JP2010024338A - 光学フィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】メタクリル酸エステル及び/又はアクリル酸エステル単位40質量%以上90質量%以下と、芳香族ビニル化合物単位5質量%以上40質量%以下と、下記一般式(1)で表される化合物単位5質量%以上30質量%以下と、を含む耐熱アクリル系樹脂(a)100質量部に対して、
【化1】
(式中、XはO又はN−Rを示し、Oは酸素原子、Nは窒素原子、Rは水素原子、アルキル基、アリール基又はシクロアルキル基を示す。)
前記耐熱アクリル系樹脂(a)との屈折率差が0.015以下、平均粒子径が0.04μm以上0.13μm以下の、多層構造を有するゴム質含有共重合体粒子(b)を0.1質量部以上50質量部以下含む、光学フィルム。
【選択図】なし
Description
高分子は分子主鎖方向と、その垂直方向とで屈折率が異なるために複屈折を生じる。用途によっては、この複屈折を厳密にコントロールすることが求められており、液晶の偏光板に用いられる保護フィルムの場合は、全光線透過率が同じであっても複屈折がより小さい高分子材料成形体が必要とされる。この用途では、セルローストリアセテート、ポリ乳酸のフィルムを偏光板保護フィルムに検討した例が知られており(特許文献1)、セルローストリアセテートが代表的な材料として挙げられる。一方、液晶ディスプレイにおいて、偏光板により偏光された光を円偏光に変える機能を持つ1/4波長板等の位相差フィルムには、高分子材料成形体に意識的に複屈折を生じさせることで機能を付与しており、ポリカーボネート等が代表的な材料として挙げられる。
近年、液晶ディスプレイの大型化に伴い、それに必要な高分子光学材料成形品が大型化するにつれて、外力の偏りによって生じる複屈折の分布を小さくするために、外力による複屈折の変化、即ち光弾性係数の小さい材料が求められている。しかし、現在、光学フィルムとして一般的に用いられているセルロースアセテートやポリカーボネートは、光弾性係数が大きく、これらの要求に対しては満足のいくものではない。
光弾性係数が小さく、負の複屈折性を持つ材料としては、アクリル系樹脂が知られている。しかし、アクリル系樹脂の有する問題として、靭性(トリミング性や耐折強度)に劣るため脆くて割れやすく、フィルムの破断等の際には亀裂が生じ、生産性が乏しいと言う点が挙げられる。この脆性改良法として、一般的に強靭剤等を添加する方法があるが、この方法では、靭性は向上するものの、透明性や耐熱性が低下する傾向にある。
特許文献2には、アクリル系樹脂に耐衝撃性アクリルゴム−メチルメタクリレートグラフト共重合体を含有させた偏光膜保護用フィルムが開示されている。
また、特許文献3には、機械的強度の向上を目的として、アクリル系樹脂にスチレン系エラストマー、スチレン−ブタジエンゴム等を含有させた偏光子保護フィルムが開示されている。
さらに、特許文献4には、耐熱性及び靭性の付与されたアクリル樹脂フィルムとして、グルタル酸無水物単位を含有するアクリル樹脂に多層構造を有する架橋弾性体を含有させる技術が開示されている。
特許文献3に開示されたフィルムは、比較的スチレン系エラストマーが少量で、かつ原反フィルムにも関わらず、ヘイズ値が1.0%を超えるという問題がある。
特許文献4に開示されたフィルムは、耐折れ性を向上させるためには、架橋弾性体を多量に含有する必要があり、それに伴い耐熱性の低下及びヘイズ値が上昇することが懸念される。
従って、上述した従来技術の光学フィルムは、耐熱性、透明性及び靭性のバランスの観点から、未だ不十分なものである。
[1]
メタクリル酸エステル及び/又はアクリル酸エステル単位40質量%以上90質量%以下と、芳香族ビニル化合物単位5質量%以上40質量%以下と、下記一般式(1)で表される化合物単位5質量%以上30質量%以下と、を含む耐熱アクリル系樹脂(a)100質量部に対して、
前記耐熱アクリル系樹脂(a)との屈折率差が0.015以下、平均粒子径が0.04μm以上0.13μm以下の、多層構造を有するゴム質含有共重合体粒子(b)を0.1質量部以上50質量部以下含む、光学フィルム。
[2]
前記ゴム質含有共重合体粒子(b)は、三層構造以上の多層構造を有する粒子である、上記[1]記載の光学フィルム。
[3]
前記ゴム質含有共重合体粒子(b)は、内側から硬質層―軟質層−硬質層の順に形成された三層構造を有する粒子である、上記[1]又は[2]記載の光学フィルム。
[4]
膜厚が100μm以下、23℃環境下のヘイズ値が1.2%以下である、上記[1]〜[3]のいずれか記載の光学フィルム。
[5]
70℃環境下のヘイズ値が2.0%以下である、上記[1]〜[4]のいずれか記載の光学フィルム。
[6]
Tg(ガラス転移温度)が120℃以上である、上記[1]〜[5]のいずれか記載の光学フィルム。
[7]
23℃環境下の光弾性係数の絶対値が5.0×10−12/Pa以下である、上記[1]〜[6]のいずれか記載の光学フィルム。
[8]
MDに対して垂直方向の耐折強度が1.0以上である、上記[1]〜[7]のいずれか記載の光学フィルム。
[9]
上記[1]〜[8]のいずれか記載の光学フィルムからなる偏光板保護フィルム。
[10]
上記[1]〜[8]のいずれか記載の光学フィルムからなる位相差フィルム。
なお、本実施の形態においては、重合前のモノマー成分のことを「〜単量体」(ただし、「単量体」を省略して化合物名のみ記載する場合もある)といい、共重合体を構成する構成単位のことを「〜単位」という。
(1)で表される化合物単位が5質量%以上30質量%以下である。
が維持される傾向にある。
CR[/Pa]=Δn/σR
ここで、σRは伸張応力[Pa]、Δnは応力付加時の複屈折であり、Δnは下式により定義される。
Δn=n1−n2
(式中、n1は伸張方向と平行な方向の屈折率、n2は伸張方向と垂直な方向の屈折率である。)
Re=(nx−ny)×d
(式中、nx、ny:面内の主屈折率、d:厚み)
[測定方法]
実施例中の各物性等の測定及び評価方法は次の通りである。
(1)光弾性係数(CR)の測定
測定光の経路に引張装置(井元製作所株式会社製)を配置し、試験片に伸張応力をかけながらその複屈折をRets−RFI(大塚電子株式会社製)を用いて測定した。伸張時の歪速度は0.3%/分(チャック間:30mm、チャック移動速度0.1mm/分)、試験片幅は10mmとした。23℃における、試験片の0〜0.5%の歪範囲における複屈折の絶対値(|Δn|)をy軸、伸張応力(σR)をx軸としてプロットし、最小二乗近似により線形領域の直線の傾きを求め、光弾性係数の絶対値(|CR|)を計算した。
大塚電子株式会社製複屈折測定装置RETS−100を用いて、回転検光子法により各フィルムの23℃における平面レターデーション(Re)を測定した。
DSC−7型(パーキン・エルマー社製)を用い、室温から200℃までの昇温測定において、昇温速度20℃/分で原反フィルムサンプル質量8.0〜10mgのTgを測定した。
三層構造のゴム質含有共重合体粒子の乳化液をサンプリングして、固形分500ppmになるように水で希釈し、UV1200V分光光度計(株式会社島津製作所製)を用いて波長550nmでの吸光度を測定した。この値から、透過型電子顕微鏡写真より粒子径を計測したサンプルについて、同様に吸光度を測定して作成した検量線を用いて平均粒子径を求めた。
光学フィルムの靭性は、以下の耐折強度の測定により評価した。
長さ110mm×幅15mmに裁断したサンプルをJIS P 8115(国際標準化機構:ISO5626)に従って、MD方向に対して垂直方向の耐折回数を測定し、その平均値を示した。下記に試験条件を記載する。
試験条件 試験機:MIT耐揉試験機(東洋精機製作所株式会社)
荷重:2.45N (=250g)
折り曲げ角度:±135°
折り曲げ速度:175cpm
試験片つかみ具
先端半径:R=0.38mm
開き:0.25mm
当該耐折試験の結果は、耐折強度をもって表示する。
耐折強度は次の式で算出される。
耐折強度 = Log n
(式中、nは試験片が損傷(折れ破壊)にいたる試験回数を示す。)
マイクロメーター(ミツトヨ株式会社製)を用いて各原反フィルムの中央部を測定した。
Metricon社製レーザー屈折計Model2010を用いて、耐熱アクリル系樹脂(a)フィルムの23℃、550nmでの平均屈折率を測定した。
各原反フィルムのヘイズ値をJIS−K7136に準じて測定した。
[樹脂製造方法]
・ 耐熱アクリル系樹脂(a)
(1−1)耐熱アクリル系樹脂(a−1)
特公昭63−1964に記載された方法で、メタクリル酸メチル−スチレン−無水マレイン酸共重合体である耐熱アクリル系樹脂(a−1)を得た。得られた共重合体の組成は、メタクリル酸メチル72質量%、スチレン16質量%、無水マレイン酸12質量%であり、共重合体メルトフローレート値(ASTM−D1238;230℃、3.8kg荷重)は1.6g/10分であった。
(1−2)アクリル系樹脂(a−2)
上記と同様の方法により、メタクリル酸メチル51質量%、スチレン45質量%、無水マレイン酸4質量%の共重合組成を有するアクリル系樹脂(a−2)を得た。アクリル系樹脂(a−2)は、後述する比較例2で用いた。
ゴム質含有共重合体粒子の製造法において用いた略号は、以下の化合物を示す。
MMA;メチルメタクリレ−ト
BA;n−ブチルアクリレ−ト
St;スチレン
MA;メチルアクリレ−ト
ALMA;アリルメタクリレ−ト
PEGDA;ポリエチレングリコ−ルジアクリレ−ト(分子量200)
DPBHP;ジイソプロピルベンゼンハイドロパ−オキサイド
n−OM;n−オクチルメルカプタン
HMBT;2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール
内容積10Lの還流冷却器付反応器に、イオン交換水4600mL、乳化剤としてジオクチルスルホコハク酸ナトリウム24gを投入し、250rpmの回転数で攪拌しながら、窒素雰囲気下80℃に昇温し、酸素の影響が事実上無い状態にした。次いで、還元剤としてロンガリツトl.2gを加え均一に溶解した。
第一層として、MMA150g、BA2.5g、St40g、ALMA0.2g、DPBHP0.2gの単量体混合物を加え、80℃で重合した。約15分で反応は完了した。
次いで、第二層として、BA1110g、St572g、PDEGA40g、ALMA7.0g、DPBHP3.5g、ロンガリツト2.0gの単量体混合物を90分にわたって滴下した。滴下終了後60分で反応は完了した。
次いで、第三層1段としてMMA190g、BA2.0g、DPBHP0.2g、n−OM0.1gの単量体混合物を5分にわたって滴下し、滴下終了後、この段階の反応は約15分で完了した。
最後に、第三層2段としてMMA380g、BA2.5g、DPBHP0.4g、n−OM1.2gの単量体混合物を10分にわたって加えた。この段階は約15分で反応が完了した。
温度を95℃に上げ、1時間保持し、得られた乳化液を0.5%塩化アルミニウム水溶液中に投入して重合体を凝集させ、温水で5回洗浄後、乾燥して白色フロック状の材料を得た。得られたゴム質含有共重合体粒子(b−1)の平均粒子径は0.1μmであった。また、耐熱アクリル系樹脂(a)との屈折率差は0.004であった。
内容積10Lの還流冷却器付反応器に、イオン交換水4600mL、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム33gを投入し、250rpmの回転数で攪拌しながら、窒素雰囲気下80℃に昇温し、酸素の影響が事実上無い状態にした。ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート1.0gを添加してから5分後に、MMA220g、BA3.5g、St48g、ALMA0.27g及びDPBHP0.27gからなる単量体混合物のうち30質量%を一括添加し、その直後から残りの70質量%を20分間かけて連続的に添加し、添加終了後さらに60分間保持して最内層の重合を完結させた。
内容積10Lの還流冷却器付反応器に、イオン交換水5600mL、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム40gを投入し、250rpmの回転数で攪拌しながら、窒素雰囲気下80℃に昇温し、酸素の影響が事実上無い状態にした。ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレ−ト1.2gを添加してから5分後に、MMA260g、BA4.2g、St64g、ALMA0.33g及びDPBHP0.33gからなる単量体混合物のうち30質量%を一括添加し、その直後から残りの70質量%を20分間かけて連続的に添加し、添加終了後さらに60分間保持して最内層の重合を完結させた。
次に、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレ−ト1.0gを添加してから5分後に、BA917g、St480g、ALMA21g、テトラエチレングリコールジアクリレート7.0g及びDPBHP2.9gからなる単量体混合物を90分間かけて連続的に添加し、添加終了後さらに80分間保持して軟質層(中間層)の重合を完結させた。
次に、MMA695g、BA45g、DPBHP1.47g及びn−OM0.9gからなる単量体混合物を60分間かけて連続的に添加し、添加終了後さらに60分間保持した。次いで、95℃に昇温し60分間保持して、最外層の重合を完結させた。このようにして得られた重合体乳化液を少量採取し、吸光度法により平均粒子径を求めたところ、0.08μmであった。残りの乳化液を3質量%硫酸ナトリウム温水溶液中へ投入して、塩析・凝固させ、次いで、脱水・洗浄を繰り返したのち乾燥し、ゴム含有共重合体(b−3)をパウダ−として得た。また、耐熱アクリル系樹脂(a)との屈折率差は0.008であった。
内容積10Lの還流冷却器付反応器に、イオン交換水4600mL、乳化剤としてジオクチルスルホコハク酸ナトリウム24gを投入し、250rpmの回転数で攪拌しながら、窒素雰囲気下80℃に昇温し、酸素の影響が事実上無い状態にした。次いで、還元剤としてロンガリツト1.3gを加え均一に溶解した。第一層としてMMA190g、BA2.5g、ALMA0.2g、DPBHP0.2gの単量体混合物を加え80℃で重合した。約15分で反応は完了した。
次いで、第二層としてBA1360g、St320g、PDEGA40g、ALMA7.0g、DPBHP1.6g、ロンガリツト1.0gの単量体混合物を90分にわたって滴下した。滴下終了後40分で反応は完了した。
次に、第三層1段としてMMA190g、BA2.3g、DPBHP0.2gの単量体混合物を5分にわたって滴下し、滴下終了後、この段階の反応は約15分で完了した。
最後に、第三層2段としてMMA380g、BA4.6g、DPBHP0.4g、n−OMの量を1.2gの単量体混合物を10分にわたって加えた。この段階は約15分で反応が完了した。
温度を95℃に上げ、1時間保持し、得られた乳化液を0.5%塩化アルミニウム水溶液中に投入して重合体を凝集させ、温水で5回洗浄後、乾燥して白色フロック状の材料を得た。得られたゴム質含有共重合体粒子(c−1)の平均粒子径は0.1μmであった。また、耐熱アクリル系樹脂(a)との屈折率差は0.019であった。
内容積10Lの還流冷却器付反応器に、イオン交換水6868mL、ジヘキシルスルホコハク酸ナトリウム13.7gを投入し、250rpmの回転数で攪拌しながら、窒素雰囲気下75℃に昇温し、酸素の影響が事実上無い状態にした。MMA907g、BA33g、HMBT0.28g及びALMA0.93gからなる混合物(I−1)のうち222gを一括添加し、5分後に過硫酸アンモニウム0.22gを添加した。その40分後から(I−1)の残りの719gを20分間かけて連続的に添加し、添加終了後さらに60分間保持した。
次に、過硫酸アンモニウム1.01gを添加した後、BA1067g、St219g、HMBT0.39g、ALMA27.3gからなる混合物(I−2)を140分間かけて連続的に添加し、添加終了後さらに180分間保持した。
次に、過硫酸アンモニウム0.30gを添加した後、MMA730g、BA26.5g、HMBT0.22g、n−OM0.76gからなる混合物(I−3)を40分間かけて連続的に添加し、添加終了後95℃に昇温し30分間保持した。
残りのラテックスを3質量%硫酸ナトリウム温水溶液中へ投入して、塩拆・凝固させ、次いで、脱水・洗浄を繰り返したのち乾燥し、ゴム含有共重合体粒子(c−2)を得た。得られたゴム質含有共重合体粒子(c−2)の平均粒子径は0.23μであった。また、耐熱アクリル系樹脂(a)との屈折率差は0.02であった。
乳化剤としてジオクチルスルホコハク酸ナトリウム15gを投入したこと以外は、(b−1)と同様の処方で重合を行った。得られたゴム質含有共重合体粒子(c−3)の平均粒子径は0.15μmであり、耐熱アクリル系樹脂(a)との屈折率差は0.004であった。
プラスチック工学研究所製Tダイ装着押し出し機(BT−30−C−36−L型/幅400mmTダイ装着/リップ厚0.8mm)を用いて、スクリュー回転数、押し出し機のシリンダー内樹脂温度、Tダイの温度を調整し、押出し成形をすることにより原反フィルムを得た。フィルムの流れ(押し出し方向)をMD方向、MD方向に垂直な方向をTD方向とした。
実施例1〜3、比較例3〜5においては、耐熱アクリル系樹脂と、各種ゴム質含有共重合体粒子を、二軸押出し機によりコンパウンドし、そのペレットをTダイ押出し成形した。比較例1及び2においては、ゴム質含有共重合体粒子を配合せずに押出し成形を行った。
耐熱アクリル系樹脂の共重合組成比、ゴム質含有共重合体粒子の配合比、フィルム成形条件、特性評価結果及びフィルム光学特性結果を表1に示す。
比較例1では、ゴム質含有共重合体粒子を混合していないため、靭性が不十分であった。比較例2では、耐熱アクリル系樹脂の共重合組成比が適切でないため、耐熱性が不十分であり、ゴム質含有共重合体粒子を混合していないため、靭性も不十分であった。
また、比較例3では、耐熱アクリル系樹脂とゴム質含有共重合体粒子(c−1)との屈折率差が大きいために、ヘイズ値の上昇が見られた。さらに、比較例4においては、平均粒子径の大きいゴム質含有共重合体粒子(c−2)を用いたことにより、薄膜状にした際に表面凹凸(外部ヘイズ)が発生し、フィルムのヘイズ値が上昇した。
比較例5では、ゴム質含有共重合体粒子(c−3)を用いたことにより、耐熱アクリル系樹脂との屈折率差は適切であったが、平均粒子径が大きいため、フィルムのヘイズ値が上昇した。
Claims (10)
- 前記ゴム質含有共重合体粒子(b)は、三層構造以上の多層構造を有する粒子である、請求項1記載の光学フィルム。
- 前記ゴム質含有共重合体粒子(b)は、内側から硬質層―軟質層−硬質層の順に形成された三層構造を有する粒子である、請求項1又は2記載の光学フィルム。
- 膜厚が100μm以下、23℃環境下のヘイズ値が1.2%以下である、請求項1〜3のいずれか1項記載の光学フィルム。
- 70℃環境下のヘイズ値が2.0%以下である、請求項1〜4のいずれか1項記載の光学フィルム。
- Tg(ガラス転移温度)が120℃以上である、請求項1〜5のいずれか1項記載の光学フィルム。
- 23℃環境下の光弾性係数の絶対値が5.0×10−12/Pa以下である、請求項1〜6のいずれか1項記載の光学フィルム。
- MDに対して垂直方向の耐折強度が1.0以上である、請求項1〜7のいずれか1項記載の光学フィルム。
- 請求項1〜8のいずれか1項記載の光学フィルムからなる偏光板保護フィルム。
- 請求項1〜8のいずれか1項記載の光学フィルムからなる位相差フィルム。
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