JP2010133696A - 蒸気圧縮装置 - Google Patents
蒸気圧縮装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010133696A JP2010133696A JP2009239475A JP2009239475A JP2010133696A JP 2010133696 A JP2010133696 A JP 2010133696A JP 2009239475 A JP2009239475 A JP 2009239475A JP 2009239475 A JP2009239475 A JP 2009239475A JP 2010133696 A JP2010133696 A JP 2010133696A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- compressor
- flow rate
- liquid
- steam
- target fluid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A30/00—Adapting or protecting infrastructure or their operation
- Y02A30/27—Relating to heating, ventilation or air conditioning [HVAC] technologies
- Y02A30/274—Relating to heating, ventilation or air conditioning [HVAC] technologies using waste energy, e.g. from internal combustion engine
Landscapes
- Processing Of Solid Wastes (AREA)
- Air Conditioning Control Device (AREA)
- Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
Abstract
【課題】圧縮機の過剰な温度上昇を防止でき、圧縮機の出力を蒸気エネルギーとして最大限に利用可能な蒸気圧縮装置を提供する。
【解決手段】作用空間に吸い込んだ気相の対象流体である蒸気を圧縮して、所定の吐出圧力Pdの吐出配管8に吐出する容積式の圧縮機7と、圧縮機7の作用空間または吸い込み部に、液相の対象流体を導入する液導入手段と、吐出配管8に設けられ、圧縮機7が吐出した対象流体から液相分を分離するドレンセパレータ9とを有する蒸気圧縮装置1において、液導入手段は、圧縮機7が対象流体に与えるエネルギーの内、圧縮機7が吸い込んだ気相の対象流体が吐出圧力に昇圧するために消費して残る熱エネルギーを、液相の対象流体を気化させるための蒸発潜熱として消費してなお、対象流体を圧縮機7から一部が液相である湿り蒸気の状態で吐出させるのに十分な量の液相の対象流体を導入する。
【選択図】図1
【解決手段】作用空間に吸い込んだ気相の対象流体である蒸気を圧縮して、所定の吐出圧力Pdの吐出配管8に吐出する容積式の圧縮機7と、圧縮機7の作用空間または吸い込み部に、液相の対象流体を導入する液導入手段と、吐出配管8に設けられ、圧縮機7が吐出した対象流体から液相分を分離するドレンセパレータ9とを有する蒸気圧縮装置1において、液導入手段は、圧縮機7が対象流体に与えるエネルギーの内、圧縮機7が吸い込んだ気相の対象流体が吐出圧力に昇圧するために消費して残る熱エネルギーを、液相の対象流体を気化させるための蒸発潜熱として消費してなお、対象流体を圧縮機7から一部が液相である湿り蒸気の状態で吐出させるのに十分な量の液相の対象流体を導入する。
【選択図】図1
Description
本発明は蒸気圧縮装置に関する。
産業界において、蒸気を使用する設備は多いが、その潜熱まで消費できる設備は非常に少なく、0MPa、100℃の蒸気が多量に廃棄されている。これらの廃棄されていた低圧蒸気を回収して、圧縮機で圧縮することにより、ボイラで新たに水を蒸発させるよりも少ないエネルギーで安価に、利用可能な圧力の蒸気に再生する蒸気圧縮装置が提案されている(例えば特許文献1)。
このような蒸気圧縮装置では、ボイラの主蒸気配管の設定圧力によって、圧縮機の吐出圧力も決定される。圧縮機は、圧縮する蒸気の量と圧力に対して十分に大きい容量を有するものが使用されるが、過剰な出力は、吐出する蒸気の過剰な温度上昇をもたらす。これらの熱は、有効に利用できないばかりか、圧縮機の温度を上昇させる。スクリュ圧縮機の場合、構造上、耐用温度が250℃程度、高くとも300℃程度であるため、過剰な温度上昇は避けなければならない。
前記問題点に鑑みて、本発明は、圧縮機の過剰な温度上昇を防止でき、圧縮機の出力を蒸気エネルギーとして最大限に利用可能な蒸気圧縮装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明による蒸気圧縮装置は、作用空間に吸い込んだ気相の対象流体である蒸気を圧縮して、所定の吐出圧力の吐出配管に吐出する容積式の圧縮機と、前記圧縮機の前記作用空間または前記圧縮機の吸い込み部に、液相の前記対象流体を導入する液導入手段と、前記吐出配管に設けられ、前記圧縮機が吐出した前記対象流体から液相分を分離するドレンセパレータとを有し、前記液導入手段は、前記圧縮機が前記対象流体に与えるエネルギーの内、前記圧縮機が吸い込んだ前記気相の対象流体が前記吐出圧力に昇圧するために消費して残る熱エネルギーを、前記液相の対象流体を気化させるための蒸発潜熱として消費してなお、前記対象流体を前記圧縮機から一部が液相である湿り蒸気の状態で吐出させるのに十分な量の前記液相の対象流体を導入するものとする。
この構成によれば、圧縮機において、液導入手段により供給された液相の対象流体が蒸発することで過剰な熱を奪うので、吐出する蒸気温度が吐出圧力における飽和蒸気温度より高くなることがない。このため、圧縮機の温度が過剰に上昇することがない。また、圧縮機において液導入手段により導入された液相の対象流体を蒸発させるので、吐出する蒸気量を吸い込んだ蒸気量よりも増量することができる。このため、圧縮機の出力エネルギーを利用可能な蒸気エネルギーに余すことなく変換できる。このため、ボイラ設備を含めたプラント全体のエネルギー効率を高められる。
また、本発明の蒸気圧縮装置において、前記液導入手段は、前記圧縮機を駆動するモータの出力から算出される前記圧縮機の有効出力エネルギーを、前記対象流体の前記吐出圧力における単位量当たりの蒸発潜熱で除した値よりも多量の液相の前記対象流体を導入してもよい。
この構成によれば、圧縮機の作用空間または吸い込み部に導入すべき液相の対象流体の量の算出が容易であり、制御が簡単である。対象流体の顕熱負荷は、潜熱負荷に比べて小さいので、吐出を湿り蒸気とするのに必要な液量との誤差もそれほど大きくない。また、顕熱負荷を無視しているので、導入量が多めに算出され、吐出を湿り蒸気に保つためには安全サイドの誤差である。
また、本発明の蒸気圧縮装置において、前記ドレンセパレータで分離された液相の前記対象流体を前記作用空間または前記吸い込み部に導入し、不足する液相の前記対象流体を外部の流体供給源から導入してもよい。
この構成によれば、ドレンセパレータで分離された液相の対象流体は、温度が吐出圧力における飽和蒸気温度であるため、圧縮機内で温度を上昇させるためのエネルギーが不要であり、吐出する蒸気の増量効果が高い。
また、本発明の蒸気圧縮装置において、前記液導入手段は、前記流体供給源からの前記対象流体の供給を遮断できる供給バルブと、前記ドレンセパレータで分離された液の流量を検出する流量検出器とを備え、前記流量検出器の検出流量が、前記圧縮機の吐出する対象流体が飽和蒸気となるために必要な供給量以上の所定の下限流量となったとき、前記供給バルブを開き、前記下限流量より大きい所定の上限流量となったとき、前記供給バルブを閉じてもよい。
この構成によれば、ドレンセパレータで分離された液相の対象流体の流量が、湿り蒸気を吐出させるのに十分であるときは、他の供給源から液を導入しない。ドレンセパレータで分離された液の流量は、比較的正確に測定できるため、圧縮機の吐出を常に湿り蒸気となるように維持することが容易である。
本発明によれば、圧縮機の吐出が湿り蒸気となるように、作用空間または吸い込み部に液相の対象流体を導入するので、圧縮機の出力の内、供給される蒸気を所定圧力まで圧縮して余るエネルギーによって、新たな蒸気を生成するので、エネルギーを有効に利用でき、圧縮機の温度が過剰に上昇しない。
これより、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1に、本発明の1つの実施形態の蒸気圧縮装置1を含む製造プラントの構成を示す。
蒸気圧縮装置1は、ボイラ2から需要設備(製造設備)3に主配管4を介して所定の供給圧力Ph(例えば0.8MPaG)の蒸気(気相の対象流体)を供給するプラントにおいて、需要設備3のスチームトラップ5で分離された高温水をフラッシュタンク6で、大気圧近くの吸込圧力Ps(例えば0.06MPaG)まで減圧して得られる吸込温度Ts(例えば110℃)、質量流量Gc(例えば1000kg/h)の低圧蒸気を、スクリュ圧縮機7の作用空間(互いに噛合する雌雄一対のスクリュロータと、これらを収容するケーシングとの間に形成され、スクリュ圧縮機7の吸い込み部および吐出口からは隔離された空間)に吸い込んで供給圧力Phと等しい吐出圧力Pdまで昇圧して吐出し、吐出配管8を介して主配管4に環流させることで、ボイラ2の発生蒸気量を低減するもの、ひいてはボイラ2の燃料消費を低減するものである。
なお、主配管4には、供給圧力Phの検出のための圧力検出手段、および、その供給圧力Phの蒸気の温度Thの検出のための温度検出手段が設けられ、また、吐出配管8には、吐出圧Pdの検出のための圧力検出手段、および、吐出温度Tdの検出のための温度検出手段が設けられている。各温度検出手段にて検出された供給圧力Phおよび吐出圧力Pdを表す信号は、図示しない制御手段に入力される。そして、その制御手段は、供給圧力Phに吐出圧力Pdが等しくなるように、スクリュ圧縮機7を駆動するモータ14の回転数を適宜調整する。
蒸気圧縮装置1では、吐出配管8に、スクリュ圧縮機7が吐出した蒸気から水(液相分)を分離するドレンセパレータ9が設けられ、分離された水(液相の対象流体)は、減圧のためのオリフィス10および流量計11を介してスクリュ圧縮機7の作用空間に導入される。また、スクリュ圧縮機7の作用空間には、フラッシュタンク6で低圧蒸気と分離された大気圧100℃の温水(外部の流体供給源)もまた、ポンプ12によって供給バルブ13を介して導入されるようになっている(液導入手段)。なお、ドレンセパレータ9で分離された温水、および、フラッシュタンク6で分離された温水のスクリュ圧縮機7の作用空間への導入口は、そのスクリュ圧縮機7の吸い込み部の近傍(内部の圧力が略吸い込み圧力Phと同等である位置)に設けられている。
供給バルブ13は、流量計11が検出したスクリュ圧縮機7の吐出配管8から作用空間に環流される水の質量流量である環流流量Grが、所定の下限流量Grmin以下となったときに開放される。供給バルブ13が開放されると、フラッシュタンク6からスクリュ圧縮機7の作用空間に、温水が補給流量Gpで供給される。また、供給バルブ13は、環流流量Grが所定の上限流量Grmax以上になると閉鎖される。
下限流量Grminは、スクリュ圧縮機7の吐出が、継続して湿り蒸気となるような値に設定される。つまり、スクリュ圧縮機7のモータ14の出力Nc(例えば160kW)にスクリュ圧縮機7の機械効率η(例えば95%)を乗じた有効出力エネルギー(Nc・η)と、吸込蒸気を吐出圧力Pdまでポリトロープ圧縮するためのエネルギーとの差に比べて、流量Grの高温水が全て吐出圧力Pdの水蒸気に気化するのに必要な熱エネルギーが十分に大きくなるように、つまり、有効出力エネルギーのうちの余剰分が水の蒸発潜熱として消費してなお、液相の水が残るように、下限流量Grminが設定される。
一方、上限流量Grmaxは、制御上、安定を得られる程度に下限流量Grminより大きな値を選択すればよい。供給バルブ13を介して供給される補給流量Gpは、スクリュ圧縮機7が液圧縮状態となるほどに多量であってはならない。マクロ的に見ると、環流流量Grは、系内に環流流量Grを維持できる水量が存在する限り、下限流量Grminと上限流量Grmaxとの間の一定の流量に維持されるので、吐出配管8から主配管4に導入される蒸気の流量は、吸気流量Gcに気化流量Geの平均値を加算した流量になる。なお、気化流量Geは、スクリュ圧縮機7の吸気から圧縮行程で発生する気化蒸気の流量である。
簡易的には、モータ14の時間当たりの有効出力Nc・η(例えば152kW×3600=547200J/h)を吐出圧力Pdにおける蒸発潜熱(例えば2030kJ/kg)で除した理論気化流量Gi(例えば270kg/h)を基にして、下限流量Grminを決定することができる。例えば、下限流量Grminは、理論流量の例えば1.1倍程度にすればよい。また、上限流量Grmaxは理論流量Giの例えば1.5倍程度にすればよい。なお、理論気化流量Giは、次式で表される。
Gi=3600×Nc・η/rd(単位:kg/h)
但し、rdは、吐出圧力Pdにおける気化潜熱(単位:kJ/kg)である
Gi=3600×Nc・η/rd(単位:kg/h)
但し、rdは、吐出圧力Pdにおける気化潜熱(単位:kJ/kg)である
このように、理論気化流量Gi以上の環流流量Grを確保することで、スクリュ圧縮機7は、作用空間に導入された水を全て蒸発させることができず、吐出される蒸気は、吐出配管8に吐出される瞬間に、吐出圧力Pdにおける飽和蒸気温度の湿り蒸気になる。このため、スクリュ圧縮機7に導入された蒸気および水に加えられた熱エネルギーが吐出蒸気やスクリュ圧縮機7自体を吐出圧力Pdの飽和蒸気温度を超えて過剰に上昇させることがなく、エネルギーロスが少なく、スクリュ圧縮機7の熱による変形などで発生するトラブルも防止できる。
また、本実施形態では、主配管4に供給できる蒸気量は、需要設備3から回収できる蒸気量より、気化流量Geの平均値(瞬間的補給流量Gpに供給バルブ13の開放時間比を乗じた流量)だけ多くなる。実際の気化流量Geの平均値は、吸い込んだ低圧蒸気のポリトロープ圧縮の熱負荷や、供給バルブ13を介して供給された水を昇温させるための顕熱負荷があるため、理論気化流量Giよりも小さくなるが、それでも、蒸気圧縮装置1は、吸い込んだ低圧蒸気を加圧するとともに、最大20%程度増量して吐出することができる。
なお、環流流量Grの循環水は、作用空間へ導入されると、吐出圧力Pdに加圧された状態から、略吸い込み圧力Psの状態へ減圧されるため、エンタルピーが低下する。そしてエンタルピーの差分(吐出圧力Pd下の飽和温度水の持つエンタルピーhd(kJ/kg)と、吸い込み圧力Ps下の飽和温度水の持つエンタルピーhs(kJ/kg)との差分)に環流流量Grを乗じた熱量Q1を、吸い込み圧力Psの状態の蒸気の気化潜熱rsで除した蒸気量Ge1の蒸気が、いわゆる「フラッシュ蒸気」として発生する。そして、スクリュ圧縮機7の作用空間に吸い込まれる質量流量Gcの蒸気と、蒸気量Ge1の「フラッシュ蒸気」と、作用空間の水量(Gr−Ge1)の水が合わせて作用空間へ流入する。蒸気(Gc+Ge1)は、圧縮され、Nc・ηの一部の熱量Q1は、作用空間の水量(Gr−Ge1)の水に、顕熱の上昇の分として吸収される。吸収しきれない熱量Q2が存在するときには、この熱量Q2によって、さらに気化蒸気Ge2が発生する。そして、吐出される蒸気量は、Gc+Ge1+Ge2となる。
ここで、以上の関係を整理すると、以下の式に表される。
Nc/η=Q1+Q2
Q1=Gr×(hd−hs)
Ge1=Q1/rs
Ge2=Q2/rd
Ge=Ge1+Ge2
Nc/η=Q1+Q2
Q1=Gr×(hd−hs)
Ge1=Q1/rs
Ge2=Q2/rd
Ge=Ge1+Ge2
また、本実施形態では、モータ14の出力および環流流量Grに基づいて供給バルブ13を制御するが、モータ14の消費電力や液相の水の流量は測定精度が高いので、制御が確実である。
また、本実施形態の蒸気圧縮装置1において、供給バルブ13を開度調節可能なコントロールバルブとすることで、常時、供給バルブ13を介してフラッシュタンク6から水を供給するようにすれば、循環流量Grを、補給流量Gpの平均値または理論流量Giよりも小さくしても、作用空間に噴射される水量の合計が、理論気化流量Giを上回っていれば、スクリュ圧縮機7の吐出蒸気を湿り蒸気に維持することが可能である。
また、本実施形態の蒸気圧縮装置1において、流量計11によらず、吐出配管8の吐出温度Tdに応じて、供給バルブ13を制御してもよい。スクリュ圧縮機7の作用空間に供給する水の量が少なすぎると、スクリュ圧縮機7の吐出蒸気が、乾き蒸気となり、スクリュ圧縮機によって過剰に供給されるエネルギーにより、吐出圧力Pdにおける飽和蒸発温度より高い温度に加熱される。このため、吐出配管8において、スクリュ圧縮機7が吐出した蒸気の温度を検出し、蒸気温度が、所定の設定温度に達したとき、乾き蒸気(加熱蒸気)になっていると判断し、例えば、循環流量Grが十分に大きくなるような所定時間だけ供給バルブ13を開放してもよい。
さらに、図2に、本発明の第2実施形態の蒸気圧縮装置1aを含む製造プラントの構成を示す。なお、以下の実施形態に関して、先に説明した実施形態と同じ構成要素には同じ符号を付して、重複する説明を省略する。
本実施形態の蒸気圧縮装置1aでは、ドレンセパレータ9で分離されてオリフィス10および流量計11を介して供給される環流流量Grの循環水と、フラッシュタンク6で低圧蒸気から分離されてポンプ12および供給バルブ13を介して供給され補給流量Gpの温水とを、合わせてスクリュ圧縮機7の吸い込み部に導入している。
本実施形態が示すように、本発明によれば、第1実施形態の蒸気圧縮装置1aのように環流流量Grの循環水をスクリュ圧縮機7の作用空間に導入するのではなく、スクリュ圧縮機7の吸い込み部に導入するように構成してもよい。
また、図3に、本発明の第3実施形態の蒸気圧縮装置1bを含む製造プラントの構成を示す。本実施形態の蒸気圧縮装置1bでは、ドレンセパレータ9で分離された液相の水が環流流量Grの循環水としてスクリュ圧縮機7の作用空間に導入され、フラッシュタンク6で低圧蒸気から分離された補給流量Gpの温水が、スクリュ圧縮機7の吸い込み部に導入されるようになっている。
さらに詳しく説明すると、循環水は、スクリュ圧縮機7の作用空間の中段部分および吐出口に近い位置に供給されており、供給先の圧力が異なるので、それぞれの水量を最適化するために、オリフィス10がそれぞれの作用空間に接続された分岐路に個別に設けられている。
なお、フラッシュタンク6で分離された補給流量Gpの温水が、配管の熱損失によって、フラッシュタンク6で分離された低圧蒸気よりも低温になっていると、スクリュ圧縮機7の吸い込み部において低圧蒸気を凝縮させることになるので、その場合は、ドレンセパレータ9で分離された高温の循環水の一部と混合して、供給することが好ましい。
また、本発明によれば、図4に示す第4実施形態の蒸気圧縮装置1cのように、ドレンセパレータ9で分離した液相の水を環流流量Grの循環水としてスクリュ圧縮機7の中段および後段の作用空間に導入し、フラッシュタンク6で低圧蒸気から分離された補給流量Gpの温水を、吸い込み部に近い低圧の作用空間に導入してもよい。
なお、上述の蒸気圧縮装置1,1a,1b,1cに関し、供給圧力Phに吐出圧力Pdが等しくなるように、スクリュ圧縮機7を駆動するモータ14の回転数を適宜調整する制御について説明した。しかしながら、ボイラ2からの蒸気供給量が大きく、蒸気圧縮装置1の運転状態に拘わらず、主配管4の供給圧力Ph、ひいては、スクリュ圧縮機7の吐出圧力Pdが一定に保たれるようなプラントでは、吸込圧力Ps、つまり、フラッシュタンク6の圧力を一定に保つように、スクリュ圧縮機7の回転数を制御してもよい。
以上の実施形態は、水蒸気を圧縮する蒸気圧縮装置1,1a,1b,1cについて説明したが、本発明は、天然ガスの圧縮装置など、他の種類の対象流体の蒸気を圧縮する蒸気圧縮装置にも適用できる。
1,1a,1b,1c…蒸気圧縮装置
2…ボイラ
3…需要設備
4…主配管
5…スチームトラップ
6…フラッシュタンク
7…スクリュ圧縮機
8…吐出配管
9…ドレンセパレータ
10…オリフィス
11…流量計
12…ポンプ
13…供給バルブ
14…モータ
2…ボイラ
3…需要設備
4…主配管
5…スチームトラップ
6…フラッシュタンク
7…スクリュ圧縮機
8…吐出配管
9…ドレンセパレータ
10…オリフィス
11…流量計
12…ポンプ
13…供給バルブ
14…モータ
Claims (4)
- 作用空間に吸い込んだ気相の対象流体である蒸気を圧縮して、所定の吐出圧力の吐出配管に吐出する容積式の圧縮機と、
前記圧縮機の前記作用空間または前記圧縮機の吸い込み部に、液相の前記対象流体を導入する液導入手段と、
前記吐出配管に設けられ、前記圧縮機が吐出した前記対象流体から液相分を分離するドレンセパレータとを有し、
前記液導入手段は、前記圧縮機が前記対象流体に与えるエネルギーの内、前記圧縮機が吸い込んだ前記気相の対象流体が前記吐出圧力に昇圧するために消費して残る熱エネルギーを、前記液相の対象流体を気化させるための蒸発潜熱として消費してなお、前記対象流体を前記圧縮機から一部が液相である湿り蒸気の状態で吐出させるのに十分な量の前記液相の対象流体を導入することを特徴とする蒸気圧縮装置。 - 前記液導入手段は、前記圧縮機を駆動するモータの出力から算出される前記圧縮機の有効出力エネルギーを、前記対象流体の前記吐出圧力における単位量当たりの蒸発潜熱で除した値よりも多量の液相の前記対象流体を導入することを特徴とする請求項1に記載の蒸気圧縮装置。
- 前記液導入手段は、前記ドレンセパレータで分離された液相の前記対象流体を前記作用空間または前記吸い込み部に導入し、不足する液相の前記対象流体を外部の流体供給源から導入することを特徴とする請求項1または2に記載の蒸気圧縮装置。
- 前記液導入手段は、前記流体供給源からの前記対象流体の供給を遮断できる供給バルブと、前記ドレンセパレータで分離された液の流量を検出する流量検出器とを備え、前記流量検出器の検出流量が、前記圧縮機の吐出する対象流体が飽和蒸気となるために必要な供給量以上の所定の下限流量となったとき、前記供給バルブを開き、前記下限流量より大きい所定の上限流量となったとき、前記供給バルブを閉じることを特徴とする請求項3に記載の蒸気圧縮装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009239475A JP2010133696A (ja) | 2008-11-06 | 2009-10-16 | 蒸気圧縮装置 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008285431 | 2008-11-06 | ||
JP2009239475A JP2010133696A (ja) | 2008-11-06 | 2009-10-16 | 蒸気圧縮装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010133696A true JP2010133696A (ja) | 2010-06-17 |
Family
ID=42345146
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009239475A Pending JP2010133696A (ja) | 2008-11-06 | 2009-10-16 | 蒸気圧縮装置 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010133696A (ja) |
CN (1) | CN101737332B (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012002472A (ja) * | 2010-06-21 | 2012-01-05 | Kobe Steel Ltd | 蒸気圧縮システム |
JP2012017924A (ja) * | 2010-07-08 | 2012-01-26 | Miura Co Ltd | 蒸気システム |
JP2012017700A (ja) * | 2010-07-08 | 2012-01-26 | Miura Co Ltd | 蒸気システム |
JP2012072984A (ja) * | 2010-09-29 | 2012-04-12 | Miura Co Ltd | 蒸気温水生成システム |
JP2012251757A (ja) * | 2011-06-07 | 2012-12-20 | Kobe Steel Ltd | 水噴射式蒸気圧縮機 |
JP2015190726A (ja) * | 2014-03-28 | 2015-11-02 | 三浦工業株式会社 | フラッシュ蒸気発生装置及びボイラシステム |
CN109798696A (zh) * | 2019-01-23 | 2019-05-24 | 江苏科技大学 | 一种工业废水余热回收用以水为工质的高温热泵系统及其控制方法 |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104457052A (zh) * | 2013-09-17 | 2015-03-25 | 上海振世能源科技有限公司 | 一种闪蒸汽增压装置 |
CN105157144B (zh) * | 2015-08-21 | 2017-09-22 | 深圳智慧能源技术有限公司 | 空调发电一体机 |
CN108661914B (zh) * | 2018-05-24 | 2020-09-08 | 荣成惠德环保科技有限公司 | 蒸汽压缩机脉动压力消减装置 |
CN108730190B (zh) * | 2018-05-24 | 2020-04-03 | 荣成惠德环保科技有限公司 | 蒸汽压缩机压力缓冲分离装置 |
CN108661913B (zh) * | 2018-05-24 | 2020-04-03 | 荣成惠德环保科技有限公司 | 带有缓冲室的罗茨蒸汽压缩机 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10111027A (ja) | 1996-10-04 | 1998-04-28 | Hitachi Ltd | 空気調和機 |
JP2002130850A (ja) * | 2000-10-26 | 2002-05-09 | Hitachi Ltd | 冷凍装置 |
JP2004278961A (ja) * | 2003-03-18 | 2004-10-07 | Mitsubishi Electric Corp | 冷凍装置 |
JP4738219B2 (ja) * | 2006-03-23 | 2011-08-03 | 三洋電機株式会社 | 冷凍装置 |
JP2007101177A (ja) * | 2007-01-15 | 2007-04-19 | Hitachi Ltd | 空気調和機又は冷凍サイクル装置 |
WO2012132059A1 (ja) * | 2011-03-28 | 2012-10-04 | 日本電気株式会社 | 二次電池および電解液 |
-
2009
- 2009-10-16 JP JP2009239475A patent/JP2010133696A/ja active Pending
- 2009-11-06 CN CN2009102120030A patent/CN101737332B/zh not_active Expired - Fee Related
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012002472A (ja) * | 2010-06-21 | 2012-01-05 | Kobe Steel Ltd | 蒸気圧縮システム |
JP2012017924A (ja) * | 2010-07-08 | 2012-01-26 | Miura Co Ltd | 蒸気システム |
JP2012017700A (ja) * | 2010-07-08 | 2012-01-26 | Miura Co Ltd | 蒸気システム |
JP2012072984A (ja) * | 2010-09-29 | 2012-04-12 | Miura Co Ltd | 蒸気温水生成システム |
JP2012251757A (ja) * | 2011-06-07 | 2012-12-20 | Kobe Steel Ltd | 水噴射式蒸気圧縮機 |
JP2015190726A (ja) * | 2014-03-28 | 2015-11-02 | 三浦工業株式会社 | フラッシュ蒸気発生装置及びボイラシステム |
CN109798696A (zh) * | 2019-01-23 | 2019-05-24 | 江苏科技大学 | 一种工业废水余热回收用以水为工质的高温热泵系统及其控制方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
CN101737332B (zh) | 2012-07-18 |
CN101737332A (zh) | 2010-06-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2010133696A (ja) | 蒸気圧縮装置 | |
JP5605991B2 (ja) | 蒸気発生装置 | |
JP4676284B2 (ja) | 蒸気タービンプラントの廃熱回収設備 | |
JP5151014B2 (ja) | ヒートポンプ装置及びヒートポンプの運転方法 | |
CN106593554B (zh) | 朗肯循环发电装置 | |
CA2863530C (en) | Method and apparatus of producing and utilizing thermal energy in a combined heat and power plant | |
US8739537B2 (en) | Power generation apparatus | |
CN104975894B (zh) | 排热回收装置及排热回收方法 | |
JP5788235B2 (ja) | 蒸気発生装置 | |
JP5593902B2 (ja) | ヒートポンプ式蒸気生成装置 | |
KR101442425B1 (ko) | 발전 장치와 담수화 장치를 조합한 시스템 | |
EP1985946B1 (en) | Heat pump system and method for operating a heat pump system | |
CN103644677B (zh) | 基于节流闪蒸并实现再生能量自平衡的溶液再生装置 | |
JP2011247577A (ja) | 複合サイクル動作における安全なドラム水位を決定する方法およびシステム | |
CN105386803B (zh) | 一种气液混合回收的低品质余热发电系统及控制方法 | |
JP5967315B2 (ja) | 蒸気生成装置及び蒸気生成ヒートポンプ | |
JP2012007762A (ja) | ドレン回収設備 | |
CN102691538B (zh) | 动力产生装置及其控制方法 | |
CN113994167A (zh) | 热能电池 | |
JP5019773B2 (ja) | オイルフリースクリュ圧縮機の冷却方法及び冷却機構 | |
JP5560515B2 (ja) | 蒸気製造システム、および蒸気製造システムの立ち上げ制御方法 | |
JP2009097498A (ja) | 廃熱回収装置 | |
JP5929464B2 (ja) | ヒートポンプ及びヒートポンプの起動方法 | |
US10132542B2 (en) | Pressure control for refrigerant system | |
CN221005540U (zh) | 变频复叠式空气源热泵热水机 |