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JP2010048363A - ブレーキキャリパ - Google Patents

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JP2010048363A
JP2010048363A JP2008214128A JP2008214128A JP2010048363A JP 2010048363 A JP2010048363 A JP 2010048363A JP 2008214128 A JP2008214128 A JP 2008214128A JP 2008214128 A JP2008214128 A JP 2008214128A JP 2010048363 A JP2010048363 A JP 2010048363A
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Tadao Suzuki
理夫 鈴木
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Toyota Motor Corp
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Abstract

【課題】クロンク音の発生を抑制することができるブレーキキャリパを提供することにある。
【解決手段】ディスクロータの一方の盤面に対向した位置に配置された第1パッドと、ディスクロータの他方の盤面に対向した位置に第1パッドとでディスクロータを挟み込むように配置された第2パッドと、第1パッドをディスクロータの回転軸と平行な方向に移動させるピストンと、ピストン及び第2パッドを支持するシリンダと、車両本体に固定され、かつ、ディスクロータの盤面に直交する方向に移動可能にシリンダを支持しているマウントとを有し、第2パッドは、車両の前進時におけるディスクロータの回転方向の上流側の端面の一部及び下流側の端面の一部がシリンダと対面しており、第2パッドのシリンダと対面している部分に、それぞれ配置された第1弾性部材を有することで、上記課題を解決する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車軸に固定され、車軸とともに回転するディスクロータを減速させるブレーキキャリパに関するものである。
ブレーキキャリパは、車軸に固定され車軸とともに回転するディスクロータの盤面に対面して配置されたパッドを有し、このパッドをディスクロータに当接させることで、ディスクロータの回転を減速させ、車両を減速、停止させる装置である。また、パッドは、マウント、シリンダに支持されている。このブレーキキャリパでは、パッドがディスクロータと接触することで力を受け、パッドとマウントが車軸方向に移動するため、パッドとマウントの間に一定のクリアランスを設ける必要がある。しかしながら、パッドとマウントの間にクリアランクを設けると、パッドとディスクロータが接触する際、また、接触状態から開放される際に、パッドとマウントとが相対移動して接触し、クロンク音といわれる異音が発生することがある。
これに対して、特許文献1には、ディスクに摺接させるパッドを車両前進時にはディスク回出側のトルク受け部で、車両後進時にはディスク回入側のトルク受け部でそれぞれ受け止める車両用ディスクブレーキにおいて、パッドのディスク回入側とディスク回出側を非対称形状にしてディスク回入側のトルク受け部に当接させるディスク回入側トルク伝達部の面積をディスク回出側のトルク受け部に当接させるディスク回出側トルク伝達部の面積よりも小さくしたことを特徴とする車両用ディスクブレーキが記載されている。特許文献1に記載のディスクブレーキに記載されたブレーキキャリパでは、後進時にトルク受け部と接触するトルク伝達部を小さくすることで、パッド固着可能範囲を縮小することができ、パッドクリアランスを小さくすることができる。このように、パッドクリアランスを小さくすることで、クロンク音を抑制している。
また、特許文献2には、パッドの裏面とシリンダとの間、またはパッドの裏面とピストンとの間にパッドサポートスプリングを設けた装置が記載されている。
特開2005−106187号公報 特開平8−170666号公報
しかしながら、特許文献1に記載の装置のように、パッドのトルク伝達部、つまりパッドの裏金においてブレーキキャリパと接触する領域の大きさを小さくしてもクロンク音は発生するという問題がある。また、特許文献2に記載の装置のように、パッドの裏面をスプリングにより保持することで、ディスクロータの回転軸に平行な方向の移動に弾性力を持たせても、クロンク音の発生を十分に低減させることはできない。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、クロンク音の発生を抑制することができるブレーキキャリパを提供することにある。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、車輪とともに回転するディスクロータの回転速度を減速させるブレーキキャリパであって、前記ディスクロータの一方の盤面に対向した位置に配置された第1パッドと、前記ディスクロータの他方の盤面に対向した位置に前記第1パッドとで前記ディスクロータを挟み込むように配置された第2パッドと、前記第1パッドを、前記ディスクロータの回転軸と平行な方向に移動させるピストンと、前記ピストン及び前記第2パッドを支持するシリンダと、車両本体に固定され、かつ、前記ディスクロータの盤面に直交する方向に移動可能に前記シリンダを支持しているマウントと、を有し、前記第2パッドは、車両の前進時における前記ディスクロータの回転方向の上流側の端面の一部及び下流側の端面の一部が前記シリンダと対面しており、前記第2パッドの前記シリンダと対面している部分に、それぞれ配置された第1弾性部材を有することを特徴とする。
ここで、前記第1弾性部材は、前記第2パッドに固定され、前記シリンダには固定されていないことが好ましい。
また、前記第1弾性部材は、板ばねであることが好ましい。
さらに、前記第2パッドは、前記回転方向の上流側の端面の一部が前記マウントと対面しており、前記第2パッドの前記回転方向の上流側の端面の前記マウントと対面している部分に配置され、少なくとも一部が前記第2パッド及び前記マウントに接続された第2弾性部材を有することが好ましい。
本発明にかかるブレーキキャリパは、マウント及びシリンダと、第2パッドとが相対的に移動する際の移動速度を減速させることができ、第2パッドとマウントの、ディスクロータの回転方向において対向する面が接触する際、または、第2パッドとシリンダのディスクロータの回転方向において対向する面が接触する際に生じるクロンク音を抑制することができるという効果を奏する。
以下に、本発明にかかるブレーキキャリパの実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
図1は、ブレーキキャリパを有するディスクブレーキ装置の実施例の概略構成を示す斜視図であり、図2は、図1に示すディスクブレーキ装置をディスクロータの回転軸に平行な面で切断した断面図である。図1及び図2に示すディスクブレーキ装置10は、車輪を支持している車軸に固定され、車輪とともに回転するディスクロータ12と、必要に応じてディスクロータ12の盤面に接触し、ディスクロータ12及び車輪の回転速度を減速させるブレーキキャリパ14とを有する。
ディスクロータ12は、円盤状の部材であり、その中心が車軸に固定されている。ディスクロータ12は、車軸が回転されることで車輪とともに回転する。
図3は、図2に示すブレーキキャリパのIII−III線断面図であり、図4は、図1に示すブレーキキャリパの概略構成を模式的に示す側面図である。図1〜4に示すブレーキキャリパ14は、いわゆる浮動式のブレーキキャリパであり、ディスクロータ12の一方の盤面に対向して配置された第1パッド22と、ディスクロータ12の他方の盤面に対向して配置された第2パッド24と、ディスクロータ12の回転軸Zn(以下単に「回転軸Zn」ともいう。)と平行な方向に第1パッド22を移動させるピストン26と、第2パッド24とピストン26とを支持するシリンダ28と、シリンダ28を支持するマウント(マウンティング)30とを有する。また、第2パッド24は、車両の前進時にディスクロータ12が回転する方向dr(以下単に「回転方向dr」ともいう。)上流側の端面の一部と回転方向dr下流側の端面の一部がシリンダ28と対面しており、この対面している第2パッド24とシリンダ28との間には、ばね材32a、32bが設けられている。さらに、第2パッド24は、回転方向dr上流側の端面の一部と回転方向dr下流側の端面の他の一部が、マウント30と対面しており、この対面している第2パッド24とマウント30との間には、クリップ34a、34bが設けられている。
第1パッド22及び第2パッド24は、回転軸Znに直交する2つの面に、ディスクロータ12を挟み込むようにして配置されている。第1パッド22は、ディスクロータ12と対向する面に配置されたライニング22aと、このライニング22aを支持する裏金22bとで構成されている。第2パッド24も第1パッド22と同様に、ディスクロータ12と対向する面に配置されたライニング24aと、このライニング24aを支持する裏金24bとで構成されている。また、図3に示すように、第2パッド24の裏金24bのライニング24aと接合している面の形状は、長方形に、回転方向dr上流側の辺に突起40aが付加され、回転方向drの下流側の辺に突起40bが付加され、さらに、シリンダ28と向かい合っている辺の、回転方向drの上流側の端部に回転軸Znから離れる側に凸の突起42aが付加され、回転方向dr下流側に回転軸Znから離れる方向に凸の突起42bが付加された形状である。
ピストン26は、第1パッド22の裏金22bのライニング22aと接している面とは反対側の面から第1パッド22を支持している。シリンダ28は、シリンダ28に対向する部分のディスクロータ12の外周と回転軸Znとを結んだ面の断面形状がU字形状となるU字部を有し、このU字部の底部がディスクロータ12の外周面の一部と対向し、U字部の平行な2辺がディスクロータ12の両盤面と対向している。このU字部の平行な2辺の一方の辺で構成される面には、ピストン26が保持されている。また、U字部の他方の辺で構成される面には、第2パッド24の裏金24bのライニング22aと接している面とは反対側の面から第2パッド24を支持している。シリンダ28は、図3に示すように、第2パッド24側の一部が、突起42aと突起42bとの間に挟みこまれた形状である。具体的には、シリンダ28の回転方向dr上流側の端面が、裏金24bの突起42aの回転方向dr下流側の面と向かい合っており、シリンダ28の回転方向dr下流側の端面が、裏金24bの突起42bの回転方向dr上流側の面と向かい合っている。また、シリンダ28とピストン26との間には、油が充填された液圧室(油圧室)29が設けられている。液圧室29に液体を供給、排出することで液圧室29の容積を変化させ、ピストン26がシリンダ28に対して、ディスクロータ12の回転軸Znと平行な方向に移動する。このようにピストン26がシリンダ28に対して移動されることで、第1パッド22が第2パッド24に対して、回転軸Znと平行な方向に移動される。
マウント30は、車両本体に固定されており、シリンダ28を、ディスクロータ12の回転軸Znと平行な方向に移動可能な状態で支持している。マウント30は、裏金24bの、回転方向dr上流側の端面の一部と対面しており、さらに、裏金24bの回転方向dr下流側の端面の一部とも対面している。マウント30は、裏金24bの突起40aに対応する部分に凹部44aが形成され、裏金24bの突起40bに対応する部分に凹部44bが形成されている。
ばね材32aは、板ばね等の弾性部材であり、弾性を有する部分が、突起42aの回転方向dr下流側の面に配置されるように、裏金24bの突起42aに固定されている。つまり、ばね材32aは、突起42aとシリンダ28との間、つまり、第2パッド24の突起42aのシリンダ28と対抗している面に弾性部が配置されるように突起42aに固定されている。また、ばね材32aは、突起42aのみに固定されている。ばね材32aは、以上のような構成であり、回転方向drにおいて、突起42aとシリンダ28との間隔が小さくなると、ばね材32aの弾性部がシリンダ28と接触し、ばね材32aから突起42a及びシリンダ28に、突起42aとシリンダ28とが互いに離れる方向の力が加わる。
ばね材32bも、ばね材32aと同様の弾性部材であり、弾性を有する部分が、突起42bの回転方向dr上流側の面に配置されるように、裏金24bの突起42bに固定されている。つまり、ばね材32bは、突起42bとシリンダ28との間、つまり、第2パッド24の突起42bのシリンダ28と対抗している面に弾性部が配置されるように突起42bに固定されている。また、ばね材32bは、突起42bのみに固定されている。ばね材32bは、以上のような構成であり、回転方向drにおいて、突起42bとシリンダ28との間隔が小さくなると、ばね材32bの弾性部がシリンダ28と接触し、ばね材32bから突起42b及びシリンダ28に、突起42bとシリンダ28とが離れる方向の力が加わる。
クリップ34aは、弾性部材であり、突起40aと凹部44aとの間に配置されており、突起40aと凹部44aとを接続している。つまり、クリップ34aは、回転方向drにおいて、第2パッド24の上流側の端面のマウント30と対面している面に配置されている。図4に示すように、クリップ34aは、突起40a及び凹部44aの回転方向drの互いに向かい合う面の間の部分の、突起40aと接触している部分が突起40aに固定され、凹部44aと接触している部分が凹部44aに固定されている。クリップ34aは、回転方向drにおいて、突起40aと凹部44aとが離れるように両者を押し出す。なお、クリップ34aが突起40aと凹部44aとが離れるように両者を押し出す力は、突起40aと凹部44aとの間隔が狭くなるほど大きくなり、突起40aと凹部44aとの間隔が広くなるほど小さくなる。また、クリップ34aは、突起40aのディスクロータ12の回転軸Znに近い面と、その面と向かい合っている凹部44aの面との間の一部が、それぞれ、突起40aと凹部44aに固定されている。クリップ34aは、ディスクロータ12の半径方向において、突起40aと凹部44aとが一定距離となるように、突起40aを回転軸Znから離れる方向に押し出し、突起40aのディスクロータ12の回転軸Znから遠い面を凹部44aに接触させている。
クリップ34bは、弾性部材であり、突起40bと凹部44bとの間に配置されており、突起40bと凹部44bとに接触している。つまり、クリップ34bは、回転方向drにおいて、第2パッド24の下流側の端面のマウント30と対面している面に配置されている。図4に示すように、クリップ34bは、突起40bのディスクロータ12の回転軸Znに近い面と、その面と向かい合っている凹部44bの面との間の一部が、それぞれ、突起40bと凹部44bに固定されている。クリップ34bは、ディスクロータ12の半径方向において、突起40bと凹部44bとが一定距離となるように、突起40bを回転軸Znから離れる方向に押し出し、突起40bのディスクロータ12の回転軸Znから遠い面を凹部44bに接触させている。
ディスクブレーキ装置10及びブレーキキャリパ14は、以上のような構成である。次に、ディスクブレーキ装置10及びブレーキキャリパ14の動作について説明する。なお、図5−1〜図5−4は、それぞれブレーキキャリパの動作を説明するためのブレーキキャリパの側面図である。また、本実施例は、回転方向において、シリンダとマウントとの相対的な位置関係は変化しないものとする。まず、車両が後進している状態、つまり、車輪が上述した回転方向drとは逆方向に回転している状態となる。このように車輪が回転している状態のときは、第2パッド24は、クリップ34a、34bにより、回転方向において所定位置に維持され、ディスクロータ12の半径方向において、外側に所定の力で押されている。このように、第2パッド24は、所定位置に支持されるため、車両の振動により移動することが抑制され、ラトル音の発生が抑制される。
そして、操作者によりブレーキが踏まれると、ピストンがシリンダから押し出され、第1パッドと第2パッドとの間隔が狭くなり、第1パッド及び第2パッドがそれぞれディスクロータの盤面に接触する。第1パッド及び第2パッドがディスクロータの盤面に接触すると、その接触により発生する摩擦力によりディスクロータの回転速度が減速していく。ディスクロータの回転が減速することで、車軸及び車輪の回転も減速していく。ここで、ブレーキが踏まれて、ディスクロータに接触した第2パッド24は、図5−1に示すように、ディスクロータが回転する方向に力F1を受ける。第2パッド24は、力F1を受けることで、シリンダ28に対して突起42bとシリンダ28との間隔が狭くなる方向に相対的に移動し、マウント30に対して突起40aと凹部44aとの間隔が狭くなる方向に相対的に移動する。このように、第2パッド24がシリンダ28及びマウント30に対して移動すると、ばね材32bとシリンダ28とが接触し、ばね材32bが圧縮される。さらに、突起40aと凹部44aとの間に配置されたクリップ34aも圧縮される。このように、ばね材32bが圧縮されることで、図5−2に示すように、突起42bとシリンダ28との間隔を広げる方向の力F2、つまり、シリンダ28を基準として第2パッド24を凹部44b側に移動させる力がばね材32bから第2パッド24に働く。また、ばね材32aと第2パッド24との間隔が広くなっているが、この状態でもばね材32aも圧縮されているため、突起42aとシリンダ28との間隔を広げる方向の力F‘2がばね材32aから第2パッド24に働く。ここで、小さい力F‘2は、力F2よりも小さい荷重であり、ばね材32aとばね材32bとの合力では、シリンダ28を基準として第2パッド24を凹部44b側に移動させる力が第2パッド24に働く。また、クリップ34aが圧縮されることで、突起40aと凹部44aとの間隔を広げる方向の力F3、つまり、マウント30を基準として第2パッド24を凹部44b側に移動させる力がクリップ34aから第2パッド24に働く。このように、第2パッド24が移動した場合も、ばね材32b及びクリップ34aから第2パッド24に移動方向と逆側の力が働くことで、第2パッド24の移動速度が減速される。第2パッド24の移動速度が減速されることで、第2パッド24(の裏金24b)とマウント30が接触した場合も低速で接触することになるため、クロンク音が発生することを防止できる。
さらに、操作者によりブレーキが踏み続けられると、最終的に、ディスクロータ、車軸、車輪の回転が止められ、車両も停止する。車両が停止、つまり車体の制動が終了して、ブレーキが開放されると、図5−3に示すように、圧縮されていたばね材32b及びクリップ34aから第2パッド24に、第2パッド24を初期位置に戻そうとする力F4、つまり、シリンダ28及びマウント30を基準として第2パッド24を凹部44b側に移動させる力が働く。具体的には、ばね材32bから第2パッド24に対して、突起42bとシリンダ28との間隔を広げる方向の力F5が働き、クリップ34aから第2パッド24に対して、突起40aと凹部44aとの間隔を広げる方向の力F6が働く。また、ばね材32aと第2パッド24との間隔が広くなっているが、この状態でもばね材32aも圧縮されているため、突起42aとシリンダ28との間隔を広げる方向の力F‘5がばね材32aから第2パッド24に働く。ここで、小さい力F‘5は、力F5よりも小さい荷重であり、ばね材32aとばね材32bとの合力では、シリンダ28を基準として第2パッド24を凹部44b側に移動させる力が第2パッド24に働く。
第2パッド24に、第2パッド24を初期位置に戻そうとする力F4が働くことで、第2パッド24は、凹部44b側に所定速度で押し出され、初期位置を越えてさらに凹部44b側に所定速度で移動する。第2パッド24が初期位置を越えると突起42aとシリンダ28との間隔が狭くなり、さらに第2パッド24が凹部44b側に移動すると、ばね材32aとシリンダ28とが接触し、ばね材32aが圧縮される。ばね材32aが圧縮されると、突起42aとシリンダ28との間隔を広げる方向の力F7が第2パッド24に働く。また、ばね材32bと第2パッド24との間隔が広くなっているが、この状態でもばね材32bは、圧縮されているため、突起42bとシリンダ28との間隔を広げる方向の力F‘7がばね材32aから第2パッド24に働く。ここで、小さい力F‘7は、力F7よりも小さい荷重であり、ばね材32aとばね材32bとの合力では、シリンダ28を基準として第2パッド24を凹部44a側に移動させる力が第2パッド24に働く。このように、クリップ32a及びクリップ32bの合力として第2パッド24が移動する方向と反対方向の力が第2パッド24に働くことで、第2パッド24の移動速度が減速される。第2パッド24の移動速度が減速されることで、第2パッド24の突起40bの回転方向側の面とマウント30の凹部44bの回転方向側の面が接触すること、より正確には2つの面がクリップ34bを介してぶつかることを防止でき、また、第2パッド24とマウント30とが接触しても、低速で接触することになるため、クロンク音が発生することを防止できる。
以上のように、ブレーキキャリパ14は、シリンダ28と第2パッド24との間にばね材32a、32bを設けることで、第2パッド24の移動速度を減速させることができ、クロンク音が発生することを抑制することができる。また、ばね材32a、32bを第2パッド24のみに固定し、シリンダ28には固定しないことで、第2パッド24が回転方向に移動する際に、シリンダ28と第2パッド24との間で力のつりあいがとれ、第2パッド24がシリンダ28に対して振動することを防止ことができる。さらに、ブレーキキャリパ14は、マウント30と第2パッド24との間にクリップ34a、34bを設けることで、第2パッドの回転方向における移動速度をより減速させることができる。また、一方のクリップ34aのみ、回転方向において対面する第2パッド24とマウント30との間隔を所定間隔に維持するように保持させることで、第2パッド24とマウント30との間が力のつりあいにより振動することを防止することができる。
なお、ブレーキキャリパ14では、第2パッドに突起を形成し、回転方向において、第2パッドとシリンダとを対面させ、第2パッドとマウントとを対面させたが、第2パッド、シリンダ及びマウントの形状はこれに限定されず、シリンダ及びマウントに突起を形成し、回転方向において、第2パッドとシリンダとを対面させ、第2パッドとマウントとを対面させるようにしてもよい。また、ブレーキキャリパ14では、第2パッド24とシリンダ28との間にばね材32a、32bを設け、第2パッド24とマウント30との間にクリップ34a、34bを設けたが、ばね材、クリップに限定されず、弾性部材であればよく、上述した板ばね以外にも、コイルばね、ゴムを用いることができ、ダンパーを用いてもよい。
ここで、ばね材をパッドに固定する方法は特に限定されず、種々の方法で固定すればよい。図6−1〜図6−3は、それぞれ、ばね材をパッドに固定する方法の一例を示す部分断面図である。なお、図6−1〜図6−3にそれぞれ示すブレーキキャリパは、ばね材をパッドに固定する方法を除いて基本的構成は、図1〜図4に示すブレーキキャリパ12と同様の構成である。
図6−1に示すブレーキキャリパ14aは、突起42aのシリンダ28側の面に設けられ、突起部24aに固定されたばね止め46aを有する。ばね材32aは、ばね止め46aと突起42aのシリンダ28側の面とで挟み込まれ、かつ、ばね止め46aにより突起42aのシリンダ28側の面に押さえつけられることで、突起42aに固定される。ばね止め46aとしては、例えば、ばね材32aを貫通し、突起42aに埋め込まれるボルト、リベット等を用いることができる。
図6−2に示すブレーキキャリパ14bは、折れ曲がったL字状の板で、L字の一面が突起42aの側面、つまり、ディスクロータ12の回転軸に直交する面と対面し、L字の他方の面が突起42aのシリンダ28側の面と対面して配置されたばね止め46bと、ばね材32aのずれを防止するずれ防止具48aとを有する。ばね材32aは、ばね止め46bと突起42aのシリンダ28側の面とで挟み込まれ、かつ、ばね止め46bにより突起42aのシリンダ28側の面に押さえつけられることで、突起42aに固定される。また、ばね材32aは、ずれ防止具48aによりばね止め46bにより固定された位置からずれないように支持されている。なお、ばね止め46bの長さは特に限定されず、突起42aのシリンダ28側の面と対向する面は、シリンダ28の端から端まである長さとしてもよい。また、ずれ防止具48aとしては、例えば、ばね材32aの突起42aと接触している部分の外周に沿って配置した棒状部材がある。ずれ防止具48aで、ばね材32aの外周を支持することで、ばね材32aがずれることを防止できる。
図6−3に示すブレーキキャリパ14cは、折れ曲がったL字状の板で、L字の一面が突起42aの側面と対面し、L字の他方の面が突起42aのシリンダ28側の面と対面して配置されたばね止め46bと、ばね材32aのずれを防止するずれ防止具48bとを有する。ばね止め46bは、ブレーキキャリパ14bのばね止め46bと同様の構成である。ずれ防止具48bは、ばね止め46bと一体で設けられている。ずれ防止具48bとしては、ばね止め46bとばね材32aと突起42aと貫通し、ばね止め46bとばね材32aを突起42aに固定するボルト、リベット等を用いることができる。このように、ばね止め46bとずれ防止具48bとを一体として設けてもよい。
以上のように、本発明にかかるブレーキキャリパは、自動車用のディスクブレーキ装置に有用であり、特に、浮動式のブレーキキャリパとして自動車用ディスクブレーキに用いることに適している。
ブレーキキャリパを用いるディスクブレーキ装置の一例の概略構成を示す斜視図である。 図1に示すブレーキキャリパの概略構成を示す断面図である。 図2に示すブレーキキャリパのIII−III線断面図である。 図1に示すブレーキキャリパの概略構成を模式的に示す側面図である。 ブレーキキャリパの動作を説明するためのブレーキキャリパの側面図である。 ブレーキキャリパの動作を説明するためのブレーキキャリパの側面図である。 ブレーキキャリパの動作を説明するためのブレーキキャリパの側面図である。 ブレーキキャリパの動作を説明するためのブレーキキャリパの側面図である。 ばね材をパッドに固定する方法の一例を示す側面図である。 ばね材をパッドに固定する方法の他の例を示す側面図である。 ばね材をパッドに固定する方法の他の例を示す側面図である。
符号の説明
10 ディスクブレーキ装置
12 ディスクロータ
14 ブレーキキャリパ
22 第1パッド
22a、24a ライニング
22b、24b 裏金
24 第2パッド
26 ピストン
28 シリンダ
29 液圧室
30 マウント
32a、32b ばね材
34a、34b クリップ
40a、40b、42a、42b 突起
44a、44b 凹部
46a、46b ばね止め
48a、48b ずれ防止具

Claims (4)

  1. 車輪とともに回転するディスクロータの回転速度を減速させるブレーキキャリパであって、
    前記ディスクロータの一方の盤面に対向した位置に配置された第1パッドと、
    前記ディスクロータの他方の盤面に対向した位置に前記第1パッドとで前記ディスクロータを挟み込むように配置された第2パッドと、
    前記第1パッドを、前記ディスクロータの回転軸と平行な方向に移動させるピストンと、
    前記ピストン及び前記第2パッドを支持するシリンダと、
    車両本体に固定され、かつ、前記ディスクロータの盤面に直交する方向に移動可能に前記シリンダを支持しているマウントと、を有し、
    前記第2パッドは、車両の前進時における前記ディスクロータの回転方向の上流側の端面の一部及び下流側の端面の一部が前記シリンダと対面しており、
    前記第2パッドの前記シリンダと対面している部分に、それぞれ配置された第1弾性部材を有することを特徴とするブレーキキャリパ。
  2. 前記第1弾性部材は、前記第2パッドに固定され、前記シリンダには固定されていないことを特徴とする請求項1に記載のブレーキキャリパ。
  3. 前記第1弾性部材は、板ばねであることを特徴とする請求項1または2に記載のブレーキキャリパ。
  4. さらに、前記第2パッドは、前記回転方向の上流側の端面の一部が前記マウントと対面しており、
    前記第2パッドの前記回転方向の上流側の端面の前記マウントと対面している部分に配置され、少なくとも一部が前記第2パッド及び前記マウントに接続された第2弾性部材を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のブレーキキャリパ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20180107819A (ko) * 2017-03-23 2018-10-04 주식회사 만도 차량용 디스크브레이크
WO2024116541A1 (ja) * 2022-11-30 2024-06-06 日立Astemo株式会社 ディスクブレーキ

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