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JP2010040828A - 窒化物半導体装置 - Google Patents

窒化物半導体装置 Download PDF

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Masanobu Hiroki
正伸 廣木
Yukihiko Maeda
就彦 前田
Takashi Kobayashi
隆 小林
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Abstract

【課題】低抵抗チャネル(高移動度、高2DEG濃度)を有するヘテロ構造を有し、従来技術よりも容易に作製できる窒化物半導体装置を提供すること。
【解決手段】基板であるGaN1上に、AlGa1−yN(AlGaN2)およびAlIn1−xN(AlInN3)をこの順に堆積してなる積層構造を有する窒化物半導体装置であって、前記x、yは不等式 0.75≦x≦0.9 および 0.1≦y<1 を満足し、前記AlGa1−yNの厚さと前記AlIn1−xNの厚さは、それぞれ 1 nm以上であり、両者の和は 50 nm以下であることを特徴とする窒化物半導体装置を構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は窒化物半導体装置に関し、特に、窒化物半導体積層構造を有する窒化物半導体装置に関するものである。
窒化物半導体は、ワイドギャップ、高い絶縁破壊電界、高い飽和電子速度、熱的安定性を有し、耐高温・高出力・高周波トランジスタ等の電子デバイスへの応用が期待され開発が進められている。
特に、AlGaN/GaNヘテロ構造は、高いシート電子濃度( >8×1012cm−2 )の2次元電子ガス(2DEG)を誘起し、1000 cm/Vs以上の高い電子移動度を有することから、高周波、高出力動作する電界効果トランジスタ(FET)として有望である。
AlGaN/GaN FETにおいては、通常AlGaN障壁層のAl組成は 0.25 である。現在、この構造で、遮断周波数(f)100 GHz以上、最高発振周波数(fmax)150 GHz以上、出力 10 W/mmと高い特性が得られている。今後、これらの周波数特性や出力特性を向上するためには、AlGaN/GaNの2DEG濃度を向上させ、抵抗を低減することがひとつの手段となる。
AlGaN/GaNにおいて、2DEG濃度を向上させるためには、AlGaN障壁層のAl組成を高くする必要がある。Al組成の増加に伴い、伝導帯バンド不連続(△Ec)や分極電荷が増大することにより2DEG濃度が向上する。
しかし、Al組成を高めると、GaNとの格子不整が大きくなるため、AlGaNの膜厚が制限される。また、AlGaN中に歪による応力が内在する。AlGaNの臨界膜厚はAl組成 0.5 で約 10 nm、Al組成1で約 3 nmである。膜厚の薄層化により耐圧の低下やリーク電流の増加が懸念される。また、歪の応力の増加によりFETプロセス中の特性劣化等が懸念される。このように高Al組成AlGaN障壁層を有したAlGaN/GaN FETは結晶成長や作製が困難である。
AlGaN障壁層に替わり、AlInN(もしくは高Al組成のAlGaInN)障壁層を用いたAlInN/GaNヘテロ構造のFET応用が提案されている(下記非特許文献1参照)。AlInNはAl組成約 0.83 でGaNと格子整合する。この格子整合 Al0.83In0.17Nは、バンドギャップが 4.8 eV、GaNとの△Ecが 1.1 eV、GaN界面で自発分極電荷が 460 C/cmと予測されている。従来用いられているAlGaNは、バンドギャップが 4.1 eV、△Ecが 0.55 eV、分極電荷(自発とピエゾの総和)が 460 C/cmと比べはるかに高く、無歪で高い電子濃度を得ることが可能である。以上のことから現在、AlInN(もしくは高Al組成のAlGaInN)/GaNヘテロ構造のFET応用への研究開発が盛んに行なわれ始めている。
しかし、AlInN(もしくは高Al組成のAlGaInN)/GaNヘテロ構造では、電子移動度は 100 cm/VsとAlGaN/GaNに比較して非常に低い。AlInN(もしくは高Al組成のAlGaInN)の合金散乱が非常に大きいことと、結晶成長が困難であり急峻な界面が得られにくいことがその要因である。
このことから界面にAlNを 1 nm程度挿入したAlInN(もしくは高Al組成のAlGaInN)/AlN/GaNヘテロ構造が提案されており、この構造により電子移動度 1200 cm/Vs、2DEG濃度 2.6×1013cm−2という低抵抗な2DEGの形成が報告されている(下記非特許文献2参照)。これは、AlN中間層が、2DEGのAlInNへの染み出し、およびAlInNの合金散乱を抑制するためである。
具体的には、窒化物半導体材料を用いたFET用の半導体構造として、AlGa1−yN(厚さ 5〜40 nm、0.1≦y≦0.4)/GaNヘテロ構造、もしくはAlGa1−yN(厚さ 5〜40 nm、0.1≦y≦0.4)/AlN/GaNヘテロ構造が従来用いられている。
また、上記のAlGaN系障壁層を用いた場合より低歪かつ低抵抗のチャネルを得るため、AlIn1−xN(厚さ 5〜40 nm、0.7≦x≦0.9)/AlN/GaNヘテロ構造が従来用いられている。
J. Kuzmik, IEEE Electron Device Lett. 22, 510 (2001) M. Gonschorek, J.-F. Carlin, E. Feltin, M. A. Py, and N. Grandjean, Appl. Phys. Lett. 89, 062106 (2006)
上述のように、低抵抗チャネルを有するGaN系FETを作製するために、高Al組成AlGaN/GaN、もしくは格子不整合の少ないAlInN(もしくは高Al組成のAlGaInN)/AlN/GaNヘテロ構造の活用が有効である。しかし、この構造には以下のような問題点がある。
問題点1:AlN中間層の成長が困難であり、表面平坦な中間層を得る最適な成長条件、膜厚の領域が非常に狭い。また、AlInN(もしくは高Al組成のAlGaInN)は成長温度がGaN系より低いため、成長中の原子の表面マイグレーション長が非常に小さいため、AlNの成長表面の影響をAlGaNと比較して非常に大きく受ける。そのため、表面平坦かつ高電子移動度であるAlInN(もしくは高Al組成のAlGaInN)/AlN/GaNを作製できる成長条件および構造の領域が非常に狭い。
問題点2:AlNは 6.2 eVとバンドギャップが非常に大きいため、電気的導電性が非常に低い。そのため、AlN中間層が障壁となるため、高性能FETを得るために必須である接触抵抗の低減が困難である。
問題点3:AlGaNと比較し、AlInN(もしくは高Al組成のAlGaInN)もバンドギャップが大きいため、低接触抵抗を得ることが困難である。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、本発明が発明が解決しようとする課題は、低抵抗チャネル(高移動度、高2DEG濃度)を有するヘテロ構造を有し、従来技術よりも容易に作製できる窒化物半導体装置を提供することである。
本発明においては、請求項1に記載のように、
基板上にAlGa1−yNおよびAlIn1−xNをこの順に堆積してなる積層構造を有する窒化物半導体装置であって、前記xおよびyは不等式 0.75≦x≦0.9 および 0.1≦y<1 を満足し、前記AlGa1−yNの厚さと前記AlIn1−xNの厚さは、それぞれ、1 nm以上であり、両者の和は 50 nm以下であることを特徴とする窒化物半導体装置を構成する。
また、本発明においては、請求項2に記載のように、
基板上にAlN、AlGa1−yNおよびAlIn1−xNをこの順に堆積してなる積層構造を有する窒化物半導体装置であって、前記xおよびyは不等式 0.75≦x≦0.9 および 0.1≦y<1 を満足し、前記AlNの厚さは 0.1 nm以上 3 nm以下であり、前記AlGa1−yNの厚さと前記AlIn1−xNの厚さは、それぞれ、1 nm以上 20 nm以下であることを特徴とする窒化物半導体装置を構成する。
また、本発明においては、請求項3に記載のように、
基板上にAlGa1−yNおよびAlGaIn1−x−zNをこの順に堆積してなる積層構造を有する窒化物半導体装置であって、前記x、yおよびzは不等式0<x<1、0<z<1、x+z<1 および 0.1≦y<1 を満足し、前記AlGa1−yNの厚さと前記AlGaIn1−x−zNの厚さは、それぞれ、1 nm以上 20 nm以下であることを特徴とする窒化物半導体装置を構成する。
また、本発明においては、請求項4に記載のように、
基板上にAlN、AlGa1−yNおよびAlGaIn1−x−zNをこの順に堆積してなる積層構造を有する窒化物半導体装置であって、前記x、yおよびzは不等式0<x<1、0<z<1、x+z<1 および 0.1≦y<1 を満足し、前記AlNの厚さは 0.1 nm以上 3 nm以下であり、前記AlGa1−yNの厚さと前記AlGaIn1−x−zNの厚さは、それぞれ、1 nm以上 20 nm以下であることを特徴とする窒化物半導体装置を構成する。
また、本発明においては、請求項5に記載のように、
請求項1ないし4のいずれかに記載の窒化物半導体装置において、前記積層構造上にソース電極、ドレイン電極およびゲート電極を有し、電界効果トランジスタとして動作することを特徴とする窒化物半導体装置を構成する。
また、本発明においては、請求項6に記載のように、
請求項1ないし4のいずれかに記載の窒化物半導体装置において、前記AlGa1−yNに接するソース電極およびドレイン電極を有し、前記積層構造上にゲート電極を有し、電界効果トランジスタとして動作することを特徴とする窒化物半導体装置を構成する。
AlInN(もしくは高Al組成のAlGaInN)の下にAlGaNを挿入した構造を用いることによって、低抵抗チャネル(高移動度、高2DEG濃度)を有するヘテロ構造を有し、従来技術よりも容易に作製できる窒化物半導体装置を提供することが可能となる。なお、請求項2、4に記載の窒化物半導体装置における積層構造は問題点1の解決に有効であり、請求項1、3に記載の窒化物半導体装置における積層構造は問題点1、2の解決に有効である。
また、本発明は、従来構造のFETよりも高い相互コンダクタンス、周波数特性、出力特性を有するFETの作製が可能であるという効果を有する。
以下に、図面を用いて、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、請求項1に係る発明の実施の形態における積層構造断面の模式図である。図に示すように、GaN1上にAlGaN2、AlInN3を順次積層した積層構造となっている。さらに詳しくは、この積層構造は、基板であるGaN上にAlGa1−yNおよびAlIn1−xNをこの順に堆積してなり、前記xおよびyは不等式 0.75≦x≦0.9 および 0.1≦y<1 を満足し、前記AlGa1−yNの厚さと前記AlIn1−xNの厚さは、それぞれ、1 nm以上であり、両者の和は 50 nm以下であることを特徴とする。
AlGaN2は、2DEGが誘起されるAl組成(y) 0.1 以上、格子不整が 1 %以下(絶対値で)となるAl組成(y) 0.4 以下が好ましい。膜厚は全面を被覆する 1 nm以上、臨界膜厚以下が好ましい。臨界膜厚はAl組成(y)に依存し、例えば、Al組成(y) 0.3 で 30 nm程度、Al組成(y) 0.4 で 15 nm程度である。
AlInN3は、格子不整が ±0.1 %以内となるAl組成(x) 0.75 から 0.9 の範囲が好ましい。また、膜厚は全面を被覆する 1 nm以上が好ましい。
AlInN3とAlGaN2の任意の膜厚比において、本発明の効果が得られるが、AlInN3とAlGaN2の膜厚の和はFET障壁層として 50 nm以下であることが好ましい。
なお、AlInNのa軸の格子常数がAlGaN層より大きいとき、AlInN/AlGaN2層では、AlGaN単層よりその応力を軽減できるため、本発明では格子不整 1 %以上(絶対値で)となるAl組成(y) 0.4 以上のAlGaN2を用いることが可能となる。
この構造では、電子移動度 1000 cm/Vs以上、2DEG濃度 2×1013 cm−2以上の低抵抗の2DEG特性を得ることが可能である。
また、オーミック接合の接触抵抗は従来のAlInN/AlN/GaN構造では 1 Ωmm以上であるのに対し、この構造では 0.5 Ωmm以下に低減することが可能である。
図2は、請求項2に係る発明の実施の形態における積層構造断面の模式図である。図に示すように、GaN1上にAlN4、AlGaN2、AlInN3を順次積層した積層構造となっている。さらに詳しくは、この積層構造は、基板であるGaN上にAlN、AlGa1−yNおよびAlIn1−xNをこの順に堆積してなり、前記xおよびyは不等式 0.75≦x≦0.9 および 0.1≦y<1 を満足し、前記AlNの厚さは 0.1 nm以上 3 nm以下であり、前記AlGa1−yNの厚さと前記AlIn1−xNの厚さは、それぞれ、1 nm以上 20 nm以下であることを特徴とする。
AlN4の厚さは、0.1 nm以上、3 nm以下としているが、1原子層の厚さ 0.3 nm以上、臨界膜厚 3 nm以下がより好ましい。
AlGaN2とAlInN3の層構造は図1と同様である。ただし、各層が全面を被覆するように、各層の膜厚を 1 nm以上とし、両層の膜厚の和がFET障壁層の厚さとして 50 nm以下であることが好ましいので、各層の膜厚を 20 nm以下としている。
なお、AlInNのa軸の格子常数がAlGaN層より大きいとき、AlInN/AlGaN2層では、AlGaN単層よりその応力を軽減できるため、本発明では格子不整 1 %以上(絶対値で)となるAl組成(y) 0.4 以上のAlGaN2を用いることが可能となる。
図2に示した積層構造では、電子移動度 1300 cm/Vs以上、2DEG濃度 2×1013 cm−2以上の低抵抗の2DEG特性を得ることが可能である。この積層構造における電子移動度および2DEG濃度の測定結果を、それぞれ、従来の積層構造における電子移動度および2DEG濃度の測定結果と比較して図3および図4に示す。両図において、横軸はInAlN3のIn組成であり、図2に示した積層構造はInAlN/AlGaN/AlN/GaNで示され、従来の積層構造はInAlN/AlN/GaNで示されている。図3において、本発明に係る窒化物半導体装置の積層構造における電子移動度(黒丸)が、従来の積層構造における電子移動度(白丸)よりも著しく高くなることが示され、本発明に係る窒化物半導体装置の有用性が明らかとなっている。
図5は、請求項3に係る発明の実施の形態における積層構造断面の模式図である。図に示すように、GaN1上にAlGaN2、AlGaInN5を順次堆積した積層構造となっている。さらに詳しくは、この積層構造は、基板であるGaN上にAlGa1−yNおよびAlGaIn1−x−zNをこの順に堆積してなり、前記x、yおよびzは不等式0<x<1、0<z<1、x+z<1 および 0.1≦y<1 を満足し、前記AlGa1−yNの厚さと前記AlGaIn1−x−zNの厚さは、それぞれ、1 nm以上 20 nm以下であることを特徴とする。
AlGaN2は、2DEGが誘起されるAl組成(y) 0.1 以上、格子不整が 1 %以下(絶対値で)となるAl組成(y) 0.4 以下が好ましい。膜厚は全面を被覆する 1 nm以上、臨界膜厚以下が好ましい。
AlGaInN5の組成は、GaNとの格子不整が ±1 %以内であり、かつGaNよりバンドギャップが広い領域となることが好ましい。その領域を図6の斜線部で示す。また、バンドギャップがAl組成(x) 0.4 より大きくなる領域で、本発明の効果がより有効となる。その領域を図6の交叉斜線部で示す。
AlGaN2とAlGaInN5の各層が全面を被覆するように、各層の膜厚を 1 nm以上とし、両層の膜厚の和がFET障壁層の厚さとして 50 nm以下であることが好ましいので、各層の膜厚を 20 nm以下としている。
この積層構造では、電子移動度 1000 cm/Vs以上、2DEG濃度 1.8×1013 cm−2以上の低抵抗の2DEG特性を得ることが可能である。
図7は、請求項4に係る発明の実施の形態における積層構造断面の模式図である。図に示すように、GaN1上にAlN4、AlGaN2、AlGaInN5を順次堆積した積層構造となっている。さらに詳しくは、この積層構造は、基板であるGaN上にAlN、AlGa1−yNおよびAlGaIn1−x−zNをこの順に堆積してなり、前記x、yおよびzは不等式0<x<1、0<z<1、x+z<1 および 0.1≦y<1 を満足し、前記AlNの厚さは 0.1 nm以上 3 nm以下であり、前記AlGa1−yNの厚さと前記AlGaIn1−x−zNの厚さは、それぞれ、1 nm以上 20 nm以下であることを特徴とする。
AlN4の厚さは、0.1 nm以上、3 nm以下としているが、1原子層の厚さ 0.3 nm以上、臨界膜厚 3 nm以下がより好ましい。
AlGaN2は、2DEGが誘起されるAl組成(y) 0.1 以上、格子不整が 1 %以下(絶対値で)となるAl組成(y) 0.4 以下が好ましい。膜厚は全面を被覆する 1 nm以上、臨界膜厚以下が好ましい。
AlGaInN5の組成は、GaNとの格子不整が ±1 %以内であり、かつGaNよりバンドギャップが広い領域(図6の斜線部)となることが好ましい。また、バンドギャップがAl組成(x) 0.4 より大きくなる領域(図6の交叉斜線部)で、本発明の効果がより有効となる。
AlGaN2とAlGaInN5の各層が全面を被覆するように、各層の膜厚を 1 nm以上とし、両層の膜厚の和がFET障壁層の厚さとして 50 nm以下であることが好ましいので、各層の膜厚を 20 nm以下としている。
図8は、請求項5に係る発明の実施の形態における窒化物半導体装置断面の模式図であり、図1、2、5、7に示した積層構造上に、ソース電極6、ドレイン電極7、ゲート電極8を有し、電界効果トランジスタとして動作する窒化物半導体装置を示している。なお、図1、5に示した積層構造を用いた場合には、AlN4は形成されていない。ソース電極6、ドレイン電極7として、例えばTi/Al/Ni/Auを熱処理したもの、ゲート電極8としては、例えばNi/Auを用いればよい。
図9は、請求項6に係る発明の実施の形態における窒化物半導体装置断面の模式図であり、図1、2、5、7に示した積層構造の、ソース電極6、ドレイン電極7を形成する領域のAlInN3(もしくはAlGaInN5)をエッチングした部位に、AlGaN2に接するソース電極6、ドレイン電極7を有し、両電極間の積層構造上にゲート電極8を有し、電界効果トランジスタとして動作する窒化物半導体装置を示している。なお、図1、5に示した積層構造を用いた場合には、AlN4は形成されていない。ソース電極6、ドレイン電極7としては、例えばTi/Al/Ni/Auを熱処理したもの、ゲート電極8としては、例えばNi/Auを用いればよい。
本発明の実施の形態例として、図2に示した積層構造において、AlInN3が 12 nm厚のAl0.81In0.19Nであり、AlGaN2が 5 nm厚のAl0.38Ga0.62Nであり、AlN4の厚さが 1 nmである積層構造を用いて電界効果トランジスタを作製し、従来例として、GaN基板上に、 1 nm厚のAlNと 16.5 nm厚のAl0.82In0.18Nとをこの順に堆積してなる積層構造を用いて電界効果トランジスタを作製し、両者の特性を比較した。両者の、トランジスタ特性、すなわち、ゲート−ソース間電圧Vgsをパラメータとするソース−ドレイン間の電流(Ids)−電圧(Vds)特性を図10に、ゲートリーク電流特性、すなわち、ゲートリーク電流Igdとゲート−ドレイン間電圧Vgdとの関係を図11に、それぞれ示す。両図において、本発明の実施の形態例の特性は実線で、従来例の特性は破線で、それぞれ表されている。図11において、本発明の実施の形態例におけるゲートリーク電流(実線)が従来例におけるゲートリーク電流(破線)よりも1桁以上小さく、この点においても、本発明に係る窒化物半導体装置の有用性が示されている。
なお、上記の説明においては、基板としてGaNを用いているが、GaN以外にも、サファイア、SiC、Siを用いることができ、その場合にも、上記と同様の効果が得られる。
請求項1記載の窒化物半導体装置における積層構造断面の模式図である。 請求項2記載の窒化物半導体装置における積層構造断面の模式図である。 請求項2記載の窒化物半導体装置の積層構造における電子移動度の測定結果を従来の積層構造における電子移動度の測定結果と比較する図である。 請求項2記載の窒化物半導体装置の積層構造における2DEG濃度の測定結果を従来の積層構造における2DEG濃度の測定結果と比較する図である。 請求項3記載の窒化物半導体装置における積層構造断面の模式図である。 AlGaInNの組成図において、GaNとの格子不整が ±1 %以内であり、かつGaNよりバンドギャップが広い組成領域を示す図である。 請求項4記載の窒化物半導体装置における積層構造断面の模式図である。 請求項5記載の窒化物半導体装置断面の模式図である。 請求項6記載の窒化物半導体装置断面の模式図である。 本発明に係る窒化物半導体装置のトランジスタ特性を、従来例の窒化物半導体装置のトランジスタ特性と比較する図である。 本発明に係る窒化物半導体装置のゲートリーク電流特性を、従来例の窒化物半導体装置のゲートリーク電流特性と比較する図である。
符号の説明
1:GaN、2:AlGaN、3:AlInN、4:AlN、5:AlGaInN、6:ソース電極、7:ドレイン電極、8:ゲート電極。

Claims (6)

  1. 基板上にAlGa1−yNおよびAlIn1−xNをこの順に堆積してなる積層構造を有する窒化物半導体装置であって、
    前記xおよびyは不等式 0.75≦x≦0.9 および 0.1≦y<1 を満足し、
    前記AlGa1−yNの厚さと前記AlIn1−xNの厚さは、それぞれ、1 nm以上であり、両者の和は 50 nm以下であることを特徴とする窒化物半導体装置。
  2. 基板上にAlN、AlGa1−yNおよびAlIn1−xNをこの順に堆積してなる積層構造を有する窒化物半導体装置であって、
    前記xおよびyは不等式 0.75≦x≦0.9 および 0.1≦y<1 を満足し、
    前記AlNの厚さは 0.1 nm以上 3 nm以下であり、前記AlGa1−yNの厚さと前記AlIn1−xNの厚さは、それぞれ、1 nm以上 20 nm以下であることを特徴とする窒化物半導体装置。
  3. 基板上にAlGa1−yNおよびAlGaIn1−x−zNをこの順に堆積してなる積層構造を有する窒化物半導体装置であって、
    前記x、yおよびzは不等式0<x<1、0<z<1、x+z<1
    および 0.1≦y<1 を満足し、
    前記AlGa1−yNの厚さと前記AlGaIn1−x−zNの厚さは、それぞれ、1 nm以上 20 nm以下であることを特徴とする窒化物半導体装置。
  4. 基板上にAlN、AlGa1−yNおよびAlGaIn1−x−zNをこの順に堆積してなる積層構造を有する窒化物半導体装置であって、
    前記x、yおよびzは不等式0<x<1、0<z<1、x+z<1
    および 0.1≦y<1 を満足し、
    前記AlNの厚さは 0.1 nm以上 3 nm以下であり、前記AlGa1−yNの厚さと前記AlGaIn1−x−zNの厚さは、それぞれ、1 nm以上 20 nm以下であることを特徴とする窒化物半導体装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の窒化物半導体装置において、
    前記積層構造上にソース電極、ドレイン電極およびゲート電極を有し、電界効果トランジスタとして動作することを特徴とする窒化物半導体装置。
  6. 請求項1ないし4のいずれかに記載の窒化物半導体装置において、
    前記AlGa1−yNに接するソース電極およびドレイン電極を有し、前記積層構造上にゲート電極を有し、電界効果トランジスタとして動作することを特徴とする窒化物半導体装置。
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