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JP2010115902A - 塗装鋼板およびこれを用いてなる電子機器用筐体 - Google Patents

塗装鋼板およびこれを用いてなる電子機器用筐体 Download PDF

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Abstract

【課題】平面部耐食性および色調の安定性を維持しうる10μm以下塗膜を有する塗装鋼板、およびそのような塗装鋼板を用いてなる電子機器を提供する。
【解決手段】2層以上の塗膜からなる塗膜層を化成処理がなされた面上に備える塗装鋼板であって,前記塗膜層の厚さが10μm以下であり,前記2層以上の塗膜のうち最外層をなす塗膜である最外層塗膜がバインダー成分と顔料成分との合計に対して5質量%以上50質量%以下の着色顔料を含むとともに膜厚が2μm以上かつ塗膜最表面のヤング率が5GPa以下であって,前記最外層塗膜以外の塗膜である下層塗膜が塗料固形分に対して5質量%以上30質量%以下の顔料を含むとともに膜厚が2μm以上である塗膜を備え,当該塗膜に含有される顔料が吸油量:100ml/100g以上1000ml/100g以下かつ比表面積:100m2/g以上1000m2/g以下を満たす防錆顔料としての多孔質シリカを,塗料固形分に対して5質量%以上30質量%以下含む。
【選択図】 図4

Description

本発明は、2層以上の塗膜からなる塗膜層を備える塗装鋼板およびこれを用いてなる電子機器用筐体に関し、詳しくは、2層以上の塗膜からなり、総膜厚が10μm以下の塗膜層を備え、塗装面の耐食性が向上された塗装鋼板、およびこの耐食性が向上された塗膜層を備える側の塗装面を機器の外側とする電子機器用筐体、具体的には液晶テレビ、有機ELテレビ、プラズマテレビのような薄型テレビ用パネルで代表されるAV機器用筐体に関する。
塗装鋼板(プレコート鋼板、PCMとも呼ばれる)は、基材鋼板に塗装および焼付けにより塗膜を形成した後、コイル状に巻き取られ、その状態でユーザーに納入される。ユーザーは、コイルを巻き戻して、打ち抜き、折り曲げ、絞り加工、またはこれらを組み合わせた加工を行って製品化する。作業環境を悪化させ、廃液処理が面倒な塗装作業をユーザーが行う必要がないことから、塗装鋼板の適用は多くの分野に普及している。
塗装鋼板の製造は、基材鋼板(典型的には亜鉛めっきと亜鉛合金めっきとを含む亜鉛系めっき鋼板)に、前処理として化成処理を施した後、下塗り塗料(プライマー)の塗布と焼付け、次に上塗り塗料の塗布と焼付けを順に行う2コート2ベーク方式が一般的である。ただし、最終製品の外側となる「おもて面」とは反対側の「裏面」側については、前処理後に裏面用に開発された塗料を用いて1コート1ベーク方式で塗装が行われることもある。
塗装鋼板は、耐食性(塗膜の端部における白錆および/または赤錆発生の抑制)、加工性、塗膜硬度(耐傷つき性)、耐汚染性、耐薬品性、耐候性などの多くの性能をいずれについても高いレベルで達成することが要求されるが、近年は、コスト削減の観点に加え、環境対策の観点や塗装作業の合理化の観点からも、塗装鋼板における意匠性等が要求される品質保障面に形成される塗膜に関しても塗膜全体の膜厚(塗膜厚)を薄膜化することが求められてきており、具体的には、10μm以下とすることが一つの目標となってきている。塗膜厚が薄くなると、塗装焼き付け時に発生する有機溶剤を燃焼させるために使用しているインシネーターの負担を低減するとともに、そこから排出されるCOの低減が可能となる。また、塗膜焼き付け時に排出される有機溶剤の量は、塗膜厚に依存していることから、塗膜厚が薄くなるとインシネーターの範囲内でラインスピードを高めることができ、塗装作業を合理化することが可能となる。
しかし、前述のように塗膜厚が薄くなると、上記のような多くの性能を高いレベルで、かつバランスよく達成することは困難となってくる。例えば、塗膜厚が薄くなると明度の安定性ならびに素地色および素地疵の隠蔽性を確保することが通常は困難となるため、この点を改善させることを目的とした発明が特許文献1に開示されている。
特開2008−55774号公報
本発明者が従来技術に係る塗膜について評価したところ、塗膜厚が10μm以下の場合には、上記のような塗膜性能の確保が困難となるばかりでなく、塗膜自体を水分等が透過する現象が顕著となる場合があることが明らかとなった。具体的には、亜鉛系めっき鋼板(犠牲防食のために設けられた亜鉛を含むめっき層が形成された鋼板の総称であって、めっき方法やその組成、合金化処理の有無は問わない。)からなる素地基板上に従来技術に係る塗膜が10μm以下の厚さで形成された塗装鋼板について塩水噴霧試験を行うと、なんら疵がつけられていなくとも、240時間の塩水噴霧試験後の塗装面に白錆が発生する場合があることが明らかとなった。
そこで、本発明は、塗膜厚が10μm以下の薄膜であっても、このような塗装面の耐食性(以下、塗膜の端部における耐食性と区別するために「平面部耐食性」という。)の低下をもたらすことなく、しかも加工性を維持することができ、好ましくは色調の安定性を高度に実現する塗装鋼板、およびそのような塗装鋼板を用いてなる電子機器用筐体を提供することを目的とする。
上記課題を解決すべく、本発明者が検討を行った結果、次のような知見が得られた。
(A)平面部耐食性が特に求められるのは使用時に外側をなす面、すなわちおもて面となる面の塗膜であり、おもて面の塗膜は一般に複数の塗膜が積層してなる層状の塗膜(以下「塗膜層」という。)で構成されるところ、このような塗膜層を有する塗装鋼板の平面部耐食性を向上させるための対策として、大きく二つの考え方がある。
すなわち、(1)塗膜層のうち最外層をなす塗膜(以下、「最外層塗膜」という。)の硬度を高めて最外層塗膜のバリア性を高めること、および(2)塗膜層のうち最外層塗膜以外の塗膜(以下、この塗膜を「下層塗膜」と総称する。)を構成する塗膜のうち少なくとも一つの塗膜に用いる防錆顔料の防錆機能を特に高めることである。なお、本発明において、「最外層塗膜」は、いわゆる「クリア塗膜」や「オーバーコート」と呼ばれるような保護用途のみの塗膜を含まないものとして定義され、そのような塗膜はこの最外層塗膜の上に必要に応じてさらに形成される。また、「下層塗膜」は、化成処理により形成される化成皮膜のような塗装下地処理を含まないものとして定義される。
(B)これらの対策のうち、最外層塗膜のバリア性を高める対策では、最外層塗膜の硬度が高くなるためクラックが発生しやすくなり、塗膜としての加工性(プレス成形性など)が低下してしまう。
(C)したがって、下層塗膜を構成する塗膜のうち少なくとも一つの塗膜に特に防錆機能に優れた防錆顔料を含有させることとし、一方、最外層塗膜は硬度を高めるのではなく、むしろ最表面のヤング率を抑えて加工性を確保することが、平面部耐食性の向上とともに加工性を両立しうる対策として好ましい。
(D)このように下層塗膜を構成する塗膜のうち少なくとも一つの塗膜に特に防錆機能に優れた防錆顔料を含有させることにより、下層塗膜の厚みを薄くすることが可能となる。そして、その結果最外層塗膜を相対的に厚くすることができる。最外層塗膜の膜厚が増加すればするほど下層塗膜の膜厚の変動は色調の変化として現れにくくなるため、塗膜層としての色調はより安定化する。
以上の知見に基づき完成された本発明は次のとおりである。
(1)2層以上の塗膜からなる塗膜層を化成処理がなされた面上に備える塗装鋼板であって、前記塗膜層の厚さが10μm以下であり、前記2層以上の塗膜のうち最外層をなす塗膜である最外層塗膜が、塗料固形分に対して5質量%以上50質量%以下の着色顔料を含むとともに、膜厚が2μm以上かつ塗膜最表面のヤング率が5GPa以下であって、前記最外層塗膜以外の塗膜である下層塗膜が、塗料固形分に対して5質量%以上30質量%以下の顔料を含むとともに膜厚が2μm以上である塗膜を備え、当該塗膜に含有される顔料が、吸油量:100ml/100g以上1000ml/100g以下かつ比表面積:100m2/g以上1000m2/g以下を満たす防錆顔料としての多孔質シリカを、塗料固形分に対して5質量%以上30質量%以下含むことを特徴とする塗装鋼板。
ここで、「塗料固形分」とは塗料を焼き付けた際の固形分(塗膜)をいい、その質量は次のようにして計測される。すなわち、所定量の塗料または塗料原料(主樹脂等)をオーブンに入れ、その質量を計測しながらオーブン内を加熱して塗料または塗料原料を固化させる。オーブン内の質量変化がなくなるまで固化させたときの固化物の質量計測値を塗料固形分の質量と定義する。
(2)前記下層塗膜の一つに含有される顔料が、チタニアおよびカーボンブラックから選ばれる一種または二種からなる着色顔料を含む上記(1)記載の塗装鋼板。
(3)前記最外層塗膜の膜厚が、前記下層塗膜の膜厚以上である上記(1)または(2)に記載の塗装鋼板。
(4)塗装基材が合金化溶融亜鉛めっき鋼板であり、前記塗膜層が形成された面の裏面からの熱放射率が40%以上である上記(1)から(3)のいずれかに記載の塗装鋼板。
(5)前記裏面に無機被覆および無機有機複合被覆から選ばれる一種または二種を1層以上有する被覆層を備える上記(1)から(4)のいずれかに記載の塗装鋼板。
(6)前記被覆層の付着量の合計が10mg/m2以上1000mg/m2以下である上記(5に)記載の塗装鋼板。
(7)上記(1)から(6)のいずれかに記載の塗装鋼板を用いてなる電子機器用筐体であって、前記塗膜層が形成された面が当該筐体の外側をなす面であることを特徴とする電子機器用筐体。
本発明に係る塗装鋼板は、10μm以下の膜厚でありながら、平面部耐食性および加工性に優れ、しかも色調の安定性に優れうる。したがって、かかる塗装鋼板を用いることで、すぐれた平面部耐食性と意匠性とを有しつつ、環境に配慮したものであって、しかも生産性が高い電子機器用筐体を提供することが可能となる。
以下、本発明に係る塗装鋼板およびこれを用いてなる電子機器用筐体について説明する。
1.基材鋼板
本発明の塗装鋼板に用いられる基材鋼板は特に制限されず、一般的に塗装鋼板に使用される亜鉛を含有するめっき層を有する亜鉛系めっき鋼板、すなわち、亜鉛めっき鋼板もしくは亜鉛合金めっき鋼板またはこれらのめっきを基板と合金化させた合金化めっき鋼板を用いてもよい。
亜鉛系めっき鋼板は、電気めっき、溶融めっき、気相めっきのいずれで作製したものでもよい。亜鉛系めっき鋼板の例としては、溶融亜鉛めっき鋼板、電気亜鉛めっき鋼板、溶融5%Al−Zn合金めっき鋼板、溶融55%Al−Zn合金めっき鋼板、合金化溶融亜鉛めっき鋼板、電気Zn−Ni合金めっき鋼板などが挙げられる。ただし、後述するように熱放射率を高めるという観点から、合金化溶融亜鉛めっき鋼板とすることが好ましい。また、導電性を確保する観点からも、合金化溶融亜鉛めっき鋼板とすることが好ましい。
亜鉛系めっき鋼板のめっき付着量も特に限定されず、一般的な範囲内でよい。好ましくは、片面平均付着量で100g/m以下である。この付着量は、より具体的には、電気めっきの場合には3g/m以上50g/m以下、溶融めっきの場合には30g/m以上100g/m以下とすることがより好ましい。
鋼板の厚さは、用途によって決定されるものではあるが、過度に厚い場合は加工性が低下することが懸念される。
2.塗装下地処理
塗装鋼板の製造では、塗膜密着性および耐食性を確保するため、塗装前に基材鋼板を前処理(塗装下地処理)するのが普通である。本発明に係る塗装鋼板も塗装下地処理としての化成処理を施し、塗膜厚の低下による一般的な意味での耐食性の低下を最小限に抑えることとしている。
化成処理は、特に限定されないが、昨今の環境保護の観点から、クロムフリーの塗装鋼板とすることが好ましいため、クロメート処理ではなく、クロムを実質的に含有しない処理液を用いて行うことが好ましい。そのような化成処理液の代表例は、液相シリカ、気相シリカおよび/またはケイ酸塩などのケイ素化合物を主皮膜成分とし、場合により有機樹脂を共存させたシリカ系処理液である。
化成処理は、シリカ系化成処理に限られるものではない。シリカ系以外にも、化成処理に使用するための各種のクロムフリー処理液が提案されており、また今後も提案されることが予想される。そのようなクロムフリー処理液を使用することもできる。形成される化成処理皮膜の付着量は、使用する化成処理に応じて、適当な付着量を選択すればよい。シリカ系化成処理液の場合、通常の付着量は、Si換算で1mg/m以上20mg/m以下の範囲内であろう。
化成処理に先立って、Ni等の鉄族金属イオンを含む酸性もしくはアルカリ性水溶液による表面調整処理を施すことが多い。また、それ以前に、基材鋼板を清浄化するため、アルカリ脱脂などが通常は行われる。
3.おもて面
本発明に係る塗装鋼板は、その塗装鋼板を用いてなる筐体を有する製品においてその筐体の外側をなす面(以下、「おもて面」という。)に、上記の化成処理がなされ、その上に2層以上の塗膜からなる塗膜層を備える。この本発明に係る塗膜層の全体の厚さは10μm以下である。
この2層以上の塗膜からなる塗膜層は、最外層をなす塗膜(最外層塗膜)と、最外層をなす塗膜以外の塗膜(下層塗膜)とに大別することができる。このうち、最外層塗膜は、塗料固形分に対して5質量%以上50質量%以下の着色顔料を含むとともに、膜厚が2μm以上かつ塗膜最表面のヤング率が5GPa以下である。
一方、下層塗膜は、塗料固形分に対して5質量%以上30質量%以下の顔料を含むとともに膜厚が2μm以上である塗膜を備え、この塗膜に含有される顔料が、吸油量:100ml/100g以上1000ml/100g以下かつ比表面積:100m2/g以上1000m2/g以下を満たす防錆顔料としての多孔質シリカを、塗料固形分に対して5質量%以上30質量%以下含む。なお、下層塗膜は複数の塗膜から形成されていてもよく、その場合には、複数の塗膜からなる下層塗膜(層)の少なくとも一つが上記の構成を備えていればよい。
ここで、「塗料固形分」とは塗料を焼き付けた際の固形分(塗膜)をいい、この「塗料」には塗装下地処理のための処理液は含まれない。塗料固形分の質量は次のようにして計測される。すなわち、所定量の塗料または塗料原料(主樹脂等)をオーブンに入れ、その質量を計測しながらオーブン内を加熱して塗料または塗料原料を固化させる。オーブン内の質量変化がなくなるまで固化させたときの固化物の質量計測値を塗料固形分の質量と定義する。したがって、「塗料固形分に対する質量%」とは、この重量計測値を100%としたときの質量割合をいう。
(1)最外層塗膜
まず、最外層塗膜について詳しく説明する。
A)バインダー成分
最外層塗膜を構成するバインダー成分は、バインダーの主成分であるバインダー樹脂、硬化剤、およびその他の成分から構成され、最外層塗装が後述する最表面のヤング率を実現できるのであれば、これらの種類は特に限定されない。バインダー樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーンポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、フッ素樹脂などから選んだ1種または2種以上を使用することができる。また、硬化剤はメラミン樹脂、ポリイソシアネート化合物などが 例示され、架橋触媒の配合の可否を含め、目的に合わせて適宜設定すればよい。最表面のヤング率を後述するように5GPa以下とする観点からは、バインダー樹脂のTgはポリエステル樹脂では、10℃以上40℃以下の範囲とすることが好ましい。
バインダー成分の含有量は、塗料固形分に対して40質量%以上95質量%以下とすることが好ましい。バインダー成分の含有量が過度に多い場合には相対的に顔料の含有量が低下し、耐食性が低下したりする。一方、その含有量が過度に低い場合には、塗膜強度が低下して、耐疵付き性が低下したり、加工性が低下したり、所望の色調の着色が困難になったりする。特に好ましい含有量の範囲は、塗料固形分に対して50質量%以上90質量%以下である。
B)顔料成分
「顔料」とは防錆や着色などを目的とした顔料全体をいい、本発明に係る最外層塗膜では顔料のうち着色顔料を含有する。その具体的な種類は特に限定されない。酸化亜鉛、酸化チタン、炭酸カルシウム、カオリンなどの無機顔料、銅フタロシアニン、トルイジンレッドなどの有機顔料、さらにはカーボンブラックなど所望の色調に合わせて適宜使用すればよい。また、所定の意匠を満足するために、着色顔料の一部または全部としてアルミフレーク、マイカ等の光輝顔料を必要に応じ用いてもよい。
着色顔料の含有量を、塗料固形分に対して5質量%以上50質量%以下とする。この範囲を外れて含有量が過度に少ない場合には所定の色調を安定的に発現させることが困難となり、過度に多い場合には塗膜強度が低下したり、平面部耐食性が著しく低下したりする。
最外層塗膜は着色顔料以外に防錆顔料を含有してもよい。防錆顔料の例としては、トリポリリン酸アルミニウム、リン酸および亜リン酸のZn、Mg、Al、Ti、Zr、およびCe塩、Caイオン交換シリカ、ならびに吸油量100ml/100g以上1000ml/100g以下かつ比表面積100m2/g以上1000m2/g以下を満たす多孔質シリカ粒子(以下「多孔質シリカ顔料」と略記する。)が挙げられる。防錆顔料をも含有させる場合であっても、防錆顔料と着色顔料とを含む顔料全体の含有量を塗料固形分に対して5質量%以上50質量%以下とすることが特に好ましい。
上記の多孔質シリカ顔料の吸油量および比表面積の範囲について、吸油量100ml/100g未満または比表面積100m2/g未満の場合には十分な耐食性能を得ることが困難となってしまう。逆に、吸油量1000ml/100gを超えたり比表面積1000m2/gを超えたりする場合には、塗料中に添加した際の塗料安定性、塗装性を損なうため適していない。
顔料の形状は特に限定されないが、形状が過剰に大きい場合(具体例として顔料の平均一次粒径が本発明に係る塗膜層全体の厚さの最大値である10μmよりもはるかに大きい場合が挙げられる。)には、塗布工程において不都合を生じる可能性が高まる。例えば、ロールコーターを用いて塗布する場合には、顔料の形状が過剰に大きいとロールギャップを通過することが困難となり、調製時の塗料における顔料の含有量と塗布された塗料における顔料の含有量とが大きく異なってしまう。その結果、塗膜が所定の特性を得られなくなることが懸念される。また、顔料の形状が過剰に大きい場合には、乾燥により得られた塗膜層の厚さが不均一になるとともに、二次加工においてワレの起点となったりすることが懸念される。したがって、顔料の形状は、平均一次粒径として塗膜層全体の厚さの2倍以内であることが好ましい。また、最外層塗膜の塗布工程を安定的に行うという観点からは、顔料の平均一次粒径が最外層塗膜の厚さの3倍以内であることが好ましく、1倍以内であれば特に好ましい。
なお、「平均一次粒径」は、その測定方法によりある程度変動するが、いずれの方法を用いても、塗膜層からの顔料の脱落を防止して安定した塗装性および良好な塗膜加工性を実現する観点からは塗膜層全体の厚さの約2倍以内とすることが好ましく、生産の安定性の観点からは最外層塗膜の厚さの約3倍以内とすることが好ましいという基本的傾向は変わらない。
ここで、本発明に係る塗装鋼板を屋外用途等で用いる場合には、切断端面からの赤錆の発生を抑制するために、下記(i)および(ii)の要件を満たす少なくとも1種の非クロム化合物を含有してもよい。
(i)イオン交換水(電気伝導度:4μS/cm以下)に0.1質量%濃度で溶解させた時の水の電気伝導度が500μS/cm以上、
(ii)200℃までに熱分解を生じない。
非クロム化合物については、アルカリ金属リン酸塩が好ましく、リン酸二水素カリウムや、リン酸水素二カリウム、トリポリリン酸ナトリウム等が例示される。
上記赤錆抑制添加化合物の添加量としては、塗料固形分に対して、1質量%以上10質量%以下含有することが好ましい。
C)その他の成分
最外層塗膜中に含まれる成分としては、上記のバインダー成分および顔料以外に、レベリング剤、外観の凹凸やプレス性の向上を得るためのアクリルビーズやPTFE等の樹脂ビーズ、溶接性や電磁波シールド性を向上させるための導電粉、潤滑性を向上させるためのワックス等が挙げられ、これらを必要に応じて適宜含有させてもよい。
但し、これらの成分の含有量が増えすぎると加工性が低下することが懸念されるため、これらの合計含有量は塗料固形分に対して30質量%以下とすることが好ましく、20質量%以下とすることが特に好ましい。
D)膜厚
最外層塗膜の厚さを2μm以上とする。後述するように下層塗膜が防錆機能に特に優れた防錆顔料を含むため、最外層塗膜の膜厚が2μmあれば実用の範囲で十分な平面部耐食性を有しつつ、塗膜層としての色調が安定した塗膜を得ることが実現される。具体的には、2μm未満では塗膜層の色調が下層塗膜の色調の影響を受けやすく、例えば工程上の理由により下層塗膜の膜厚が変動したときに、その変動に起因する下層塗膜の色調の変動がそのまま塗膜層の色調の変動として現れやすくなる。
色調の安定性を高度に実現する観点からは最外層塗膜の厚さを3μm以上とすることが好ましい。この場合には、例えば工程上の理由により最外層塗膜の膜厚に変動が発生して仮に膜厚が1μm減少したとしても、最外層塗膜の膜厚は2μmを確保することができるため、下層塗膜の色調の影響が塗膜層の色調に現れにくい。したがって、最外層塗膜の膜厚の変動に起因する塗膜層の色調の変動が特に生じにくい。
一方、最外層塗膜および下層塗膜の合計塗膜厚さが10μm以下であって、後述するように下層塗膜の最小膜厚が2μmであるから、最外層塗膜の上限は8μmとなる。色調の安定性の観点から、最外層塗膜の膜厚が下層塗膜の膜厚以上であることが好ましい。
E)ヤング率
最外層塗膜の最表面のヤング率は5GPa以下とする。最表面のヤング率が5GPaを超えると、塗膜表面の硬度が高いため加工性が低下してしまう。好ましいヤング率の範囲は0.3GPa以上5GPa以下であり、0.5GPa以上2GPa以下であれば特に好ましい。
なお、最外層塗膜の最表面のヤング率の測定方法は次のようにして行う。
市販の表面皮膜物性試験機(例えば(株)フィッシャー・インストルメンツ社製フィッシャースコープHM−2000)を用い、シャーリングなど任意の方法で切断された20mm×20mmの塗装サンプルを、試験機の測定ステージ上に塗装面を上にして設置する。
この固定された塗装サンプルに対して、四角錐からなるビッカース圧子を、押し込み最大荷重を2mN、荷重付加時のアプリケーション時間を20s、クリープ時間を5s、荷重減少時のアプリケーション時間を20s、荷重除去後のクリープ時間を5sとして押し込む。なお、測定温度は室温とする。
各塗装サンプルにつき30点ずつ圧子を押し込んでヤング率の測定を行い、得られた結果のうち、最大値から数値の大きい順に5点、最小値から数値の小さい順に5点を取り除き、残り20点の平均値を塗膜最表面のヤング率とする。
F)製造方法
最外層塗膜の製造方法は特に限定されない。常法にしたがって、上記の構成成分を適切な媒体に溶解および/または分散させて塗膜形成用液状組成物とし、後述する下層塗膜の上に任意の方法でこの組成物を所定の厚さで塗布し、加熱などを行って媒体を揮発させるとともにバインダー成分を硬化させて、固体の塗膜とすればよい。
(2)下層塗膜
続いて、下層塗膜について詳しく説明する。下層塗膜は、鋼板の化成処理がなされた面上に形成される塗膜層のうち、最外層をなす塗膜以外の層を意味する。したがって、下層塗膜は、一層である場合もあれば、二層以上である場合もある。以下の説明では、各項目において、一層である場合を先に説明し二層以上の場合について適宜続いて説明する。
A)バインダー成分
下層塗膜を構成するバインダー成分も、バインダーの主成分であるバインダー樹脂、硬化剤、およびその他の成分から構成され、これらの種類は特に限定されないが、耐食性と加工性とを両立する観点からは、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂からなる1種または2種以上のバインダー樹脂に硬化剤として、メラミン樹脂、ポリイソシアネート化合物を含む系が好ましい。下層塗膜が複数の塗膜から構成される場合には、各塗膜のバインダー成分は相違していてもよいし一部または全部が同一であってもよい。各塗膜間での密着性を確保する観点からは同一成分であることが好ましい。
B)顔料成分
本発明では、下層塗膜に含有される顔料は、塗料固形分に対して5質量%以上30質量%以下の顔料を含むとともに、吸油量:100ml/100g以上1000ml/100g以下、かつ比表面積:100m2/g以上1000m2/g以下を満たす多孔質シリカ粒子からなる多孔質シリカ顔料を防錆顔料として含む。かかる多孔質シリカ顔料を含む下層塗膜は平面部耐食性に特に優れるため、下層塗膜の厚さを2μm程度とすることができる。
上記の多孔質シリカ顔料の吸油量、比表面積の範囲が好ましい理由は最外層塗膜に添加された場合と同じである。
また、多孔質シリカ顔料の形状についての好適範囲についても、最外層塗膜に含有される顔料の場合と同様に、多孔質シリカ顔料の平均一次粒径は、塗膜層全体の厚さの2倍以内および多孔質シリカ顔料が含まれる下層塗膜の厚さの3倍以内の少なくとも一方を満たすことが好ましく、両方を満たすことがより好ましい。下層塗膜が複数の層から形成される場合には、各塗膜について、多孔質シリカ顔料の平均一次粒径が塗膜厚さの3倍以内であることが好ましい。
この多孔質シリカ顔料の含有量を塗料固形分に対して5質量%以上30質量%以下とする。含有量が5質量%未満の場合には、下層塗膜の厚さを2μmとしたときに十分な平面部耐食性を実現することが困難となってしまう。一方、含有量が30質量%を超える場合には、加工性が低下し、成形したときに塗膜にクラックが発生しやすくなってしまう。
ここで、この多孔質シリカ顔料以外に、他の防錆顔料、例えばトリポリリン酸アルミニウムやカルシウム交換シリカを含有してもかまわない。ただし、平面部耐食性を確保する観点から多孔質シリカ顔料の含有量を塗料固形分に対して5質量%以上とするとともに、加工性を維持する観点から多孔質シリカ顔料と他の防錆顔料との合計含有量を塗料固形分に対して30質量%以下とする。
また、防錆顔料以外の顔料、具体例を挙げれば、チタニアおよびカーボンブラックから選ばれる一種または二種からなる着色顔料を含有させてもよい。このようにすることで、下層塗膜にも素地鋼板に対する隠蔽性が付与される。このため、塗膜全体としての色調の安定性がさらに高まり、好ましい。
ただし、着色顔料を含有させることによって、上記の多孔質シリカ顔料のバインダー成分と顔料成分との合計に対する含有量が相対的に低下して平面部耐食性が低下することは避けるべきである。したがって、多孔質シリカ顔料の含有量は、着色顔料を含有させない場合と同様に、塗料固形分に対して5質量%以上30質量%以下の範囲を維持しつつ、着色顔料の含有量は、多孔質シリカを含む他の顔料との合計含有量として、塗料固形分に対して30質量%以下とする。この含有量を維持していれば、着色顔料などを含有させる場合であっても下層塗膜の最低膜厚を下記のように2μmとすることが実現される。
下層塗膜が、二層以上の塗膜から構成される場合には、下層塗膜を構成する塗膜のうち一層のみが多孔質シリカ顔料を5質量%以上30質量%以下の含有量で含んでもよいが、全ての塗膜が個別に多孔質シリカ顔料を上記の含有量で含むことが好ましい。
C)その他の成分
下層塗膜についても、最外層塗膜と同様にバインダー成分および顔料成分以外の成分を含有させてもよいが、平面部耐食性確保の観点から、その他の成分の合計含有量は塗料固形分に対して10質量%以下とすることが好ましく、5質量%以下とすることが特に好ましい。
D)膜厚
上記のように、10μmを膜厚の上限値とする塗膜層のうち最外層塗膜以外のものが「下層塗膜」であり、最外層塗膜の厚さは2μm以上であるから、下層塗膜が一層からなる場合にはその膜厚の上限値は8μmである。一方、この場合における下層塗膜の厚さの下限値は2μmである。下層塗膜の厚さを2μm未満とすると、所望の平面部耐食性を得ることが困難となる。
下層塗膜が二層以上の塗膜から構成される場合には、下層塗膜全体の厚さの上限値が8μmとなる。したがって、下層塗膜を構成する塗膜の個別の膜厚は8μm未満となる。一方、下層塗膜を構成する塗膜の厚さの下限については、下層塗膜を構成する塗膜のうち、多孔質シリカ顔料を5質量%以上30質量%以下の含有量で含む塗膜の少なくとも一つが2μm以上である。この塗膜の厚さを2μm未満とすると、所望の平面部耐食性を得ることが困難となる。なお、多孔質シリカ顔料を5質量%以上30質量%以下の含有量で含む塗膜が複数あり、これらが連続して積層されているときには、それらの塗膜の累積膜厚が2μm以上であればよい。
E)製造方法
塗装塗膜の製造方法も特に限定されない。最外層塗膜の場合と同様に、適切な媒体に溶解および/または分散させて塗膜形成用液状組成物とし、適切な方法で素地鋼板上にこれを所定の厚さで塗布し、加熱などを適宜行って塗膜とすればよい。なお、上記の多孔質シリカ顔料を分散させやすくする観点からは、分散剤を添加することが好ましい。
4.裏面
本発明に係る塗装鋼板は、その塗装鋼板を用いてなる筐体を有する製品においてその筐体の内側をなす面(以下、「裏面」という。)における塗膜については、特に限定されない。上記のおもて面に形成された塗膜層を備えていてもよいし、この塗膜層とは異なる塗膜が形成されていてもよい。
ただし、本発明に係る塗装鋼板が電子機器用の筐体に適用される場合には、裏面が所定の物理特性を有していることが好ましく、この物理特性を実現する観点から特定の被覆層を備えることが好ましい。以下にこれらの点について説明する。
(1)熱放射率
本発明に係る塗装鋼板の裏面からの熱放射率が40%以上であることが好ましい。このような高い熱放射率を有することで、電子機器内部から生じた熱を吸収(吸熱)する効率が高まり、電子機器の筐体として適用した場合に電子機器内部の部品の不具合発生率を低下させることが可能となる。
(2)被覆層
うら面には、無機被覆および無機有機複合被覆から選ばれる一種または二種を1層以上有する被覆層が設けられていることが好ましい。
このような被覆層を有することで、耐食性および導電性が実現される。
無機被覆としては、クロメート処理や、リン酸塩系の処理、シリコンおよびシリケートを含む処理等をいい、「無機有機複合被覆」とは、前記の無機被覆において水溶性フェノール樹脂などの有機樹脂を配合させた処理をいう。環境保護の観点からは、Crを含まない化合物が好ましく、Si、P、V、Al、Mg、Mo、ZrおよびTiから選ばれる1種以上の元素を含む化合物が例示される。
被覆層の付着量は、10mg/m2以上1000mg/m2以下とすることが好ましい。付着量が10mg/m2未満の場合には耐食性や耐疵付き性が低下することが懸念される。一方、付着量が1000mg/m2超の場合には加工性が低下したり次に説明する表面抵抗が高くなりすぎたりすることが懸念される。
被覆層の付着方法は特に限定されず、被覆層を構成する無機材料および/もしくは有機無機複合材料ならびに/またはそれらの前駆体を適切な媒体に溶解および/または分散させて被覆層形成用液状組成物とし、これを公知の手法で素地鋼板の裏面に塗布し、加熱などを適宜行って媒体を揮発させるとともに無機材料および/または有機無機複合材料からなる被覆層へと硬化させればよい。
(3)表面抵抗
本発明に係る塗装鋼板の裏面の表面抵抗値は5Ω以下であることが好ましい。このような低い表面抵抗値を有することで、電子機器の筐体として適用した場合に、その機器を設置することにより電子機器内部の部品の不具合発生率を低下させることが可能となる。
5.成形
本発明の塗装鋼板から、例えば、打ち抜き、プレス成形といった慣用の方法により製品において筐体をなす部材を形成することができる。この筐体は塗膜厚が10μm以下と薄いにもかかわらず平面部耐食性に優れているので、電子機器、例えば液晶テレビ、有機ELテレビ、プラズマテレビのような薄型テレビ用パネルで代表されるAV機器の筐体(ハウジング)として使用されることが好ましい。
(実施例1)
溶融亜鉛めっき鋼板(片面亜鉛付着量:45g/m)に対して、市販の化成処理液(日本ペイント社製EC2330)をSi換算で5mg/mとなるように塗布し、板の到達温度が10秒で80℃になるように塗布後の鋼板を加熱し、おもて面の化成処理皮膜を形成した。
ベース塗料:主樹脂として、ポリエステル樹脂のバイロン63CS(東洋紡績株式会社社製)に対して、硬化剤(メラミン樹脂:サイメル303、三井化学株式会社製)および硬化触媒(キャタリスト4050、三井化学株式会社製)を、固形分換算で30:6:0.03の質量比率となるように添加し、これを混合して、ベース塗料を作製した。
A)白系塗料の作製
上記ベース塗料を用い、塗料固形分に対して顔料成分であるチタニア(CR−90、石原産業株式会社製)を25%、多孔質シリカ(H−31、AGC 株式会社エスアイテック製)を5%加え、十分に顔料を分散させ白系塗料を作製した。
B)黒系塗料の作製
上記ベース塗料を用い、塗料固形分に対して顔料成分であるカーボンブラック(M−100、三菱化学株式会社製)を5%、多孔質シリカ(H−31、AGC エスアイテック社製)を5%加え、十分に顔料を分散させ黒系塗料を作製した。
なお、白系、黒系のいずれの塗料についても、顔料の分散については、塗料100gに対してガラスビーズを20g混ぜ、ハイブリッドミキサーで20分間攪拌し、塗料に添加した顔料を塗料中に均一に分散させた。その後、ガラスビーズのみを濾過した。
上記白系、黒系塗料で用いた顔料の詳細については、表6中に示す。
次に、おもて面の化成処理皮膜上にバーコーターを用いて上記白系、黒系の塗料を塗布し、板の到達温度が40秒で210℃となるように加熱し、おもて面の下塗り塗膜を形成した。シンナー(シクロヘキサノンとソルベッソ150を1:1に混合した溶媒)の添加量、バーコーターの番手を変更することで膜厚調整を行い、1,2,3μmの各色3種類の膜厚の下塗り塗膜を得た。
続いて、おもて面の下塗り塗膜上に上記の黒系塗料を塗布し、板の到達温度が50秒で230℃となるように加熱し、おもて面の上塗り塗膜を形成した。シンナーの添加、バーコーターの番手を変更することで膜厚調整を行い、1,2,3,4μmの各色4種類の膜厚の上塗り塗膜を得た。
こうして得られた24種類(下塗り塗料種2種類×下塗り塗膜厚さが3種類×上塗り塗膜厚さが4種類)の試験片について、次の方法で色調を測定した。
ミノルタ株式会社製の色彩色差計CR−300を用い、各塗装サンプルの色調(L*、a*、b*)を測定した。測定点は、各サンプル5点測定し、平均値を算出した。
測定結果を表1〜4に示す。
表1および2は、最外層塗膜の膜厚を固定して下層塗膜の膜厚を変化させたときのL*値の変動を示すためのものであり、表1は下層塗膜が黒色の場合の結果を、表2は下層塗膜が白色の場合の結果を示している。
表1および2、特に最外層塗膜の色と下層塗膜の色とが異なる場合である表2において顕著に示されるように、最外層膜厚を2μm以上とすることで、下層塗膜の膜厚が変動したことに基づくL*値の変動を抑制することが実現される。
表3および4は、下層塗膜の膜厚を固定して最外層塗膜の膜厚を変化させたときのL*値の変動を示すためのものであり、表3は下層塗膜が黒色の場合の結果を、表4は下層塗膜が白色の場合の結果を示している。
表3および4に示されるように、最外層塗膜厚が3μmの場合には、最外層塗膜厚が±1μm変動したとしても、そのときのL*値の変動幅は比較的小さくなる。したがって、最外層塗膜厚を3μm以上とすることにより、最外層塗膜厚のばらつきに起因するL*値の変動が特に抑制されることを、これらの表から確認することができる。
(実施例2)
(1)試験片の作製
A)基材の準備
基材として、表5に示す合金化溶融亜鉛めっき鋼板(GA)、電気亜鉛めっき鋼板(EG)、溶融亜鉛めっき鋼板(GI)の3種類を使用した。鋼板はいずれも250×300mmのサイズであり、厚みは0.5mmであった。
各基材めっき鋼板の両面に、常法に従ってアルカリ脱脂及び水洗を行った後、下記に示す工程を行い、塗装鋼板を作製した。
B)おもて面化成処理
市販の化成処理液(日本ペイント株式会社製EC2330)をSi換算で5mg/mとなるように塗布し、板の到達温度が10秒で80℃になるように加熱し、おもて面の化成処理皮膜を形成した。
C)うら面化成処理
市販の化成処理液(日本パーカライジング株式会社製CT−E300)を皮膜付着量として500mg/mとなるように塗布し、板の到達温度が10秒で80℃になるように加熱し、うら面の化成処理皮膜を形成した。
D)下塗り塗膜
おもて面下塗り塗料として日本ファインコーティングス株式会社製のポリエステル系塗料(FLC3900プライマーのクリアタイプ、主樹脂分子量10000以上、架橋剤:メラミン、主樹脂Tg約10℃)を用い、表6に示す種々の顔料をブレンドし、表7に記載の下塗り塗料を得た。顔料の分散に際しては、塗料重量100gに対して20gのガラスビーズを入れた容器をハイブリッドミキサーで20分間攪拌することにより、塗料に添加した顔料を塗料中に均一に分散させた。その後、ガラスビーズのみを濾過した。ここで表6に示す多孔質シリカ1、2、3は防錆顔料としての多孔質シリカである。また、表6における各顔料の吸油量、比表面積、および平均一次粒径は、いずれも各顔料のカタログ記載値である。
表7に示す下塗り用塗料をおもて面の化成処理皮膜上に塗布し、板の到達温度が40秒で210℃となるように加熱し、おもて面の下塗り塗膜を形成した。シンナー(シクロヘキサノンとソルベッソ150を1:1に混合した溶媒)の添加量、バーコーターの番手を変更することで膜厚調整を行い、1μm以上2μm以下の下層膜厚を得た。なお、表中PWC(Pigment Weight Content)は塗料固形分に対する顔料濃度(単位:質量%)を意味する。
E)上塗り塗膜
下記に示す上塗り用塗料をおもて面の下塗り塗膜上に塗布し、板の到達温度が50秒で230℃となるように加熱し、おもて面の上塗り塗膜を形成した。シンナー(シクロヘキサノンとソルベッソ150を1:1に混合した溶媒)の添加量、バーコーター番手変更をすることで膜厚調整を行い、2μm以上10μm以下の最外層塗膜を得た。
上塗り塗料α:日本ファインコーティングス株式会社製の高分子ポリエステル塗料FLC5000クリアタイプ(硬化剤メラミン)を用い、塗料固形分に対して、カーボンブラックを5%添加した塗料。
上塗り塗料β:日本ファインコーティングス株式会社製の高分子ポリエステル塗料FLC5000クリアタイプ(硬化剤メラミン)を用い、塗料固形分に対して、カーボンブラックを5%、アルミフレークを5%添加した塗料。
上塗り塗料γ:三井化学株式会社製の低分子ポリエステル樹脂P645に硬化剤として三井化学株式会社製のサイメル303をポリエステル樹脂100gに対して10g、硬化触媒として三井化学株式会社製のキャタリスト4050を塗料100gに対して0.1g添加したクリア塗料を作製し、このクリア塗料の固形分に対してカーボンブラックを5%添加した塗料。
上塗り塗料δ:三菱レイヨン株式会社製アクリル樹脂ダイヤナールHR−2011に硬化剤として三井化学株式会社製のサイメル303をアクリル樹脂100gに対して40g、硬化触媒として三井化学株式会社製のキャタリスト4050を塗料100gに対して1g添加したクリア塗料を作製し、このクリア塗料の固形分に対してカーボンブラックを5%添加した塗料。
顔料を添加した塗料の分散については、塗料100gに対してガラスビーズを20g混ぜ、ハイブリッドミキサーで20分間攪拌し、塗料に添加した顔料を塗料中に均一に分散させた。その後、ガラスビーズのみを濾過した。
F)塗装鋼板の構成
上記手順により作製した塗装鋼板の構成を表8に示す。
(2)おもて面の評価
A)平面部耐食性
塗装鋼板の各試験片から70mm×150mmのサイズの評価用試験片をシャーリングにより切り出し、切断端面にシールをした後、JIS Z2371に準拠した条件で240時間の塩水噴霧試験に供した。その後、シールをした端面部分を除く平面部分からの白錆、赤錆の発生状況(面積率)を測定した。評価基準は下記のとおりであり、○以上を合格とする:
◎:白錆発生無し
○:白錆、赤錆面積率5%未満、
△:白錆、赤錆面積率5%以上、20%未満
×:白錆、赤錆面積率20%以上。
B)塗膜加工性
試験片に対して0T折り曲げ試験(23℃)を行い、180°密着曲げ塗膜についてクラック発生有無を10倍ルーペを用いて調査した。評価基準は下記のとおりであり、○以上を合格とする:
◎:まったくクラックなし、
○:ごくわずかなクラックあり(ルーペでは確認できるが、目視では確認できないレベル)、
△:若干クラックあり(目視で5個以内)、
×:かなり多くのクラックあり(目視で5個より多い)。
C)硬度試験
JIS K5600−5−4(引っかき硬度(鉛筆法))の方法に従って測定した。硬度がH以上の場合を良好とした。
D)塗膜最表層のヤング率測定
株式会社フィッシャー・インストルメンツ社製フィッシャースコープHM−2000を用い、下記方法にて塗膜最表面のヤング率を求めた。
サンプル設置方法:シャーリングで20mm×20mmの大きさに切断した塗装サンプルを、フィッシャースコープHM−2000の測定ステージ上に塗装面を上にして設置した。
測定条件:測定条件は次のとおりである。
押し込み最大荷重:2mN
荷重付加時のアプリケーション時間 : 20s
クリープ時間 : 5s
荷重減少時のアプリケーション時間 : 20s
圧子型 : 四角錐(ビッカース圧子)
測定温度:23℃
測定数:各サンプル30点ずつ測定し、ヤング率を求め、最大値から数値の大きい順に5点、最小値から数値の小さい順に5点を取り除き、残り20点の平均値を塗膜最表面のヤング率を求めた。
評価基準として、ヤング率が5GPaを超えるものを×、5GPa以内のものを○とした。
E)熱放射率測定
熱放射率は、次のようにして求めた。バイオ・ラッド・ラボラトリーズ株式会社製の赤外吸収スペクトル測定装置を使用して、2.5μmから25μmの波長領域の分光反射スペクトル(R(λ))を測定した。この分光反射スペクトル(R(λ))を下記式(1)に代入し、積分範囲を2.5〜25μmとして、熱放射率を求めた。
ここで、α:熱放射率(%)、G(λ):プランクの熱放射スペクトル分布において絶対温度293Kとした場合の相対値、R(λ):分光光度計により測定された分光反射率である。
評価基準として、熱放射率が40%以上のものを○(良好)、40%未満のものを×(不良)とした。
上記の評価を行った結果を表8に示す。また、表4におけるNo.38,39,40,41および42の耐食性評価後の状態を図1〜5に示す。
表8におけるNo.38の耐食性評価後の状態を示す写真画像である。 表8におけるNo.39の耐食性評価後の状態を示す写真画像である。 表8におけるNo.40の耐食性評価後の状態を示す写真画像である。 表8におけるNo.41の耐食性評価後の状態を示す写真画像である。 表8におけるNo.42の耐食性評価後の状態を示す写真画像である。

Claims (7)

  1. 2層以上の塗膜からなる塗膜層を化成処理がなされた面上に備える塗装鋼板であって、
    前記塗膜層の厚さが10μm以下であり、
    前記2層以上の塗膜のうち最外層をなす塗膜である最外層塗膜が、塗料固形分に対して5質量%以上50質量%以下の着色顔料を含むとともに、膜厚が2μm以上かつ塗膜最表面のヤング率が5GPa以下であって、
    前記最外層塗膜以外の塗膜である下層塗膜が、塗料固形分に対して5質量%以上30質量%以下の顔料を含むとともに膜厚が2μm以上である塗膜を備え、当該塗膜に含有される顔料が、吸油量:100ml/100g以上1000ml/100g以下かつ比表面積:100m2/g以上1000m2/g以下を満たす防錆顔料としての多孔質シリカを、塗料固形分に対して5質量%以上30質量%以下含むことを特徴とする塗装鋼板。
  2. 前記下層塗膜の一つに含有される顔料が、チタニアおよびカーボンブラックから選ばれる一種または二種からなる着色顔料を含む請求項1記載の塗装鋼板。
  3. 前記最外層塗膜の膜厚が、前記下層塗膜の膜厚以上である請求項1または2に記載の塗装鋼板。
  4. 塗装基材が合金化溶融亜鉛めっき鋼板であり、前記塗膜層が形成された面の裏面からの熱放射率が40%以上である請求項1から3のいずれかに記載の塗装鋼板。
  5. 前記裏面に無機被覆および無機有機複合被覆から選ばれる一種または二種を1層以上有する被覆層を備える請求項1から4のいずれかに記載の塗装鋼板。
  6. 前記被覆層の付着量の合計が10mg/m2以上1000mg/m2以下である請求項5に記載の塗装鋼板。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の塗装鋼板を用いてなる電子機器用筐体であって、前記塗膜層が形成された面が当該筐体の外側をなす面であることを特徴とする電子機器用筐体。
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