[go: up one dir, main page]

JP2011090156A - 光ファイバ用フェルール、光導波路と光ファイバとの接続方法 - Google Patents

光ファイバ用フェルール、光導波路と光ファイバとの接続方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2011090156A
JP2011090156A JP2009243641A JP2009243641A JP2011090156A JP 2011090156 A JP2011090156 A JP 2011090156A JP 2009243641 A JP2009243641 A JP 2009243641A JP 2009243641 A JP2009243641 A JP 2009243641A JP 2011090156 A JP2011090156 A JP 2011090156A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical fiber
ferrule
optical
light
wall portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009243641A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5412235B2 (ja
Inventor
Takashi Yamaguchi
敬 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujikura Ltd filed Critical Fujikura Ltd
Priority to JP2009243641A priority Critical patent/JP5412235B2/ja
Publication of JP2011090156A publication Critical patent/JP2011090156A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5412235B2 publication Critical patent/JP5412235B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Optical Couplings Of Light Guides (AREA)

Abstract

【課題】光導波路が形成された光回路基板と光ファイバを内挿したフェルールとを光硬化型接着剤で接着する際、当該接着剤を硬化させるための光の照射ムラを低減し、短時間で硬化させることができるフェルールを提供する。
【解決手段】光導波路110が形成された光回路基板101において、当該光導波路が開口する側の端面102に光硬化型接着剤120によって接着される光ファイバ用フェルール1aであって、光透過性素材で形成され、前後に平坦面(21,22)を有する平板状で、前面を前記光回路基板との接着面とする壁部2と、前記壁部の後面に一体的に形成されて、当該後面の法線方向に延長するとともに、前記壁部より前面投影面積が小さい光ファイバ保持部3と、前記壁部の前面と前記光ファイバ保持部の後端面31とを前記法線方向に貫通する光ファイバ挿通孔4とを備えた光ファイバ用フェルールとしている。
【選択図】図3

Description

この発明は、光ファイバ用フェルールに関し、具体的には、光回路基板に形成された光導波路と光ファイバとを接続するために用いられる光ファイバ用フェルールに関する。また、光導波路と光ファイバとの接続方法にも関する。
マッハツェンダー干渉計など、光導波路を利用した光素子を含んで構成される光回路部品には、光源からの光を入射したり、出射した光を外部の受光素子などに導いたりするために、光ファイバが接続される。周知のごとく、光導波路は、ニオブ酸リチウム(LiNbO)などからなる光回路基板にチタン拡散やプロトン交換などの技術を適用してその基板面に沿って形成される。そして、光ファイバをその光回路基板の端面に開口する光導波路に接続することで、光回路部品に光を入射したり、光回路部品からの出射光を導いたりすることができる。
図17に光ファイバ40と光導波路110との接続技術についての従来例を示した。図17(A)に示したように、光回路部品100において、光導波路110が形成される光回路基板101の端面102には、その光導波路110の末端111が開口している。そして、光回路基板101と光ファイバ40が内挿されたフェルール1の双方をクランプや真空チャックなどの治具を用いて、機械的に把持したり吸着したりして保持しながら相対移動させ、フェルール1の端面(以下、フェルール端面)21に開口する光ファイバ40の端面(以下、ファイバ端面)41と光導波路110の末端(以下、導波路端面)111との光結合に伴う損失が最小となるように調整(調心)する。そして、このフェルール端面21と、光回路基板101において光導波路110が開口する側の端面102とを接着することで光ファイバ40と光導波路110とを接続する。
一般的には、接着剤の硬化時間を可能な限り短くしたり、加熱時における光回路基板110とフェルール1との熱膨張差によって、双方の位置関係が調心されている状態からずれることを防止したりするために、光回路基板101とフェルール1とは、光硬化型接着剤120により接着される。そして、光硬化型接着剤120を使用するために、フェルール1には、ホウ珪酸ガラスなどの光透過性素材でできたものが採用される。そして、図17(B)に示したように、光ファイバ40と光導波路110とが正しく調心された後、あるいは調心しながら、光硬化型接着剤120を塗布し、フェルール1と光導波路110とが正しく調心されているときに、フェルール1の背後から光回路基板101の端面102に向け、光硬化型接着剤120を硬化させるための波長成分を含んだ光(可視光、紫外線など、以下、硬化光)130を照射する。
硬化光130は、光透過性素材できたフェルール1を透過し、フェルール端面21と光回路基板101の端面102との間に介在する光硬化型接着剤120に照射され、当該光硬化型接着剤120が硬化する。それによって、フェルール1と光回路基板101とが接着し、光ファイバ40と光導波路110とが調心された状態で接続される。
なお、硬化光130は、光回路基板101の端面102の法線方向に対して斜めの方向から照射される。これは、調心のためにフェルール1を保持する治具や、光回路部品100やフェルール1などを収容する筐体(壁面)などがこの法線方向に設置されており、現実として、当該法線方向に硬化光130を照射するための光源を配置することができないからである。仮に、この法線方向に光源を設置し、フェルール1の延長方向に沿ってフェルール1の背後から硬化光130を照射できたとしても、その硬化光130がフェルール1をその長手方向に透過し、光回路基板101の端面21に達するまでには、照射した硬化光130のエネルギーが大きく減衰し、光硬化型接着剤120が十分に硬化しない可能性がある。
また、光導波路110は、普通、光回路基板101の表面103付近に配設されているので、図17(C)に示したように、光回路基板において、光導波路110が配設されている側の表面103に保持ブロック140を積層するとともに、その保持ブロック140を光回路基板101の端面102と面一となるように配置し、そして、光回路基板101の端面102と、当該端面102と面一となっている保持ブロック140の面141の双方にフェルール端面21を対面させた状態で接着する場合もある。以下の特許文献1には、フェルールを用いず、光ファイバ自体を保持ブロックを用いて光導波路に接続する技術について記載されている。
特許第2764141号公報
上述したように、光ファイバと光導波路は、正しく調心されている状態で維持されながら、その端面同士が付き合わされて相互に接着される。そして、その接着には光硬化型接着剤が使用されている。しかしながら、上記特許文献1に記載の技術では、フェルールを用いず、細いファイバ端面を直接導波路端面に接着しているため、接着面積が少なく、接着強度が不足する。そのため、振動などにより、接続不良が発生する可能性が高い。したがって、図17に示したようにフェルール1を用いて光ファイバ40と光導波路110を接続する方が信頼性が高く、一般的でもある。なお、フェルール端面21と光回路基板101の端面102との接着強度を確保するために、すなわちフェルール端面21の面積は、大きいほど好ましい。
ところで、図17(B)(C)に示したように、フェルール1と光回路基板101とを光硬化型接着剤120により接着して光ファイバ40と光導波路110とを接続する場合では、その硬化のための照射光130を、フェルール1の背後斜め方向から照射している。すなわち、フェルール端面21と光回路基板101の端面102との間に塗布されている光硬化型接着剤120には、フェルール1を斜めに透過した硬化光130が照射される。そのため、硬化光130がフェルール1内を透過する距離が光硬化型接着剤120の塗布領域内の各位置によって大きく異なり、光硬化型接着剤120に照射される光のエネルギーに偏りが生じる。すなわち「照射ムラ」が生じる。この照射ムラにより、光硬化型接着剤120の一部が十分な光エネルギーで感光されず、その一部が未硬化状態になっていれば、フェルール1と光回路基板101との接着強度が低下し、光導波路110と光ファイバ40との調心状態が振動や経時変化によりずれる可能性がある。
また、十分なエネルギーで照射するために、照度を高くしたり照射時間を長くしたりした場合では、最終的に塗布された光硬化型接着剤120の全てが硬化したとしても、照射ムラ自体は解消されていないので、硬化までの時間が場所によって異なることになる。一般的に、光硬化型接着剤120における硬化前後の収縮率は10%程度であるため、早く硬化した部分と未硬化部分との界面に応力が生じ、硬化光130を照射しているときに、正しく調心されている状態にあるファイバ端面41と導波路端面111との位置関係がずれる可能性がある。もちろん、照射ムラの問題だけではなく、硬化光130のエネルギーを大きくするために、照度を大きくすれば、高性能で高価な光源が必要となり、照射時間を長くすれば、硬化に要する時間が長くなる。
したがって本発明の目的は、光回路基板とフェルールとを光硬化型接着剤により接着して光回路基板に形成されている光導波路と光ファイバとを接続する際、光硬化型接着剤を硬化させるための光の照射ムラを低減し、短時間で硬化させることができるフェルールを提供することにある。なお、その他の目的については、以下の記載で明らかにする。
上記目的を達成するための主たる発明は、光導波路が形成された光回路基板において、当該光導波路が開口する側の端面に光硬化型接着剤によって接着される光ファイバ用フェルールであって、
光透過性素材で形成され、
前後に平坦面を有する平板状で、前面を前記光回路基板との接着面とする壁部と、
前記壁部の後面に一体的に形成されて、当該後面の法線方向に延長するとともに、前記壁部より前面投影面積が小さい光ファイバ保持部と、
前記壁部の前面と前記光ファイバ保持部の後端面とを前記法線方向に貫通する光ファイバ挿通孔と、
を備えたことを特徴としている。
本発明における光ファイバ用フェルールによれば、自身に内挿する光ファイバと、光回路基板に形成されている光導波路とを接続するために、フェルール端面と光回路基板の端面とを光硬化型接着剤を用いて接着する際、光硬化型接着剤を硬化させるための光の照射ムラを低減し、短時間で硬化させることができる。そのため、光回路基板に形成されている光導波路にフェルールに内挿された光ファイバを接続した構造を含んで構成される各種光学機器の信頼性を高め、さらに、その光学機器を安価に提供することが期待できる。
本発明の第1の実施例におけるフェルールの外観図である。 上記第1の実施例におけるフェルールの内部に形成されている光ファイバ挿通孔の構造を示す図である。 上記第1の実施例におけるフェルールを光回路基板に接着する際の状態を示す図である。 上記第1の実施例におけるフェルールの変形例を示す図である。 本発明の第2の実施例におけるフェルールの外観図である。 上記第2の実施例におけるフェルールを光回路基板に接着する際の状態を示す図である。 (A)は、本発明の第3の実施例におけるフェルールの外観図であり、(B)と(C)は、当該第3の実施例におけるフェルールと光回路基板との接着方法を示す図である。 上記第3の実施例におけるフェルールと光回路基板との接着方法のその他の例を示す図である。 (A)は、上記第1の実施例におけるフェルールの側面図であり、(B)は、(A)における円内の拡大図であり、端面研磨時の問題を説明するための図である。 本発明の第4の実施例におけるフェルールの概略図である。 上記第4の実施例におけるフェルールの変形例を示す図である。 上記第4の実施例におけるフェルールを端面研磨した状態の一例を示す図である。 上記第4の実施例におけるフェルールの変形例を示す図である。 上記第4の実施例におけるフェルールの変形例を示す図である。 上記第2の実施例のフェルールに端面研磨を施す際の研磨方向を示す図である。 本発明のその他の実施例におけるフェルールを示す図である。 光ファイバと光導波路とを接続する技術の従来例を示す図である。
===本発明の実施形態===
本発明の実施例には、上記主たる発明に対応する実施例の他に、以下の特徴を備えた実施例もある。
前記壁部の後面と前記光ファイバ保持部との境界面の形状は、当該壁部の後面を横断する扁平形状であること。さらに、前記壁部の後面が前記境界面によって二分されていること。
前記壁部は、前記光回路基板の前記端面に形成された基準線と平行となる直線が形成された形状を有していること。さらに、前記光ファイバは偏波保持光ファイバであること。および、前記光ファイバ保持部は、前記偏波保持光ファイバが伝搬する光の偏波面に直交、あるいは平行する方向を法線とした面を備えていること。また、前記壁部は、前記偏波保持光ファイバが伝搬する光の偏波面に直交、あるいは平行する方向を法線とした面を備えていること。
前記壁部の後面と前記光ファイバ保持部とに一体的に形成されて後方に延長する平板状の壁面補強部を備えていること。
光透過性樹脂で成型されていること。
また、本発明は、光導波路と光ファイバとを接続する方法にも及んでおり、当該方法に係る発明に対応する実施例は、光導波路が形成されている光回路基板の端面に開口している光導波路と、フェルールに内挿されている光ファイバとを接続する方法であって、
前記フェルールは、光透過性素材で形成されて、前後に平坦面を有する平板状で、前面を前記光ファイバの開口端面とするとともに前記光回路基板との接着面とする壁部と、前記壁部の後面に一体的に形成されて、当該後面法線方向に延長する光ファイバ保持部と、前記壁部の前面と前記光ファイバ保持部の後面とを前記法線方向に貫通する光ファイバ挿通孔とを備え、
前記光ファイバの光軸と前記光導波路の光軸とを直線上に配置する調心ステップと、
前記壁部の前記前面と前記光回路基板の前記端面との間に光硬化型接着剤を介在させる接着剤塗布ステップと、
前記光硬化型接着剤を硬化させるための光を照射する光照射ステップと
を含み、
前記光照射ステップでは、前記壁部の後面に対して斜め方向から、当該後面に光を直接照射し、当該壁部を透過した光によって前記光硬化型接着剤を硬化させる
ことを特徴としている。
また、光ファイバと光導波路との接続方法に係る発明に対応する実施例において、前記光ファイバ保持部は、前記光ファイバ挿通孔を軸とする柱状で、前端面が前記壁部の後面を二分するように横断する扁平形状であり、
前記光照射ステップでは、前記二分された前記壁部の後面のそれぞれに対して2方向から光を照射することを特徴とすることもできる。
そして、上記各実施形態についての作用、効果などについて、以下の記載により明らかにする。
===第1の実施例===
本発明の実施例として、上記各実施形態についての具体例をいくつか挙げる。図1は、本発明の第1の実施例に係るフェルール1aの外観図である。ここで、図中に示したように、前後、左右、および上下方向を規定すると、(A)は、フェルール1aを前上方から見たときの斜視図であり、(B)は、後上方からの斜視図である。フェルール1aは、光学用プラスチック(例えば、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリカーボネイト)や光学ガラス(例えば、ホウ珪酸ガラス)などの光透過性素材からなり、扁平な二つの箱体(2,3)がL字型に形成されるような外観形状を有している。具体的には、前後に扁平で、前方からの投影形状が略矩形となる箱状部分(壁部)2と、上下に扁平で前後に延長する箱状部分(光ファイバ保持部)3とからなり、光ファイバ保持部3は、壁部2の後面22の下端に一体的に形成されている。そして、フェルール1aの内部には、光ファイバが挿通される孔(光ファイバ挿通孔)4が穿設されている。この光ファイバ挿通孔4は、光ファイバ保持部3の後端面31から、壁部2の前面21まで、前後方向に貫通している。なお、光ファイバ40(例えば、シングルモード光ファイバ(SMF)、マルチモード光ファイバ(MMF)、分散補償光ファイバ(DCF)、後述の偏波保持光ファイバなどの光ファイバ)の前端側は被膜が除去されてベアファイバの状態となっており、この前端側が光ファイバ挿通孔4に挿通されて、ファイバ端面が壁部2の前面21と面一となるように露出する。すなわち、壁部2の前面21がフェルール端面21となる。また、光ファイバ挿通孔4の前端開口41が、実質的にファイバ端面となる。そこで、当該第1の実施例を含め、以下の各実施例の説明に際しては、壁部2の前面21、および光ファイバ挿通孔4の前端開口41は、それぞれ、場合に応じてフェルール端面21、およびファイバ端面41と称することとする。
一方、光ファイバ挿通孔4の後端開口42側、すなわち光ファイバ保持部3の後端面31側には、光ファイバ40の被膜のある心線(もしくは素線)部分とベアファイバの部分との境界付近が挿入される。そのため、光ファイバ挿通孔4は、後端開口42側において、その径が後方に向かって徐々に拡大し、略ラッパ状となっている。図2に、光ファイバ挿通孔4の概略構造を例示した。この図では、図1(A)におけるx−x矢視断面図を示した。(A)は、光ファイバ挿通孔4の後端開口42から前方に向かって孔径が徐々に縮径している例であり、前端開口41からベアファイバの部分が挿通される細管部43が後方に延長し、その延長途上で、徐々に拡径して光ファイバ保持部3の後端面31に至っている。(B)は、光ファイバ40の心線(もしくは素線)部分の径より若干大きい後端開口42の径を維持したまま前方に延長し、その延長途上から前方に向かって徐々に縮径し、ベアファイバが挿通される細管部43に連続している。
図3に、第1の実施例におけるフェルール1aを用いて光回路基板に形成されている光導波路110と光ファイバ40とを接続する際の状態を示した。具体的には、光回路基板101とフェルール1aとの配置関係や、光硬化型接着剤120を硬化させるための硬化光130の照射方向などを示した。当該図3において、光回路部品100は、光導波路110が形成された光回路基板101を主体に構成され、その光回路基板101の表面(この例では下面)103の表層近傍に光導波路110が配設されている。そして、光導波路110は、光回路基板101において、フェルール1aと接着される側の端面(この例では後端面)102に開口している。フェルール1aは、自身に内挿される光ファイバ40のファイバ端面41と、導波路端面111とが付き合わされるように、フェルール端面21が光回路基板101の後端面102と対面するように配置される。
次に、光ファイバ40と光導波路110とを正しく調心した状態で保持したまま、フェルール端面21と光回路基板101の後端面102との間に光硬化型接着剤120を塗布し、壁部2の後面22に向けて硬化光130を照射する。この硬化光130は、主に壁部2を透過して光硬化型接着剤120を感光させる。壁部2は、前後に扁平な平板状なので、光回路基板101との接着面積が大きく、高い接着強度を得ることができる。そして、光ファイバ保持部3との境界部分32を除けば、広い面積に亘って前後方向の厚さがほぼ一定となっている。そのため、光硬化型接着剤120に硬化光130が均一に照射される。また、硬化光130は、前後に薄い壁部2を透過して光硬化型接着剤120に照射されるので、フェルール1aを構成する光透過性素材を透過する距離が短い。したがって、少ないエネルギーでも十分に光硬化型接着剤120を硬化させることができる。すなわち、照度が大きな高価な光源を用いることなく短時間の照射で接着が完了する。そのため、十分な接着強度を確保した上で、接着工程に掛かる時間とコストを削減し、結果的に、光回路基板に形成されている光導波路にフェルールに内挿された光ファイバを接続した構造を含む各種光学機器の信頼性を向上させるとともに、その光学機器を安価に提供することが可能となる。
なお、光ファイバ保持部3は、壁部2の後面22と一体的に形成されて前後延長し、その内部に自身の後端面31から壁部2の前面21まで貫通する光ファイバ挿通孔4が形成されていればよく、例えば、図4に示したフェルール1bのように、平板状の壁部2の後面22に筒状の光ファイバ保持部3を形成した形状であってもよい。もちろん、光ファイバ保持部3を円柱状としたり、壁部2を円板状としたりすることもできる。
また、光ファイバ保持部3は、調心に際し、クランプや真空チャックなどの治具によって把持されたり吸着されたりする部位となることが多く、光ファイバ保持部3の形状は、その治具の種別に応じた形状とすればよい。いずれにしても、壁部2の前面投影面積より、光ファイバ保持部3の前面投影面積の方が小さく、壁部2の後方から照射する硬化光130が光透過性素材を透過する際、その透過距離がほぼ均一になるのであれば、フェルール各部の形状は適宜に設定することができる。なお、フェルールの素材については、成形のし易さや、原材料費などの理由により、樹脂(光学用プラスチック)の方がガラスよりは好ましいと言える。もちろん、光学機器に要求される仕様に応じて、適宜な素材を選択すればよい。
===第2の実施例===
図5に本発明の第2の実施例に係るフェルール1cの外観を示した。そして、図示したように、フェルールの前後、左右、上下の各方向を規定した。図1や図4に示した第1の実施例におけるフェルール(1a,1b)では、左右から見たときの側面形状がL字型であったが、第2の実施例では、図5に示したように、T字型となっている。ここに示した例では、光ファイバ保持部3が、壁部2との境界部分32で当該壁部2の後面22を上下対称に二分している。もちろん、壁部2の後面22が光ファイバ保持部3によって上下(あるいは左右)に二分されていれば、フェルール1cの前面(後面)からの平面形状は、必ずしも、上下対称(あるいは左右対称)となっている必要はない。
そして、この第2の実施例のフェルール1cを用いて光ファイバ40と光導波路110とを接続する場合には、図6に示したように、保持ブロック140を用いればよい。すなわち、光回路基板101に保持ブロック140を積層し、その保持ブロック140を光導波路110が開口する端面(後端面)102と面一となるように配置し、その面一となっている光回路基板101と保持ブロック140の双方の端面(102,141)にフェルール端面21を対面させた状態で接着すればよい。図6(A)に示した例では、フェルール1cを基準にして、左右に光回路基板101と保持ブロック140とが互いに接触するように配置されている。そして、硬化光130は、フェルール1cに対して、左あるいは右後方斜めから照射することとしている。なお、前述の第1実施例においても、光回路基板101に保持ブロック140を積層してもよい。第1実施例のようなL字型のフェルール1aであれば、第2実施例よりも保持ブロック140の厚みを薄くすることも可能である。
光ファイバ保持部3は、その側面形状が壁部2の後面22を二分するように形成されているので、図6(B)に示したように、硬化光130を、光ファイバ保持部3の延長方向に対して対称となるように、二分された壁部2の後面22のそれぞれの領域に対して2方向から照射してもよい。図6(A)に示した照射方向では、光ファイバ保持部3と壁部2との境界部分32を透過する硬化光130が、光透過性素材中を長く通っていたが、その距離を短くすることができる。また、2方向からの硬化光130が境界部分32で重複するため、光エネルギーが不足することがなく、光硬化型接着剤をより確実に、かつ短時間で硬化させることができる。もちろん、図6(B)に示した配置で、1方向から硬化光を照射すると、光ファイバ保持部3に入射した硬化光130が一度光ファイバ保持部3から出射して再度壁部2に入射することになり、光透過性素材の内外で硬化光130が反射したり屈折したりして損失が大きくなる。したがって、光ファイバ保持部3が壁部2の後面22を上下に二分するように形成されている場合に、上下方向から硬化光を照射する場合は、2方向から照射することが望ましい。
なお、第2の実施例のフェルール1cは、第1の実施例のフェルール(1a,1b)に対し接着面積を大きくでき、接着強度を高めることができる。しかし、光導波路110が光回路基板101の表層付近に配設されている場合は、保持ブロック140を用いて接着することになる。第1の実施例のフェルールでは、光回路基板101の表層付近に光導波路110が配設されていても、接着に際して光ファイバ保持部3を光導波路110の端面111側に配置するだけでよく、光回路部品を小型化し易いという利点がある。いずれにしても、光回路部品に求められる性能などを考慮してフェルールの形状を決定すればよい。
===第3の実施例===
光ファイバには、PANDAファイバなど、入射された光の偏光方向を保持したまま出射する偏波保持光ファイバがある(なお、偏波保持光ファイバは、偏波保存光ファイバや偏波面保存光ファイバなどとも呼ばれることがある)。そして、偏波を扱う光回路部品には、この偏波保持光ファイバを用いて、所定方向に偏波面を有する偏光を入力したり、光回路部品から出射される偏光の偏波面を維持したまま外部の受光素子などに導いたりすることになる。したがって、光導波路と偏波保持光ファイバとの接続に際しては、光導波路への入射光や光導波路からの出射光の偏波面と光ファイバが伝搬する光の偏波面とを正確に一致させる必要がある。第3の実施例は、このような光保持型光ファイバを光導波路に接続するのに適した構造を備えたフェルールである。
図7(A)〜(C)に第3の実施例におけるフェルール1dの概略を示した。(A)は、フェルール1dの外観図であり、(B)は、光回路基板101とフェルール1dとを接着する際の配置関係を示す斜視図である。(C)は、(B)に示した配置関係における後方からの平面図である。図7に示した例では、壁部2は、前後両面(21,22)が正方形となる平板状で、光ファイバ保持部3は、扁平な6角形状を端面とした扁平角柱状で、壁部2の後面22との境界面では、正方形の後面22を、対角線方向24に対して対称となるように二分している。なお、ここでは光ファイバ保持部3と壁部2の後面22との境界面が扁平な6角形状であるが、これに限られるものではなく、扁平な矩形状や、扁平な三角形状などでもよく、若しくは、多角形状でなくてもよい。
また、フェルール1dの光ファイバ挿通孔4には偏波保持光ファイバが挿通され、その偏波面は、扁平角柱状の光ファイバ保持部3の平坦面33の法線方向に平行、あるいは直交しているものとする。すなわち、光ファイバ保持部3の平坦面33によって偏波面方向を表現している。ここでは、偏波面と光ファイバ保持部3の平坦面33の法線方向とが直交しているものとする。すなわち、光ファイバ保持部3の平坦面33と偏波面とが平行となっている。そして、光ファイバ保持部3の平坦面33は、壁部2の上面23に対して45゜の角度をなしているものとする。
そして、図7(A)に示したフェルール1dに内挿されている光ファイバ40と、光回路基板101に配設されている光導波路110とをその偏波面を一致させて接続するためには、図7(B)に示したように、光回路基板101の上面104を基準面とし、この基準面104と、フェルール1dの壁部2の上面23とが平行となる配置関係を維持しつつ調心し、その上でフェルール端面21と光回路基板101の後端面102とを接着する。すなわち、光ファイバ40、および光導波路110が伝搬する光は、この基準面104に対して45゜傾いた方向に振動するものとしている。
具体的には、図7(C)に示したように、光回路基板101における矩形状の端面102の上辺延長方向を基準線105とし、この基準線105に対して光の振幅方向(偏光軸)50が45゜傾いている。一方、光ファイバ保持部3は、扁平な角柱状で、その角柱の平坦面33は、壁部2の上面23の長手方向25に対して45゜傾いて、光ファイバの偏光軸50に一致している。そのため、フェルール端面21を光回路基板101の後端面102に接着する作業者は、光ファイバ保持部3の形状によって偏光軸50の方向を確認することができる。
次いで作業者は、偏光軸50が正しい方向となるように、壁部2の上面23と光回路基板101の基準面104、すなわち壁部2の上面23の前方縁辺25と、光回路基板101における基準線105とが平行となるように維持しながら調心し、その上で、図6に示した第2の実施例のフェルール1cと同様に、光ファイバ保持部3によって二分された壁部2の後面22に、光ファイバ保持部3の端面31の長手方向33に沿って1方向から、あるいは、当該長手方向に対して対称となるように2方向から硬化光を照射し、光回路基板101の後端面102とフェルール端面22とを接着すればよい。なお、図8に示したように、壁部2の上面23の前方縁辺25と、光回路基板101における基準線105とを一致させたときに、ほぼ正しく調心されるように、光回路基板101の後端面102やフェルール1eの壁部2のサイズを設計しておけば、調心作業に係る時間を短縮することができる。
もちろん、光ファイバ40と光導波路110の偏光軸50が一致するようにフェルール1dと光回路基板101とを接着できるのであれば、光回路基板101の基準面104や基準線105、および壁部2における上面23や当該上面23の前縁辺25の近傍に何らかの印を付記しておいてもよい。それによって、これらの面や線(104,105,23,25)が互いに平行配置されるべきものであることが認識できる。また、光ファイバ保持部3の形状は、必ずしも光ファイバの偏光軸50が確認できるようにしておく必要はない。すなわち、基準となる面や線(104,105,23,25)が平行となるようにフェルール1dと光回路基板101とを接着すれば、自ずと光ファイバ40と光導波路110の双方の偏光軸50が一致するようになっていればよい。また、光ファイバ保持部3の平坦面33が壁部2の上面23に対して45°傾いていたが、45°に限られるものではなく、光機器に要求される仕様に応じて角度を変更してもよい。
また、光ファイバ保持部3の平坦面を偏波面に直交あるいは平行にするのではなく、壁部2の側面を偏波面に直交あるいは平行にしてもよい。このようにしても、作業者が、フェルールの形状によって偏光軸50の方向を確認することができる。
===第4実施例===
ファイバ端面41と導波路端面111間に接着剤120などが介在して双方が離間した状態で接続されている場合、光ファイバ40の開口端面41からの出射光が光導波路110に入射される際、その出射光の一部が導波路端面111で反射し、その反射光がファイバ端面41に戻ってくる場合がある。このとき、ファイバ端面41と導波路端面111の双方が平行となるように、すなわち互いに接着されるフェルール端面21と光回路基板101の後端面102とが平行となるように対面していると、上記の反射光が、光ファイバ40に対して垂直に入射し、その光ファイバ40内を出射光とは逆の方向に伝搬してしまう。それによって、光ファイバ40の他端にある光源などが破損してしまう可能性がある。そのため、フェルール端面21は、光ファイバ40の光軸に対して微少角度(例えば6゜〜8゜)傾斜するように端面研磨(いわゆる「斜め研磨」)が施されることが多い。なお、斜め研磨に際しては、光ファイバ40の光軸に対して直交する当初のフェルール端面21に対して所定角度となるように研磨材を押し当てながら研磨することになる。
ところで、ガラスなどの硬度が高い素材でできたフェルールに対して斜め研磨を施す場合、経験的に、その研磨時に壁部の角の部分に欠けが生じ易い、ということを知見している。また、光ファイバ40の光軸に対して直交する角度に研磨する端面研磨(いわゆる「直角研磨」)の場合にも、斜め研磨の場合より可能性は低いものの同様の問題が生じることがある。壁部に欠けが生じれば、光回路基板との接着面積が減少し、接着強度が低下する。したがって、フェルールの素材は、上述した成形容易性や原材料費に関わる優位性とともに、この端面研磨に関わる問題からも光学用プラスチックを採用することが望ましいと考えられる。
しかし、プラスチックは、ガラスと比較すると柔らかく変形し易く、そのプラスチックでできたフェルールでは、端面研磨に際して壁部が後方に撓む可能性がある。図9に、先に第1実施例として示したフェルール1aに対して端面研磨をする例を挙げた。(A)は、このフェルール1aの右方からの側面図であり、(B)は、(A)における円内の拡大図である。例えば、左右方向を軸として鉛直面を後方に角度θ傾けた面がフェルール面21となるように端面研磨しようとして、フェルール端面21の前方から研磨材を押し当てた場合、フェルール1aが柔らかい素材でできていると、図9(B)に示したように、壁部2が光ファイバ保持部3との境界部分32を支点にして後方に撓み、正確な角度θで研磨することができなくなる。また、フェルール端面21の各所でその撓みの度合いが異なれば、フェルール端面21の平坦性が損なわれる。そこで、本発明の第4の実施例は、そのフェルール端面21を研磨することを考慮した構造を備えたフェルールとしている。
図10に第4の実施例におけるフェルール1eの構造を示した。(A)は、後上方からの斜視図であり、(B)は、右方からの側面図である。このフェルール1eは、基本的には、図1に示した第1の実施例のフェルール1aと同様に、壁部2の後面22下端に光ファイバ保持部3を形成した構造であるが、平板状の部材(壁面補強部)5が、壁部2の後面22と光ファイバ保持部3の上面34の両面に一体的に形成して後方に延長するように形成されている点が異なっている。
この第4の実施例に係るフェルール1eでは、端面研磨時に壁部2の前面21に加わる後方への力が、壁部2の後面22にて壁面補強部5の前端51にて受け止められて、最終的に、その後方への力が光ファイバ保持部3の上面34で支えられる構造となっている。それによって、壁部2が後方に撓むのを防止し、正確な角度で、かつ平坦となるようにフェルール端面21を研磨することができる。なお、端面研磨に際しては、フェルール1eの一部表面を基準にして研磨する角度を設定することになるが、図9に示した例では、光ファイバ保持部3の下面35などを基準面とすればよい。
ところで、端面研磨に際し、その基準面35が研磨材に対して所定の角度となるように、フェルール1eをクランプなどの治具を用いて把持し、研磨中は、その把持状態を維持する必要がある。そのため、その把持する場所によっては、壁面補強部5が邪魔になる可能性もある。このような場合では、壁面補強部5は、略矩形状平面をなす平板状とせず、図11に示したように、壁部後面22の上面23から光ファイバ保持部3の上面34に向かうように稜線を描く略三角形を面52とした平板状にすればよい。
また、壁面補強部5を備えたフェルール(1e,1f)であっても、そのフェルール(1e,1f)の素材によっては、図12に示したように、壁部後面22において、壁面補強部5が当接している部分51を支点にして、壁面補強部5が当接していない部分が相対的に後方に撓み、フェルール端面21において、壁部2の後面22にて壁面補強部5や光ファイバ保持部3が当接している部分に対応する領域が他の領域より研磨され、フェルール端面21が図示したように凹面状に研磨されてしまう可能性がある。このような場合では、図13に示したフェルール1gのように、壁面補強部5を、壁部2の後面22の左右両端から後方に延長させるように2箇所に設けてもよい。
なお、図13に示したフェルール1gでは、光ファイバ保持部3が壁部2の下方に設けられているために、壁面補強部5が光ファイバ保持部3の上方に設けられ、光ファイバ保持部3と壁面補強部5がU字型になっているが、これに限られるものではない。例えば、図5に示したフェルール1cのように光ファイバ保持部3が壁部2の上下方向の中央位置にある場合には、壁面補強部5を光ファイバ保持部3の上下に設けて、光ファイバ保持部3と壁面補強部5がH字型になっていてもよい。
もちろん、壁面補強部5は、フェルールの基本構造に応じて適宜に形成することができる。参考までに、図14に、壁面補強部5を備えたフェルールの変形例(1h〜1j)を示した。(A)は、第2の実施例におけるフェルール1cに壁面補強部5を備えさせたフェルール1hの例である。(B)は、第3の実施例におけるフェルール1dに壁面補強部5を設けたフェルール1iである。ここでは、略三角形状の壁面補強部5を備えさせたフェルール1iを例示した。(C)は、先に図に示した角柱状の光ファイバ保持部3を備えたフェルール1bに略三角形状の壁面補強部5を設けたフェルール1jの例である。いずれにしても、壁面補強部5は、フェルール(1e〜1j)の壁部2の後面22と光ファイバ保持部3のいずれかの側面34の双方に一体的に形成されて、後方に延長する平板状となっている。
また、先に図1、図5、図7、に示したフェルール(1a,1c,1d)のように、光ファイバ保持部3が壁部2の後面22を横断するように形成されている場合、例えば、図15に示したように、左右方向からの側面がT字型となるフェルール1cを例に挙げると、上下方向を軸として鉛直面を角度θ回転させた面がフェルール面21となるように端面研磨をするのであれば、光ファイバ保持部3自体が、ある程度、壁面補強部5と同じ機能を発揮することになり、壁面補強部5を別途形成する必要がないかもしれない。したがって、壁面補強部5を備えたフェルール(1e〜1j)を採用するか否か、あるいは壁面補強部5の数や形状などは、フェルール自体の素材、端面研磨時に壁部2の前面21に加わる圧力の大きさ、研磨方向、研磨作業時の把持の仕方などに応じて決定すればよい。
===その他の実施例===
上記第1〜第4の実施例の変形例などを、その他の実施例として示す。図16(A)〜(G)に、その他の実施例に係るフェルール(1k〜1q)をいくつか例示した。(A)〜(C)に示したフェルール(1k〜1m)は、壁部2の前面の形状が円となっているフェルール(1k〜1m)であり、(D)〜(G)は、その円の一部を切り欠いて、壁部2の前面の形状がDカット型となっており、このDカットされた平坦面23は、例えば、偏波保持光ファイバ40を光導波路110に接続する際に、光回路基板101における基準面104と平行となる面となる。また、(A)(D)は、第2の実施例と同様に、壁部2の後面22と光ファイバ保持部3との境界面が当該後面22を二分している。さらに、この(A)(D)と(E)(G)では、光ファイバ保持部3に平坦な側面36が形成されて、その平坦な側面36は、例えば、調心時に真空チャックなどによって吸着される面として利用することができる。(C)、(F)、(G)では光ファイバ保持部3が壁部2の後面22の下側に位置しているが、作業時の把持等に応じて、光ファイバ保持部3を別の位置に配置してもよい。
また、(D)、(E)、(G)では、壁部2の平坦面23と光ファイバ保持部3の側面36が互いに平行な面になっているが、平行でなくてもよく、例えば45°の角度で交差していてもよい。加えて、偏波保持光ファイバが用いられる場合には、壁部2の平坦面23及び光ファイバ保持部3の側面36のうちの少なくとも一方が偏波面に直交あるいは平行になっていると、作業者がフェルールの形状によって偏光軸50の方向を確認することができる。
なお、当然のことながら、図16(A)〜(G)に示したフェルール(1k〜1q)を基本構造として、壁面補強部5を備えたフェルールとすることもできる。
1,1a〜1q フェルール、2 壁部、3 光ファイバ保持部、
4 光ファイバ挿通孔、5 壁面補強部、21 フェルール端面(壁部の前面)、
22 壁部の後面、31 光ファイバ保持部の後端面、
32 壁部と光ファイバ保持部との境界部、
33 偏波面を確認するための光ファイバ保持部の平坦面、40 光ファイバ、
41 光ファイバ挿通孔の前部開口(ファイバ端面)、
42 光ファイバ挿通孔の後端開口、50 偏光軸、51 壁面補強部の前端、
100 光回路部品、101 光回路基板、102 光回路基板の端面、
103 光回路基板の光導波路配設側表面、104 光回路基板の基準面、
105 光回路基板の基準線、110 光導波路、
111 光導波路の開口端面(導波路端面)、120 光硬化型接着剤、
130 光硬化型接着剤に照射する光(硬化光)、140 保持ブロック

Claims (10)

  1. 光導波路が形成された光回路基板において、当該光導波路が開口する側の端面に光硬化型接着剤によって接着される光ファイバ用フェルールであって、
    光透過性素材で形成され、
    前後に平坦面を有する平板状で、前面を前記光回路基板との接着面とする壁部と、
    前記壁部の後面に一体的に形成されて、当該後面の法線方向に延長するとともに、前記壁部より前面投影面積が小さい光ファイバ保持部と、
    前記壁部の前面と前記光ファイバ保持部の後端面とを前記法線方向に貫通する光ファイバ挿通孔と、
    を備えたことを特徴とする光ファイバ用フェルール。
  2. 請求項1において、前記壁部の後面と前記光ファイバ保持部との境界面の形状は、当該壁部の後面を横断する扁平形状であり、
    前記壁部の後面が前記境界面によって二分されていることを特徴とする光ファイバ用フェルール。
  3. 請求項1又は2において、前記壁部は、前記光回路基板の前記端面に形成された基準線と平行となる直線が形成された形状を有していることを特徴とする光ファイバ用フェルール。
  4. 請求項3において、前記光ファイバは偏波保持光ファイバであることを特徴とする光ファイバ用フェルール。
  5. 請求項4において、前記光ファイバ保持部は、前記偏波保持光ファイバが伝搬する光の偏波面に直交、あるいは平行する方向を法線とした面を備えていることを特徴とする光ファイバ用フェルール。
  6. 請求項4において、前記壁部は、前記偏波保持光ファイバが伝搬する光の偏波面に直交、あるいは平行する方向を法線とした面を備えていることを特徴とする光ファイバ用フェルール。
  7. 前記1〜6のいずれかにおいて、前記壁部の後面と前記光ファイバ保持部とに一体的に形成されて後方に延長する平板状の壁面補強部を備えていることを特徴とする光ファイバ用フェルール。
  8. 請求項1〜7のいずれかにおいて、光透過性樹脂で成型されていることを特徴とする光ファイバ用フェルール
  9. 光導波路が形成されている光回路基板の端面に開口している光導波路と、フェルールに内挿されている光ファイバとを接続する方法であって、
    前記フェルールは、光透過性素材で形成されて、前後に平坦面を有する平板状で、前面を前記光ファイバの開口端面とするとともに前記光回路基板との接着面とする壁部と、前記壁部の後面に一体的に形成されて、当該後面法線方向に延長する光ファイバ保持部と、前記壁部の前面と前記光ファイバ保持部の後面とを前記法線方向に貫通する光ファイバ挿通孔とを備え、
    前記光ファイバの光軸と前記光導波路の光軸とを直線上に配置する調心ステップと、
    前記壁部の前記前面と前記光回路基板の前記端面との間に光硬化型接着剤を介在させる接着剤塗布ステップと、
    前記光硬化型接着剤を硬化させるための光を照射する光照射ステップと
    を含み、
    前記光照射ステップでは、前記壁部の後面に対して斜め方向から、当該後面に光を直接照射し、当該壁部を透過した光によって前記光硬化型接着剤を硬化させる
    ことを特徴とする光ファイバと光導波路との接続方法。
  10. 請求項9において、前記光ファイバ保持部は、前記光ファイバ挿通孔を軸とする柱状で、前端面が前記壁部の後面を二分するように横断する扁平形状であり、
    前記光照射ステップでは、前記二分された前記壁部の後面のそれぞれに対して2方向から光を照射することを特徴とする光ファイバと光導波路との接続方法。
JP2009243641A 2009-10-22 2009-10-22 光ファイバ用フェルール、光導波路と光ファイバとの接続方法 Active JP5412235B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009243641A JP5412235B2 (ja) 2009-10-22 2009-10-22 光ファイバ用フェルール、光導波路と光ファイバとの接続方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009243641A JP5412235B2 (ja) 2009-10-22 2009-10-22 光ファイバ用フェルール、光導波路と光ファイバとの接続方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011090156A true JP2011090156A (ja) 2011-05-06
JP5412235B2 JP5412235B2 (ja) 2014-02-12

Family

ID=44108465

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009243641A Active JP5412235B2 (ja) 2009-10-22 2009-10-22 光ファイバ用フェルール、光導波路と光ファイバとの接続方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5412235B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017092317A (ja) * 2015-11-12 2017-05-25 三菱電機株式会社 レーザモジュール

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0651155A (ja) * 1992-07-28 1994-02-25 Furukawa Electric Co Ltd:The 光ファイバと光導波路の接続方法
JPH1054923A (ja) * 1996-08-12 1998-02-24 Tokin Corp 光導波路モジュール及びその製造方法
JPH10300987A (ja) * 1997-04-23 1998-11-13 Fujitsu Ltd 光ファイバアセンブリ、その製造方法、及び光ファイバアセンブリを用いたレセプタクル型光モジュール

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0651155A (ja) * 1992-07-28 1994-02-25 Furukawa Electric Co Ltd:The 光ファイバと光導波路の接続方法
JPH1054923A (ja) * 1996-08-12 1998-02-24 Tokin Corp 光導波路モジュール及びその製造方法
JPH10300987A (ja) * 1997-04-23 1998-11-13 Fujitsu Ltd 光ファイバアセンブリ、その製造方法、及び光ファイバアセンブリを用いたレセプタクル型光モジュール

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017092317A (ja) * 2015-11-12 2017-05-25 三菱電機株式会社 レーザモジュール

Also Published As

Publication number Publication date
JP5412235B2 (ja) 2014-02-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5280742B2 (ja) 光導波路保持部材の取付構造及び取付方法
JPH0552925B2 (ja)
US20220342153A1 (en) Manufacturing method and manufacturing apparatus of optical splitters
WO2020105258A1 (ja) フェルール、ファイバ付きフェルール及びファイバ付きフェルールの製造方法
JP7059758B2 (ja) 光変調器
JP5412235B2 (ja) 光ファイバ用フェルール、光導波路と光ファイバとの接続方法
JP2020091466A (ja) フェルール、ファイバ付きフェルール及びファイバ付きフェルールの製造方法
JP3229142B2 (ja) 光学装置
JPS5924816A (ja) 光導波路の接続方法
WO2022018816A1 (ja) 光モジュール
US20220390670A1 (en) Optical Module
JP2003255179A (ja) 光コネクタ
US20240255703A1 (en) Optical connector and manufacturing method thereof
JP2020079862A (ja) 光コネクタ部、光接続構造体、及び、光接続構造体の製造方法
JP3986840B2 (ja) 光スイッチの製造方法
JP4763497B2 (ja) 光モジュールの結合構造及びその組み立て方法
US20240402444A1 (en) Optical module
CN111381327A (zh) 光学模块及其制造方法
JPH07261055A (ja) 光ファイバと光導波路の結合構造
JP4303096B2 (ja) 平面光回路部品
US7634166B2 (en) Marker groove forming device
JPH04140701A (ja) 導波路カプラおよびその製造方法
JP2004021038A (ja) 導波路型光部品、光クロスコネクト装置及び導波路型光部品の製造方法
JP2025035857A (ja) 光モジュールの製造方法
JPH1073732A (ja) 光導波路ブロック、光ファイバブロック、およびそれらを組み合わせた光導波路モジュール

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120607

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130326

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130611

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130806

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130925

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131015

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131111

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5412235

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250