[go: up one dir, main page]

JP2010081043A - Hブリッジ回路 - Google Patents

Hブリッジ回路 Download PDF

Info

Publication number
JP2010081043A
JP2010081043A JP2008244235A JP2008244235A JP2010081043A JP 2010081043 A JP2010081043 A JP 2010081043A JP 2008244235 A JP2008244235 A JP 2008244235A JP 2008244235 A JP2008244235 A JP 2008244235A JP 2010081043 A JP2010081043 A JP 2010081043A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
type
lower mosfet
drain
diffusion region
mosfet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008244235A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiyuki Kanai
美之 金井
Hirokazu Fujimaki
浩和 藤巻
Takeshi Shimizu
壮 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lapis Semiconductor Co Ltd
Original Assignee
Oki Semiconductor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oki Semiconductor Co Ltd filed Critical Oki Semiconductor Co Ltd
Priority to JP2008244235A priority Critical patent/JP2010081043A/ja
Priority to US12/585,749 priority patent/US7902884B2/en
Publication of JP2010081043A publication Critical patent/JP2010081043A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02MAPPARATUS FOR CONVERSION BETWEEN AC AND AC, BETWEEN AC AND DC, OR BETWEEN DC AND DC, AND FOR USE WITH MAINS OR SIMILAR POWER SUPPLY SYSTEMS; CONVERSION OF DC OR AC INPUT POWER INTO SURGE OUTPUT POWER; CONTROL OR REGULATION THEREOF
    • H02M7/00Conversion of AC power input into DC power output; Conversion of DC power input into AC power output
    • H02M7/42Conversion of DC power input into AC power output without possibility of reversal
    • H02M7/44Conversion of DC power input into AC power output without possibility of reversal by static converters
    • H02M7/48Conversion of DC power input into AC power output without possibility of reversal by static converters using discharge tubes with control electrode or semiconductor devices with control electrode
    • H02M7/53Conversion of DC power input into AC power output without possibility of reversal by static converters using discharge tubes with control electrode or semiconductor devices with control electrode using devices of a triode or transistor type requiring continuous application of a control signal
    • H02M7/537Conversion of DC power input into AC power output without possibility of reversal by static converters using discharge tubes with control electrode or semiconductor devices with control electrode using devices of a triode or transistor type requiring continuous application of a control signal using semiconductor devices only, e.g. single switched pulse inverters
    • H02M7/5387Conversion of DC power input into AC power output without possibility of reversal by static converters using discharge tubes with control electrode or semiconductor devices with control electrode using devices of a triode or transistor type requiring continuous application of a control signal using semiconductor devices only, e.g. single switched pulse inverters in a bridge configuration

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
  • Electronic Switches (AREA)

Abstract

【課題】MOSFETの切り替え時に発生する回生電流が周辺回路に与える影響を低減することができるHブリッジ回路を提供する。
【解決手段】寄生NPNトランジスタTrは、寄生NPNトランジスタTrよりも、LDMOS20(MOSFETQ2)への距離が近いため、電流増幅率hFEも大きい。このように意図的に発生させた寄生NPNトランジスタTrからドレインへの電流供給が増加することで、ISO端子6やVDD端子7を介して周辺回路から引き抜かれる電流量が減少する。
【選択図】図1

Description

本発明は、Hブリッジ回路に係り、特に、トランジスタの切り替え時に発生する回生電流が周辺回路に与える影響を低減することができるHブリッジ回路に関する。
モータの駆動制御には、4個のトランジスタで構成されたHブリッジ回路が使用されている。図14(A)及び(B)はHブリッジ回路の基本構成を示す回路図である。このHブリッジ回路は、電源端子1とグランド端子2との間に直列に接続されたNチャネルMOSFETQ1及びNチャネルMOSFETQ2と、同様に電源端子1とグランド端子2との間に直列に接続されたNチャネルMOSFETQ3及びNチャネルMOSFETQ4と、を備えている。上側のMOSFETQ1とQ3とは上側アームと呼ばれ、下側のMOSFETQ2とQ4とは下側アームと呼ばれている。MOSFETQ1、Q2、Q3及びQ4の各々に対応して、寄生ダイオードD1、D2、D3、及びD4が発生する。
MOSFETQ1とQ2との接続点3と、MOSFETQ3とQ4との接続点4との間には、コイル負荷(Road)5が接続されている。ここでは、コイル負荷5は簡略化して1個のコイルで表されている。このようにして、4個のMOSFETQ1、Q2、Q3及びQ4が、コイル負荷5を介してH形に接続されている。なお、以下では、接続点3をノード12(node12)と呼び、接続点4をノード34(node34)と呼ぶ場合がある。
図14(A)に示すように、ゲート信号によりMOSFETQ1とQ4とをオンにすることで、点線の矢印で示したように、コイル負荷5には、接続点3から接続点4の方向に向って電流が流れる。このときの電流がモータの正回転電流である。従って、MOSFETQ1をオンオフさせることで、モータ回転数の調整を行うことができる。また、ゲート信号によりMOSFETQ3とQ2とをオンにすることで、コイル負荷5には逆方向に電流が流れる。コイル負荷5に流れる電流の向きを逆方向にすることで、モータにブレーキをかけたり、逆回転を行わせることができる。
図14(B)に示すように、MOSFETQ1のゲート信号がオンからオフに切り替わる時に、コイルの特性上、切り替え前の状態を維持しようとして、コイル負荷5を同一方向に電流が流れ続ける現象が発生する。この流れ続けようとする電流を「回生電流」と呼ぶ。回生電流により移動した電子は行き場がなく、ノード12に蓄積される。この結果、NチャネルMOSFETQ2のドレイン(D)が負電圧にバイアスされる。
例えば、上記のHブリッジ回路を含むモータ制御回路を、PN接合分離された半導体集積回路で構成する場合について説明する。この半導体集積回路には、出力段であるHブリッジ回路以外の周辺回路が、同一チップ内にPN接合分離されて、別島として配置されている。回生電流発生時には、下側アームのMOSFETQ2のドレインが、ソースに比べて負電圧にバイアスされることになる。MOSFETQ2のソースは集積回路の最低電位に設定されており、それは通常、p型半導体基板と同電位となる。
NチャネルMOSFETQ2のN型ドレイン層は、逆導電型のp型層に取り囲まれている。MOSFETQ2のドレインが負電圧にバイアスされると、n型ドレイン層とこれに接するp型層との間のPN接合が、順バイアスされることになる。逆導電型のp型層としては、ソース拡散層を取り囲む素子内に在るp型ボディ層、p型半導体基板、PN接合分離のために設けられた分離拡散層などがある。これらのp型層とn型ドレイン層とが順バイアスされると、それらの接合を通して電流が流れる。
p型半導体基板との間で順方向電流が流れると、p型層をベースとする寄生NPNトランジスタもオンして、MOSFETQ2のドレインヘ「寄生電流」を供給することになる。このように本来の回路動作では想定されていない寄生電流が流れると、同一チップ内に別島として配置され、本来固定電位として設計されている周辺回路にも影響を与える。即ち、想定外の寄生電流が流れると、電位が変動し、周辺回路に想定外の電流が流れる。その結果、回路設計と異なる動作不具合を生じたり、寄生電流が多い場合には、ラッチアップといわれる寄生サイリスタを発生する場合もある。
従来、この回生電流に起因する問題を解決するために、Hブリッジ回路の下側アームを構成するMOSFETQ2及びQ4と、同一チップ内に搭載されている周辺回路との距離をできるだけ離して配置するという対策が講じるのが一般的であった。下側アームと周辺回路とを離間して配置することで、p型半導体基板をベースとする寄生NPNトランジスタの直流電流増幅率(hFE)を下げて、周辺回路から引き抜かれる電流を抑制できる。
また、コイルに蓄積された電流を取り出して「寄生電流」の発生を防止する構成も提案されている。例えば、特許文献1では、コイルに蓄積された電流を電源に回生する電流回生用ダイオードをHブリッジ回路のコイルの両端に設け、このHブリッジ回路を用いて回生電流をコンデンサーに蓄積するモータドライバが提案されている。
また、特許文献2では、コイルの両端とグランド端子とを接続する還流ダイオードを設けて、コイルに蓄積されたエネルギーを解消する構成としたHブリッジ回路が提案されている。このHブリッジ回路では、還流電流が下側アームの寄生ダイオードを介して電流検出抵抗に流れ込まないように、下側アームを寄生ダイオードが発生しないパワーダーリントントランジスタで構成している。
特開平8−223993号公報 特開平5−236797号公報
しかしながら、従来の下側アームと周辺回路とを離間して配置するという対策では、回生電流による周辺回路への影響は緩和されるが、かかる影響を根本的に抑制することにはならない、という問題がある。この問題を解決するには、各素子が設けられた島間を絶縁膜で分離し、分離領域(PN接合分離の場合)や基板を通して流れる電流を、完全に遮断する方法も考えられるが、完全に遮断するには構造が複雑化し、コストの大幅な増加を招くことになる。
また、特許文献1及び特許文献2のように、コイルに蓄積された電流を直接取り出すためには、電流回生用ダイオードをコイル負荷の両端に設ける必要があり、通常動作時に電流回生用ダイオードに電流が流れないようにする必要がある等、Hブリッジ回路の設計が複雑になる、という問題がある。
本発明は、上記問題に鑑み成されたものであり、本発明の目的は、MOSFETの切り替え時に発生する回生電流が周辺回路に与える影響を低減することができるHブリッジ回路を提供することにある。
上記目的を達成するために請求項1に記載のHブリッジ回路は、電源端子とグランド端子との間に直列に接続された第1の上側MOSFET及び第1の下側MOSFETと、電源端子とグランド端子との間に直列に接続された第2の上側MOSFET及び第2の下側MOSFETと、第1の上側MOSFETと第1の下側MOSFETとを接続する第1の接続点と、第2の上側MOSFETと第2の下側MOSFETとを接続する第2の接続点との間に接続されたコイル負荷と、前記第1の下側MOSFETの寄生ダイオードに対し並列に接続され、前記第1の下側MOSFETのドレインが負電圧にバイアスされたときに、前記第1の下側MOSFETのソースとドレインとを導通して、前記第1の下側MOSFETのドレインに電流を供給する第1の電流供給手段と、前記第2の下側MOSFETの寄生ダイオードに対し並列に接続され、前記第2の下側MOSFETのドレインが負電圧にバイアスされたときに、前記第2の下側MOSFETのソースとドレインとを導通して、前記第2の下側MOSFETのドレインに電流を供給する第2の電流供給手段と、を含むことを特徴としている。
請求項2に記載のHブリッジ回路は、請求項1に記載のHブリッジ回路において、前記第1の電流供給手段は、前記第1の下側MOSFETのドレインが負電圧にバイアスされたときに生成し、前記第1の下側MOSFETのソース電位と同電位のベース及びコレクタと、前記第1の下側MOSFETのドレイン電位と同電位のエミッタとで構成される第1の寄生NPNトランジスタであり、前記第2の電流供給手段は、前記第2の下側MOSFETのドレインが負電圧にバイアスされたときに生成し、前記第2の下側MOSFETのソース電位と同電位のベース及びコレクタと、前記第2の下側MOSFETのドレイン電位と同電位のエミッタとで構成される第2の寄生NPNトランジスタであることを特徴としている。
請求項3に記載のHブリッジ回路は、請求項2に記載のHブリッジ回路において、少なくとも、前記第1の下側MOSFET及び前記第2の下側MOSFETが、周辺回路と共にp型半導体基板上のn型エピタキシャル層上に集積されてなり、前記第1の下側MOSFETを周辺回路から素子分離する第1及び第2のp型素子分離層と、前記第1及び第2のp型素子分離層の間に形成された第1のn型拡散領域とを備え、前記第1の寄生NPNトランジスタは、前記第1の下側MOSFET側の第1のp型素子分離層をベースとし、前記第1の下側MOSFETのドレインとなるn型拡散層をエミッタとし、前記第1のn型拡散領域をコレクタとして生成されると共に、前記第2の下側MOSFETを周辺回路から素子分離する第3及び第4のp型素子分離層と、前記第3及び第4のp型素子分離層の間に形成された第2のn型拡散領域とを備え、前記第2の寄生NPNトランジスタは、前記第2の下側MOSFET側の第3のp型素子分離層をベースとし、前記第2の下側MOSFETのドレインとなるn型拡散層をエミッタとし、前記第2のn型拡散領域をコレクタとして生成されることを特徴としている。
請求項4に記載のHブリッジ回路は、請求項1に記載のHブリッジ回路において、前記第1の電流供給手段は、ベース及びコレクタが前記第1の下側MOSFETのソースに接続され、エミッタが前記第1の下側MOSFETのドレインに接続された第1のNPNトランジスタであり、前記第2の電流供給手段は、ベース及びコレクタが前記第2の下側MOSFETのソースに接続され、エミッタが前記第2の下側MOSFETのドレインに接続された第2のNPNトランジスタであることを特徴としている。
請求項5に記載のHブリッジ回路は、請求項4に記載のHブリッジ回路において、少なくとも、前記第1の下側MOSFET及び前記第2の下側MOSFETが、周辺回路と共にp型半導体基板上のn型エピタキシャル層上に集積されてなり、前記第1の下側MOSFETを周辺回路から素子分離する第1のp型素子分離層と、前記第1の下側MOSFETと前記第1のp型素子分離層との間に形成された第1のp型拡散領域と、前記第1のp型拡散領域の下方に形成され且つ前記第1の下側MOSFETのドレインに連結された第1のn型埋め込み層と、前記第1のp型拡散領域の上部に形成された第1の上部n型拡散領域と、を備え、前記第1のNPNトランジスタは、前記第1のp型拡散領域をベースとし、前記第1のn型埋め込み層をエミッタとし、前記第1の上部n型拡散領域をコレクタとすると共に、前記第2の下側MOSFETを周辺回路から素子分離する第2のp型素子分離層と、前記第2の下側MOSFETと前記第2のp型素子分離層との間に形成された第2のp型拡散領域と、前記第2のp型拡散領域の下方に形成され且つ前記第2の下側MOSFETのドレインに連結された第2のn型埋め込み層と、前記第2のp型拡散領域の上部に形成された第2の上部n型拡散領域と、を備え、前記第2のNPNトランジスタは、前記第2のp型拡散領域をベースとし、前記第2のn型埋め込み層をエミッタとし、前記第2の上部n型拡散領域をコレクタとすることを特徴としている。
請求項6に記載のHブリッジ回路は、請求項1に記載のHブリッジ回路において、前記第1の電流供給手段は、アノードが前記第1の下側MOSFETのソースと接続され、カソードが前記第1の下側MOSFETのドレインと接続された第1のショットキーダイオードであり、前記第2の電流供給手段は、アノードが前記第2の下側MOSFETのソースと接続され、カソードが前記第2の下側MOSFETのドレインと接続された第2のショットキーダイオードであることを特徴としている。
請求項7に記載のHブリッジ回路は、請求項6に記載のHブリッジ回路において、少なくとも、前記第1の下側MOSFET及び前記第2の下側MOSFETが、周辺回路と共にp型半導体基板上のn型エピタキシャル層上に集積されてなり、前記第1の下側MOSFETを周辺回路から素子分離する第1のp型素子分離層と、前記第1の下側MOSFETと前記第1のp型素子分離層との間に形成された第1のp型拡散領域と、前記第1のp型拡散領域の下方に形成され且つ前記第1の下側MOSFETのドレインに連結された第1のn型埋め込み層と、前記n型エピタキシャル層の表面に形成され且つ前記第1の下側MOSFETのソースと接続された第1のショットキー電極と、を備え、前記第2の下側MOSFETを周辺回路から素子分離する第2のp型素子分離層と、前記第2の下側MOSFETと前記第2のp型素子分離層との間に形成された第2のp型拡散領域と、前記第2のp型拡散領域の下方に形成され且つ前記第2の下側MOSFETのドレインに連結された第2のn型埋め込み層と、前記第2のp型拡散領域の表面に形成され且つ前記第2の下側MOSFETのソースと接続された第2のショットキー電極と、を備えたことを特徴としている。
請求項8に記載のHブリッジ回路は、請求項1に記載のHブリッジ回路において、前記第1の電流供給手段は、アノードが前記第1の下側MOSFETのソースと接続され、カソードが前記第1の下側MOSFETのドレインと接続された第1のショットキーダイオードと、ベース及びコレクタが前記第1の下側MOSFETのソースに接続され、エミッタが前記第1の下側MOSFETのドレインに接続された第1のNPNトランジスタと、を備え、前記第2の電流供給手段は、アノードが前記第2の下側MOSFETのソースと接続され、カソードが前記第2の下側MOSFETのドレインと接続された第2のショットキーダイオードと、ベース及びコレクタが前記第2の下側MOSFETのソースに接続され、エミッタが前記第2の下側MOSFETのドレインに接続された第2のNPNトランジスタと、を備えたことを特徴としている。
請求項9に記載のHブリッジ回路は、請求項8に記載のHブリッジ回路において、少なくとも、前記第1の下側MOSFET及び前記第2の下側MOSFETが、周辺回路と共にp型半導体基板上のn型エピタキシャル層上に集積されてなり、前記第1の下側MOSFETを周辺回路から素子分離する第1のp型素子分離層と、前記第1の下側MOSFETと前記第1のp型素子分離層との間に形成された第1のp型拡散領域と、前記第1のp型拡散領域の下方に形成され且つ前記第1の下側MOSFETのドレインに連結された第1のn型埋め込み層と、前記n型エピタキシャル層の表面に形成され且つ前記第1の下側MOSFETのソースと接続された第1のショットキー電極と、前記第1のp型拡散領域の上部に形成された第1の上部n型拡散領域と、を備え、前記第2の下側MOSFETを周辺回路から素子分離する第2のp型素子分離層と、前記第2の下側MOSFETと前記第2のp型素子分離層との間に形成された第2のp型拡散領域と、前記第2のp型拡散領域の下方に形成され且つ前記第2の下側MOSFETのドレインに連結された第2のn型埋め込み層と、前記第2のp型拡散領域の表面に形成され且つ前記第2の下側MOSFETのソースと接続された第2のショットキー電極と、前記第2のp型拡散領域の上部に形成された第2の上部n型拡散領域と、を備えたことを特徴としている。
本発明によれば、MOSFETの切り替え時に発生する回生電流が周辺回路に与える影響を低減することができるHブリッジ回路を、素子分離用の絶縁膜を設ける場合と比べて簡易な構成で提供することができる、という効果がある。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。
<Hブリッジ回路の基本構成>
まず、Hブリッジ回路の基本構成で発生する「回生電流」に起因する問題点を具体的に説明する。図15(A)及び(B)は、Hブリッジ回路を含むモータ制御回路を、PN接合分離された半導体集積回路で構成した場合の模式的な断面図である。Hブリッジ回路には、図14(A)及び(B)に示す基本構成の回路を用いる。
通常、集積回路は、ウエーハと称される単結晶基板を用い、それに種々の処理を施して、所望の特性を持つ複数の素子、及び、それらを電気的に分離する分離領域をウエーハ上に形成し、さらにそれらを電気的に繋ぐ配線工程を経て、形成されている。ここでは、半導体集積回路を、適宜「(半導体)チップ」という。なお、図15では配線は図示を省略している。
図15(A)に示すように、この半導体集積回路は、ホウ素(B)やアルミニウム(Al)等のp型不純物が添加された、p型半導体基板10を備えている。p型半導体基板10上には、リン(P)や砒素(As)等のn型不純物が添加された、n型エピタキシャル層12が形成されている。n型エピタキシャル層12には、横型二重拡散MOS(LDMOS:Lateral Double diffused MOS)20、高電圧駆動のNチャネルMOSFET(HV-N)40、PチャネルMOSFET(HV-P)50、及びp型分離拡散層14が形成されている。
LDMOS20は、Hブリッジ回路の下側アームのMOSFETを代表して表している。HV-N40及びHV-P50は、Hブリッジ回路以外にp型半導体基板10上に集積された周辺回路を代表して表している。p型分離拡散層14は、Hブリッジ回路の下側アームのLDMOS20を、周辺回路であるHV-N40及びHV-P50からPN接合分離するためのp型拡散層であり、以下では「p型ISO層14」と言い換える。p型ISO層14は、LDMOS20と周辺回路との間に、n型エピタキシャル層12を貫通してp型半導体基板10に到達するように形成されている。p型ISO層14の表面には、pISO拡散領域15が形成されている。
図15(B)に示すように、通常は、出力素子として大電流をコントロールするために、p型ISO層14でPN接合分離された1つの島には、複数個(ここでは、n個であり、nは2以上の整数を表す。)のLDMOS20〜20nが並列配置されている。図15(A)では、HV-N40及びHV-P50等の他の素子との関係を示すために、図示を簡略化して1つのLDMOS20を図示している。
(LDMOS)
LDMOS20は、NチャネルMOSFETであり、図14(A)のMOSFET「Q2」に相当する。LDMOS20の形成領域には、p型半導体基板10とn型エピタキシャル層12との境界を跨ぐように、PN接合分離のためのn型埋め込み層38が形成されている。また、n型エピタキシャル層12を貫通してn型埋め込み層38の周辺部に到達するように、n型シンカー層36が形成されている。n型シンカー層36は、n型エピタキシャル層12の表面からn型埋め込み層38までの直列抵抗を低減するために設けられている。
n型エピタキシャル層12には、n型シンカー層36とn型埋め込み層38とで囲まれた領域内に、n型ドレイン領域22が形成されている。n型ドレイン領域22内の表面には、チャネルを形成するためのp型ボディ拡散領域24が形成されている。p型ボディ拡散領域24の表面には、ソース拡散領域26が形成されている。ソース拡散領域26には、nソース拡散領域26Aとnソース拡散領域26Cとが、pバックゲート拡散領域26Bを挟んでその両側に配置されている。
n型ドレイン領域22の周辺部の表面には、nドレイン拡散領域32が形成されている。p型ボディ拡散領域24の周辺部の表面と、p型ボディ拡散領域24とnドレイン拡散領域32との間の表面とを覆う位置に、酸化シリコン(SiO2)等からなるゲート絶縁膜30が形成されている。nドレイン拡散領域32の外側の表面には、局所酸化により厚膜化されたLOCOS酸化膜34が形成されている。例えば、pISO拡散領域15とnドレイン拡散領域32との間にも、LOCOS酸化膜34が形成されている。なお、ゲート絶縁膜30の一部も局所酸化により厚膜化されている。
ゲート絶縁膜30上には、多結晶シリコン(Poly-silicon)等からなるゲート電極28が形成されている。p型ボディ拡散領域24は、pバックゲート拡散領域26B及び図示しない配線を介してnソース拡散領域26Aとnソース拡散領域26Cと短絡するように構成されている。
(HV-N)
HV-N40は、高電圧駆動のNチャネルMOSFETである。HV-N40の構成については簡単に説明する。HV-N40の形成領域に在るn型エピタキシャル層12には、p型シンカー層46とp型埋め込み層47とで囲まれた領域内に、p型ウエル41が形成されている。p型ウエル41内の表面には、nソース拡散領域42とnドレイン拡散領域43とが形成されている。
高濃度でn型不純物が拡散されたnソース拡散領域42及びnドレイン拡散領域43の各々は、低濃度でn型不純物が拡散されたn型タブ領域(Ntub)内に形成されている。nソース拡散領域42とnドレイン拡散領域43との間に在るチャネル上には、ゲート絶縁膜45を介してゲート電極44が形成されている。また、p型ウエル41の表面には、p拡散領域48とp拡散領域49とが形成されている。
(HV-P)
HV-P50は、高電圧駆動のPチャネルMOSFETである。HV-P50の構成については簡単に説明する。HV-P50の形成領域に在るn型エピタキシャル層12には、n型シンカー層56とn型埋め込み層57とで囲まれた領域内に、n型ウエル51が形成されている。即ち、n型エピタキシャル層12がn型ウエル51となる。n型ウエル51内の表面には、pソース拡散領域52とpドレイン拡散領域53とが形成されている。
高濃度でp型不純物が拡散されたpソース拡散領域52及びpドレイン拡散領域53の各々は、p型不純物が拡散されていないn型エピタキシャル層12(n型ウエル51)内に形成されている。pソース拡散領域52とpドレイン拡散領域53との間に在るチャネル上には、ゲート絶縁膜55を介してゲート電極54が形成されている。また、n型シンカー層56の各表面には、n拡散領域58とn拡散領域59とが形成されている。
(寄生NPNトランジスタ)
図16はトランジスタの切り替え時に寄生NPNトランジスタがオンする原理を説明する図である。上述した通り、p型半導体基板10上に形成されたn型エピタキシャル層12には、LDMOS20、HV-N40、HV-P50、及びp型ISO層14が形成されている。LDMOS20は、n型エピタキシャル層12に形成されたp型ISO層14によって、周辺回路の素子から素子分離がなされている。p型半導体基板10とp型ISO層14とで分断された各島は、通常は、p型半導体基板10と逆バイアスになるように電位設定されている。
既に説明した通り、図14(B)に示すように、MOSFETQ1のゲート信号がオンからオフに切り替わる時に「回生電流」が発生する。この回生電流によりNチャネルMOSFETQ2のドレイン(D)が負電圧にバイアスされる。図16を参照して説明すると、LDMOS20のドレインとなるn型ドレイン領域22及びnドレイン拡散領域32と、これらに繋がる同じ導電型のn型シンカー層36及びn型埋め込み層38とは、通常チップ内の最低電位であるp型半導体基板10に対して負の電位になる。
これらのn型領域が負の電位になることで、LDMOS20内のp型ボディ拡散領域24とnドレイン拡散領域32との間が順バイアスされて、MOSFETQ2の寄生ダイオードDに電流が流れる。また、p型半導体基板10とn型ドレイン領域22及びnドレイン拡散領域32との間が順バイアスされて、寄生ダイオードDに電流が流れる。
この結果、p型ISO層14でPN接合分離されたLDMOS20は、ドレインが負電圧にバイアスされると、ドレインをエミッタとし、p型ISO層14(p型半導体基板10を含む)をベース、別領域のn型層をコレクタとする、寄生NPNがオンすることになる。図16では、n型ドレイン領域22、nドレイン拡散領域32、及びn型埋め込み層38をエミッタとし、p型ISO層14をベースとし、HV-P50のn型シンカー層56、n型埋め込み層57、及びn拡散領域59をコレクタとする、寄生NPNトランジスタTrがオンすることになる。
寄生電流を流すために、p型領域(例えば、p型半導体基板10、p型ISO層14、p型ウエル41、p拡散領域49)を介して、周辺回路から電流を引き抜く端子をISO端子6とする。また、n型領域(例えば、n型シンカー層56、n型埋め込み層57、及びn拡散領域59)を介して、周辺回路から電流を引き抜く端子をVDD端子7とする。
図14(B)にも示すように、MOSFETQ1のゲート信号がオンからオフに切り替わる時に「回生電流」が発生すると、MOSFETQ2(LDMOS20)のドレインが負電圧にバイアスされて、寄生ダイオードD、Dに順方向に電流が流れ、寄生NPNトランジスタTrがオンする。これによりドレインを介してノード12に電流が供給される(即ち、蓄積された電子が放出される)。しかしながら、この場合には、ISO端子6やVDD端子7を介して周辺回路から電流が引き抜かれて、電位が部分的に変動し、周辺回路の動作不良が発生する。引き抜かれる電流量が多くなると、ラッチアップといわれる状態となり、素子破壊に至る場合もある。
図17及び図18は、図16に示すLDMOS20のドレインが負電圧にバイアスされた場合の影響を調べた結果を示すグラフである。図17では、横軸はドレインの負電圧−VF[V]を示し、縦軸は各端子の電流I[A]を示す。図18では、横軸はドレインの負電圧−VF[V]を示し、縦軸は各端子の電流I[A]を対数表示で示す。「PowerDRAIN」は、nドレイン拡散領域32に接続されたドレイン端子(図示せず)からの入力電流を表す。「PBODY」は、p型ボディ拡散領域24に接続されたPBODY端子(図示せず)からの入力電流を表す。「ISO」はISO端子6からの入力電流を表し、「ΔIdd」はVDD端子7からの入力電流(周辺回路から引き抜かれた電流)を表す。
図17において、「PowerDRAIN」で示す「負」の電流はドレイン端子から流れ出した電流である。「PBODY」、「ISO」及び「ΔIdd」で示す「正」の電流はそれを補う。図17からPBODY端子からの入力電流の割合が大きいことが分かる。しかしながら、図18に対数表示で示したように、ISO端子6からの入力電流は、入力電流全体の略10%を占める。また、VDD端子7からの入力電流は、入力電流全体の略1%を占める。
VDD端子7からの入力電流の割合は全体の電流値から見ると1%と小さいが、モータ制御用の半導体集積回路では、出力電流としてアンペアレベルの電流を制御しているために、1%といえども、mAのオーダーの電流に相当する。即ち、Hブリッジ回路の周辺回路から引き抜かれる電流は、周辺回路の各素子に割り当てられて設計されている電流と同じか、それよりも高い値となっており、電流の引き抜きにより回路設計値(電流・電位)から相当なズレを生じることになる。
本発明は、上記の基本構成のHブリッジ回路を、素子分離用の絶縁膜や電流回生用ダイオードを設ける場合と比べて簡易な方法で改良して、MOSFETの切り替え時に発生する回生電流が周辺回路に与える影響を低減することができる新規なHブリッジ回路を提供するものである。以下に具体的な実施の形態を示す。
<第1の実施の形態>
図1は本発明の第1の実施の形態に係るHブリッジ回路の構成を表す回路図である。MOSFETQ1のゲート信号がオンからオフに切り替わる時に、「回生電流」がノード12に蓄積されて、NチャネルMOSFETQ2のドレインが負電圧にバイアスされる。第1の実施の形態に係るHブリッジ回路は、「回生電流」発生時に、新たな寄生NPNトランジスタTrを生成するように構成されている以外は、図14(A)及び(B)に示すHブリッジ回路の基本構成と同じ構成を備えている。従って、同じ構成部分には同じ符号を付して説明を簡略化する。
図1に示すように、このHブリッジ回路は、電源端子1とグランド端子2との間に直列に接続されたNチャネルMOSFETQ1及びNチャネルMOSFETQ2と、同様に電源端子1とグランド端子2との間に直列に接続されたNチャネルMOSFETQ3及びNチャネルMOSFETQ4と、を備えている。上側のMOSFETQ1とQ3とは上側アームと呼ばれ、下側のMOSFETQ2とQ4とは下側アームと呼ばれている。MOSFETQ1、Q2、Q3及びQ4の各々に対応して、寄生ダイオードD1、D2、D3、及びD4が発生する。MOSFETQ1とQ2との接続点3(node12)と、MOSFETQ3とQ4との接続点4(node34)との間には、コイル負荷5が接続されている。
図2は図1に示すHブリッジ回路を含むモータ制御回路をPN接合分離された半導体集積回路で構成した場合の模式的な断面図である。LDMOS20は、Hブリッジ回路の下側アームのMOSFETQ2を表している。LDMOS20を、周辺回路であるHV-N40及びHV-P50からPN接合分離するためのp型拡散層を二重とし、この二重のp型拡散層の間にn型拡散層を設けた以外は、図15に示すHブリッジ回路の基本構成と同じ構成を備えている。従って、同じ構成部分には同じ符号を付して説明を省略する。
p型半導体基板10上に形成されたn型エピタキシャル層12には、LDMOS20を周辺回路からPN接合分離するために、p型ISO層14Aとp型ISO層14Bの2つのp型拡散層が二重に形成されている。p型ISO層14Aとp型ISO層14Bの各々は、n型エピタキシャル層12を貫通してp型半導体基板10に到達するように形成されている。p型ISO層14Aの表面にはpISO拡散領域15Aが形成され、p型ISO層14Bの表面にはpISO拡散領域15Bが形成されている。
また、n型エピタキシャル層12には、p型ISO層14Aとp型ISO層14Bとの間にn型拡散層60が形成されている。n型拡散層60は、n型エピタキシャル層12を貫通してp型半導体基板10に到達するように形成されている。n型拡散層60は、n拡散領域60A、n拡散領域60B、及びn拡散領域60Cの3種類のn型拡散領域から構成されている。n拡散領域60Aは、p型半導体基板10とn型エピタキシャル層12との境界を跨ぐように形成されている。n拡散領域60Cは、n型拡散層60の表面に形成されている。n拡散領域60Bは、n拡散領域60Aとn拡散領域60Cとの間に形成されている。
更に、p型ISO層14Aとn型拡散層60とは、配線により接続点8に電気的に接続されている。接続点8は、配線によりnソース拡散領域26とソース端子62との間にある接続点9に電気的に接続されている。これにより、p型ISO層14Aとn型拡散層60の電位(接続点8の電位)は、LDMOS20のソース端子62の電位(接続点9の電位)と同じになる。なお、図2には、nドレイン拡散領域32に接続されたドレイン端子64も図示されている。
上記の構成により、図1に示すように、MOSFETQ1のゲート信号がオンからオフに切り替わる時に「回生電流」が発生する。この回生電流によりNチャネルMOSFETQ2のドレインが負電圧にバイアスされる。基本構成のHブリッジ回路と同様に(図16参照)、寄生ダイオードD、寄生ダイオードDに電流が流れる。この結果、p型ISO層14A、14BでPN接合分離されたLDMOS20は、ドレインが負電圧にバイアスされると、ドレインをエミッタとし、p型ISO層14A、14Bをベース、別領域のn型層をコレクタとする、寄生NPNがオンすることになる。これによりドレインを介してノード12に電流が供給される。
図2では、n型ドレイン領域22、nドレイン拡散領域32、及びn型埋め込み層38をエミッタとし、p型ISO層14Aをベースとし、n型拡散層60をコレクタとする、寄生NPNトランジスタTrがオンすることになる。また、基本構成のHブリッジ回路と同様に(図16参照)、n型ドレイン領域22、nドレイン拡散領域32、及びn型埋め込み層38をエミッタとし、p型ISO層14Bをベースとし、HV-P50のn型シンカー層56、n型埋め込み層57、及びn拡散領域59をコレクタとする、寄生NPNトランジスタTrもオンすることになる。
寄生NPNトランジスタTrは、寄生NPNトランジスタTrよりも、LDMOS20への距離が近いため、電流増幅率hFEも大きい。本実施の形態では、このように意図的に発生させた寄生NPNトランジスタTrからドレインへの電流供給が増加することで、ISO端子6やVDD端子7を介して周辺回路から引き抜かれる電流量が減少する。従って、周辺回路の動作不良が発生するのを防止することができる。
図3〜図6を参照して、第1の実施の形態に係るHブリッジ回路でLDMOS20のドレインが負電圧にバイアスされた場合の影響を、基本構成のHブリッジ回路(図14〜図18参照)と比較して示す。図3は基本構成のHブリッジ回路において各端子を流れる電流の割合を示すグラフである。図5は第1の実施の形態に係るHブリッジ回路において各端子を流れる電流の割合を示すグラフである。VDD端子7の位置は、LDMOS20から50μmだけ離間した位置とした。
図3及び図5において、横軸はドレインの負電圧−VF[V]を示し、縦軸はドレイン端子を流れる電流量を100%とした場合に各端子を流れる電流の割合[%]を示す。「N島」は、n型拡散層60に接続されたN島端子(図示せず)からの入力電流を表す。図3と図5とを比較すれば分かるように、寄生NPNトランジスタTrを生成するようにした第1の実施の形態では、n型拡散層60に接続されたN島端子(図示せず)からの入力電流、即ち、寄生NPNトランジスタTrからの供給電流が増加している。それに応じて、PBODY端子(図示せず)、ISO端子6、VDD端子7からの入力電流は減少している。この通り、寄生NPNトランジスタTrからの電流供給が増加することで、周辺回路から引き抜かれる電流量が減少することが実験的にも確認できる。
図4は基本構成のHブリッジ回路においてLDMOS20からの距離に応じてVDD端子7を流れる電流量を示すグラフである。ドレインの負電圧−VF[V]は、−0.6V、−0.7V、−0.8V、−0.9V、−1Vの5値とした。図6は第1の実施の形態に係るHブリッジ回路においてLDMOS20からの距離に応じてVDD端子7を流れる電流量を示すグラフである。ドレインの負電圧−VF[V]は、−0.7V、−0.8V、−0.9V、−1Vの4値とした。
図4及び図6において、横軸はLDMOS20からのVDD端子7までの距離[μm]を示し、縦軸はVDD端子7からの入力電流[mA]を示す。図4と図6とを比較すれば分かるように、寄生NPNトランジスタTrを生成するようにした第1の実施の形態では、VDD端子7からの入力電流ΔIddは、ドレインの負電圧の値によらず略半分程度に減少している。VDD端子7がLDMOS20から50μmの至近距離にある場合にも、入力電流ΔIddは顕著に減少している。この通り、寄生NPNトランジスタTrからの電流供給が増加することで、近接する周辺回路から引き抜かれる電流量が顕著に減少することが実験的にも確認できる。
以上説明した通り、第1の実施の形態に係るHブリッジ回路では、LDMOS(MOSFETQ2)を周辺回路からPN接合分離するためのp型ISO層を二重に形成すると共に、この二重のp型ISO層の間にn型拡散層を形成して、p型ISO層とn型拡散層の電位が、LDMOSのソース端子の電位と同じになるように配線している。
この構成により、MOSFETQ1の切り替え時に発生する回生電流により、LDMOSのドレインが負電圧にバイアスされても、LDMOSの寄生ダイオードに並列に接続された寄生NPNトランジスタを意図的に生成し、LDMOSのソースとドレインとを導通して、寄生NPNトランジスタからドレインに電流を供給する。寄生NPNトランジスタからの電流供給が増加するので、周辺回路から引き抜かれる電流量が減少する。従って、MOSFETの切り替え時に発生する回生電流が周辺回路に与える影響が、基本構成のHブリッジ回路に比べて顕著に低減する。
また、この二重ISOの構成としては、p型層及びn型層を追加するだけであり、素子分離用の絶縁膜や電流回生用ダイオードを設ける場合と比べて簡易な構成で、Hブリッジ回路を改良することができる。
<第2の実施の形態>
図7は本発明の第2の実施の形態に係るHブリッジ回路の構成を表す回路図である。第2の実施の形態に係るHブリッジ回路は、予めNPNトランジスタTrを組み込んで構成されている以外は、図14(A)及び(B)に示すHブリッジ回路の基本構成と同じ構成を備えている。従って、同じ構成部分には同じ符号を付して説明を簡略化する。
図7に示すように、このHブリッジ回路は、下側アームのNチャネルMOSFETQ2の寄生ダイオードD2と並列に接続されたNPNトランジスタTrを備えている。NPNトランジスタTrのベース及びコレクタは、接続点8A及び接続点9Aを介してMOSFETQ2のソースに接続されている。NPNトランジスタTrのエミッタは、MOSFETQ2のドレインに接続されている。
図8は図7に示すHブリッジ回路を含むモータ制御回路をPN接合分離された半導体集積回路で構成した場合の模式的な断面図である。LDMOS20は、Hブリッジ回路の下側アームのMOSFETQ2を表している。LDMOS20とp型ISO層14との間に、NPNトランジスタTrを設けた以外は、図15に示すHブリッジ回路の基本構成と同じ構成を備えている。従って、同じ構成部分には同じ符号を付して説明を省略する。
p型半導体基板10上に形成されたn型エピタキシャル層12には、LDMOS20の周辺回路側のn型シンカー層36とp型ISO層14との間に、NPNトランジスタTrが形成されている。NPNトランジスタTrの形成領域には、p型半導体基板10とn型エピタキシャル層12との境界を跨ぐように、PN接合分離のためのn型埋め込み層66が形成されている。
また、エミッタ層となるn型エピタキシャル層12(詳しくは、n型ドレイン領域22、nドレイン拡散領域32、n型埋め込み層38、及びn型埋め込み層66を含む)の表面には、ベース層となるp型ウエル68が形成されている。p型ウエル68内の表面には、p拡散領域70とコレクタ層となるn拡散領域72とが形成されている。p型ISO層14に加えて、p型ウエル68を形成するという点では、第1の実施の形態と同様に、二重の拡散層を設けたことになる。この構成を二重ISO構成という。
また、ベース層となるp型ウエル68は、p拡散領域70を介して、配線により接続点8Aに電気的に接続されている。コレクタ層となるn拡散領域72は、配線により接続点8Aに電気的に接続されている。接続点8Aは、配線によりnソース拡散領域26とソース端子62との間にある接続点9Aに電気的に接続されている。これにより、NPNトランジスタTrのp型ウエル68(ベース層)とn拡散領域72(コレクタ層)の電位(接続点8Aの電位)は、LDMOS20のソース端子62の電位(接続点9Aの電位)と同じになる。
図7に示すように、MOSFETQ1のゲート信号がオンからオフに切り替わる時に「回生電流」が発生する。この回生電流によりNチャネルMOSFETQ2のドレインが負電圧にバイアスされる。基本構成のHブリッジ回路と同様に(図16参照)、寄生ダイオードD、寄生ダイオードDに電流が流れる。
この結果、p型ISO層14でPN接合分離されたLDMOS20では、n型ドレイン領域22、nドレイン拡散領域32、及びn型埋め込み層38,66をエミッタとし、p型ISO層14をベースとし、HV-P50のn型シンカー層56、n型埋め込み層57、及びn拡散領域59をコレクタとする、寄生NPNトランジスタTrがオンすることになる。これによりドレインを介してノード12に電流が供給される。
また、図7に示す構成では、p型ウエル68をベース、n拡散領域72をコレクタ、n型エピタキシャル層12をエミッタとするNPNトランジスタTrがオンする。これによりドレインを介してノード12に電流が供給される。
第1の実施の形態と同様に、予め組み込まれたNPNトランジスタTrは、寄生NPNトランジスタTrよりも、ベース幅も狭くなり、電流増幅率hFEも大きい。本実施の形態では、このようにNPNトランジスタTrからの電流供給が増加することで、ISO端子6やVDD端子7を介して周辺回路から引き抜かれる電流量が減少する。従って、周辺回路の動作不良が発生するのを防止することができる。
但し、通常動作ではドレイン層は正の高電圧に持ち上がるため、NPNトランジスタTrのEB接合は高い逆耐圧を必要とする。また、順バイアス時の電流増幅率(通常のNPNトランジスタの逆hFE)を高くし、ダイオード接続されたNPNトランジスタTrからの電流供給を増やす必要がある。
第1の実施の形態の寄生NPNトランジスタTrのhFEは通常0.1以下である。これに対し、別の拡散層であるp型ウエル68をベース層としたNPNトランジスタTrの逆hFEは10前後と2桁程度大きい。従って、電流供給手段として有効に機能する。
以上説明した通り、第2の実施の形態に係るHブリッジ回路では、下側アームのNチャネルMOSFETQ2の寄生ダイオードD2と並列に接続されたNPNトランジスタTrが予め組み込まれている。また、NPNトランジスタTrのベース及びコレクタはMOSFETQ2のソースに接続され、エミッタはMOSFETQ2のドレインに接続されている。
この構成により、MOSFETQ1の切り替え時に発生する回生電流により、LDMOSのドレインが負電圧にバイアスされても、LDMOSの寄生ダイオードに並列に接続されたNPNトランジスタがオンし、LDMOSのソースとドレインとを導通して、NPNトランジスタからドレインに電流を供給する。NPNトランジスタからの電流供給が増加するので、周辺回路から引き抜かれる電流量が減少する。従って、MOSFETの切り替え時に発生する回生電流が周辺回路に与える影響が、基本構成のHブリッジ回路に比べて顕著に低減する。
また、二重ISO構成としては、p型領域及びn型領域を追加するだけであり、素子分離用の絶縁膜を設ける場合と比べて簡易な構成で、Hブリッジ回路を改良することができる。
<第3の実施の形態>
図9は本発明の第3の実施の形態に係るHブリッジ回路の構成を表す回路図である。第3の実施の形態に係るHブリッジ回路は、予めショットキー(バリア)ダイオードを組み込んで構成されている以外は、図14(A)及び(B)に示すHブリッジ回路の基本構成と同じ構成を備えている。従って、同じ構成部分には同じ符号を付して説明を簡略化する。
図9に示すように、このHブリッジ回路は、下側アームのNチャネルMOSFETQ2の寄生ダイオードD2と並列に接続されたショットキーダイオードSBDを備えている。ショットキーダイオードSBDのアノードは、接続点9Bを介してMOSFETQ2のソースに接続されている。ショットキーダイオードSBDのカソードは、MOSFETQ2のドレインに接続されている。
図10は図9に示すHブリッジ回路を含むモータ制御回路をPN接合分離された半導体集積回路で構成した場合の模式的な断面図である。LDMOS20は、Hブリッジ回路の下側アームのMOSFETQ2を表している。LDMOS20とp型ISO層14との間に、ショットキーダイオードSBDを設けた以外は、図15に示すHブリッジ回路の基本構成と同じ構成を備えている。従って、同じ構成部分には同じ符号を付して説明を省略する。
p型半導体基板10上に形成されたn型エピタキシャル層12には、LDMOS20の周辺回路側のn型シンカー層36とp型ISO層14との間に、ショットキーダイオードSBDが形成されている。ショットキーダイオードSBDの形成領域には、p型半導体基板10とn型エピタキシャル層12との境界を跨ぐように、PN接合分離のためのn型埋め込み層74が形成されている。また、カソードとなるn型エピタキシャル層12(詳しくは、n型ドレイン領域22、nドレイン拡散領域32、n型埋め込み層38、及びn型埋め込み層74を含む)の表面には、コンタクト層となるp拡散層76A及びp拡散領域76Bが形成されている。n型エピタキシャル層12の表面には、一部がp拡散領域76Bと接触するようにアノードとなる金属膜78が形成されている。p型ISO層14に加えて、p拡散層76A及びp拡散領域76Bを形成するという点では、第1及び第2の実施の形態と同様に、二重の拡散層を設けたことになる。
また、アノードとなる金属膜78は、配線によりnソース拡散領域26とソース端子との間にある接続点9Bに電気的に接続されている。これにより、ショットキーダイオードSBDの金属膜78(アノード)の電位は、LDMOS20のソース端子の電位(ここでは、接続点9Bの電位であり、グランド端子2と同電位)と同じになる。
図9に示すように、MOSFETQ1のゲート信号がオンからオフに切り替わる時に「回生電流」が発生する。この回生電流によりNチャネルMOSFETQ2のドレインが負電圧にバイアスされる。通常は、基本構成のHブリッジ回路と同様に(図16参照)、寄生ダイオードD、寄生ダイオードDに電流が流れる。
この結果、p型ISO層14でPN接合分離されたLDMOS20では、n型ドレイン領域22、nドレイン拡散領域32、及びn型埋め込み層38をエミッタとし、p型ISO層14をベースとし、HV-P50のn型シンカー層56、n型埋め込み層57、及びn拡散領域59をコレクタとする、寄生NPNトランジスタTrがオンすることになる。これによりドレインを介してノード12に電流が供給される。
しかしながら、図9及び図10に示す構成では、金属膜78をアノード、n型エピタキシャル層12をカソードとするショットキーダイオードSBDがオンする。これによりドレインを介してノード12に電流が供給される。
図11はショットキーダイオード(schottky)と通常のPN接合ダイオード(diode)の電圧-電流特性を示すグラフである。横軸は順方向時の電圧VF[V]を示し、縦軸は順方向時の電流[A]を対数表示で示す。ショットキーダイオードSBDの面積は1μmである。図11から分かるように、ショットキーダイオードは、順方向時の立ち上がり電圧がPN接合ダイオードに比べ低くなるという特徴を備えている。
本実施の形態では、この特徴を利用して、MOSFETQ2のドレインが負電圧にバイアスされたときに、PN接合による寄生ダイオードDがオンしてISO端子6から電流が流れ出す前に、ショットキーダイオードSBDから電流を供給する。これにより、寄生NPNトランジスタTrがオンするのが遅れて、ISO端子6やVDD端子7を介して周辺回路から引き抜かれる電流量が減少する。従って、周辺回路の動作不良が発生するのを防止することができる。
但し、順バイアスの電圧値が、0.8V程度以上になると、ショットキーダイオードSBDのカソードであるn型エピタキシャル層12の直列抵抗による電圧降下が生じ、流れる電流は飽和傾向を示すようになる。このため、ショットキーダイオードSBDを、順バイアス電圧値が0.8V未満の範囲で動作させる。
以上説明した通り、第3の実施の形態に係るHブリッジ回路では、下側アームのNチャネルMOSFETQ2の寄生ダイオードD2と並列に接続されたショットキーダイオードSBDが予め組み込まれている。また、ショットキーダイオードSBDのアノードは、MOSFETQ2のソースに接続され、ショットキーダイオードSBDのカソードは、MOSFETQ2のドレインに接続されている。
この構成により、MOSFETQ1の切り替え時に発生する回生電流により、LDMOSのドレインが負電圧にバイアスされても、LDMOSの寄生ダイオードに並列に接続されたショットキーダイオードSBDがPN接合よりも先にオンし、LDMOSのソースとドレインとを導通して、ショットキーダイオードSBDからドレインに電流を供給する。寄生ダイオードの立ち上がりが遅く、寄生NPNトランジスタがオンするのも遅くなるので、周辺回路から引き抜かれる電流量が減少する。従って、MOSFETの切り替え時に発生する回生電流が周辺回路に与える影響が、基本構成のHブリッジ回路に比べて顕著に低減する。
また、二重ISO構成としては、p型領域、n型領域、及び金属膜を追加するだけであり、素子分離用の絶縁膜を設ける場合と比べて簡易な構成で、Hブリッジ回路を改良することができる。
<第4の実施の形態>
図12は本発明の第4の実施の形態に係るHブリッジ回路の構成を表す回路図である。第4の実施の形態に係るHブリッジ回路は、予めショットキー(バリア)トランジスタを組み込んで構成されている以外は、図14(A)及び(B)に示すHブリッジ回路の基本構成と同じ構成を備えている。従って、同じ構成部分には同じ符号を付して説明を簡略化する。
図12に示すように、このHブリッジ回路は、下側アームのNチャネルMOSFETQ2の寄生ダイオードD2と並列に接続されたショットキートランジスタSBTrを備えている。ショットキートランジスタSBTrは、ショットキーダイオードSBDとNPNトランジスタTrとを組み合わせたものである。
第3の実施の形態と同様に、ショットキーダイオードSBDのアノードは、接続点9Cを介してMOSFETQ2のソースに接続されている。ショットキーダイオードSBDのカソードは、MOSFETQ2のドレインに接続されている。NPNトランジスタTrのベース及びコレクタは、接続点9Cを介してMOSFETQ2のソースに接続されている。NPNトランジスタTrのエミッタは、MOSFETQ2のドレインに接続されている。
図13は図12に示すHブリッジ回路を含むモータ制御回路をPN接合分離された半導体集積回路で構成した場合の模式的な断面図である。LDMOS20は、Hブリッジ回路の下側アームのMOSFETQ2を表している。LDMOS20とp型ISO層14との間に、ショットキートランジスタSBTrを設けた以外は、図15に示すHブリッジ回路の基本構成と同じ構成を備えている。従って、同じ構成部分には同じ符号を付して説明を省略する。
p型半導体基板10上に形成されたn型エピタキシャル層12には、LDMOS20の周辺回路側のn型シンカー層36とp型ISO層14との間に、ショットキートランジスタSBTrが形成されている。ショットキートランジスタSBTrの形成領域には、p型半導体基板10とn型エピタキシャル層12との境界を跨ぐように、PN接合分離のためのn型埋め込み層80が形成されている。また、ショットキーダイオードSBDのカソードとなるn型エピタキシャル層12(詳しくは、n型ドレイン領域22、nドレイン拡散領域32、n型埋め込み層38、及びn型埋め込み層80を含む)の表面には、コンタクト層となるp拡散層82及びp拡散領域82Aが形成されている。
また、NPNトランジスタTrのエミッタ層となるn型エピタキシャル層12の表面には、ベース層となるp型ウエル84が形成されている。p型ウエル84内の表面には、p拡散領域84Aとコレクタ層となるn拡散領域86とが形成されている。更に、n型エピタキシャル層12の表面には、一部がp拡散領域82A及びp拡散領域84Aと接触するように、ショットキーダイオードSBDのアノードとなる金属膜88が形成されている。
ショットキーダイオードSBDのアノードとなる金属膜88は、配線によりnソース拡散領域26とソース端子62との間にある接続点9Cに電気的に接続されている。これにより、ショットキーダイオードSBDの金属膜88(アノード)の電位は、LDMOS20のソース端子62の電位(接続点9Cの電位)と同じになる。
また、NPNトランジスタTrのベース層となるp型ウエル84は、p拡散領域84Aを介して、配線によりnソース拡散領域26とソース端子62との間にある接続点9Cに電気的に接続されている。コレクタ層となるn拡散領域86は、配線により接続点9Cに電気的に接続されている。これにより、NPNトランジスタTrのp型ウエル84(ベース層)とn拡散領域86(コレクタ層)の電位は、LDMOS20のソース端子62の電位(接続点9Cの電位)と同じになる。
図13に示す配線方法では、LDMOS20のドレインとソースの間が順バイアスされると、立ち上がり電圧の低いショットキーダイオードSBDがまずオンになる。順バイアスの電圧値が高くなり、NPNトランジスタTrもオンする電圧になると、NPNトランジスタTrのp型ウエル84(ベース層)にベース電流が流れる。これによりn型エピタキシャル層12(エミッタ層)には、ベース電流のhFE倍の電流が流れ、LDMOS20のドレインに電流を供給する。
本実施の形態では、MOSFETQ2のドレインが負電圧にバイアスされたときに、PN接合による寄生ダイオードDがオンしてISO端子6から電流が流れ出す前に、ショットキーダイオードSBDから電流を供給する。これにより、寄生NPNトランジスタTrがオンするのが遅れて、ISO端子6やVDD端子7を介して周辺回路から引き抜かれる電流量が減少する。従って、周辺回路の動作不良が発生するのを防止することができる。
また、ショットキーダイオードSBDに次いで、NPNトランジスタTrがオンになり、LDMOS20のドレインに電流を供給する。ショットキーダイオードSBDとNPNトランジスタTrの両者の和の電流を供給することで、その分、周辺回路から引き抜かれる電流量が減少する。
以上説明した通り、第4の実施の形態に係るHブリッジ回路では、下側アームのNチャネルMOSFETQ2の寄生ダイオードD2と並列に接続されたショットキートランジスタSBTrが予め組み込まれている。また、ショットキーダイオードSBDのアノードは、MOSFETQ2のソースに接続され、ショットキーダイオードSBDのカソードは、MOSFETQ2のドレインに接続されている。また、NPNトランジスタTrのベース及びコレクタは、MOSFETQ2のソースに接続され、NPNトランジスタTrのエミッタは、MOSFETQ2のドレインに接続されている。
この構成により、MOSFETQ1の切り替え時に発生する回生電流により、LDMOSのドレインが負電圧にバイアスされても、LDMOSの寄生ダイオードに並列に接続されたショットキーダイオードSBDがPN接合よりも先にオンし、LDMOSのソースとドレインとを導通して、ショットキーダイオードSBDからドレインに電流を供給する。寄生ダイオードの立ち上がりがより遅く、寄生NPNトランジスタがオンするのも遅くなるので、周辺回路から引き抜かれる電流量が減少する。従って、MOSFETの切り替え時に発生する回生電流が周辺回路に与える影響が、基本構成のHブリッジ回路に比べて顕著に低減する。
また、ショットキーダイオードSBDに次いで、NPNトランジスタTrがオンになり、LDMOSのドレインに電流を供給する。ショットキーダイオードSBDとNPNトランジスタTrの両者の和の電流を供給することで、周辺回路から引き抜かれる電流量が更に減少する。
また、二重ISO構成としては、p型領域、n型領域、及び金属膜を追加するだけであり、素子分離用の絶縁膜を設ける場合と比べて簡易な構成で、Hブリッジ回路を改良することができる。
(第3及び第4の実施の形態の変形例)
なお、上記の第3及び第4の実施の形態では、ショットキーダイオード又はショットキートランジスタの形成領域において、PN接合分離のためのn型埋め込み層を形成する構成について説明したが、ショットキー接合に直列に形成されるn型エピタキシャル層の抵抗を下げるために、n型埋め込み層の周囲に低濃度のn型拡散層を重ねて形成することが好ましい。例えば、第4の実施の形態の構成に加えて説明すると、図19に示すように、n型埋め込み層80の周囲に、低濃度のn型不純物を拡散させたn拡散領域80Aを形成する。
また、組立て工程等で出力端子に求められる静電破壊強度を確保するために、LDMOSのドレイン耐圧よりも低い接合耐圧を有するPN接合を、集積回路中に意図的に形成しておくことが好ましい。例えば、第4の実施の形態の構成に加えて説明すると、図20に示すように、ショットキートランジスタの形成領域の周辺部において、n型エピタキシャル層12の表面にn型タブ領域(Ntub)96と、これに接するp型ボディ拡散領域(Pbody)98とを形成する。
<第5の実施の形態>
図21は本発明の第5の実施の形態に係るHブリッジ回路の構成を表す回路図である。第5の実施の形態に係るHブリッジ回路は、LDMOS、HV-N及びHV-Pに共通のn型埋め込み層を設け、p型ISO層によるPN接合分離ではなく、酸化膜分離によりLDMOSを周辺回路の素子から素子分離している以外は、図12及び図13に示す第4の実施の形態に係るHブリッジ回路の構成と同じ構成を備えている。従って、同じ構成部分には同じ符号を付して説明を簡略化する。
図21に示すように、このHブリッジ回路は、下側アームのNチャネルMOSFETQ2の寄生ダイオードD2と並列に接続されたショットキー(バリア)トランジスタSBTrを備えている。第4の実施の形態と同様に、ショットキーダイオードSBDのアノードは、接続点9Cを介してMOSFETQ2のソースに接続されている。ショットキーダイオードSBDのカソードは、MOSFETQ2のドレインに接続されている。NPNトランジスタTrのベース及びコレクタは、接続点9Cを介してMOSFETQ2のソースに接続されている。NPNトランジスタTrのエミッタは、MOSFETQ2のドレインに接続されている。
第4の実施の形態に係るHブリッジ回路や、基本構成のHブリッジ回路と異なる点は、回生電流によりNチャネルMOSFETQ2のドレイン(D)が負電圧にバイアスされても、寄生NPNがオンしないことである。即ち、本実施の形態では、p型ISO層でPN接合分離されていないため、ドレインをエミッタとし、p型ISO層をベース、別領域のn型層をコレクタとする、寄生NPNトランジスタTrは発生しない。即ち、VDD端子7を介して周辺回路から電流が引き抜かれることはない。
図22は図21に示すHブリッジ回路を含むモータ制御回路を酸化膜分離された半導体集積回路で構成した場合の模式的な断面図である。この半導体集積回路には、p型半導体基板10とn型エピタキシャル層12との境界を跨ぐように、PN接合分離のためのn型埋め込み層100が形成されている。
第4の実施の形態に係るモータ制御回路では、LDMOS20にはn型埋め込み層38、ショットキートランジスタSBTrにはn型埋め込み層80、HV−P50にはn型埋め込み層57、HV−N40にはp型埋め込み層47というように、素子毎にn型埋め込み層が設けられている(図13参照)。これに対し、本実施の形態では、LDMOS20、ショットキートランジスタSBTr、HV−N50、及びHV−P40の各素子に共通のn型埋め込み層100が形成されている。
HV−N40のp型埋め込み層47をn型埋め込み層100に代えたことで、HV−P40の構成が変更されるので、変更点だけを簡単に説明する。HV-N40の形成領域に在るn型エピタキシャル層12には、p型シンカー層とp型埋め込み層とを省略して、p型ウエル41が形成されている。これ以外は、他の実施の形態のHV−N40と同じ構成であるため説明を省略する。
LDMOS20は、Hブリッジ回路の下側アームのMOSFETQ2を表している。ショットキートランジスタSBTrとHV-P50との間には、素子分離用の酸化膜102が設けられている。p型ISO層(PN接合分離膜)に代えて酸化膜102を設けた以外は、図13に示すHブリッジ回路の基本構成と同じ構成を備えている。従って、同じ構成部分には同じ符号を付して説明を省略する。
酸化膜102は、n型エピタキシャル層12の表面及び内部で、隣接する素子間(例えば、ショットキートランジスタSBTrとHV-P50との間)を絶縁分離する絶縁膜として設けられている。酸化膜102は、n型エピタキシャル層12の表面に配置された表面酸化膜と、この表面酸化膜からn型エピタキシャル層12及びn型埋め込み層100を貫通してn型埋め込み層100の下方まで延びたトレンチ酸化膜と、で構成されている。表面酸化膜は、n型エピタキシャル層12表面で隣接する素子間を絶縁分離する。表面酸化膜は、LOCOS酸化膜34と一体化されている場合もある。トレンチ酸化膜は、n型エピタキシャル層12内部で隣接する素子間を絶縁分離する。
図22に示すように、MOSFETQ1のゲート信号がオンからオフに切り替わる時に「回生電流」が発生する。この回生電流によりNチャネルMOSFETQ2のドレインが負電圧にバイアスされる。LDMOS20のドレインとなるn型ドレイン領域22及びnドレイン拡散領域32と、これらに繋がる同じ導電型のn型シンカー層36及びn型埋め込み層100とは、p型半導体基板10に対して負の電位になる。
これらのn型領域が負の電位になることで、LDMOS20内のP型ボディ拡散領域24とn+ドレイン拡散領域32との間が順バイアスされて、MOSFETQ2の寄生ダイオードD2に電流が流れる。さらに、p型半導体基板10はリードフレーム上にダイボンディングされた場合、このICチップの最低電位(外部配線の関係でISO電位)に設定される。そのため、p型半導体基板10とn型ドレイン領域22及びn+ドレイン拡散領域32との間が順バイアスされて、寄生ダイオードDに電流が流れる。
LDMOS20のドレインにp型半導体基板10から電流が流れ込むということは、p型半導体基板10内に電位差が生じ、部分的に最低電位から浮くことを意味する。なお、p型半導体基板10がGNDに繋がる部分(Psub)を図示する。このように、基板電位が変動することは、同一基板上に搭載された回路に対し、ノイズを発生させ、さらには寄生素子を誘発し、ラッチアップ等の不具合の原因となる可能性がある。
そこで、本実施の形態では、MOSFETQ2のドレインが負にバイアスされたときに、PN接合による寄生ダイオードDがオンしてp型半導体基板10から電流が流れ出す前に、ショットキーダイオードSBD(金属膜88を含む)から電流を供給する。これにより、p型半導体基板10から流れ込む電流量が減少する。更に、より順バイアスが深くなった時には、p拡散領域84Aをコレクタ、n拡散領域86をベースとし、n型ドレイン領域22をエミッタとするNPNトランジスタのダイオード接続により、ベース電流の逆hFE倍の電流をこのNPNから供給することで、p型半導体基板10からの電流供給量を減らすことができる。
以上説明した通り、第5の実施の形態に係るHブリッジ回路では、下側アームのNチャネルMOSFETQ2の寄生ダイオードD2と並列に接続されたショットキートランジスタSBTrが予め組み込まれている。また、ショットキーダイオードSBDのアノードは、MOSFETQ2のソースに接続され、ショットキーダイオードSBDのカソードは、MOSFETQ2のドレインに接続されている。また、NPNトランジスタTrのベース及びコレクタは、MOSFETQ2のソースに接続され、NPNトランジスタTrのエミッタは、MOSFETQ2のドレインに接続されている。
この構成により、MOSFETQ1の切り替え時に発生する回生電流により、LDMOSのドレインが負電圧にバイアスされても、LDMOSの寄生ダイオードに並列に接続されたショットキーダイオードSBDがPN接合よりも先にオンし、LDMOSのソースとドレインとを導通して、ショットキーダイオードSBDからドレインに電流を供給する。寄生ダイオードの立ち上がりがより遅くなるので、周辺回路から引き抜かれる電流量が減少する。従って、MOSFETの切り替え時に発生する回生電流が周辺回路に与える影響が、基本構成のHブリッジ回路に比べて顕著に低減する。
また、ショットキーダイオードSBDに次いで、NPNトランジスタTrがオンになり、LDMOSのドレインに電流を供給する。ショットキーダイオードSBDとNPNトランジスタTrの両者の和の電流を供給することで、周辺回路から引き抜かれる電流量が更に減少する。
特に、第5の実施の形態に係るHブリッジ回路では、素子分離用の絶縁膜を設けた構成においても解消できない回生電流の影響を低減することができ、周辺回路から引き抜かれる電流量が減少する点に重要な意味がある。また、素子分離用の絶縁膜を設ける構成であっても、電流回生用ダイオード等を設ける場合と比べて簡易な構成で、Hブリッジ回路を改良することができる。
本発明の第1の実施の形態に係るHブリッジ回路の構成を表す回路図である。 図1に示すHブリッジ回路を含むモータ制御回路をPN接合分離された半導体集積回路で構成した場合の模式的な断面図である。 基本構成のHブリッジ回路において各端子を流れる電流の割合を示すグラフである。 基本構成のHブリッジ回路においてLDMOS20からの距離に応じてVDD端子7を流れる電流量を示すグラフである。 第1の実施の形態に係るHブリッジ回路において各端子を流れる電流の割合を示すグラフである。 第1の実施の形態に係るHブリッジ回路においてLDMOS20からの距離に応じてVDD端子7を流れる電流量を示すグラフである。 本発明の第2の実施の形態に係るHブリッジ回路の構成を表す回路図である。 図7に示すHブリッジ回路を含むモータ制御回路をPN接合分離された半導体集積回路で構成した場合の模式的な断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係るHブリッジ回路の構成を表す回路図である。 図9に示すHブリッジ回路を含むモータ制御回路をPN接合分離された半導体集積回路で構成した場合の模式的な断面図である。 ショットキーダイオードと通常のPN接合ダイオードの電圧-電流特性を示すグラフである。 本発明の第4の実施の形態に係るHブリッジ回路の構成を表す回路図である。 図12に示すHブリッジ回路を含むモータ制御回路をPN接合分離された半導体集積回路で構成した場合の模式的な断面図である。 (A)及び(B)はHブリッジ回路の基本構成を示す回路図である。 (A)及び(B)は、Hブリッジ回路を含むモータ制御回路を、PN接合分離された半導体集積回路で構成した場合の模式的な断面図である。 トランジスタの切り替え時に寄生NPNトランジスタがオンする原理を説明する図である。 図16に示すLDMOS20のドレインが負電圧にバイアスされた場合の影響を調べた結果を示すグラフである。 図16に示すLDMOS20のドレインが負電圧にバイアスされた場合の影響を調べた結果を示すグラフである。 第4の実施の形態の変形例を示す断面図である。 第4の実施の形態の変形例を示す断面図である。 本発明の第5の実施の形態に係るHブリッジ回路の構成を表す回路図である。 図21に示すHブリッジ回路を含むモータ制御回路を酸化膜分離された半導体集積回路で構成した場合の模式的な断面図である。
符号の説明
1 電源端子
2 グランド端子
3 接続点
4 接続点
5 コイル負荷
6 ISO端子
7 VDD端子
8 接続点
8A 接続点
9 接続点
9A 接続点
9B 接続点
9C 接続点
10 p型半導体基板
12 n型エピタキシャル層
14 p型分離拡散層(p型ISO層)
14A p型ISO層
14B p型ISO層
15 p拡散領域
15A p拡散領域
15B p拡散領域
20 LDMOS
22 n型ドレイン領域
24 p型ボディ拡散領域
26 ソース拡散領域
26A nソース拡散領域
26B pバックゲート拡散領域
26C nソース拡散領域
28 ゲート電極
30 ゲート絶縁膜
32 nドレイン拡散領域
34 LOCOS酸化膜
36 n型シンカー層
38 n型埋め込み層
40 HV−N
50 HV−P
60 n型拡散層
62 ソース端子
64 ドレイン端子
66 n型埋め込み層
68 p型ウエル
70 p拡散領域
72 n拡散領域
74 n型埋め込み層
76A p拡散層
76B p拡散領域
78 金属膜
80 n型埋め込み層
80A n拡散領域
82 p拡散層
82A p拡散領域
84 p型ウエル
84A p拡散領域
86 n拡散領域
88 金属膜
Q1、Q2、Q3、Q4 MOSFET
寄生ダイオード
寄生ダイオード
寄生ダイオード
寄生ダイオード
寄生ダイオード
FE 電流増幅率
SBD ショットキーダイオード
SBTr ショットキートランジスタ
Tr トランジスタ
Tr トランジスタ
Tr トランジスタ
Tr トランジスタ

Claims (9)

  1. 電源端子とグランド端子との間に直列に接続された第1の上側MOSFET及び第1の下側MOSFETと、
    電源端子とグランド端子との間に直列に接続された第2の上側MOSFET及び第2の下側MOSFETと、
    第1の上側MOSFETと第1の下側MOSFETとを接続する第1の接続点と、第2の上側MOSFETと第2の下側MOSFETとを接続する第2の接続点との間に接続されたコイル負荷と、
    前記第1の下側MOSFETの寄生ダイオードに対し並列に接続され、前記第1の下側MOSFETのドレインが負電圧にバイアスされたときに、前記第1の下側MOSFETのソースとドレインとを導通して、前記第1の下側MOSFETのドレインに電流を供給する第1の電流供給手段と、
    前記第2の下側MOSFETの寄生ダイオードに対し並列に接続され、前記第2の下側MOSFETのドレインが負電圧にバイアスされたときに、前記第2の下側MOSFETのソースとドレインとを導通して、前記第2の下側MOSFETのドレインに電流を供給する第2の電流供給手段と、
    を含むHブリッジ回路。
  2. 前記第1の電流供給手段は、前記第1の下側MOSFETのドレインが負電圧にバイアスされたときに生成し、前記第1の下側MOSFETのソース電位と同電位のベース及びコレクタと、前記第1の下側MOSFETのドレイン電位と同電位のエミッタとで構成される第1の寄生NPNトランジスタであり、
    前記第2の電流供給手段は、前記第2の下側MOSFETのドレインが負電圧にバイアスされたときに生成し、前記第2の下側MOSFETのソース電位と同電位のベース及びコレクタと、前記第2の下側MOSFETのドレイン電位と同電位のエミッタとで構成される第2の寄生NPNトランジスタである、
    請求項1に記載のHブリッジ回路。
  3. 少なくとも、前記第1の下側MOSFET及び前記第2の下側MOSFETが、周辺回路と共にp型半導体基板上のn型エピタキシャル層上に集積されてなり、
    前記第1の下側MOSFETを周辺回路から素子分離する第1及び第2のp型素子分離層と、前記第1及び第2のp型素子分離層の間に形成された第1のn型拡散領域とを備え、前記第1の寄生NPNトランジスタは、前記第1の下側MOSFET側の第1のp型素子分離層をベースとし、前記第1の下側MOSFETのドレインとなるn型拡散層をエミッタとし、前記第1のn型拡散領域をコレクタとして生成されると共に、
    前記第2の下側MOSFETを周辺回路から素子分離する第3及び第4のp型素子分離層と、前記第3及び第4のp型素子分離層の間に形成された第2のn型拡散領域とを備え、前記第2の寄生NPNトランジスタは、前記第2の下側MOSFET側の第3のp型素子分離層をベースとし、前記第2の下側MOSFETのドレインとなるn型拡散層をエミッタとし、前記第2のn型拡散領域をコレクタとして生成される、
    請求項2に記載のHブリッジ回路。
  4. 前記第1の電流供給手段は、ベース及びコレクタが前記第1の下側MOSFETのソースに接続され、エミッタが前記第1の下側MOSFETのドレインに接続された第1のNPNトランジスタであり、
    前記第2の電流供給手段は、ベース及びコレクタが前記第2の下側MOSFETのソースに接続され、エミッタが前記第2の下側MOSFETのドレインに接続された第2のNPNトランジスタである、
    請求項1に記載のHブリッジ回路。
  5. 少なくとも、前記第1の下側MOSFET及び前記第2の下側MOSFETが、周辺回路と共にp型半導体基板上のn型エピタキシャル層上に集積されてなり、
    前記第1の下側MOSFETを周辺回路から素子分離する第1のp型素子分離層と、前記第1の下側MOSFETと前記第1のp型素子分離層との間に形成された第1のp型拡散領域と、前記第1のp型拡散領域の下方に形成され且つ前記第1の下側MOSFETのドレインに連結された第1のn型埋め込み層と、前記第1のp型拡散領域の上部に形成された第1の上部n型拡散領域と、を備え、前記第1のNPNトランジスタは、前記第1のp型拡散領域をベースとし、前記第1のn型埋め込み層をエミッタとし、前記第1の上部n型拡散領域をコレクタとすると共に、
    前記第2の下側MOSFETを周辺回路から素子分離する第2のp型素子分離層と、前記第2の下側MOSFETと前記第2のp型素子分離層との間に形成された第2のp型拡散領域と、前記第2のp型拡散領域の下方に形成され且つ前記第2の下側MOSFETのドレインに連結された第2のn型埋め込み層と、前記第2のp型拡散領域の上部に形成された第2の上部n型拡散領域と、を備え、前記第2のNPNトランジスタは、前記第2のp型拡散領域をベースとし、前記第2のn型埋め込み層をエミッタとし、前記第2の上部n型拡散領域をコレクタとする、
    請求項4に記載のHブリッジ回路。
  6. 前記第1の電流供給手段は、アノードが前記第1の下側MOSFETのソースと接続され、カソードが前記第1の下側MOSFETのドレインと接続された第1のショットキーダイオードであり、
    前記第2の電流供給手段は、アノードが前記第2の下側MOSFETのソースと接続され、カソードが前記第2の下側MOSFETのドレインと接続された第2のショットキーダイオードである、
    請求項1に記載のHブリッジ回路。
  7. 少なくとも、前記第1の下側MOSFET及び前記第2の下側MOSFETが、周辺回路と共にp型半導体基板上のn型エピタキシャル層上に集積されてなり、
    前記第1の下側MOSFETを周辺回路から素子分離する第1のp型素子分離層と、前記第1の下側MOSFETと前記第1のp型素子分離層との間に形成された第1のp型拡散領域と、前記第1のp型拡散領域の下方に形成され且つ前記第1の下側MOSFETのドレインに連結された第1のn型埋め込み層と、前記n型エピタキシャル層の表面に形成され且つ前記第1の下側MOSFETのソースと接続された第1のショットキー電極と、を備え、
    前記第2の下側MOSFETを周辺回路から素子分離する第2のp型素子分離層と、前記第2の下側MOSFETと前記第2のp型素子分離層との間に形成された第2のp型拡散領域と、前記第2のp型拡散領域の下方に形成され且つ前記第2の下側MOSFETのドレインに連結された第2のn型埋め込み層と、前記第2のp型拡散領域の表面に形成され且つ前記第2の下側MOSFETのソースと接続された第2のショットキー電極と、を備えた、
    請求項6に記載のHブリッジ回路。
  8. 前記第1の電流供給手段は、アノードが前記第1の下側MOSFETのソースと接続され、カソードが前記第1の下側MOSFETのドレインと接続された第1のショットキーダイオードと、ベース及びコレクタが前記第1の下側MOSFETのソースに接続され、エミッタが前記第1の下側MOSFETのドレインに接続された第1のNPNトランジスタと、を備え、
    前記第2の電流供給手段は、アノードが前記第2の下側MOSFETのソースと接続され、カソードが前記第2の下側MOSFETのドレインと接続された第2のショットキーダイオードと、ベース及びコレクタが前記第2の下側MOSFETのソースに接続され、エミッタが前記第2の下側MOSFETのドレインに接続された第2のNPNトランジスタと、を備えた
    請求項1に記載のHブリッジ回路。
  9. 少なくとも、前記第1の下側MOSFET及び前記第2の下側MOSFETが、周辺回路と共にp型半導体基板上のn型エピタキシャル層上に集積されてなり、
    前記第1の下側MOSFETを周辺回路から素子分離する第1のp型素子分離層と、前記第1の下側MOSFETと前記第1のp型素子分離層との間に形成された第1のp型拡散領域と、前記第1のp型拡散領域の下方に形成され且つ前記第1の下側MOSFETのドレインに連結された第1のn型埋め込み層と、前記n型エピタキシャル層の表面に形成され且つ前記第1の下側MOSFETのソースと接続された第1のショットキー電極と、前記第1のp型拡散領域の上部に形成された第1の上部n型拡散領域と、を備え、
    前記第2の下側MOSFETを周辺回路から素子分離する第2のp型素子分離層と、前記第2の下側MOSFETと前記第2のp型素子分離層との間に形成された第2のp型拡散領域と、前記第2のp型拡散領域の下方に形成され且つ前記第2の下側MOSFETのドレインに連結された第2のn型埋め込み層と、前記第2のp型拡散領域の表面に形成され且つ前記第2の下側MOSFETのソースと接続された第2のショットキー電極と、前記第2のp型拡散領域の上部に形成された第2の上部n型拡散領域と、を備えた、
    請求項8に記載のHブリッジ回路。
JP2008244235A 2008-09-24 2008-09-24 Hブリッジ回路 Pending JP2010081043A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008244235A JP2010081043A (ja) 2008-09-24 2008-09-24 Hブリッジ回路
US12/585,749 US7902884B2 (en) 2008-09-24 2009-09-23 H-bridge circuit

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008244235A JP2010081043A (ja) 2008-09-24 2008-09-24 Hブリッジ回路

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010081043A true JP2010081043A (ja) 2010-04-08

Family

ID=42036987

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008244235A Pending JP2010081043A (ja) 2008-09-24 2008-09-24 Hブリッジ回路

Country Status (2)

Country Link
US (1) US7902884B2 (ja)
JP (1) JP2010081043A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10475785B2 (en) 2015-09-07 2019-11-12 Kabushiki Kaisha Toshiba Semiconductor device
JP2021158472A (ja) * 2020-03-26 2021-10-07 住友重機械工業株式会社 ブレーキ駆動回路および電磁ブレーキシステム
JP2021158471A (ja) * 2020-03-26 2021-10-07 住友重機械工業株式会社 誘導性負荷の駆動回路および電磁ブレーキシステム

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101353102B1 (ko) * 2012-07-25 2014-01-17 삼성전기주식회사 모터 구동 과전류 검출회로, 헤드룸 전압 손실없는 모터구동회로 및 모터구동회로의 과전류 검출 방법
JP5961529B2 (ja) * 2012-11-01 2016-08-02 ルネサスエレクトロニクス株式会社 半導体装置
US9331197B2 (en) 2013-08-08 2016-05-03 Cree, Inc. Vertical power transistor device
US10868169B2 (en) 2013-09-20 2020-12-15 Cree, Inc. Monolithically integrated vertical power transistor and bypass diode
US10600903B2 (en) * 2013-09-20 2020-03-24 Cree, Inc. Semiconductor device including a power transistor device and bypass diode
CN107769549A (zh) 2014-01-08 2018-03-06 联发科技(新加坡)私人有限公司 一种集成电路
JP6379509B2 (ja) * 2014-02-18 2018-08-29 セイコーエプソン株式会社 回路装置及び電子機器
US11063579B2 (en) 2017-11-09 2021-07-13 North Carolina State University Circuit for providing variable waveform excitation
CN111697057B (zh) * 2020-06-09 2022-07-15 杰华特微电子股份有限公司 半导体结构及其制造方法
TWI773254B (zh) * 2021-04-19 2022-08-01 立錡科技股份有限公司 高壓元件及其製造方法
CN115241289A (zh) * 2021-04-23 2022-10-25 立锜科技股份有限公司 高压元件及其制造方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2974188B2 (ja) 1992-02-20 1999-11-08 日本サーボ株式会社 ステッピングモータの駆動回路
US6147545A (en) * 1994-03-08 2000-11-14 Texas Instruments Incorporated Bridge control circuit for eliminating shoot-through current
JPH08223993A (ja) 1995-02-16 1996-08-30 Canon Inc ステップモータの駆動制御装置
JP3665419B2 (ja) * 1996-05-02 2005-06-29 新電元工業株式会社 誘導性負荷駆動方法、及びhブリッジ回路制御装置
US6545514B2 (en) * 1999-04-26 2003-04-08 Stmicroelectronics N.V. Drive circuit for inductive loads
TWI328350B (en) * 2004-08-04 2010-08-01 Delta Electronics Inc Method for a driving circuit

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10475785B2 (en) 2015-09-07 2019-11-12 Kabushiki Kaisha Toshiba Semiconductor device
JP2021158472A (ja) * 2020-03-26 2021-10-07 住友重機械工業株式会社 ブレーキ駆動回路および電磁ブレーキシステム
JP2021158471A (ja) * 2020-03-26 2021-10-07 住友重機械工業株式会社 誘導性負荷の駆動回路および電磁ブレーキシステム
JP7445485B2 (ja) 2020-03-26 2024-03-07 住友重機械工業株式会社 誘導性負荷の駆動回路および電磁ブレーキシステム
JP7445486B2 (ja) 2020-03-26 2024-03-07 住友重機械工業株式会社 ブレーキ駆動回路および電磁ブレーキシステム

Also Published As

Publication number Publication date
US7902884B2 (en) 2011-03-08
US20100073039A1 (en) 2010-03-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2010081043A (ja) Hブリッジ回路
US7763950B2 (en) Semiconductor device with multi-trench separation region
US8329542B2 (en) Hybrid-mode LDMOS
JP4387119B2 (ja) 半導体装置
US11233052B2 (en) Method of manufacturing semiconductor integrated circuit
US20080128828A1 (en) Semiconductor device
WO2017086069A1 (ja) 半導体装置
US8049306B2 (en) High voltage integration circuit with freewheeling diode embedded in transistor
JP4620437B2 (ja) 半導体装置
CN105374818B (zh) 半导体器件
JP4822292B2 (ja) 半導体装置
JP3444263B2 (ja) 制御回路内蔵絶縁ゲート半導体装置
US5969391A (en) Complementary insulated-gate field-effect transistors having improved anti-latchup characteristic
US20170133401A1 (en) Semiconductor integrated circuit
JP4531276B2 (ja) 半導体装置
JPH0817234B2 (ja) 半導体集積回路
JP6641967B2 (ja) 高耐圧集積回路装置
JP3843570B2 (ja) 横型ダイオード
JP5055740B2 (ja) 半導体装置
JP4945948B2 (ja) 半導体装置
JP2010177561A (ja) 半導体装置
JP5477803B2 (ja) 半導体装置
JP2006332144A (ja) 集積回路
JPH05267672A (ja) 半導体装置
JP2005328035A (ja) 半導体装置