で表したものが図3である。
これに対し、本実施形態では、各製品A〜D毎に回収砂が回収され(回収ステップ)、一製品毎に回収された回収砂が指定された各回収砂収容部7A〜7D(回収砂収容手段)に収容される(回収砂収容ステップ)。そして、各補給砂収容部(補給砂収容手段)81〜83に、それぞれ、オーリチックス量が7(%)、15(%)、20(%)の補給砂を収容しておく(補給砂収容ステップ)。ここで、オーリチックス量が7(%)の補給砂は、前述した再生砂1(中子用再生砂)であり、また、オーリチックス量が15(%)および20(%)の補給砂は、再生処理時間が異なる前述した再生砂3(磨き砂)である。
本実施形態では、図4に示されるように、製品Aにおいては、補給砂81を変えることなく、すなわち、オーリチックス量が7(%)の中子用再生砂を、補給砂添加率1.9(%)の条件で添加することにより(補給砂添加ステップ)、飽和オーリチックス量を、目標値である23(%)にすることができた。また、製品Cにおいては、補給砂添加率を2.0(%)に維持して、補給砂82、すなわち、オーリチックス量が15(%)の磨き砂(再生砂3)を添加することにより(補給砂添加ステップ)、飽和オーリチックス量を、目標値である23(%)にすることができた。同様に、製品Dにおいては、補給砂添加率を3.3(%)に維持して、補給砂83、すなわち、オーリチックス量が20(%)の磨き砂(再生砂3)を添加することにより(補給砂添加ステップ)、飽和オーリチックス量を、目標値である23(%)にすることができた。
この実施形態では以下の効果を奏する。
本実施形態によれば、型ばらし後の回収砂を各製品A〜D毎に回収し、回収された回収砂を一製品毎に個別に各回収砂収容部7A〜7D(回収砂収容手段)に収容し、造型される製品A〜Dに応じて、補給砂収容部(補給砂収容手段)81〜83から選択された補給砂を添加するように構成したので、望ましいオーリチックス量(%)の生型砂を安定して得ることが可能になり、肌荒れ、融着等の主に鋳型に起因する鋳造欠陥が回避され、鋳物の品質を確保することができる。
本実施形態によれば、型ばらし後の回収砂を各製品A〜D毎に回収し、回収された回収砂を一製品毎に個別に各回収砂収容部7A〜7D(回収砂収容手段)に収容し、造型される製品A〜Dに応じて、補給砂収容部(補給砂収容手段)81〜83から選択された補給砂を添加するように構成したので、望ましいオーリチックス量(%)の生型砂を安定して得ることが可能になり、肌荒れ、融着等の主に鋳型に起因する鋳造欠陥が回避され、鋳物の品質を確保することができる。
なお、実施形態は上記に限定されるものではなく、例えば次のように構成してもよい。
本実施形態では、4つの生型砂収容部7A〜7Dと3つの補給砂収容部81〜83とを組み合わせて生型砂処理工程1を構成したが、これらの組み合わせは、必要に応じて適宜組み合わせることができる。
本実施形態では、4つの生型砂収容部7A〜7Dと3つの補給砂収容部81〜83とを組み合わせて生型砂処理工程1を構成したが、これらの組み合わせは、必要に応じて適宜組み合わせることができる。
1 生型砂処理工程、2 型ばらし工程、7A〜7D 回収砂収容部(回収砂収容手段)、81〜83 補給砂収容部(補給砂収容手段)、11 砂再生処理工程、12 焙焼処理工程、13 乾式再生工程(磨き処理)、14 磁選処理工程、15 微粉抜き工程(微粉抜き処理)
Claims (4)
- 鋳造ラインに使用される生型砂管理システムであって、
鋳型の原材料である生型砂を処理する生型砂処理工程と、生型砂あるいは中子を含む生型砂を再生処理する砂再生処理工程と、を含み、
前記生型砂処理工程は、
前記型ばらし後に回収された回収砂を製品毎に個別に収容する回収砂収容手段と、オーリチックス量が相互に異なる複数種類の補給砂を個別に収容する補給砂収容手段と、前記回収砂収容手段から取り出された回収砂に、該回収砂に応じて選択的に取り出された前記補給砂収容手段の補給砂を添加する補給砂添加手段と、を有することを特徴とする生型砂管理システム。 - 前記複数種類の補給砂は、
前記砂再生処理工程の各処理過程から取り出された再生砂を含むことを特徴とする請求項1に記載の生型砂管理システム。 - 前記複数種類の補給砂は、
生型砂を磨き処理することで得られる再生砂、生型砂を磁選処理することで得られる再生砂、焙焼された中子を含む生型砂を、前記磨き処理と前記磁選処理とを少なくとも1回実施して得られる再生砂を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の生型砂管理システム。 - 鋳造ラインに使用される生型砂管理方法であって、
鋳型の原材料である生型砂を処理する生型砂処理工程と、生型砂あるいは中子を含む生型砂を再生処理する砂再生処理工程と、を含み、
前記生型砂処理工程は、
前記型ばらし後に回収された回収砂を製品毎に個別に収容する回収砂収容ステップと、オーリチックス量が相互に異なる複数種類の補給砂を個別に収容する補給砂収容ステップと、前記回収砂収容ステップで収容された一製品の回収砂に、該回収砂に応じて選択された補給砂を添加する補給砂添加ステップと、を含むことを特徴とする生型砂管理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010065930A JP2011194451A (ja) | 2010-03-23 | 2010-03-23 | 生型砂管理システムおよび管理方法 |
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JP2010065930A JP2011194451A (ja) | 2010-03-23 | 2010-03-23 | 生型砂管理システムおよび管理方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107282876A (zh) * | 2017-07-14 | 2017-10-24 | 中煤张家口煤矿机械有限责任公司 | 树脂砂及酯硬化水玻璃砂双系统铸造生产线 |
CN107457352A (zh) * | 2017-08-15 | 2017-12-12 | 合肥正明机械有限公司 | 一种铸造混合旧砂的再生方法 |
-
2010
- 2010-03-23 JP JP2010065930A patent/JP2011194451A/ja active Pending
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