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JP2010083282A - 電動ディスクブレーキ - Google Patents

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Hiroki Takeda
宏樹 武田
Hirotaka Oikawa
浩隆 及川
Daisuke Goto
大輔 後藤
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Abstract

【課題】パッド接触位置を精度高く検出することができる電動ディスクブレーキを提供する。
【解決手段】クリアランス領域における減力方向動作時に計測されたモータの1〔rev〕分の位置−電流特性を記憶し、増力方向動作時に計測された電流値から、前記記憶した電流値を差し引くことにより、電流リプルが除去された補正後電流を得、補正後電流の位置変化量(dI/dX)が閾値を超えたか否かを判定することにより、パッド接触位置を検出している。パッド接触位置の検出を、電流リプルを除去した状態、ひいては電流リプルの影響を受けない状態で行えるので、その分、パッド接触位置の検出精度を向上することができる。
【選択図】図7

Description

本発明は、自動車などの車両に用いられる電動ディスクブレーキに関する。
従来、電動ディスクブレーキのパッド接触位置を検出するための方法として、特許文献1に示される方法がある。特許文献1に示される方法は、ブレーキパッドとディスクロータとの接触位置(以下、適宜、パッド接触位置という。)を電動モータの電流値から検出して、検出した接触位置から所定量ブレーキパッドをディスクロータより離間するようにすることでパッドクリアランスを確保してブレーキパッドの引き摺り等を防止している。
特開2000−55094号公報
しかし、上述した特許文献1に示される方法では、所定の電流を流して電動モータを動作させ、停止した位置に基づいてパッド接触位置を決定する。このため、電流値の設定によってはモータ回転に同期した電流リプルがキャリパ内部の摺動抵抗等の影響で複数発生してそれらが複合的な電流リプルとなってしまうため、パッド接触位置より手前の位置で停止する虞がある。
本発明は、パッド接触位置を精度高く検出することができる電動ディスクブレーキを提供することを目的とする。
本発明は、電動モータと、該電動モータの回転運動をピストンの直線運動に変換する変換機構部と、前記電動モータのロータ回転位置を検出する位置検出手段と、該位置検出手段の検出結果に基づいて前記電動モータに電流を流し該電動モータを制御する制御手段とを有し、前記電動モータ及び前記変換機構部で前記ピストンを直線運動させることにより該ピストンでブレーキパッドを押圧し該ブレーキパッドをディスクロータに接触させて制動力を発生させる電動ディスクブレーキにおいて、前記制御手段は、前記ブレーキパッドのディスクロータ接触前における前記位置検出手段の検出値と前記電動モータの電流値とから電流リプルの特性を検出する電流リプル特性検出手段と、該電流リプル特性検出手段の検出結果に基づき前記ブレーキパッドのディスクロータ接触前後に発生する前記電動モータの電流値からブレーキパッドのディスクロータ接触位置を検出するパッド接触位置検出手段と、を具備することを特徴とする。
本発明によれば、パッド接触位置を精度高く検出することができる。
以下、本発明の第1実施形態に係る電動ディスクブレーキを図1〜図7、図8a、図8b、及び図8cに基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る電動ディスクブレーキのキャリパの断面図である。図2は、図1の電動ディスクブレーキを模式的に示すブロック図である。図3は、図1のECUの処理内容を説明するためのフローチャートである。
図1、図2において、本発明の第1実施形態に係る電動ディスクブレーキ1は、キャリパ2と、制御手段の一例である制御装置5と、を備えている。制御装置5は、RAM3及びECU4からなり、通常ブレーキ動作に対する演算制御、並びに位置‐電流特性学習(電流リプルパターンの学習動作)及びパッド接触位置検出動作を含む演算制御を行なう。
キャリパ2は、シリンダ7、ピストン8、電動モータ(以下、モータという。)9、位置検出手段の一例であるレゾルバ10、変換機構部の一例であるボール・ランプ機構(以下、適宜、B&Rという。)11、B&R11と共にキャリパ機部(適宜、内部機器ともいう。)を構成する減速機構12を含んで構成され、キャリア16に支持されて車両(図示省略)に装着される。キャリア16にはブレーキパッド17,17が装着され、このブレーキパッド17,17はモータ9の駆動に伴うピストン8の推力によって、ディスクロータ18を挟んで制動力を発生する。
上述した推力ひいては制動力の発生のために、モータ9への通電が行われるが、モータ9に流れる電流(以下、適宜、モータ電流という。)は、前記推力発生のための電流成分〔以下、推力成分電流ともいう。〕と、キャリパ機部(内部機器)の摺動抵抗などの機械損失に消費される電流〔以下、電流リプルという。〕と、を含んでいる。そして、電流リプルの影響を受けることにより起こり得るパッド接触位置の検出精度の低下を回避するべく、本実施形態では、モータ電流のうち電流リプルを除去して推力成分電流に相当する補正後電流(本実施形態で算出される補正した位置‐電流特性)を後述するようにして算出し、補正後電流に基づいてパッド接触位置を求め、パッド接触位置の検出精度を向上させるようにしている。
前記車両に設けたブレーキペダル19には、図示しないストロークセンサや踏力センサなどの操作量検出器を内蔵したストロークシミュレータ20が接続されており、ブレーキペダル19の操作量を示す情報(ブレーキペダル操作量情報)をECU4に出力するようにしている。
ブレーキパッド17は、その初期位置が、ディスクロータ18から一定の間隔を保った位置に設定されている。
電動ディスクブレーキ1は、さらに、モータ9に流れる電流(モータ電流)の値(モータ電流値)を検出してECU4に出力する電流センサ6を備えている。
電動ディスクブレーキ1は、運転者によってブレーキペダル19が操作されると、ペダル操作量がストロークシミュレータ20によってペダル操作量情報に変換され、このペダル操作量情報に基づいてECU4からモータ9に対する動作指令(以下、モータ動作指令という。)が電流で出力される。モータ動作指令によってモータ9が動作すると、その動力が減速機構12に伝わり、B&R11によりピストン8が図1左方向に変位して、図1右側のブレーキパッド17を左方向に押し出し、両ブレーキパッド17,17がディスクロータ18を挟み込むことにより、制動力を発生する、すなわち通常ブレーキ動作機能を発揮する。
このとき、モータ9の変位量はレゾルバ10によって計測され、モータ電流は電流センサ6によって計測される。計測されたモータ変位量及びモータ電流に基づいて、所定の制動力発生特性を満たすよう、当該電動ディスクブレーキ1の剛性モデルをECU4で決定し、ECU4の作業エリアとして用いられるRAM3に保存する。制動操作後、運転者がブレーキペダル19を放すと、ブレーキパッド17,17は初期位置まで戻る。
RAM3には、電動ディスクブレーキ1の剛性モデルと共に、後述するモータ9の所定回転〔rev〕分のモータ9の位置−電流特性等も記憶するようにしている。
前記モータ9の位置‐電流特性(モータ9の位置‐電流特性を以下、適宜、単に位置‐電流特性という。)は、例えば、クリアランス領域において、すなわちパッド接触による制動力発生が行われていない状態で実行される位置‐電流特性学習(図5参照)において得られ、得られた位置‐電流特性に基づいて更新される。この更新データは、位置‐電流特性学習に続いて行われるパッド接触位置検出処理で得られる計測されたモータ電流からの差し引き値として用いられる。すなわち、ECU4(制御装置5)は、計測されたモータ電流から位置‐電流特性学習で記憶された位置‐電流特性を減算して電流リプルを除去し、これによりモータ電流における推力成分電流に相当する補正後電流を算出する。
本実施形態では、制御手段であるECU4(制御装置5)が、電流リプル特性検出手段及びパッド接触位置検出手段を兼ねている。
RAM3は、さらに、電動ブレーキの熱などの物理的情報により設定される剛性モデル(電動ブレーキの剛性モデル)を更新可能に保存すると共に、後述する制御過程で実行される計測により得られる位置データ及びこれに対応した電流値データ(位置−電流特性)を記憶するようにしている。
ここで、図2、3に基づいて、電動ブレーキが行なう推力制御について説明する。ドライバがブレーキペダル19を動作することによって、この動作をストロークシミュレータ20で操作量として検出する。検出した操作量を基にECU4は、ピストン8が押圧すべき目標推力値を設定し、目標推力値に基づいて、モータ動作指令を決定する。そして、このモータ動作指令に基づいてモータ9が駆動され、目標推力値ひいてはモータ動作指令に応じたモータ位置による制動力発生制御が行われることになる。
制御装置5(ECU4及びRAM3)は、図3に示すように、ステップS4、S5からなる電流リプルパターンの学習動作及びステップS6〜S11からなるパッド接触位置検出動作を含む処理を実行して、パッド接触位置の検出を精度高く行えるようにしている。
制御装置5は、ステップS1において、ブレーキシステムがONである〔以下、YES(Y)ともいう。〕か否〔以下、NO(N)ともいう。〕かの判定を行う。ステップS1において、NOと判断された場合、パッド接触位置検出処理を終了する。
ステップS1において、YESと判断された場合、ステップS2に進んで、パッド接触位置の検出動作のための条件が揃ったか否かを判定する。ここで、パッド接触位置の検出動作のための条件としては、停車中かつ制動中で、これらの条件が満たされた上でパッド接触位置が更新されていない車輪が存在する場合であるとする。ステップS2において、NO(パッド接触位置の検出動作のための条件が揃っていない)と判定すると、ステップS1に戻る。
ステップS2において、YES(パッド接触位置の検出動作のための条件が揃った)と判定すると、ステップS3に進んで、モータ9の現在位置がクリアランス領域に入っているか否かを判定する。ここで、モータ9の現在位置がクリアランス領域に入っているか否かの判定は、以下のように行う。すなわち、既にパッド接触位置が求まっている場合は、このパッド接触位置から所定量減力方向にモータ9を動作することにより、モータ位置をクリアランス領域に移動することが可能である。また、パッド接触位置が求まっていないような場合には、モータ9を減力方向に動作して、電流値が閾値を超える位置(例えば減力方向の機構的動作限界位置)まで動作させる。この位置をクリアランス領域上の位置として決定する。
ステップS3において、YES(モータ9の現在位置がクリアランス領域に入っている)と判定すると、電流リプルパターンの学習動作(ステップS4、S5)及びパッド接触位置検出動作(ステップS6〜S11)を順次実行する。
電流リプルパターンの学習動作のステップS4では、モータ9を減力方向に動作し、ステップS4に続くステップS5では、位置−電流特性を記憶する。ステップS4において、理想的な電流リプルの学習方法として、モータ9の速度を低速一定とする条件にてクリアランス領域上を減力方向に1〔rev〕以上動作し、モータ位置及びモータ電流(位置−電流特性)を計測する。
なお、モータ9の動作方向は、ステップS3にて減力方向へ多めに(例えば2〔rev〕以上)モータ位置を戻しておき、増力方向へ速度低速一定条件にて動作させても良い。ステップS5において、ステップS4で計測したモータ位置及びモータ電流値(位置‐電流特性)の少なくとも1〔rev〕分(この1〔rev〕分の位置‐電流特性の一例を図5(b)に示す。)をRAM3に記憶したら、パッド接触位置検出動作のステップS6に移動する。
本実施形態では、クリアランス領域における減力方向動作時に計測されたモータ9の1〔rev〕分の位置−電流特性をそのまま記憶し、この記憶データを、ステップS6で行われる増力方向動作時に計測されるモータ9の位置−電流特性からの差し引き値として用い、パッド接触位置を精度高く検出するようにしている。
なお、位置‐電流特性の記憶方法には、電流値の最大値、最小値及びそれらを検出したモータ位置のみ記憶するような方法〔特開2003-106356号公報参照。以下、参考技術という。〕が考えられる。しかし、モータ9に同期する電流リプルが図4に示すように、複数の要因(キャリパ機部(内部機器)の摺動抵抗などの機械損失やキャリパ機部(内部機器)に封入されたグリスの粘性抵抗)によって合成される場合(換言すれば、モータ9の回転に同期する電流リプルが複数存在する場合)には、電流リプルの最大値及び最小値が周期的に発生しなくなることから、上記の従来方法では電流リプルひいては当該電流リプルの影響を精度良く求めることができない。
この問題点に対して、本実施形態では、計測されたモータ9の1〔rev〕分の位置−電流特性をそのまま記憶し、この記憶データを後述するように用いて電流リプルを除去することにより、パッド接触位置を精度高く検出するようにしている。
上述したように本実施形態は、計測されたモータ9の位置−電流特性をそのまま記憶するようにしているが、これに代えて、モータ9の位置−電流特性を(i)、(ii)項に示すように記憶するようにしても良い。
(i)図5(a)に点線で示すように、計測すれば得られると予想される位置‐電流特性の中で特徴となる点〔電流値の極大、極小、変極点及びそれらに対応するモータ位置。例えば図5(a)中○で示す部分〕を記憶し、かつ、記憶した位置−電流特性の前記特徴点を直線補完もしくは多項式補完することによって一例として示される図5(b)の位置‐電流特性(電流リプル)を得、ステップS5において、当該図5(b)の位置‐電流特性をRAM3に記憶する。
(ii)図6に示すように、計測されたモータ電流値〔図6(a)〕をフーリエ変換し、電流リプルの周波数特性を同定して〔図6(b)〕、同定した電流リプルの周波数特性に基づいたフィルタを作製し、これを学習結果として用いる。この際には、ステップS6及びステップS7(後述する)で行なわれる電流計測及び補正後電流の算出について、前記作製されたフィルタを用いて行い、電流リプルを除去するようにする。
前記ステップS6では、モータ9を増力方向に動作して、そのときの位置及び電流値を計測して、ステップS7に移動する。ステップS7では、計測された電流値からモータ9の回転位置の対応をとった上で、ステップS5で記憶した電流値を差し引き、補正後電流を算出して、ステップS8に移動する。ステップS7で上記演算処理(計測された電流値からステップS5で記憶した電流値を差し引く演算処理)が実行されることにより、電流リプルが除去され、この電流リプルが除去されて得られる補正後電流は、図4及び図7に示すように、パッド接触前、後で、線分の傾きが大きく変化する屈曲した線分で示される位置‐電流特性を有する推力成分電流に相当するものになる。
ステップS7に続くステップS8では、図7にも示すように、補正後電流の位置変化量(dI/dX)を計算する。ステップS8に続くステップS9では、位置変化量(dI/dX)が予め定めた閾値を超えた(ひいては、パッド接触位置に達した)か否かを判定する。ステップS9でYES(パッド接触位置に達した)と判定すると、ステップS10に進む。
本実施形態では、ステップS8で算出される補正後電流の位置変化量(dI/dX)が閾値を超えたか否かを判定する(ステップS9)ことにより、パッド接触位置を検出するようにしている。
ステップS5で記憶した電流値を(i)項で示した方法で求めた場合は、ステップS7では、計測された電流値からモータ9の回転位置の対応をとった上で、ステップS5で記憶した電流値を差し引き、補正後電流を算出する(ステップS7)。
また、ステップS5で記憶した電流値を(ii)項で示した方法で求めた場合は、計測された電流値を入力として、図6にて作製したフィルタを用いて補正後電流を算出する。
上述したようにしてステップS7で算出された補正後電流は、図7に示すように、モータ9の回転に同期した電流リプル成分を除去することができるため、クリアランス領域における電流変動はほとんど無視できる状態である。そのため、電流の位置変化量による判定は、推力発生による電流増加によって容易に判定することができる。
前記ステップS10では、ステップS9で検出した位置x0(図7中ではx0=0.3〔rev〕)をパッド接触位置とし、ステップS11に進む。なお、ステップS9でパッド接触位置の検出のために用いる閾値によっては推力発生領域側へ位置x0が移動することも考えられるため、パッド接触位置をx0から所定量戻した位置をパッド接触位置としてもよい。ステップS11では、全ての車輪でパッド接触位置が更新されているか否かの判断を行う。
ステップS11で全ての車輪でパッド接触位置が更新されていると判断された場合(YESと判定した場合)は、パッド接触位置検出処理を終了する(END)。ステップS11でNOと判定した場合(少なくとも1つの車輪のパッド接触位置の更新が成されていない場合)は、ステップS1に戻る。
ステップS3でNOと判定すると、ステップS12に進んで、クリアランス領域までモータ9を動作させ、ステップS4に進む。
ここで、上述したように実施されるパッド接触位置検出について、図8a、図8b、図8cのタイムチャートを参照して、詳述する。
図8aは、パッド接触位置の前回値が求まっており、減力方向にモータ9を動作させることによって位置‐電流特性を学習する場合における本実施形態によるパッド接触位置検出動作を示すタイムチャートである。図8bは、パッド接触位置の前回値が求まっており、増力方向にモータ9を動作させることによって位置‐電流特性を学習する場合における本実施形態によるパッド接触位置検出動作を示すタイムチャートである。図8cは、パッド接触位置の前回値が求まっておらず、増力方向にモータ9を動作させることによって位置‐電流特性を学習する場合における本実施形態によるパッド接触位置検出動作を示すタイムチャートである。
図8a、図8b、図8cにおいて、通常ブレーキ制御にて車両が停止、制動力が発生した状態であると判断したとき(時刻t1)、モータ位置がクリアランス領域にあることの判定処理を行い、モータ位置をクリアランス領域へ移動させる。パッド接触位置の前回値が求まっている場合(図8a、図8b)は、パッド接触位置の前回値から所定量減力方向へ移動した位置までモータ9を動作する。また、パッド接触位置の前回値が求まっていない場合(図8c)は、モータ9を減力方向へ十分な量(例えば機構的な動作限界位置まで)だけ移動する。このとき、パッド接触位置検出動作を行うのは一度に1輪ずつとし、その間は他の車輪にて制動力を一定にするよう、調整する。
時刻t2にてモータ位置がクリアランス領域にあることの判定処理が終了したと判断したときに、モータ9を1〔rev〕以上動作して電流リプルの学習動作を行う。このとき、図8aの場合は、減力方向にモータ9を動作させることによって位置‐電流特性を学習し、図8b、図8cの場合は、増力方向にモータ9を動作させることによって位置‐電流特性を学習する。
時刻t3にて学習動作が完了したと判断したときに、モータ9を増力方向に動作して、パッド接触位置検出動作を行う。時刻t4にてパッド接触位置検出動作が完了したと判断したとき、通常ブレーキ制御に復帰する。
以降は、車両が停止して制動力が発生している条件が満たされている間、他の車輪についても1輪ずつ一連の動作を行う。
以上の処理を行うことによって、モータ9の回転に同期する電流リプルが複数存在する場合においても、パッド接触位置を精度良く検出することができ、次回制動時の良好な応答性を確保することができる。
上述したように構成された電動ディスクブレーキ1では、クリアランス領域における減力方向動作時に計測されたモータ9の1〔rev〕分の位置−電流特性を記憶し(ステップS5)、増力方向動作時に計測された電流値(ステップS6)から、ステップS5で記憶した電流値を差し引くことにより、電流リプルが除去された補正後電流を得(ステップS7)、補正後電流の位置変化量(dI/dX)が閾値を超えたか否かを判定する(ステップS9)ことにより、パッド接触位置を検出している。パッド接触位置の検出を、電流リプルを除去した状態、ひいては電流リプルの影響を受けない状態で行えるので、その分、パッド接触位置の検出精度を向上することができる。
本発明の一実施形態に係る電動ディスクブレーキのキャリパの断面図である。 図1の電動ディスクブレーキを模式的に示すブロック図である。 図1のECUの処理内容を説明するためのフローチャートである。 図1のモータのモータ電流の推力成分電流及び位置‐電流特性を示す図である。 図1のモータのモータ電流の特徴点を記憶し、この情報を基に電流リプルの位置特性を同定する方法を説明するための図であり、(a)はモータ電流の特徴点を示すための図、(b)は(a)に示す特徴点に対して補完処理して得られる位置‐電流特性を示す図である。 図1のモータのモータ電流の波形からフーリエ変換によって電流リプルの周波数特性を同定し、電流リプルの特性に応じたフィルタを作製する方法を説明するための図であり、(a)はモータ電流の位置‐電流特性を示す図、(b)はフーリエ変換によって得た周波数‐振幅特性を示す図、(c)は作製されたフィルタの周波数‐減衰率特性を示す図である。 本実施形態における電流リプル、補正後電流(推力成分電流)、及び補正後電流の位置変化量の位置特性を示す図である。 パッド接触位置の前回値が求まっており、減力方向にモータを動作させることによって位置‐電流特性を学習する場合における本実施形態によるパッド接触位置検出動作を示すタイムチャートである。 パッド接触位置の前回値が求まっており、増力方向にモータを動作させることによって位置‐電流特性を学習する場合における本実施形態によるパッド接触位置検出動作を示すタイムチャートである。 パッド接触位置の前回値が求まっておらず、増力方向にモータを動作させることによって位置‐電流特性を学習する場合における本実施形態によるパッド接触位置検出動作を示すタイムチャートである。
符号の説明
1…電動ディスクブレーキ、2…キャリパ、4…ECU〔電流リプル特性検出手段、パッド接触位置検出手段〕、5…制御装置(制御手段、電流リプル特性検出手段、パッド接触位置検出手段)、9…モータ(電動モータ)、10…レゾルバ(位置検出手段)、11…B&R(変換機構部)、17…ブレーキパッド、18…ディスクロータ。

Claims (1)

  1. 電動モータと、該電動モータの回転運動をピストンの直線運動に変換する変換機構部と、前記電動モータのロータ回転位置を検出する位置検出手段と、該位置検出手段の検出結果に基づいて前記電動モータに電流を流し該電動モータを制御する制御手段とを有し、前記電動モータ及び前記変換機構部で前記ピストンを直線運動させることにより該ピストンでブレーキパッドを押圧し該ブレーキパッドをディスクロータに接触させて制動力を発生させる電動ディスクブレーキにおいて、
    前記制御手段は、前記ブレーキパッドのディスクロータ接触前における前記位置検出手段の検出値と前記電動モータの電流値とから電流リプルの特性を検出する電流リプル特性検出手段と、
    該電流リプル特性検出手段の検出結果に基づき前記ブレーキパッドのディスクロータ接触前後に発生する前記電動モータの電流値からブレーキパッドのディスクロータ接触位置を検出するパッド接触位置検出手段と、を具備することを特徴とする電動ディスクブレーキ。
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