JP2010236044A - イオン透過性隔膜の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】イオン透過性隔膜のピンホールの発生や厚みのムラ、ヨレ等を防止するとともに、イオン透過性隔膜の歩留まりを改善することができ、ガス耐圧性能を向上させたイオン透過性隔膜の製造方法を提供する。
【解決手段】イオン透過性隔膜の製造方法は、親水性無機材料と有機結合材料とを含む製膜溶液を有機繊維支持体に塗布する塗布工程と、製膜溶液が塗布された有機繊維支持体から製膜溶液の溶剤を抽出する抽出工程とを含み、塗布工程及び抽出工程を少なくとも2回繰り返す。
【選択図】図1
【解決手段】イオン透過性隔膜の製造方法は、親水性無機材料と有機結合材料とを含む製膜溶液を有機繊維支持体に塗布する塗布工程と、製膜溶液が塗布された有機繊維支持体から製膜溶液の溶剤を抽出する抽出工程とを含み、塗布工程及び抽出工程を少なくとも2回繰り返す。
【選択図】図1
Description
本発明は、アルカリ水電解装置に使用するためのイオン透過性隔膜の製造方法に関し、特にイオン透過性隔膜を電極間に挟持した構造を有するアルカリ水電解装置に使用するためのイオン透過性隔膜の製造方法に関する。
水素は、最近のエネルギー事情を反映し、石油に代わる新しいエネルギー源として多方面から注目されている。このような水素の工業的製造方法としては、コークスや石油のガス化法、水電解法等が挙げられる。
前者の方法は、操作が煩雑であるとともに、非常に大規模な設備が必要となるので、イニシャルコストがかなりかかるという問題点がある。
一方、後者の方法は、原料として入手し易い水を用いるものであり、電解槽内に複数の電極対を設け、これら対となる電極の間にKOH等のアルカリ電解液を流通させるとともにイオン透過性隔膜で区画して、このイオン透過性隔膜の陰極側で水素を発生するとともに陽極側で酸素を発生させるものであるが、電極間にイオン透過性隔膜と被電解液とが存在しているので、電気抵抗が大きく、電解効率が悪いという問題がある。しかしながら、この水電解法は、比較的小規模な設備でも水素の発生が可能であり、実用的であることから、電解効率の向上が望まれている。
ところで、このようなアルカリ水電解装置に代表される電気化学的電解槽に使用する隔膜には、以下の性能が要求される。
(1)膜を通じてイオンのみを通し、ガスの通過や拡散がないこと
(2)電解液中で物理的、化学的に耐久性があること
(3)電気抵抗が低いこと
(1)膜を通じてイオンのみを通し、ガスの通過や拡散がないこと
(2)電解液中で物理的、化学的に耐久性があること
(3)電気抵抗が低いこと
このような性能を有する電解用隔膜として、実用的には石綿布が広く使われている。しかし、電解液は場合によっては100℃以上になるにもかかわらず、石綿布は、100℃以上の温度では腐食を受け使用できなくなる上に、近年では、石綿による健康被害も多く報告されており、その使用には大きな問題がある。
そこで、上記(1)及び(2)の性能を満たすとともに、(3)電気抵抗が一層低いイオン透過性隔膜として、無機物質と有機高分子との複合材料等を隔膜材料としたイオン透過性隔膜(特許文献1参照)が提案されている。
このイオン透過性隔膜は、(1)粒状の無機性親水性物質を、適当な溶剤に溶解させた有機結合材溶液と混合してスラリーを調製する工程、(2)得られたスラリーを不活性、かつ平滑なガラス板等の表面上に均一に塗布し、湿潤したシートを作製する工程、(3)伸張した有機繊維布を湿潤シート中に浸漬させる工程、(4)有機繊維布から溶剤を除去する工程、及び(5)有機繊維布をガラス板表面から取り除く工程を含む方法により製造される(特許文献1参照)。
しかしながら、上記工程(2)において、湿潤シート中に有機繊維布を浸漬させているが、有機繊維布の目開きの中に製膜溶液が十分に浸透せず、気泡が入ってしまうため、ピンホールが発生してしまうという問題がある。
このような気泡の入り込みを避けるためには、有機繊維布を枠等に十分に伸張した状態で保持させて湿潤シート中に浸漬させることが重要になるが、イオン透過性隔膜の大型化に従い、有機繊維布を均一に伸張した状態で保持するのが困難であるという問題がある。
また、上記工程(3)〜(5)において、イオン透過性隔膜の片面からのみ溶剤を抽出するため、ガラス板表面に接触している側のイオン透過性隔膜表面に緻密層が形成されにくく、脆性が低くなってしまい、膜としての形態を維持するのが困難になるという問題がある。
さらに、枠等に伸張した状態で保持させた有機繊維布をそのまま抽出槽に浸漬させる際に、抽出槽内の溶媒が波打つことで湿潤シート面が荒れてしまい、イオン透過性隔膜にピンホールが発生してしまったり、イオン透過性隔膜の厚みのムラやヨレができてしまったりするという問題がある。
本発明は、上記従来の課題を解決し、イオン透過性隔膜のピンホールの発生や厚みのムラ、ヨレ等を防止するとともに、イオン透過性隔膜の歩留まりを改善することができ、ガス耐圧性能を向上させたイオン透過性隔膜の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、アルカリ水電解に用いられるイオン透過性隔膜を製造する方法であって、親水性無機材料と有機結合材料とを含む製膜溶液を有機繊維支持体に塗布する塗布工程と、前記製膜溶液が塗布された有機繊維支持体から前記製膜溶液の溶剤を抽出する抽出工程とを含み、前記塗布工程及び前記抽出工程を少なくとも2回繰り返すことを特徴とするイオン透過性隔膜の製造方法を提供する(請求項1)。
上記発明(請求項1)によれば、製膜溶液の塗布工程及び製膜溶液の溶剤の抽出工程を2回以上繰り返すことで、イオン透過性隔膜のピンホールの発生や厚みのムラ、ヨレ等を防止することができるとともに、イオン透過性隔膜の歩留まりを改善することができ、また、ガス耐圧性能を向上させたイオン透過性隔膜を製造することができる。
上記発明(請求項1)においては、1回目の前記抽出工程において、抽出溶媒としてのイソプロピルアルコールに前記有機繊維支持体を浸漬させるのが好ましい(請求項2)。
上記発明(請求項2)によれば、抽出溶媒としてイソプロピルアルコールを用いることで、製膜溶液中の有機溶剤の抽出速度を緩やかにすることができるため、イオン透過性隔膜表面に緻密な膜層を形成しやすくなり、イオン透過性隔膜のガス耐圧性能を向上させることができる。
上記発明(請求項1,2)においては、2回目以降の前記抽出工程において、抽出溶媒としての水に前記有機繊維支持体を浸漬させるのが好ましい(請求項3)。かかる発明(請求項3)によれば、1回目の抽出工程において抽出溶媒として用いたイソプロピルアルコールが残存している場合であっても、当該イソプロピルアルコールを完全に除去することができる。
上記発明(請求項1〜3)においては、1回目の前記塗布工程において前記有機繊維支持体に塗布される第1の製膜溶液の粘度が、2回目以降の前記塗布工程において前記有機繊維支持体に塗布される第2の製膜溶液の粘度よりも高いのが好ましい(請求項4)。
上記発明(請求項4)によれば、1回目の塗布工程において用いられる製膜溶液(第1の製膜溶液)の粘度が高いことで、当該1回目の塗布工程において緻密な膜面が形成されやすくなり、2回目以降の塗布工程において用いられる製膜溶液(第2の製膜溶液)の粘度が低いことで、1回目の塗布工程において有機繊維布に十分に浸透されなかった箇所に粘度の低い製膜溶液が入り込みやすくなるため、より緻密な膜面を形成しやすくなり、イオン透過性隔膜にピンホールが発生するのを効果的に防止することができる。これにより、ガス耐圧性能をさらに向上させたイオン透過性隔膜を製造することができる。
上記発明(請求項4)においては、前記第1の製膜溶液の粘度が、500mPa・s以上であるのが好ましく(請求項5)、かかる発明(請求項4,5)においては、前記第2の製膜溶液の粘度が、300mPa・s以下であるのが好ましい(請求項6)。
上記発明(請求項1〜6)においては、1回目の前記塗布工程において前記有機繊維支持体の一方の面に前記製膜溶液を塗布し、少なくとも2回目の前記塗布工程において前記有機繊維支持体面の他方の面に前記製膜溶液を塗布するのが好ましい(請求項7)。
上記発明(請求項7)によれば、有機繊維支持体の両面ともに緻密な膜層を確実に形成することができるため、イオン透過性隔膜のガス耐圧性能をさらに向上させることができる。
上記発明(請求項1〜7)においては、前記親水性無機材料が、フッ化カルシウム、フルオロアパタイト又はヒドロキシアパタイトであればよく(請求項8)、また、上記発明(請求項1〜8)においては、前記有機結合材料が、ポリサルフォン、ポリプロピレン又はフッ化ポリビニリデンであればよい(請求項9)。
また、上記発明(請求項1〜9)においては、前記有機繊維支持体が、ポリプロピレンのメッシュであればよく(請求項10)、上記発明(請求項1〜10)においては、前記イオン透過性隔膜の厚さが、100μm以上であればよい(請求項11)。
また、本発明は、上記発明(請求項1〜11)に係る製造方法によって製造されてなるイオン透過性隔膜を提供する(請求項12)。かかる発明(請求項12)によれば、イオン透過性隔膜のピンホールの発生や厚みのムラ、ヨレ等を防止することができるため、イオン透過性隔膜のガス耐圧性能を向上させることができる。
本発明によれば、イオン透過性隔膜のピンホールの発生や厚みのムラ、ヨレ等を防止するとともに、イオン透過性隔膜の歩留まりを改善することができ、ガス耐圧性能を向上させたイオン透過性隔膜の製造方法を提供することができる。
以下、本発明の一実施形態に係るイオン透過性隔膜の製造方法を詳細に説明する。
本実施形態に係るイオン透過性隔膜の製造方法においては、まず、有機溶剤に有機結合材料を溶解させて得られた有機結合材料溶液に親水性無機材料を分散させてなる、高粘度の製膜溶液(以下「第1の製膜溶液」という)と第1の製膜溶液の粘度よりも低粘度の製膜溶液(以下「第2の製膜溶液」という)を調製する。
本実施形態に係るイオン透過性隔膜の製造方法においては、まず、有機溶剤に有機結合材料を溶解させて得られた有機結合材料溶液に親水性無機材料を分散させてなる、高粘度の製膜溶液(以下「第1の製膜溶液」という)と第1の製膜溶液の粘度よりも低粘度の製膜溶液(以下「第2の製膜溶液」という)を調製する。
有機結合材料は、特に限定されるものではないが、例えば、ポリサルフォン、ポリプロピレン、フッ化ポリビニリデン等のうちの少なくとも1種を用いることができる。これらの有機結合材料のうち、ポリサルフォンを用いるのが好ましい。ポリサルフォンを膜形成物質(有機結合材料)として用いることで、イオン透過性隔膜の機械的強度や分離性能を向上させることができる。
また、有機溶剤としては、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、エチレングリコールのモノ及びジエーテル、又はメチルエチルケトンのようなケトン類等を用いることができ、好ましくは、N−メチル−2−ピロリドンを用いることができるが、これらに限定されるものではない。
第1の製膜溶液において、有機溶剤の配合割合は、膜形成物質である有機結合材料と親水性無機材料と有機溶剤との合計100質量%中15〜25質量%であるのが好ましい。かかる配合割合であれば、有機結合材料を有機溶剤に十分に溶解させることができるとともに、第1の製膜溶液の粘度を高くすることができる。
一方、第2の製膜溶液において、有機溶剤の配合割合は、膜形成物質である有機結合材料と親水性無機材料と有機溶剤との合計100質量%中25質量%超であればよく、特に30〜50質量%であるのが好ましい。かかる配合割合にすることで、第1の製膜溶液よりも粘度を低くすることができる。
なお、上記有機結合材料溶液について脱気処理を行い、有機溶剤中に溶解し又は浮遊している気泡を除去するのが好ましい。かかる脱気処理としては、例えば、所定の真空度(−0.09MPa程度以下)にて真空脱気を行えばよい。
親水性無機材料としては、例えば、フッ化カルシウム(CaF2)、フルオロアパタイト(FAP)、ヒドロキシアパタイト(HAP)、酸化ジルコニウム(ZrO2)等を用いることができ、好ましくは、フッ化カルシウムを用いることができるが、これらに限定されるものではない。
親水性無機材料は、粒径5μm以下の微粒子であるのが好ましく、特に粒径1μm以下の微粒子であるのが好ましい。親水性無機材料の粒径が5μmを超えると、イオン透過性隔膜のガス分離性能を向上させることが困難となるおそれがある。
上記製膜溶液を調製する方法は、特に限定されるものではないが、例えば、予め乳鉢等を用いて粒径5μm以下の微粒子とした親水性無機材料を、有機結合材料が溶解した有機溶剤に分散させることにより当該製膜溶液を調製してもよいし、ボールミル、ビーズミル等の粉砕機に有機結合材料が溶解した有機溶剤と粒径が5μmを超える親水性無機材料とを投入することにより当該製膜溶液を調製してもよい。後者の方法によれば、親水性無機材料の微粉化を行いながら、微粉化された親水性無機材料を有機溶剤に分散させることができ、効率的に製膜溶液を調製することができる。
第1及び第2の製膜溶液において、親水性無機材料と有機結合材料との配合割合は、親水性無機材料の配合割合が10〜95質量%であることが好ましい。親水性無機材料の配合割合が10質量%未満であると、得られるイオン透過性隔膜の電気抵抗が大きくなるおそれがある。また、親水性無機材料の配合割合が95質量%を超えると、イオン透過性隔膜の機械的強度、特に脆性が低くなりすぎて膜としての形態を維持するのが困難となるおそれがある。親水性無機材料の配合割合が有機結合材料に対して多いほど、イオン透過性隔膜の湿潤性(親水性)が高くなり、電気抵抗が低くなる傾向があるため、好ましい親水性無機材料の配合割合は、40〜90質量%、特に75〜85質量%である。
なお、親水性無機材料としてのヒドロキシアパタイトは、配合割合が高いほど電気抵抗が低くなるが、有機結合材料及び有機溶剤との混合性が悪く、他の親水性無機材料(例えば、フルオロアパタイト等)と比較して、同質量%における製膜溶液の粘性が高く、分離しやすい性質がある。このため、親水性無機材料としてヒドロキシアパタイトを用いる場合には、その配合割合を多くとも60〜70質量%程度として第1及び第2の製膜溶液を調製するのが好ましい。
このようにして得られた第1及び第2の製膜溶液は、所望により真空度が−0.09MPa程度以下にて所定の時間(例えば、1時間程度)真空脱気処理を行い、第1及び第2の製膜溶液内部に存在する気泡等を除去するのが好ましい。
第1の製膜溶液の粘度は、500mPa・s以上であるのが好ましい。第1の製膜溶液の粘度が500mPa・s以上であれば、有機繊維布(有機繊維支持体)表面に緻密層を形成しやすくなる。
また、第2の製膜溶液の粘度は、300mPa・s以下であるのが好ましい。第2の製膜溶液の粘度が300mPa・s以下であれば、有機繊維布(有機繊維支持体)に第1の製膜溶液が十分に浸透していないような箇所に第2の製膜溶液が入り込むことができるため、ピンホールの発生しやすい箇所を第2の製膜溶液によって埋めることができ、イオン透過性隔膜のガス耐圧性能をさらに向上させることができる。
続いて、樹脂製(例えば、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)製、テフロン(登録商標)製等)等の枠体を用意し、当該枠体内に有機繊維布を伸張した状態で保持し、上述のようにして得られた第1の製膜溶液を枠体上から流し込み、伸張した状態のままの有機繊維布を第1の製膜溶液に浸漬させる。このようにして、有機繊維布の表面に第1の製膜溶液を塗布する1回目の塗布工程を行う。
有機繊維布としては、ポリプロピレンからなるメッシュ、又はエチレンとモノクロロトリフルオロエチレン等の予めハロゲン化されたエチレンとの共重合体からなるメッシュ等を用いることができる。この有機繊維布としては、織布又は不織布を用いることができ、その繊維径は1mm以下であることが好ましく、特に繊維径が0.5mm以下であることが好ましい。また、有機繊維布の織目の寸法は特に制限はないが、4mm2以下であることが好ましく、特に1mm2以下であることが好ましい。
第1の製膜溶液を枠体上から流し込んだ後、当該枠体から剥離することなく有機繊維布を抽出溶媒中に浸漬させ、第1の製膜溶液から有機溶剤を抽出する(1回目の抽出工程)。これにより、有機繊維布表面に緻密層を形成することができる。
1回目の抽出工程において使用し得る抽出溶媒としては、例えば、イソプロピルアルコール等のアルコール系溶媒が挙げらる。抽出溶媒として特にイソプロピルアルコールを用いることで、第1の製膜溶液からの有機溶剤の抽出(浸出)速度を緩やかにすることができるため、緻密な膜層を形成しやすくすることができる。
抽出時間は、第1の製膜溶液から有機溶剤が十分に抽出(浸出)され得る限り、特に限定されるものではないが、12時間以上であるのが好ましい。
上記のようにして有機繊維布を抽出溶媒中に浸漬させたのち、シート状の膜材料を枠体上から剥離し、さらに水浴中に保持するのが好ましい。当該シート状の膜材料を水浴中に保持することで、膜材料中に残存する抽出溶媒を除去することができる。その後、得られたシート状の膜材料を十分に乾燥する。
上述のようにして1回目の塗布工程及び抽出工程を経ることで得られたシート状の膜材料を、1回目の塗布工程において枠体に接触していた側を表面(上面)として再度枠体に設置し、第2の製膜溶液を当該枠体上に流し込む。このようにして、有機繊維布の表面に第2の製膜溶液を塗布する2回目の塗布工程を行う。
このようにすることで、有機繊維布の両面ともに緻密な膜層を形成することができる。また、第2の製膜溶液の粘度が、第1の製膜溶液の粘度よりも低いことで、有機繊維布(有機繊維支持体)に第1の製膜溶液が十分に浸透していないような箇所に第2の製膜溶液が入り込むことができ、ピンホールの発生しやすい箇所を第2の製膜溶液によって埋めることができ、イオン透過性隔膜のガス耐圧性能をさらに向上させることができる。
第2の製膜溶液を枠体上から流し込んだ後、当該枠体から剥離することなく有機繊維布を抽出溶媒としての水中に浸漬させ、第2の製膜溶液から有機溶剤を抽出する(2回目の抽出工程)。これにより、有機繊維布の両面に緻密層を形成することができるとともに、1回目の抽出工程にて用いた抽出溶媒(イソプロピルアルコール等)が膜材料中に残存していたとしても、当該抽出溶媒を完全に除去することができる。
抽出時間は、第2の製膜溶液から有機溶剤が十分に抽出(浸出)され得る限り、特に限定されるものではないが、5〜60分程度であればよい。
2回目の抽出工程の後、枠体から有機繊維布を剥離し、十分に乾燥させる。このようにして、有機繊維布の両面に緻密な膜層が形成されたイオン透過性隔膜を製造することができる。
なお、上記実施形態においては、3回目以降の塗布工程及び抽出工程を行ってもよい。これにより、さらに緻密な膜層が形成されたイオン透過性隔膜を製造することができ、得られるイオン透過性隔膜のガス耐圧性能をさらに向上させることができる。
3回目以降の塗布工程においては、第2の製膜溶液を用いてもよいし、第2の製膜溶液よりもさらに粘度を低下させた製膜溶液を用いてもよい。また、3回目以降の塗布工程は、有機繊維布のいずれの面に対して行うものであってもよい。さらに、3回目以降の抽出工程においては、抽出溶媒として水を用いればよい。
最後に、枠体から外した有機繊維布を、所定の温度条件下にて加圧してもよい。これにより、イオン透過性隔膜を圧密化し、当該膜の膜面を均一化することができ、ガス耐圧性能(ガスの分離性能)をさらに向上させたイオン透過性隔膜を得ることができる。かかる場合に、ホットプレート等を用いて有機繊維布を所定の温度条件下にて加熱しながら加圧してもよいし、所定の温度の雰囲気中にて有機繊維布を加圧してもよい。
上記有機繊維布に対して加圧する際の温度条件は、有機結合材料のガラス転移点以上であって融点以下である。これにより、有機繊維布に対して加圧した際に、有機結合材料が軟化しやすくなり、親水性無機材料層を容易に圧密化することができる。例えば、有機結合材料としてポリサルフォンを用いた場合、ポリサルフォンのガラス転移点である190℃以上、ポリサルフォンの融点以下で加熱する。
有機繊維布に対する加圧は、例えば、市販の加熱・加圧装置等を用いて行ってもよいし、金属板等を用いて行ってもよい。また、有機繊維布に対して加圧する際の圧力条件は、親水性無機材料層を圧密化し得る限り、特に制限されるものではない。
このようにして製造されたイオン透過性隔膜の厚さ(t)は、100μm以上、特に200〜1000μmであるのが好ましい。イオン透過性隔膜の厚さが100μm未満では、アルカリ水電解用のイオン透過性隔膜としての強度が十分でないおそれがある。また、イオン透過性隔膜の厚さを100μm以上としても、膜の電気抵抗が上昇することがなく、アルカリ水電解用のイオン透過性隔膜として十分な強度を付与することができる。
このようにして製造されたイオン透過性隔膜は、例えば、1mol/LのKOH溶液中、25℃の条件下において、2.0Ωcm2以下、特に0.6Ωcm2以下の膜抵抗(電気抵抗)を有する。
そして、上記イオン透過性隔膜は、膜を介してイオンのみを通過させるが、ガスを通過させたり拡散させたりすることがなく、アルカリ溶液中で物理的、化学的に耐久性を有する。しかも、有機繊維布の両面に緻密な膜層が形成されていることで、イオン透過性隔膜のガス耐圧性能(ガスの分離性能)をより向上させることができる。したがって、このようにして得られるイオン透過性隔膜は、アルカリ水電解用のイオン透過性隔膜として好適に使用することができる。
例えば、図1に示すように、イオン透過性隔膜1は、メッシュ状の電極2,3の間に挟みこまれるようにして当該電極2,3により保持され、このメッシュ状の電極2,3は、電導部材2A,3Aを介してバイポーラ電極4,5の陽極側4A及び陰極側5Aのそれぞれに接続される。これにより、イオン透過性隔膜1を通じて電極2,3間に電圧がかかるようになっている。
このようなイオン透過性隔膜1を用いた図1に示す電解ユニットにおいては、バイポーラ電極4,5に電流を流すと、電導部材2A,3Aからメッシュ状の電極2,3間に電圧が生じ、水酸化カリウム溶液Wの電気分解により、イオン透過性隔膜1とメッシュ状の電極2(陽極)との界面において、酸素(O2)が発生する。
そして、イオン透過性隔膜1とメッシュ状の電極3(陰極)との界面においては、2倍量の水素(H2)が発生する。この電解ユニットにおける電解槽は、イオン透過性隔膜1により陰極側と陽極側とに区画されているので、陰極側で発生した水素のみを回収することで水素ガスを製造することができる。
このとき、イオン透過性隔膜1には、親水性に優れた無機材料(無機湿潤性物質)が含まれており、またイオン透過性隔膜1が多孔質構造を有しているため、水酸化カリウム溶液中のイオンは迅速に移動する。そのため、イオン透過性隔膜1の電気抵抗が低下し、アルカリ水電解を効率よく行うことができる。
しかも、このイオン透過性隔膜1の製造過程において塗布工程及び抽出工程を2回以上繰り返していることによって、イオン透過性隔膜1の両面に緻密な膜層が形成され、優れたガス耐圧性能(ガス分離性能)を奏し得る。そのため、溶液は通過するが、陽極側で発生する酸素ガスの気泡、及び陰極側で発生する水素ガスの気泡は、イオン透過性隔膜1を通過できず、これらの気体が相互に混入するおそれがない。したがって、陰極側から得られる水素ガスの純度を高く維持することができる。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
以下、実施例及び比較例に基づき、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
〔第1及び第2の製膜溶液の調製〕
N−メチル−2−ピロリドン(NMP,キシダ化学社製)43質量%(15g)、フッ化カルシウム46質量%(16g)及びポリサルフォン(PSF,Solvay Advanced Polymers社製,商品名:UDEL)11質量%(4g)を混合し、十分に攪拌してPSFをNMPに溶解させるとともに、フッ化カルシウムを分散させて、第1の製膜溶液を調製した。
N−メチル−2−ピロリドン(NMP,キシダ化学社製)43質量%(15g)、フッ化カルシウム46質量%(16g)及びポリサルフォン(PSF,Solvay Advanced Polymers社製,商品名:UDEL)11質量%(4g)を混合し、十分に攪拌してPSFをNMPに溶解させるとともに、フッ化カルシウムを分散させて、第1の製膜溶液を調製した。
N−メチル−2−ピロリドン(NMP,キシダ化学社製)60質量%(30g)、フッ化カルシウム32質量%(16g)及びポリサルフォン(PSF,Solvay Advanced Polymers社製,商品名:UDEL)8質量%(4g)を混合し、十分に攪拌してPSFをNMPに溶解させるとともに、フッ化カルシウムを分散させて、第2の製膜溶液を調製した。
〔実施例1〕
第1の製膜溶液を、底面から100μmの位置に50メッシュのポリプロピレン繊維布(繊維径:195μm,目開き:313μm,幅850mm,50m巻,型式:ESP50)を伸張状態で設置した20cm×20cmのテフロン(登録商標)製の枠体上に15mL流し込み、表面積100cm2、厚さ約400μmの湿潤シートを作製した。
第1の製膜溶液を、底面から100μmの位置に50メッシュのポリプロピレン繊維布(繊維径:195μm,目開き:313μm,幅850mm,50m巻,型式:ESP50)を伸張状態で設置した20cm×20cmのテフロン(登録商標)製の枠体上に15mL流し込み、表面積100cm2、厚さ約400μmの湿潤シートを作製した。
第1の製膜溶液を流し込んだ後直ちに枠体をイソプロピルアルコール浴中に移し、室温で一晩放置し、湿潤シートから溶剤であるN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を浸出させた。その後、枠体上に残存したシートを剥離し、水中でさらに5分間保持し、シート状の膜材料を得た。得られたシート状膜材料は、約400μmの厚さを有していた。
上記のようにして得られたシート状膜材料を裏返し、枠体に接触していた側を表面として再度枠体に底面から100μmの位置に伸張状態で設置し、第2の製膜溶液15mLを枠体上に流し込み、厚さ600μmの湿潤シートを作製した。
第2の製膜溶液を流し込んだ後直ちに枠体を水浴中に移し、室温で5分間放置し、湿潤シートから溶剤であるN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を浸出させた。その後、枠体上に残存したシートを剥離し、水中でさらに5分間保持し、シート状の膜材料を得た。得られたシート状膜材料は、約600μmの厚さを有していた。
〔比較例1〕
第2の製膜溶液を、底面から100μmの位置に50メッシュのポリプロピレン繊維布(繊維径:195μm,目開き:313μm,幅850mm,50m巻,型式:ESP50)を伸張状態で設置した20cm×20cmのテフロン(登録商標)製の枠体上に15mL流し込み、表面積100cm2、厚さ約600μmの湿潤シートを作製した。
第2の製膜溶液を、底面から100μmの位置に50メッシュのポリプロピレン繊維布(繊維径:195μm,目開き:313μm,幅850mm,50m巻,型式:ESP50)を伸張状態で設置した20cm×20cmのテフロン(登録商標)製の枠体上に15mL流し込み、表面積100cm2、厚さ約600μmの湿潤シートを作製した。
第2の製膜溶液を流し込んだ後直ちに枠体を水浴中に移し、室温で5分間放置し、湿潤シートから溶剤であるN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を浸出させた。その後、枠体上に残存したシートを剥離し、水中でさらに5分間保持し、シート状の膜材料を得た。得られたシート状膜材料は、約600μmの厚さを有していた。
〔膜厚測定,ガス耐圧性試験〕
実施例1及び比較例1のシート状膜材料(隔膜)について、無作為に選択した3箇所につきマイクロメーターを用いて膜厚を測定するとともに、φ47mmのセルを用いて、一方側から他方側に向かってN2ガスを導入し、他方側へのN2ガスのリーク開始時の圧力(kPa)を、両シート状膜材料のガス耐圧として測定した。
結果を表1に示す。
実施例1及び比較例1のシート状膜材料(隔膜)について、無作為に選択した3箇所につきマイクロメーターを用いて膜厚を測定するとともに、φ47mmのセルを用いて、一方側から他方側に向かってN2ガスを導入し、他方側へのN2ガスのリーク開始時の圧力(kPa)を、両シート状膜材料のガス耐圧として測定した。
結果を表1に示す。
表1に示すように、実施例1のシート状膜材料は、測定箇所のいずれにおいても膜厚が600±35μmであり、ガス耐圧180kPa以上を満たしていたのに対し、比較例1のシート状膜材料は、膜厚が600±250μmとムラがあり、ガス耐圧も部分的に10kPa以下であった。このように、実施例1のシート状膜材料の製造方法によれば、得られるシート状膜材料(イオン透過性隔膜)におけるピンホール等の発生を防止することができるとともに、膜厚のムラも抑制することができ、優れたガス耐圧性能を有するイオン透過性隔膜を製造可能であることが確認された。
1…イオン透過性隔膜
1A…膜材料
2…電極(陽極)
2A…電導部材
3…電極(陰極)
3A…電導部材
4,5…バイポーラ電極
6…電解槽
W…水酸化カリウム(KOH)溶液(アルカリ溶液)
t…膜材料の厚さ
1A…膜材料
2…電極(陽極)
2A…電導部材
3…電極(陰極)
3A…電導部材
4,5…バイポーラ電極
6…電解槽
W…水酸化カリウム(KOH)溶液(アルカリ溶液)
t…膜材料の厚さ
Claims (12)
- アルカリ水電解に用いられるイオン透過性隔膜を製造する方法であって、
親水性無機材料と有機結合材料とを含む製膜溶液を有機繊維支持体に塗布する塗布工程と、
前記製膜溶液が塗布された有機繊維支持体から前記製膜溶液の溶剤を抽出する抽出工程と
を含み、
前記塗布工程及び前記抽出工程を少なくとも2回繰り返すことを特徴とするイオン透過性隔膜の製造方法。 - 1回目の前記抽出工程において、抽出溶媒としてのイソプロピルアルコールに前記有機繊維支持体を浸漬させることを特徴とする請求項1に記載のイオン透過性隔膜の製造方法。
- 2回目以降の前記抽出工程において、抽出溶媒としての水に前記有機繊維支持体を浸漬させることを特徴とする請求項1又は2に記載のイオン透過性隔膜の製造方法。
- 1回目の前記塗布工程において前記有機繊維支持体に塗布される第1の製膜溶液の粘度が、2回目以降の前記塗布工程において前記有機繊維支持体に塗布される第2の製膜溶液の粘度よりも高いことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のイオン透過性隔膜の製造方法。
- 前記第1の製膜溶液の粘度が、500mPa・s以上であることを特徴とする請求項4に記載のイオン透過性隔膜の製造方法。
- 前記第2の製膜溶液の粘度が、300mPa・s以下であることを特徴とする請求項4又は5に記載のイオン透過性隔膜の製造方法。
- 1回目の前記塗布工程において前記有機繊維支持体の一方の面に前記製膜溶液を塗布し、少なくとも2回目の前記塗布工程において前記有機繊維支持体面の他方の面に前記製膜溶液を塗布することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のイオン透過性隔膜の製造方法。
- 前記親水性無機材料が、フッ化カルシウム、フルオロアパタイト又はヒドロキシアパタイトであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のイオン透過性隔膜の製造方法。
- 前記有機結合材料が、ポリサルフォン、ポリプロピレン又はフッ化ポリビニリデンであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のイオン透過性隔膜の製造方法。
- 前記有機繊維支持体が、ポリプロピレンのメッシュであることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のイオン透過性隔膜の製造方法。
- 前記イオン透過性隔膜の厚さが、100μm以上であることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載のイオン透過性隔膜の製造方法。
- 請求項1〜11のいずれかに記載の製造方法によって製造されてなるイオン透過性隔膜。
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---|---|---|---|
JP2009086906A JP2010236044A (ja) | 2009-03-31 | 2009-03-31 | イオン透過性隔膜の製造方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014511437A (ja) * | 2011-02-28 | 2014-05-15 | ヴィート エヌブイ | 新規セパレータ、それを有する電気化学セル、及び、電気化学セルでのセパレータの使用 |
JP2015117407A (ja) * | 2013-12-18 | 2015-06-25 | 川崎重工業株式会社 | アルカリ水電解用隔膜及びその製造方法並びにアルカリ水電解装置 |
-
2009
- 2009-03-31 JP JP2009086906A patent/JP2010236044A/ja active Pending
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US10358729B2 (en) | 2011-02-28 | 2019-07-23 | Vito Nv | Separator, an electrochemical cell therewith and use thereof therein |
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WO2015093047A1 (ja) * | 2013-12-18 | 2015-06-25 | 川崎重工業株式会社 | アルカリ水電解用隔膜及びその製造方法並びにアルカリ水電解装置 |
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