JP2010048625A - 電流センサの製造方法及び電流センサ - Google Patents
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Abstract
【課題】コアが樹脂ケースと一体成形された構成において、コアのギャップに対する磁電変換素子の位置精度を向上することができる電流センサの製造方法及び電流センサを提供する。
【解決手段】表面側に磁電変換素子が実装され、磁電変換素子の実装部位とは異なる部位に光学測定用の貫通孔が形成された基板と、ギャップを有するリング形状のコアが一体成形され、収容部内にコアのギャップが露出された樹脂ケースを準備し、コアのギャップに磁電変換素子が位置するように、基板を収容部内におけるコア上に仮位置決めして配置する。そして、この状態で、基板の裏面側から貫通孔を通じてギャップと磁電変換素子の位置関係を光学的に直接測定し、測定結果に応じて、磁電変換素子がギャップを構成するコアの両端面間の略中央に位置するように基板の位置を調整する。この調整後、基板を樹脂ケースに固定する工程を経て電流センサを得る。
【選択図】図6
【解決手段】表面側に磁電変換素子が実装され、磁電変換素子の実装部位とは異なる部位に光学測定用の貫通孔が形成された基板と、ギャップを有するリング形状のコアが一体成形され、収容部内にコアのギャップが露出された樹脂ケースを準備し、コアのギャップに磁電変換素子が位置するように、基板を収容部内におけるコア上に仮位置決めして配置する。そして、この状態で、基板の裏面側から貫通孔を通じてギャップと磁電変換素子の位置関係を光学的に直接測定し、測定結果に応じて、磁電変換素子がギャップを構成するコアの両端面間の略中央に位置するように基板の位置を調整する。この調整後、基板を樹脂ケースに固定する工程を経て電流センサを得る。
【選択図】図6
Description
本発明は、コアのギャップ内に磁電変換素子を配置してなる電流センサの製造方法及び電流センサに関するものである。
従来、例えば特許文献1,2に示されるように、樹脂ケース内に、表面側に磁電変換素子が実装された基板とギャップを有するコアが収容された構造の電流センサが知られている。
特許文献1に示される電流センサでは、合成樹脂製の電流センサ本体(樹脂ケース)の収容部内に、収容部の底面側から、基板、コアの順で収容配置されている。
また、特許文献2に示される電流センサでは、ケース(樹脂ケース)の部品収容室(収容部)内に、収容部の底部側から、コア、基板の順で配置されている。すなわち、基板が表面を対向面としてコア上に配置されており、基板の裏面側(上方)から見て、ギャップに配置されたホール素子(磁電変換素子)が、基板によって覆われた構成となっている。
特開2002−296305号公報
特開2006−112957号公報
ところで、特許文献1,2に示されるように、樹脂ケースに、別部材としてのコアを収容配置する構成では、一般にエポキシ樹脂などのポッティング材を収容部内に充填し、硬化処理することで、コアの位置ずれなどを抑制する。この場合、ポッティング材を例えば熱硬化させるのに数10分以上の時間を要することとなる。例えばコアを固定する工程をバッチ式とすると、熱硬化のための高温槽が多数必要となって、電流センサの製造工程を、1つの連続した生産ラインとすることが困難となる。また、熱硬化時間分のラインが入る連続高温炉を用いる場合には、生産ラインが長くなり、設備が大きくなってしまう。また、樹脂ケースに、別部材としてのコアを収容させるとともに、ポッティング材を充填させる空間を必要とするため、樹脂ケース(電流センサ)の体格を小型化するのが困難である。
これに対し、コアを樹脂ケースと一体成形する(インサート成形する)ことで、上記したコアの固定工程を無くして製造工程を簡素化するとともに、電流センサの体格を小型化することも考えられる。この場合、樹脂ケースに一体化されたコアのギャップに磁電変換素子を配置しなければならないため、特許文献2に示される構造のように、基板が表面(磁電変換素子の実装面)を対向面としてコア上に配置されることとなる。すなわち、基板の裏面側(上方)から見て、ギャップに配置されたホール素子が基板によって覆われた構成となる。したがって、ギャップと磁電変換素子との位置関係をカメラなどの光学的手法によって確認することができず、コア(ギャップ)に対する磁電変換素子の位置ずれ不良が生じる恐れがある。また、ギャップを構成するコアの両端面間の中央位置から、磁電変換素子が一方の端面側にずれるほど、外乱磁界による特性変動が大きいものとなってしまう。この点は、本発明者によっても確認されている。
本発明は上記問題点に鑑み、コアが樹脂ケースと一体成形された構成において、コアのギャップに対する磁電変換素子の位置精度を向上することができる電流センサの製造方法及び電流センサを提供することを目的とする。
上記目的を達成する為に、請求項1に記載の電流センサの製造方法は、表面側に磁電変換素子が実装され、磁電変換素子の実装部位とは異なる部位に光学測定用の貫通孔が形成された基板を準備する基板準備工程と、ギャップを有するリング形状のコアが一体成形され、収容部内にコアのギャップが露出された樹脂ケースを準備するケース準備工程と、コアのギャップに磁電変換素子が位置するように、基板を収容部内におけるコア上に仮位置決めして配置する仮配置工程と、仮位置決めした状態で、基板の裏面側から、貫通孔を通じてギャップと磁電変換素子の位置関係を光学的に直接測定し、測定結果に応じて、磁電変換素子がギャップを構成するコアの両端面間の略中央に位置するように、基板の位置を調整する調整工程と、調整工程後、基板を樹脂ケースに固定する固定工程と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、磁電変換素子の実装部位とは異なる部位に光学測定用の貫通孔が形成された基板を準備し、基板を収容部内におけるコア上に仮位置決めした状態で、基板の裏面側から、貫通孔を通じてギャップと磁電変換素子の位置関係を光学的に直接測定する。このとき、光学測定装置の光軸は、基板の裏面に対して略垂直ではなく、斜めとなる。そして、樹脂成形(インサート成形)時の樹脂ケースに対するコアの位置ずれ、基板に対する磁電変換素子の位置ずれ、樹脂ケース、コア、基板、磁電変換素子の寸法ばらつきなどにより、磁電変換素子の位置が、ギャップを構成するコアの両端面間の略中央に対して一方の端面側にずれている場合には、磁電変換素子の位置が略中央となるように、基板の位置を修正する。このように、測定結果に応じて基板の位置を修正してから、基板を樹脂ケースに固定するので、コアのギャップに対して、磁電変換素子が精度良く位置決めされ、ひいては外乱磁界による特性変動が低減された電流センサを得ることができる。特に本発明では、ギャップと磁電変換素子の位置関係を直接測定するので、コアのギャップに対して、磁電変換素子を高精度に位置決めすることができる。なお、測定した結果、磁電変換素子の位置が、ギャップを構成するコアの両端面間の略中央となっている場合には、位置を修正せずに固定するのは言うまでもない。
請求項2に記載のように、調整工程では、ギャップを構成するコアの端面の一方と、磁電変換素子との間隔(隙間)を光学的に測定しても良い。これによれば、ギャップ(コアの両端面の間隔)のばらつきは考慮されないものの、コアのギャップに対して、磁電変換素子を精度良く位置決めすることができる。また、ギャップを構成するコアの両端面と、磁電変換素子との間隔(隙間)を光学的に測定する構成に比べて、基板に占める貫通孔の割合を小さくし、電流センサの体格を低減することができる。
次に、請求項3に記載の電流センサの製造方法は、表面側に磁電変換素子が実装され、磁電変換素子の実装部位とは異なる部位に光学測定用の貫通孔が形成された基板を準備する基板準備工程と、ギャップを有するリング形状のコアが一体成形され、収容部内にコアのギャップが露出された樹脂ケースを準備するケース準備工程と、コアのギャップに磁電変換素子が位置するように、基板を収容部内におけるコア上に仮位置決めして配置する仮配置工程と、仮位置決めした状態で、基板の裏面側から、基板の裏面に沿う方向(以下、水平方向と示す)において貫通孔内に位置するコア及び樹脂ケースの少なくとも一方と、貫通孔とを光学的に測定し、測定結果に応じて、コア及び樹脂ケースの少なくとも一方の基準部位が貫通孔内の所定位置となるように、基板の位置を調整する調整工程と、調整工程後、基板を樹脂ケースに固定する固定工程と、を備えることを特徴とする。
本発明では、貫通孔を通じてギャップと磁電変換素子の位置関係を光学的に直接測定するのではなく、基板の裏面側から、貫通孔と、水平方向において貫通孔内に位置するコア及び樹脂ケースの少なくとも一方とを光学的に測定する。その際、コア及び樹脂ケースの少なくとも一方の基準部位が貫通孔内の所定位置からずれていれば、基準部位が貫通孔内の所定位置となるように、基板の位置を調整する。これにより、基板に実装された磁電変換素子を、樹脂ケースと一体化されたコアのギャップに対して精度良く位置決めすることができる。このように、測定結果に応じて基板の位置を修正してから、基板を樹脂ケースに固定するので、コアのギャップに対して、磁電変換素子が精度良く位置決めされ、ひいては外乱磁界による特性変動が低減された電流センサを得ることができる。
また、本発明では、光学測定装置の光軸を基板の裏面に対して略垂直とする、すなわち、貫通孔の真上から測定することもできるので、基板に占める貫通孔の割合を小さくし、電流センサの体格を低減することもできる。
具体的には、請求項4に記載のように、基板準備工程では、裏面における貫通孔周辺に目印マークが形成された基板を準備し、調整工程では、基準部位としての、ギャップを構成するコアの端面の一方若しくは樹脂ケースから露出されたコアと樹脂ケースとの境界部位が、目印マークと一致するように、基板の位置を調整しても良い。また、請求項5に記載のように、ケース準備工程では、基準部位として、貫通孔の断面形状と同一形状を有し、貫通孔よりも小さい位置決めマークを有するコア又は樹脂ケースを準備し、調整工程では、貫通孔と位置決めマークとの位置が合うように、基板の位置を調整しても良い。
請求項6に記載のように、ケース準備工程では、コアとともに導電材料からなる端子が一体成形され、端子の一端がコネクタ部に露出され、端子の他端が収容部に露出された樹脂ケースを準備し、基板準備工程では、端子が挿入される第1スルーホールと、該第1スルーホール周辺に磁電変換素子と電気的に接続されたランドが形成された基板を準備し、仮配置工程では、基板の第1スルーホールに端子を挿入し、固定工程では、端子とランドとをはんだ接合するようにしても良い。
これによれば、コネクタ部を構成する端子のうち、樹脂ケースの収容部内に露出する端部側を基準として、基板を仮位置決めすることができる。また、調整工程後、端子とランドとをはんだ接合することで、端子を介して基板を樹脂ケースに固定することができる。
請求項7に記載のように、基板準備工程では、磁電変換素子として、磁気センサチップとリードとが電気的に接続され、磁気センサチップ及び該磁気センサチップとリードとの接続部が樹脂封止されたモールドICを用い、リードが、第2スルーホールに挿入されて該第2スルーホール周辺に形成されたランドとはんだ接合された基板を準備し、第1スルーホールと端子との隙間のほうが、第2スルーホールとリードとの隙間よりも大きい構成とすると良い。これによれば、第1スルーホールと端子との隙間を大きく、すなわち、基板の位置調整代を大きくすることができる。
次に、請求項8に記載の発明は、ギャップを有するリング形状のコアが樹脂ケースと一体成形され、樹脂ケースの収容部内にギャップを含むコアの少なくとも一部が露出されるとともに、表面側に磁電変換素子が実装された基板が、樹脂ケースの収容部内におけるコア上に配置されて、磁電変換素子の位置がコアのギャップ内とされた電流センサであって、基板は、磁電変換素子の実装部位とは異なる部位に貫通孔を有し、貫通孔は、基板の裏面側から、貫通孔を通じてギャップと磁電変換素子の位置関係を光学的に直接測定できる位置とされていることを特徴とする。
本発明に係る電流センサは、請求項1に記載の発明(電流センサの製造方法)に基づいて形成されたものであり、その作用効果は、請求項1に記載の発明の作用効果と同じであるので、その記載を省略する。
また、請求項9に記載の発明は、ギャップを有するリング形状のコアが樹脂ケースと一体成形され、樹脂ケースの収容部内にギャップを含むコアの少なくとも一部が露出されるとともに、表面側に磁電変換素子が実装された基板が、樹脂ケースの収容部内におけるコア上に配置されて、磁電変換素子の位置がコアのギャップ内とされた電流センサであって、基板は、磁電変換素子の実装部位とは異なる部位に貫通孔を有し、貫通孔は、基板の裏面側から、貫通孔とともに、水平方向において貫通孔内に位置するコア及び樹脂ケースの少なくとも一方を光学的に測定できる位置とされていることを特徴とする。
本発明に係る電流センサは、請求項3に記載の発明(電流センサの製造方法)に基づいて形成されたものであり、その作用効果は、請求項3に記載の発明の作用効果と同じであるので、その記載を省略する。
なお、請求項10,11に記載の発明は、それぞれ請求項4,5に記載の発明に基づいて形成されたものであるので、その記載を省略する。
また、請求項12に記載の発明は、請求項7に記載の発明に基づいて形成されたものであり、その作用効果は、請求項7に記載の発明の作用効果と同じであるので、その記載を省略する。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。なお、本実施形態に示す電流センサは、自動車に搭載されるバッテリの電流を測定するための電流センサとして好適である。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る電流センサの概略構成を示す断面図である。図2は、図1に示す電流センサの平面図であり、便宜上、蓋を省略して図示している。図3は、図1に示す電流センサの斜視図であり、便宜上、基板及び蓋を省略して図示している。なお、以下においては、電流センサにおける基板の厚さ方向を垂直方向とし、基板の表面(裏面)に沿う方向を水平方向とする。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る電流センサの概略構成を示す断面図である。図2は、図1に示す電流センサの平面図であり、便宜上、蓋を省略して図示している。図3は、図1に示す電流センサの斜視図であり、便宜上、基板及び蓋を省略して図示している。なお、以下においては、電流センサにおける基板の厚さ方向を垂直方向とし、基板の表面(裏面)に沿う方向を水平方向とする。
図1〜図3に示すように、電流センサ100は、要部として、樹脂ケース10と、ギャップ20Gを有するコア20と、磁電変換素子30と、該磁電変換素子30が実装された基板40と、を有している。
樹脂ケース10は、コア20及び基板40を収容すべく、樹脂材料を所定形状に成形してなり、ギャップ20Gを含むコア20の少なくとも一部と基板40とを収容する収容部11を少なくとも有するものである。本実施形態では、上記した収容部11とともに、固定部12及びコネクタ部13を有している。
詳しくは、収容部11が、垂直方向上部の端面11a(以下、上端面11aと示す)側が開放された平面略矩形状の箱構造となっており、その箱内部の領域として、基板40が配置される上部領域14と、ギャップ20Gを含むコア20の一部が露出された下部領域15を有している。上部領域14は、上端面11aから垂直方向下方へ所定深さまでの領域であり、この上部領域14の底部14aの一部が開口されて、所定深さの下部領域15が連通されている。したがって、水平方向の大きさは、下部領域15のほうが上部領域14よりも小さくなっている。また、上部領域14は、水平方向における形状が基板40の外周形状と略一致され、その大きさが、後述する基板位置調整に支障がない程度、基板40よりも大きくされている。そして、基板40が上部領域14に配置された状態で、図1及び図2に示すように、下部領域15、すなわちギャップ20Gを含むコア20の露出部位が、基板40によって被覆されるようになっている。また、上部領域14の底部14aには、基板40を仮位置決めしつつ底部14a上に支持する支持ピン16が設けられている。本実施形態では、支持ピン16も樹脂ケース10の一部として構成されており、図3に示すように、底部14a側から所定範囲に拡径部16aを有している。そして、基板40の図示しないスルーホールに挿入された状態で、拡径部16aが基板40の表面40aに当接することで、支持ピン16が基板40を底部14a上に支持するようになっている。換言すれば、垂直方向において、基板40が位置決めされるようになっている。
なお、収容部11は、上部領域14に基板40が収容された状態で、図1に示すように、開放面を蓋するように上端面11aに蓋50が固定されて、内部領域14,15が閉じた領域(空間)となっている。
固定部12は、被測定電流が流れる被測定部材に電流センサ100を固定するための部位であり、被測定部材が挿通される貫通孔12aを有している。そして、貫通孔12aを取り囲むように、リング状(略C字状)のコア20の大部分が、固定部12に内包されている。コネクタ部13は、基板40に構成された図示しない配線部を介して、磁電変換素子30と外部機器とを電気的に接続する部位である。このコネクタ部13には、樹脂ケース10と一体成形された例えば金属からなる端子17の一端が露出されている。なお、端子17の他端は、底部14aから突出して垂直方向に延び、収容部11の上部領域14内に配置されている。
コア20は、鉄、鉄系合金、パーマロイ等の磁性体材料からなり、磁電変換素子が配置されるギャップ20Gを有したリング形状の部材である。このようなコア20としては、上記磁性体材料をせん断加工してなる部材を複数枚積層固定してなるものが一般的である。本実施形態では、略C字状の積層コアを採用している。このコア20は、上記したように、樹脂ケース10と一体成形、すなわち樹脂ケース10に対してインサート成形されている。そして、略C字状のコア20のうち、ギャップ20G及び該ギャップGを間に挟む両端面21の近傍部位のみが、収容部11(下部領域15)内に露出されている。
磁電変換素子30は、被測定部材に流れる被測定電流によって生じる磁界の磁束を検出し、電流値に比例した信号を出力するものであり、後述する基板40の表面40a側に実装された状態で樹脂ケース10の収容部11内に収容され、コア20のギャップ20G内に配置されている。本実施形態では、磁電変換素子30として、磁気センサチップ31とリード32とが電気的に接続され、磁気センサチップ31及び磁気センサチップ31とリード32との接続部が樹脂封止されたモールドICを採用している。本実施形態ではホール素子が構成された磁気センサチップを採用しており、電流センサ100が所謂磁気比例式の電流センサとなっている。なお、ホール素子以外にも、磁気抵抗素子が構成された磁気センサチップを採用することもできる。そして、磁電変換素子30のうちの、封止樹脂によりモールドされた部分、すなわち磁気センサチップ31が、コア20のギャップ20Gに配置されている。なお、図面上では、便宜上、磁気センサチップ31を含む樹脂封止された部位全体に、符号31を付与している。
基板40は、樹脂ケース10に構成されたコネクタ部13と磁電変換素子30とを電気的に接続する部位であり、磁電変換素子30と端子17とを電気的に接続する図示しない配線部を有している。そして、樹脂ケース10の収容部11(上部領域14)内に収容されて、収容部11内に露出されたギャップ20Gを含むコア20の部位を覆うように配置されている。また、本実施形態においては、コア20と対向する表面40aから裏面40bにかけて貫通する2種類のスルーホール41,42を有している。第1スルーホール41は、端子17における収容部11内に露出された端部側が挿入される部位であり、水平方向において、基板40の位置を仮位置決めする機能を果たす。そして、端子17は、その端部が第1スルーホール41を表面40a側から裏面40b側へ挿通した状態で、図示しない配線部のランドとはんだ接合されている。第2スルーホール42は、磁電変換素子30におけるリード32が挿入される部位である。磁電変換素子30の磁気センサチップ31は表面40a側に配置され、リード32が表面40a側から裏面40b側に挿通された状態で、図示しない配線部のランドとはんだ接合されている。本実施形態では、これら2種類のスルーホール41,42において、第1スルーホール41と端子17との隙間(クリアランス)のほうが、第2スルーホール42とリード32との隙間(クリアランス)よりも大きい構成となっている。
また、基板40は、磁電変換素子30の実装部位とは異なる部位、すなわち水平方向において、磁電変換素子30のリード32との接続部位から離れた位置に、光学測定用の貫通孔43(覗き窓)を有している。この貫通孔43が、本実施形態に係る電流センサ100の主たる特徴部分である。本実施形態では、この貫通孔43が、断面略円形状とされ、基板40の裏面40b側から、貫通孔43を通じてギャップ20Gと磁電変換素子30(磁気センサチップ31)の位置関係を光学的に直接測定できる位置及び大きさに形成されている。ただし、水平方向において、磁電変換素子30のリード32との接続部位から離れるほど、貫通孔43の断面積(径)が一定であれば、収容部11の上部領域14の大きさを大きくしなければならない。また、収容部11の上部領域14の大きさが一定であれば、磁電変換素子30のリード32との接続部位から離れるほど、貫通孔43の断面積を大きくしなければならない。したがって、貫通孔43の形成位置は、図1に示すように、磁電変換素子30のリード32との接続部位の近傍とすることが好ましい。
なお、基板40には、磁電変換素子30の処理回路が構成されても良い。本実施形態では、図1に示すように、基板40の裏面40bに、コンデンサやチップサーミスタなどの電子部品44が実装されている。このように、電子部品44として、チップサーミスタ等の温度センサ素子が実装された構成とすると、電流計測だけでなく温度計測も可能な、温度センサ付電流センサとすることができる。
次に、上記した電流センサ100の製造方法について説明する。図4は、電流センサの製造工程のうち、ケース準備工程を示す断面図である。図5は、電流センサの製造工程のうち、仮配置工程を示す断面図である。図6,7は、電流センサの製造工程のうち、調整工程を示す図であり、図6は断面図、図7は平面図である。
図示しないが、先ず、表面40a側に磁電変換素子30が実装され、磁電変換素子30の実装部位とは異なる部位に光学測定用の貫通孔43が形成された基板40を準備する基板準備工程を実施する。本実施形態では、上記した2種類のスルーホール41,42や図示しない配線部が形成され、磁電変換素子30とは別の電子部品44が実装された基板40を準備する。なお、磁電変換素子30は、リード32が第2スルーホール42に挿通されて実装されている。また、第1スルーホール41と端子17との隙間(クリアランス)のほうが、第2スルーホール42とリード32との隙間(クリアランス)よりも大きくなるように、2種類のスルーホール41,42をそれぞれ形成する。
また、図4に示すように、ギャップ20Gを有するリング形状のコア20が一体成形(インサート成形)され、収容部11(下部領域15内にコア20のギャップ20Gが露出された樹脂ケース10を準備するケース準備工程を実施する。すなわち、このケース準備工程では、コア20をインサート部品とし、樹脂ケース10を射出成形によって形成する。この工程により、コア20は、ギャップ20Gを含む両端面21から一部位のみが収容部11内に露出(上部領域14の底部14aを介して上部領域14側に露出)され、それ以外の部位はその周囲を樹脂ケース10によって包まれて位置決め保持される。本実施形態では、上記した収容部11、固定部12、コネクタ部13を有する樹脂ケース10を形成する。また、コア20とともに、導電材料からなる端子17も一体成形する。そして、端子17は、一端がコネクタ部13に露出され、他端が収容部11(上部領域14)に露出された状態で樹脂ケース10に保持される。
次に、図5に示すように、コア20のギャップ20Gに磁電変換素子30が位置し、露出されたコア20を覆うように、基板40を樹脂ケース10の収容部11内に仮位置決めして配置する仮配置工程を実施する。本実施形態では、表面40aがコア20と対向し、第1スルーホール41を端子17が挿通し、図示しないスルーホールを支持ピン16(図2,3参照)が挿通するように、基板40を収容部11の上部領域14内に配置する。ここで、第1スルーホール41と端子17との隙間(クリアランス)と、スルーホールと支持ピン16との隙間(クリアランス)は同程度となっており、これら端子17と支持ピン16により、水平方向において、基板40の位置が仮位置決めされる。また、基板40は、表面40aが複数の支持ピン16の拡径部16a(図3参照)に当接し、これにより、垂直方向において、基板40の位置が決定される。なお、本実施形態では、垂直方向における基板40のがたつきをより低減するために、上記当接状態で、図5に示すように、磁電変換素子30(モールドされた磁気センサチップ31)が下部領域15の底部に当接するようになっている。
ここで、電流センサ100にて被測定電流を精度良く検出するためには、磁電変換素子30(磁気センサチップ31)を、ギャップ20Gを構成するコア20の両端面21間の略中央(換言すればギャップ20Gの略中央)に配置させることが好ましい。しかしながら、樹脂ケース10、コア20、基板40、磁電変換素子30の寸法ばらつき、第1スルーホール41や第2スルーホール42の寸法や形成位置のばらつき、インサート成形時の樹脂ケース10に対するコア20や端子17の位置ずれ(位置ばらつき)、基板40に実装される磁電変換素子30の位置ばらつきなどにより、磁電変換素子30の位置が両端面21間の略中央とはならず、例えば図5に示すように、一方の端面21側にずれた配置となることも考えられる。
そこで、本実施形態では、上記仮位置決めした状態で、図6に示すように、基板40の裏面40b側から、貫通孔43を通じてギャップ20Gと磁電変換素子30(磁気センサチップ31)の位置関係を光学的に直接測定する。そして、測定した結果、図6に示すように、磁電変換素子30に位置ズレが生じている場合には、磁電変換素子30がコア20の両端面21間の略中央に位置するように、基板の位置を調整する。この調整工程が、本実施形態に係る製造方法の主たる特徴部分である。
本実施形態では、光学測定装置としてのカメラ110を用い、貫通孔43を通じて、コア20の端面21の少なくとも一方及び磁電変換素子30(磁気センサチップ31)が撮像エリア内となるように、光軸を垂直方向及び水平方向に対して斜めとして基板40の裏面40b側から撮像する。より詳しくは、コア20の端面21のうち、一方のみが撮像エリア内となるようにして撮像した。そして、撮像結果に基づき、必要に応じて基板40の位置を修正した。例えば図6に示すように、磁電変換素子30が紙面向かって左の端面21側にずれ、図7に示すように、端面21と磁電変換素子30(図7中の実線)との隙間が距離D1であったとする。この場合、端面21と磁電変換素子30(図7中の破線)との隙間の距離が、コア20の両端面21間の略中央に磁電変換素子30が位置するときの距離D2となるように、基板40を図7に示す白抜き矢印方向にずらして、同方向に磁電変換素子30を移動させればよい。本実施形態では、支持ピン16が挿通されたスルーホールと、端子17が挿通された第1スルーホール41が、支持ピン16及び端子17との間で所定のクリアランスを有しているので、基板40を水平方向に移動させて、その位置を調整することができる。なお、光学測定は、位置調整が完了するまで連続して測定しても良いし、位置調整前、位置調整後、及び最終的に位置調整が完了するまで、位置を微修正したごとに測定(所定タイミングで測定)するようにしても良い。
次に、調整工程後、図示しないが、基板40を樹脂ケース10に固定する固定工程を実施する。本実施形態では、第1スルーホール41を挿通する複数の端子17と、対応するランドとをはんだ接合することで、端子17を介して基板40を樹脂ケース10に固定する。これにより、コア20の両端面21の略中央に、磁電変換素子30が位置決め固定された状態となる。そして、図示しない蓋50を、樹脂ケース10の収容部11の上端面11a上に載置し、接着や溶着などにより固定することにより、図1に示した電流センサ100を得ることができる。
次に、本実施形態に係る電流センサ100の製造方法及びこの製造方法により形成された電流センサ100の特徴部分の効果について説明する。先ず本実施形態では、磁電変換素子30の実装部位とは異なる部位に光学測定用の貫通孔43が形成された基板40を準備し、基板40を樹脂ケース10の収容部11内に露出されたコア20の部位上に仮位置決めした状態で、基板40の裏面40b側から、貫通孔43を通じてギャップ20Gと磁電変換素子30の位置関係を光学的に直接測定する。そして、磁電変換素子30の位置が、ギャップ20Gを構成するコア20の両端面21間の略中央に対して一方の端面21側にずれている場合には、磁電変換素子30の位置が略中央となるように、基板40の位置を修正する。このように、測定結果に基づき、必要に応じて基板40の位置を修正してから、基板40を樹脂ケース10に固定するので、コア20のギャップ20Gに対して、磁電変換素子30が精度良く位置決めされ、ひいては外乱磁界による特性変動が低減された電流センサ100を得ることができる。また得られた電流センサ100は、ギャップ20Gに対して、磁電変換素子30が精度良く位置決めされ、ひいては外乱磁界による特性変動が低減された電流センサとなっている。特に本実施形態では、ギャップ20Gと磁電変換素子30の位置関係を直接測定するので、コア20のギャップ20Gに対して、磁電変換素子30を高精度に位置決めすることができる。
なお、本発明者は、ギャップ20Gに対する磁電変換素子30の位置と、外乱磁界(外乱ノイズ)による特性変動との関係について確認している。図8は、コアのギャップに対する磁電変換素子の位置と外乱磁界との関係を模式的に示した平面図である。図9は、磁電変換素子の位置ずれと外乱磁界により生じる誤差電流との関係を示す図である。なお、図8に示すように、水平方向に沿い、且つ、端面21間に作用する磁束の向きに対して略垂直な方向に、2.0mTの外乱磁界が作用するものとした。その結果、図9から、磁電変換素子30がコア20の両端面21の中央位置からずれるほど、誤差電流が大きくなる、すなわち特性変動が大きくなることが明らかである。したがって、本実施形態によれば、コア20のギャップ20Gに対して磁電変換素子30が精度良く位置決めするので、外乱磁界による特性変動が低減された電流センサ100を得ることができる。
また、本実施形態では、調整工程において、ギャップ20Gを構成するコア20の端面21の一方と、磁電変換素子30との間隔(隙間)を光学的に測定するようにしている。したがって、コア20の両端面21と磁電変換素子30との両方の間隔(隙間)を光学的に測定する構成に比べて、基板40に占める貫通孔43の割合を小さくし、電流センサ100の体格を低減することができる。
また、本実施形態では、コネクタ部13を構成する端子17と該端子17が挿通される第1スルーホール41との隙間(クリアランス)のほうが、磁電変換素子30のリード32と該リード32が挿通される第2スルーホール42との隙間(クリアランス)よりも大きくなっている。これによれば、第1スルーホール41と端子17との隙間を大きく、すなわち基板40の位置調整代を大きくすることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を、図10及び図11に基づいて説明する。図10,11は、第2実施形態に係る電流センサの製造工程のうち、調整工程を示す図であり、図10は断面図、図11は平面図である。
次に、本発明の第2実施形態を、図10及び図11に基づいて説明する。図10,11は、第2実施形態に係る電流センサの製造工程のうち、調整工程を示す図であり、図10は断面図、図11は平面図である。
第2実施形態に係る電流センサの製造方法及びこれにより形成される電流センサは、第1実施形態に示した電流センサの製造方法及び電流センサと共通するところが多いので、以下、共通部分については詳しい説明は省略し、異なる部分を重点的に説明する。なお、第1実施形態に示した要素と同一の要素には、同一の符号を付与するものとする。
第1実施形態においては、ギャップ20Gと磁電変換素子30との位置関係を、光学的に直接測定した。換言すれば、コア20の端面21の少なくとも一方と磁電変換素子30が撮像エリア内に入るようにして撮像し、端面21と磁電変換素子30との間隔から、ギャップ20Gにおける磁電変換素子30の位置を把握するようにした。これに対し、本実施形態では、貫通孔43と、水平方向において貫通孔43内に位置するコア20及び樹脂ケース10の少なくとも一方とを光学的に測定し、位置ズレが生じている場合には、コア20及び樹脂ケース10の少なくとも一方の基準部位が貫通孔43内の所定位置となるように、基板40の位置を調整する点を特徴とする。すなわち、ギャップ20Gと磁電変換素子30との位置関係を直接測定するのではなく、ギャップ20Gを有するコア20及び該コア20が一体成形された樹脂ケース10の少なくとも一方と、磁電変換素子30が実装された基板40の貫通孔43とを直接測定することで、ギャップ20Gにおける磁電変換素子30の位置を把握する点を特徴とする。
本実施形態に係る電流センサ100の構造は、基本的に第1実施形態に示した電流センサ100(図1〜3参照)と同じである。異なる点は、第1に、貫通孔43の形成位置が、調整工程において、基板40の裏面40b側から、貫通孔43とともに、水平方向において貫通孔43内に位置するコア20(収容部11内の露出部位)及び樹脂ケース10(収容部11における上部領域14の底部14a)の少なくとも一方を光学的に測定できる位置となっている点である。また、第2に、図10及び図11に示すように、上記基準部位として、貫通孔43の断面形状と同一形状を有し、貫通孔43よりも小さい位置決めマーク22が、コア20の上面(基板40の表面40aとの対向面)に設けられている点である。なお、位置決めマーク22の形状(貫通孔43の形状)や位置決めマーク22の形成方法は特に限定されるものではない。位置決めマーク22としては、光学的に位置基準となるものであれば採用することができる。本実施形態では、コア20の上面に印刷によって平面略円形の位置決めマーク22が設けられている。
次に、本実施形態に係る電流センサ100の製造方法のうち、特徴部分である調整工程について説明する。なお、基板準備工程、ケース準備工程、仮配置工程、及び固定工程は、第1実施形態と基本的に同じである。調整工程では、上記仮位置決めした状態で、図10に示すように、基板40の裏面40b側から、貫通孔43と、水平方向において貫通孔43内に位置するコア20及び樹脂ケース10の少なくとも一方とを光学的に測定する。そして、測定した結果、図10に示すように、コア20及び樹脂ケース10の少なくとも一方の基準部位(図10では位置決めマーク22)が貫通孔43内の所定位置にない場合には、磁電変換素子30に位置ズレが生じているものとして、基準部位が貫通孔43内の所定位置となるように基板40の位置を調整する。これにより、磁電変換素子30の位置がコア20の両端面21間の略中央となる。
本実施形態では、光学測定装置としてのカメラ110を用い、貫通孔43が撮像エリア内となるように、光軸を垂直方向に沿わせて基板40の裏面40b側から撮像する。詳しくは、貫通孔43(基板40における開口端)を含む基板40の裏面40bの一部位と、基板40よりも下方に位置し、水平方向において貫通孔43内に位置するコア20の露出部位及び樹脂ケース10における収容部11の底部14aを撮像する。そして、撮像結果に基づき、必要に応じて基板40の位置を修正した。例えば図10に示すように、貫通孔43の中心に対して、基準部位としての位置決めマーク22の位置が紙面向かって右側にずれ、図11に示すように、位置決めマーク22(図11中の実線)の一部のみが貫通孔43内に位置したとする。このとき、図10に示すように、磁電変換素子30(磁気センサチップ31)も、コア20の両端面21の略中央から紙面向かって左側にずれており、ずれ量は、貫通孔43の中心に対する位置決めマーク22のずれ量とほぼ一致している。したがって、位置決めマーク22(図11の破線)が貫通孔43の中心と重なる位置となるように、基板40を図11に示す白抜き矢印方向にずらすことで、磁電変換素子30の位置を、コア20の両端面21の略中央とすることができる。
このように本実施形態に示す製造方法によっても、コア20のギャップ20Gに対して、磁電変換素子30が精度良く位置決めされ、ひいては外乱磁界による特性変動が低減された電流センサ100を得ることができる。また得られた電流センサ100は、ギャップ20Gに対して、磁電変換素子30が精度良く位置決めされ、ひいては外乱磁界による特性変動が低減された電流センサとなっている。
また、本実施形態によれば、ギャップ20Gと磁電変換素子30に代えて、貫通孔43(基板40における開口端)と樹脂ケース10及びコア20の少なくとも一方の基準部位とを位置合わせするので、上記したように、カメラ110の光軸を基板40の裏面40bに対して略垂直とし、貫通孔43の真上から測定することもできる。したがって、第1実施形態に示した構成に比べて、基板40に占める貫通孔43の割合を小さくし、電流センサ100の体格を低減することもできる。
なお、本実施形態では、コア20の上面に、基準部位としての位置決めマーク22を設ける例を示した。しかしながら、コア20ではなく、樹脂ケース10(上部領域14の底部14a)に、位置決めマーク22を設けても良い。また、位置決めマーク22以外を、基準部位とすることもできる。例えば、裏面40bにおける貫通孔43周辺に目印マーク45が形成された基板40を準備し、調整工程では、図12に示すように、コア20の露出部位(上面)と樹脂ケース10(上部領域14の底部14a)との境界部位、換言すれば、樹脂ケース10における底部14aの開口端を基準部位として、目印マーク45と上記境界部位とが一致するように、基板40の位置を調整しても良い。図12は、調整工程の変形例を示す平面図である。図12に示す例では、平面三角形の2つの目印マーク45が、頂点を貫通孔43側とし、貫通孔43を挟んで対向配置されている。なお、このような基準部位としては、上記境界部位以外にも、コア20の端面21の一方を採用することもできる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
10・・・樹脂ケース
11・・・収容部
17・・・端子
20・・・コア
20G・・・ギャップ
21・・・端面
30・・・磁電変換素子
32・・・リード
40・・・基板
40a・・・表面
40b・・・裏面
41・・・第1スルーホール
42・・・第2スルーホール
43・・・貫通孔
100・・・電流センサ
11・・・収容部
17・・・端子
20・・・コア
20G・・・ギャップ
21・・・端面
30・・・磁電変換素子
32・・・リード
40・・・基板
40a・・・表面
40b・・・裏面
41・・・第1スルーホール
42・・・第2スルーホール
43・・・貫通孔
100・・・電流センサ
Claims (12)
- 表面側に磁電変換素子が実装され、前記磁電変換素子の実装部位とは異なる部位に光学測定用の貫通孔が形成された基板を準備する基板準備工程と、
ギャップを有するリング形状のコアが一体成形され、収容部内に前記コアのギャップが露出された樹脂ケースを準備するケース準備工程と、
前記コアのギャップに前記磁電変換素子が位置するように、前記基板を前記収容部内における前記コア上に仮位置決めして配置する仮配置工程と、
前記仮位置決めした状態で、前記基板の裏面側から、前記貫通孔を通じて前記ギャップと前記磁電変換素子の位置関係を光学的に直接測定し、測定結果に応じて、前記磁電変換素子が前記ギャップを構成する前記コアの両端面間の略中央に位置するように、前記基板の位置を調整する調整工程と、
前記調整工程後、前記基板を前記樹脂ケースに固定する固定工程と、を備えることを特徴とする電流センサの製造方法。 - 前記調整工程では、前記ギャップを構成する前記コアの端面の一方と、前記磁電変換素子との間隔を光学的に測定することを特徴とする請求項1に記載の電流センサの製造方法。
- 表面側に磁電変換素子が実装され、前記磁電変換素子の実装部位とは異なる部位に光学測定用の貫通孔が形成された基板を準備する基板準備工程と、
ギャップを有するリング形状のコアが一体成形され、収容部内に前記コアのギャップが露出された樹脂ケースを準備するケース準備工程と、
前記コアのギャップに前記磁電変換素子が位置するように、前記基板を前記収容部内における前記コア上に仮位置決めして配置する仮配置工程と、
前記仮位置決めした状態で、前記基板の裏面側から、前記基板の裏面に沿う方向において前記貫通孔内に位置する前記コア及び前記樹脂ケースの少なくとも一方と、前記貫通孔とを光学的に測定し、測定結果に応じて、前記コア及び前記樹脂ケースの少なくとも一方の基準部位が前記貫通孔内の所定位置となるように、前記基板の位置を調整する調整工程と、
前記調整工程後、前記基板を前記樹脂ケースに固定する固定工程と、を備えることを特徴とする電流センサの製造方法。 - 前記基板準備工程では、前記裏面における貫通孔周辺に目印マークが形成された前記基板を準備し、
前記調整工程では、前記基準部位としての、前記ギャップを構成する前記コアの端面の一方若しくは前記樹脂ケースから露出された前記コアと前記樹脂ケースとの境界部位が、前記目印マークと一致するように、前記基板の位置を調整することを特徴とする請求項3に記載の電流センサの製造方法。 - 前記ケース準備工程では、前記基準部位として、前記貫通孔の断面形状と同一形状を有し、前記貫通孔よりも小さい位置決めマークを有する前記コア又は前記樹脂ケースを準備し、
前記調整工程では、前記貫通孔と前記位置決めマークとの位置が合うように、前記基板の位置を調整することを特徴とする請求項3に記載の電流センサの製造方法。 - 前記ケース準備工程では、前記コアとともに導電材料からなる端子が一体成形され、前記端子の一端がコネクタ部に露出され、前記端子の他端が前記収容部に露出された前記樹脂ケースを準備し、
前記基板準備工程では、前記端子が挿入される第1スルーホールと、該第1スルーホール周辺に前記磁電変換素子と電気的に接続されたランドが形成された前記基板を準備し、
前記仮配置工程では、前記基板の第1スルーホールに前記端子を挿入し、
前記固定工程では、前記端子と前記ランドとをはんだ接合することを特徴とする請求項1〜5いずれか1項に記載の電流センサの製造方法。 - 前記基板準備工程では、前記磁電変換素子として、磁気センサチップとリードとが電気的に接続され、前記磁気センサチップ及び該磁気センサチップと前記リードとの接続部が樹脂封止されたモールドICを用い、前記リードが、第2スルーホールに挿入されて該第2スルーホール周辺に形成されたランドとはんだ接合された前記基板を準備し、
前記第1スルーホールと前記端子との隙間のほうが、前記第2スルーホールと前記リードとの隙間よりも大きいことを特徴とする請求項6に記載の電流センサの製造方法。 - ギャップを有するリング形状のコアが樹脂ケースと一体成形され、前記樹脂ケースの収容部内に前記ギャップを含む前記コアの少なくとも一部が露出されるとともに、表面側に磁電変換素子が実装された基板が、前記樹脂ケースの収容部内におけるコア上に配置されて、前記磁電変換素子の位置が前記コアのギャップ内とされた電流センサであって、
前記基板は、前記磁電変換素子の実装部位とは異なる部位に貫通孔を有し、前記貫通孔は、前記基板の裏面側から、前記貫通孔を通じて前記ギャップと前記磁電変換素子の位置関係を光学的に直接測定できる位置とされていることを特徴とする電流センサ。 - ギャップを有するリング形状のコアが樹脂ケースと一体成形され、前記樹脂ケースの収容部内に前記ギャップを含む前記コアの少なくとも一部が露出されるとともに、表面側に磁電変換素子が実装された基板が、前記樹脂ケースの収容部内におけるコア上に配置されて、前記磁電変換素子の位置が前記コアのギャップ内とされた電流センサであって、
前記基板は、前記磁電変換素子の実装部位とは異なる部位に貫通孔を有し、前記貫通孔は、前記基板の裏面側から、前記貫通孔とともに、前記基板の裏面に沿う方向において前記貫通孔内に位置する前記コア及び前記樹脂ケースの少なくとも一方を光学的に測定できる位置とされていることを特徴とする電流センサ。 - 前記基板は、前記裏面における貫通孔周辺に目印マークを有し、
前記ギャップを構成する前記コアの端面の一方、若しくは、前記樹脂ケースから露出された前記コアと前記樹脂ケースとの境界部位が、前記目印マークと一致されていることを特徴とする請求項9に記載の電流センサ。 - 前記樹脂ケース及び該樹脂ケースの収容部内に露出された前記コアの一方が、前記貫通孔の断面形状と同一形状であって前記貫通孔よりも小さい位置決めマークを有し、
前記貫通孔と前記位置決めマークとが位置合わせされていることを特徴とする請求項9に記載の電流センサ。 - 前記樹脂ケースには、前記コアとともに導電材料からなる端子が一体成形され、前記樹脂ケースのコネクタ部に前記端子の一端が露出されるとともに前記収容部内に前記端子の他端が露出され、
前記磁電変換素子として、磁気センサチップとリードとが電気的に接続され、前記磁気センサチップ及び該磁気センサチップと前記リードとの接続部が樹脂封止されたモールドICを用い、
前記基板は、前記端子が挿入された第1スルーホールと、該第1スルーホール周辺に設けられ、前記磁電変換素子と電気的に接続されるとともに前記端子とはんだ接合されたランドと、前記リードが挿入された第2スルーホールと、該第2スルーホール周辺に設けられ、前記リードとはんだ接合されたランドと、を有し、
前記第1スルーホールと前記端子との隙間のほうが、前記第2スルーホールと前記リードとの隙間よりも大きいことを特徴とする請求項8〜11いずれか1項に記載の電流センサ。
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JP2008212106A JP2010048625A (ja) | 2008-08-20 | 2008-08-20 | 電流センサの製造方法及び電流センサ |
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- 2008-08-20 JP JP2008212106A patent/JP2010048625A/ja active Pending
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US9535130B2 (en) | 2010-09-28 | 2017-01-03 | Lem Intellectual Property Sa | Battery current sensor having a magnetic field sensor |
KR101795834B1 (ko) * | 2010-09-28 | 2017-12-01 | 렘 인텔렉튜얼 프라퍼티 에스.에이. | 배터리 전류 센서 |
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