JP2010138614A - 型枠兼用パネル、それを用いたコンクリート壁の施工構造、及びその施工方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】コンクリート型枠工法によるコンクリート壁の施工に際し、外側の型枠として用いることができ、断熱性能にも優れたコンクリート壁を施工できる型枠兼用パネル、それを用いたコンクリート壁の施工構造、及びその施工方法を提供する。
【解決手段】本発明の型枠兼用パネル1Aは、コンクリート壁を構築し、間隔保持部材を介して対峙する型枠に用いられ、断熱材11と該断熱材11の外側に配設する外装体13からなり、前記断熱材11の裏面側に間隔保持部材3Aを構成する棒状部材51aが配設され、該棒状部材51aの内側端には螺合手段(高ナット52a)が設けられていることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の型枠兼用パネル1Aは、コンクリート壁を構築し、間隔保持部材を介して対峙する型枠に用いられ、断熱材11と該断熱材11の外側に配設する外装体13からなり、前記断熱材11の裏面側に間隔保持部材3Aを構成する棒状部材51aが配設され、該棒状部材51aの内側端には螺合手段(高ナット52a)が設けられていることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、コンクリート型枠工法によるコンクリート壁の施工に際し、外側の型枠として用いることができ、断熱性能にも優れたコンクリート壁を施工できる型枠兼用パネル、それを用いたコンクリート壁の施工構造、及びその施工方法に関する。
従来、コンクリート型枠工法(断熱層を形成したものを含む)は、合板等で型枠を形成してコンクリート打設空間を形成するものであり、この打設空間を維持するために、各種の支持具が用いられている。
例えば特許文献1は、型枠の対向面に貫通孔を対向状に複数設けて保持部材(コーン)を配置し、この保持部材の前面と後面に異なる径の螺子孔を設け、その内側には間隔保持部材(セパレータ)を、その外側にはフォームタイと称されるボルト材を配した状態でコンクリートを打設している。また、特許文献2には、断熱材を型枠として用いた外断熱構造が示され、特許文献3には、外装材が一体化された外断熱構造が開示されている。
登録実用新案公報第3063628号
特開2004−137766号公報
特開平11−315601号公報
しかしながら、前記特許文献1〜3などでは、型枠と間隔保持部材(ボルト等)とを別々に取り付ける必要があり、予め型枠に形成した貫通孔に間隔保持部材を取り付ける状態で配設必要があるため、作業が極めて面倒であった。さらに、構築されたコンクリート躯体(断熱層)の表面を下地として、例えば何等かの外装材を施工する場合には、養生させて硬化したコンクリート躯体にアンカーを打ち込む必要があるが、アンカーを打ち込む作業は、墨出しを行わなければならないため、作業性が悪いという問題があった。
加えて前記特許文献2では、コンクリートの硬化後にフォームタイ等を取り外した後、接着剤としてのモルタルを塗布しタイルを取り付けるため、硬化後に壁体への作業が継続し、作業性に優れるものではなかった。また、壁体に外装材としてのタイルを敷設する工程が必要であるため、作業足場及び足場設置のスペースが必要であった。さらに、特許文献3では、アンカー部材の頭部がセメント系硬質板の表面に突出し、意匠的に好ましくなかった。内側と外側の型枠をつなぐセパレータが型枠除去時に残り、切断、目地処理等を施さなればならなかった。
加えて前記特許文献2では、コンクリートの硬化後にフォームタイ等を取り外した後、接着剤としてのモルタルを塗布しタイルを取り付けるため、硬化後に壁体への作業が継続し、作業性に優れるものではなかった。また、壁体に外装材としてのタイルを敷設する工程が必要であるため、作業足場及び足場設置のスペースが必要であった。さらに、特許文献3では、アンカー部材の頭部がセメント系硬質板の表面に突出し、意匠的に好ましくなかった。内側と外側の型枠をつなぐセパレータが型枠除去時に残り、切断、目地処理等を施さなればならなかった。
そこで、本発明は、一方側の型枠として用いることができ、且つ断熱性能にも優れたコンクリート壁を施工できる型枠兼用パネル、及びそれを用いたコンクリート壁の施工構造を提供することを目的とする。
本発明は、上記に鑑み提案されたもので、コンクリート壁を構築し、間隔保持部材を介して対峙する型枠に用いられる型枠兼用パネルであって、断熱材と該断熱材の外側に配設する外装体からなり、前記断熱材の裏面側に間隔保持部材を構成する棒状部材が配設され、該棒状部材の内側端には螺合手段が設けられていることを特徴とする型枠兼用パネルに関するものである。
また、本発明は、前記型枠兼用パネルにおいて、棒状部材は、断熱材内に位置する第1部材と断熱材の裏面側から突出する第2部材とを螺合手段にて分離可能であり、前記螺合部分が断熱材裏面より内側に位置することを特徴とする型枠兼用パネルをも提案する。
さらに、本発明は、外側及び内側の型枠間にコンクリートを施工するコンクリート壁の施工構造であって、外側の型枠として前記型枠兼用パネルを配し、前記型枠間にコンクリートを打設して硬化させたことを特徴とするコンクリート壁の施工構造をも提案する。
さらに、本発明は、外側及び内側の型枠間にコンクリートを打設して施工するコンクリート壁の施工方法であって、外側の型枠として前記型枠兼用パネルを配する工程と、前記型枠間にコンクリートを打設する工程と、からなることを特徴とするコンクリート壁の施工方法をも提案する。
本発明の型枠兼用パネルは、断熱材(型枠兼用)及び間隔保持部材を組み合わせたパネルであるため、コンクリート型枠工法における外側の型枠として用いることができ、従来技術のように別部材として外装材や断熱材などを用意したり、これらを別々に取り付けたり、型枠を撤去する作業を必要とすることがない。
さらに、本発明の型枠兼用パネルは、外装体が一体に取り付けられているため、施工後に墨出しを行う必要もなく、外装材を取り付けるなどの作業を必要とすることがなく、工期を大幅に短縮することができる。また、外装材の取付作業のための作業足場及び足場設置のスペースも必要としない。そのため、例えばビルの谷間等の隣接建築物との間にスペースがない場合等に型枠兼用パネルの組み付けで外装構造が完成するため足場の組めない場所にも容易に適用することができる。
さらに、本発明の型枠兼用パネルは、外装体が一体に取り付けられているため、施工後に墨出しを行う必要もなく、外装材を取り付けるなどの作業を必要とすることがなく、工期を大幅に短縮することができる。また、外装材の取付作業のための作業足場及び足場設置のスペースも必要としない。そのため、例えばビルの谷間等の隣接建築物との間にスペースがない場合等に型枠兼用パネルの組み付けで外装構造が完成するため足場の組めない場所にも容易に適用することができる。
また、棒状部材は、断熱材内に位置する第1部材と断熱材の裏面側から突出する第2部材とを螺合手段にて分離可能であり、前記螺合部分が断熱材裏面より内側に位置する場合、第2部材を分離した状態で積み重ねて管理、運搬を行うことができる。
また、本発明のコンクリート壁の施工構造は、前記構成の型枠兼用パネルを用いたので、コンクリートが打設、硬化(養生)した時点で外壁が構築されるものとなる。
さらに、本発明のコンクリート壁の施工方法は、前記構成の型枠兼用パネルを用いたので、別部材として外装材や断熱材などを用意したり、これらを別々に取り付けたり、型枠を撤去する作業を必要とすることがない。
本発明の型枠兼用パネルは、断熱材とその外側に配設する外装体からなり、コンクリート型枠工法における外側の型枠として用いる部材であって、パネル内部に配設される間隔保持部材を構成する(外側)棒状部材に、内側の型枠に至る内側棒状部材やフォームタイと称される締め付け具を螺合手段にて連結、接続することができる。
なお、前記外装体は、外装材と外装材が固定される桟部材或いは保持部材を指す。
なお、前記外装体は、外装材と外装材が固定される桟部材或いは保持部材を指す。
前記断熱材は、特にその材質等を限定するものではなく、上下方向及び/又は左右方向に連結手段を有するものでもよく、その連結手段としては、対向する部分に溝を設けて副資材を介して連結するものでも、凹凸等によるものでもよい。また、上下方向の連結は上下断熱材(パネル)が横方向にスライド可能な態様が好ましい。そのための凹部或いは凸部にスライドが容易になるような副資材あるいは被覆を施してもよい。
前記外装体は、断熱材の表面に敷設される外装材、桟部材、調整具等の壁体を構成するもので、断熱材表面(外側)に外装仕上げ(壁体)を構成するものであれば、特にその構成(構造)を限定するものではない。
桟部材は、縦方向或いは横方向に一定間隔で配設され、外装材が直接或いは他部材を介して取り付けられるものとなる。パネル強度を向上させるために縦横に断熱材を挟んで格子状としてもよい。また、桟部材は、断熱材に設けられた溝部に納められるものでも、レベル調整部材等を介して断熱材の表面に配されるものでもよい。
この桟部材は、金属製が好ましいが、不燃材或いは不燃処理等を施した木質製、或いは複合材であってもよく特にその材質、形状等を限定するものではない。隣接するパネルの桟部材同士が接続部材(ジョイント部材)を介して、或いは直接的に連結可能な態様であればよい。
この桟部材は、金属製が好ましいが、不燃材或いは不燃処理等を施した木質製、或いは複合材であってもよく特にその材質、形状等を限定するものではない。隣接するパネルの桟部材同士が接続部材(ジョイント部材)を介して、或いは直接的に連結可能な態様であればよい。
前記外装体に敷設された外装材は、一縁が断熱材の側縁から突出する仕様であっても、ほぼ同位置であっても、内側に位置するものであってもよい。一縁が突出する仕様はパネルの敷設状態(突き合わせ状態)で外装材同士が係合或いは重合するものとなり、その他の仕様は、パネル同士の接続部分を別部材を取り付けるものとなる(この場合、予め一方の側縁に取り付けてあるものでも、接続状態で別部材を取り付けるものでもよい)。
この外装材は、金属、非金属、窯業系、合成樹脂性、セメント板、ケイ酸カルシウム板等の公知のものであればよく、それら外装材は断熱材に直接張設するものでも、桟部材等を介するものでもよい。
この外装材は、金属、非金属、窯業系、合成樹脂性、セメント板、ケイ酸カルシウム板等の公知のものであればよく、それら外装材は断熱材に直接張設するものでも、桟部材等を介するものでもよい。
これらの外装体、特に外装材及び桟部材が、その内側に配される断熱材と棒状部材にて連結されている構成では、型枠兼用パネルとしての強度がより向上するものとなる。
前記間隔保持部材は、コンクリート型枠工法に用いられる外側の型枠と内側の型枠間の間隔を保持する部材(セパレータ)であって、このパネル内に配設される(外側)棒状部材とは、間隔保持部材全体を指すもの、すなわち内側の型枠に至るものでもよいし、その先端に別の(内側)棒状部材を連結することにより、型枠間の間隔を保持する構成でもよい。
また、(外側)棒状部材は、1本の部材にて構成されるものでもよいし、複数本の部材にて構成されるものでもよく、特に断熱材内に位置する第1部材と断熱材の裏面側から突出する第2部材とを螺合手段にて分離可能であり、前記螺合部分が断熱材裏面より内側に位置する一体的に保持される構成でもよい。
また、(外側)棒状部材は、1本の部材にて構成されるものでもよいし、複数本の部材にて構成されるものでもよく、特に断熱材内に位置する第1部材と断熱材の裏面側から突出する第2部材とを螺合手段にて分離可能であり、前記螺合部分が断熱材裏面より内側に位置する一体的に保持される構成でもよい。
また、前記(外側)棒状部材の内側端には、螺合手段が設けられ、前述のように内側の型枠に至る内側棒状部材やフォームタイと称される締め付け具を連結、接続することができるが、具体的には内側端に雌螺子部を形成し、先端に雄螺子部を形成した内側棒状部材や締め付け具を連結すればよい。この雌螺子部としては、例えば六角ナット、高ナット、異径ナット等のナット類、ボルト等の棒状部材の頭部に雌ねじを切った特殊ボルトなどを使用してもよく、例えば雄螺子部としては、前記雌螺子部に螺合するボルトの先端を使用すればよい。
前記のようにコンクリートの打設時には、外側及び内側の型枠間に配設される前記間隔保持部材としては、型枠兼用パネル内に配設される棒状部材がその一部又は全部を構成するものであり、具体的には以下のケースがある。
棒状部材が、前記間隔保持部材の全部を構成する場合、棒状部材の先端にフォームタイと称される締め付け具を螺合手段にて接続するものであり、コンクリートの打設、硬化後にもコンクリート壁内に棒状部材が残る。
棒状部材が、前記間隔保持部材の一部を構成する場合、棒状部材の先端に内側の型枠に至る内側棒状部材を螺合手段にて接続するものであり、コンクリートの打設、硬化後に内側棒状部材のみを分離して抜き出すので、抜き出した内側棒状部材を繰り返して使用できる。
なお、前記内側棒状部材の抜き出し時期は、打設したコンクリートが養生されて十分な特性を発揮する時点まで待つ必要はなく、フロー(流動変形)などが生じない程度に硬化していればよい。
棒状部材が、前記間隔保持部材の全部を構成する場合、棒状部材の先端にフォームタイと称される締め付け具を螺合手段にて接続するものであり、コンクリートの打設、硬化後にもコンクリート壁内に棒状部材が残る。
棒状部材が、前記間隔保持部材の一部を構成する場合、棒状部材の先端に内側の型枠に至る内側棒状部材を螺合手段にて接続するものであり、コンクリートの打設、硬化後に内側棒状部材のみを分離して抜き出すので、抜き出した内側棒状部材を繰り返して使用できる。
なお、前記内側棒状部材の抜き出し時期は、打設したコンクリートが養生されて十分な特性を発揮する時点まで待つ必要はなく、フロー(流動変形)などが生じない程度に硬化していればよい。
前述のように内側棒状部材を抜き出す態様では、内側棒状部材を筒状部材にて包囲することにより、コンクリートの打設、硬化後に内側棒状部材を容易に抜き出すことができ、筒状部材としては、樹脂製パイプ材などを用いることができる。
断熱性の観点では、前述のように内側棒状部材を抜き出す態様では、外側棒状部材をつたって冷熱が他方側へ伝熱されても、それ以上の冷熱の伝わり(冷熱橋)が遮断されて断熱性能が高いものである。
特に望ましくは、外側棒状部材が、樹脂製の筒状部材で包囲されている場合であって、この場合には、外側棒状部材がコンクリートと接しないため、冷熱がコンクリートをつたって伝熱することも抑制され、冷熱橋を遮断して断熱性能の高いものとなる。
特に望ましくは、外側棒状部材が、樹脂製の筒状部材で包囲されている場合であって、この場合には、外側棒状部材がコンクリートと接しないため、冷熱がコンクリートをつたって伝熱することも抑制され、冷熱橋を遮断して断熱性能の高いものとなる。
また、前記外側棒状部材が、前記間隔保持部材の一部を構成する場合において、断熱材内に位置する第1部材と断熱材の裏面側から突出する第2部材とを螺合手段にて分離可能であり、前記螺合部分が断熱材裏面より内側に位置するようにすると、第2部材を分離した状態で略平坦状となった型枠兼用パネルを積み重ねて管理、運搬を行うことができる。
また、前記外側棒状部材の内側端に、棒状部材より大径又は広幅な膨出部を設けた場合には、火災等による不慮の脱離(抜け落ち)を防止することができる。
このような膨出部としては、例えば六角ナット、高ナット、異径ナット等の大径部分、雌ねじ加工を施したプレート類などを使用してもよい。
このような膨出部としては、例えば六角ナット、高ナット、異径ナット等の大径部分、雌ねじ加工を施したプレート類などを使用してもよい。
内側の型枠としては、合板(木質)、FRP等の強化プラスチックボードなどを適宜に用いることができ、方側の型枠として、FRP等の強化プラスチックボード等を用いた場合には、コンクリート打設後に取り外して再利用することができる。
次に、本発明のコンクリート壁の施工方法を構成する各工程(1)〜(3)について、以下に説明する。
なお、間隔保持部材が、型枠兼用パネル内に配設される外側棒状部材と、その内側端に連結、接続される内側棒状部材とからなる構成について説明する。
なお、間隔保持部材が、型枠兼用パネル内に配設される外側棒状部材と、その内側端に連結、接続される内側棒状部材とからなる構成について説明する。
(1)前記構成の型枠兼用パネルを取り付ける工程
この工程では、所定位置に立設した型枠兼用パネルにおける外側棒状部材の内側端に、内側棒状部材を螺合すると共に内側の型枠を立設する。この固定は、例えば内側棒状部材の先端に各種構成の押え具を螺着し、この押え具によって、縦バタ,横バタ等の押え具を内側型枠に当てがった状態に固定すればよい。
この工程では、所定位置に立設した型枠兼用パネルにおける外側棒状部材の内側端に、内側棒状部材を螺合すると共に内側の型枠を立設する。この固定は、例えば内側棒状部材の先端に各種構成の押え具を螺着し、この押え具によって、縦バタ,横バタ等の押え具を内側型枠に当てがった状態に固定すればよい。
(2)コンクリートを打設する工程
外側及び内側の型枠間は、コンクリートの打設空間であり、この打設空間には、前記(1)の工程にて説明したように間隔保持部材が配設されているため、外側及び内側の型枠間が均一な間隔となる。そして、コンクリートの打設圧力などにより、間隔保持部材がズレ動いたりすることがなく、所定の位置に保持されるものとなる。
外側及び内側の型枠間は、コンクリートの打設空間であり、この打設空間には、前記(1)の工程にて説明したように間隔保持部材が配設されているため、外側及び内側の型枠間が均一な間隔となる。そして、コンクリートの打設圧力などにより、間隔保持部材がズレ動いたりすることがなく、所定の位置に保持されるものとなる。
(3)コンクリートの硬化後に、内側棒状部材を抜き出す工程
前述のように前記構成の間隔保持部材は、コンクリートに埋設されるが、そのうちの内側棒状部材は、筒状部材に包囲されてコンクリートと接触することなく配されているため、これを抜き出す工程には特別な治具や特に強い力を必要とすることなく容易に抜き出すことができる。なお、内側棒状部材の抜き出しに伴って、押え具などを取り外したり、内側の型枠なども同時に取り外すようにしてもよい。外側棒状部材は、型枠兼用パネルに保持された状態で、そのままコンクリート内に埋設される。
前述のように前記構成の間隔保持部材は、コンクリートに埋設されるが、そのうちの内側棒状部材は、筒状部材に包囲されてコンクリートと接触することなく配されているため、これを抜き出す工程には特別な治具や特に強い力を必要とすることなく容易に抜き出すことができる。なお、内側棒状部材の抜き出しに伴って、押え具などを取り外したり、内側の型枠なども同時に取り外すようにしてもよい。外側棒状部材は、型枠兼用パネルに保持された状態で、そのままコンクリート内に埋設される。
このように、本発明のコンクリート壁の施工方法では、コンクリート打設後には、外側棒状部材が型枠兼用パネル内に保持されているため、コンクリートが打設、硬化(養生)した時点で外壁が構築されるものとなる。さらに、内側棒状部材を抜き出すため、伝熱が寸断され、断熱性能が高いものである。
そして、得られる本発明のコンクリート壁の施工構造では、外側棒状部材が型枠兼用パネルに保持されるので、墨出しを行う必要もなく、作業性が優れている。さらに、内側棒状部材を抜き出すため、この部材(及び内側の型枠の外側に配した押さえ具など)を繰り返して使用することができる。
図1及び図2に示すコンクリート壁の施工構造は、断熱材11とその外側に配設する外装体(外装材13)からなり、断熱材11の表面側から裏面側に棒状部材である雄螺子棒状材51aが配設される型枠兼用パネル1Aを用いて施工されるものである。この構成の型枠兼用パネル1Aを外側の型枠1として配し、内側の型枠2との間にコンクリート4を打設して硬化させたものである。
この実施例では、図1(a)に示すように、前記雄螺子棒状材51aが、間隔保持部材3Aの一部を構成する場合であって、詳しくは外側棒状部材5Aの一部を構成して断熱材11内に位置する第1部材50Aであり、断熱材11の裏面側から突出する第2部材50A'を螺合手段(高ナット52a)にて連結、分離可能であり、前記螺合部分(高ナット52a)が断熱材11の裏面より内側に位置する構成である。
すなわち、この実施例における間隔保持部材3Aは、外側棒状部材5Aと内側棒状部材6Aとで構成され、外側棒状部材5Aは、断熱材11内に位置する第1部材50Aと断熱材11の裏面側から突出する第2部材50A'とからなり、内側棒状部材6Aは、筒状部材62aにて包囲された雄螺子棒状材61aからなる。また、第1部材50Aは、雄螺子棒状材51aと高ナット52aとで構成され、第2部材50A'は、雄螺子棒状材53aと異径ナット54aとで構成される。
すなわち、この実施例における間隔保持部材3Aは、外側棒状部材5Aと内側棒状部材6Aとで構成され、外側棒状部材5Aは、断熱材11内に位置する第1部材50Aと断熱材11の裏面側から突出する第2部材50A'とからなり、内側棒状部材6Aは、筒状部材62aにて包囲された雄螺子棒状材61aからなる。また、第1部材50Aは、雄螺子棒状材51aと高ナット52aとで構成され、第2部材50A'は、雄螺子棒状材53aと異径ナット54aとで構成される。
そして、この型枠兼用パネル1Aは、断熱材11を貫通させて保持した前記雄螺子棒状材5aの突出部分に、調整金具17を介して略ハット状の桟部材である垂木12を取り付け、該垂木12に外装材13を取り付けた構成である。
このような構成を有する型枠兼用パネル1Aを用いてコンクリート壁を施工する一例を図示実施例を用いて説明する。
まず、図1(a)に示すように、コンクリート中に埋設される雄螺子棒状材53a及び異径ナット54aを取り外した状態で型枠兼用パネル1Aを積み重ねた状態で搬送し、所定位置に型枠兼用パネル1Aを立設した後、図1(b)に示すように、型枠兼用パネル1Aの断熱材11内に位置する高ナット52aに螺合させて雄螺子棒状材53a及び異径ナット54aを取り付け配設する。
次に、前記異径ナット54aの内側に、内側棒状部材6A(雄螺子棒状材61a)の外側の先端を螺合して接続し、図示しない締め付け具にて締め付けて型枠2を所定位置に固定してコンクリート打設空間40を形成する。この状態で、図2(a)に示すようにコンクリート4を打設し、その硬化後に前記内側棒状部材6Aである雄螺子棒状材61aを抜き出し、内側の型枠2及びコーン状の保持部材20を取り外して図2(b)に示すコンクリート壁を得た。
まず、図1(a)に示すように、コンクリート中に埋設される雄螺子棒状材53a及び異径ナット54aを取り外した状態で型枠兼用パネル1Aを積み重ねた状態で搬送し、所定位置に型枠兼用パネル1Aを立設した後、図1(b)に示すように、型枠兼用パネル1Aの断熱材11内に位置する高ナット52aに螺合させて雄螺子棒状材53a及び異径ナット54aを取り付け配設する。
次に、前記異径ナット54aの内側に、内側棒状部材6A(雄螺子棒状材61a)の外側の先端を螺合して接続し、図示しない締め付け具にて締め付けて型枠2を所定位置に固定してコンクリート打設空間40を形成する。この状態で、図2(a)に示すようにコンクリート4を打設し、その硬化後に前記内側棒状部材6Aである雄螺子棒状材61aを抜き出し、内側の型枠2及びコーン状の保持部材20を取り外して図2(b)に示すコンクリート壁を得た。
このように本発明の型枠兼用パネル1Aは、断熱材(型枠兼用)1及び間隔保持部材3Aを組み合わせたパネルであるため、コンクリート型枠工法における外側の型枠として用いることができ、従来技術のように別部材として外装材や断熱材などを用意したり、これらを別々に取り付けたり、型枠を撤去する作業を必要とすることがない。
また、本発明の型枠兼用パネル1Aは、外装体(外装材13)が一体に取り付けられているため、施工後に墨出しを行う必要もなく、外装材13を取り付けるなどの作業を必要とすることがなく、工期を大幅に短縮することができる。また、外装材13の取付作業のための作業足場及び足場設置のスペースも必要としない。そのため、例えばビルの谷間等の隣接建築物との間にスペースがない場合等に型枠兼用パネルの組み付けで外装構造が完成するため足場の組めない場所にも容易に適用することができる。
また、本発明の型枠兼用パネル1Aは、外装体(外装材13)が一体に取り付けられているため、施工後に墨出しを行う必要もなく、外装材13を取り付けるなどの作業を必要とすることがなく、工期を大幅に短縮することができる。また、外装材13の取付作業のための作業足場及び足場設置のスペースも必要としない。そのため、例えばビルの谷間等の隣接建築物との間にスペースがない場合等に型枠兼用パネルの組み付けで外装構造が完成するため足場の組めない場所にも容易に適用することができる。
また、図示実施例では、型枠兼用パネル1A内に配する棒状部材である雄螺子棒状材51aは、断熱材11内に位置する第1部材50Aの一部であり、断熱材11の裏面側から突出する第2部材50A'を螺合手段(高ナット52a)にて連結、分離可能であり、前記螺合部分(高ナット52a)が断熱材11の裏面より内側に位置するので、この状態では型枠兼用パネル1Aの裏面が略平坦状となるため、積み重ねて管理、運搬を行うことができる。
さらに、内側棒状部材6A(61a)を抜き出して繰り返し利用することができ、部材が無駄にならず、断熱性能が損なわれることもない。また、内側棒状部材6A(61a)を抜き出すため、外側棒状部材5A(5a)をつたって冷熱が内側へ伝熱されても、それ以上の冷熱の伝わり(冷熱橋)が遮断されて断熱性能が高いものとなる。
また、図示実施例では、外側に配される型枠兼用パネル1Aとして予め外装材13を取り付け一体化したものを型枠1として用いたので、コンクリート4が打設、硬化(養生)した時点で外壁が構築されるものとなる。
また、外装材13及び桟部材12が、その内側に配される断熱材11と雄螺子棒状材51aにて連結されているので、型枠兼用パネル1Aの強度がより向上するものとなる。
また、図示実施例では、外側棒状部材5Aに、膨出部として異径ナット54aの大径部分を備えているので、火災等による不慮の脱離(抜け落ち)を防止することができる。
図3及び図4に示すコンクリート壁の施工構造は、断熱材11を貫通させて保持した雄螺子棒状材51bの突出部分(外側突出部分)に、逆ハット状の桟部材である垂木12'、横桟ジョイント15を取り付け、前記垂木12'に外装材13を取り付けた構成の型枠兼用パネル1Bを用いた。また、前記雄螺子棒状材51bは、その内側の先端付近が拡径し、その先端面には雌ネジが切られた特殊ボルトであって、この特殊ボルトの雌ネジには、先端がコンクリート打設空間40内に位置する雄螺子棒状材52bが接続され、該雄螺子棒状材52bの先端には、高ナット53bが取り付けられている。
なお、図中、符号16は、前記特殊ボルトである雄螺子棒状材51bの内側先端の拡幅部分が嵌め付けられるスペーサであり、このスペーサ16は、締め付け時に必要以上に締め込むことでの断熱材の潰れ、破損を防ぐ。この実施例においては、棒状部材毎に本スペーサを用いたが、複数の棒状部材を跨ぐものでもよい。例えば、帯状のプレートや垂木等であってもよい(この場合、表面側の垂木と交わる方向(この実施例においては縦方向)に配することで表裏で格子状となりパネルとしての強度が向上する)。また、垂木等の高さ(厚み)を有する部材の場合、略平坦状となるように断熱材に溝部を設けて配置してもよい。また、符号54bは、コンクリート打設空間40内に位置する雄螺子棒状材52b及び高ナット53bを包囲するカバー材である。
なお、図中、符号16は、前記特殊ボルトである雄螺子棒状材51bの内側先端の拡幅部分が嵌め付けられるスペーサであり、このスペーサ16は、締め付け時に必要以上に締め込むことでの断熱材の潰れ、破損を防ぐ。この実施例においては、棒状部材毎に本スペーサを用いたが、複数の棒状部材を跨ぐものでもよい。例えば、帯状のプレートや垂木等であってもよい(この場合、表面側の垂木と交わる方向(この実施例においては縦方向)に配することで表裏で格子状となりパネルとしての強度が向上する)。また、垂木等の高さ(厚み)を有する部材の場合、略平坦状となるように断熱材に溝部を設けて配置してもよい。また、符号54bは、コンクリート打設空間40内に位置する雄螺子棒状材52b及び高ナット53bを包囲するカバー材である。
この実施例では、図3(a),(b)に示すように、前記雄螺子棒状材51bが、間隔保持部材3Bの一部を構成する場合であって、詳しくは外側棒状部材5Bの一部を構成して断熱材11内に位置する第1部材50Bであり、断熱材11の裏面側から突出する第2部材50B'とを螺合手段(拡径先端の雌ネジ)にて分離可能であり、前記螺合部分(拡径先端)が断熱材11の裏面より内側に位置する構成である。
すなわち、この実施例における間隔保持部材3Bは、外側棒状部材5Bと内側棒状部材6Bとで構成され、外側棒状部材5Bは、断熱材11内に位置する第1部材50Bと断熱材11の裏面側から突出する第2部材50B'とからなり、内側棒状部材6Bは、筒状部材62bにて包囲された雄螺子棒状材61bからなる。また、第1部材50Bは、特殊ボルトである雄螺子棒状材51bで構成され、第2部材50B'は、雄螺子棒状材52bと高ナット53bとカバー材54bとで構成される。
すなわち、この実施例における間隔保持部材3Bは、外側棒状部材5Bと内側棒状部材6Bとで構成され、外側棒状部材5Bは、断熱材11内に位置する第1部材50Bと断熱材11の裏面側から突出する第2部材50B'とからなり、内側棒状部材6Bは、筒状部材62bにて包囲された雄螺子棒状材61bからなる。また、第1部材50Bは、特殊ボルトである雄螺子棒状材51bで構成され、第2部材50B'は、雄螺子棒状材52bと高ナット53bとカバー材54bとで構成される。
そして、コンクリート打設空間40内に位置する第2部材50B'(雄螺子棒状材52b、高ナット53b)や内側棒状部材6B(雄螺子棒状材61b)は、それぞれ合成樹脂製のカバー材54b及び筒状部材62bにて包囲されており、これらのカバー材54b及び筒状部材62bもコンクリート組成物が内部に侵入しないように接続されている。
また、この実施例における他方側に配する型枠2は、締め付け具7の取り外しと同時に内側棒状部材6B(雄螺子棒状材61b)の抜き出しを行うことができ、作業性の向上、並びに部材数が減少することでの管理面の容易さを見込める。すなわちこの実施例における内側棒状部材6Bは、外側先端が前記高ナット53bに螺合して接続される雄螺子棒状材61bからなり、この雄螺子棒状材61bのコンクリート打設空間40に位置する部分611は直管状のパイプ材である筒状部材62bで包囲されている。そして、雄螺子棒状材61bは、型枠2の外側に配されたフォームタイの棒状部材612と連結されている。そのため、締め付け具7の取り外しと同時に雄螺子棒状材61bの取り外しを行える。
このような構成を有する型枠兼用パネル1Bは、前記図1及び図2の実施例と同様な手順にてコンクリート壁の施工に利用することができる。
まず、図3(a)に示すように、第二部材50b'を取り外した状態で型枠兼用パネル1Bを積み重ねた状態で搬送し、所定位置に型枠兼用パネル1Bを立設し、図3(b)に示すように、コンクリート打設空間40内に雄螺子棒状材52b及び高ナット53bが突出するように、螺合により取り付ける。
まず、図3(a)に示すように、第二部材50b'を取り外した状態で型枠兼用パネル1Bを積み重ねた状態で搬送し、所定位置に型枠兼用パネル1Bを立設し、図3(b)に示すように、コンクリート打設空間40内に雄螺子棒状材52b及び高ナット53bが突出するように、螺合により取り付ける。
次に、前記高ナット53bの内側に、内側棒状部材6B(雄螺子棒状材61b)の外側の先端を螺合して接続し、締め付け具7にて締め付けて型枠2を所定位置に固定してコンクリート打設空間40を形成する。
この状態で、図4(a)に示すようにコンクリート打設空間40にコンクリート4を打設し、このコンクリート4が硬化した後、締め付け具7の取り外しと連続的に型枠2の取り外し、続いて内側棒状部材6Bである雄螺子棒状材61bの抜き出しを行うことができ、図4(b)に示すコンクリート壁が施工される。そのため、作業性の向上、並びに部材数が減少することでの管理面の容易さを見込むことができる。
このように施工される本発明の型枠兼用パネル1Bも、前記実施例における型枠兼用パネル1Aと同様の効果を奏するものであり、コンクリート型枠工法における外側の型枠として用いることができる。
また、図示実施例では、型枠兼用パネル1B内に配する棒状部材である雄螺子棒状材51bは、断熱材11内に位置する第1部材50Bであり、断熱材11の裏面側から突出する第2部材50B'を螺合手段(拡径部分の雌ネジ)にて連結、分離可能であり、前記螺合部分(拡径部分)が断熱材11の裏面より内側に位置するので、この状態では型枠兼用パネル1Bの裏面が略平坦状となる。すなわちコンクリート4に埋設される第2部材50'(雄螺子棒状材52b、高ナット53b、カバー材54b)を取り外した状態で搬送など取り扱うことにより、型枠兼用パネル1Bに出っ張りなどがなく、積み重ねた状態で搬送や保管を行うことができる。
また、図示実施例では、外側棒状部材5Bに、膨出部として高ナット53bを取り付けているため、不慮の脱離(抜け落ち)を防止することができ、特にこの膨出部53bに隣接するカバー材54bや筒状部材62bよりも大径であるため、例えば火災等に際してカバー材54bや筒状部材62bが実質的に消失(溶融、焼失)して空間が形成されたとしても、膨出部53bがこれらの空間よりも大きいために抜け落ちが防止される。
さらに、この実施例では、直管状のパイプ材(筒材)である筒状部材62bとしては、例えば樹脂製パイプ材のような廉価品を選択、使用できるため、製造コストが低く、実用的価値が極めて高い。
さらに、この実施例では、直管状のパイプ材(筒材)である筒状部材62bとしては、例えば樹脂製パイプ材のような廉価品を選択、使用できるため、製造コストが低く、実用的価値が極めて高い。
図5及び図6に示すコンクリート壁の施工構造は、断熱材11を貫通させて保持した雄螺子棒状材51cの突出部分(外側突出部分)に、逆ハット状の桟部材である垂木12'、横桟ジョイント15を取り付け、前記垂木12'に外装材13を取り付けた構成の型枠兼用パネル1Cを用いた。
なお、図中、符号55c,57cは、高ナット52c,54cが嵌め付けられるスペーサであり、符号56cは、コンクリート打設空間40内に位置する雄螺子棒状材53cを包囲する筒状部材である。
なお、図中、符号55c,57cは、高ナット52c,54cが嵌め付けられるスペーサであり、符号56cは、コンクリート打設空間40内に位置する雄螺子棒状材53cを包囲する筒状部材である。
この実施例では、図5(a)に示すように、前記雄螺子棒状材51cが、間隔保持部材3Cの一部を構成する場合であって、詳しくは外側棒状部材5Cの一部を構成して断熱材11内に位置する第1部材50Cであり、断熱材11の裏面側から突出する第2部材50C'を螺合手段(高ナット52c)にて連結、分離可能であり、前記螺合部分(高ナット52c)が断熱材11の裏面より内側に位置する構成である。
すなわち、この実施例における間隔保持部材3Cは、外側棒状部材5Cと内側棒状部材6Cとで構成され、外側棒状部材5Cは、断熱材11内に位置する第1部材50Cと断熱材11の裏面側から突出する第2部材50C'とからなり、内側棒状部材6Cは、筒状部材62cにて包囲された雄螺子棒状材61cからなる。また、第1部材50Cは、雄螺子棒状材51cと高ナット52cで構成され、第2部材50C'は、雄螺子棒状材53cと高ナット54cとで構成される。
すなわち、この実施例における間隔保持部材3Cは、外側棒状部材5Cと内側棒状部材6Cとで構成され、外側棒状部材5Cは、断熱材11内に位置する第1部材50Cと断熱材11の裏面側から突出する第2部材50C'とからなり、内側棒状部材6Cは、筒状部材62cにて包囲された雄螺子棒状材61cからなる。また、第1部材50Cは、雄螺子棒状材51cと高ナット52cで構成され、第2部材50C'は、雄螺子棒状材53cと高ナット54cとで構成される。
そして、コンクリート打設空間40内に位置する第2部材50C'(雄螺子棒状材53c、高ナット54c)や内側棒状部材6C(雄螺子棒状材61c)は、それぞれ筒状部材56c、スペーサ57c、筒状部材62cにて包囲されており、これらの筒状部材56c、スペーサ57c、筒状部材62cもコンクリート組成物が内部に侵入しないように接続されている。
前記スペーサ55c,57cは、合成樹脂製であって、内側には高ナット52c,54cを収容可能な受部を備える。また、前記筒状部材62cも合成樹脂製である。
前記スペーサ55c,57cは、合成樹脂製であって、内側には高ナット52c,54cを収容可能な受部を備える。また、前記筒状部材62cも合成樹脂製である。
このような構成を有する型枠兼用パネル1Cは、前記図1及び図2の実施例と同様な手順にてコンクリート壁の施工に利用することができる。
まず、図5(a)に示すように、コンクリート中に埋設される雄螺子棒状材53c及び高ナット54cを取り外した状態で型枠兼用パネル1Cを積み重ねた状態で搬送し、所定位置に型枠兼用パネル1Cを立設した後、図5(b)に示すように、型枠兼用パネル1Cの断熱材11内に位置する高ナット52cに螺合させて雄螺子棒状材53c及び高ナット54cを取り付け配設する。
次に、前記高ナット54cの内側に、内側棒状部材6C(雄螺子棒状材61c)の外側の先端を螺合して接続し、締め付け具7にて締め付けて型枠2を所定位置に固定してコンクリート打設空間40を形成する。この状態で、図6(a)に示すようにコンクリート4を打設し、その硬化後に締め付け具7の取り外しと連続的に型枠2の取り外し、続いて内側棒状部材6Cである雄螺子棒状材61cの抜き出しを行うことができ、図6(b)に示すコンクリート壁が施工される。
まず、図5(a)に示すように、コンクリート中に埋設される雄螺子棒状材53c及び高ナット54cを取り外した状態で型枠兼用パネル1Cを積み重ねた状態で搬送し、所定位置に型枠兼用パネル1Cを立設した後、図5(b)に示すように、型枠兼用パネル1Cの断熱材11内に位置する高ナット52cに螺合させて雄螺子棒状材53c及び高ナット54cを取り付け配設する。
次に、前記高ナット54cの内側に、内側棒状部材6C(雄螺子棒状材61c)の外側の先端を螺合して接続し、締め付け具7にて締め付けて型枠2を所定位置に固定してコンクリート打設空間40を形成する。この状態で、図6(a)に示すようにコンクリート4を打設し、その硬化後に締め付け具7の取り外しと連続的に型枠2の取り外し、続いて内側棒状部材6Cである雄螺子棒状材61cの抜き出しを行うことができ、図6(b)に示すコンクリート壁が施工される。
このように施工される本発明の型枠兼用パネル1Cも、前記実施例における型枠兼用パネル1A,1Bと同様の効果を奏するものであり、コンクリート型枠工法における外側の型枠として用いることができる。
また、図示実施例では、型枠兼用パネル1C内に配する棒状部材である雄螺子棒状材51cは、断熱材11内に位置する第1部材50Cであり、断熱材11の裏面側から突出する第2部材50C'を螺合手段(拡径部分の雌ネジ)にて連結、分離可能であり、前記螺合部分(拡径部分)が断熱材11の裏面より内側に位置するので、この状態では型枠兼用パネル1Cの裏面が略平坦状となるため、積み重ねて管理、運搬を行うことができる。
さらに、内側棒状部材6C(61c)を抜き出して繰り返し利用することができ、部材が無駄にならず、断熱性能が損なわれることもない。また、内側棒状部材6C(61c)を抜き出すため、外側棒状部材5C(5c)をつたって冷熱が内側へ伝熱されても、それ以上の冷熱の伝わり(冷熱橋)が遮断されて断熱性能が高く、特にこの図示実施例では一方側の第2部材50C'(雄螺子棒状材53c及び高ナット54c)を樹脂製の筒状部材56c及びスペーサ57cにて包囲したので、第2部材50C'とコンクリート4とが接していないため、冷熱がコンクリート4をつたって伝熱することも抑制され、より一層、冷熱橋を遮断して断熱性能の高いものとなる。いものとなる。
図7は、前記高ナットを収容可能な受部を備えるスペーサ55c,57cを示すものであって、前記図5及び図6より明らかなようにフランジ部分501,501'を内側にして配設される。このフランジ部分501,501'の外側にはフィン502,502'が設けられているので、スペーサ55c,57cの回転を抑制することができる。
図8は、断熱材11とその外側に配設する外装体の構造を示すものであって、略ハット状の桟部材である垂木12を用いた図8(a),(b)は、前記図1,2の実施例に用いた外装体の構造を示し、逆ハット状の桟部材である垂木12'を用いた図8(c),(d)は、前記図3,4の実施例や図5,6の実施例に用いた外装体の構造を示す。
なお、外装材13としては、断面が角波状の外装材を用い、図中の符号11は厚みが異なるが断熱材を示し、50は構成が異なるが断熱材11中に配設される第1部材を示し、50'は第2部材を示す。
なお、外装材13としては、断面が角波状の外装材を用い、図中の符号11は厚みが異なるが断熱材を示し、50は構成が異なるが断熱材11中に配設される第1部材を示し、50'は第2部材を示す。
図9(a)は、本発明の型枠兼用パネル1の斜視図であり、外装材13を除いた状態を図9(b)に示し、左右方向に接続した状態を図9(c)に示した。また、断熱材11の縦方向のジョイント部分の一例を図9(d)に示した。
1,1A,1B,1C 型枠兼用パネル
11 (外側の)型枠(断熱材)
12,12' 垂木
13 外装材
2 (内側の)型枠
3A〜3C 間隔保持部材
4 コンクリート
40 コンクリート打設空間
5A〜5C 外側棒状部材
50A〜50C 第1部材
50A'〜50C' 第2部材
6A〜6C 内側棒状部材
11 (外側の)型枠(断熱材)
12,12' 垂木
13 外装材
2 (内側の)型枠
3A〜3C 間隔保持部材
4 コンクリート
40 コンクリート打設空間
5A〜5C 外側棒状部材
50A〜50C 第1部材
50A'〜50C' 第2部材
6A〜6C 内側棒状部材
Claims (4)
- コンクリート壁を構築し、間隔保持部材を介して対峙する型枠に用いられる型枠兼用パネルであって、
断熱材と該断熱材の外側に配設する外装体からなり、
前記断熱材の裏面側に間隔保持部材を構成する棒状部材が配設され、該棒状部材の内側端には螺合手段が設けられていることを特徴とする型枠兼用パネル。 - 棒状部材は、断熱材内に位置する第1部材と断熱材の裏面側から突出する第2部材とを螺合手段にて分離可能であり、前記螺合部分が断熱材裏面より内側に位置することを特徴とする請求項1に記載の型枠兼用パネル。
- 外側及び内側の型枠間にコンクリートを施工するコンクリート壁の施工構造であって、
外側の型枠として請求項1又は2に記載の型枠兼用パネルを配し、前記型枠間にコンクリートを打設して硬化させたことを特徴とするコンクリート壁の施工構造。 - 外側及び内側の型枠間にコンクリートを打設して施工するコンクリート壁の施工方法であって、
外側の型枠として請求項1又は2に記載の型枠兼用パネルを配する工程と、前記型枠間にコンクリートを打設する工程と、からなることを特徴とするコンクリート壁の施工方法。
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