JP2010038549A - 赤外線検出器 - Google Patents
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Abstract
【課題】熱型赤外線検出器は、高い検出性能を得るために、高信頼性の真空パッケージ、また、長期真空度保持のためにゲッターの実装などの要求があるため、構造、生産工程が複雑で、部材、生産のコストが高く検出器が高価な物となっている。
【解決手段】赤外線透過用ウインドウ6を有したキャップ5とベース1からなる真空気密パッケージ内に熱型赤外線センサ素子2とゲッター4を実装した赤外線検出器に於いて、赤外線入射開口部を有したキャップ5とベース1をあらかじめ接合しておき、後工程にて赤外線透過ウインドウ6を接合することにより、真空封止性の要求に応え得る構造を持った熱型赤外線検知器の生産工程において真空中での工程を減少させ従来設備の流用を行うことで、簡素化された工程にて作製することを特徴としている。
【選択図】図1
【解決手段】赤外線透過用ウインドウ6を有したキャップ5とベース1からなる真空気密パッケージ内に熱型赤外線センサ素子2とゲッター4を実装した赤外線検出器に於いて、赤外線入射開口部を有したキャップ5とベース1をあらかじめ接合しておき、後工程にて赤外線透過ウインドウ6を接合することにより、真空封止性の要求に応え得る構造を持った熱型赤外線検知器の生産工程において真空中での工程を減少させ従来設備の流用を行うことで、簡素化された工程にて作製することを特徴としている。
【選択図】図1
Description
本発明は、特に真空気密を要する熱型赤外線検出器の構造・製造方法に関する。
熱型赤外線センサ素子は、測定対象物から発せられる赤外線の微弱な熱変化エネルギーを赤外線受光部でとらえ、電流値、電圧値、抵抗値のような電気特性の温度変化を電気信号に変換し、出力する物であり、高い分解能を得るために、赤外線受光部へ入射した赤外線エネルギーの拡散による損失を低下させる為、熱絶縁性を高くすることが重要である。高い熱絶縁性を得る為、素子構造を断熱構造としたり、素子を収納するパッケージ中雰囲気を真空とすることで熱伝導率を抑制している。一般的に熱伝導率の抑制は、パッケージ内部の圧力を低圧とし、真空度を10-1Pa程度以下にすることが知られている。パッケージ内雰囲気の真空度を維持するため、赤外線ウインドウ-キャップ間、キャップ-ベース間等の接合部には接合には高い信頼性が要求される。
また、パッケージを真空封止後、パッケージ内部の部材から反応性ガス(N2、O2など)、水素、水分、炭化水素といったようなアウトガスが発生し、これによりパッケージ内の真空度が低下することが知られている。パッケージ内部の真空状態を長期間維持するために、ゲッターと呼ばれるガス吸着剤が一般的に使用される。このアウトガスを吸収するためにゲッターを熱型赤外線センサ素子と共にパッケージ内に実装する。ゲッターは大気中でガスの吸着を防ぎ、実装時に真空中もしくは不活性ガス雰囲気中で350〜800℃に加熱し活性化をおこなうことでガスを効率的に吸着することが知られている。
上記のように、熱型赤外線検出器は、高い検出性能を得るために、高信頼性の真空パッケージ、また、長期真空度保持のためにゲッターの実装などの要求があるため、構造、生産工程が複雑で、部材、生産のコストが高く検出器が高価な物となっていた。
特開平9−229765号
特開2003−254820号
機密性の高い真空パッケージを作製する上では、真空中にて溶接又は、ロウ付け等を行うことにより可能となるが、専用装置の設備投資が必要となり、また、専用特殊工程となるため生産コストが高くなることが問題となっていた。
本発明は上記のような課題を抑制するためになされたもので、真空封止性の要求に応え得る構造を持った熱型赤外線検知器の生産工程において真空中での工程を減少させ従来設備の流用を行うことで、簡素化された工程にて作製することを特徴としている。
本発明の構成を有する赤外線検出器によれば、熱型赤外線センサに要求される真空パッケージの高い信頼性を保持することが可能で、且つ、真空中での工程が減少することより、専用装置の設備投資、専用工程の減少を行うことが可能となり生産性の向上、コストダウンにつながる。
図1は本発明に係わる赤外線検出器の内部構造断面図である。
1はガラスにて気密封止された電気的接続端子を備える金属製のベース。
2は熱型赤外線センサ素子で、例えば図2のようなブリッジ構造を持つ素子が2次元アレイ状に素子基板上に配置されていたサーミスタボロメーター素子である。この2次元アレイ状の配列された各素子がブリッジ構造をとることにより、素子と基板間に一定距離を設けることにより、熱絶縁を得ている。例として、サーミスタボロメーターを上げているが、熱絶縁が重要なサーモパイル素子でもよい。
3はダイボンディング材で、実装後の真空度の低下を防ぐため、アウトガスの少ないダイボンディング材を使用している。
4はゲッターで、通電により活性が可能な、任意の形状のシート状形状を持つ。通電による活性化が可能なため、真空封止後実装部品から発生したアウトガスにより真空パッケージ内の真空度劣化が起きた場合、通電活性により、ゲッターを再活性化し、パッケージ内真空度を回復させることが可能となる。
5はメタルキャップで、キャップ上面に赤外線入射窓を持ち、入射窓の外周に赤外線透過ウインドウ6を接合するための接合材7をあらかじめ溶着し、保持している。接合剤7は例えばAuSnのように約300℃といった低温で溶融できる接合材が望ましい。これにより、接合時の赤外線ウインドウの赤外線透過膜コーティングへの熱的なダメージの低減が可能となる。また、接合材はハンダ等を用いても良い。
赤外線透過ウインドウ6は、例えばシリコンのような赤外線透過性のある物が用いられる。赤外線透過ウインドウの表面と裏面には反射防止膜もしくは、所望の波長の赤外線を通す例えば8−14umのような波長帯を透過する赤外線透過膜がコーティングされている。赤外線透過ウインドウ5はカルコゲナイドガラス、ゲルマニウム、硫化亜鉛、セレン化亜鉛等の材料を使用することも可能である。
また、赤外線透過ウインドウ6には裏面の外縁にメタルキャップ5に溶着、保持されている接合材7と接合が可能となるようメタライズ膜が形成されている。メタライズ膜はスパッタ等により上記コーティング膜と重ならないように成膜され、エッチングによりパターニング加工される。メタライズ膜はシリコンとの密着層のCr、接合時の金属の拡散防止層Ni、表面酸化防止層のAuの順で形成される。
また、赤外線透過ウインドウ6には裏面の外縁にメタルキャップ5に溶着、保持されている接合材7と接合が可能となるようメタライズ膜が形成されている。メタライズ膜はスパッタ等により上記コーティング膜と重ならないように成膜され、エッチングによりパターニング加工される。メタライズ膜はシリコンとの密着層のCr、接合時の金属の拡散防止層Ni、表面酸化防止層のAuの順で形成される。
次に図3により、図1に示した本発明の赤外線検出器の製造方法を説明する。まず図3(a)に示すようにベース1にダイボンディング材3を用いて熱型赤外線センサ素子2を実装する。次に図3(b)に示すようにゲッター4をベース1の電気的接続端子へ接合する。接合はスポット溶接等により行われる。次に図3(c)に示すようメタルキャップ5をベース1に接合。接合は抵抗溶接等によって行われる。
次に隣り合う2つの真空室を有する装置にて、まず、第一段階として一方の真空室内で図3(c)の形状まで作製した構造体を所定の温度で加熱することにより、部品に付着しているガスを除去するプリヒートを行う。また、同真空室内で赤外線検出器内部の真空を保つ為、内部実装のゲッター4の加熱活性を行う。付着ガス除去のプリヒート、ゲッター4活性化後、前記真空室と別の真空室に準備されたプリヒート済みの赤外線ウインドウ6を構造体メタルキャップ5上の接合材7と赤外線ウインドウ6のメタライズパターンを重ね合わせ、図3(d)のようにメタルキャップ5へ設置し、第2段階として接合剤溶融温度に加熱し、接合を行うことで真空パッケージを作製することが出来る。ここで真空室中の真空度はターゲットのパッケージ真空度より低い真空度に制御される。また、ゲッター4の活性化については赤外線ウインドウ6接合後、装置外部にて通電する事で活性可能である。
図3(a)〜(c)のプロセスは常圧下で行うことが可能であり、また、図3(c)以降の工程は生産性をあげるため、一度に複数個処理出来るバッチ式の工程とすることが望ましい。
これにより熱型赤外線センサに要求される真空パッケージの高い信頼性を保持作製する上で、真空中での工程の削減が可能で既存の設備の流用が可能となり、専用装置の設備投資の低減、専用工程の減少を行うことが可能となり生産性の向上、コストダウンにつながる。
1 ベース
2 熱型赤外線センサ素子
3 ダイボンディング材
4 ゲッター
5 キャップ
6 赤外線透過ウインドウ
7 接合材
2 熱型赤外線センサ素子
3 ダイボンディング材
4 ゲッター
5 キャップ
6 赤外線透過ウインドウ
7 接合材
Claims (1)
- 赤外線検出器に於いて、真空気密を必要とするパッケージにて赤外線入射開口部を有したキャップとベースをあらかじめ接合しておき、後工程にて赤外線透過ウインドウを溶接、ロウ付けを行い接合することを特徴とした赤外線検出器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008198075A JP2010038549A (ja) | 2008-07-31 | 2008-07-31 | 赤外線検出器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008198075A JP2010038549A (ja) | 2008-07-31 | 2008-07-31 | 赤外線検出器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2010038549A true JP2010038549A (ja) | 2010-02-18 |
Family
ID=42011279
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008198075A Pending JP2010038549A (ja) | 2008-07-31 | 2008-07-31 | 赤外線検出器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010038549A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015088660A (ja) * | 2013-10-31 | 2015-05-07 | 京セラ株式会社 | パッケージおよび電子装置 |
CN109979883A (zh) * | 2019-04-30 | 2019-07-05 | 烟台艾睿光电科技有限公司 | 一种集成器件模组 |
EP2803961B1 (de) | 2013-05-14 | 2024-01-17 | Micro-Hybrid Electronic GmbH | Hermetisch gasdichtes optoelektronisches oder elektrooptisches Bauteil sowie Verfahren zu seiner Herstellung |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006177777A (ja) * | 2004-12-22 | 2006-07-06 | Nissan Motor Co Ltd | 光検出器 |
-
2008
- 2008-07-31 JP JP2008198075A patent/JP2010038549A/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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