JP2010113804A - 非水電解液二次電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】充放電を繰り返した際の容量減少をより抑制することができる非水電解液二次電池を提供する。
【解決手段】正極と、負極と、該正極および該負極の間に配置され、耐熱材料を含有するセパレータと、非水電解液とを含み、非水電解液量(体積)が、正極、負極およびセパレータにおける空隙の合計体積の0.9倍以上1.6倍以下であることを特徴とする非水電解液二次電池。セパレータが、耐熱多孔層と多孔質フィルムとが積層された積層フィルムからなる前記の非水電解液二次電池。正極は、リチウムイオンをドープ・脱ドープすることのできる正極活物質が正極集電体シートの少なくとも片面に塗布されてなる正極であり、かつ負極は、リチウムイオンをドープ・脱ドープすることのできる負極活物質が負極集電体シートの少なくとも片面に塗布されてなる負極である前記の非水電解液二次電池。
【選択図】なし
【解決手段】正極と、負極と、該正極および該負極の間に配置され、耐熱材料を含有するセパレータと、非水電解液とを含み、非水電解液量(体積)が、正極、負極およびセパレータにおける空隙の合計体積の0.9倍以上1.6倍以下であることを特徴とする非水電解液二次電池。セパレータが、耐熱多孔層と多孔質フィルムとが積層された積層フィルムからなる前記の非水電解液二次電池。正極は、リチウムイオンをドープ・脱ドープすることのできる正極活物質が正極集電体シートの少なくとも片面に塗布されてなる正極であり、かつ負極は、リチウムイオンをドープ・脱ドープすることのできる負極活物質が負極集電体シートの少なくとも片面に塗布されてなる負極である前記の非水電解液二次電池。
【選択図】なし
Description
本発明は、非水電解液二次電池に関する。
非水電解液二次電池は、正極と、負極と、該正極及び該負極の間に配置されるセパレータと、非水電解液とを含む二次電池であり、非水電解液二次電池として代表的なリチウム二次電池は、既に携帯電話やノートパソコン等の電源として実用化されており、更に自動車用途や電力貯蔵用途などの中・大型用途においても、適用が試みられている。
従来の非水電解液二次電池として、例えば、特許文献1、2には、ポリエチレン製微多孔膜セパレータを使用した非水電解液二次電池が記載されている。
しかしながら、上述の非水電解液二次電池においては、充放電を繰り返した際の容量減少、すなわち、サイクル性の観点で未だ改良の余地がある。本発明の目的は、充放電を繰り返した際の容量減少をより抑制することができ、サイクル性に優れる非水電解液二次電池を提供することにある。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ね、本発明に至った。すなわち、本発明は、下記の発明を提供するものである。
<1>正極と、負極と、該正極および該負極の間に配置され、耐熱材料を含有するセパレータと、非水電解液とを含み、非水電解液量(体積)が、正極、負極およびセパレータにおける空隙の合計体積の0.9倍以上1.6倍以下であることを特徴とする非水電解液二次電池。
<2>前記正極は、リチウムイオンをドープ・脱ドープすることのできる正極活物質が正極集電体シートの少なくとも片面に塗布されてなる正極であり、かつ前記負極は、リチウムイオンをドープ・脱ドープすることのできる負極活物質が負極集電体シートの少なくとも片面に塗布されてなる負極である前記<1>記載の非水電解液二次電池。
<3>前記の耐熱材料を含有するセパレータが、耐熱多孔層と多孔質フィルムとが積層された積層フィルムからなるセパレータであることを特徴とする前記<1>または<2>記載の非水電解液二次電池。
<4>前記耐熱多孔層が、耐熱樹脂を含有する耐熱多孔層である前記<2>または<3>記載の非水電解液二次電池。
<5>前記耐熱樹脂が、含窒素芳香族重合体である前記<4>記載の非水電解液二次電池。
<6>前記耐熱樹脂が、芳香族ポリアミドである前記<4>または<5>記載の非水電解液二次電池。
<7>前記耐熱多孔層が、フィラーを含有する前記<4>〜<6>のいずれかに記載の非水電解液二次電池。
<8>前記耐熱多孔層の総重量を100としたとき、前記フィラーの重量が20以上95以下である前記<7>記載の非水電解液二次電池。
<9>前記耐熱多孔層が2種以上のフィラーを含有し、該2種以上のフィラーのそれぞれにつき構成する粒子の平均粒子径を測定して得られる値のうち、1番目に大きい値をD1、2番目に大きい値をD2としたとき、D2/D1の値が0.15以下である前記<7>または<8>記載の非水電解液二次電池。
<10>前記耐熱多孔層の厚みが、1μm以上10μm以下である前記<3>〜<9>のいずれかに記載の非水電解液二次電池。
<11>前記多孔質フィルムが、ポリオレフィン樹脂を含有する多孔質フィルムである前記<3>〜<10>のいずれかに記載の非水電解液二次電池。
<1>正極と、負極と、該正極および該負極の間に配置され、耐熱材料を含有するセパレータと、非水電解液とを含み、非水電解液量(体積)が、正極、負極およびセパレータにおける空隙の合計体積の0.9倍以上1.6倍以下であることを特徴とする非水電解液二次電池。
<2>前記正極は、リチウムイオンをドープ・脱ドープすることのできる正極活物質が正極集電体シートの少なくとも片面に塗布されてなる正極であり、かつ前記負極は、リチウムイオンをドープ・脱ドープすることのできる負極活物質が負極集電体シートの少なくとも片面に塗布されてなる負極である前記<1>記載の非水電解液二次電池。
<3>前記の耐熱材料を含有するセパレータが、耐熱多孔層と多孔質フィルムとが積層された積層フィルムからなるセパレータであることを特徴とする前記<1>または<2>記載の非水電解液二次電池。
<4>前記耐熱多孔層が、耐熱樹脂を含有する耐熱多孔層である前記<2>または<3>記載の非水電解液二次電池。
<5>前記耐熱樹脂が、含窒素芳香族重合体である前記<4>記載の非水電解液二次電池。
<6>前記耐熱樹脂が、芳香族ポリアミドである前記<4>または<5>記載の非水電解液二次電池。
<7>前記耐熱多孔層が、フィラーを含有する前記<4>〜<6>のいずれかに記載の非水電解液二次電池。
<8>前記耐熱多孔層の総重量を100としたとき、前記フィラーの重量が20以上95以下である前記<7>記載の非水電解液二次電池。
<9>前記耐熱多孔層が2種以上のフィラーを含有し、該2種以上のフィラーのそれぞれにつき構成する粒子の平均粒子径を測定して得られる値のうち、1番目に大きい値をD1、2番目に大きい値をD2としたとき、D2/D1の値が0.15以下である前記<7>または<8>記載の非水電解液二次電池。
<10>前記耐熱多孔層の厚みが、1μm以上10μm以下である前記<3>〜<9>のいずれかに記載の非水電解液二次電池。
<11>前記多孔質フィルムが、ポリオレフィン樹脂を含有する多孔質フィルムである前記<3>〜<10>のいずれかに記載の非水電解液二次電池。
本発明によれば、充放電を繰り返した際の容量減少をより抑制することができる、すなわちサイクル性に優れる非水電解液二次電池を与えることができ、しかも、本発明の二次電池は、耐熱性にも極めて優れ、また、ハイレート条件下においてもサイクル性に優れる二次電池を与えることもでき、工業的に極めて有用である。
本発明の非水電解液二次電池は、正極と、負極と、該正極および該負極の間に配置され、耐熱材料を含有するセパレータと、非水電解液とを含み、非水電解液量(体積)が、正極、負極およびセパレータにおける空隙の合計体積の0.9倍以上1.6倍以下であることを特徴とする。本発明において、正極、負極およびセパレータにおける空隙の合計体積は、正極における空隙の体積と、負極における空隙の体積と、セパレータにおける空隙の体積との和である。
本発明において、耐熱材料を含有するセパレータは、耐熱多孔層と多孔質フィルムとが積層された積層フィルムからなるセパレータであることが好ましい。
本発明において、正極における空隙の体積は、正極の見かけ上の体積と、正極を構成する部材それぞれの重量および真比重とから求めることができる。正極を構成する部材としては、正極活物質、導電剤、正極バインダー、正極集電体シートを挙げることができ、例えば、この場合には、次の式(1)のようにして、正極における空隙の体積を求めることができる。
正極における空隙の体積=正極の見かけ上の体積−{(正極活物質の重量/正極活物質の真比重)+(導電剤の重量/導電剤の真比重)+(正極バインダーの重量/正極バインダーの真比重)+(正極集電体シートの重量/正極集電体シートの真比重)}・・・(1)
本発明において、負極における空隙の体積は、負極の見かけ上の体積と、負極を構成する部材それぞれの重量および真比重とから求めることができる。負極を構成する部材としては、負極活物質、導電剤、負極バインダー、負極集電体シートを挙げることができ、例えば、この場合には、次の式(2)のようにして、負極における空隙の体積を求めることができる。
負極における空隙の体積=負極の見かけ上の体積−{(負極活物質の重量/負極活物質の真比重)+(導電剤の重量/導電剤の真比重)+(負極バインダーの重量/負極バインダーの真比重)+(負極集電体シートの重量/負極集電体シートの真比重)}・・・(2)
また、本発明において、セパレータにおける空隙の体積は、セパレータの見かけ上の体積とセパレータを構成する部材それぞれの重量および真比重とから求めることができる。例えば、本発明において、セパレータが、耐熱多孔層と多孔質フィルムとが積層された積層フィルムからなる場合には、積層フィルムの見かけ上の体積と、耐熱多孔層および多孔質フィルムのそれぞれの重量および真比重とから、次の式(3)のようにして、セパレータにおける空隙の体積を求めることができる。
セパレータ(積層フィルム)における空隙の体積=積層フィルムの見かけ上の体積−{(耐熱多孔層の重量/耐熱多孔層の真比重)+(多孔質フィルムの重量/多孔質フィルムの真比重)}・・・(3)
例えば、積層フィルムにおける耐熱多孔層が、耐熱樹脂およびフィラーからなる場合には、式(3)における(耐熱多孔層の重量/耐熱多孔層の真比重)は、次のようにして求めることができる。
(耐熱多孔層の重量/耐熱多孔層の真比重)=(耐熱樹脂の重量/耐熱樹脂の真比重)+(フィラーの重量/フィラーの真比重)
(耐熱多孔層の重量/耐熱多孔層の真比重)=(耐熱樹脂の重量/耐熱樹脂の真比重)+(フィラーの重量/フィラーの真比重)
本発明の非水電解液二次電池において、非水電解液量(体積)は、正極、負極およびセパレータにおける空隙の合計体積の0.9倍以上1.6倍以下、好ましくは1.1倍以上1.6倍以下であり、二次電池のハイレート条件下におけるサイクル性をより向上させる観点で、好ましくは1.3倍以上1.6倍以下、より好ましくは1.48倍以上1.59倍以下であり、さらにより好ましい範囲は1.51倍以上1.57倍以下である。本発明においては、従来の非水電解液二次電池に比し、サイクル性に優れ、また、電解液量の増量や、サイクル性向上のための添加剤の添加などによらなくとも、電解液枯渇等を抑制することができることから、サイクル性に優れ、しかも安価な非水電解液二次電池を与えることができる。また、本発明の非水電解液二次電池においては、充放電を繰り返した際に、あるサイクルを超えたところで電池の放電容量が急激に低下することを抑制することもできる。
次に、本発明の非水電解液二次電池について、より詳細に説明する。本発明の非水電解液二次電池は、上述の正極、セパレータおよび負極をこの順に積層および必要に応じて巻回することによって電極群を得、この電極群を電池缶等の電池ケース内に収納し、非水電解液を電極群に含浸させることによって、製造することができる。電極群の形状としては例えば、この電極群を巻回の軸と垂直方向に切断したときの断面が、円、楕円、長方形、角がとれたような長方形等となるような形状を挙げることができる。また、二次電池の形状としては、例えば、ペーパー型、コイン型、円筒型、角型などの形状を挙げることができる。電池ケースの容積は、上述の正極、セパレータおよび負極それぞれの見かけ上の体積の合計値に対して、通常1.1倍以上1.5倍以下、本発明の効果をより高めるために好ましくは1.2倍以上1.4倍以下である。
本発明において、セパレータは、多孔質であり、耐熱材料を含有すればよい。耐熱材料としては、後述の無機粉末、耐熱樹脂などを挙げることができる。耐熱材料を含有するセパレータとしては、例えば、耐熱樹脂および/または無機粉末からなるセパレータを挙げることができるし、また、耐熱樹脂および/または無機粉末が、ポリオレフィン樹脂や熱可塑性ポリウレタン樹脂等の熱可塑性樹脂フィルムに分散したものを挙げることもできる。以下、好ましい実施態様である耐熱多孔層と多孔質フィルムとが積層された積層フィルムからなるセパレータについて、説明する。前記積層フィルムにおいて、耐熱多孔層は、多孔質フィルムよりも耐熱性の高い層であり、該耐熱多孔層は、無機粉末から形成されていてもよいし、耐熱樹脂を含有していてもよい。耐熱多孔層が、耐熱樹脂を含有することにより、塗布などの容易な手法で、耐熱多孔層を形成することができる。耐熱樹脂としては、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリサルホン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルケトン、芳香族ポリエステル、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルイミドを挙げることができ、好ましい耐熱樹脂は、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルイミドであり、より好ましい耐熱樹脂は、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミドである。さらにより好ましい耐熱樹脂は、芳香族ポリアミド(パラ配向芳香族ポリアミド、メタ配向芳香族ポリアミド)、芳香族ポリイミド、芳香族ポリアミドイミド等の含窒素芳香族重合体であり、とりわけ好ましい耐熱樹脂は芳香族ポリアミドであり、容易に使用できる観点で、特に好ましい耐熱樹脂は、パラ配向芳香族ポリアミド(以下、「パラアラミド」ということがある。)である。また、耐熱樹脂として、ポリ−4−メチルペンテン−1、環状オレフィン系重合体を挙げることもできる。これらの耐熱樹脂を用いることにより、積層フィルムの耐熱性、すなわち、積層フィルムの熱破膜温度、がより高まる。これらの耐熱樹脂のうち、含窒素芳香族重合体を用いる場合には、その分子内の極性によるためか、電解液との相性、すなわち、耐熱多孔層における保液性も向上する場合があり、非水電解液二次電池製造時における電解液の含浸の速度も高く、非水電解液二次電池の充放電容量もより高まる。
かかる積層フィルムの熱破膜温度は、耐熱樹脂の種類に依存し、使用場面、使用目的に応じ、選択使用される。より具体的には、耐熱樹脂として、上記含窒素芳香族重合体を用いる場合は400℃程度に、また、ポリ−4−メチルペンテン−1を用いる場合は250℃程度に、環状オレフィン系重合体を用いる場合には300℃程度に、夫々、熱破膜温度をコントロールすることができる。また、耐熱多孔層が、無機粉末からなる場合には、熱破膜温度を、例えば、500℃以上にコントロールすることも可能である。
上記パラアラミドは、パラ配向芳香族ジアミンとパラ配向芳香族ジカルボン酸ハライドの縮合重合により得られるものであり、アミド結合が芳香族環のパラ位またはそれに準じた配向位(例えば、4,4’−ビフェニレン、1,5−ナフタレン、2,6−ナフタレン等のような反対方向に同軸または平行に延びる配向位)で結合される繰り返し単位から実質的になるものである。具体的には、ポリ(パラフェニレンテレフタルアミド)、ポリ(パラベンズアミド)、ポリ(4,4’−ベンズアニリドテレフタルアミド)、ポリ(パラフェニレン−4,4’−ビフェニレンジカルボン酸アミド)、ポリ(パラフェニレン−2,6−ナフタレンジカルボン酸アミド)、ポリ(2−クロロ−パラフェニレンテレフタルアミド)、パラフェニレンテレフタルアミド/2,6−ジクロロパラフェニレンテレフタルアミド共重合体等のパラ配向型またはパラ配向型に準じた構造を有するパラアラミドが例示される。
前記の芳香族ポリイミドとしては、芳香族の二酸無水物とジアミンの縮重合で製造される全芳香族ポリイミドが好ましい。該二酸無水物の具体例としては、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2’−ビス(3,4―ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物などがあげられる。該ジアミンの具体例としては、オキシジアニリン、パラフェニレンジアミン、ベンゾフェノンジアミン、3,3’−メチレンヂアニリン、3,3’−ジアミノベンソフェノン、3,3’−ジアミノジフェニルスルフォン、1,5’−ナフタレンジアミンなどがあげられる。また、溶媒に可溶なポリイミドが好適に使用できる。このようなポリイミドとしては、例えば、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物と、芳香族ジアミンとの重縮合物のポリイミドが挙げられる。
前記の芳香族ポリアミドイミドとしては、芳香族ジカルボン酸および芳香族ジイソシアネートを用いてこれらの縮合重合から得られるもの、芳香族二酸無水物および芳香族ジイソシアネートを用いてこれらの縮合重合から得られるものが挙げられる。芳香族ジカルボン酸の具体例としてはイソフタル酸、テレフタル酸などが挙げられる。また芳香族二酸無水物の具体例としては無水トリメリット酸などが挙げられる。芳香族ジイソシアネートの具体例としては、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、オルソトリランジイソシアネート、m−キシレンジイソシアネートなどが挙げられる。
また、イオン透過性をより高める意味で、耐熱多孔層の厚みは、1μm以上10μm以下、さらには1μm以上5μm以下、特に1μm以上4μm以下という薄い耐熱多孔層であることが好ましい。また、耐熱多孔層は微細孔を有し、その孔のサイズ(直径)は通常3μm以下、好ましくは1μm以下である。
また、耐熱多孔層が、耐熱樹脂を含有する場合には、フィラーをさらに含有することもできる。フィラーは、その材質として、有機粉末、無機粉末またはこれらの混合物のいずれから選ばれるものであってもよい。フィラーを構成する粒子は、その平均粒子径が、0.01μm以上1μm以下であることが好ましい。
前記有機粉末としては、例えば、スチレン、ビニルケトン、アクリロニトリル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレート、アクリル酸メチル等の単独あるいは2種類以上の共重合体、ポリテトラフルオロエチレン、4フッ化エチレン−6フッ化プロピレン共重合体、4フッ化エチレン−エチレン共重合体、ポリビニリデンフルオライド等のフッ素系樹脂;メラミン樹脂;尿素樹脂;ポリオレフィン;ポリメタクリレート等の有機物からなる粉末が挙げられる。該有機粉末は、単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いることもできる。これらの有機粉末の中でも、化学的安定性の点で、ポリテトラフルオロエチレン粉末が好ましい。
前記無機粉末としては、例えば、金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、金属水酸化物、炭酸塩、硫酸塩等の無機物からなる粉末が挙げられ、これらの中でも、導電性の低い無機物からなる粉末が好ましく用いられる。具体的に例示すると、アルミナ、シリカ、二酸化チタン、または炭酸カルシウム等からなる粉末が挙げられる。該無機粉末は、単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いることもできる。これらの無機粉末の中でも、化学的安定性の点で、アルミナ粉末が好ましい。ここで、フィラーを構成する粒子のすべてがアルミナ粒子であることがより好ましく、さらにより好ましいのは、フィラーを構成する粒子のすべてがアルミナ粒子であり、その一部または全部が略球状のアルミナ粒子である実施形態である。因みに、耐熱多孔層が、無機粉末から形成される場合には、上記例示の無機粉末を用いればよく、必要に応じてバインダーと混ぜて用いればよい。
耐熱多孔層が、耐熱樹脂を含有する場合のフィラーの含有量としては、フィラーの材質の比重にもよるが、例えば、耐熱多孔層の総重量を100としたとき、フィラーの重量は、通常5以上95以下であり、20以上95以下であることが好ましく、より好ましくは30以上90以下である。これらの範囲は、フィラーを構成する粒子のすべてがアルミナ粒子である場合に、特に好適である。
フィラーの形状については、略球状、板状、柱状、針状、ウィスカー状、繊維状等が挙げられ、いずれの粒子も用いることができるが、均一な孔を形成しやすいことから、略球状粒子であることが好ましい。略球状粒子としては、粒子のアスペクト比(粒子の長径/粒子の短径)が1以上1.5以下の範囲の値である粒子が挙げられる。粒子のアスペクト比は、電子顕微鏡写真により測定することができる。
また、耐熱多孔層は、2種以上のフィラーを含有することもできる。この場合、該2種以上のフィラーのそれぞれにつき構成する粒子の平均粒子径を測定して得られる値のうち、1番目に大きい値をD1、2番目に大きい値をD2としたとき、D2/D1の値が0.15以下であることが好ましい。このことにより、積層フィルムの耐熱多孔層の微細孔において、サイズが比較的小さな微細孔と、サイズが比較的大きな微細孔とがバランス良く生じ、そのサイズが比較的小さな微細孔の構造により、積層フィルムからなるセパレータの耐熱性をより高めることができ、サイズが比較的大きな微細孔の構造により、リチウムイオン透過性を高め、得られる非水電解液二次電池においては、高い電流レートにおいてより高出力とすることができる、すなわちハイレート特性により優れ、好適である。上記において、平均粒子径は、電子顕微鏡写真から測定される値を用いればよい。すなわち、積層多孔質フィルムにおける耐熱多孔層の表面または断面の走査型電子顕微鏡写真に撮影されている粒子(フィラー粒子)をそのサイズ別に分類して、各分類における平均粒子径の値のうち、1番目に大きい値をD1、2番目に大きい値をD2としたとき、D2/D1の値が0.15以下であればよい。平均粒子径は、上記の各分類において25個ずつ粒子を任意に抽出して、それぞれにつき粒子径(直径)を測定して、25個の粒子径の平均値を平均粒子径とする。なお、上記のフィラーを構成する粒子は、フィラーを構成する一次粒子のことを意味する。
積層フィルムにおいて、多孔質フィルムは、微細孔を有し、通常、シャットダウン機能を有することが好ましい。多孔質フィルムにおける微細孔のサイズ(直径)は通常3μm以下、好ましくは1μm以下である。多孔質フィルムの空隙率は、通常30〜80体積%、好ましくは40〜70体積%である。非水電解液二次電池において、通常の使用温度を越えた場合には、シャットダウン機能により、多孔質フィルムの変形、軟化により、微細孔を閉塞することができる。
積層フィルムにおいて、多孔質フィルムを構成する樹脂は、非水電解液二次電池において、電解液に溶解しないものを選択すればよい。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂、熱可塑性ポリウレタン樹脂を挙げることができ、これらの2種以上の混合物を用いてもよい。より低温で軟化してシャットダウンさせる意味で、多孔質フィルムは、ポリオレフィン樹脂を含有することが好ましく、より好ましくは、ポリエチレンを含有することである。ポリエチレンとして、具体的には、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状ポリエチレン等のポリエチレンを挙げることができ、超高分子量ポリエチレンを挙げることもできる。多孔質フィルムの突刺し強度をより高める意味では、それを構成する樹脂は、少なくとも超高分子量ポリエチレンを含有することが好ましい。また、多孔質フィルムの製造面において、低分子量(重量平均分子量1万以下)のポリオレフィンからなるワックスを含有することが好ましい場合もある。
また、積層フィルムにおける多孔質フィルムの厚みは、通常、3〜30μmであり、好ましくは3〜25μmである。また、積層フィルムの厚みとしては、通常40μm以下、好ましくは、20μm以下である。また、耐熱多孔層の厚みをA(μm)、多孔質フィルムの厚みをB(μm)としたときには、A/Bの値が、0.1以上1以下であることが好ましい。
次に、積層フィルムの製造の一例について説明する。
まず、多孔質フィルムの製造方法について説明する。多孔質フィルムの製造は特に限定されるものではなく、例えば特開平7−29563号公報に記載されたように、熱可塑性樹脂に可塑剤を加えてフィルム成形した後、該可塑剤を適当な溶媒で除去する方法や、特開平7−304110号公報に記載されたように、公知の方法により製造した熱可塑性樹脂からなるフィルムを用い、該フィルムの構造的に弱い非晶部分を選択的に延伸して微細孔を形成する方法が挙げられる。例えば、多孔質フィルムが、超高分子量ポリエチレンおよび重量平均分子量1万以下の低分子量ポリオレフィンを含むポリオレフィン樹脂から形成されてなる場合には、製造コストの観点から、以下に示すような方法により製造することが好ましい。すなわち、
(1)超高分子量ポリエチレン100重量部と、重量平均分子量1万以下の低分子量ポリオレフィン5〜200重量部と、無機充填剤100〜400重量部とを混練してポリオレフィン樹脂組成物を得る工程
(2)前記ポリオレフィン樹脂組成物を用いてシートを成形する工程
(3)工程(2)で得られたシート中から無機充填剤を除去する工程
(4)工程(3)で得られたシートを延伸して多孔質フィルムを得る工程
を含む方法、または
(1)超高分子量ポリエチレン100重量部と、重量平均分子量1万以下の低分子量ポリオレフィン5〜200重量部と、無機充填剤100〜400重量部とを混練してポリオレフィン樹脂組成物を得る工程
(2)前記ポリオレフィン樹脂組成物を用いてシートを成形する工程
(3)工程(2)で得られたシートを延伸する工程
(4)工程(3)で得られた延伸シート中から、無機充填剤を除去して多孔質フィルムを得る工程
を含む方法である。
まず、多孔質フィルムの製造方法について説明する。多孔質フィルムの製造は特に限定されるものではなく、例えば特開平7−29563号公報に記載されたように、熱可塑性樹脂に可塑剤を加えてフィルム成形した後、該可塑剤を適当な溶媒で除去する方法や、特開平7−304110号公報に記載されたように、公知の方法により製造した熱可塑性樹脂からなるフィルムを用い、該フィルムの構造的に弱い非晶部分を選択的に延伸して微細孔を形成する方法が挙げられる。例えば、多孔質フィルムが、超高分子量ポリエチレンおよび重量平均分子量1万以下の低分子量ポリオレフィンを含むポリオレフィン樹脂から形成されてなる場合には、製造コストの観点から、以下に示すような方法により製造することが好ましい。すなわち、
(1)超高分子量ポリエチレン100重量部と、重量平均分子量1万以下の低分子量ポリオレフィン5〜200重量部と、無機充填剤100〜400重量部とを混練してポリオレフィン樹脂組成物を得る工程
(2)前記ポリオレフィン樹脂組成物を用いてシートを成形する工程
(3)工程(2)で得られたシート中から無機充填剤を除去する工程
(4)工程(3)で得られたシートを延伸して多孔質フィルムを得る工程
を含む方法、または
(1)超高分子量ポリエチレン100重量部と、重量平均分子量1万以下の低分子量ポリオレフィン5〜200重量部と、無機充填剤100〜400重量部とを混練してポリオレフィン樹脂組成物を得る工程
(2)前記ポリオレフィン樹脂組成物を用いてシートを成形する工程
(3)工程(2)で得られたシートを延伸する工程
(4)工程(3)で得られた延伸シート中から、無機充填剤を除去して多孔質フィルムを得る工程
を含む方法である。
多孔質フィルムの強度およびイオン透過性の観点から、用いる無機充填剤は、平均粒子径(直径)が0.5μm以下であることが好ましく、0.2μm以下であることがさらに好ましい。ここで、平均粒子径は、電子顕微鏡写真から測定される値を用いる。具体的には、該写真に撮影されている無機充填剤粒子から任意に50個抽出し、それぞれの粒子径を測定して、その平均値を用いる。
無機充填剤としては、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、酸化亜鉛、酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、硫酸カルシウム、珪酸、酸化亜鉛、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、硫酸マグネシウムなどが挙げられる。これらの無機充填剤は酸、あるいはアルカリ溶液によりシートまたはフィルム中から除去することができる。粒子径の制御性、酸への選択的溶解性の観点から炭酸カルシウムを用いることが好ましい。
上記ポリオレフィン樹脂組成物の製造方法は特に限定されないが、ポリオレフィン樹脂や無機充填剤等のポリオレフィン樹脂組成物を構成する材料を混合装置、例えばロール、バンバリーミキサー、一軸押出機、二軸押出機などを用いて混合し、ポリオレフィン樹脂組成物を得る。材料を混合する際に、必要に応じて脂肪酸エステルや安定化剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤等の添加剤を添加してもよい。
上記ポリオレフィン樹脂組成物からなるシートの製造方法は特に限定されるものではなく、インフレーション加工、カレンダー加工、Tダイ押出加工、スカイフ法等のシート成形方法により製造することができる。より膜厚精度の高いシートが得られることから、下記の方法により製造することが好ましい。
ポリオレフィン樹脂組成物からなるシートの好ましい製造方法とは、ポリオレフィン樹脂組成物に含有されるポリオレフィン樹脂の融点より高い表面温度に調整された一対の回転成形工具を用いて、ポリオレフィン樹脂組成物を圧延成形する方法である。回転成形工具の表面温度は、(融点+5)℃以上であることが好ましい。また表面温度の上限は、(融点+30)℃以下であることが好ましく、(融点+20)℃以下であることがさらに好ましい。一対の回転成形工具としては、ロールやベルトが挙げられる。両回転成形工具の周速度は必ずしも厳密に同一周速度である必要はなく、それらの差異が±5%以内程度であればよい。このような方法により得られるシートを用いて多孔質フィルムを製造することにより、強度やイオン透過、透気性などに優れる多孔質フィルムを得ることができる。また、前記したような方法により得られる単層のシート同士を積層したものを、多孔質フィルムの製造に使用してもよい。
ポリオレフィン樹脂組成物を一対の回転成形工具により圧延成形する際には、押出機よりストランド状に吐出したポリオレフィン樹脂組成物を直接一対の回転成形工具間に導入してもよく、一旦ペレット化したポリオレフィン樹脂組成物を用いてもよい。
ポリオレフィン樹脂組成物からなるシートまたは該シートから無機充填剤を除去したシートを延伸する際には、テンター、ロールあるいはオートグラフ等を用いることができる。透気性の面から延伸倍率は2〜12倍が好ましく、より好ましくは4〜10倍である。延伸温度は通常、ポリオレフィン樹脂の軟化点以上融点以下の温度で行われ、80〜115℃で行うことが好ましい。延伸温度が低すぎると延伸時に破膜しやすくなり、高すぎると得られる多孔質フィルムの透気性やイオン透過性が低くなることがある。また延伸後はヒートセットを行うことが好ましい。ヒートセット温度はポリオレフィン樹脂の融点未満の温度であることが好ましい。
本発明においては、前記したような方法で得られる熱可塑性樹脂を含有する多孔質フィルムと、耐熱多孔層とを積層して、積層フィルムを得る。耐熱多孔層は多孔質フィルムの片面に設けられていてもよく、両面に設けられていてもよい。
多孔質フィルムと耐熱多孔層とを積層する方法としては、耐熱多孔層と多孔質フィルムとを別々に製造してそれぞれを積層する方法、多孔質フィルムの少なくとも片面に、耐熱樹脂とフィラーとを含有する塗布液を塗布して耐熱多孔層を形成する方法等が挙げられるが、本発明において、耐熱多孔層は比較的薄い場合には、その生産性の面から後者の手法が好ましい。多孔質フィルムの少なくとも片面に、耐熱樹脂とフィラーとを含有する塗布液を塗布して耐熱樹脂層を形成する方法としては、具体的に以下のような工程を含む方法が挙げられる。
(a)耐熱樹脂100重量部を含む極性有機溶媒溶液に、該耐熱樹脂100重量部に対しフィラーを1〜1500重量部分散したスラリー状塗布液を調製する。
(b)該塗布液を多孔質フィルムの少なくとも片面に塗布し、塗布膜を形成する。
(c)加湿、溶媒除去あるいは耐熱樹脂を溶解しない溶媒への浸漬等の手段で、前記塗布膜から耐熱樹脂を析出させた後、必要に応じて乾燥する。
塗布液は、特開2001−316006号公報に記載の塗工装置および特開2001−23602号公報に記載の方法により連続的に塗布することが好ましい。
(a)耐熱樹脂100重量部を含む極性有機溶媒溶液に、該耐熱樹脂100重量部に対しフィラーを1〜1500重量部分散したスラリー状塗布液を調製する。
(b)該塗布液を多孔質フィルムの少なくとも片面に塗布し、塗布膜を形成する。
(c)加湿、溶媒除去あるいは耐熱樹脂を溶解しない溶媒への浸漬等の手段で、前記塗布膜から耐熱樹脂を析出させた後、必要に応じて乾燥する。
塗布液は、特開2001−316006号公報に記載の塗工装置および特開2001−23602号公報に記載の方法により連続的に塗布することが好ましい。
また、前記の極性有機溶媒溶液において、耐熱樹脂がパラアラミドである場合には、極性有機溶媒としては、極性アミド系溶媒または極性尿素系溶媒を用いることができ、具体的には、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、テトラメチルウレア等があげられるが、これらに限定されるものではない。
耐熱樹脂としてパラアラミドを用いる場合、パラアラミドの溶媒への溶解性を改善する目的で、パラアラミド重合時にアルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩化物を添加することが好ましい。具体例としては、塩化リチウムまたは塩化カルシウムがあげられるが、これらに限定されるものではない。上記塩化物の重合系への添加量は、縮合重合で生成するアミド基1.0モル当たり0.5〜6.0モルの範囲が好ましく、1.0〜4.0モルの範囲がさらに好ましい。塩化物が0.5モル未満では、生成するパラアラミドの溶解性が不十分となる場合があり、6.0モルを越えると実質的に塩化物の溶媒への溶解度を越えるので好ましくない場合がある。一般には、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩化物が2重量%未満では、パラアラミドの溶解性が不十分となる場合があり、10重量%を越えてはアルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩化物が極性アミド系溶媒または極性尿素系溶媒等の極性有機溶媒に溶解しない場合がある。
また、耐熱樹脂が芳香族ポリイミドである場合には、芳香族ポリイミドを溶解させる極性有機溶媒としては、アラミドを溶解させる溶媒として例示したもののほか、ジメチルスルホキサイド、クレゾール、およびo−クロロフェノール等が好適に使用できる。
フィラーを分散させてスラリー状塗布液を得る方法としては、その装置として、圧力式分散機(ゴーリンホモジナイザー、ナノマイザー)等を用いればよい。
スラリー状塗布液を塗布する方法としては、例えばナイフ、ブレード、バー、グラビア、ダイ等の塗工方法があげられ、バー、ナイフ等の塗工方法が簡便であるが、工業的には、溶液が外気と接触しない構造のダイ塗工方法が好ましい。また、塗布は2回以上行う場合もある。この場合、上記工程(c)において耐熱樹脂を析出させた後に行うのが通常である。
また、前記の耐熱多孔層と多孔質フィルムとを別々に製造してそれぞれを積層する場合においては、接着剤による方法、熱融着による方法等により、固定化しておくのがよい。
また、本発明における正極は、リチウムイオンをドープ・脱ドープすることのできる正極活物質が正極集電体シートの少なくとも片面に塗布されてなる正極であることが好ましい。このような正極は、例えば、正極活物質、導電剤、正極バインダー及び溶剤を含む正極合剤を、正極集電体シートに、塗布・乾燥して、溶剤を除去することにより、製造することができる。また、正極を製造する方法としては、他にも、正極活物質、正極バインダー及び導電剤等に溶剤を添加して混練、成形し、乾燥して得たシートを正極集電体シートに導電性接着剤等を介して接合した後にプレス及び熱処理乾燥する方法や、正極活物質、正極バインダー、導電剤及び液状潤滑剤等からなる混合物を正極集電体シート上に成形した後、液状潤滑剤を除去し、次いで、得られたシート状の成形物を一軸又は多軸方向に延伸処理する方法などを挙げることもできる。また、正極の厚みは、通常、5〜500μm程度である。
前記のリチウムイオンをドープ・脱ドープすることのできる正極活物質としては、公知のものを挙げることができ、具体的にはV、Mn、Fe、Co、Ni、CrおよびTiから選ばれる少なくとも1種の遷移金属元素を含有するリチウム複合金属酸化物が挙げられ、好ましくはα−NaFeO2型構造を有するリチウム複合金属酸化物が挙げられ、平均放電電位が高いという点で、より好ましくはコバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、ニッケル酸リチウムのニッケルの一部をMn、Co等の他元素と置換されてなるリチウム複合金属酸化物などを挙げることができる。また、リチウムマンガンスピネルなどのスピネル型構造を有するリチウム複合金属酸化物を挙げることもできる。
前記正極に用いられる導電剤としては、天然黒鉛、人造黒鉛、コークス類、カーボンブラックなどの炭素材料などを挙げることができる。
前記の正極バインダーとしては、例えば、フッ素化合物の重合体が挙げられる。フッ素化合物としては、例えば、フッ素化アルキル(炭素数1〜18)(メタ)アクリレート、パーフルオロアルキル(メタ)アクリレート[例えば、パーフルオロドデシル(メタ)アクリレート、パーフルオロn−オクチル(メタ)アクリレート、パーフルオロn−ブチル(メタ)アクリレート]、パーフルオロアルキル置換アルキル(メタ)アクリレート[例えばパーフルオロヘキシルエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート]、パーフルオロオキシアルキル(メタ)アクリレート[例えば、パーフルオロドデシルオキシエチル(メタ)アクリレート及びパーフルオロデシルオキシエチル(メタ)アクリレートなど]、フッ素化アルキル(炭素数1〜18)クロトネート、フッ素化アルキル(炭素数1〜18)マレート及びフマレート、フッ素化アルキル(炭素数1〜18)イタコネート、フッ素化アルキル置換オレフィン(炭素数2〜10程度、フッ素原子数1〜17程度)、例えばパーフロオロヘキシルエチレン、炭素数2〜10程度、及びフッ素原子の数1〜20程度の二重結合炭素にフッ素原子が結合したフッ素化オレフィン、テトラフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、フッ化ビニリデン又はヘキサフルオロプロピレンなどが挙げられる。
また、正極バインダーとして、フッ素原子を含まないエチレン性二重結合を含む単量体の付加重合体が挙げることもできる。かかる単量体としては、例えば、(シクロ)アルキル(炭素数1〜22)(メタ)アクリレート[例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート等];芳香環含有(メタ)アクリレート[例えば、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニルエチル(メタ)アクリレート等];アルキレングリコールもしくはジアルキレングリコール(アルキレン基の炭素数2〜4)のモノ(メタ)アクリレート[例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート];(ポリ)グリセリン(重合度1〜4)モノ(メタ)アクリレート;多官能(メタ)アクリレート[例えば、(ポリ)エチレングリコール(重合度1〜100)ジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコール(重合度1〜100)ジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−ヒドロキシエチルフェニル)プロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等]などの(メタ)アクリル酸エステル系単量体;(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリルアミド系誘導体[例えば、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミド等]などの(メタ)アクリルアミド系単量体;(メタ)アクリロニトリル、2−シアノエチル(メタ)アクリレート、2−シアノエチルアクリルアミド等のシアノ基含有単量体;スチレン及び炭素数7〜18のスチレン誘導体[例えば、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−ヒドロキシスチレン及びジビニルベンゼン等]などのスチレン系単量体;炭素数4〜12のアルカジエン[例えば、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等]などのジエン系単量体;カルボン酸(炭素数2〜12)ビニルエステル[例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル及びオクタン酸ビニル等]、カルボン酸(炭素数2〜12)(メタ)アリルエステル[例えば、酢酸(メタ)アリル、プロピオン酸(メタ)アリル及びオクタン酸(メタ)アリル等]などのアルケニルエステル系単量体;グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アリルグリシジルエーテル等のエポキシ基含有単量体;炭素数2〜12のモノオレフィン[例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−オクテン及び1−ドデセン等]のモノオレフィン類;塩素、臭素又はヨウ素原子含有単量体、塩化ビニル及び塩化ビニリデンなどのフッ素以外のハロゲン原子含有単量体;アクリル酸、メタクリル酸などの(メタ)アクリル酸;ブタジエン、イソプレンなどの共役二重結合含有単量体などが挙げられる。
また、付加重合体として、例えば、エチレン・酢酸ビニル共重合体、スチレン・ブタジエン共重合体又はエチレン・プロピレン共重合体などの共重合体でもよい。また、カルボン酸ビニルエステル重合体は、ポリビニルアルコールなどのように、部分的又は完全にケン化されていてもよい。正極バインダーはフッ素化合物とフッ素原子を含まないエチレン性二重結合を含む単量体との共重合体であってもよい。
また、付加重合体として、例えば、エチレン・酢酸ビニル共重合体、スチレン・ブタジエン共重合体又はエチレン・プロピレン共重合体などの共重合体でもよい。また、カルボン酸ビニルエステル重合体は、ポリビニルアルコールなどのように、部分的又は完全にケン化されていてもよい。正極バインダーはフッ素化合物とフッ素原子を含まないエチレン性二重結合を含む単量体との共重合体であってもよい。
また、正極バインダーとして、例えば、デンプン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、ニトロセルロースなどの多糖類及びその誘導体;フェノール樹脂;メラミン樹脂;ポリウレタン樹脂;尿素樹脂;ポリアミド樹脂;ポリイミド樹脂;ポリアミドイミド樹脂;石油ピッチ;石炭ピッチなどを挙げることもできる。
正極バインダーとしては、これらの例示の中でも、特に、フッ素化合物の重合体が好ましく、とりわけ、テトラフルオロエチレンの重合体であるポリテトラフルオロエチレンが好ましい。また、正極バインダーとしては上記のものを複数種使用してもよい。また、正極合剤が増粘する場合には、正極集電体シートへの塗布を容易にするために、可塑剤を使用してもよい。
前記正極に用いられる溶剤としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドンなどの非プロトン性極性溶媒、イソプロピルアルコール、エチルアルコール若しくはメチルアルコールなどのアルコール類、プロピレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン又はメチルイソブチルケトンなどのケトン類などが挙げられる。また、溶剤として水を用いることもできる。
また、前記導電性接着剤は、導電剤と結合剤との混合物であってよく、特に、カーボンブラックとポリビニルアルコールとの混合物を用いれば、溶剤を用いる必要もなく、調製が容易であり、さらに保存性にも優れることがある。
また、正極合剤において、その構成材料の配合量は、適宜設定すればよいが、正極バインダーの配合量としては、正極活物質100重量部に対し、通常、0.5〜30重量部程度、好ましくは2〜30重量部程度であり、導電剤の配合量としては、正極活物質100重量部に対し、通常、1〜50重量部程度、好ましくは1〜30重量部程度であり、溶剤の配合量としては、正極活物質100重量部に対し、通常、50〜500重量部程度、好ましくは100〜200重量部程度である。
前記の正極集電体シートとしては、例えば、ニッケル、アルミニウム、チタン、銅、金、銀、白金、アルミニウム合金又はステンレス等の金属、例えば、炭素素材、活性炭繊維、ニッケル、アルミニウム、亜鉛、銅、スズ、鉛又はこれらの合金をプラズマ溶射、アーク溶射することによって形成されたもの、例えば、ゴム又はスチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体(SEBS)など樹脂に導電剤を分散させた導電性フィルムなどが挙げられる。特に、アルミニウム、ニッケル又はステンレスなどが好ましく、とりわけ、薄膜に加工しやすく、安価であるという点でアルミニウムが好ましい。正極集電体シートの形状としては、例えば、箔状、平板状、メッシュ状、ネット状、ラス状、パンチングメタル状若しくはエンボス状であるもの又はこれらを組み合わせたもの(例えば、メッシュ状平板など)等が挙げられる。また、正極集電体シート表面についてエッチング処理を施すことなどにより凹凸を形成させてもよい。
また、本発明における負極は、リチウムイオンをドープ・脱ドープすることのできる負極活物質が負極集電体シートの少なくとも片面に塗布されてなる負極であることが好ましい。このような負極は、例えば、負極活物質、負極バインダー、溶剤および必要に応じて導電剤を含む負極合剤を、負極集電体シートに、塗布・乾燥して、溶剤を除去することにより、製造することができる。また、負極を製造する方法としては、他にも、負極活物質、負極バインダー及び必要に応じて用いる導電剤等に溶剤を添加して混練、成形し、乾燥して得たシートを負極集電体シートに導電性接着剤等を介して接合した後にプレス及び熱処理乾燥する方法や、負極活物質、負極バインダー、液状潤滑剤及び必要に応じて用いる導電剤等からなる混合物を負極集電体シート上に成形した後、液状潤滑剤を除去し、次いで、得られたシート状の成形物を一軸又は多軸方向に延伸処理する方法などを挙げることもできる。また、負極の厚みは、通常、5〜500μm程度である。
前記リチウムイオンをドープ・脱ドープすることのできる負極活物質としては、天然黒鉛、人造黒鉛、コークス類、カーボンブラック、熱分解炭素類、炭素繊維、有機高分子化合物焼成体などの炭素材料を用いることができる。また、難黒鉛化炭素材料を用いることもできる。炭素材料の形状としては、例えば天然黒鉛のような薄片状、メソカーボンマイクロビーズのような球状、黒鉛化炭素繊維のような繊維状、または微粉末の凝集体などのいずれでもよい。
また、リチウムイオンをドープ・脱ドープすることのできる負極活物質として、上記炭素材料以外には、例えば、カルコゲン化合物(酸化物、硫化物など)、窒化物、金属または合金で、正極よりも低い電位でリチウムイオンのドープ・脱ドープすることのできる材料を挙げることができる。
前記酸化物として、具体的には、SiO2、SiOなど式SiOx(ここで、xは正の実数)で表されるケイ素の酸化物、TiO2、TiOなど式TiOx(ここで、xは正の実数)で表されるチタンの酸化物、V2O5、VO2など式VOx(ここで、xは正の実数)で表されるバナジウムの酸化物、Fe3O4、Fe2O3、FeOなど式FeOx(ここで、xは正の実数)で表される鉄の酸化物、SnO2、SnOなど式SnOx(ここで、xは正の実数)で表されるスズの酸化物、WO3、WO2など一般式WOx(ここで、xは正の実数)で表されるタングステンの酸化物、Li4Ti5O12、LiVO2(たとえばLi1.1V0.9O2)などのリチウムとチタンおよび/またはバナジウムとを含有する複合金属酸化物などを挙げることができる。前記硫化物として、具体的には、Ti2S3、TiS2、TiSなど式TiSx(ここで、xは正の実数)で表されるチタンの硫化物、V3S4、VS2、VSなど式VSx(ここで、xは正の実数)で表されるバナジウムの硫化物、Fe3S4、FeS2、FeSなど式FeSx(ここで、xは正の実数)で表される鉄の硫化物、Mo2S3、MoS2など式MoSx(ここで、xは正の実数)で表されるモリブデンの硫化物、SnS2、SnSなど式SnSx(ここで、xは正の実数)で表されるスズの硫化物、WS2など式WSx(ここで、xは正の実数)で表されるタングステンの硫化物、Sb2S3など式SbSx(ここで、xは正の実数)で表されるアンチモンの硫化物、Se5S3、SeS2、SeSなど式SeSx(ここで、xは正の実数)で表されるセレンの硫化物などを挙げることができる。前記窒化物として、具体的には、Li3N、Li3-xAxN(ここで、AはNiおよび/またはCoであり、0<x<3である。)などのリチウム含有窒化物を挙げることができる。これらの負極活物質は、併用して用いてもよく、結晶質または非晶質のいずれでもよい。
また、前記金属として、具体的には、リチウム金属、シリコン金属、スズ金属が挙げられる。また、前記合金としては、Li−Al、Li−Ni、Li−Siなどのリチウム合金、Si−Znなどのシリコン合金、Sn−Mn、Sn−Co、Sn−Ni、Sn−Cu、Sn−Laなどのスズ合金のほか、Cu2Sb、La3Ni2Sn7などの合金を挙げることもできる。これらの金属、合金は、例えば箔状など、単独で負極として用いることもできる。
前記負極バインダーは、前記正極バインダーと同様のものを用いることができる。また、負極における導電剤、溶剤も、正極で用いられるものと同様のものを用いることができ、負極において、炭素材料は、導電剤としての役割を果たすこともある。
前記負極集電体シートとしては、銅、ニッケル、ステンレスなどを挙げることができ、リチウムと合金を作り難い点、薄膜に加工しやすいという点で、銅が好ましい。負極集電体シートの形状としては、例えば、箔状、平板状、メッシュ状、ネット状、ラス状、パンチングメタル状若しくはエンボス状であるもの又はこれらを組み合わせたもの(例えば、メッシュ状平板など)等が挙げられる。また、負極集電体シート表面についてエッチング処理を施すことなどにより凹凸を形成させてもよい。
また、本発明の非水電解液二次電池において、正極は、リチウムイオンをドープ・脱ドープすることのできる正極活物質が正極集電体シートの少なくとも片面に塗布されてなる正極であり、かつ負極は、リチウムイオンをドープ・脱ドープすることのできる負極活物質が負極集電体シートの少なくとも片面に塗布されてなる負極であることがより好ましい。
また、本発明における非水電解液は、通常、電解質が、有機溶媒に溶解されてなる。電解質としては、LiClO4、LiPF6、LiAsF6、LiSbF6、LIBF4、LiCF3SO3、LiN(SO2CF3)2、LiN(SO2C2F5)2、LiN(SO2CF3)(COCF3)、Li(C4F9SO3)、LiC(SO2CF3)3、Li2B10Cl10、LiBOB(ここで、BOBは、bis(oxalato)borateのことである。)、低級脂肪族カルボン酸リチウム塩、LiAlCl4などのリチウム塩が挙げられ、これらのリチウム塩を2種以上使用してもよい。これらの電解質の中でも、フッ素を含むLiPF6、LiAsF6、LiSbF6、LiBF4、LiCF3SO3、LiN(SO2CF3)2およびLiC(SO2CF3)3からなる群から選ばれた電解質を少なくとも1種使用することが好ましい。
非水電解液における有機溶媒としては、例えばプロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、イソプロピルメチルカーボネート、ビニレンカーボネート、4−トリフルオロメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、1,2−ジ(メトキシカルボニルオキシ)エタンなどのカーボネート類;1,2−ジメトキシエタン、1,3−ジメトキシプロパン、ペンタフルオロプロピルメチルエーテル、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルジフルオロメチルエーテル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフランなどのエーテル類;ギ酸メチル、酢酸メチル、γ−ブチロラクトンなどのエステル類;アセトニトリル、ブチロニトリルなどのニトリル類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類;3−メチル−2−オキサゾリドンなどのカーバメート類;スルホラン、ジメチルスルホキシド、1,3−プロパンサルトンなどの含硫黄化合物;または上記の有機溶媒にさらにフッ素置換基を導入したものを用いることができる。有機溶媒として、これらのうちの二種以上を混合して用いてもよい。
非水電解液における電解質の濃度は、通常、0.1モル/L〜2モル/L程度であり、好ましくは、0.3モル/L〜1.5モル/L程度である。
次に、実施例を用いて、本発明をさらに詳細に説明する。なお、非水電解液二次電池の評価は、次の試験方法によった。
<非水電解液二次電池の試験方法>
非水電解液二次電池について、以下の(1)、(2−1)、(2−2)の充放電条件を用いて、サイクル試験を行った。
非水電解液二次電池について、以下の(1)、(2−1)、(2−2)の充放電条件を用いて、サイクル試験を行った。
(1)初期充放電
初期電流値を50mAとして、30分おきに電流値を50mAづつ段階的に上げ、4.2Vまで充電した後、3Vまで放電した。
初期電流値を50mAとして、30分おきに電流値を50mAづつ段階的に上げ、4.2Vまで充電した後、3Vまで放電した。
(2−1)サイクル試験充放電条件1
初期充放電後、1サイクル目の充電は、4.2Vまで1AでCC−CV(定電流定電圧)の条件で行い、放電は、6.67WでCC放電を行い、電圧3Vでカットオフした。充電放電間の休止時間を5分間とし、次サイクル以降の充放電は、該充電のときと同じ速度で行い、充電電圧4.2V、放電電圧3Vでカットオフして行った。20℃に設定した恒温槽の中で、この充放電を500回繰り返した。
初期充放電後、1サイクル目の充電は、4.2Vまで1AでCC−CV(定電流定電圧)の条件で行い、放電は、6.67WでCC放電を行い、電圧3Vでカットオフした。充電放電間の休止時間を5分間とし、次サイクル以降の充放電は、該充電のときと同じ速度で行い、充電電圧4.2V、放電電圧3Vでカットオフして行った。20℃に設定した恒温槽の中で、この充放電を500回繰り返した。
(2−2)サイクル試験充放電条件2(ハイレート条件)
初期充放電後、1サイクル目の充電は、4.2Vまで3CでCC−CV(定電流定電圧)の条件で行い、放電は、2CでCC放電を行い、電圧3Vでカットオフした。充電放電間の休止時間を5分間とし、次サイクル以降の充放電は、該充電のときと同じ速度で行い、充電電圧4.2V、放電電圧3Vでカットオフして行った。20℃に設定した恒温槽の中で、この充放電を500回繰り返した。
初期充放電後、1サイクル目の充電は、4.2Vまで3CでCC−CV(定電流定電圧)の条件で行い、放電は、2CでCC放電を行い、電圧3Vでカットオフした。充電放電間の休止時間を5分間とし、次サイクル以降の充放電は、該充電のときと同じ速度で行い、充電電圧4.2V、放電電圧3Vでカットオフして行った。20℃に設定した恒温槽の中で、この充放電を500回繰り返した。
製造例1(積層フィルムの製造)
(1)塗布液の製造
NMP4200gに塩化カルシウム272.7gを溶解した後、パラフェニレンジアミン132.9gを添加して完全に溶解させた。得られた溶液に、テレフタル酸ジクロライド(以下、TPCと略す)243.3gを徐々に添加して重合し、パラアラミドを得て、さらにNMPで希釈して、濃度2.0重量%のパラアラミド溶液(A)を得た。得られたパラアラミド溶液100gに、アルミナ粉末(a)2g(日本アエロジル社製、アルミナC、平均粒子径0.02μm(D2に相当)、粒子は略球状で、粒子のアスペクト比は1)とアルミナ粉末(b)2g(住友化学株式会社製スミコランダム、AA03、平均粒子径0.3μm(D1に相当)、粒子は略球状で、粒子のアスペクト比は1)とをフィラーとして計4g添加して混合し、ナノマイザーで3回処理し、さらに1000メッシュの金網で濾過、減圧下で脱泡して、スラリー状塗布液(B)を製造した。パラアラミドおよびアルミナ粉末の合計重量に対するアルミナ粉末(フィラー)の重量は、67重量%となる。また、D2/D1は0.07となる。
(1)塗布液の製造
NMP4200gに塩化カルシウム272.7gを溶解した後、パラフェニレンジアミン132.9gを添加して完全に溶解させた。得られた溶液に、テレフタル酸ジクロライド(以下、TPCと略す)243.3gを徐々に添加して重合し、パラアラミドを得て、さらにNMPで希釈して、濃度2.0重量%のパラアラミド溶液(A)を得た。得られたパラアラミド溶液100gに、アルミナ粉末(a)2g(日本アエロジル社製、アルミナC、平均粒子径0.02μm(D2に相当)、粒子は略球状で、粒子のアスペクト比は1)とアルミナ粉末(b)2g(住友化学株式会社製スミコランダム、AA03、平均粒子径0.3μm(D1に相当)、粒子は略球状で、粒子のアスペクト比は1)とをフィラーとして計4g添加して混合し、ナノマイザーで3回処理し、さらに1000メッシュの金網で濾過、減圧下で脱泡して、スラリー状塗布液(B)を製造した。パラアラミドおよびアルミナ粉末の合計重量に対するアルミナ粉末(フィラー)の重量は、67重量%となる。また、D2/D1は0.07となる。
(2)積層フィルムの製造および評価
多孔質フィルムとしては、ポリエチレン製多孔質膜(膜厚12μm、透気度140秒/100cc、平均孔径0.1μm、空隙率50%)を用いた。厚み100μmのPETフィルムの上に上記ポリエチレン製多孔質膜を固定し、テスター産業株式会社製バーコーターにより、該多孔質膜の上にスラリー状塗工液(B)を塗工した。PETフィルム上の塗工された該多孔質膜を一体にしたまま、貧溶媒である水中に浸漬させ、パラアラミド多孔質膜(耐熱多孔層)を析出させた後、溶媒を乾燥させて、耐熱多孔層と多孔質フィルムとが積層された積層フィルム1を得た。なお得られた積層フィルムについては、その幅を60mmとした。積層フィルム1の厚みは16μmであり、パラアラミド多孔質膜(耐熱多孔層)の厚みは4μmであった。積層フィルム1の透気度は180秒/100cc、空隙率は50%であった。積層フィルム1における耐熱多孔層の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)により観察をしたところ、0.03μm〜0.06μm程度の比較的小さな微細孔と0.1μm〜1μm程度の比較的大きな微細孔とを有することがわかった。尚、積層フィルムの評価は以下の方法で行った。
多孔質フィルムとしては、ポリエチレン製多孔質膜(膜厚12μm、透気度140秒/100cc、平均孔径0.1μm、空隙率50%)を用いた。厚み100μmのPETフィルムの上に上記ポリエチレン製多孔質膜を固定し、テスター産業株式会社製バーコーターにより、該多孔質膜の上にスラリー状塗工液(B)を塗工した。PETフィルム上の塗工された該多孔質膜を一体にしたまま、貧溶媒である水中に浸漬させ、パラアラミド多孔質膜(耐熱多孔層)を析出させた後、溶媒を乾燥させて、耐熱多孔層と多孔質フィルムとが積層された積層フィルム1を得た。なお得られた積層フィルムについては、その幅を60mmとした。積層フィルム1の厚みは16μmであり、パラアラミド多孔質膜(耐熱多孔層)の厚みは4μmであった。積層フィルム1の透気度は180秒/100cc、空隙率は50%であった。積層フィルム1における耐熱多孔層の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)により観察をしたところ、0.03μm〜0.06μm程度の比較的小さな微細孔と0.1μm〜1μm程度の比較的大きな微細孔とを有することがわかった。尚、積層フィルムの評価は以下の方法で行った。
<積層フィルムの評価>
(A)厚み測定
積層フィルムの厚み、多孔質フィルムの厚みは、JIS規格(K7130−1992)に従い、測定した。また、耐熱多孔層の厚みとしては、積層フィルムの厚みから多孔質フィルムの厚みを差し引いた値を用いた。
(B)ガーレー法による透気度の測定
積層フィルムの透気度は、JIS P8117に基づいて、株式会社安田精機製作所製のデジタルタイマー式ガーレー式デンソメータで測定した。
(C)空隙率
得られた積層フィルムのサンプルを一辺の長さ10cmの正方形に切り取り、重量W(g)と厚みD(cm)を測定した。サンプル中のそれぞれの層の重量(Wi(g))を求め、Wiとそれぞれの層の材質の真比重(真比重i(g/cm3))とから、それぞれの層の体積を求めて、次式より空隙率(体積%)を求めた。
空隙率(体積%)=100×{1−(W1/真比重1+W2/真比重2+・・+Wn/真比重n)/(10×10×D)}
(A)厚み測定
積層フィルムの厚み、多孔質フィルムの厚みは、JIS規格(K7130−1992)に従い、測定した。また、耐熱多孔層の厚みとしては、積層フィルムの厚みから多孔質フィルムの厚みを差し引いた値を用いた。
(B)ガーレー法による透気度の測定
積層フィルムの透気度は、JIS P8117に基づいて、株式会社安田精機製作所製のデジタルタイマー式ガーレー式デンソメータで測定した。
(C)空隙率
得られた積層フィルムのサンプルを一辺の長さ10cmの正方形に切り取り、重量W(g)と厚みD(cm)を測定した。サンプル中のそれぞれの層の重量(Wi(g))を求め、Wiとそれぞれの層の材質の真比重(真比重i(g/cm3))とから、それぞれの層の体積を求めて、次式より空隙率(体積%)を求めた。
空隙率(体積%)=100×{1−(W1/真比重1+W2/真比重2+・・+Wn/真比重n)/(10×10×D)}
製造例2(正極の製造)
次の正極活物質、導電剤、バインダー1、バインダー2、水を用いて、正極活物質(セルシードC−10N(日本化学工業株式会社製)、LiCoO2、真比重4.8g/cm3):導電剤(アセチレンブラック(電気化学工業株式会社製)、真比重2.2g/cm3):バインダー1(PTFE31−JR(三井・デュポンフロロケミカル株式会社株式会社製)、真比重2.2g/cm3):バインダー2(セロゲン4H(第一工業製薬株式会社製、真比重1.4g/cm3)の混合割合が、92:2.7:4.55:0.75(重量比)の組成となるようにそれぞれ秤量した。混練機に、一定量の水を入れ、バインダー2を溶解した後、正極活物質、導電剤、バインダー1を加えて混練し、粘度が2700±1000cpになるように、再度水を加えて調整して、正極合剤を得た。該正極合剤を正極集電体シートである厚さ20μmで空隙のないAl箔の両面の所定部分に塗布、乾燥後、ロールプレスにより、塗布膜の厚みが140μm(見かけ密度3.5g/cm3)となるまで圧延し、幅を54mmとした正極1を得た。
次の正極活物質、導電剤、バインダー1、バインダー2、水を用いて、正極活物質(セルシードC−10N(日本化学工業株式会社製)、LiCoO2、真比重4.8g/cm3):導電剤(アセチレンブラック(電気化学工業株式会社製)、真比重2.2g/cm3):バインダー1(PTFE31−JR(三井・デュポンフロロケミカル株式会社株式会社製)、真比重2.2g/cm3):バインダー2(セロゲン4H(第一工業製薬株式会社製、真比重1.4g/cm3)の混合割合が、92:2.7:4.55:0.75(重量比)の組成となるようにそれぞれ秤量した。混練機に、一定量の水を入れ、バインダー2を溶解した後、正極活物質、導電剤、バインダー1を加えて混練し、粘度が2700±1000cpになるように、再度水を加えて調整して、正極合剤を得た。該正極合剤を正極集電体シートである厚さ20μmで空隙のないAl箔の両面の所定部分に塗布、乾燥後、ロールプレスにより、塗布膜の厚みが140μm(見かけ密度3.5g/cm3)となるまで圧延し、幅を54mmとした正極1を得た。
製造例3(負極の製造)
次の負極活物質1、負極活物質2、バインダー、水を用いて、負極活物質1(BF15SP(中越黒鉛工業所製)、真比重2.2g/cm3):負極活物質2(MH−1(新日本製鉄株式会社製)真比重2.2g/cm3):バインダー(セロゲン4H(第一工業製薬株式会社製)真比重:1.4g/cm3)の混合割合が、58.8:39.2:2(重量比)の組成となるようにそれぞれ秤量した。混練機に、一定量の水を入れ、バインダーを溶解した後、負極活物質1および負極活物質2を加えて混練し、粘度が2100±500cpになるように、再度水を加えて調整して、負極合剤を得た。該負極合剤を負極集電体シートである厚さ12μmで空隙のないCu箔の両面の所定部分に塗布、乾燥後、ロールプレスにより、塗布膜の厚みが140μm(見かけ密度1.45g/cm3)となるまで圧延し、幅を56mmとした負極1を得た。
次の負極活物質1、負極活物質2、バインダー、水を用いて、負極活物質1(BF15SP(中越黒鉛工業所製)、真比重2.2g/cm3):負極活物質2(MH−1(新日本製鉄株式会社製)真比重2.2g/cm3):バインダー(セロゲン4H(第一工業製薬株式会社製)真比重:1.4g/cm3)の混合割合が、58.8:39.2:2(重量比)の組成となるようにそれぞれ秤量した。混練機に、一定量の水を入れ、バインダーを溶解した後、負極活物質1および負極活物質2を加えて混練し、粘度が2100±500cpになるように、再度水を加えて調整して、負極合剤を得た。該負極合剤を負極集電体シートである厚さ12μmで空隙のないCu箔の両面の所定部分に塗布、乾燥後、ロールプレスにより、塗布膜の厚みが140μm(見かけ密度1.45g/cm3)となるまで圧延し、幅を56mmとした負極1を得た。
実施例1(非水電解液二次電池)
上記製造例1における積層フィルム(幅60mm、長さ700mm)をセパレータとして用い、さらに、正極タブ(アルミ)を溶接した製造例2における正極1(幅54mm、長さ560mm)、負極タブ(ニッケル)を溶接した製造例3における負極1(幅56mm、長さ600mm)を用いて、正極1、セパレータ、負極の順に積層して巻回した。得られた電極群を18650円筒電池用の電池缶に入れて、卓上旋盤でネッキングを行い、負極タブの缶底溶接と正極タブの蓋溶接をした後、真空乾燥を行った。その後、アルゴンガス雰囲気のグローブボックス内でカーボネート系溶剤に、LiPF6塩を1.3mol/L含有する非水電解液(キシダ化学製、比重:1.21g/cm3)5g(正極、負極およびセパレータにおける空隙の合計体積の1.1倍に相当)を電池缶内に注液して、カシメを行い、非水電解液二次電池1(18650円筒電池)を製造した。
上記製造例1における積層フィルム(幅60mm、長さ700mm)をセパレータとして用い、さらに、正極タブ(アルミ)を溶接した製造例2における正極1(幅54mm、長さ560mm)、負極タブ(ニッケル)を溶接した製造例3における負極1(幅56mm、長さ600mm)を用いて、正極1、セパレータ、負極の順に積層して巻回した。得られた電極群を18650円筒電池用の電池缶に入れて、卓上旋盤でネッキングを行い、負極タブの缶底溶接と正極タブの蓋溶接をした後、真空乾燥を行った。その後、アルゴンガス雰囲気のグローブボックス内でカーボネート系溶剤に、LiPF6塩を1.3mol/L含有する非水電解液(キシダ化学製、比重:1.21g/cm3)5g(正極、負極およびセパレータにおける空隙の合計体積の1.1倍に相当)を電池缶内に注液して、カシメを行い、非水電解液二次電池1(18650円筒電池)を製造した。
得られた2個の非水電解液二次電池1それぞれについて、上述の非水電解液二次電池の試験方法により、サイクル試験を行った結果、サイクル試験充放電条件1における1サイクル目の放電容量に対する500サイクル目の放電容量(放電容量維持率)は、いずれも84%と良好であり、試験終了した電池について膨れも液漏れも確認できなかった。また、サイクル試験充放電条件2における1サイクル目の放電容量に対する500サイクル目の放電容量(放電容量維持率)は、60%以上と良好であり、試験終了した電池について、膨れ、液漏れは確認されなかった。
実施例2
非水電解液7g(正極、負極およびセパレータにおける空隙の合計体積の1.52倍に相当)を注液した以外は、実施例1と同様にして、非水電解液二次電池2を製造した。得られた2個の非水電解液二次電池2それぞれについて、上述の非水電解液二次電池の試験方法により、サイクル試験を行った結果、サイクル試験充放電条件1における1サイクル目の放電容量に対する500サイクル目の放電容量(放電容量維持率)は、いずれも87%〜88%であり、良好であり、試験終了した電池について膨れも液漏れも確認できなかった。また、サイクル試験充放電条件2における1サイクル目の放電容量に対する500サイクル目の放電容量(放電容量維持率)は、65%以上と極めて良好であり、試験終了した電池について、膨れ、液漏れは確認されなかった。
非水電解液7g(正極、負極およびセパレータにおける空隙の合計体積の1.52倍に相当)を注液した以外は、実施例1と同様にして、非水電解液二次電池2を製造した。得られた2個の非水電解液二次電池2それぞれについて、上述の非水電解液二次電池の試験方法により、サイクル試験を行った結果、サイクル試験充放電条件1における1サイクル目の放電容量に対する500サイクル目の放電容量(放電容量維持率)は、いずれも87%〜88%であり、良好であり、試験終了した電池について膨れも液漏れも確認できなかった。また、サイクル試験充放電条件2における1サイクル目の放電容量に対する500サイクル目の放電容量(放電容量維持率)は、65%以上と極めて良好であり、試験終了した電池について、膨れ、液漏れは確認されなかった。
実施例3
非水電解液4.5g(正極、負極およびセパレータにおける空隙の合計体積の0.98倍に相当)を注液した以外は、実施例1と同様にして、非水電解液二次電池3を製造した。得られた2個の非水電解液二次電池3それぞれについて、上述の非水電解液二次電池の試験方法により、サイクル試験を行った結果、サイクル試験充放電条件1における1サイクル目の放電容量に対する500サイクル目の放電容量(放電容量維持率)は、いずれも79.7%であった。また、試験終了した電池について、膨れ、液漏れは確認されなかった。
また、サイクル試験充放電条件2における1サイクル目の放電容量に対する500サイクル目の放電容量(放電容量維持率)は、54%以上であり、試験終了した電池について、膨れ、液漏れは確認されなかった。
非水電解液4.5g(正極、負極およびセパレータにおける空隙の合計体積の0.98倍に相当)を注液した以外は、実施例1と同様にして、非水電解液二次電池3を製造した。得られた2個の非水電解液二次電池3それぞれについて、上述の非水電解液二次電池の試験方法により、サイクル試験を行った結果、サイクル試験充放電条件1における1サイクル目の放電容量に対する500サイクル目の放電容量(放電容量維持率)は、いずれも79.7%であった。また、試験終了した電池について、膨れ、液漏れは確認されなかった。
また、サイクル試験充放電条件2における1サイクル目の放電容量に対する500サイクル目の放電容量(放電容量維持率)は、54%以上であり、試験終了した電池について、膨れ、液漏れは確認されなかった。
実施例4
非水電解液6g(正極、負極およびセパレータにおける空隙の合計体積の1.32倍に相当)を注液した以外は、実施例1と同様にして、非水電解液二次電池4を製造した。得られた2個の非水電解液二次電池4それぞれについて、上述の非水電解液二次電池の試験方法により、サイクル試験を行った結果、サイクル試験充放電条件1における1サイクル目の放電容量に対する500サイクル目の放電容量(放電容量維持率)は、いずれも87%〜88%であり、良好であり、試験終了した電池について膨れも液漏れも確認できなかった。また、サイクル試験充放電条件2における1サイクル目の放電容量に対する500サイクル目の放電容量(放電容量維持率)は、65%以上と極めて良好であり、試験終了した電池について、膨れ、液漏れは確認されなかった。
非水電解液6g(正極、負極およびセパレータにおける空隙の合計体積の1.32倍に相当)を注液した以外は、実施例1と同様にして、非水電解液二次電池4を製造した。得られた2個の非水電解液二次電池4それぞれについて、上述の非水電解液二次電池の試験方法により、サイクル試験を行った結果、サイクル試験充放電条件1における1サイクル目の放電容量に対する500サイクル目の放電容量(放電容量維持率)は、いずれも87%〜88%であり、良好であり、試験終了した電池について膨れも液漏れも確認できなかった。また、サイクル試験充放電条件2における1サイクル目の放電容量に対する500サイクル目の放電容量(放電容量維持率)は、65%以上と極めて良好であり、試験終了した電池について、膨れ、液漏れは確認されなかった。
比較例1
厚みが16μmのポリエチレン製多孔質膜からなるセパレータを用いた以外は、実施例3と同様にして、比較二次電池1を製造した(電解液量の体積は、正極、負極およびセパレータにおける空隙の合計体積の0.98倍となるようにした。)。得られた比較二次電池1について、上述の非水電解液二次電池の試験方法により、サイクル試験を行った結果、サイクル試験充放電条件1において、1サイクル目の放電容量に対する500サイクル目の放電容量(放電容量維持率)は77%であり十分ではなかった。さらに充放電試験条件2においては、1サイクル目の放電容量に対する500サイクル目の放電容量(放電容量維持率)は、40%を下回った。試験終了した電池については、膨れ、液漏れは確認されなかった。
厚みが16μmのポリエチレン製多孔質膜からなるセパレータを用いた以外は、実施例3と同様にして、比較二次電池1を製造した(電解液量の体積は、正極、負極およびセパレータにおける空隙の合計体積の0.98倍となるようにした。)。得られた比較二次電池1について、上述の非水電解液二次電池の試験方法により、サイクル試験を行った結果、サイクル試験充放電条件1において、1サイクル目の放電容量に対する500サイクル目の放電容量(放電容量維持率)は77%であり十分ではなかった。さらに充放電試験条件2においては、1サイクル目の放電容量に対する500サイクル目の放電容量(放電容量維持率)は、40%を下回った。試験終了した電池については、膨れ、液漏れは確認されなかった。
比較例2
非水電解液8g(正極、負極およびセパレータにおける空隙の合計体積の1.7倍に相当)を注液した以外は、実施例1と同様にして、比較二次電池2を製造した。得られた2個の比較二次電池2それぞれについて、上述の非水電解液二次電池の試験方法により、サイクル試験を行った結果、サイクル試験充放電条件1における1サイクル目の放電容量に対する500サイクル目の放電容量(放電容量維持率)は、いずれも75%であり、十分ではなかった。また、試験終了した電池について、電池缶底にわずかな膨れが確認された。この膨れは電解液からのガス発生によるものと推定され、この膨れにより電極群に歪が生じ、電極群にリチウムが析出し、放電容量維持率の低下に繋がったのではないかと推定される。
非水電解液8g(正極、負極およびセパレータにおける空隙の合計体積の1.7倍に相当)を注液した以外は、実施例1と同様にして、比較二次電池2を製造した。得られた2個の比較二次電池2それぞれについて、上述の非水電解液二次電池の試験方法により、サイクル試験を行った結果、サイクル試験充放電条件1における1サイクル目の放電容量に対する500サイクル目の放電容量(放電容量維持率)は、いずれも75%であり、十分ではなかった。また、試験終了した電池について、電池缶底にわずかな膨れが確認された。この膨れは電解液からのガス発生によるものと推定され、この膨れにより電極群に歪が生じ、電極群にリチウムが析出し、放電容量維持率の低下に繋がったのではないかと推定される。
Claims (11)
- 正極と、負極と、該正極および該負極の間に配置され、耐熱材料を含有するセパレータと、非水電解液とを含み、非水電解液量(体積)が、正極、負極およびセパレータにおける空隙の合計体積の0.9倍以上1.6倍以下であることを特徴とする非水電解液二次電池。
- 前記正極は、リチウムイオンをドープ・脱ドープすることのできる正極活物質が正極集電体シートの少なくとも片面に塗布されてなる正極であり、かつ前記負極は、リチウムイオンをドープ・脱ドープすることのできる負極活物質が負極集電体シートの少なくとも片面に塗布されてなる負極である請求項1記載の非水電解液二次電池。
- 前記の耐熱材料を含有するセパレータが、耐熱多孔層と多孔質フィルムとが積層された積層フィルムからなるセパレータであることを特徴とする請求項1または2記載の非水電解液二次電池。
- 前記耐熱多孔層が、耐熱樹脂を含有する耐熱多孔層である請求項2または3記載の非水電解液二次電池。
- 前記耐熱樹脂が、含窒素芳香族重合体である請求項4記載の非水電解液二次電池。
- 前記耐熱樹脂が、芳香族ポリアミドである請求項4または5記載の非水電解液二次電池。
- 前記耐熱多孔層が、フィラーを含有する請求項4〜6のいずれかに記載の非水電解液二次電池。
- 前記耐熱多孔層の総重量を100としたとき、前記フィラーの重量が20以上95以下である請求項7記載の非水電解液二次電池。
- 前記耐熱多孔層が2種以上のフィラーを含有し、該2種以上のフィラーのそれぞれにつき構成する粒子の平均粒子径を測定して得られる値のうち、1番目に大きい値をD1、2番目に大きい値をD2としたとき、D2/D1の値が0.15以下である請求項7または8記載の非水電解液二次電池。
- 前記耐熱多孔層の厚みが、1μm以上10μm以下である請求項3〜9のいずれかに記載の非水電解液二次電池。
- 前記多孔質フィルムが、ポリオレフィン樹脂を含有する多孔質フィルムである請求項3〜10のいずれかに記載の非水電解液二次電池。
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