JP2011136256A - 粉体混練方法および装置、並びに粉体塊成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】乾燥した粉体とバインダーとを混練する横長型の混練装置を使用した粉体混練方法であって、前記混練装置への前記バインダーの添加位置を長手方向に可変とし、前記粉体の供給量が増減した際に、前記混練装置内の前記粉体の滞留量が一定になるように制御し、且つ、前記粉体に対する前記バインダーの添加割合が、前記粉体の供給量増減の前後で一定となるようにバインダーの添加量を調整すると共に、前記バインダーの添加位置を、前記粉体の供給量が増加すれば前記混練装置の上流側に、前記粉体の供給量が減少すれば前記混練装置の下流側に、前記粉体の供給量の増減割合に比例して変更する。
【選択図】図1
Description
粘結性の低い非微粘結炭の配合割合を増加しても、コークス品質を高炉操業に必要なレベルまで向上させることができれば、コークスの原料コストを低減でき、安価なコークスを製造できる。世界的に良質な粘結炭は不足傾向にあることからも、非微粘結炭の配合割合を高めることは非常に重要である。これらの効果を狙って、コークス原料となる石炭を事前処理にて乾燥させることでコークス炉装入時の嵩密度を増加させて、コークス品質及び生産量を増加することが可能な調湿炭装入法が多くのコークス炉で実施されている。
しかし、石炭の乾燥度を高めていくと、石炭をコークス炉に搬送する際や装入する際に、発塵やキャリーオーバーが激しくなるという問題が発生する。これは乾燥により擬似粒子が崩壊し、発塵し易い微粉が増加するためである。このため、調湿炭装入法では、石炭水分を5質量%(水分質量/石炭質量-wet ×100)程度までしか乾燥できない。
そこで、石炭乾燥時に問題となる発塵性微粉を事前に分離して、横長型の混練装置内で当該発塵性微粉にバインダーを添加して混練して擬似粒子化させたり、更に混練した物(以下、混練物と記す)をロール成型機でブリケットやポケット型等に成型、あるいは、ロール塊成機で横溝状や波板状等の板状に塊成化して、分級後に残った粗粒石炭と混合してコークス炉に装入することで、発塵やキャリーオーバーを抑制できる石炭事前処理方法が提案されている。ここで、発塵性微粉を分離する手段としては振動篩等があるが、流動床乾燥分級機が一般的である。当該分級機とは、流動床に連続的にコークス用石炭を供給し、下方から100〜300℃程度の熱風を供給して石炭を乾燥しながら、発塵性微粉を分級して分離するものであり、分級する微粉の粒径は流動床上部の分級部のガス流速で調整することが可能である。
例えば、微粉の処理量が増加した場合、混練物の微粉へのバインダーの分散が不充分となり、部分的にバインダー過多となった混練物が搬送ラインに付着して操業の障害となり、バインダー不足となった混練物は擬似粒子化が不充分で発塵していた。その混練物を塊成しても、バインダー過多となった混練物では塊成時に混練物がホッパやロールに付着して操業の障害となり、バインダー不足となった混練物では塊成物の強度や歩留が低下し、コークス炉への搬送過程で塊成物が崩壊し、発塵やキャリーオーバーが激しくなるという課題があった。
また、微粉炭を混錬してコークス炉装入用の疑似造粒物を製造する方法として、特許文献2には、パドルが内蔵された横型の混練装置を用いて、粉体の温度(70、150℃)と処理量(20、40t/Hr)に応じて混練装置のバインダー添加位置を3段階(領域I、II、III )で断続的に調整する擬似造粒物の安定化製造方法が開示されている。具体的には、微粉炭の投入量が20t/hで一定の場合、温度が70→150℃に高くなるとバインダーの投入位置を領域Iから下流側の領域III に移動し、温度が150℃一定の場合、微粉炭の投入量が20→40t/hに増加するとバインダーの投入位置を領域III から上流側の領域IIに移動する手法である。
なお、粉体の供給量が増減した場合の塊成方法については、供給量に応じて、ロール押圧力を調整する手法が考えられるが、塊成機の運転が難しい上に設備費が増加してしまう。従って、供給量が増減しても、ロール押圧力は一定とし、供給量の増減割合に比例してロール回転数を調整し、ロール間ギャップが一定になるようにスクリューフィーダーの回転数を制御する手法が有効であることを本発明者等は見出し、提案している(特許文献3参照)。
特許文献2には、微粉炭の移動速度の調整手段は具体的には記載されていないが、パドルを内蔵する混練装置において移動速度を変更するには、パドルの回転数を変更する事が一般的であると考えられる。
しかしながら、発明者等が検討した結果、パドルの回転数を変更するとパドルの遠心力と重力のバランスが崩れ、適正な混練状態を維持できなくなることが判った。パドルの回転数が高すぎると遠心力が過大となりパドルの混練作用を発揮できず、回転数が低すぎるとパドルが粉体を持ち上げる混練作用が発揮できないからと思われる。
また、上記(A)〜(C)を満たすことでタール滓や精製前の粗タールをバインダーとして使用しても、問題無く使用できることが判った。
(1)コークス事前処理用石炭を流動床乾燥分級機にて微粉と粗粒に分級した微粉炭を、撹拌羽根を内蔵する横長型の混練装置に供給すると共に、当該混練装置にバインダーを添加して、両者を混練する粉体混練方法であって、
前記混練装置に内蔵される撹拌羽根の回転数を一定に保つと共に、前記混練装置内の混練物の滞留量が一定になるように制御し、
且つ、前記バインダーの添加位置を前記混練装置の長手方向に可変とし、前記粉体の供給量が増減した際に、前記微粉炭に対する前記バインダーの添加割合が、前記粉体の供給量増減の前後で一定となるようにバインダーの添加量を調整すると共に、前記バインダーの添加位置を、前記粉体の供給量が増加すれば前記混練装置の上流側に、前記粉体の供給量が減少すれば前記混練装置の下流側に、前記粉体の供給量の増減割合に比例して変更することを特徴とする粉体混練方法。
(2)前記バインダーは、水分及び固形分を含むタール精製前の粗タールを含むことを特徴とする(1)記載の粉体混練方法。
(3)前記バインダーの添加位置を前記混練装置の長手方向に可変とする手段が、バインダー添加ノズルを前記混練装置の長手方向に移動させる機構を設けたことによるものであることを特徴とする(1)又は(2)記載の粉体混練方法。
(4)前記バインダーの添加位置を前記混練装置の長手方向に可変とする手段が、バインダー添加ノズルを前記混練装置の長手方向に4段以上位置を変えて設け、バインダーを添加する前記バインダー添加ノズルを切り替えることによるものであることを特徴とする(1)又は(2)記載の粉体混練方法。
(5)(1)〜(4)のいずれか1項に記載の粉体混練方法にて混練した粉体を、ロール塊成機に投入して板状に塊成することを特徴とする粉体塊成方法。
なお、本発明に用いる横長型の混練装置とは、重力とは垂直な方向に設置したシャフト(回転軸)に撹拌羽根を備え、当該シャフトを回転させて粉体とバインダーとを混練することを特徴とする横型ニーダやパドルミキサ等の横長型の混練装置であり、長手方向とは、シャフトの延在する方向をいう。また、上流側とは粉体を供給する側を、下流側とは混練物を排出する側をそれぞれいうものとする。
また、当該混練物をロール塊成機で板状に塊成することで、発塵性微粉の発生をより低減できるため、発塵やキャリーオーバーの更なる低減が可能となるのみならず、石炭密度を更に増加できるため、コークス品質や生産量を更に向上させることが可能となる。
図1は、本発明の第一の実施形態に係る流動床乾燥分級機処理後の微粉炭(以降、「粉体」とも言う)の混練および塊成化フローを示した図である。粉体を流動床乾燥分級機や振動篩等にて微粉と粗粒に分級した後、分級された微粉の粉体は、粉体ホッパ1に供給され、レベル検知器2で粉体ホッパ内の粉体量を管理しながら、粉体供給装置3で所定量の粉体が混練装置6の粉体供給部15を介して混練装置に供給される。
堰13の高さを調整する方法は堰の高さを上下に調整して混練機内の粉体の滞留量を調整する方法であるが、予め粉体処理量と堰の高さと滞留量の関係を調査しておき、粉体処理量の増減に合わせて堰の高さを調整しても良いし、滞留量を重量やレベル計で測定しながら堰の高さを自動で調整しても良い。また、堰の高さの変更法は電動モータでも人力でも構わない。
なお、占積率を一定に保つ際に、設備上多少の変動は生じるが、±5%の範囲内であれば許容できる。
粉体の供給量が増減しても粉体とバインダーの混練状態を適正範囲にするには、従来技術である混練装置6内の滞留量(占積率)を変えて調整する第1の方法、従来技術の撹拌羽根の回転速度を調整する第2の方法、参考技術である撹拌羽根枚数を調整する第3の方法、及び、本発明であるバインダー添加位置を調整する第4の方法の4つの混練方法がある。
参考技術である第3の混練方法の撹拌羽根枚数を調整する手法は、操業を停止し、混練装置6の撹拌羽根9を改造せねばならないため、連続操業をする際は適用できない。
その際、第1の混練方法の問題のようにならないように、混練装置6内の占積率を一定に保つ必要がある。混練装置6内の占積率が適正範囲から外れてしまう場合は、例えば、混練装置の排出部12の上流側(混練部10と排出部12の境界近傍)に堰13をその高さを変更可能に設け、堰13の高さを調整し、占積率が一定になるように調整すれば良い。
このようなことから、一定とする占積率は、装置の仕様等に応じて予め実験などにより定めれば良い。たとえば、本発明の実施例の装置では、80〜90%の占積率が適正な占積率であり、これを一定の占積率として調整した。
通常、平均的な供給量に対してバインダー添加ノズルの標準位置を設定しておき、平均的な供給量に対する各時点での供給量の増減に比例して、バインダー添加ノズルの標準位置からシフト量を求め、これに応じてバインダー添加ノズルの位置を選択ないしは移動させて制御することができる。
油圧シリンダー(図示せず)により所定の圧力で押圧され、前記所定の圧力が保たれるようにロール間ギャップが連続的に変動し、且つ、回転数を調整可能な一対の回転ロール20と、前記一対の回転ロールの上方に設置され、スクリューフィーダー18及びそのケーシング19からなる粉体供給装置とを備えたロール塊成機14を使用する。前記回転ロールの表面には、ロール軸に直角な方向の断面形状がV字状または波状で、ロール軸方向にほぼ平行に伸びる溝状の凹凸が形成されており、前記スクリューフィーダー18の回転により前記一対の回転ロール20上に粉体を供給且つ押圧して、前記回転ロールの回転と共に粉体を板状に塊成化する。その際、前記一対の回転ロール間のギャップ21が一定になるように、前記スクリューフィーダーの回転数を制御するとともに、粉体の処理量の増減の割合に比例して、前記回転ロール及びまたは前記スクリューフィーダーの回転数を増減させる。本手法により、粉体の供給量が増減しても、塊成物の厚みを一定に保つことが可能となり、塊成物の歩留や強度等の品質を安定化させることが可能となる。
コークス事前処理工程における微粉炭の塊成化試験の実施例を以下に示す。図1に示すフローと同様に、粉体とバインダーを混練装置で混練した後、ロール塊成機で塊成化する試験を実施した。
粉体は流動床乾燥分級機で乾燥および分級して回収した微粉炭であり、微粉炭中の0.3mm以下の粒子の質量割合が70〜90%の粉体を使用した。微粉炭の水分は1.5質量%の乾燥した粉体を使用した。また、コークス事前処理工程に流動床乾燥分級機を使用した実機と温度条件を合わせるために、微粉炭を70〜80℃に加熱して使用した。バインダーは室炉式コークス炉から副産物として発生するタールを使用したが、コスト低減のため水分や固形分を含むタール滓と精製前の粗タールを質量比で50:50に混合したものを使用した。尚、当該タール滓とはコークス炉から発生したタールを静置分離した際の沈殿物であり、水分や固形分を多量に含むため有効利用することが難しい。当該タール滓の成分は質量割合で水分5〜20%、固形分5〜20%、タール分60〜90%であった。当該粗タールとはコークス炉から発生したタールを静置分離法でタール分として分離したものであり、精製前段階のため水分や固形分を若干含んでおり安価である。当該粗タールの成分は質量割合で水分0〜5%、固形分0〜2%、タール分94〜99%であった。また、バインダーの添加割合は微粉炭に対し、外数で8質量%一定となるように微粉炭供給量に合わせて調整し、バインダーの温度も70〜80℃に加熱して使用した。
前記条件で、粉体とバインダーを混練装置に供給して混練した後、ロール塊成機で塊成化し、混練物の粒度と嵩密度及び、塊成物の歩留と落下強度を指標として評価した。
なお、嵩密度は、事前にすり切り一杯の容積と空質量を測定した1Lビーカーに混練物をシャベルで軽く満杯以上に装入し、上部を棒ですり切り一杯に均して質量を測定し、嵩密度を計算して求めた。また、落下強度は、1mm以上(網目1mmの篩上以上)の塊成物1kg程度を秤量し、袋に入れ、実機搬送時の落下条件(落差、床面、順番、回数)に合わせてオフラインで落下させた後、袋内の0.3mm以上の粒子を秤量し、その割合(質量比)を算出して求めた。
なお、この試験では粉体供給量比が0.2〜2の範囲であったが、バインダーの添加割合を一定に保ち、混練装置内の粉体の滞留量を一定に保ち、攪拌羽根の回転数を一定に保ち、粉体の供給量の増減に応じてバインダー添加位置を調整する本手法を用いれば、粉体供給量比が0.2〜2の範囲を越えても、つまり、粉体処理量を10倍以上に増減しても、今回の試験と同様な結果になると推定されるため、混練物及び塊成物の性状を目標以上に安定化させ、搬送や装入時の発塵やキャリーオーバーを抑制することができると推定される。
実施例1と同じ原料を使用し、バインダー添加ノズルの位置以外は実施例1と同じ試験装置を使用し、実施例1と同様な試験を行った。バインダー添加ノズルの位置は実施例1の1つ飛ばしの5段階に調整した。
図6に混練物の嵩密度と混練物中の0.3mm以下の粒子の質量割合を評価した結果を、図7に塊成物の落下強度と歩留を評価した結果を示す。粉体供給量比が0.2〜2の10倍の範囲で変化しても、バインダー添加位置を調整することで、バインダーを適度に分散させて擬似粒子化し、混練物中の0.3mm以下の粒子の質量割合を目標の50%以下にすると共に、混練物の嵩密度を0.7kg/L以上に確保することが可能となった。また、更に塊成化した際も、粉体供給量比が0.2〜2の範囲で変化しても、バインダー添加位置を調整することで、塊成物の落下強度を目標の80%以上とすると共に、塊成物の歩留も90%以上に確保することが可能となった。
実施例1と同じ原料を使用し、混練装置以外は実施例1と同じ試験装置を使用し、実施例1と同様な試験を行った。混練装置は実施例1の横型ニーダの撹拌羽根9をパドルに改造したパドルミキサーを使用した。パドルの長さは50mm、幅は15mm、枚数は18枚であり、混練装置内の粉体の占積率が80〜90%となるように混練装置内の堰13の高さを調整し、試験を行った。
図8に混練物の嵩密度と混練物中の0.3mm以下の粒子の質量割合を評価した結果を、図9に塊成物の落下強度と歩留を評価した結果を示す。粉体供給量比が0.2〜2の10倍の範囲で変化しても、バインダー添加位置を調整することで、バインダーを適度に分散させて擬似粒子化し、混練物中の0.3mm以下の粒子の質量割合を目標の50%以下にすると共に、混練物の嵩密度を0.7kg/L以上に確保することが可能となった。また、更に塊成化した際も、粉体供給量比が0.2〜2の範囲で変化しても、バインダー添加位置を調整することで、塊成物の落下強度を目標の80%以上とすると共に、塊成物の歩留も90%以上に確保することが可能となった。
なお、この試験では粉体供給量比が0.2〜2の範囲であったが、バインダーの添加割合を一定に保ち、混練装置内の粉体の滞留量を一定に保ち、攪拌羽根の回転数を一定に保ち、粉体の供給量の増減に応じてバインダー添加位置を調整する本手法を用いれば、粉体供給量比が0.2〜2の範囲を越えても、つまり、粉体処理量を10倍以上に増減しても、今回の試験と同様な結果になると推定されるため、混練物及び塊成物の性状を目標以上に安定化させ、搬送や装入時の発塵やキャリーオーバーを抑制することができると推定される。
実施例1と同じ原料及び試験装置を使用し、混練装置のバインダー添加ノズルの位置を撹拌羽根を設置した部分の中央(混練部の長手方向中央部)に固定して試験を行った。その他の条件は実施例1と同様にした。
図10に混練物の嵩密度と混練物中の0.3mm以下の粒子の質量割合を評価した結果を、図11に塊成物の落下強度と歩留を評価した結果を示す。粉体供給量比が0.2〜2の範囲で変化した際に、バインダー添加位置を調整しなければ、粉体供給量比が0.8〜1.6の範囲を超えると、混練物中の0.3mm以下の粒子の質量割合を目標の50%以下にできず、塊成物の落下強度も目標の80%以上にできないと共に、混練物の嵩密度や塊成物の歩留も低下した。
逆に言うと、ノズル位置を固定した場合、混練物及び塊成物の性状を目標以上に安定化できる粉体供給量比の範囲は0.8〜1.6程度であった。言い換えると、粉体供給量が2倍以上に大きく増減する場合、バインダー添加位置を調整する必要があると推定される。
次に、実施例3と同じ原料及び試験装置を使用し、堰の高さを調整して粉体の供給量に比例させて、滞留量(占積率)を強制的に変更し、その他の条件は実施例1と同様にして試験を行った。その結果、占積率が50%以下になると、シャフトや撹拌羽根にバインダーと粉体が付着して、粉体の流れを阻害し、混練装置の運転ができなくなり、試験を中止せざるを得なくなった。
更に、実施例3と同じ原料及び試験装置を使用し、特許文献2に開示されている手法に倣い、混練機内の微粉の移動速度を調整することで混練装置内の粉体の占積率が80〜90%の範囲で一定となるようにパドルの回転数を調整し、実施例3と同様な試験を行った。その際、混練装置内の堰を取り外して試験を行った。なお、特許文献2に開示されている手法では100℃以上の粉体を処理するので、水分を含む精製前の粗タールやタール滓は沸騰するため、バインダーとしては使用できないと思われたが、この試験では70〜80℃の粉体を処理するため、安価な精製前の粗タールとタール滓の混合物をバインダーとして使用した。
図12に混練物の嵩密度と混練物中の0.3mm以下の粒子の質量割合を評価した結果を、図13に塊成物の落下強度と歩留を評価した結果を示す。粉体供給量比が0.4〜0.8以外の範囲では、混練物中の0.3mm以下の粒子の質量割合を目標の50%以下にできず、塊成物の落下強度も目標の80%以上にできないと共に、混練物の嵩密度や塊成物の歩留も低下した。粉体の供給量が今回のように大きく増減した場合、混練装置内の占積率を微粉の移動速度(パドルの回転数)で調整しても、適正な混練状態を確保できない場合があるためと推定される。
2、2’ レベル検知器
3 粉体供給装置(ロータリ・バルブ)
4 バインダーホッパ
5 バインダー供給装置(ポンプ)
6 混練装置(混練機)
6a 筒体
7 バインダー添加ノズル
8 フィードフォワード制御装置
9 撹拌羽根
10 混練部
11 供給部
12 排出部
13 堰
14 ロール塊成機
15 開口部
16 スクリュー
17 回転軸
18 スクリュ−フイーダー
19 ケーシング
20 ロール
21 ロール間ギャップ
M 駆動装置(モーター)
Claims (6)
- コークス事前処理用石炭を流動床乾燥分級機にて微粉と粗粒に分級した微粉炭を、撹拌羽根を内蔵する横長型の混練装置に供給すると共に、当該混練装置にバインダーを添加して、両者を混練する粉体混練方法であって、
前記混練装置に内蔵される撹拌羽根の回転数を一定に保つと共に、前記混練装置内の混練物の滞留量が一定になるように制御し、
且つ、前記バインダーの添加位置を前記混練装置の長手方向に可変とし、前記粉体の供給量が増減した際に、前記微粉炭に対する前記バインダーの添加割合が、前記粉体の供給量増減の前後で一定となるようにバインダーの添加量を調整すると共に、前記バインダーの添加位置を、前記粉体の供給量が増加すれば前記混練装置の上流側に、前記粉体の供給量が減少すれば前記混練装置の下流側に、前記粉体の供給量の増減割合に比例して変更することを特徴とする粉体混練方法。 - 前記バインダーは、水分及び固形分を含むタール精製前の粗タールを含むことを特徴とする請求項1に記載の粉体混練方法。
- 前記バインダーの添加位置を前記混練装置の長手方向に可変とする手段が、バインダー添加ノズルを前記混練装置の長手方向に移動させる機構を設けたことによるものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の粉体混練方法。
- 前記バインダーの添加位置を前記混練装置の長手方向に可変とする手段が、バインダー添加ノズルを前記混練装置の長手方向に4段以上位置を変えて設け、バインダーを添加する前記バインダー添加ノズルを切り替えることによるものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の粉体混練方法。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の粉体混練方法にて混練した粉体を、ロール塊成機に投入して板状に塊成することを特徴とする粉体塊成方法。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の粉体混練方法に使用する粉体混練装置であって、上方が開放または密閉され、水平方向に延びる筒体と、該筒体の上流側に設置された粉体供給部と、筒体の下流側に設置された粉体排出部と、前記粉体供給部と前記粉体排出部の間であって筒体内を水平方向に伸びる回転軸に取り付けられた撹拌羽根を備えた混練部と、撹拌羽根が取り付けられた回転軸を回転させる駆動装置と、前記混練部にバインダーを供給するバインダー添加ノズルと、前記粉体供給部に粉体を供給する粉体供給装置と、バインダー添加ノズルにバインダーを供給するバインダー供給装置とを備え、且つ、粉体の供給量が増減した際に、前記混練装置内の粉体の滞留量が一定となるようにする制御手段と、前記粉体に対する前記バインダーの添加割合が、前記粉体の供給量増減の前後で一定となるようにバインダーの添加量を調整するフィードフォワード制御装置とを備え、且つ、前記バインダー添加ノズルは、前記混練装置の長手方向に複数設けられてバインダーを投入するノズルが切り替えられる機構を有するか、又は、前記混練装置の長手方向に移動可能となる機構を有するものであり、前記粉体の供給量増減の際に、前記粉体の供給量が増加すれば前記混練装置の上流側に、前記粉体の供給量が減少すれば前記混練装置の下流側に、前記粉体の供給量の増減割合に比例して前記バインダー添加ノズルの長手方向の添加位置が変更できることを特徴とする粉体混練装置。
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