JP2011068121A - 印刷システム - Google Patents
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Abstract
【課題】画質の劣化を防止する。
【解決手段】媒体に形成されたドットに仮硬化用の光の照射を行う仮硬化用光源と、仮硬化用の光の照射を受けたドットに本硬化用の光の照射を行う本硬化用光源であって、仮硬化用光源とは波長帯域が異なる本硬化用光源と、を備えた印刷システムであって、前記ドットの形成に使用されるインクは、光の照射を受けることによりモノマーを光重合させる光重合開始剤を少なくとも2種類含み、2種類の光重合開始剤は、それぞれ異なる波長に吸収ピークを有する。
【選択図】図8
【解決手段】媒体に形成されたドットに仮硬化用の光の照射を行う仮硬化用光源と、仮硬化用の光の照射を受けたドットに本硬化用の光の照射を行う本硬化用光源であって、仮硬化用光源とは波長帯域が異なる本硬化用光源と、を備えた印刷システムであって、前記ドットの形成に使用されるインクは、光の照射を受けることによりモノマーを光重合させる光重合開始剤を少なくとも2種類含み、2種類の光重合開始剤は、それぞれ異なる波長に吸収ピークを有する。
【選択図】図8
Description
本発明は、印刷システムに関する。
印刷に用いられるインクとして、光(電磁波の一種、例えば紫外線(UV))の照射によって硬化する光硬化型インク(例えばUVインク)がある。光硬化型インクを用いると、媒体に着弾したインクに光を照射することによってインクが硬化するので、インクを吸収しにくい媒体に対しても良好な印刷を行うことができる。
なお、カラー印刷等では、複数の色の光硬化型インクが用いられる。その場合に、異なる色の光硬化型インクを媒体に吐出するごとに仮硬化用光源から光を照射してインクを硬化(仮硬化)し、最後に本硬化用光源から光を照射してインクを完全に硬化(本硬化)する印刷方法が提案されている(例えば特許文献1参照)。そうすることで、異なる色のインク間の滲みを抑制することができる。
上述したような印刷方法では、各色のインク(ドット)毎に仮硬化の光の照射回数が異なることになり、このことにより、仮硬化の回数に応じた影響が画質に現れることがある。例えば仮硬化の光照射を多く受けたドットは硬化が進むためインクをはじきやすくなる。すると、その上に形成されるドットの径が小さくなる。また、仮硬化の回数によって各色のドットの形状が異なってくる。このように、仮硬化の回数の違いによって画質が劣化するおそれがある。
そこで本発明は、画質の劣化の防止を図ることを目的とする。
上記目的を達成するための主たる発明は、媒体に形成されたドットに仮硬化用の光の照射を行う仮硬化用光源と、前記仮硬化用の光の照射を受けたドットに本硬化用の光の照射を行う本硬化用光源であって、前記仮硬化用光源とは波長帯域が異なる本硬化用光源と、を備えた印刷システムであって、前記ドットの形成に使用されるインクは、光の照射を受けることによりモノマーを光重合させる光重合開始剤を少なくとも2種類含み、前記2種類の光重合開始剤は、それぞれ異なる波長に吸収ピークを有することを特徴とする印刷システムである。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも、以下の事項が明らかとなる。
媒体に形成されたドットに仮硬化用の光の照射を行う仮硬化用光源と、前記仮硬化用の光の照射を受けたドットに本硬化用の光の照射を行う本硬化用光源であって、前記仮硬化用光源とは波長帯域が異なる本硬化用光源と、を備えた印刷システムであって、前記ドットの形成に使用されるインクは、光の照射を受けることによりモノマーを光重合させる光重合開始剤を少なくとも2種類含み、前記2種類の光重合開始剤は、それぞれ異なる波長に吸収ピークを有することを特徴とする印刷システムが明らかとなる。
このような印刷システムによれば、画質の劣化の防止を図ることができる。
このような印刷システムによれば、画質の劣化の防止を図ることができる。
かかる印刷システムであって、前記本硬化用光源と前記仮硬化用光源は、波長分布が異なり、前記2種類の光重合開始剤は、前記仮硬化用光源の光照射によってラジカルを発生しやすい第1光重合開始剤と、前記本硬化用光源の光照射によってラジカルを発生しやすい第2光重合開始剤とからなり、前記本硬化用光源による前記モノマーの重合転嫁率が、前記仮硬化用光源による前記モノマーの重合転嫁率よりも大きいことが望ましい。
このような印刷システムによれば、本硬化で確実に完全硬化するようにできる。
このような印刷システムによれば、本硬化で確実に完全硬化するようにできる。
かかる印刷システムであって、前記仮硬化用光源は、約390nmの単一ピークを有し、前記本硬化用光源は、200nmから600nmに亘って複数のピークを有し、前記2種類の光重合開始剤は、前記仮硬化用光源の光照射によってラジカルを発生しやすい第1光重合開始剤として、Irgacure−784、Irgacure−819、CHEMCURE−TPOのいずれか一つを含み、前記本硬化用光源の光照射によってラジカルを発生しやすい第2光重合開始剤として、Chemcure―709、Chemcure−73のいずれか一つを含むことが望ましい。
このような印刷システムによれば、仮硬化の回数にかかわらずに仮硬化では完全硬化せず、本硬化で完全硬化するようにできる。
このような印刷システムによれば、仮硬化の回数にかかわらずに仮硬化では完全硬化せず、本硬化で完全硬化するようにできる。
かかる印刷システムであって、前記インクに対し、前記第1光重合開始剤は0.2〜0.5質量%含まれ、前記第2光重合開始剤は4〜5質量%含まれることが望ましい。
このような印刷システムによれば、仮硬化の回数が多くても完全硬化しないようにできる。
このような印刷システムによれば、仮硬化の回数が多くても完全硬化しないようにできる。
以下の実施形態では、光硬化型インクを使用する印刷システムとしてラインプリンター(プリンター1)を用いる場合を例に挙げて説明する。
===プリンターの概要===
<プリンターの構成について>
図1は、プリンター1の全体構成のブロック図である。また、図2は、印刷領域周辺の概略図である。
プリンター1は、紙、布、フィルム等の媒体に画像を印刷する印刷装置であり、外部装置であるコンピューター110と通信可能に接続されている。
<プリンターの構成について>
図1は、プリンター1の全体構成のブロック図である。また、図2は、印刷領域周辺の概略図である。
プリンター1は、紙、布、フィルム等の媒体に画像を印刷する印刷装置であり、外部装置であるコンピューター110と通信可能に接続されている。
コンピューター110にはプリンタードライバーがインストールされている。プリンタードライバーは、表示装置(不図示)にユーザーインターフェイスを表示させ、アプリケーションプログラムから出力された画像データを印刷データに変換させるためのプログラムである。このプリンタードライバーは、フレキシブルディスクFDやCD−ROMなどの記録媒体(コンピューター読み取り可能な記録媒体)に記録されている。また、プリンタードライバーは、インターネットを介してコンピューター110にダウンロードすることも可能である。なお、このプログラムは、各種の機能を実現するためのコードから構成されている。
そして、コンピューター110は、プリンター1に画像を印刷させるため、印刷させる画像に応じた印刷データをプリンター1に出力する。
そして、コンピューター110は、プリンター1に画像を印刷させるため、印刷させる画像に応じた印刷データをプリンター1に出力する。
プリンター1は、紫外線(以下、UV)の照射によって硬化する紫外線硬化型インク(UVインク、以下単にインクともいう)を吐出することにより、媒体に画像を印刷する装置である。UVインクは、光重合硬化性を有するオリゴマーやモノマー、光重合開始剤、及び、顔料の混合物に、重合禁止剤、界面活性剤等の補助剤を添加して調合される。なお、UVインクの詳細については後述する。また、インクとしては、水性インクと油性インクの両方を含むものとする。UVインクは、UVの照射を受けると光重合反応が起こることにより硬化する。なお、本実施形態のプリンター1は、シアン、マゼンダ、イエロー、ブラック及びホワイトの5色のUVインクを用いて画像を印刷する。
プリンター1は、搬送ユニット20、ヘッドユニット30、照射ユニット40、検出器群50、及びコントローラー60を有する。外部装置であるコンピューター110から印刷データを受信したプリンター1は、コントローラー60によって各ユニット(搬送ユニット20、ヘッドユニット30、照射ユニット40)を制御して、印刷データに従って媒体に画像を印刷する。コントローラー60は、コンピューター110から受信した印刷データに基づいて、各ユニットを制御し、媒体に画像を印刷する。プリンター1内の状況は検出器群50によって監視されており、検出器群50は、検出結果をコントローラー60に出力する。コントローラー60は、検出器群50から出力された検出結果に基づいて、各ユニットを制御する。
搬送ユニット20は、媒体(例えば、紙など)を所定の方向(以下、搬送方向という)に搬送させるためのものである。この搬送ユニット20は、上流側搬送ローラ23A及び下流側搬送ローラ23Bと、ベルト24とを有する。不図示の搬送モータが回転すると、上流側搬送ローラ23A及び下流側搬送ローラ23Bが回転し、ベルト24が回転する。給紙ローラ(不図示)によって給紙された媒体は、ベルト24によって、印刷可能な領域(ヘッドと対向する領域)まで搬送される。ベルト24が媒体を搬送することによって、媒体がヘッドユニット30に対して搬送方向に移動する。印刷可能な領域を通過した媒体は、ベルト24によって外部へ排紙される。なお、搬送中の媒体は、ベルト24に静電吸着又はバキューム吸着されている。
ヘッドユニット30は、媒体にUVインクを吐出するためのものである。なお、本実施形態では、UVインクとして、画像を形成するためシアン、マゼンダ、イエロー、ブラック、及びホワイトの5色のUVインクを用いる。ヘッドユニット30は、搬送中の媒体に対して各インクを吐出することによって、媒体にドットを形成し、画像を媒体に印刷する。本実施形態では、図2に示すように、搬送方向の上流側から順に、ホワイトのUVインク(白インク)を吐出するホワイトインクヘッドW、ブラックのUVインクを吐出するブラックインクヘッドK、シアンのUVインクを吐出するシアンインクヘッドC、マゼンダのUVインクを吐出するマゼンダインクヘッドM、イエローのUVインクを吐出するイエローインクヘッドY、の各ヘッドが設けられている。本実施形態のプリンター1はラインプリンターであり、ヘッドユニット30の各ヘッドは、媒体幅分のドットを一度に形成することができる。
照射ユニット40は、媒体に着弾したUVインクに向けてUVを照射するものである。媒体上に形成されたドットは、照射ユニット40からのUVの照射を受けることにより、硬化する。本実施形態の照射ユニット40は、仮硬化用照射部42、及び本硬化用照射部44を備えており、媒体に形成されたドットに対して仮硬化と本硬化の2段階の硬化(UV照射)を行っている。
仮硬化用照射部42は、媒体に形成されたドットを仮硬化させるためのUVを照射する。なお、本実施形態において、仮硬化とは、インク間の滲みやドットの広がりを抑制するために行なう硬化のことである。但し、仮硬化の後においてもインクは完全に固化していない。本実施形態のプリンター1は、仮硬化用照射部42として、第1照射部42a、第2照射部42b、第3照射部42c、第4照射部42d、第5照射部42eを有している。
第1照射部42aはホワイトインクヘッドWの搬送方向下流側に設けられており、第2照射部42bは、ブラックインクヘッドKの搬送方向下流側に設けられている。また、第3照射部42cは、シアンインクヘッドCの搬送方向下流側に設けられており、第4照射部42dは、マゼンダインクヘッドMの搬送方向下流側に設けられている。さらに、第5照射部42eは、イエローインクヘッドYの搬送方向下流側に設けられている。
これらの各照射部の媒体幅方向の長さは媒体幅以上である。そして、各照射部は、ヘッドユニット30の各ヘッドで形成されたドットにUVを照射する。
なお、仮硬化用照射部42の詳細については後述する。
なお、仮硬化用照射部42の詳細については後述する。
本硬化用照射部44は、媒体に形成されたドットを本硬化させるためのUVを照射する。なお、本実施形態において、本硬化とは、ドットを完全に固化させるために行なう硬化のことである。
本硬化用照射部44は、仮硬化用照射部42の第5照射部42eよりも搬送方向下流側に設けられている。また、本硬化用照射部44の媒体幅方向の長さは媒体幅以上である。そして、本硬化用照射部44は、ヘッドユニット30の各ヘッドによって形成されたドットにUVを照射する。
なお、本硬化用照射部44の詳細については後述する。
本硬化用照射部44は、仮硬化用照射部42の第5照射部42eよりも搬送方向下流側に設けられている。また、本硬化用照射部44の媒体幅方向の長さは媒体幅以上である。そして、本硬化用照射部44は、ヘッドユニット30の各ヘッドによって形成されたドットにUVを照射する。
なお、本硬化用照射部44の詳細については後述する。
検出器群50には、ロータリー式エンコーダ(不図示)、紙検出センサ(不図示)などが含まれる。ロータリー式エンコーダは、上流側搬送ローラ23Aや下流側搬送ローラ23Bの回転量を検出する。ロータリー式エンコーダの検出結果に基づいて、媒体の搬送量を検出することができる。紙検出センサは、給紙中の媒体の先端の位置を検出する。
コントローラー60は、プリンターの制御を行うための制御ユニット(制御部)である。コントローラー60は、インターフェイス部61と、CPU62と、メモリー63と、ユニット制御回路64とを有する。インターフェイス部61は、外部装置であるコンピューター110とプリンター1との間でデータの送受信を行う。CPU62は、プリンター全体の制御を行うための演算処理装置である。メモリー63は、CPU62のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものであり、RAM、EEPROM等の記憶素子を有する。CPU62は、メモリー63に格納されているプログラムに従って、ユニット制御回路64を介して各ユニットを制御する。
<印刷動作について>
プリンター1がコンピューター110から印刷データを受信すると、コントローラー60は、まず、搬送ユニット20によって給紙ローラ(不図示)を回転させ、印刷すべき媒体をベルト24上に送る。媒体はベルト24上を一定速度で停まることなく搬送され、ヘッドユニット30、及び照射ユニット40の下を通る。この間に、コントローラー60は、ヘッドユニット30の各ヘッドのノズルからインクを断続的に吐出させることによって媒体にドットを形成するとともに、照射ユニット40の各照射部からUVを照射させる。こうして媒体に画像が印刷される。そして、コントローラー60は、画像の印刷が終了した媒体を排紙する。
プリンター1がコンピューター110から印刷データを受信すると、コントローラー60は、まず、搬送ユニット20によって給紙ローラ(不図示)を回転させ、印刷すべき媒体をベルト24上に送る。媒体はベルト24上を一定速度で停まることなく搬送され、ヘッドユニット30、及び照射ユニット40の下を通る。この間に、コントローラー60は、ヘッドユニット30の各ヘッドのノズルからインクを断続的に吐出させることによって媒体にドットを形成するとともに、照射ユニット40の各照射部からUVを照射させる。こうして媒体に画像が印刷される。そして、コントローラー60は、画像の印刷が終了した媒体を排紙する。
<各ヘッドのノズル配置について>
図3は、各ヘッドのノズル配置の説明図である。これらの各ヘッドは、図に示すように「A列」「B列」の2個のノズル列を備える。
各列のノズルは、搬送方向と交差する方向(ノズル列方向)に沿って、1/180インチの間隔(ノズルピッチ)で並んでいる。また、A列のノズルのノズル列方向の位置と、B列のノズルのノズル列方向の位置は、半ノズルピッチ分(1/360インチ)だけずれている。これにより、1/360インチの解像度で各色のドットを形成可能になっている。
図3は、各ヘッドのノズル配置の説明図である。これらの各ヘッドは、図に示すように「A列」「B列」の2個のノズル列を備える。
各列のノズルは、搬送方向と交差する方向(ノズル列方向)に沿って、1/180インチの間隔(ノズルピッチ)で並んでいる。また、A列のノズルのノズル列方向の位置と、B列のノズルのノズル列方向の位置は、半ノズルピッチ分(1/360インチ)だけずれている。これにより、1/360インチの解像度で各色のドットを形成可能になっている。
<仮硬化及び本硬化について>
本実施形態のプリンター1では、照射ユニット40として、仮硬化用照射部42と本硬化用照射部44とを備えており、ドットの形成後に仮硬化と本硬化の2段階の硬化を行なっている。以下、各硬化の機能について説明する。
本実施形態のプリンター1では、照射ユニット40として、仮硬化用照射部42と本硬化用照射部44とを備えており、ドットの形成後に仮硬化と本硬化の2段階の硬化を行なっている。以下、各硬化の機能について説明する。
仮硬化は、インク間の滲みやドットの広がりを抑制するための硬化である。この仮硬化の際にドットに照射されるUVの照射量は少なく、仮硬化の後においてもUVインク(ドット)は完全に固化していない。なお照射量(mJ/cm2)とは、照射強度(mW/cm2)と照射時間(sec)との積のことである。本実施形態では媒体の搬送速度が一定(各照射部による照射時間が一定)であるので、照射量は照射強度に依存する。この照射量を調整することで、ドットの形状を調整することができる。
UVの照射量が多い(照射強度が強い)場合、インク間の滲みやドットの広がりを抑制することができるが、ドットによって構成される媒体表面の凹凸が大きくなるため光沢が悪化する。
一方、UVの照射量が少ない(照射強度が弱い)場合、光沢は良好になる。但し、他のインクとの間で滲みが生じやすくなる。
一方、UVの照射量が少ない(照射強度が弱い)場合、光沢は良好になる。但し、他のインクとの間で滲みが生じやすくなる。
本硬化は、インクを完全に固化させるための硬化である。この本硬化におけるUVの照射量は、仮硬化のUVの照射量よりも多い。
===仮硬化の回数とドット形状との関係について===
図4は、UVインクの性質を説明する図である。図は、媒体S(例えばフィルム等)の上に白インク(ホワイトインク)によって背景画像(下地画像)を形成し、その上に他の別の色のインク(例えばYMCK)を吐出した様子を示している。図4の上図では下地画像のインクが完全には硬化していない状態(以下「半硬化状態」ともいう)である。一方、図4の下図では下地画像のインクが完全に硬化した状態(以下「完全硬化状態」ともいう)である。
図4は、UVインクの性質を説明する図である。図は、媒体S(例えばフィルム等)の上に白インク(ホワイトインク)によって背景画像(下地画像)を形成し、その上に他の別の色のインク(例えばYMCK)を吐出した様子を示している。図4の上図では下地画像のインクが完全には硬化していない状態(以下「半硬化状態」ともいう)である。一方、図4の下図では下地画像のインクが完全に硬化した状態(以下「完全硬化状態」ともいう)である。
UVインクには、UVの照射によって硬化度が高まるほど、その上に形成されるインク滴をはじき易くなる性質を有する。そのため、図示するように、半硬化状態であるインクの上に吐出されたインク滴は、背景画像の表面を流れ広がる(濡れ広がる)。これに対して、完全硬化状態である背景画像の上に吐出されたインク滴は、背景画像の表面を流れ広がることなく、丸い粒状となる。この状態でUVが照射されると、半硬化状態の背景画像上に吐出されたインク滴のドット径「d1」に比べて、完全硬化状態の背景画像上に吐出されたインク滴のドット径「d2」の方が小さくなってしまう。また、完全硬化状態である背景画像上に吐出されたインク滴よりも、半硬化状態である下地画像上に吐出されたインク滴の方が、下地画像との繋がりが強くなり、上層のインクが剥がれ難くなる。
ところで、本実施形態では、各ヘッドの搬送方向下流側にそれぞれ仮硬化用照射部の各照射部(42a〜42e)が設けられている。この場合、印刷モードに応じて、各ヘッドによって形成されたドットが受ける仮硬化のUV照射の回数が異なることになる。
例えば「モノクロ印刷モード」では、白(ホワイトインク)の背景画像上に、ブラックインクのみで画像(テキストなど)が印刷される。この場合、ブラックインクが最後に吐出されるインクであり、ブラックインクが吐出されるまでに、背景画像(ホワイトインクヘッドWによって形成されたドット)は、第1照射部42aからUVの照射を受ける。
「3色印刷モード」では、白の背景画像上に、3色のインク(イエローインク・マゼンタインク・シアンインク)によってカラー画像が印刷される。図2に示すように、3色のインクYMCを吐出するヘッド31の中で、イエローインクを吐出するイエローインクヘッドYが最も搬送方向の下流側に位置する。そのため、3色印刷モードでは、イエローインクが最後に吐出されるインクである。図からわかるように、イエローインクが吐出されるまでに、背景画像(ホワイトインクヘッドWによって形成されたドット)は、第1照射部42aと第3照射部42cと第4照射部42dからUVの照射を受ける。この場合、イエローインクが吐出されるまでに背景画像(白インク)が完全硬化してしまうおそれがある。
このように、下層のUVインクが完全に硬化してしまうと、その上に形成するUVインクのドットサイズが既定サイズよりも小さくなってしまう。そうすると、巨視的に見た際に、後に形成されたUVインクの濃度が淡くなってしまったり、罫線の幅が狭くなったりしてしまう。
また、本実施形態ではヘッド数(仮硬化用照射部)が5つであるが、印刷に使用するヘッド数(仮硬化用照射部)の数が多くなるほど、各ヘッドによって形成されたドットへの仮硬化のUV照射の回数の差が大きくなる。すなわち、搬送方向上流側のヘッドで形成されるドットは仮硬化のUV照射を受ける回数が多く、搬送方向下流側のヘッドで形成されるドットは仮硬化のUV照射を受ける回数が少ない。このように、各色のドット毎にUV照射を受ける回数が異なることによって、ドットの形状に違いが生じて、画質に影響が出るおそれがある。
そこで、本実施形態では、仮硬化のUV照射を何回受けても、インクが完全に硬化しないようにすることにより、印刷画像の画質劣化を抑制することを目的とする。
なお、本実施形態のインクについて説明する前に、仮硬化用照射部42と本硬化用照射部44の光源の特性について説明する。
===仮硬化用照射部について===
本実施形態の仮硬化用照射部42の各照射部(42a〜42e)は、UV照射の光源として発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)を備えている。LEDは入力電流の大きさを制御することによって、照射エネルギーを容易に変更することが可能である。
図5は、本実施形態の仮硬化用照射部42の光源の発光分布を示す図である。
図の縦軸は光量値を示し、図の横軸は光の波長を示している。図のように、波長が約370nmから約430nmの範囲で光量が大きくなっている(波長が約390nmで光量が最大になっている)。また、その他の波長では光量が小さい。
このように、仮硬化用照射部42の光源は、所定波長(約390nm)の単一ピークを持っている。
本実施形態の仮硬化用照射部42の各照射部(42a〜42e)は、UV照射の光源として発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)を備えている。LEDは入力電流の大きさを制御することによって、照射エネルギーを容易に変更することが可能である。
図5は、本実施形態の仮硬化用照射部42の光源の発光分布を示す図である。
図の縦軸は光量値を示し、図の横軸は光の波長を示している。図のように、波長が約370nmから約430nmの範囲で光量が大きくなっている(波長が約390nmで光量が最大になっている)。また、その他の波長では光量が小さい。
このように、仮硬化用照射部42の光源は、所定波長(約390nm)の単一ピークを持っている。
===本硬化用照射部について===
本実施形態の本硬化用照射部44は、UV照射の光源として、メタルハライドランプを備えている。なお、他の光源(例えば水銀ランプ、キセノンランプ、カーボンアーク灯、ケミカルランプなど)を用いても良い。
図6は、本実施形態の本硬化用照射部44の光源の発光分布を示す図である。
図の縦軸は光量値を示し、図の横軸は光の波長を示している。図のように、本硬化用照射部44の光源では、波長約360nmで光量が最大になっているが、短波長側(200nm)から長波長側(600nm)に亘って複数のピークがある。
このように本硬化用照射部44の光源は、仮硬化用照射部42の光源(図5)と比べると、波長の帯域が広い。
本実施形態の本硬化用照射部44は、UV照射の光源として、メタルハライドランプを備えている。なお、他の光源(例えば水銀ランプ、キセノンランプ、カーボンアーク灯、ケミカルランプなど)を用いても良い。
図6は、本実施形態の本硬化用照射部44の光源の発光分布を示す図である。
図の縦軸は光量値を示し、図の横軸は光の波長を示している。図のように、本硬化用照射部44の光源では、波長約360nmで光量が最大になっているが、短波長側(200nm)から長波長側(600nm)に亘って複数のピークがある。
このように本硬化用照射部44の光源は、仮硬化用照射部42の光源(図5)と比べると、波長の帯域が広い。
===UVインクについて===
図7は、本実施形態のUVインクの組成を示す図である。
本実施形態のインク組成1〜3は、2種類の光重合開始剤と、モノマーと、オリゴマーと、顔料などを含有している。なお、UVインクの反応タイプとしては、ラジカル重合方式とカチオン重合方式がある。本実施形態ではラジカル重合方式を採用しているが、カチオン重合方式を採用してもよい。
図7は、本実施形態のUVインクの組成を示す図である。
本実施形態のインク組成1〜3は、2種類の光重合開始剤と、モノマーと、オリゴマーと、顔料などを含有している。なお、UVインクの反応タイプとしては、ラジカル重合方式とカチオン重合方式がある。本実施形態ではラジカル重合方式を採用しているが、カチオン重合方式を採用してもよい。
ラジカル重合方式では、種々のアクリルモノマーあるいはオリゴマーを硬化成分としている。モノマーとは、高分子の基本構造の構成単位となり得る分子をいい、単官能モノマー、多官能モノマー(二官能モノマーも含む)などがある。単官能モノマーとしては、イソボニルアクリレート、フェノキシエチルアクリレートなどが用いられ、多官能モノマーとしてはトリメチロールプロパントリアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレートなどが用いられる。オリゴマーとしてはウレタンアクリレートなどが用いられる。
また、本実施形態ではインクの色材として、顔料が使用される。なお、顔料としては、特別な制限なしに無機顔料又は有機顔料を使用することができる。無機顔料としては、酸化チタン及び酸化鉄などがある。有機顔料としては、アゾ顔料(アゾレーキ、不溶性アゾ顔料など)、多環式顔料、染料キレート、ニトロ顔料などを使用することができる。
光重合開始剤としては種々のべンゾフェノン、フェニルフォスフィンオキシドなどの芳香族ケトン類が多く用いられる。ラジカル重合方式では、これらの光重合開始剤を含むインクに光を照射すると、インクに含まれる光重合開始剤が特定波長の光を吸収してラジカルを発生する。そして、そのラジカルがモノマーをアタックすることで重合反応が進んでいく(硬化が進む)。
光重合開始剤の添加量は、インク組成中、好ましくは0.1〜15質量%、更に好ましくは0.5〜10質量%である。添加量が過少である場合には、重合速度が遅いため酸素阻害の影響が大きくなり、硬化不良となる。逆に添加量が過剰である場合には、硬化物の分子量が低く、耐久性の低い酸化膜しか得られない。
なお、本実施形態のUVインクは、2種類の光重合開始剤を含んでいる。一方の光重合開始剤(以下、光重合開始剤Aともいう)は、仮硬化用照射部42の波長のピーク(390nm)に感度を持ち、他方の光重合開始剤(以下、光重合開始剤Bともいう)は、仮硬化用照射部42の波長よりも短波長側で感度を持つ(仮硬化用照射部42の波長のピークでの感度は小さい)。
本実施形態では、光重合開始剤Aとして、Irgacure−784、Irgacure−819、CHEMCURE−TPOを用いた。また、光重合開始剤BとしてChemcure−09、Chemcure−73を用いた。
図8は、各光重合開始剤の吸光特性を示す図である。なお、図8の横軸は波長(吸光波長)を示しており、図8の縦軸は吸光度(感度)を示している。
図に示すように、光重合開始剤AであるIrgacure−784、Irgacure−819、CHEMCURE−TPOは、仮硬化用照射部42の波長のピーク(390nm)で感度を持っている。
図に示すように、光重合開始剤AであるIrgacure−784、Irgacure−819、CHEMCURE−TPOは、仮硬化用照射部42の波長のピーク(390nm)で感度を持っている。
Irgacure−784は、仮硬化用照射部の光源の波長のピークよりもやや長波長側(約400nm)で感度がピークになっている。なお、Irgacure−784は、各光重合開始剤のうち、長波長側(500nm)での感度が最も大きい。
Irgacure−819は、約450nmの波長まで感度を持ち、仮硬化用照射部の光源の波長のピークよりもやや短波長側(約370nm)で感度がピークになっている。
CHEMCURE−TPOは、約460nmの波長まで感度を持ち、仮硬化用照射部の光源の波長のピーク(約390nm)付近で感度がピークになっている。
一方、光重合開始剤BであるChemcure−709、Chemcure−73は、仮硬化用照射部42の光源の波長のピーク(約390nm)で感度が極めて小さい。
Chemcure−709は、仮硬化用照射部の光源の波長のピークよりも短波長側(波長300nm)で感度がピークになっている。
Chemcure−73は、Chemcure−709よりもさらに短波長側(波長240nmと波長約210nm)で感度がピークになっている。
つまり、Irgacure−784、Irgacure−819、CHEMCURE−TPOの各光重合開始剤(光重合開始剤A)は、仮硬化用照射部42のUV照射によってラジカルを発生しやすく、Chemcure―709、Chemcure−73の各光重合開始剤(光重合開始剤B)は、仮硬化用照射部42のUV照射によってラジカルを発生しにくい。なお、前述したように、本硬化用照射部44の光の発光分布では波長の帯域が広いので、Chemcure―709、Chemcure−73は、本硬化用照射部44のUV照射によってラジカルを発生し、光重合反応を促進する。
また、インク組成(図7)から、光重合開始剤Aは0.2〜0.5質量%なのに対し、光重合開始剤Bは4〜5質量%である。このように、仮硬化用照射部42の波長に対する感度が小さい光重合開始剤Bの量を多くしている。これにより、仮硬化のUV照射の回数が多くなっても、インクが完全に硬化しないようにしている。
図9は、本実施形態のUVインクの仮硬化における光量(UV照射量)と、重合転嫁率との関係の一例を示す図である。図の横軸は、仮硬化用照射部によってドットに照射される光量(UV照射量)を示し、縦軸は重合転嫁率を示している。なお、重合転嫁率が大きいほど、光重合反応が進んでいることを示している。本実施形態において、重合転嫁率はFT−IRスペクトルの二重結合の吸光度測定により求めた。
図に示すように、光量が60(mJ/cm2)以下では、光量が大きくなるほど、重合転嫁率も大きくなっているが、光量が60(mJ/cm2)よりも大きくなると、光量が増えても、重合転嫁率がほぼ一定(約55%)になっている。つまり、光量が60mJ/cm2より大になると、それ以上、仮硬化のUVを照射しても硬化が進まない。これは、光重合開始剤Aの量が少ないので、仮硬化のUV照射量が増えると、あるところで光重合開始剤Aがラジカルを発生しなくなり、光重合反応が進まなくなるためである。
なお、本実施形態のUVインクでは、仮硬化の波長に感度を持たず、仮硬化の波長よりも短波長側に感度を持つ光重合開始剤B(Chemcure―709又はChemcure−73)を含有しているので、帯域の広い本硬化用照射部44のUV照射によって光重合反応が起こり(重合転嫁率が大きくなり)完全硬化状態になる。
このように、本実施形態では、異なる波長に感度(吸収ピーク)を有する2種類の光重合開始剤を含むUVインクを用いており、仮硬化用照射部42の波長に対する感度が大きい光重合開始剤Aの量を少なく、仮硬化用照射部42の波長に対する感度が小さい光重合開始剤Bの量を多くしている。これにより、仮硬化用照射部42による仮硬化の回数(UV照射量)にかかわらずに、仮硬化では完全に硬化せず(半硬化状態のままで)、本硬化によって完全に硬化させることが可能である。
なお、搬送方向上流側のヘッドから吐出されるインクと下流側のヘッドから吐出されるインクで、光重合開始剤Aと光重合開始剤Bの割合(配合)を変えてもよい。こうすることにより、各ヘッドによって形成されるドットが、仮硬化で完全硬化しないようにできる。
例えば、前述したように、搬送方向上流側のヘッドから吐出されるUVインクは仮硬化のUVの照射回数が多い。よって、この場合、光重合開始剤Aの割合を少なくし、光重合開始剤Bの割合を多くすればよい。こうすることにより、仮硬化のUV照射が多くても完全硬化しないようにできる。
また、逆に、搬送方向下流側のヘッドから吐出されるUVインクは仮硬化のUV照射回数が少ない。よって、この場合、光重合開始剤Aの割合を多くし、光重合開始剤Bの割合を少なくすればよい。こうしても、仮硬化のUV照射の回数が少ないので本硬化までに完全に硬化することはない。
===その他の実施形態===
上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
<プリンターについて>
前述の実施形態では、印刷システムの一例としてプリンターが説明されていたが、これに限られるものではない。また、ノズルからのインクの吐出方式は、駆動素子(ピエゾ素子)に電圧をかけて、インク室を膨張・収縮させることにより流体を噴射するピエゾ方式に限らず、発熱素子を用いてノズル内に気泡を発生させ、その気泡によって液体を噴射させるサーマル方式でもよい。
また、本実施形態ではラインプリンターであったが、これ以外のプリンターに本実施形態のUVインクを用いてもよい。例えば、円筒形の搬送ドラムの周面と対向して複数のヘッドと複数のUVの照射部(仮硬化用照射部)が交互に設けられたプリンターであってもよい。また、媒体を搬送方向に搬送する搬送動作と、ヘッドを搬送方向と交差する移動方向に移動させながらインクを断続的に吐出することによって媒体にドットを形成するドット形成動作(パス)とを交互に繰り返すことによって画像を印刷するプリンターであってもよい。
前述の実施形態では、印刷システムの一例としてプリンターが説明されていたが、これに限られるものではない。また、ノズルからのインクの吐出方式は、駆動素子(ピエゾ素子)に電圧をかけて、インク室を膨張・収縮させることにより流体を噴射するピエゾ方式に限らず、発熱素子を用いてノズル内に気泡を発生させ、その気泡によって液体を噴射させるサーマル方式でもよい。
また、本実施形態ではラインプリンターであったが、これ以外のプリンターに本実施形態のUVインクを用いてもよい。例えば、円筒形の搬送ドラムの周面と対向して複数のヘッドと複数のUVの照射部(仮硬化用照射部)が交互に設けられたプリンターであってもよい。また、媒体を搬送方向に搬送する搬送動作と、ヘッドを搬送方向と交差する移動方向に移動させながらインクを断続的に吐出することによって媒体にドットを形成するドット形成動作(パス)とを交互に繰り返すことによって画像を印刷するプリンターであってもよい。
<インクについて>
前述の実施形態のUVインクは、光重合開始剤を2種類含有していたが、2種類以上含有していてもよい。この場合、少なくとも1種類が仮硬化用照射部42の波長に対して感度が小さければよい。また、本実施形態では光重合開始剤としてIrgacure−784、Irgacure−819、CHEMCURE−TPO、Chemcure−09、Chemcure−73を用いたが、これ以外の光重合開始剤を用いてもよい。
また、前述の実施形態では、光硬化型インクとして「紫外線(UV)硬化型インク」を例に挙げているがこれに限らない。例えば、電子線、X線、可視光線、赤外線等の光で硬化するインクであってもよい。
前述の実施形態のUVインクは、光重合開始剤を2種類含有していたが、2種類以上含有していてもよい。この場合、少なくとも1種類が仮硬化用照射部42の波長に対して感度が小さければよい。また、本実施形態では光重合開始剤としてIrgacure−784、Irgacure−819、CHEMCURE−TPO、Chemcure−09、Chemcure−73を用いたが、これ以外の光重合開始剤を用いてもよい。
また、前述の実施形態では、光硬化型インクとして「紫外線(UV)硬化型インク」を例に挙げているがこれに限らない。例えば、電子線、X線、可視光線、赤外線等の光で硬化するインクであってもよい。
1 プリンター、
20 搬送ユニット、23A 上流側搬送ローラ、
23B 下流側搬送ローラ、24 ベルト、
30 ヘッドユニット、
42 仮硬化用照射部、42a 第1照射部、42b 第2照射部、
42c 第3照射部、42d 第4照射部、42e 第5照射部、
44 本硬化用照射部、
50 検出器群、60 コントローラー、
61 インターフェイス部、62 CPU、63 メモリー、
64 ユニット制御回路、110 コンピューター、
W ホワイトインクヘッド、K ブラックインクヘッド、
C シアンインクヘッド、M マゼンダインクヘッド、
Y イエローインクヘッド
20 搬送ユニット、23A 上流側搬送ローラ、
23B 下流側搬送ローラ、24 ベルト、
30 ヘッドユニット、
42 仮硬化用照射部、42a 第1照射部、42b 第2照射部、
42c 第3照射部、42d 第4照射部、42e 第5照射部、
44 本硬化用照射部、
50 検出器群、60 コントローラー、
61 インターフェイス部、62 CPU、63 メモリー、
64 ユニット制御回路、110 コンピューター、
W ホワイトインクヘッド、K ブラックインクヘッド、
C シアンインクヘッド、M マゼンダインクヘッド、
Y イエローインクヘッド
Claims (4)
- 媒体に形成されたドットに仮硬化用の光の照射を行う仮硬化用光源と、前記仮硬化用の光の照射を受けたドットに本硬化用の光の照射を行う本硬化用光源であって、前記仮硬化用光源とは波長帯域が異なる本硬化用光源と、を備えた印刷システムであって、前記ドットの形成に使用されるインクは、光の照射を受けることによりモノマーを光重合させる光重合開始剤を少なくとも2種類含み、前記2種類の光重合開始剤は、それぞれ異なる波長に吸収ピークを有することを特徴とする印刷システム。
- 請求項1に記載の印刷システムであって、
前記本硬化用光源と前記仮硬化用光源は、波長分布が異なり、
前記2種類の光重合開始剤は、前記仮硬化用光源の光照射によってラジカルを発生しやすい第1光重合開始剤と、前記本硬化用光源の光照射によってラジカルを発生しやすい第2光重合開始剤とからなり、
前記本硬化用光源による前記モノマーの重合転嫁率が、前記仮硬化用光源による前記モノマーの重合転嫁率よりも大きい、ことを特徴とする印刷システム。 - 請求項2に記載の印刷システムであって、
前記仮硬化用光源は、約390nmの単一ピークを有し、前記本硬化用光源は、200nmから600nmに亘って複数のピークを有し、
前記2種類の光重合開始剤は、前記仮硬化用光源の光照射によってラジカルを発生しやすい第1光重合開始剤として、Irgacure−784、Irgacure−819、CHEMCURE−TPOのいずれか一つを含み、
前記本硬化用光源の光照射によってラジカルを発生しやすい第2光重合開始剤として、Chemcure―709、Chemcure−73のいずれか一つを含む、
ことを特徴とする印刷システム。 - 請求項3に記載の印刷システムであって、
前記インクに対し、前記第1光重合開始剤は0.2〜0.5質量%含まれ、前記第2光重合開始剤は4〜5質量%含まれる、ことを特徴とする印刷システム。
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