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JP2010540613A - ゾルミトリプタン、その塩、及びその溶媒和物の調製方法 - Google Patents

ゾルミトリプタン、その塩、及びその溶媒和物の調製方法 Download PDF

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JP2010540613A JP2010527549A JP2010527549A JP2010540613A JP 2010540613 A JP2010540613 A JP 2010540613A JP 2010527549 A JP2010527549 A JP 2010527549A JP 2010527549 A JP2010527549 A JP 2010527549A JP 2010540613 A JP2010540613 A JP 2010540613A
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Abstract

本発明は、薬剤有効成分ゾルミトリプタンの改善された調製方法に関する。特に、本発明は、ゾルミトリプタン及びその薬剤として許容される塩及び溶媒和物の有効な調製方法に関する。

Description

本発明は、薬剤有効成分ゾルミトリプタンの改善された調製方法に関する。特に、本発明は、ゾルミトリプタン及びその薬剤として許容される塩及び溶媒和物の有効な調製方法に関する。
化学名が(4S)-4-[[3-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-lH-インドール-5-イル]メチル]-2-オキサゾリジノンであるゾルミトリプタン(I)は、選択的セロトニン5-ヒドロキシトリプタミン1D(5-HT1D)レセプターアゴニストであり、前兆の有無によらない、偏頭痛発作の頭痛段階の急性治療のために現在市販されている。
Figure 2010540613
ゾルミトリプタンは、トリプタミンから構造的に誘導される。偏頭痛の治療におけるその治療活性は、5-HT1B及び5-HT1D受容体での、発作の間に拡張すると考えられる脳外頭蓋内血管、及びこれらを支配する三叉神経感覚神経に対するアゴニスト効果に起因しうる。これらの5-HT1B及び5-HT1D受容体の活性化は、発痛する頭蓋内血管の収縮並びに、感受性組織における炎症の軽減及び中枢三叉神経疼痛信号伝送の低減をもたらす、神経ペプチド放出の抑制をもたらしうる。
従来技術として、ゾルミトリプタンの様々な調製方法が開示されている。
ゾルミトリプタン塩基(I)及び薬剤として許容されるその溶媒和物を得る方法が、US5,466,699に開示されており、スキーム1、1A、及び1Bに図示される。記載の方法は、以下の工程を含むフィッシャー・インドール合成に基づく。連続的に、4-ニトロ-(L)-フェニルアラニン(II)を、 (S)-4-(4-アミノベンジル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン塩酸塩(VI)に転化させ、これを、濃塩酸中で亜硝酸ナトリウムを用いて処理することにより、更にジアゾ化して中間体ジアゾニウム塩を得て、これを、塩化第一スズを還元剤として使用して還元して、(S)-4-(4-ヒドラジノベンジル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン塩酸塩(VII)を得た(スキーム1)。
<スキーム1>
Figure 2010540613
単離した(S)-4-(4-ヒドラジノベンジル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン塩酸塩 (VII)を、その後、4-クロロ-ブチルアルデヒドジメチルアセタールと縮合させ、アミノ化に処して、(S)-2-[5-(2-オキサ-1,3-オキサゾリジン-4-イルメチル)-lH-インドール-3-イル]エチルアミン(VIII)を得た。カラムクロマトグラフィー精製による単離の後、アミン(VIII)を、エシュバイラー・クラーク反応条件下にて、ホルムアルデヒド、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、及び酢酸を使用して、ゾルミトリプタン(I)に転化させた。通常の水系後処理操作の後に、ゾルミトリプタン(I)がオイルとして得られ、これを、更にイソプロパノールから結晶化させた(スキーム1A)。
<スキーム1A>
Figure 2010540613
あるいはまた、単離した(S)-4-(4-ヒドラジノベンジル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン塩酸塩(VIl)を、フィッシャー・インドール反応条件下で、酢酸中にて、4-N,N-ジメチルアミノ-ブチルアルデヒドジエチルアセタールと縮合させたところ、カラムクロマトグラフィー精製の後にゾルミトリプタン(I)がオイルとして単離された。得られたゾルミトリプタンオイルを、イソプロパノールから更に結晶化させて、イソプロパノール溶媒和物とした(スキーム1B)。
<スキーム1B>
Figure 2010540613
US5,466,699に記載の方法の主な欠点は以下の通りである。
- 化合物、(S)-4-(4-ヒドラジノベンジル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン塩酸塩(VII)、(S)-2-[5-(2-オキサ-1,3-オキサゾリジン-4-イルメチル)-lH-インドール-3-イル]エチルアミン(VlII)、及びゾルミトリプタン(I)の調製について報告されている作業条件では、副生成物及び分解不純物の生成のため、非常な低収率(18% w/w)となること。
- ホスゲンが、その使用に大々的な安全保護措置を必要として、商業生産における使用に向かないものであること。
- 試薬の過剰量、例えば濃塩酸(〜18.5容量)及びSnCl2(8.0当量)の使用が、分解及び不純物の生成につながること。このため、この方法が、クロマトグラフィー精製を要して、非常な低収率をもたらすこと。
- 環化反応が、要求の厳しい、例えば、100-105℃の温度(酢酸-水乾留)及び非常な高容量(酢酸52容量及び水156容量)を使用するものであること。これが、更にゾルミトリプタンの分解を引き起こすこと。
- (S)-4-(4-ヒドラジノベンジル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン塩酸塩 (VII)中間体が、水の蒸留によって単離されたこと。
この方法に対する改善が、WO97/06162に開示されており、ここで、4-ニトロ-(L)-フェニルアラニン(II)の(S)-4-(4-アミノベンジル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン(IX)への転化は、ホスゲンの使用を避けて、ワンポットで行われた。(S)-4-(4-アミノベンジル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン(IX)は、塩化第一スズの使用を避けて、亜硫酸ナトリウムを使用することによりワンポットで、更にゾルミトリプタン(I)に転化させた。(スキーム2)。
<スキーム2>
Figure 2010540613
WO97/06162が、ゾルミトリプタン(I)調製のための改善されたワンポット方法を開示するものの、WO97/06162に記載された以下の処理条件によれば、分解不純物の生成が、特に、(S)-4-(4-アミノベンジル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン(IX)のヒドラジン中間体への転化の間、及びゾルミトリプタン(T)を形成する環化の間には、回避し得ないことが観察された。(S)-4-(4-ヒドラジノベンジル)-1,3-オキサゾリジン-2-オンが、未知の不純物生成の原因である、高度に酸性のpH(〜1.0)で調製された。この方法のさらに不利な点は、反応物の高度希釈及び高温での抽出にある。WO97/06162は、得られたゾルミトリプタン(I)の収率を記載していない。最終生成物は、ワンポット反応のために、収率30%及び高い不純物含量で得られた。したがって、この方法は、収率に関しても純度に関しても、工業スケールには応用不可能である。
従来技術文献WO2004/014901及びUS2005/0245585もまた、ゾルミトリプタン(I)の調製方法を開示している。
WO2004/014901に記載の方法は、(S)-4-(4-ヒドラジノベンジル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン(X)とα-ケト-δ-バレロラクトンとの反応によって形成される、ヒドラゾン化合物(XI)からのフィッシャー・インドール合成に基づく。フィッシャー・インドール合成により、インドール(XII)が得られた。インドール(XII)の更なる開環及びエステル交換によって、エステル(XIII)が得られた。エステル(XIII)のヒドロキシル基を、ジメチルアミノ基に転化させ、次いで、化合物(XIV)のカルボン酸部分の脱カルボキシル化により、ゾルミトリプタン(I)が得られた(スキーム3)。
<スキーム3>
Figure 2010540613
WO2004/014901に記載の方法の主な欠点は以下の通りである。
- これが、多数工程の、長い方法であって、(S)-4-(4-アミノベンジル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン(IX)からゾルミトリプタン(I)を得るための8工程を含んで、全収率が低いものであること。
- カルボン酸(XIV)からのゾルミトリプタン(I)の調製が、非常に高温(200℃)でのキノリン及び酸化第一銅の使用を含んでおり、このことが、得られるゾルミトリプタン(I)の品質に影響しうること。更に、こうした高温が、商業スケールでは容易に達成されないこと。
- ゾルミトリプタン(I)を、溶媒として使用されるキノリンから分離することが、これらの化学的特徴が類似するために困難であること。
ゾルミトリプタンの別の調製方法が、WO2005/105792に記載されている。この文献は、フィッシャー・インドール合成に基づき、且つ、ヒドラゾン中間体 (XVII)をもたらす、ジアゾ塩(XV)とアルキル-2-アセチル-5-(1,3-ジオキソ-2,3-ジヒドロ-1H-2-イソインドリル)ペンタノエート(XVI)との反応を含む方法を開示している。これに続いて、ヒドラゾン(XVII)のフィッシャー・インドール環化を行うことにより、インドール生成物(XVIII)が得られ、これを加水分解することにより第一級アミン化合物(XIX)が得られる。この第一級アミン(XIX)を、その後メチル化することにより化合物(XX)が得られ、これを更に脱カルボン酸化することによりゾルミトリプタン(I)が得られる(スキーム4)。
<スキーム4>
Figure 2010540613
WO2005/105792に記載の方法の主な欠点は以下の通りである。
- これが、多数工程の、長い方法であって、(S)-4-(4-アミノベンジル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン(IX)のジアゾ塩(XV)からゾルミトリプタン(I)を得るための5-7工程を含むものであること。
- 後処理操作には、強塩基性の条件が含まれ、この条件のためにオキサゾリジノン環が開裂しうること。
- 報告されている全収率が9-22%に過ぎないこと。
US5,466,699 WO97/06162 WO2004/014901 US2005/0245585 WO2005/105792
かくして、ゾルミトリプタン(I)の調製について、従来技術として開示されている方法は、様々な欠点、例えば、多数工程の方法であること、低収率、純度の低さ、及び、市販スケールへのスケールアップの困難性等を伴う。偏頭痛の治療のためにゾルミトリプタン(I)によってもたらされる重要性に鑑みて、市販品として許容される収率及び高純度のゾルミトリプタン(I)の、簡便、安価、且つ市販品として実現可能な合成方法を開発することが、非常に求められている。
驚くべきことに、本発明者は、低温の塩酸中の塩化第一スズの溶液によれば、ジアゾニウム塩(XV)からヒドラジン(X)への有効な転化が可能なことを見出した。
然るに、本発明は、高純度のゾルミトリプタン(I)の改善された調製方法を提供する。この改善された方法は、簡便、安価、高収率であって、且つ、高度の一貫性及び再現性をもって商業生産に容易に適合させることができる。
本発明は、ジアゾニウム塩(XV)のヒドラジン(X)への還元に塩化第一スズが使用されるにも拘らず、ゾルミトリプタン(I)の非常に優れた収率(45% w/w)をもたらす。収率の改善は、既存の「ワンポット」方法において、pH、温度、希釈、及び反応時間を制御することによって達成された。
本発明は、クロマトグラフィー精製なしに、非常な高純度(99.5%超)のゾルミトリプタン(I)をもたらす。
本発明の目的は、ゾルミトリプタン(I)の合成のための改善された「ワンポット」方法、すなわち、ゾルミトリプタン(I)の調製において、中間体が全く単離及び/または精製されない方法を提供することである。
本発明の別の目的は、分解を最小限にする、ゾルミトリプタン(I)の合成方法を提供する。
本発明の別の目的は、正確な実験パラメーターを選択することによる、ゾルミトリプタン(I)の合成方法を提供することである。
本発明の別の目的は、後処理操作を簡便にした、ゾルミトリプタン(I)の合成方法を提供することである。
本発明の別の目的は、非常な高収率の、ゾルミトリプタン(I)の合成方法を提供することである。
本発明の更に別の目的は、高純度の、ゾルミトリプタン(I)の合成方法を提供することである。
本発明の更に別の目的は、大スケールの商業生産に適合させることのできる、ゾルミトリプタン(I)の合成方法を提供することである。
本発明の更に別の目的は、高品質のゾルミトリプタン(I)並びに、その薬剤として許容される溶媒和物及び塩を提供することである。
本発明の更に別の目的は、改善された方法によって得られるゾルミトリプタン(I)を含む薬剤組成物を提供することである。
本発明の第一の態様によれば、
(a)(S)-4-(4-アミノベンジル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン(IX)またはその保護形態をジアゾ化してジアゾニウム中間体(XV)を形成し、次いで、前記ジアゾニウム中間体を還元して(S)-4-(4-ヒドラジノベンジル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン(X)またはその保護形態を得る工程;
(b)(S)-4-(4-ヒドラジノベンジル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン(X)またはその保護形態と、4-N,N-ジメチルアミノ-ブチルアルデヒドまたはその保護形態とを縮合させてヒドラゾン中間体またはその保護形態を形成する工程;及び
(c)得られたヒドラゾン中間体を環化させてゾルミトリプタン(I)を得る工程;
を含む、ゾルミトリプタン(I)の調製方法が提供される。
工程(a)のジアゾ化は、亜硝酸ナトリウムを使用して、好ましくは、1当量過剰の亜硝酸ナトリウムを使用して行われる。好ましくは、亜硝酸ナトリウムと、(S)-4-(4-アミノベンジル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン(IX)またはその保護形態とを、ジアゾニウム中間体(XV)を還元する前に少なくとも1時間、好ましくは少なくとも2時間、好ましくは少なくとも3時間、好ましくは4時間まで反応させる。
好ましくは、工程(a)においては、ジアゾニウム中間体(XV)の還元は、塩化第一スズを使用して行われる。好ましくは、この還元は、酸性条件下にて、好ましくは約1-3のpHにて、好ましくは約2のpHにて行われる。好ましくは、この還元は、5当量未満の塩化第一スズ、好ましくは4当量未満の塩化第一スズ、好ましくは3等量未満の塩化第一スズ、好ましくは2等量未満の塩化第一スズ、好ましくは少なくとも1等量未満の塩化第一スズを使用して行われる。好ましくは、この還元は、-10乃至65℃の範囲、好ましくは-10乃至5℃の範囲の温度で行われる。
好ましくは、ジアゾニウム中間体(XV)の還元が完了した後、反応混合物のpHは、pH8-14に、更に好ましくは、pH8-9に調整される。
その後、(S)-4-(4-ヒドラジノベンジル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン(X)を、4-N,N-ジメチルアミノ-ブチルアルデヒドまたはその保護形態と縮合させて、ヒドラゾン中間体を形成する。
好ましくは、(S)-4-(4-ヒドラジノベンジル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン(X)、またはその保護形態は、4-N,N-ジメチルアミノ-ブチルアルデヒドまたはその保護形態との縮合の前に単離されない。
好ましくは、(S)-4-(4-ヒドラジノベンジル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン(X)またはその保護形態の縮合は、少なくとも1.5当量、好ましくは少なくとも2当量、好ましくは少なくとも3当量の4-N,N-ジメチルアミノ-ブチルアルデヒドまたはその保護形態を使用して行われる。
好ましくは、4-N,N-ジメチルアミノ-ブチルアルデヒドは、アセタールの形態で、例えばジアルキルアセタールの形態で使用される。最も好ましくは、このアセタールは、ジメチルアセタールである。
好ましくは、4-N,N-ジメチルアミノ-ブチルアルデヒドまたはその保護形態は、(S)-4-(4-ヒドラジノベンジル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン(X)またはその保護形態と、5より高いpHにて、好ましくは7より高いpHにて、好ましくは8より高いpHにて、好ましくは9より高いpHにて混合される。
好ましくは、ヒドラゾン中間体を生成する、(S)-4-(4-ヒドラジノベンジル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン(X)またはその保護形態と4-N,N-ジメチルアミノ-ブチルアルデヒドまたはその保護形態との縮合は、約0-3のpHで行われる。更に好ましくは、この縮合は、およそ2のpHで行われる。
好ましくは、(S)-4-(4-ヒドラジノベンジル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン(X)またはその保護形態と、4-N,N-ジメチルアミノ-ブチルアルデヒドまたはその保護形態との縮合は、-10乃至100℃、好ましくは25-30℃の温度で行われる。
好ましくは、ヒドラゾン中間体の環化は、酸性pHにて、より好ましくは約0-6のpHにて、更に好ましくは0-3のpHにて、更に好ましくはおよそpH2にて行われる。
好ましくは、ヒドラゾン中間体の環化は、-10乃至110℃、より好ましくは、85乃至95℃の温度にて行われる。
好ましくは、縮合及び環化の反応は、比較的に高希釈で行われる。典型的には、希釈は、10-100倍体積、好ましくは20-60倍体積、好ましくは30-50倍体積、いっそう好ましくはおよそ50倍体積である。
好ましくは、環化は、塩酸、硫酸、酢酸、リン酸、三フッ化ホウ素、及び無水トリフルオロ酢酸から選択される1つもしくは複数の鉱酸またはルイス酸の存在下で行われる。
好ましくは、工程(c)で得られるゾルミトリプタン(I)は、以下の工程:
(a)酸性pHの反応混合物を、1つもしくは複数の有機溶媒または有機溶媒混合物で洗浄する工程;
(b)反応混合物の塩基性化、固形副生成物の除去、及び、1つもしくは複数の有機溶媒または有機溶媒混合物を使用することによるゾルミトリプタン(I)の抽出の工程;
(c)ゾルミトリプタン(I)有機溶媒抽出物を水で洗浄する工程;及び任意の
(d)ゾルミトリプタン(I)有機溶媒抽出物を、固体吸着剤を使用して精製する工程;
によって単離される。
好ましくは、単離工程(a)または(b)において使用される1つもしくは複数の有機溶媒または有機溶媒混合物は、酢酸エステル、例えば、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸イソプロピル;塩素化炭化水素溶媒、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン;エーテル、例えば、ジエチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル;または、脂肪族炭化水素、例えば、ヘキサン、ヘプタン、ペンタン;あるいはこれらの混合物から選択される。
好ましくは、単離工程(b)において、反応混合物は、約8-14のpHに、更に好ましくはおよそ8-9のpHに塩基性化される。好ましくは、反応混合物は、金属炭酸塩、例えば炭酸ナトリウムまたは炭酸カリウムを使用して塩基性化される。
好ましくは、単離方法は工程(d)を含む。好ましくは、単離工程(d)において使用される固体吸着剤は、活性炭素である。
任意に、本発明の第一の態様の方法は、酢酸エステル、例えば、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸イソプロピル;塩素化炭化水素溶媒、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン;エーテル、例えば、ジエチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル;ケトン溶媒、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、及び、別の高級ケトン(例えば、メチルn-プロピルケトン、2-メチルヘプタン-3-オン、6-ウンデカノン、5-メチル-5-ヘキセン-2-オン);アルコール溶媒、例えば、メタノール、エタノール、n-プロパノール、t-ブタノール、ペンタノール、または高級アルコール(例えば、n-アミルアルコール、n-ヘキサノール、2-フェニルエタノール);あるいはこれらの混合物から選択される、1つもしくは複数の有機溶媒を使用することによる、ゾルミトリプタン(I)の調製工程をさらに含むことができる。
任意に、本発明の第一の態様の方法は、酢酸エステル、例えば、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸イソプロピル;塩素化炭化水素溶媒、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン;エーテル、例えば、ジエチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル;ケトン溶媒、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、及び、別の高級ケトン(例えば、メチルn-プロピルケトン、2-メチルヘプタン-3-オン、6-ウンデカノン、5-メチル-5-ヘキセン-2-オン);アルコール溶媒、例えば、メタノール、エタノール、n-プロパノール、t-ブタノール、ペンタノール、または高級アルコール(例えば、n-アミルアルコール、n-ヘキサノール、2-フェニルエタノール);あるいはこれらの混合物から選択される、1つもしくは複数の有機溶媒から結晶化させることによる、ゾルミトリプタン(I)の精製工程をさらに含むことができる。
好ましくは、本発明の第一の態様によって調製されるゾルミトリプタン(I)の調製及び精製は、クロマトグラフィー精製を利用せずに行われる。好ましくは、ゾルミトリプタン(I)の単離及び精製は、酸の付加塩を形成しうる有機酸または無機酸の使用を含む。典型的には、使用される有機酸または無機酸が、安息香酸、シュウ酸、コハク酸、塩酸、臭化水素酸、酢酸、プロピオン酸、マレイン酸、蟻酸、またはスルホン酸である。好ましくは、この酸は、コハク酸である。
任意に、本発明の別の態様は、ゾルミトリプタン(I)の薬剤として許容される溶媒和物の調製のための、さらなる工程を含んでよい。好ましくは、調製された溶媒和物は、酢酸イソプロピル、酢酸tert-ブチル、クロロホルム、ジクロロメタン、ジエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、ジイソプロピルエーテル、ジエチルエーテル、n-ペンタノール、アリルアルコール、ベンジルアルコール、フェニルブタノール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、n-ペンタン、ヘプタン、シクロペンタン、またはシクロヘキサン溶媒和物である。
任意に、本発明の別の態様は、ゾルミトリプタン(I)の薬剤として許容される塩の調製工程を更に含んでよい。好ましくは、調製される塩は、安息香酸、シュウ酸、コハク酸、塩酸、臭化水素酸、酢酸、プロピオン酸、マレイン酸、蟻酸、スルホン酸、リン酸、リンゴ酸、クエン酸、硫酸、乳酸、または酒石酸との、薬剤として許容される酸との付加塩である。
好ましくは、本発明の第一の態様では、かかる方法は「ワンポット」方法、すなわち、ゾルミトリプタン(I)の調製において、中間体が全く単離及び/または精製されない方法である。
好ましくは、本発明の第一の態様の方法は、99%、99.5%、99.8%、または99.9%以上のHPLC純度を有するゾルミトリプタン(I)を提供する。
好ましくは、本発明の第一の態様の方法は、(S)-4-(4-アミノベンジル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン(IX)から、35%、40%、45%以上の収率でゾルミトリプタン(I)を提供する。
好ましくは、本発明の第一の態様の方法は、工業スケールでの、好ましくは、100g、500g、1kg、5kg、10kg、50kg、100kg、200kg、500kg以上のバッチでのゾルミトリプタン(I)を提供する。
本発明の第二の態様は、本発明の第一の態様により調製される、ゾルミトリプタン(I)を提供する。
本発明の第三の態様は、純度99%超(HPLCにより測定)のゾルミトリプタン(I)を提供する。好ましくは、本発明のゾルミトリプタンは、99.5%超の、より好ましくは99.8%超の、最も好ましくは99.9%超の純度を有する。純粋なゾルミトリプタンを、有機溶媒、例えば、アルコール性またはケトン性の溶媒、好ましくは、イソプロパノール、ジエチルケトン、メチルイソプロピルケトン等から結晶化することにより、高品質ゾルミトリプタン(I)(99.9%超のHPLC純度)が得られた。
好ましくは、本発明の第二または第三の態様のゾルミトリプタン(I)は、偏頭痛、頭痛、群発性頭痛、または血管障害に関連する頭痛の治療または予防に好適である。
本発明の第四の態様は、酢酸イソプロピル、酢酸tert-ブチル、クロロホルム、ジクロロメタン、ジエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、ジイソプロピルエーテル、ジエチルエーテル、n-ペンタノール、アリルアルコール、ベンジルアルコール、フェニルブタノール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、n-ペンタン、ヘプタン、シクロペンタン、またはシクロヘキサン溶媒和物から選択される、ゾルミトリプタン(I)の溶媒和物を提供する。好ましくは、ゾルミトリプタン(I)の溶媒和物は、偏頭痛、頭痛、群発性頭痛、または血管障害に関連する頭痛の治療または予防に好適である。
本発明の第五の態様は、本発明の第一の態様による方法で調製されるゾルミトリプタン(I)を含む、あるいは本発明の第二、第三、または第四の態様によるゾルミトリプタン(I)を含む、薬剤組成物を提供する。好ましくは、この薬剤組成物は、偏頭痛、頭痛、群発性頭痛、または血管障害に関連する頭痛の治療または予防に好適である。
本発明の第六の態様は、本発明の第一の態様による方法で調製されるゾルミトリプタン(I)、あるいは本発明の第二、第三、または第四の態様によるゾルミトリプタン(I)の治療的または予防的な有効量を、これを必要とする患者に投与する工程を含む、偏頭痛、頭痛、群発性頭痛、または血管障害に関連する頭痛の治療または予防のための方法を提供する。
本発明の第七の態様は、偏頭痛、頭痛、群発性頭痛、または血管障害に関連する頭痛の治療のための薬剤の調製における、本発明の第一の態様による方法で調製されるゾルミトリプタン(I)、あるいは本発明の第二、第三、または第四の態様によるゾルミトリプタン(I)使用を提供する。
本明細書全般及び請求項に使用される「ゾルミトリプタン」なる語は、ゾルミトリプタン及び/またはそのあらゆる塩、溶媒和物、水和物、またはエナンチオマー、あるいはこれらのあらゆるものの混合物を意味する。
本発明は、ゾルミトリプタンの、好ましくは「ワンポット」での、且つ、好ましくはジアゾニウム中間体(XV)の還元のために塩化第一スズを使用する、改善された簡便な合成方法を提供する。本明細書全般及び請求項に使用される「ワンポット」方法なる語は、必ずしも全反応が同一のポット中で行われることを意味せず、むしろ「ワンポット」方法なる語は、ゾルミトリプタン(I)の調製における中間体が、単離及び/または精製されないことを意味する。例えば、一つのポット中の反応混合物を別のポット中の試薬に加えてもよく、すなわち、いかなる中間体の単離及び/または精製も行わずに、合計で二つのポットを使用するが、一度に使用するポットが一つのみであってよい。
本発明者は、本発明の利点は以下のように観察している。
1. ヒドラジン(X)の形成のための時間が、従来技術における18時間から7-8時間に短縮されること。
2. 本発明の方法が、従来技術における9-30%に対して格段の高収率である全収率45%を達成すること。
3. 本発明の方法が、ICH基準に容易に見合う、純度99.9%超のゾルミトリプタン(T)のこの上ない品質を達成すること。
4. クロマトグラフィー精製が不要であり、このため本発明の方法が容易にスケール変更可能なこと。
本発明者は、この方法全般に亘って不純物の形成に正確な制御が存在することを更に観察している。全不純物は、粗製のゾルミトリプタン(I)中、0.50%未満に制御された。得られた粗製のゾルミトリプタン(I)は、99.1-99.7%、典型的には、一貫して99.5%超のHPLC純度を有していた。
本発明による改善された「ワンポット」方法の好ましい実施態様の概要は、スキーム5に説明される。
<スキーム5>
Figure 2010540613
(S)-4-(4-アミノベンジル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン(IX)のジアゾ化を、亜硝酸ナトリウム(〜2当量)を使用し、低温(-10乃至5℃)の塩酸の存在下において行い、ジアゾニウム中間体(XV)を得た。ジアゾ化は、好ましくは、亜硝酸ナトリウムを使用し、好ましくは1当量過剰の亜硝酸ナトリウムを使用して行われる。(S)-4-(4-アミノベンジル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン(IX)のジアゾニウム中間体(XV)への完全な転化を達成するために、この反応を、低温(-10乃至5℃)にて3-4時間に亘って継続する必要がある。反応を3-4時間経過前に終了させた場合、未反応の(S)-4-(4-アミノベンジル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン(IX)が、最終的に単離された粗製ゾルミトリプタン(I)中の主要な不純物として観察された。
その後、ジアゾニウム中間体(XV)を、塩化第一スズを使用して還元し、(S)-4-(4-ヒドラジノベンジル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン(X)への有効かつ迅速な転化を達成した。
ジアゾニウム中間体(XV)の(S)-4-(4-ヒドラジノベンジル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン(X)への有効な還元を得るために、塩化第一スズの品質、塩化第一スズの添加方法、反応温度、及び反応時間を最適化した。
本発明者は、驚くべきことに、低温(-10乃至5℃)の塩酸中の塩化第一スズの溶液によれば、ジアゾニウム塩(XV)のヒドラジン(X)への転化が可能であることを見出した。
典型的に、塩化第一スズ(〜2当量)を濃塩酸(〜4体積)中に溶解させ、-10乃至5℃に、好ましくは-10乃至-5℃に冷却した。この溶液に、ジアゾニウム中間体を-10乃至5℃(好ましくは-10乃至15℃)にて加え、4時間維持した。ジアゾニウム中間体(XV)は効率よくヒドラジン(X)に転化し、これらの条件下では、分解不純物の生成は所望の限度内に制御された。
還元は、3当量未満の塩化第一スズを使用して、更に好ましくは2当量以下の塩化第一スズを使用して行われる。
ジアゾニウム中間体の還元は、好ましくは、-10乃至65℃の、より好ましくは-10乃至5℃の温度で行われる。
(S)-4-(4-ヒドラジノベンジル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン(X)溶液のpHを、25-30℃にて金属炭酸塩を使用することにより、好ましくは炭酸ナトリウムを使用することにより、pH約2からおよそ8-9のpHに調整した。pH調整の後、反応混合物の全体積が40乃至150倍体積の範囲に、好ましくは約40乃至50倍体積に、好ましくは約50倍体積になるように、この反応混合物を、水で更に希釈した。この溶液に、4-N,N-ジメチルアミノ-ブチルアルデヒドジメチルアセタール(〜3当量)を25-30℃にて加え、反応混合物のpHを、25-30℃の希塩酸を用いてpH2に調整した。pH調整の後、反応混合物を25-30℃にて1時間に亘って攪拌し、ヒドラゾン形成を完了させた。ヒドラゾンは、好ましくは単離されなかった。
本発明の目的のためには、「体積希釈」とは、出発物質に対する、使用された溶媒の量を意味する。例えば、100gの(S)-4-(4-アミノベンジル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン(IX)を出発物質として使用する場合、反応は20体積希釈で行われ、このことは100×20=2000mlの溶媒が使用されることを意味する。
ヒドラジン溶液のpH2からpHおよそ8-9へのpH調整、ヒドラジン溶液の希釈(40-100倍体積)、及び、4-N,N-ジメチルアミノ-ブチルアルデヒドジメチルアセタールの添加後の更なるpH調整により、分解不純物の生成を最小限になると考えられている。また、低温(25-30℃)でのヒドラゾンの調製が、粗製のゾルミトリプタン(I)に転化する前の、分解を制御すると考えられる。
ヒドラゾン形成の完了後、反応混合物を、85-90℃に4-5時間に亘って更に加熱して、ヒドラゾン中間体の、ゾルミトリプタン(I)への完全な転化を達成した。
好ましくは、本発明の第一の態様の方法は、ゾルミトリプタン(I)が、分解不純物または生成した化学不純物を排除または最小化するために修正された後処理操作によって単離される付加的工程を含んでよく、これには以下の工程が含まれる。
(a)反応混合物を、酸性pHにて、1つもしくは複数の有機溶媒もしくは有機溶媒混合物で洗浄し;
(b)反応混合物を塩基性化し、固形副生成物(例えば、塩化第一スズ)を除去し、1つもしくは複数の有機溶媒もしくは有機溶媒混合物を用いてゾルミトリプタン(I)を抽出し;
(c)ゾルミトリプタン(I)有機溶媒抽出物を水で洗浄し;任意に、
(d)ゾルミトリプタン(I)有機溶媒抽出物を、固体吸着剤を使用して精製する工程。
反応混合物を、25-30℃に冷却し、有機溶媒、好ましくは酢酸エチル(10体積)で洗浄した。酸性pH(およそ2のpH)でのこれらの洗浄により、未反応の中間体及び分解不純物が除去される。その後、反応混合物のpHを、金属炭酸塩、好ましくは炭酸ナトリウムを使用して、pHをおよそ8-9に再調整した。
反応中及びpH調整後に生成した、固形の副生成物、典型的には塩化第一スズを、好ましくは濾過(セライト(登録商標))によって、分離した。これは、比較的に純粋な形態でのゾルミトリプタン(I)の単離に役立った。
粗製のゾルミトリプタン(I)を、有機溶媒、好ましくは酢酸エチル中に抽出し、水で数回洗浄して、残留塩化第一スズ及び4-N,N-ジメチルアミノ-ブチルアルデヒドを除去した。
酢酸エチルの蒸留により、99%超のHPLC純度を有するゾルミトリプタン酢酸エチル溶媒和物が得られた。高純度のゾルミトリプタン(I)が、イソプロパノールを使用する結晶化によって、この溶媒和物から得られた(99.55%超のHPLC純度)。
あるいはまた、ゾルミトリプタンは、様々な溶媒または溶媒混合物、例えば、メタノール、エタノール、n-プロパノール、t-ブタノール、ペンタノール、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、及び、別の高級ケトン(例えば、メチルn-プロピルケトン、2-メチルヘプタン-3-オン、6-ウンデカノン、5-メチル-5-ヘキセン-2-オン)、ジエチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ヘキサン、ヘプタン、及びペンタンを使用して、高純度溶媒和物(HPLC純度99.0%)として、または溶媒和物を含まない高い収率で、容易に単離することができた。ケトン溶媒は、有効かつ選択的にゾルミトリプタンと溶媒和物を形成し、これは高い収率(45-50% w/w)のみならず高い純度(99.0%のHPLC純度)をもたらす。
あるいはまた、ゾルミトリプタン(I)は、安息香酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩等の適当な酸との付加塩に転化させることによっても精製された。ゾルミトリプタン塩基を精製するための好ましい方法は、そのコハク酸塩を経るものである。この精製のための典型的な操作は、以下に説明される。
酢酸エチル抽出物を水で洗浄した後、これにコハク酸の水性溶液を加えた。生成したコハク酸ゾルミトリプタンは水性層中に維持され、不純物が酢酸エチル層中に残った。コハク酸ゾルミトリプタンの水性溶液を分離させ、酢酸エチルで更に洗浄して、不純物を確実に除去した。コハク酸ゾルミトリプタンの水性溶液のpHを、金属炭酸塩、好ましくは炭酸ナトリウムを使用して、pH約2-3からおよそ8-9のpHに調整した。かくして形成したゾルミトリプタン遊離塩基を、溶媒和物として酢酸エチル中に抽出し、イソプロパノールで結晶化させて、必要とされる品質(99.90%のHPLC純度)を達成した。
本発明の第一の態様による方法は、ゾルミトリプタン(I)、あるいはゾルミトリプタン(I)の薬剤として許容される塩または溶媒和物の調製のために使用することができる。
更に、ゾルミトリプタン溶媒和物は、また、有機溶媒、例えば、アルコール性またはケトン性溶媒、好ましくは、イソプロパノール、ジエチルケトン、メチルイソプロピルケトン等を使用して調製され、これは、クロマトグラフィー精製なしに純粋なゾルミトリプタン(I)に転化された。
更に、純粋ゾルミトリプタン(I)が、有機溶媒、例えばアルコール性またはケトン性溶媒、好ましくは、イソプロパノール、ジエチルケトン、メチルイソプロピルケトン等から結晶化されて、高品質ゾルミトリプタン(I)(99.9%超のHPLC純度)を達成した。
本発明の第一の態様の方法に従い、ゾルミトリプタン(I)(99%超のHPLC純度)を、自由流動性結晶質乳白色溶媒和物として単離した。
高品質ゾルミトリプタン(I)及びその薬剤として許容される溶媒和物は、偏頭痛、頭痛、群発性頭痛、または血管障害に関連する頭痛の治療のための医薬品の製造に使用される。
本発明のさらなる詳細は、以下の非限定的実施例に詳説される。
(実施例1−ゾルミトリプタン(I)の調製)
(S)-4-(4-アミノベンジル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン(IX) (100g)を、水(400ml、4.0体積)中に仕込み、濃塩酸(200ml、2.0体積)を25-30℃にて添加した。この溶液を、-10乃至5℃に冷却し、温度を-5℃未満に維持しつつ、亜硝酸ナトリウム(54g、1.5当量)の水(400ml、4.0体積)中の溶液を加えた。添加の完了後、反応混合物を3時間に亘って攪拌し、溶液中の塩化ジアゾニウム(XV)の生成をもたらした。
塩化ジアゾニウム(XV)の溶液を、塩化第一スズの予め溶解させた溶液(200ml、2.0体積のHCl中に234.5g、2.0当量)に、-10乃至5℃にてゆっくりと加えた。この混合物を、4時間に亘り、-10乃至5℃にて攪拌した。ヒドラジン形成(TLCにて確認)の完了後、反応混合物のpHを、炭酸ナトリウム(100g)を25-30℃にて使用することによりpH約2からpH8-9に調整して、(S)- 4-(4-ヒドラジノベンジル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン(X)の溶液を得た。
(S)-4-(4-ヒドラジノベンジル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン(X)の溶液を、水(2.0L、20体積)で更に希釈した。希釈後、4-N,N-ジメチルアミノ-ブチルアルデヒドジメチルアセタール(246.0g、2.5当量)を、ヒドラジン溶液に、25-30℃にて加え、反応混合物のpHを確認した(pH=9)。反応混合物のpHを、50%(v/v)のHCl溶液(〜50ml、0.5体積)をゆっくりと添加することによりpH2に調整した。反応混合物を、pH2にて1時間に亘って攪拌して、対応するヒドラゾン(TLCにより確認)への完全な転化を達成させた。
その後、反応混合物を、85-90℃にて更に4-5時間に亘って加熱し、ヒドラゾンのゾルミトリプタン(I)への完全な転化を達成させた。
反応混合物を、25-30℃に冷却し、酢酸エチル(2×1L、2×10体積)でpH2にて洗浄した。得られた水性層のpHを、炭酸ナトリウムを用いてpH約8-9に調整した。反応の間及びpH調整の後に生成する金属塩を、セライト(登録商標)ベッドでの濾過によって分離し、これを更に酢酸エチル(2×1L、2×10体積)で洗浄した。得られた水性の濾液を酢酸エチル(1L、10体積)で、pH約8-9にて抽出し、まとめた酢酸エチル抽出物及びpH約8-9で得られた洗浄液を、水(3×2L、3×20体積)で更に洗浄した。その後、酢酸エチル層を、活性炭(Norit Supra B活性炭、10g、10%w/w)で、1時間に亘って、25-30℃にて処理した。活性炭をセライト(登録商標)ベッドでの濾過によって分離したところ、ゾルミトリプタン(I)が、45-50℃及び50-100mbarの回転式エバポレーターでの、酢酸エチルの抽出により、酢酸エチル溶媒和物として容易に単離された。
得られたゾルミトリプタン酢酸エチル溶媒和物を、イソプロパノール(500ml)中に更に溶解させ、200mlのイソプロパノールを、45-50℃及び50-100mbarにて留去した。ゾルミトリプタンのイソプロパノール溶液を、-10乃至0℃にて3時間に亘り更に攪拌した後、生成物を濾過し、低温イソプロパノール(200ml、2.0体積)で洗浄した。生成物を55-60℃にて6時間に亘り乾燥させて、一定重量を達成した。
収率:45%(w/w)
m.p.:137-141℃
HPLC純度:99.10%
同様の実験条件に従うことにより、ゾルミトリプタン(I)が、更に様々な溶媒または溶媒混合物、例えば、メタノール、エタノール、n-プロパノール、t-ブタノール、ペンタノール、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、及び、別の高級ケトン(例えば、メチルn-プロピルケトン、2-メチルヘプタン-3-オン、6-ウンデカノン、5-メチル-5-ヘキセン-2-オン)、ジエチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ヘキサン、ヘプタン、及びペンタンを使用して、任意に溶媒和物として、単離された。得られた収率は、99.10-99.7%の範囲のHPLC純度で35-45%であった。
実施例1 - ゾルミトリプタン(I)の結晶化
以上のように得られた純粋ゾルミトリプタン(I)を、以下の通りイソプロパノールから結晶化させた。純粋ゾルミトリプタン(40.0g)を、イソプロパノール(200ml)中に45-50℃にて溶解させ、透明な溶液を得た。この透明溶液に、Norit Supra B 活性炭(4.0g、10%w/w)を加え、混合物を1時間に亘って45-50℃で加熱した。その後、溶液をセライト(登録商標)ベッドで濾過し、濾液を~100mlの減圧下で濃縮した。得られた懸濁液を、0-5℃に冷却し、1時間に亘って攪拌した。結晶ゾルミトリプタン(I)を濾過し、45-50℃及び減圧下にて、定常重量が得られるまで(約6時間)乾燥させた。
収率:87% (w/w)
HPLC純度:99.94%
同様の実験条件に従うことにより、純粋ゾルミトリプタン(I)が、様々な溶媒または溶媒混合物、例えば、メタノール、エタノール、n-プロパノール、t-ブタノール、ペンタノール、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、及び、別の高級ケトン(例えば、メチルn-プロピルケトン、2-メチルヘプタン-3-オン、6-ウンデカノン、5-メチル-5-ヘキセン-2-オン)、ジエチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ヘキサン、ヘプタン、及びペンタンを使用して結晶化された。得られた収率は、99.7-99.95%の範囲のHPLC純度で85-95%であった。

Claims (65)

  1. (a)(S)-4-(4-アミノベンジル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン(IX)またはその保護形態をジアゾ化してジアゾニウム中間体(XV)を形成し、次いで、前記ジアゾニウム中間体を還元して(S)-4-(4-ヒドラジノベンジル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン(X)またはその保護形態を得る工程;
    (b)(S)-4-(4-ヒドラジノベンジル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン(X)またはその保護形態と、4-N,N-ジメチルアミノ-ブチルアルデヒドまたはその保護形態とを縮合させて、ヒドラゾン中間体またはその保護形態を形成する工程;及び
    (c)得られたヒドラゾン中間体を環化させてゾルミトリプタン(I)を得る工程;
    を含む、ゾルミトリプタン(I)の調製方法。
  2. (S)-4-(4-アミノベンジル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン(IX)またはその保護形態のジアゾ化が、亜硝酸ナトリウムを使用して行われる、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ジアゾ化が、1当量過剰の亜硝酸ナトリウムを使用して行われる、請求項2に記載の方法。
  4. 亜硝酸ナトリウムと、(S)-4-(4-アミノベンジル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン(IX)またはその保護形態とを、ジアゾニウム中間体(XV)を還元する前に少なくとも1時間に亘って反応させる、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の方法。
  5. ジアゾニウム中間体(XV)の還元が、塩化第一スズを使用して行われる、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記還元が、酸性条件下で行われる、請求項5に記載の方法。
  7. 前記還元が、5当量未満の塩化第一スズを使用して行われる、請求項5または6に記載の方法。
  8. 前記還元が、2当量未満の塩化第一スズを使用して行われる、請求項7に記載の方法。
  9. 前記還元が、少なくとも1当量の塩化第一スズを使用して行われる、請求項5乃至8のいずれか一項に記載の方法。
  10. ジアゾニウム中間体(XV)の還元が、-10乃至65℃の範囲の温度で行われる、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の方法。
  11. ジアゾニウム中間体(XV)の還元が、-10乃至5℃の範囲の温度で行われる、請求項10に記載の方法。
  12. ジアゾニウム中間体(XV)の還元が完了した後に、反応混合物のpHが、pH8-14に調整される、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 反応混合物のpHが、pH8-9に調整される、請求項12に記載の方法。
  14. (S)-4-(4-ヒドラジノベンジル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン(X)またはその保護形態を、4-N,N-ジメチルアミノ-ブチルアルデヒドまたはその保護形態との縮合の前には単離しない、請求項1乃至13のいずれか一項に記載の方法。
  15. (S)-4-(4-ヒドラジノベンジル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン(X)またはその保護形態の縮合が、少なくとも1.5当量の4-N,N-ジメチルアミノ-ブチルアルデヒドまたはその保護形態を使用して行われる、請求項1乃至14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 4-N,N-ジメチルアミノ-ブチルアルデヒドが、アセタールの形態で使用される、請求項1乃至15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記アセタールが、ジアルキルアセタールである、請求項16に記載の方法。
  18. 前記ジアルキルアセタールが、ジメチルアセタールである、請求項17に記載の方法。
  19. 4-N,N-ジメチルアミノ-ブチルアルデヒドまたはその保護形態と、(S)-4-(4-ヒドラジノベンジル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン(X)またはその保護形態とが、5より高いpHにて混合される、請求項1乃至18のいずれか一項に記載の方法。
  20. (S)-4-(4-ヒドラジノベンジル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン(X)またはその保護形態と、4-N,N-ジメチルアミノ-ブチルアルデヒドまたはその保護形態とを縮合させて、ヒドラゾン中間体を形成する工程が、pH0-3で行われる、請求項1乃至19のいずれか一項に記載の方法。
  21. (S)-4-(4-ヒドラジノベンジル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン(X)またはその保護形態の前記縮合が、およそpH2にて行われる、請求項20に記載の方法。
  22. (S)-4-(4-ヒドラジノベンジル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン(X)またはその保護形態と、4-N,N-ジメチルアミノ-ブチルアルデヒドまたはその保護形態とを縮合させて、ヒドラゾン中間体を形成する工程が、-10乃至100℃の温度にて行われる、請求項1乃至21のいずれか一項に記載の方法。
  23. ヒドラゾン中間体の環化が、酸性pHにて行われる、請求項1乃至22のいずれか一項に記載の方法。
  24. ヒドラゾン中間体の環化が、pH0-3にて行われる、請求項23に記載の方法。
  25. ヒドラゾン中間体の環化が、およそpH2にて行われる、請求項24に記載の方法。
  26. ヒドラゾン中間体の環化が、-10乃至100℃の温度にて行われる、請求項1乃至25のいずれか一項に記載の方法。
  27. ヒドラゾン中間体の環化が、85乃至95℃にて行われる、請求項26に記載の方法。
  28. (S)-4-(4-ヒドラジノベンジル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン(X)またはその保護形態と、4-N,N-ジメチルアミノ-ブチルアルデヒドまたはその保護形態とを縮合させてヒドラゾン中間体を形成する工程、及び、このヒドラゾン中間体を環化させる工程が、比較的に高希釈で行われる、請求項1乃至27のいずれか一項に記載の方法。
  29. 前記希釈が、10-100倍体積である、請求項28に記載の方法。
  30. 前記希釈が、およそ50倍体積である、請求項29に記載の方法。
  31. ヒドラゾン中間体の環化が、1つもしくは複数の鉱酸またはルイス酸の存在下で行われる、請求項1乃至30に記載の方法。
  32. 1つもしくは複数の鉱酸またはルイス酸が、塩酸、硫酸、酢酸、リン酸、三フッ化ホウ素、及び無水トリフルオロ酢酸から選択される、請求項31に記載の方法。
  33. 工程(c)で得られたゾルミトリプタン(I)が、以下の工程:
    (a)酸性pHの反応混合物を、1つもしくは複数の有機溶媒または有機溶媒混合物で洗浄する工程;
    (b)反応混合物の塩基性化、固形副生成物の除去、及び、1つもしくは複数の有機溶媒または有機溶媒混合物を使用することによるゾルミトリプタン(I)の抽出の工程;
    (c)ゾルミトリプタン(I)有機溶媒抽出物を水で洗浄する工程;及び任意の
    (d)ゾルミトリプタン(I)有機溶媒抽出物を、固体吸着剤を使用して精製する工程;
    によって単離される、請求項1乃至32のいずれか一項に記載の方法。
  34. 単離工程(a)または(b)において使用される1つもしくは複数の有機溶媒または有機溶媒混合物が、酢酸エステル、例えば、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸イソプロピル;塩素化炭化水素溶媒、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン;エーテル、例えば、ジエチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル;または、脂肪族炭化水素、例えば、ヘキサン、ヘプタン、ペンタン;あるいはこれらの混合物から選択される、請求項33に記載の方法。
  35. 単離工程(b)において、反応混合物が、pH8-14に塩基性化される、請求項33または34に記載の方法。
  36. 反応混合物が、およそpH8-9に塩基性化される、請求項35に記載の方法。
  37. 単離工程(b)において、反応混合物が、金属炭酸塩を使用して塩基性化される、請求項33乃至36のいずれか一項に記載の方法。
  38. 前記金属炭酸塩が、炭酸ナトリウムまたは炭酸カリウムである、請求項37に記載の方法。
  39. 単離工程(d)において使用される固体吸着剤が、活性炭素である、請求項33乃至38のいずれか一項に記載の方法。
  40. 酢酸エステル、例えば、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸イソプロピル;塩素化炭化水素溶媒、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン;エーテル、例えば、ジエチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル;ケトン溶媒、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、及び、別の高級ケトン;アルコール溶媒、例えば、メタノール、エタノール、n-プロパノール、t-ブタノール、ペンタノール、または高級アルコール;あるいはこれらの混合物から選択される、1つもしくは複数の有機溶媒を使用することによる、ゾルミトリプタン(I)の調製工程をさらに含む、請求項1乃至39のいずれか一項に記載の方法。
  41. 酢酸エステル、例えば、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸イソプロピル;塩素化炭化水素溶媒、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン;エーテル、例えば、ジエチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル;ケトン溶媒、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、及び、別の高級ケトン;アルコール溶媒、例えば、メタノール、エタノール、n-プロパノール、t-ブタノール、ペンタノール、または高級アルコール;あるいはこれらの混合物から選択される、1つもしくは複数の有機溶媒から結晶化させることによる、ゾルミトリプタン(I)の精製工程をさらに含む、請求項1乃至40のいずれか一項に記載の方法。
  42. 酸の付加塩を形成しうる有機酸または無機酸の使用を含む、ゾルミトリプタン(I)の精製工程をさらに含む、請求項1乃至41のいずれか一項に記載の方法。
  43. 使用される有機酸または無機酸が、安息香酸、シュウ酸、コハク酸、塩酸、臭化水素酸、酢酸、プロピオン酸、マレイン酸、蟻酸、またはスルホン酸である、請求項42に記載の方法。
  44. 使用される有機酸または無機酸が、コハク酸である、請求項43に記載の方法。
  45. ゾルミトリプタン(I)の薬剤として許容される溶媒和物の調製工程を更に含む、請求項1乃至44のいずれか一項に記載の方法。
  46. 調製される溶媒和物が、酢酸イソプロピル、酢酸tert-ブチル、クロロホルム、ジクロロメタン、ジエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、ジイソプロピルエーテル、ジエチルエーテル、n-ペンタノール、アリルアルコール、ベンジルアルコール、フェニルブタノール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、n-ペンタン、ヘプタン、シクロペンタン、またはシクロヘキサン溶媒和物である、請求項45に記載の方法。
  47. ゾルミトリプタン(I)の薬剤として許容される塩の調製工程を更に含む、請求項1乃至46のいずれか一項に記載の方法。
  48. 薬剤として許容される前記塩が、安息香酸、シュウ酸、コハク酸、塩酸、臭化水素酸、酢酸、プロピオン酸、マレイン酸、蟻酸、スルホン酸、リン酸、リンゴ酸、クエン酸、硫酸、乳酸、または酒石酸の塩である、請求項47に記載の方法。
  49. 「ワンポット」方法である、請求項1乃至48のいずれか一項に記載の方法。
  50. ゾルミトリプタン(I)の調製において、いずれの中間体も、単離及び/または精製されない、請求項1乃至49に記載の方法。
  51. クロマトグラフィー精製なしに行われる、請求項1乃至50のいずれか一項に記載の方法。
  52. 99%より高いHPLC純度でゾルミトリプタン(I)をもたらす、請求項1乃至51のいずれか一項に記載の方法。
  53. ゾルミトリプタン(I)を、(S)-4-(4-アミノベンジル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン(IX)から、35%以上の収率でもたらす、請求項1乃至52のいずれか一項に記載の方法。
  54. ゾルミトリプタン(I)を、100g以上のバッチの工業スケールでもたらす、請求項1乃至53のいずれか一項に記載の方法。
  55. 請求項1乃至54のいずれか一項に記載の方法により調製される、ゾルミトリプタン(I)。
  56. 99%より高いHPLC純度を有する、ゾルミトリプタン(I)。
  57. 99.5%より高いHPLC純度を有する、請求項56に記載のゾルミトリプタン(I)。
  58. 99.8%より高いHPLC純度を有する、請求項57に記載のゾルミトリプタン(I)。
  59. 99.9%より高いHPLC純度を有する、請求項58に記載のゾルミトリプタン(I)。
  60. 偏頭痛、頭痛、群発性頭痛、または血管障害に関連する頭痛の治療または予防のための、請求項55乃至59のいずれか一項に記載のゾルミトリプタン(I)。
  61. 酢酸イソプロピル、酢酸tert-ブチル、クロロホルム、ジクロロメタン、ジエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、ジイソプロピルエーテル、ジエチルエーテル、n-ペンタノール、アリルアルコール、ベンジルアルコール、フェニルブタノール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、n-ペンタン、ヘプタン、シクロペンタン、またはシクロヘキサン溶媒和物から選択される、ゾルミトリプタン(I)の溶媒和物。
  62. 偏頭痛、頭痛、群発性頭痛、または血管障害に関連する頭痛の治療または予防のための、請求項61に記載のゾルミトリプタン(I)の溶媒和物。
  63. 請求項55乃至62のいずれか一項に記載のゾルミトリプタン(I)を含む、薬剤組成物。
  64. 偏頭痛、頭痛、群発性頭痛、または血管障害に関連する頭痛の治療または予防のための、請求項63に記載の薬剤組成物。
  65. 請求項55乃至62のいずれか一項に記載のゾルミトリプタン(I)の治療的または予防的な有効量を、これを必要とする患者に投与する工程を含む、偏頭痛、頭痛、群発性頭痛、または血管障害に関連する頭痛の治療または予防のための方法。
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