JP2010045664A - マッチング装置、マッチング方法、プラズマ処理装置、及び記憶媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】 負荷に、予想し得ない局部放電などの異常な放電が起きる可能性を低減できるマッチング装置を提供すること。
【解決手段】 負荷のインピーダンスを、リアクタンス成分がゼロ、又は実質的にゼロである範囲に移動させる第1の回路101と、リアクタンス成分がゼロ、又は実質的にゼロである範囲に移動した負荷のインピーダンスを、リアクタンス成分がゼロ、又は実質的にゼロである範囲にあるままで整合ポジションに移動させる第2の回路102と、を具備する。
【選択図】 図2
【解決手段】 負荷のインピーダンスを、リアクタンス成分がゼロ、又は実質的にゼロである範囲に移動させる第1の回路101と、リアクタンス成分がゼロ、又は実質的にゼロである範囲に移動した負荷のインピーダンスを、リアクタンス成分がゼロ、又は実質的にゼロである範囲にあるままで整合ポジションに移動させる第2の回路102と、を具備する。
【選択図】 図2
Description
この発明は、負荷と高周波電源との間でインピーダンス整合を行うマッチング装置及びそのマッチング方法、並びにそのマッチング装置を用いたプラズマ処理装置及びそのマッチング方法が行われるように、コンピュータにプラズマ処理装置を制御させる記憶媒体に関する。
半導体デバイスの製造プロセスにおいて、プラズマの応用は低温化等のための必須技術である。プラズマを用いた処理としては、半導体ウエハ等の基板に形成された所定の層を加工して所定のパターンを形成するプラズマエッチングが多用されている。
プラズマエッチング装置としては、容量結合型平行平板プラズマエッチング装置が主流となっている(例えば、特許文献1)。
この種の装置では、チャンバ内に一対の平行平板電極(上部および下部電極)を配置して処理ガスをチャンバ内に導入しつつ、これら電極の間に高周波電界を形成して処理ガスをプラズマ化して基板をエッチングする。エッチングに際しては、プラズマ生成(電離)のための相対的に高周波の第1の高周波電力と、プラズマ中のイオンを加速して基板に引き込むための相対的に低周波の第2の高周波電力とを基板を載置する下部電極に印加して、プラズマの密度と電子温度とを制御する。
ところで、高周波電力のソースである高周波電源のインピーダンスは、通常、50Ωで一定である。対して、チャンバのインピーダンスは、プラズマの状態により変化するので一定ではない。そこで、マッチング装置をチャンバと高周波電源との間に接続し、チャンバと高周波電源との間でインピーダンス整合を行う。
マッチング装置は、線路インピーダンス(50Ω)を含んだマッチング装置のインピーダンスとチャンバを含んだマッチング装置よりも下流のインピーダンスとが複素共役になるように回路定数が調節される。回路定数を、複素共役になるように調節することで、高周波電力は、チャンバに対して、低損失、かつ、大きなパワーで供給することができる。プラズマ処理装置、例えば、プラズマエッチング装置が高パワー、高周波の時、マッチング装置は、可変コンデンサのみを用いた逆Γ回路で構成される(図16A、図16B参照)。インピーダンスは、チャンバに直列に接続された可変コンデンサCa、及び並列に接続された可変コンデンサCbを用いて、整合ポジションまで移動される。
逆Γ回路を含んで構成されたマッチング装置の整合範囲は、図17Aのイミッタンスチャートに示す領域Aである(図中の目盛りはスミスチャート上の目盛り、かっこ書きの目盛りはアドミタンスチャート上の目盛りである)。しかしながら、チャンバのインピーダンスは、通常、容量的になる。このため、上記領域Aにはない。
そこで、チャンバのインピーダンスが低いとき(容量が大きいとき)には、図16Aに示すように、コイルLaをチャンバに並列に接続し、図17Bに示すように、インピーダンスを、定コンダクタンス円Gaに沿って反時計回りに、上記領域Aまで移動させる。
また、チャンバのインピーダンスが高いとき(容量が小さいとき)には、図16Bに示すように、コイルLbをチャンバに直列に接続し、図17Cに示すように、インピーダンスを、定抵抗円Raに沿って時計回りに、上記領域Aまで移動させる。
チャンバのインピーダンスを、上記領域Aまで移動させた後、プラズマ着火する。プラズマ着火後、図17B、又は図17Cに示すように、チャンバに直列に接続された可変コンデンサCaを用いて、インピーダンスを定抵抗円Rbに沿って反時計回りに、整合ポジション(正規化インピーダンスが“1”)を通る定コンダクタンス円Gbとの交点まで移動させる。この後、チャンバに並列に接続された可変コンデンサCbを用いて、インピーダンスを定コンダクタンス円Gbに沿って時計回りに、整合ポジション(正規化インピーダンスが“1”のポイント)まで移動させる。
特開2005−56997号公報
しかし、プラズマ着火が行われる上記領域Aは誘導域である。上記領域Aにあるインピーダンスは、抵抗成分(実部)だけでなく、リアクタンス成分(虚部)を含む。
電流値はチャンバの抵抗成分で制限されるが、電圧値は“抵抗成分×電流”と“リアクタンス成分×電流”とのベクトル和となる。このため、場合によっては大きな電圧となり、電界強度が増大する。また、プラズマ着火には適当な電界が必要であるが、リアクタンス成分があると、印加電界の制御が難しい。
これらのことから、上記領域Aにおいてプラズマ着火を行うことは、負荷、例えば、プラズマ処理装置のチャンバ等に、予想し得ない局部放電などの異常な放電を発生させる原因になり得る。
この発明は、負荷に、予想し得ない局部放電などの異常な放電が起きる可能性を低減できるマッチング装置とそのマッチング方法、並びにそのマッチング装置を用いたプラズマ処理装置とそのマッチング方法が行われるように、コンピュータにマッチング装置を制御させる記憶媒体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、この発明の第1の態様に係るマッチング装置は、負荷のインピーダンスを、リアクタンス成分がゼロ、又は実質的にゼロである範囲に移動させる第1の回路と、前記リアクタンス成分がゼロ、又は実質的にゼロである範囲に移動した負荷のインピーダンスを、前記リアクタンス成分がゼロ、又は実質的にゼロである範囲にあるままで整合ポジションに移動させる第2の回路と、を具備する。
この発明の第2の態様に係るプラズマ処理装置は、上記第1の態様に係るマッチング装置を、チャンバと高周波電源とをインピーダンス整合させるマッチング装置に用いる。
この発明の第3の態様に係るマッチング方法は、負荷のインピーダンスを、リアクタンス成分がゼロ、又は実質的にゼロである範囲に移動させる工程と、前記リアクタンス成分がゼロ、又は実質的にゼロである範囲に移動した前記負荷のインピーダンスを、前記リアクタンス成分がゼロ、又は実質的にゼロである範囲にあるままに、整合ポジションに移動させる工程と、を具備する。
この発明の第4の態様に係る記憶媒体は、コンピュータ上で動作し、マッチング装置を制御するプログラムが記憶されたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記プログラムが、実行時に、上記第3の態様に係るマッチング方法が行われるように、コンピュータに前記マッチング装置を制御させる。
この発明によれば、負荷に、予想し得ない局部放電などの異常な放電が起きる可能性を低減できるマッチング装置とそのマッチング方法、並びにそのマッチング装置を用いたプラズマ処理装置とそのマッチング方法が行われるように、コンピュータにマッチング装置を制御させる記憶媒体を提供できる。
以下、添付図面を参照しながらこの発明の実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1はこの発明の第1の実施形態に係るプラズマ処理装置の概略構成を示す断面図である。このプラズマ処理装置は、被処理基板である半導体ウエハ(以下、単にウエハと記す)上の所定の膜をプラズマエッチングするプラズマエッチング装置として構成されている。
図1はこの発明の第1の実施形態に係るプラズマ処理装置の概略構成を示す断面図である。このプラズマ処理装置は、被処理基板である半導体ウエハ(以下、単にウエハと記す)上の所定の膜をプラズマエッチングするプラズマエッチング装置として構成されている。
図1に示すように、本例に係るプラズマ処理装置は、気密に構成され、ウエハWが搬入される略円筒状のチャンバ1を有している。チャンバ1内の底部には、セラミックス等からなる誘電体板2を介して下部電極として機能するウエハWを載置するためのステージ3が設けられている。ステージ3は、アルミニウム等の金属製であり、上面にウエハWを静電吸着するための静電チャック(図示せず)が設けられており、また内部に冷却媒体を通流してウエハWを冷却するための冷却媒体流路(図示せず)が設けられている。
チャンバ1内の上部には、ステージ3に対向して上部電極として機能するシャワーヘッド5が設けられている。すなわち、下部電極として機能するステージ3と上部電極として機能するシャワーヘッド5とで平行平板電極を構成している。シャワーヘッド5は、上部にガス導入口6を有し、内部にガス拡散空間7を有し、底部に複数のガス吐出孔8を有している。ガス導入口6にはガス供給配管9が接続されており、このガス供給配管9の他端にはエッチングのための処理ガスを供給する処理ガス供給系10が接続されている。そして、処理ガス供給系10からガス供給配管9およびシャワーヘッド5を介してエッチングのための処理ガスがチャンバ1内に供給される。エッチングのための処理ガスとしては、例えば、C4F8ガスのようなフロロカーボンガス(CxFy)を用いることができる。
チャンバ1の底部には排気管11が接続されており、排気管11には、真空ポンプや圧力調整バルブ等を含む排気機構12が接続されており、この排気機構12によりチャンバ1内が排気されてチャンバ1内が所定の真空度に維持されるようになっている。
下部電極として機能するステージ3には、高周波電源22が、マッチング装置23を介して接続されている。
プラズマ処理装置の各構成部は、図1に示すように、マイクロプロセッサ(コンピュータ)を備えたプロセスコントローラ50に接続されて制御される構成となっている。プロセスコントローラ50には、オペレータがプラズマ処理装置を管理するためにコマンドの入力操作等を行うキーボードや、プラズマ処理装置の稼働状況を可視化して表示するディスプレイ等からなるユーザーインターフェース51が接続されている。さらに、プロセスコントローラ50には、プラズマ処理装置で実行される各種処理をプロセスコントローラ50の制御にて実現するための制御プログラムや、処理条件に応じてプラズマ処理装置50の各構成部に処理を実行させるためのプログラムすなわち処理レシピを格納することが可能な記憶部52が接続されている。処理レシピはハードディスクのような固定的な記憶媒体に記憶されていてもよいし、CDROM、DVD等の可搬性の記憶媒体に収容された状態で記憶部52の所定位置にセットするようになっていてもよい。さらに、他の装置から、例えば専用回線を介してレシピを適宜伝送させるようにしてもよい。そして、必要に応じて、ユーザーインターフェース51からの指示等にて任意の処理レシピを記憶部52から呼び出してプロセスコントローラ50に実行させることで、プロセスコントローラ50の制御下で、プラズマ処理装置での所望の処理が行われる。
次に、第1の実施形態に係るプラズマ処理装置が備えるマッチング装置について説明する。
図2は、マッチング装置23の一回路例を示す回路図である。
図2に示すように、マッチング装置23は、第1の回路(着火ポジション移動回路)101と、第2の回路(整合ポジション移動回路)102とを備える。
第1の回路101は、チャンバ(負荷)1のインピーダンスを、リアクタンス成分がゼロ、又は実質的にゼロである範囲に移動させる回路である。本例では、プラズマ着火を、チャンバ1のインピーダンスが、リアクタンス成分がゼロ、又は実質的にゼロである範囲にあるときに行う。以下、第1の回路101によって移動されたインピーダンスのポジションを、着火ポジションと呼ぶ。本例の着火ポジションは、一例として、特性インピーダンスで正規化された正規化インピーダンスが“1”を超え(高インピーダンス状態)、かつ、リアクタンス成分がゼロ、又は実質的にゼロである範囲(実軸付近の範囲)に設定する。
本例の第1の回路101は、チャンバ1に対して並列に接続されたコイルL1と、チャンバ1に対して直列に接続されたコイルL2とを含んで構成されている。並列接続されたコイルL1は、チャンバ1のインピーダンスをアドミタンスチャート上に描かれる定コンダクタンス円に沿って反時計回りに移動させることができる。また、直列接続されたコイルL2は、チャンバ1のインピーダンスをスミスチャート上に描かれる定抵抗円に沿って時計回りに移動させることができる。
第2の回路102は、着火ポジションに移動したインピーダンスを、整合ポジションに移動させる回路である。本例では、着火ポジションから整合ポジションへの移動を、チャンバ1のインピーダンスが、リアクタンス成分がゼロ、又は実質的にゼロである範囲にあるままで行う。このためには、例えば、インピーダンスを、実軸上、又は実軸付近を、実軸に沿って移動させればよい。
本例の第2の回路102は、インダクタンスを変化させることが可能な可変インダクタ回路201と、キャパシタンスを変化させることが可能な可変コンデンサ回路202とを含んで構成されている。本例では、一回路例として、可変インダクタ回路201をチャンバ1に対して直列に接続し、可変コンデンサ回路202をチャンバ1に対して並列に接続している。
可変インダクタ回路201は、本例では一回路例として、コイルL3と、並列可変コンデンサ回路203とを含んで構成されている。並列可変コンデンサ回路203は、コイルL3に直列に接続されたコンデンサC1、及びこのコンデンサC1に並列に接続され、キャパシタンスを変化させることが可能な可変コンデンサC2を含む
一回路例に係る可変インダクタ回路201は、コイルL3に、並列可変コンデンサ回路203を直列接続する。この構成により、コイルL3のインダクタンスを変化させずに、並列可変コンデンサ回路203のキャパシタンスを変化させることで、インダクタンスを変化させることができる。このような可変インダクタ回路201は、コイルL3のインダクタンスを直接に変化させる回路に比較して、インダクタンスをより広範囲に変化させることが可能、という利点を得ることができる。
一回路例に係る可変インダクタ回路201は、コイルL3に、並列可変コンデンサ回路203を直列接続する。この構成により、コイルL3のインダクタンスを変化させずに、並列可変コンデンサ回路203のキャパシタンスを変化させることで、インダクタンスを変化させることができる。このような可変インダクタ回路201は、コイルL3のインダクタンスを直接に変化させる回路に比較して、インダクタンスをより広範囲に変化させることが可能、という利点を得ることができる。
可変インダクタ回路201において、例えば、周波数f=14MHzで、インダクタンスが0〜0.7μHの間で変化するように構成したい場合には、例えば、コイルL3のインダクタンスLsを1μH、コンデンサC1のキャパシタンスCsを120pF、可変コンデンサC2のキャパシタンスを、VCmin=10pFからVCmax=300pFに設定する。
f=14MHz、Ls=1μHであるから、コイルL3の誘導性リアクタンス成分XLは、XL=2πfLより、+j88Ωとなる。
また、Cs+VCmin=130pFであるから、並列コンデンサ回路203の容量性リアクタンス成分XCは、=−1/(2πf(Cs+VCmin))より、おおよそ−j88Ωとなる。
可変コンデンサC2のキャパシタンスは、10〜300pFの間で可変であるから、可変インダクタ回路201のインダクタンスは、0〜0.7μFの間で変化させることができる。
さらに、可変インダクタ回路201は、チャンバ1に対して直列に接続されている。このため、チャンバ1のインピーダンスをスミスチャート上に描かれる定抵抗円に沿って時計回りに移動させることができる。
また、可変コンデンサ回路202は、キャパシタンスを調整可能なコンデンサC3を含んで構成されている。
可変コンデンサ回路202は、チャンバ1に対して並列に接続されている。このため、チャンバ1のインピーダンスをアドミタンスチャート上に描かれる定コンダクタンス円に沿って時計回りに移動させることができる。
次に、上記マッチング装置23の動作を説明する。
図3A乃至図3Dは、マッチング装置23の動作を示すイミッタンスチャートである(図中の目盛りはスミスチャート上の目盛り、かっこ書きの目盛りはアドミタンスチャート上の目盛りである)。図3A乃至図3Dにおいて、インピーダンスの正規化に利用される特性インピーダンスは50Ωとする。
図3Aに示すように、プラズマ着火されていないチャンバ1の正規化インピーダンスを、X=1−j15、とする。
次に、図3Bに示すように、チャンバ1に対して並列に接続されたコイルL1を用いて、ポイントXにある正規化インピーダンスを定コンダクタンス円G1に沿って反時計回りに、定抵抗円R1との交点であるポイントX1まで移動させる。次いで、チャンバ1に対して直列に接続されたコイルL2を用いて、ポイントX1に移動した正規化インピーダンスを定抵抗円R1に沿って時計回りに、実軸との交点、又は交点付近にあるポイントX2まで移動させる。ポイントX2は、高インピーダンス状態、かつ、リアクタンス成分がゼロ、又は実質的にゼロである範囲にあるポイントである。本例では、ポイントX2が上述した着火ポジションとなる。ポイントX2において、プラズマ着火する。
プラズマ着火すると、図3Cに示すように、チャンバ1のインピーダンスが変化し、ポイントX2に移動していた正規化インピーダンスは、ポイントX3に移動する。
次に、図3Dに示すように、チャンバ1に対して直列に接続された可変インダクタ回路201、及びチャンバ1に対して並列に接続された可変コンデンサ202を用いて、ポイントX3に移動した正規化インピーダンスを、整合ポジションX0(正規化インピーダンスが“1”であるポジション)に移動させる。整合ポジションX0までの移動は、可変インダクタ回路201のインダクタンスと、可変コンデンサ回路202のキャパシタンスとを、例えば、交互に変化させながら行われる。これらインダクタンス、及びキャパシタンスの変化を交互に行うことで、プラズマ着火後におけるチャンバ1のインピーダンスを、リアクタンス成分がゼロ、又は実質的にゼロである範囲にあるままに、例えば、実軸に沿って整合ポジションX0まで移動させることができる。
また、可変コンデンサC2、C3の容量値はその位置により定まるので、整合ポジションX0までの移動は、可変インダクタ回路201のインダクタンスと、可変コンデンサ回路202のキャパシタンスとを同時に動かしながら行うことも可能である。
図4A乃至図4Dは、可変インダクタ回路201、及び可変コンデンサ回路202の動作を示すイミッタンスチャートである。
可変インダクタ回路201は、チャンバ1に対して直列に接続され、かつ、インダクタンスを変化させることが可能である。このため、可変インダクタ回路201は、インダクタンスを変化させることで、正規化インピーダンスを、図4Aに示すように、定抵抗円(図中R11、R12、…、R15に示す円)に沿って時計回りに移動させることができる。
また、可変コンデンサ回路202は、チャンバ1に対して並列に接続され、かつ、キャパシタンスを変化させることが可能である。このため、可変コンデンサ回路202はキャパシタンスを変化させることで、正規化インピーダンスを、図4Bに示すように、定コンダクタンス円(図中G11、G12、…、G15に示す円)に沿って時計回りに移動させることができる。
従って、可変インダクタ回路201のインダクタンスと、可変コンデンサ回路202のキャパシタンスとを交互に変化させると、例えば、図4Cに示すように、正規化インピーダンスを、実軸付近を、実軸に沿ってジグザグに整合ポジションX0まで移動させることができる。或いは可変インダクタ回路201のインダクタンスと、可変コンデンサ回路202のキャパシタンスとを同時に動かし、ほぼ直線状に整合ポジションX0まで移動させることができる。
また、可変インダクタ回路201のインダクタンスと、可変コンデンサ回路202のキャパシタンスとを交互に、より小刻みに変化させると、図4Dに示すように、正規化インピーダンスを、ほぼ実軸上をほぼまっすぐに整合ポジションX0まで移動させることも可能である。
このように、第1の実施形態に係るプラズマ処理装置が備えたマッチング装置23によれば、負荷のインピーダンスを、リアクタンス成分がゼロ、又は実質的にゼロである範囲に移動させた後、この負荷のインピーダンスを、リアクタンス成分がゼロ、又は実質的にゼロである範囲にあるままで整合ポジションに移動させる。
この構成を備えることにより、例えば、プラズマ着火を、リアクタンス成分を実質的にゼロとして行うことができ、また、整合動作(着火ポジションX2(又はX3)から整合ポジションX0までの移動)についても、リアクタンス成分を実質的にゼロのままで行うことができる。
従って、プラズマ着火、及び整合動作を誘導域で行う場合に比較して、負荷、例えば、プラズマ処理装置のチャンバ1等に、予想し得ない局部放電などの異常な放電が起きる可能性を低減することができる。
また、プラズマ着火には適当な電界が必要であるが、上記マッチング装置23によれば、インピーダンスにリアクタンス成分がない、もしくはほとんどないので、プラズマ着火、及び整合動作を誘導域で行う場合に比較して、印加電界を正確に制御できる。
尚、着火ポジションX2は、本例のように、正規化インピーダンスが“1”以上の範囲に位置するように設定されることが好ましい。つまり、着火ポジションX2は、インピーダンスの抵抗成分が整合ポジションX0におけるインピーダンスの抵抗成分よりも高い値となるように設定する。このように着火ポジションX2を設定すると、チャンバ1のインピーダンスの抵抗成分の値が、整合ポジションX0に移動するにつれて、だんだんと小さくなるように構成することができる。このため、例えば、プラズマ着火後においては、プラズマ着火したときの電圧以下の電圧しかかからないようにできる、という利点を得ることができ、高周波電源22はプラズマ着火時に最大の電圧を出力し、その後は徐々に出力電圧を下げてゆくように制御することができる。
また、マッチング装置23を構成するコンデンサやコイルなどの回路素子は、マッチング装置23内において、取り扱っている周波数の波長の1/10以内の距離内に配置されることが好ましい。
例えば、取り扱う周波数の波長が40MHzの場合には、周波数と波長との関係式、“波長=光速/周波数”から、マッチング装置23内の回路素子、例えば、コンデンサやコイルなどを75cm以内に配置すると良い。同様に、取り扱う周波数の波長が100MHzの場合には、上記関係式から、30cm以内に、コンデンサやコイル等を配置すると良い。
このようにマッチング装置23を構成する回路素子を、取り扱う周波数の波長の1/10以内の距離内に配置すると、マッチング装置23を集中定数回路として取り扱うことができる。このため、一つの回路として、何処の位置においても同じ信号として見え、例えば、インピーダンスを移動させる動作を精度良く行うことができる、という利点を得ることができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態は、第1の実施形態において説明したマッチング装置23による動作を、自動的に行うことを可能とする例である。
第2の実施形態は、第1の実施形態において説明したマッチング装置23による動作を、自動的に行うことを可能とする例である。
図5は、第2の実施形態に係るプラズマ処理装置が備えるマッチング装置の一回路例を示す回路図である。
図5に示すように、第2の実施形態は、第1の実施形態において説明したマッチング装置23に比較して、インピーダンス及び位相検知制御器204、をさらに備えていることが、異なる。それ以外は、第1の実施形態と同様である。インピーダンス及び位相検知制御器204は、高周波電源22とマッチング装置23の電源側入力との間に接続され、負荷のインピーダンス及び位相を検知し、検知したインピーダンス及び位相に基づいて、負荷のインピーダンスを整合ポジションに移動するように、第2の回路102を制御する。
インピーダンス及び位相検知制御器204は、例えば、電圧検知器205で検知した電圧と、電流検知器206で検知した電流とから、インピーダンスZ、及び位相θを検知する。インピーダンス及び位相検知制御器204は、検知したインピーダンスZ及び位相θを、下記(1)、(2)式を用いて、レジスタンス(実部)r2とリアクタンス成分(虚部)x2とに分解する。
r2 = Z・cosθ......x2 = Z・sinθ … (1)
Z = r2+jx2 … (2)
以下、次のようにして、スミスチャート座標、及びアドミタンスチャート座標に座標変換をする。なお、以下の説明では、インピーダンスは、特性インピーダンス(例えば、50Ω)を用いて正規化した正規化インピーダンスとする。
Z = r2+jx2 … (2)
以下、次のようにして、スミスチャート座標、及びアドミタンスチャート座標に座標変換をする。なお、以下の説明では、インピーダンスは、特性インピーダンス(例えば、50Ω)を用いて正規化した正規化インピーダンスとする。
(スミスチャート座標への変換)
レジスタンスr2とリアクタンス成分x2とに分解されたインピーダンスZを、スミスチャート座標に変換する(正変換)。
レジスタンスr2とリアクタンス成分x2とに分解されたインピーダンスZを、スミスチャート座標に変換する(正変換)。
スミスチャート上では、図6に示すように、中心座標が(r2/(r2+1),0)、半径が1/(r2+1)の円(定抵抗円R2)となる。インピーダンスZの大きさをZ2、角度をα2とすると、大きさZ2、及び角度α2は、下記(3)、(4)式で表される。
Z2 = 1/(r2+1) … (3)
α2 = 2・atan2(r2+1,x2) … (4)
これで、検知されたインピーダンスZ、及び位相θが、スミスチャート座標に変換される。
α2 = 2・atan2(r2+1,x2) … (4)
これで、検知されたインピーダンスZ、及び位相θが、スミスチャート座標に変換される。
(アドミタンスチャート座標への変換)
レジスタンスr2及びリアクタンス成分x2を、下記(5)、(6)式を用い、アドミタンスYのコンダクタンス(実部)r3及びサセプタンス(虚部)x3に変換する。
レジスタンスr2及びリアクタンス成分x2を、下記(5)、(6)式を用い、アドミタンスYのコンダクタンス(実部)r3及びサセプタンス(虚部)x3に変換する。
r3 = r2/(r22+x22) … (5)
x3 = −x2/(r22+x22) … (6)
コンダクタンスr3とサセプタンスx3とに分解されているアドミタンスYを、アドミタンスチャート座標に変換する(正変換)。
x3 = −x2/(r22+x22) … (6)
コンダクタンスr3とサセプタンスx3とに分解されているアドミタンスYを、アドミタンスチャート座標に変換する(正変換)。
アドミタンスチャート上では、図7に示すように、中心座標が(−r3/(r3+1),0)、半径が1/(r3+1)の円(定コンダクタンス円G3)となる。アドミタンスYの大きさをZ3、角度をα3とすると、大きさZ3、及び角度α3は、下記(7)、(8)式で表される。
Z3 = −1/(r3+1) … (7)
α3 = 2・atan2(r3+1,x3) … (8)
これで、検知されたインピーダンスZ、及び位相θが、アドミタンスチャート座標に変換される。
α3 = 2・atan2(r3+1,x3) … (8)
これで、検知されたインピーダンスZ、及び位相θが、アドミタンスチャート座標に変換される。
図8に、図6に示すスミスチャートに、図7に示すアドミタンスチャートを重ねたイミッタンスチャートを示す。インピーダンス及び位相検知制御器204を用いて検知されたインピーダンスZ、及び位相θは、図8に示すように、一つのイミッタンスチャートに変換することができる。
さらに、上述したように、可変インダクタ回路201はインダクタンスを変化させることで、インピーダンスを、定抵抗円(図中R2)に沿って時計回りに移動させることができる。同様に可変コンデンサ回路202はキャパシタンスを変化させることでインピーダンスを、定コンダクタンス円(図中G3)に沿って時計回りに移動させることができる。
インピーダンス及び位相検知制御器204は、これら可変インダクタ回路201、可変コンデンサ回路202を、検知したインピーダンス及び位相に基づいて、チャンバ1のインピーダンスを整合ポジションに移動するように制御する。
まず、図9に示すように、検知されたインピーダンスZ2、及び位相θをスミスチャート座標に変換する。次いで、検知制御器204は、可変インダクタ回路201のインダクタンスを変化させ、インピーダンスを定抵抗円R2に沿ってポイントX3からX4へと時計回りに移動させる。
次に、インピーダンスをポイントX4へと移動させた後、図10に示すように、インピーダンスZ、及び位相θをアドミタンスチャート座標に変換する。次いで、検知制御器204は、可変コンデンサ回路202のキャパシタンスを変化させ、インピーダンスを定コンダクタンス円G3に沿ってポイントX4からX5へと時計回りに移動させる。
次に、インピーダンスをポイントX5へと移動させた後、図11に示すように、再度、インピーダンスZ、及び位相θをスミスチャート座標に変換し、検知制御器204は、可変インダクタ回路201のインダクタンスを変化させ、インピーダンスを定抵抗円R2に沿ってポイントX5からX6へと時計回りに移動させる。
次に、インピーダンスをポイントX6へと移動させた後、図12に示すように、再度、インピーダンスZ、及び位相θをアドミタンスチャート座標に変換し、検知制御器204は、可変コンデンサ回路202のキャパシタンスを変化させ、インピーダンスを定コンダクタンス円G3に沿ってポイントX6からX7へと時計回りに移動させる。
次に、図13に示すように、再度、インピーダンスZ、及び位相θをスミスチャート座標に変換し、検知制御器204は、可変インダクタ回路201のインダクタンスを変化させ、インピーダンスを定抵抗円R2に沿ってポイントX7からX8へと時計回りに移動させる。
このように、スミスチャート座標変換とアドミタンスチャート座標変換とを交互に繰り返し、かつ、インダクタンス及びキャパシタンスを交互に変化させながら、図14に示すように、インピーダンスを整合ポジションX0に持って行く。
なお、上記一例においては、検知したインピーダンスZ及び位相θを、スミスチャート座標、及びアドミタンスチャート座標に座標変換したが、反射係数座標に座標変換することも可能である。この場合には、例えば、以下のようにすればよい。
(反射係数座標への変換)
スミスチャート座標は、下記(9)、(10)式を用いて反射係数座標に変換することができる。
スミスチャート座標は、下記(9)、(10)式を用いて反射係数座標に変換することができる。
υ = (cos(α2)+r2)・Z2 … (9)
ν = sin(α2)・Z2 … (10)
同様に、アドミタンスチャート座標は、下記(11)、(12)式から反射係数座標に変換することができる。
ν = sin(α2)・Z2 … (10)
同様に、アドミタンスチャート座標は、下記(11)、(12)式から反射係数座標に変換することができる。
υ = (cos(α3)−r3)・Z3 … (11)
ν = sin(α3)・Z3 … (12)
反対に、反射係数座標は、下記(13)、(14)式からスミスチャート座標に変換することができる。
ν = sin(α3)・Z3 … (12)
反対に、反射係数座標は、下記(13)、(14)式からスミスチャート座標に変換することができる。
Z2 = ν2+(1−υ)2/(2・(1−υ)) … (13)
α2 = atan2(ν2−(1−υ)2,2・ν・(1−υ))… (14)
同様に、反射係数座標は、下記(15)、(16)式からアドミタンスチャート座標に変換することができる。
α2 = atan2(ν2−(1−υ)2,2・ν・(1−υ))… (14)
同様に、反射係数座標は、下記(15)、(16)式からアドミタンスチャート座標に変換することができる。
Z3 = ν2+(υ+1)2/(2・(υ+1)) … (15)
α3 = atan2((υ+1)2−ν2,2・ν・(υ+1))… (16)
(第3の実施形態)
第3の実施形態は、リアクタンス成分がゼロ、又は実質的にゼロである範囲に関する例である。
α3 = atan2((υ+1)2−ν2,2・ν・(υ+1))… (16)
(第3の実施形態)
第3の実施形態は、リアクタンス成分がゼロ、又は実質的にゼロである範囲に関する例である。
チャンバのインピーダンスをマッチングするとき、マッチング装置23は、チャンバ1のインピーダンスを複素共役となるように回路の定数を変化させる。このため、マッチング装置23の中は共振を起こしている。共振状態を、取り扱う周波数の、例えば、10倍の高調波まで継続できるようにするためには、回路の定数を以下のように決めれば良い。
回路のQ値をQ、取り扱う周波数をf0とし、回路のバンド幅をΔfとする。ここで、
Q=f0/Δf … (17)
とおく。
Q=f0/Δf … (17)
とおく。
さらに10倍の高調波に対しても、回路を、リアクタンス成分がゼロの抵抗負荷と見せたいので、
Δf=10・f0 … (18)
即ち、
Q=0.1 … (19)
となる。
Δf=10・f0 … (18)
即ち、
Q=0.1 … (19)
となる。
Q値には、Q=2πfL/Rの関係があるから、図15に示すように、一定Q=0.1の曲線を、スミスチャート上に描くことができる。
マッチング装置23の整合動作(整合ポジションへの移動)が、スミスチャート上に描かれた一定Q=0.1以下の曲線の範囲内で行われれば、抵抗負荷と見なせる状態を、取り扱う周波数の、例えば、10倍以上の高調波まで継続できる。これにより、リアクタンス成分がゼロ、又は実質的にゼロである範囲内で整合動作を行わせることができる。
さらに、放射を抑制したいならば、マッチング装置23の整合動作を、スミスチャート上に描かれた一定Q=0.01以下の曲線の範囲内で行われると良い。
さらに、マッチング装置23の整合動作を、図15の斜線で示す範囲内、即ち、一定Q=0.1以下の曲線の範囲内、かつ、正規化インピーダンスが1以上の範囲で行うと、上述したように、プラズマ着火後においては、プラズマ着火したときの電圧以下の電圧しかかからないようにできる、という利点を併せて得ることができる。
以上、この発明を実施形態に従って説明したが、この発明は上記実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能であるし、また、第1の実施形態と第2の実施形態とを組み合わせて実施することも可能である。
また、上記実施形態においては、可変インダクタ回路201を負荷(チャンバ)に対して直列に接続し、可変コンデンサ回路202を負荷(チャンバ)に対して並列に接続したが、反対に、可変インダクタ回路201を負荷(チャンバ)に対して並列に接続し、可変コンデンサ回路202を負荷(チャンバ)に対して直列に接続することも可能である。
また、上記実施形態では、プラズマ処理装置としてウエハをプラズマエッチングするプラズマエッチング装置を例示したが、プラズマ処理装置としてはプラズマエッチング装置に限られるものではない。例えば、プラズマCVD装置にも適用可能である。
さらに、プラズマ処理される被処理体としてウエハを例示したが、被処理体はウエハに限られるものではない。例えば、FPD基板等を処理するプラズマ処理装置にも適用可能である。
また、上記実施形態では、マッチング装置をプラズマ処理装置のマッチング装置に適用した例を示したが、インピーダンス整合な必要な装置であれば、上記実施形態に係るマッチング装置は、如何なる装置にも適用することができる。
101…第1の回路(着火ポジション移動回路)、102…第2の回路(整合ポジション移動回路)、201…可変インダクタ回路、202…可変コンデンサ回路、203…並列可変コンデンサ回路、204…インピーダンス及び位相検知制御器。
Claims (17)
- 負荷のインピーダンスを、リアクタンス成分がゼロ、又は実質的にゼロである範囲に移動させる第1の回路と、
前記リアクタンス成分がゼロ、又は実質的にゼロである範囲に移動した負荷のインピーダンスを、前記リアクタンス成分がゼロ、又は実質的にゼロである範囲にあるままで整合ポジションに移動させる第2の回路と、
を具備することを特徴とするマッチング装置。 - 前記負荷のインピーダンス及び位相を検知するインピーダンス及び位相検知器と、
前記インピーダンス及び位相検知器が検知した前記負荷のインピーダンス及び位相に基づいて、前記負荷のインピーダンスを前記整合ポジションに移動するように、前記第2の回路を制御する制御器と、
をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載のマッチング装置。 - 前記第2の回路が、
インダクタンスを変化させることが可能な可変インダクタ回路と、
キャパシタンスを変化させることが可能な可変コンデンサ回路と、
を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のマッチング装置。 - 前記可変インダクタ回路が負荷に対して直列に接続され、
前記可変コンデンサ回路が前記負荷に対して並列に接続されていることを特徴とする請求項3に記載のマッチング装置。 - 前記可変インダクタ回路が負荷に対して並列に接続され、
前記可変コンデンサ回路が前記負荷に対して直列に接続されていることを特徴とする請求項3に記載のマッチング装置。 - 前記可変インダクタ回路が、
コイルと、
前記コイルに直列に接続され、コンデンサと、このコンデンサに並列に接続され、キャパシタンスを変化させることが可能な可変コンデンサとを含む並列可変コンデンサ回路と、
を含むことを特徴とする請求項3乃至請求項5いずれか一項に記載のマッチング装置。 - 前記リアクタンス成分がゼロ、又は実質的にゼロである範囲が、スミスチャート上に描かれた一定Q=0.1以下の曲線の範囲内、かつ、正規化インピーダンスが1以上の範囲に設定されることを特徴とする請求項1乃至請求項6いずれか一項に記載のマッチング装置。
- 前記リアクタンス成分がゼロ、又は実質的にゼロである範囲が、スミスチャート上に描かれた一定Q=0.01以下の曲線の範囲内に設定されることを特徴とする請求項7に記載のマッチング装置。
- 前記第1の回路及び前記第2の回路を構成する回路素子が、取り扱う周波数の波長の1/10以内の距離内に配置されることを特徴とする請求項1乃至請求項8に記載のマッチング装置。
- 前記負荷が、チャンバを備えるプラズマ処理装置であり、
前記プラズマ処理装置のプラズマ着火が、前記チャンバのインピーダンスを前記リアクタンス成分がゼロ、又は実質的にゼロである範囲に移動させた後に行われ、
前記プラズマ着火後における前記チャンバのインピーダンスが、前記リアクタンス成分がゼロ、又は実質的にゼロである範囲にあるままに、前記整合ポジションに移動されるように構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項9いずれか一項に記載のマッチング装置。 - 前記プラズマ着火時における前記チャンバのインピーダンスの抵抗成分の値が、前記整合ポジションにおける抵抗成分よりも高く、
前記チャンバのインピーダンスの抵抗成分の値が、前記整合ポジションに移動するにつれて小さくなるように構成されていることを特徴とする請求項10に記載のマッチング装置。 - 前記請求項1乃至請求項11いずれか一項に記載のマッチング装置を、チャンバと高周波電源とをインピーダンス整合させるマッチング装置に用いたことを特徴とするプラズマ処理装置。
- 前記プラズマ処理装置のプラズマ着火が、前記チャンバのインピーダンスを前記リアクタンス成分がゼロ、又は実質的にゼロである範囲に移動させた後に行われ、
前記プラズマ着火後における前記チャンバのインピーダンスが、前記リアクタンス成分がゼロ、又は実質的にゼロである範囲にあるままに、前記整合ポジションに移動されるように構成されていることを特徴とする請求項12に記載のプラズマ処理装置。 - 負荷のインピーダンスを、リアクタンス成分がゼロ、又は実質的にゼロである範囲に移動させる工程と、
前記リアクタンス成分がゼロ、又は実質的にゼロである範囲に移動した前記負荷のインピーダンスを、前記リアクタンス成分がゼロ、又は実質的にゼロである範囲にあるままに、整合ポジションに移動させる工程と、
を具備することを特徴とするマッチング方法。 - 前記負荷が、チャンバを備えるプラズマ処理装置であり、
前記プラズマ処理装置のプラズマ着火が、前記チャンバのインピーダンスを前記リアクタンス成分がゼロ、又は実質的にゼロである範囲に移動させた後に行われ、
前記プラズマ着火後における前記チャンバのインピーダンスが、前記リアクタンス成分がゼロ、又は実質的にゼロである範囲にあるままに、前記整合ポジションに移動されることを特徴とする請求項14に記載のマッチング方法。 - コンピュータ上で動作し、マッチング装置を制御するプログラムが記憶されたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
前記プログラムが、実行時に、請求項14に記載のマッチング方法が行われるように、コンピュータに前記マッチング装置を制御させることを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。 - 前記負荷が、チャンバを備えるプラズマ処理装置であり、
前記プログラムが、実行時に、請求項15に記載のマッチング方法が行われるように、コンピュータに前記プラズマ処理装置を制御させることを特徴とする請求項16に記載のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
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