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JP2010045974A - 永久磁石形同期回転電機、それを備える車両、昇降機、流体機械および加工機 - Google Patents

永久磁石形同期回転電機、それを備える車両、昇降機、流体機械および加工機 Download PDF

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JP2010045974A JP2009267689A JP2009267689A JP2010045974A JP 2010045974 A JP2010045974 A JP 2010045974A JP 2009267689 A JP2009267689 A JP 2009267689A JP 2009267689 A JP2009267689 A JP 2009267689A JP 2010045974 A JP2010045974 A JP 2010045974A
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Yosuke Kawazoe
洋介 川副
Isato Fukuma
勇人 福間
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Abstract

【課題】 V字形配列の磁石穴の上端面と回転子の外周部間に形成された鉄心部にて、q軸磁束の飽和を抑え、起動時や急激な負荷変動に大きなトルクを得ることができ、効率が良い、永久磁石形同期回転電機、それを備える車両、昇降機、流体機械および加工機を提供する。
【解決手段】 回転子コア11における所定の極ピッチ角θ内に、V字に沿って1極に対する永久磁石6、7を各々挿入する磁石穴2、3のうち、V字の頂点を基準にした磁石穴3と極ピッチ角θの中心線OCとのなす角度は、磁石穴2と極ピッチ角θの中心線OCとのなす角度より小さくすると共に、極ピッチ角θを2等分する中心線OC上に、当該中心線を境として永久磁石6側における回転子と固定子間のギャップ面の極性が異極となる吸引部を構成し、当該中心線を境として永久磁石側7における回転子と固定子間のギャップ面の極性が同極となる反発部を構成するように回転子を動かす動作点となるd軸内の磁気反発境点を一致させた。
【選択図】 図4

Description

本発明は、ハイブリッド自動車や燃料電池自動車、電気自動車等の車両もしくはクレーンや巻上げ機、エレベータ、立体駐車場等の昇降機または風水力用のコンプレッサやブロワ、ポンプ等の流体機械もしくは半導体製造装置や工作機械を主とする加工機などの産業用省力機械の駆動用モータ、発電機として用いられる、永久磁石形同期回転電機、それを備える車両、昇降機、流体機械および加工機に関するものである。
近年、地球温暖化の防止、資源確保の観点から、ハイブリッド自動車等の車両、産業用省力機械などの果たすべき役割が大変重要になってきており、これには二酸化炭素の排出削減、エネルギー消費量や効率の改善等を図ることが必要となっている。
このようなハイブリッド自動車等の車両あるいは産業用省力機械などにとって、高出力、高速回転化が可能で、信頼性が高く効率の良い、しかも回転速度が可変で制御性の良いなどの特長を持つ永久磁石形同期回転電機が求められている。この条件を満たす回転電機として、永久磁石を回転子に内蔵した同期モータ、いわゆる埋込磁石型同期モータ(IPMモータ:Interior Permanent Magnet Moter)が挙げられる。該モータは、小型・軽量化が図れるなどの特長を有していることから、産業用省力機械の分野では、クレーンや巻上げ機、エレベータ、立体駐車場等の昇降機、風水力用のコンプレッサやブロワ、ポンプ等の流体機械あるいは半導体製造装置や工作機械を主とする加工機にも用途が拡大している。以下、本例では、埋込磁石型同期モータを中心に述べる。
図6は、第1従来技術における回転子コア成形用に打ち抜いた電磁鋼板形成体の正面図である。
図6において、電磁鋼板形成体35は回転子コアを形成するための1枚の薄肉円盤状の電磁鋼板よりなる。この電磁鋼板形成体35は、回転子を形成した際に1極あたり永久磁石を挿入するために一つの磁石穴31が設けられており、この磁石穴31から回転子外周部までの間の部分にアウターブリッジ32が形成されている。なお、電磁鋼板形成体35を複数積層してブロック状に形成すると、電磁鋼板積層体(図7の回転子コア34)が製作される(例えば、特許文献1、非特許文献1を参照)。
次に埋込磁石型同期モータの動作原理について説明する。
図7は、第1従来技術の回転子を適用した埋込磁石型同期モータの主要部の正断面図である。なお、図示されたモータにおける回転子の永久磁石磁極数は6極、固定子の突極磁極数(スロット数と同数)は36個となっている。
図7において、モータの動作は永久磁石33が回転子コア34内部に挿入された回転子30においては、磁気抵抗の小さい磁気的凸部を構成するq軸では空隙磁束密度が高く、磁気抵抗の大きい磁気的凹部を構成するd軸では空隙磁束密度が低くなる。このような回転子30の突極性により、q軸インダクタンスをLq、d軸インダクタンスをLdとしたときに、Lq>Ldとなり、磁石トルク以外に磁束密度の変化によって生じるリラクタンストルクが併用でき、更なる効率アップが期待できる。磁石トルクとは、回転子30の永久磁石33による磁界と固定子40の固定子コア41におけるスロット42内に収納された図示しない固定子巻線による回転磁界とが磁気吸引力および磁気反発力によっても発生するトルクであり、リラクタンストルクとは、固定子巻線(不図示)による回転磁界に回転子30の突極部が吸引されて発生するトルクである。
次に第2従来技術について、図8を用いて説明する。
図8は、第2従来技術における回転子コア成形用に打ち抜いた電磁鋼板形成体の正面図である(例えば、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7を参照)。
図8において、電磁鋼板形成体50は回転子コアを形成するための1枚の薄肉円盤状の電磁鋼板よりなる。この電磁鋼板形成体50は、回転子を形成した際に所定の極ピッチ角で設けた放射状の極ピッチ線に対し対称に回転子外径側に1極に対する磁石が2個に挿入されるように、2つの磁石穴52、53がV字形になるように設けられている。この磁石穴52、53の上端部から回転子外周部までの間の部分にアウターブリッジ54が形成されている。また、電磁鋼板形成体50には、磁石穴52、53との間にセンターブリッジ51が設けられている。なお、電磁鋼板形成体50を複数積層してブロック状に形成すると、電磁鋼板積層体(図9の回転子コア57)が製作される。
次に動作について、図9を用いて説明する。
図9は、第2従来技術の回転子を適用した埋込磁石型同期モータの主要部の正断面図であり、最適回転トルクを発生する固定子と回転子との磁極の位置関係を模式的に表わしたものである。図10は第2従来技術による埋込磁石型同期モータの動作を説明するための図であって、(a)はモータ正回転時における動作を示す模式図、(b)はモータの回転磁界を発生させる電流位相とトルクの関係を示した図である。なお、図示されたモータにおける回転子の永久磁石磁極数は8極、固定子の突極磁極(スロット数と同数)は48個となっている。
図9、図10(a)において、埋込磁石型同期モータは、磁石穴52、53に該磁石穴と同サイズの永久磁石55、56を挿入した永久磁石形の回転子50を有している。このような構成で回転子コア57内部に埋め込まれた永久磁石55、56による磁界と固定子60の固定子コア61におけるスロット62内に収納された図示しない固定子巻線による回転磁界とが吸引反発して磁石トルクを発生する。また磁石軸であるd軸方向よりそれと直交するq軸方向の磁気抵抗が小さくなるため突極構造となり、d軸インダクタンスLdよりq軸インダクタンスLqが大きくなり、この突極性によりリラクタンストルクが発生する。図9、図10(a)では、磁石穴52、53に埋め込まれたV字形配列の永久磁石55、56は2等辺であるので、2つの同極同士が向き合った同サイズの永久磁石に挟まれた外鉄心部内の永久磁石による磁束の反発境点は回転子50の外鉄心部の中央で、放射状の極ピッチ線OPの中心を通る中心線OC上に位置する。
図9、図10(a)において、実際には回転子50に回転エネルギーを与える力はスロット62内の固定子巻線(不図示)に流す電流の強弱など複合されたものであるが、ここでは説明のため簡略化して記している。なお、モータの磁束密度分布については、時計の針で示すとちょうど12時の針の位置における極に注目して述べることにする。
2つの同極永久磁石55、56に囲まれた外鉄心部のd軸の反発境点は回転子50の表面の中央にあるので、スロット62内の固定子巻線(不図示)により作られる極が図9、図10(a)の場合、固定子60と回転子50間のギャップ面において、OC上の反発境点に対して向かって左側が固定子N極、回転子S極となる構成の吸引部、右側が固定子及び回転子ともにS極となる反発部となる。回転子50の表面で、吸引部は磁束が密になり反発部は磁束が疎になるので、回転子50には磁束が密な方から疎の方に、即ち時計方向に動かそうとする磁石トルクが働く。またq軸磁束は突極に対向している固定子60のティース63を主に流れる。
図10(a)の説明箇所では、回転子50の永久磁石55、56による磁界とスロット62内の固定子巻線(不図示)による回転磁界の吸引、および固定子巻線(不図示)による回転磁界に回転子50のd軸突極部が吸引されるので、斜線部の磁束密度が特に高くなる。この時永久磁石のS極成分と固定子巻線(不図示)によるS極成分に対して巻線によるN極成分が短いので、S極成分の磁束を短くする方向に、即ち時計方向に回転子50を動かそうとするリラクタンストルクが働く。
ここで、図10(b)において、磁石による磁界と巻線による回転磁界とが磁気吸引力、磁気反発力によって発生する磁石トルクは図中の曲線の関係になり、巻線による回転磁界に回転子の突極部が吸引されて発生するリラクタンストルクは図中の曲線の関係になる。これにより、磁石トルクとリラクタンストルクの両方を合わせると、図中の太実線で示されたトルクを発生することができる。
特開2006−211826号公報(明細書4頁、図1〜図3) 特開2005−039963号公報(明細書4頁〜6頁、図1及び図2) 特開2005−057958号公報(明細書4頁〜7頁、図1及び図5) 特開2005−130604号公報(明細書8頁、図1) 特開2005−160133号公報(明細書8頁、図1) 特開2002−112513号公報(明細書5頁、図1及び図3) 特開2006−254629号公報(明細書7頁〜8頁、図4)
東洋電機技報第111号、2005−3(第13頁〜第21頁)
ところが、第2従来技術では、2つの永久磁石挿入穴の上面と回転子コアの外径間に形成された外鉄心部で、電機子反作用によるq軸磁束が飽和し易いため、リラクタンストルクを利用できず、起動時や急激な負荷変動に大きなトルクを得にくい。
また、第2従来技術にて示すように、V字形で1極あたり2つの永久磁石を配列した形状は、第1従来技術に示すような平坦な永久磁石配列を有する形状より磁気異方性を強くした形状であるが、異方性を十分生かせておらず、低速・軽負荷時のモータ効率向上に寄与していない。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、2つのV字形に配列された磁石穴の上面と、回転子の外径間に形成された外鉄心部にて、q軸磁束の飽和を抑えると共にリラクタンストルクの利用と、磁石トルクの向上を図ることができ、起動時や急激な負荷変動に大きなトルクを得ることが可能で効率が良い、永久磁石形同期回転電機、それを備える車両、昇降機、流体機械および加工機を提供することを目的とする。
上記問題を解決するため、本発明は次のような構成にしたものである。
請求項1に記載の発明は、固定子コアに固定子巻線を装着する固定子と、回転子コアを有する回転子とを具備し、前記回転子は、前記回転子コアに所定の極ピッチ角で設けられると共に、回転中心側を頂点とするV字に沿って1極に対する永久磁石を2個挿入するための第1の磁石穴および第2の磁石穴と、前記第1、第2の磁石穴にそれぞれ挿入された第1、第2の永久磁石と、前記V字の頂点部に位置するように設けられた前記第1、第2の磁石穴を仕切るためのセンターブリッジと、を備えた永久磁石形同期回転電機において、前記V字の頂点は前記極ピッチ角を2等分する中心線上にあり、前記V字の頂点を基準にした前記第1の磁石穴と前記極ピッチ角の中心線とのなす角度は、前記第2の磁石穴と前記極ピッチ角の中心線とのなす角度より小さくなるようにしており、前記回転子の磁気的凹部を構成する磁石軸をd軸とし、前記回転子の磁気的凸部を構成する突極をq軸とするとき、前記極ピッチ角を2等分する中心線上には、当該中心線を境として前記第1永久磁石側における前記回転子と前記固定子間のギャップ面の極性と、当該中心線を境として前記第2永久磁石側における前記回転子と前記固定子間のギャップ面の極性との何れか一方が異極となる吸引部を構成し、他方が同極となる反発部を構成するように前記回転子を正転または逆転方向に動かす動作点となるd軸内の磁気反発境点を一致させたことを特徴としている。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の永久磁石形同期回転電機において、前記第1、第2の磁石穴の形状を非対称に構成したことを特徴としている。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の永久磁石形同期回転電機において、前記第1の磁石穴の長手方向長さが、前記第2の磁石穴の長手方向長さより短くしてあることを特徴としている。
請求項4に記載の発明は、請求項1または2に記載の永久磁石形同期回転電機において、前記第1、第2の磁石穴は、該穴のそれぞれの上端面から該電磁鋼板形成体の外周部までの間の鉄心部の間隔が同一になるような位置に設けてあることを特徴としている。
請求項5に記載の発明は、請求項1または2に記載の永久磁石形同期回転電機において、前記第1、第2の磁石穴に、それぞれ前記磁石穴の長手方向における両端部に外周側または内周側に向けて膨らむ形状の漏洩磁束防止用の円弧空間が設けられたことを特徴としている。
請求項6に記載の発明は、請求項1または2に記載の永久磁石形同期回転電機において、前記第1、第2の磁石穴に、それぞれ前記磁石穴の角部を含むように、角部の曲率より大きな曲率で外周側に向けて膨らむ形状の漏洩磁束防止用の円弧空間が設けられたことを特徴としている。
請求項7に記載の発明は、請求項1または2に記載の永久磁石形同期回転電機において、前記第1、第2の磁石穴は、略矩形状であることを特徴としている。
請求項8に記載の発明は、請求項1または2に記載の永久磁石形同期回転電機において、前記第1、第2の磁石穴は、円弧形状であることを特徴としている。
請求項9に記載の発明は、請求項1に記載の永久磁石形同期回転電機において、前記回転子コアに、前記極ピッチ角の両端に位置する極ピッチ線上に、遠心力による応力限界により決定される空洞部が設けられたことを特徴としている。
請求項10に記載の発明は、請求項1に記載の永久磁石形同期回転電機において、前記第1、第2の磁石穴の上端面と前記回転子コアの外周部との間に形成される鉄心部に、前記第1、第2永久磁石の作る磁束が前記回転子コアにおける極ピッチ角の中心を通る中心線に対して円周方向に偏って分布することを特徴としている。
請求項11に記載の発明は、請求項1に記載の永久磁石形同期回転電機において、前記第1、第2の永久磁石で構成される磁極の磁極数Pと前記固定子の突極磁極に配列される突極磁極数Mの関係は、P=2(n+1)(但しnは1以上の整数)かつM=6Pとしたことを特徴としている。
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の永久磁石形同期回転電機において、前記回転電機は、前記永久磁石の磁極数が8極の埋込磁石型同期回転電機であることを特徴としている。
請求項13に記載の発明は、請求項1〜12に記載の永久磁石形同期回転電機を、車輪を駆動するための駆動用モータとして用いた車両であることを特徴としている。
請求項14に記載の発明は、請求項1〜12に記載の永久磁石形同期回転電機を、発電機として用いた車両であることを特徴としている。
請求項15に記載の発明は、請求項1〜12に記載の永久磁石形同期回転電機を駆動用モータとして用いた昇降機であることを特徴としている。
請求項16に記載の発明は、請求項1〜12に記載の永久磁石形同期回転電機を駆動用モータとして用いた流体機械であることを特徴としている。
請求項17に記載の発明は、請求項1〜12に記載の永久磁石形同期回転電機を駆動用モータとして用いた加工機であることを特徴としている。
本発明によれば、回転子コアにおける所定の極ピッチ角で設けた放射状の極ピッチ線の範囲内に、V字に沿って1極に対する永久磁石を2個挿入するための2個の磁石穴のうち、一方の磁石穴を該極ピッチ線の中心線から遠ざかる方向にずらし、他方を該極ピッチ線の中心線に近づく方向にずらして設けることにより、2個の永久磁石の作る磁束が回転子コアにおける該極ピッチ線の中心に対して円周方向に偏って分布するため、V字形に配列された2つの磁石穴の上端面と回転子コアの外周部との間に形成される鉄心部にて、q軸磁束の飽和を抑えると共にリラクタンストルクの利用と、磁石トルクの向上の両方を図ることが可能となる。その結果、起動時や急激な負荷変動に対しても大きなトルクを得ることが可能で効率が良い、車両もしくは昇降機または流体機械もしくは加工機などの分野に用いられる永久磁石形同期回転電機を実現することができる。
本発明の実施例を示す回転子コア成形用に打ち抜いた電磁鋼板形成体の正面図である。 本発明の電磁鋼板形成体を適用した回転子の構造を拡大した正断面図である。 本発明の回転子を適用した埋込磁石型同期モータの主要部の正断面図であり、最適回転トルクを発生する固定子と回転子との磁極の位置関係を模式的に表わしたものである。 本発明による埋込磁石型同期モータの動作を説明するための図であって、(a)はモータ正回転時における動作を示す模式図、(b)はモータの回転磁界を発生させる電流位相とトルクの関係を示した図である。 本発明による埋込磁石型同期モータの動作を説明するための図であって、(a)はモータ逆回転時における動作を示す模式図、(b)はモータの回転磁界を発生させる電流位相とトルクの関係を示した図である。 第1従来技術における回転子コア成形用に打ち抜いた電磁鋼板形成体の正面図である。 第1従来技術の回転子を適用した埋込磁石型同期モータの主要部の正断面図である。 第2従来技術における回転子コア成形用に打ち抜いた電磁鋼板形成体の正面図である。 第2従来技術の回転子を適用した埋込磁石型同期モータの主要部の正断面図であり、最適回転トルクを発生する固定子と回転子との磁極の位置関係を模式的に表わしたものである。 第2従来技術による埋込磁石型同期モータの動作を説明するための図であって、(a)はモータ正回転時における動作を示す模式図、(b)はモータの回転磁界を発生させる電流位相とトルクの関係を示した図である。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
図1は本発明の実施例を示す回転子コア成形用に打ち抜いた電磁鋼板形成体の正面図、図2は本発明の電磁鋼板形成体を適用した回転子の構造を拡大した正断面図である。
図1において、1は電磁鋼板形成体、2、3は第1、第2の磁石穴、4はアウターブリッジである。また、図2において、5はセンターブリッジ、6、7は第1、第2の永久磁石、8は空洞部、10は回転子、11は回転子コア、20、21、22、23、24、25は漏洩磁束防止用の円弧空間、Oは回転中心、θは極ピッチ角、OPは極ピッチ角θの両端に位置する極ピッチ線、OCは極ピッチ線OP,OPで挟まれた極ピッチ角θを二等分する中心線、LaおよびLbはそれぞれ第1、第2の磁石穴2、3の半径方向長さ、Crは磁石穴2、3の上端面から回転子コア11の外周部までの間の鉄心部の間隔である。
本発明の特徴は以下のとおりである。
図1において、電磁鋼板形成体1は回転子コアを形成するための1枚の薄肉円盤状の電磁鋼板よりなる。この円盤状の電磁鋼板形成体1における所定の極ピッチ角で設けた放射状の極ピッチ線の範囲内に、該コアの回転中心側を頂点とするV字に沿って1極に対する磁石が2個挿入されるための2つの磁石穴2、3が設けられている。この電磁鋼板形成体1の磁石穴2、3の上端部から回転子外周部までの間の部分にアウターブリッジ4が形成されている。また、電磁鋼板形成体1に該V字形の磁石穴2、3の頂点部に位置するように該磁石穴を仕切るセンターブリッジ5が設けられている。なお、電磁鋼板形成体1を複数積層してブロック状に形成すると、電磁鋼板積層体(図2の回転子コア11)が製作される。
次に図2では、図1に示した電磁鋼板形成体1より構成される回転子コア11に1極あたり2個の永久磁石6、7をそれぞれ挿入するための第1、第2の磁石穴2、3の特徴を具体的に説明する。該コア11の回転中心O側を頂点とするV字に沿って所定の極ピッチ角θで設けた放射状の極ピッチ線OPの範囲内において、第1の磁石穴2が該極ピッチ線OPの中心を通る中心線OCから遠ざかる方向にずらし、第2の磁石穴3が該極ピッチ線OPの中心を通る中心線OCに近づく方向にずらして設けられた点である。
この第1、第2の磁石穴2、3の形状を非対称に構成すると共に、第1の磁石穴2の半径方向長さLaを長くし、第2の磁石穴3の半径方向長さLbを短くしてある。
また、第1、第2の磁石穴2、3は、回転子コア11に磁石6、7が挿入される該穴のそれぞれの上端面から回転子コア11の外周部までの間の鉄心部の間隔Crが同一になるような位置に設けられている。
また、第1、第2の磁石穴2、3に、それぞれ該磁石穴の半径方向における両端部に外周側または内周側に向けて膨らむ形状の漏洩磁束防止用の円弧空間20、21、22、23が設けられている。
また、第1、第2の磁石穴2、3に、それぞれ該磁石穴の角部を含むように、角部の曲率より大きな曲率で外周側に向けて膨らむ形状の漏洩磁束防止用の円弧空間24、25が設けられている。ここで、本実施例に記載した第1、第2の磁石穴2、3の形状は、基本的には略矩形状で構成されているが、これに替えて円弧形状としても構わない。
さらに、電磁鋼板形成体1より構成される回転子コア11には、遠心力による応力限界により決定され且つ該放射状の極ピッチ線OP上に位置するエリアに空洞部8が設けられている。
次に本発明の回転子を適用した埋込磁石型同期モータについて説明する。
図3は本発明の回転子を適用した埋込磁石型同期モータの主要部の正断面図であり、最適回転トルクを発生する固定子と回転子との磁極の位置関係を模式的に表わしたものである。なお、図示されたモータにおける回転子の永久磁石磁極数は8極、固定子の突極磁極(スロット数と同数)は48個となっており、この磁石数とスロット数の組合せは第2従来技術と同じである。
埋込磁石型同期モータにおいて、回転子10に埋め込まれた永久磁石6、7は、V字形配列で、互いに同極同士が向き合い、かつ、円周方向の厚みは同じだが、一方の永久磁石6の径方向長さが長く、他方の永久磁石7の径方向長さが短くなっており、かつ、それぞれの永久磁石の上端面から回転子10の外周部までの鉄心部の間の間隔Crは同一深さに設けられている。また、図3に示す永久磁石6、7の回転子10の回転中心に対する開角は第2従来技術の図10に示す永久磁石55、56の開角と同じ角度にしている。したがって、2つの同極で長さの異なる永久磁石6、7に挟まれた外鉄心部内の永久磁石による磁束の反発境点は、半径方向長さの短い永久磁石7側に近い方、即ち変形V字形配列の永久磁石6、7の開き角度α(開角)の中心を通る中心線Q―Qから円周方向に向かってδ偏った位置(回転子10の極ピッチ線の中心線OC上)に位置する。
なお、図3において、回転子の磁石穴に配列される永久磁石磁極数=8極、固定子の突極磁極に配列される突極磁極数(スロット数)=48個の例を示したが、この組合せについては、回転子の永久磁石の磁極数P、固定子突極磁極数Mとして、以下の関係で表わされるのが好ましい。
すなわち、P=2(n+1)(但しnは1以上の整数)かつM=6P
これらの組合せにより、コギングが少なく、振動の少ない、高出力で高効率の回転電機が得られる。
[本発明による回転電機の正回転動作の説明]
次に動作について説明する。
図4は本発明による埋込磁石型同期モータの動作を説明するための図であって、(a)はモータ正回転時における動作を示す模式図、(b)はモータの回転磁界を発生させる電流位相とトルクの関係を示した図である。
図4(a)において、2つの長さの異なる同極永久磁石6、7に囲まれた外鉄心部内のd軸の磁気反発境点はV字配列の底部の外側に位置する回転子10の表面にあり、その表面でのずれ量が図3で示すように、極ピッチ線OPの中心線OCより固定子の約1スロット分のずれ量とする偏角(δ)として説明を行うものとする。
固定子コア13のスロット14に装着の固定子巻線(不図示)により作られる極が図4(a)のような場合、固定子と回転子間のギャップ面は、磁気反発境点(OC上に存在)より左側が固定子巻線側をN極、永久磁石側をS極とする吸引部となり、右側が固定子巻線側および永久磁石側両方をS極とする反発部となる。吸引部は磁束が密になり反発部は磁束が疎になるが、吸引部は従来技術の図10の例に比べて固定子巻線の電流方向によって生じる固定子側のN極が少ない分、図10の例より磁束密度は高く、反発部は図10の例に比べて固定子側のS極が多い分、図10の例より磁束密度は低い。その密度差が大きい中で、磁束が密な方から疎の方に動かそうとして回転子に働く磁石トルクは図10の例より大きくなる。また、図4(a)において、回転子の回転中心に対して2つの永久磁石6、7の開角αの大きさは図10の例と同じだが、d軸内の磁気反発境点を約1スロット分(図3、図4中のδ)ずらすことにより、q軸磁束の流れる回転子の突極に対向している固定子の突極磁極(ティース)は図10の例の1つに比べてほぼ2つとなり、磁気飽和しにくくなる。図3の説明箇所では、回転子の永久磁石による磁界と巻線による回転磁界の吸引、巻線による回転磁界に回転子のd軸突極部が吸引されるので、図4(a)における斜線部分の磁束密度が特に高くなる。この時永久磁石のS極成分と巻線によるS極成分に対して図10の例よりさらに1スロット分だけN極成分は短くなり、S極成分の磁束を短くする方向に、即ち時計方向に回転子を動かそうとするリラクタンストルクが、図10の例より強く働く。
次に、本発明の永久磁石形同期回転電機の電流位相とトルクの関係について説明する。
本発明の回転子は図4(a)に示すように、第1、第2の磁石穴2、3の上端面と回転子コア11の外周部との間に形成される鉄心部において、第1、第2の永久磁石6、7の作る磁束が回転子コア11における所定の極ピッチ角で設けた放射状の極ピッチ線OPの中心OCに対して円周方向に偏って分布させている。これによって、d軸の磁束を偏らせることによりd軸の磁気抵抗は大きくなり、d軸インダクタンスLdよりq軸インダクタンスLqがますます大きくなり、突極性が顕著になるのでリラクタンストルクを発生しやすくなる。同時にq軸磁束飽和を抑えるために、極ピッチOP内におけるq軸に対向する固定子の突極磁極(ティース)の数を増やせるような偏った永久磁石配列とする。これにより、q軸磁束の飽和を緩和することができる。磁石による磁界と巻線による回転磁界とが磁気吸引力、磁気反発力によって発生する磁石トルクは図4(b)の曲線のような関係になり、巻線による回転磁界に回転子の突極部が吸引されて発生するリラクタンストルクは図4(b)の曲線のような関係になる。これにより、磁石トルクとリラクタンストルクの両方を合わせると、図4(b)の太実線で示されたトルク(総合トルク)を発生することができる。
[本発明による回転電機の逆回転動作の説明]
図5は本発明による埋込磁石型同期モータの動作を説明するための図であって、(a)はモータ逆回転時における動作を示す模式図、(b)はモータの回転磁界を発生させる電流位相とトルクの関係を示した図である。
図4に示す本発明の回転電機が時計方向に回転(正回転)している場合の最適回転トルク位置を示しているのに対し、図5は回転電機が反時計方向に回転(逆回転)している場合の最適回転トルク位置を示している。
図5(a)では回転子のd軸の同極磁気反発境点より左側が固定子巻線側および永久磁石側両方をS極とする反発部、右側が固定子巻線側をN極、永久磁石側をS極とする吸引部で、磁束密度の密な吸引部より疎の反発部の方向、即ち反時計方向に回転子を動かそうとする磁石トルクが働く。この場合の永久磁石形同期回転電機の電流位相とトルクの関係は図5(b)で示されるが、基本的に総合トルクは回転電機の正回転動作の場合と同じであるので省略する。
以上、本発明の実施例について詳細に説明したが、図10の第2従来技術で示したように、回転子に埋め込まれた永久磁石が2等辺V字形配列された回転子に比べ、図3に示す本発明は、回転子コア11における所定の極ピッチ角θで設けた放射状の極ピッチ線OPの範囲内に、V字に沿って1極に対する永久磁石6、7を2個挿入するための2個の磁石穴2、3のうち、一方の磁石穴2を該極ピッチ線OPの中心線OCから遠ざかる方向にずらし、他方の磁石穴3を該極ピッチ線OPの中心線OCに近づく方向にずらして設けることにより、2個の永久磁石6、7の作る磁束が回転子コア11における該極ピッチ線OPの中心OCに対して円周方向に偏って分布するため、一方向の回転方向に対して永久磁石の半径方向の長さを変えたV字形配列では磁石トルク、リラクタンストルクともに向上し、永久磁石形同期回転電機の効率を上げることができる。そして、一方向の回転方向に対する磁石トルク向上は、永久磁石形同期回転電機の電流の低い低速・軽負荷領域の効率を大きく改善できる。
また、一般に回転子10の回転により埋め込まれた永久磁石には遠心力が作用し、永久磁石は回転子の外周側に抜け出そうとする。永久磁石と永久磁石挿入穴との接触面積が多いほど、永久磁石が回転中心に対して水平に近いほど、永久磁石の重量が軽いほど遠心力に強くなる。本発明のように二つの永久磁石6、7のうち、片方の半径方向の長さが短く、他方のそれを長くしたV字形永久磁石配列では、半径方向の長さが短い方の永久磁石7は回転中心に対して立っているが短い分重量が軽く、半径方向の長さが長い方の永久磁石6は比較対象とする2等辺V字形より回転中心に対して構成上水平に近くなるので回転遠心力に強い。
また、図2に示すように第1、第2の磁石穴2、3に、それぞれ磁石穴の半径方向における両端部に外周側または内周側に向けて膨らむ形状の漏洩磁束防止用の円弧空間20〜23を設ける構成、さらに第1、第2の磁石穴2、3に、それぞれ磁石穴の角部を含むように、角部の曲率より大きな曲率で外周側に向けて膨らむ形状の漏洩磁束防止用の円弧空間24、25を設ける構成にしたので、この円弧空間により、回転子10の磁石穴における応力の集中を拡散し、緩和することができる。
また、図2に示すように回転子コア11にV字に沿って1極あたり2個の磁石を挿入するための磁石穴2、3と該磁石穴の間にセンターブリッジ5を設ける構成にしたので、このセンターブリッジによって遠心耐力がさらに増加する。すなわちより高速回転化が可能になる。
また、図2に示すように回転子コア11に8個の空洞部8を形成するようにしたので、その分だけ本来重量物であった回転子10の軽量化を図ることができ、回転子10の中空部に嵌合された図示しない回転子軸を支承する軸受部(不図示)での機械的損失を少なくし、効率よくすることができる。この場合、空洞部8は、回転子10に作用する遠心力により発生する応力限界により決定される形状寸法と、磁路に対して影響が少ないところを判断して決定される形状寸法とにより設定されたエリア内に位置して形成されているので、回転遠心力に対する機械的強度を損なうことがなく、また、固定子12のスロット14に装着された固定子巻線(不図示)および回転子10の永久磁石6、7による磁束の流れ(磁路)を阻害することがなく、特性に悪影響を与えることもない。
しかも、上述した回転子コア11の空洞部8に冷媒を取り入れて流通させることができるので、回転子コアを直接冷却することができて、回転子10の冷却性能の向上を図ることができる。
なお、第2従来技術の図10において、回転子に設けたd軸内磁気反発境点を、通常の2等辺V字形永久磁石配列では必然的に中央になるのに対し、本発明の図3では、1スロット分だけ短い方の永久磁石側にずらした原理説明を行ったが、このずらし量は回転電機の固定子のスロット数、回転子の極数の組合せにより適宜異なるものである。
また、上記の実施例の説明及び図として、いわゆるスロット付き形固定子にて説明しているが、本発明は、主に回転子の構造に関わる発明であるため、スロット付き形固定子に限らず、いわゆるスロットレス形固定子を用いても同様の効果があることは、勿論である。
また、本発明は回転モータに替えて直線運動する直線モータにも適用することができる。
本発明の電磁鋼板形成体、電磁鋼板積層体、これを備えた永久磁石形同期回転電機用回転子、永久磁石形同期回転電機によれば、回転子コアにV字形に配列された2つの磁石穴の上端面と回転子コアの外周部との間に形成される鉄心部にて、q軸磁束の飽和を抑えると共にリラクタンストルクの利用と、磁石トルクの向上の両方を図ることが可能となり、その結果、起動時や急激な負荷変動に対しても大きなトルクを得ることが可能で効率を良好にすることができるため、ハイブリッド自動車や燃料電池自動車、電気自動車などの駆動用モータや発電機、鉄道車両用の駆動用モータや発電機、無停電電源用発電機車に用いる発電機として有効である。さらにエレベータ、立体駐車場等の昇降機または風水力用のコンプレッサやブロワ、ポンプ等の流体機械もしくは半導体製造装置や工作機械を主とする加工機の産業用機械の駆動用モータとしても有効である。
1 電磁鋼板形成体、
2、3 第1、第2の磁石穴、
4 アウターブリッジ、
5 センターブリッジ、
6、7 第1、第2の永久磁石、
8 空洞部、
10 回転子、
11 回転子コア(電磁鋼板積層体)、
20、21、22、23、24、25 漏洩磁束防止用の円弧空間
12 固定子、
13 固定子コア、
14 スロット
O 回転中心、
OP 極ピッチ線、
OC 極ピッチ線の中心線、
θ 極ピッチ角、
α 第1、第2の磁石穴の開き角度(開角)、
δ 磁束の反発境点のずらし量(偏角)、
La、Lb 永久磁石の半径方向長さ、
Cr 磁石穴上端面から回転子コアの外周部までの間の鉄心部の間隔

Claims (17)

  1. 固定子コアに固定子巻線を装着する固定子と、回転子コアを有する回転子とを具備し、
    前記回転子は、
    前記回転子コアに所定の極ピッチ角で設けられると共に、回転中心側を頂点とするV字に沿って1極に対する永久磁石を2個挿入するための第1の磁石穴および第2の磁石穴と、
    前記第1、第2の磁石穴にそれぞれ挿入された第1、第2の永久磁石と、
    前記V字の頂点部に位置するように設けられた前記第1、第2の磁石穴を仕切るためのセンターブリッジと、
    を備えた永久磁石形同期回転電機において、
    前記V字の頂点は前記極ピッチ角を2等分する中心線上にあり、
    前記V字の頂点を基準にした前記第1の磁石穴と前記極ピッチ角の中心線とのなす角度は、前記第2の磁石穴と前記極ピッチ角の中心線とのなす角度より小さくなるようにしており、
    前記回転子の磁気的凹部を構成する磁石軸をd軸とし、前記回転子の磁気的凸部を構成する突極をq軸とするとき、前記極ピッチ角を2等分する中心線上には、当該中心線を境として前記第1永久磁石側における前記回転子と前記固定子間のギャップ面の極性と、当該中心線を境として前記第2永久磁石側における前記回転子と前記固定子間のギャップ面の極性との何れか一方が異極となる吸引部を構成し、他方が同極となる反発部を構成するように前記回転子を正転または逆転方向に動かす動作点となるd軸内の磁気反発境点を一致させたことを特徴とする永久磁石形同期回転電機。
  2. 前記第1、第2の磁石穴の形状を非対称に構成したことを特徴とする請求項1に記載の永久磁石形同期回転電機。
  3. 前記第1の磁石穴の長手方向長さが、前記第2の磁石穴の長手方向長さより短くしてあることを特徴とする請求項1または2に記載の永久磁石形同期回転電機。
  4. 前記第1、第2の磁石穴は、該穴のそれぞれの上端面から該電磁鋼板形成体の外周部までの間の鉄心部の間隔が同一になるような位置に設けてあることを特徴とする請求項1または2に記載の永久磁石形同期回転電機。
  5. 前記第1、第2の磁石穴に、それぞれ前記磁石穴の長手方向における両端部に外周側または内周側に向けて膨らむ形状の漏洩磁束防止用の円弧空間が設けられたことを特徴とする請求項1または2に記載の永久磁石形同期回転電機。
  6. 前記第1、第2の磁石穴に、それぞれ前記磁石穴の角部を含むように、角部の曲率より大きな曲率で外周側に向けて膨らむ形状の漏洩磁束防止用の円弧空間が設けられたことを特徴とする請求項1または2に記載の永久磁石形同期回転電機。
  7. 前記第1、第2の磁石穴は、略矩形状であることを特徴とする請求項1または2に記載の永久磁石形同期回転電機。
  8. 前記第1、第2の磁石穴は、円弧形状であることを特徴とする請求項1または2に記載の永久磁石形同期回転電機。
  9. 前記回転子コアに、前記極ピッチ角の両端に位置する極ピッチ線上に、遠心力による応力限界により決定される空洞部が設けられたことを特徴とする請求項1に記載の永久磁石形同期回転電機。
  10. 前記第1、第2の磁石穴の上端面と前記回転子コアの外周部との間に形成される鉄心部において、前記第1、第2永久磁石の作る磁束が前記回転子コアにおける極ピッチ角の中心を通る中心線に対して円周方向に偏って分布することを特徴とする請求項1に記載の永久磁石形同期回転電機。
  11. 前記第1、第2の永久磁石で構成される磁極の磁極数Pと前記固定子の突極磁極に配列される突極磁極数Mの関係は、P=2(n+1)(但しnは1以上の整数)かつM=6Pとしたことを特徴とする請求項1に記載の永久磁石形同期回転電機。
  12. 前記回転電機は、前記永久磁石の磁極数が8極の埋込磁石型同期回転電機であることを特徴とする請求項11に記載の永久磁石形同期回転電機。
  13. 請求項1〜12に記載の永久磁石形同期回転電機を、車輪を駆動するための駆動用モータとして用いたことを特徴とする車両。
  14. 請求項1〜12に記載の永久磁石形同期回転電機を、発電機として用いたことを特徴とする車両。
  15. 請求項1〜12に記載の永久磁石形同期回転電機を駆動用モータとして用いたことを特徴とする昇降機。
  16. 請求項1〜12に記載の永久磁石形同期回転電機を駆動用モータとして用いたことを特徴とする流体機械。
  17. 請求項1〜12に記載の永久磁石形同期回転電機を駆動用モータとして用いたことを特徴とする加工機。
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