JP2011144245A - 多孔膜用スラリー及び二次電池 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】非導電性粒子、結着剤及び分散媒を含んでなり、前記非導電性粒子の3軸径を、長径L、厚さt、幅bとしたとき、長径Lが0.1〜20μm、幅bと厚さtとの比(b/t)が1.5〜100であり、、前記結着剤が、(メタ)アクリロニトリル単量体単位及び(メタ)アクリル酸エステル単量体単位を含む共重合体であり、かつ粘度が10〜300mPa・sである多孔膜用スラリー。
【選択図】なし
Description
例えば、特許文献1では、絶縁性微粒子として板状粒子と、破断伸びが300%以上の結着剤とを有する多孔質膜が開示されている。特許文献1によれば、この多孔質膜は板状粒子が配向するため、球状の粒子を使用するよりも安全性に優れ、さらに、破断伸びが300%以上の結着剤を使用しているため多孔膜の伸びにも優れることが記載されている。
従って、本発明は、上記のような従来技術に鑑みてなされたものであって、保存安定性に優れ、得られる多孔膜の薄膜化が可能で、かつ粉落ち性に優れる多孔膜用スラリー、該多孔膜スラリーから形成した多孔膜を有する二次電池を提供することを目的としている。
そこで、本発明者らは、さらに鋭意検討した結果、特定形状を有する非導電性粒子、特定の単量体単位を有する結着剤及び分散媒を含み、かつ特定の粘度範囲である多孔膜用スラリーを用いて多孔膜を形成することにより、多孔膜中の非導電性粒子の配向性が向上し、さらに摺動性が向上し、多孔膜が電極やセパレータ等と同時に巻回された際、粉落ちが抑制され、その多孔膜を備える二次電池のサイクル特性が向上することを見出した。さらに、非導電性粒子の配向性が高くなるため、薄膜化した際の安全性を高めることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
(1)非導電性粒子、結着剤及び分散媒を含んでなり、前記非導電性粒子の3軸径を、長径L、厚さt、幅bとしたとき、長径Lが0.1〜20μm、幅bと厚さtとの比(b/t)が1.5〜100であり、前記結着剤が、(メタ)アクリロニトリル単量体単位及び(メタ)アクリル酸エステル単量体単位を含む共重合体であり、かつ粘度が10〜300mPa・sである多孔膜用スラリー。
(2)前記多孔膜スラリーのTI値が1.1〜3.0である上記(1)に記載の多孔膜用スラリー。
(3)前記共重合体中の(メタ)アクリロニトリル単量体単位と(メタ)アクリル酸エステル単量体単位との比率(=(メタ)アクリロニトリル単量体単位/(メタ)アクリル酸エステル単量体単位)が、質量比で1/99〜20/80の範囲にある上記(1)又は(2)に記載の多孔膜用スラリー。
(4)電極合剤層用結着剤及び電極活物質を含んでなる電極合剤層が、集電体に付着してなり、かつ電極合剤層上に、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の多孔膜用スラリーを塗布・乾燥することにより形成してなる多孔膜を有する二次電池用電極。
(5)有機セパレーター上に、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の多孔膜用スラリーを塗布・乾燥することにより形成してなる多孔膜を有する二次電池用セパレーター。
(6)正極、負極、セパレーター及び電解液を備えてなり、前記正極、負極の少なくとも一方が、上記(4)に記載の二次電池用電極である、二次電池。
(7)正極、負極、セパレーター及び電解液を備えてなり、前記セパレーターが、上記(5)に記載の二次電池用セパレーターである、二次電池。
(多孔膜用スラリー)
本発明の多孔膜用スラリーは、非導電性粒子、結着剤及び分散媒を含んでなる。
本発明で用いる非導電性粒子は、この3軸径を、長径L、厚さt、幅bとしたとき、長径Lが0.1〜20μmであり、幅bと厚さtとの比(b/t)が1.5〜100である。
前記非導電性粒子の3軸径は、以下の方法により決めることができる。前記3軸径は、非導電性粒子を下記の方法によって直方体として捉えることにより、各寸法が測定される。すなわち、1個の非導電性粒子がちょうど収まるような三軸径の直方体の箱を考え、この箱の長さの一番長いものを長径Lとし、厚さt、幅bをもってこの非導電性粒子の寸法と定義する。前記寸法には、L>b≧tの関係を持たせ、同一の場合以外はbとtの大きい方を幅bと定義する。具体的には、電子顕微鏡を用いて、倍率10000−20000倍で観察を行い、印刷した写真から直接、非導電性粒子のL、b、tを測長する。無作為に300個の非導電性粒子を測長し、平均化することで非導電性粒子の3軸径を規定する。
また、これらの粒子のBET比表面積は、粒子の凝集を抑制し、スラリーの流動性を好適化する観点から具体的には、0.9〜200m2/gであることが好ましく、1.5〜150m2/gであることがより好ましい。
本発明では、(メタ)アクリロニトリル単量体単位及び(メタ)アクリル酸エステル単量体単位を含む共重合体を結着剤として用いる。結着剤が、前記共重合体であることにより、電解液への溶出を示さずに多孔膜の変形を生じにくくすることができる。さらに、高温においても電解液の膨潤性を保ちながら溶出しにくく、優れた高温特性を示す。これと前記記載の非導電性粒子とを組み合わせることで多孔膜の安全性をさらに向上することができる。この共重合体は、少なくとも、(メタ)アクリロニトリル単量体単位を与える単量体と、(メタ)アクリル酸エステル単量体単位を与える単量体とを共重合して得られるものである。
上記アルキル基の炭素数の上記範囲にしておくことで、(メタ)アクリロニトリル単量体単位及び(メタ)アクリル酸エステル単量体単位を含む共重合体と非導電性粒子の表面官能基との親和性が高まり、粉落ちのより少ない多孔膜を得ることができる。
加熱またはエネルギー線照射により架橋可能な結着剤は、結着剤中に架橋剤を含有させる、及び/又は結着剤を構成する共重合体中に架橋性基を含有させることにより得ることができる。
これらは、1種でも2種以上の混合物として使用してもよい。これらの中でも、多孔膜の強度、密着性に優れるなどの理由により、芳香族ポリアミン類、酸無水物類、多価フェノール類、多価アルコール類が好ましく、中でも4,4−ジアミノジフェニルメタン(芳香族ポリアミン類)、無水マレイン酸変性ノルボルネン樹脂(酸無水物)、多価フェノール類などが特に好ましい。
芳香族ビスアジド化合物の具体例としては、4,4′−ジアジドカルコン、2,6−ビス(4′−アジドベンザル)シクロヘキサノン、2,6−ビス(4′−アジドベンザル)4−メチルシクロヘキサノン、4,4′−ジアジドジフェニルスルフォン、4,4′−ジアジドベンゾフェノン、4,4′−ジアジドジフェニル、2,7−ジアジドフルオレン、4,4′−ジアジドフェニルメタン等が代表例として挙げられる。これらは、1種類でも2種類以上組み合わせても使用できる。
光アミン発生剤の具体例としては、芳香族アミンあるいは脂肪族アミンのo−ニトロベンジロキシカルボニルカーバメート、2,6−ジニトロベンジロキシカルボニルカーバメートあるいはα,α−ジメチル−3,5−ジメトキシベンジロキシカルボニルカーバメート体等が挙げられる。より具体的には、アニリン、シクロヘキシルアミン、ピペリジン、ヘキサメチレンジアミン、トリエチレンテトラアミン、1,3−(ジアミノメチル)シクロヘキサン、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、フェニレンジアミンなどのo−ニトロベンジロキシカルボニルカーバメート体が挙げられる。これらは、1種類でも2種類以上組み合わせても使用できる。
光酸発生剤とは、活性光線の照射によって、ブレンステッド酸あるいはルイス酸を生成する物質であって、例えば、オニウム塩、ハロゲン化有機化合物、キノンジアジド化合物、α,α−ビス(スルホニル)ジアゾメタン系化合物、α−カルボニル−α−スルホニル−ジアゾメタン系化合物、スルホン化合物、有機酸エステル化合物、有機酸アミド化合物、有機酸イミド化合物等が挙げられる。これらの活性光線の照射により解裂して酸を生成可能な化合物は、単独でも2種類以上混合して用いても良い。
炭素―炭素二重結合およびエポキシ基を含有する単量体としては、たとえば、ビニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、ブテニルグリシジルエーテル、o−アリルフェニルグリシジルエーテルなどの不飽和グリシジルエーテル;ブタジエンモノエポキシド、クロロプレンモノエポキシド、4,5−エポキシ−2−ペンテン、3,4−エポキシ−1−ビニルシクロヘキセン、1,2−エポキシ−5,9−シクロドデカジエンなどのジエンまたはポリエンのモノエポキシド;3,4−エポキシ−1−ブテン、1,2−エポキシ−5−ヘキセン、1,2−エポキシ−9−デセンなどのアルケニルエポキシド;グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、グリシジルクロトネート、グリシジル−4−ヘプテノエート、グリシジルソルベート、グリシジルリノレート、グリシジル−4−メチル−3−ペンテノエート、3−シクロヘキセンカルボン酸のグリシジルエステル、4−メチル−3−シクロヘキセンカルボン酸のグリシジルエステル、などの、不飽和カルボン酸のグリシジルエステル類;が挙げられる。
親水性基は、カルボン酸基、水酸基、及びスルホン酸基からなる群から選ばれることが好ましく、非導電性粒子の分散性や結着性をさらに向上できる観点から、スルホン酸基又はカルボン酸基がより好ましい。
親水性基は、前記共重合体を製造する際に、(メタ)アクリロニトリル単量体単位を与える単量体、(メタ)アクリル酸エステル単量体単位を与える単量体、親水性基を含有する単量体、及び/又はこれらと共重合可能な他の単量体とを共重合することで導入することができる。
モノカルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸などが挙げられる。モノカルボン酸誘導体としては、2−エチルアクリル酸、2−エチルアクリル酸、イソクロトン酸、α―アセトキシアクリル酸、β−trans−アリールオキシアクリル酸、α−クロロ−β-E-メトキシアクリル酸、β-ジアミノアクリル酸などが挙げられる。
ジカルボン酸としては、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などが挙げられる。
ジカルボン酸の酸無水物としては、無水マレイン酸、アクリル酸無水物、メチル無水マレイン酸、ジメチル無水マレイン酸などが挙げられる。
2−ヒドロキシエチル−2’−(メタ)アクリロイルオキシフタレート、2−ヒドロキシエチル−2’−(メタ)アクリロイルオキシサクシネートなどのジカルボン酸のジヒドロキシエステルのモノ(メタ)アクリル酸エステル類;2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、2−ヒドロキシプロピルビニルエーテルなどのビニルエーテル類;(メタ)アリル−2−ヒドロキシエチルエーテル、(メタ)アリル−2−ヒドロキシプロピルエーテル、(メタ)アリル−3−ヒドロキシプロピルエーテル、(メタ)アリル−2−ヒドロキシブチルエーテル、(メタ)アリル−3−ヒドロキシブチルエーテル、(メタ)アリル−4−ヒドロキシブチルエーテル、(メタ)アリル−6−ヒドロキシヘキシルエーテルなどのアルキレングリコールのモノ(メタ)アリルエーテル類;ジエチレングリコールモノ(メタ)アリルエーテル、ジプロピレングリコールモノ(メタ)アリルエーテルなどのポリオキシアルキレングリコール(メタ)モノアリルエーテル類;グリセリンモノ(メタ)アリルエーテル、(メタ)アリル−2−クロロ−3−ヒドロキシプロピルエーテル、(メタ)アリル−2−ヒドロキシ−3−クロロプロピルエーテルなどの、(ポリ)アルキレングリコールのハロゲン及びヒドロキシ置換体のモノ(メタ)アリルエーテル;オイゲノール、イソオイゲノールなどの多価フェノールのモノ(メタ)アリルエーテル及びそのハロゲン置換体;(メタ)アリル−2−ヒドロキシエチルチオエーテル、(メタ)アリル−2−ヒドロキシプロピルチオエーテルなどのアルキレングリコールの(メタ)アリルチオエーテル類;などが挙げられる。
一般的には溶媒として、水、芳香族炭化水素系としてはベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどが、塩素系脂肪族炭化水素としてはメチレンクロライド、クロロホルム、四塩化炭素等があげられる。その他にはピリジン、アセトン、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、メチルエチルケトン、ジイソプロピルケトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、n−ブチルフタレート、メチルフタレート、エチルフタレート、テトラヒドロフルフリルアルコール、エチルアセテート、ブチルアセテート、1−ニトロプロパン、二硫化炭素、りん酸トリブチル、シクロヘキサン、シクロペンタン、キシレン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、N−メチルピロリドン等が例示される。これらの溶媒は単独でも混合溶媒でも使用することができる。
これらの中でも特に、結着剤として用いる共重合体の溶解性が高い、アセトン、シクロヘキサノン、シクロペンタン、テトラヒドロフラン、シクロヘキサン、キシレン、若しくはN−メチルピロリドン、またはこれらの混合溶媒が好ましい。更に、揮発性が低くスラリー塗工時の作業性に優れる点から、シクロヘキサノン、キシレン、若しくはN−メチルピロリドン、またはこれらの混合溶媒が特に好ましい。
結着剤として用いる共重合体を分散させる溶媒としては、水が好ましい。
本発明において、結着剤として(メタ)アクリロニトリル単量体単位及び(メタ)アクリル酸エステル単量体単位を含む共重合体に加えて、他の結着剤成分を用いる場合、これらの結着剤における含有割合は、50質量%以下であることが好ましく、30質量%以下であることがより好ましい。
これらの中でも特に、非導電性粒子の分散性にすぐれ、沸点が低く揮発性が高い溶媒が、短時間でかつ低温で溶媒を除去できるので好ましい。具体的には、水、アセトン、シクロヘキサノン、シクロペンタン、テトラヒドロフラン、シクロヘキサン、キシレン、若しくはN−メチルピロリドン、またはこれらの混合溶媒が好ましい。更に、揮発性が低くスラリー塗工時の作業性に優れる点から、水、シクロヘキサノン、キシレン、若しくはN−メチルピロリドン、またはこれらの混合溶媒が特に好ましい。
電極合剤層上に多孔膜用スラリーを塗工する場合、分散媒が水であると、多孔膜と電極合剤層との密着性をより向上させることができる。
有機セパレーター上に多孔膜用スラリーを塗工する場合、分散媒が有機溶媒であると、多孔膜用スラリーと有機セパレーターとの濡れ性がよく、より塗工性に優れる。
本発明の多孔膜用スラリーには、上記成分のほかに、さらに分散剤、レベリング剤、消泡剤や電解液分解抑制等の機能を有する電解液添加剤等の他の成分が含まれていてもよい。これらは電池反応に影響を及ぼさないものであれば特に限られない。
分散剤としてはアニオン性化合物、カチオン性化合物、非イオン性化合物、高分子化合物が例示される。
また、スラリー分散媒として水を用いた場合、カルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体;ポリ(メタ)アクリル酸ナトリウムなどのポリ(メタ)アクリル酸塩;ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド;ポリビニルピロリドン、ポリカルボン酸、酸化スターチ、リン酸スターチ、カゼイン、各種変性デンプン、キチン、キトサン誘導体などが挙げられる。これらの中でもセルロース誘導体が特に好ましい。
セルロース誘導体は、セルロースの水酸基の少なくとも一部をエーテル化またはエステル化した化合物であり、水溶性のものが好ましい。セルロース誘導体は、通常、ガラス転移点を有さない。具体的には、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびヒドロキシプロピルセルロースなどが挙げられる。また、これらのアンモニウム塩およびアルカリ金属塩が挙げられる。中でも、カルボキシメチルセルロースの塩が好ましく、カルボキシメチルセルロースのアンモニウム塩が特に好
ましい。セルロース誘導体のエーテル化度は、好ましくは0.5〜2、より好ましくは0.5〜1.5である。なお、ここでエーテル化度とは、セルロースのグルコース単位あたりに3個含まれる水酸基が、平均で何個エーテル化されているかを表す値である。エーテル化度がこの範囲であると、多孔膜用スラリーの安定性が高く、固形分の沈降や凝集が生じにくい。さらに、セルロース誘導体を用いることにより、塗料の塗工性や流動性が向上する。
多孔膜用スラリー中のレベリング剤の含有量は、電池特性に影響が及ばない範囲が好ましく、具体的には10質量%以下である。
多孔膜用スラリーの製法は、特に限定はされず、非導電性粒子、結着剤、及び溶媒と必要に応じ添加される他の成分を混合して得られる。
混合装置は、上記成分を均一に混合できる装置であれば特に限定はされず、ボールミル、サンドミル、顔料分散機、擂潰機、超音波分散機、ホモジナイザー、プラネタリーミキサーなどを使用することができるが、高い分散シェアを加えることができる、ビーズミル、ロールミル、フィルミックス等の高分散装置を使用することが特に好ましい。
TI値は、スラリーの構造粘性をしめす指数であり、多孔膜用スラリーのTI値を前記範囲にすることで、多孔膜用スラリー中の非導電性粒子がより沈降せず、塗工時に起きる結着剤の偏在化や非導電性粒子の偏在化がより起きにくく、より均一な多孔膜が作製できる。さらに、多孔膜用スラリーのTI値を前記範囲にしておくことで、塗工時せん断を受けても粘度上昇は起きず、均一に塗工でき、高速塗工性も可能となる。
結着剤として、溶媒に溶解している結着剤(以下、「溶剤系結着剤」と記載することがある。)を用いる場合、多孔膜用スラリーの粘度、TI値を決定する因子としては、多孔膜用スラリーの固形分濃度、多孔膜用スラリーの分散媒、溶媒に溶解した結着剤の粘度、及び非導電性粒子の粒径や形状、表面の溶媒への濡れ性などが挙げられる。
本発明においては、溶媒に溶解した結着剤の固形分濃度10%のときの粘度を10〜2000mPa・s、好ましくは10〜1000mPa・sの範囲にすることにより、多孔膜用スラリーの粘度、およびTI値を前記範囲にすることができる。
溶媒に分散している溶媒分散型の結着剤(以下、「分散系結着剤」と記載することがある。)を用いる場合、多孔膜用スラリーの粘度、TI値を決定する因子としては、多孔膜スラリーの固形分濃度、非導電性粒子を分散するために添加する分散剤、及び非導電性粒子の粒径や形状、表面の溶媒への濡れ性などである。
本発明の多孔膜用スラリーでは、用いる分散剤の固形分濃度1%のときの粘度が10〜10000mPa・s、好ましくは20〜5000mPa・s、より好ましくは50〜1000mPa・sの範囲にある分散剤を用いることで多孔膜用スラリーの粘度、およびTI値を前記範囲にすることができる。
本発明の二次電池用電極は、電極合剤層用バインダー及び電極活物質を含んでなる電極合剤層が、集電体に付着してなり、かつ電極合剤層上に、本発明の多孔膜用スラリーが塗布・乾燥することにより形成されてなる多孔膜を有する。
電極合剤層用結着剤としては、様々な樹脂成分を用いることができる。例えば、ポリエチレン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、ポリアクリル酸誘導体、ポリアクリロニトリル誘導体などを用いることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ポリブチルアクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリヒドロキシエチルメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリアクリロニトリル、ブチルアクリレート・スチレン共重合体、ブチルアクリレート・アクリロニトリル共重合体、ブチルアクリレート・アクリロニトリル・グリシジルメタクリレート共重合体などの、アクリル酸またはメタクリル酸誘導体の単独重合体またはそれと共重合可能な単量体との共重合体である、アクリル系軟質重合体;
ポリイソブチレン、イソブチレン・イソプレンゴム、イソブチレン・スチレン共重合体などのイソブチレン系軟質重合体;
ポリブタジエン、ポリイソプレン、ブタジエン・スチレンランダム共重合体、イソプレン・スチレンランダム共重合体、アクリロニトリル・ブタジエン共重合体、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体、ブタジエン・スチレン・ブロック共重合体、スチレン・ブタジエン・スチレン・ブロック共重合体、イソプレン・スチレン・ブロック共重合体、スチレン・イソプレン・スチレン・ブロック共重合体などジエン系軟質重合体;
ジメチルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン、ジヒドロキシポリシロキサンなどのケイ素含有軟質重合体;
液状ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、エチレン・α−オレフィン共重合体、プロピレン・α−オレフィン共重合体、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体(EPDM)、エチレン・プロピレン・スチレン共重合体などのオレフィン系軟質重合体;
ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリステアリン酸ビニル、酢酸ビニル・スチレン共重合体などビニル系軟質重合体;
ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、エピクロルヒドリンゴムなどのエポキシ系軟質重合体;
フッ化ビニリデン系ゴム、四フッ化エチレン−プロピレンゴムなどのフッ素含有軟質重合体;
天然ゴム、ポリペプチド、蛋白質、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマーなどのその他の軟質重合体などが挙げられる。これらの軟質重合体は、架橋構造を有したものであってもよく、また、変性により官能基を導入したものであってもよい。
リチウムイオン二次電池用電極に用いられる電極活物質は、電解質中で電位をかける事により可逆的にリチウムイオンを挿入放出できるものであればよく、無機化合物でも有機化合物でも用いることができる。
溶媒としては、電極合剤層用結着剤を溶解または粒子状に分散するものであればよいが、溶解するものが好ましい。電極合剤層用結着剤を溶解する溶媒を用いると、電極合剤層用結着剤が表面に吸着することにより電極活物質などの分散が安定化する。
乾燥方法としては例えば温風、熱風、低湿風による乾燥、真空乾燥、(遠)赤外線や電子線などの照射による乾燥法が挙げられる。乾燥温度は、使用する溶剤の種類によってかえることができる。溶剤を完全に除去するために、例えば溶剤にN−メチルピロリドン等の揮発性の低い溶剤を用いる場合には送風式の乾燥機で120℃以上の高温で乾燥させることが好ましい。逆に揮発性の高い溶剤を用いる場合には100℃以下の低温において乾燥させることもできる。
本発明に用いる有機セパレーターとしては、電子伝導性がなくイオン伝導性があり、有機溶媒の耐性が高い、孔径の微細な多孔質膜が用いられ、例えばポリオレフィン系(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリ塩化ビニル)、及びこれらの混合物あるいは共重合体等の樹脂からなる微多孔膜、ポリエチレンテレフタレート、ポリシクロオレフィン、ポリエーテルスルフォン、ポリアミド、ポリイミド、ポリイミドアミド、ポリアラミド、ポリシクロオレフィン、ナイロン、ポリテトラフルオロエチレン等の樹脂からなる微多孔膜またはポリオレフィン系の繊維を織ったもの、またはその不織布、絶縁性物質粒子の集合体等が挙げられる。これらの中でも、多孔膜用スラリーの塗工性が優れ、セパレーター膜厚を薄くし電池内の活物質比率を上げて体積あたりの容量を上げることができるため、ポリオレフィン系の樹脂からなる微多孔膜が好ましい。
有機セパレーターの厚さは、通常0.5〜40μm、好ましくは1〜30μm、更に好ましくは1〜10μmである。この範囲であると電池内でのセパレーターによる抵抗が小さくなり、またセパレーターへの塗工時の作業性が良い。
有機セパレーター上に塗布した多孔膜用スラリーを乾燥する方法としては、例えば温風、熱風、低湿風による乾燥、真空乾燥、(遠)赤外線や電子線などの照射による乾燥法を用いることができる。
乾燥温度としては、多孔膜用スラリーに使用する溶剤の種類によってかえることができる。溶剤を完全に除去するために、例えば溶剤にN−メチルピロリドン等の揮発性の低い溶剤を用いる場合には送風式の乾燥機で120℃以上の高温で乾燥させることが好ましい。逆に揮発性の高い溶剤を用いる場合には100℃以下の低温において乾燥させることもできる。
有機セパレーター上に多孔膜用スラリーを塗布した場合、基材である有機セパレーターが収縮しない温度であれば、なるべく高い方が好ましいが、50〜90℃の範囲が好ましい。
本発明の二次電池は、正極、負極、セパレーター及び電解液を備えてなり、前記正極、負極の少なくとも一方が、前記二次電池用電極である(以下、「第一の二次電池」と記載することがある。)。
本発明の二次電池のもう一態様は、正極、負極、セパレーター及び電解液を備えてなり、前記セパレーターが、前記二次電池用セパレーターである(以下、「第二の二次電池」と記載することがある。)
リチウムイオン二次電池用の電解液としては、有機溶媒に支持電解質を溶解した有機電解液が用いられる。支持電解質としては、リチウム塩が用いられる。リチウム塩としては、特に制限はないが、LiPF6、LiAsF6、LiBF4、LiSbF6、LiAlCl4、LiClO4、CF3SO3Li、C4F9SO3Li、CF3COOLi、(CF3CO)2NLi、(CF3SO2)2NLi、(C2F5SO2)NLiなどが挙げられる。中でも、溶媒に溶けやすく高い解離度を示すLiPF6、LiClO4、CF3SO3Liが好ましい。これらは、二種以上を併用してもよい。解離度の高い支持電解質を用いるほどリチウムイオン伝導度が高くなるので、支持電解質の種類によりリチウムイオン伝導度を調節することができる。
以下に、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。尚、本実施例における部および%は、特記しない限り質量基準である。
実施例および比較例において、各種物性は以下のように評価する。
溶媒に溶解している結着剤の粘度、および水に溶解している分散剤の粘度は、JIS Z8803:1991に準じて単一円筒形回転粘度計(25℃、回転数:60rpm、スピンドル形状:1〜4)により測定し、測定開始60秒後の値を求める。
多孔膜用スラリーの粘度は、JIS Z8803:1991に準じて、円すい−板形回転粘度計(25℃、回転数:6rpm、60rpm、プレートNo:42)により測定し、測定開始60秒後の値を求める。
TI値(チクソトロピックインデックス値)は、回転数6rpm、60秒後の粘度η6と、回転数60rpm、60秒後の粘度η60から、下記式(1)を用いて算出する。
TI値=η6/η60 (1)
非導電性粒子の体積平均粒子径は、レーザ回折式粒度分布測定装置(SALD−2000:島津製作所社製)で測定する。
非導電性粒子の長径L、幅b、厚さtは、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察を行い、印刷した写真から直接測定する。これらを、無作為に300個測定して、これらの平均値として求める。
レーザ回折式粒度分布測定装置(SALD−2000:島津製作所社製)を用いて、多孔膜用スラリー調製1日後の体積平均粒子径(d501)と5日後の体積平均粒子径(d505)を測定し、スラリー中の非導電性粒子の体積粒子径変化率(=d505/d501)を求め、下記の基準でスラリーの凝集性を判定する。体積平均粒子径の変化率が小さいほど、スラリー保存安定性に優れることを示す。
A:体積平均粒子径(d50)の変化率が1.5倍未満
B:体積平均粒子径(d50)の変化率が1.5倍以上2.0倍未満
C:体積平均粒子径(d50)の変化率が2.0倍以上
電極またはセパレーターを幅1cm×長さ5cmの矩形に切って試験片とする。試験片の集電体側の面を下にして机上に置き、長さ方向の中央(端部から2.5cmの位置)、集電体側の面に直径1mmのステンレス棒を短手方向に横たえて設置する。このステンレス棒を中心にして試験片を多孔膜層が外側になるように180度折り曲げる。10枚の試験片について試験し、各試験片の多孔膜層の折り曲げた部分について、ひび割れまたは粉落ちの有無を観察し、下記の基準により判定する。ひび割れ、剥がれ粉落ちが少ないほど、電極合剤層上または有機セパレーター上に形成した多孔膜が柔軟性及び粉落ち性に優れることを示す。
A:10枚中全てに、ひび割れ及び粉落ちがみられない。
B:10枚中1〜3枚に、ひび割れまたは粉落ちがみられる。
C:10枚中4〜9枚に、ひび割れまたは粉落ちがみられる。
D:10枚中全てに、ひび割れまたは粉落ちがみられる。
10セルのコイン型電池を0.2Cの定電流法によって4.3Vに充電し、3.0Vまで放電する充放電を繰り返し、電気容量を測定する。10セルの平均値を測定値とし、50サイクル終了時の電気容量と5サイクル終了時の電気容量の比(%)で表される充放電容量保持率を求め、下記基準でサイクル特性を評価する。この値が高いほどサイクル特性に優れている。
A:80%以上
B:70%以上80%未満
C:60%以上70%未満
D:50%以上60%未満
E:40%以上50%未満
F:30%以上40%未満
G:30%未満
<重合体の作製>
撹拌機付きのオートクレーブに、イオン交換水300部、n−ブチルアクリレート93.8部、アクリロニトリル2部、アリルグリシジルエーテル1.0部、メタクリル酸2.0部、N‐メチロールアクリルアミド1.2部および分子量調整剤としてt−ドデシルメルカプタン0.05部、重合開始剤として過硫酸カリウム0.3部を入れ、十分に撹拌した後、70℃に加温して重合し、重合体粒子水分散液を得た。固形分濃度から求めた重合転化率はほぼ99%であった。この重合体粒子水分散液100部にNMP320部を加え、減圧下に水を蒸発させて、共重合体(以下、「溶剤系結着剤A」という。)のNMP溶液を得た。溶剤系結着剤Aの溶液の固形分濃度は10%で、粘度は240mPa・sであった。この溶剤系結着剤Aのガラス転移温度は−46℃であった。溶剤系結着剤A中の、(メタ)アクリロニトリル単量体単位と(メタ)アクリル酸エステル単量体単位との比率(=(メタ)アクリロニトリル単量体単位/(メタ)アクリル酸エステル単量体単位)は2/98、(メタ)アクリロニトリル単量体単位及び(メタ)アクリル酸エステル単量体単位の合計含有割合は95.8%、熱架橋性の架橋性基(エポキシ基、N−メチロールアミド基)の含有割合は熱架橋性の架橋性基を含有する単量体(アリルグリシジルエーテル、N−メチロールアクリルアミド)の割合で3%、親水性基(カルボン酸基)の含有割合は親水性基を含有する単量体(メタクリル酸)の割合で2%であった。
L/bが1.5、b/tが50、Lが5μm、体積平均粒径が0.6μmであるアルミナ粒子と、溶剤系結着剤Aとを、固形分相当比で、100:2.5となるように混合し、更にN−メチルピロリドンを固形分濃度が40%になるように混合し、次いでビーズミルを用いて分散させて多孔膜用スラリー1を調製した。得られた多孔膜用スラリー1の、6rpmでの粘度η6は41mPa・s、60rpmでのη60は35mPa・s、TI値は1.2であった。得られた多孔膜用スラリー1の保存安定性を評価した。結果を表1に示す。
前記多孔膜用スラリー1を、幅65mm、長さ500mm、厚さ25μmの乾式法により製造された単層のポリプロピレン製セパレーター(気孔率55%)上に乾燥後の厚さが2.5μmになるようにグラビアコーターを用いて13m/minの速度で塗工し、次いで60℃の乾燥炉で乾燥し、巻き取ることにより多孔膜付セパレーター1を作製した。作製した多孔膜付セパレーター1の柔軟性および粉落ち性を評価した。結果を表2に示す。
負極活物質として粒子径20μm、比表面積4.2m2/gのグラファイト98部と、バインダーとしてSBR(ガラス転移温度:−10℃)を固形分相当で1部とを混合し、更にカルボキシメチルセルロース(CMC)を1部加えてプラネタリーミキサーで混合してスラリー状の負極用合剤スラリーを調製した。この負極用合剤スラリーを厚さ0.01mmの銅箔の片面に塗布し、120℃で3時間乾燥した後、ロールプレスして負極合剤層の厚さが80μmの負極電極を得た。
次いで、得られた負極電極を直径13mmΦの円形に、厚さ0.5mmのリチウム金属箔を直径16mmΦの円形に、得られた多孔膜付セパレーター1を18mmΦの円形に、それぞれ打ち抜いた。そして、負極電極の合剤層面に多孔膜付セパレーター1、リチウム金属箔をこの順に積層し、これをポリプロピレン製パッキンを設置したステンレス鋼製のコイン型外装容器中に収納した。この容器中に電解液(EC/DEC=1/2、1M LiPF6)を空気が残らないように注入し、ポリプロピレン製パッキンを介して外装容器に厚さ0.2mmのステンレス鋼のキャップをかぶせて固定し、電池缶を封止して、直径20mm、厚さ約3.2mmのリチウムイオン二次電池を製造した(コインセルCR2032)。得られた電池についてサイクル特性を測定した。結果を表2に示す。
撹拌機付きのオートクレーブに、イオン交換水300部、エチルアクリレート80部、アクリロニトリル15部、アリルグリシジルエーテル5部および分子量調整剤としてt−ドデシルメルカプタン0.05部、重合開始剤として過硫酸カリウム0.3部を入れ、十分に撹拌した後、70℃に加温して重合し、重合体粒子水分散液を得た。固形分濃度から求めた重合転化率はほぼ99%であった。この重合体粒子水分散液100部にNMP320部を加え、減圧下に水を蒸発させて、共重合体(以下、「溶剤系結着剤B」という。)NMP溶液を得た。溶剤系結着剤Bの溶液の固形分濃度は10質量%で、粘度は76mPa・sであった。また、この溶剤系結着剤Bのガラス転移温度は9℃であった。溶剤系結着剤B中の、(メタ)アクリロニトリル単量体単位と(メタ)アクリル酸エステル単量体単位との比率(=(メタ)アクリロニトリル単量体単位/(メタ)アクリル酸エステル単量体単位)は16/84、(メタ)アクリロニトリル単量体単位及び(メタ)アクリル酸エステル単量体単位の合計含有割合は95%、熱架橋性の架橋性基(エポキシ基)の含有割合は熱架橋性の架橋性基を含有する単量体(アリルグリシジルエーテル)の割合で5%であった。
溶剤系結着剤Aのかわりに溶剤系結着剤Bを用いたこと以外は、実施例1と同様に多孔膜スラリー2、多孔膜付セパレーター2を作製した。作製した多孔膜用スラリー1の保存安定性、作製した多孔膜付セパレーター2の柔軟性および粉落ち性を評価した。その結果を表1及び表2に示す。また、多孔膜付セパレーター1のかわりに、多孔膜付セパレーター2を用いたこと以外は、実施例1と同様にして電池を作製し、そのサイクル特性を測定した。結果を表2に示す。
なお、得られた多孔膜用スラリー2の、6rpmでの粘度η6は25mPa・s、60rpmでのη60は20mPa・s、TI値は1.3であった。
撹拌機付きのオートクレーブに、イオン交換水300部、n−ブチルアクリレート93.8部、アクリロニトリル2部、アリルグリシジエーテル1.0部、メタクリル酸2.0部、N‐メチロールアクリルアミド1.2部および分子量調整剤としてt−ドデシルメルカプタン0.05部、重合開始剤として過硫酸カリウム0.3部を入れ、十分に撹拌した後、70℃に加温して重合し、固形分濃度40%の重合体粒子水分散液(以下、「水分散系結着剤A」という。)を得た。固形分濃度から求めた重合転化率はほぼ99%であった。この水分散系結着剤Aのガラス転移温度は−46℃であった。水分散系結着剤A中の、(メタ)アクリロニトリル単量体単位と(メタ)アクリル酸エステル単量体単位との比率(=(メタ)アクリロニトリル単量体単位/(メタ)アクリル酸エステル単量体単位)は2/98、(メタ)アクリロニトリル単量体単位及び(メタ)アクリル酸エステル単量体単位の合計含有割合は95.8%、熱架橋性の架橋性基(エポキシ基、N−メチロールアミド基)の含有割合は熱架橋性の架橋性基を含有する単量体(アリルグリシジルエーテル、N−メチロールアクリルアミド)の割合で2.2%、親水性基(カルボン酸基)の含有割合は親水性基を含有する単量体(メタクリル酸)の割合で2%であった。
L/bで1.5、b/tが50、Lが5μm、体積平均粒径が0.6μmであるアルミナ粒子と100部と、カルボキシメチルセルロース(CMC)の1質量%水溶液(粘度70mPa・s)を固形分相当量で2部となるよう加えて、ビーズミルを用いて分散させた後、水分散系結着剤Aを固形分相当量で4部加え、更にイオン交換水を固形分濃度が25%になるように混合して多孔膜用スラリー3を調製した。得られた多孔膜スラリー3の6rpmでの粘度η6は46mPa・s、60rpmでのη60は35mPa・s、TI値は1.3であった。作製した多孔膜用スラリー3の保存安定性を評価した。結果を表1に示す。
前記多孔膜用スラリー3を、実施例1と同様にして得られた負極に負極合剤層が完全に覆われるように、かつ乾燥後の厚さが3μmとなるようにグラビアコーターを用いて20m/minの速度で塗工し、次いで90℃で乾燥し、巻き取ることにより多孔膜付電極1を得た。得られた多孔膜付電極1の柔軟性および粉落ち性を評価した。その結果を表2に示す。
次いで、得られた多孔膜付電極1を直径13mmΦの円形に、厚さ0.5mmのリチウム金属箔を直径16mmΦの円形に、幅65mm、長さ500mm、厚さ25μmの乾式法により製造された単層のポリプロピレン製セパレーター(気孔率55%)を18mmΦの円形に、それぞれ打ち抜いた。そして、負極電極の合剤層面にセパレーター、リチウム金属膜をこの順に積層し、これをポリプロピレン製パッキンを設置したステンレス鋼製のコイン型外装容器中に収納した。この容器中に電解液(EC/DEC=1/2、1M LiPF6)を空気が残らないように注入し、ポリプロピレン製パッキンを介して外装容器に厚さ0.2mmのステンレス鋼のキャップをかぶせて固定し、電池缶を封止して、直径20mm、厚さ約3.2mmのリチウムイオン二次電池を製造した(コインセルCR2032)。得られた電池についてサイクル特性を測定した結果を表2に示す。
多孔膜用スラリーの作製時に使用するカルボキシメチルセルロース(CMC)として、1質量%水溶液の粘度が70mPa・sであるもののかわりに1700mPa・sであるものを使用したこと以外は、実施例3と同様に多孔膜用スラリー4を作製した。得られた多孔膜用スラリー4の6rpmでの粘度η6は233mPa・s、60rpmでのη60は145mPa・s、TI値は1.6であった。作製した多孔膜用スラリー4の保存安定性を評価した。結果を表1に示す。
多孔膜用スラリー3のかわりに多孔膜用スラリー4を用い、グラビアコーターの速度を16m/minとしたこと以外は、実施例3と同様に多孔膜付電極2を作製した。作製した多孔膜付電極2の柔軟性および粉落ち性を評価した。そして、多孔膜付電極1のかわりに多孔膜付電極2を用いたこと以外は、実施例3と同様にして電池を作製し、そのサイクル特性を測定した。結果を表2に示す。
多孔膜用スラリーの作製時に使用するカルボキシメチルセルロース(CMC)として、1質量%水溶液の粘度が70mPa・sであるもののかわりに4000mPa・sであるものを使用したこと以外は、実施例3と同様に多孔膜用スラリー5を作製した。得られた多孔膜スラリー5の6rpmでの粘度η6は397mPa・s、60rpmでのη60は139mPa・s、TI値は2.9であった。作製した多孔膜用スラリー5の保存安定性を評価した。結果を表1に示す。
多孔膜用スラリー3のかわりに多孔膜用スラリー5を用い、グラビアコーターの速度を13m/minとしたこと以外は、実施例3と同様に多孔膜付電極3を作製した。作製した多孔膜付電極3の柔軟性および粉落ち性を評価した。結果を表2に示す。また、多孔膜付電極1のかわりに多孔膜付電極3を用いたこと以外は、実施例3と同様にして電池を作製し、そのサイクル特性を測定した。結果を表2に示す。
撹拌機付きのオートクレーブに、イオン交換水300部、n−ブチルアクリレート41部、エチルアクリレート41.5部、アクリロニトリル15部、グリシジルメタクリレート2.0部、2−アクリルアミド2−メチルプロパンスルホン酸0.5部および分子量調整剤としてt−ドデシルメルカプタン0.05部、重合開始剤として過硫酸カリウム0.3部を入れ、十分に撹拌した後、70℃に加温して重合し、固形分濃度40%の重合体粒子分散液(以下、「水分散系結着剤B」という。)を得た。固形分濃度から求めた重合転化率はほぼ99%であった。また、この水分散系結着剤Bのガラス転移温度は2.6℃であった。水分散系結着剤B中の、(メタ)アクリロニトリル単量体単位と(メタ)アクリル酸エステル単量体単位との比率(=(メタ)アクリロニトリル単量体単位/(メタ)アクリル酸エステル単量体単位)は15/85、(メタ)アクリロニトリルの由来の単量体単位及び(メタ)アクリル酸エステル単量体単位の合計含有割合は97.5%、熱架橋性の架橋性基(エポキシ基)の含有割合は熱架橋性の架橋性基を含有する単量体(グリシジルメタクリレート)の割合で2%、親水性基(スルホン酸基)の含有割合は親水性基を含有する単量体(2−アクリルアミド2−メチルプロパンスルホン酸)の割合で0.5%であった。
水分散系結着剤Aのかわりに水分散系結着剤Bを用いたこと以外は、実施例3と同様に多孔膜用スラリー6、多孔膜付電極4を作製した。作製した多孔膜用スラリー6の保存安定性、作製した多孔膜付電極4の柔軟性および粉落ち性を評価した。結果を表1及び表2に示す。また、多孔膜付電極1のかわりに多孔膜付電極4を用いたこと以外は、実施例3と同様にして電池を作製し、そのサイクル特性を測定した。結果を表2に示す。
なお、得られた多孔膜用スラリー6の、6rpmでの粘度η6は50mPa・s、60rpmでのη60は36mPa・s、TI値は1.4であった。
L/bで1.5、b/tが50、Lが5μm、体積平均粒径が0.6μmであるアルミナ粒子のかわりに、L/bで1.5、b/tが10、Lが3μm、体積平均粒径が0.8μmであるアルミナ粒子を用いたこと以外は、実施例6と同様に多孔膜用スラリー7を作製した。得られた多孔膜スラリー7の6rpmでの粘度η6は55mPa・s、60rpmでのη60は43mPa・s、TI値は1.3であった。作製した多孔膜用スラリー7の保存安定性を評価した。結果を表1に示す。
多孔膜用スラリー6のかわりに多孔膜用スラリー7を用い、グラビアコーターの速度を15m/minとしたこと以外は、実施例3と同様に多孔膜付電極5を作製した。作製した多孔膜付電極5の柔軟性および粉落ち性を評価した。結果を表2に示す。また、多孔膜付電極1のかわりに多孔膜付電極5を用いたこと以外は、実施例3と同様にして電池を作製し、そのサイクル特性を測定した。結果を表2に示す。
撹拌機付きのオートクレーブに、イオン交換水300部、エチルアクリレート80部、アクリロニトリル15部、アリルグリシジルエーテル5部および分子量調整剤としてt−ドデシルメルカプタン0.4部、重合開始剤として過硫酸カリウム0.3部を入れ、十分に撹拌した後、70℃に加温して重合し、重合体粒子水分散液を得た。固形分濃度から求めた重合転化率はほぼ99%であった。この重合体粒子水分散液100部にNMP320部を加え、減圧下に水を蒸発させて、共重合体(以下、「溶剤系結着剤C」という。)NMP溶液を得た。溶剤系結着剤Cの溶液の固形分濃度は10質量%で、粘度は9mPa・sであった。また、この溶剤系結着剤Cのガラス転移温度は5℃であった。溶剤系結着剤C中の、(メタ)アクリロニトリル単量体単位と(メタ)アクリル酸エステル単量体単位との比率(=(メタ)アクリロニトリル単量体単位/(メタ)アクリル酸エステル単量体単位)は15/80、(メタ)アクリロニトリル単量体単位及び(メタ)アクリル酸エステル単量体単位の合計含有割合は95%、熱架橋性の架橋性基(エポキシ基)の含有割合は熱架橋性の架橋性基を含有する単量体(アリルグリシジルエーテル)の割合で5%であった。
溶剤系結着剤Aのかわりに、溶剤系結着剤Cを用いたこと以外は、実施例1と同様にして多孔膜用スラリー8を得た。得られた多孔膜用スラリー7の6rpmでの粘度η6は13mPa・s、60rpmでのη60は6mPa・s、TI値は2.2であった。作製した多孔膜用スラリー8の保存安定性を評価した。結果を表1に示す。
多孔膜用スラリー1のかわりに、多孔膜用スラリー8を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、多孔膜付セパレーター3を作製した。作製した多孔膜付セパレーター3の柔軟性および粉落ち性を評価した。結果を表2に示す。また、多孔膜付セパレーター1のかわりに、多孔膜付セパレーター3を用いたこと以外は、実施例1と同様にして電池を作製し、そのサイクル特性を測定した。結果を表2に示す。
多孔膜用スラリーの作製時に使用するカルボキシメチルセルロース(CMC)として、1質量%水溶液の粘度が70mPa・sであるもののかわりに13000mPa・sであるものを使用したこと以外は、実施例3と同様に多孔膜用スラリー9を作製した。得られた多孔膜用スラリー9の6rpmでの粘度η6は1075mPa・s、60rpmでのη60は330mPa・s、TI値は3.3であった。作製した多孔膜用スラリー8の凝集性を評価した。結果を表1に示す。
多孔膜用スラリーとして、多孔膜用スラリー9を用い、グラビアコーターの速度を6m/minとしたこと以外は、実施例3と同様に多孔膜付電極6を作製した。作製した多孔膜付電極6の柔軟性および粉落ち性を評価した。その結果を表2に示す。得られた多孔膜の膜厚は7μmであった。また、多孔膜付電極1のかわりに多孔膜付電極6を用いたこと以外は、実施例3と同様に電池を作製し、得られた電池についてサイクル特性を測定した。結果を表2に示す。
L/bで1.5、b/tが50、Lが5μm、体積平均粒径が0.6μmであるアルミナ粒子のかわりに、L/bで1で、b/tが1で、Lが1μm、体積平均粒径が0.3μmであるアルミナ粒子を用いたこと以外は、実施例1と同様に多孔膜用スラリー10を作製した。得られた多孔膜用スラリー10の6rpmでの粘度η6は41mPa・s、60rpmでのη60は35mPa・s、TI値は1.2であった。作製した多孔膜用スラリー10の保存安定性を評価した。結果を表1に示す。
多孔膜用スラリー3のかわりに多孔膜用スラリー10を用い、グラビアコーターの速度を13m/minとしたこと以外は、実施例3と同様に多孔膜付電極を作製した。作製した多孔膜付電極7の柔軟性および粉落ち性を評価した。その結果を表2に示す。得られた多孔膜の膜厚は5μmであった。また、多孔膜付電極1のかわりに多孔膜付電極7を用いたこと以外は、実施例3と同様にして電池を作製し、そのサイクル特性を測定した。結果を表2に示す。
撹拌機付きのオートクレーブに、イオン交換水300部、n−ブチルアクリレート81.3部、エチルメタクリレート16.3部、メタクリル酸2.4部、重合開始剤として過硫酸カリウム0.3部を入れ、十分に撹拌した後、70℃に加温して重合し、固形分濃度40%の重合体粒子分散液(以下、「水分散系結着剤B」という。)を得た。固形分濃度から求めた重合転化率はほぼ99%であった。また、この水分散系結着剤Cのガラス転移温度は-27.5℃であった。水分散系結着剤C中の、(メタ)アクリロニトリル単量体単位と(メタ)アクリル酸エステル単量体単位との比率(=(メタ)アクリロニトリル単量体単位/(メタ)アクリル酸エステル単量体単位)は0/100、(メタ)アクリル酸エステル単量体単位の合計含有割合は97.6%、親水性基(カルボン酸)の含有割合は親水性基を含有する単量体(メタクリル酸)の割合で2.4%であった。
水分散系結着剤Aのかわりに水分散系結着剤Cを用いたこと以外は、実施例3と同様に多孔膜用スラリー11、多孔膜付電極8を作製した。作製した多孔膜用スラリー11の保存安定性、作製した多孔膜付電極4の柔軟性および粉落ち性を評価した。結果を表1及び表2に示す。また、多孔膜付電極1のかわりに多孔膜付電極8を用いたこと以外は、実施例3と同様にして電池を作製し、得られた電池についてサイクル特性を測定した結果を表2に示す。
なお、得られた多孔膜用スラリー11の、6rpmでの粘度η6は50mPa・s、60rpmでのη60は34mPa・s、TI値は1.5であった。
一方、多孔膜用スラリーの粘度が本件の範囲外のもの(比較例1や比較例2)や、非導電性粒子として3軸径の幅bと厚さtとの比(b/t)が範囲外のものを用いたもの(比較例3)、結着剤として(メタ)アクリロニトリル単量体単位を含まない結着剤を用いたもの(比較例4)は、保存安定性、柔軟性、粉落ち性、サイクル特性が著しく劣る。また、比較例2は薄膜化が難しく、塗工速度も劣る。
Claims (7)
- 非導電性粒子、結着剤及び分散媒を含んでなり、
前記非導電性粒子の3軸径を、長径L、厚さt、幅bとしたとき、長径Lが0.1〜20μm、幅bと厚さtとの比(b/t)が1.5〜100であり、
前記結着剤が、(メタ)アクリロニトリル単量体単位及び(メタ)アクリル酸エステル単量体単位を含む共重合体であり、
かつ粘度が10〜300mPa・sである多孔膜用スラリー。 - 前記多孔膜スラリーのTI値が1.1〜3.0である請求項1に記載の多孔膜用スラリー。
- 前記共重合体中の(メタ)アクリロニトリル単量体単位と(メタ)アクリル酸エステル単量体単位との比率(=(メタ)アクリロニトリル単量体単位/(メタ)アクリル酸エステル単量体単位)が、質量比で1/99〜20/80の範囲にある請求項1又は2に記載の多孔膜用スラリー。
- 電極合剤層用結着剤及び電極活物質を含んでなる電極合剤層が、集電体に付着してなり、かつ電極合剤層上に、請求項1〜3のいずれかに記載の多孔膜用スラリーを塗布・乾燥することにより形成してなる多孔膜を有する二次電池用電極。
- 有機セパレーター上に、請求項1〜3のいずれかに記載の多孔膜用スラリーを塗布・乾燥することにより形成してなる多孔膜を有する二次電池用セパレーター。
- 正極、負極、セパレーター及び電解液を備えてなり、前記正極、負極の少なくとも一方が、請求項4に記載の二次電池用電極である、二次電池。
- 正極、負極、セパレーター及び電解液を備えてなり、前記セパレーターが、請求項5に記載の二次電池用セパレーターである、二次電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010005244A JP5564954B2 (ja) | 2010-01-13 | 2010-01-13 | 多孔膜用スラリー及び二次電池 |
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