[go: up one dir, main page]

JP2010256714A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

定着装置及び画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2010256714A
JP2010256714A JP2009108136A JP2009108136A JP2010256714A JP 2010256714 A JP2010256714 A JP 2010256714A JP 2009108136 A JP2009108136 A JP 2009108136A JP 2009108136 A JP2009108136 A JP 2009108136A JP 2010256714 A JP2010256714 A JP 2010256714A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
belt
fixing device
recording sheet
nip
side roller
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2009108136A
Other languages
English (en)
Inventor
Mamoru Fukaya
守 深谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Business Technologies Inc
Original Assignee
Konica Minolta Business Technologies Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Business Technologies Inc filed Critical Konica Minolta Business Technologies Inc
Priority to JP2009108136A priority Critical patent/JP2010256714A/ja
Publication of JP2010256714A publication Critical patent/JP2010256714A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Fixing For Electrophotography (AREA)

Abstract

【課題】一対のベルトを用いたベルト定着方式の定着ニップにおいてニップ圧が部分的に低下することを防止する。
【解決手段】第1入口側ローラ33と第1出口側ローラ34とに巻き掛けられた第1ベルト31は、両ローラ33及び34間に跨るベルト部分が外側に膨出する湾曲状態を維持して走行する剛性を有し、第2入口側ローラ35と第2出口側ローラ36とに巻き掛けられた第2ベルト32のベルト走行部分に圧接されて定着ニップが形成される。定着ニップの入口部は、第1入口側ローラ33と第2入口側ローラ35のそれぞれから離れた第1ベルト31及び第2ベルト32の中間部に存在し、出口部は第1ベルト31及び第2ベルト32が第1出口側ローラ34及び第2出口側ローラ36によって圧接されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、記録シート上に形成された未定着画像を記録シートに熱定着させる定着装置及びこれを備えた画像形成装置に関する。
複写機、プリンタ、ファクシミリ、これらの複合機等の画像形成装置では、通常、画像データに対応したトナー画像を形成して記録シートに転写し、転写されたトナー画像を定着装置によって記録シートに定着させる構成になっている。定着装置としては、一対のローラに巻き掛けられた加熱ベルトと、一対のローラに巻き掛けられた加圧ベルトとを用いて定着ニップを形成するベルト定着方式が提案されている。
ベルト定着方式では、通常、加熱ベルトが巻き掛けられた一対の加熱側ローラのそれぞれと、加圧ベルトが巻き掛けられた一対の加圧側ローラのそれぞれとを、加熱ベルト及び加圧ベルトを介して相互に対向させて、対向する加熱側ローラ及び加圧側ローラ同士を相互に押圧することにより、加熱ベルト及び加圧ベルトにおける相互に対向したベルト走行部分の間に定着ニップを形成している。
トナー画像が転写された記録シートは、記録シート進入側(入口側)の加熱側ローラ及び加圧側ローラによって相互に圧接された状態の加熱ベルト及び加圧ベルトの間の定着ニップの入口部を通過して、相互に圧接されたベルト走行部分で形成されたフリーニップ部内に進入し、このフリーニップ部内を通過した後に、記録シート排出側の加熱側ローラ及び加圧側ローラによって相互に圧接された加熱ベルト及び加圧ベルトの間の出口部を通過して、定着ニップから排出される。記録シートが定着ニップを通過する間に、トナー画像が加熱ベルトによって加熱されるとともに記録シートに加圧されることによって記録シートに定着される。
このようなベルト定着方式の定着装置では、トナー画像を加熱する加熱ベルトの熱容量が小さいために、加熱ベルトを所定の加熱温度に上昇させるためのウォーミングアップを短時間で行うことができ、省電力化が可能であり、高速での定着動作が可能になる。
このような定着ニップにおけるニップ圧の分布を図8に示す。定着ニップにおける入口部では、加熱ベルト及び加圧ベルトが、加熱側ローラ及び加圧側ローラによって相互に圧接されているためにニップ圧が高くなっているが、加熱側ローラ及び加圧側ローラによる押圧力が付加されないフリーニップ部では、入口部よりもニップ圧が大幅に低下している。
特に、フリーニップ部における入口部及び出口部にそれぞれ隣接する部分では、入口部及び出口部のそれぞれにおいて、加熱側ローラ及び加圧側ローラによって加熱ベルト及び加圧ベルトが高圧力で圧接されることにより、加熱ベルト及び加圧ベルト同士の圧接力が緩和された圧抜け状態になっている。
このような圧力分布の定着ニップでは、加熱側ローラ及び加圧側ローラによって高ニップ圧になっている入口部を通過した記録シートがフリーニップ部内に進入すると、記録シートに加わるニップ圧が急激に低下するために、周回移動している加熱ベルト及び加圧ベルトと記録シートとが一体となって移動しないことによって、両者の間に速度差が生じるおそれがある。
この場合、記録シート上のトナーは、定着ニップの入口部における高ニップ圧によって加熱ベルトに付着し、その後に、ニップ圧が低くなる圧抜けが生じることにより、加熱ベルトは記録シートとの圧接が解消され、直進する記録シートに対して湾曲状態になり、加熱ベルトに付着したトナー位置が、記録シートに対して当初に付着した位置からずれるおそれがある。これにより、記録シート上のトナー画像の一部のトナーがずれた状態になる画像ずれが発生する。
フリーニップ部の出口部近傍においても圧抜けが生じることによって、記録シート上のトナー画像に画像ずれが生じるおそれがある。
特許文献1には、定着ベルト(加熱ベルト)及び加圧ベルトがそれぞれ巻き掛けられた出口側の各ローラによって定着ベルトと加圧ベルトとを相互に圧接させた状態で入口側の各ローラを相互に離間させることにより、記録シートの搬送方向上流側において定着ベルトと加圧ベルトとを相互に離間させるとともに、出口側の各ローラの近傍における定着ベルト及び加圧ベルトの内周面を、所定の長さにわたってパッドによって押圧してニップ圧を確保する構成の定着装置が開示されている。
このような構成の定着装置では、記録シートが進入する定着ニップの入口部では、ローラによってベルト同士が圧接されていないために、定着ニップの入口部近傍においてニップ圧が急激に低下する圧抜けが生じることを防止できる。
特開2007−78998号公報
特許文献1に開示された定着装置では、定着ベルト及び加圧ベルトのそれぞれは、ニップ圧を確保するために、各パッドによって高圧力が加えられた状態で摺動しており、各パッドと各ベルトとの間に大きな摩擦力が発生するので、定着ベルト及び加圧ベルトをそれぞれ所定の速度で周回移動させるために大きな駆動力が必要になる。このため、定着ベルト及び加圧ベルトのそれぞれを駆動させるためのエネルギーが増大する。また、各ベルトとパッドとの摩擦力によって摩耗が促進されるために、各ベルトは早期に耐久性が低下し、各ベルトを長期にわたって安定的に使用することができなくなるおそれもある。
さらに、パッドによるニップの出口部の近傍では、各パッドを各ローラのそれぞれに近接して配置することにも限界があるために、各パッドによって押圧することができない。このために、パッドによるニップの出口部において、各パッドで押圧されない部分が生じる。この各パッドで押圧されない部分は、各ローラによって定着ベルト及び加圧ベルト同士が高圧力で圧接された部分の入口側に隣接しているために、ニップ圧が急激に低下した圧抜けが発生する(特許文献1の図3参照)。これにより、前述したように、定着ベルトと記録シートとが一体となって搬送されず、定着されるトナー画像に画像ずれが発生するおそれがある。
本発明は、このような従来の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、一対のベルトを用いたベルト定着方式において、記録シート上のトナー画像に画像ずれが生じることを防止できるとともに、ベルトを周回移動させるために大きな駆動力を必要とせず、しかも、ベルトを長期にわたって安定的に使用することができる定着装置及びこれを備える画像形成装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明に係る定着装置は、一対の第1ローラに周回移動可能に巻き掛けられた第1ベルトと、一対の第2ローラに周回移動可能に巻き掛けられた第2ベルトとが圧接されて定着ニップが形成されており、当該定着ニップを記録シートが通過することによって、当該記録シート上の未定着画像を熱圧着により定着する定着装置であって、前記第1ベルトは、前記第2ベルトと圧接しない状態に置いたとすれば、前記一対の第1ローラ間に跨るベルト部分が外側に膨出した湾曲状態なる程度の剛性を有しており、前記定着ニップの記録シート進入側の端部は、前記第1ベルトおよび前記第2ベルトのそれぞれにおける各第1ローラおよび各第2ローラから離れた中間部に存在し、一方、前記定着ニップの記録シート排出側の端部は、前記第1ベルトおよび前記第2ベルトのそれぞれにおける排出側に位置する第1ローラおよび第2ローラに巻き付いている部位に存在することを特徴とする。
また、本発明に係る画像形成装置は、前記定着装置が定着部として設けられていることを特徴とする。
本発明の定着装置では、剛性を有する第1ベルトの外側に膨出したベルト走行部分と、第2ベルトのベルト走行部分とが相互に圧接されて定着ニップが形成されており、しかも、定着ニップの記録シート進入側の端部(入口部)が、第1ベルト部分及び第2ベルト部分のそれぞれにおける第1ローラ及び第2ローラから離れた中間部に存在しているために、定着ニップの入口部においてニップ圧が急激に低下する圧抜けが発生するおそれがない。
また、定着ニップの記録シート排出側の端部(出口部)が、第1ベルト及び第2ベルトのそれぞれにおける端部側の第1ローラと第2ローラに巻き掛けられた部位に存在しているが、剛性を有する第1ベルトと第2ベルトとが圧接されているために、定着ニップにおける出口部に隣接する部分においても、ニップ圧が急激に低下することを抑制することができる。その結果、記録シート上のトナー画像に画像ずれが発生することを防止することができる。
さらに、第1ベルト自体の剛性を利用して第1ベルトが第2ベルトに圧接されることによって定着ニップ部が形成されているために、定着ニップ部におけるニップ圧を高めるために各ベルトに摺接するような部材を設ける必要がない。これにより、第1ベルト及び第2ベルトを周回移動させるために大きな駆動力を必要とせず、第1ベルト及び第2ベルトを駆動させるためのエネルギーを低減することができる。また、第1ベルト及び第2ベルトの内周面における摩耗を抑制することができるために、長期にわたって安定的に使用することもできる。
好ましくは、前記第2ベルトは、前記第1ベルトと圧接しない状態に置いたとすれば、前記一対の第2ローラ間に跨るベルト部分が平行になることを特徴とする。
好ましくは、前記第2ベルトは、前記第1ベルトと圧接しない状態に置いたとすれば、前記一対の第2ローラ間に跨るベルト部分が外側に膨出した湾曲状態になる程度の剛性を有していることを特徴とする。
好ましくは、前記第2ベルトは、前記第1ベルトが圧接されることによって凹状に窪むことを特徴とする。
好ましくは、前記第1ベルト及び前記第2ベルトにおける相互に圧接された部分が平坦になることを特徴とする。
好ましくは、前記定着ニップ部に、前記第1ベルトが前記第2ベルトに接離する方向に振動することを抑制する振動抑制手段が設けられていることを特徴とする。
好ましくは、前記振動抑制手段は、前記第2ベルトが前記第1ベルトに接するように、前記第2ベルトの内周面を案内する第2ベルト側ガイド体を有することを特徴とする。
好ましくは、前記振動抑制手段は、前記第1ベルトの内周面を案内する第1ベルト側ガイド体をさらに有することを特徴とする。
好ましくは、前記定着ニップにおける記録シートの搬送域の両側に、前記第1ベルト及び前記第2ベルトの両側の側縁部がそれぞれ位置しており、前記第1ベルト側ガイド体及び前記第2ベルト側ガイド体のそれぞれは、前記第1ベルトおよび第2ベルトにおける当該側縁部を案内することを特徴とする。
好ましくは、前記第1ベルト側ガイド体及び前記第2ベルト側ガイド体のそれぞれは、前記第1ベルト及び前記第2ベルトの移動に追従して回転する回転体であることを特徴とする。
本発明の実施形態に係る定着装置が定着部として搭載されたプリンタの全体の概略構成を示す模式図である。 そのプリンタに定着部として備えられた本発明の実施形態に係る定着装置の構成を説明するための模式図である。 その定着装置に使用される第1ベルトの構成を説明するための模式図である。 その定着装置の要部の構成を示す斜視図である。 その定着装置における定着ニップのニップ圧の分布を示すグラフである。 本発明の他の実施形態に係る定着装置の構成を説明するための模式図である。 本発明のさらに他の実施形態に係る定着装置の構成を説明するための模式図である。 従来の定着装置における定着ニップのニップ圧分布を示すグラフである。
以下、本発明に係る定着装置及び画像形成装置の実施の形態について説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の実施の形態に係る定着装置が備えられた画像形成装置の一例であるプリンタの構成を示す概略図である。このプリンタは、記録用紙、OHPシート等の記録シート上にモノクロのトナー画像を形成する。
図1に示す画像形成装置は、矢印Aで示す方向に回転駆動される感光体ドラム11を有しており、感光体ドラム11の周囲には、電子写真方式によってトナー画像を記録シートS上に形成するための帯電装置12、露光装置13、現像装置14、転写ローラ15が、周回移動方向に沿って、その順番で設けられている。
このプリンタでは、図示しない制御部において、外部機器から入力される画像データがレーザダイオードの駆動信号に変換され、その駆動信号によって、露光装置13に設けられたレーザダイオードが駆動される。これにより、露光装置13からは画像データに応じたレーザ光Lが感光体ドラム11の表面に照射される。感光体ドラム11の表面は、予め帯電装置12によって所定電位に帯電されており、露光装置13から照射されるレーザ光Lにて露光されることよって、感光体ドラム11の表面上に静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像装置14においてトナーによって現像されてトナー画像として可視化される。
感光体ドラム11の下方には、記録用紙、OHPシート等の記録シートSを複数枚収容できる記録シートカセット21が設けられており、給紙ローラ22によって記録シートカセット21内の記録シートSが1枚ずつ繰り出される。記録シートカセット21から繰り出された記録シートSは、タイミングローラ対23を介して感光体ドラム11に向って搬送される。
感光体ドラム11の側方には矢印B方向に回転する転写ローラ15が、感光体ドラム11に圧接した状態で設けられており、記録シートSは、転写ローラ15と感光体ドラム11との圧接によって形成された転写ニップ部を通過する。転写ニップ部を記録シートSが通過する際には、転写ローラ15に印加された転写電圧にて発生する転写電界の作用により、感光体ドラム11上に形成されたトナー画像が記録シートS上に転写される。トナー画像が転写された記録シートSは、剥離爪16によって感光体ドラム11から剥離されて定着装置30へ搬送される。
定着装置30は、それぞれが周回移動するエンドレスの第1ベルト31及び第2ベルト32を有しており、第1ベルト31及び第2ベルト32が相互に圧接されることによって定着ニップが形成されている。第1ベルト31及び第2ベルト32における周回移動域の内部には、ヒータランプ37がそれぞれ設けられている。各ヒータランプ37は、サーミスタ39にて計測される第1ベルト31の表面温度に基づいて、当該表面温度が所定温度になるように制御される。
定着装置30に搬送される記録シートSの未定着のトナー画像は、各ヒータランプ37によって表面が所定温度に加熱されて周回移動する第1ベルト31及び第2ベルト32が相互に圧接されることにより形成された定着ニップを記録シートSが通過する間に、加熱及び加圧(熱圧着)されることにより、記録シートS上に定着される。トナー画像が定着された記録シートSは、剥離爪38によって第1ベルト31の外周面から剥離されて、排紙ローラ24に向って搬送され、排紙ローラ24によって排紙トレイ19上へ排出される。
なお、トナー画像が転写された後の感光体ドラム11は、クリーナー17によって表面に残留するトナーが除去された後に、イレーサ18によって残留電荷が消去される。残留電荷が消去された感光体ドラム11は、次の画像形成の指示によって、帯電装置12にて表面が帯電され、上述した動作と同様の動作が繰り返されることによってトナー画像が記録シート上に形成される。
図2は、定着装置30の具体的構成を説明するための模式図である。第1ベルト31は、記録シートSの搬送方向上流側に位置する第1入口側ローラ33と、記録シートSの搬送方向下流側に位置する第1出口側ローラ34とに巻き掛けられており、第2ベルト32は、記録シートSの搬送方向上流側に位置する第2入口側ローラ35と、記録シートSの搬送方向下流側に位置する第2出口側ローラ36とに巻き掛けられている。
図3は、第1入口側ローラ33及び第1出口側ローラ34に巻き掛けられた第1ベルト31を第2ベルト32に圧接した状態に組み立てる前に、第2ベルト32から離間させて、第1入口側ローラ33及び第1出口側ローラ34以外の部材に接触させていない状態に置いた場合の模式図である。第1ベルト31は、引っ張り力が加えられていない自然状態では、横断面円形状の円筒状になるが、図3に示すように、第1入口側ローラ33及び第1出口側ローラ34に、所定の引っ張り力(ベルトテンション)が加えられた状態で巻き掛けられることによって、横断面が略楕円形の筒状を維持して周回移動するように、所定の剛性(可撓性)を有している。
第1ベルト31が巻き掛けられた第1入口側ローラ33及び第1出口側ローラ34は、相互に等しい半径rを有しており、それぞれの軸心が間隔(軸間距離)Dをあけた状態で配置されている。軸間距離Dは、第1ベルト31の周長をLとすると、L>2D+2πrの関係になっている。従って、第1入口側ローラ33と第1出口側ローラ34との間において相互に対向した状態で相反する方向に走行する一対のベルト走行部分が、ベルトテンションが加えられる前の円筒状態に戻ろうとする力(復元力)により、第1入口側ローラ33及び第1出口側ローラ34の共通接線L1よりもそれぞれ同じ最大突出量(撓み量)δで外側に膨らんだ湾曲状態になる。
図2に示すように、第2ベルト32は、相互に等しい半径rを有する第2入口側ローラ35及び第2出口側ローラ36に巻き掛けられている。第2入口側ローラ35及び第2出口側ローラ36は、記録シートSの搬送方向に沿うように、垂直方向(Y軸方向)に並んだ状態で、所定の軸間距離をあけて配置されている。記録シートSは、第2ベルト32における第1ベルト31に近接した一方のベルト走行部分に沿って上方に向って搬送される。
第2ベルト32は、第1ベルト31よりも低い剛性になっており、第2入口側ローラ35と第2出口側ローラ36とに巻き掛けられることによって、第2入口側ローラ35及び第2出口側ローラ36の間の各ベルト走行部分は、それぞれ、所定の引っ張り力(ベルトテンション)が加えられた状態となり、第1ベルト31と圧接しない状態に置いた場合に、第2入口側ローラ35及び第2出口側ローラ36の共通接線に沿って走行する。
第1ベルト31が巻き掛けられた第1出口側ローラ34は、第2出口側ローラ36に対して水平方向(X軸方向)に並んだ状態で配置されており、第2出口側ローラ36は、第1出口側ローラ34との間を通過する第1ベルト31及び第2ベルト32が高圧力で相互に圧接されるように、図示しない付勢手段によって、第1出口側ローラ34に向って押圧されている。
これに対して、記録シートSの搬送方向上流側において、第1ベルト31が巻き掛けられた第1入口側ローラ33は、第2ベルト32が巻き掛けられた第2入口側ローラ35に対して所定の間隔をあけた状態で配置されており、第1入口側ローラ33に沿って巻き掛けられたベルト走行部分と第2入口側ローラ35に沿って巻き掛けられたベルト走行部分とは、相互に離間した状態になっている。
第1ベルト31は、第2ベルト32に向って膨出するベルト走行部分が、第1入口側ローラ33に沿って巻き付けられた部分から離れた中間部において第2ベルト32との圧接を開始しており、その圧接の開始位置が定着ニップにおける記録シートSが進入する入口部になっている。本実施形態では、第1ベルト31が第2ベルト32との圧接を開始する定着ニップの入口部は、第2ベルト32のベルト走行部分における中央よりも、若干、第2入口側ローラ35寄りの位置になっている。
第1ベルト31と第2ベルト32との圧接は、第1出口側ローラ34及び第2出口側ローラ36の間を通過するまで連続しており、従って、定着ニップも、第1出口側ローラ34及び第2出口側ローラ36の間を通過するまで連続している。
第1ベルト31は、例えば、第1出口側ローラ34が駆動モータ(図示せず)によって回転駆動されることによって、図2に矢印Mで示す方向に周回移動する。第1ベルト31に圧接された第2ベルト32は、第1ベルト31の周回移動に追従して、図2に矢印Nで示す方向(第1ベルト31の周回移動方向とは反対方向)に周回移動するようになっている。
なお、このように、第1出口側ローラ34の回転駆動によって第1ベルト31を周回駆動させて、第1ベルト31に追従させて第2ベルト32を周回移動させる構成に限らず、第2出口側ローラ36を駆動モータによって回転させて第2ベルト32を周回移動させて、この第2ベルト32の周回移動に追従させて第1ベルト31を周回移動させる構成、第1入口側ローラ33及び第2入口側ローラ35をそれぞれ回転駆動させて、第1ベルト31及び第2ベルと32をそれぞれ周回移動させる構成、第1入口側ローラ33と第1出口側ローラ34の両方または第2入口側ローラ35と第2出口側ローラ36の両方を回転駆動させる構成、さらには、4つのローラ33〜36の全てを回転駆動させる構成としてもよい。
記録シートSは、第2ベルト32の下部において第1ベルト31と離間した状態で対向するベルト走行部分に沿って搬送されて、第1ベルト31と第2ベルト32とが相互に圧接されることによって形成された定着ニップの入口部を通って、第1ベルト31と第2ベルト32とが相互に圧接されたフリーニップ部内に進入する。従って、定着ニップの入口部がフリーニップ部の入口部になっている。記録シートSは、フリーニップ部を通過して、第1出口側ローラ34及び第2出口側ローラ36によって第1ベルト31と第2ベルト32とが高圧力で圧接された出口部を通って、定着ニップから排出される。
第1ベルト31の周回移動域の内部には、直線状に形成された円柱状のヒータランプ37が、第1入口側ローラ33及び第1出口側ローラ34に平行な状態で配置されている。ヒータランプ37は、周回移動する第1ベルト31を所定温度に加熱する。また、第2ベルト32の周回移動域の内部にも、直線状に形成された円柱状のヒータランプ37が、第2入口側ローラ35及び第2出口側ローラ36に平行な状態で配置されている。このヒータランプ37は、周回移動する第2ベルト32を所定温度に加熱する。
各ヒータランプ37としては、ハロゲンヒータ、カーボンヒータ、キセノンランプヒータ等を用いることができる。また、このようなヒータランプ37に代えて、直線状に形成された電熱線ヒータも用いることができる。
定着ニップの入口部には、第2ベルト32に圧接された第1ベルト31が、第2ベルト32に対して接離する方向に振動することを抑制するための振動抑制部材40が設けられている。振動抑制部材40は、図4に示すように、第1ベルト31が圧接された第2ベルト32のベルト走行部の内周面に接して第2ベルト32を案内する一対の第2ベルト側コロ(第2ベルト側ガイド体)42と、第2ベルト側コロ42のそれぞれに対して、第1ベルト31及び第2ベルト32を介して対向した状態で、第1ベルト31内周面に接して第1ベルト31を案内する第1ベルト側コロ(第1ベルト側ガイド体)41とを有している。
一対の第2ベルト側コロ42は、第2ベルト32の幅方向に沿って直線状に延びる支持軸44の各端部に回転可能に取り付けられており、第2ベルト32の内周面における記録シートSの搬送域の両外側である幅方向の各側縁部に接してそれぞれを案内している。一対の第1ベルト側コロ41も、第1ベルト31の幅方向に沿って直線状に延びる支持軸43の各端部に回転可能に取り付けられており、第1ベルト31の内周面における記録シートSの搬送域の両外側である幅方向の各側縁部に接してそれぞれを案内している。第2ベルト側コロ42のそれぞれは、第2ベルト32の周回移動に追従して回転し、第1ベルト側コロ41のそれぞれは、第1ベルト31の周回移動に追従して回転する。
第1ベルト31及び第2ベルト32は、相互に対向する第1ベルト側コロ41及び第2ベルト側コロ42によって、幅方向両側の各側縁部がそれぞれ挟まれた状態になっているために、第1ベルト31が第2ベルト32に対して接離する方向に振動することが防止される。これにより、第2ベルト32に沿って搬送される記録シートSは、定着ニップ(フリーニップ部)の入口部内に円滑に進入する。
なお、第1ベルト側コロ41及び第2ベルト側コロ42は、第1ベルト31及び第2ベルトを介して相互に対向するもの同士が、第1ベルト31の振動を抑制することができる程度の圧力が付与されればよく、第1ベルト31及び第2ベルトに接する圧力は、適切な値に設定される。
第1ベルト31は、例えば、弾性率(ヤング率)の大きいNi(ニッケル)、鉄、SUS(ステンレス)、W(タングステン)、PI(ポリイミド)等の材料によって所定の厚さに構成された基材を備えており、横断面が所定の外径を有する円形の円筒状に無端化されている。基材は、ヤング率Eが高いほど、第2ベルト32に加わる圧力を大きくすることができるために好ましい。ヤング率Eは、100,000N/mm以上が好ましい。
基材の厚さは、例えば、20〜400μm程度、好ましくは、100〜200μmとされる。基材の表面(外周面)に、厚さが5〜100μm程度のPFA、PTFE、ETFE等のフッ素系のチューブまたはコーティング、あるいはシリコーン系ゴム等の表層を設けて、記録シートSに対する離型性を付与してもよい。また、表層は導電性であってもよい。フッ素系チューブとしては、三井・デュポンフロロケミカル株式会社製の商品名「PFA350−J」、「451HP−J」、「951HP Plus」等が好適に使用することができる。
基材と表層との間に中間層を設けてもよい。中間層としては、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の弾性を有し、かつ耐熱性の高い材質が好ましい。中間層の厚さは、0.05〜2mm程度が好ましい。
第1ベルト31は、30〜150mm程度の外径の円筒形状に形成されることが好ましい。
第1入口側ローラ33及び第1出口側ローラ34は、外径が10〜50mm程度の円柱状の芯金を有している。芯金は、例えば、Al(アルミニウム)、SUS(ステンレス)、鉄等で構成される。芯金はパイプ形状であってもよく、この場合には、厚さが0.1mm以上とされるが、第1ベルト31が巻き掛けられた場合における撓み(ベンディング)を考慮すると、1mm以上の厚さが好ましい。
芯金の表面には、シリコーンゴム、フッ素ゴム、スポンジ等の弾性層を設けてもよい。弾性層は、耐熱性の高い材質が好ましい。弾性層の厚さは、0.05〜20mm程度が好ましく、2〜10mm程度がさらに好ましい。弾性層の表面に、摺動性(低摩擦性)を付与するために、PFA、PTFE、ETFE等のフッ素系のチューブ、コーティング等のスキン層を設けてもよい。スキン層は導電性であってもよい。
スキン層の厚さは、耐久性を考慮すると厚いほど好ましいが、ウォームアップ時間を考慮すると、5〜200μm程度が好ましく、さらには20〜100μm程度が好ましい。フッ素系チューブとしては、三井・デュポンフロロケミカル株式会社製の商品名「PFA350−J」、「451HP−J」、「951HP Plus」等が好適に使用することができる。
第1入口側ローラ33及び第1出口側ローラ34の外径は、10〜70mm程度が好ましい。
本実施形態の第2ベルト32は、第1ベルト31よりも低い剛性を有しており、例えば、ポリイミド樹脂等の耐熱性を有する耐熱層と、この耐熱層の表面(外周面)に積層された離型層との積層構造を有している。離型層は、トナーとの離型性に優れた材料によって構成されており、例えば、フッ素樹脂が使用される。耐熱層の厚みは、例えば30〜100μmとされ、離型層の厚みは例えば30μm程度とされる。なお、第2ベルト32としては、このような2層構造に限定されるものではなく、耐熱層と離型層との間に、1または複数の層が設けられていてもよい。
第2入口側ローラ35及び第2出口側ローラ36は、例えば、第1入口側ローラ33及び第1出口側ローラ34と同様の構成になっている。
なお、本実施の形態では、第2ベルト32における第2入口側ローラ35及び第2出口側ローラ36の間のベルト走行部分が、各ローラ35及び36の共通接線に沿って走行し得るベルトテンションが付与されるように、第2入口側ローラ35及び第2出口側ローラ36の軸間距離が設定されている。
このような構成の定着装置30では、トナー画像が転写された記録シートSは、第1ベルト31と離間した状態で直線状に延びる第2ベルト32のベルト走行部に沿って上方に搬送され、第1ベルト31との圧接開始位置である定着ニップの入口部から、定着ニップのフリーニップ部内に進入する。
この場合、定着ニップの入口部において、第1ベルト31及び第2ベルト32は、幅方向の両側の各側縁部が、第1ベルト側コロ41と第2ベルト側コロ42とによって相互にガイドされていることから、第1ベルト31の振動が防止されており、第2ベルト32に沿って搬送される記録シートSは円滑に定着ニップ内に進入する。
定着ニップ内に進入した記録シートSは、第1ベルト31の外側に膨出したベルト走行部分が第2ベルト32に圧接されることによって形成されたフリーニップ部を通過し、さらには、第1出口側ローラ34と第2出口側ローラ36とによって高ニップ圧になった出口部を通って定着ニップから排出される。記録シートS上のトナー像は、定着ニップの入口部(フリーニップ部の入口部)、フリーニップ部の内部、出口部(ローラニップ部)のそれぞれを通過する間に、各ヒータランプ37によって加熱された第1ベルト31及び第2ベルト32により溶融状態とされて記録シートSに加圧されることによって、記録シートS上に定着される。
定着ニップの入口部に設けられた一対の第1ベルト側コロ41と一対の第2ベルト側コロ42のそれぞれは、第1ベルト31及び第2ベルト32における記録シートSの搬送域の両外側の各側縁部にのみ接しているために、加熱状態の第1ベルト31及び第2ベルト32は、第1ベルト側コロ41及び第2ベルト側コロ42によって奪われる熱量が小さく、また、記録シートS自体から奪われる熱量も小さくなっている。従って、一対の第1ベルト側コロ41と一対の第2ベルト側コロ42とを設けることによる記録シートSの加熱効率が低下することが抑制されている。
図5は、定着ニップにおけるニップ圧を示すグラフである。定着ニップにおける入口部であるフリーニップ部の入口部を含むフリーニップ部の全体は、第1ベルト31の外側に膨出したベルト走行部分が第2ベルトに圧接されることによって得られるニップ圧のみが作用しており、従って、定着ニップにおける入口部から出口部近傍までのフリーニップ部ではニップ圧が順次増加している。出口部でのニップ圧には、第1出口側ローラ34及び第2出口側ローラ36による圧力がさらに加わっており、このために、出口部でのニップ圧は、入口部のニップ圧に対して非常に高くなっている。
定着ニップにおける出口部近傍のフリーニップ部においては、隣接する出口部において第1出口側ローラ34及び第2出口側ローラ36によって第1ベルト31及び第2ベルト32同士が高圧力で圧接されていることにより、第1ベルト31及び第2ベルト32同士を圧接させるための圧力が緩和されるために、ニップ圧は若干低下している。しかしながら、この出口部近傍においても、第1ベルト31の外側に膨出したベルト走行部分が第2ベルト32に圧接されていることから、ニップ圧の低下が抑制されて、フリーニップ部における最高ニップ圧と同程度のニップ圧に維持されている。
このように、定着ニップでは、入口部から出口部の近傍にわたってニップ圧が順次高くなっており、このようなニップ圧によって記録シートSが加圧されるために、入口側においてニップ圧のピークを有する構成のように、入口側において記録シートSの搬送速度の変動が生じず、記録シートSは、第1ベルト31の周回移動速度と略同一の搬送速度で一体的にフリーニップ部を通過することができる。従って、その通過の間にトナー画像に画像ずれが発生するおそれがない。
その後、記録シートSは、第1出口側ローラ34と第2出口側ローラ36とによって高圧力で相互に圧接された第1ベルト31及び第2ベルト32の間を通過することによって、溶融状態のトナー画像が記録シートSに高圧力で加圧されて定着され、定着ニップ出口から排出される。これにより、従来のような押圧パッドを用いなくても、最適なニップ圧を得ることができ、パッドによるベルトの摩耗がなくてベルトの長寿命化を図りつつ、画像ずれが生じることも回避し、さらには、光沢性の良好な高画質のトナー画像が得られる。
図5に示すニップ圧の分布を有する本実施形態の定着装置30では、画像ずれが生じることなく、トナー画像を記録シートSに定着することができることが確認された。これに対して、図8に示すようなニップ圧の分布を有する従来の定着装置では、記録シートSに定着されたトナー画像に、0.2mm程度の画像ずれが生じる場合があることが確認された。
以上のように、本実施形態における定着装置30では、定着ニップにおいて、第1ベルト31と第2ベルト32との圧接によって得られるニップ圧が急激に低下する圧抜けが生じるおそれがないために、記録シートS上のトナー画像に画像ずれが生じることを確実に防止することができ、定着画像の画質を向上させることができる。また、定着ニップのフリーニップ部には、第1ベルト31と第2ベルト32との圧接によって得られるニップ圧を高めるためのパッド等の部材が設けられていないために、第1ベルト31および第2ベルト32を周回駆動させるための駆動力を低減することができる。これにより、記録シートSが定着ニップ内において搬送不能になるようなおそれがない。また、第1ベルト31と第2ベルト32の摩耗等の劣化を抑制することができるために、第1ベルト31及び第2ベルト32を長期にわたって安定的に使用することができる。
<第2実施形態>
図6は、本発明の他の実施形態における定着装置30の概略構成を示す模式図である。この定着装置30では、第2ベルト32が、第1ベルト31と同様に、第2入口側ローラ35及び第2出口側ローラ36に巻き掛けられていない状態では横断面円形の円筒状を維持する所定の剛性を有しており、第2入口側ローラ35及び第2出口側ローラ36に、所定のベルトテンションが加えられて巻き掛けられることにより、横断面が略楕円形の筒状を維持して周回移動可能な剛性(可撓性)を有している。
本実施形態においては、第2ベルト32は、第1ベルト31よりも低い剛性になっていること以外は、第1ベルト31と同様の構成になっている。このように、第2ベルト32が第1ベルト31よりも低い剛性になっているために、定着ニップでは、第1ベルト31における外側に膨出したベルト走行部分が、第2ベルト32における外側に膨出したベルト走行部分に圧接されることによって、第2ベルト32のベルト走行部分は凹状に窪んだ状態になる。その他の構成は、図2に示す前記実施形態の構成と同様になっている。
このような構成の定着装置30では、第2ベルト32が所定の剛性を有していることから、定着ニップにおけるフリーニップ部において第1ベルト31との圧接力がさらに高められることによって、ニップ圧をさらに高めることができる。従って、定着ニップの出口部の近傍において、ニップ圧が低下する圧抜けが生じることを抑制することができるとともに、記録シートSに定着された画像の画質をさらに向上させることができる。
<第3実施形態>
図7は、本発明の他の実施形態における定着装置30の概略構成を示す模式図である。この定着装置30では、定着ニップにおいて、第1ベルト31における外側に膨出したベルト走行部分が、第2ベルト32における外側に膨出したベルト走行部分に圧接されることによって、相互に圧接された第1ベルト31のベルト走行部分及び第2ベルト32のベルト走行部分同士が平坦になるように、第2ベルト32の剛性が、第1ベルト31の剛性と略同一になっている。その他の構成は、図6に示す定着装置30と同様の構成になっている。
このような構成の定着装置30では、定着ニップのフリーニップ部におけるニップ圧を、図5に示す定着装置30の場合よりも、さらに高めることができ、ニップ圧が低下する圧抜けが生じることをさらに確実に防止することができるとともに、記録シートSに定着された画像の画質をさらに向上させることができる。しかも、記録シートSは第1ベルト31と第2ベルト32との間の平坦になった部分に沿って記録シートSが搬送されるので、厚紙等の湾曲し難い種類のシートをより安定的に搬送できる。
<変形例>
なお、上記の各実施形態では、第1ベルト31の振動を抑制する振動抑制部材40として、一対の第2ベルト側コロ42と一対の第1ベルト側コロ41とによって、第1ベルト31及び第2ベルト32の幅方向両側の各側縁部をそれぞれ挟み込む構成であったが、このような構成に限らず、一対の第2ベルト側コロ42によって第2ベルト32をガイドすることにより、第1ベルト31の振動を抑制してもよい。また、第1ベルト31が振動を抑制することができるような剛性を有する場合には、このような振動抑制部材40を設けなくてもよい。
また、上記の実施形態では、定着装置30の加熱手段としてのヒータランプ37を、第1ベルト31及び第2ベルト32の周回移動域内にそれぞれ設ける構成であったが、第1ベルト31の周回移動域内にのみヒータランプ37を設ける構成としてもよい。また、ヒータランプ37とともに、または、ヒータランプ37に代えて、他の加熱手段を設ける構成としてもよい。例えば、第1入口側ローラ33及び第1出口側ローラ34のいずれか一方または両方の芯金をパイプ形状として、いずれかの芯金の軸心部内にヒータランプ、電熱線ヒータ等を配置してもよい。同様に、第2入口側ローラ35及び第2出口側ローラ36のいずれか一方または両方の芯金をパイプ形状として、いずれかの芯金の軸心部内にヒータランプ、電熱線ヒータ等を配置してもよい。
なお、加熱手段としては、ハロゲンヒータ、カーボンヒータ、キセノンランプヒータ、電熱線ヒータ等に限るものではなく、例えば、第1ベルト31に誘導発熱体を設けるとともに、第1ベルト31に対向して電磁誘導加熱方式の加熱手段である励磁コイルを設けて、第1ベルト31に設けられた誘導発熱体を励磁コイルによる電磁誘導によって発熱させる構成としてもよい。
また、記録シートSにおけるトナー画像が定着された面に対向させて第1ベルト31を配置する構成であったが、第2ベルト32を記録シートSにおけるトナー画像が定着された面に対向させて配置するようにしてもよい。
さらには、本発明に係る定着装置が適用される画像形成装置は、1つの現像器しか設けられていないモノクロ画像形成装置に限らず、周回移動する中間転写ベルトに沿って4つの画像形成ユニットを配置してフルカラー画像を形成するタンデム型カラーデジタルプリンタ、あるいは、回転軸の周囲に4つの現像装置を配置し、これら4つの現像装置を、順次、静電潜像担持体に対向させてフルカラー画像を形成する、いわゆる4サイクル方式の画像形成装置であってもよい。また、本発明の構成は、プリンタに限らず、複写機、FAX、MFP(Multiple Function Peripheral)等にも適用できる。
本発明は、一対のベルトを用いて未定着画像を加熱及び加圧して定着させる定着装置において、ベルト同士が相互に圧接されることによって形成された定着ニップにおけるニップ圧の低下を抑制することによって、画像ずれが発生することを防止する。
11 感光体ドラム
12 帯電装置
13 露光装置
14 現像装置
15 転写ローラ
30 定着装置
31 第1ベルト
32 第2ベルト
33 第1入口側ローラ
34 第1出口側ローラ
35 第2入口側ローラ
36 第2出口側ローラ
37 ヒータランプ
40 振動抑制部材
41 第1ベルト側コロ
42 第2ベルト側コロ

Claims (11)

  1. 一対の第1ローラに周回移動可能に巻き掛けられた第1ベルトと、一対の第2ローラに周回移動可能に巻き掛けられた第2ベルトとが圧接されて定着ニップが形成されており、当該定着ニップを記録シートが通過することによって、当該記録シート上の未定着画像を熱圧着により定着する定着装置であって、
    前記第1ベルトは、前記第2ベルトと圧接しない状態に置いたとすれば、前記一対の第1ローラ間に跨るベルト部分が外側に膨出した湾曲状態なる程度の剛性を有しており、
    前記定着ニップの記録シート進入側の端部は、前記第1ベルトおよび前記第2ベルトのそれぞれにおける各第1ローラおよび各第2ローラから離れた中間部に存在し、
    一方、前記定着ニップの記録シート排出側の端部は、前記第1ベルトおよび前記第2ベルトのそれぞれにおける排出側に位置する第1ローラおよび第2ローラに巻き付いている部位に存在することを特徴とする定着装置。
  2. 前記第2ベルトは、前記第1ベルトと圧接しない状態に置いたとすれば、前記一対の第2ローラ間に跨るベルト部分が平行になることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記第2ベルトは、前記第1ベルトと圧接しない状態に置いたとすれば、前記一対の第2ローラ間に跨るベルト部分が外側に膨出した湾曲状態になる程度の剛性を有していることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  4. 前記第2ベルトは、前記第1ベルトが圧接されることによって凹状に窪むことを特徴とする請求項3に記載の定着装置。
  5. 前記第1ベルト及び前記第2ベルトにおける相互に圧接された部分が平坦になることを特徴とする請求項3に記載の定着装置。
  6. 前記定着ニップ部に、前記第1ベルトが前記第2ベルトに接離する方向に振動することを抑制する振動抑制手段が設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の定着装置。
  7. 前記振動抑制手段は、前記第2ベルトが前記第1ベルトに接するように、前記第2ベルトの内周面を案内する第2ベルト側ガイド体を有することを特徴とする請求項6に記載の定着装置。
  8. 前記振動抑制手段は、前記第1ベルトの内周面を案内する第1ベルト側ガイド体をさらに有することを特徴とする請求項7に記載の定着装置。
  9. 前記定着ニップにおける記録シートの搬送域の両側に、前記第1ベルト及び前記第2ベルトの両側の側縁部がそれぞれ位置しており、前記第1ベルト側ガイド体及び前記第2ベルト側ガイド体のそれぞれは、前記第1ベルトおよび第2ベルトにおける当該側縁部を案内することを特徴とする請求項8に記載の定着装置。
  10. 前記第1ベルト側ガイド体及び前記第2ベルト側ガイド体のそれぞれは、前記第1ベルト及び前記第2ベルトの移動に追従して回転する回転体であることを特徴とする請求項9に記載の定着装置。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の定着装置が定着部として設けられていることを特徴とする画像形成装置。
JP2009108136A 2009-04-27 2009-04-27 定着装置及び画像形成装置 Withdrawn JP2010256714A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009108136A JP2010256714A (ja) 2009-04-27 2009-04-27 定着装置及び画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009108136A JP2010256714A (ja) 2009-04-27 2009-04-27 定着装置及び画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010256714A true JP2010256714A (ja) 2010-11-11

Family

ID=43317677

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009108136A Withdrawn JP2010256714A (ja) 2009-04-27 2009-04-27 定着装置及び画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010256714A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014077835A (ja) * 2012-10-09 2014-05-01 Oki Data Corp 定着装置及び画像形成装置
JP2016070946A (ja) * 2014-09-26 2016-05-09 富士ゼロックス株式会社 定着装置および画像形成装置
JP2016184120A (ja) * 2015-03-26 2016-10-20 富士ゼロックス株式会社 搬送装置、冷却装置及び画像形成装置
JP2017151318A (ja) * 2016-02-25 2017-08-31 富士ゼロックス株式会社 定着装置及び画像形成装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014077835A (ja) * 2012-10-09 2014-05-01 Oki Data Corp 定着装置及び画像形成装置
US9280106B2 (en) 2012-10-09 2016-03-08 Oki Data Corporation Fuser device and image forming apparatus
JP2016070946A (ja) * 2014-09-26 2016-05-09 富士ゼロックス株式会社 定着装置および画像形成装置
JP2016184120A (ja) * 2015-03-26 2016-10-20 富士ゼロックス株式会社 搬送装置、冷却装置及び画像形成装置
JP2017151318A (ja) * 2016-02-25 2017-08-31 富士ゼロックス株式会社 定着装置及び画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5556236B2 (ja) 定着装置、及び、これを備える画像形成装置
JP5403264B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP5464411B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP5943231B2 (ja) 定着装置、及び、画像形成装置
JP6035668B2 (ja) 定着装置、及び、画像形成装置
JP5408553B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP6136221B2 (ja) 定着装置、及び、画像形成装置
JP2011169997A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2011164232A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2011043666A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2011081303A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP5343343B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2008292793A (ja) 定着装置およびそれを備えた電子写真装置
JP5760610B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP4766107B2 (ja) 定着装置およびこれを備える画像形成装置
JP2010256714A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP5716532B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP5472618B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP4973648B2 (ja) 定着装置およびこれを備える画像形成装置
KR100702987B1 (ko) 정착장치 및 이를 이용한 화상형성장치
JP6828616B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2007240622A (ja) 画像加熱装置
JP2007240623A (ja) 画像加熱装置
JP5067354B2 (ja) 定着装置およびこれを備える画像形成装置
JP6035222B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20120703