JP2010232064A - 放電灯点灯装置,照明装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】周囲温度が低下した場合でも、調光時のちらつき、立ち消え、ジャンプ現象を抑制でき、安定した調光点灯を達成し、かつ簡単な回路構成で滑らかな連続調光を行うことのできる放電灯装置を提供する。
【解決手段】 第1周波数は、放電灯10への投入電力を調節するために設定され,第2周波数は、バラストコイル8と共振コンデンサ9からなる直列共振回路の共振周波数近傍に設定される。第1周波数指令信号と第2周波数指令信号はインバータ制御回路15よりそれぞれ独立して出力され,第1周波数指令信号はローパスフィルタ19a介して平滑化され,第2周波数指令値信号はローパスフィルタ19bを介して立ち上がり,立ち下りの傾斜を緩やかにした。
【選択図】 図1
【解決手段】 第1周波数は、放電灯10への投入電力を調節するために設定され,第2周波数は、バラストコイル8と共振コンデンサ9からなる直列共振回路の共振周波数近傍に設定される。第1周波数指令信号と第2周波数指令信号はインバータ制御回路15よりそれぞれ独立して出力され,第1周波数指令信号はローパスフィルタ19a介して平滑化され,第2周波数指令値信号はローパスフィルタ19bを介して立ち上がり,立ち下りの傾斜を緩やかにした。
【選択図】 図1
Description
本発明は、放電灯を点灯させる装置、およびその装置を用いて点灯させる放電灯を備えた照明装置に関するものであり、特に、調光点灯が可能なものに関する。
調光点灯機能を有する放電灯点灯装置の構成は商用交流電源を高周波電圧に変換するインバータ回路を用いて放電灯を高周波で点灯し,インバータ回路の駆動周波数を調節することにより,バラストコイル,共振コンデンサ,放電灯からなる共振回路の共振特性を変化させて放電灯に投入する電力を調整して調光するものが一般的である。
このような放電灯点灯装置においては,低光束の調光点灯時は放電灯の点灯状態が不安定となり,ちらつきや立ち消えといった現象が発生することがある。
このような放電灯点灯装置においては,低光束の調光点灯時は放電灯の点灯状態が不安定となり,ちらつきや立ち消えといった現象が発生することがある。
また,周囲温度が低温時、例えば0℃においては、放電灯の特性は、常温時、例えば25℃の時と異なり、調光点灯時の放電灯電圧が非常に高くなる特性がある。このため、周囲温度が低温時においては、放電灯点灯装置から放電灯を安定点灯させる電圧が供給できず、安定した点灯が困難となり、急激にランプの光束が変化するジャンプ現象と呼ばれる現象が発生する。
そこで従来,『放電灯の光出力が低光束である領域での光量の安定性を向上させ、広範囲の調光を可能にする。』ことを目的とした技術として、『チョッパ回路CPは直流電圧を出力し、インバータ回路INVは直流電圧を高周波電圧に変換するとともに共振回路を通して放電灯Laに高周波電力を供給する。チョッパ回路CPの出力電圧およびインバータ回路INVの動作周波数は、マイコンMPUが外部からの調光信号dimにより決定する電圧指令値および周波数指令値により決定される。マイコンMPUは周波数指令値に呼応する第1指令値と第2指令値とを周期的に交互に生成し、第2指令値に呼応して放電灯Laに印加される電圧波形はマイコンMPUにより決定されるとともに第1指令値に呼応して放電灯Laに印加される電圧以上に設定される。』というものが提案されている(特許文献1参照)。
また、特許文献1には、『前記指令値決定手段から出力されるデジタル信号である周波数指令信号をアナログ値の前記周波数指令値に変換するD/A変換器と、D/A変換器から出力される電圧信号である周波数指令値に比例する周波数でインバータ回路を動作させる電圧制御発振器とが設けられ、D/A変換器がラダー抵抗を用いた構成である』ことも開示されている。
インバータ駆動周波数の制御に関し、上記特許文献1に記載の技術では、制御回路にマイコンMPUを用いて制御部構成の簡易化を図るとともに、マイコンMPUは複数ビットのデジタル信号である周波数指令信号を出力し,D/A変換器(DAC)と電圧制御発振器(VCO)を用いてインバータ駆動周波数を生成する。さらに,特許文献1によれば『指令値Dfが急激に変化するような場合には,出力部18に与える第1指令値Df1をローパスフィルタとして機能する第1指令値生成部14において遅延させることができ,このことから調光信号dimの急激な変化に伴う放電灯Laの光出力のちらつきを防止することになり,さらにインバータ回路INVのスイッチング素子へのストレスを抑制することにもなる。』としている。
上述の技術においては,調光信号dimが急激に変化するような場合においては,ローパスフィルタとして機能する第1指令値生成部14において遅延させることにより,調光信号dimが急激しても,指令値Dfがゆっくり変化するように遅延させたので,インバータのスイッチング素子へのストレスを低減できるが,遅延させた場合においても,さらに以下のような問題が生じる。
例えば,調光信号により周波数指令値が変化したとする。このとき,マイコンMPUから出力される周波数指令信号はデジタル信号のため,ローパスフィルタとして機能する第1指令値生成部14において指令値を遅延させたとしても,離散値となるため,周波数はステップ状(階段状)に変化することになる。このため放電灯を調光するときに、1ステップの周波数変化幅が大きいと、階段状に明るさが変化し、滑らかな連続調光を行うことができなくなってしまう。これは、1ステップの周波数変化幅が大きいためランプへの投入電力が急激に変化してしまい、明るさが急変することによる。
また,特許文献1によれば『タイミングパルスTpオフ期間において,第1指令値Df1になり,タイミングパルスTpのオン期間において第2指令値Df2になる。調光信号dimが一定であれば第1指令値指令値D1は一定であり,一方,第2指令値Df2は時間経過に伴って減少した後に増加するから,第1指令値Df1と第2指令値Df2とを合成した周波数指令信号Doは図2(c)のようになる』とあり,第2周波数指令値は時間経過に伴い,周波数指令値を徐々に変化させて,インバータ回路のスイッチング素子へのストレスを抑制している。しかしながら上記で述べたとおり,周波数を時間経過とともに徐々に変化させても,デジタル信号のため,1ステップの周波数変化幅が大きいと、階段状に周波数が変化するため,ちらつきやスイッチング素子のストレス増加,バラストコイルの騒音が発生することがある。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、周囲温度が低下した場合でも、調光時のちらつき、立ち消え、ジャンプ現象を抑制でき、安定した調光点灯を達成し,滑らかな連続調光を行うことのできる放電灯装置を提供することを目的とする。
本発明に係る放電灯点灯装置は、直流電源を高周波電圧に変化して放電灯に供給するインバータ回路と,外部から入力される調光信号に応じて決定される第1のインバータ駆動周波数指令信号と放電灯に所定電圧を所定周期で印加する第2のインバータ駆動周波数指令信号を夫々独立して出力する制御手段と,前記制御手段の前記第1及び第2の周波数指令信号を出力する端子の各々に接続されるローパスフィルタと,前記ローパスフィルタを介した前記第1及び第2の指令信号を択一して出力する選択手段と,前記選択手段から出力された信号に基づき前記インバータ回路を動作させるインバータ駆動回路と,を具備したことを特徴とする。
本発明に係わる放電灯点灯装置によれば,インバータ制御回路は第1周波数指令信号と第2周波数指令信号を独立して出力し,各々の出力に接続されるローパスフィルタ回路の時定数をそれぞれ独立して設定することが可能となり,放電灯のちらつき,ノイズ,スイッチング素子のストレス増大を抑制して周期的にパルス状電圧をランプに印加することが可能となる。
また,デジタル調光方式で発生する光の段差を抑制し,滑らかな連続調光を行うことができる。
また,デジタル調光方式で発生する光の段差を抑制し,滑らかな連続調光を行うことができる。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る放電灯点灯装置の構成図である。
図1において、放電灯点灯装置は、商用交流電源1より電力の供給を受けて放電灯10を点灯させる装置であり、整流回路2、インダクタ3、スイッチング素子4,ダイオード5,平滑コンデンサ6、スイッチング素子7a, 7b,バラストコイル8、共振コンデンサ9,放電灯10(装着時),直流カットコンデンサ11,予熱用直流カットコンデンサ12,予熱トランス13,コンデンサ14a,14b,インバータ制御部15,調光コントローラ16,分圧抵抗17a, 17b, 18a, 18b,ローパスフィルタ19a,19b,選択回路20,電圧制御発振器(VCO)21,ドライバ22を備えている。
図1は、本発明の実施の形態1に係る放電灯点灯装置の構成図である。
図1において、放電灯点灯装置は、商用交流電源1より電力の供給を受けて放電灯10を点灯させる装置であり、整流回路2、インダクタ3、スイッチング素子4,ダイオード5,平滑コンデンサ6、スイッチング素子7a, 7b,バラストコイル8、共振コンデンサ9,放電灯10(装着時),直流カットコンデンサ11,予熱用直流カットコンデンサ12,予熱トランス13,コンデンサ14a,14b,インバータ制御部15,調光コントローラ16,分圧抵抗17a, 17b, 18a, 18b,ローパスフィルタ19a,19b,選択回路20,電圧制御発振器(VCO)21,ドライバ22を備えている。
整流回路2は、商用交流電源1から供給される交流電圧を全波整流する。
インダクタ3、スイッチング素子4,ダイオード5,平滑コンデンサ6は昇圧チョッパ回路を構成し、整流回路2で全波整流された直流電圧を昇圧,平滑化する。
スイッチング素子7a, 7b, 直流カットコンデンサ11はハーフブリッジ形インバータ回路を構成し,平滑コンデンサ6に並列接続され,直流電圧を高周波に変換する。
インダクタ3、スイッチング素子4,ダイオード5,平滑コンデンサ6は昇圧チョッパ回路を構成し、整流回路2で全波整流された直流電圧を昇圧,平滑化する。
スイッチング素子7a, 7b, 直流カットコンデンサ11はハーフブリッジ形インバータ回路を構成し,平滑コンデンサ6に並列接続され,直流電圧を高周波に変換する。
ドライバ22は、電圧制御発振器21から出力されるスイッチング素子をオンオフさせる制御信号に基づきスイッチング素子7a、7bを駆動する。電圧制御発振器21は選択回路20より出力される周波数指令信号に基づいてインバータ駆動周波数を出力する。
インバータ回路の出力に接続されたバラストコイル8、共振コンデンサ9は、LC直列共振回路を形成する。
直流カットコンデンサ11は、直流成分をカットする役割を果たす。
インバータ回路の出力に接続されたバラストコイル8、共振コンデンサ9は、LC直列共振回路を形成する。
直流カットコンデンサ11は、直流成分をカットする役割を果たす。
予熱トランス13の1次巻線はインバータ回路の出力より予熱用直流カットコンデンサ12を介して接続され,予熱トランス13の2次巻線はコンデンサ14a,14bを介して放電灯10のフィラメントに接続され,フィラメントを予熱する。
インバータ制御部15は、マイコンやCPU(Central Processing Unit)等の演算装置により構成され、インバータ回路の(各スイッチング素子7a, 7bの)駆動周波数を指示する第1周波数指令信号と第2周波数指令信号を出力する。
第1周波数は、放電灯10への投入電力を調節するために設定され,第2周波数は、バラストコイル8と共振コンデンサ9からなる直列共振回路の共振周波数近傍に設定される。周期的に第2周波数で駆動することにより放電灯10に周期的に高い電圧(以下,パルス状電圧)が印加され,低光束状態に調光したときに放電灯10の放電が維持され,立ち消え・ちらつきを抑制できる。ここで,第2周波数はバラストコイル8と共振コンデンサ9からなる直列共振回路の共振周波数近傍に設定されるが,共振周波数より高い値に設定される。共振周波数より低い値に設定されると,インバータ回路が進相領域で動作し,最悪インバータ回路が破損する恐れがある。
第1周波数は、放電灯10への投入電力を調節するために設定され,第2周波数は、バラストコイル8と共振コンデンサ9からなる直列共振回路の共振周波数近傍に設定される。周期的に第2周波数で駆動することにより放電灯10に周期的に高い電圧(以下,パルス状電圧)が印加され,低光束状態に調光したときに放電灯10の放電が維持され,立ち消え・ちらつきを抑制できる。ここで,第2周波数はバラストコイル8と共振コンデンサ9からなる直列共振回路の共振周波数近傍に設定されるが,共振周波数より高い値に設定される。共振周波数より低い値に設定されると,インバータ回路が進相領域で動作し,最悪インバータ回路が破損する恐れがある。
選択回路20はインバータ制御部15より出力される第1周波数指令信号と第2周波数指令信号が分圧抵抗17a,17b,18a,18b,ローパスフィルタ19a,19bを介して電圧信号として入力され,第1周波数指令信号または第2周波数指令信号の電圧値が高い方(又は低い方)を電圧制御発振器21に出力する。
調光コントローラ16は、放電灯10の調光率(定格点灯時の照度を100%とした場合の照度比)を指示する調光信号を、インバータ制御部15に出力する。インバータ制御部15は、この調光信号に基づき、インバータ駆動周波数を決定する。
調光コントローラ16は、放電灯10の調光率(定格点灯時の照度を100%とした場合の照度比)を指示する調光信号を、インバータ制御部15に出力する。インバータ制御部15は、この調光信号に基づき、インバータ駆動周波数を決定する。
次に、本実施の形態1に係る放電灯点灯装置の動作について説明する。
(1)商用交流電源1を投入
放電灯点灯装置に商用交流電源1を投入すると、整流回路2は商用交流電源1から供給される交流電圧を整流し、得られた直流電圧はインダクタ3,スイッチング素子4,ダイオード5,平滑コンデンサ6より構成される昇圧チョッパ回路により昇圧,平滑化される。
平滑コンデンサ6によって平滑化された直流電源は、インバータ回路のスイッチング素子7a、7bが交互にオン・オフすることによって高周波電圧に変換される。
放電灯点灯装置に商用交流電源1を投入すると、整流回路2は商用交流電源1から供給される交流電圧を整流し、得られた直流電圧はインダクタ3,スイッチング素子4,ダイオード5,平滑コンデンサ6より構成される昇圧チョッパ回路により昇圧,平滑化される。
平滑コンデンサ6によって平滑化された直流電源は、インバータ回路のスイッチング素子7a、7bが交互にオン・オフすることによって高周波電圧に変換される。
(2)フィラメント予熱モード
商用交流電源1の投入後、放電灯10を点灯させる前に、インバータ制御部15は、放電灯10が備えるフィラメントを先行して予熱する予熱モードで動作する状態となる。
ここでいう予熱とは、放電灯10が放電を開始する以前の状態で、フィラメントの温度を、放電開始に適した温度まで上昇させておくことをいう。
インバータ制御部15は、放電灯10への印加電圧が放電開始電圧以下となるように、十分高いインバータ駆動周波数でインバータ回路を動作させる周波数指令値を出力し、予熱トランス13の2次側巻線よりフィラメントに予熱電流を供給し、フィラメントを予熱する。
また,放電開始後もフィラメント温度を最適に保つため,予熱電流の供給を継続する。
商用交流電源1の投入後、放電灯10を点灯させる前に、インバータ制御部15は、放電灯10が備えるフィラメントを先行して予熱する予熱モードで動作する状態となる。
ここでいう予熱とは、放電灯10が放電を開始する以前の状態で、フィラメントの温度を、放電開始に適した温度まで上昇させておくことをいう。
インバータ制御部15は、放電灯10への印加電圧が放電開始電圧以下となるように、十分高いインバータ駆動周波数でインバータ回路を動作させる周波数指令値を出力し、予熱トランス13の2次側巻線よりフィラメントに予熱電流を供給し、フィラメントを予熱する。
また,放電開始後もフィラメント温度を最適に保つため,予熱電流の供給を継続する。
(3)始動モード〜点灯モード
予熱モードを開始してから十分な時間が経過する等により、フィラメントの予熱が完了すると、インバータ制御部15は、放電灯10を点灯させるためにインバータ回路を始動モードで制御する。
始動モードとは、インバータ回路の駆動周波数を、放電開始電圧以下となる十分高い周波数(予熱周波数)からバラストコイル8と共振コンデンサ9からなるLC共振回路の共振周波数に近づけるモードである。このとき,予熱周波数>共振周波数であることはいうまでもない。
インバータ回路の駆動周波数が上述のLC共振回路の共振周波数に近づくと、放電灯10に高電圧が印加されるため、放電灯10は放電を開始して点灯し、点灯モードとなる。
予熱モードを開始してから十分な時間が経過する等により、フィラメントの予熱が完了すると、インバータ制御部15は、放電灯10を点灯させるためにインバータ回路を始動モードで制御する。
始動モードとは、インバータ回路の駆動周波数を、放電開始電圧以下となる十分高い周波数(予熱周波数)からバラストコイル8と共振コンデンサ9からなるLC共振回路の共振周波数に近づけるモードである。このとき,予熱周波数>共振周波数であることはいうまでもない。
インバータ回路の駆動周波数が上述のLC共振回路の共振周波数に近づくと、放電灯10に高電圧が印加されるため、放電灯10は放電を開始して点灯し、点灯モードとなる。
ここで,図2にインバータ制御部15から出力される第1周波数指令信号と第2周波数指令信号を示す。図2(a)は第1周波数指令信号で、PWM信号であり,ローパスフィルタ19aを介して十分平滑化され,パルス幅に比例した直流電圧信号が得られる。図2(b)は第2周波数指令信号で,PWM信号ではなく,振幅・周期一定の矩形波パルス信号である。インバータ制御部15より出力される矩形波パルス信号は分圧抵抗18a,18bを介してローパスフィルタ19bに入力され,立ち上がり,立ち下がりを緩やかにした波形に変換される。
ローパスフィルタ19a,19bを介した第1周波数指令信号と第2周波数指令信号はアナログOR回路(最大値回路)を構成する選択回路20に入力される。アナログOR回路は2つの周波数指令信号の入力に対して指令信号の電圧の高い方を出力する特性を有する(図2(c)参照)。この信号に基づいて図2(d)に示すように放電灯に周期的にパルス状電圧が印加される。ここで,電圧制御発振器21は入力信号の電圧が高くなると出力周波数が低くなり,入力信号の電圧が低くなると,出力周波数が高くなる特性を有するとする。
点灯モードにおいて,調光コントローラ16より調光率100%を指示する調光信号が出力されたとする。調光率が100%付近では放電灯の放電が安定している為,第2周波数によるパルス状電圧を放電灯10に印加する必要はない。インバータ制御部15は調光コントローラ16より調光信号を受け取り,調光信号に応じて周波数指令値を対応付けたテーブルや変換式により第1周波数指令値を決定し,出力する。第2周波数指令信号は上述のようにバラストコイル8と共振コンデンサ9からなる共振回路の共振周波数近傍の周波数指令値が分圧抵抗18a,18bにより設定されて所定期間出力されている。図3に示すように,100%点灯時は,第2周波数指令信号に対して第1周波数指令信号の電圧値が高いため,選択回路20を介することにより第1周波数指令信号のみが選択回路20より出力され,電圧制御発振器21には第1周波数指令信号のみが入力される。従って放電灯10にパルス状電圧は印加されない。
次に調光コントローラ16より調光率が中光束領域を指示する調光信号(例えば50%〜30%)が出力された場合においては,調光信号に対応した第1周波数指令信号(図4(a)参照)と,バラストコイル7と共振コンデンサ9からなる共振回路の共振周波数近傍に設定された第2周波数指令信号(図4(b)参照)が出力される。ローパスフィルタ19a,19bを介し,平滑化された第1周波数指令信号と第2周波数指令信号は選択回路20に入力される。そして図4(c)に示すように第1周波数指令信号と第2周波数指令信号のそれぞれ電圧値が高い方が選択回路20から出力され,電圧制御発振器21に入力される。選択回路20から出力される信号波形に従って周波数が変調され,周期的にランプにパルス状電圧が印加される。なお,使用する放電灯の種類により,パルス状電圧の印加を開始する調光率は異なる。
次に調光コントローラ16より調光率が低光束領域を指示する調光信号(例えば20%〜5%)が出力された場合の第1周波数指令信号,第2周波数指令信号,電圧制御発振器入力波形を図5に示す。このように電圧制御発振器21の入力波形は第1周波数指令信号と第2周波数指令信号のそれぞれ電圧が高い方の信号が選択回路20から出力されたもので,図4と比較して第1周波数指令信号の電圧がより小さくなっていることがわかる。この波形に従って周波数が変調され,周期的にランプにパルス状電圧が印加される。
ここで,第2周波数指令信号はローパスフィルタ19bを介して立ち上がり,立ち下りの傾斜を緩やかにしたが,ローパスフィルタ回路19bを介しない場合,周期的にパルス状電圧が放電灯に印加する時に,急峻に周波数が変化する為,ランプ電流・ランプ電圧の急峻な変化に伴うちらつき,ノイズ増加,スイッチング素子のストレス増大につながる。また,特許文献1のように周波数指令値をデジタル値として出力し,D/A変換器を介して電圧制御発振器21に指令値を入力した場合は,図6(a)に示すように周波数指令値が離散的になり,階段状に周波数が変化することになる。本方式においては図6(b)に示すようにインバータ制御部15から出力される第2周波数指令値を,ローパスフィルタ19bを介して連続する周波数指令値に変換したので,滑らかにパルス状電圧を放電灯10に印加することができる。これにより放電灯10のちらつき抑制,ノイズ低減,スイッチング素子のストレス増大を抑制することが可能である。
また,図7に示すようにインバータ制御回路15より出力される第1周波数指令値が急激変化した場合においても,ローパスフィルタ19aにより選択回路20への入力信号は緩やかに連続的に変化することとなり,滑らかな連続調光を可能とする。
さらに,第1周波数指令値はマイコンから出力されるPWM信号出力となるため,調光信号の変化により第1周波数指令値が変化する場合,それに伴うパルス幅の変化は離散的となるが,ローパスフィルタ回路19aにより選択回路20への入力信号は連続的に滑らかに変化することとなり,急峻な周波数変化に伴うちらつきがなく,滑らかな連続調光を可能とする。
ここで,ローパスフィルタ19aは,調光信号の急変などにより,第1周波数指令値が急変した場合に,人間の目にちらつきとして感じられないような十分大きな時定数Taに設定され,ローパスフィルタ19bは周期的に放電灯にパルス状電圧を印加する際に,放電灯への印加電圧の傾きが急峻にならないような時定数Tbに設定される。この場合,ローパスフィルタ19a,19bの時定数の関係は,Ta > Tbの関係が成立する。ちなみに,特許文献1の例では,第1指令値と第2指令値をマイコンの同一出力から交互に出力するため,マイコンから出力される周波数指令信号を適切に平滑することができない。
以上のように、本方式においては第1周波数指令信号と第2周波数指令信号をそれぞれ独立して出力するので,ローパスフィルタ19a,19bの時定数をそれぞれ独立して最適な値に設定することが可能となり,デジタル調光方式で発生する光の段差を抑制し,滑らかな連続調光を行うことができる。
したがって,実施の形態1の放電灯点灯装置は,滑らかな連続調光を行うことができ,周囲温度が低下した場合でも,調光時のちらつき,立ち消え,ジャンプ現象を抑制でき,安定した調光点灯を達成するものである。
なお,本実施の形態では,電圧制御発振器21が,周波数指令信号の電圧が高くなると出力周波数が低くなり,信号電圧が低くなると出力周波数が高くなる特性を有する場合について説明したが,信号電圧が低くなると出力周波数が低くなり,信号電圧が高くなると出力周波数が高くなる特性を有する電圧制御発振器を用いる場合は,図8に示すように選択回路20にアナログAND回路(最小値回路)を用いることにより同様の機能を達成できる。すなわち,詳細な説明は省略するが,アナログAND回路は2つの周波数指令信号の入力に対して指令信号の電圧の低い方を出力する特性を有するため,第1周波数指令値,第2週周波数指令値,電圧制御発振器入力波形は図9に示すような信号となる。
実施の形態2
図10は、本発明の実施の形態2に係る放電灯点灯装置の構成図である。図10において、放電灯点灯装置は、商用交流電源1より電力の供給を受けて放電灯10を点灯させる装置であり、整流回路2、インダクタ3、スイッチング素子4,ダイオード5,平滑コンデンサ6、スイッチング素子7a, 7b,バラストコイル8、共振コンデンサ9,放電灯10(装着時),直流カットコンデンサ11,予熱用直流カットコンデンサ12,予熱トランスイ13,コンデンサ14a,14b,インバータ制御部15,調光コントローラ16,分圧抵抗17a, 17b, 18a, 18b,ローパスフィルタ19a,19b,選択回路20,電圧制御発振(VCO)21,ドライバ22,インバータ電流検出抵抗23,誤差増幅器24を備えている。
図10は、本発明の実施の形態2に係る放電灯点灯装置の構成図である。図10において、放電灯点灯装置は、商用交流電源1より電力の供給を受けて放電灯10を点灯させる装置であり、整流回路2、インダクタ3、スイッチング素子4,ダイオード5,平滑コンデンサ6、スイッチング素子7a, 7b,バラストコイル8、共振コンデンサ9,放電灯10(装着時),直流カットコンデンサ11,予熱用直流カットコンデンサ12,予熱トランスイ13,コンデンサ14a,14b,インバータ制御部15,調光コントローラ16,分圧抵抗17a, 17b, 18a, 18b,ローパスフィルタ19a,19b,選択回路20,電圧制御発振(VCO)21,ドライバ22,インバータ電流検出抵抗23,誤差増幅器24を備えている。
インバータ電流検出抵抗23,誤差増幅器24は電力フィードバック制御手段を構成する。インバータ電流検出抵抗23によりインバータ回路のスイッチング素子7bに流れる電流を検出し,インバータ回路の負荷側で消費される電力を等価的に検出する。インバータ電流検出抵抗23により検出された信号は誤差増幅器24の反転入力端子に入力され,非反転入力端子は選択回路20より出力される電力指令信号が入力される。誤差増幅器24は検出信号と電力指令信号との差分を増幅し,電圧制御発振器21は誤差増幅器24の出力電圧を周波数に変換して出力する。ドライバ22は電圧制御発振器21から出力された周波数に応じてスイッチング素子を駆動し,検出信号と電力指令信号との差分が小さくする方向にインバータ駆動周波数を調整する。
インバータ制御部15は、実施の形態1と同様,マイコンやCPU等の演算装置により構成されるが,実施の形態1と異なる部分は,インバータ制御部が目標電力値を指示する第1電力指令信号と第2電力指令信号を出力する点にある。
第1電力指令信号は、放電灯10への投入電力を調節するために設定され,第2電力指令信号は、第1電力指令信号と比較して大きな電力が放電灯10に投入されるように設定される。すなわち低光束調光時において,第2電力指令信号は第1電力指令信号と比較して大きな電力に設定されるため,この期間においてはインバータ周波数がバラストコイル7と共振コンデンサ9からなる共振回路の共振周波数近傍に移動することとなり,放電灯にパルス状電圧が印加され,低光束状態に調光したときに放電灯10の放電が維持され,立ち消え・ちらつきを抑制できる。
第1電力指令信号は、放電灯10への投入電力を調節するために設定され,第2電力指令信号は、第1電力指令信号と比較して大きな電力が放電灯10に投入されるように設定される。すなわち低光束調光時において,第2電力指令信号は第1電力指令信号と比較して大きな電力に設定されるため,この期間においてはインバータ周波数がバラストコイル7と共振コンデンサ9からなる共振回路の共振周波数近傍に移動することとなり,放電灯にパルス状電圧が印加され,低光束状態に調光したときに放電灯10の放電が維持され,立ち消え・ちらつきを抑制できる。
本実施の形態においてはインバータ出力のフィードバック制御機能を有する点が実施の形態1と異なる。フィードバック制御機能がない場合,周囲の温度変化による放電灯の特性変化,または寿命状態や製品ばらつき等により,出力の変動が大きくなるという課題がある。
次に、本実施の形態2に係る放電灯点灯装置の動作について説明する。なお,実施の形態1と同様の部分は省略する。
電源投入後,フィラメント予熱モード,始動モードを経て点灯モードとなり,放電灯が点灯する。
ここで,調光コントローラ16より調光信号が出力された場合のインバータ制御部15の動作について説明する。調光コントローラ16より調光信号を受け取ったインバータ制御部15は,例えば調光信号に応じて電力指令値を対応付けたテーブルや変換式により第1電力指令信号の目標値を決定する。インバータ制御部15は決定した目標値に応じたPWMパルス信号を出力する。例えば目標電力が高い場合は,パルス幅を長く,目標電力が低い場合はパルス幅を短くして出力する。第2電力指令値は本実施例では固定とし,インバータ制御部15より出力された所定期間のパルス信号を分圧抵抗18a, 18bにより分圧し,信号レベルを決定している。
ここで,調光コントローラ16より調光信号が出力された場合のインバータ制御部15の動作について説明する。調光コントローラ16より調光信号を受け取ったインバータ制御部15は,例えば調光信号に応じて電力指令値を対応付けたテーブルや変換式により第1電力指令信号の目標値を決定する。インバータ制御部15は決定した目標値に応じたPWMパルス信号を出力する。例えば目標電力が高い場合は,パルス幅を長く,目標電力が低い場合はパルス幅を短くして出力する。第2電力指令値は本実施例では固定とし,インバータ制御部15より出力された所定期間のパルス信号を分圧抵抗18a, 18bにより分圧し,信号レベルを決定している。
図3に調光コントローラ16より100%点灯の調光信号が出力された場合の第1電力指令信号,第2電力指令信号,選択回路20の出力信号を示す。なお,図3は実施の形態1では周波数指令信号として扱ったが,本実施例では電力指令信号として説明する。選択回路20はアナログOR回路(最大値回路)とする。インバータ制御回路15より100%調光率に応じたPWM信号の第1電力指令信号(図3(a)参照)と,第2電力指令信号(図3(b)参照)がそれぞれ出力される。
第1電力指令信号はローパスフィルタ19aを介して直流電圧に変換され,第2指令信号はローパスフィルタ19bを介してパルスの立ち上がり,立ち下りが緩やかな波形に変換される。ローパスフィルタを介した第1,第2電力指令信号は選択回路20にそれぞれ入力される。選択回路20では,2つの入力信号のうち,信号電圧が高い方が出力されるので,図3(c)に示すような電力指令信号が出力される。100%点灯時は,第1電力指令値は第2電力指令値より電圧が高い為,第1電力指令値のみ出力され,放電灯10にパルス状電圧は印加されない。
選択回路20より出力された電力指令信号は誤差増幅器24の非反転入力端子に入力されて,インバータ電流検出抵抗23の検出信号と比較される。電圧制御発振器21は誤差増幅器24の出力電圧に応じてインバータ回路の駆動周波数を出力し,電力指令値と略一致するように周波数を制御してフィードバック制御を行う。
図4に調光コントローラ16より中光束領域の調光信号(例えば50%〜30)が出力された場合の第1電力指令信号,第2電力指令信号,選択回路20の出力信号を示す。なお,図4は実施の形態1では周波数指令信号として扱ったが,本実施例では電力指令信号として説明する。インバータ制御部15より調光率に対応したPWM信号の第1電力指令信号と,第2電力指令信号がそれぞれ出力される。ローパスフィルタ19a,19bを介した波形はそれぞれ平滑化され,選択回路20に入力される。選択回路20の出力には図4(c)に示すように,第1周波数指令信号と第2周波数指令信号のそれぞれ電圧値が高い方が出力され,誤差増幅器24の非反転入力端子に入力されて,インバータ電流検出抵抗23の検出信号と比較される。
ここで,図4(C)のように誤差増幅器24の非反転入力端子に入力される目標電力指令値は第2周波数指令値のため周期的に信号電圧が高い波形となり,この部分では放電灯10への投入電力が大きくなるようにフィードバック制御が働く。従ってこの期間においてはインバータ周波数がバラストコイル8と共振コンデンサ9からなる共振回路の共振周波数近傍に移動することとなり,図2(d)のように放電灯10にパルス状電圧が印加され,調光したときに放電灯の放電が維持され,立ち消え・ちらつきを抑制できる。なお,使用する放電灯の種類により,パルス状電圧の印加を開始する調光率は異なる。
次に図5に調光コントローラ16より低光束領域の調光信号(例えば20%〜5%)が出力された場合の第1電力指令信号,第2電力指令信号,選択回路20の出力信号を示す。なお,図5は実施の形態1では周波数指令信号として扱ったが,本実施例では電力指令信号として説明する。同様に第1周波数指令信号と第2周波数指令信号のそれぞれ電圧が高い方の信号が選択回路20から出力され,誤差増幅器24の非反転入力端子に入力されて,インバータ電流検出抵抗23の電力検出信号と比較される。電力指令値の波形は第2周波数指令信号のため周期的に信号電圧が高くなる波形となり,フィードバック制御により周期的に放電灯にパルス状電圧が印加される。
ここで,従来のように電力指令信号を例えばデジタル値として出力し,D/A変換器を介して直接誤差増幅器の非反転入力端子に入力した場合は,実施の形態1で示した図6と同様に,目標電力値が離散的になり,階段状に電力指令値が変化することになる。電力指令値が離散的になると,フィードバック制御により電力指令値の変化に追従してインバータの駆動周波数も急峻に変化することとなる。本方式においてはインバータ制御回路15から出力される第2電力指令値をローパスフィルタ回路19bを介して,連続する電力指令値とすることにより滑らかにパルス状電圧をランプに印加することができる。これにより放電灯のちらつき抑制,ノイズ低減,スイッチング素子のストレス増大を抑制することが可能である。
また,調光信号が急激に変化するなどにより,インバータ制御回路15より出力される第1電力指令値が急激変化した場合においても,ローパスフィルタ19aにより選択回路20への入力信号は緩やかに連続的に変化することとなり,滑らかな連続調光を可能とする。
さらに,第1電力指令値はマイコンから出力されるPWM信号出力となるため,調光信号の変化により第1電力指令値が変化する場合,それに伴うパルス幅の変化は離散的となるが,ローパスフィルタ回路19aにより選択回路20への入力信号は連続的に滑らかに変化することとなり,急峻な周波数変化に伴うちらつきがなく,滑らかな連続調光を可能とする。
ここで,ローパスフィルタ19aは,調光信号の急変などにより,第1電力指令値が急変した場合に,人間の目にちらつきとして感じられないような十分大きな時定数Taに設定され,ローパスフィルタ19bは周期的に放電灯にパルス状電圧を印加する際に,放電灯への印加電圧の傾きが急峻にならないような時定数Tbに設定される。この場合,ローパスフィルタ19a,19bの時定数の関係は,Ta > Tbの関係が成立する。
以上のように本方式においてはフィードバック制御を用いることで,放電灯の周囲温度変化による特性の変化,寿命状態,製品ばらつき等による出力の変動を抑えることができ,第1電力指令信号と第2電力指令信号を独立して出力するのでローパスフィルタの時定数をそれぞれ独立して設定することが可能となり,デジタル調光方式で発生する光の段差を抑制し,滑らかな連続調光を行うことができる。
したがって,実施の形態2の放電灯点灯装置は,滑らかな連続調光を行うことができ,周囲温度が低下した場合でも,調光時のちらつき,立ち消え,ジャンプ現象を抑制でき,安定した調光点灯を達成するものである。
なお,本実施の形態についてはインバータ回路のスイッチング素子7bに接続された電流検出抵抗23より等価的に負荷回路へ投入される電力を検出したが,例えば,放電灯の電流をカレントトランス等で検出して,第1ランプ電流指令値,第2ランプ電流指令値としてインバータ制御回路15から出力してもよく,ランプの出力状態を電気的に検出できる手段であれば何れの手段を用いても構わない。
なお,本実施の形態についてはインバータ回路のスイッチング素子7bに接続された電流検出抵抗23より等価的に負荷回路へ投入される電力を検出したが,例えば,放電灯の電流をカレントトランス等で検出して,第1ランプ電流指令値,第2ランプ電流指令値としてインバータ制御回路15から出力してもよく,ランプの出力状態を電気的に検出できる手段であれば何れの手段を用いても構わない。
実施の形態3
本発明の実施の形態3では、実施の形態1で示した第2周波数指令値を,調光信号に応じて可変する際の手順を説明する。その他,回路構成等は、実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
本発明の実施の形態3では、実施の形態1で示した第2周波数指令値を,調光信号に応じて可変する際の手順を説明する。その他,回路構成等は、実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
実施の形態1においては,第2周波数指令値はバラストコイル8と共振コンデンサ9からなる共振回路の共振周波数近傍に設定され,その値はインバータ制御回路15より出力される固定振幅値を分圧抵抗18a,18bで分圧して選択回路20に入力していた。本実施形態では調光率に応じて第2周波数指令値を可変調節する方法について説明する。
図11に調光率に対する第2周波数指令値の一例を示す。図中の破線より右側領域は放電が安定している領域として,パルス状電圧を印加しない領域である。
破線より左側領域では,例えば図に示すように低調光率(低光束)になるに従い,第2周波数を共振周波数近傍より高くしていく。すなわち第2周波数は共振周波数近傍から徐々に周波数が高くなっていき,共振点から外れていく。
放電灯は低調光率になるに従いインピーダンスが高くなる。放電灯のインピーダンスが高くなると,バラストコイル8と共振コンデンサ9による共振作用が強くなり,過大な電圧が放電灯に印加される可能性がある。第2周波数指令値を固定値とした場合,低調光時にランプインピーダンスが上昇し,過大な電圧が放電灯10に印加される可能性があり,インバータの回路部品にストレスを与える。そこで図に示すように第2周波数を制御することにより低調光率時に過大な電圧が放電灯10に印加されることを抑制できる。
破線より左側領域では,例えば図に示すように低調光率(低光束)になるに従い,第2周波数を共振周波数近傍より高くしていく。すなわち第2周波数は共振周波数近傍から徐々に周波数が高くなっていき,共振点から外れていく。
放電灯は低調光率になるに従いインピーダンスが高くなる。放電灯のインピーダンスが高くなると,バラストコイル8と共振コンデンサ9による共振作用が強くなり,過大な電圧が放電灯に印加される可能性がある。第2周波数指令値を固定値とした場合,低調光時にランプインピーダンスが上昇し,過大な電圧が放電灯10に印加される可能性があり,インバータの回路部品にストレスを与える。そこで図に示すように第2周波数を制御することにより低調光率時に過大な電圧が放電灯10に印加されることを抑制できる。
そこで,図12に示すように第2周波数指令値をインバータ制御回路15よりPWM出力する。PWM信号はローパスフィルタ19bを介して,図のように平滑化され,選択回路20に入力される。ローパスフィルタ19bの時定数はPWM信号を十分に平滑化し,かつ,平滑化された信号の立ち上がり,立下りが十分緩やかになる値に設定される。PWM信号のパルス幅が小さくなると第2周波数指令値は小さくなり(図12(a)参照),パルス幅が大きくなると第2周波数指令値は大きくなる(図12(b)参照)。このPWM信号のパルス幅を調光率に応じて可変することにより,調光率に応じたパルス状電圧を放電灯10に印加できる。
なお,本実施の形態では,インバータ制御回路15より第2周波数指令値をPWM出力したが,実施の形態2の構成を備え,第2電力指令値をPWM信号を出力した場合は,調光率に応じて第2電力指令値を調節することができ,同様に周期的にパルス状電圧を放電灯に印加することができる。また,フィードバック制御を用いるので,放電灯の周囲温度変化による特性の変化,寿命状態,特性ばらつき等による出力の変動を抑えることができる。
以上のようにインバータ制御回路15より出力される第2周波数指令値,または第2電力指令値をPWM信号とし,ローパスフィルタ19bを介すことにより調光率に応じたパルス状電圧を設定することができ,インバータ回路の部品ストレスを抑制することができる。
したがって,滑らかな連続調光を行うことができ,周囲温度が低下した場合でも,調光時のちらつき,立ち消え,ジャンプ現象を抑制でき,安定した調光点灯を達成するものである。
したがって,滑らかな連続調光を行うことができ,周囲温度が低下した場合でも,調光時のちらつき,立ち消え,ジャンプ現象を抑制でき,安定した調光点灯を達成するものである。
実施の形態4
図13は、本発明の実施の形態4に係る照明装置の側断面図である。
照明装置本体25の内部には、実施の形態1〜3のいずれかで説明した放電灯点灯装29が収納され、放電灯28は照明装置本体25の外部のランプソケット26に装着され、配線27により放電灯点灯装置29に接続され、照明装置を形成する。
図13は、本発明の実施の形態4に係る照明装置の側断面図である。
照明装置本体25の内部には、実施の形態1〜3のいずれかで説明した放電灯点灯装29が収納され、放電灯28は照明装置本体25の外部のランプソケット26に装着され、配線27により放電灯点灯装置29に接続され、照明装置を形成する。
本実施の形態4に係る照明装置によれば,滑らかな連続調光を行うことができ,周囲温度が低下した場合でも,調光時のちらつき,立ち消え,ジャンプ現象を抑制でき,安定した調光点灯を達成するものである。
1 商用交流電源,2 整流回路,3昇圧インダクタ,4 スイッチング素子 5.短絡防止ダイオード,6 平滑コンデンサ,7a・7b,スイッチング素子 8 バラストコイル,9 共振コンデンサ,10 放電灯 11 直流カットコンデンサ,12,予熱用直流カットコンデンサ,13 予熱トンラス,14,コンデンサ,15 インバータ制御部,16 調光コントローラ ,17a・17b,・18a・18b 分圧抵抗, 19a・19b ローパスフィルタ,20 選択回路,21 電圧制御発振器,22 ドライバ,23 インバータ電流検出抵抗,24 誤差増幅器,25 器具本体,26 ランプソケット,27 配線,28 放電灯,29 放電灯点灯装置
Claims (10)
- 直流電源を高周波電圧に変化して放電灯に供給するインバータ回路と,外部から入力される調光信号に応じて決定される第1のインバータ駆動周波数指令信号と放電灯に所定電圧を所定周期で印加する第2のインバータ駆動周波数指令信号を夫々独立して出力する制御手段と,前記制御手段の前記第1及び第2の周波数指令信号を出力する端子の各々に接続されるローパスフィルタと,前記ローパスフィルタを介した前記第1及び第2の指令信号を択一して出力する選択手段と,前記選択手段から出力された信号に基づき前記インバータ回路を動作させるインバータ駆動回路と,を具備する放電灯点灯装置。
- 前記ローパスフィルタは,前記第1の周波数指令信号を出力する端子に接続するローパスフィルタの時定数を,前記第2の周波数指令信号を出力する端子に接続するローパスフィルタの時定数より大きく設定することを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
- 前記第2のインバータ駆動周波数指令信号は,前記インバータ回路の構成要素であるバラストコイル,共振コンデンサからなる直列共振回路の共振周波数より高く設定することを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
- 直流電源を高周波電圧に変化して放電灯に供給するインバータ回路と,外部から入力される調光信号に応じて決定される第1の出力指令信号と,放電灯に所定電圧を所定周期印加する第2の出力指令信号を夫々独立して出力する制御手段と,前記制御手段の前記第1及び第2の指令信号を出力する端子の各々に接続されるローパスフィルタと,前記ローパスフィルタを介した前記第1及び第2の出力指令信号を択一して出力する選択手段と,放電灯の出力を電気的に検出する出力検出手段と,前期出力検出手段から出力される検出信号と前記選択回路から出力された出力指令信号を比較し,前期検出信号を前記出力指令信号に一致させる方向に前記インバータ回路の周波数を調整するフィードバック制御手段と,を具備する放電灯点灯装置。
- 前記ローパスフィルタは,前記第1の出力指令信号を出力する端子に接続するローパスフィルタの時定数を,前記第2の出力指令信号を出力する端子に接続するローパスフィルタの時定数より大きく設定することを特徴とする請求項4記載の放電灯点灯装置。
- 前記制御手段は,前記第1及び第2の周波数指令信号をPWM信号として出力し,外部から入力される調光信号に応じて前記PWM信号のパルス幅を決定することを特徴とする請求項1及び請求項3何れかに記載の放電灯点灯装置
- 前記制御手段は,前記第1及び第2の出力指令信号をPWM信号として出力し,外部から入力される調光信号に応じて前記PWM信号のパルス幅を決定することを特徴とする請求項4及び請求項5何れかに記載の放電灯点灯装置
- 前記選択手段は前記制御手段より夫々独立して出力される2つの指令信号を比較して,信号電圧の大きい方を出力する最大値出力回路とすることを特徴とする請求項1〜7何れかに記載の放電灯点灯装置。
- 前記選択手段は前記制御手段より夫々独立して出力される2つの指令信号を比較して,信号電圧の小さい方を出力する最小値出力回路とすることを特徴とする請求項1〜7何れかに記載の放電灯点灯装置。
- 請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の放電灯点灯装置と、前記放電灯点灯装置が点灯させる放電灯と、を備えたことを特徴とする照明装置。
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