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JP2010027854A - 圧粉磁心及びその製造方法 - Google Patents

圧粉磁心及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】非晶質軟磁性合金粉末の絶縁被膜を改善することにより、渦電流損失を低減させ低損失な圧粉磁心を提供する。
【解決手段】シランカップリング剤によりFe−Si−B−Cr−C系のFe系非晶質軟磁性合金粉末の表面を覆い、軟化点が前記非晶質軟磁性合金粉末の結晶化温度より低いビスマス系ガラス粉末またはリン酸系ガラス粉末と、結着性樹脂としてポリビニル(PVA)水溶液またはポリビニルブチラール(PVB)溶液を混合する。非晶質軟磁性合金粉末と結着性樹脂の混合物を窒素雰囲気中で加圧成形して成形体を作製し、得られた成形体を、非晶質軟磁性合金粉末の結晶化温度より低い温度で焼鈍する。
【選択図】図1

Description

本発明は、スイッチング電源等に用いられる平滑用チョークコイル等の磁心とその製造方法に関する。
各種電子機器の高性能化及び多機能化に伴い大電流化が進み、それに使用されるチョークコイル等の磁心に用いられる軟磁性材料においては、大電流でも特性変化が小さい特性、すなわち、優れた直流重畳特性と低損失が求められている。
高周波で用いられるチョークコイルとして、フェライト磁心や圧粉磁心が使用されている。これらの中で、フェライト磁心は飽和磁束密度が小さいという欠点を有している。これに対して、金属合金粉末を成形して作製される圧粉磁心は、軟磁性フェライトに比べて高い飽和磁束密度を持つため、直流重畳特性に優れている。
この金属合金粉末として、珪素とアルミと鉄の合金であるセンダスト、ニッケルと鉄の合金であるパーマロイ、珪素と鉄の合金である珪素鋼等が用いられている。また、より低損失な合金として、非晶質軟磁性合金であるアモルファス合金を使用することが検討されている。
非晶質軟磁性合金を用いて圧粉磁心を作製するためには、非晶質軟磁性合金粉末を低融点ガラスと有機バインダーなどと混合して高圧で圧縮成形した後、熱処理を行う方法が知られている。
例えば、従来技術として、特許文献1のように、成形時に金型と粉末を高温にして高密度成形を行う方法や、特許文献2のように、金属合金粉末を低融点ガラスと有機バインダーなどと混合して、室温にて高圧で成形を行う方法がある。
しかしながら、特許文献1や特許文献2の方法は、低損失の圧粉磁心を得ることは可能であるが、非晶質軟磁性合金粉末の表面に低融点ガラス粉末を固着させ、ガラスの軟化点より高く、しかも非晶質軟磁性合金粉末の結晶化温度よりも低い温度で加圧成形を行うものであり、装置が高価且つ工程が複雑であるために、量産化に向いていない。
さらに、特許文献1や特許文献2の方法は、ガラス粉末の添加量もしくは結着性樹脂の種類及び添加量については特別な配慮をしていない。また、磁気特性も透磁率のみしか評価しておらず、鉄損については測定対象となっていない。
そこで、特許文献3のように、2種類の粒径の違う非晶質軟磁性合金粉末とガラス粉末を用い、成形圧力が低くても小さな粒径の粉末が隙間を埋めることにより成形密度を高くし、圧粉磁心の特性を高める方法が提案されている。
特開平10−212503 特開2001−73062 特開2006−176817
ところが、特許文献3の方法は、小さな粒径の非晶質軟磁性合金粉末を得るために、非晶質軟磁性合金に対して、水素雰囲気中で脆化処理を行い、その後、脆化処理した非晶質軟磁性合金を粉砕する。しかし、この方法では、工程が複雑になってしまい量産には向いていない。また、粉砕することで、微粉末内部に歪みが発生してヒステリシス損失の増加の問題が起こる。
以上のように、非晶質軟磁性合金粉末による圧粉磁心においては、その優れた磁気特性にもかかわらず成形性が他の金属と比較して悪く、量産上の点で問題がある。また、粉末自身が固いため、成形時圧力を高くすると、絶縁被膜が破壊するため渦電流損失が増加する。そのため十分な密度が得られず、優れた直流特性を得ることができない。
本発明の目的は、上記問題点を解決するために、非晶質軟磁性合金粉末とガラス粉末と結着性樹脂を混合することにより、非晶質軟磁性合金粉末の絶縁被膜を改善し、渦電流損失を低減させ低損失な圧粉磁心とその製造方法を提供することである。
上記目的をふまえ、本発明の圧粉磁心は、非晶質軟磁性合金粉末と、軟化点が前記非晶質軟磁性合金粉末の結晶化温度より低いガラス粉末と、結着性樹脂を混合し、これらの混合物を加圧成形して成形体を作製し、その成形体を前記非晶質軟磁性合金粉末の結晶化温度より低い温度で焼鈍処理してなる圧粉磁心において、前記結着性樹脂がポリビニル水溶液、またはポリビニルブチラール溶液であることを特徴とする。
上記の構成によれば、ポリビニル水溶液またはポリビニルブチラール溶液は、加圧成形時に形状の安定性を優れたものにするだけでなく、圧粉磁心の密度を高いものにすることができる。また、ポリビニル水溶液またはポリビニルブチラール溶液は、非晶質軟磁性合金粉末の結晶化温度より低い温度で焼鈍することにより、重合度、けん化度によって異なるが、ポリビニル水溶液またはポリビニルブチラール溶液の85%〜95%が熱分解され、5〜20%程度の重量が残る。このため、熱処理を行っても、ポリビニル水溶液またはポリビニルブチラール溶液の残りの部分が、非晶質軟磁性合金粉末を覆い、ポリビニルまたはポリビニルブチラール被膜となる。この被膜は、非晶質軟磁性合金粉末を結びつける結着剤として働くだけでなく、絶縁被膜として働き渦電流損失が低減することができる。
本発明の他の態様は、前記非晶質軟磁性合金粉末の表面が耐熱性保護被膜であるシランカップリング剤で被覆されていることを特徴とする。この態様によれば、シランカップリング剤は、同一分子中に、有機材料と結合する置換基をもつ炭素官能基と、無機材料と反応するケイ素官能基との異なった反応基を持っているため、通常では結合しにくい有機材料と無機材料の間に介在して両者を結合させることができる。このため、シランカップリング剤を使用することで、さらに丈夫な被膜が形成され渦電流損失が低減でき、それにより鉄損を低減することができる。
本発明の他の態様は、前記ガラス粉末は、平均粒径が1〜3μmのビスマス系ガラスまたはリン酸系ガラスであることを特徴とする。この態様によれば、平均粒径が前記範囲内であることにより、成形体の成形性を十分に優れたものとしつつ、成形密度を高くすることができる。これに対し、ガラス粉末の平均粒径が1μm未満になると、非晶質軟磁性合金粉末に対して、ガラス粉末が小さくなりすぎ、非晶質軟磁性合金粉末同士の接触を十分に防止することが困難になり、渦電流の発生を十分に防止、抑制することが困難となる。また、ガラス粉末の平均粒径が3μmより大きくなっても、非晶質軟磁性合金粉末同士の接触を十分に防止することが困難になり、渦電流の発生を十分に防止、抑制することが困難になる。
なお、前記の様な、シランカップリング剤で表面を覆った非晶質軟磁性合金粉末とガラス粉末を、ポリビニル水溶液またはポリビニルブチラール溶液と共に混合し、加圧成形し、焼鈍処理することで、低損失な圧粉磁心を得る製造方法も本発明の一態様である。
以上のような本発明によれば、シランカップリング剤により非晶質軟磁性合金粉末の表面を覆い、軟化点が前記非晶質軟磁性合金粉末の結晶化温度より低いガラス粉末と、結着性樹脂とを混合し、加圧成形して成形体を作製し、得られた成形体を、非晶質軟磁性合金粉末の結晶化温度より低い温度で焼鈍する。それにより、非晶質軟磁性合金粉末の表面を絶縁被膜で覆うことができ、低損失な圧粉磁心とその製造方法を提供できる。
本実施形態の圧粉磁心の製造方法は、次のような各工程を有する。
(1)シランカップリング剤を添加したFe−Si−B−Cr−C系のFe系非晶質軟磁性合金粉末とガラス粉末を混合機で混合する混合工程。
(2)非晶質軟磁性合金粉末とガラス粉末の混合物に対して、ポリビニル水溶液またはポリビニルブチラール溶液を被覆する被覆工程。
(3)ポリビニル水溶液またはポリビニルブチラール溶液を被覆した混合物に、ステアリン酸を混合し、1700MPの成形圧力で成形体を作製する成形工程
(4)成形工程で得られた成形体を30分間480℃で焼鈍処理する焼鈍工程。
以下、各工程を具体的に説明する。
(1)混合工程
本実施形態の混合工程では、Fe−Si−B−Cr−C系のFe系非晶質軟磁性合金粉末にシランカップリング剤を混合して、24時間室温で乾燥する。その後、ガラス粉末0.5〜4.0vol%を混合機を使用して混合する。
本実施形態の混合工程でシランカップリング剤を混合するのは、当該非晶質軟磁性合金粉末の表面に耐熱性保護皮膜を形成するためであり、当該カップリング剤を使用しない手法よりも、渦電流損失を格段に低減させ、鉄損を低下させることができる。
(2)被覆工程
本実施形態の被覆工程では、前記混合工程で得られた非晶質軟磁性合金粉末とガラス粉末の混合物に対して、ポリビニル水溶液またはポリビニルブチラール溶液を混合し、80℃で5時間乾燥し、造粒粉を作製する。
本実施形態の被覆工程で使用するポリビニル水溶液またはポリビニルブチラール溶液の各温度範囲での高分子鎖の挙動は、次のようになる。ガラス転移点よりも低温な場合は、高分子鎖は配列変化を行えないため、結晶化は起こらない。ガラス転移から融点までの場合は、非結晶領域の高分子鎖は、配列変化が可能となり、結晶化が可能になるが、結晶領域の高分子は、融点未満のため結晶のままである。融点(150〜230℃)を超えると、結晶化領域も融解する。本実施形態の被覆工程における、80℃という温度は、ガラス転移から融点までの温度である。
(3)成形工程
本実施形態の成形工程では、ポリビニル水溶液またはポリビニルブチラール溶液を被覆した非晶質軟磁性合金粉末とガラス粉末に、ステアリン酸を混合し、1700MPの成形圧力で、外径16mm、内径8mm、高さ5mmの圧粉磁心を作製する。ここで、加圧乾燥されたポリビニル水溶液またはポリビニルブチラール溶液の被膜は、成形時のバインダーとして作用する。
(4)焼鈍工程
焼鈍工程では、前記成形体に対して、480℃で焼鈍処理を行うことで圧粉磁心を作製する。ここで、480℃で熱処理を行うのは、非晶質軟磁性合金粉末の結晶化温度以下で、ある程度の圧環強度を維持するためである。一方で、焼鈍温度を上げ過ぎると絶縁性能の劣化から磁気特性が劣化し、特に渦電流損失が大きく増加してしまうことで、鉄損が増加してしまうが、このような不都合を抑制するためでもある。
さらに、N雰囲気の熱処理温度が、480℃程度では、ポリビニル水溶液またはポリビニルブチラール溶液の85〜95%が熱分解されて、5〜20%程度の重量が残る。残る重量は、重合度、けん化度によって異なるが、おおむねこの範囲である。このため、熱処理を行っても、ポリビニル水溶液またはポリビニルブチラール溶液の被膜が残り、これが絶縁被膜として働くため渦電流損失が低減できる。
次に、本発明の実施例1〜20を、図1〜3及び表1〜3を参照して、以下に説明する。
[1.測定項目]
測定項目として、透磁率と鉄損を次のような手法により測定した。透磁率は、作製された各圧粉磁心に1次巻線(20ターン)を施し、インピーダンスアナライザーを使用することで、100kHz、0.5Vにおけるインダクタンスから算出した。
鉄損については、各圧粉磁心に1次巻線及び2次巻線を施し、磁気計測機器であるBHアナライザ(岩通計測株式会社:SY−8232)を用いて、最大磁束密度Bm=0.1Tの条件下で鉄損を算出した。この算出は、鉄損の周波数曲線を次の(1)〜(3)で最小2乗法により、ヒステリシス損係数、渦電流損失係数を算出することで行った。
Pc=Kh×f+Ke×f・・・(1)
Ph=Kh×f・・・(2)
Pe=Ke×f・・・(3)
Pc:鉄損
Kh:ヒステリシス損係数
Ke:渦電流損係数
f:周波数
Ph:ヒステリシス損失
Pe:渦電流損失
[2.第1の特性比較(ガラス添加量の比較)]
第1の特性比較で使用する試料は、下記のように作製した。まず、平均粒径が45μmのFe−Si−B−Cr−C系のFe系非晶質軟磁性合金粉末と、軟化点が406℃で平均粒径が1.1μmであるビスマス系ガラス粉末または軟化点が360℃で平均粒径が2.9μmであるリン酸系ガラス粉末を混合機で混合した。次に、非晶質軟磁性合金粉末とガラス粉末の混合物に対して、ポリビニル(PVA)粉末が0.36wt%になるように12%のポリビニル(PVA)水溶液を3wt%混合し、80℃で5時間乾燥し、造粒粉を作製した。
次に、造粒粉に対して、潤滑剤としてステアリン酸亜鉛を0.2wt%混合し、これを室温にて1700MPaの圧力で加圧成形し、外径16mm、内径8mm、高さ5mmの圧粉磁心を作製した。そして、これらの圧粉磁心に対し、N雰囲気中において、480℃で30分の間、焼鈍処理を行った。
表1におけるガラス粉末と結着性樹脂の関係は、次のとおりである。実施例1〜5は、ガラス粉末として、ビスマス系ガラス粉末を使用しており、その添加量を0.75VOL%ずつ増やした実施例である。実施例6〜10は、ガラス粉末として、リン酸系ガラス粉末を使用しており、その添加量を0.5VOL%ずつ増やした実施例である。結着性樹脂としては、ポリビニル(PVA)粉末の添加量は0.36wt%(12%ポリビニル(PVA)水溶液で3wt%)添加している。
本実施例において使用したガラス粉末は、平均粒径が1.1μmまたは2.9μmに限定するものではなく、平均粒径が1.0〜3.0μmの範囲のもので構わない。しかし、平均粒径が1μmより小さくなると、非晶質軟磁性合金粉末に対して、ガラス粉末が小さくなりすぎ、非晶質軟磁性合金粉末同士の接触を十分に防止することが困難になり、渦電流の発生を十分に防止、抑制することが困難となる。また、ガラス粉末の平均粒子が3μmより大きくなっても、非晶質軟磁性合金粉末同士の接触を十分に防止することが困難になり、渦電流の発生を十分に防止、抑制することが困難となる。
表1は、実施例1〜10について、ガラス粉末と結着性樹脂、相対密度と透磁率と鉄損との関係について示した表である。また、図1は、ガラス添加量と鉄損を示したグラフである。
Figure 2010027854
表1から判るように、ビスマス系ガラスを1VOL%以上添加させた実施例2〜5は、ビスマス系ガラスの添加量が0.75VOL%の実施例1よりも、鉄損が低くなっている。また、100kHzにおける透磁率はビスマス系ガラスを1VOL%以上添加させた実施例2〜5は、ビスマス系ガラスの添加量が0.75VOL%の実施例1よりも、小さくなる。
また、リン酸系ガラスを1VOL%以上添加させた実施例7〜10は、リン酸系ガラスの添加量が0.75VOL%の実施例6よりも、鉄損が低くなっている。また、100kHzにおける透磁率はリン酸系ガラスを1VOL%以上添加させた実施例7〜10は、リン酸系ガラスの添加量が0.75VOL%の実施例6よりも、小さくなることが判る。
同様に、図1からは、ビスマス系ガラスまたはリン酸系ガラスを1VOL%以上添加刺させると急激に鉄損が低下することが判る。しかし、ガラスの添加量が4.00VOL%を超えると、徐々に鉄損が上昇してしまう。このことより、ビスマス系ガラスまたはリン酸系ガラスを1.00VOL%〜4.00VOL%の範囲で添加させることにより、鉄損が低い圧粉磁心を作製可能なことが判明した。
[3.第2の特性比較(シランカップリング剤添加量の比較)]
第2の特性比較で使用する試料は下記のように作製した。まず、Fe−Si−B−Cr−C系のFe系非晶質軟磁性合金粉末にシランカップリング剤を混合して、24時間室温で乾燥させる。その後、軟化点が406℃で平均粒径が1.1μmであるビスマス系ガラス粉末0.5wt%(3.75VOL%)を混合機を使用して混合した。次に、次に、非晶質軟磁性合金粉末とガラス粉末を混合したものに対して、ポリビニル(PVA)粉末が0.36wt%になるように12%のポリビニル(PVA)水溶液を3wt%混合し、80℃で5時間乾燥し、造粒粉を作製した。
次に、造粒粉に対して、潤滑剤としてステアリン酸亜鉛を0.2wt%混合し、これを室温にて1700MPaの圧力で加圧成形し、外径16mm、内径8mm、高さ5mmの圧粉磁心を作製した。そして、これらの圧粉磁心に対し、N雰囲気中において、480℃で30分の間、焼鈍処理を行った。
表2におけるシランカップリング剤と、相対密度と透磁率と鉄損との関係は次のとおりである。実施例5は、非晶質軟磁性合金粉末にシランカップリング剤を添加しなかった時の実施例であり、それに対して、実施例11〜14は、非晶質軟磁性合金粉末にシランカップリング剤を添加した実施例であり、それぞれ添加量を0.25wtずつ増やした実施例である。
表2は、実施例5、11〜14について、シランカップリング剤の添加量(wt%)と相対密度と透磁率と最大磁束密度との関係について示した表である。また、図2は、鉄損とシランカップリング剤の添加量の関係を示したグラフである。
Figure 2010027854
表2から判るように、シランカップリング剤を添加していない実施例5に比べて、シランカップリング剤を添加した実施例11〜14は、透磁率と鉄損が低下する。実施例11〜14を比較すると、シランカップリング剤の添加量を増加させると、透磁率と鉄損の低下を大きくすることができる。
また、図2からは、シランカップリング剤を添加するに従って、鉄損が低下することが判る。シランカップリング剤を1.00wt%添加した場合は、シランカップリング剤を添加しなかった場合に比べると、約74.1%の割合で鉄損が低下している。このことより、シランカップリング剤を添加させることにより、鉄損が低い圧粉磁心を作製可能なことが判明した。
[4.第3の特性比較(結着性樹脂添加量の比較)]
第3の特性比較で使用する試料は下記のように作製した。まず、実施例14、16〜20は、Fe−Si−B−Cr−C系のFe系非晶質軟磁性合金粉末にシランカップリング剤を1wt%混合して、24時間室温で乾燥させた。その後、軟化点が406℃で平均粒径が1.1μmであるビスマス系ガラス粉末、または軟化点が360℃で平均粒径が2.9μmであるリン酸系ガラス粉末0.5wt%(3.75VOL%)を、混合機を使用して24時間混合した。
次に、非晶質軟磁性合金粉末とガラス粉末の混合物に対して、ポリビニル(PVA)水溶液またはポリビニルブチラール(PVB)溶液を混合し、80℃で5時間乾燥し、造粒粉を作製した。この時、ポリビニルブチラール(PVB)溶液は、ポリビニルブチラール(PVB)をIPA:キシレンが50:50の溶液に溶かして使用した。
さらに、造粒粉に対して、潤滑剤としてステアリン酸亜鉛を0.2wt%混合し、これを室温にて1700MPaの圧力で加圧成形し、外径16mm、内径8mm、高さ5mmの圧粉磁心を作製した。そして、これらの圧粉磁心に対し、N雰囲気中において、480℃で30分の間、焼鈍処理を行った。
結着性樹脂にポリビニル(PVA)水溶液またはポリビニルブチラール(PVB)溶液を使用した実施例14及び16〜20に対して、ポリプロピレン(PP)粉末またはポリエチレン(PE)粉末を使用した比較例1、2は下記のように作製した。Fe−Si−B−Cr−C系のFe系非晶質軟磁性合金粉末にシランカップリング剤を1wt%混合して、24時間室温で乾燥させる。その後、ガラス粉末0.5wt%(3.75VOL%)を混合機を使用して混合した。次に、次に、非晶質軟磁性合金粉末とガラス粉末を混合したものに対して、ポリプロピレン(PP)粉末またはポリエチレン(PE)粉末と潤滑剤としてステアリン酸亜鉛を0.2wt%混合した。
次に、これを室温にて1700MPaの圧力で加圧成形し、外径16mm、内径8mm、高さ5mmの圧粉磁心を作製した。そして、これらの圧粉磁心に対し、N雰囲気中において、480℃で30分の間、焼鈍処理を行った。
表3における結着性樹脂と、相対密度と透磁率と鉄損との関係は次のとおりである。比較例1は、結着性樹脂としてポリプロピレン(PP)粉末を2.0wt%添加した例であり、比較例2は、結着性樹脂としてポリエチレン(PE)を2.0wt%添加した例である。また、実施例16〜18は、結着性樹脂としてポリビニル(PVA)水溶液を添加した例であり、実施例14、19、20は、結着性樹脂としてポリビニルブチラール(PVB)溶液を添加した例である。
表3は、比較例1、2と実施例14、16〜20について、結着性樹脂の種類と添加量(wt%)と相対密度と透磁率と最大磁束密度との関係について示した表である。また、図3は、実施例14、16〜20における鉄損と結着性樹脂の添加量の関係を示したグラフである。
Figure 2010027854
表3から判るように、結着性樹脂としてポリプロピレン(PP)粉末を添加した比較例1とポリエチレン(PE)粉末を添加した比較例2に比べ、結着性樹脂としてポリビニル(PVA)水溶液を添加した実施例16〜18及びポリビニルプチブチラール(PVB)溶液を添加した実施例14、19、20は透磁率と鉄損が低下する。また、ポリビニル(PVA)水溶液を添加した実施例16〜18をそれぞれ比較すると、添加量が0.050wt%の実施例16よりも、添加量が、0.100wt%の実施例18のほうが透磁率及び鉄損が低下している。
さらに、ポリビニルブチラール(PVB)溶液を添加した実施例14、19、20を比較すると、添加量が0.120wt%の比較例19よりも、添加量が0.360wt%の実施例14のほうが透磁率及び鉄損が低下していることが判る。このことより、結着性樹脂として、ポリビニル(PVA)水溶液またはポリビニルブチラール(PVB)溶液を添加させることにより、鉄損が低い圧粉磁心を作製可能なことが判明した。
同様に、図3からも、ポリビニル(PVA)水溶液及びポリビニルブチラール(PVB)溶液は添加することによって、鉄損が低下することが判る。添加させる結着性樹脂を比較すると、ポリビニル(PVA)水溶液よりポリビニルブチラール(PVB)溶液の方が少ない添加量で、鉄損を低下させることができることが判る。このことより、結着性樹脂としてポリビニルブチラール(PVB)溶液を添加させた場合は、ポリビニル(PVA)水溶液の添加量よりも少ない量で、鉄損が低い圧粉磁心を作製可能なことが判明した。
本発明の実施例の第1の特性比較における、各ガラス粉末の添加量と鉄損の関係を示したグラフ。 本発明の実施例の第2の特性比較における、シランカップリング剤の添加量と鉄損の関係を示したグラフ。 本発明の実施例の第3の特性比較における、各結着性樹脂の添加量と鉄損の関係を示したグラフ。

Claims (6)

  1. 非晶質軟磁性合金粉末と、軟化点が前記非晶質軟磁性合金粉末の結晶化温度より低いガラス粉末と、結着性樹脂を混合し、これらの混合物を加圧成形して成形体を作製し、その成形体を前記非晶質軟磁性合金粉末の結晶化温度より低い温度で焼鈍処理してなる圧粉磁心において、
    前記結着性樹脂がポリビニル水溶液、またはポリビニルブチラール溶液であることを特徴とする圧粉磁心。
  2. 前記非晶質軟磁性合金粉末の表面が、耐熱性保護被膜であるシランカップリング剤によって被覆されていることを特徴とする請求項1に記載の圧粉磁心。
  3. 前記ガラス粉末は、平均粒径が1〜3μmのビスマス系ガラスまたはリン酸系ガラスであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の圧粉磁心。
  4. 非晶質軟磁性合金粉末と、軟化点が前記非晶質軟磁性合金粉末の結晶化温度より低いガラス粉末を混合する混合工程と、
    前記混合工程で得られた非晶質軟磁性合金粉末とガラス粉末の混合物に対して、ポリビニル水溶液またはポリビニルブチラール溶液から成る結着性樹脂を被覆する被覆工程と、
    前記結着性樹脂を被覆した前記混合物を加圧成形し、成形体を作製する成形工程と、
    成形工程で得られた成形体を、前記非晶質軟磁性合金粉末の結晶化温度より低い温度で焼鈍処理する焼鈍工程を有することを特徴とする圧粉磁心の製造方法。
  5. 前記混合工程において、前記非晶質軟磁性合金粉末の表面を、耐熱性保護被膜であるシランカップリング剤によって、被覆することを特徴とする請求項4に記載の圧粉磁心の製造方法。
  6. 前記ガラス粉末は、平均粒径が1〜3μmのビスマス系ガラスまたはリン酸系ガラスであることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の圧粉磁心の製造方法。
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