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JP2010056036A - 非水電解質電池セパレータ及びその製造方法並びにそれを用いた非水電解質二次電池 - Google Patents

非水電解質電池セパレータ及びその製造方法並びにそれを用いた非水電解質二次電池 Download PDF

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JP2010056036A
JP2010056036A JP2008222522A JP2008222522A JP2010056036A JP 2010056036 A JP2010056036 A JP 2010056036A JP 2008222522 A JP2008222522 A JP 2008222522A JP 2008222522 A JP2008222522 A JP 2008222522A JP 2010056036 A JP2010056036 A JP 2010056036A
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Takashi Yoshitomi
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Teijin Ltd
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Abstract

【課題】耐熱性及び難燃性に優れ、更に製造装置等の磨耗を防ぐことができる非水電解質電池用セパレータを提供すること。
【解決手段】主として耐熱性高分子にて形成された耐熱性多孔質膜からなる非水電解質電池セパレータであって、耐熱性多孔質膜に、200℃〜400℃の温度で脱水反応を生じる金属水酸化物からなる無機フィラーが含まれていることを特徴とするセパレータと、それを用いた非水電解質二次電池。金属水酸化物としては、水酸化アルミニウム又は水酸化マグネシウム又はそれらの混合物が好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、耐熱性高分子の多孔質膜からなる非水電解質電池セパレータ及びその製造方法、並びにそれを用いた非水電解質二次電池に関する。
従来、電池用セパレータとして用いられる多孔質膜としては、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン系のものが知られているが、これらは耐熱性に乏しく、例えば、180℃を超える用途において、膜及び孔の寸法変化が大きく、多孔質膜としての機能が低下若しくは無くなるという問題があった。そして、それに代わる耐熱性に優れたポリマーとして芳香族ポリアミドが知られており、このポリマーを用いた電池セパレータ用の多孔質膜についても、種々のタイプのものが提案されている。例えば、特許文献1と2には、耐熱性と耐薬品性に優れた芳香族ポリアミドの多孔質フィルムが提案されており、特許文献3には、芳香族ポリアミド、特にポリメタフェニレンイソフタルアミドの多孔質膜の、孔の開孔割合や均一性を改良したものが開示されている。また、特許文献4には、同様のポリマーを用いた、通気性と耐熱性に優れた多孔質膜と電池用セパレータが開示されており、特許文献4には、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素等の無機ウイスカーを添加混合することによって、多孔質膜のヤング率を高めることができることも開示されている。また、特許文献5には、芳香族ポリアミドにセラミック粉末を含んだ多孔質膜からなる、耐熱性とイオン透過性に優れた非水電解質電池セパレータが開示されており、特許文献5では、セラミック粉末として、アルミナ、シリカ、二酸化チタン又は酸化ジルコニウム等の金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物等が挙げられている。
特公昭59−14494号公報 特公昭59−36939号公報 国際公開第04/24808号パンフレット 国際公開第01/19906号パンフレット 特許第3175730号公報
前記のとおり耐熱性に優れた電池用セパレータとして種々の提案がなされているものの、一部の問題が未解決のままとなっている。すなわち、例えば、非水系二次電池の安全性を確保するためには、セパレータの耐熱性以外にも、非水系二次電池の発火という観点から、更に難燃性も強く要求されている。しかし、例えば、前記特許文献4や5に開示されているホウ酸アルミニウムやアルミナ等の無機ウイスカーやセラミックを、多孔質膜に添加混合しても、セパレータの難燃化という観点においては殆ど効果は見られない。更に、セラミック等の微粒子を添加混合したセパレータは、セラミック等が一般的に硬いため、セパレータや電池の製造装置の磨耗が顕著であるといったハンドリング上の問題がある。装置が磨耗すると、セパレータに金属粉等が付着してしまい、これが電池性能を低下させてしまう原因にもなりかねない。
そこで本発明は、耐熱性及び難燃性に優れ、更に製造装置等の磨耗を防ぐことができる非水電解質電池用セパレータを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の構成を採用する。
(1)主として耐熱性高分子にて形成された耐熱性多孔質膜からなる非水電解質電池セパレータであって、前記耐熱性多孔質膜に、200℃〜700℃の温度で脱水反応を生じる水酸基を含む金属化合物からなる無機フィラーが含まれていることを特徴とする非水電解質電池セパレータ。
(2)前記金属化合物は、水酸化アルミニウム、ベーマイト、ダイスポア、水酸化マグネシウム又はこれらの二種以上の混合物であることを特徴とする上記(1)記載の非水電解質電池セパレータ。
(3)前記無機フィラーは、以下の(a)及び(b)式を満足することを特徴とする上記(1)又は(2)記載の非水電解質電池セパレータ。
(a)0.01≦d50≦20(μm)
(b)0<α≦2
(但し、d50は、レーザー回折式における粒度分布において、小さな粒子側から起算した重量累計50重量%の平均粒子直径(μm)を表す。αは、無機フィラーの均一性を示し、α=(d90−d10)/d50で表される。ここで、d90は、レーザー回折式における粒度分布において、小さな粒子側から起算した重量累計90重量%の平均粒子直径(μm)を表し、d10は、レーザー回折式における粒度分布において、小さな粒子側から起算した重量累計10重量%の平均粒子直径(μm)を表す。)
(4)前記耐熱性多孔質膜において、前記無機フィラーは重量分率で50重量%以上95重量%以下含まれていることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の非水電解質電池セパレータ。
(5)前記耐熱性高分子が、芳香族ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルイミドからなる群から選ばれる1種又は2種以上の混合物であることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載の非水電解質電池セパレータ。
(6)前記耐熱性多孔質膜に、熱可塑性樹脂からなる有機フィラーが含まれていることを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれかに記載の非水電解質電池セパレータ。
(7)前記耐熱性多孔質膜に、熱可塑性樹脂からなる多孔質膜が組み合わされていることを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれかに記載の非水電解質電池セパレータ。
(8)主として耐熱性高分子にて形成された耐熱性多孔質膜からなる非水電解質電池セパレータの製造方法であって、
(i)前記耐熱性高分子と、水溶性有機溶剤と、200℃〜700℃の温度で脱水反応を生じる水酸化物を含む金属化合物からなる無機フィラーとを含むスラリーをベースフィルム上に塗工する工程と、
(ii)塗工されたベースフィルムを、水又は水と前記有機溶剤の混合液からなる凝固液中に浸漬し、前記耐熱性高分子を凝固させ耐熱性多孔質膜を形成させる工程と、
(iii)ベースフィルム上に形成された耐熱性多孔質膜を水洗及び乾燥する工程と、
(iv)乾燥された耐熱性多孔質膜をベースフィルムから剥離する工程と、
を実施することを特徴とする非水電解質電池セパレータの製造方法。
(9)リチウムのドープおよび脱ドープにより起電力を得る非水電解質二次電池であって、前記(1)〜(7)のいずれかに記載の非水電解質電池セパレータを用いたことを特徴とする非水電解質二次電池。
本発明によれば、従来にはない耐熱性、難燃性および磨耗特性のいずれにも優れた非水電解質電池用セパレータが提供され、リチウムイオン二次電池等の非水電解質電池の安全性及び耐久性を向上させるのに有効である。
[非水電解質電池セパレータ]
本発明は、主として耐熱性高分子にて形成された耐熱性多孔質膜からなる非水電解質電池セパレータであって、前記耐熱性多孔質膜に、200℃〜700℃の温度で脱水反応を生じる水酸基を含む金属化合物からなる無機フィラーが含まれているものである。
本発明で用いられる耐熱性高分子は、融点200℃以上のポリマーあるいは融点を有しないが分解温度が200℃以上のポリマーが適当であり、好ましくは、芳香族ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルイミドからなる群から選ばれる1種又は2種以上のものである。特に、耐久性の観点から全芳香族ポリアミドが好適であり、多孔質膜を形成し易く耐酸化還元性に優れるという観点から、メタ型全芳香族ポリアミドであるポリメタフェニレンイソフタルアミドが更に好適である。かかる耐熱性高分子にて形成される耐熱性多孔質膜とは、内部に多数の微細孔を有し、これら微細孔が連結された構造となっており、一方の面から他方の面へと気体あるいは液体が通過可能となった膜を意味する。該耐熱性多孔質膜の空孔率は、60〜90%の範囲が好適である。該耐熱性多孔質層の空孔率が90%を超えると、耐熱性が不十分となる傾向にあり好ましくない。また、60%より低いと、サイクル特性や保存特性、放電性が低下する傾向となり好ましくない。なお、「主として耐熱性高分子にて形成された」とは、約90重量%以上が耐熱性高分子からなるものであれば良く、約10重量%以下の、電池特性に影響を与えない他の成分を含んでいても良いことを意味する。
本発明では、無機フィラーとして200℃以上700℃以下の温度で脱水反応が生じる水酸基を含む金属化合物を用いることが大きな特徴である。かかる水酸基を含む金属化合物を用いることで、非水電解質電池用セパレータを難燃化させ、電池全体の安全性を著しく高めることが可能となる。なお、これまで、非水電解質電池用セパレータにおいては、添加する無機フィラーに水酸基などの極性基が含まれていると電池特性に悪影響を及ぼす可能性があると考えられていたため、本技術分野の技術常識を有する者であれば、水酸基を含む金属化合物を使用することは通常あり得ないと言える(例えば国際公開第98/32184号パンフレットの第7頁12〜16行目等参照)。ところが、本発明者は水酸化アルミニウムなどの水酸基を含む金属化合物をセパレータに添加してみたところ、電池特性に悪影響を及ぼさないばかりか、むしろ難燃性や磨耗特性等において様々な利点が得られることを発見し、本発明に至った。
具体的には、水酸基を含む金属化合物を加熱すると脱水反応が起こり酸化物となり、水が放出される。更に、この脱水反応は大きな吸熱を伴う反応である。この脱水反応時に水を放出することと、この反応の吸熱により、難燃効果が得られる。また、水を放出するため可燃性である電解液を水で希釈し、セパレータだけでなく電解液にも効果があり、電池そのものを難燃化する上で有効である。更に、水酸基を含む金属化合物は、アルミナのような金属酸化物と比較して軟らかいため、従来のセパレータにあるような問題、即ち、セパレータに含まれる無機フィラーによって、製造時の各工程にて使用する部品が磨耗してしまうといったハンドリング性に関する問題が発生しない。
200℃〜700℃の温度、好ましくは200℃〜400℃の温度、さらに好ましくは250℃〜350℃の温度に加熱したときに脱水反応を生じる水酸基を含む金属化合物としては、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化クロム、水酸化ジルコニウム、水酸化ニッケル、水酸化ホウ素、ベーマイト、ダイスポア等、若しくはこれらの2種以上の組合せが挙げられる。特に好ましいのは、水酸化アルミニウム、ベーマイト、ダイスポア、水酸化マグネシウム又はこれらの二種以上の混合物である。なお、水酸化アルミニウムとしては、ギブサイト組成、バイヤライト組成およびこれらの混合組成を有したものが好適であるが、中でもギブサイト組成を有したものが好ましい。
非水電解質二次電池では、正極の分解に伴う発熱が最も危険と考えられており、この分解は200℃以上で起こる。故に、水酸基を含む金属化合物の脱水反応の発生温度が、200℃以上の範囲であれば、非水電解質二次電池の発熱を防ぐ上で好ましい。なお、200℃以上においては、負極はほぼ活性を失っているので、生成した水と反応し発熱反応を引き起こすことはなく安全である。また、水酸基を含む金属化合物の発熱反応温度が700℃を超える場合、非水電解質二次電池の発熱の防止は実質的に意味が無いので好ましくない。この点、水酸化アルミニウムは250〜300℃の温度範囲で脱水反応が起こり、水酸化マグネシウムは350〜400℃、ベーマイトは400℃〜600℃、ダイスポアは450〜650℃の温度範囲で脱水反応が起こるため、本発明ではこれらの化合物の少なくともいずれか一つを用いることが好ましいのである。
本発明の脱水反応の発生温度は、加熱重量減分析測定(TGA)における重量減発生温度などから求めることが出来る。
なお、非水電解質二次電池において、フッ酸は正極活物質を侵し耐久性を低下させる要因となっているが、水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウムはフッ酸を吸着・共沈させる機能があるため、電解液中のフッ酸濃度を低いレベルに維持することが可能であり、本発明の非水電解質電池セパレータを用いることで、非水電解質二次電池の耐久性を改善することも可能となる。このような観点からも、無機フィラーとして水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウムは特に好ましい。
本発明において、前記無機フィラーは、以下の(a)及び(b)式を満足するものであるのが好ましい。
(a)0.01≦d50≦20(μm)
(b)0<α≦2
但し、d50は、レーザー回折式における粒度分布において、小さな粒子側から起算した重量累計50重量%の平均粒子直径(μm)を表す。αは、無機フィラーの均一性を示し、α=(d90−d10)/d50で表される。ここで、d90は、レーザー回折式における粒度分布において、小さな粒子側から起算した重量累計90重量%の平均粒子直径(μm)を表し、d10は、レーザー回折式における粒度分布において、小さな粒子側から起算した重量累計10重量%の平均粒子直径(μm)を表す。
上記のような粒度分布の範囲内であれば、大小異なる粒子径の無機フィラーが耐熱性多孔質膜中に入っているので、無機フィラーの充填密度が高くなり、難燃性等の効果がより顕著に得られるようになる。また、径が小さい粒子は孔形成に寄与し、径が大きい粒子は耐熱性多孔質膜の表面に出現し、すべり性が向上するといった効果も得られる。なお、d50の値が、0.01μm未満だと、耐熱性多孔質膜を形成するときのスラリーの分散性が悪いため塗工性が悪く、緻密で微細な貫通孔を均一に作成することができない場合がある。20μmを超えると、耐熱性多孔質膜の厚さに近くなってしまい、スラリーからの製膜性が良好でなくなり、筋もでき易く、薄く塗りにくいので不適当である。また、αが0であると均一粒径となってしまい、上述した充填密度の向上等の効果が得られない。αが2を超えると、粗大あるいは極小の粒子が含まれてしまう場合があり、スラリーの塗工性が悪くなる場合がある。
本発明においては、前記耐熱性多孔質膜において、前記無機フィラーの重量分率が50〜95重量%であることが好ましく、特に70〜85重量%であることが好ましい。無機フィラーの重量分率が50%より低いと、高温における寸法安定性といった耐熱性にかかわる特性が不十分となる。また、95重量%より高いと、該耐熱性多孔質膜の強度が不足し粉落ちの問題からハンドリング性が不良となったり、成形性が悪くなるなどの不具合が生じ好ましくない。無機フィラーの量が50〜95重量%の範囲であると、無機フィラーは耐熱性高分子と十分になじみ、分散性も良い。また、無機フィラーの作用で、耐熱性多孔質膜を水中凝固により形成させる際に、耐熱性高分子の低分子量ポリマーが凝固液中に流出しにくくなるので、好適な孔形成が可能になる。そして、ガーレ値や膜抵抗が更に低くなるという効果も得られる。
なお、本発明においては、耐熱性多孔質膜に含まれる無機フィラーは、主として、具体的には約90重量%以上が、水酸基を含む金属化合物からなるものであれば良く、約10重量%以下の他の成分の無機フィラーが混合されていても良い。かかる他成分の無機フィラーとしては、アルミナ、チタニア、シリカ、ジルコニアなどの酸化物、炭酸塩、リン酸塩などが挙げられる。
本発明においては、前記耐熱性多孔質膜に、熱可塑性樹脂からなる有機フィラーが含まれていても良い。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル、脂肪族ポリアミド、ポリプロピレン(PP)やポリエチレン(PE)等のポリオレフィンを挙げることができ、これらは単独で用いることもできるし、これらを混合して用いてもよい。この中でも、電池が異常発熱した場合、融解熱により熱を奪い発熱を抑制する効果が優れている点、および、溶融した熱可塑性樹脂が耐熱性多孔質膜の孔を閉塞して電池の更なる発熱を防止すると言った、いわゆるシャットダウン機能が得られやすい点で、ポリオレフィン、特にポリエチレンが好適である。
本発明において前記熱可塑性樹脂からなる有機フィラーの形状は特に限定されるものではなく、例えば、微粒子状や繊維状のフィラーとして用いることができる。特に微粒子状のものが好適であり、微粒子の粒径は0.1〜5μmの範囲が好ましい。かかる有機フィラーは、無機フィラーと共に耐熱性多孔質膜中に均一に溶解または分散させてもよいし、耐熱性多孔質膜の片面又は両面上に有機フィラーの溶液又は分散液を塗布する方法等で、膜の表面部分に偏在させてもよい。本発明においては、前記いずれの場合も、「耐熱性多孔質膜に熱可塑性樹脂からなる有機フィラーが含まれている」状態であるとして定義される。
本発明の非水電解質電池セパレータは、前記耐熱性多孔質膜に、後述するような方法で作成された熱可塑性樹脂の多孔質膜が組み合わされた形状のものであってもよい。組み合わせ方としては、例えば、耐熱性多孔質膜と熱可塑性樹脂の多孔質膜を積層したもの、あるいは、熱可塑性樹脂の多孔質膜を耐熱性多孔質膜でサンドイッチ状に挟み込んだものがある。かかる場合、熱可塑性樹脂の多孔質膜中にも無機フィラーが含まれていてもよい。有機フィラーの使用量は、セパレータ全体の重量に対して5〜45重量%の範囲にあるのが適当である。
本発明の耐熱性多孔質膜は、厚さが1〜50μmであるのが好ましく、更に好ましくは2〜30μmである。厚さが50μmを超えると、電池用セパレータとして用いたときに電池容量密度が不十分となったり、イオン伝導度、充電効率が低下することがある。一方、厚さが1μm未満であると、電解液保持能力や機械的強度が不十分であることがある。この厚さは、2〜20μmであるのが更に好ましい。耐熱性多孔質膜に熱可塑性樹脂の多孔質膜を組み合わせる場合には、非水電解質電池セパレータの膜厚が10〜150μmあるのが好ましく、更に好ましくは14〜80μmである。セパレータの膜厚が150μmを超えると、これを適用した電池のエネルギー密度や出力特性が低下し好ましくない。
[非水電解質電池セパレータの製造方法]
本発明の非水電解質電池セパレータの製造方法は特に限定されないが、例えば、以下の(i)〜(iv)の工程を経て製造することが可能である。即ち、(i)耐熱性高分子と、水溶性有機溶剤と、200℃〜700℃の温度で脱水反応を生じる水酸基を含む金属化合物からなる無機フィラーとを含むスラリーをベースフィルム上に塗工する工程と、(ii)塗工されたベースフィルムを、水又は水と前記有機溶剤の混合液からなる凝固液中に浸漬し、前記耐熱性高分子を凝固させ耐熱性多孔質膜を形成させる工程と、(iii)ベースフィルム上に形成された耐熱性多孔質膜を水洗及び乾燥する工程と、(iv)乾燥された耐熱性多孔質膜をベースフィルムから剥離する工程とを実施することからなる製造方法である。
工程(i)においては、前記したような耐熱性高分子(約10重量%以下の耐熱性高分子以外のポリマーを含んでいても良い)を、N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド等の水溶性有機溶剤に溶解し、得られた溶液に、前記無機フィラーを分散させてスラリーを作成し、これを、好ましくは離型処理されたポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート等のベースフィルム上に公知の手段・方法で塗工する。耐熱性高分子として、例えば、芳香族ジカルボン酸と芳香族ジアミンとから得られる芳香族ポリアミドを用いる場合には、前記工程(i)で、芳香族ジカルボン酸と芳香族ジアミンを、生成するポリアミドに対し良溶媒である有機溶媒中で反応せしめて芳香族ポリアミドを製造(溶液重合)し、直接、塗工用の溶液を製造することができる。また、例えば、ポリメタフェニレンイソフタルアミドを用いる場合には、前記工程(i)で、イソフタル酸クロライドとメタフェニレンジアミンを、生成するポリアミドに対し良溶媒でない有機溶媒、例えば、テトラハイドロフラン中で反応せしめて溶液若しくは分散液を作り、これを、炭酸ソーダ等の酸受容剤の水溶液と接触させ反応を完結せしめる、いわゆる界面重合法でポリメタフェニレンイソフタルアミドを製造するのが便利である。
上記いずれの場合も、耐熱性高分子の水溶性有機溶剤溶液に、好ましくは、固形分全体の重量分率で50〜95重量%の水酸基を含む金属化合物からなる無機フィラーを分散させ(約10重量%以下の他成分の無機フィラーが含まれていても良い)、塗工用のスラリーを作製すれば良い。無機フィラーの分散性が良好でない場合は、無機フィラーをシランカップリング剤等で表面処理し、分散性を改善する手法も適用可能である。有機フィラーを無機フィラーと共に耐熱性多孔質膜中に含有させる場合には、この段階で有機フィラーをスラリーに溶解又は分散させればよい。
無機フィラーの添加・混合方法としては、耐熱性高分子が水溶性有機溶剤中に溶解した溶液に無機フィラーを混合する方法であっても、水溶性有機溶剤に無機フィラーを分散させた後、これに耐熱性高分子を溶解する方法であってもよい。無機フィラーの分散は、単純な撹拌槽で実施してもよいが、ボールミルや、ビーズメディアを用いる混練機またはホモミキサー等を用いて行うのが好ましい。無機フィラーの比率が余りに大きくなると膜の表面性が不良となることがあり、無機フィラーの比率が余りに小さいと十分な効果が得られないことがある。重量分率で50〜95重量%の前記無機フィラーを含有する耐熱性高分子膜、例えば、ポリメタフェニレンイソフタルアミド系ポリマー多孔質膜は、少なくとも一方向について200〜5000Kmの比ヤング率と10〜80%の多孔度とを有する優れた非水電解質電池セパレータ用の多孔質膜を与える。
前記工程(i)において、水溶性有機溶剤に耐熱性高分子に対して貧溶媒となる溶剤も一部混合して用いることもできる。このような溶剤を適用することでミクロ相分離構造が誘発され、耐熱性多孔質膜を形成する上で多孔化が容易となる。貧溶媒としては、水又はアルコールの類が好適であり、特にグリコールのような多価アルコールが好適である。また、スラリーを塗工するためのフィルムは、その表面がラビング処理されたものが好ましい。ラビング処理とは、フィルムを一方向に擦る処理のことであり、ラビング処理を行うことによって、フィルム面に接する多孔質膜表面の開孔率を制御することが可能になる。
本発明においては、塗工のためのスラリーの固形分全体の濃度は3〜30重量%程度が好ましい。塗工する方法は、ナイフコーター法、グラビアコーター法、スクリーン印刷法、マイヤーバー法、ダイコーター法、リバースロールコーター法、インクジェット法、スプレー法、ロールコーター法などが挙げられる。塗膜を均一に塗布するという観点において、特にリバースロールコーター法が好適である。なお、塗工する際のスラリーの温度については、特に制限がないが、スラリーの粘度が1〜10,000センチポイズの間になるように選択するのが好ましく、5〜5,000センチポイズの間になるように選択するのがさらに好ましい。
工程(ii)では、塗工されたベースフィルムを、そのまま水又は水と前記有機溶剤の混合液からなる凝固液中に浸漬し、ベースフィルム上で前記耐熱性高分子を凝固させることによって、耐熱性多孔質膜を形成させる。凝固液中に浸漬させる方法としては、凝固液をスプレーで吹き付ける方法や、凝固液の入った浴(凝固浴)中に浸漬する方法などが挙げられる。凝固液は、耐熱性高分子を凝固できるものであれば特に限定されないが、水又は塗工のためのスラリーに用いた有機溶剤に水を適当量混合させたものが好ましい。ここで、水の混合量は、凝固液に対して40〜80重量%が好適である。水の量が30重量%より少ないと耐熱性高分子を凝固するのに必要な時間が長くなったり、凝固が不十分になるという問題が生じる。また、80重量%より多いと溶剤回収においてコスト高となり、凝固液と接触する表面の凝固が速すぎ表面が十分に多孔化されないという問題が生じる。凝固液中には、得られる多孔質膜の孔径を調整する目的で金属塩を凝固浴全体に対して1〜10重量%の量で添加することもできる。かかる金属塩の具体例としては、塩化カルシウム、塩化リチウム、硝酸リチウム、塩化マグネシウム等が挙げられる。凝固液の温度は0〜98℃であるのが好ましく、より好ましくは20〜90℃である。なお、所望により、凝固処理後、得られた耐熱性多孔質膜を、貧溶媒を含む前記有機溶剤溶液中に浸漬処理して、結晶化を促進してもよい。
工程(iii)は、工程(ii)に引き続き、ベースフィルム上に形成された耐熱性多孔質膜を水洗及び乾燥する工程である。先ず、耐熱性多孔質膜から水洗で凝固液を除去し、次いで乾燥する。乾燥方法は特に限定されないが、乾燥温度は50〜80℃が適当であり、高い乾燥温度を適用する場合は、熱収縮による寸法変化が起こらないようにするためにロールに接触させるような方法を適用することが好ましい。
次いで、工程(iv)において、乾燥された耐熱性多孔質膜はベースフィルムから剥離することによって、本発明の非水電解質電池セパレータが得られる。耐熱性多孔質膜の片面又は両面部分に有機フィラーを偏在させる態様の場合には、前記凝固後又は凝固・水洗・乾燥後の、又は剥離後の耐熱性多孔質膜の片面又は両面に、有機フィラーの溶液又は分散液を塗布する方法等で、有機フィラーが膜の表面部分に偏在した非水電解質電池セパレータが得られる。
本発明においては、所望により、上記により得られた耐熱性多孔質膜は、強度やヤング率を高めるために延伸浴中で延伸してもよい。例えば、耐熱性多孔質膜を、ポリマーの貧溶媒を含む有機溶剤からなる延伸浴中に浸漬して可塑化させ、その状態で延伸を行う。延伸浴に有用な溶剤としては、例えば、N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド等が挙げられ、貧溶媒としては、水、低級アルコール、低級エーテル等を挙げることができる。延伸浴中の溶剤の濃度は、延伸浴全体に対して5〜70重量%であるのが好ましく、より好ましくは30〜65重量%である。延伸浴の温度は0〜98℃であるのが好ましく、より好ましくは30〜90℃である。延伸浴中の溶剤の濃度が5重量%未満であり、延伸浴の温度が0℃未満である場合には、耐熱性多孔質膜の可塑化が不十分であり、延伸倍率が上がらず、期待するヤング率が得られないことがある。また、濃度が70重量%を超え、温度が98℃を超える場合には、耐熱性多孔質膜の溶解が進行し、延伸によってヤング率を向上させることが不可能であるとともに、多孔構造が崩れて緻密化が進行してしまい、耐熱性多孔質膜を得ることができなくなることがある。
延伸方法については、一軸延伸、逐次二軸延伸、同時二軸延伸等のいずれの方法であってもよい。また、延伸に際しては、延伸方向に対して両サイドを把持あるいは拘束しているほうが、透気率の低下抑制という点で好ましい。延伸倍率は、一軸方向に1.3〜5倍、又は直交する二軸方向に1.3〜10倍であるのが多孔度、通気性、ヤング率のバランスを適切なものとするために好ましい。ここで、1.3〜10倍の延伸倍率は、二軸延伸の場合は両方向の延伸倍率の積(面積倍率)として求めることができる。なお、この延伸処理は、凝固浴から連続して行い、延伸処理後、前記水洗・乾燥・剥離を行ってもよい。
本発明においては、前記耐熱性多孔質膜に、熱可塑性樹脂からなる多孔質膜を組み合わせて非水電解質電池セパレータを製造することもできる。本発明のかかる態様によれば、耐熱性多孔質膜とその片面又は両面に積層又は貼付けられた熱可塑性樹脂からなる多孔質膜との複合膜からなる、非水電解質電池セパレータが提供される。熱可塑性樹脂は、高められた温度、例えば、電池が異常発熱して生じる高い温度でシャットダウン機能を発現するものが好ましく、そのためには熱変形温度(熱収縮による閉孔開始温度)が60〜150℃であるのが特に好ましい。
ポリオレフィンからなる多孔質膜の製造方法としては、ポリオレフィン溶液をダイ押し出しし、これを冷却して得られるゲル状組成物を延伸により多孔質化させる方法が簡便である(例えば、特公平2−232242号公報、特公平5−56251号公報、特公平3−643344号公報等を参照)。かかる熱可塑性ポリマーの多孔質膜は、厚さが5〜50μmであるのが好ましく、更に好ましくは7〜30μmである。また、多孔度は30〜70%であるのが好ましく、更に好ましくは40〜65%である。
かかる複合膜は、形成された耐熱性高分子からなる耐熱性多孔質膜を支持体として用い、その片面又は両面に、耐熱性多孔質膜の形成に関して詳述した方法(スラリーの塗工、凝固、水洗・乾燥による方法)に準じて熱可塑性樹脂からなる多孔質膜を形成してもよい。かくして得られる複合多孔質膜は、全体の厚さが10〜150μmあるのが好ましく、更に好ましくは14〜80μmである。
[非水電解質電池]
本発明の非水電解質電池セパレータは、公知のいかなる構成の非水電解質電池にも適用することができ、安全性に優れた電池が得られる。適用される非水電解質電池は一次電池であっても二次電池であってもよく、その種類や構成は、何ら限定されるものではないが、本発明の非水電解質電池セパレータは、リチウムのドープおよび脱ドープにより起電力を得る非水電解質二次電池に好適に応用することができる。中でも、リチウムイオン二次電池への適用が好ましい。
一般に非水電解質二次電池とは、負極と正極がセパレータを介して対向している電池要素に電解液が含浸され、これが外装に封入された構造となっているものをいう。負極は、負極活物質、導電助剤、バインダーからなる負極合剤が集電体(銅箔、ステンレス箔、ニッケル箔等)上に成形された構造となっている。負極活物質としては、リチウムを電気化学的にドープすることが可能な材料、例えば、炭素材料、シリコン、アルミニウム、スズが用いられる。正極は、正極活物質、導電助剤、バインダーからなる正極合剤が集電体上に成形された構造となっている。正極活物質としては、リチウム含有遷移金属酸化物、例えば、LiCoO、LiNiO、LiMn0.5Ni0.5、LiCo1/3Ni1/3Mn1/3、LiMn、LiFePOが用いられる。電解液は、リチウム塩、例えば、LiPF、LiBF、LiClOを非水系溶媒に溶解した構成である。非水系溶媒としては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、ビニレンカーボネートなどが挙げられる。外装材は金属缶またはアルミラミネートパック等が挙げられる。電池の形状は角型、円筒型、コイン型などがあるが、本発明のセパレータはいずれの形状においても好適に適用することが可能である。
本発明の非水電解質電池セパレータを、前記のようなリチウムイオン二次電池に適用した場合の電池構成の例について図1〜6に示した。図1は、無機フィラーを含む耐熱性多孔質膜をセパレータとして用いた構成を示している。具体的には、図1に示すリチウムイオン二次電池は、負極集電シート1上に負極活物質層2が形成された負極シート3と、正極集電シート4上に正極活物質層5が形成された正極シート6と、これらシート3,6の間に配置された本発明の無機フィラーを含む耐熱性多孔質膜からなるセパレータ7と、を備えた構造となっている。図2は、図1のセパレータ7中に有機フィラー8が分散された構成のセパレータを用いた電池を示している。図3は、図1のセパレータ7の片面に有機フィラーを含む層9が積層された構成を示している。図4は、図1のセパレータ7の片面に、熱可塑性樹脂からなる多孔質膜10を積層して複合化したセパレータ、あるいは、多孔質膜10を単純に重ね合わせた構成のセパレータを用いた電池を示している。図5は、負極活物質層2および正極活物質層5のそれぞれの上に、本発明の無機フィラーを含む耐熱性多孔質膜からなるセパレータ7を積層・接着した構成を示している。図6は、図5における2つのセパレータ7の間に、サンドイッチ状に熱可塑性樹脂からなる多孔質膜10を配置した構成を示している。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに説明するが、本発明はこれらの例により何らの限定されるものではない。なお、この明細書で記述する諸特性は、下記の方法により求めたものである。
[通気性]
「JISL1096−1990 6.27通気性」の方法に準じて、単位時間当たりの空気の透過量(ml/秒)を求めた。
[無機フィラーの粒度分布]
レーザー回折式粒度分布測定装置を用いて測定を行った。分散媒としては水を用い、分散剤として非イオン性界面活性剤「Triton X−100」を微量用いた。得られた粒度分布において、小さな粒子側から起算して、重量累計90重量%の平均粒子直径(μm)からd90を求め、重量累計50重量%の平均粒子直径(μm)からd50を求め、重量累計10重量%の平均粒子直径(μm)からd10を求めた。そして、α=(d90−d10)/d50の式から、αを求めた。
[膜厚]
接触式の膜厚計(ミツトヨ社製)にて20点測定し、これを平均することで求めた。ここで接触端子は底面が直径0.5cmの円柱状のものを用い、接触端子に1.2kg/cmの荷重が印加されるような条件で測定した。
[空孔率]
構成材料がa、b、c…、nからなり、構成材料の重量がWa、Wb、Wc…、Wn(g・cm)であり、それぞれの真密度がda、db、dc…、dn(g/cm)で、着目する層の膜厚をt(cm)としたとき、空孔率ε(%)は以下の式(1)より求めた。
ε={1−(Wa/da+Wb/db+Wc/dc+…+Wn/dn)/t}×100 …(1)
[耐熱特性]
まず、セパレータをΦ19mmに打ち抜き、非イオン性界面活性剤(花王社製;エマルゲン210P)の3重量%メタノール溶液中に浸漬して風乾した。そしてセパレータに電解液を含浸させSUS板(Φ15.5mm)に挟んだ。ここで電解液には、プロピレンカーボネートとエチレンカーボネートが1対1の重量比で混合された溶媒中に、LiBFを1M溶解させたものを用いた。これを2032型コインセルに封入した。コインセルからリード線をとり、熱電対を付けてオーブンの中に入れた。昇温速度1.6℃/分で昇温させ、同時に振幅10mV、1kHzの周波数の交流を印加することでセルの抵抗を測定した。このコインセルによる試験を行った結果、200℃まで昇温しても抵抗値が著しく低下しなかったものは耐熱性が良好と判断し、著しく低下したものは耐熱性が不良と判断した。
[磨耗特性]
セパレータの磨耗特性については、東洋精機社製のカード摩擦試験機を用いて評価した。具体的には、1kgの重り(76mm角)にサンプルとなるセパレータを貼り付けこれをSUS製ステージの上に置いた。これを速度90cm/分で10cm滑らせた。そして、SUS製ステージと接触していた側のサンプル表面を観察し、黒くなっているか否かを確認した。黒くなっている場合はステージ材料のSUSが研磨されていると判断し、磨耗特性が不良と判定した。また、黒くなっていない場合はSUSが研磨されていないと判断し、磨耗特性が良好と判定した。
[実施例1]
イソフタル酸クロライド160.5gをテトラヒドロフラン1120mlに溶解し、撹拌しながら、メタフェニレンジアミン85.2gをテトラヒドロフラン1120mlに溶解した溶液を、細流として徐々に加えていくと白濁した乳白色の溶液が得られた。撹拌を約5分間継続した後、更に撹拌しながら炭酸ソーダ167.6g、食塩317gを3400mlの水に溶かした水溶液を速やかに加え、5分間撹拌した。反応系は数秒後に粘度が増大後、再び低下し、白色の懸濁液が得られた。これを静置し、分離した透明な水溶液層を取り除き、ろ過によってポリメタフェニレンイソフタルアミドの白色重合体185.3gが得られた。このポリメタフェニレンイソフタルアミドとN−メチル−2−ピロリドン(NMP)とを、それぞれ10:90の重量比で混合して溶液とし、これに、水酸化アルミニウムフィラー(昭和電工社製;H−43M、d50=0.75、α=0.89)を、ポリマーと当該フィラーとの重量比が25:75となるように添加し、これを攪拌して塗工用のスラリーを作製した。得られたスラリーを、ポリプロピレンフィルム上に厚さ200μmとなるように流延させた。これをNMP55重量%と水45重量%とからなる30℃の凝固浴に10分間浸漬した。次いで、この凝固物を水洗し、130℃の熱風乾燥機により30分間乾燥後、ポリプロピレンフィルムから塗工膜を剥離することで、本発明の非水電解質電池セパレータを得た。
得られた本発明のセパレータの空孔率は70%、通気性は1.0ml/秒、膜厚は120μmであった。耐熱特性テストおよび磨耗特性テストでは良好な結果が確認された。
また、得られたセパレータについて、理学電機製のThermo Plus TG8120にて熱重量減を測定したところ、220℃で重量減が開始し、脱水反応が生じていることが確認された。これより、本発明のセパレータを用いれば、電池が異常発熱したとしても難燃性の効果が良好に得られ、より安全性が高まることが言える。
[実施例2]
実施例1で得られたポリメタフェニレンイソフタルアミドと、塩化カルシウムと、NMPをそれぞれ9.5:4.5:86.0の重量比で混合して溶液とし、これに、水酸化マグネシウム(協和化学工業社製;キスマ5P、d50=0.8、α=0.8)を、ポリマーと当該フィラーとの重量比が25:75となるように添加し攪拌して塗工用のスラリーを作製した。そして、このスラリーを実施例1と同様の方法で流延させた。これをNMP60重量%と水40重量%とからなる30℃の凝固浴に10分間浸漬した。次いで、この凝固物を水洗し、130℃の熱風乾燥機により30分間乾燥し、ポリプロピレンフィルムから塗工膜を剥離して本発明の非水電解質電池セパレータを得た。
得られた本発明のセパレータの空孔率は72%、通気性は1.3ml/秒、膜厚は130μmであった。耐熱特性テストおよび磨耗特性テストでは良好な結果が確認された。また、得られたセパレータについて、実施例1と同様にして熱重量減を測定したところ、320℃で重量減が開始し、脱水反応が生じていることが確認され、難燃性の効果が良好に得られることが確認された。
[実施例3]
実施例1で得られたセパレータに、プロピレンカーボネートとエチレンカーボネートが1対1の重量比で混合された溶媒中にLiBFを1M溶解させた電解液を含浸させ、これをコバルト酸リチウム系の正極材と炭素質負極材との間に配置して、直径16mmのボタン型電池を作成した(図1のような電池構成)。この電池を1.0mAの定電流で2.5〜4.2Vの間において10サイクル試験を実施したところ、充放電が良好に再現された。
[実施例4]
実施例2で得られたセパレータを用いた以外は、実施例3と同様にして電池のサイクル試験を実施した。その結果、実施例2のセパレータを用いた電池でも、充放電が良好に再現された。
[実施例5]
実施例1と同じ操作を繰り返し、スラリーを作製し、ポリプロピレンフィルム上に厚さ200μmとなるように流延させた。これをNMP60重量%と水40重量%とからなる30℃の凝固浴に、10分間浸漬した。続いて、凝固物をポリプロピレンフィルムから剥離した後、この凝固物をNMP50重量%と水50重量%とからなる50℃の延伸浴に5分間浸漬し、浴内において横方向拘束型一軸延伸機を用いて3倍に延伸した。次いで、この延伸膜を水洗し、130℃の熱風乾燥機により30分間乾燥して本発明の非水電解質電池セパレータを得た。
得られた本発明のセパレータの空孔率は60%、通気性は2.0ml/秒、膜厚は90μmであった。耐熱特性テストおよび磨耗特性テストでは良好な結果が確認された。また、得られたセパレータについて、実施例1と同様にして熱重量減を測定したところ、220℃でで重量減が開始し、脱水反応が生じていることが確認され、難燃性の効果が良好に得られることが確認された。
[実施例6]
実施例5で得られたセパレータを用いた以外は、実施例3と同様にして電池のサイクル試験を実施した。その結果、実施例5のセパレータを用いた電池でも、充放電が良好に再現された。
[実施例7]
実施例1で得られたセパレータの片面に、粒径0.6μmのポリエチレン(PE)微粒子の水分散スラリー(商品名:ケミパールW4005三井化学製)を純水にて75体積%に薄めて作製したスラリーを、ローラーで塗布した後、80℃にて乾燥してPE微粒子を5.8g/m2付着させた。かくして得られた複合膜をセパレータとして使用し、実施例3と同様にして電池のサイクル試験を実施したところ、充放電が良好に再現された。また、得られた複合膜について上述の耐熱特性テストを行ったところ、100℃近傍で抵抗値が著しく増加し、良好なシャットダウン特性が得られることが確認され、さらに200℃まで昇温しても抵抗値が著しく低下することはなく良好な耐熱性が得られることが確認された。
[実施例8]
ポリエチレンパウダーとして、Ticona社製のGUR2126(重量平均分子量415万、融点141℃)とGURX143(重量平均分子量56万、融点135℃)を用い、両者を1:9(重量比)となるようにして、ポリエチレン濃度が30重量%となるように流動パラフィン(松村石油研究所社製;スモイルP−350P;沸点480℃)とデカリンの混合溶媒中に溶解させ、ポリエチレン溶液を作製した。このポリエチレン溶液の組成は、ポリエチレン:流動パラフィン:デカリン=30:45:25(重量比)であった。
このポリエチレン溶液を148℃でダイから押し出し、水浴中で冷却してゲル状テープ(ベーステープ)を作製した。このベーステープを60℃で8分、95℃で15分乾燥し、次いで、ベーステープを縦延伸、横延伸と逐次2軸延伸にて延伸した。ここで、縦延伸は5.5倍、延伸温度は90℃、横延伸は延伸倍率11.0倍、延伸温度は105℃とした。横延伸の後に125℃で熱固定を行った。次にこれを塩化メチレン浴に浸漬し、流動パラフィンとデカリンを抽出した。その後、50℃で乾燥し、120℃でアニール処理しポリエチレン微多孔膜を得た。得られたポリエチレン微多孔膜の膜厚は12μm、空孔率37%であった。
上記で得られたポリエチレン微多孔膜と、実施例1で得られた耐熱性多孔質膜とを重ね合わせて、これをセパレータとし、実施例3と同様にして電池のサイクル試験を実施したところ、充放電が良好に再現された。また、当該セパレータを用いて上述の耐熱特性テストを実施したところ、良好なシャットダウン特性および耐熱性が得られることが確認された。
[比較例1]
水酸化アルミニウムフィラーの代わりに、アルミナフィラー(昭和電工株式会社製;A−43M、d50=1.0μm、α=14)を用いたこと以外は実施例1と同様にして多孔膜を得た。得られた多孔膜の空孔率は62%、通気性は1.0ml/秒、膜厚は120μmであった。耐熱特性テストにおける結果も良好であった。また、実施例3と同様にして、当該多孔質膜を用いて電池のサイクル試験を実施したところ、充放電が良好に再現された。しかしながら、磨耗特性テストでは、当該多孔膜の表面が黒くなってしまい、耐熱特性は不良であった。また、実施例1と同様にしてDSC測定したところ、200℃〜400℃の温度範囲において優位な吸熱反応は観察されず、本発明のような難燃性の効果は得られないことが確認された。
本発明の無機フィラーを含む耐熱性多孔質膜をセパレータとして用いた、リチウムイオン二次電池の構成を模式的に示す図である。 本発明の無機フィラーと有機フィラーを含む耐熱性多孔質膜をセパレータとして用いた、リチウムイオン二次電池の構成を模式的に示す図である。 本発明の無機フィラーを含む耐熱性多孔質膜の片面に有機フィラーを含む層が形成された膜をセパレータとして用いた、リチウムイオン二次電池の構成を模式的に示す図である。 本発明の無機フィラーを含む耐熱性多孔質膜と熱可塑性樹脂からなる多孔質膜とを組み合わせた複合膜をセパレータとして用いた、リチウムイオン二次電池の構成を模式的に示す図である。 正極と負極に、それぞれ本発明の無機フィラーを含む耐熱性多孔質膜をセパレータとして積層・接着させた、リチウムイオン二次電池の構成を模式的に示す図である。 二枚の本発明の無機フィラーを含む耐熱性多孔質膜の間に、サンドイッチ状に熱可塑性樹脂からなる多孔質膜を配置したものをセパレータとした、リチウムイオン二次電池の構成を模式的に示す図である。
符号の説明
1 負極集電シート
2 負極活物質層
3 負極シート
4 正極集電シート
5 正極活物質層
6 正極シート
7 セパレータ
8 有機フィラー
9 有機フィラーを含む層
10 熱可塑性樹脂からなる多孔質膜

Claims (9)

  1. 主として耐熱性高分子にて形成された耐熱性多孔質膜からなる非水電解質電池セパレータであって、前記耐熱性多孔質膜に、200℃〜700℃の温度で脱水反応を生じる水酸基を含む金属化合物からなる無機フィラーが含まれていることを特徴とする非水電解質電池セパレータ。
  2. 前記金属化合物は、水酸化アルミニウム、ベーマイト、ダイスポア、水酸化マグネシウム又はこれらの二種以上の混合物であることを特徴とする請求項1記載の非水電解質電池セパレータ。
  3. 前記無機フィラーは、以下の(a)及び(b)式を満足することを特徴とする請求項1又は2記載の非水電解質電池セパレータ。
    (a)0.01≦d50≦20(μm)
    (b)0<α≦2
    (但し、d50は、レーザー回折式における粒度分布において、小さな粒子側から起算した重量累計50重量%の平均粒子直径(μm)を表す。αは、無機フィラーの均一性を示し、α=(d90−d10)/d50で表される。ここで、d90は、レーザー回折式における粒度分布において、小さな粒子側から起算した重量累計90重量%の平均粒子直径(μm)を表し、d10は、レーザー回折式における粒度分布において、小さな粒子側から起算した重量累計10重量%の平均粒子直径(μm)を表す。)
  4. 前記耐熱性多孔質膜において、前記無機フィラーは重量分率で50重量%以上95重量%以下含まれていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の非水電解質電池セパレータ。
  5. 前記耐熱性高分子が、芳香族ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルイミドからなる群から選ばれる1種又は2種以上の混合物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の非水電解質電池セパレータ。
  6. 前記耐熱性多孔質膜に、熱可塑性樹脂からなる有機フィラーが含まれていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の非水電解質電池セパレータ。
  7. 前記耐熱性多孔質膜に、熱可塑性樹脂からなる多孔質膜が組み合わされていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の非水電解質電池セパレータ。
  8. 主として耐熱性高分子にて形成された耐熱性多孔質膜からなる非水電解質電池セパレータの製造方法であって、
    (i)前記耐熱性高分子と、水溶性有機溶剤と、200℃〜700℃の温度で脱水反応を生じる水酸基を含む金属化合物からなる無機フィラーとを含むスラリーをベースフィルム上に塗工する工程と、
    (ii)塗工されたベースフィルムを、水又は水と前記有機溶剤の混合液からなる凝固液中に浸漬し、前記耐熱性高分子を凝固させ耐熱性多孔質膜を形成させる工程と、
    (iii)ベースフィルム上に形成された耐熱性多孔質膜を水洗及び乾燥する工程と、
    (iv)乾燥された耐熱性多孔質膜をベースフィルムから剥離する工程と、
    を実施することを特徴とする非水電解質電池セパレータの製造方法。
  9. リチウムのドープおよび脱ドープにより起電力を得る非水電解質二次電池であって、請求項1〜7のいずれか1項記載の非水電解質電池セパレータを用いたことを特徴とする非水電解質二次電池。
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