JP2010136253A - 撮像装置およびその制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】クロックの周波数の切り換えに伴う位相調整を容易にするとともに、ビートノイズのパターンを視認し難くすることができる撮像装置を提供する。
【解決手段】デジタルカメラは、CCDセンサ104、複数のクロックを生成可能な多出力クロック生成回路110、タイミング信号発生回路105、および制御部121を備える。タイミング信号回路105は、多出力クロック生成回路110により生成された基準タイミングクロックMCLKに従い、CCDセンサ104の動作を制御するための複数のタイミング信号を発生する。制御部121は、タイミング信号発生回路105が発生する垂直同期信号に同期して、多出力クロック生成回路110が生成する基準タイミングクロックMCLKの周波数を、予め設定されている異なる複数の周波数のうちの対応する周波数に切り換える。
【選択図】図1
【解決手段】デジタルカメラは、CCDセンサ104、複数のクロックを生成可能な多出力クロック生成回路110、タイミング信号発生回路105、および制御部121を備える。タイミング信号回路105は、多出力クロック生成回路110により生成された基準タイミングクロックMCLKに従い、CCDセンサ104の動作を制御するための複数のタイミング信号を発生する。制御部121は、タイミング信号発生回路105が発生する垂直同期信号に同期して、多出力クロック生成回路110が生成する基準タイミングクロックMCLKの周波数を、予め設定されている異なる複数の周波数のうちの対応する周波数に切り換える。
【選択図】図1
Description
本発明は、撮像素子を有する撮像装置およびその制御方法に関する。
近年、撮像素子の高画素化に伴い撮像素子の駆動周波数を高くする状況下にあり、このような状況下においては、この駆動周波数を高くすることにより発生する放射ノイズを低減させることが求められている。そこで、放射ノイズの低減を図るために、駆動周波数の基準となる基準クロックの発振精度を低くし、周波数成分を分散させるための周波数拡散技術を適用した撮像装置が提案されている(特許文献1参照)。
この周波数拡散技術を適用した撮像装置においては、周波数が所定周期で連続的に変更されたクロックが発生され、当該クロックの位相がランダムなタイミングでリセットされる。これにより、周波数拡散の周期と撮像素子の駆動周期(水平同期信号の周期)が非同期の場合に起こるビートノイズの低減が図られる。
特開2001−285726号公報
撮像素子の駆動周波数が低い場合、最適となる位相安定領域は広くなり、位相調整を行う必要はないが、駆動周波数が高くなると、位相安定領域が狭くなり、画像品位を保つためには、駆動周波数毎に最適な位相調整が必要となる。
例えば撮像素子としてCCD(Charged Coupled Devices)を用いる場合、CCDを駆動するための水平転送パルス、リセットゲートパルスが、基準クロックに基づいて発生される。また、CCDから出力された信号の処理を制御するためのサンプルホールドパルス、サンプリングパルスなどが、基準クロックに基づいて発生される。これらのパルスは、基準クロックと同じ周波数である。これらのパルスの位相関係が最適でない場合、CCDの駆動に関しては、電荷転送不良、リセット不良、CCDから出力された信号の信号処理に関しては、リニアリティ不良、混色、ノイズ悪化、データラッチミスなどが起きる。
しかしながら、上記周波数拡散技術を用いた撮像装置の場合、撮像素子を駆動するためのパルスおよび撮像素子から読み出された出力信号の処理を制御するための信号処理パルスが、基準クロックに基づいて発生されるので、それらのパルスの周波数が連動する。そのため、基準クロックを中心に所定の範囲で周波数が連続的に変化するので、全ての周波数に対して、各パルスの位相を最適に調整することは困難である。その結果、高い画像品位を保つことができない。
本発明の目的は、クロックの周波数の切り換えに伴う位相調整を容易にするとともに、ビートノイズのパターンを視認し難くすることができる撮像装置およびその制御方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するため、クロック生成手段と、前記クロック生成手段により生成されたクロックに従い、撮像素子の動作を制御するための垂直同期信号を含むタイミング信号を発生するタイミング信号発生手段と、前記垂直同期信号に同期して、前記クロック生成手段が生成するクロックの周波数を切り換える制御手段とを備えることを特徴とする撮像装置を提供する。
また、本発明は、上記目的を達成するため、上記撮像装置の制御方法を提供する。
本発明によれば、クロックの周波数の切り換えに伴う位相調整を容易にするとともに、ビートノイズのパターンを視認し難くすることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態に係る撮像装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態においては、撮像装置として、CCDセンサからなる固体撮像素子を用いたデジタルカメラを説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態に係る撮像装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態においては、撮像装置として、CCDセンサからなる固体撮像素子を用いたデジタルカメラを説明する。
デジタルカメラは、図1に示すように、レンズ101、絞り102、シャッタ103、およびこれらを介して撮像面に結像された被写体の光像を電気信号に変換して出力するCCD(Charge Coupled Device)センサ104を備える。絞り102およびシャッタ103は、所望の露出量が得られるように、露出制御回路118により駆動される。露出制御回路118は、電子シャッタを作動させるための制御パルスを、後述するタイミング信号発生回路105に出力する。CCDセンサ104から出力された電気信号(以下、CCD出力信号という)は、撮像回路130に入力される。
撮像回路130は、入力されたCCD出力信号を撮像信号に変換するための処理を行う。この撮像回路130は、CDS(Correlated Double Sampling)回路106、PGA(Programable Gain Amplifier)回路107、A/D変換回路109、クランプ回路108、およびタイミング信号発生回路105を有する。CDS回路106、PGA回路107、クランプ回路108、AD変換回路109のそれぞれは、多出力クロック生成回路110が生成した基準タイミングクロックMCLKに従い、動作する。多出力クロック生成回路110は、異なる複数の周波数(周期)のクロックを生成可能であって、後述する制御部121により選択された周波数のクロックを生成する。
CDS回路106は、タイミング信号発生回路105からのサンプルホールドパルスに基づいて、入力されたCCD出力信号に対してアンプ雑音などを除去するための相関二重サンプリング処理を行い、当該処理により得られたアナログ信号を出力する。PGA回路107は、CDS回路106から出力されたアナログ信号を増幅して出力する。A/D変換回路109は、タイミング信号発生回路105からのサンプリングパルスに基づいて、PGA回路107から出力されたアナログ信号をサンプリングしてデジタル信号に変換する。このデジタル信号は、撮像信号として映像処理回路111に入力される。
クランプ回路108は、タイミング信号発生回路105からのクランプパルスに基づいて、黒レベルを再生するために、OB(Optical Black)画素の出力を基準の電圧にクランプする。このクランプ回路108の出力は、CDS回路106およびPGA回路107に入力される。
タイミング信号発生回路105は、多出力クロック生成回路110が生成した基準クロックMCLKに従い、CCD104の動作を制御するための複数のタイミング信号を発生する。CCD104の動作を制御するためのタイミング信号としては、水平同期信号HDおよび垂直同期信号VD、読み出しパルス、転送パルスおよび電子シャッタパルスがあり、これらの信号およびパルスは、CCD104に出力される。ここで、電子シャッタパルスは、上記露出制御回路118からの制御パルスに基づいて発生される。また、水平同期信号HDおよび垂直同期信号VDは、画像処理の際の同期を確保するために、後述する映像処理回路111にも出力される。
また、タイミング信号発生回路105は、上記基準クロックMCLKに従い、上記撮像回路130の各回路106,108,109の動作を制御するための複数のタイミング信号を発生する。このタイミング信号としては、上述したように、CDS回路106に対するサンプルホールドパルス、クランプ回路108に対するクランプパルス、A/D変換回路109に対するサンプリングパルスがある。
映像処理回路111は、映像処理回路クロック117で生成されたクロックに従い動作する映像信号処理回路112および測光回路113を有する。映像信号処理回路112は、入力された撮像信号を、輝度信号および色信号を含む映像信号に変換する処理、画像補正処理などを行う。測光回路113は、映像信号処理回路112で得られた輝度に基づいて測光量を測定する。この測光量は、露出制御に用いられる。また、映像処理回路111は、入力された撮像信号から被写体の色温度を測定し、映像信号処理回路112のホワイトバランスに必要な情報を算出するWB(ホワイトバランス)回路(図示せず)などを有する。
映像信号処理回路112の処理により得られた映像信号は、LCD(液晶表示パネル)115に入力される。LCD115は、LCDクロック生成回路114により生成されたクロックに基づいて駆動され、入力された映像信号が示す映像を表示する。また、映像信号処理回路112の処理により得られた映像信号は、外部出力端子116を介して、外部へ出力される。この映像信号が示す映像をLCD115に表示し、また外部出力端子116に接続された外部表示装置に表示することにより、EVF(Electrical View Fineder)が実現される。
CDS回路106、PGA回路107、タイミング信号発生回路105、多出力クロック生成回路110および露出制御回路118は、CPU、ROM、RAM(図示せず)などから構成される制御部121により制御される。制御部121は、CPUクロック生成部122が生成したクロックに従い動作し、デジタルカメラ全体の制御および個別の処理を行う。例えば、制御部121は、シャッタスイッチ124の押下操作に応じて、測光および露光動作を行う。ここで、シャッタスイッチ124は、スイッチSW1およびスイッチSW2を含む多段スイッチからなり、シャッタスイッチ124の押下操作に応じてスイッチSW1がオンすると、測光が行われ、スイッチSW2がオンすると、露光動作が行われる。また、制御部121は、必要に応じて、ストロボ125を駆動する。また、制御部121は、撮像した画像を記録媒体127に記録し、また記録媒体127に記録されている画像を読み出してLCD115に表示する制御を行う。
本実施の形態においては、撮影を行う際にはEVFが作動し、LCD115または外部装置に、レンズ101が捕えている被写体像が表示される。このEVFの作動時には、垂直方向における画素間引き、画素加算などを用いた間引き読み出しが行われる。また、本撮影時には、全画素を3つのフィールドに分割して読み出すフレーム読み出しが行われる。この本撮影時には、ビートノイズの低減処理と位相調整処理が行われる。
上記フレーム読み出しと間引き読み出しについて図2〜図4を参照しながら説明する。図2は図1のCCDセンサ104の画素領域を示す図である。図3はフレーム読み出しを模式的に示す図である。図4は間引き読み出しを模式的に示す図である。
撮影を行う際には、LCD115または外部装置に映像を表示するEVFが使用される。このEVFの使用時において、毎フレーム、全画素読み出しを行うと、フレームレートが極端に低くなるので、フレームレートを高くするために、垂直方向における画素間引き、画素加算などを用いた間引き読み出し行われる。この間引き読み出しの場合、解像度は低くなるが、フレームレートを高くすることができる。この間引き読み出しは、動画の撮影時にも用いられる。
CCDセンサ104は、原色センサからなり、図2に示すような画素領域を有する。ここで、遮光部であるOB画素は画素201で、受光部である有効画素は画素202で表されている。また、CCDセンサ104は、図3に示すように、複数の垂直転送路301、水平転送路303、および出力段アンプ305を有する。
上記フレーム読み出しは、上記CCDセンサ104の画素領域に対して、1フレームを第1フィールド、第2フィールド、第3フィールドの3フィールドに分割して読み出す方式である。ここでは、CCDセンサ104の水平ラインとして1〜999ラインがある。これらのラインのうち、図3(a)に示すように、2,5,8,…,992,995,998ラインが第1フィールドとして読み出される。また、図3(b)に示すように、3,6,9,…,993,996,999ラインが第2フィールドとして読み出される。また、図3(c)に示すように、1,4,7,…,991,994,997ラインが第3フィールドとして読み出される。各フィールドの読み出しは、第1フィールド、第2フィールド、第3フィールドの順に行われる。
間引き読み出しは、図2に示すCCDセンサの画素領域において、一部の領域のみ読み出すように、画素間引きと画素加算を行うものである。間引き読み出しにおいては、図4に示すように、CCDセンサ104の全ラインのうち、1ラインと5ラインを加算し、10ラインと14ラインを加算することにより、間引きと加算が行われた信号が順に読み出される。
次に、CCDセンサ104からの画素読み出し動作について図5および図6を参照しながら説明をする。図5はCCDセンサ104からの画素読み出し動作のタイミングチャートを示す図である。図6はCCDセンサ104から出力された電気信号と各撮像パルスとの関係を示すタイミングチャートである。
タイミング信号発生回路105は、多出力クロック生成回路110から出力される基準タイミングクロックMCLK(CCDセンサ104の1画素分の基準クロック)に基づいて、CCDセンサ104で動作する。タイミング信号発生回路105は、基準タイミングクロックMCLKの周波数に基づいて、垂直同期信号VD、水平同期信号HD、読み出しパルス、垂直転送パルス、水平転送パルス、電子シャッタパルスを生成する。これらの信号およびパルスの周期は、基準タイミングMCLKの周期(周波数)に基づいて規定される。垂直同期信号VD、水平同期信号HD、垂直転送パルスと読み出しパルスの合成信号V1、V2、V3A、V3B、V4、V5A、V5B、V6の8チャンネル、および水平転送パルスH1、H2の2チャンネルがCCDセンサ104に対して出力される。また、CCD出力信号の飽和レベル調整および電荷掃き捨てによる電子シャッタを作動させるための電子シャッタパルスがCCDセンサ104に対して出力される。
垂直同期信号VDは、1フィールド分の画像を示す信号を得るための単位区間を規定する。例えば、図5に示すように、EVFの作動時の間引き読み出しは2VD期間、本撮影時の露光期間は1VD期間(露光中のCCDセンサの駆動は間引きモードとする)、本撮影時のフレーム読み出しは3VD期間としている。また、本撮影終了後は、EVF時の間引き読み出しに戻るものとしている。また、フレーム読み出しを行う際には、1フレームが3フィールドに分割されて読み出されるので、3つの垂直同期信号VDで1枚の画像が構成されることになる。
また、フレーム読み出し、間引き読み出しのそれぞれの読み出しにおいて、水平同期信号HDは、画像の水平ラインを示す単位区間を規定する。各チャンネルV1A,V3A,V3B,V5A,V5Bは、H(High)、M(Middle)、L(Low)の3値のいずれかを示し、各チャンネルV2,V4,V6は、M、Lの2値のいずれかを示すものとする。ここで、MからHへのレベルのパルスが読み出しパルス、MからLへのパルスが垂直転送パルスである。
電子シャッタパルスは、そのDC電圧値がCCD出力信号の飽和レベルを調整する値に設定されているパルスであり、電子シャッタパルスのDC電圧値は、本撮影時にはCCD出力信号の飽和レベルを高くするように、下げられる。また、上記DC電圧には、CCDセンサ104に蓄積された電荷の掃き捨て動作、即ち電子シャッタの作動を指示するパルスが重畳される。
EVFの作動時および露光期間中の間引き読み出しにおいて、電子シャッタの作動が停止されている期間Bおよび期間Cが各フィールドの露光期間となり、読み出しパルス504,506によってフォトダイオード部で光電変換された電荷が垂直転送レジスタへ移動される。そして、垂直転送レジスタへ移動された電荷は、垂直転送パルス503により、1ライン毎に、垂直転送路301を介して転送される。また、図5には示されていないが、各ラインは、水平同期信号HDを1周期とするサイクルで、水平転送パルスH1、H2により、1画素毎に、水平転送路303に転送される。そして、各画素の電荷は、出力段アンプ305を通して、電気信号即ちCCD出力信号としてCDS回路106に出力される。
本撮影時には、まず電子シャッタパルスのDC電圧値が下げられ、CCD出力信号の飽和レベルが上げられる。本撮影時の露光期間は、電子シャッタの作動停止から、シャッタ103を閉じるまでの期間即ち期間Dとなる。本撮影時には、各フィールドの読み出し動作を行う前に、垂直転送路301に蓄積された暗信号成分およびスミア成分を除去するための高速掃き出し期間501が設けられている。この期間501においては、通常転送時より高い周波数の垂直転送パルスが出力される。即ち、高速掃き出しが行われる。
上記高速掃き出しの終了後、フィールド毎の読み出しパルス(第1フィールドは505、第2フィールドは502、第3フィールドは507)により、フォトダイオード部で光電変換された電荷は垂直転送レジスタへ移動される。そして、電荷は、垂直転送パルス503により、1ライン毎に、垂直転送路301を介して転送される。この高速掃き出しに関しては、間引き読み出しと同様、各ラインが水平同期信号HDを1周期とするサイクルで、水平転送パルスH1、H2により、1画素毎、水平転送路303に転送される。そして、各画素の電荷は、出力段アンプ305を通して、電気信号(CCD出力信号)としてCDS回路106へ出力される。
図6に示すように、CCD出力信号(CCD104から出力された電気信号)は、水平転送パルスH1、H2、リセットゲートパルスRGの位相関係により成立するものである。上記CCD出力信号は、リセット部609、フィードスルー部610、信号部611からなり、負極性を有する信号である。
CCD出力信号がCDS回路106に入力されると、そのフィードスルー部610に対して、サンプルホールドパルスのパルスSHBLKにより、相関二重サンプリングが行われる。また、信号部611に対しては、サンプルホールドパルスのパルスSHDATAにより、相関二重サンプリングが行われる。そして、相関二重サンプリングが行われたアナログ信号は、PGA回路107において所定倍の信号に増幅される。この増幅されたアナログ信号は、AD変換回路109において、サンプリングパルスCLKにより、デジタル信号に変換される。
上記水平転送パルスH1,H2、リセットゲートパルスRG、サンプルホールドパルスのパルスSHBLKおよびパルスSHDATA、サンプリングパルスCLKの各パルスは、撮像パルスと呼ぶことにする。
これらの撮像パルスは、全て基準タイミングクロックMCLKを基準にして発生されており、それぞれの撮像パルスの周波数は、基準タイミングクロックMCLKの周波数に同じである。また、上記撮像パルスのそれぞれの位相は、基準タイミングクロックMCLKを基準にして、例えば基準タイミングクロックMCLKを48分割に等分したタイミングで、調整される。
ここで、撮像回路130の駆動周波数(撮像パルスの周波数)が低い場合、最適となる位相安定領域は広くなるが、駆動周波数(撮像パルスの周波数)が高くなると、位相安定領域が狭くなり、駆動周波数毎に位相調整を行う必要がある。そこで、高い駆動周波数に対して、上記撮像パルスのそれぞれの位相は、S/N比が最もよくなる位相に設定される。この位相の設定が適正に行われないと、水平転送パルスH1,H2に関しては転送不良、リセットゲートパルスRGに関してはリセット不良による混色、サンプルホールドパルスに関してはリニアリティ不良、混色、ランダムノイズの悪化などが起きる。また、サンプリングパルスCLKに関しては、データラッチミス、アナログ部へのキックバックノイズの悪化などが起きる。
次に、上記基準タイミングクロックMCLKとクロックLCDが干渉する場合に出現するビートノイズについて図7および図8を参照しながら説明する。図7は本撮影により得られた画像(フレーム読み出しにより得られた画像)にビートノイズが出現した状態を模式的に示す図である。図8は撮像クロック、LCDクロックおよびビートノイズの成分を周波数軸上に展開した図である。
例えば多出力クロック生成回路110が36MHzの周波数を有する基準タイミングクロックMCLKを出力するとする。この場合、CCDセンサ104および撮像回路130は、タイミング信号発生回路105が36MHzの基準タイミングクロックMCLKに従い発生した撮像パルスにより、動作する。即ち、CCDセンサ104および撮像回路130は、36MHzの周波数で動作することになる。また、LCDクロック生成回路114が30MHzの周波数を有するクロック(クロックLCD)を出力すると、LCD115は、30MHzの駆動周波数で動作することになる。
ここで、上記基準タイミングクロックMCLKとクロックLCDが干渉している場合、CDS回路106において30MHzのクロックLCDを、36MHzの周波数で相関二重サンプリングすることになる。そのため、例えば図7に示すように、それぞれの周波数の差分である6MHzのビートノイズが画像に出現する。これは、各フィールドがインタレース構成であるため、図7に示すように視認可能な形態でビートノイズが出現する。図7は画像から切り出した一部を示すものであるが、実際には、CCDセンサ104の全画素領域に亘り、同様のパターンでビートノイズが発生することになる。このビートノイズは、その周波数成分が6MHzであるので、36MHzの基準タイミングクロックMCLKに対して、6クロック周期(36MHz/6MHz)、即ち6画素周期のビートノイズとなる。
また、図8に示すように、ビートノイズのスペクトルは、上記基準タイミングクロックMCLKとLCDクロックのスペクトルによって決定される。そこで、図7に示すような人間の目に視認し易いパターンで発生するビートノイズに対しては、そのビートノイズのスペクトルを弱くし、また発生するビートノイズのパターンを視認し難くすることが望ましい。そこで、本実施の形態においては、ビートノイズのパターンを視認し難くするためのビートノイズ低減処理が行われる。
上記ビートノイズ低減処理について図9〜図11を参照しながら説明する。図9は本発明の第1の実施の形態においてビートノイズ低減処理によりビートノイズのパターンが視認し難くされた画像を示す模式的に示す図である。図10はビートノイズのパターンが視認し難い場合の各駆動周波数およびビートノイズの周波数とそれぞれのスペクトルとを示す図である。図11はビートノイズのパターンが視認し易い場合の各駆動周波数およびビートノイズの周波数とそれぞれのスペクトルとを示す図である。
本実施の形態のビートノイズ低減方法は、撮像回路130の駆動周波数(基準タイミングクロックMCLKの周波数)を、第1〜第3の各フィールドで切り換える、即ち垂直同期信号VDに同期して切り換えるものである。ここで、第1〜第3の各フィールドには、それぞれ、ビートノイズのパターンが視認し難い周波数が予め対応付けられている。各フィールドに対応付けられている駆動周波数を示す情報は、制御部121内に設けられているROM(図示せず)に格納されている。
例えば第1フィールドには32MHzの駆動周波数、第2フィールドには35MHzの駆動周波数、第3フィールドには33MHzの駆動周波数がそれぞれ対応付けられており、フィールド毎に対応する駆動周波数への切り換えが行われる。即ち、フィールド毎に対応する駆動周波数が選択され、基準タイミングクロックMCLKの周波数が選択された駆動周波数に切り換えられる。
この場合、各フィールドにおけるビートノイズの周波数成分は、2MHz(32MHz−30MHz)、5MHz(35MHz−30MHz)、3MHz(33MHz−30MHz)となる。即ち、第1フィールドには、16画素周期(32MHz/2MHz)、第2フィールドには、7画素周期(35MHz/5MHz)、第3フィールドには、11画素周期(33MHz/3MHz)でビートノイズが出現する。しかし、各フィールドのそれぞれにおいてビートノイズが出現する画素周期が変わるので、出現したビートノイズのパターンは、視認し難くなる。
また、第1〜第3の各フィールドで撮像回路130の駆動周波数を切り換えることにより、図10に示すように、各駆動周波数が分散されたことになり、各駆動周波数のスペクトルは、弱くなる。その結果、各フィールドに対するビートノイズのスペクトルも弱くなり、本撮影により得られた画像中に出現したビートノイズのパターンが視認し難くなる。
ここで、上記駆動周波数を切り換えた場合においても、視認し易いビートノイズのパターン、例えば図11に示すようなパターンが生じることがある。この場合は、第1フィールドに対しては36MHzの駆動周波数、第2フィールドに対しては45MHzの駆動周波数、第3フィールドに対しては40MHzの駆動周波数とする場合である。この場合、各フィールドにおけるビートノイズの周波数成分は、6MHz(36MHz−30MHz)、15MHz(45MHz−30MHz)、10MHz(40MHz−30MHz)となる。即ち、第1フィールドにおいては6画素周期(36MHz/6MHz)、第2フィールドにおいては3画素周期(45MHz/15MHz)、第3フィールドにおいては4画素周期(40MHz/10MHz)のそれぞれの画素周期でビートノイズが出現する。その結果、ビートノイズの周波数成分のスペクトルは分散されるが、ビートノイズのパターンは視認し易いパターンとなり、ビートノイズの低減効果を十分に得ることができない。
このように、ビートノイズのパターンが視認し難いものとなるように、第1〜第3の各フィールドに対する駆動周波数を予め設定することが非常に重要である。
また、第1〜第3の各フィールドで駆動周波数を切り換える場合においては、駆動周波数毎に位相調整処理が行われる。この位相調整処理には、撮像パルスの位相の設定と、撮像パルスの発生タイミングの設定が含まれる。駆動周波数のそれぞれでCCDセンサ104を駆動した際にフィールドにおけるCCDセンサ104の動作時間を同じするための撮像パルスの位相の設定は、駆動周波数毎にS/H比が最もよくなるように予め算出された撮像パルスの位相を設定するものである。具体的には、駆動周波数毎にS/H比が最もよくなるように予め算出された撮像パルスの位相を示す位相情報が制御部121内のROM(図示せず)に格納されている。撮像パルスの位相を設定する際には、ROMに格納されている位相情報を参照して、駆動周波数に対応する撮像パルスの位相が、タイミング信号発生回路151に設定される。
また、撮像パルスの発生タイミングの設定は、駆動周波数のそれぞれでCCDセンサ104を駆動した際に各フィールドにおけるCCDセンサ104の動作時間を同じするために、対応する撮像パルスの発生タイミング(発生期間)を設定するものである。具体的には、CCDセンサ104の動作時間は、露光時間、読み出し時間、垂直転送時間からなる時間である。各駆動周波数に対するそれぞれの露光時間、読み出し時間、垂直転送時間が同じになるように、駆動周波数に応じて対応する撮像パルスの発生タイミング(発生期間)が設定される。これは、駆動周波数の切り換えにより、各駆動周波数に対するそれぞれの露光時間、読み出し時間、垂直転送時間の間にずれが生じることがあるからである。
ここで、垂直転送時間の調整について図12を参照しながら説明する。図12は図5の期間Aにおける、第2フィールド内の水平同期信号HDを基準としたタイミングチャートである。
例えば、垂直転送パルスV1に着目した場合に、その転送時間を、基準タイミングクロックMCLKのクロック数で規定される時間t(usec)とし、時間tに相当するクロック数をa(clock)とする。この場合、
t=a×1/32
の関係が成立する。
t=a×1/32
の関係が成立する。
即ち、転送時間t(usec)、駆動周波数f(MHz)、転送クロック数 x(clock)とすると、これらは、次の関係式で表されることになる。
t=x×1/f
各フィールド(駆動周波数)に対するそれぞれの転送時間tを同じにする場合、上記関係式に基づいて、各フィールドの駆動周波数fに対して、各フィールドの転送時間tが同じになる転送クロック数xが算出される。また、同様の方法で、各フィールドの駆動周波数に対するそれぞれの垂直転送パルスの転送時間、読み出し時間などについても、それらを同じにするクロック数が算出される。
各フィールド(駆動周波数)に対するそれぞれの転送時間tを同じにする場合、上記関係式に基づいて、各フィールドの駆動周波数fに対して、各フィールドの転送時間tが同じになる転送クロック数xが算出される。また、同様の方法で、各フィールドの駆動周波数に対するそれぞれの垂直転送パルスの転送時間、読み出し時間などについても、それらを同じにするクロック数が算出される。
各駆動周波数に対するそれぞれの露光時間、読み出し時間、垂直転送時間を同じにするクロック数は、対応する撮像パルスの発生タイミングを規定する発生タイミング情報として、制御部121内のROMに格納されている。発生タイミングを設定する際には、ROMに格納されている発生タイミング情報を参照して、駆動周波数に対応する発生タイミングが、タイミング信号発生回路151に設定される。
次に、ビートノイズ低減処理を含む撮影動作について図13を参照しながら説明する。図13は図1の制御部121による、ビートノイズ低減処理を含む撮影動作の制御手順を示すフローチャートである。
撮影時、図13に示すように、制御部121は、EVFを作動させる(ステップS101)。ここでは、EVFの作動時の基準タイミングクロックMCLKが多出力クロック生成回路110から出力されている。そして、制御部121は、ユーザによるシャッタスイッチ124の操作に応じてスイッチSW2がオンするのを待つ(ステップS102)。ここで、スイッチSW2がオンすると、制御部121は、本撮影のための露光を行う(ステップS103)。
次いで、制御部121は、第1、第2および第3フィールドからの読み出しを開始する。制御部121は、まず、第1フィールドに対する駆動周波数への切り換えを行う(ステップS104)。ここでは、制御部121は、第1フィールドに対して設定されている駆動周波数と同じ周波数の基準タイミングクロックMCLKを出力するように、多出力クロック生成回路110を制御する。そして、制御部121は、ROMに格納されている位相情報および発生タイミング情報を参照して、第1フィールドの駆動周波数に対応する撮像パルスの位相および発生タイミングをタイミング発生回路105に設定する(ステップS105)。ここでは、撮像パルス即ち水平転送パルスH1,H2、リセットゲートパルスRG、サンプルホールドパルスのパルスSHBLKおよびパルスSHDATA、サンプリングパルスCLKの各パルスの位相が設定される。また、第1〜第3の各フィールドの駆動周波数に対するCCD104の動作時間を同じにするために、第1フィールドの駆動周波数に対する露光時間、読み出し時間、垂直転送時間のクロック数が設定される。
次いで、制御部121は、第1フィールドの読み出しを行うための撮像パルスを発生するように、タイミング発生回路105を制御する(ステップS106)。この制御により、タイミング発生回路105は、制御部121により設定された位相および発生タイミングに基づいて、各撮像パルスを発生する。そして、各撮像パルスに従い、CCDセンサ104および撮像回路130が動作し、第1フィールドのCCD出力信号の読み出しが行われる。
次いで、制御部121は、第2フィールドの駆動周波数への切り換えを行う(ステップS107)。ここでは、第2フィールドに対して設定されている駆動周波数と同じ周波数の基準タイミングクロックMCLKを出力するように、多出力クロック生成回路110が制御される。そして、制御部121は、ROMに格納されている位相情報および発生タイミング情報を参照して、第2フィールドの駆動周波数に対応する撮像パルスの位相および発生タイミングをタイミング発生回路105に設定する(ステップS108)。
次いで、制御部121は、第2フィールドの読み出しを行うための撮像パルスを発生するように、タイミング発生回路105を制御する(ステップS109)。この制御により、タイミング発生回路105から設定された位相および発生タイミングに基づいた各撮像パルスが発生され、各撮像パルスに従い、CCDセンサ104および撮像回路130は動作する。これにより、第2フィールドのCCD出力信号の読み出しが行われる。
次いで、制御部121は、第3フィールドの駆動周波数への切り換えを行う(ステップS110)。ここでは、第3フィールドに対して設定されている駆動周波数と同じ周波数の基準タイミングクロックMCLKを出力するように、多出力クロック生成回路110が制御される。そして、制御部121は、ROMに格納されている位相情報および発生タイミング情報を参照して、第3フィールドの駆動周波数に対応する撮像パルスの位相および発生タイミングをタイミング発生回路105に設定する(ステップS111)。
次いで、制御部121は、第3フィールドの読み出しを行うための撮像パルスを発生するように、タイミング発生回路105を制御する(ステップS112)。この制御により、タイミング発生回路105から設定された位相およびクロック数に基づいた各撮像パルスが発生され、各撮像パルスに従いCCDセンサ104および撮像回路130は動作する。これにより、第3フィールドのCCD出力信号の読み出しが行われる。
このようにして1フレームを構成する第1〜第3の各フィールドの画像が取り込まれると、制御部121は、本撮影動作を終了する(ステップS113)。続いて、制御部121は、EVFの作動時の駆動周波数への切り換えを行う(ステップS114)。ここでは、EVFの作動時の基準タイミングクロックMCLKを出力するように、多出力クロック生成回路110が制御される。そして、制御部121は、上記ステップS101に戻り、EVFを作動させる。
本実施の形態によれば、1フレームを構成するフィールド毎にビートノイズのパターンを視認し難くする駆動周波数を予め設定し、フィールド毎に対応する駆動周波数への切り換えを行うことにより、ビートノイズのパターンを視認し難くすることができる。
また、フィールド毎の駆動周波数は予め設定されている周波数であるので、各駆動周波数に対する撮像パルスの位相、およびCCD104の動作時間を同じにするための発生タイミングを規定するクロック数を予め準備することができる。その結果、各駆動周波数に対する撮像パルスの位相調整を容易に行うことができる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態について図14〜図17を参照しながら説明する。図14は本発明の第2の実施の形態に係る撮像装置における間引き読み出し時のビートノイズ軽減処理が施された画像を模式的に示す図である。図15は間引き読み出し時の図5の露光期間Bを含むフィールド垂直同期信号VDを基準としたタイミングチャートである。図16は本発明の第2の実施の形態に係る撮像装置の制御部によるEVF時の間引き読み出しの制御手順を示すフローチャートである。図17は間引き読み出しによって読み出された画像中に出現するビートノイズを模式的に示す図である。
次に、本発明の第2の実施の形態について図14〜図17を参照しながら説明する。図14は本発明の第2の実施の形態に係る撮像装置における間引き読み出し時のビートノイズ軽減処理が施された画像を模式的に示す図である。図15は間引き読み出し時の図5の露光期間Bを含むフィールド垂直同期信号VDを基準としたタイミングチャートである。図16は本発明の第2の実施の形態に係る撮像装置の制御部によるEVF時の間引き読み出しの制御手順を示すフローチャートである。図17は間引き読み出しによって読み出された画像中に出現するビートノイズを模式的に示す図である。
本実施の形態は、上記第1の実施の形態と同じ構成を有し、本実施の形態の説明においては、上記第1の実施の形態と同じ符号を用いる。
本実施の形態は、間引き読み出し時にも、フレーム読み出し時と同様に、ビートノイズ低減処理を行う。間引き読み出しは、上記第1の実施の形態において、図5を用いて説明した通りのものであり、その説明は省略する。間引き読み出しにおいては、垂直同期信号VDが1フィールド分の画像を示す信号を得るための所定の単位区間を規定する。よって、垂直同期信号VDのタイミングに合わせて撮像回路130の駆動周波数を切り換えると、1画面毎にビートパターンが変わることになる。
ここで、多出力クロック生成回路110からは、36MHzの基準メインクロックMCLKが出力され、LCDクロック生成回路114からは30MHzのクロックLCDが出力されるとする。この場合、撮像回路130は、36MHzの駆動周波数で動作し、LCD115は、30MHzの周波数で動作することになる。そして、基準メインクロックMCLKとクロックLCDが干渉している場合、間引き読み出しにより読み出された各フィールドの画像には、差分の6MHzの周波数成分を有するビートノイズが出現する。例えば1番面、2番目、3番目の各フィールドにおいて、図17(a),(b),(c)に示すようなパターンで、ビードノイズが出現する。1番目のフィールドにおいは、ビートノイズの周波数成分が6MHzであるので、ビートノイズは、基準タイミングクロックMCLKに対して6クロック周期(36MHz/6MHz)即ち6画素周期で出現することになる。また、2,3番目のフィールドにおいても、ビートノイズの周波数成分は変わらないので、同じパターンでビートノイズが出現することになる。即ち、各フィールドにおいて、同じパターンでビートノイズの出現が繰り返され、このビートノイズのパターンは、視認しやすいものとなる。
そこで、本実施の形態においては、撮像回路130の駆動周波数が連続する3つのフィールドでそれぞれ切り換えられ、この駆動周波数の切り換えは、3つのフィールドを1周期とする周期で繰り返し行われる。各フィールドに対して切り換える駆動周波数は、出現するビートノイズのパターンが視認し難い周波数に予め設定されている。
例えば1番目のフィールドについては35MHz、2番目のフィールドについては33MHz、3番目のフィールドについては32MHzの駆動周波数がそれぞれ設定されている。そして、各フィールドに対するビートノイズの周波数成分は、5MHz(35MHz−30MHz)、3MHz(33MHz−30MHz)、2MHz(32MHz−30MHz)となる。即ち、1番目のフィールドにおいては、7画素周期(35MHz/5MHz)、2番目のフィールドにおいては11画素周期(33MHz/3MHz)、3番目のフィールドにおいては2画素周期(32MHz/2MHz)でビートノイズが出現する。4番目のフィールドにおいては、当該フィールドの駆動周波数が1番目のフィールドの駆動周波数と同じであるので、7画素周期(35MHz/5MHz)でビートノイズが出現する。
このように、本実施の形態は、3つのフィールドのそれぞれに対して駆動周波数を切り換えることにより、ビードノイズのスペクトルを弱くする。この点は、第1の実施の形態と同じである。但し、フィールド(1画面)毎にビートノイズのパターンが変わるので、連続するフィールド(画面)を視認した際に各フィールドに出現するビートノイズのパターンを視認し難くする必要がある点で、第1の実施の形態とは異なる。
本実施の形態においては、3つのフィールドに対してその駆動周波数を切り換えるようにしているが、ビートノイズのパターンがより目立たないように、4つまたそれ以上の数のフィールドに対してその駆動周波数を切り換えるようにしてもよい。
次に、間引き読み出しにおけるCCD104の動作時間を同じにするための撮像パルスの発生タイミングの設定について図15を参照しながら説明する。
まず、露光時間を同じにする設定について説明する。例えば図15に示すように、図5の露光期間Bを含むフィールドに対する駆動周波数をf(MHz)とし、露光期間Bを時間t(usec)であるとする。また、1ライン当たりの水平同期信号HD内の最後の電子シャッタパルスが出力されてから当該水平同期信号HDがL(Low)になるまでの時間をb(clock)分に相当する時間であるとする。また、最後の電子シャッタパルスの出力から次に電子シャッタパルスの出力までのライン数(水平同期信号HDの数)をc(Line)とする。また、1ライン当たりの水平同期信号HDの出力期間は、y(clock/Line)とする。この場合、上記時間tは、次の関係式により表される。
t= b×1/f+ c×y×1/f
ここで、図5に示す露光期間Cを含むフィールドに関して、この露光期間Cを上記時間tと同じにする即ち露光期間Bと同じにする場合は、駆動周波数fに応じて、時間b、ライン数c、水平同期信号HDの出力期間yを算出すればよい。但し、この場合、読み出し時間、転送時間など、他の時間に影響を与えないように、ダミークロックまたはダミーラインの付加による調整を行うことが現実的である。
ここで、図5に示す露光期間Cを含むフィールドに関して、この露光期間Cを上記時間tと同じにする即ち露光期間Bと同じにする場合は、駆動周波数fに応じて、時間b、ライン数c、水平同期信号HDの出力期間yを算出すればよい。但し、この場合、読み出し時間、転送時間など、他の時間に影響を与えないように、ダミークロックまたはダミーラインの付加による調整を行うことが現実的である。
CCDセンサ104の動作時間を同じするためには、駆動周波数が最も低いフィールドを基準とし、駆動周波数が高いフィールドに対してそのCCDセンサ104の動作時間の調整を行うことが好ましい。駆動周波数が高いフィールドは、1クロックの周期が短いため、微調整が効果的に行うことができるからである。
垂直転送時間および読み出し時間を同じにする設定は、第1の実施の形態と同じであるので、ここでの説明は省略する。
このようにして、CCDセンサ104の動作時間を同じするための発生タイミングを規定する変数(時間b、ライン数c、水平同期信号HDの出力期間yなど)は、予め算出されており、発生タイミング情報として制御部121のROMに格納されている。
また、制御部121のROMには、間引き読み出しにおける各フィールドに対する駆動周波数を示す情報、駆動周波数毎の撮像パルスの位相を示す位相情報が格納されている。
次に、制御部121によるEVFの作動時の間引き読み出しの制御について図16を参照しながら説明する。
EVFの作動時、図16に示すように、制御部121は、まず、1番目のフィールドに対する駆動周波数への切り換えを行う(ステップS201)。ここでは、制御部121は、1番目のフィールドに対して設定されている駆動周波数と同じ周波数の基準タイミングクロックMCLKを出力するように、多出力クロック生成回路110を制御する。そして、制御部121は、ROMに格納されている位相情報および発生タイミング情報を参照して、1番目のフィールドの駆動周波数に対応する撮像パルスの位相および発生タイミングをタイミング発生回路105に設定する(ステップS202)。ここでは、撮像パルス即ち水平転送パルスH1,H2、リセットゲートパルスRG、サンプルホールドパルスのパルスSHBLKおよびパルスSHDATA、サンプリングパルスCLKの各パルスの位相が設定される。また、1番目のフィールドの駆動周波数に対する露光時間、読み出し時間、垂直転送時間を規定するための発生タイミングが設定される。
次いで、制御部121は、1番目のフィールドの読み出しを行うための撮像パルスを発生するように、タイミング発生回路105を制御する(ステップS203)。この制御により、タイミング発生回路105から、制御部121により設定された位相および発生タイミングに基づいた各撮像パルスが発生され、各撮像パルスに従いCCDセンサ104および撮像回路130は動作する。これにより、1番目のフィールドのCCD出力信号の読み出しが行われる。
次いで、制御部121は、2番目のフィールドの駆動周波数への切り換えを行う(ステップS204)。ここでは、2番目のフィールドに対して設定されている駆動周波数と同じ周波数の基準タイミングクロックMCLKを出力するように、多出力クロック生成回路110が制御される。そして、制御部121は、ROMに格納されている位相情報および発生タイミング情報を参照して、2番目のフィールドの駆動周波数に対応する撮像パルスの位相および発生タイミングをタイミング発生回路105に設定する(ステップS205)。
次いで、制御部121は、2番目のフィールドの読み出しを行うための撮像パルスを発生するように、タイミング発生回路105を制御する(ステップS206)。この制御により、タイミング発生回路105から設定された位相および発生タイミングに基づいた各撮像パルスが発生され、各撮像パルスに従いCCDセンサ104および撮像回路130は、動作する。これにより、2番目のフィールドのCCD出力信号の読み出しが行われる。
次いで、制御部121は、3番目のフィールドの駆動周波数への切り換えを行う(ステップS207)。ここでは、3番目のフィールドに対して設定されている駆動周波数と同じ周波数の基準タイミングクロックMCLKを出力するように、多出力クロック生成回路110が制御される。そして、制御部121は、ROMに格納されている位相情報および発生タイミング情報を参照して、3番目のフィールドの駆動周波数に対応する撮像パルスの位相および発生タイミングをタイミング発生回路105に設定する(ステップS208)。
次いで、制御部121は、3番目のフィールドの読み出しを行うための撮像パルスを発生するように、タイミング発生回路105を制御する(ステップS209)。この制御により、タイミング発生回路105から設定された位相および発生タイミングに基づいた各撮像パルスが発生され、各撮像パルスに従いCCDセンサ104および撮像回路130は動作する。これにより、3番目のフィールドのCCD出力信号の読み出しが行われる。
次いで、制御部121は、4番目のフィールドからの読み出しを行うか否かを判定する(ステップS210)。ここで、4番目のフィールドからの読み出しを行うと判定された場合、制御部121は、4番目のフィールドを1番目のフィールドとし、上記ステップ201に戻る。これに対し、4番目のフィールドからの読み出しを行わないと判定された場合とは、例えばEVFを作動させない他の動作モードが選択された場合である。この場合、制御部121は、選択された動作モードを実行する制御へ移行する。
このように、EVFの作動時においても、ビートノイズのパターンを視認し難くすることができる。
本実施の形態においては、EVFの作動時の間引き読み出しにおけるビートノイズ低減処理について説明したが、動画記録時に間引き読み出しを行う場合にも同様のビートノイズ低減処理を適用することができる。この場合、記録された画像を視聴する際に、発生するビードノイズを弱めることができ、ビートノイズまたはそのパターンを視認し難くすることができる。
104 CCDセンサ
105 タイミング信号発生回路
106 CDS回路
107 PGA回路
108 クランプ回路
109 AD変換回路
110 多出力クロック生成回路
111 映像処理回路
130 撮像回路
105 タイミング信号発生回路
106 CDS回路
107 PGA回路
108 クランプ回路
109 AD変換回路
110 多出力クロック生成回路
111 映像処理回路
130 撮像回路
Claims (6)
- クロック生成手段と、
前記クロック生成手段により生成されたクロックに従い、撮像素子を制御するための垂直同期信号を含むタイミング信号を発生するタイミング信号発生手段と、
前記垂直同期信号に同期して、前記クロック生成手段が生成するクロックの周波数を切り換える制御手段と
を備えることを特徴とする撮像装置。 - 1フレームを構成する複数のフィールドにそれぞれ対応付けられて異なる周波数が設定され、
前記制御手段は、前記撮像素子から前記複数のフィールドに分割して読み出す際に、前記クロック生成手段が生成するクロックの周波数を、前記読み出すフィールドに対応付けられている周波数に切り換えることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。 - 前記制御手段は、連続する複数のフィールドを順に読み出すう際に、前記周波数の切り換えを前記連続する複数のフィールドを1周期とする周期で繰り返すことを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
- 前記撮像素子の出力信号を撮像信号に変換するための処理を行う処理手段を備え、
前記タイミング信号発生手段は、前記処理手段の動作を制御するためのタイミング信号を発生し、
前記制御手段は、前記撮像素子の動作を制御するための前記タイミング信号の位相と前記処理手段の動作を制御するための前記タイミング信号の位相とを前記タイミング信号発生手段に周波数毎に設定することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の撮像装置。 - 前記制御手段は、前記撮像素子の動作を制御するための前記タイミング信号に対して、前記周波数毎に前記撮像素子の動作時間を同じにする発生タイミングを前記タイミング信号発生手段に設定することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の撮像装置。
- 撮像素子およびクロック生成手段を有する撮像装置の制御方法であって、
前記クロック生成手段により生成されたクロックに従い、前記撮像素子を制御するための垂直同期信号を含むタイミング信号を発生する工程と、
前記垂直同期信号に同期して、前記クロック生成手段が生成するクロックの周波数を切り換える工程と
を有することを特徴とする撮像装置の制御方法。
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013219442A (ja) * | 2012-04-05 | 2013-10-24 | Nikon Corp | 電子装置、イメージセンサおよび電子カメラ |
JP2018137592A (ja) * | 2017-02-21 | 2018-08-30 | 株式会社リコー | 撮像装置、撮像方法およびプログラム |
US10142557B2 (en) | 2014-11-04 | 2018-11-27 | Olympus Corporation | Image pickup apparatus, image pickup method, and non-transitory computer-readable medium storing computer program |
US11336847B2 (en) | 2020-09-24 | 2022-05-17 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Solid-state imaging device |
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2008
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