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JP2011009524A - 発光素子及び発光素子の製造方法 - Google Patents

発光素子及び発光素子の製造方法 Download PDF

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JP2011009524A
JP2011009524A JP2009152344A JP2009152344A JP2011009524A JP 2011009524 A JP2011009524 A JP 2011009524A JP 2009152344 A JP2009152344 A JP 2009152344A JP 2009152344 A JP2009152344 A JP 2009152344A JP 2011009524 A JP2011009524 A JP 2011009524A
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light emitting
light
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semiconductor layer
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Taiichiro Konno
泰一郎 今野
Nobuaki Kitano
延明 北野
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Hitachi Cable Ltd
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Hitachi Cable Ltd
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Abstract

【課題】製造コストを大幅に増加させずに製造できる高出力の発光素子及び発光素子の製造方法を提供する。
【解決手段】発光素子1は、半導体基板10と、第1クラッド層220と、第2クラッド層224とに挟まれる活性層222を有する発光部20と、半導体基板10と発光部20との間に設けられ、活性層222が発する光を反射する反射部210と、表面に凹凸部250を有する電流分散層240とを備え、反射部210は、第1の半導体層と第2の半導体層とからなるペア層を複数有して形成される。
【選択図】図1A

Description

本発明は、発光素子及び発光素子の製造方法に関する。特に、本発明は、反射層を備える発光素子及び発光素子の製造方法に関する。
従来、n型GaAs基板と、n型GaAs基板上に設けられる光反射層と、光反射層上に設けられるn型Al0.45Ga0.55Asクラッド層と、n型Al0.45Ga0.55Asクラッド層上に設けられるp型GaAs活性層と、p型GaAs層上に設けられるp型Al0.45Ga0.55Asクラッド層と、p型Al0.45Ga0.55Asクラッド層上に設けられるp型GaAsキャップ層とを備え、光反射層は、n型AlAs/n型AlGa1−xAsの積層構造からなり、当該積層構造は膜厚を連続的に変化させたチャープ状に形成されると共に、所定の反射波長幅及び反射率が得られる変厚割合、積層数、及び混晶比の関係が規定されている発光素子が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の発光素子は、基板側へ進行した光を光反射層が光波干渉によって反射するので、光出力を向上させることができる。
特開平5−37017号公報
しかしながら、特許文献1に記載の発光素子は、光反射層単体での反射波長領域を広げることができるものの、光反射層の膜厚を増加させずに発光素子の発光出力を向上させることは困難である。そして、発光素子の発光出力を向上させるには光反射層の膜厚を増加させることを要する場合があるが、斯かる場合、成長すべきエピタキシャル層の総数が増加することによる原料の増加、成長時間の増加等、製造コストが大幅に増加する場合がある。
したがって、本発明の目的は、製造コストを大幅に増加させずに製造できる高出力の発光素子及び発光素子の製造方法を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するため、半導体基板と、第1導電型の第1クラッド層と、第1導電型とは異なる第2導電型の第2クラッド層とに挟まれる活性層を有する発光部と、半導体基板と発光部との間に設けられ、活性層が発する光を反射する反射部と、発光部の反射部の反対側に設けられ、表面に凹凸部を有する電流分散層とを備え、反射部は、第1の半導体層と、第1の半導体層とは異なる第2の半導体層とからなるペア層を複数有して形成される。ここで、活性層が発する光のピーク波長をλ、第1の半導体層の屈折率をn、第2の半導体層の屈折率をn、第1クラッド層の屈折率をnInとし、θを第1クラッド層から第1の半導体層への入射角(入射面の法線に対する角度で定義する。)とした場合に、第1の半導体層は式(1)及び式(3)で定められる厚さTA1を有し、第2の半導体層は式(2)及び式(4)で定められる厚さTB2を有する発光素子が提供される。
Figure 2011009524
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また、上記発光素子は、反射部は、ペア層を少なくとも3つ含み当該複数のペア層の厚さはそれぞれ、式(1)及び式(2)のθの値が各ペア層ごとに異なることにより互いに異なり、少なくとも1つのペア層は、θの値が50°以上の値で規定される第1の半導体層及び第2の半導体層を含むことができる。
また、上記発光素子は、第2クラッド層と電流分散層との間に設けられる介在層を更に備え、介在層は、第2クラッド層を構成する半導体のバンドギャップエネルギーと、電流分散層を構成する半導体のバンドギャップエネルギーとの間のバンドギャップエネルギーを有する半導体から形成されることもできる。
また、上記発光素子は、ペア層は、λ/4nの1.5倍以上の厚さの厚さTA1を有する第1の半導体層と、λ/4nの1.5倍以上の厚さの厚さTB1を有する第2の半導体層とを含むこともできる。
また、上記発光素子は、反射部は、活性層を構成する半導体のバンドギャップよりも大きなバンドギャップを有する半導体材料から形成され、当該半導体材料は、活性層から発せられる光に対して透明であることが好ましい。
また、上記発光素子は、第1の半導体層が、AlGa1−xAs(但し、0≦x≦1)、又はAl0.5In0.5Pから形成され、第2の半導体層が、AlGa1−yAs(但し、0≦y≦1)から形成され、かつ、第1の半導体層の屈折率と第2の半導体層の屈折率とが異なるように形成することができる。
また、上記発光素子は、反射部の半導体基板側から1つ目のペア層、又は1つ目及び2つ目のペア層の第1の半導体層が、AlAs又はAl0.5In0.5Pから形成され、第2の半導体層は、活性層を構成する半導体のバンドギャップよりも小さいバンドギャップを有する半導体、又は、活性層が発する光に対して不透明なGaAsから形成されることもできる。
また、上記発光素子は、凹凸部は、算術平均粗さRaが0.04μm以上0.25μm以下であることが好ましい。
また、上記発光素子は、凹凸部は、二乗平均粗さRMSが0.05μm以上0.35μm以下であることが好ましい。
また、上記発光素子は、反射部は、少なくとも6対以上のペア層を有することが好ましい。
また、上記発光素子は、半導体基板は、GaAsからなることが好ましい。
また、上記発光素子は、介在層は、GaIn1−zP(但し、0.6≦z≦0.9)からなり、電流分散層は、GaPからなることが好ましい。
また、上記発光素子は、電流分散層の凹凸部が設けられている領域を除く領域の所定の位置に設けられる表面電極と、表面電極を除く部分に、活性層が発する光に対して透明であり、電流分散層を構成する半導体の屈折率よりも小さい屈折率を有すると共に、空気の屈折率よりも大きな屈折率の材料から形成される光取り出し層とを更に備えることができる。
また、上記発光素子は、光取り出し層は、活性層が発する光の波長をλ、当該光取り出し層を構成する材料の屈折率をn、定数A(但し、Aは奇数)とした場合に、A×λ/(4×n)で規定される値の±30%の範囲内の厚さdを有することが好ましい。
また、本発明は、上記目的を達成するため、半導体基板上に、第1の半導体層と、第1の半導体層とは異なる第2の半導体層とからなる複数のペア層を有して形成される反射部と、第1導電型の第1クラッド層と、第1導電型とは異なる第2導電型の第2クラッド層とに挟まれる活性層を有する発光部と、発光部上に形成される電流分散層とを形成する成長工程と、電流分散層の所定の位置に表面電極を形成する表面電極形成工程と、表面電極が形成されている領域を除く部分に凹凸部を形成する凹凸部形成工程とを備え、反射部は、第1の半導体層と、第1の半導体層とは異なる第2の半導体層とからなるペア層を複数有して形成される。ここで、活性層が発する光のピーク波長をλ、第1の半導体層の屈折率をn、第2の半導体層の屈折率をn、第1クラッド層の屈折率をnInとし、θを第1クラッド層から第1の半導体層への入射角(入射面の法線に対する角度で定義する。)とした場合に、第1の半導体層は式(1)及び式(3)で定められる厚さTA1を有し、第2の半導体層は式(2)及び式(4)で定められる厚さTB2を有する発光素子の製造方法が提供される。
Figure 2011009524
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また、上記発光素子の製造方法は、凹凸部形成工程は、表面電極形成工程後に実施することが好ましい。
本発明に係る発光素子によれば、製造コストを大幅に増加させずに製造できる高出力の発光素子及び発光素子の製造方法を提供できる。
本発明の第1の実施の形態に係る発光素子の断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る発光素子の反射部の断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る発光素子の上面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る発光素子の断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る発光素子の断面図である。 電極付エピタキシャルウエハに粗面化処理を施す時間と表面粗さとの関係を示す図である。 実施例1に係る発光素子が備える反射部の簡易的な構造を示す図である。 実施例1に係る発光素子が備える反射部の簡易的な構造における反射スペクトルを示す図である。 比較例に係る発光素子が備える反射部の簡易的な構造を示す図である。 比較例に係る発光素子が備える反射部の簡易的な構造における反射スペクトルを示す図である。 実施例4及び実施例4の変形例に係る発光素子の反射部の概要を示す図である。 実施例5に係る発光素子の反射部の概要を示す図である。 比較例1に係る発光素子の断面図である。 比較例1に係る発光素子の反射部のペア数の違いによる発光出力を示す図である。
[第1の実施の形態]
図1Aは、本発明の第1の実施の形態に係る発光素子の模式的な断面を示し、図1Bは、本発明の第1の実施の形態に係る発光素子が備える反射部の模式的な断面を示し、図1Cは、本発明の第1の実施の形態に係る発光素子の上面の模式的な図を示す。
(発光素子1の構造の概要)
第1の実施の形態に係る発光素子1は、一例として、赤色光を放射する発光ダイオード(Light Emitting Diode:LED)である。具体的に、発光素子1は、第1導電型としてのn型の半導体基板10と、半導体基板10の上に設けられるn型のバッファ層200と、バッファ層200の上に設けられるn型の化合物半導体の多層構造を有する反射部210と、反射部210の上に設けられるn型の第1クラッド層220と、第1クラッド層220の上に設けられる活性層222と、活性層222の上に設けられる第1導電型とは異なる第2導電型としてのp型の第2クラッド層224と、第2クラッド層224の上に設けられるp型の介在層230と、介在層230の上に設けられ、表面(すなわち、光取り出し面)に凹凸部250を有するp型の電流分散層240とを備える。
また、発光素子1は、電流分散層240の凹凸部250が設けられている領域を除く領域の所定の位置に設けられる表面電極30と、半導体基板10のバッファ層200が設けられている面の反対側の面(すなわち、半導体基板10の裏面)に設けられる裏面電極35とを更に備える。本実施の形態において、活性層222は第1クラッド層220と第2クラッド層224とに挟まれて設けられており、以下の説明において、第1クラッド層と、活性層222と、第2クラッド層224とをまとめて発光部20という場合がある。なお、発光素子1は、表面電極30の上にワイヤーボンディング用パッドとしてのパッド電極を更に備えることもできる。
(半導体基板10、バッファ層200)
半導体基板10としては、例えば、所定の導電型のキャリアを含み、所定のキャリア濃度を有するGaAs基板を用いることができる。また、半導体基板10としては、所定のオフ角度を有するオフ基板、又は、オフ角度を有さないジャスト基板を用いることができる。なお、半導体基板10上に形成する複数の化合物半導体層の種類に応じて、半導体基板10を構成する化合物半導体材料を適宜、代えることもできる。
(反射部210)
反射部210は、半導体基板10と発光部20との間に設けられ、活性層222が発する光を反射する。具体的に、反射部210は、図1Bに示すように、複数の化合物半導体層の積層構造を有する。そして、反射部210は、活性層222を構成する半導体のバンドギャップよりも大きなバンドギャップを有する半導体材料から形成されると共に、活性層222から発せられる光に対して透明である半導体材料から形成される。
また、反射部210は、第1の半導体層210aと、第1の半導体層210aとは異なる屈折率を有する第2の半導体層210bとからなるペア層を複数有して形成される。反射部210は、少なくとも6対以上のペア層を有して形成される。そして、第1の半導体層210aは、例えば、AlGa1−xAs(但し、0≦x≦1)、又はAl0.5In0.5Pから形成することができ、第2の半導体層210bは、例えば、AlGa1−yAs(但し、0≦y≦1)から形成することができる。そして、第1の半導体層210aの屈折率と第2の半導体層210bの屈折率とは互いに異なるように形成する。なお、第1の半導体層210aがAlGaAsから形成される場合、第1の半導体層210aのAl組成「x」は、第2の半導体層210bのAl組成「y」とは異なる値に制御される。また、第1の半導体層210aの厚さ、及び第2の半導体層210bの厚さは、後述するように光の入射角に応じた厚さを有して形成することができるが、図1Bにおいては説明の便宜上、略同一の厚さで示す。
ここで、反射部210が有する複数のペア層はそれぞれ、活性層222が発する光の発光ピーク波長以上の波長の光を反射すると共に、それぞれ異なる入射角の光を反射する。具体的に、活性層222が発する光のピーク波長をλ、第1の半導体層の屈折率をn、第2の半導体層の屈折率をn、第1クラッド層220の屈折率をnInとし、θを第1クラッド層から第1の半導体層への入射角(入射面の法線に対する角度で定義する。)とした場合に、第1の半導体層210aは以下の式(1)及び式(3)で定められる厚さTA1を有して形成される。また、第2の半導体層210bは以下の式(2)及び式(4)で定められる厚さTB1を有して形成される。
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複数のペア層に含まれる第1の半導体層210a及び第2の半導体層210bはそれぞれ、活性層222が発する光の発光ピーク波長以上の波長の光を反射させるべく、式(3)及び式(4)で規定される厚さ以上の厚さを有して形成される。そして、複数のペア層のうち、一のペア層に含まれる第1の半導体層210aの厚さは、当該一のペア層に入射する光の入射角θに応じて式(1)から算出される厚さを有して形成される。同様に当該一のペア層に含まれる第2の半導体層210bの厚さも、入射角θに応じて式(2)から算出される厚さを有して形成される。同様にして、複数のペア層に含まれる他のペア層についても、当該他のペア層に入射する光の入射角θに応じた厚さを有する第1の半導体層210a及び第2の半導体層210bを含んで形成される。なお、ペア層は、λ/4nの1.5倍以上の厚さの厚さTA1を有する第1の半導体層210aと、λ/4nの1.5倍以上の厚さの厚さTB1を有する第2の半導体層210bとを含むことが好ましい。
ここで、本実施の形態においては、反射部210は、ペア層を少なくとも3つ含んで形成される。そして、複数のペア層の厚さはそれぞれ、式(1)及び式(2)のθの値が各ペア層ごとに異なることにより互いに異なる。例えば、一のペア層の厚さと他のペア層の厚さとは、互いに異なるように形成される。そして、一のペア層におけるθの値をθ、他のペア層おけるθの値をθにした場合に、一のペア層に含まれる第1の半導体層210aの厚さ及び第2の半導体層210bの厚さは、θの値を用いて式(1)及び式(2)から算出され、他のペア層に含まれる第1の半導体層210aの厚さ及び第2の半導体層210bの厚さは、θとは異なるθの値を用いて式(1)及び式(2)から算出される。更に、少なくとも1つのペア層が、θの値が50°以上の値で規定される厚さの第1の半導体層210a及び第2の半導体層210bを含んで形成されることにより、発光部20から反射部210に入射した直射入射光を除く光を反射部210において光取り出し面側に反射することができる。本実施の形態に係る発光素子1はこのような反射部210を備えることにより、活性層222から放射された光が反射部210に様々な入射角で入射しても、当該光は、反射部210において光取り出し面の方向に反射される。
また、反射部210の半導体基板10側から1つ目のペア層、又は1つ目及び2つ目のペア層の第1の半導体層210aが、AlAs又はAl0.5In0.5Pから形成される場合、第2の半導体層は、活性層222を構成する半導体のバンドギャップよりも小さいバンドギャップを有する半導体、又は、活性層222が発する光に対して不透明なGaAsから形成されることが好ましい。
(発光部20)
発光部20は、第1クラッド層220、活性層222、及び第2クラッド層224を有する。まず、バッファ層200は、半導体基板10に接して設けられる。例えば、バッファ層200は、半導体基板10がn型のGaAs基板から形成される場合、n型のGaAsから形成される。また、第1クラッド層220と、活性層222と、第2クラッド層224とはそれぞれ、例えば、(AlGa1−xIn1−yP(但し、0≦x≦1、0≦y≦1)で表される三元系、又は四元系のIII族化合物半導体材料から形成される。なお、第1の実施の形態に係る活性層222は、例えば、ノンドープのGaIn1−xP単層(但し、0≦x≦1)から形成することもできる。
(介在層230)
介在層230は、第2クラッド層224を構成する半導体材料と電流分散層240を構成する半導体材料とが互いに異なる場合に、第2クラッド層224と電流分散層240とのヘテロ界面の電位障壁を低減する半導体材料から形成される。具体的に、介在層230は、第2クラッド層224と電流分散層240との間に設けられる。より具体的に、介在層230は、第2クラッド層224の活性層222の反対側に設けられると共に、第2クラッド層224を構成する半導体のバンドギャップエネルギーと電流分散層240を構成する半導体のバンドギャップエネルギーとの間のバンドギャップエネルギーを有する半導体材料から形成される。例えば、介在層230は、p型のGaIn1−zP(ただし、zは、一例として、0.6≦z≦0.9)から形成される。発光素子1が介在層230を備えることにより、発光素子1の順方向電圧を低減できる。
(電流分散層240)
電流分散層240は、発光部20の反射部210の反対側に設けられ、発光素子1に供給された電流が活性層222に略均一に供給されるように当該電流を分散させる。また、電流分散層240は、活性層222が発する光を透過する半導体材料から形成される。例えば、電流分散層240は、p型のGaP、p型のGaAsP、又はp型のAlGaAsから形成することができる。
(凹凸部250)
凹凸部250は、電流分散層240の発光部20の反対側の表面を粗面化して形成される。凹凸部250は、当該表面を所定のエッチャントでエッチングすることによりランダムな形状を有して形成される。また、凹凸部250は、当該表面に予め定められたパターンを有して形成することもできる。更に、凹凸部250は、発光素子1の光取り出し効率を向上させることを目的として、算術平均粗さRaが0.04μm以上0.25μm以下であることが好ましく、二乗平均粗さRMSが0.05μm以上0.35μm以下であることが好ましい。
(表面電極30、裏面電極35)
表面電極30は、電流分散層240にオーミック接触する材料から形成される。具体的に、表面電極30は、Be、Zn、Ni、Ti、Pt、Al、Au等の金属材料から選択される少なくとも1つのp型電極用の金属材料を含んで形成される。例えば、表面電極30は、電流分散層240側からAuBe、Ni、Auの順に積層された積層構造を有して形成することができる。なお、表面電極30は、電流分散層240の介在層230の反対側の面、すなわち、発光素子1の光取り出し面の一部に設けられる。そして、表面電極30は、図1Cに示すように、発光素子1の上面視にて略円形状の円部分と、円部分から発光素子1の四隅に向かって伸びる4本の足部分とを有して形成される。
裏面電極35は、半導体基板10にオーミック接触する材料から形成される。具体的に、裏面電極35は、Ge、Ni、Ti、Pt、Al、Au等の金属材料から選択される少なくとも1つのn型電極用の金属材料を含んで形成される。例えば、裏面電極35は、半導体基板10側からAuGe、Ni、Auの順に積層された積層構造を有して形成することができる。なお、裏面電極35は、半導体基板10の裏面の略全面に形成される。
(変形例)
第1の実施の形態に係る発光素子1は、半導体基板10上にバッファ層200を備えるが、第1の実施の形態の変形例に係る発光素子は、バッファ層200を備えずに形成することができる。
また、第1の実施の形態に係る発光素子1は、赤色を含む光(例えば、発光波長が630nm帯の光)を発するが、発光素子1が発する光の波長はこの波長に限定されない。活性層222の構造を制御して、所定の波長範囲の光を発する発光素子1を形成することもできる。活性層222が発する光としては、例えば、橙色光、黄色光、又は緑色光等の波長範囲の光が挙げられる。また、発光素子1が備える発光部20は、紫外領域、紫色領域、若しくは青色領域の光を発する活性層222を含むInAlGaN系の化合物半導体から形成することもできる。
更に、発光素子1が備える半導体基板10、バッファ層200、反射部210、第1クラッド層220、第2クラッド層224、介在層230、及び電流分散層240の化合物半導体層は、これらの化合物半導体層を構成する化合物半導体の導電型を、本実施の形態の反対にすることもできる。例えば、半導体基板10、バッファ層200、反射部210、及び第1クラッド層220の導電型をp型にすると共に、第2クラッド層224、介在層230、及び電流分散層240の導電型をn型にすることもできる。
また、活性層222は量子井戸構造を有して形成することもできる。量子井戸構造は、単一量子井戸構造、多重量子井戸構造、又は歪み多重量子井戸構造のいずれの構造からも形成することができる。なお、発光部20は、第1クラッド層220、活性層222、及び第2クラッド層224以外の半導体層を含んで形成することもできる。
また、表面電極30の形状は、例えば、四角形状、菱形形状、多角形状等の形状を有して形成することができる。
(発光素子1の製造方法)
第1の実施の形態に係る発光素子1は、例えば、以下のようにして製造することができる。まず、半導体基板10を準備する。そして、半導体基板10上に、例えば、有機金属気相成長法(Metal Organic Vapor Phase Epitaxy:MOVPE法)によって複数の化合物半導体層(すなわち、バッファ層200、反射部210、第1クラッド層220、活性層222、第2クラッド層224、介在層230、電流分散層240)を含むIII−V族化合物半導体の半導体積層構造を形成する(成長工程)。これにより、エピタキシャルウエハが製造される。
ここで、MOVPE法を用いた半導体積層構造の形成は、成長温度を650℃に、成長圧力を6666.1Pa(50Torr)に、半導体積層構造が有する複数の化合物半導体層のそれぞれの成長速度を0.3nm/secから1.5nm/secに、及びV/III比を約150前後に設定して実施する。なお、V/III比とは、トリメチルガリウム(TMGa)、トリメチルアルミニウム(TMAl)等のIII族原料のモル数を基準にした場合における、アルシン(AsH)、ホスフィン(PH)等のV族原料のモル数の比である。
また、MOVPE法において用いる原料は、Ga原料として、トリメチルガリウム(TMGa)、又はトリエチルガリウム(TEGa)を用いることができ、Al原料としてトリメチルアルミニウム(TMAl)を用いることができ、In原料としてトリメチルインジウム(TMIn)等の有機金属化合物を用いることができる。また、As源としてアルシン(AsH)を用いることができ、P源としてホスフィン(PH)等の水素化物ガスを用いることができる。更に、n型のドーパントの原料は、セレン化水素(HSe)、ジシラン(Si)を用いることができる。そして、p型のドーパントの原料は、ビスシクロペンタジエニルマグネシウム(CpMg)を用いることができる。
また、n型のドーパントの原料として、モノシラン(SiH)、ジエチルテルル(DETe)、又はジメチルテルル(DMTe)を用いることもできる。そして、p型のドーパントの原料として、ジメチルジンク(DMZn)又はジエチルジンク(DEZn)を用いることもできる。
なお、半導体基板10上にバッファ層200を形成することにより、MOVPE装置内に残留している、前回の結晶成長時に用いたドーパントの影響(すなわち、炉内メモリーの影響)をキャンセルできる。これにより、エピタキシャルウエハを安定的に製造することができる。また、バッファ層200を半導体基板10上にエピタキシャル成長させることで、バッファ層200上にエピタキシャル成長させる化合物半導体層の結晶性を向上させることができる。
次に、フォトリソグラフィー法、成膜法(例えば、真空蒸着法、スパッタ法等)を用いて、エピタキシャルウエハの表面、すなわち、電流分散層240の表面の一部に表面電極30を形成する(表面電極形成工程)。なお、表面電極30の形成にはリフトオフ法を用いることができる。続いて、半導体基板10の裏面の略全面に裏面電極35を形成する。更に、表面電極30と電流分散層240との間、及び裏面電極35と半導体基板10裏面との間のそれぞれをオーミック接触させるべく、所定の雰囲気下(例えば、窒素雰囲気等の不活性雰囲気下)、所定の温度、所定の時間、アロイ処理を実施する。
続いて、電流分散層240の表面に凹凸化処理(すなわち、粗面化処理)を施すことにより、凹凸部250を形成する(凹凸部形成工程)。本実施の形態において粗面化処理は、表面電極30を形成した後に実施する。そして、粗面化は、表面電極30が形成されている領域を除く電流分散層240の表面に、所定のエッチャントを用いてエッチング処理を施すことにより実施する。なお、電流分散層240の表面にフォトリソグラフィー法を用いて予め定められたマスクパターンを形成した後、形成したマスクパターンをマスクとして、電流分散層240の表面にエッチング処理を施すこともできる。
更に、表面電極30及び裏面電極35が設けられ、凹凸部250が形成されたエピタキシャルウエハを、製造する発光素子1のサイズに合わせてダイシングすることにより、複数の発光素子1が製造される。なお、ダイシング処理後に、複数の発光素子1の端面にエッチング処理を施すことにより、ダイシングによる機械的ダメージを除去することもできる。
このようにして製造される発光素子1は、例えば、発光波長が631nm付近の赤色領域の光を発する発光ダイオードである。そして、発光素子1の上面視における形状は略矩形であり、上面視における寸法は、一例として、275μm角である。
(第1の実施の形態の効果)
第1の実施の形態に係る発光素子1は、複数の入射角に対応して厚さが制御された第1の半導体層210aと第2の半導体層210bとからなる複数のペア層を有する反射部210を備えるので、反射部210に様々な入射角から光が入射したとしても、反射部210は、当該光を光取り出し面側に反射することができる。更に、発光素子1は、光取り出し面に凹凸部250を備えるので、反射部210により反射された光を効率的に発光素子1の外部に取り出すことができる。これにより、光取り出し効率が向上された本実施の形態に係る発光素子1を提供することができる。
また、第1の実施の形態に係る発光素子1は、式(1)及び式(2)の角度θの値が大きい値で規定される厚さの第1の半導体層210aと第2の半導体層210bとを有するペア層により反射された光であっても、光取り出し面に凹凸部250が形成されているので、光取り出し面から当該光を有効に取り出すことができる。これにより、本実施の形態に係る発光素子1は、例えば、反射部210を、活性層222が発する光の発光ピーク波長に対応した半導体層のみで構成した場合に比べて、発光出力を向上させることができる。したがって、本実施の形態によれば、半導体基板10上に成長する化合物半導体層の総数の増加による原料の増加、及び成長時間の増加による製造コストの増加を伴うことなく、光出力の高い発光素子1を提供することができる。
なお、式(3)及び式(4)から考えると、例えば反射部210を活性層222が発する光の発光ピーク波長に対応した半導体層のみで構成した場合には±200nm程度の波長域の光しか反射できないところ、本実施の形態に係る反射部210は、活性層222が発する光の発光ピーク波長λに対して±300nm以上の波長域の光を反射することができる。
[第2の実施の形態]
図2は、本発明の第2の実施の形態に係る発光素子の模式的な断面の概要を示す。
第2の実施の形態に係る発光素子1aは、第1の実施の形態に係る発光素子1と異なり、凹凸部250上に光取り出し層40を更に備える点を除き、第1の実施の形態に係る発光素子1と略同一の構成を備える。したがって、相違点を除き詳細な説明は省略する。
発光素子1aは、表面電極30を除く部分に、活性層222が発する光に対して透明であり、電流分散層240を構成する半導体の屈折率よりも小さい屈折率を有すると共に、空気の屈折率よりも大きな屈折率を有する材料から形成される光取り出し層40を、電流分散層240の発光部20の反対側に更に備える。光取り出し層40は、活性層222が発する光の波長をλ、光取り出し層40を構成する材料の屈折率をn、定数A(但し、Aは奇数)とした場合に、A×λ/(4×n)で規定される値の±30%の範囲内の厚さdを有して形成される。
光取り出し層40は、例えば、SiN、SiO、ITO、Sn、TiO、ZnO等の酸化物若しくは窒化物から形成することができる。また、光取り出し層40を構成する材料は、導電性を有することは要さない。更に、光取り出し層40を構成する材料の導電型は、p型、n型のいずれであってもよい。
発光素子1aは、電流分散層240と外部の空気との間に、電流分散層240を構成する材料の屈折率と空気の屈折率との間の屈折率を有する光取り出し層40を備えるので、発光素子1aの光取り出し効率を更に向上させることができる。
[第3の実施の形態]
図3は、本発明の第3の実施の形態に係る発光素子の模式的な断面の概要を示す。
第3の実施の形態に係る発光素子1bは、第1の実施の形態に係る発光素子1と異なり、活性層222が第1アンドープ層221と第2アンドープ層223により挟まれている点を除き、第1の実施の形態に係る発光素子1と略同一の構成を備える。したがって、相違点を除き詳細な説明は省略する。
具体的に、第3の実施の形態に係る発光素子1bは、半導体基板10と、半導体基板10上に形成されるバッファ層200と、バッファ層200上に形成される反射部210と、反射部210上に形成される第1クラッド層220と、第1クラッド層220上に形成される第1アンドープ層221と、第1アンドープ層221上に形成される活性層222と、活性層222上に形成される第2アンドープ層223と、第2アンドープ層223上に形成される第2クラッド層224と、第2クラッド層224上に形成される介在層230と、介在層230上に形成される電流分散層240とを備える。
第1アンドープ層221は、第1クラッド層220中のn型ドーパントが活性層222中に拡散することを抑制する。また、第2アンドープ層223は、第2クラッド層224中のp型ドーパントが活性層222中に拡散することを抑制する。第1アンドープ層221及び第2アンドープ層223は、例えば、ドーパントを含まない(AlGa1−xIn1−yPから形成される。活性層222を第1アンドープ層221と第2アンドープ層223とで挟むことにより、第1クラッド層220及び第2クラッド層224から活性層222中へのドーパントの拡散が抑制されるので、発光部20aにおける発光効率の向上を図ることができると共に、発光素子1bの信頼性を向上させることができる。
なお、第3の実施の形態に係る発光素子1bにおいては、活性層222を第1アンドープ層221と第2アンドープ層223とによって挟んだ構造としたが、第3の実施の形態の変形例においては、第1アンドープ層221又は第2アンドープ層223のいずれか一方を形成しない発光素子を形成することもできる。
実施例1に係る発光素子として、第1の実施の形態に係る発光素子1に対応する発光素子であって、発光ピーク波長が631nm付近の赤色発光の発光素子を製造した。具体的に、まず、15°オフのオフ角を有する半導体基板10としてのn型GaAs基板上に、MOVPE法を用いてn型GaAsからなるバッファ層(ただし、Seドープ、キャリア濃度:1×1018/cm、膜厚200nm)と、第1の半導体層210aとしてのAlAs層と、第2の半導体層210bとしてのAl0.5Ga0.5As層とからなるペア層を15ペア(すなわち、15層の第1の半導体層210aと15層の第2の半導体層210bとで30層)含む反射部210とをエピタキシャル成長させた。反射部210を構成する各半導体層のキャリア濃度は、約1×1018/cmに制御した。
更に、反射部210の上に第1クラッド層220としてのn型(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pクラッド層(但し、Seドープ、キャリア濃度:4×1017/cm、膜厚400nm)と、活性層222としてのアンドープ(Al0.1Ga0.90.5In0.5P活性層(但し、膜厚600nm)と、第2クラッド層224としてのp型(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pクラッド層(但し、Mgドープ、キャリア濃度:2×1017/cm、膜厚500nm)と、介在層230としてのp型Ga0.7In0.3P介在層(但し、Mgドープ、キャリア濃度:6×1018/cm、膜厚20nm)と、電流分散層240としてのp型GaP電流分散層(但し、Mgドープ、キャリア濃度:2×1018/cm、膜厚8000nm)とを順次エピタキシャル成長させた。これにより、実施例1に係る発光素子用のエピタキシャルウエハを製造した。
なお、MOVPE成長での成長温度は、n型GaAsからなるバッファ層からp型Ga0.7In0.3P介在層までの成長温度を650℃に設定すると共に、p型GaP電流分散層の成長温度を675℃に設定した。また、その他の成長条件は、成長圧力を6666.1Pa(50Torr)に設定すると共に、複数の化合物半導体層のそれぞれの成長速度を0.3nm/secから1.5nm/secに設定した。また、V/III比は、約150に設定した。ただし、p型GaP電流分散層の成長におけるV/III比は、25に設定した。MOVPE成長において用いた原料等は、第1の実施の形態において説明したので詳細な説明は省略する。
ここで、反射部210について詳細に説明する。反射部210が有する複数のペア層の第1の半導体層210aであるAlAs層の厚さ、及び第2の半導体層210bであるAl0.5Ga0.5As層の厚さはそれぞれ、式(1)及び式(2)から算出される厚さに制御した。すなわち、λとしてはアンドープ(Al0.1Ga0.90.5In0.5P活性層から放出される光の発光ピーク波長「631nm」を、nとしてはAlAs層の屈折率「3.114」を、nとしてはAl0.5Ga0.5As層の屈折率「3.507」を、nInとしてはn型(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pクラッド層の屈折率「3.127」を用いた。更に、式(1)及び式(2)中の角度θは、0°、20°、30°、40°、50°、60°、70°を用いた。
具体的に、実施例1に係る発光素子用のエピタキシャルウエハに形成した反射部210の構造は以下のとおりである。すなわち、まず、n型GaAsバッファ層上に、θを70°に設定して式(1)及び式(2)から算出される厚さを有するAlAs層とAl0.5Ga0.5As層とからなるペア層(以下、「70°DBR層」という)を2ペア形成した。次に、70°DBR層の上にθを60°に設定して式(1)及び式(2)から算出される厚さを有するAlAs層とAl0.5Ga0.5As層とからなるペア層(以下、「60°DBR層」という)を2ペア形成した。そして、60°DBR層の上にθを50°に設定して式(1)及び式(2)から算出される厚さを有するAlAs層とAl0.5Ga0.5As層とからなるペア層(以下、「50°DBR層」という)を1ペア形成した。
更に、50°DBR層の上にθを40°に設定して式(1)及び式(2)から算出される厚さを有するAlAs層とAl0.5Ga0.5As層とからなるペア層(以下、「40°DBR層」という)を1ペア形成した。そして、40°DBR層の上にθを30°に設定して式(1)及び式(2)から算出される厚さを有するAlAs層とAl0.5Ga0.5As層とからなるペア層(以下、「30°DBR層」という)を2ペア形成した。
更に、30°DBR層の上にθを20°に設定して式(1)及び式(2)から算出される厚さを有するAlAs層とAl0.5Ga0.5As層とからなるペア層(以下、「20°DBR層」という)を6ペア形成した。そして、20°DBR層の上に最上層として、θを0°に設定して式(1)及び式(2)から算出される厚さを有するAlAs層とAl0.5Ga0.5As層とからなるペア層(以下、「0°DBR層」という)を1ペア形成した。なお、この0°DBR層は、発光ピーク波長をλ、第1の半導体層210aの屈折率をn、第2の半導体層210bの屈折率をnにしたときに、λ/4n、λ/4nにより、第1の半導体層210aの厚さと第2の半導体層210bの厚さとを算出することもできる。このような15ペアのペア層を有する反射部210をn型GaAsバッファ層上に形成した。
なお、実施例1に係る発光素子の反射部210が有する複数のペア層のペア数を15ペア(なお、反射部210の厚さは約2000nm弱である)にした理由は、後述する比較例1に係る発光素子の反射部212が21ペアのペア層を有して形成されているので(なお、当該反射部212の厚さは約2000nm強である)、比較例1に係る発光素子の反射部212と同等の厚さの反射部210を形成することにより、実施例1に係る発光素子と比較例1に係る発光素子とを比較することを目的にしたことによる。
以上のようにして製造した実施例1に係る発光素子用のエピタキシャルウエハをMOVPE装置から搬出した後、直径が100μmの円部分と、円部分の外縁から延びる4本の足部分とを有する表面電極30を、エピタキシャルウエハの表面(すなわち、ウエハの上面であって、電流分散層の表面)にマトリックス状に配列するように形成した。表面電極30の形成には、フォトリソグラフィー法を用いた。すなわち、エピタキシャルウエハの表面にフォトレジストを塗布した後、マスクアライナーを用いたフォトリソグラフィー法により、複数の表面電極30が形成される領域のそれぞれに開口を有するマスクパターンをエピタキシャルウエハの表面に形成した。その後、真空蒸着法を用いて開口に400nm厚のAuBeと、10nm厚のNiと、1000nn厚のAuとをこの順に蒸着した。蒸着後、リフトオフ法によりエピタキシャルウエハに形成されたマスクパターンを除去することにより、エピタキシャルウエハの表面に表面電極30を形成した。
次に、エピタキシャルウエハの裏面、すなわち、表面電極30が形成された面の反対側の面の全面に、真空蒸着法を用いて裏面電極35を形成した。裏面電極35は、60nm厚のAuGeと、10nm厚のNiと、500nm厚のAuとをこの順に蒸着することにより形成した。表面電極30及び裏面電極35を形成した後、電極を合金化するアロイ工程を実施した。具体的には、表面電極30及び裏面電極35が形成されたエピタキシャルウエハを、窒素ガス雰囲気中、400℃にて5分間加熱することにより実施した。これにより、実施例1に係る発光素子用の電極付エピタキシャルウエハを製造した。
実施例2に係る発光素子として、実施例1に係る発光素子とは異なる反射部210を備える発光素子を製造した。反射部210を除く他の構成は実施例1と同一であるので、相違点を除き詳細な説明は省略する。
実施例2に係る発光素子が備える反射部210の構成は以下のような構成である。すなわち、実施例2に係る反射部210は、n型GaAsバッファ層の側から、70°DBR層を2ペアと、60°DBR層を2ペアと、50°DBR層を1ペアと、40°DBR層を1ペアと、30°DBR層を3ペアと、20°DBR層を4ペアと、10°DBR層を1ペアと、0°DBR層を1ペアとを順次成長することにより形成した。ただし、0°DBR層は、式(1)及び式(2)のθの値に「0」を代入して算出される厚さを有する第1の半導体層210aと第2の半導体層210bとからなるペア層を指す。反射部210に含まれる複数のペア層の数は15ペアであり、反射部210の厚さは約2000nm弱である。なお、その他の構成は実施例1と同様である。
以上のようにして実施例1及び実施例2に係る発光素子用の電極付エピタキシャルウエハを製造した。
(凹凸部250の粗さについて)
次に、実施例1及び実施例2に係る発光素子用の電極付エピタキシャルウエハを劈開により4分割して、1/4のサイズの小片を作製した。実施例1に係る発光素子用の電極付エピタキシャルウエハから作製した1/4サイズの1枚の小片と、実施例2に係る発光素子用の電極付エピタキシャルウエハから作製した1枚の1/4サイズの小片とはそれぞれそのままの状態で比較用として保管した。一方、実施例1に係る発光素子用のエピタキシャルウエハから作製した1/4サイズの3枚の小片と、実施例2に係る発光素子用のエピタキシャルウエハから作製した1/4サイズの3枚の小片とについては、表面電極30が形成されている領域を除く電流分散層の表面に凹凸化処理(粗面化処理)を施した。
粗面化処理は、酢酸系のエッチング液を用いて実施した。凹凸化(粗面化)は、エッチング時間(粗化処理時間)を変えて3パターン実施した。すなわち、電流分散層の表面の凹凸を、エッチング時間(粗化処理時間)によって異なる形状にした。エッチング時間(粗化処理時間)は、実施例1及び実施例2に係る発光素子用のエピタキシャルウエハから作製した1/4サイズの小片のいずれについても、15秒、30秒、60秒の3パターンを実施した。そして、エッチング時間(粗化処理時間)を変えてエッチングされた電流分散層の表面の凹凸を評価した結果、算術平均粗さRaは0.04以上0.25であり、二乗平均粗さRMSは0.05以上0.35以下であった。
図4は、電極付エピタキシャルウエハに粗面化処理を施す時間と表面粗さとの関係を示す。
図4においては、エッチング時間(粗化処理時間)を90秒にして粗面化処理を実施した場合の表面粗さも示す。図4を参照すると分かるように、Ra及びRMS共に、エッチング時間(粗化処理時間)を15秒以上にすることにより0.04以上になることが示された。
(反射部210の構成について)
図5Aは、実施例1に係る発光素子が備える反射部の簡易的な構造を示し、図5Bは、実施例1に係る発光素子が備える反射部の簡易的な構造における反射スペクトルを示す。また、図6Aは、比較例に係る発光素子が備える反射部の簡易的な構造を示し、図6Bは、比較例に係る発光素子が備える反射部の簡易的な構造における反射スペクトルを示す。
図5Aを参照すると分かるように、実施例1に係る発光素子が備える反射部210の簡易的な構造は、半導体基板10としてのn型GaAs基板の上に、70°DBR層と、40°DBR層と、0°DBR層とがこの順に形成された構造を備える。斯かる構造の反射部210の反射スペクトルを測定したところ、図5Bに示すように、様々な波長の光を反射することが示された。
一方、図6Aを参照すると分かるように、比較例に係る発光素子が備える反射部の簡易的な構造は、半導体基板10としてのn型GaAs基板の上に、3つの0°DBR層が形成された構造を備える。斯かる構造の反射部の反射スペクトルを測定したところ、図6Bに示すように、ピーク波長が640nm付近の波長の光のみを主として反射することが示された。
(発光素子)
続いて、保管していた実施例1に係る発光素子用のエピタキシャルウエハから作製した1/4サイズの1枚の小片と、実施例2に係る発光素子用のエピタキシャルウエハから作製した1/4サイズの1枚の小片と、粗面化処理を施した実施例1に係る1/4サイズの3枚の小片(すなわち、15秒、30秒、60秒のエッチングを施すことにより表面を粗面化した小片)と、粗面化処理を施した実施例2に係る1/4サイズの3枚の小片(すなわち、15秒、30秒、60秒のエッチングを施すことにより表面を粗面化した小片)とのそれぞれについて、表面電極30が中心になるようにダイシング装置を用いて切断した。
これにより、粗面化処理を施していない比較用の2種類のLEDベアチップ(すなわち、実施例1に係る発光素子用の電極付エピタキシャルウエハから作製した比較用のLEDベアチップと、実施例2に係る発光素子用の電極付エピタキシャルウエハから作製した比較用のLEDベアチップとの2種類)と、実施例1に係る3種類のLEDベアチップ(すなわち、粗面化処理を施したLEDベアチップであり、粗面化処理の時間が15秒、30秒、60秒の3種類のLEDベアチップ)と、実施例2に係る3種類のLEDベアチップ(すなわち、粗面化処理を施したLEDベアチップであり、粗面化処理の時間が15秒、30秒、60秒の3種類のLEDベアチップ)とを作製した。なお、チップサイズはいずれも、275μm角である。
次に、作製したLEDベアチップのそれぞれをTO−18ステムにAgペーストを用いてダイボンディングした。そして、TO−18ステムにマウントされたLEDベアチップの表面電極30にAuからなるワイヤーを用いてワイヤーボンディングして、実施例1、実施例2、並びに実施例1の比較用、及び実施例2の比較用の発光素子をそれぞれ作製した。
実施例3に係る発光素子として、実施例2に係る発光素子とは異なる反射部210を備える発光素子を製造した。反射部210を除く他の構成は実施例2と同一であるので、相違点を除き詳細な説明は省略する。
実施例3に係る発光素子が備える反射部210の構成は以下のような構成であり、実施例2に係る反射部210とは反対の構成である。すなわち、実施例3に係る反射部210は、n型GaAsバッファ層の側から、0°DBR層を1ペアと、10°DBR層を1ペアと、20°DBR層を4ペアと、30°DBR層を3ペアと、40°DBR層を1ペアと、50°DBR層を1ペアと、60°DBR層を2ペアと、70°DBR層を2ペアとを順次成長することにより形成した。その他の構成は実施例2と同様である。そして、実施例1及び実施例2と同様にして、実施例3に係る発光素子を作製した。
図7は、実施例4及び実施例4の変形例に係る発光素子の反射部の概要を示す。
実施例4及び実施例4の変形例に係る発光素子として、実施例1及び実施例2に係る発光素子とは異なる反射部210を備える発光素子を製造した。実施例4及び実施例4の変形例に係る発光素子は、反射部210を除く他の構成は実施例1及び実施例2と同一であるので、相違点を除き詳細な説明は省略する。
実施例4に係る発光素子においては、実施例1に係る反射部210の2ペアの70°DBR層の内1ペアを、第1の半導体層210aとしてのAlAs層と、第2の半導体層210cとしてのGaAs層とで構成した。その他のペア層は実施例1に係る反射部210が有するペア層と同一にした。また、実施例4の変形例に係る発光素子においては、実施例3に係る反射部210の1ペアの0°DBR層を、第1の半導体層210aとしてのAlAs層と、第2の半導体層210cとしてのGaAs層とで構成した。その他のペア層は実施例3に係る反射部210が有するペア層と同一にした。そして、実施例1及び実施例2と同様にして、実施例4及び実施例4の変形例に係る発光素子を作製した。
図8は、実施例5に係る発光素子の反射部の概要を示す。
実施例5に係る発光素子として、実施例1に係る発光素子とは異なる反射部210を備える発光素子を製造した。実施例5に係る発光素子は、反射部210を除く他の構成は実施例1と同一であるので、相違点を除き詳細な説明は省略する。
実施例5に係る発光素子においては、実施例1に係る反射部210の第1の半導体層としてのAlAs層の全てを、第1の半導体層210dとしてのAl0.5In0.5P層に代えて反射部210を形成した。その他の構成は実施例1と同一である。そして、実施例1及び実施例2と同様にして、実施例5に係る発光素子を作製した。
(比較例1)
図9は、比較例1に係る発光素子の模式的な断面の概要を示し、図10は、比較例1に係る発光素子の反射部のペア数の違いによる発光出力を示す。
比較例1に係る発光素子は、反射部212の構成等が異なる点を除き、実施例1と同様の構成を備える。したがって、実施例1に係る発光素子との相違点を除き詳細な説明は省略する。
まず、比較例1に係る発光素子の反射部212は、第1の半導体層としてのAlAs層と、第2の半導体層としてのAl0.5Ga0.5As層とからなる複数のペア層を有する。そして、比較例1においては、第1の半導体層の厚さと、第2の半導体層の厚さとを、λ/4nから算出される厚さに制御した。ここで、λは活性層222が発する光の発光ピーク波長であり、nは、第1の半導体層又は第2の半導体層の屈折率である。
具体的に、発光ピーク波長は631nmであるので、比較例1に係る第1の半導体層としてのAlAs層の厚さTは、T=631/4×3.114(ただし、3.114はAlAs層の屈折率)となり、50.7nmである。また、比較例1に係る第2の半導体層としてのAl0.5Ga0.5As層の厚さTは、T=631/4×3.507(ただし、3.507は、Al0.5Ga0.5As層の屈折率)となり、45.0nmである。したがって、このような厚さを有する第1の半導体層及び第2の半導体層からなるペア層を有する反射部212を備えるように、比較例1に係る発光素子を製造した。
また、反射部212に含まれるペア層のペア数を様々に変えたところ、図10を参照すると分かるように、反射部212に含まれるペア層のペア数が20以上になると比較例1に係る発光素子の発光出力が飽和することが示された。したがって、反射部212が有するペア層のペア数は20以上にした。ただし、反射部212の厚さが約2000nmになるようにペア数を制御した。具体的に、比較例1に係る反射部212が有するペア層のペア数は21ペアにした。そして、反射部212の厚さは2010nmであった。
また、比較例1に係る発光素子として、凹凸部250を備えていない発光素子だけでなく、凹凸部250を備えている発光素子も作製した。具体的には、実施例1及び実施例2と同様に、発光素子用の電極付エピタキシャルウエハを4分割して、粗面化処理を施さない小片と、エッチング時間(粗化処理時間)を変化させた粗面化処理を施した3種類の小片とを作製した。エッチング時間(粗化処理時間)は、実施例1及び実施例2と同様に、15秒、30秒、60秒の3パターンである。粗面化処理により形成された電流分散層の表面は、実施例1及び実施例2と同程度のRa及びRMSであることを確認した。比較例1に係る発光素子の発光特性を表1に示す。
Figure 2011009524
表1に示すように、比較例1に係る発光素子の発光出力は、粗面化処理を施していない素子、すなわち、凹凸部を備えていない素子で2.25mWであった。また、粗面化処理を施した素子の発光出力は、凹凸部を備えていない素子の発光出力よりも約10%低下することが確認された。すなわち、比較例1に係る発光素子においては、電流分散層の表面に粗面化処理を施すと発光出力が低下することが示された。
(比較例2)
比較例2に係る発光素子として、実施例1において製造した発光素子用のエピタキシャルウエハを用い、電流分散層240の表面に表面電極30を形成する前に、電流分散層240の表面に粗面化処理を施した。すなわち、実施例1との相違点は、表面電極30の形成前に粗面化処理を実施した点である。その他の発光素子の構成等については実施例1と同様であるので、詳細な説明は省略する。
比較例2に係る発光素子の初期特性を評価した。その結果、比較例2に係る発光素子の順方向電圧(Vf)は2.5V以上であった。すなわち、表面電極30を形成する前に粗面化処理を実施して、電流分散層240の表面に凹凸部250を形成すると、順方向電圧(Vf)が高くなることが示された。
(実施例1、実施例2、及び比較例1の特性評価)
上述したように作製した実施例1及び実施例2に係る発光素子の初期特性を評価した結果を表2に示す。なお、評価に用いた発光素子はそれぞれ、エピタキシャルウエハの中心付近から取り出した素子である。また、表2には、比較例1に係る発光素子の評価結果も示す。なお、表1における発光出力は、20mA通電時の発光出力である。
Figure 2011009524
表2を参照すると、実施例1に係る発光素子用の電極付エピタキシャルウエハから作製した比較用のLEDベアチップ(すなわち、凹凸部250を備えていないチップ)から作製した発光素子の発光出力は2.163mWであり、実施例2に係る発光素子用の電極付エピタキシャルウエハから作製した比較用のLEDベアチップ(すなわち、凹凸部250を備えていないチップ)から作製した発光素子の発光出力は2.102mWであった。これは、比較例1に係る発光素子の発光出力に比べて約4%から7%発光出力が低下したことを示す。
しかしながら、粗面化処理を施すことにより凹凸部が形成された実施例1に係る3種類のLEDベアチップ(すなわち、粗面化処理が15秒、30秒、60秒の3種類のLEDベアチップ)から作製した発光素子と、実施例2に係る3種類のLEDベアチップ(すなわち、粗面化処理が15秒、30秒、60秒の3種類のLEDベアチップ)から作製した発光素子とについては、発光出力が2.643mW以上2.794mW以下であり、比較例1に比較して、発光出力が約18%から24%向上したことが示された。これにより、製造コストを増加させなくても、発光出力が比較例1に係る発光素子よりも約1.2倍の発光素子を提供できることが示された。
なお、実施例1及び実施例2において反射部210は複数のペア層を有しており、また、電流分散層240の表面には凹凸部250が形成されているので、発光素子の発光ピーク波長が変わる可能性がある。しかしながら、発光ピーク波長は、表3に示すように、±1nmの範囲内に収まり、大きな変動は認められなかった。
Figure 2011009524
更に、実施例1及び実施例2に係る発光素子の順方向電圧(Vf)についても、表4に示すように約1.88Vであり、実用上、十分に低い順方向電圧であることが確認された。なお、表4を参照すると、比較例に係る発光素子に比べて順方向電圧は若干低いことが示された。これは、実施例1及び実施例2に係る発光部210が有するペア層のペア数が、比較例に係る発光素子の反射部のペア数よりも少ないことに起因して、第1の半導体層と第2の半導体層とのヘテロ接合界面が減少したことに起因すると考えられる。
Figure 2011009524
(信頼性評価)
また、実施例1に係る発光素子用の電極付エピタキシャルウエハから作製した比較用のLEDベアチップ(すなわち、凹凸部250を備えていないチップ)から作製した発光素子と、実施例2に係る発光素子用の電極付エピタキシャルウエハから作製した比較用のLEDベアチップ(すなわち、凹凸部250を備えていないチップ)から作製した発光素子と、実施例1及び実施例2に係る発光素子(すなわち、実施例1及び実施例2のそれぞれについて、粗面化処理のエッチング時間が異なる3種類のそれぞれの発光素子)とについて、信頼性試験を実施した。
具体的に、信頼性試験は、室温、50mA通電の条件で168時間、通電試験を実施して評価した。信頼性試験の結果、いずれの発光素子も、相対出力が100%から105%であった。なお、相対出力は、168時間通電後の発光出力/初期発光出力×100から算出した。したがって、電流分散層240の表面に粗面化処理を施していない発光素子と同程度の信頼性を、実施例1及び実施例2に係る発光素子は有していることが示された。
以上より、実施例1及び実施例2に係る発光素子においては、発光特性を維持したまま、低コストで発光出力を約1.2倍にすることができた。なお、粗面化処理時のエッチングによるコストは増加するものの、多数枚の電極付エピタキシャルウエハをバッチ処理することにより、当該コストの増加の影響を低減できる。
[実施例のまとめ]
比較例1に係る発光素子と実施例1乃至5に係る発光素子とを比較すると、比較例1に係る発光素子においては電流分散層の表面を粗面化すると発光出力が低下した。したがって、電流分散層の表面を粗面化して発光出力を向上させるには、実施例1乃至5に係る構造を備える発光素子であることを要することが示された。
(実施例3について)
実施例3に係る発光素子においても、実施例1に係る発光素子と同様に、電流分散層の表面に凹凸部を形成しない場合に比べて、発光出力が1.2倍になることを確認した。また、その他の発光波長、Vf、信頼性等のLED特性についても、実施例1に係る発光素子と同等であった。したがって、反射部210を構成する複数のペア層を、実施例2の構成とは反対に構成したとしても、良好な光出力特性を有する発光素子が得られることが確認された。
(実施例4及び実施例4の変形例について)
実施例4に係る発光素子、及び実施例4の変形例に係る発光素子においても、実施例1及び実施例2に係る発光素子と同等の特性が得られることを確認した。また、比較例1に係る発光素子に比べて、約1.25倍の発光出力が得られることを確認した。ここで、実施例1及び実施例2に係る発光素子よりも光出力が向上した理由は以下のとおりである。すなわち、第1の半導体層210aとしてのAlAs層の屈折率と、第2の半導体層210cとしてのGaAs層の屈折率との屈折率差が、AlAs層の屈折率とAl0.5Ga0.5As層の屈折率との屈折率差よりも大きいことに起因して、反射部210における反射率が向上したためである。
ただし、GaAs層は、例えば、赤色光に対して透明ではなく赤色光を吸収する。したがって、第2の半導体層の全てをGaAs層にすると、GaAs層による光吸収により発光出力は低下する傾向がある。よって、実施例4においては、反射部210の最下層、すなわち、発光部20から最も離れた位置に形成されるペア層(換言すれば、半導体基板10に最も近い位置に形成されるペア層)の第2の半導体層をGaAs層にすることが光出力の向上の観点からは好ましい。これは、本発明者が、反射部210が有するペア層のペア数を増加させない場合、最下層に位置するペア層は光吸収を考慮するよりも、反射率の向上を考慮した方が好ましいとの知見を得たことによる。
(実施例5について)
実施例5に係る発光素子の発光出力は、比較例1に係る発光素子の発光出力の約1.1倍であり、実施例1乃至4に比べて発光出力の向上度合いは小さかった。そこで、実施例5と同様に、反射部210の第1の半導体層をAlAs層からAl0.5In0.5P層にした比較例1の変形例に係る発光素子を作製した。比較例1の変形例に係る発光素子の発光出力は、比較例1に係る発光素子の発光出力よりも低いことが示された。そして、実施例5に係る発光素子の発光出力は、比較例1の変形例に係る発光素子の発光出力の約1.2倍であることを確認した。
すなわち、実施例5に係る発光素子の発光出力が比較例1に係る発光素子の発光出力の約1.1倍であることの理由は、反射部210が有する第1の半導体層210dの全てがAl0.5In0.5P層から形成されることによることに起因することが示された。具体的に、Al0.5In0.5P層の屈折率がAlAs層の屈折率よりも大きいことにより、第1の半導体層の屈折率と第2の半導体層の屈折率との屈折率差が小さくなり、結果として実施例5に係る反射部210の反射率が低下したことに起因する。
したがって、実施例5に係る発光素子においても、複数の入射角に対応して厚さが制御された第1の半導体層210dと第2の半導体層210bとからなる複数のペア層を有する反射部210を備えることにより、反射部210に様々な入射角から光が入射したとしても、反射部210は当該光を光取り出し面側に反射することができること、及び光取り出し面に形成された凹凸部250が反射部210により反射された光を効率的に発光素子の外部に取り出すことにより素子の光取り出し効率を向上できることが示された。
(比較例2との比較)
実施例1及び実施例2に係る発光素子のVfは、1.88V程度であるところ、比較例2に係る発光素子のVfは2.5Vであった。つまり、電流分散層240の粗面化処理を表面電極30を形成する前に実施すると、順方向電圧が上昇することが確認された。したがって、粗面化処理は、表面電極30が形成された後に実施することが好ましいことが示された。
なお、比較例2において順方向電圧が上昇した詳細な理由は明確ではないものの、以下のような理由が考えられる。すなわち、表面電極30を形成する前に粗面化処理を実施すると、電流分散層240の表面が凹凸化する。したがって、粗面化処理後に表面電極30を形成すると、表面電極を構成する電極材料が凹凸部250の細部にまで入り込まないことが理由の一つとして考えられる。また、電流分散層240の表面の粗面化エッチングにより、電流分散層240の表面が想定外の形状に変化した可能性、又は、エッチング液が凹凸部250の凹部に残留した可能性も理由として考えられる。
以上、本発明の実施の形態及び実施例を説明したが、上記に記載した実施の形態及び実施例は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態及び実施例の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
1、1a、1b 発光素子
3 発光素子
10 半導体基板
20 発光部
30 表面電極
35 裏面電極
40 光取り出し層
200 バッファ層
210 反射部
212 反射部
210a、210d 第1の半導体層
210b、210c 第2の半導体層
220 第1クラッド層
221 第1アンドープ層
222 活性層
223 第2アンドープ層
224 第2クラッド層
230 介在層
240 電流分散層
250 凹凸部

Claims (16)

  1. 半導体基板と、
    第1導電型の第1クラッド層と、前記第1導電型とは異なる第2導電型の第2クラッド層とに挟まれる活性層を有する発光部と、
    前記半導体基板と前記発光部との間に設けられ、前記活性層が発する光を反射する反射部と、
    前記発光部の前記反射部の反対側に設けられ、表面に凹凸部を有する電流分散層とを備え、
    前記反射部は、第1の半導体層と、前記第1の半導体層とは異なる第2の半導体層とからなるペア層を複数有して形成され、
    前記活性層が発する光のピーク波長をλ、前記第1の半導体層の屈折率をn、前記第2の半導体層の屈折率をn、前記第1クラッド層の屈折率をnInとし、θを第1クラッド層から第1の半導体層への入射角(入射面の法線に対する角度で定義する。)とした場合に、
    前記第1の半導体層は、式(1)及び式(3)で定められる厚さTA1を有し、
    前記第2の半導体層は、式(2)及び式(4)で定められる厚さTB1を有する発光素
    子。
    Figure 2011009524
    Figure 2011009524
    Figure 2011009524
    Figure 2011009524
  2. 前記反射部は、ペア層を少なくとも3つ含み
    当該複数のペア層の厚さはそれぞれ、前記式(1)及び前記式(2)のθの値が各ペア層ごとに異なることにより互いに異なり、少なくとも1つのペア層は、θの値が50°以上の値で規定される前記第1の半導体層及び前記第2の半導体層を含む請求項1に記載の発光素子。
  3. 前記第2クラッド層と前記電流分散層との間に設けられる介在層を更に備え、
    前記介在層は、前記第2クラッド層を構成する半導体のバンドギャップエネルギーと、
    前記電流分散層を構成する半導体のバンドギャップエネルギーとの間のバンドギャップエネルギーを有する半導体から形成される請求項2に記載の発光素子。
  4. 前記ペア層は、λ/4nの1.5倍以上の厚さの前記厚さTA1を有する前記第1の半導体層と、λ/4nの1.5倍以上の厚さの前記厚さTB1を有する前記第2の半導体層とを含む請求項3に記載の発光素子。
  5. 前記反射部は、前記活性層を構成する半導体のバンドギャップよりも大きなバンドギャップを有する半導体材料から形成され、当該半導体材料は、前記活性層から発せられる光に対して透明である請求項4に記載の発光素子。
  6. 前記第1の半導体層が、AlGa1−xAs(但し、0≦x≦1)、又はAl0.5In0.5Pから形成され、
    前記第2の半導体層が、AlGa1−yAs(但し、0≦y≦1)から形成され、かつ、前記第1の半導体層の屈折率と前記第2の半導体層の屈折率とが異なる請求項5に記載の発光素子。
  7. 前記反射部の前記半導体基板側から1つ目のペア層、又は1つ目及び2つ目のペア層の第1の半導体層が、AlAs又はAl0.5In0.5Pから形成され、
    前記第2の半導体層は、前記活性層を構成する半導体のバンドギャップよりも小さいバンドギャップを有する半導体、又は、前記活性層が発する光に対して不透明なGaAsから形成される請求項6に記載の発光素子。
  8. 前記凹凸部は、算術平均粗さRaが0.04μm以上0.25μm以下である請求項1〜7のいずれか1項に記載の発光素子。
  9. 前記凹凸部は、二乗平均粗さRMSが0.05μm以上0.35μm以下である請求項1〜7のいずれか1項に記載の発光素子。
  10. 前記反射部は、少なくとも6対以上の前記ペア層を有する請求項1〜9のいずれか1項に記載の発光素子。
  11. 前記半導体基板は、GaAsからなる請求項1〜10のいずれか1項に記載の発光素子。
  12. 前記介在層は、GaIn1−zP(但し、0.6≦z≦0.9)からなり、
    前記電流分散層は、GaPからなる請求項3〜11のいずれか1項に記載の発光素子。
  13. 前記電流分散層の前記凹凸部が設けられている領域を除く領域の所定の位置に設けられる表面電極と、
    前記表面電極を除く部分に、前記活性層が発する光に対して透明であり、前記電流分散層を構成する半導体の屈折率よりも小さい屈折率を有すると共に、空気の屈折率よりも大きな屈折率の材料から形成される光取り出し層とを更に備える請求項1〜12のいずれか1項に記載の発光素子。
  14. 前記光取り出し層は、前記活性層が発する光の波長をλ、当該光取り出し層を構成する材料の屈折率をn、定数A(但し、Aは奇数)とした場合に、A×λ/(4×n)で規定される値の±30%の範囲内の厚さdを有する請求項13に記載の発光素子。
  15. 半導体基板上に、第1の半導体層と、前記第1の半導体層とは異なる第2の半導体層とからなる複数のペア層を有して形成される反射部と、第1導電型の第1クラッド層と、前記第1導電型とは異なる第2導電型の第2クラッド層とに挟まれる活性層を有する発光部と、前記発光部上に形成される電流分散層とを形成する成長工程と、
    前記電流分散層の所定の位置に表面電極を形成する表面電極形成工程と、
    前記表面電極が形成されている領域を除く部分に凹凸部を形成する凹凸部形成工程とを備え、
    前記反射部は、第1の半導体層と、前記第1の半導体層とは異なる第2の半導体層とからなるペア層を複数有して形成され、
    前記活性層が発する光のピーク波長をλ、前記第1の半導体層の屈折率をn、前記第2の半導体層の屈折率をn、前記第1クラッド層の屈折率をnInとし、θを第1クラッド層から第1の半導体層への入射角(入射面の法線に対する角度で定義する。)とした場合に、
    前記第1の半導体層は、式(1)及び式(3)で定められる厚さTA1を有し、
    前記第2の半導体層は、式(2)及び式(4)で定められる厚さTB1を有する発光素
    子の製造方法。
    Figure 2011009524
    Figure 2011009524
    Figure 2011009524
    Figure 2011009524
  16. 前記凹凸部形成工程は、前記表面電極形成工程後に実施する請求項15に記載の発光素
    子の製造方法。
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