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JP2011079637A - 電動産業車両 - Google Patents

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JP2011079637A
JP2011079637A JP2009233506A JP2009233506A JP2011079637A JP 2011079637 A JP2011079637 A JP 2011079637A JP 2009233506 A JP2009233506 A JP 2009233506A JP 2009233506 A JP2009233506 A JP 2009233506A JP 2011079637 A JP2011079637 A JP 2011079637A
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capacitor
battery
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regenerative
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JP2009233506A
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English (en)
Inventor
Shiho Izumi
泉  枝穂
Satoru Kaneko
金子  悟
Takashi Ikimi
高志 伊君
Shuichi Moriki
秀一 森木
Nobuo Shono
信夫 正野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

【課題】回生エネルギを高効率で回収でき、かつバッテリ及びキャパシタに負担を与えることなく充放電を実行可能な電源システムを備えた電動産業車両を提供する。
【解決手段】電源システム20は、バッテリ12とキャパシタ13の間に、コントローラ11でオン/オフされる半導体スイッチ15を備え、バッテリ等12,13に蓄積された電力をインバータ4a,4bを介して負荷3a,3bに給電し、負荷3a,3bの回生電力をインバータ4a,4bを介してバッテリ等12,13に充電する。コントローラ11には、負荷3a,3bが消費又は回生する電力を予め推定し,推定した回生エネルギを全てキャパシタ13に回収可能か判断する手段を備える。全回生エネルギをキャパシタ13に回収できないと判断した場合には、バッテリ12とキャパシタ13に回収するエネルギ量を最適に配分するように、半導体スイッチ15のオン/オフのタイミングを制御する。
【選択図】図2

Description

本発明は、バッテリフォークリフトなどの電動産業車両に係り、特に、それに搭載される電源システムの構成に関する。
近年、環境問題や原油高騰の問題などに対処するため、各工業製品に対して省エネ志向が強まっている。これを受けて、これまでエンジンによる油圧駆動システム装置が中心であった建設や荷役などの各種産業分野で使用される産業車両についても、電動化による高効率化、省エネルギ化の事例が増加してきている。産業車両を電動化した場合、即ち、産業車両の動力源として電動モータを用いた場合、排気ガスの低減のほか、エンジンの高効率駆動(ハイブリッドの場合)、伝達効率の向上、回生電力の回収などの省エネルギ効果が期待できる。
産業車両の中では、倉庫内や工場内で使用されることが多く、排ガスを出さないことが要求されるフォークリフトの電動化がいち早く進んでおり、バッテリの電力を用いて走行用モータを駆動するバッテリフォークリフトが他の産業車両に先駆けて実用化されている。従来のバッテリフォークリフトは、電源に鉛バッテリを使用し、この鉛バッテリの電力を用いて直接走行用モータを駆動し、走行を行う。また、荷物の昇降作業を行う荷役装置部分(リフト)においては、電動油圧システム装置が採用されており、専用の荷役用モータで油圧ポンプを駆動し、発生した油圧でマスト部に設置された左右の油圧シリンダを作動させる構成となっている。
バッテリフォークリフトは、一般車両に比べて走行動作時の加減速が頻繁に繰り返されると共に、リフトを用いた荷物の昇降が頻繁に繰り返されるという動作上の特徴がある。そして、走行動作中の制動時には、走行用モータにより電気ブレーキがかけられるので、走行用モータには、かなりの量の回生電力が発生する。また、荷役動作中の荷物の下降時には、リフトに蓄えられた位置エネルギが荷役用モータに作用するので、荷役用モータにも、かなりの量の回生電力が発生する。
しかるに、鉛バッテリは、走行用モータや荷役用モータの回生電力のような短時間大電流に対する充電特性には優れていないので、これらの回生電力を直接鉛バッテリに印加しても、ほとんどが損失になってしまい、これを有効に利用することができない。そこで、最近では、鉛バッテリの低急速充電特性を補うために、バッテリフォークリフトの電源システムに大容量のキャパシタを備え、荷物下降時に発生する荷役用モータの回生エネルギをキャパシタに優先的に充電する技術が提案されている(特許文献1参照。)。この特許文献1に記載の技術によれば、荷物下降時の回生エネルギがキャパシタに優先的に充電されるので、鉛バッテリに優先的に充電する場合に比べて、回生エネルギを効率良く利用することができる。また、揚高センサや荷重センサなどにより取得される車両の状況から回生エネルギを推定すると共にキャパシタの充電状態を検出し、推定された回生エネルギがキャパシタに充電可能なエネルギよりも大きい場合には、キャパシタのエネルギを走行用モータに送って力行エネルギとして消費するので、キャパシタへの回生エネルギの充電を効率良く行うことができる。
特開2008−297121号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、荷役下降時に発生する荷役用モータの回生エネルギの回収にのみ関するものであり、走行用モータの回生エネルギの回収については何ら考慮されていないので、この点に改善の余地がある。即ち、上述したように、バッテリフォークリフトは、走行動作時においてもかなりの量の回生電力を発生しているので、これを回収すれば、より大きな省エネ効果を得ることができる。
また、特許文献1に記載の技術は、上述したように、推定された回生エネルギがキャパシタに充電可能なエネルギよりも大きい場合、キャパシタのエネルギを走行用モータに送って力行エネルギとして消費するという構成であるので、走行停止中においてはキャパシタのエネルギを消費することができず、損失が大きくなると共に、キャパシタが満充電になった後に、スイッチを制御してバッテリに充電することになるため、バッテリに大電流が流れてしまい、充電効率が低下すると共に、バッテリ寿命に悪影響を与える虞がある。
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、バッテリ寿命に悪影響を与えることなく、走行用モータ及び荷役用モータの回生エネルギの回収を高効率に行うことができる電源システムを備えた電動産業車両を提供することにある。
かかる目的を達成するため、本発明は、充電可能なバッテリと、前記バッテリと並列に接続された充放電可能なキャパシタと、前記バッテリと前記キャパシタを接続するスイッチング素子と、前記スイッチング素子を介して充放電する電力を制御するコントローラとを有し、前記バッテリ及び前記キャパシタに充電された電力をインバータを介して負荷に給電すると共に、前記負荷の回生電力を前記インバータを介して前記バッテリ及び前記キャパシタに充電する電源システムを備えた電動産業車両において、前記コントローラは、前記負荷が消費又は回生する電力を推定するエネルギ推定部と、前記バッテリの充電状態及び前記キャパシタの充電状態を検出する充電状態検出部と、前記エネルギ推定部により推定された前記負荷の回生電力及び前記充電状態検出部にて検出された前記キャパシタの充電状態から、前記負荷の回生電力を全て前記キャパシタに充電可能か否かを判定すると共に、前記充電状態検出部にて検出された前記バッテリの充電状態及び前記キャパシタの充電状態から、前記バッテリへの充電が可能か否かを判定する回生エネルギ分配部とを有し、前記回生エネルギ分配部は、前記各判定結果に基づいて、前記負荷の回生電力を、前記バッテリ又は前記キャパシタの一方に優先的に充電するように前記スイッチング素子のON/OFFを制御するという構成にした。
かかる構成によると、バッテリの充電状態及びキャパシタの充電状態に応じて、バッテリ又はキャパシタのいずれか一方に優先的に充電するので、バッテリの充電状態及びキャパシタの充電状態に関わりなく、キャパシタに優先的に充電する場合に比べて、負荷からの回生電力を効率良く回収することができる。
また本発明は、前記の構成において、前記回生エネルギ分配部は、前記負荷の回生電力を全て前記キャパシタに充電可能であると判定したときには、前記負荷の回生電力を全て前記キャパシタに充電し、充電できないと判定したときには、前記バッテリの電圧値と前記キャパシタの電圧値との差が予め定められた範囲内にあるか否かを判定し、定められた範囲内にあると判定したときには、前記キャパシタを介して前記負荷の回生電力を前記バッテリに優先的に充電し、前記バッテリの電圧値と前記キャパシタの電圧値との差が予め定められた範囲を超えた段階で、前記負荷の回生電力が前記キャパシタに優先的に充電されるように、前記スイッチング素子のON/OFFを制御するという構成にした。
かかる構成によると、バッテリの電圧値とキャパシタの電圧値との差が小さいうちに、バッテリに優先的に充電するので、バッテリへの大電流の流入を防止できて、充電効率を高められると共に、バッテリ寿命への悪影響を防止することができる。
また本発明は、前記の構成において、前記キャパシタとして、これに充電可能な最大電圧が、前記バッテリに充電可能な最大電圧よりも大きいものを用いるという構成にした。
かかる構成によると、キャパシタの充電及びキャパシタからの放電が優先的に行われるので、バッテリに充電される状況を少なくでき、充電効率の低下を極力抑制することができる。
また本発明は、前記の構成において、前記コントローラは、前記キャパシタが比較的高い電圧状態にあるとき、前記負荷の力行に合わせて前記バッテリ側に微少な電流を流し、前記キャパシタの充電電圧が最大電圧に達しないように前記スイッチング素子のON/OFFを制御するという構成にした。
かかる構成によると、キャパシタに回生電力を回収するための余裕を常に持たせておくことができるので、回収電力の充電を効率良く行うことができる。
また本発明は、前記の構成において、前記負荷の回生電力は、電動産業車両の走行に用いられる走行用モータの回生電力と、電動産業車両に備えられた作業部材の駆動に用いられる作業用モータの回生電力の合計であるという構成にした。
かかる構成によると、作業用モータの回生電力のみならず、走行用モータの回生電力についてもキャパシタ又はバッテリに充電できるので、回生電力の無駄を防止することができる。
本発明は、コントローラに、負荷が消費又は回生する電力を推定するエネルギ推定部と、バッテリの充電状態及びキャパシタの充電状態を検出する充電状態検出部と、エネルギ推定部により推定された負荷の回生電力及び充電状態検出部にて検出されたキャパシタの充電状態から、負荷の回生電力を全てキャパシタに充電可能か否かを判定すると共に、充電状態検出部にて検出されたバッテリの充電状態及びキャパシタの充電状態から、バッテリへの充電が可能か否かを判定する回生エネルギ分配部とを備え、回生エネルギ分配部は、各判定結果に基づいて、負荷の回生電力を、バッテリ又はキャパシタの一方に優先的に充電するようにスイッチング素子のON/OFFを制御するので、バッテリの充電状態及びキャパシタの充電状態に応じて、バッテリ又はキャパシタのいずれか一方に対する優先的な充電を可能とすることができ、バッテリの充電状態及びキャパシタの充電状態に関わりなく、キャパシタに優先的に充電する場合に比べて、負荷からの回生電力を効率良く回収することができる。また、バッテリの電圧値とキャパシタの電圧値との差が小さいうちに、バッテリに優先的に充電することが可能になるので、バッテリへの大電流の流入を防止できて、充電効率の向上及びバッテリ寿命の延長を図ることができる。
実施形態に係るバッテリフォークリフトの構成図である。 実施形態に係るバッテリフォークリフトに備えられる電源システムの構成図である。 実施形態に係るバッテリフォークリフトに備えられる電源システムの放電時の状態を示す図である。 実施形態に係るバッテリフォークリフトに備えられる電源システムの充電時の状態を示す図である。 実施形態に係るバッテリフォークリフトに備えられるコントローラの内部構成を示す図である。 実施形態に係るバッテリフォークリフトに備えられるコントローラの処理手順を示す図である。
まず、実施形態に係る電動産業車両の構成につき、バッテリフォークリフトを例にとって説明する。
図1に示すように、本例のバッテリフォークリフト1は、駆動輪10により走行される車体2と、車体2の前方に設けられたマスト7と、マスト7に昇降可能に取り付けられ、電動油圧システム装置5により昇降されるフォーク8とを備えている。駆動輪10の駆動及び停止は、車体2の運転室内に備えられたアクセルペダル及びブレーキペダル等のペダル類9を操作することによって行われる。また、マスト7のチルト及びフォーク8の昇降は、運転室内に備えられた操作レバー6を操作することによって行われる。なお、マスト7には、これをチルト操作するための駆動装置が別途備えられるが、本実施形態においては、記載を省略する。
車体2内には、図2に示す電源システム20を構成するコントローラ11と、バッテリ12と、キャパシタ13と、これらバッテリ12とキャパシタ13の接続を断続する半導体スイッチ(スイッチング素子)15とが搭載されている。また、この車体2内には、駆動輪10を駆動するための走行用モータ3a及びこの走行用モータ3aで発生する動力を任意に制御するインバータ4aと、フォーク8を昇降するための電動油圧システム装置5に備えられた荷役用モータ3b及びこの荷役用モータ3bで発生する動力を任意に制御するインバータ4bとが搭載されている。走行用モータ3a及び荷役用モータ3bは、いわゆるモータ・ジェネレータであり、力行動作する場合(走行用モータ3aについては駆動輪10の駆動時、荷役用モータ3bについてはフォーク8の上昇時)には、モータとして動作して駆動力を発生し、回生動作する場合(走行用モータ3aについては駆動輪10の制動時、荷役用モータ3bについてはフォーク8の下降時)には、発電機として動作して電力を回生する。なお、図1及び図2の例においては、走行用モータ3a及び荷役用モータ3bがそれぞれ1つずつだけ備えられているが、これら各モータ3a,3bの数量についてはこれに限定されるものではなく、必要に応じて任意の数のモータを備えることができる。勿論、インバータの数量についても、モータの数量に応じて適宜増減可能である。また、走行用モータ3aは、駆動輪10に直接接続することもできるし、所要の変速機構を介して駆動輪10に接続することもできる。
インバータ4a,4bは、走行用モータ3a及び荷役用モータ3bの力行動作時には、電源システム10に蓄えられた直流電力を交流電力に変換して走行用モータ3a及び荷役用モータ3bに供給し、走行用モータ3a及び荷役用モータ3bの回生動作時には、走行用モータ3a及び荷役用モータ3bにより回生された交流電力を直流電力に変換し、電源システム10に供給する。
コントローラ11は、図5に示すように、走行用モータ3a及び荷役用モータ3bのモータトルク、これら各モータ3a,3bの回転数、インバータ4a,4bの電流値、ドライバによって操作される操作レバー6及びペダル類9の操作量それに車速などの車両情報、フォーク8によって保持された荷物の重量及びその差し上げ高さ、バッテリ12の電流値及び電圧値、キャパシタ13の電流値及び電圧値等を入力し、半導体スイッチ15のON/OFF信号を出力する。コントローラ11の内部構成は、走行用モータ3a及び荷役用モータ3bが消費又は回生する電力を推定するエネルギ推定部16と、バッテリ12の充電状態及びキャパシタ13の充電状態を検出する充電状態検出部17と、エネルギ推定部16により推定された走行用モータ3a及び荷役用モータ3bの回生電力及び充電状態検出部17にて検出されたキャパシタ13の充電状態から、走行用モータ3a及び荷役用モータ3bの回生電力を全てキャパシタ13に充電可能か否かを判定すると共に、充電状態検出部17にて検出されたバッテリ12の充電状態及びキャパシタ13の充電状態から、バッテリ12への充電が可能か否かを判定する回生エネルギ分配部18とを有する構成となっている。また、このコントローラ11は、前記各入力信号に基づいて、走行用モータ3a及び荷役用モータ3bへのトルク指令を計算する機能も備えている。このコントローラ11からの指令信号は、CAN(Controller Area Network)などの通信手段を介してコントローラ11と接続されたモータコントローラ及びバッテリコントローラをより、インバータ4a,4b並びに半導体スイッチ15に伝送される。
バッテリ12としては、鉛蓄電池又はリチウムイオン電池などの充電可能なバッテリが用いられ、本実施形態においては、最大電圧が48Vの鉛蓄電池を想定している。これに対して、キャパシタ13としては、電気二重層コンデンサなどが用いられ、本実施形態においては、48V〜60Vで動作し、容量が100F程度のものを想定している。図2に示すように、バッテリ12とキャパシタ13は、半導体スイッチ15を介して並列に接続されている。
走行用モータ3a及び荷役用モータ3bは、それぞれ走行用インバータ4a及び荷役用インバータ4bを介して、キャパシタ13に接続されている。よって、インバータ4a、4bの受電電圧は、キャパシタ13の電圧Vcとなる。
インバータ4a,4bには、通常150A程度の電流が流れ、負荷が大きい場合には300A〜400A程度の電流が流れることもある。バッテリ12として最大電圧が48Vの鉛蓄電池を用いる場合、フォークリフトの作業量及び1日の作業時間にもよるが、400Ah程度の容量が必要である。なお、鉛蓄電池は充電時における損失が大きいため、回生エネルギを効率よく回収することができない。また,鉛蓄電池への充放電を大電流で繰り返すと、劣化を進めてしまい寿命が短くなる傾向にある。このため、走行あるいは荷役動作時において、モータによる力行と回生を繰返し行う場合には、可能な限りキャパシタ13による充放電を利用することが望ましい。これにより充電によるエネルギ効率を向上させることができる。
本実施形態では、バッテリ12とキャパシタ13の間に配置された半導体スイッチ15をON/OFFすることにより、キャパシタ13に蓄積したエネルギや負荷である走行用モータ3a及び荷役用モータ3b側から回生したエネルギを、バッテリ12に供給できる状態とできない状態とに切り換えるようにしている。即ち、半導体スイッチ15が開いた状態においては、バッテリ12からは放電のみしかできず、半導体スイッチ15がONの状態においては、バッテリ12に充電することが可能となる。また、力行時において、キャパシタ13の電圧Vcがバッテリ電圧Vbと同等以下になった場合には、半導体スイッチ15をOFFにしたままでもダイオードを通してバッテリ12から放電した電流が流れる。したがって、この電源システム1では、キャパシタ13の容量が不足しているときにはバッテリ12から放電し、キャパシタ13の充電状態が高いときにはバッテリ12へ充電するように半導体スイッチ15を制御することで、バッテリ12に充電される状況を少なくし充電による効率の低下を防ぐことができる。
コントローラ11は、検出したバッテリ12の電圧Vbとキャパシタ13の電圧Vcより、各車両状態に基づいて、スイッチ15をON/OFFするよう制御することで、インバータ4a,4bに供給するエネルギ又はインバータ4a,4bから回生するエネルギを伝達する経路とそのタイミングを制御する。本実施形態において、基本的には、バッテリ12は放電のみをおこない、回生時のエネルギはキャパシタ13が全て受け入れることにする。
走行用モータ3a及び荷役用モータ3bの力行時においては、図3に示すように、可能な限りキャパシタ13からのエネルギを消費させるため、半導体スイッチ15をOFFとして、走行用モータ3a及び荷役用モータ3b側への電流Idcは全てキャパシタ13から供給する。キャパシタ電圧Vcがバッテリ電圧Vbがよりも高い間は、バッテリ電流Ib=0であるが、キャパシタ13の電圧Vcが低くなり、キャパシタ電圧Vcがバッテリ電圧Vbと同等になった場合には、バッテリ12から放電が始まる。コントローラ11は、バッテリ12から放電が始まるのを検知した後に、半導体スイッチ15をONに制御することで、半導体スイッチ15をOFFのままにしておくよりも放電効率を向上する。
モータの回生時においては、図4に示すように、回生エネルギを可能な限りキャパシタ13に充電する。この場合、キャパシタ電圧Vcが、バッテリ電圧Vbよりも大きく、キャパシタ13の最大電圧Vcmax(ここではVcmax=54V〜60Vと設定する)よりも小さい場合には、半導体スイッチ15をOFFにし、負荷側の電流Idcを全てキャパシタ13で受け入れるように制御する。即ち、バッテリ12への回生電流Ib=0となるようにする。これにより、回生時には、バッテリ12を大電流で充電することなく、全てのエネルギをキャパシタ13で受け入れることが可能となり、エネルギ効率を向上することができる。
キャパシタ13の電圧Vcが最大電圧Vcmaxに達した場合、半導体スイッチ15をONにし、バッテリ12に充電できるようにする。この際、半導体スイッチ15をONにした瞬間にキャパシタ13に蓄積したエネルギが、バッテリ12に供給されることになり、バッテリ12に瞬間的に大電流Ibが流れ込む可能性がある。例えば、バッテリ12の電圧が低く、Vb=43Vの状態でキャパシタ13の電圧が上昇し、Vc=60Vにて半導体スイッチ15をONに制御すると、瞬間的に500A程度の電流がバッテリ12に充電されることになり、バッテリ12にとっては、充電効率と寿命の観点より厳しい状態となる。このため、本実施形態においては、車両状態を把握し、予め動作を予測して推定した回生エネルギに対して、スイッチング素子15を制御することにより、前述した問題を回避する。
以下、図6に基づいて、バッテリ12の充電時における半導体スイッチ15の制御手順を説明する。図6に示す半導体スイッチ15の制御手順は、フォークリフト1を構成する各部の動作状態に応じて、バッテリ12への回生エネルギの充電タイミング及びキャパシタ13への回生エネルギの充電タイミングを最適化し、バッテリ12に過大な電流が印加されないようにするものである。
まず、コントローラ11は、図5に示すエネルギ推定部16により、車両各部の現在の作業状態と、ドライバによって操作される操作レバー6及びペダル類9の操作情報を用いて、フォークリフト1の次の動作を推定し(手順S1)、推定した動作に応じたキャパシタ13に入出力可能なエネルギを演算する(手順S2)。フォークリフトやパワーショベルなどの産業車両は、作業パターンがほぼ決まっているため、その動作をもとに必要な駆動力などを推定しやすい。例えばアクセルを踏んでいる場合は走行中であり、次の動作は停車するための回生動作であると推定できる。また、レバー6の操作でフォーク8が上昇中の場合、次の動作はフォーク8が下降する動作であるため回生動作であると推定できる。このように走行時には加減速を、荷役動作時にはリフトの上げ下げ動作を把握することで、次に回生動作がおこなわれることを判断することが可能である。さらに、回生動作により得られる回生エネルギは、制動により得られる回生エネルギについては、車体2の重量及び走行速度等から演算により求めることができ、フォーク8の下降動作により得られる回生エネルギについては、フォーク8の差し上げ高さ及び荷物の重量等から演算により求めることができる。
リフト降下時に得られる回生エネルギの推定について、より詳細に説明すると、ドライバが操作する操作レバー6のレバー情報より、リフトの上昇が終了したことを把握し、そのときのフォーク8の位置(高さ情報)を検出する。また、荷重センサなどの情報より、フォークに搭載している荷物の荷重を算出する。これらの情報を用いて、位置エネルギを計算することで、リフト降下時において得られる全回生エネルギEall[Wh]を推定できる。
次に、コントローラ11の充電状態検知部17は、現在のキャパシタ電圧値Vcより、キャパシタ13に回生可能なエネルギ量Ecmax[Wh]を算出する(手順S3)。
次に、コントローラ11の回生エネルギ分配部18は、推定した全回生エネルギEallをキャパシタ13に全て充電可能か否かを判断する(手順S4)。即ち、キャパシタ13で回生可能なエネルギ量Ecmaxが、全回生エネルギEall以上である場合には、全ての回生エネルギをキャパシタ13に回収できる(Yes)と判断し、半導体スイッチ15をOFFのまま保持する(手順S5)。
これに対して、キャパシタ13で回生可能なエネルギ量Ecmaxが、全回生エネルギEallよりも小さい場合には、全ての回生エネルギをキャパシタ13に回収できない(No)と判断し、キャパシタ13に回収できないエネルギ量ΔE(=Ecmax−Eall)[Wh]をバッテリ12で回収するルーチンに進む。しかし、バッテリ12に充電される電流Ibは、キャパシタ電圧Vcとバッテリ電圧Vbの差(Vc−Vb)で決まるため、この差(Vc−Vb)が小さいうちに、半導体スイッチ15をONにし、キャパシタ13からバッテリ12へエネルギを供給することが望ましい。
そこで、手順S4で全ての回生エネルギをキャパシタ13に回収できない(No)と判断した場合には、半導体スイッチ15をONに切り換え(手順S6)、バッテリ12への回生エネルギの供給を行う。
次いで、ΔE=0となるキャパシタ13の目標電圧値Vc*を算出し(手順S7)、キャパシタVc=Vc*であるか否かを判定する(手順S8)。手順S8において、キャパシタVc=Vc*ではない(No)と判定したときには、半導体スイッチ15をONのまま維持し(手順S9)、キャパシタVc=Vc*である(Yes)と判定したときには、半導体スイッチ15をOFFに切り換える(手順S10)。それ以降は、残りの回生エネルギを全てキャパシタ13に回収する。このようにすることで、キャパシタ13を最大限に利用することができ、回生エネルギの回収効率を向上することができる。
なお、キャパシタ電圧値Vcが比較的高い状態にあるときには、キャパシタ13に回生電力を回収するための余裕を常に持たせておき、回収エネルギの回収を効率良く行うことができるようにするため、キャパシタ電圧Vcが最大電圧Vcmax(54V)に達しないよう、コントローラ11は、モータ力行時に半導体スイッチ15のON/OFFを制御して、バッテリ12側へバッテリ寿命に悪影響を与えない程度の微少な電流を流しておくことが望ましい。
前記実施形態においては、リフト8の下降時に得られる回生エネルギの回収を例にとって説明したが、駆動輪10の走行時に得られる回生エネルギの回収についても同様に行われる。また、前記実施形態においては、フォークリフトに適用した場合を例にとって説明したが、パワーショベルやホイールローダなどの他の産業車両にも同様に適用することができる。
本発明は、フォークリフトやパワーショベル等の電気駆動車両に利用できる。
1 フォークリフト
2 電源システム
3a 走行用モータ
3b 荷役用モータ
4a 走行用インバータ
4b 荷役用インバータ
5 電動油圧システム装置
6 操作レバー
7 マスト
8 フォーク
9 ペダル類
10 駆動輪
12 バッテリ
13 キャパシタ
15 半導体スイッチ
16 エネルギ推定部
17 充電状態検出部
18 回生エネルギ分配部
20 電源システム

Claims (5)

  1. 充電可能なバッテリと、前記バッテリと並列に接続された充放電可能なキャパシタと、前記バッテリと前記キャパシタを接続するスイッチング素子と、前記スイッチング素子を介して充放電する電力を制御するコントローラとを有し、前記バッテリ及び前記キャパシタに充電された電力をインバータを介して負荷に給電すると共に、前記負荷の回生電力を前記インバータを介して前記バッテリ及び前記キャパシタに充電する電源システムを備えた電動産業車両において、
    前記コントローラは、前記負荷が消費又は回生する電力を推定するエネルギ推定部と、前記バッテリの充電状態及び前記キャパシタの充電状態を検出する充電状態検出部と、前記エネルギ推定部により推定された前記負荷の回生電力及び前記充電状態検出部にて検出された前記キャパシタの充電状態から、前記負荷の回生電力を全て前記キャパシタに充電可能か否かを判定すると共に、前記充電状態検出部にて検出された前記バッテリの充電状態及び前記キャパシタの充電状態から、前記バッテリへの充電が可能か否かを判定する回生エネルギ分配部とを有し、前記回生エネルギ分配部は、前記各判定結果に基づいて、前記負荷の回生電力を、前記バッテリ又は前記キャパシタの一方に優先的に充電するように前記スイッチング素子のON/OFFを制御することを特徴とする電動産業車両。
  2. 前記回生エネルギ分配部は、前記負荷の回生電力を全て前記キャパシタに充電可能であると判定したときには、前記負荷の回生電力を全て前記キャパシタに充電し、充電できないと判定したときには、前記バッテリの電圧値と前記キャパシタの電圧値との差が予め定められた範囲内にあるか否かを判定し、定められた範囲内にあると判定したときには、前記キャパシタを介して前記負荷の回生電力を前記バッテリに優先的に充電し、前記バッテリの電圧値と前記キャパシタの電圧値との差が予め定められた範囲を超えた段階で、前記負荷の回生電力が前記キャパシタに優先的に充電されるように、前記スイッチング素子のON/OFFを制御することを特徴とする請求項1に記載の電動産業車両。
  3. 前記キャパシタとして、これに充電可能な最大電圧が、前記バッテリに充電可能な最大電圧よりも大きいものを用いることを特徴とする請求項1及び請求項1のいずれか1項に記載の電動産業車両。
  4. 前記コントローラは、前記キャパシタが比較的高い電圧状態にあるとき、前記負荷の力行に合わせて前記バッテリ側に微少な電流を流し、前記キャパシタの充電電圧が最大電圧に達しないように前記スイッチング素子のON/OFFを制御することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の電動産業車両。
  5. 前記負荷の回生電力は、電動産業車両の走行に用いられる走行用モータの回生電力と、電動産業車両に備えられた作業部材の駆動に用いられる作業用モータの回生電力の合計であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の電動産業車両。
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