JP2010260287A - 記録物の製造方法および画像記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】インクジェット記録を適用した中間転写方式の画像記録において、中間転写体上に反応液を適切な形状で塗布し、インク滴の着弾ずれやインクドット形状の変形を軽減する。
【解決手段】反応液が付与された中間転写体にローラーを当接し順回転させることで、反応液をローラーと中間転写体の間のニップ部で押し広げ、かつ、当該ニップ部を通過する際に、中間転写体上に付与されていた反応液の少なくとも一部をローラーへ転移させることで、中間転写体上に薄膜の小液滴状の反応液を密に分布させる。
【選択図】図1
【解決手段】反応液が付与された中間転写体にローラーを当接し順回転させることで、反応液をローラーと中間転写体の間のニップ部で押し広げ、かつ、当該ニップ部を通過する際に、中間転写体上に付与されていた反応液の少なくとも一部をローラーへ転移させることで、中間転写体上に薄膜の小液滴状の反応液を密に分布させる。
【選択図】図1
Description
本発明は、記録物の製造方法および画像記録装置に関する。詳しくは、本発明は、インクジェット記録方式を用いて中間転写体上にインク像を形成する工程と、その転写体上に形成されたインク画像を所望の記録媒体に転写する工程とを含む記録物の製造方法および画像記録装置に関する。
インクジェット記録技術の1つの応用例として、中間転写体上にインク画像を形成し、その転写体上に形成されたインク画像を所望の記録媒体に転写し、所望の記録媒体にインク画像を記録する方式がある。この方式では、インクジェットヘッドから吐出したインクを一旦転写体に付着させて、インクの流動性をある程度低下させた状態のインク画像を転写体上に形成し、その後、そのインク画像を転写体から記録媒体に転写するものである。
中間転写方式を採用した場合、中間転写体上に一旦インク画像を形成するために、紙などの記録媒体の影響を受けずに画像形成し得る。この場合、中間転写体は転写性やクリーニング性の面から非吸収性の表面が用いられることになる。しかし非吸収性の表面に液体であるインクを付与すると、インクが流れてしまったり、弾かれてしまったりするため、高品質な画像を形成することが非常に困難となる。
そこで、中間転写体上にインクと反応する液体(反応液)を塗布しておき、ここにインク滴が接触することで生じる二液反応によってインクの流動性を制御する方法が提案されている。しかし、この場合インク滴は反応液の層を介して中間転写体に付与することになるので、画像品質は反応液の塗布状態に大きく左右される。すなわち、中間転写体上に反応液が適切に形成されていない場合、例えば均一な厚みの薄膜として形成されていない場合には、インク滴の着弾ずれやドット形状の変形が起こり、中間転写体への高品位の画像形成ひいては記録媒体への高品質な画像記録が阻害される。
図4は反応液が適切に形成されていない例として、反応液の膜厚が過大である状態を示している。中間転写体上で反応液に接触したインクは瞬時に反応し流動性が低下するが、図4の場合、反応により凝集したインク滴1と中間転写体2との間に流動性をもつ反応液3の層が残る。この状態であると、インク滴1は、後に付与されるインク滴が着弾する際の衝撃や中間転写体1の運動により矢印方向に移動し易くなり、ドットの位置ずれが生じてしまうことになる。
図5は反応液が適切に形成されていない例として、反応液3の膜厚が不均一である状態を示している。この場合には、反応液3の膜厚が厚い部分では反応が強いためインクの流動性が瞬時に奪われてインク滴1が広がらない一方、反応液3の膜厚が薄い部分では反応が弱いためにインク滴1が広がる傾向となる。このように反応の強度が一様でなくなる等の影響からインク滴1のドット径が不揃いになったり、インク滴の着弾抵抗の偏りによりインクドット位置ずれや形状変形が生じたりするのである。
また、反応液が均一な厚みの薄膜として形成されていても、次のような問題が生じることがある。表面全域に親液化処理が施された中間転写体2を用い、これに対して反応液3を付与するようにすると、付与された反応液は中間転写体表面で広い範囲に広がる。この場合、図6に示すように、反応液が均一な厚みの薄膜インク滴1に比べて遙かに大面積の反応液3の薄膜が形成される。しかし、このような状態で形成されている反応液上にインク滴1を付与すると、インク滴1が反応液3上で広い範囲を移動してしまう。すなわち反応液3の薄膜表面はインク滴1が自由に移動できる自由表面であるので、このような場合にはインク滴1がそのドット径を超えて移動可能なのである。当然これは許容できない画像の乱れにつながってしまうので、このようなインク滴の移動によるインク像の乱れを軽減するためには、反応液上でのインクの移動範囲をある程度制限する必要がある。
そこで本出願人は、中間転写体上に撥液部と親液部とからなるパターンを形成し、反応液の保持量がパターン構成部分毎に一定となるようにし、結果として均一で好ましい厚みの反応液膜が形成されるようにする技術を提案した(特許文献1)。これによれば、インク滴の着弾ずれやインクドット形状の変形が軽減されたインク像を中間転写体上に形成でき、ひいては記録媒体への高品質な画像記録ができるようになった。
しかし特許文献1に提示されている技術では、撥液部と親液部とからなるパターンが形成された中間転写体を用意することが前提となる一方、廉価な中間転写体を用いることが望まれる場合もある。
そこで本発明の目的は、インクジェット記録を適用した中間転写方式の画像記録において、廉価な構成を採用しつつも、中間転写体上に反応液を適切な形状で塗布し、インク滴の着弾ずれやインクドット形状の変形を軽減することにある。そして本発明は、これにより中間転写体への高品位の画像形成ひいては記録媒体への高品質な画像記録を可能とするものである。
そのために、本発明は、記録媒体にインク画像が形成されてなる記録物を製造する方法であって、
中間転写体上に反応液を塗布する工程と、
当該塗布された反応液が液滴状に分裂して前記中間転写体上に分布するよう、前記反応液の塗布状態を変化させる工程と、
当該反応液の塗布状態が変化した中間転写体上にインクを付与してインク像を形成する工程と、
当該形成されたインク像を前記記録媒体に転写する工程と、
を具え、前記反応液の塗布状態を変化させる工程は、前記反応液が塗布された中間転写体にローラーを当接させながら回転させ、前記塗布された反応液を前記ローラーと前記中間転写体の間のニップ部で押し広げる動作と、該ニップ部を通過する際に、前記中間転写体上に塗布されていた反応液の少なくとも一部を前記ローラーへ転移させる動作と、を含むことを特徴とする。
中間転写体上に反応液を塗布する工程と、
当該塗布された反応液が液滴状に分裂して前記中間転写体上に分布するよう、前記反応液の塗布状態を変化させる工程と、
当該反応液の塗布状態が変化した中間転写体上にインクを付与してインク像を形成する工程と、
当該形成されたインク像を前記記録媒体に転写する工程と、
を具え、前記反応液の塗布状態を変化させる工程は、前記反応液が塗布された中間転写体にローラーを当接させながら回転させ、前記塗布された反応液を前記ローラーと前記中間転写体の間のニップ部で押し広げる動作と、該ニップ部を通過する際に、前記中間転写体上に塗布されていた反応液の少なくとも一部を前記ローラーへ転移させる動作と、を含むことを特徴とする。
また、本発明は、記録媒体にインク画像を記録する画像記録装置であって、
中間転写体と、
該中間転写体上に反応液を塗布する手段と、
当該塗布された反応液が液滴状に分裂して前記中間転写体上に分布するよう、前記反応液の塗布状態を変化させる手段と、
当該反応液の塗布状態が変化した中間転写体上にインクを付与してインク像を形成する手段と、
当該形成されたインク像を前記記録媒体に転写する手段と、
を具え、前記反応液の塗布状態を変化させる手段は、前記反応液が塗布された中間転写体に当接しながら回転するローラーを有し、当該回転により、前記塗布された反応液を前記ローラーと前記中間転写体の間のニップ部で押し広げる動作と、該ニップ部を通過する際に、前記中間転写体上に塗布されていた反応液の少なくとも一部を前記ローラーへ転移させる動作と、が行われるようにしたことを特徴とする。
中間転写体と、
該中間転写体上に反応液を塗布する手段と、
当該塗布された反応液が液滴状に分裂して前記中間転写体上に分布するよう、前記反応液の塗布状態を変化させる手段と、
当該反応液の塗布状態が変化した中間転写体上にインクを付与してインク像を形成する手段と、
当該形成されたインク像を前記記録媒体に転写する手段と、
を具え、前記反応液の塗布状態を変化させる手段は、前記反応液が塗布された中間転写体に当接しながら回転するローラーを有し、当該回転により、前記塗布された反応液を前記ローラーと前記中間転写体の間のニップ部で押し広げる動作と、該ニップ部を通過する際に、前記中間転写体上に塗布されていた反応液の少なくとも一部を前記ローラーへ転移させる動作と、が行われるようにしたことを特徴とする。
本発明では、反応液が付与された中間転写体にローラーを当接させながら回転させることで反応液はローラーと中間転写体の間のニップ部で押し広げられ、かつ、当該ニップ部通過時に、中間転写体上に付与されていた反応液の少なくとも一部がローラーへ転移する。これにより、中間転写体上に塗布された反応液は、薄膜の小液滴状に分裂して密に分布し、インク滴の着弾ずれやインクドット形状の変形が軽減されたインク像を中間転写体上に形成することができる。そして、これを転写することで、幅広い記録媒体に安定して高品質の画像を記録することが可能となる。
以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。
1.発明の概要
本発明者らは鋭意検討の結果、反応液が塗布された中間転写体にローラーを当接させながら順回転させることで反応液の塗布状態を変化させ、中間転写体面からの高さが小さい(すなわち薄膜の)小液滴状の反応液を密に分布させた状態が得られることを見出した。これには、反応液をローラーと中間転写体との間のニップ部で押し広げ、かつ、当該ニップ部を通過する際に、中間転写体上に付与されていた反応液の少なくとも一部がローラーへ転移するメカニズムが関与している。そして、上記塗布状態を得ることにより、インク滴の着弾ずれやインクドット形状の変形が軽減されたインク像を中間転写体上に形成することが可能となった。なお、ここでいう「順回転」とは、ローラーと中間転写体の間のニップ部において中間転写体の移動方向とローラーの移動方向が同方向となるローラーの回転方向を意味する。
本発明者らは鋭意検討の結果、反応液が塗布された中間転写体にローラーを当接させながら順回転させることで反応液の塗布状態を変化させ、中間転写体面からの高さが小さい(すなわち薄膜の)小液滴状の反応液を密に分布させた状態が得られることを見出した。これには、反応液をローラーと中間転写体との間のニップ部で押し広げ、かつ、当該ニップ部を通過する際に、中間転写体上に付与されていた反応液の少なくとも一部がローラーへ転移するメカニズムが関与している。そして、上記塗布状態を得ることにより、インク滴の着弾ずれやインクドット形状の変形が軽減されたインク像を中間転写体上に形成することが可能となった。なお、ここでいう「順回転」とは、ローラーと中間転写体の間のニップ部において中間転写体の移動方向とローラーの移動方向が同方向となるローラーの回転方向を意味する。
上記メカニズムが働く理由は明確ではないが、本発明者らは次のように推測している。中間転写体の材料としては、フッ素樹脂やシリコン系樹脂など、一般に表面自由エネルギーが低い材料、換言すれば撥液性の高い材料が好ましく用いられ、上記特許文献1にもこのことが開示されている。そのため、中間転写体上に付与された反応液は、付与直後の形状が液膜状であっても、弾かれることにより液滴状となる。本発明では、この弾き現象を利用し、インクドットの変形やインク滴の着弾ずれが軽減される反応液塗布状態である薄膜小液滴の密な分布を実現している。
液膜が液滴状に分裂する過程において、分裂後の液滴サイズは、分裂前の液膜の厚さ、反応液の表面張力の揺らぎ(不安定性)や粘弾性、および、反応液にかかる外力などの要因により決定されると考えられる。ローラーを用いて上記薄膜の小液滴を密に分布させる動作(以下、「塗布形態均し」と称する)を実施する工程では、上記要因に対して下記現象が複合的に生じ、微小な液滴が形成されているのではないかと推測される。
(1)ローラーと中間転写体の間のニップ部で急激な圧力変動が生じ、表面張力の揺らぎ状態が変化する現象。
(2)反応液が中間転写体上に付与された後、反応液の一部が揮発し増粘する現象。
(3)ローラーと中間転写体の間で反応液が分かたれる現象。
(1)ローラーと中間転写体の間のニップ部で急激な圧力変動が生じ、表面張力の揺らぎ状態が変化する現象。
(2)反応液が中間転写体上に付与された後、反応液の一部が揮発し増粘する現象。
(3)ローラーと中間転写体の間で反応液が分かたれる現象。
なお、ワイヤーバーコーターに代表される、中間転写体と略平行な方向の力で反応液量が調整される機構で塗布形態均しを実施した場合、上記(1)および(3)に示した現象が生じず、本発明と同様の効果は得られなかった。
以下に本発明の具体的な実施形態を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
2.記録物の製造方法の実施形態
本発明は、中間転写体上に反応液を付与する工程(a)と、塗布形態均し工程(b)と、インクジェットデバイスによりインク像を形成する工程(c)と、記録媒体にインク像を転写する工程(d)と、を基本的に含む。以下にこれらの工程および適用可能な要素を詳述する。
本発明は、中間転写体上に反応液を付与する工程(a)と、塗布形態均し工程(b)と、インクジェットデバイスによりインク像を形成する工程(c)と、記録媒体にインク像を転写する工程(d)と、を基本的に含む。以下にこれらの工程および適用可能な要素を詳述する。
2.1 工程(a):中間転写体上に反応液を付与する工程
本実施形態は、まず中間転写体上に反応液を付与する工程を含む。本発明においては、以下のような中間転写体および反応液が好適に用いられるが、使用する反応液との接触角が10°以上である中間転写体と反応液との組み合わせが極めて好適に用いられる。
本実施形態は、まず中間転写体上に反応液を付与する工程を含む。本発明においては、以下のような中間転写体および反応液が好適に用いられるが、使用する反応液との接触角が10°以上である中間転写体と反応液との組み合わせが極めて好適に用いられる。
中間転写体としては、インクを一旦受容し、これにより形成されたインク像を記録媒体に転写する特性が重要である。特に転写性は、高ければ高いほどインクの使用効率が良く、また、繰り返し使用時のクリーニング性も良くなる。よって、中間転写体の表面はインク非吸収面であり、より好ましくは非接着面であることが望ましい。さらに、紙などの記録媒体の表面に追従し、十分に接触させるためには弾性を持たせることが有効である。これらの特性を満たす材料としては、たとえば、各種プラスチックやゴムなどが挙げられる。特に、非接着性の面からは、シリコーンゴムやフロロシリコーンゴム、フッ素ゴムなどが好ましい特性を持つ。これらのゴムは表面エネルギーが低く、インク受容性が良くない場合があるので使用するインクに応じて表面処理を施すと良い。表面処理の例としては、薬品を用いた化学的処理や表面形状を変える物理的処理、紫外線やプラズマを照射するエネルギー照射処理等が挙げられる。
また、用いられる中間転写体の色としては、光学濃度による検査を簡便なものにする上では白色が望ましい。また、透明な転写体を用いれば、転写ドラムまたは転写ベルトの内側からの検査も可能となる。また、鏡のように光沢の強い転写体であれば、汚れによる光沢度の低下が検出し易い。
さらに、中間転写体の形状としては、ローラー形状、ベルト形状、シート形状など、記録媒体への接触が可能であれば良い。たとえばパッド印刷のパッドなどでも中間転写体として用いることができる。
反応液は、インク滴が接触することで生じる二液反応によってインクを高粘度化し、流動性を抑制する。そのために反応液に含まれるインク高粘度化成分は、使用するインクの種類によって適切に選択するのが望ましい。例えば、染料系のインクに対しては高分子凝集剤を用いることが有効であり、微粒子が分散されてなる顔料系のインクに対しては、金属イオンを含有する液体を用いることが有効である。さらに、染料系インクに対して、インク高粘度化成分として金属イオンを組み合わせて用いる場合には、インク中に染料成分と同等色の顔料成分を混合させるか、色目に影響の少ない白色もしくは透明色の微粒子を混合させるか、あるいは金属イオンと反応する水溶性樹脂を添加することが好ましい。
反応液として使用できる高分子凝集剤としては、例えば、陽イオン性高分子凝集剤、陰イオン性高分子凝集剤、非イオン性高分子凝集剤、両性高分子凝集剤等が挙げられる。また、金属イオンとしては、例えば、Ca2+、Cu2+、Ni2+、Mg2+およびZn2+等の二価の金属イオンや、Fe3+およびAl3+等の三価の金属イオンが挙げられる。そして、これらの金属イオンを含有する液体を塗布する場合には、金属塩水溶液として塗布することが望ましい。金属塩の陰イオンとしては、Cl-、NO3 -、SO4 2-、I-、Br-、ClO3 -、RCOO-(Rはアルキル基)等が挙げられる。また、使用するインクと逆性を持つ材料は反応液として用いることができる。例えばインクがアニオン性もしくはアルカリ性であれば、その逆性であるカチオン性もしくは酸性材料が反応液として使用できる。
また反応液には、最終的に形成された画像の堅牢性を向上させるために、水溶性樹脂や水溶性架橋剤を添加することもできる。用いられる材料としてはインク高粘度化成分と共存できるものであれば制限は無い。水溶性樹脂としては、特に反応性の高い金属塩をインク高粘度化成分として用いる場合には、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンなどが好適に用いられる。水溶性架橋剤としてはインク中での色材分散のために好適に用いられるカルボン酸と反応する、オキサゾリンやカルボジイミドが好適に用いられる。中でもアジリジンなどは、インク高粘度化と画像堅牢性との双方を比較的両立させることのできる材料である。また反応液には、中間転写体上への付与性を高めるために、界面活性剤を添加することも有効である。
反応液を付与するための手段としては、スプレーコーター、スキージ、インクジェット方式等、従来用いられている技術がいずれも好適に使用可能である。また、反応液付与後に乾燥工程を加え、液体量をコントロールしても良い。
2.2 工程(b):塗布形態均し工程
本発明の主たる特徴をなす塗布形態均し工程においては、ゴムローラーやSUSローラー等、従来用いられているローラーがいずれも好適に使用可能であるが、中間転写体へのダメージを軽減させる目的からゴムローラーが好適に用いられる。また、ローラーによる均しで微小化する液滴サイズを勘案し、ローラーによる均し回数は3〜10回が好適である。反応液が付与された中間転写体を連続的に均す場合、中間転写体からローラーに移った反応液の一部がローラーを介して他の中間転写体に移ることがある。その場合も、ローラーによる塗布形態均し効果は発現する。また、中間転写体上からローラー上へ移った反応液を減少させることで、ローラー上における反応液の乾燥濃縮を抑制でき、ローラーによる塗布形態均し効果をより安定的に保つことができる。ローラー上の反応液を減少させる手段として、スポンジやブレードによる掻き取り等、従来用いられている方法がいずれも好適に使用可能である。
本発明の主たる特徴をなす塗布形態均し工程においては、ゴムローラーやSUSローラー等、従来用いられているローラーがいずれも好適に使用可能であるが、中間転写体へのダメージを軽減させる目的からゴムローラーが好適に用いられる。また、ローラーによる均しで微小化する液滴サイズを勘案し、ローラーによる均し回数は3〜10回が好適である。反応液が付与された中間転写体を連続的に均す場合、中間転写体からローラーに移った反応液の一部がローラーを介して他の中間転写体に移ることがある。その場合も、ローラーによる塗布形態均し効果は発現する。また、中間転写体上からローラー上へ移った反応液を減少させることで、ローラー上における反応液の乾燥濃縮を抑制でき、ローラーによる塗布形態均し効果をより安定的に保つことができる。ローラー上の反応液を減少させる手段として、スポンジやブレードによる掻き取り等、従来用いられている方法がいずれも好適に使用可能である。
2.3 工程(c):インクジェットデバイスによりインク像を形成する工程
次に、反応液が塗布された中間転写体上に、画像形成用のインクがインクジェットデバイスを用いて選択的に付与され、インク像が形成される。インクとしては、インクジェット用インクとして広く用いられているもの、具体的には染料や顔料を溶解および/または分散させたインクを用いることができる。特に、顔料インクは、堅牢性のよい印刷画像が得られるため好適である。
次に、反応液が塗布された中間転写体上に、画像形成用のインクがインクジェットデバイスを用いて選択的に付与され、インク像が形成される。インクとしては、インクジェット用インクとして広く用いられているもの、具体的には染料や顔料を溶解および/または分散させたインクを用いることができる。特に、顔料インクは、堅牢性のよい印刷画像が得られるため好適である。
染料としては限定を受けず、一般的に使われる染料であれば問題なく用いることができる。例えば、C.Iダイレクトブルー6、8、22、34、70、71、76、78、86、142、199、C.Iアシッドブルー9、22、40、59、93、102、104、117、120、167、229、C.Iダイレクトレッド1、4、17、28、83、227、C.Iアシッドレッド1、4、8、13、14、15、18、21、26、35、37、249、257、289、C.Iダイレクトイエロー12、24、26、86、98、132、142、C.Iアシッドイエロー1、3、4、7、11、12、13、14、19、23、25、34、44、71、C.Iフードブラック1、2、C.Iアシッドブラック2、7、24、26、31、52、112、118等が挙げられる。
顔料としても限定を受けず、一般的に使われる顔料であれば問題なく用いることができる。例えば、C.Iピグメントブルー1、2、3、15:3、16、22、C.Iピグメントレッド5、7、12、48(Ca)、48(Mn)、57(Ca)、112、122、C.Iピグメントイエロー1、2、3、13、16、83、カーボンブラックNo2300、900、33、40、52、MA7、8、MCF88(三菱化成製)、RAVEN1255(コロンビア製)、REGAL330R、660R、MOGUL(キャボット製)、Color Black FW1、FW18、S170、S150、Printex35(デグッサ製)等が挙げられる。
これらの顔料は、形態としての限定を受けず、例えば、自己分散タイプ、樹脂分散タイプ、マイクロカプセルタイプ等のものをいずれも使用することが可能である。その際に使用する顔料の分散剤としては、水溶性で、重量平均分子量が1,000〜15,000程度の分散樹脂が好適に使用できる。具体的には、例えば、ビニル系水溶性樹脂、スチレンおよびその誘導体、ビニルナフタレンおよびその誘導体、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸の脂肪族アルコールエステル、アクリル酸およびその誘導体、マレイン酸およびその誘導体、イタコン酸およびその誘導体、フマール酸およびその誘導体からなるブロック共重合体或いはランダム共重合体、また、これらの塩等が挙げられる。
また、最終的に形成された画像の堅牢性を向上させるために、水溶性樹脂や水溶性架橋剤を添加することもできる。用いられる材料としてはインク成分と共存できるものであれば制限は無い。水溶性樹脂としては上記した分散樹脂等をさらに添加することが好適に用いられる。水溶性架橋剤としては、反応性の遅いオキザゾリンやカルボジイミドがインク安定性の面で好適に用いられる。
上記した色材と共にインクを構成する水系液媒体中には、有機溶剤を含有させることができ、この有機溶剤量は、高粘度化後のインクの物性を決めるファクターとなる。本発明に係る中間転写体を用いる方式においては、記録媒体に転写するときのインクは、ほぼ色材と高沸点有機溶剤だけとなるので、その最適値に設計する。使用する有機溶剤としては、下記に示すような、高沸点で蒸気圧の低い水溶性の材料であることが好ましい。例としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、グリセリン等である。また、これらの中から選択した2種類以上のものを混合して用いることもできる。さらに、粘度、表面張力等を調整する成分として、エチルアルコールやイソプロピルアルコール等のアルコール類や界面活性剤をインク中に添加することもできる。
インクを構成する成分の配合比についても限定を受けることがなく、選択したインクジェット記録方式やヘッドの吐出力、ノズル径などから吐出可能な範囲で、適宜に調製することが可能である。一般的には、質量基準で、色材0.1〜10%、溶剤5〜40%、界面活性剤0.01〜5%以下とし、残りを純水で調整したインクを用いることができる。
所望の画像が反転したインク像(ミラー画像)を中間転写体上に形成するべく付与されたインクは、先に付与されている反応液との反応により流動性が低下する。この工程は一般に極めて迅速に行われ、これによりインク像が中間転写体上で良好に保持されたまま、転写工程で記録媒体に転写させることが容易となる。
2.4 工程(d):記録媒体にインク像を転写する工程
中間転写体上のインク像に記録媒体を圧接して画像を転写させる。この際、加圧ローラーを用いて中間転写体および記録媒体の双方の側から加圧すると、効率良く画像が転写形成されるため好適である。
中間転写体上のインク像に記録媒体を圧接して画像を転写させる。この際、加圧ローラーを用いて中間転写体および記録媒体の双方の側から加圧すると、効率良く画像が転写形成されるため好適である。
2.5 その他の工程
以上の一連の基本的な工程に対し、次のような工程を付加することができる。
以上の一連の基本的な工程に対し、次のような工程を付加することができる。
まず、転写工程(d)に先立って、インク像から液体成分を減少させる工程を付加することが好ましい。液体成分の減少が不十分であると、圧着を伴う転写工程において余剰液体がはみ出したり、溢れ出したりして画像を乱すなどの転写不良を引き起こすことがあるからである。液体成分を減少させる手法としては、公知のいずれの手法も好ましく適用できるが、加熱や乾燥空気の送風、またこれらの組み合わせによって液体成分の蒸発を促進する手法が好適に用いられる。
また、転写工程(d)の後の追加工程として、転写による画像記録が行われた記録媒体を定着ローラー等で加圧し、表面平滑性を高めるようにしてもよい。この際、定着ローラーを加熱しておき、即時に画像に堅牢性を持たせるようにすることもできる。
さらに、生産性の観点から中間転写体を繰り返し連続的に用いることを考慮し、転写後に次の画像形成を行うのに備えて表面を洗浄再生する工程を付加することが好ましい。当該洗浄を行う手段としては、シャワー状に水を当てながらの水洗もしくは水拭き、水面に接触させる等の直接洗浄、あるいは濡らしたモルトンローラーを表面に当接させる等の払拭を行う手段を用いることが望ましい。勿論、これらを併用することも有効である。
3.画像記録装置の実施形態
図1は本発明の一実施形態に係る画像記録装置の概略構成を示す模式図である。この実施形態の画像記録装置は、上述したような各工程を実施するべく構成されている。
図1は本発明の一実施形態に係る画像記録装置の概略構成を示す模式図である。この実施形態の画像記録装置は、上述したような各工程を実施するべく構成されている。
図1において、中間転写体2は搬送ドラム4Bに張架された無端ウエブ状の支持部材4上の表面層として構成されている。本実施形態においては、転写時の加圧に耐え得る強度や寸法精度から、ポリウレタンベルトを支持部材4として用いている。支持部材4は矢印4A方向に搬送され、その搬送と同期して、表面層と対向するよう周辺に配置されたロールコーター5、ローラー6、インクジェットデバイス7、送風装置8、加熱ヒーター9、加圧ローラー11およびクリーニングユニット12が作動する。なお、中間転写体2の支持部材としては、中間転写体2の表層が記録媒体と少なくとも線接触可能となるものであればいずれでもよい。適用する画像記録装置の形態ないしは記録媒体への転写の形態に合わせ、例えばローラー状ないしはドラム状のものも好適に使用することができる。また、中間転写体2と支持部材4の間に中間転写体2を保持するための層(不図示)として各種接着材や両面テープが介在してもよい。
図1において、ロールコーター5は反応液を付与するデバイスであり、これによりインクの流動性を低下させるための反応液が中間転写体2表面に付与される。ローラー6は塗布形態均し装置であり、図示の例では5本配置されている。これらを反応液が付与された中間転写体2に当接させながら順回転させることにより、中間転写体上に付与された反応液が薄膜の液滴として密に分布するようになる。また、各ローラー6にはスポンジローラー6Aが接触して配置されており、これによりローラー6に付着した反応液を減少させることで、ローラー6を繰り返し用いる場合でもローラー6による塗布形態の均し効果をより安定的に維持することができる。
ローラー6により反応液の塗布形態が均された後、インクジェットデバイス7からインクを選択的に吐出することで、中間転写体2の表面にインク像(ミラー画像)が形成される。インク像形成のために使用されるインクジェットデバイス7は、そのインク吐出方式や形態について特に限定されるものではない。コンティニュアス方式のほか、電気熱変換素子(発熱素子)や電気機械変換素子(ピエゾ素子)などを用いるオンデマンド方式にてインク吐出を行うものを用いることもできる。またインクジェットデバイス7の形態としては、例えば図1の構成に関して言えば、図面に直交する方向にインク吐出口を配列してなるラインヘッド形態のインクジェットヘッドを用いるものとすることができる。また、中間転写体2の搬送方向の所定範囲に吐出口が配列されたヘッドを用い、これを図面に直交する方向に移動させながら記録を行うものでもよい。さらに、画像形成に使用するインクの色に応じた数のヘッドを用いることもできる。
また、記録する画像についても制約はなく、文字やイラスト、自然画のほか、単純なパターンや電子回路等の工業パターン等、あらゆるものに対応できる。画像を形成する際は、転写により像が反転することを考慮して、ミラー画像を形成すべくインク吐出を行うようにすればよい。
図1に例示した装置では、中間転写体2上の画像を構成するインク中の液体成分を減少させる目的で、送風装置8が配置されている。またこれとともに、中間転写体2の裏面側から加熱を行う加熱ヒーター9も配置されている。
加圧ローラー11は、中間転写体2上に形成されたインク像に記録媒体10を接触させ、画像を転写形成させるためのものである。図1に例示した装置においては、支持部材4と加圧ローラー11とで中間転写体2と記録媒体10を挟み込むように加圧することで、効率の良い画像転写を実現している。本実施形態では、転写を行う段階で既に中間転写体2上でインク中の液体成分は減少し、高粘度化されているので、コート紙などインク吸収量の少ない記録媒体を用いても良好な画像を形成することができる。なお、記録媒体10の形態としては、図ではロール状の連続紙を示しているが、カットシートの形態であってもよい。
さらに本実施形態においては、インク画像を記録媒体10に受け渡した後の中間転写体2を繰り返し次の画像形成に用いるため、クリーニングユニット12が配置されている。このクリーニングユニット12は、図1に例示した装置においては濡らしたモルトンローラーが間欠的に表面に当接する構成となっている。
4.実施例
次に、本発明のより具体的な実施例および比較例を説明する。なお、以下の説明において「部」および「%」とあるのは、特に断りのない限り質量基準である。
次に、本発明のより具体的な実施例および比較例を説明する。なお、以下の説明において「部」および「%」とあるのは、特に断りのない限り質量基準である。
(3.1)実施例
(a)反応液を中間転写体上に付与する工程
本実施例では、中間転写体表面層基材として、0.4mmのPETフィルム表面に、ゴム硬度40度のシリコーンゴム(信越化学製 KE12)を0.3mmの厚さでコーティングした材料を用いた。そしてこの材料に平行平板型大気圧プラズマ処理装置(積水化学製 APT−203)を用いて表面親液化処理を行い、中間転写体表面層を得たものである。次いで、ロールコーター5を用いて中間転写体上に下記組成の反応液を5g/m2塗布した。
(a)反応液を中間転写体上に付与する工程
本実施例では、中間転写体表面層基材として、0.4mmのPETフィルム表面に、ゴム硬度40度のシリコーンゴム(信越化学製 KE12)を0.3mmの厚さでコーティングした材料を用いた。そしてこの材料に平行平板型大気圧プラズマ処理装置(積水化学製 APT−203)を用いて表面親液化処理を行い、中間転写体表面層を得たものである。次いで、ロールコーター5を用いて中間転写体上に下記組成の反応液を5g/m2塗布した。
(反応液組成)
CaCl2・2H2O:10%
界面活性剤(川研ファインケミカル製 アセチレノールEH):1%
ジエチレングリコール:30%
純水:59%
また、使用した中間転写体と反応液の間の接触角は30°であった。
CaCl2・2H2O:10%
界面活性剤(川研ファインケミカル製 アセチレノールEH):1%
ジエチレングリコール:30%
純水:59%
また、使用した中間転写体と反応液の間の接触角は30°であった。
(b)塗布形態均し工程
本実施例ではローラー6として、ゴム硬度50度のEPDMゴムローラーを5本用いた。これらをニップ圧0.5N/mmで中間転写体2に当接させて従動させ、順回転させることで、中間転写体2上の反応液を薄膜の小液滴として密に分布させた。また、EPDMゴムローラー6上にスポンジローラー6Aを当接させることで、EPDMゴムローラーに付着した反応液を減少させた。
本実施例ではローラー6として、ゴム硬度50度のEPDMゴムローラーを5本用いた。これらをニップ圧0.5N/mmで中間転写体2に当接させて従動させ、順回転させることで、中間転写体2上の反応液を薄膜の小液滴として密に分布させた。また、EPDMゴムローラー6上にスポンジローラー6Aを当接させることで、EPDMゴムローラーに付着した反応液を減少させた。
(c)中間転写体上にインク画像を形成する工程
インクジェットデバイス(ノズル配列密度1200dpi、吐出量4pl、駆動周波数8kHz)にて、反応液が塗布されている中間転写体上にミラー反転させた文字画像を形成した。ここでは下記処方のインク(色材として各色顔料をそれぞれ含む4色のインク)を用いた。
インクジェットデバイス(ノズル配列密度1200dpi、吐出量4pl、駆動周波数8kHz)にて、反応液が塗布されている中間転写体上にミラー反転させた文字画像を形成した。ここでは下記処方のインク(色材として各色顔料をそれぞれ含む4色のインク)を用いた。
(インク処方)
下記の各顔料: 5部
ブラック:カーボンブラック(三菱化学製:MCF88)
シアン: ビグメントブルー15
マゼンタ:ピグメントレッド7
イエロー:ピグメントイエロー74
スチレン−アクリル酸−アクリル酸エチル共重合体: 1部
(酸価240、重量平均分子量5000)
グリセリン: 10部
エチレングリコール: 5部
界面活性剤: 1部
(川研ファインケミカル製:アセチレノールEH)
イオン交換水: 78部
この際、インク像が中間転写体上に形成された時点で、図2に模式的に示すように、中間転写体2上ではインク滴1と密に分布した反応液3の薄膜の微小液滴とが適切に反応し、文字画像「A」の歪みは生じなかった。また、塗布形態均し工程において、ローラー6に付着した反応液をスポンジローラー6Aで減少させており、連続してインク像を形成しても中間転写体上のインク像に悪影響は見られなかった。
下記の各顔料: 5部
ブラック:カーボンブラック(三菱化学製:MCF88)
シアン: ビグメントブルー15
マゼンタ:ピグメントレッド7
イエロー:ピグメントイエロー74
スチレン−アクリル酸−アクリル酸エチル共重合体: 1部
(酸価240、重量平均分子量5000)
グリセリン: 10部
エチレングリコール: 5部
界面活性剤: 1部
(川研ファインケミカル製:アセチレノールEH)
イオン交換水: 78部
この際、インク像が中間転写体上に形成された時点で、図2に模式的に示すように、中間転写体2上ではインク滴1と密に分布した反応液3の薄膜の微小液滴とが適切に反応し、文字画像「A」の歪みは生じなかった。また、塗布形態均し工程において、ローラー6に付着した反応液をスポンジローラー6Aで減少させており、連続してインク像を形成しても中間転写体上のインク像に悪影響は見られなかった。
(d)記録媒体にインク画像を転写する工程
中間転写体2上のインク像を加圧ローラー11にて記録媒体(日本製紙製 オーロラコート連量40.5)と接触させて転写を行ったところ、記録媒体上には高品質の画像が記録された。また、転写後の中間転写体表面には残存インクが殆どなく、そのまま次の画像を受けても、悪影響はみられなかった。
中間転写体2上のインク像を加圧ローラー11にて記録媒体(日本製紙製 オーロラコート連量40.5)と接触させて転写を行ったところ、記録媒体上には高品質の画像が記録された。また、転写後の中間転写体表面には残存インクが殆どなく、そのまま次の画像を受けても、悪影響はみられなかった。
(3.2)比較例
塗布形態均し工程を省いたこと以外は、上述した実施例と同じ工程により記録物を製造した。インク像を中間転写体上に形成する際、図3に模式的に示すように、中間転写体2上に付与された反応液3が厚膜の大液滴として分布していたため、インク滴1の着弾ずれやインクドットの変形が起こっていた。転写工程後に記録媒体へ転写した画像も低品位であったことは勿論である。
塗布形態均し工程を省いたこと以外は、上述した実施例と同じ工程により記録物を製造した。インク像を中間転写体上に形成する際、図3に模式的に示すように、中間転写体2上に付与された反応液3が厚膜の大液滴として分布していたため、インク滴1の着弾ずれやインクドットの変形が起こっていた。転写工程後に記録媒体へ転写した画像も低品位であったことは勿論である。
2 中間転写体
5 ロールコーター
6 ローラー
6A スポンジローラー
5 ロールコーター
6 ローラー
6A スポンジローラー
Claims (4)
- 記録媒体にインク画像が形成されてなる記録物を製造する方法であって、
中間転写体上に反応液を塗布する工程と、
当該塗布された反応液が液滴状に分裂して前記中間転写体上に分布するよう、前記反応液の塗布状態を変化させる工程と、
当該反応液の塗布状態が変化した中間転写体上にインクを付与してインク像を形成する工程と、
当該形成されたインク像を前記記録媒体に転写する工程と、
を具え、前記反応液の塗布状態を変化させる工程は、前記反応液が塗布された中間転写体にローラーを当接させながら回転させ、前記塗布された反応液を前記ローラーと前記中間転写体の間のニップ部で押し広げる動作と、該ニップ部を通過する際に、前記中間転写体上に塗布されていた反応液の少なくとも一部を前記ローラーへ転移させる動作と、を含むことを特徴とする記録物の製造方法。 - 前記反応液と前記中間転写体との間の接触角が10°以上であることを特徴とする請求項1に記載の記録物の製造方法。
- 前記ローラーに転移した反応液を減少させる工程を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の記録物の製造方法。
- 記録媒体にインク画像を記録する画像記録装置であって、
中間転写体と、
該中間転写体上に反応液を塗布する手段と、
当該塗布された反応液が液滴状に分裂して前記中間転写体上に分布するよう、前記反応液の塗布状態を変化させる手段と、
当該反応液の塗布状態が変化した中間転写体上にインクを付与してインク像を形成する手段と、
当該形成されたインク像を前記記録媒体に転写する手段と、
を具え、前記反応液の塗布状態を変化させる手段は、前記反応液が塗布された中間転写体に当接しながら回転するローラーを有し、当該回転により、前記塗布された反応液を前記ローラーと前記中間転写体の間のニップ部で押し広げる動作と、該ニップ部を通過する際に、前記中間転写体上に塗布されていた反応液の少なくとも一部を前記ローラーへ転移させる動作と、が行われるようにしたことを特徴とする画像記録装置。
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