JP2010007523A - エンジンの空燃比制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】安定したアイドル回転を維持しながら空燃比を無理なくリーン化させることができるようにする。
【解決手段】エンジン始動後のアイドル暖機運転において、エンジン始動直後からアイドル運転へ移行する際のエンジン運転状態の変動に基づいて空燃比をリーン化することが可能か否かを調べ(S17,S18)、リーン化可能と判定した場合、空燃比補正係数λに設定値αを加算した値で更新して(S19)、空燃比をリーン補正する。次いでリーン補正後のエンジン運転状態の変動に基づいて空燃比がリーン限界に達している否かを判定し、リーン限界に達していない場合は空燃比を更にリーン補正し、又リーン限界に達した場合は空燃比を初期値に戻す(S22)。
【選択図】図4
【解決手段】エンジン始動後のアイドル暖機運転において、エンジン始動直後からアイドル運転へ移行する際のエンジン運転状態の変動に基づいて空燃比をリーン化することが可能か否かを調べ(S17,S18)、リーン化可能と判定した場合、空燃比補正係数λに設定値αを加算した値で更新して(S19)、空燃比をリーン補正する。次いでリーン補正後のエンジン運転状態の変動に基づいて空燃比がリーン限界に達している否かを判定し、リーン限界に達していない場合は空燃比を更にリーン補正し、又リーン限界に達した場合は空燃比を初期値に戻す(S22)。
【選択図】図4
Description
本発明は、エンジンの燃焼状態が安定しているときは空燃比をリーン制御して排気エミッションの低減、及び燃費向上を図るエンジンの空燃比制御装置に関する。
周知のように、始動時等の触媒は充分に活性していないため、始動直後の空燃比はリーンにすることが望ましい。空燃比をリーンにすることで、排気エミッション(特にHC)の低減が図れるばかりでなく、燃費向上を実現することができる。
しかし、例えば始動直後のアイドル運転時の空燃比をリーン化すると、多気筒エンジンでは気筒毎の機差(機械的なばらつき)や各気筒に配設されているインジェクタの個体差等の影響が顕在化して、アイドル回転が不安定化してくる。
従って、従来の始動直後等のアイドル運転時の空燃比制御では、エンジン回転数を安定化させるために、当該空燃比をリーンバーン時における燃焼安定限界よりもややリッチ側に設定した制御が行われている。例えば特許文献1(特開平9−53492号公報)には、始動後のアイドル時における排気エミッションを改善するために、始動直後に燃料性状を判別し、判別した燃料性状に応じた補正量に基づき空燃比の初期値を安定限界に達するまでリーン側に補正することで、始動直後から排気エミッションの低減を図るようにした技術が開示されている。
特開平9−53492号公報
上述した文献に開示されている技術では、燃料性状に応じて空燃比を設定することで、始動直後の排気エミッションの低減を図るようにしているが、単純に燃料性状のみに基づいて空燃比をリーン化させた場合、上述したような、気筒毎の機差やインジェクタの個体差等の影響は考慮されていないため、アイドル時の空燃比をリーン化するには限界がある。
又、アイドル運転の回転変動は、エンジンの機差やインジェクタの個体差のみならず、バッテリの充電状態や、エンジンを駆動源とするオルタネータを代表とする補器類等の外乱によっても影響を受け易く、従って、アイドル時における空燃比のリーン化は困難である。
しかし、触媒が充分に活性していない暖機運転時において、エンジン回転を安定させた状態で、空燃比を更にリーン化することができれば、HCの排出量が抑制され、排気エミッションを大幅に低減させることができる。
本発明は、上記事情に鑑み、安定したアイドル回転を維持しながら空燃比をリーン化させることのできるエンジンの空燃比制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明は、空燃比を制御するエンジンの空燃比制御装置において、エンジン始動後からアイドル運転へ移行する際のエンジン運転状態の変動に基づいて前記エンジンの燃焼状態が安定しているか否かを判定し、該エンジンの燃焼状態が安定していると判定した場合、空燃比をリーン化する始動後リーン化手段と、前記始動後リーン化手段で前記空燃比をリーン化した後の前記エンジン運転状態の変動を検出して前記空燃比を補正する空燃比補正手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、エンジン運転状態の変動に基づいてエンジンの燃焼状態が安定しているか否かを判定し、エンジンの燃焼状態が安定していると判定した場合、空燃比をリーン化し、空燃比をリーン化した後のエンジン運転状態の変動から、エンジンの燃焼状態が安定しているか否かを判定し、エンジンの燃焼状態が安定していると判定した場合は空燃比を更にリーン化するようにしたので、安定したアイドル回転を維持しながら空燃比を無理なくリーン化させることができる。
以下、図面に基づいて本発明の一実施形態を説明する。図1にエンジンの全体構成図、図2に電子制御装置の回路構成図を示す。
図1の符号1はエンジンで、本実施形態においては水平対向エンジンを示す。このエンジン1のシリンダブロック1aの左右両バンクにシリンダヘッド2がそれぞれ設けられ、各シリンダヘッド2に吸気ポート2aと排気ポート2bとが形成されている。
このシリンダヘッド2の各吸気ポート2aに吸気マニホルド3が連通され、この吸気マニホルド3の上流側がエアチャンバ4に集合されている。更に、このエアチャンバ4の上流にスロットルチャンバ5が連通され、このスロットルチャンバ5にスロットル弁5aが介装されている。このスロットル弁5aはスロットルアクチュエータ26に連設されて、弁開度が電子的に制御される電子制御スロットルを構成している。
更に、スロットルチャンバ5の上流側に吸気管6を介してエアクリーナ7が取り付けられ、エアクリーナ7がエアインテークチャンバ8に連通されている。又、吸気マニホルド3の各気筒の吸気ポート2aの直上流側にインジェクタ11が配設されている。更に、シリンダヘッド2の各気筒毎に、先端の放電電極を燃焼室に露呈する点火プラグ17が取り付けられ、この点火プラグ17にイグナイタ18が接続されている。
一方、シリンダヘッド2の各排気ポート2bに排気マニホルド20が連通され、この排気マニホルド20の集合部に排気管21が連通され、この排気管21の下流端がマフラ23に連通されている。又、排気管21の上流側と下流側とに触媒22A,22Bが各々介装されている。
又、吸気管6のエアクリーナ7の直下流に吸入空気量検出手段としての吸入空気量センサ24が臨まされ、スロットル弁5aに、このスロットル弁5aの開度を検出するスロットル開度センサ25が連設されている。更に、エンジン1のクランク軸1bに軸着するクランクロータ1cの外周に、クランクロータ1c(クランク軸1b)の回転からクランク角を検出するクランク角センサ32が対設されている。尚、後述するように、このクランク角センサ32で検出したクランク角に基づいてエンジン回転数Neが算出される。
又、クランク軸1bに対して1/2回転するカム軸33にカムロータ34が軸着されており、このカムロータ34の外周に、カムロータ34の回転から点火対象気筒を判別する気筒判別センサ35が対設されている。更に、排気マニホルド20の触媒22Aの直上流に、排気ガス中の酸素濃度から空燃比を検出する空燃比センサ27が臨まされている。尚、シリンダブロック1a内に形成されている冷却水通路(図示せず)には、冷却水温を検出する水温センサ29が臨まされている。
又、図2の符号40は、エンジン1の運転状態を制御する電子制御装置(ECU)で、CPU、ROM、RAM、バックアップRAM等を備えるマイクロコンピュータ、及びその周辺機器で構成されている。このECU40の入力側に、上述した各センサ24,25,28,39,32,35、及び車速を検出する車速センサ36等が接続されている。又、ECU40の出力側に、インジェクタ11、スロットルアクチュエータ26、イグナイタ18等が接続されている。
ECU40では、CPUにおいてROMに記憶されている制御プログラムに従い、入力されるセンサ類からの検出信号に基づき、スロットル開度量、燃料噴射量、点火時期等を演算し、スロットル開度制御、燃料噴射制御、点火時期制御等のエンジン制御を行う。
上述したECU40にて実行される燃料噴射制御は、具体的には、図3〜図7に示すフローチャートに従って処理される。
イグニッションスイッチ(図示せず)をONすると、ECU40が起動する。その後、スタータスイッチをONして、クランキングが開始されると、ECU40にはクランク角センサ32からのクランクパルス、及び吸入空気量センサ24からの吸入空気量信号が入力がされ、この各信号に基づいて、エンジン回転数Ne、及び吸入空気量Qが算出される。
又、イグニッションスイッチをONすると、図3に示す燃料噴射制御ルーチンが設定クランク角周期(例えば4気筒であれば、180[CA-deg(クランク角度)])毎に実行され、先ず、ステップS1でエンジン回転数Neを読込み、続くステップS2で吸入空気量Qを読込む。
その後、ステップS3で吸入空気量Qとエンジン回転数Neとに基づき、下式から基本燃料噴射量Tpを算出する。
Tp←K・Q/Ne
但し、Kはインジェクタ11の流量特性補正定数であり、予め機種毎に設定されている。又、吸入空気量センサ24とクランク角センサ32の何れかから信号が出力されていない場合は、Tp←0となる。従って、基本燃料噴射量Tpはエンジンがクランキングされた後に算出されることになる。
Tp←K・Q/Ne
但し、Kはインジェクタ11の流量特性補正定数であり、予め機種毎に設定されている。又、吸入空気量センサ24とクランク角センサ32の何れかから信号が出力されていない場合は、Tp←0となる。従って、基本燃料噴射量Tpはエンジンがクランキングされた後に算出されることになる。
その後、空燃比補正係数λを読込み、ステップS5で基本燃料噴射量Tpを空燃比補正係数λの逆数(1/λ)で補正して、燃料噴射量Tiを算出し(Ti←Tp・1/λ)、ステップS6へ進み、燃料噴射量Tiを、燃料噴射用タイマへ出力して、ルーチンを抜ける。燃料噴射用タイマでは入力された燃料噴射量に相当する燃料噴射パルス幅(パルス時間)をタイマセットし、燃料噴射対象気筒のインジェクタ11に対して所定タイミングで出力する。
尚、上述した燃料噴射量Tiを算出するに際し、詳しくは、この燃料噴射量Tiが、空燃比センサ27で検出した排気ガスの空燃比と目標空燃比との比較値に応じて設定した空燃比フィードバック補正係数で補正されるが、この技術は周知であるため説明を省略する。
ステップS4で読込まれる空燃比補正係数λは、図4に示す空燃比補正係数演算ルーチンにおいて設定される。この空燃比補正係数λは基本空燃比を1とした場合の補正係数であり、本実施形態では基本空燃比を理論空燃比としている。従って、1/λ>1でリッチ空燃比、1/λ<1でリーン空燃比となる。
このルーチンは、イグニッションスイッチをONした後、設定クランク角周期(例えば4気筒であれば、180[CA-deg])毎に実行され、先ず、ステップS11で始動後か否かが判定される。始動後か否かの判定は、例えばスタータをON後のエンジン回転数Neに基づいて行われ、イグニッションスイッチをONした後のエンジン回転数Neが予め設定した始動後判定回転数(例えば1200〜1800[rpm])を超えた場合、始動後(始動完了)と判定する。或いはスタータスイッチがONされた後にOFFされたときを始動後(始動完了)と判定しても良い。
そして、始動後と判定された場合はステップS12へ進み、始動前と判定された場合はステップS14へジャンプする。ステップS12へ進むと、アイドル運転か否かを調べる。アイドル運転か否かは、例えばアクセル開度センサ28で検出したアクセル開度と、車速センサ36で検出した車速とに基づき判定し、アクセル開度センサ28でアクセル未踏を検出し、且つ車速センサ36で車速0を検出した場合、アイドル運転と判定する。そして、アイドル運転と判定された場合、ステップS13へ進み、又、非アイドル運転と判定された場合、ステップS14へジャンプする。尚、このステップS12での処理が、本発明のアイドル運転判定手段に相当する。
ステップS13へ進むと、暖機中か否かが判定される。暖機中か否かは、例えば水温センサ29で検出した冷却水温に基づいて判定し、この冷却水温が暖機完了温度(例えば65[℃])に未達の場合、暖機中と判定し、到達した場合暖機完了と判定する。そして、暖機完了と判定された場合はステップS14へ進み、暖機中と判定された場合はステップS16へ進む。
ステップS11〜S13の何れかからステップS14へ進むと、エンジン回転数Neとエンジン負荷Loとに基づき、マップ検索等により空燃比補正係数λを設定し、ステップS15で始動後初回判定フラグFsをクリアして(Fs←0)、ルーチンを抜ける。尚、エンジン負荷Loとして、本実施形態では基本燃料噴射量Tpを代用している。又、空燃比補正係数λは基本空燃比を補正するものであり、エンジン回転数Neとエンジン負荷Loとが共に低い場合はリーン空燃比(A/F=17〜20)に設定され、高回転高負荷方向へ移行するに従い、次第に空燃比がリッチ側に設定され、高回転領域或いは高負荷運転領域で理論空燃比(A/F=14〜15)に設定される。
一方、ステップS16へ進むと、始動後初回判定フラグFsの値を参照し、Fs=0の始動後初回リーン化判定処理が行われていない場合は、ステップS17へ進み、Fs=1の始動後初回リーン化判定処理が行われた場合は、ステップS21へ分岐する。この始動後初回判定フラグFsは、後述するステップS24でセットされ、上述したステップS15でクリアされる。
そして、Fs=0の始動後初回リーン化判定処理が行われてないと判定されてステップS17へ進むと、始動後初回リーン化判定処理を実行し、その後、ステップS18へ進む。このリーン化判定処理は、図5に示すリーン化判定処理サブルーチンに従って、処理される。
図5に示すリーン化判定処理サブルーチンでは、先ず、ステップS31〜S34で、エンジンの各気筒の機差やインジェクタの個体差、及び燃料の重質度のバラツキによって生じる、当該エンジンの気筒間のエンジン運転状態の変動を調べる。
すなわち、先ず、ステップS31で、スタータスイッチをONした後から、エンジン回転数Neが始動後判定回転数に達するまでの時間(始動後到達時間)Tmsを読込み、ステップS32で始動後到達時間Tmsがリーン化判定時間Tmso(例えば1[sec})よりも短いか否かを調べる。そして、Tms≦Tmsoの短い場合は、エンジンの燃焼状態が安定している(エンジンに耐力がある)と判定し、ステップS36へジャンプする。又、Tms>Tmsoの長い場合は、ステップS33へ進み、最大吹き上がり回転数Nemを読込む。この最大吹き上がり回転数Nemは、クランキング後の吹き上がり回転数の最大値である。
その後、ステップS34へ進み、最大吹き上がり回転数Nemと予め設定したリーン化判定吹き上がり回転数Nemo(例えば1800〜2000[rpm])とを比較し、Nem<Nemoのときはリーン限界に達していると判定し、ステップS35へ進み、リーン化判定フラグFL1をクリアして(FL1←0)、図4のステップS18へ進む。又、Nem≧Nemoのときはエンジンの燃焼状態が安定している(エンジンに耐力がある)と判定し、ステップS36へ進む。
そして、ステップS32、或いはステップS34からステップS36へ進むと、リーン化判定フラグFL1をセットして(FL1←1)、図4のステップS18へ進む。
このように、本実施形態では、始動後暖機運転中の空燃比制御において、空燃比を一律にリーン化することなく、クランキング後のエンジン回転数Neの立ち上がり状態から、エンジンの機差やインジェクタの個体差、及び燃料の重質度のバラツキによって生じる、気筒間のエンジン運転状態の変動を調べ、エンジンの燃焼状態が安定している場合は空燃比補正係数λをリーン補正し、又燃焼状態がリーン限界に有る場合は、空燃比補正係数λを一律に初期値λoで設定するようにしたので、エンジンの機差やインジェクタの個体差、及び燃料の重質度にバラツキが有っても、空燃比を無理なくリーン化させることができ、エンジン回転数の安定したアイドル運転をえることができる。
又、エンジンの耐力(エンジンの燃焼状態)を判定するパラメータとして、通常、装備されているクランク角センサ32で検出したクランクパルスから算出したエンジン回転数Neを用いているため、新たなセンサ類を増設する必要がなく経済的であり、しかも高い汎用性を得ることができる。
その後、図4のステップS18へ進むと、リーン化判定フラグFL1の値を参照し、リーン化可能か否かを調べる。そして、FL1=1のエンジンの燃焼状態が安定しており、リーン化が可能と判定されている場合は、ステップS19へ進み、空燃比補正係数λを、これに設定値α(例えば0.02)を加算した値で更新し(λ←λ+α)、ステップS24へ進む。尚、ステップS17〜S19での処理が、本発明の始動後リーン化手段に相当する。
又、FL1=0のエンジンの燃焼状態が安定しておらずリーン限界にあると判定されている場合は、ステップS20へ分岐し、空燃比補正係数λを初期値λoで設定して(λ←λo)、ステップS24へ進む。この初期値λoは、予め設計などから求めた平均的なリーン限界に近い値(例えば1.1)に設定されている。
そして、ステップS24へ進むと、始動後初回判定フラグFsをセットして(Fs←1)、ルーチンを抜ける。従って、始動後の暖機運転においては、最初にステップS19或いはステップS20で設定した空燃比補正係数λにて基本燃料噴射量Tpを補正することで燃料噴射量Tiが設定される。
このように、本実施形態では、クランキングからのエンジンの立ち上がり時間Tmsと最大吹き上がり回転数Nemとを計測してリーン化が可能か否かを判定し、リーン化が可能な場合は、ステップS19で空燃比補正係数λが設定値α分だけ増加され、この増加された空燃比補正係数λの逆数(1/λ)が、燃料噴射制御ルーチンのステップS5において基本燃料噴射量Tpに乗算されるため、燃料噴射量Tiが減量され、空燃比がリーン化される。一方、FL1=0のリーン限界に達していると判定された場合は、ステップS20で空燃比補正係数λが初期値λoで一律に初期化され、この初期化された空燃比補正係数λ(=λo)の逆数が基本燃料噴射量Tpに乗算されるため、燃料噴射量Tiは初期値λoの空燃比(例えば1.1)に対応する値に一律に増量される。その結果、エンジンの機差やインジェクタの個体差の影響を受けることのない適正な空燃比が設定されると共に、エンジンの燃焼状態が安定している場合は更に空燃比をリーン化することができるため、暖機運転時において触媒22A,22Bが活性するまでのHCを代表とする排気エミッションの低減を図ることができる。
一方、ステップS16でFs=1の始動後初回リーン化判定処理が終了していると判定されてステップS21へ進むと、リーン限界判定フラグFL2の値を参照する。このリーン限界判定フラグFL2は、後述するリーン限界判定処理サブルーチンにおいて、空燃比補正係数λがリーン側へ更新された際にクリア(FL2←0)され、空燃比補正係数λがリッチ側へ更新された際にセット(FL2←1)される。尚、この空燃比補正係数λの初期値は0である。
そして、FL2=0の始動後初回リーン化判定処理が終了した後の最初のルーチン、或いは空燃比補正係数λが、後述するリーン限界判定処理サブルーチンにおいてリーン補正されたと判定した場合は、ステップS22へ進み、リーン限界判定処理を実行する。又、FL2=1の空燃比補正係数λがリーン限界判定処理サブルーチンにおいてリッチ側へ補正されたと判定された場合、ステップS23へ進み、リッチ補正後判定処理を実行する。
ステップS22で行われるリーン限界判定処理は、図6に示すリーン限界判定処理サブルーチンに従って実行される。このサブルーチンでは、エンジンの出力を検出する各種パラメータを読込み、その検出値からエンジンの燃焼状態が安定しているか否かを判定し、エンジンの燃焼状態が安定している場合は空燃比を更にリーン補正し、エンジンの燃焼状態が安定していない場合は、空燃比をリッチ側へ補正するものである。尚、このサブルーチンでの処理が、本発明のリーン補正判定手段に相当する。
このサブルーチンは、ステップS19、或いはステップS20で設定した空燃比補正係数λの逆数(1/λ)で基本燃料噴射量Tpを補正して得られた燃料噴射量Tiがインジェクタ11から噴射されて燃焼された後のエンジン運転状態の変動を検出し、エンジンの燃焼状態が安定している場合は空燃比を更にリーン補正するものである。尚、エンジン運転状態の変動は、最小限、エンジン回転数Neの変化を調べることで判別できるが、点火時期SP、吸入空気量Qの変化を検出することで、空燃比をより高い精度で制御することができる。
すなわち、先ず、ステップS41で、今回算出したエンジン回転数Neと前回の演算時に算出したエンジン回転数Ne(n-1)との差分の絶対値から、エンジン回転数Neの回転変動を示すパラメータである差回転ΔNeを算出する(ΔNe←|Ne−Ne(n-1)|)。そして、ステップS42へ進み、差回転ΔNeと第1の許容変動幅である許容差回転ΔNeo(例えば50[rpm])とを比較する。そして、差回転ΔNeが許容差回転ΔNeo以下の場合は(ΔNe≦ΔNeo)、ステップS43へ進む。又、差回転ΔNeが許容差回転ΔNeoを超過している場合(ΔNe>ΔNeo)、回転変動が大きいためリーン限界に有ると判定し、ステップS52へジャンプする。
又、ステップS43へ進むと、暖機時目標アイドル回転数NIDLとエンジン回転数Neとの差分からアイドル回転数偏差IDLσを算出する(IDLσ←|NIDL−Ne|)。尚、暖機時目標アイドル回転数NIDLは水温センサ29で検出した冷却水温に基づいて設定される可変値である。そして、ステップS44でアイドル回転数偏差IDLσが第1の許容回転数偏差IDLσo(例えば20[rpm])内に収まっているか否かを調べ、第1の許容回転数偏差IDLσo以内の場合(IDLσ≦IDLσo)、ステップS45へ進む。一方、第1の許容回転数偏差IDLσoを超過している場合(IDLσ>IDLσo)、リーン限界にあると判定し、ステップS52へジャンプする。
又、ステップS45へ進むと、ECU20のROMに格納されているアイドル時基本点火時期SPIDLと、このアイドル時基本点火時期SPIDLをアイドル安定化のためにエンジン回転数Ne等に基づいて補正して設定した最終的に出力される点火時期SPとを読込み、その差分の絶対値から点火時期偏差SPσを算出する(SPσ←|SPIDL−SP|)。
そして、ステップS46で点火時期偏差SPσと許容点火時期偏差SPσoとを比較し、点火時期偏差SPσが許容点火時期偏差SPσo以内の場合(SPσ≦SPσo)、ステップS47へ進む。一方、点火時期偏差SPσが許容点火時期偏差SPσoを超過している場合(SPσ>SPσo)、リーン限界にあると判定し、ステップS52へジャンプする。
更に、ステップS47へ進むと、エンジン運転状態を調べるパラメータである目標アイドル回転数NIDLとエンジン負荷Loとに基づいて設定した要求吸入空気量Qyと吸入空気量センサ24で検出した吸入空気量Qとの差分(空気量差分)ΔQを算出し(ΔQ←|Qy−Q|)、ステップS48で、空気量差分ΔQと許容空気量差分ΔQoとを比較する。そして、空気量差分ΔQが許容空気量差分ΔQo以内の場合(ΔQ≦ΔQo)、ステップS49へ進む、一方、空気量差分ΔQが許容空気量差分ΔQoを超過している場合(ΔQ>ΔQo)、リーン限界にあると判定し、ステップS52へジャンプする。
又、ステップS49へ進むと、エンジン回転数Neと予め設定されている落ち込み判定用限界回転数NL(例えば800[rpm])とを比較して、エンジン回転数の落ち込みを調べる。そして、エンジン回転数Neが落ち込み判定用限界回転数NL以上の場合は、エンジンの燃焼状態が安定しており、更にリーン化が可能と判定し、ステップS50へ進み、空燃比補正係数λを更にリーン補正すべく、この空燃比補正係数λに設定値αを加算した値で更新し(λ←λ+α)、ステップS51へ進み、リーン限界判定フラグFL2をクリアして(FL2←0)、ルーチンを抜ける。
一方、ステップS42,S44,S46,S48,S49の何れかでリーン限界と判定されてステップS52へ進むと、空燃比補正係数λをリッチ側へ補正すべく、この空燃比補正係数λから設定値αを減算した値で更新する(λ←λ−α)。この場合、リーン限界と判定された場合、空燃比補正係数λを初期値(λ=1.1)に戻すことも考えられるが、空燃比を設定値αによりリッチ側へ補正し、補正後のエンジン運転状態の変動を調べることで、当該エンジンの気筒間のエンジン運転状態の変動に応じた空燃比を設定することが可能となり、アイドル断機運転時における空燃比制御をよりきめ細かく行うことができる。
その後、ステップS53へ進み、空燃比補正係数λが初期値λo以下か否かを調べる。そして、空燃比補正係数λが初期値λo以下のときは、ステップS54へ進み、空燃比補正係数λを初期値λoで固定して(λ←λo)、ステップS58へ進む。又、空燃比補正係数λが初期値λoよりも高い場合は(λ>λo)、そのままステップS55へ進む。そして、ステップS55でリーン限界判定フラグFL2をセットして(FL2←1)、ルーチンを抜ける。尚、この空燃比補正係数λは、上述したように燃料噴射制御ルーチンのステップS4にて読込まれる。
このように、本実施形態では、エンジン始動後のアイドル暖機運転において一度空燃比を補正した場合(S19,S20)、その後のルーチン実行時において、当該空燃比補正後のエンジン運転状態を調べ、エンジンの燃焼状態が安定している(エンジンに耐力がある)と判定した場合に空燃比をリーン化するようにしたので、エンジンの機差やインジェクタ11の個体差によるエンジン運転状態の変動に応じてリーン空燃比が設定され、安定したアイドル回転数を得ることができる。又、気筒間のエンジン運転状態の変動はエンジンを駆動源とするオルタネータを代表とする補器類等からの外乱によっても影響を受けるが、結果的にこれらの外乱によるトルク変動をも吸収して、適正な空燃比が設定される。
一方、ステップS21で、リーン限界判定フラグFL2が、FL2=1(空燃比補正係数λがリッチ側へ補正された)と判定されてステップS23へ進むと、リッチ補正後判定処理を実行して、ルーチンを抜ける。
このリッチ補正後判定処理は、図7に示すリッチ補正後判定処理サブルーチンで実行される。尚、このリッチ補正後サブルーチンでの処理が、本発明の空燃比補正手段に相当する。
このサブルーチンでは、空燃比補正係数λがリッチ側へ補正された後のエンジン運転状態の変動を調べ、空燃比をリッチ側へ補正したことでエンジンの燃焼状態が安定したか否かを調べる。エンジン運転状態の変動を調べるパラメータは、上述したリーン限界判定処理で採用したものと同じであるが、各々の許容幅が上述したリーン限界判定処理で採用する判定値よりもやや狭い値、すなわち厳しい値に設定されている。
先ず、ステップS61で、今回算出したエンジン回転数Neと前回の演算時に算出したエンジン回転数Ne(n-1)との差分の絶対値から差回転ΔNeを算出し(ΔNe←|Ne−Ne(n-1)|)、ステップS62で、差回転ΔNeと第2の許容変動幅であるリッチ補正後許容差回転ΔNe1(例えば40[rpm])とを比較する。そして、差回転ΔNeがリッチ補正後許容差回転ΔNe1以下の場合は(ΔNe≦ΔNe1)、ステップS63へ進む。又、差回転ΔNeが許容差回転ΔNe1を超過している場合(ΔNe>ΔNe1)、リッチ側へ補正しても回転変動が改善されないと判定し、ステップS72へジャンプする。
又、ステップS63へ進むと、冷却水温に基づいて設定される暖機時目標アイドル回転数NIDLとエンジン回転数Neとの差分からアイドル回転数偏差IDLσを算出し(IDLσ←|NIDL−Ne|)、ステップS64でアイドル回転数偏差IDLσが、第2の許容回転数偏差としてのリッチ補正後許容回転数偏差IDLσ1(例えば15[rpm])内に収まっているか否かを調べる。そして、リッチ補正後許容回転数偏差IDLσ1以内の場合(IDLσ≦IDLσ1)、ステップS65へ進む。一方、アイドル回転数偏差IDLσがリッチ補正後許容回転数偏差IDLσ1を超過している場合(IDLσ>IDLσ1)、空燃比をリッチ側へ補正してもアイドル回転数偏差IDLσが改善されないと判定し、ステップS72へジャンプする。
又、ステップS65へ進むと、アイドル時基本点火時期SPIDLと実際に出力される最終的な点火時期SPとを読込み、その差分の絶対値から点火時期偏差SPσを算出し(SPσ←|SPIDL−SP|)、ステップS66で点火時期偏差SPσとリッチ補正後許容点火時期偏差SPσ1とを比較する。そして、点火時期偏差SPσがリッチ補正後許容点火時期偏差SPσ1以内の場合(SPσ≦SPσ1)、ステップS67へ進む。一方、点火時期偏差SPσがリッチ補正後許容点火時期偏差SPσ1を超過している場合(SPσ>SPσ1)、空燃比をリッチ側へ補正しても点火時期偏差SPσが改善されないと判定し、ステップS72へジャンプする。
更に、ステップS67へ進むと、要求吸入空気量Qyと吸入空気量Qとの差分(空気量差分)ΔQを算出し(ΔQ←|Qy−Q|)、ステップS68で、空気量差分ΔQとリッチ補正後許容空気量差分ΔQ1とを比較する。そして、空気量差分ΔQがリッチ補正後許容空気量差分ΔQ1以内の場合(ΔQ≦ΔQ1)、ステップS69へ進む、一方、空気量差分ΔQがリッチ補正後許容空気量差分ΔQ1を超過している場合(ΔQ>ΔQ1)、空燃比をリッチ側へ補正しても空気量差分ΔQが改善されないと判定し、ステップS72へジャンプする。
又、ステップS69へ進むと、エンジン回転数Neと落ち込み判定用限界回転数NL(例えば800[rpm])とを比較して、エンジン回転数の落ち込みを調べる。そして、エンジン回転数Neが限界回転数NL以上の場合は、リーン化が可能と判定し、ステップS70へ進み、空燃比補正係数λをリーン補正すべく、この空燃比補正係数λに設定値αを加算した値で更新し(λ←λ+α)、ステップS71へ進み、リーン限界判定フラグFL2をクリアして(FL2←0)、ルーチンを抜ける。
一方、ステップS62,S64,S66,S68,S69の何れかで、各パラメータの値が改善されてないと判定されて、ステップS72へ進むと、空燃比補正係数λのリーン補正をキャンセルし、この空燃比補正係数λを初期値λo(例えば1.1)に戻して(λ←λo)、ルーチンを抜ける。
このように、本実施形態では、空燃比をリッチ側へ補正した後のエンジン運転状態の変動を調べ、回転変動が改善された場合は、再び空燃比をリーン補正し、又、改善されない場合は、空燃比補正係数λを初期値λoに戻すようにしたので、空燃比を無理にリーン化することなく、エンジンの燃焼状態(耐力)に応じた空燃比を設定することができる。
尚、本発明は、上述した実施形態に限るものではなく、例えば上述した空燃比のリーン化処理は、暖機完了後のアイドル運転においても適用することができる。この場合、図4のステップS13は省略される。又、リーン限界を判定するパラメータは、最小限、エンジン回転数Neに基づいて判定できるものであれば良い。
又、本実施形態では、リッチ補正後判定処理サブルーチンにおいて、空燃比をリッチ側へ補正してもエンジン運転状態の変動が改善されていないと判定した場合、空燃比補正係数λを一律に初期値λoで設定しているが、例えばステップS72において空燃比補正係数λを所定値(例えば設定値α)で、更にリッチ側へ補正し、リッチ補正した後のエンジン運転状態の変動を検出するパラメータに基づいて、第2段階のリッチ補正後判定処理を実行するようにしても良く、更に、第3段階のリッチ補正後判定処理を実行するようにしても良い。
1…エンジン、
24…吸入空気量センサ、
25…スロットル開度センサ、
27…空燃比センサ、
28…アクセル開度センサ、
29…水温センサ、
32…クランク角センサ、
35…気筒判別センサ、
36…車速センサ、
40…電子制御装置、
ΔNe…差回転、
ΔNe1…リッチ補正後許容差回転、
ΔNeo…許容差回転、
ΔQ…空気量差分、
ΔQ1…リッチ補正後許容空気量差分、
ΔQo…許容空気量差分、
α…設定値、
λ…空燃比補正係数、
λo…初期値、
IDLσ…アイドル回転数偏差、
IDLσ1…リッチ補正後許容回転数偏差、
IDLσo…許容回転数偏差、
NIDL…暖機時目標アイドル回転数、
NL…落ち込み判定用限界回転数、
Ne…エンジン回転数、
Nem…最大吹き上がり回転数、
Nemo…リーン化判定吹き上がり回転数、
PSIDL…アイドル時基本点火時期、
Q…吸入空気量、
Qy…要求吸入空気量、
SP…点火時期、
SPIDL…アイドル時基本点火時期、
SPσ…点火時期偏差、
SPσ1…リッチ補正後許容点火時期偏差、
SPσo…許容点火時期偏差、
Ti…燃料噴射量、
Tms…始動後到達時間、
Tmso…リーン化判定時間、
Tp…基本燃料噴射量
24…吸入空気量センサ、
25…スロットル開度センサ、
27…空燃比センサ、
28…アクセル開度センサ、
29…水温センサ、
32…クランク角センサ、
35…気筒判別センサ、
36…車速センサ、
40…電子制御装置、
ΔNe…差回転、
ΔNe1…リッチ補正後許容差回転、
ΔNeo…許容差回転、
ΔQ…空気量差分、
ΔQ1…リッチ補正後許容空気量差分、
ΔQo…許容空気量差分、
α…設定値、
λ…空燃比補正係数、
λo…初期値、
IDLσ…アイドル回転数偏差、
IDLσ1…リッチ補正後許容回転数偏差、
IDLσo…許容回転数偏差、
NIDL…暖機時目標アイドル回転数、
NL…落ち込み判定用限界回転数、
Ne…エンジン回転数、
Nem…最大吹き上がり回転数、
Nemo…リーン化判定吹き上がり回転数、
PSIDL…アイドル時基本点火時期、
Q…吸入空気量、
Qy…要求吸入空気量、
SP…点火時期、
SPIDL…アイドル時基本点火時期、
SPσ…点火時期偏差、
SPσ1…リッチ補正後許容点火時期偏差、
SPσo…許容点火時期偏差、
Ti…燃料噴射量、
Tms…始動後到達時間、
Tmso…リーン化判定時間、
Tp…基本燃料噴射量
Claims (8)
- 空燃比を制御するエンジンの空燃比制御装置において、
エンジン始動後からアイドル運転へ移行する際のエンジン運転状態の変動に基づいて前記エンジンの燃焼状態が安定しているか否かを判定し、該エンジンの燃焼状態が安定していると判定した場合、空燃比をリーン化する始動後リーン化手段と、
前記始動後リーン化手段で前記空燃比をリーン化した後の前記エンジン運転状態の変動を検出して前記空燃比を補正する空燃比補正手段と
を備えることを特徴とするエンジンの空燃比制御装置。 - 前記空燃比補正手段は、前記始動後リーン化手段でリーン化した後の前記エンジン運転状態の変動を検出して、前記空燃比がリーン限界に達していないと判定した場合、前記空燃比を更にリーン化する
ことを特徴とする請求項1記載のエンジンの空燃比制御装置。 - 前記空燃比補正手段は、前記始動後リーン化手段でリーン化した後の前記エンジン運転状態の変動を検出して、前記空燃比がリーン限界に達していると判定した場合、前記空燃比をリッチ化する
ことを特徴とする請求項1又は2記載のエンジンの空燃比制御装置。 - 前記始動後リーン化手段では、エンジン始動後からアイドル運転へ移行する際に、エンジンのクランキングを開始したときから予め設定した始動後判定回転数に達するまでの到達時間と前記エンジンのクランキング後の最大吹き上がり回転数との少なくとも一方を検出し、該到達時間が予め設定した所定時間より短く、或いは該最大吹き上がり回転数が予め設定した所定回転数を超えている場合、前記エンジンの燃焼状態が安定していると判定する
ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のエンジンの空燃比制御装置。 - 前記エンジン運転状態の変動は、少なくともエンジン回転数の回転変動に基づいて検出し、該回転変動が予め設定した第1の許容変動幅内の場合は、エンジンの燃焼状態が安定していると判定する
ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のエンジンの空燃比制御装置。 - 前記エンジン運転状態の変動は、少なくともエンジン回転数の回転変動と、目標アイドル回転数とエンジン回転数との差分から算出したアイドル回転数偏差とに基づいて検出し、前記回転変動が予め設定した第1の許容変動幅内で、且つ前記アイドル回転数偏差が予め設定した許容回転数偏差内の場合は、エンジンの燃焼状態が安定していると判定する
ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のエンジンの空燃比制御装置。 - 前記空燃比補正手段は、前記エンジンの燃焼状態が安定していないと判定した場合、空燃比を初期値に戻す
ことを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載のエンジンの空燃比制御装置。 - 前記空燃比補正手段で検出する前記エンジン運転状態の変動は、少なくともエンジン回転数の回転変動に基づいて検出し、該回転変動が予め設定した、前記第1の許容変動幅よりも狭い第2の許容変動幅内の場合は、エンジンの燃焼状態が安定していると判定する
ことを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載のエンジンの空燃比制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008166298A JP2010007523A (ja) | 2008-06-25 | 2008-06-25 | エンジンの空燃比制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008166298A JP2010007523A (ja) | 2008-06-25 | 2008-06-25 | エンジンの空燃比制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2010007523A true JP2010007523A (ja) | 2010-01-14 |
Family
ID=41588307
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2008166298A Pending JP2010007523A (ja) | 2008-06-25 | 2008-06-25 | エンジンの空燃比制御装置 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2010007523A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN103573443A (zh) * | 2012-08-07 | 2014-02-12 | 福特环球技术公司 | 用于发动机未燃烧烃控制的方法和系统 |
Citations (3)
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JPH08232707A (ja) * | 1995-02-24 | 1996-09-10 | Honda Motor Co Ltd | 内燃機関の制御装置 |
JP2004084530A (ja) * | 2002-08-26 | 2004-03-18 | Toyota Motor Corp | 内燃機関の燃料噴射制御装置 |
-
2008
- 2008-06-25 JP JP2008166298A patent/JP2010007523A/ja active Pending
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