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JP2011143953A - 樹脂製容器 - Google Patents

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JP2011143953A
JP2011143953A JP2010007902A JP2010007902A JP2011143953A JP 2011143953 A JP2011143953 A JP 2011143953A JP 2010007902 A JP2010007902 A JP 2010007902A JP 2010007902 A JP2010007902 A JP 2010007902A JP 2011143953 A JP2011143953 A JP 2011143953A
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Nobuo Kawamura
伸生 川村
Kazuya Nakano
和哉 中野
Atsushi Kojima
敦 小島
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Nihon Yamamura Glass Co Ltd
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Abstract

【課題】落下時における接地部の割れ(ひび割れ)を防ぐことができる樹脂製容器を提供する。
【解決手段】容器軸方向上端に位置する口部と、この口部から拡径された筒状の胴部と、この胴部の容器軸方向下端を閉塞する底部とを備え、底部に容器内方へ隆起する隆起部7が形成されて、この隆起部の外周側に起立状態で載置面に接触する環状の接地部8が形成された樹脂製容器であり、接地部を容器外方へ向かう片断面R形状に形成し、接地部における内側を構成する内接地部分13、及び外側を構成する外接地部分12の双方のR寸法R3を7mm〜13mmとした。
【選択図】図4

Description

本発明は、炭酸飲料を内容物とするペットボトル等の樹脂製容器に関し、特に、割れの発生を抑えることができる樹脂製容器に関する。
近年、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の合成樹脂で成形された樹脂製容器が、炭酸飲料等を充填するための飲料用容器として広く用いられるようになっている。PETで形成された同樹脂製容器は、優れたガスバリア性、高い透明性及び強靱性を有し、さらに内容物の匂いを転移させない性質も有するなどの数々の利点を持っている。このような樹脂製容器は、容器軸方向上端に位置する口部と、この口部から拡径された筒状の胴部と、この胴部の容器軸方向下端を閉塞する底部とを備えているのが一般となっている。
樹脂製容器の底部形状に関して、容器内方へ隆起する隆起部が形成され、この隆起部の外周側に起立状態で載置面に接触する環状の接地部が形成されたシャンパン底状のものがあり、この底形状により、炭酸ガスによる容器の内圧に耐え得る耐圧性、及び自立性を向上させている。かかる底部形状を有する樹脂製容器として、例えば、特許文献1では、底部の接地部以外の部分を超薄肉に形成し、底部壁に補強リブを形成することで超薄肉の容器としつつ、補強リブで落下時の衝撃力を吸収して破裂を防いでいる。また、特許文献2では、底部の接地部の平均結晶化度の範囲を限定することで、高温の内容物を充填する際における底部の変形を防止している。
特開平10−139029号公報 特開2005−104500号公報
一方、樹脂製容器は底部から落下することで、接地部が最初に落下面に当たり、落下時の衝撃力が当該接地部に集中する場合がある。この場合、樹脂製容器は接地部の割れにより破壊されるか、破壊に至らないまでも、当該接地部にひび割れが生じることがある。また、内容物が充填され出荷された後の樹脂製容器は、搬送され、場合によっては保管庫で保管され、店頭で陳列販売或いは自動販売機で販売される。そのような状態において、接地部には、様々な温度環境の下、複数回に渡る力が加わり、落下時、当該接地部の上記のような割れやひび割れ(以下、単に割れという)が生じ易くなる。特許文献1のように底部壁に補強リブを形成することや、特許文献2のように底部の接地部の平均結晶化度の範囲を限定することだけでは、このような接地部の割れを十分に防ぐことはできない。
そこで本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、落下時における接地部の割れを防ぐことができる樹脂製容器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、次の技術的手段を講じた。
即ち、本発明の樹脂製容器は、樹脂によって一体的に形成され、密封された状態で内圧を上昇させる内容物が充填される樹脂製容器であって、容器軸方向上端に位置する口部と、この口部から拡径された筒状の胴部と、この胴部の容器軸方向下端を閉塞する底部とを備え、前記底部に容器内方へ隆起する隆起部が設けられて、この隆起部の外周側に起立状態で載置面に接触する環状の接地部が形成された樹脂製容器において、前記接地部が、容器外方へ向かう片断面R形状に形成されており、当該接地部における内側を構成する内接地部分、及び外側を構成する外接地部分のうち、いずれか一方又は双方のR寸法が7mm〜13mmとされているものである。
上記本発明の樹脂製容器とすれば、接地部が、容器外方へ向かう片断面R形状に形成されており、当該接地部における内側を構成する内接地部分、及び外側を構成する外接地部分のうち、いずれか一方又は双方のR寸法が7mm〜13mmとされているので、落下時の衝撃力が接地部に集中した場合でも、その衝撃力が当該接地部のR形状、及びR寸法によって分散される。これにより、落下時における接地部の割れを防ぐことができる。
前記接地部が、1.2mm以上の肉厚で形成されていることが好ましい。この場合、接地部の強度が向上し、また、接地部の厚肉の樹脂によって衝撃力を緩和することができる。
前記接地部には、各種の環形状を採用することができ、例えば、容器軸芯を中心とする円環状に形成されているものが挙げられる。接地部を円環状とすれば、落下時に衝撃を受ける領域が広がり、衝撃力を緩和させることができる。
上記のように、接地部を円環状とした場合、前記内接地部分のR寸法が当該接地部の直径寸法の12%〜45%の範囲内とされていることが好ましい。内接地部分のR寸法を接地部の直径寸法の当該範囲内とする底形状を採用することで、接地部における落下時の衝撃力に対する強度を向上させることができる。
前記胴部を断面円形状に形成した場合には、前記接地部の直径寸法が当該胴部の最外径寸法の40%〜85%の範囲内とされていることが好ましい。接地部の直径寸法を胴部の最外径寸法の当該範囲内とする樹脂製容器の形状を採用することで、転倒し難く、かつ意匠性に優れた樹脂製容器とすることができる。
上記の通り、本発明によれば、接地部が、容器外方へ向かう片断面R形状に形成され、当該接地部における内側を構成する内接地部分、及び外側を構成する外接地部分のうち、いずれか一方又は双方のR寸法が7mm〜13mmとされているので、落下時の衝撃力が接地部に集中した場合でも、その衝撃力が当該接地部のR形状、及びR寸法によって分散される。これにより、落下時における接地部の割れを防ぐことができる。
本発明の一実施形態に係る樹脂製容器の側面図である。 樹脂製容器の底部とその近傍を下方から見た斜視図である。 樹脂製容器の底部とその近傍の断面図である。 底部の形状を説明するための説明図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る樹脂製容器1の側面図である。図1に示す樹脂製容器1は、容器軸方向(図1紙面上下方向)上端に位置する口部2と、この口部2に連続して形成された肩部3と、この肩部3に連続して形成された胴部4と、この胴部4の一方側に形成された底部5とを備え、当該口部2から底部5に渡って筒状に形成されている。この樹脂製容器1は、熱可塑性樹脂であるポリエチレンテレフタレートにより一体的に成形された樹脂製容器であって、内容物としての炭酸飲料を充填した後に、図示しない蓋体で密封できるようになっている。なお、以下の説明において、容器軸方向下方を単に下方、容器軸方向上方を単に上方という。
口部2は全体に断面円形に形成されており、当該口部2には、図示しない蓋体を取り付けるためのねじ山6と、このねじ山6の下側のネックリング7が設けられている。この口部2に蓋体をねじ込むことによって、充填された内容物が密封される。肩部3は、口部2から次第に拡径するように形成されており、当該肩部3の下端3aには胴部4が連続して形成されている。胴部4は、その上端4aから下端4bに至るまで同径の断面円形状に形成されている。
図2は、樹脂製容器1の底部5とその近傍を下方から見た斜視図であり、図3は、樹脂製容器1の底部5とその近傍の断面図であり、図4は、底部5の形状を説明するための説明図である。底部5は、胴部4の下端4bを閉塞すると共に、下方へ向かうに従って縮径する断面円形の碗状に形成されている。また、この底部5は、底部中央部分に形成された容器内方へ隆起する隆起部7と、この隆起部7の外周側に形成され起立状態で載置面Gに接触する接地部8と、この接地部8の外周側に形成された外周部9とで構成されており、シャンパン底状とされている。
図3にも示すように、外周部9の上端9aは、胴部4の下端4bに連続しており、当該外周部9は、下方へ向かうに従って縮径する断面円形状に形成されている。図4にも示すように、外周部9の片断面は容器外方へ向かうR状とされており、樹脂製容器1の下部分が下方へ向かうに従ってなだらかに窄むようになっている。
接地部8は、全体として容器軸芯10を中心とする円環状に形成されており(図2参照)、かつ当該接地部8の片断面は容器外方へ向かって湾曲している。この接地部8は、コーナー部11を介して外周部9に連続する外周側の外接地部分12と、この外接地部分12に連続する内周側の内接地部分13とからなる(図4参照)。これら外接地部分12と内接地部分13は、互いに同じR寸法で片断面R状に形成されている。
このように形成された接地部8は、樹脂製容器1を自立させた際に、載置面Gに接触する部位であり、その片断面が容器外方へ向かって湾曲していることから、載置面Gと円環状に線接触するようになっている。外接地部分12と内接地部分13の境目は、接地部8の下端であり、実際に当該接地部8が載置面Gに接触する接触部分Sである。なお、接地部8とは、載置面Gに接触する接触部分Sとその近傍のことであり、本実施形態の樹脂製容器1では、接触部分Sの径方向外側へ4.5mm(外接地部分)、径方向内方へ8.5mm(内接地部分)の領域をいう。
接地部8に連続する隆起部7は、当該接地部8から容器軸芯10へ向かうに従って、上方へ隆起しており、当該隆起部7の片断面はR状とされている。
上記各部位の寸法は次のとおりである(図1参照)。口部2の外径寸法D1は26mm、胴部4の外径寸法D2は83mm、接触部分Sの直径寸法D3は40mm、胴部4の高さ寸法H1は70mm、底部5の高さ寸法H2は33mm、接触部分Sから隆起部7の頂部7aまでの高さ寸法(接地部8の内接地部分13と、隆起部7とを合わせた高さ寸法)H3は11mmである。なお、本発明でいう接地部8の直径寸法とは、接触部分Sの直径寸法D3をいうものとする。以下の説明において、接触部分Sの直径寸法D3を接地部8の直径寸法D3という。
底部5の各部位のR寸法は次のとおりである(図4参照)。外周部9のR寸法R1は65mm、コーナー部11のR寸法R2は5mm、接地部8の外接地部分12と内接地部分13のR寸法R3は10mm、隆起部7のR寸法R4は14mmである。
底部5の一部を構成する接地部8は、1.5mmの肉厚T1(成形品の厚み)で形成されている。本実施形態では、接地部8を含む底部5の肉厚T1が1.5mmとなっており、その他の胴部4等の肉厚T2は、接地部8よりも小さい1.0mm以下とされている(図3参照)。接地部8の肉厚T1は、樹脂製容器1の仕様によって変更されるものであり、当該肉厚T1は、1.2mm以上であることが好ましく、本実施形態のように1.5mm以上であることがさらに好ましい。
上記のように接地部8の直径寸法D3は40mm、接地部8の内接地部分13のR寸法R3は10mmとされ、当該内接地部分13のR寸法R3が、当該接地部8の直径寸法D3の25%とされている。内接地部分13のR寸法R3、接地部8の直径寸法D3は、樹脂製容器1の仕様によって変更されるものであるが、当該内接地部分13のR寸法R3は、当該接地部8の直径寸法D3の12%〜45%の範囲内とされていることが好ましい。
さらに、上記のように接地部8の直径寸法D3は40mm、胴部4の外径寸法D2は83mmとされ、接地部8の直径寸法D3が、胴部4の外径寸法D2の48%とされている。接地部8の直径寸法D3、胴部4の外径寸法D2は、樹脂製容器1の仕様によって変更されるものであるが、当該接地部8の直径寸法D3は、胴部4の外径寸法D2の40%〜85%の範囲内であることが好ましい。ここで胴部4の外径寸法D2とは、胴部4が断面円形の筒状で、長手方向において外径が変化する場合には、最も大きい部分の外径寸法(最外径寸法)をいうものとする。
上記の樹脂製容器1は、プリフォーム成形工程とブロー成形工程とからなる二軸延伸ブロー成形法で成形される。プリフォーム成形工程では、プリフォーム成形用金型で、予備成形体であるプリフォームを成形し、ブロー成形工程では、得られたプリフォームをブロー成形用金型内で延伸ブロー成形する。より詳細には、原料である溶融状態のPETを、射出成形機で中空部を形成するインコアが設けられたプリフォーム成形用金型内に射出し、口部、中空の筒状部、及び半球状の底部で構成されたプリフォームを成形する。
続いて、得られたプリフォームの口部を挟持した状態で、当該プリフォームにブロー成形用金型を装着し、中空部に挿入されたストレッチロッドで容器軸方向に延伸し、その一方で、導入される気体により容器径方向に延伸する。この二軸延伸により、ブロー成形用金型のキャビティの形状に沿って樹脂製容器1が成形される。ここで、外接地部分12、内接地部分13、外周部9、隆起部8等を上記のR寸法で片断面R形状に形成するには、ブロー成形用金型の当該各部位に対応する成形面の形状、寸法を、それらに合わせたものとしておけばよい。
以上のように構成された本実施形態の樹脂製容器1は、密封された状態で内圧を上昇させる内容物を充填する樹脂製容器として用いられ、容器形状を維持するのに十分な耐圧性、自立性を有している。具体的には、樹脂製容器1は、高ガスボリュームの各種の炭酸飲料を充填する場合に好適に用いられる。なお、ガスボリュームとは、標準状態において、飲料に溶けているガスの体積を飲料の体積で割った数値のことであり、飲料中の炭酸ガスの含有量を表す単位とされている。
上記本実施形態の樹脂製容器1とすれば、接地部8が、容器外方へ向かう片断面R形状に形成されており、当該接地部8における外側を構成する外接地部分12、及び内側を構成する内接地部分13のR寸法が10mmとされているので、落下時の衝撃力が接地部8に集中した場合でも、その衝撃力が当該接地部8のR形状、及びR寸法によって分散される。これにより、落下時における接地部8の割れを防ぐことができる。また、内容物が充填され出荷された後の樹脂製容器1が、搬送され、場合によっては保管庫で保管され、店頭で陳列販売或いは自動販売機で販売され、接地部8に、様々な温度環境の下、複数回に渡る力が加わった場合でも、接地部8の上記形状、及び寸法による割れ防止効果により、落下時における当該接地部の割れを防ぐことができる。
本実施形態では、接地部8における外側を構成する外接地部分12、及び内側を構成する内接地部分13の双方のR寸法をいずれも10mmとすることで、接地部8が1つのR寸法で形成されているものとしたが、外接地部分12及び内接地部分13をいずれも片断面R状とし、そのうちいずれかのR寸法を10mmとしてもよい。具体的には、外接地部分12及び内接地部分13をいずれも片断面R状とし、外接地部分12のみのR寸法を10mmとするか、外接地部分12及び内接地部分13をいずれもR形状で形成し、内接地部分13のみのR寸法を10mmとする。
外接地部分12及び内接地部分13の上記R寸法は、7mm〜13mmであることが好ましく、本実施形態のように、9mm〜11mmであることがさらに好ましい。外接地部分12及び内接地部分13の双方のR寸法が7mm未満であると、落下時の衝撃力を十分に分散させることができず、接地部8に割れが生じるおそれがある、外接地部分12及び内接地部分13の双方のR寸法が13mmを超えると、接地部8における落下時の衝撃力に対する強度が不足し、当該接地部8に割れ又は変形が生じるおそれがある。
樹脂製容器1を構成する底部5のうち、上記接地部8が、1.2mm以上の肉厚T1で形成されているため、接地部8の強度が向上し、また、接地部8の厚肉の樹脂によって衝撃力を緩和することができる。接地部8の肉厚が1.2mm未満では、強度が十分でなく、また、衝撃力を緩和し難くなる。ここで、接地部8以外の外周部9(底部5)、隆起部7(底部5)、胴部4等は、当該接地部8よりも小さい肉厚、当該接地部8と同じ肉厚とされるか、或いは当該接地部8よりも大きい肉厚とされていればよい。本実施形態では、接地部8と、隆起部7、外周部9とを同じ肉厚T1とし、胴部4をこれよりも小さい肉厚T2としたが、例えば、隆起部7を、接地部8と同じ肉厚又は接地部8よりも大きい肉厚とし、それと共に、外周部9を、接地部8と同じ肉厚又は接地部8よりも小さい肉厚とすることが挙げられる。
外周部9、隆起部7を接地部8よりも小さい肉厚で形成する場合、接地部8を1.2mm以上の肉厚とし、接地部8から外れるところから徐々に肉厚を小さくしていくか、接地部8の接触部分Sを最大厚みとして、そこから離れるに従って、当該接地部8で1.2mm以上の肉厚を維持しながら、外周部9、隆起部7にかけて徐々に肉厚を小さくしておけばよい。
また、接地部8が円環状となっているので、落下時に衝撃を受ける領域が広がり、衝撃力を緩和させることができる。接地部8における内周側を構成する内接地部分13のR寸法R3が、接地部8の直径寸法D3の12%〜45%の範囲内とされる底形状を採用しているので、接地部8における落下時の衝撃力に対する強度を向上させることができる。内接地部分13のR寸法R3が、接地部8の直径寸法D3の45%を超える底形状とすれば、接地部8における落下時の衝撃力に対する強度を向上させることはできず、さらに、内容物の内圧により隆起部7が変形し易くなり、樹脂製容器1の形状を維持し難くなる。内接地部分13のR寸法R4が、接地部8の直径寸法D3の12%未満の底形状とすれば、接地部8における落下時の衝撃力を十分に分散させることができず、当該接地部8に割れが生じるおそれがある。
接地部8における内周側を構成する内接地部分13のR寸法R3が、接地部8の直径寸法D3の12%〜45%の範囲内とされる樹脂製容器の変形例として次の寸法を有するものが好適である。カッコ内は、内接地部分13のR寸法R3を接地部8の直径寸法D3で除した数値。
D3を35mmとした場合、R3は5.0mm(14%)、10mm(29%)、15mm(43%)。
D3を40mmとした場合、R3は5.0mm(13%)、10mm(25%)、15mm(38%)。
D3を44mmとした場合、R3は10mm(23%)、15mm(34%)。
接地部8の直径寸法D3が、胴部4の外径寸法D2の40%〜85%の範囲内とする樹脂製容器1の形状を採用しているので、転倒し難く、かつ意匠性に優れた樹脂製容器1とすることができる。接地部8の直径寸法D3が胴部4の外径寸法D2の40%未満であれば、樹脂製容器1が転倒し易くなり、当該直径寸法D3が当該外径寸法D2の85%を超えれば、良好な意匠性を得ることができない。
接地部8の直径寸法D3が胴部4の外径寸法D2の40%〜85%の範囲内とされる樹脂製容器の変形例として次の寸法を有するものが好適である。カッコ内は、接地部8の直径寸法D3を、胴部4の外径寸法D2で除した数値。
D2を84mmとした場合、D3は35mm(42%)、40mm(48%)、44mm(53%)。
D2を55mmとした場合、D3は35mm(63%)、40mm(73%)、44mm(80%)。
以下、実施例、比較例を挙げて発明を具体的に説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
製作した樹脂製容器に4.0ガスボリュームの炭酸水を充填して密封し、これを30℃に調整された恒温槽に入れて、2週間経過した後、恒温槽から取り出す。放冷後の樹脂製容器の落下試験を実施した。
(落下試験)接地部が落下面に当たるように、2mの高さから樹脂製容器を落下させ、接地部の状態を観察した。各実施例、各比較例の樹脂製容器についてそれぞれ40本行った。
[実施例]
(実施例1)接地部を容器外方へ向かう片断面R形状、外接地部分のR寸法を6mm、内接地部分のR寸法を10mm、接地部の直径寸法を40mmとし、それ以外の寸法は上記実施形態のものと同じ樹脂製容器を製作した。
(実施例2)接地部を容器外方へ向かう片断面R形状、外接地部分及び内接地部分のR寸法を10mmとし、接地部の直径寸法を40mmとし、それ以外の寸法は上記実施形態のものと同じ樹脂製容器を製作した。
[比較例]
(比較例1)接地部を容器外方へ向かう片断面R形状、外接地部分のR寸法を6mm、内接地部分のR寸法を5mm、接地部の直径寸法を40mmとし、それ以外の寸法は上記実施形態のものと同じ樹脂製容器を製作した。
(比較例2)接地部を容器外方へ向かう片断面R形状、外接地部分及び内接地部分のR寸法を15mm、接地部8の直径を35mmとし、それ以外の寸法は上記実施形態のものと同じ樹脂製容器を製作した。
各実施例の樹脂製容器と各比較例の樹脂製容器の落下試験の結果は次のとおりである。結果を、[割れの本数/40本]で示す。
実施例1:1本/40本、実施例2:0本/40本
比較例1:9本/40本、比較例2:8本/40本
接地部を構成する内接地部分及び外接地部分のうち、いずれか一方又は双方のR寸法が7mm〜13mmの範囲とされた各実施例の樹脂製容器は、内接地部分及び外接地部分の双方のR寸法が7mm〜13mmの範囲外とされた各比較例の樹脂製容器よりも落下時の割れが少ないことが認められる。
上記で開示した実施形態、実施例の樹脂製容器は、本発明に係る樹脂製容器の一例を示したものであり、各部の形状、寸法、R寸法は適宜変更されるものである。樹脂製容器を構成する樹脂は、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリ乳酸、アクリロニトリル樹脂,ポリプロピレン,プロピレン−エチレン共重合体,ポリエチレン等に挙げられる熱可塑性樹脂、これらの樹脂同士、或いはこれらの樹脂と他の樹脂とのブレンド物を原料として用いることができる。その中でも、特に、本実施形態のようにポリエチレンテレフタレートが好適に使用される。
上記の樹脂には、樹脂製容器としての品質を損なわない範囲で、着色剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、離型剤、滑剤、核剤、帯電防止剤等の種々の樹脂添加剤を配合することができる。さらに、本実施形態のように単層の樹脂で樹脂製容器を構成する場合の他、2層以上の樹脂により樹脂製容器を構成することもできる。例えば、外層、内層の2層とすることや、外層、単数又は複数の中間層、及び内層とする2層を超える複数層とするものが挙げられる。
この場合の中間層には、樹脂製容器の機能性を向上させるものを採用することができる。この中間層を、例えば、ガスバリア層とすることで、容器内への外部からの酸素の透過を抑制して内容物の変質を防ぐものとすればよい。また、単層、複数層の外面、或いは内面に、コーティングを施してもよい。本発明の範囲は、上記した実施形態、実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内の全ての変更が含まれる。
1 樹脂製容器
4 胴部
5 底部
7 隆起部
8 接地部
9 外周部
10 容器軸芯
12 外接地部分
13 内接地部分
S 接触部分
G 載置面

Claims (5)

  1. 樹脂によって一体的に形成され、密封された状態で内圧を上昇させる内容物が充填される樹脂製容器であって、
    容器軸方向上端に位置する口部と、この口部から拡径された筒状の胴部と、この胴部の容器軸方向下端を閉塞する底部とを備え、前記底部に容器内方へ隆起する隆起部が設けられて、この隆起部の外周側に起立状態で載置面に接触する環状の接地部が形成された樹脂製容器において、
    前記接地部が、容器外方へ向かう片断面R形状に形成されており、当該接地部における内側を構成する内接地部分、及び外側を構成する外接地部分のうち、いずれか一方又は双方のR寸法が7mm〜13mmとされていることを特徴とする樹脂製容器。
  2. 前記接地部が、1.2mm以上の肉厚で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の樹脂製容器。
  3. 前記接地部は、容器軸芯を中心とする円環状に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の樹脂製容器。
  4. 前記内接地部分のR寸法が、前記接地部の直径寸法の12%〜45%の範囲内とされていることを特徴とする請求項3に記載の樹脂製容器。
  5. 前記胴部は断面円形状に形成されており、前記接地部の直径寸法が当該胴部の最外径寸法の40%〜85%の範囲内とされていることを特徴とする請求項3又は4に記載の樹脂製容器。
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JPS55163137A (en) * 1979-05-31 1980-12-18 Yoshizaki Kozo Plasticcmade pressure container and making method thereof
JP2005104500A (ja) * 2003-09-29 2005-04-21 Yoshino Kogyosho Co Ltd 合成樹脂製ボトル

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