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JP2010051979A - 加飾成形体の製法 - Google Patents

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Abstract

【課題】レーザ照射によって成形体表面に形成された薄膜層を部分的に除去する際、その除去部分以外を保護するためのマスキングを、低コストで簡単に、熟練を必要とすることなく行なうことができ、しかもその仕様を柔軟に変更することのできる優れた加飾成形品の製法の提供をする。
【解決手段】表面に接着層5を介して薄膜層4が形成された成形体3に対し、レーザ照射Aを行なうことにより、その照射部分の薄膜層4を除去し、その下の面である接着層5を露出させて表面模様を形成する際に、上記レーザ照射Aのための照射位置データを援用してマスキングシート材にレーザ照射Bを行い、上記レーザ照射Aによる薄膜層4除去予定部分(上記表面模様)と同一形状の切欠き部Qを形成したマスキングシート10を用いてマスキングするようにした。
【選択図】図6

Description

本発明は、表面の少なくとも一部に直接または他の層を介して薄膜層が形成された成形体に対し、レーザ照射を行なうことにより、その照射部分の薄膜層を除去し、その下の面を露出させて表面模様を形成するようにした加飾成形体の製法に関するものである。
化粧料を収容したコンパクト容器や口紅容器等には、単に見栄えがよい、商品イメージを反映したデザインである、といった意匠性だけでなく、機能性、耐久性も要求される。
このような要求に応える技術として、例えば、表面の少なくとも一部が透明樹脂成形体によって構成された容器であって、着色された接着層を介してその表面に薄膜層が形成され、表面の薄膜層の一部がレーザ照射で除去されて、着色された接着層を露出させることで、その表面の色模様を形成させる技術が開示されている(特許文献1参照)。この技術によると、効率よく、美麗な外観が維持される表面模様が付与された容器を提供することができる。
特開2007−216417号公報
しかしながら、図8に示すように、表面に、薄膜層4が形成された成形体3に対し、その薄膜層4の一部をレーザ照射によって除去し、その下の接着層5を露出して表面模様Pを形成する場合、特にその成形体3の表面が湾曲していたり、凹凸面になっている場合等は、照射されたレーザ光が成形体3上で反射し、薄膜層4除去予定部分(表面模様Pとなる部分)以外の部位Xまで、薄膜層4を除去してしまう場合があり、問題となっている。
そこで、レーザ照射をする際、除去予定部分以外の部分については、遮光性のテープ等でマスキングし、薄膜層4を保護することも行なわれているが、この作業は、保護部位を確認しながら試行錯誤を繰り返して行なわれるため、無駄が多い。また、マスキング作業は、高度な技術を要する傾向にあり、時間・手間・熟練を必要とする。さらに、近年、容器デザインが複雑化・高度化しているため、レーザ照射による薄膜層4除去予定部分のデザインも、より複雑化・高度化しており、遮光性のテープ等をデザインの形状に合わせてマスキングするのは、熟練者でも困難となっている。また、容器デザインの変更、すなわち、薄膜層4除去予定部分のデザインを変更する度に、テープ等の形状を、それに合わせて変更しなければならず、煩雑であるという問題もある。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、レーザ照射によって成形体表面に形成された薄膜層を部分的に除去する際、その除去部分以外を保護するためのマスキングを、低コストで簡単に、熟練を必要とすることなく行なうことができ、しかもその仕様を柔軟に変更することのできる優れた加飾成形品の製法の提供をその目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、表面の少なくとも一部に直接または他の層を介して薄膜層が形成された成形体に対し、レーザ照射Aを行なうことにより、その照射部分の薄膜層を除去し、その下の面を露出させて表面模様を形成するようにした加飾成形体の製法であって、表面の少なくとも一部に直接または他の層を介して薄膜層が形成された成形体を準備する工程と、上記レーザ照射Aのための照射位置データを準備する工程と、マスキングシート材に、上記照射位置データを援用してレーザ照射Bを行い、上記レーザ照射Aによる薄膜層除去予定部分と同一形状の切欠き部を形成することにより、マスキングシートを作製する工程と、上記成形体の薄膜層形成面に上記マスキングシートを重ね、レーザ照射Aによる薄膜層除去予定部分を上記マスキングシートの切欠き部から露出させ、それ以外の部分を保護した状態で、レーザ照射Aを行なう工程とを備えるようにした加飾成形体の製法を第1の要旨とする。
また、本発明は、第1の要旨の製法において、上記マスキングシート材として、裏面に粘着層と、この粘着層を被覆する剥離シートとを備えたものを用いるようにした加飾成形体の製法を第2の要旨とする。
さらに、本発明は、第1または第2の要旨の製法において、上記レーザ照射Aとして、YAGレーザ、YVO4レーザ、半導体レーザのいずれかを用い、上記レーザ照射Bとして、CO2レーザを用いるようにした加飾成形体の製法を第3の要旨とする。
本発明は、表面に直接または他の層を介して薄膜層が形成された成形体に対し、レーザ照射Aを行なうことにより、その照射部分の薄膜層を除去しその下の面を露出させて表面模様を形成するようにした加飾成形体の製法において、マスキングシート材に上記照射位置データを援用してレーザ照射Bを行うことにより、上記レーザ照射Aによる薄膜層除去予定部分と同一形状の切欠き部が形成されたマスキングシートを作製し、これを上記成形体に重ね、上記レーザ照射Aによる薄膜層除去予定部分をこのマスキングシートの切欠き部から露出させ、それ以外の部分を保護した状態で、レーザ照射Aを行なうようにしたものである。この製法によれば、従来、熟練を必要とし、試行錯誤して行なっていた、レーザ照射予定部分以外の部分のマスキングを、容易に、しかも正確にすることができる。したがって、従来のように、多数の製品を試行錯誤しながらマスキングすることなく、また熟練を必要とせずに、低コストで簡単に、美麗な表面模様付きの加飾成形体を得ることができる。
しかも、レーザ照射による薄膜層の除去予定部分のデザインを変更した場合であっても、変更後のレーザ照射の照射位置データを援用することで、マスキングシートの仕様を容易に変更することができる。そして、このマスキングシートの切欠き部は、レーザ照射の一工程で作製することができるため、マスキング作業に、このマスキングシートを用いることにより、簡便に、短期間でニーズに応じた多種多様な、美麗な表面模様付きの製品を納品できるようになる。
また、本発明のなかでも、特に、マスキングシート材として、裏面に粘着層と、この粘着層を被覆する剥離シートとを備えた、いわゆるシール材を用いるようにしたものは、マスキングシート裏面の剥離シートをはがし、粘着層を露出させるだけで、この粘着層を介して簡単に成形体に接着させることができる。したがって、マスキングシートを成形体に固定させやすく、成形体のマスキング作業がさらに迅速化、容易化して、成形体に対するレーザ照射作業の効率をより向上させることができる。
そして、本発明のなかでも、特に、上記レーザ照射Aとして、YAGレーザ、YVO4レーザ、半導体レーザのいずれかによって行なうようにすると、上記成形体表面の薄膜層の部分的な除去を、効率よく、しかも美麗に仕上ることができ、好適である。また、上記
レーザ照射Bとして、CO2レーザを用いるようにしたものは、大出力の連続発振が可能であるため、上記マスキングシートの切欠き部を効率よく形成することができ、好適である。
つぎに、本発明を実施するための最良の形態について説明する。ただし、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。
本発明の加飾成形体の製法により得られる加飾成形体の一例として、図1に示すコンパクト容器があげられる。図において、1は本体部、2は蓋体であり、この蓋体2の表面に、レーザ照射Aによって、照射部分の薄膜層4が除去され、その下の、着色された接着層5が露出して、表面模様Pが形成されている。そして、上記蓋体2の後端部には、下向きにヒンジ部が突設されており(図示を省略している)、このヒンジ部が本体部1の後端部と係合することにより、蓋体2が上方に開くようになっている。
より詳しく説明すると、上記蓋体2は、その一部断面図である図2に示すように、アクリル樹脂からなる成形体3の表面に、金属光沢を有するアルミニウム蒸着からなる薄膜層4を、赤色に着色された透明の接着層5を介して積層してなるものである。そして、上記薄膜層4が部分的に除去され、その除去部からその下の面(接着層5)が露出し、赤みのある透明色を呈し、蔓草を模した表面模様Pが形成されている。なお、図2において、上記薄膜層4の断面は模式的であり、実際の厚みとは異なっている(以下の図においても同じ)。
上記蓋体2は、本発明の製法により、例えば、つぎのようにして得ることができる。
まず、図3(a)で示すような、ベースシート6上に薄膜層4と接着層5とがこの順で積層された転写シートを準備する。
上記転写シートにおいて、ベースシート6は、転写される部分(薄膜層4と接着層5)を安定した状態で保持するためのもので、その材質および厚みは、従来から転写シート(いわゆる「転写箔」を含む、以下同じ)に用いられているものと同様のものでよい。そして、上記薄膜層4の厚みも、従来から加飾成形体の加飾に用いられているものと同様でよい。
また、上記接着層5は、従来から転写シートの接着層に用いられる接着剤組成物を用いて成形し、その厚みも任意に設定することができる。この例では、アクリル系樹脂を主成分とする、赤味がかった透明色の接着層5が形成されている。
一方、上記蓋体2の形状が賦形された成形体3を、射出成形機等を用いて成形する。そして、この成形体3の上面に、上記転写シートの接着層5を密着させ、ロール転写機、アップダウン転写機等の転写機を用いて、所定温度、所定圧をかけ、上記接着層5を、上記成形体3の上面全体に接着させる。冷却後、ベースシート6を薄膜層4から剥がすことにより、図3(b)に示すように、成形体3の上面全体に、接着層5を介して薄膜層4を形成することができる。なお、このとき、上記成形体3の上面全面には、薄膜層4のアルミニウム蒸着層の金属光沢色がそのまま見えている。
つぎに、上記成形体3において、上記薄膜層4を部分的に除去し、その下の面である接着層5を露出させて表面模様Pを形成するために、YAGレーザ照射(レーザ照射A)を行う。ただし、それに先立って、上記YAGレーザ照射時に用いるマスキングシート10を作製する。
すなわち、まず、上記YAGレーザ照射時に使用する、上記薄膜層4の除去予定部分〔表面模様P(この例では、図1の蓋部2表面に示した蔓草模様)形成予定部分〕の照射位置データを準備する。
そして、マスキングシート材として、裏面にアクリル系粘着剤からなる粘着層7とこれを被覆する剥離材からなる剥離シート8とを備えた厚さ200μmのポリエチレンテレフタレート(PET)製のシート9(図5参照)を準備し、これに対して、上記YAGレーザ照射時に使用する照射位置データを援用して、CO2レーザ照射(レーザ照射B)を行う。これによって、図4に示すように、上記YAGレーザ照射による薄膜層4除去予定部分と同一形状、すなわち、表面模様Pと同じ形状に切欠き部Qが形成されたマスキングシート10を得ることができる。このマスキングシート10の一部断面図を図5に示す。なお、上記「同一形状」とは、全く同一の形状のほか、これにマスキングシート10の厚みや表面模様Pを形成する成形体表面の凹凸の深さ等を考慮した形状も含む趣旨である。
そして、上記切欠き部Qが形成されたマスキングシート10の裏面の剥離シート8を剥がし、粘着層7を露出させてから、図6に示すように、上記成形体3の上に、上記YAGレーザによる薄膜層4除去予定部分をマスキングシート10の切欠き部Qから露出させるように重ね、YAGレーザ照射を行なう。このとき、上記粘着層7によって、マスキングシート10を成形体3に簡単かつ正確に接着・固定することができる。
この状態で、準備した上記照射位置データに従い、YAGレーザ照射を行なうことにより、薄膜層4除去予定部分の除去加工を行なう。このとき、従来は、このレーザ光が照射面で反射して、部位X(薄膜層除去予定部分以外)の薄膜層4を除去することがあったが(図8参照)、この方法によれば、マスキングシート10によって、薄膜層4除去予定部分以外の部分を容易に保護することができるため、照射部分の薄膜層4のみが正確に除去され、その下の面である接着層5が露出され表面模様P(この例では、上記の蔓草模様)を形成することができる。このようにして、成形体3に設計どおりの美麗な表面模様Pが形成された加飾成形体である蓋体2を得ることができる。
この構成によれば、成形体3表面に形成された薄膜層4を除去し、表面模様Pを作製するために行なうYAGレーザ照射(レーザ照射A)の照射位置データを、マスキングシート材に対するCO2レーザ照射(レーザ照射B)に援用することによって、上記表面模様Pの形状と同一形状に切欠き部Qが形成されたマスキングシート10を容易に作製できる。したがって、このマスキングシート10の切欠き部Qを、薄膜層4除去予定部分に合わせて重ねるだけで、上記YAGレーザ照射の際のマスキング作業を簡単に行なうことができ、従来のように、熟練を必要とすることがない。また、上記マスキング作業を試行錯誤しながら行なう必要もなくなるため、作業に無駄がなく、製品の低コスト化を図ることができる。さらに、上記マスキングシート10には、裏面に粘着層7とこの粘着層を被覆する剥離シート8とが備えられているため、この剥離シート8を剥がし粘着層7を露出させることで、マスキングシート10を容易かつ正確に成形体3表面に接着・固定させることができ、上記マスキング作業をより効率よく行うことができる。
しかも、上記マスキングシート10は、上記成形体3に対するYAGレーザ照射の照射位置データを援用してCO2レーザ照射により切欠き部Qを形成するため、成形体3表面に形成される表面模様Pの形状が複雑化しても、また、その形状を変更しても、容易に、複雑化、変更後の表面模様Pと同一形状に切欠き部Qを形成させることができる。
また、上記マスキングシート10は、シート9部分がPETからなり、可撓性を有しているため、成形体3の表面が湾曲している場合でも、その湾曲面に沿って湾曲させることにより、その表面に隙間なく重ねることができる。したがって、マスキングにこれを用いると、上記YAGレーザ照射による薄膜層4除去予定部分以外の部分を正確に保護することができ、予定しない部位X(図8参照)まで除去された、いわゆる失敗品を製造するおそれがなくなる。
そして、この製法によると、予定しない部位Xの薄膜層4がYAGレーザ照射によって除去されることがないため、得られた製品は、設計どおりの美麗なものとなる。
なお、上記の例では、成形体3の上面全面に、接着層5を介して薄膜層4を形成するようにしているが、成形体3の一部分のみに薄膜層4を形成して、限られた範囲に表面模様Pを付けるようにしてもよい。この場合、薄膜層4および表面模様P形成に掛かるコストおよび時間を低減することができる。
また、成形体3の表面に形成される薄膜層4は、上記の例では、転写シートを用いた転写によって形成されたアルミニウム蒸着層を用いているが、その材料は、従来から成形体の加飾に用いられるものであれば、どのようなものでも差し支えない。たとえば、金属蒸着層の他、着色フィルム(シート)、ホログラムシート、金属箔、塗料塗膜等、各種のものが用いられる。そして、その形成方法は、蒸着、スパッタリング、メッキ、ホットスタンプ、コーティング等、その材質に応じて適宜の方法が採用される。
そして、成形体3を構成する部材は、従来から容器等の成形品に用いられる部材であればよく、アクリル樹脂の他、例えば、ポリスチレン(PS)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS樹脂)、ポリカーボネート(PC)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)等があげられる。
また、マスキングシート材を構成する部材のうち、シート部分として、PETからなるシート9を用いたが、レーザ照射Aの反射したレーザ光による薄膜層4の除去を防ぐことができればよく、PETの他、上質紙、合成紙、ポリ塩化ビニル等を用いることができる。なかでも、可撓性を有し、レーザ照射Bによる切欠き部Qの形成が容易である点から、PET、合成紙が好適に用いられる。なお、上記シート部分は、上記レーザ照射Aの反射したレーザ光による薄膜層4の除去を防ぐことができればよいことから、この限りにおいて、光を多少透すものであっても差し支えない。
そして、上記マスキングシート材を構成する部材のうち、粘着層として、アクリル系粘着剤からなる粘着層7を用いたが、シート9を成形体3表面に接着・固定させることができるものであればよく、シート9および成形体3の材質等によって、適宜に選択することができる。また、上記マスキングシート材を構成する部材のうち、剥離シートとして、剥離材からなる剥離シート8を用いたが、粘着層7を成形体3表面に接着・固定するまでの間保護し、粘着層7から容易に剥がすことができるものであればよく、粘着層7の材質等によって、適宜に選択することができる。
さらに、上記の例では、マスキングシート材には、シート9の裏面に粘着層7と、これを被覆する剥離シート8とを備えたものを用いたが、マスキングシートを重ねるだけで、一定の効果を奏することができるため、粘着層7および剥離シート8を備えることは必ずしも必要ではない。この場合、マスキングシート10の作製コストの低減を図ることができ、ひいては製品コストの低減を実現することができる。ただし、マスキングシート10に粘着層7が備えられていると、容易かつ正確に成形体3に固定させることができるため、よりマスキングの効率、効果があがり、設計どおりの美麗な製品を効率よく製造することができる。
また、上記の例では、YAGレーザ照射によって、照射部分の薄膜層4のみを除去し、その下の面である赤味がかった透明色の接着層5を露出させて表面模様Pを形成するようにしているが(図2)、接着層の色は赤色に限られず、求められるデザインに応じて、適宜に選択することができる。また、必ずしも接着層5に着色を施す必要はなく、露出した透明な接着層5を透して、その下の成形体3自身の表面を見せるようにして表面模様Pを形成するようにしてもよい。
さらに、図7にその一部断面図に示すように、薄膜層4だけでなく、接着層5も同時に除去し、成形体3自身の表面を露出させて、表面模様Pを形成するようにしてもよい。もちろん、薄膜層4を直接成形体3に形成し、接着層5を設けない場合も、照射部分の薄膜層4を除去し、成形体3自身の表面を露出させて、表面模様Pを形成することができる。
また、上記の例では、マスキングシート10を、成形体3の表面に、その全面を覆うように重ねているが、表面模様Pのサイズが小さい場合や、成形体3の表面の一部分のみに凹凸が形成されている場合等においては、必ずしもマスキングシート10を全面に重ねる必要はなく、必要な部分のみを覆うように重ねてもよい。この場合も、マスキング作業の迅速化を図ることができる。
そして、成形体3表面の薄膜層4を除去するためのレーザ照射Aは、上記の例において、YAGレーザを用いているが、レーザの種類は材料に応じて、YVO4レーザ、半導体レーザ、ルビーレーザ、CO2レーザ等、各種のレーザ装置を用いて行なうことができる。なかでも、YAGレーザ、YVO4レーザ、半導体レーザを用いると、成形体3表面に形成された薄膜層4の除去に際し、制御性、仕上がり性において好適である。
一方、マスキングシート材に切欠き部Qを形成させ、マスキングシート10を製作するために行なうレーザ照射Bは、上記の例では、CO2レーザを用いているが、材料に応じて適宜に選択することができ、YAGレーザ、YVO4レーザ、半導体レーザ、ルビーレーザ等、各種のレーザ装置を用いて行なうことができる。ただし、マスキングシート10は、レーザ照射Aを行なう際のマスキングに用いられるものであり、レーザ照射Aによっては除去されないことが必要である。したがって、当然ながら、レーザ照射Bは、レーザ照射Aとは異なる種類のものとなる。なお、なかでも、CO2レーザを用いると、マスキングシート材に切欠き部Qを形成するに際し、制御性、仕上がり性において好適である。
なお、図1は、本発明をコンパクト容器に適用したものであるが、本発明を適用する成形体は、容器に限らず、各種の樹脂成形体、あるいは樹脂成形体に他の部材を組み合わせた成形体等に適用可能である。例えば、携帯電話、文房具、家電製品、各種ケース等に広く適用することができる。
本発明の一実施例の説明図である。 上記実施例における縦断面図である。 (a),(b)は、ともに上記実施例の製法の説明図である。 上記実施例の製法の説明図である。 上記実施例の製法の説明図である。 上記実施例の製法の説明図である。 本発明の他の実施例の説明図である。 従来技術の説明図である。
符号の説明
3 成形体
4 薄膜層
5 接着層
10 マスキングシート
P 表面模様
Q 切欠き部

Claims (3)

  1. 表面の少なくとも一部に直接または他の層を介して薄膜層が形成された成形体に対し、レーザ照射Aを行なうことにより、その照射部分の薄膜層を除去し、その下の面を露出させて表面模様を形成するようにした加飾成形体の製法であって、表面の少なくとも一部に直接または他の層を介して薄膜層が形成された成形体を準備する工程と、上記レーザ照射Aのための照射位置データを準備する工程と、マスキングシート材に、上記照射位置データを援用してレーザ照射Bを行い、上記レーザ照射Aによる薄膜層除去予定部分と同一形状の切欠き部を形成することにより、マスキングシートを作製する工程と、上記成形体の薄膜層形成面に上記マスキングシートを重ね、レーザ照射Aによる薄膜層除去予定部分を上記マスキングシートの切欠き部から露出させ、それ以外の部分を保護した状態で、レーザ照射Aを行なう工程とを備えたことを特徴とする加飾成形体の製法。
  2. 上記マスキングシート材として、裏面に粘着層と、この粘着層を被覆する剥離シートとを備えたものを用いるようにした請求項1記載の加飾成形体の製法。
  3. 上記レーザ照射Aとして、YAGレーザ、YVO4レーザ、半導体レーザのいずれかを用い、上記レーザ照射Bとして、COレーザを用いるようにした請求項1または2記載の加飾成形体の製法。
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