JP2010138580A - 手摺構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】手摺の多機能化を図ることのできる手摺構造を実現する。
【解決手段】二階建て建物10において、二階部分12には二階居室15とバルコニー16とが設けられており、それら二階居室15とバルコニー16とを仕切る外壁21には窓部22が形成されている。バルコニー16には手摺28が設置されている。手摺28は、バルコニー16の床面26に対して起立しており、水平方向に延びる手摺棒と、その手摺棒を支える手摺支柱31とを含んで構成されている。手摺棒と手摺支柱31とに囲まれた位置には手摺パネル体33が設けられている。手摺パネル体33は支持アームにより回動可能に支持されており、回動することで傾斜状態に変位する。この場合、手摺パネル体33の傾斜角度を調整することにより、手摺パネル体33の反射面33aにて反射した太陽光を二階居室15に供給することが可能となる。
【選択図】図1
【解決手段】二階建て建物10において、二階部分12には二階居室15とバルコニー16とが設けられており、それら二階居室15とバルコニー16とを仕切る外壁21には窓部22が形成されている。バルコニー16には手摺28が設置されている。手摺28は、バルコニー16の床面26に対して起立しており、水平方向に延びる手摺棒と、その手摺棒を支える手摺支柱31とを含んで構成されている。手摺棒と手摺支柱31とに囲まれた位置には手摺パネル体33が設けられている。手摺パネル体33は支持アームにより回動可能に支持されており、回動することで傾斜状態に変位する。この場合、手摺パネル体33の傾斜角度を調整することにより、手摺パネル体33の反射面33aにて反射した太陽光を二階居室15に供給することが可能となる。
【選択図】図1
Description
本発明は、手摺構造に関するものである。
住宅等の建物にバルコニーやベランダが設けられ、それらバルコニー等に手摺が設置されている場合、手摺により、バルコニー等から人や物品が落下することやバルコニー等が外部から覗かれることに対して抑止力が付与される。また、手摺は落下防止等の効果を有しているだけでなく、他の用途に使用されることもある。例えば特許文献1には、手摺に太陽電池が設置された構成が開示されている。
特開2006−40950号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された構成では、手摺に対して落下防止等の従来からの機能に加えて単に太陽光発電機能が付加されたに過ぎない。したがって、手摺の多機能化を図る観点から見て改善の余地がある。
本発明は、手摺の多機能化を図ることのできる手摺構造を実現することを主たる目的とする。
上記課題を解決するために、第1の発明は、屋外に設けられた床面から起立して設置されている手摺と、前記手摺の一部を構成する板状又は枠状の面材と、前記面材を前記手摺の起立面の一部を構成するように起立状態に保持可能であるとともに、その起立状態から傾斜した傾斜状態へと変位可能に支持する支持部とを備えていることを特徴とする。
第1の発明によれば、面材は起立状態にあることで手摺としての役割を果たすことができる。例えば、人や物品が床面から外部領域へ出たり下階へ落下したりすることを規制できる。また、床側の領域が外部から覗かれることを規制する目隠し機能を発揮したり手摺の意匠性を高めたりすることが可能となる。加えて、面材は傾斜状態にあることで手摺とは異なる役割を果たすことができる。例えば、面材が傾斜状態とされている場合、手摺と面材の端部とに掛け渡すように布団を干すことにより、手摺だけに掛けるように布団を干した場合に比べて布団の乾燥を促進させることができる。また、この場合、面材が枠状であれば、水平方向に延びている枠片に洗濯物等を干すことが容易となる。さらに、面材が板状であってその板面に反射面が形成されていれば、面材の傾斜角度を調整することにより、反射面にて反射した太陽光を屋内空間や太陽光発電装置などに供給することができる。したがって、上記のように手摺の多機能化を図ることのできる手摺構造を実現することができる。
なお、前記手摺は、水平方向に延びる手摺部とその手摺部を支える複数の手摺支柱とを含んで構成されており、前記面材は前記手摺部と手摺支柱とに囲まれた位置に設けられていることが好ましい。また、前記支持部は前記面材を回動可能に支持していることが好ましい。この場合、面材を起立状態と傾斜状態とに変位させることが容易な構成を実現できる。
ちなみに、「手摺」は、立ち上がり面を形成し且つ上端を自由端とした構成であり、例えばバルコニーやベランダの床面に存在している人や物品などが下階に落下することを防止する機能を有している。また、板状の面材としては、目隠し機能を有する幕板や、パンチ孔等の小孔が形成されている板材、網目状に形成された板材などが挙げられる。一方、枠状の面材としては、例えば矩形状の枠材や、細長部材が鉛直方向や水平方向に延びるように配置されている柵などが挙げられる。面材は板状及び枠状のいずれであってもその形状によって手摺の意匠性を高めることが可能となる。
第2の発明では、前記支持部は前記面材を傾斜状態に保持可能である。
第2の発明によれば、面材の傾斜角度が使い勝手の良い角度に調整された場合に、例えば面材を人が手で支えていなくても面材の傾斜角度がそのまま保持される。この場合、面材を利用して布団や洗濯物等を干した際に、面材が元の起立状態に戻ってしまったり使い勝手の悪い傾斜角度に変位してしまったりすることを回避できる。したがって、手摺の多機能を図りつつ利便性を向上させることができる。
第3の発明では、前記面材は複数設けられており、各面材はそれぞれの傾斜状態が同一となるように変位する構成となっている。
第3の発明によれば、人が各面材を1つ1つ傾斜させなくてもそれら面材を一斉に傾斜させることができるため、各面材を容易に傾斜状態へ変位させることができる。したがって、手摺の使い勝手を向上させることができる。
なお、「各面材はそれぞれの傾斜状態が同一となるように変位する構成」としては、各面材が連結材により連結されその連結材が変位することで各面材の傾斜角度が同一となる構成や、面材を変位させる駆動部が各面材に設けられそれら面材の傾斜角度が同一となるように各駆動部を駆動させる構成などが挙げられる。
第4の発明では、前記面材は、板状に形成されており、太陽光を反射させる反射面を少なくとも一方の板面に有している。
第4の発明によれば、面材を傾斜状態に変位させることにより、面材の反射面にて反射した太陽光を反射光として所定位置へ供給することが可能となる。これにより、面材に照射される太陽光を有効利用することができる。例えば、反射光を太陽光発電装置へ供給すれば太陽光発電装置の発電効率を高めることができ、屋内空間に供給すれば屋内空間を明るくしたり暖めたりすることができるためである。また、面材は板状に形成されているため目隠し機能が付与されている。ここで、太陽光を有効利用するために面材を傾斜状態に変位させると目隠し機能が低下してしまうことが懸念されるが、床側の領域において面材の目隠し機能が必要となるのは主に夜間であると考えられるため、昼間は目隠し機能についての制約を受けることなく面材を傾斜状態に変位させることができる。
第5の発明では、前記面材は、前記床面の上方に存在する軒部の下面に設置された太陽光発電装置に対して、前記反射面にて反射した太陽光を供給することが可能な位置に設けられている。
第5の発明によれば、面材にて反射した太陽光が太陽光発電装置に対して供給されるため、太陽光発電装置に太陽光が直接照射されなくても太陽光発電を行わせることができる。また、太陽光発電装置は軒下に設けられているため、光が照射される受光面には汚れが付着しにくく、受光面の汚れによって発電効率が低下してしまうといったことを回避できる。さらに、太陽光発電装置は風雨に晒されにくいため劣化の進行が抑制される。したがって、太陽光発電装置のメンテナンスの容易化を図ることが可能となる。
なお、前記面材は複数設けられており、各面材の反射面にて反射した太陽光がそれぞれ前記太陽光発電装置に供給されることが好ましい。この場合、各面材に照射された太陽光をまとめて太陽光発電装置に供給することができるため発電効率を高めることができる。しかも、各面材における反射面の総表面積が太陽光発電装置における受光面の表面積より大きい構成であれば、太陽光発電装置の受光面に太陽光が直接照射される場合よりも発生電力量を大きくすることが可能となる。
第6の発明では、前記面材の傾斜状態を調整する傾斜調整装置と、太陽の位置が変化しても前記反射光が前記太陽光発電装置に継続して供給されるように前記傾斜調整装置の動作制御を行う制御手段とを備えている。
第6の発明によれば、太陽光発電装置に太陽光が直接照射される構成と同様に、時間の経過に伴って太陽の位置が変化しても、太陽光発電装置による発電を継続して行わせることが可能となる。したがって、太陽光発電装置のメンテナンスの容易化を図りつつ、太陽光発電装置による発電を好適に行うことができる。
なお、前記面材は複数設けられており、前記制御手段は、各面材にて反射した各反射光がそれぞれ前記太陽光発電装置に供給されるように前記傾斜調整装置の動作制御を行うことが好ましい。この場合、各面材に照射された太陽光がまとめて太陽光発電装置に供給されるため、各面材における反射面の総表面積が太陽光発電装置における受光面の表面積より大きければ、太陽光発電装置に太陽光が直接照射される構成よりも発電量を大きくすることができる。
第7の発明では、前記手摺の上端には、略水平方向に延びて人の手が掛けられる手摺部が設けられており、前記面材は、前記手摺部の下方に配置されており、前記支持部は、前記面材の上下方向中央の水平軸線を中心として当該面材を回動可能に支持するものである。
第7の発明によれば、面材は上下方向中央を回動軸として回動するため、面材を手摺に接触させることなく傾斜状態へ変位させることができる。面材を傾斜状態に変位させた場合、手摺部と面材の端部とに掛け渡すように布団を干すことで、例えば手摺部だけに引っ掛けるように布団を干している場合とは異なり、布団において面材や手摺部と当接している側に風通し空間を確保することが可能となる。この場合、布団の表裏両面のうち太陽光が当たる側はもちろんのこと、太陽光が当たらない側においても風が通ることで布団乾燥を促進させることができる。したがって、例えば布団干し専用の器具などを設置しなくても、布団を好適に干すことができる。また、布団を干さない時には面材を起立状態に戻すことにより、布団干し専用の器具などが設置されている構成に比べて建物の美観を向上させることができる。
第8の発明では、前記面材の上端及び下端の少なくとも一方には、物品を引っ掛けることが可能な物品引掛部が設けられており、前記面材に対する前記物品引掛部の離間位置を調整する調整部を備えている。
第8の発明によれば、面材が傾斜状態にある場合、物品引掛部が手摺から離間しているため、物品を手摺や面材に接触しない状態で物品引掛部に引っ掛けることができる。さらに、物品引掛部を面材から離間させることで物品引掛部の使い勝手がより一層高まる。例えば、物品引掛部に洗濯物を掛けた際、物品引掛部の位置を調整することにより、洗濯物が手摺や面材に巻きついて汚れたり乾きにくくなったりすることを回避できる。つまり、物干し専用の器具などを設置しなくても洗濯物等を好適に干すことができる。また、物品引掛部に物品を引っ掛けない時には物品引掛部を元の位置に戻したりや面材を起立状態に戻したりすることにより、物干し専用の器具などが設置されている構成に比べて建物の美観を向上させることができる。
なお、前記調整部は、上下方向に伸縮することで前記物品引掛部の離間位置を調整することが好ましい。この場合、調整部を伸ばすことで物品引掛部を上方に移動させることが可能となるため、例えば、物品引掛部に洗濯物が掛けられている場合に、その洗濯物が床面に接触することを回避できる。
(第1の実施形態)
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は二階建て建物10におけるバルコニー16周辺の概略断面を示す図である。なお、図1においては、支持アーム35の図示を省略している。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は二階建て建物10におけるバルコニー16周辺の概略断面を示す図である。なお、図1においては、支持アーム35の図示を省略している。
図1に示すように、住宅等の建物10には、下階としての一階部分11と、上階としての二階部分12と、二階部分12の上方に配置されている屋根部13とが設けられている。二階部分12には、寝室等の二階居室15と、バルコニー16とが設けられている。二階居室15とバルコニー16とは外壁21により仕切られており、外壁21には窓部22が形成されている。窓部22は例えば掃き出し窓となっており、人は窓部22を通じて二階居室15からバルコニー16へ出入りすることができる。
バルコニー16は、屋外側に開放された屋外部分となっている。バルコニー16の床面26は屋外に位置しており、バルコニー空間を挟んで床面26の上方には軒部25が設けられている。軒部25は、外壁21から側方へ突出しており、屋根部13の一部により形成されている。バルコニー16には、外部空間Sとの境界部に沿って延びるように手摺28が設置されている。手摺28はバルコニー16の床面26から起立しており、その上端が自由端となっている。また、起立することで立ち上がり面を形成しており、人や物品がバルコニー16から下階へ落下することに対する抑止力を有している。
ここで、手摺28について、図2,図3を参照しつつ説明する。図2は手摺28の構成を示す斜視図、図3は手摺パネル体33の傾斜状態を例示した図である。
図2に示すように、手摺28は、バルコニー16の床面26から上方へ突出している立ち上がり壁29を含んで構成されている。立ち上がり壁29は、バルコニー16の開放側における床面26の周縁部に沿って延びており、その上面が手摺笠木29aにより覆われている。手摺笠木29aは金属材料により横断面略コ字状の長尺材として形成されており、立ち上がり壁29の上面に水等が浸入することを規制している。
手摺笠木29aの上面には手摺支柱31が複数立設されている。各手摺支柱31は立ち上がり壁29に対して固定されており、互いの離間距離を均一として手摺笠木29aに沿って並んでいる。手摺支柱31の上端には、略水平方向に延びる手摺棒32が接続されている。手摺棒32は手摺支柱31を挟んで手摺笠木29aの上方に配置されているとともに手摺支柱31により均等に支持されており、人が手を掛けやすくなっている。手摺支柱31及び手摺棒32は、アルミニウム等の金属材料により円柱状に形成されている。なお、手摺支柱31及び手摺棒32は角柱状に形成されていてもよく筒状に形成されていてもよい。
手摺28において、手摺笠木29aと手摺支柱31と手摺棒32とにより囲まれた位置には面材としての手摺パネル体33が設けられている。手摺パネル体33は、合成樹脂材料により略矩形状に形成された板部となっており、水平方向の寸法が隣り合う手摺支柱31の離間距離より少し小さく、且つ鉛直方向の寸法が手摺笠木29aと手摺棒32との離間距離より少し小さくなっている。また、手摺パネル体33は、隣り合う手摺支柱31の間であって手摺笠木29aと手摺棒32との間において、一方の板面をバルコニー16側に向け且つ他方の板面を外部空間S側に向けた起立状態となっている。したがって、隣り合う手摺支柱31の間の領域は手摺パネル体33により塞がれた状態となっている。この場合、手摺パネル体33は、人や物品が下階へ落下することに対する抑止力を有しているだけでなく、バルコニー16が外部から覗かれることを規制する目隠し機能を有しており、さらには、幕板として手摺28の意匠性を高める役割を果たしている。
手摺パネル体33における一方の板面は光を反射させる反射面33a(図1参照)となっており、その反射面33aはバルコニー16とは反対側(つまり外部空間S側)を向いている。なお、手摺パネル体33は、反射面33aを形成することが可能なガラス等により構成されていてもよく、表裏両板面が反射面33aとなっていてもよい。
手摺パネル体33は、支持部としての支持アーム35により回動可能に支持されている。支持アーム35は、全体として略L字状に形成されており、立ち上がり壁29におけるバルコニー16側の壁面に固定された固定部36から上方へ向けて延びている。支持アーム35の上端部には球状のアーム軸部37が形成されており、そのアーム軸部37は手摺パネル体33のパネル軸受け部38に入り込んでいる。パネル軸受け部38は、手摺パネル体33における反射面33aとは反対側の面(バルコニー16側の面)に設けられており、アーム軸部37の収容が可能な大きさ及び形状の中空部を有している。この場合、アーム軸部37とパネル軸受け部38とにより球面軸受けが構成されており、パネル軸受け部38がアーム軸部37の球面に沿って回動することで水平方向や鉛直方向に回動する。また、パネル軸受け部38は、手摺パネル体33における板面の略中央に配置されており、手摺パネル体33は、隣り合う手摺支柱31の間において手摺支柱31や手摺棒32、手摺笠木29aに接触することなく回動する。以上の結果、手摺パネル体33を傾斜状態に変位させ、反射面33aの向きを変えることが可能となっている。
球面軸受けにおいて、アーム軸部37はパネル軸受け部38の内側面と嵌合しており、アーム軸部37とパネル軸受け部38との間には手摺パネル体33を支えることが可能な大きさの摩擦力が発生する。この場合、手摺パネル体33は、人の手などにより外力が加えられることで傾くが、外力が加えられないと摩擦力によってそのままの状態にて保持される。つまり、起立状態や傾斜状態にて保持される。
各手摺パネル体33は連結棒41により連結されている。連結棒41は、手摺棒32と平行に延びるように配置されており、接続棒42を介して各手摺パネル体33におけるバルコニー16側の面にそれぞれ接続されている。連結棒41と接続棒42との接続部分は球面軸受けとなっており、連結棒41に対して接続棒42が回動可能となっている。同様に、接続棒42と手摺パネル体33との接続部分は球面軸受けとなっており、接続棒42に対して手摺パネル体33が回動可能となっている。また、手摺パネル体33における接続棒42の接続位置は、板面の中心から水平方向及び鉛直方向にずれた上部側の隅角部となっている。この場合、手摺パネル体33は、接続棒42が水平方向や鉛直方向に移動することで水平方向や鉛直方向に回動する。つまり、連結棒41が水平状態を保ったまま水平方向や鉛直方向に移動することで、各手摺パネル体33の傾斜角度が同時に且つ一様に変化する。
例えば、人が連結棒41をバルコニー16側に引っ張るように移動させると、図3(a)に示すように、手摺パネル体33はその上部が倒れてバルコニー16側への上り傾斜となる。この場合、手摺支柱31の間の領域において、手摺パネル体33と手摺笠木29a及び手摺棒32との間を風が通るため、バルコニー16の風通しが良くなる。そして、図3(b)に示すように、手摺パネル体33が水平方向に延びる状態となるまで連結棒41がバルコニー16側へ移動されると、手摺支柱31の間の領域においてさらに風が通り易くなり、バルコニー16の風通しがより一層良くなる。また、図3(c)に示すように、手摺パネル体33が一方の手摺支柱31側への上り傾斜となるまで連結棒41が手摺棒32に沿って水平方向に移動されても、バルコニー16の風通しは良い状態が保持される。
ここで、手摺パネル体33の反射面33aにて太陽光が反射した場合、その反射光の進む方向は反射面33aの向きに応じて変化する。したがって、太陽の位置に合わせて手摺パネル体33の傾斜角度を調整することで、図1に示すように、反射面33aに当たっている太陽光により二階居室15の内部を間接的に照射することが可能となる。この場合、二階居室15に太陽光を積極的に供給することが可能となり、その結果、太陽光により屋内空間を明るくしたり暖めたりすることができる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
手摺28において、隣り合う手摺支柱31の間にて手摺パネル体33が回動可能となっているため、手摺支柱31同士の間の領域を通じてバルコニー16の風通しを良くすることができる。この場合、窓部22が開放されていればバルコニー16に加えて二階居室15の風通しを良くすることができる。また、手摺パネル体33の傾斜角度を変えることにより、反射面33aにて反射した太陽光を積極的に二階居室15へ供給し、その二階居室15を明るくしたり暖めたりすることができる。つまり、手摺パネル体33の反射面33aに照射される太陽光を有効利用することができる。以上のように、手摺パネル体33を傾斜状態へ変位させることにより、手摺28の多機能化を図ることができる。
手摺パネル体33は、反射面33aにて太陽光を反射させる機能を有する一方で目隠し機能を有している。ここで、太陽光を反射させるのは昼間であり、目隠し機能を効果的に発揮するのは夜間であるため、太陽光反射機能と目隠し機能といった2つの機能を有していてもそれぞれの効果を好適に発揮させることができる。
手摺パネル体33の傾斜角度が調整可能であるため、太陽光を反射させる専用の反射装置等を例えばバルコニー16に設置しなくても、太陽光を反射させて二階居室15に取り込むことができる。また、太陽光の反射角度を調整する必要がない場合には手摺パネル体33を起立状態に戻すことにより、専用の反射装置等が設置されている構成に比べてバルコニー16や建物10の美観を向上させることができる。しかも、支持アーム35は、立ち上がり壁29におけるバルコニー16側の面に取り付けられているため、外部から見た手摺28の意匠性が低下することを回避できる。
連結棒41を操作することで各手摺パネル体33の傾斜角度を一括で調整することができるため、例えば手摺28が長い範囲に亘って設置されている場合に手摺パネル体33の数が多くてもそれら手摺パネル体33の傾斜角度を調整することが容易となる。
手摺28において、手摺パネル体33の下方部分が立ち上がり壁29により構成されている。この場合、手摺パネル体33の傾斜に伴って開放される領域は立ち上がり壁29の上方に存在するため、手摺28の落下防止機能が低下することを抑制できる。これに対して、例えば、手摺パネル体33がバルコニー16の床面26の直上に配置されている場合、手摺パネル体33が傾斜することで開放される領域は床面26の直上に存在するため、手摺28の落下防止機能が低下するおそれがある。また、立ち上がり壁29が設けられていることにより、手摺28が傾斜しても立ち上がり壁29による目隠し機能は継続して発揮されるため、外部の下方からはバルコニー16を覗くことができない状態を保持できる。さらに、立ち上がり壁29が設けられていない構成に比べて手摺パネル体33が小さくなるため、手摺パネル体33自体や支持機構が過剰に大きくなることを回避できる。
(第2の実施形態)
本実施の形態では、上記第1の実施形態と異なり、手摺パネル体33の傾斜角度が手動ではなく自動にて調整される構成となっている。手摺パネル体33の制御システムについて、図4,図5を参照しつつ説明する。図4は手摺28の構成を示す斜視図、図5は手摺パネル体33の制御システムにおける電気的な構成を示すブロック図である。ここでは、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
本実施の形態では、上記第1の実施形態と異なり、手摺パネル体33の傾斜角度が手動ではなく自動にて調整される構成となっている。手摺パネル体33の制御システムについて、図4,図5を参照しつつ説明する。図4は手摺28の構成を示す斜視図、図5は手摺パネル体33の制御システムにおける電気的な構成を示すブロック図である。ここでは、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図4に示すように、手摺28において、各支持アーム35の上端部には、アーム軸部37に代えて、手摺パネル体33の傾斜角度を調整する傾斜調整装置51がそれぞれ設けられている。傾斜調整装置51は、パネル軸受け部38に代えて手摺パネル体33の板面における略中央に設けられており、手摺パネル体33を回動可能に軸支する第1軸部52と第2軸部53とを有している。第1軸部52の回動軸は水平方向に延びており、第2軸部53の回動軸は鉛直方向に延びている。つまり、第1軸部52と第2軸部53とはそれぞれの回動軸が直交している。
各傾斜調整装置51には、第1軸部52用の駆動部と第2軸部53用の駆動部とが設けられており、第1軸部52用の駆動部が駆動することで手摺パネル体33が鉛直方向に回動し、第2軸部53用の駆動部が駆動することで手摺パネル体33が水平方向に回動する。つまり、これら駆動部を組み合わせて駆動させることで手摺パネル体33の傾斜角度を調整することができる。
図5に示すように、軒部25には太陽光発電装置59が設けられている。太陽光発電装置59は、受光面59aに太陽光が照射されることで太陽光発電を行う構成となっており、その受光面59aが下方を向くように軒部25の下面25a(以下、軒裏25aという)に設置されている。この場合、太陽光発電装置59は、バルコニー16の上方に位置する軒部25に設けられているため、手摺28の上方に位置している。なお、太陽光発電装置59には、屋内外の適宜箇所に設置された蓄電装置が接続されており、太陽光発電装置59にて発生した電力は蓄電装置により蓄電される。蓄電装置には屋内外の電気設備が接続されており、蓄電装置からその電気設備に電力が供給される。
ここで、傾斜調整装置51にはホームサーバ55が電気的に接続されている。ホームサーバ55は、CPUや各種メモリ等からなるマイクロコンピュータを含んで構成されており、記憶部56とタイマ57とを有している。記憶部56は、太陽の方向や高度を季節や時刻に対応させた位置データや、手摺パネル体33の傾斜角度を自動調整するための制御プログラム、手摺パネル体33に対する太陽光発電装置59の相対的な位置などを記憶しており、タイマ57は、カレンダ機能や時計機能を有している。なお、ホームサーバ55は、操作ボタン等の入力手段やディスプレイ等の表示手段を有しており、人は、入力手段を操作することで手摺パネル体33の制御システムに関する設定内容を変更したり、表示手段の画像にて設定内容を確認したりすることができる。
ホームサーバ55は、季節に関する情報と現在時刻に関する情報とをタイマ57から取得するとともに太陽の位置データを記憶部56から取得し、現在の季節及び時刻と太陽の位置データとに基づいて現在の太陽の位置を算出する。そして、現在の太陽の位置に基づいて、手摺パネル体33の反射面33aにて反射した太陽光を太陽光発電装置59の受光面59aに当てることができる反射面33aの角度を算出し、指令信号を出力することで各傾斜調整装置51の動作制御を行い、各手摺パネル体33の傾斜角度をそれぞれ調整する。これにより、各手摺パネル体33のそれぞれに照射された太陽光をまとめて太陽光発電装置59に供給することができるとともに、季節の変化や時間の経過に伴って太陽の位置が変化しても太陽光発電装置59に継続して太陽光発電を行わせることが可能となる。また、日の出前や日の入り後など太陽光が照射されなくなれば、各手摺パネル体33を起立状態に戻す。
なお、ホームサーバ55は、手摺パネル体33の反射面33aにて反射した太陽光を二階居室15内に供給することができる手摺パネル体33の角度を算出してもよい。この場合、季節や時間帯に合わせて太陽光が二階居室15内に供給されるように手摺パネル体33の傾斜角度を調整すれば、必要に応じて二階居室15を明るくしたり暖めたりすることができる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
手摺パネル体33の反射面33aにて反射した太陽光が太陽光発電装置59の受光面59aに照射されるため、太陽光発電装置59が軒裏25aに設置されていても太陽光発電を行わせることができる。また、ホームサーバ55により太陽の位置に合わせて手摺パネル体33の傾斜角度が自動で調整されるため、人が時間の経過に合わせて手摺パネル体33の傾斜角度を手動で調整しなくても、太陽光発電装置59にて太陽光発電を継続して行わせることができる。つまり、太陽光の有効利用を容易に行うことができる。しかも、各手摺パネル体33の反射面33aにてそれぞれ反射した各太陽光をまとめて太陽光発電装置59に供給できるため、太陽光発電装置59の発電量を大きくすることができる。例えば、各手摺パネル体33の反射面33aの総表面積が太陽光発電装置59の受光面59aの表面積より大きければ、太陽光が直接照射されるように受光面59aが上方を向いている構成よりも発電量を大きくすることができる。以上の結果、手摺28のより一層の多機能化を図ることができる。
太陽光発電装置59の設置場所が軒裏25aであるため、太陽光発電装置59が風雨に晒されることを抑制できる。つまり、太陽光発電装置59の劣化が進行することを抑制できる。また、太陽光発電装置59の受光面59aが下方を向いているため、その受光面59aには汚れが付着しにくくなっている。この場合、受光面59aの清掃を頻繁に行わなくても、受光面59aに付着した汚れによって太陽光発電装置59の発電効率が低下してしまうことを回避できる。したがって、清掃回数を減らすことが可能となる。また、太陽光発電装置59が屋根部13の上に設置されている構成では、太陽光発電装置59の受光面59aを清掃するために屋根部13に登る必要があるが、バルコニー16にて受光面59aを清掃することができる。したがって、太陽光発電装置59のメンテナンスの容易化を図ることができる。
さらに、太陽光発電装置59が軒裏25aという目立たない場所に設置されているため、太陽光発電装置59が例えば屋根に設置されている構成と比べて、建物10の美観を向上させることができる。
(第3の実施形態)
本実施の形態では、上記第1の実施形態と異なり、手摺28の手摺パネル体33が回動するだけでなく変形する構成となっている。手摺28の構成について、図6を参照しつつ説明する。図6は手摺28の構成を示す斜視図、図7は手摺28の使用方法を例示した図である。なお、図6は、図1と異なり手摺28を外部空間S側から見た図となっている。ここでは、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
本実施の形態では、上記第1の実施形態と異なり、手摺28の手摺パネル体33が回動するだけでなく変形する構成となっている。手摺28の構成について、図6を参照しつつ説明する。図6は手摺28の構成を示す斜視図、図7は手摺28の使用方法を例示した図である。なお、図6は、図1と異なり手摺28を外部空間S側から見た図となっている。ここでは、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図6に示すように、手摺28には、支持アーム35に代えて支持部としての水平軸部71が設けられている。水平軸部71は、手摺パネル体33を上下の略中央にて支持しており、手摺パネル体33を挟んで両側の手摺支柱31にそれぞれ取り付けられている。この場合、手摺パネル体33の回動軸は、手摺棒32や手摺笠木29aと平行である水平方向に延びている。したがって、手摺パネル体33は、手摺支柱31や手摺棒32、手摺笠木29aに接触することなく鉛直方向に回動する。
手摺28には、手摺パネル体33を所定の向きにて保持するストッパ73,74が設けられている。第1ストッパ73は、手摺パネル体33を水平状態にて保持する機能を有している。第1ストッパ73は、バルコニー16の反対側(外部空間S側)へ突出するように手摺支柱31に取り付けられており、手摺パネル体33がその上部を外部空間S側へ倒すように回動した場合に、手摺パネル体33の下側の面と当接し、その当接状態で手摺パネル体33を下から保持する(図7(a)参照)。この場合、手摺パネル体33は、水平方向に延びる状態にて保持されている。
第2ストッパ74は、手摺パネル体33を傾斜状態にて保持する機能を有している。第2ストッパ74は、バルコニー16側へ突出するように手摺支柱31に取り付けられており、手摺パネル体33がその上部をバルコニー16側へ倒すように回動した場合に、手摺パネル体33の下側の面と当接し、その当接状態で手摺パネル体33を下から保持する(図7(b)参照)。この場合、手摺パネル体33は、バルコニー16側への上り傾斜となった状態にて保持されている。
また、手摺パネル体33は、第1の実施形態と異なり、その手摺パネル体33の周縁部を形成するパネル枠62と、パネル枠62の内側に嵌め込まれたパネル部63とを有しており、パネル枠62が板面の延びている方向に伸縮する構成となっている。
パネル部63は合成樹脂材料により形成されており、略矩形状の板部になっている。パネル枠62は金属材料により形成されており、パネル部63の外周面に沿って延びように略矩形状の枠部となっている。パネル枠62は、長手方向に伸縮可能な伸縮枠片65と、伸縮枠片65の伸縮に伴って移動する物品引掛部としての移動枠片66とを含んで構成されている。
調整部としての伸縮枠片65は、パネル部63を挟んで対向するようにそのパネル部63の両側方にそれぞれ配置されており、手摺パネル体33の回動軸と直交する方向に延びている。伸縮枠片65は複数の筒部により構成されており、各筒部は横断面の大きさがそれぞれ異なっている。それら筒部は、それぞれの外周面が重なるように他の筒部の内側に入り込んだ状態となっており、それぞれの中心軸がほぼ重なっている。伸縮枠片65は、内側の筒部が外側の筒部から出る方向へ中心軸に沿ってスライド移動することで長手方向に伸び、その状態から外側の筒部に内側の筒部が入り込む方向へ中心軸に沿ってスライド移動することで縮む。伸縮枠片65は移動枠片66と一体的に形成されているため、伸縮することでパネル部63に対する移動枠片66の離間位置を調整することになる。この場合、図6に示すように、手摺パネル体33を傾斜状態とすることで、手摺棒32が支障となることなくパネル枠62を斜め上方へ伸縮させることができる。
手摺28や手摺パネル体33が上記のような構成であるため、以下の優れた効果が得られる。
図7(a)に示すように、手摺パネル体33が第1ストッパ73により水平状態にて保持されている場合、例えば布団Aを手摺棒32と手摺パネル体33の端部とに掛け渡すように干すことが可能となる。この場合、例えば手摺パネル体33を傾斜させずに手摺棒32に布団Aが掛けられた場合とは異なり、布団Aにおける太陽光が当たる表側とは反対の裏側に手摺棒32及び手摺パネル体33により空間が確保されるため、その裏側の風通しが良くなり、表側を太陽光により乾燥させつつ裏側を通気により乾燥させることが可能となる。しかも、汚れが付着していると考えられる立ち上がり壁29の側面から布団Aを離間させることができるため、布団Aに汚れが付着することを抑制できる。
また、布団Aは、太陽光の当たる面積を極力大きくしたりバルコニー16の床面26に接触しないようにしたりするために、外部空間S側に出る部分の方がバルコニー16側に出る部分より大きくなるように干されると考えられる。この場合、手摺パネル体33における外部空間S側の端部には反対側の端部より大きな荷重が布団Aから加えられるため、その端部が下方へ移動する向きに手摺パネル体33が回転しやすいと考えられる。これに対して、手摺パネル体33は外部空間S側にて第1ストッパ73により下方から支持しているため、布団Aから加えられる荷重に抗して手摺パネル体33が水平状態に保持される。つまり、手摺パネル体33を第1ストッパ73によりバランス良く支持しているため、布団Aが外部空間S側へ落ちることを回避できる。
図7(b)に示すように、手摺パネル体33が第2ストッパ74により傾斜状態にて保持されている場合、パネル枠62における伸縮枠片65の延長線上に手摺棒32が存在しないため、伸縮枠片65を外部空間S側へ向けて斜め上方に伸ばすことが可能となる。例えば、洗濯物Bを干す場合、伸縮枠片65を少しだけ伸ばし、移動枠片66にハンガー等を引っ掛ける作業(洗濯物Bを干す作業)を低い位置b1で行う。その後、伸縮枠片65を適宜伸ばして洗濯物Bを高い位置b2に移動させる。これにより、洗濯物Bの干し作業を低い位置b1にて容易に行うことができるとともに、洗濯物Bを高い位置b2にて好適に乾かすことができる。しかも、洗濯物Bを高い位置b2に移動させることで洗濯物Bがバルコニー16の床面26やパネル部63、手摺支柱31などに接触することを回避できる。この場合、洗濯物Bに汚れが付着することを回避しつつ、洗濯物Bの下方空間を有効に利用することができる。
また、手摺パネル体33が傾斜状態とされ、移動枠片66に洗濯物Bが引っ掛けられた状態では、洗濯物Bから移動枠片66に対して荷重が加えられるため、移動枠片66が下方へ移動する向きに手摺パネル体33が回転しやすいと考えられる。これに対して、手摺パネル体33はバルコニー16側にて第2ストッパ74により下方から支持されているため、洗濯物Bから加えられる荷重に抗して手摺パネル体33が傾斜状態にて保持される。つまり、手摺パネル体33を第2ストッパ74によりバランス良く支持しているため、洗濯物Bがバルコニー16の床面26に落ちることを回避できる。
手摺28において手摺パネル体33が複数設けられているため、一部の手摺パネル体33を水平状態に移行させるとともに他の手摺パネル体33を傾斜状態に移行させることで、一部の手摺パネル体33に布団Aを干し、他の手摺パネル体33に洗濯物Bを干すことができる。したがって、手摺28を効率良く利用することができる。ちなみに、手摺パネル体33が傾斜状態にて保持されている場合に、布団Aが手摺棒32と手摺パネル体33の両端とに掛け渡すように干されてもよく、手摺パネル体33が水平状態にて保持されている場合に、洗濯物Bが移動枠片66に干されていてもよい。
手摺28を利用して布団Aや洗濯物Bを干すことが可能であるため、布団Aや洗濯物Bなどを干すための専用の器具をバルコニー16に設置する必要がない。したがって、専用の器具等が設置されている構成に比べてバルコニー16や建物10の美観を向上させることができる。また、布団Aや洗濯物Bを干さない場合には手摺パネル体33を元の起立状態に戻すことにより、手摺28の意匠性が低下することを回避できる。
(他の実施形態)
本発明は上記各実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
本発明は上記各実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(1)手摺28において、手摺支柱31は立ち上がり壁29(手摺笠木29a)の上面に立設されているのではなくバルコニー16の床面26に立設されていてもよい。また、手摺支柱31や手摺棒32は設けられていなくてもよい。つまり、手摺28は少なくとも手摺パネル体33とを含んで構成されていればよい。この場合でも、手摺パネル体33を傾斜状態に変位させることで手摺28の多機能化を図ることができる。特に、手摺棒32が設けられていない場合、例えば上記第3の実施形態においては、手摺パネル体33を傾斜させなくてもパネル枠62の伸縮枠片65を上方へ伸ばすことが可能となるため、手摺パネル体33の使い勝手を向上させることができる。
(2)手摺パネル体33は、反射面33aを有する板部でなくても、パンチ孔等の小孔が形成されている板材や、網目状(メッシュ状)に形成された板材などといった板状の面材でもよい。また、手摺パネル体33は、板状でなくても、矩形状の枠材や、細長部材が鉛直方向及び水平方向の少なくとも一方に延びるように配置されている柵などといった枠状の面材でもよい。例えば上記第3の実施形態において、手摺パネル体33が、パネル部63が内側に嵌め込まれていないパネル枠62により枠状の面材として形成されている構成とする。また、手摺28において、一部の手摺パネル体33が傾斜状態に移行する構成としてもよい。
(3)手摺28において、手摺パネル体33は手摺支柱31と手摺棒32とに囲まれた位置ではなく、手摺支柱31や手摺棒32よりもバルコニー16側や外部空間S側に配置されていてもよい。要は、手摺の一部を構成していればよい。
(4)手摺パネル体33は、起立状態から傾斜状態に変位可能であれば、回動可能に支持されていなくてもよい。例えば、手摺支柱31に、手摺パネル体33を起立状態にて保持するための起立用固定部と、傾斜状態にて保持するための傾斜用固定部とが設けられており、手摺パネル体33がボルト等の固定手段により起立用固定部又は傾斜用固定部に固定される構成とする。この場合、手摺パネル体33の固定対象を起立用固定部及び傾斜用固定部のいずれかに選択することで、手摺パネル体33を起立状態と傾斜状態との間で変位させることができる。
(5)上記第3の実施形態について、第1ストッパ73により保持される手摺パネル体33の状態は水平状態でなくてもよく、第2ストッパ74により保持される手摺パネル体33の状態は傾斜状態でなくてもよい。例えば、第1ストッパ73により手摺パネル体33が傾斜状態にて保持される場合、パネル枠62の伸縮枠片65を外部空間S側へ向けて斜め上方に伸ばすことが可能となる。この場合、バルコニー16内よりも風通しの良い外部空間Sにて洗濯物Bを干すことになるため、洗濯物Bの乾燥をより一層促進させることができる。
また、面材としての手摺パネル体33において、枠状のパネル枠62ではなく板状のパネル部63が長手方向に伸縮可能な構成としてもよい。例えば、パネル部63が複数の薄板部を重ねて形成されており、それぞれの薄板部がスライド移動することで手摺パネル体33が上下方向に伸縮する構成とする。この場合でも、パネル部63の上端及び下端の少なくとも一方に物品引掛部が設けられていれば、物品引掛部に洗濯物B等を干し、その洗濯物B等を適宜移動させることができる。また、物品引掛部は手摺パネル体33に複数設けられていてもよい。
さらに、パネル枠62において、パネル部63の板面が向いている方向に移動枠片66をスライドさせるスライド枠片が設けられていてもよい。この場合、移動枠片66の位置をパネル枠62の延長線上ではなくその延長線と直交する方向に調整することが可能となる。
(6)手摺28は、屋上の床面やベランダの床面など、屋外に設けられた床面26に設置されていればよい。また、屋外に設けられている床面を有していれば、複数階建ての建物において、一階部分11や三階部分に設けられていてもよい。
10…建物、25…軒部、25a…軒部の下面、26…屋外に設けられた床面としてのバルコニーの床面、28…手摺、29…手摺を構成する立ち上がり壁、31…手摺を構成する手摺支柱、32…手摺を構成する手摺棒、33…面材としての手摺パネル体、33a…反射面、35…支持部としての支持アーム、51…傾斜調整装置、55…制御手段としてのホームサーバ、59…太陽光発電装置、65…調整部としての伸縮枠片、66…物品引掛部としての移動枠片、71…支持部としての水平軸部。
Claims (8)
- 屋外に設けられた床面から起立して設置されている手摺と、
前記手摺の一部を構成する板状又は枠状の面材と、
前記面材を前記手摺の起立面の一部を構成するように起立状態に保持可能であるとともに、その起立状態から傾斜した傾斜状態へと変位可能に支持する支持部と
を備えていることを特徴とする建物の手摺構造。 - 前記支持部は前記面材を傾斜状態に保持可能であることを特徴とする請求項1に記載の手摺構造。
- 前記面材は複数設けられており、各面材はそれぞれの傾斜状態が同一となるように変位する構成となっていることを特徴とする請求項1又は2に記載の手摺構造。
- 前記面材は板状に形成されており、太陽光を反射させる反射面を少なくとも一方の板面に有していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の手摺構造。
- 前記面材は、前記床面の上方に存在する軒部の下面に設置された太陽光発電装置に対して、前記反射面にて反射した太陽光を供給することが可能な位置に設けられていることを特徴とする請求項4に記載の手摺構造。
- 前記面材の傾斜状態を調整する傾斜調整装置と、
太陽の位置が変化しても前記反射光が前記太陽光発電装置に継続して供給されるように前記傾斜調整装置の動作制御を行う制御手段と
を備えていることを特徴とする請求項5に記載の手摺構造。 - 前記手摺の上端には、略水平方向に延びて人の手が掛けられる手摺部が設けられており、
前記面材は、前記手摺部の下方に配置されており、
前記支持部は、前記面材の上下方向中央の水平軸線を中心として当該面材を回動可能に支持するものであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の手摺構造。 - 前記面材の上端及び下端の少なくとも一方には、物品を引っ掛けることが可能な物品引掛部が設けられており、前記面材に対する前記物品引掛部の離間位置を調整する調整部を備えていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の手摺構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008314679A JP2010138580A (ja) | 2008-12-10 | 2008-12-10 | 手摺構造 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106930652A (zh) * | 2017-05-08 | 2017-07-07 | 合肥学院 | 遮阳、反光、导风一体化建筑构造 |
CN108106708A (zh) * | 2017-12-28 | 2018-06-01 | 陕西助智信息技术有限公司 | 太阳能防雨辣椒干燥结构和基于色湿度的干燥分析方法 |
CN108612182A (zh) * | 2018-03-23 | 2018-10-02 | 江苏工程职业技术学院 | 一种高层住宅阳台盆景辅助采光方法 |
-
2008
- 2008-12-10 JP JP2008314679A patent/JP2010138580A/ja active Pending
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